JPH09306653A - 励磁コイル、加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

励磁コイル、加熱装置及び画像形成装置

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JPH09306653A
JPH09306653A JP8148607A JP14860796A JPH09306653A JP H09306653 A JPH09306653 A JP H09306653A JP 8148607 A JP8148607 A JP 8148607A JP 14860796 A JP14860796 A JP 14860796A JP H09306653 A JPH09306653 A JP H09306653A
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JP
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exciting coil
heating
core material
heat
heating device
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JP8148607A
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Takao Kawazu
孝夫 河津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 励磁コイル、電磁誘導加熱方式の加熱装置、
該装置を熱定着装置として具備した画像形成装置に関
し、加熱体長手方向の温度勾配を容易に調節できるよう
にする、磁界発生手段としての励磁コイルの芯材として
小サイズの汎用品のコアを使用可能にする、励磁コイル
に対する給電系のスイッチング素子の低損失化を図る、
温調系の温度検出素子で検出される温度リプルを小さく
する等。 【解決手段】 磁界発生手段17と、該磁界発生手段の
発生磁界が印加され渦電流が生じることにより発熱する
電磁誘導発熱部材13を有し、該電磁誘導発熱部材の発
熱により被加熱材Sを加熱する加熱装置において、磁界
発生手段17は、磁性体芯材16と、該芯材の外回りに
芯材長手に沿って施され、電力が供給される巻線12を
有する励磁コイルであり、芯材16は励磁コイル長手方
向において複数個分配して配置されていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、励磁コイル、電磁
誘導加熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を画像の熱定
着装置として具備した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、電子写真複写機・プリンタ等の
画像形成装置に装備される熱定着装置を例にして説明す
る。
【0003】画像形成装置における熱定着装置は、電子
写真プロセス・静電記録プロセス・磁気記録プロセス等
の適宜の画像形成手段部で被記録材(転写材シート・静
電記録紙・エレクトロファックス紙・印字用紙等)に転
写方式あるいは直接方式にて形成担持させた目的の画像
情報に対応した未定着画像(トナー画像)を被記録材面
に永久画像として熱定着させるものであり、一般に、ハ
ロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式の熱定着装置が多
用されている。
【0004】この熱ローラ式の熱定着装置は、加熱ロー
ラ(ヒートローラ)としての定着ローラと加圧ローラと
の並行圧接ローラ対を基本構成とし、該ローラ対を回転
させ、該ローラ対の圧接部である加熱ニップ部に画像定
着すべき被記録材を導入して挟持搬送させて、定着ロー
ラの熱と、圧接ニップ部の加圧力にて未定着画像を加熱
溶融させ被記録材面に染み込ませて熱定着させるもので
ある。
【0005】定着ローラは、一般にアルミニウムの中空
金属ローラを基体とし、その外周面に離型層(オフセッ
ト防止層)として耐熱ゴム層等を形成したもので、その
中空内の略中央部に熱源としてのハロゲンヒータを挿入
配置してある。ハロゲンヒータはガラス封止した細長い
棒状のものである。
【0006】加圧ローラは、芯金と、この芯金回りに同
心一体に形成したシリコーンゴム等の耐熱性弾性層から
なり、弾性層の弾性変形により定着ローラとの間に所定
幅の加熱ニップ部が形成される。
【0007】この構成において、熱源であるハロゲンヒ
ータに電力を供給することでハロゲンヒータが発熱・発
光し、その熱が輻射・対流によって定着ローラのアルミ
ニウム中空金属ローラに伝達して該金属ローラが加熱さ
れる。アルミニウム金属ローラは受けた熱をローラ全体
に温度差のないよう伝導する働きを行なう。このように
して一様な温度分布となったローラは、その上層にコー
トされた耐熱ゴム層を介して加熱ニップ部に導入された
被記録材に熱を与え未定着画像を加熱溶融させて被記録
材に染み込ませ定着させるものである。
【0008】ハロゲンヒータはスイッチング制御素子を
介して交流電源(ライン入力電源)から給電されて発熱
し定着ローラを加熱する。定着ローラの温度制御は、該
ローラに近接させて配した温度検出素子、一般にサーミ
スタ感熱素子により定着ローラ温度を検出し、その検出
温度情報に応じて交流電源とハロゲンヒータ間に設けら
れたスイッチング素子例えばトライアック等によってハ
ロゲンヒータに対する給電のオン/オフ制御を行なわせ
て、定着ローラが目標の一定温度に維持されるように制
御している。
【0009】一方、熱源からの熱伝達モデルが単純な熱
定着装置として、電磁(磁気)誘導加熱方式の加熱装置
がある。
【0010】これは電磁誘導発熱部材に磁界を印加して
渦電流を生じさせてジュール熱で発熱させ、その発熱で
被加熱材を加熱するものである。
【0011】より具体的には、磁界発生手段としての励
磁コイルに高周波電流を供給することにより高周波磁界
を発生させ、この高周波磁界を定着ローラとしての磁性
金属ローラに印加することで、該磁性金属ローラに過電
流が生じて該磁性金属ローラが発熱する。この定着ロー
ラとしての磁性金属ローラの発熱により、ハロゲンヒー
タを熱源とする熱ローラ式の熱定着装置の場合と同様
に、被記録材上の未定着画像を被記録材に熱定着するこ
とが可能となる。
【0012】従来、磁界発生手段としての、高周波磁界
を発生する前記励磁コイルは、高インダクタンスを得る
ため、鎖交磁束を増大させる、高透磁率である磁性体
(例えば、フェライト等)の芯材(コア)と、該芯材に
施されている巻線(コイル)から構成されている。
【0013】この励磁コイルは、該励磁コイルと共振動
作をおこなう為の共振コンデンサと共に、スイッチング
素子(MOSFET、トランジスタ、IGBT)、整流
部を介して、AC入力に接続されている。スイッチング
素子がオンした場合、励磁コイルの巻線に電力が供給さ
れるので、磁性金属ローラである定着ローラに高周波磁
界が印加され、定着ローラ表面に過電流が生じ発熱す
る。この定着ローラの温度制御は、該ローラに近接させ
て配した温度検出素子、一般にサーミスタ感熱素子によ
りローラ温度を検出し、前記スイッチング素子によって
オンデューティ制御を行ない、定着ローラに目標の一定
温度が得られるように制御している。
【0014】このような電磁誘導加熱方式の加熱装置
は、ハロゲンヒータを熱源とする熱ローラ式の加熱装置
に比べて、熱源からの熱伝達モデルが極めて単純で熱効
率が良く、発熱体としての電磁誘導発熱部材あるいは加
熱部を常温からでも所定の高温度に効率よく迅速に立ち
上げることができて、所定の温度に達するまでの時間が
短くてクイックスタート性(ウエイトタイムの短縮)が
あり、また非プリント時に装置が待機状態にあるときの
スタンバイ温調をする必要がなくて省電力化できる装置
を構成することが可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
1)従来の電磁誘導加熱方式の加熱装置において、磁界
発生手段としての、高周波磁界を発生させる励磁コイル
は、前述したように、鎖交磁束を増大させる磁性体芯材
と該芯材に施された巻線より構成されているが、一般に
励磁コイルの高インダクタンス化を図るため、芯材とし
ては高透磁率・高抵抗率である酸化物系のフェライト等
の磁性体が使用され、巻線すなわちコイル内に充填され
ている。このため、励磁コイルが発生する磁界は巻線の
重みにより不均一であり、定着ローラの軸方向に対して
温度勾配があった。
【0016】2)また、上記励磁コイルは、前述したよ
うに、該励磁コイルと共振動作をおこなう共振コンデン
サと共にスイッチング素子、整流部を介してAC入力に
接続されている。温度検出素子で検出された温度を予め
定められた目標温度と比較することにより、上記スイッ
チング素子のオン時間を制御し、加熱装置の温度を制御
している。従って、スイッチング素子からみた励磁コイ
ル部分のインピーダンスは高インダクタンス、低抵抗で
ある程、スイッチング素子における損失は小さくなる。
【0017】しかし、上述した従来の励磁コイルにおい
て、高インダクタンスを図るためコイル内に芯材として
高透磁率の軟磁性体を充填しているため、電源部からみ
た励磁コイル部のインピーダンスの抵抗部分が増大し、
スイッチング素子の損失が増加していた。
【0018】3)更に、芯材として磁性体をコイルに充
填する構造をとるため、汎用品の小サイズのコアが使用
困難であり、高価であった。
【0019】4)温度検出素子は電磁誘導発熱体である
回転定着ローラに内接されており、該回転定着ローラと
の摺動で該温度検出素子で検出される温度のリプルが大
きかった。
【0020】そこで本発明は、励磁コイル、電磁誘導加
熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を画像の熱定着装置
として具備した画像形成装置について、上記1)〜4)
の問題点を解消する、即ち、 .加熱装置の被加熱材加熱部長手方向の温度勾配を容
易に調節できるようにする .磁界発生手段としての励磁コイルを構成する芯材と
して小サイズの汎用品のコアを使用可能にする .励磁コイルに対する給電回路のスイッチング素子の
低損失化を図る .温度制御系の温度検出素子で検出される温度のリプ
ルを小さくする ことを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、励磁コイル、加熱装置及び画像形成装置であ
る。
【0022】(1)磁性体芯材と、該芯材の外回りに芯
材長手に沿って施され、電力が供給される巻線を有する
励磁コイルであり、芯材は励磁コイル長手方向において
複数個分配して配置されていることを特徴とする励磁コ
イル。
【0023】(2)巻線は芯材長手方向において複数箇
所に分配して巻かれていることを特徴とする(1)に記
載の励磁コイル。
【0024】(3)巻線はボビンを介して芯材の外回り
に芯材長手に沿って施されていることを特徴とする
(1)または(2)に記載の励磁コイル。
【0025】(4)芯材が強磁性体であることを特徴と
する(1)ないし(3)の何れか1つに記載の励磁コイ
ル。
【0026】(5)磁界発生手段と、該磁界発生手段の
発生磁界が印加され渦電流が生じることにより発熱する
電磁誘導発熱部材を有し、該電磁誘導発熱部材の発熱に
より被加熱材を加熱する加熱装置において、磁界発生手
段は、磁性体芯材と、該芯材の外回りに芯材長手に沿っ
て施され、電力が供給される巻線を有する励磁コイルで
あり、芯材は励磁コイル長手方向において複数個分配し
て配置されていることを特徴とする加熱装置。
【0027】(6)巻線は芯材長手方向において複数箇
所に分配して巻かれていることを特徴とする(5)に記
載の加熱装置。
【0028】(7)巻線はボビンを介して芯材の外回り
に芯材長手に沿って施されていることを特徴とする
(5)または(6)に記載の加熱装置。
【0029】(8)芯材が強磁性体であることを特徴と
する(5)ないし(7)の何れか1つに記載の加熱装
置。
【0030】(9)電磁誘導発熱部材に接触させた温度
検出手段と、該温度検出手段により検出した温度と予め
定められた目標温度とを比較することによって、励磁コ
イルの巻線に対する電力供給手段を制御する電力制御手
段を有することを特徴とする(5)ないし(8)の何れ
か1つに記載の加熱装置。
【0031】(10)電磁誘導発熱体が固定部材であ
り、該電磁誘導発熱体の発熱で加熱される移動加熱体を
有し、該移動加熱体の熱で被加熱材の加熱がなされるこ
とを特徴とする(5)ないし(9)の何れか1つに記載
の加熱装置。
【0032】(11)移動加熱体がフィルム材もしくは
ローラ体であることを特徴とする(10)に記載の加熱
装置。
【0033】(12)電磁誘導発熱体が回転部材もしく
は走行移動部材であることを特徴とする(5)ないし
(9)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0034】(13)被加熱材が未定着画像を形成担持
させた被記録材であり、装置が該未定着画像を被記録材
に熱定着させる熱定着装置であるを特徴とする(5)な
いし(12)の何れか1つに記載の加熱装置。
【0035】(14)被記録材に未定着画像を形成担持
させる画像形成手段と、未定着画像を被記録材に熱定着
させる熱定着装置を有する画像形成装置において、熱定
着装置が(5)ないし(12)の何れか1つに記載の加
熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0036】〈作 用〉即ち、励磁コイル、電磁誘導加
熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を画像の熱定着装置
として具備した画像形成装置について、磁界発生手段と
しての励磁コイルの芯材を、励磁コイルの長手方向にお
いて適切なところに複数個分配して配置することによ
り、電磁誘導発熱部材に供給する磁束を制御し、装置の
被加熱材加熱部長手方向の温度勾配を容易に調節でき温
度の均一化を図ることができる。
【0037】今少し詳述すると、本発明では、励磁コイ
ルの芯材は、小サイズのコアをある間隔を有して複数個
配置されていることを特徴とする。この間隔を調整し
て、コア間の漏れ磁束量を制御することにより励磁コイ
ルの長手方向に対する発熱部の磁束分布を均一にしてい
る。このように本発明では漏れ磁束を積極的に利用して
いるため、上記コア間の空隙量は比較的大きいものとな
る。
【0038】磁界発生手段としての励磁コイルを構成す
る芯材として小サイズの汎用品コアが使用可能となり、
コストダウンが図れる。
【0039】芯材としての磁性体の量を調節することに
より、高周波コンバータからみた励磁コイルのインピー
ダンスの抵抗分を小さく、かつインダクタンス分を大き
くすることが可能であり、励磁コイルに対する給電回路
のスイッチング素子の低損失化、即ちスイッチング素子
の効率化が図れる。つまり、励磁コイルの高インダクス
タンス化かつ低抵抗化が実現でき、装置を駆動する電源
の効率化が図れる。
【0040】温度制御系の温度検出素子を固定部とした
電磁誘導発熱部材に接触させて配設することにより、温
度検出素子で検出される温度のリプルを小さくできる。
また、電磁誘導発熱部材は発熱源であることから、温度
制御の応答性を速くすることができる。
【0041】かくして、効率の良い、安価な、電磁誘導
加熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を画像の熱定着装
置として具備した画像形成装置を提供することができ
る。
【0042】ここで、芯材としての磁性体に関して、強
磁性体は、一般に磁石に強く引きつけられるものをい
い、軟磁性体は強磁性体の一種であり、トランスなどの
鉄心に用いられるような高透磁率で磁化しやすい強磁性
体をいう。軟磁性体に対して、永久磁石のように高保持
力で磁化しにくい強磁性体を硬磁性体という。励磁コイ
ルの芯材は、高周波で駆動することを考えると軟磁性体
であるのがよいが、軟磁性体と硬磁性体の中間的な特性
を持つ強磁性体あるいは硬磁性体であっても、多少特性
は劣化するが励磁コイルの芯材として使用することはで
きる。本発明においては、これ等を「強磁性体」と総称
する。
【0043】また、芯材としての磁性体の量を調節する
ことに関して、芯材としての強磁性体の量を多くすれ
ば、インピーダンスは大きくなり、量を少なくすればイ
ンピーダンスは小さくなる。効率化を図るためには励磁
コイルを駆動する高周波コンバータに最適なインピーダ
ンスにする必要がある。本発明では芯材は汎用品である
小サイズのコアから構成されており、複数のサイズのコ
アを使用することにより、芯材中の強磁性体コアの量を
自由に調整することが可能になる。強磁性体のコア量
は、高周波コンバータに対して最適なインピーダンスに
なるように調整する。また、芯材中におけるコアの配置
により、磁束の分布が変化するため、励磁コイルの長手
方向に対して発熱体となる金属中の磁束分布が均一とな
るように、コアを配置する。
【0044】
【発明の実施の形態】
〈実施形態例1〉(図1〜図3) 図1の(a)は本例における加熱装置としての熱定着装
置509の概略構成を示す横断面模型図、(b)は磁界
発生手段としての励磁コイル部分の斜視模型図である。
【0045】本例の熱定着装置509は電磁誘導加熱方
式・フィルム加熱方式・テンションレスタイプの装置で
ある。
【0046】10は横断面略半円弧状・樋型のフィルム
ガイド部材としてのステイであり、図面に垂直方向を長
手とする横長の部材である。例えば、PPSや液晶ポリ
マー等の耐熱性樹脂の成形品である。
【0047】13は発熱源としての電磁誘導発熱部材で
あり、例えば、鉄板、SUS板、Ni、Cu、Cr、C
o等の、横長で、高透磁率の磁性金属板である。この磁
性金属板13は上記ステイ10の横断面中央部にステイ
長手に沿って形成した長孔に嵌入して固定配設してあ
る。
【0048】17は磁界発生手段としての励磁コイルで
あり、上記ステイ10の内側において、上記磁性金属板
13の上側に該磁性金属板13に並行に配設した、横長
の部材である。
【0049】この励磁コイル17は、鎖交磁束を増大さ
せる芯材(コア、例えばフェライトコア)16と、該芯
材16の外回りにボビン14を介して芯材長手に沿って
施され、電力が供給される巻線(コイル)12を有して
いる。
【0050】ボビン14は横長の中空角柱部材であり、
その内部には、例えば図2の(a)の配列図の如く、ボ
ビン長手方向に高抵抗率の強磁性体の複数個のコア16
が分配して配置されている。各コア16としては汎用品
の小サイズのコアを使用している。
【0051】この複数個の汎用品の小サイズのコア16
を内包しているボビン14の外回りにボビン長手に沿っ
て本例の場合は図1の(b)の如くほぼ均等な密度で巻
線12を施してある。
【0052】上記励磁コイル17の巻線12に高周波コ
ンバータ30から高周波電流が供給されて高周波磁界が
生じる。図2の(b)に、(a)のコア16の配置によ
る各コア16と磁性金属板13との間の磁束の流れの模
型図を示した。
【0053】11は回転加熱体としての円筒状の耐熱性
フィルムであり、上記のステイ10・磁性金属板13・
励磁コイル17のアセンブリの外回りにルーズに外嵌さ
せてある。
【0054】この円筒状の耐熱性フィルム11は、熱容
量を小さくして装置のクイックスタート性を向上させる
ために、膜厚を総厚100μm以下、好ましくは60μ
m以下20μm以上とした、耐熱性・離型性・強度・耐
久性等のあるPTFE・PFA・PPS等の単層フィル
ム、あるいはポリイミド・ポリアミドイミド・PEEK
・PES等のベースフィルムの表面にPTFE・PFA
・FEP等を離型層としてコーティングした複合層フィ
ルム等である。
【0055】18は加圧部材としての弾性加圧ローラで
あり、芯金19と、この芯金回りに同心一体に成形した
シリコーンゴム等の耐熱性弾性層20からなる。
【0056】そしてフィルム11を挟ませて磁性金属板
13の下面と弾性加圧ローラ18とを所定の押圧力で相
互圧接させて加圧ローラ18の弾性層20の弾性変形に
より所定幅の加熱ニップ部Nを形成させてある。
【0057】加圧ローラ18は駆動源Mの駆動力が不図
示のギア等の動力伝達機構を介して伝達されて所定の周
速度で矢示の反時計方向に回転駆動される。
【0058】回転加熱体としての円筒状の耐熱性フィル
ム11は、少なくとも画像形成実行時に加圧ローラ18
が回転駆動されることで、該加圧ローラ18の回転駆動
により加熱ニップ部Nにおいて加圧ローラ18とフィル
ム17の外面との摩擦力でフィルム11に回転力が作用
して、フィルム内面が加熱ニップ部Nにおいて磁性金属
板13の下面に密着して摺動しつつ、磁性金属板13・
励磁コイル17を含むステイ10の外回りを矢示の時計
方向に所定の周速度、即ち画像形成手段部の画像転写部
側から搬送されてくる未定着画像Tを担持した被記録材
Sの搬送速度と略同一の周速度でシワなく回転駆動され
る。
【0059】ステイ10は円筒状フィルム11の回転を
安定化させる役目をしている。フィルム11の内面と、
これが摺動する磁性金属板13の下面との摺動抵抗を低
減するために両者間に耐熱性グリス等の潤滑剤を介在さ
せるとよい。磁性金属板13の下面にフィルム11の摺
動抵抗を低減する滑板部材を配設してもよい。
【0060】15は装置の温度、即ち移動加熱体として
の円筒状の耐熱性フィルム11の特に加熱ニップ部Nに
おける温度(加熱ニップ部温度)を検出する温度検出素
子、例えばサーミスタ感熱素子であり、固定部材である
磁性金属板13の上部に接触させて配設している。31
は温度検出素子15によって検出された温度を基に高周
波コンバータ30を制御する制御回路である。
【0061】図3は、高周波コンバータ30が励磁コイ
ル17の巻線12にスイッチング電力を供給する回路図
である。即ち、ラインから入力される商用交流は、両波
整流器32で整流され、励磁コイル17の巻線12の一
端に供給される。供給された電力を、巻線12の他端に
接続したスイッチング素子33(FET、トランジス
タ、IGBT等)により高周波スイッチングを行う。3
4は励磁コイル17と共振動作を行なうための共振コン
デンサである。
【0062】高周波コンバータ30により励磁コイル1
7の巻線12に高周波電流が供給されると高周波磁界が
生じる。その磁界が磁性金属板13に印加されることに
より、過電流損が生じ、該磁性金属板13が発熱する。
この時、図2の(b)に示したように、コア16部分と
該コアに近接する磁性金属板13との間に磁束が集中
し、磁束の集中した磁性金属板13の部分が特に良く発
熱する。この磁性金属板13の発熱により、加圧ローラ
18の回転駆動で加熱ニップ部Nにおいて磁性金属板1
3の下面に密着して摺動しながら回転している回転加熱
体としてのフィルム11が加熱ニップ部Nにおいて加熱
される。即ち加熱ニップ部Nが加熱される。
【0063】而して、加熱ニップ部Nの加圧ローラ18
とフィルム11との間に未定着トナー画像Tを有する被
加熱材としての被記録材Sがその画像担持面側をフィル
ム11側にして導入されて加熱ニップ部Nにおいてフィ
ルム外面に密着し、フィルム11と一緒に加熱ニップ部
Nを挟持搬送されていくことにより、発熱源としての磁
性金属板13の電磁誘導発熱で加熱された回転加熱体と
してのフィルム11の熱により、また加熱ニップ部Nの
加圧力を受けて、未定着トナー画像Tが被記録材Sの面
に熱圧定着される。加熱ニップ部Nを通った被記録材S
はフィルム11の外面から分離されて搬送される。
【0064】回転加熱体としてのフィルム11の特に加
熱ニップ部Nにおける温度(加熱ニップ部温度)は、磁
束が効率的に供給され最も高温となる固定の磁性金属板
13の温度が、これに接触させて配設してある温度検出
素子15で検出され、その検出温度情報が制御回路31
に入力し、制御回路31にて予め決定された目標温度と
比較され、その比較結果に基づいて、励磁コイル17の
巻線12に給電する高周波コンバータ30の出力が制御
されることで、熱定着装置の温度、即ち回転加熱体とし
てのフィルム11の特に加熱ニップ部Nにおける温度が
所定の一定の定着温度に温調制御される。
【0065】図2の(a)のコアの配列模型図におい
て、αは、ボビン14内に長手方向に分配して配置した
複数個の汎用品の小サイズのコアの隣り合うコア間の空
隙間隔である。本例においてはその空隙間隔αを励磁コ
イルの長手方向において中央部から端部に向かうにした
がって順次に狭くしたコア配列にすることで、個々のコ
ア部分において電磁誘導発熱部材としての磁性金属板1
3に供給する磁束を制御し、回転加熱体としてのフィル
ム11の長手方向の温度勾配、本例においては加熱ニッ
プ部Nの長手方向の温度勾配をなくす方向に調節制御し
ている。
【0066】コア間の空隙は磁気的に空隙であればよ
く、空所としてもよいし、他部材で埋めてもよく、ボビ
ン14と同材・同体、あるいは別材・別体のスペーサ部
材を介在させて所定の空隙間隔を維持させて個々のコア
16をボビン14内に位置決めして保持させることがで
きる。
【0067】各空隙間隔αを各々最適な距離に設定する
ことにより、励磁コイルのインピーダンス、つまりイン
ダクタンス分と抵抗分の大きさ及びその電流振幅特性
(飽和特性)を個々のコア部分で微妙に制御することが
可能となる。
【0068】空隙間隔αを小さくすることで、励磁コイ
ルのインダクタンス分が増加し、熱定着装置全体として
の等価的な抵抗分も増加するため発熱効率は良くなる
が、励磁コイルが飽和し易くなるため大電流が流せなく
なる。反対に、空隙間隔αを大きくすることで、励磁コ
イルは飽和しにくくなるため大きい電流を供給すること
が可能になるが、励磁コイルのインダクタンスが小さく
なり、抵抗分も小さくなるため熱定着装置としての発熱
効率は減少する。励磁コイルのインピーダンスは励磁コ
イルを駆動している高周波コンバータによって決定され
る。
【0069】したがって、隣り合うコア間の各空隙間隔
αを制御することにより、励磁コイルのインピーダンス
を高周波コンバータに対して最適なインピーダンスに制
御し、かつ励磁コイルが飽和しにくい構成をとることが
可能となり、熱定着装置として効率良く発熱し、かつ大
きい発熱量が得られる構成をとることができるととも
に、個々のコア部分において電磁誘導発熱部材としての
磁性金属板13に供給する磁束を制御し、回転加熱体と
してのフィルム11の長手方向の温度勾配、本例におい
ては加熱ニップ部Nの長手方向の温度勾配をなくす方向
に容易に調節制御できる。
【0070】かくして、 a.励磁コイル17のコア(芯材)16を、励磁コイル
の長手方向において適切なところに複数個分配して配置
することにより、電磁誘導発熱部材としての磁性金属板
13に供給する磁束を制御し、回転加熱体としてのフィ
ルム11の長手方向の温度勾配、本例においては加熱ニ
ップ部Nの長手方向の温度勾配をなくす方向に容易に調
節制御することができる。
【0071】b.また、コアとしての強磁性体の量を調
節することにより、高周波コンバータからみた励磁コイ
ルのインピーダンスの抵抗分を小さく、かつインダクタ
ンス分を大きくすることが可能であり、スイッチング素
子の効率化が図れる。
【0072】c.さらに、汎用品の小サイズのコアが使
用可能となり、コストダウンが図れる。
【0073】d.温度検出素子15を固定部である電磁
誘導発熱部材としての磁性金属板13に接触させて配設
することにより、検出温度のリプルを小さくできる。ま
た、磁性金属板13は発熱源であることから、温度制御
の応答性を速くすることができる。
【0074】〈実施形態例2〉(図4) 本例において、上記の実施形態例1における熱定着装置
と異なる点は、図4の(a)・(b)に示すように、励
磁コイル17を構成している巻線12の巻方と、ボビン
14内におけるコア16の配置である。他の装置構成・
制御は実施形態例1の熱定着装置509と同様であるの
で再度の説明を省略する。
【0075】即ち、本実施形態例における熱定着装置
は、回転加熱体としてのフィルム11の長手方向の温度
勾配、即ち加熱ニップ部Nの長手方向の温度勾配を考慮
して、図4の(a)ように、巻線12を励磁コイル長手
において端方向に重みをつけて巻いた形態にしてある。
また、図4の(b)ように、コア16は実施形態例1と
同様に磁束の流れを考慮して温度勾配が均一になるよう
にボビン14内に励磁コイル長手において複数個分配し
て配置している。本例においてはボビン14内に長手方
向に分配して配置した複数個の汎用品の小サイズのコア
の隣り合うコア間の空隙間隔αを何れも所定の略同じ間
隔にしたコア配列にしてある。
【0076】上記のように、励磁コイルの巻線方法とと
もに、コア16の配置を考慮することにより、回転加熱
体としてのフィルム11の長手方向の温度、即ち加熱ニ
ップ部Nの長手方向の温度の均一性を増すことができ
る。
【0077】〈実施形態例3〉(図5) 図5は実施形態例1または同2の電磁誘導加熱方式・フ
ィルム加熱方式・テンションレスタイプの熱定着装置5
09を用いた画像形成装置の一例の概略構成図である。
【0078】本例の画像形成装置は、転写式電子写真プ
ロセス利用、プロセスカートリッジ着脱式、電磁加熱定
着方式のレーザプリンタ501である。
【0079】517は像担持体としての回転ドラム型の
電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢
示aの時計方向に所定の周速度(プロセススピード)に
て回転駆動される。
【0080】感光ドラム517はその回転過程で一次帯
電ローラ519により所定の極性・電位に一様に帯電処
理される。その回転感光ドラム517の一様帯電面に対
してレーザスキャナ部507から出力される、目的の画
像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調制
御(ON/OFF制御)されたレーザビームによる走査
露光Lがなされて、回転感光ドラム517面に目的の画
像情報の静電潜像が形成される。
【0081】その形成潜像が現像装置520でトナーに
より現像されて可視化される。現像方法としては、ジャ
ンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが
用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用
いられることが多い。
【0082】一方、給紙ローラ505の駆動により給紙
カセット502内に収容の被記録材(転写材)Sが一枚
宛繰り出され、レジストローラ対506により感光ドラ
ム517と転写帯電ローラ521の圧接部である転写ニ
ップ部に所定の制御タイミングにて給送され、その給送
被記録材Sの面に感光ドラム517面側のトナー画像が
順次に転写されていく。
【0083】転写ニップ部を出た被記録材は回転感光ド
ラム517の面から順次に分離されて、トナー画像を熱
定着させるための加熱装置としての熱定着装置509に
導入されてトナー画像の熱定着処理を受ける。この熱定
着装置509は実施形態例1または同2で説明した装置
であるから再度の説明を省略する。
【0084】熱定着装置509を出た被記録材は排紙ロ
ーラ511により積載トレイ512にプリントアウトさ
れる。
【0085】また、被記録材分離後の回転感光ドラム面
はクリーニング装置522により転写残りトナー等の付
着汚染物の除去処理を受けて清浄面化され、繰り返して
作像に供される。
【0086】本例のプリンタ501は、感光ドラム51
7・一次帯電ローラ519・現像装置520・クリーニ
ング装置522の4つのプロセス機器を一括してプリン
タ本体に着脱自在のプロセスカートリッジ508として
ある。
【0087】レーザスキャナ部507において、513
はレーザユニットであり、パーソナルコンピュータ等の
外部装置531から送出される画像信号(画像信号VD
O)に基づいて変調されたレーザ光を発光する。514
はレーザユニット513からのレーザ光を感光ドラム5
17に走査するためのポリゴンミラー、514aは該ミ
ラーの回転用モータ、515は結像レンズ群、516は
折り返しミラーである。
【0088】503はカセット502内の被記録材Sの
有無を検知するカセット紙有無センサ、504はカセッ
ト502の被記録材Sのサイズを検知するカセットサイ
ズセンサ(複数個のマイクロスイッチで構成される)、
510は排紙部の被記録材搬送状態を検知する排紙セン
サである。529は排熱ファンである。
【0089】523はメインモータであり、給紙ローラ
505に給紙ローラクラッチ524を介して、またレジ
ストローラ対506にレジストクラッチ525を介して
それぞれ駆動力を与えており、更に感光ドラム517を
含むプロセスカートリッジ508内のプロセス機器、熱
定着装置509、排紙ローラ511等にも駆動力を与え
ている。
【0090】526はエンジンコントローラであり、レ
ーザスキャナ部507・プロセスカートリッジ508・
熱定着装置509等による電子写真プロセスのシーケン
ス制御、プリンタ本体501内の被記録材の搬送制御等
を行なっている。
【0091】527はビデオコントローラであり、パー
ソナルコンピュータ等の外部装置531と汎用インタフ
ェース(セントロニクス、RS232C等)530で接
続されており、この汎用インタフェースから送られてく
る画像情報をビットデータに展開し、そのビットデータ
をVDO信号としてインタフェース528を介してエン
ジンコントローラ526へ送出している。
【0092】〈その他〉 1)図6の(a)・(b)・(c)はそれぞれ電磁誘導
加熱方式・フィルム加熱方式の加熱装置の他の構成形態
例を示したものである。
【0093】(a)のものは、第1のフィルム懸回ロー
ラ41と、第2のフィルム懸回ローラ(テンションロー
ラ)42と、励磁コイル17の磁界作用で発熱する電磁
誘導発熱部材としての固定の磁性金属板13との互いに
並行な3部材41・42・13間に、エンドレスベルト
状の耐熱性フィルム11を懸回張設し、フィルム11を
挟んで磁性金属板13に圧接させて加圧ローラ18を配
設し、耐熱性フィルム11を第1のフィルム懸回ローラ
41或いは加圧ローラ18をフィルム駆動ローラとして
回転搬送する構成のものである。第1のフィルム懸回ロ
ーラ41を駆動ローラとしたときは加圧ローラ18は従
動回転する。
【0094】(b)のものは、励磁コイル17の磁界作
用で発熱する電磁誘導発熱部材としての固定の磁性金属
板13と1本のフィルム懸回ローラ43の2部材13・
43間にエンドレスベルト状の耐熱性フィルム11を懸
回張設し、フィルム11を挟んで加圧ローラ18を磁性
金属板13に圧接させて配設し、耐熱性フィルム11を
フィルム懸回ローラ43或いは加圧ローラ18をフィル
ム駆動ローラとして回転搬送する構成のものである。フ
ィルム懸回ローラ43を駆動ローラとしたときは加圧ロ
ーラ18は従動回転する。
【0095】(c)のものは、耐熱性フィルム11とし
て、エンドレスベルト状のものではなく、ロール巻きに
した長尺の有端フィルムを用い、これを繰り出し軸44
側から、励磁コイル17の磁界作用で発熱する電磁誘導
発熱部材としての固定の磁性金属板13を経由させて巻
き取り軸45側へ渡し、フィルム11を挟んで磁性金属
板13に加圧ローラ18を圧接させ、フィルム11を巻
き取り軸45側へ走行搬送する構成のものである。加圧
ローラ18をフィルム駆動ローラとすることもできる。
【0096】2)回転あるいは走行搬送される加熱体と
してのフィルム11を、電磁誘導発熱性の金属フィル
ム、若しくはそのような金属層を含む複合フィルム材に
することもできる。この場合は磁界発生手段としての励
磁コイル17で発生した磁界により該フィルムも電磁誘
導発熱する。
【0097】回転あるいは走行搬送される加熱体として
のフィルム11を、電磁誘導発熱性の金属フィルム、若
しくはそのような金属層を含む複合フィルム材にして、
電磁誘導発熱部材としての固定の磁性金属板13は無し
にした構成にすることもできる。
【0098】3)回転加熱体としてのフィルム11は、
必要に応じて表面に離型層を設けた、剛体ローラ、磁性
金属製剛体ローラ、磁性金属層を設けた剛体ローラにす
ることもできる。
【0099】4)本発明の加熱装置は実施形態例の像定
着装置としてばかりでなく、その他、例えば、画像を担
持した被記録材を加熱して表面性(つや等)を改質する
装置、仮定着する装置、シート状物を給紙して乾燥処理
・ラミネート処理する装置等の加熱装置として広く使用
できる。
【0100】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、励磁コイ
ル、電磁誘導加熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を画
像の熱定着装置として具備した画像形成装置について、
励磁コイルの芯材を、励磁コイルの長手方向において適
切なところに複数個分配して配置することにより、電磁
誘導発熱部材に供給する磁束を制御し、装置の被加熱材
加熱部長手方向の温度勾配を容易に調節でき、温度の均
一化を図ることができる。
【0101】磁界発生手段としての励磁コイルを構成す
る芯材として小サイズの汎用品コアが使用可能となり、
コストダウンが図れる。
【0102】コアとしての磁性体の量を調節することに
より、高周波コンバータからみた励磁コイルのインピー
ダンスの抵抗分を小さく、かつインダクタンス分を大き
くすることが可能であり、励磁コイルに対する給電回路
のスイッチング素子の低損失化、即ちスイッチング素子
の効率化が図れる。
【0103】つまり、励磁コイルの高インダクスタンス
化かつ低抵抗化が実現でき、装置を駆動する電源の効率
化が図れる。
【0104】温度制御系の温度検出素子を固定部とした
電磁誘導発熱部材に接触させて配設することにより、温
度検出素子で検出される温度のリプルを小さくできる。
また、電磁誘導発熱部材は発熱源であることから、温度
制御の応答性を速くすることができる。
【0105】かくして、本発明により、効率の良い、安
価な、励磁コイル、電磁誘導加熱方式の加熱装置、及び
該加熱装置を画像の熱定着装置として具備した画像形成
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は実施形態例1の熱定着装置の構成略
図、(b)は励磁コイルの斜視模型図
【図2】(a)はコアの配列模型図、(b)は各コアと
磁性金属板との間の磁束の流れの模型図
【図3】高周波コンバータの回路略図
【図4】(a)は実施形態例2における励磁コイルの斜
視模型図、(b)はコアの配列模型図
【図5】実施形態例3の画像形成装置の構成略図
【図6】(a)・(b)・(c)はそれぞれ電磁誘導加
熱方式・フィルム加熱方式の加熱装置の他の構成形態例
の略図
【符号の説明】
509 熱定着装置(加熱装置) 10 ステイ(フィルムガイド部材) 11 耐熱性フィルム(回転加熱体) 12 巻線(コイル) 13 電磁誘導発熱部材(磁性金属板) 14 ボビン 15 温度検出手段 16 芯材(コア) 17 励磁コイル 18 加圧部材(加圧ローラ) 30 高周波コンバータ 31 制御回路 N 加熱ニップ部 S 被加熱材(被記録材) T 未定着画像(トナー画像)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体芯材と、該芯材の外回りに芯材長
    手に沿って施され、電力が供給される巻線を有する励磁
    コイルであり、芯材は励磁コイル長手方向において複数
    個分配して配置されていることを特徴とする励磁コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 巻線は芯材長手方向において複数箇所に
    分配して巻かれていることを特徴とする請求項1に記載
    の励磁コイル。
  3. 【請求項3】 巻線はボビンを介して芯材の外回りに芯
    材長手に沿って施されていることを特徴とする請求項1
    または2に記載の励磁コイル。
  4. 【請求項4】 芯材が強磁性体であることを特徴とする
    請求項1ないし3の何れか1つに記載の励磁コイル。
  5. 【請求項5】 磁界発生手段と、該磁界発生手段の発生
    磁界が印加され渦電流が生じることにより発熱する電磁
    誘導発熱部材を有し、該電磁誘導発熱部材の発熱により
    被加熱材を加熱する加熱装置において、磁界発生手段
    は、磁性体芯材と、該芯材の外回りに芯材長手に沿って
    施され、電力が供給される巻線を有する励磁コイルであ
    り、芯材は励磁コイル長手方向において複数個分配して
    配置されていることを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】 巻線は芯材長手方向において複数箇所に
    分配して巻かれていることを特徴とする請求項5に記載
    の加熱装置。
  7. 【請求項7】 巻線はボビンを介して芯材の外回りに芯
    材長手に沿って施されていることを特徴とする請求項5
    または6に記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 芯材が強磁性体であることを特徴とする
    請求項5ないし7の何れか1つに記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 電磁誘導発熱部材に接触させた温度検出
    手段と、該温度検出手段により検出した温度と予め定め
    られた目標温度とを比較することによって、励磁コイル
    の巻線に対する電力供給手段を制御する電力制御手段を
    有することを特徴とする請求項5ないし8の何れか1つ
    に記載の加熱装置。
  10. 【請求項10】 電磁誘導発熱体が固定部材であり、該
    電磁誘導発熱体の発熱で加熱される移動加熱体を有し、
    該移動加熱体の熱で被加熱材の加熱がなされることを特
    徴とする請求項5ないし9の何れか1つに記載の加熱装
    置。
  11. 【請求項11】 移動加熱体がフィルム材もしくはロー
    ラ体であることを特徴とする請求項10に記載の加熱装
    置。
  12. 【請求項12】 電磁誘導発熱体が回転部材もしくは走
    行移動部材であることを特徴とする請求項5ないし9の
    何れか1つに記載の加熱装置。
  13. 【請求項13】 被加熱材が未定着画像を形成担持させ
    た被記録材であり、装置が該未定着画像を被記録材に熱
    定着させる熱定着装置であるを特徴とする請求項5ない
    し12の何れか1つに記載の加熱装置。
  14. 【請求項14】 被記録材に未定着画像を形成担持させ
    る画像形成手段と、未定着画像を被記録材に熱定着させ
    る熱定着装置を有する画像形成装置において、熱定着装
    置が請求項5ないし12の何れか1つに記載の加熱装置
    であることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6336027B1 (en) 1999-09-29 2002-01-01 Minolta Co., Ltd. Induction heating fusing device
KR100472472B1 (ko) * 2002-08-29 2005-03-10 삼성전자주식회사 전자사진 화상형성장치의 정착 장치
JP2005208623A (ja) * 2003-12-26 2005-08-04 Canon Inc 加熱装置

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