JPH09303037A

JPH09303037A - 扉開閉用ダンパー

Info

Publication number: JPH09303037A
Application number: JP14499996A
Authority: JP
Inventors: Tatsuya Hayakawa; 達也早川
Original assignee: Sugatsune Kogyo Co Ltd
Current assignee: Sugatsune Kogyo Co Ltd
Priority date: 1996-05-15
Filing date: 1996-05-15
Publication date: 1997-11-25
Anticipated expiration: 2016-05-15
Also published as: JP3120212B2

Abstract

(57)【要約】【課題】下開きドアの扉と、扉取付体の側板内壁間
に、簡易迅速に取着可能で、閉扉の保持と開扉制動そし
て閉扉助勢機能を兼備させ安全性をも向上する。【解決手段】扉取付体１ａの側板内壁１ｇに取着ケー
ス３を取着し、これにアーム軸７ａで枢着の回転アーム
７に連枢アーム８を枢着し、その最先端部８ａを扉１ｆ
の座金９に枢着して使用する。閉扉時は圧縮スプリング
４により取着ケース３内のスプリング保持走行体５が上
動され、これにより軸ピン６ａで枢着のリンクアーム６
を介し、連枢軸ピン６ａにより回動アーム７に矢印Ｒ₁
方向の回転力を付勢し連枢アーム８を介して閉扉状態を
保持する。扉１ｆの開扉時は圧縮スプリング４が押縮さ
れて緩徐な閉扉動が保証され、開扉完了時は回動アーム
７と連枢アーム８が直線状態に保持され、連枢軸ピン６
ｂが、軸心縦向線Ｌ₁ 上に転移して、回動アーム７に回
動力が作用しないので、扉１ｅは水平な開扉状態を保持
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、扉をキャビネット
等による扉取付体の適所にあって、ヒンジにより枢着し
た各種のドア、すなわち下開きドア、上蓋開きドア、上
開きドアそして横開きドアにおいて、扉取付体の側板内
壁や天板内壁そして下板内壁等と扉との間に取り付ける
だけで使用することができ、これにより扉の開閉動作を
容易にしてかつ、緩徐に行い得るようにした扉開閉用ダ
ンパーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、扉開閉装置においては、図１０に
示した如く、扉ａを扉取付体ｂの内部にあって、その天
板ｃの下位裏側に格納するようにしたもの（実公昭６０
−１８５２８号）などが知られている。

【０００３】しかし、上述の従来例にあっては、扉ａお
よび扉取付体ｂに対して、扉ａを上下方向へ回動により
開閉するための支持杆ｄや短杆ｅを枢着したり、スプリ
ングｆを張設するだけでなく、スライドレールｇと戸車
ｈとによるスライド機構が内付けとなることから、扉ａ
の取付および扉取付後の扉ａの位置調整操作が行ない難
かったり、また、扉ａが扉取付体ｂの内部に格納される
ことになるため、扉取付体ｂ内部の収納スペースが狭く
なってしまう難点もある。

【０００４】さらに、扉ａの開成状態では、支持杆ｄお
よびスプリングｆが露呈するため、体裁が悪い上、開閉
操作時に、スプリングｆおよび当該スプリングｆと支持
杆ｄとの間等に誤って指先などを挟んでしまう危険性も
ある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
従来技術の有する問題点に鑑み、請求項１では、扉の上
部を下方へ回動することで開扉する下開きドアにあっ
て、取着ケースを扉取付体の側板内壁に固定し、これよ
りアーム軸にて回動自在なるよう延出した回動アームの
先端には、連枢アームを回動曲折自在なるよう枢着して
おき、さらに、当該連枢アームの最先端部を扉の座金に
連枢するだけの簡易な作業により、当該下開きドアを構
成し得るようにするのが、第１の目的である。

【０００６】さらに、上記取着ケースには、圧縮スプリ
ングにより上方へ付勢されるスプリング保持走行体と、
これに枢着したリンクアームの上端部を、アーム軸によ
り回動可能な回動アームの回動基部に、連枢軸ピンによ
り枢着するよう構成することで、回転アームに対して適
時、適切な回動力を付与可能として、閉扉時には前記の
連枢アームを介して、当該閉扉状態を保持し得るように
し、開扉操作に際しては、前記の圧縮スプリングによる
制動を利用することで、開扉動を緩徐に行い得るように
し、しかも、外部に対して圧縮スプリング等が露呈して
しまうことで、外観上の美感を害したり、扉の開閉操作
に際して、指先などを挟んでしまうといった危険性を解
消しようとするのが、第２の目的である。

【０００７】次に請求項２にあっては、請求項１の構成
に加えて、回動アームの回転に際して制動力を付与し得
るダンパー機構を付設するようにし、これにより、特に
扉の開成時における作動を、より緩徐にして円滑になし
得るようにしている。

【０００８】さらに、請求項３の場合には、横向閉蓋状
態にある扉の自由端側を、上方へ回動することで開扉す
る上蓋開きドアにあって、取着ケースを扉取付体の側板
内壁に固定し、これによりアーム軸にて回動自在なるよ
う延出した回動アームの先端に、連枢アームを回動曲折
自在なるよう枢着しておき、さらに、前記請求項１の場
合と同じく連枢アームの最先端部を扉の座金に連枢する
だけの簡易な作業により、当該上蓋開きドアを構成可能
にしようとするのが、第１の目的である。

【０００９】そして、同上請求項３では、上記取着ケー
スにあって、圧縮スプリングにより横向に付勢されるス
プリング保持走行体と、これに枢着したリンクアームの
横向端部を、アーム軸により回動可能な回動アームの回
動基部に、連枢軸ピンにより枢着するよう構成すること
で、回転アームに対して適時、適切な回動力を付与可能
として、閉扉時には前記の連枢アームを介して、当該閉
扉状態の保持をなし得るようにし、開扉操作に際して
は、前記の圧縮スプリングによる弾力を利用すること
で、開扉動を小さな力によって行うことができ、もちろ
ん、請求項１の場合と同様にして、外観が美麗であり、
かつ指を挟むといった危険性をなくそうとするのが、第
２の目的である。

【００１０】さらに、請求項４にあっては、請求項１に
前記の如くダンパー機構を付加したと同じく、開成状態
の扉を閉扉した際、単に圧縮スプリングの押縮によっ
て、閉扉動を緩徐に行い得るようにするだけでなく、こ
れに重畳させてダンパー機構による制動力をも参画させ
得るようにし、これにより、請求項３の場合に比し、さ
らに円滑にして、緩やかな閉扉作用を発揮させ得るよう
にしている。

【００１１】次に、請求項５においては、垂下状態にあ
る扉の下位である扉の自由端側を、上方へ回動すること
で開扉する上開きドアにあって、これまた、取着ケース
を前同側板内壁に固定し、これよりアーム軸にて回動自
在に延出の回動アームには、連枢アームを回動自在なる
よう枢着しておき、この連枢アームを扉の座金に連枢す
る簡易な作業で、当該下開きドアを構成させようとする
のが第１の目的である。

【００１２】さらに、請求項５では取着ケースにあっ
て、圧縮スプリングにより下方へ付勢されるスプリング
保持走行体と、これに枢着したリンクアームの下端部
を、アーム軸により回動可能な回動アームの回動基部
に、連枢軸ピンにより枢着するよう構成することで、回
動アームに対して適時、適切な回動力を付与可能とし
て、閉扉時には前記の連枢アームを介して、当該閉扉状
態の保持をなし得るようにし、開扉操作に際しては、或
程度だけ開扉させた後は、前記の圧縮スプリングによる
弾力を利用することで、開扉動を小さな力によってなし
得るようにしている。さらに回動アームと連枢アームと
が直線状態を保持するようになるまで、完全に開扉した
ときは、この開扉状態が圧縮スプリングによって保持可
能となし、もちろん、前記の如く外観美麗にして、操作
上の危険性をもなくそうとするのが、第２の目的であ
る。

【００１３】次に、請求項６の場合には、請求項１の構
成にダンパー機構を付加したのと同じく、請求項５の発
明にダンパー機構を付加し、閉扉時における扉の緩徐な
閉動を、より確実に保証しようとしている。

【００１４】そして、請求項７にあっては、横開きドア
に、上述と同じく簡易な作業により使用し得るようにし
たもので、この場合にあっても圧縮スプリング、スプリ
ング保持走行体、リンクアーム、アーム軸、回動アー
ム、軸ピン、連枢軸ピン等を適切に構成することで、閉
扉時に当該閉扉状態を保持可能とし、さらに、圧縮スプ
リングによる弾力で、小さな力で開扉でき、かつ完全な
開扉状態を保持できるようにし、これにより美麗であ
り、しかも危険性のない横開きドアを提供し得るように
するのが、その目的である。そして、請求項８では、前
記の如きダンパー機構を請求項７の構成に付加すること
で、当該請求項７による諸効果を、より確実なものにし
ようとしている。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、請求項１によるときは、下開きドアの扉
取付体にあって、その側板内壁に固定される取着ケース
と、この取着ケースに昇降動自在にして圧縮スプリング
により上方への付勢状態で収納されているスプリング保
持走行体と、このスプリング保持走行体に軸ピンにより
回動自在なるよう下端部が枢着されているリンクアーム
と、前記の取着ケースにおける上部にアーム軸により回
動自在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、連
枢軸ピンにより上記リンクアームの上端部が枢着されて
いる回動基部および当該回動基部から延出されたアーム
部とからなる回動アームと、上記アーム部の先端に枢支
ピンにより枢着されて、アーム部と直線状態に保持自在
であると共に、扉取付体の開口部側へ回動曲折自在であ
り、かつ最先端部が、下開きドアの扉に取着された座金
と、扉開閉用ピンにて枢着される連枢アームとを具備
し、上記連枢軸ピンによるリンクアームと回動アームの
回動基部との枢着点位置が、アーム部と連枢アームとが
曲折状態で、前記の圧縮スプリングが増長状態にある下
開きドアの閉扉状態にあっては、前記軸ピンとアーム軸
とを結ぶ軸心縦向線よりも扉側寄りにあり、扉取付体の
下板における開口縁にヒンジにより枢着された扉が、ア
ーム部と連枢アームとが直線状態に保持されて、当該下
板と直線状態となる開扉時には、前記スプリング保持走
行体の下降により前記の圧縮スプリングが押縮されて、
前記の枢着点位置が、略前記軸心縦向線上まで転移する
よう選定されていることを特徴とする扉開閉用ダンパー
を提供しようとしている。

【００１６】次に請求項２にあっては、上記請求項１の
構成に加えて、アーム軸が、取着ケースに設けられて、
扉の開成または開閉成各方向へ粘性流体による制動力を
もったダンパー機構の回転軸に連結されていることを、
その内容としている。

【００１７】さらに、請求項３の場合には、上蓋開きド
アの扉取付体にあって、その側板内壁に固定される取着
ケースと、この取着ケースに横向動自在にして圧縮スプ
リングにより一側板方向へ付勢状態で収納されるスプリ
ング保持走行体と、このスプリング保持走行体に軸ピン
により回動自在なるよう対向する他側板寄りが枢着され
ているリンクアームと、前記の取着ケースにおける一側
板寄りにアーム軸にて回動自在であり、かつ、当該アー
ム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上記リンクアー
ムの一側板寄りが枢着されている回動基部および当該回
動基部から延出されたアーム部とからなる回動アーム
と、上記アーム部の先端に枢支ピンにより枢着されて、
アーム部と直線状態に保持自在であると共に、扉取付体
の開口部側へ回動曲折自在であり、かつ最先端部が、上
蓋開きドアの扉に取着された座金と、扉開閉用ピンにて
枢着される連枢アームとを具備し、上記連枢軸ピンによ
るリンクアームと回動アームの回動基部との枢着点位置
が、アーム部と連枢アームとは曲折状態で、かつ前記の
圧縮スプリングが押縮状態にある上蓋開きドアの閉扉状
態にあっては、前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ軸心横向
線よりも、軸ピンとアーム軸との間にあって、稍反扉側
寄りにあり、前記の他側板における開口縁にヒンジによ
り枢着された扉が、アーム部と連枢アームとは直線状態
に保持されて起立状態となる開扉時に、前記スプリング
保持走行体が、一側板へ向けて横動することにより前記
の圧縮スプリングが増長し、前同枢着点位置が、アーム
軸の一側板寄りにあって、前記軸心横向線よりも反扉側
寄りまで転移するよう選定されていることを特徴とする
扉開閉用ダンパーを提供しようとしている。

【００１８】請求項４にあっては、請求項１と請求項２
との関係と同じく請求項３にダンパー機構を付加した点
に特徴を有している。

【００１９】請求項５の場合には、上開きドアの扉取付
体にあって、その側板内壁に固定される取着ケースと、
この取着ケースに昇降動自在にして圧縮スプリングによ
り下方への付勢状態で収納されるているスプリング保持
走行体と、このスプリング保持走行体に軸ピンにより回
動自在なるよう上端部が枢着されているリンクアーム
と、前記の取着ケースにおける下部にアーム軸により回
動自在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、連
枢軸ピンにより上記リンクアームの下端部が枢着されて
いる回動基部および当該回動基部から延出されたアーム
部とからなる回動アームと、上記アーム部の先端に枢支
ピンにより枢着されて、アーム部と直線状態に保持自在
であると共に、扉取付体の開口部側へ回動曲折自在であ
り、かつ最先端部が、上開きドアの扉に取着された座金
と、扉開閉用ピンにて枢着される連枢アームとを具備
し、上記連枢軸ピンによるリンクアームと回動アームの
回動基部との枢着点位置が、アーム部と連枢アームとが
曲折状態で、前記の圧縮スプリングが押縮状態にある上
開きドアの閉扉状態にあっては、前記軸ピンとアーム軸
とを結ぶ軸心縦向線よりも扉側寄りにあり、天板の開口
縁にヒンジにより枢着された扉が、開扉初期状態である
開扉時には、上記軸心縦向線上に転移し、後続開扉状態
からアーム部と連枢アームとが直線状態に保持されて開
扉完了状態となるまでは、圧縮スプリングが増長して、
前同枢着点位置が、前記軸心縦向線よりも反扉側寄りに
転移して行くよう選定されていることを特徴とする扉開
閉用ダンパーを提供しようとしている。

【００２０】請求項６にあっては、これまた請求項１と
請求項２、請求項３と請求項４との関係と同じく、請求
項５の構成にダンパー機構が付加されていることを、そ
の内容としている。

【００２１】そして、請求項７では、横開きドアの扉取
付体にあって、その天板、下板の一方または双方の内壁
に固定される取着ケースと、この取着ケースに横動自在
にして圧縮スプリングにより一側板方向へ付勢状態で収
納されるスプリング保持走行体と、このスプリング保持
走行体に軸ピンにより回動自在なるよう対向する他側板
寄りに枢着されているリンクアームと、前記の取着ケー
スにおける一側板寄りにアーム軸にて回動自在であり、
かつ当該アーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上
記リンクアームの一側板寄りが枢着されている回動基部
および当該回動基部から延出されたアーム部とからなる
回動アームと、上記アーム部の先端に枢支ピンにより枢
着されて、アーム部と直線状態に保持自在であると共
に、扉取付体の開口部側へ回動曲折自在であり、かつ最
先端部が、横開きドアの扉に取着された座金と、扉開閉
用ピンにて枢着される連枢アームとを具備し、上記連枢
軸ピンによるリンクアームと回動アームの回動基部との
枢着点位置が、アーム部と連枢アームとが曲折状態で、
前記圧縮スプリングが増長状態にある横開きドアの閉扉
状態にあっては、前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ軸心横
向線よりも扉側寄りにあり、前記の他側板における開口
縁にヒンジにより枢着された扉が、開扉初期状態である
開扉時には、前記の圧縮スプリングが押縮されて、前同
枢着点位置が、上記軸心横向線上に転移し、後続開扉状
態からアーム部と連枢アームとが直線状態に保持されて
開扉完了状態となるまでは、圧縮スプリングが増長し
て、同上枢着点位置が、前記の軸心横向線よりも反扉側
寄りに転移して行くよう選定されていることを特徴とす
る扉開閉用ダンパーを提供しようとしている。

【００２２】また、請求項８の場合にも、これまた請求
項１と請求項２、そして請求項３と請求項４、さらに
は、請求項５と請求項６との関係と同じで、請求項７の
構成にダンパー機構が付加されていることが、その内容
となっている。

【００２３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に係る下開きド
ア用のダンパーにつき、図１の実施例によりこれを以下
詳記すると、下開きドアＤ₁ にあっては、扉取付体１ａ
にあって、下板１ｂの開口部１ｃ側である下板開口縁１
ｄに、ヒンジ１ｅを介して扉１ｆが蝶着されており、従
って当該扉１ｆは、図１（Ａ）の如く直立状態の閉扉状
態から、図１（Ｂ）に示す通り、扉１ｆが下板１ｂと略
直線状態にて横向列装される開扉位置まで、開閉自在な
るよう構成されている。

【００２４】本発明は、上記の如き下開きドアＤ₁ にあ
って、扉１ｆの開閉動を円滑に行い得るようにした支持
体としてのダンパーに係るもので、図１と図２とによっ
て理解される通り上記の扉取付体１ａにあって、その側
板内壁１ｇにおける開口部１ｃの下部側に、ビス２など
を用いて固定される取着ケース３と、この取着ケース３
に昇降動自在であり、かつ、所要本数の圧縮スプリング
４により上方へ付勢された状態にて収納されているスプ
リング保持走行体５とを備えている。

【００２５】ここで、上記の取着ケース３として例示の
ものは、図２に明示の通り前説の側板内壁１ｇに取着さ
れる補強カバープレート３ａと、これに内嵌される取着
ケース本体３ｂとにより構成されており、同上図にあっ
て３ｃは、前記ビス２のため補強カバープレート３ａに
穿設の取着孔、３ｄは、補強カバープレート３ａの端板
部３ｅに穿設の通孔で、３ｆは取着ケース本体３ｂの端
末板部３ｇに刻設した取着螺孔を示し、補強カバープレ
ート３ａに取着ケース本体３ｂを内嵌した状態で、図示
しないビスを通孔３ｄから取着螺孔３ｆに螺合締着する
ことで、取着ケース３が一体に構成されることになる。

【００２６】さらに、図２にあって３ｈは、補強カバー
プレート３ａにおける上記した端板部３ｅの両側端か
ら、取着背板３ｉに沿って立設された側板部、３ｊは取
着ケース本体３ｂの上記した端末板部３ｇの両側端から
ケース表板３ｋに沿って立設された内側板部を示し、か
くて取着ケース本体３ｂには、前記のスプリング保持走
行体５が昇降動自在なるよう内嵌される収納空所３ｍが
画成されている。

【００２７】また、上記の側板部３ｈに設けた一対の貫
通孔３ｎと、内側板部３ｊに穿設した内側貫通孔３ｐに
は、一本のスプリング押止杆３ｑが貫通固定され、これ
に後述する圧縮スプリング４の上端が押当するようにな
っている。

【００２８】次に、前掲スプリング保持走行体５につき
説示すると、図２の実施例では、前壁５ａ、背壁５ｂ、
そして左右の側壁５ｃとにより下端開口の箱状に形成さ
れ、一対の上記側壁５ｃと、これに併設された区画壁５
ｄによって、スプリング挿通空所５ｅが図２では３箇形
成され、これに収納された３本の圧縮スプリング４は、
前記の如くその下部がスプリング押止杆３ｑに当接され
ると共に、その上部はスプリング保持走行体５の側壁５
ｃに横向固設した受圧杆５ｆを押圧する。従って、この
スプリング保持走行体５は、収納空所３ｍ内にあって、
その側壁５ｃが、取着ケース３の内側板部３ｊにおける
内壁面に対し摺動することにより、圧縮スプリング４を
圧縮することになる下方と、当該圧縮スプリング４が増
長状態となる上方へ昇降動自在となっている。

【００２９】本発明では、さらに上記スプリング保持走
行体５に、軸ピン６ａによって回動自在なるようリンク
アーム６の下端部が枢着されており、そして、取着ケー
ス３の上部にはアーム軸７ａにより回動自在であり、か
つ当該アーム軸７ａの周辺にあって、連枢軸ピン６ｂに
より、上記リンクアーム６の上端部が回動アーム７にお
ける回動基部７ｂに連枢されている。そして、この回動
基部７ｂから延出された回動アーム７のアーム部７ｃに
は、その先端部に枢支ピン７ｄにより連枢アーム８の基
端部が枢着されている。

【００３０】上記連枢アーム８は、回動アーム７のアー
ム部７ｃと直線状態にて保持されるようにようになって
おり、このため連枢アーム８の基端部がアーム部７ｃに
形成された間隙７ｅに挿入され、連枢アーム８がアーム
部７ｃの折返し縁部７ｅ′に衝当することで、上記の直
線状態が保持され、それ以上の回動は阻止されるが、そ
の反対方向である図２にあって矢印Ｒ方向への回動によ
り、連枢アーム８が、間隙７ｅ側へ向け折り畳まれるよ
う構成されている。そして、この連枢端部８の最先端部
８ａが、下開きドアＤ₁ における扉１ｆの裏面側にビス
などにより取着された座金９と、扉開閉用ピン９ａによ
り枢着されることになる。

【００３１】ここで、上記リンクアーム６を軸ピン６ａ
によりスプリング保持走行体５に対し枢着するため、図
２の実施例では当該スプリング保持走行体５の上端中央
部にあって、単なる通孔を穿設するのでなく、縦長溝５
ｇが、前壁５ａと後壁５ｂとにあって、上端開口の状態
で穿設されており、この縦長溝５ｇに軸ピン６ａが昇降
動自在となるよう係嵌されている。また、回動アーム７
の前記間隙７ｅに、リンクアーム６の上端部が挿入され
た状態にて、連枢軸ピン６ｂにより回動基部７ｂに枢着
されている。

【００３２】さらに、前記した回動アーム７とアーム軸
７ａとの関係は、回動アーム７の回動がアーム軸７ａに
伝達されるように、図示例では、アーム軸７ａに形成の
係止突部７ｆが、回動基部７ｂにあって穿設した軸孔７
ｇの係止凹部７ｈに係嵌するよう構成されており、請求
項２と請求項４および請求項６そして請求項８との関係
において、上記のアーム軸７ａは、取着ケース３の上部
に設けられているダンパー機構１０の回動軸１０ａと同
軸に連結されている。従って、図示例にあっては後に詳
記する通り回動アーム７が回動することにより、ダンパ
ー機構１０内の図示されていない粘性流体に基づく制動
力により、扉１ｆの閉成方向または開成方向あるいは開
閉成各方向に対する緩衝作用を発揮し得ることになる。

【００３３】図２に示されたダンパー機構９自体は、従
来のものと同じであり、同図にあって１０ｂは取着ケー
ス本体３ｂの下部に設けられたダンパー軸承部、１０ｃ
は回動軸１０ａに係嵌されて回動自在な可動ディスク、
１０ｄは可動ディスク１０ｃに隣接されて、回動が阻止
されている固定ディスク、１０ｅ、１０ｆはＯリング、
１０ｇはダンパー機構１０の蓋体であって、図示されて
いない止螺子により、補強カバープレート３ａの止孔３
ｒを介して固定される。

【００３４】そこで、上記のように構成されたものにつ
き、図１によりこれを、さらに詳記すると、図１（Ａ）
の如き閉扉状態にあっては、連枢軸ピン６ｂによるリン
クアーム６と回動アーム７の回動基部７ｂとの枢着点Ｐ
位置が、アーム部７ｃと連枢アーム８とが曲折状態で、
しかも圧縮スプリング４が増長状態であることを前提と
して、軸ピン６ａとアーム軸７ａとを結ぶ軸心縦向線Ｌ
₁ よりも、扉側寄りに存するよう選定されている。すな
わち、圧縮スプリング４がスプリング保持走行体５を、
取着ケース３内において押し上げて行き、連枢アーム８
が枢支ピン７ｄを中心にしてアーム部７ｃの扉１ｆの側
へ回動曲折の状態となっており、かつ連枢軸ピン６ｂ
は、この際、軸心縦向線Ｌ₁ の扉側に位置していること
から、回転基部７ｂに対して圧縮スプリング４に基づく
復元力により、矢印Ｒ₁ 方向への回動力が伝達され、こ
の結果連枢アーム８を介して扉１ｆが開口部１ｃ側へ引
き付けられることになり、扉１扉状態を確保される。

【００３５】次に、閉扉状態の扉１ｆにつき、その上部
を手前側へ引き下し、ヒンジ１ｅを回動中心として閉扉
動させれば、座金８を介して連枢アーム８が牽引される
ことで、アーム部７ｃと連枢アーム８とのなす曲折角θ
₁ が次第に大となり、リンクアーム６がスプリング保持
走行体５を下動させることで、圧縮スプリング４が押縮
されて行くから、扉１ｆが開動するにつれて圧縮スプリ
ングの復元力が増大し、これにより扉１ｆは、制動力を
受ながら図１（Ｂ）の開扉完了状態に向かって回動降下
して行くことになる。

【００３６】そして、開扉完了状態となったときには、
前記の曲折角θ₁ が１８０°となったところで、連枢ア
ーム８がアーム部７ｃの折り返し縁部７ｅ′に衝当し、
これによりアーム部７ｃと連枢アーム８とが直線状態に
保持されて、扉取付体１ａの下板１ｂと扉１ｆとが直線
状態となるに至る。この際、本発明では前記の枢着点Ｐ
が、回動降下して、略前記軸心縦向線Ｌ₁ 上まで転移す
るように、その位置が選定されている。従って、当該開
扉完了状態にあっては、圧縮スプリング４が充分に押縮
されることになり、しかも連枢軸ピン６ｂを介して回動
基部７ｂに対し、圧縮スプリング４の復元力による回動
力が、実質的に伝達されないことから、扉１ｆは無理な
力を受けることなしに、略水平な当該開扉状態を保持す
ることができる。

【００３７】次に、請求項２に係る下開きドア用のダン
パーにつき説示すると、この場合は、上記請求項１の構
成に、図２により前記の如くアーム軸７ａが取着ケース
３に設けられて、扉１ｆの開成または開閉成各方向へ粘
性流体による制動力をもったダンパー機構１０の回転軸
１０ａを、上記のアーム軸７ａに連結する構成を付加し
たものである。この際、図示しないワンウエイクラッチ
などにより、開扉動に際してだけ、ダンパー機構１０が
制動力を発揮するようにすれば、開扉状態にあって作用
する当該制動力により、請求項１の場合よりも、さらに
緩徐かつ円滑な開扉を行うことができる。もちろん、ダ
ンパー機構１０の制動力が閉扉時にも、また開扉時にも
発揮されるようにしてもよく、このようにすれば閉扉時
に、これを助勢する圧縮スプリング４の復元力が、上記
の制動力により抑制されることになるが、全体として開
扉の助勢力が大となるように調整しておけばよく、もち
ろん、この場合には、前記の如きワンウエイクラッチは
不要となる。

【００３８】次に請求項３に係る上蓋開きドア用として
のダンパーについて以下詳記すると、既知の如く上蓋開
きドアＤ₂ は、図３に開示の如く、扉取付体１ａの開口
部１ｃが上向きに開口され、一側板１ｈと、これに対向
する他側板１ｉと、他の一対である側板とにより扉取付
体１ａが構成され、他側板１ｉにおける開口縁１ｊに、
ヒンジ１ｅにより扉１ｆが開閉動自在に螺着されてい
る。そして、前記請求項１の扉開閉用ダンパーと、その
基本構成が略同一のものを、図１の場合と違って、前記
一対の側板における側板内壁１ｇにあって、その開口部
１ｃと他側板１ｉとにより形成されたコーナ部寄りに、
取着ケース３を横向きにして、ビス２等により取り付
け、もちろん連枢アーム８の最先端部８ａを扉開閉用ピ
ン９ａにより、扉１ｆの下面に取着した座金９に枢着し
て使用することになる。

【００３９】従って、スプリング保持走行体５が圧縮ス
プリング４によって、一側板１ｈ方向への付勢状態にて
横向動自在となっており、軸ピン６ａは、他側板１ｉ寄
りでスプリング保持走行体５にリンクアーム６を枢着
し、回動アーム７の回動基部７ｂに、リンクアーム６を
枢着の連枢軸ピン６ｂや、回動アーム７のアーム軸７ａ
は、一側板１ｈ寄りに配設されていることになる。そし
て、請求項３の場合にあって、前記の請求項１と相違し
ている点は、リンクアーム６と回動アーム７の回動基部
７ｂとの枢着点Ｐの位置であり、先ず図３（Ａ）の如く
アーム部７ｃと連枢アーム８とが曲折状態で、かつ前記
の圧縮スプリング４が押縮状態にある上蓋開きドアＤ₂
の閉扉状態にあっては、前記軸ピン６ａとアーム軸７ａ
とを結ぶ、この場合は軸心横向線Ｌ₂ よりも、当該枢着
点Ｐが、軸ピン６ａとアーム軸７ａとの間に合って、少
しだけ扉１ｆの反対側、すなわち反扉側寄りに選定され
ていることである。

【００４０】従って、上記の如き閉扉状態にあっては、
押縮された圧縮スプリング４の強い復元力によって、リ
ンクアーム６が一側板１ｈ方向へ押動され、これにより
回動基部７ｂに対し矢印Ｒ₂ 方向の比較的小さな回動力
が印加され、このことにより、扉１ｆの全荷重が開口部
１ｃに対して全部かかることなく、これより前記の小さ
な回動力を差し引いた軽荷重が、開口部１ｃに加えられ
た状態で閉扉が保持されることになる。

【００４１】次に、上記の扉１ｆを開扉動すべく、扉１
ｆの右端部を上向きに回動操作すれば、アーム部７ｃと
連枢アーム８とのなす曲折角θ₂ が次第に大となり、リ
ンクアーム６がスプリング保持走行体５を一側板１ｈ方
向へ押動させることで、圧縮スプリング４が増長状態と
なって行くが、この復元力によって扉１ｆを比較的小さ
な力で開動させることができる。そして、図３（Ｂ）の
如き開扉完了状態となったときには、前記の曲折角θ₂
が１８０°となったところで、前記の通りアーム部７ｃ
と連枢アーム８とが直線状態に保持されて、所定の起立
状態が確保されるに至る。

【００４２】この際、本発明では前記スプリング保持走
行体５が、一側板１ｈへ向けて横動することにより、圧
縮スプリング４が上記の如く増長し、前同枢着点Ｐの位
置が、アーム軸７ａの一側板１ｈ寄りにあって、前記軸
心横向線Ｌ₂ よりも、反扉側寄りまで転移するように、
連枢軸ピン６ｂの回動基部７ｂに対する位置が選定され
ている。従って、回動アーム７に対して圧縮スプリング
４による復元力は、この場合にも矢印Ｒ₂ 方向へ作用
し、この結果当該開扉状態を確実に保持することができ
ることになる。

【００４３】さらに、この開扉状態から、アーム部７ｃ
と連枢アーム８とを直線状態より解くように曲折して扉
１ｆを閉動させれば、扉１ｆによる荷重が閉動と共に増
大することで、当該荷重により回動アーム７が前記の矢
印Ｒ₂ とは反対方向に回動されて行き、この際圧縮スプ
リング４は、スプリング保持走行体５の他側板１ｉ方向
への横動により押縮され、扉１ｆが圧縮スプリング４に
より制動力を受け緩徐に、前記の閉扉完了状態まで回動
降下して行く。

【００４４】次に、請求項４に係る上開きドア用のダン
パーにつき説示すると、この場合は、請求項２の請求項
１に対する相互関係と同じく、既に説示のダンパー機構
１０を請求項３の構成に付加したものである。従って、
請求項２につき説示したと同様に、図示しないワンウエ
イクラッチなどにより、閉扉動に際してだけ、ダンパー
機構１０による制動力が加算されて、請求項３の場合よ
りも、さらに緩徐かつ円滑な閉扉を行うことができる。
もちろん、ダンパー機構１０の制動力が開扉時と閉扉時
に発揮されるようにしてもよく、このようにすれば開扉
時に、これを助勢する圧縮スプリング４の復元力が、上
記の制動力により抑制されることになるが、全体として
開扉の助勢力が大となるように調整しておけばよい。

【００４５】次に請求項５に係る上開きドア用としての
ダンパーについて説示すると、図４ないし図６に示す既
知の上開きドアＤ₃ は、扉取付体１ａの天板１ｋにおけ
る開口縁１ｍにあって、ヒンジ１ｅにより扉１ｆが上下
方向へ開閉自在なるよう螺着されている。そして、これ
また上述の扉開閉用ダンパーと、その基本構成は略同じ
であるが、請求項１の図１に開示したものに比し、その
取着ケース３が転倒状態にて、側板内壁１ｇの開口部１
ｃ側における上部に固定され、従って、スプリング保持
走行体５は圧縮スプリング４に付勢されて昇降動自在で
あり、リンクアーム６の上端部が軸ピン６ａによりスプ
リング保持走行体５に、上記リンクアーム６の下端部
が、アーム軸７ａにより回動自在な回転アーム７の回動
基部７ｂに連枢軸ピン６ｂにより枢着されている。

【００４６】そして、回動アーム７のアーム部７ｃに
は、枢支ピン７ｄにより連枢アーム８が枢着され、その
最先端部８ａを扉１ｆに設けた座金９に扉開閉用ピン９
ａにより枢着されている構成等については、前記のもの
と全く同じである。そこで、当該請求項５の場合には、
図４の閉扉状態にあって、アーム部７ｃと連枢アーム８
とが曲折状態であり、かつ、圧縮スプリング４が押縮状
態となっており、さらに連枢軸ピン６ｂと回動アーム７
の回動基部７ｂとの枢着点Ｐ位置が、前記の軸心縦向線
Ｌ₁ よりも扉側寄りに存している。

【００４７】従って、上記の如き閉扉状態にあっては圧
縮スプリング４の復元力によって、回動基部７ｂがリン
クアーム６により矢印Ｒ₃ 方向の回動力を受け、このこ
とによりアーム部７ｃが矢印Ｒ₄ 方向へ回動力を受ける
ため、当該扉１ｆの閉扉状態を確保することができる。

【００４８】ここで、上記の扉１ｆを、その下部の引き
上げ回動操作により開動させるようにすれば、図５に開
示の如く開扉初期状態である開扉時にあって、上記した
枢着点Ｐが軸心縦向線Ｌ₁ 上に転移することになる。従
って、ここが思案点の状態となり、扉１ｆには閉扉開
扉、何れの回動力も作用せず、次いで、この思案点を過
ぎ後続開扉状態から、図６に開示した如く、アーム部７
ｃと連枢アーム８とが、前説のように直線状態に保持さ
れて開扉完了状態となるまでは、圧縮スプリング４は増
長して行き、前同枢着点Ｐの位置が、これまた前記の軸
心縦向線Ｌ₁ よりも、反扉側寄りに転移して行くから、
回動アーム７には開扉方向への回転力が伝達されること
となり、当該開扉完了状態が保持される。

【００４９】そして、上記の如き開扉完了状態から閉扉
しようとするときは、アーム部７ｃと連枢アーム８との
直線保持状態を解けばよく、これにより扉１ｆは、その
自重により閉動するが、この際、回動アーム７の逆回転
によって、リンクアーム６を介してスプリング保持走行
体５が上動し、圧縮スプリング４が押縮されることとな
り、この結果、緩徐に扉１ｆが閉動し、当該閉扉状態は
前説の通り保持されることになる。

【００５０】請求項６の場合には、既述の如く請求項５
の構成にダンパー機構１０を付加したものであり、その
構成は前記した請求項２と請求項４の内容と同じである
ことから、ここでは、その説示を省略する。

【００５１】次に請求項７に係る横開きドア用のダンパ
ーについて以下詳記すると、既知の通り横開きドアＤ₄
は、図７ないし図９によって開示されている横断平面図
のように、扉取付体１ａにおける立装状態である一側板
１ｈと他側板１ｉと、図示されていない天板および下板
１ｂとにより開口部１ｃが形成され、上記他側板１ｉの
開口縁１ｎにあって、ヒンジ１ｅにより扉１ｆが左右の
横方向へ開閉動自在なるよう螺着されている。

【００５２】そして、これについても上記した扉開閉用
ダンパーと、その基本構成は略同様であり、前記の図４
と近似しているが、図７のように取着ケースは天板、下
板１ｂの一方または双方の内壁に固定し、圧縮スプリン
グ４により押圧されるスプリング保持走行体５は、一側
板１ｈ方向へ付勢され、もちろん、連枢アーム８は扉１
ｆの座金９に枢着することになる。図７のような閉扉状
態にあっては、アーム部７ｃと連枢アーム８とが曲折状
態であるものの、圧縮スプリング４が増長状態で、スプ
リング保持走行体５は一側板１ｈ寄りに移行しており、
この際連枢軸ピン６ｂによるリンクアーム６と回動アー
ム７の回動基部７ｂとの枢着点Ｐの位置が、前説の軸心
縦向線Ｌ₁ よりも扉側寄りに存している。

【００５３】従って、上記のような閉扉状態にあって
は、圧縮スプリング４の比較的小さな復元力によって、
回動基部７ｂがリンクアーム６により、矢印Ｒ₅ 方向の
回動力を受け、これによりアーム部が矢印Ｒ₆ 方向へ回
動力を受けることとなり、当該扉１ｆは閉扉状態に保持
される。

【００５４】ここで、上記の扉１ｆを、その一側の引き
回し操作により開動させれば、図８の如き開扉初期状態
である開扉時にあって、上記した枢着点Ｐが、軸心縦向
線Ｌ₁ 上まで転移することになる。このためここが思案
点の状態となり、これを過ぎるまで開扉させれば後続開
扉状態から、図９に開示の如く、アーム部７ｃと連枢ア
ーム８とが、前説のように直線保持の状態となって開扉
完了状態に達するまでは、圧縮スプリング４が次第に増
長して、枢着点Ｐの位置が、これまた前記の軸心縦向線
Ｌ₁ よりも、反扉側寄りに転移して行く。この結果回動
アーム７には開扉方向への回動力が伝達され、開扉状態
が保持されるが、この場合、横開きドアとしては、図９
のように扉１ｆが閉扉状態から９０°以上の広角に開扉
されるようにするのがよい。

【００５５】そして、上記の如き開扉状態から閉扉させ
ようとするときは、前記の請求項５の場合と同様に、ア
ーム部７ｃと連枢アーム８との直線保持状態を解き、扉
１ｆを閉動させて図９から図８の状態としてやれば、そ
の後は圧縮スプリング４により閉扉力が作用し、自動的
に閉扉され、当該閉扉状態が前説の如く保持されること
になる。

【００５６】請求項８にあっては、上記請求項７の構成
に、前述の如くダンパー機構１０を付加するようにして
あるから、これまた、前説の請求項２、請求項４、請求
項６における内容と同じ作用効果が重畳されることにな
る。

【００５７】

【発明の効果】本発明は以上のようにして構成されるも
のであるから、請求項１によるときは、これを下開きド
アに採択することによって、取着ケースの側板内壁への
取着と、連枢アームの扉に取着した座金への枢着だけの
簡易、迅速な作業で使用でき、圧縮スプリングなども露
呈しないので外観がよく、また指先を挟むといった危険
性もなく、この種扉の開閉を、適切な制動力の利用によ
り使い勝手よく、円滑に行うことができる。また、請求
項２では、請求項１にダンパー機構を適切に組み込んだ
ので、扉の開閉動をより円滑なものとすることができ
る。

【００５８】請求項３によるときは、請求項１の場合に
比し、圧縮スプリングを閉扉状態で押縮させ、開扉状態
で増長させるようにしたり、連枢軸ピンにおける枢着点
の位置を、軸心横向線との関係で、閉扉時と開扉時にあ
って適切に転移させるようにしたので、上蓋開きドアに
あって閉扉保持機能や開扉保持機能、そして緩徐な閉扉
動を、請求項１の場合と同様に保証することができる。
そして、請求項４では、請求項３にダンパー機構を適切
に組み込むようにしたから、上記請求項３による効果
を、より一層助長することが可能となる。

【００５９】請求項５によるときは、これまた枢着点と
軸心縦向線との関係位置を開扉時と閉扉時とで、適切に
転移するようにし、かつ、開扉時と閉扉時にあって、夫
々圧縮スプリングを増長、押縮の状態となるようにした
ので、これを上開きドアに採択することで、閉扉保持機
能と、開扉初期状態における思案点の設定ができ、後続
開扉状態から開扉完了状態まで圧縮スプリングによる自
動開扉と、当該開扉の保持をも可能とし、さらに、閉扉
動も緩徐に回動降下させることができる。そして、請求
項６では、請求項５にダンパー機構を適切に組み込むよ
うにしたので、請求項５による諸効果を、さらに助長し
得ることとなる。

【００６０】請求項７にあっては、上記請求項５の場合
と反対に圧縮スプリングを閉扉時に増長、開扉が進行す
るに従って押縮状態とし、取着ケースを扉取付体の天板
とか下板に固設するようにし、かつ枢着点と軸心横向線
との関係位置も適切に選定して構成したので、これを横
開きドアに採択して、実質的に前記請求項５の場合と同
様の効果を発揮させることができる。そして、請求項８
では、請求項７にダンパー機構を適切に付加したことか
ら、上記の請求項７による効果を、さらに助長すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の請求項１と請求項２に係る扉開閉用ダ
ンパーの下開きドア使用状態における（Ａ）は閉扉時
で、（Ｂ）は開扉時の一部を除去して示した夫々の正面
略示図である。

【図２】本発明に係る扉開閉用ダンパーの一実施例を示
した分解斜視図である。

【図３】本発明の請求項３と請求項４に係る扉開閉用ダ
ンパーの上蓋開きドア使用状態における（Ａ）は閉扉時
で、（Ｂ）は開扉時の一部を除去して示した夫々の正面
略示図である。

【図４】本発明の請求項５と請求項６に係る扉開閉用ダ
ンパーの上開きドア使用状態における閉扉時の一部を除
去して示した正面略示図である。

【図５】第４図に係る扉開閉用ダンパーの上開きドア使
用状態における開扉初期状態の一部を除去して示した正
面略示図である。

【図６】第４図に係る扉開閉用ダンパーの上開きドア使
用状態における開扉初期状態の一部を除去して示した正
面略示図である。

【図７】本発明に係る請求項７と請求項８に係る扉開閉
用ダンパーの横開きドア使用状態における閉扉時の一部
を除去して示した正面略示図である。

【図８】第７図に係る扉開閉用ダンパーの横開きドア使
用状態における開扉途上の一部を除去して示した正面略
示図である。

【図９】第７図に係る扉開閉用ダンパーの横開きドア使
用状態における開扉完了状態の一部を除去して示した正
面略示図である。

【図１０】従来のオーバーヘッドドアの一例を示した縦
断正面図である。

【符号の説明】

１ａ扉取付体１ｂ下板１ｃ開口部１ｄ開口縁１ｅヒンジ１ｆ扉１ｇ側板内壁１ｈ一側板１ｉ他側板１ｊ開口縁１ｋ天板１ｍ開口縁１ｎ開口縁３取着ケース４圧縮スプリング５スプリング保持走行体６リンクアーム６ａ軸ピン６ｂ連枢軸ピン７回動アーム７ａアーム軸７ｂ回動基部７ｃアーム部７ｄ枢支ピン８連枢アーム８ａ最先端部９座金９ａ扉開閉用ピン１０ダンパー機構１０ａ回動軸Ｄ₁ 下開きドアＤ₂ 上蓋開きドアＤ₃ 上開きドアＤ₄ 横開きドアＬ₁ 軸心縦向線Ｌ₂ 軸心横向線Ｐ枢着点

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下開きドアの扉取付体にあって、その側
板内壁に固定される取着ケースと、この取着ケースに昇
降動自在にして圧縮スプリングにより上方への付勢状態
で収納されているスプリング保持走行体と、このスプリ
ング保持走行体に軸ピンにより回動自在なるよう下端部
が枢着されているリンクアームと、前記の取着ケースに
おける上部にアーム軸により回動自在であり、かつ、当
該アーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上記リン
クアームの上端部が枢着されている回動基部および当該
回動基部から延出されたアーム部とからなる回動アーム
と、上記アーム部の先端に枢支ピンにより枢着されて、
アーム部と直線状態に保持自在であると共に、扉取付体
の開口部側へ回動曲折自在であり、かつ最先端部が、下
開きドアの扉に取着された座金と、扉開閉用ピンにて枢
着される連枢アームとを具備し、上記連枢軸ピンによる
リンクアームと回動アームの回動基部との枢着点位置
が、アーム部と連枢アームとが曲折状態で、前記の圧縮
スプリングが増長状態にある下開きドアの閉扉状態にあ
っては、前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ軸心縦向線より
も扉側寄りにあり、扉取付体の下板における開口縁にヒ
ンジにより枢着された扉が、アーム部と連枢アームとが
直線状態に保持されて、当該下板と直線状態となる開扉
時には、前記スプリング保持走行体の下降により前記の
圧縮スプリングが押縮されて、前記の枢着点位置が、略
前記軸心縦向線上まで転移するよう選定されていること
を特徴とする扉開閉用ダンパー。
【請求項２】下開きドアの扉取付体にあって、その側
板内壁に固定される取着ケースと、この取着ケースに昇
降動自在にして圧縮スプリングにより上方への付勢状態
で収納されているスプリング保持走行体と、このスプリ
ング保持走行体に軸ピンにより回動自在なるよう下端部
が枢着されているリンクアームと、前記の取着ケースに
おける上部にアーム軸により回動自在であり、かつ、当
該アーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上記リン
クアームの上端部が枢着されている回動基部および当該
回動基部から延出されたアーム部とからなる回動アーム
と、上記アーム部の先端に枢支ピンにより枢着されて、
アーム部と直線状態に保持自在であると共に、扉取付体
の開口部側へ回動曲折自在であり、かつ最先端部が、下
開きドアの扉に取着された座金と、扉開閉用ピンにて枢
着される連枢アームとを具備し、上記連枢軸ピンによる
リンクアームと回動アームの回動基部との枢着点位置
が、アーム部と連枢アームとが曲折状態で、前記の圧縮
スプリングが増長状態にある下開きドアの閉扉状態にあ
っては、前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ軸心縦向線より
も扉側寄りにあり、扉取付体の下板における開口縁にヒ
ンジにより枢着された扉が、アーム部と連枢アームとが
直線状態に保持されて、当該下板と直線状態となる開扉
時には、前記スプリング保持走行体の下降により前記の
圧縮スプリングが押縮されて、前記の枢着点位置が、略
前記軸心縦向線上まで転移するよう選定され、前記アー
ム軸は、取着ケースに設けられて、扉の開成または開閉
成各方向へ粘性流体による制動力をもったダンパー機構
の回転軸に連結されていることを特徴とする扉開閉用ダ
ンパー。
【請求項３】上蓋開きドアの扉取付体にあって、その
側板内壁に固定される取着ケースと、この取着ケースに
横向動自在にして圧縮スプリングにより一側板方向へ付
勢状態で収納されるスプリング保持走行体と、このスプ
リング保持走行体に軸ピンにより回動自在なるよう対向
する他側板寄りが枢着されているリンクアームと、前記
の取着ケースにおける一側板寄りにアーム軸にて回動自
在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、連枢軸
ピンにより上記リンクアームの一側板寄りが枢着されて
いる回動基部および当該回動基部から延出されたアーム
部とからなる回動アームと、上記アーム部の先端に枢支
ピンにより枢着されて、アーム部と直線状態に保持自在
であると共に、扉取付体の開口部側へ回動曲折自在であ
り、かつ最先端部が、上蓋開きドアの扉に取着された座
金と、扉開閉用ピンにて枢着される連枢アームとを具備
し、上記連枢軸ピンによるリンクアームと回動アームの
回動基部との枢着点位置が、アーム部と連枢アームとは
曲折状態で、かつ前記の圧縮スプリングが押縮状態にあ
る上蓋開きドアの閉扉状態にあっては、前記軸ピンとア
ーム軸とを結ぶ軸心横向線よりも、軸ピンとアーム軸と
の間にあって、稍反扉側寄りにあり、前記の他側板にお
ける開口縁にヒンジにより枢着された扉が、アーム部と
連枢アームとは直線状態に保持されて起立状態となる開
扉時に、前記スプリング保持走行体が、一側板へ向けて
横動することにより前記の圧縮スプリングが増長し、前
同枢着点位置が、アーム軸の一側板寄りにあって、前記
軸心横向線よりも反扉側寄りまで転移するよう選定され
ていることを特徴とする扉開閉用ダンパー。
【請求項４】上蓋開きドアの扉取付体にあって、その
側板内壁に固定される取着ケースと、この取着ケースに
横向動自在にして圧縮スプリングにより一側板方向へ付
勢状態で収納されるスプリング保持走行体と、このスプ
リング保持走行体に軸ピンにより回動自在なるよう対向
する他側板寄りが枢着されているリンクアームと、前記
の取着ケースにおける一側板寄りにアーム軸にて回動自
在であり、かつ、当該アーム軸の周辺にあって、連枢軸
ピンにより上記リンクアームの一側板寄りが枢着されて
いる回動基部および当該回動基部から延出されたアーム
部とからなる回動アームと、上記アーム部の先端に枢支
ピンにより枢着されて、アーム部と直線状態に保持自在
であると共に、扉取付体の開口端側へ回動曲折自在であ
り、かつ最先端部が、上蓋開きドアの扉に取着された座
金と、扉開閉用ピンにて枢着される連枢アームとを具備
し、上記連枢軸ピンによるリンクアームと回動アームの
回動基部との枢着点位置が、アーム部と連枢アームは曲
折状態で、かつ前記の圧縮スプリングが押縮状態にある
上蓋開きドアの閉扉状態にあっては、前軸ピンとアーム
軸を結ぶ軸心横向線よりも、軸ピンとアーム軸との間に
あって、稍反扉側寄りにあり、前記の他側板における開
口縁にヒンジにより枢着された扉が、アーム部と連枢ア
ームとは直線状態に保持されて起立状態となる開扉時
に、前記スプリング保持走行体が、一側板へ向けて横動
することにより前記圧縮スプリングが増長し、前同枢着
点位置が、アーム軸の一側板寄りにあって、前記軸心横
向線よりも反扉側寄りまで転移するよう選定され、前記
アーム軸は、取着ケースに設けられて、扉の閉成または
開閉成各方向へ粘性流体による制動力をもったダンパー
機構の回転軸に連結されていることを特徴とする扉開閉
用ダンパー。
【請求項５】上開きドアの扉取付体にあって、その側
板内壁に固定される取着ケースと、この取着ケースに昇
降動自在にして圧縮スプリングにより下方への付勢状態
で収納されるているスプリング保持走行体と、このスプ
リング保持走行体に軸ピンにより回動自在なるよう上端
部が枢着されているリンクアームと、前記の取着ケース
における下部にアーム軸により回動自在であり、かつ、
当該アーム軸の周辺にあって、連枢軸ピンにより上記リ
ンクアームの下端部が枢着されている回動基部および当
該回動基部から延出されたアーム部とからなる回動アー
ムと、上記アーム部の先端に枢支ピンにより枢着され
て、アーム部と直線状態に保持自在であると共に、扉取
付体の開口部側へ回動曲折自在であり、かつ最先端部
が、上開きドアの扉に取着された座金と、扉開閉用ピン
にて枢着される連枢アームとを具備し、上記連枢軸ピン
によるリンクアームと回動アームの回動基部との枢着点
位置が、アーム部と連枢アームとが曲折状態で、前記の
圧縮スプリングが押縮状態にある上開きドアの閉扉状態
にあっては、前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ軸心縦向線
よりも扉側寄りにあり、天板の開口縁にヒンジにより枢
着された扉が、開扉初期状態である開扉時には、上記軸
心縦向線上に転移し、後続開扉状態からアーム部と連枢
アームとが直線状態に保持されて開扉完了状態となるま
では、圧縮スプリングが増長して、前同枢着点位置が、
前記軸心縦向線よりも反扉側寄りに転移して行くよう選
定されていることを特徴とする扉開閉用ダンパー。
【請求項６】上開きドアの扉取付体にあって、その側
板内壁に固定される取着ケースと、この取着ケースに昇
降動自在にして圧縮スプリングにより下方への付勢状態
で収納されるスプリング保持走行体と、このスプリング
保持走行体に軸ピンにより回動自在なるよう上端部が枢
着されているリンクアームと、前記の取着ケースにおけ
る下部にアーム軸により回動自在であり、かつ、当該ア
ーム軸の周辺にあって連枢軸ピンにより上記リンクアー
ムの下端部が枢着されている回動基部および当該回動基
部から延出されたアーム部とからなる回動アームと、上
記アーム部の先端に枢支ピンにより枢着されて、アーム
部と直線状態に保持自在であると共に、扉取付体の開口
部側へ回動曲折自在であり、かつ最先端部が、上開きド
アの扉に取着された座金と、扉開閉用ピンにて枢着され
る連枢アームとを具備し、上記連枢軸ピンによるリンク
アームと回動アームの回動基部との枢着点位置が、アー
ム部と連枢アームとが曲折状態で、前記の圧縮スプリン
グが押縮状態にある上開きドアの閉扉状態にあっては、
前記軸ピンとアーム軸とを結ぶ軸心縦向線よりも扉側寄
りにあり、天板の開口縁にヒンジにより枢着された扉
が、開扉初期状態である開扉時には、上記軸心縦向線上
に転移し、後続開扉状態からアーム部と連枢アームとが
直線状態に保持されて開扉完了状態となるまでは、圧縮
スプリングが増長して、前同枢着点位置が、前記軸心縦
向線よりも反扉側寄りに転移して行くよう選定され、前
記アーム軸は、取着ケースに設けられて、扉の閉成また
は開閉成各方向へ粘性流体による制動力をもったダンパ
ー機構の回転軸に連結されていることを特徴とする扉開
閉用ダンパー。
【請求項７】横開きドアの扉取付体にあって、その天
板、下板の一方または双方の内壁に固定される取着ケー
スと、この取着ケースに横動自在にして圧縮スプリング
により一側板方向へ付勢状態で収納されるスプリング保
持走行体と、このスプリング保持走行体に軸ピンにより
回動自在なるよう対向する他側板寄りに枢着されている
リンクアームと、前記の取着ケースにおける一側板寄り
にアーム軸にて回動自在であり、かつ当該アーム軸の周
辺にあって、連枢軸ピンにより上記リンクアームの一側
板寄りが枢着されている回動基部および当該回動基部か
ら延出されたアーム部とからなる回動アームと、上記ア
ーム部の先端に枢支ピンにより枢着されて、アーム部と
直線状態に保持自在であると共に、扉取付体の開口部側
へ回動曲折自在であり、かつ最先端部が、横開きドアの
扉に取着された座金と、扉開閉用ピンにて枢着される連
枢アームとを具備し、上記連枢軸ピンによるリンクアー
ムと回動アームの回動基部との枢着点位置が、アーム部
と連枢アームとが曲折状態で、前記圧縮スプリングが増
長状態にある横開きドアの閉扉状態にあっては、前記軸
ピンとアーム軸とを結ぶ軸心横向線よりも扉側寄りにあ
り、前記の他側板における開口縁にヒンジにより枢着さ
れた扉が、開扉初期状態である開扉時には、前記の圧縮
スプリングが押縮されて、前同枢着点位置が、上記軸心
横向線上に転移し、後続開扉状態からアーム部と連枢ア
ームとが直線状態に保持されて開扉完了状態となるまで
は、圧縮スプリングが増長して、同上枢着点位置が、前
記の軸心横向線よりも反扉側寄りに転移して行くよう選
定されていることを特徴とする扉開閉用ダンパー。
【請求項８】横開きドアの扉取付体にあって、その天
板、下板の一方または双方の内壁に固定される取着ケー
スと、この取着ケースに横動自在にして圧縮スプリング
により一側板方向へ付勢状態で収納されるスプリング保
持走行体と、このスプリング保持走行体に軸ピンにより
回動自在なるよう対向する他側板寄りに枢着されている
リンクアームと、前記の取着ケースにおける一側板寄り
にアーム軸にて回動自在であり、かつ当該アーム軸の周
辺にあって、連枢軸ピンにより上記リンクアームの一側
板寄りが枢着されている回動基部および当該回動基部か
ら延出されたアーム部とからなる回動アームと、上記ア
ーム部の先端に枢支ピンにより枢着されて、アーム部と
直線状態に保持自在であると共に、扉取付体の開口部側
へ回動曲折自在であり、かつ最先端部が、横開きドアの
扉に取着された座金と、扉開閉用ピンにて枢着される連
枢アームとを具備し、上記連枢軸ピンによるリンクアー
ムと回動アームの回動基部との枢着点位置が、アーム部
と連枢アームとが曲折状態で、前記圧縮スプリングが増
長状態にある横開きドアの閉扉状態にあっては、前記軸
ピンとアーム軸とを結ぶ軸心横向線よりも、扉側寄りに
あり、前記の他側板における開口縁にヒンジにより枢着
された扉が、開扉初期状態である開扉時には、前記の圧
縮スプリングが押縮されて、前同枢着点位置が、上記軸
心横向線上に転移し、後続開扉状態からアーム部と連枢
アームとが直線状態に保持されて開扉完了状態となるま
では、圧縮スプリングが増長して、同上枢着点位置が、
前記の軸心横向線よりも反扉側寄りに転移して行くよう
選定され、前記アーム軸は、取着ケースに設けられて、
扉の閉成または開閉成各方向へ粘性流体による制動力を
もったダンパー機構の回転軸と連結されていることを特
徴とする扉開閉用ダンパー。