JPH0931018A - ペンタエリスリトール(メタ)アクリルエステル類の製造法 - Google Patents

ペンタエリスリトール(メタ)アクリルエステル類の製造法

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JPH0931018A
JPH0931018A JP7187020A JP18702095A JPH0931018A JP H0931018 A JPH0931018 A JP H0931018A JP 7187020 A JP7187020 A JP 7187020A JP 18702095 A JP18702095 A JP 18702095A JP H0931018 A JPH0931018 A JP H0931018A
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JP
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pentaerythritol
meth
ester
acrylic
reaction
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JP7187020A
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Koichi Nakamura
公一 中村
Misao Uohama
操 魚浜
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ペンタエリスリトールと(メタ)アクリ
ル酸エステルとを、触媒とペンタエリスリトールが可溶
な有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシドのような窒素原子又は硫黄原子を含む極性有
機溶媒の存在下にエステル交換反応させる。 【効果】 部分エステル体を多量に含有する室温液状の
ペンタエリスリトール(メタ)アクリルエステル類が容
易に高純度、高収率で得られる。更に、ペンタエリスリ
トール(メタ)アクリルエステル類中のテトラエステル
体と部分エステル体の比率を調整することも容易であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、エステル交換反応
によるペンタエリスリトール(メタ)アクリルエステル
類の製造法、更に詳しくはペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトールモノ
(メタ)アクリルエステル等の部分エステル体を多量に
含有し、室温で液状のペンタエリスリトール(メタ)ア
クリルエステル類のエステル交換反応による製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ペンタエリスリトール(メタ)アクリル
エステル類は、単独又は他の重合性モノマー、オリゴマ
ー、ポリマー、染料、顔料、無機充填剤等と混合し、過
酸化物、過硫酸塩、アゾビス化合物、ケトン化合物等の
ラジカル開始剤の存在下で、これら開始剤の熱分解や紫
外線・放射線の照射等による分解によって生じるラジカ
ルによって容易に重合し、機械的特性、耐熱性、耐候
性、耐酸化性等に優れたポリマーを生成する。
【0003】また、ペンタエリスリトール(メタ)アク
リルエステル類は、炭素−炭素二重結合を有する種々の
化合物と容易に共重合するので、用途に応じてポリマー
の物性を調節することが可能であり、塗料、インキ、コ
ーティング剤、接着剤、粘着剤、樹脂、ゴム、光学材料
等の原料として広範な分野に利用されている。
【0004】上記ペンタエリスリトール(メタ)アクリ
ルエステル類は、通常ペンタエリスリトールと(メタ)
アクリル酸との脱水エステル化反応によって得られる。
これらの反応で得られるペンタエリスリトール(メタ)
アクリルエステル類は、通常ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトールモノ
(メタ)アクリルエステルおよびペンタエリスリトール
とポリ(メタ)アクリル酸のエステル等のオリゴマーを
含んでいる。
【0005】このペンタエリスリトール(メタ)アクリ
ルエステル類は、特にペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリルエステルの含有量が多い場合、常温で固体
となり、取り扱いが不便で、しかも残存水酸基の数が少
なくなるため、イソシアネート類との反応によるウレタ
ンアクリレート類の合成等のように(メタ)アクリルエ
ステル類中の残存水酸基を利用する反応を実施すること
が困難となる。
【0006】しかも、ペンタエリスリトールと(メタ)
アクリル酸との脱水エステル化反応では、ペンタエリス
リトールが一般的な有機溶媒に不溶で、(メタ)アクリ
ル酸にわずかに溶解したペンタエリスリトールの反応に
より生成したペンタエリスリトールのトリ(メタ)アク
リルエステル等が溶媒に溶解して、優先的にペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリルエステルが生成する
ため、室温で固体のペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリルエステルの生成量が多くなり、得られるペ
ンタエリスリトール(メタ)アクリルエステル類は、室
温で固体状態となってしまう。
【0007】これを解決するために、特開平1−199
936号公報には、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリルエステルの生成を抑制し、ペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリ
トールジ(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリト
ールモノ(メタ)アクリルエステル等の部分エステル体
を多量に含み、室温で液体状態を保つことが可能なペン
タエリスリトール(メタ)アクリルエステル類を製造す
る方法が開示されている。この製造法によれば、第1段
の脱水エステル化反応でエステル化生成水を反応系中に
存在させてペンタエリスリトールのエステル化率を20
〜70重量%とし、ついで第2段の脱水エステル化反応
で生成水を反応系から除去してエステル化率を75〜9
5重量%として反応を停止させることにより、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリルエステルの生成を
抑制することが可能なことが示されている。
【0008】また、特開昭56−32438号公報、特
開平2−157246号公報等には、n−ヘキサン等の
有機溶媒と触媒の存在下に多価アルコールと(メタ)ア
クリル酸の低級エステルとをエステル交換反応させて多
価アルコールの(メタ)アクリルエステルを得る製造法
が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平1−199936号公報に開示されている方法に従
って脱水エステル化反応を実施した場合、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリルエステルの生成量は少
ないものの、オリゴマーの生成量が増加するため、高純
度、高収率で室温液状のペンタエリスリトール(メタ)
アクリルエステル類を得ることは不可能であった。
【0010】また、上記特開昭56−32438号公
報、特開平2−157246号公報等に開示されている
方法に従って、多価アルコールとしてペンタエリスリト
ールを用いてエステル交換反応を実施した場合、ペンタ
エリスリトールがn−ヘキサン等の有機溶媒だけでな
く、反応原料である(メタ)アクリル酸エステルにも溶
解しないため、反応は進行しない。
【0011】本発明が解決しようとする課題は、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリルエステル、ペンタ
エリスリトールジ(メタ)アクリルエステル、ペンタエ
リスリトールモノ(メタ)アクリルエステル等の部分エ
ステル体が多量に生成し、室温で液状のペンタエリスリ
トール(メタ)アクリルエステル類を高純度、高収率で
得ることのできる製造法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ペンタエリスリト
ールと(メタ)アクリル酸エステルとを、触媒、重合禁
止剤およびペンタエリスリトールが可溶な有機溶媒の存
在下にエステル交換反応させると、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトー
ルジ(メタ)アクリルエステル、ペンタエリスリトール
モノ(メタ)アクリルエステル等の部分エステル体が多
量に生成して、テトラエステル体の含有率が低く、室温
で液状のペンタエリスリトール(メタ)アクリルエステ
ル類が容易に高純度、高収率で得られること、更に触媒
量、反応時間等によりエステル交換反応の程度を調節す
ると、得られるペンタエリスリトール(メタ)アクリル
エステル類中のテトラエステル体と部分エステル体の比
率を容易に調整できることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0013】即ち、本発明は、ペンタエリスリトールと
(メタ)アクリル酸エステルとを、触媒とペンタエリス
リトールが可溶な有機溶媒の存在下にエステル交換反応
させることを特徴とするペンタエリスリトール(メタ)
アクリルエステル類の製造法を提供するものである。
【0014】本発明で用いられる(メタ)アクリル酸エ
ステルとしては、ペンタエリスリトールとエステル交換
反応可能なものであればよいが、エステル交換反応で生
成するアルコールを系外へ留去させて反応を促進させる
ためには、低沸点のアルコールを生成するもの、例えば
メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i
−プロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、s−ブチル
アルコール、t−ブチルアルコール等のような炭素数1
〜4の脂肪族アルコールと、(メタ)アクリル酸とのエ
ステルが好ましい。
【0015】上記(メタ)アクリル酸エステルの使用量
は、希望するペンタエリスリトール(メタ)アクリルエ
ステル類の組成によって異なるが、ペンタエリスリトー
ル1モルに対して、通常2.0〜10.0モル、好適に
は3.5〜6.0モルの範囲から選ばれる。
【0016】本発明で用いる触媒としては、酸性化合
物、塩基性化合物、有機金属化合物等、通常のエステル
交換反応で触媒として機能する化合物であればよく、例
えば硫酸、塩酸、クロル硫酸、燐酸等の無機酸、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化
カルシウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム等の金属炭酸
塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の金属重
炭酸塩、ラウリルオクチルスズ、ブチルスズオキシド、
イソプロポキシチタン、アセチルアセトン銅錯体等の有
機金属化合物などが挙げられ、これらは単独で用いて
も、複数を組み合わせて用いてもよい。これら触媒のな
かでも、エステル交換触媒機能が高く、安価で取り扱い
が容易な点で、塩基性の無機リチウム化合物、例えば水
酸化リチウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム等が好
ましく、特に水酸化リチウムが好ましい。
【0017】上記触媒の使用量は、ペンタエリスリトー
ルと(メタ)アクリル酸エステルの合計100重量部に
対して、通常0.001〜1重量部、好ましくは0.0
1〜0.1重量部である。
【0018】本発明で用いる有機溶媒としては、ペンタ
エリスリトールが可溶で、かつ反応に影響しない化合物
であればよいが、なかでもペンタエリスリトールの溶解
性、入手の容易さ、反応時の安定性等に優れることか
ら、窒素原子又は硫黄原子を含む極性有機溶媒、例えば
ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロチオフェ
ン−1,1−ジオキシド等が好ましい。
【0019】上記有機溶媒の使用量は、ペンタエリスリ
トール1重量部に対して、通常0.1〜100重量部、
好ましくは、1〜10重量部である。
【0020】本発明で実施するエステル交換反応の反応
温度は、(メタ)アクリル酸エステルの使用量や有機溶
媒の種類によって異なるが、通常20〜200℃、好ま
しくは50〜100℃である。また、反応時間は、(メ
タ)アクリル酸エステルの使用量や反応温度によって異
なるが、通常1〜20時間、好ましくは3〜8時間であ
る。
【0021】本発明で実施するエステル交換反応では、
ペンタエリスリトール(メタ)アクリルエステル類や
(メタ)アクリル酸エステルの重合を防ぐために重合禁
止剤を併用することが好ましい。ここで用いる重合禁止
剤としては、ペンタエリスリトール(メタ)アクリルエ
ステル類や(メタ)アクリル酸エステルの重合禁止に有
効な化合物であればよく、例えばハイドロキノン、メチ
ルハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、
メトキノン、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル
フェノール、カテコール、tert−ブチルカテコール
等のフェノール系化合物、フェノチアジン、p−フェニ
レンジアミン、ジフェニルアミン等のアミン類、ジメチ
ルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸
銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅等の銅錯体の化合
物、硫酸銅、酸化銅、塩化銅等の無機銅化合物、などが
挙げられ、これらは単独で用いても、複数を組み合わせ
て用いてもよい。更に、酸素又は酸素と不活性ガスの混
合物、例えば空気等を単独あるいは上記の重合禁止剤と
組み合わせて重合禁止のために用いてもよい。
【0022】上記重合禁止剤の使用量は、ペンタエリス
リトールと(メタ)アクリル酸エステルの合計100重
量部に対して、通常0.001〜1重量部、好ましくは
0.01〜0.1重量部である。
【0023】反応終了後、公知の分離除去方法等を用い
て、目的のペンタエリスリトール(メタ)アクリルエス
テル類を得ることができる。例えば、触媒の酸による中
和を実施した後、ろ過して中和塩を除去し、次いで未反
応の(メタ)アクリル酸エステルを減圧蒸留によって留
去、更に必要があれば得られたペンタエリスリトール
(メタ)アクリルエステル類に水と混合しない有機溶媒
を添加し、水洗、濃縮する等の操作によって精製度を上
げることも可能である。ただし、水洗を行った場合、水
溶性のペンタエリスリトールジ(メタ)アクリルエステ
ルおよびモノ(メタ)アクリルエステルが留出するた
め、精製されたペンタエリスリトール(メタ)アクリル
エステル類としては、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリルエステルとペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリルエステルとの混合物が得られることにな
る。
【0024】このようにして得られるペンタエリスリト
ール(メタ)アクリルエステル類は、常温で液状であ
り、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリルエステ
ル、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリルエステ
ル、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリルエステ
ル等の部分エステル体と、テトラエステル体〔ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリルエステル〕とを、
部分エステル体/テトラエステル体の重量比が、通常5
0/50〜90/10、好ましくは60/40〜90/
10となる範囲で含む。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、例えばペンタエリスリ
トールと(メタ)アクリル酸エステルとを、触媒、例え
ば水酸化リチウムと、ペンタエリスリトールが可溶な有
機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシドのような窒素原子又は硫黄原子を含む極性有機溶
媒と、好ましくは更に重合禁止剤、例えばフェノチアジ
ンの存在下にエステル交換反応させることにより実施で
きる。
【0026】上記エステル交換反応に際して、触媒量、
反応時間等を適宜選択することにより、得られるペンタ
エリスリトール(メタ)アクリルエステル類中のテトラ
エステル体と部分エステル体の比率を容易に調整でき
る。
【0027】反応終了後、例えば触媒の酸による中和を
した後、ろ過して中和塩を除去し、次いで未反応の(メ
タ)アクリル酸エステルを減圧蒸留によって留去、更に
必要があれば得られたペンタエリスリトール(メタ)ア
クリルエステル類に水と混合しない有機溶媒を添加し、
水洗、濃縮する等の操作によって精製度を上げることも
可能である。
【0028】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて本発明
を具体的に説明するが、本発明の内容は実施例のみに限
定されるものではない。また、例中の%は特に断りのな
い限り重量基準である。
【0029】尚、例中のペンタエリスリトール(メタ)
アクリルエステル類の組成〔テトラエステル体(4A)
とトリエステル体(3A)の重量比(4A/3A)〕は
ガスクロマトグラフ分析により、また純度〔テトラエス
テル体(4A)とトリエステル体(3A)の合計の含有
率〕はゲルパーミュエーションクロマト分析により、そ
れぞれ求めた。
【0030】また、表1中においては用いた溶媒名を、
次に示す略称で表した。 DMF:ジメチルホルムアミド、 FMA:ホルムアミ
ド、NMP:N−メチルピロリドン、 DMSO:ジメ
チルスルホキシド、SUF:テトラヒドロチオフェン−
1,1−ジオキシド
【0031】実施例1 還流冷却器、水分離器、空気導入管、温度計および攪拌
機を付けた容量300mlのガラス製四つ口フラスコ
に、ペンタエリスリトール13.6g(0.1モル)、
アクリル酸メチル34.4g(0.4モル)、水酸化リ
チウム一水和物0.12g(0.005モル)、フェノ
チアジン13.6mg、さらに溶媒としてジメチルホル
ムアミド100gをそれぞれ仕込んだ。次に、このフラ
スコ内に酸素濃度7%の窒素ガスを30ml/分の速度
で吹き込みながらフラスコ内の加熱を開始して、内溶液
を攪拌しながら反応温度を85℃に保持し、5時間エス
テル交換反応させた。
【0032】反応終了後、室温まで冷却し、次いでこの
反応液に濃硫酸0.49gを入れて触媒の水酸化リチウ
ムを中和した後、硫酸リチウムをろ過して除去した。さ
らに、系内を減圧にして溶媒のジメチルホルムアミドの
大部分を留去した。
【0033】溶媒を留去した残留物をトルエン100m
lに溶解させ、次いで水100mlを添加して10分間
攪拌した後、30分間静置して2層に分離したことを確
認後、下層を分離除去し、更に水100mlを添加して
同様の水洗操作をもう一度反復した。
【0034】次いで、トルエンを減圧で留去し、ペンタ
エリスリトールテトラアクリルエステルとペンタエリス
リトールトリアクリルエステルとを含有してなる常温液
状のペンタエリスリトールアクリルエステル類を得た。
得られたペンタエリスリトールアクリルエステル類の組
成、純度および収率を表1に示す。
【0035】実施例2〜5 ペンタエリスリトールが可溶な有機溶媒として、ジメチ
ルホルムアミドの代わりに表1に示した化合物を同量用
いた以外は実施例1と同様にして、常温液状のペンタエ
リスリトールアクリルエステル類を得た。得られたペン
タエリスリトールアクリルエステル類の組成、純度およ
び収率を表1に示す。
【0036】実施例6 アクリル酸メチルを43.0g(0.5モル)用いた以
外は実施例1と同様にして、常温液状のペンタエリスリ
トールアクリルエステル類を得た。得られたペンタエリ
スリトールアクリルエステル類の組成、純度および収率
を表1に示す。
【0037】実施例7 アクリル酸メチルを43.0g(0.5モル)用い、8
時間エステル交換反応させた以外は実施例1と同様にし
て、常温液状のペンタエリスリトールアクリルエステル
類を得た。得られたペンタエリスリトールアクリルエス
テル類の組成、純度および収率を表1に示す。
【0038】実施例8〜12 (メタ)アクリル酸エステルとして、アクリル酸メチル
の代わりに表1に示した化合物を用いた以外は実施例1
と同様にして、常温液状のペンタエリスリトールアクリ
ルエステル類を得た。得られたペンタエリスリトールア
クリルエステル類の組成、純度および収率を表1に示
す。
【0039】実施例13 触媒として、水酸化リチウム一水和物0.12g(0.
005モル)の代わりに炭酸リチウム0.21g(0.
005モル)を用いた以外は実施例1と同様にして、常
温液状のペンタエリスリトールアクリルエステル類を得
た。得られたペンタエリスリトールアクリルエステル類
の組成、純度および収率を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】比較例1 還流冷却器、水分離器、空気導入管、温度計および攪拌
器を付けた容量300mlのガラス製四つ口フラスコ
に、アクリル酸129.6g(1.8モル)、ペンタエ
リスリトール68g(5.0モル)、3−ヒドロキシ−
4−メチル−ベンゼンスルホン酸3.95g(0.02
1モル)、p−トルエンスルホン酸7.9g(0.04
6g)、硫酸銅0.098g、さらに溶媒としてトルエ
ン79.0gをそれぞれ仕込んだ。次に、このフラスコ
中に酸素濃度7%の窒素ガスを30ml/分で吹き込み
ながらフラスコ内の加熱を開始して、内溶液を攪拌し
た。内容物は1時間で90℃に達し、この温度でエステ
ル化生成水を系中に存在させたまま0.5時間加熱攪拌
して脱水エステル化反応させた後、反応温度を0.5時
間かけて110℃に上げ、この温度で還流させながら更
に2時間脱水エステル化反応させた。
【0042】反応終了後、直ちに室温まで冷却し、次い
でこの反応液に、脱水エステル化反応時に分離されたア
クリル酸含有の反応生成水10.7gを加えて10分間
攪拌した後、30分間静置して2層に層分離したことを
確認した後、下層の洗浄水を下から抜き取ることにより
上層の溶液を分離して粗ペンタエリスリトールアクリル
エステル類を得た。
【0043】得られた粗ペンタエリスリトールアクリル
エステルに20%水酸化ナトリウム水溶液18.1gを
加え10分間攪拌した後、30分間静置して2層に分離
したことを確認した後、下層を分離除去し、この操作を
もう一度反復した。
【0044】次いで、これに7%硫酸ナトリウム水溶液
25.0gを加えて攪拌した後、静置して後、2層に層
分離したことを確認した後、下層を分離除去した。更に
7%硫酸ナトリウム水溶液に代えて、水25.0gを用
いた以外は同様の攪拌、静置後、下層を分離除去し、こ
の操作をもう一度繰り返して、ペンタエリスリトールテ
トラアクリルエステルとペンタエリスリトールトリアク
リルエステルとを主成分とし、更に各種重合体等のその
他の成分を含有してなる常温液状のペンタエリスリトー
ルアクリルエステル類を得た。
【0045】得られたペンタエリスリトール部分アクリ
ルエステル類の組成〔テトラエステル体(4A)とトリ
エステル体(3A)の重量比(4A/3A)〕は27.
7/72.2と良好であったが、純度〔テトラエステル
体とトリエステル体の合計の含有率〕は36%、収率は
63%と低いものであった。
【0046】比較例2 有機溶媒としてジメチルホルムアミドの代わりにn−ヘ
キサンを同量用いた以外は実施例1と同様にしてエステ
ル交換反応させようとしたが、反応は6時間後でも全く
進行せず、ペンタエリスリトールアクリルエステル類を
得ることはできなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、トリエステル
体等の部分エステル体を多量に含有する室温液状のペン
タエリスリトール(メタ)アクリルエステル類が容易に
高純度、高収率で得られる。更に、上記ペンタエリスリ
トール(メタ)アクリルエステル類中のテトラエステル
体と部分エステル体の比率を調整することも容易であ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペンタエリスリトールと(メタ)アクリ
    ル酸エステルとを、触媒とペンタエリスリトールが可溶
    な有機溶媒の存在下にエステル交換反応させることを特
    徴とするペンタエリスリトール(メタ)アクリルエステ
    ル類の製造法。
  2. 【請求項2】 ペンタエリスリトールが可溶な有機溶媒
    が、窒素原子又は硫黄原子を含む極性有機溶媒である請
    求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 ペンタエリスリトールが可溶な有機溶媒
    が、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル
    ピロリドン、ジメチルスルホキシドおよびテトラヒドロ
    チオフェン−1,1−ジオキシドからなる群から選ばれ
    た1種以上の有機溶媒である請求項1又は2記載の製造
    法。
  4. 【請求項4】 触媒が、塩基性の無機リチウム化合物で
    ある請求項1、2又は3記載の製造法。
  5. 【請求項5】 触媒が、水酸化リチウムである請求項
    1、2又は3記載の製造法。
  6. 【請求項6】 (メタ)アクリル酸エステルが、(メ
    タ)アクリル酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールとの
    エステルである請求項1〜5のいずれか1つに記載の製
    造法。
  7. 【請求項7】 重合禁止剤の存在下にエステル交換反応
    させる請求項1〜6のいずれか1つに記載の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009507881A (ja) * 2005-09-15 2009-02-26 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 四価または多価アルコールの(メタ)アクリレートを製造する方法
JP2014237723A (ja) * 2007-12-19 2014-12-18 エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングEvonik Roehm GmbH (メタ)アクリレートの製造方法

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