JPH0930828A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法

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JPH0930828A
JPH0930828A JP18699995A JP18699995A JPH0930828A JP H0930828 A JPH0930828 A JP H0930828A JP 18699995 A JP18699995 A JP 18699995A JP 18699995 A JP18699995 A JP 18699995A JP H0930828 A JPH0930828 A JP H0930828A
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clad
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porous glass
fluorine
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Kazumasa Osono
和正 大薗
Masayoshi Kobayashi
正佳 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分散特性を有する分散補償ファイバを低損
失でかつ安定に製造することができる光ファイバ母材の
製造方法を提供する。 【解決手段】 屈折率増加用ドーパントを添加したコア
用多孔質ガラス3の外周に該コア用多孔質ガラス3のカ
サ密度よりも小さいカサ密度の無添加クラッド用多孔質
ガラス8を堆積させて、コア/クラッド多孔質ガラス母
材2を成形した後、該コア/クラッド多孔質ガラス母材
2をフッ素を含まない雰囲気中にて上記コア/クラッド
多孔質ガラス母材2のコア部のカサ密度が1.1g/c
3 以上に、クラッド部のカサ密度が0.7g/cm3
以下になるように加熱処理し、その後フッ素ガスを含む
雰囲気中で透明ガラス化処理を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、零分散波長が1.
3μm帯にある光ファイバを用いて波長1.5μm帯の
伝送を行う場合に問題となる分散を補償するための分散
補償ファイバ用の母材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常の光ファイバの零分散波長は1.3
μm近傍であるため、従来より1.3μm帯波長による
光伝送が行われているが、これら光ファイバの最低損失
波長は1.55μm近傍であるため、近年1.55μm
帯波長による光伝送が活発になってきている。
【0003】これに伴い、1.55μm帯分散シフトフ
ァイバや、1.55μm帯光増幅技術の開発だけでな
く、既存の1.3μm帯用光ファイバを用いた1.55
μm帯波長による光伝送技術の開発が進められている。
【0004】1.3μm帯用光ファイバを用いて1.5
5μm帯波長を長距離伝送するには、伝送路で生じる分
散を打ち消すために1.55μm帯において1.3μm
帯用ファイバと逆の分散を持ったファイバ(以後、分散
補償ファイバと称する)を分散補償用に挿入すればよ
い。
【0005】分散補償ファイバは、コアとクラッドとの
比屈折率差Δnが2〜3%となるよう製造されており、
屈折率調整用のドーパントとコア・クラッドの組み合わ
せにより、ゲルマニウム添加石英コア−石英クラッド
や、ゲルマニウム添加石英コア−フッ素添加石英クラッ
ド、ゲルマニウム+フッ素添加石英コア−フッ素添加石
英クラッド等が用いられている。
【0006】このような分散補償ファイバを製造するに
は、通常の光ファイバの製造方法として用いられている
VAD法を応用した方法が用いられている。
【0007】なお、VAD法は、石英バーナに酸水素ガ
スと四塩化硅素等のガラス原材ガスと必要により四塩化
ゲルマニウム等のドーパント材のガスを送り、加水分解
反応によりガラス微粒子を生成し、これをタ−ゲット棒
先端に堆積させて、円柱状の多孔質ガラス(スート)を
形成する手法である。
【0008】例えば、ゲルマニウム添加石英コア・石英
クラッドの分散補償ファイバを製造する場合は、VAD
法でコアスート母材を製造し、このコアスート母材に脱
OH基処理と透明化処理を施して透明なガラスコアロッ
ドを作り、このガラスコアロッドにクラッドスートを外
付けした後、このクラッドスートに対し脱OH基処理と
透明化処理を行って透明ガラス母材(プリフォーム)を
作り、これを溶融して線引き紡糸することで光ファイバ
を得ていた。また、ゲルマニウム添加石英コア・フッ素
添加石英クラッド構成の分散補償ファイバを製造する場
合は、コアスート母材を作製し、脱OH基処理及び透明
化処理を行った後、透明なコアガラスロッドを作り、さ
らに必要なクラッドスートを外付け後、クラッドスート
に対しフッ素雰囲気で脱OH基処理と透明化処理を行い
透明ガラス母材(プリフォーム)とし、これを溶融して
線引き紡糸することで光ファイバを得ていた。更に、ゲ
ルマニウム+フッ素添加石英コア−フッ素添加石英クラ
ッドの分散補償ファイバを製造する場合は、堆積中のコ
アスートの外周にクラッドの一部となるクラッドスート
を堆積したコア/クラッドスート母材を作り、このコア
/クラッドスート母材に脱OH基処理と透明化処理をフ
ッ素雰囲気で施して透明ガラスロッドとし、その後、必
要なクラッドスートを外付け後、外付けクラッドスート
部も同様に脱OH基処理と透明化処理をフッ素雰囲気で
行い、透明なガラス母材(プリフォーム)とし、これを
溶融して線引き紡糸することで光ファイバを得ていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法はいずれも比屈折率差Δnを大きくするために、
コアに屈折率増加用ドーパントであるゲルマニウムを多
量に添加している。このため、ガラスの熱膨張率や融点
等の性質が変化し、製造が困難になったり、光ファイバ
の性能の劣化という問題が発生していた。
【0010】例えば、上記のゲルマニウム添加石英コア
−石英クラッドの分散補償ファイバを製造する場合は、
コアとクラッドの熱膨張率や融点が大きく異なるため、
焼結後、境界に歪みが残留しやすく、冷却過程でコア部
が割れてしまうという問題があった。更に線引き工程に
おいても、コアとクラッドの粘性が異なるため、境界に
歪みが残留しやすく、構造不整損失の原因となってい
た。この対策として高張力で線引きする方法があげられ
るが、ファイバ強度の劣化をまねき好ましくない。ま
た、ゲルマニウム添加石英コア−石英クラッド構成の分
散補償ファイバを製造する場合は、クラッド部にフッ素
を添加するので上記問題は生じないが、ガラスコアロッ
ドに直接クラッドを外付けするためクラッドスート母材
堆積時に燃焼用酸水素火炎から水素分子がガラスコアロ
ッド中に拡散し、光ファイバ損失増加の原因となるOH
基となり、コアに残留してしまうという問題があった。
また、ゲルマニウム+フッ素添加石英コア−フッ素添加
石英クラッドの分散補償ファイバを製造する場合は、透
明化ガラス処理の際にコアに屈折率を低くするフッ素が
添加されてしまうので、ゲルマニウム添加石英コア−石
英クラッドの分散補償ファイバの場合と同様に比屈折率
差Δnを大きく保つために予めコアにゲルマニウムを多
く添加しておく必要があった。このため、散乱損失の増
加を引き起こすという問題があった。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記問題を解決
し、高分散特性を有する分散補償ファイバを低損失でか
つ安定に製造することができる光ファイバ母材の製造方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、屈折率増加用ドーパントを添加したコア用
多孔質ガラスの外周に該コア用多孔質ガラスのカサ密度
よりも小さいカサ密度の無添加クラッド用多孔質ガラス
を堆積させて、コア/クラッド多孔質ガラス母材を成形
した後、該コア/クラッド多孔質ガラス母材をフッ素を
含まない雰囲気中にて上記コア/クラッド多孔質ガラス
母材のコア部のカサ密度が1.1g/cm3 以上に、ク
ラッド部のカサ密度が0.7g/cm3 以下になるよう
に加熱処理し、その後フッ素ガスを含む雰囲気中で透明
ガラス化処理を行うものである。また、上記コア用多孔
質ガラス母材のカサ密度を0.7〜1.1g/cm
3 に、上記クラッド用多孔質ガラス母材のカサ密度を
0.1〜0.3g/cm3 になるように、堆積させても
よく、上記加熱処理の前に、塩素ガス雰囲気で800℃
〜1000℃の温度に加熱して脱水処理を行ってもよ
い。
【0013】更に、上記加熱処理の温度が、1100〜
1300℃であってもよく、上記透明ガラス化処理の温
度が、1350℃〜1450℃であっても構わない。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、クラッドのみにフッ素
を添加し、コアのみにゲルマニウムを添加することがで
きるため、高い比屈折率差を得ることができると共に、
コアとクラッドの粘度及び熱膨張率差を小さくすること
ができ、融点を近付けることができるので、高張力線引
きが不要となり、コア・クラッド界面に残留する歪みの
発生を抑止できる。また、コアにフッ素が拡散すること
がないため、ゲルマニウムを多量に添加する必要がなく
散乱損失を小さくすることができる。更に、コア/クラ
ッド母材を同時に合成しているため、コアへのOH基の
拡散を防ぐことができる。
【0015】よって、光ファイバの強度を低下させるこ
となく、構造不整損失及び散乱損失の小さい分散補償フ
ァイバを安定して製造することができる。
【0016】本発明において、堆積時のコアのカサ密度
を0.7〜1.1g/cm3 、クラッドのカサ密度を
0.1〜0.3g/cm3 とした理由は、加熱処理後に
コアとクラッドのカサ密度をそれぞれ1.1g/cm3
以上と0.7g/cm3 以下にするためである。また、
コアのカサ密度を1.1g/cm3 以下にしたのは、脱
水処理中でコアのOH基除去を容易にするためである。
【0017】また、加熱処理後にコアとクラッドのカサ
密度を1.1g/cm3 以上と0.7g/cm3 以下に
した理由は、透明ガラス化処理中に、クラッドにはフッ
素が効率よく均一に添加され、コアにはフッ素が添加さ
れないようにするためである。これは、図4に示すよう
に、スート母材が、カサ密度を1.1g/cm3 以上で
はフッ素取り込み量(SiO2 に対する比屈折率差)が
小さく、0.7g/cm3 以下ではフッ素取り込み量
(比屈折率差)が大きいという特性を利用している。
【0018】更に、脱水処理の温度を800〜1000
℃としたのは、800℃以下では、脱水反応が促進され
ないため処理時間が長くなり、1000℃以上では母材
のカサ密度の増加が始まり脱水反応が妨げられるからで
ある。また、加熱処理の温度を1100〜1300℃と
したのは、1100℃以下ではクラッドのカサ密度を上
記範囲に定めることができないからである。
【0019】また、透明ガラス処理の温度を1350〜
1450℃としたのは、1350℃以下ではスート母材
が透明化されないからであり、1450℃を越えるとス
ート母材が高温となるため粘度が低下し、自重により伸
びてしまうからである。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0021】図1に本発明の方法を実施する装置の要部
を示した。
【0022】この装置は、回転引上げ装置5に回転自在
にかつ引上げ可能に吊設されたターゲット棒1と、この
ターゲット棒1の下方の固定系に設けられたコア用バー
ナ4と、このコア用バーナ4の上方の固定系に設けられ
たクラッド用バーナ6,7とからなっている。
【0023】この装置により本発明の方法を実施する。
【0024】まず、回転引上げ装置5を作動させてター
ゲット棒1を一定速度で回転させながら上方へ引き上げ
ると共に、バーナ4を作動させて、ゲルマニウム等のド
ーパントを含むガラス微粒子を生成し、ターゲット棒1
の先端に堆積させてコアスート(多孔質ガラス母材)3
を形成しながら、バーナ6及び7を作動させてガラス微
粒子を生成しコアスート3の外周にクラッドスート(多
孔質ガラス母材)8を同時形成する。
【0025】ターゲット棒1が引き上げられると共に、
内側にコアスート3、外側にクラッドスート8が次々に
形成され円柱状のスート母材2が形成される。スート母
材2の寸法は、長さ450mm、コアスート外径φ15
mm、クラッドスート外形φ110mm、カサ密度は、
コアスートで0.9g/cm3 、クラッドスートで0.
25g/cm3 であった。
【0026】次に、このスート母材2を電気炉(図示せ
ず)に収容して、温度900℃、He=20リットル/
min.,Cl2 =300cc/min.,送り速度2
mm/minの条件で脱水処理を行う。続いて、同じ電
気炉内で、温度1250℃,He=20リットル/mi
n.,送り速度2mm/minの条件で加熱してスート
母材2を加熱収縮(半焼結)させて、加熱処理(半焼結
処理)を施してコアのカサ密度を0.9g/cm3 、ク
ラッドのカサ密度を0.65g/cm3 とする。この加
熱処理を施したことにより、次工程の透明ガラス化処理
で、クラッドにはフッ素が効率よく均一に添加され、コ
アにはフッ素が添加されない。
【0027】更に、電気炉を1400℃にしてHe=2
0リットル/min.SiF4 =960cc/min.
を流入して、送り速度2mm/minの条件で上記スー
ト母材2にフッ素を添加及び透明ガラス化処理を施し、
光ファイバ母材を得た。
【0028】この光ファイバ母材の屈折率を測定し、そ
の結果を図3に示した。測定方法は、光ファイバ母材の
外側に石英管をジャケットして、石英(SiO2 )に対
する屈折率を測定することにより求めた。GeO2 +S
iO2 は石英より屈折率が大きくΔG =2.0%.F+
SiO2 は石英より屈折率が小さくΔF =−0.3%で
あり、比屈折率差はΔn=ΔG −(ΔF )=2.0%−
(−0.3%)=2.3%であった。
【0029】ここで、比較として、透明ガラス化処理中
にSiF4 を流入させないとした以外は実施例と同様の
光ファイバ母材を作製し、同様の屈折率測定を行った。
図2に示すように比屈折率差はΔn=2.0%であっ
た。更に、比較として、脱水処理後、He=20リット
ル/min.温度1500℃,送り速度2mm/min
で透明化処理を施した以外は実施例と同様の光ファイバ
母材を作製して屈折率測定を行った。比屈折率差はΔn
=2.0%程度であり、フッ素添加前の比屈折率差と同
等であった。
【0030】従って、実施例の光ファイバ母材のコアに
はフッ素が添加されていないことは明らかである。も
し、コアにフッ素が添加されていれば、比屈折率差は
2.0%未満になるからである。これは、ガラス化処理
を施す前に、クラッドにはフッ素が効率よく均一に添加
されコアにはフッ素が添加されない本発明の加熱処理を
施したからである。
【0031】次に、本実施例の光ファイバ母材より光フ
ァイバを作製し、この特性について評価した。
【0032】上記光ファイバ母材を所定の径に延伸し、
VAD法によりクラッドスートを外付けする工程と、フ
ッ素添加及び焼結する工程を繰返して、所望の分散補償
ファイバの特性まで全合成プリファーム化を行い、線引
き手法によりファイバを得た。
【0033】上記プリファームの直径は35mm,長さ
は700mmであり、得られた光ファイバの長さは51
kmであり、波長1.55μmにおける分散及び損失
は、82ps/km/nm,損失0.26dB/kmと
高分散で低損失であった。また、クラッドにはフッ素が
添加されているため、線引き張力は0.05Nと通常の
条件においても構造不整損失の増加はなく、波長1.3
9μmのOH基による吸収ピーク値も2.4dB/km
と実用上問題のない値であった。さらに、ファイバの強
度は十分なものであり、スクリーニング1%プルーフ試
験では全長通過、1.3%プル−フ試験では,全長で破
断箇所は1つのみであった。
【0034】すなわち、本発明の光ファイバ母材の製造
方法によれば、コアにはゲルマニウムのみをクラッドに
はフッ素のみを添加することができるため、コアとクラ
ッドの融点及び粘度の差を小さくでき、製造中の歪みや
割れを抑止し、線引き張力を低減することができる。ま
た、コア/クラッドスート母材を同時に成形するため、
コアにOH基が拡散することを抑止することができ、構
造不整損失、OH吸収損失及びレーリ散乱を少なくする
ことができる。
【0035】なお、本実施例では、脱水処理の温度を9
00℃、加熱処理の温度を1250℃と、透明ガラス化
処理の温度を1400℃としたが、脱水処理の温度は8
00〜1000℃であればよく、加熱処理の温度は11
00〜1300℃であればよく、透明ガラス化処理の温
度は1350〜1450℃であればよい。
【0036】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、コアには
ゲルマニウムのみを、クラッドにはフッ素のみを添加す
ることができるため、製造中の歪みや割れを抑止し、線
引時には低い線引き張力で製造できるため、分散補償フ
ァイバを安定に供給することができる。
【0037】また、コアにフッ素が添加されることはな
いため、ゲルマニウム量を余計に添加する必要がなく、
散乱損失を低減することができる。更に、コアスートと
クラッドスートとを同時に成形するため、構造不整損失
が小さく、強度劣化が少なく、OH吸収損失及びレーリ
散乱を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置の要部を示す図で
ある。
【図2】フッ素を添加する前のスート母材の屈折率分布
を示す図である。
【図3】フッ素添加後のスート母材の屈折率分布を示す
図である。
【図4】スートのカサ密度と比屈折率差との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1 ターゲット棒 2 コア/クラッド母材 3 コアスート(コアの多孔質ガラス) 4 コア用バーナ 5 回転引上げ装置 6,7 クラッド用バーナ 8 クラッドスート(クラッドの多孔質ガラス)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率増加用ドーパントを添加したコア
    用多孔質ガラスの外周に該コア用多孔質ガラスのカサ密
    度よりも小さいカサ密度の無添加クラッド用多孔質ガラ
    スを堆積させて、コア/クラッド多孔質ガラス母材を成
    形した後、該コア/クラッド多孔質ガラス母材をフッ素
    を含まない雰囲気中にて上記コア/クラッド多孔質ガラ
    ス母材のコア部のカサ密度が1.1g/cm3 以上に、
    クラッド部のカサ密度が0.7g/cm3 以下になるよ
    うに加熱処理し、その後フッ素ガスを含む雰囲気中で透
    明ガラス化処理を行うことを特徴とする光ファイバ母材
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記コア用多孔質ガラス母材のカサ密度
    を0.7〜1.1g/cm3 に、上記クラッド用多孔質
    ガラス母材のカサ密度を0.1〜0.3g/cm3 にな
    るように、堆積させることを特徴とする請求項1記載の
    光ファイバ母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記加熱処理の前に、塩素ガス雰囲気で
    800℃〜1000℃の温度に加熱して脱水処理を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバ母材の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 上記加熱処理の温度が、1100〜13
    00℃であることを特徴とする請求項1から3のいずれ
    かに記載の光ファイバ母材の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記透明ガラス化処理の温度が、135
    0℃〜1450℃であることを特徴とする請求項1から
    4のいずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
JP18699995A 1995-07-24 1995-07-24 光ファイバ母材の製造方法 Pending JPH0930828A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1505039A3 (en) * 2003-08-08 2005-05-04 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical fiber preform, optical fiber, and manufacturing methods thereof

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