JPH09282746A - 回転磁気ヘッド装置と回転磁気ヘッド装置の固定ドラムの製造装置 - Google Patents

回転磁気ヘッド装置と回転磁気ヘッド装置の固定ドラムの製造装置

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JPH09282746A
JPH09282746A JP8115732A JP11573296A JPH09282746A JP H09282746 A JPH09282746 A JP H09282746A JP 8115732 A JP8115732 A JP 8115732A JP 11573296 A JP11573296 A JP 11573296A JP H09282746 A JPH09282746 A JP H09282746A
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fixed drum
tape
drum
magnetic head
magnetic tape
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JP8115732A
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Takashi Suzuki
孝 鈴木
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープと磁気ヘッドの当たり特性を良好
に保つことができる回転磁気ヘッド装置と回転磁気ヘッ
ド装置の固定ドラムの製造装置を提供すること。 【解決手段】 固定ドラム11のテープ走行面11aと
固定ドラム11のリード面15aの交差部に形成される
逃げ溝の断面積S1,S2が、固定ドラム11のテープ
走行面11aと磁気テープTの間に発生するエアフィル
ムAFの分布の偏りに対応して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテープレコ
ーダのような磁気テープに対して情報を記録したり磁気
テープの情報を再生するための情報記録装置に用いられ
る回転磁気ヘッド装置と、その回転磁気ヘッド装置の固
定ドラムの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビデオテープレコーダのような
情報記録装置は、磁気テープに対して情報を記録したり
磁気テープの情報を再生するために、図10のような回
転磁気ヘッド装置を備えている。この種の回転磁気ヘッ
ド装置は、固定ドラム1、回転ドラム2、磁気ヘッド
H、回転軸4等を備えている。回転ドラム2は、固定ド
ラム1に対して回転軸4を介して回転可能になってい
る。つまり回転軸4の一端側が回転ドラム2に固定され
ており、回転軸4は固定ドラム1内の軸受1aにより回
転可能に支持されている。回転ドラム2は1つまたは複
数個の磁気ヘッドHを備えている。この磁気ヘッドH
は、記録ヘッドあるいは再生ヘッドあるいは消去ヘッド
等である。
【0003】固定ドラム1の周面には、リード面5が形
成されている。このリード面5は、磁気テープTを、固
定ドラム1の周囲に沿って、斜めに走行させる際に案内
する部分である。従って、磁気テープTが矢印M方向に
移動し、かつ回転ドラム2が、モータ6の作動により固
定ドラム1に対してR方向に回転することで、回転ドラ
ム2の磁気ヘッドHが磁気テープTをヘリカルスキャン
することになり、これにより磁気ヘッドHは磁気テープ
Tに対して情報を記録したり、あるいは磁気ヘッドHは
磁気テープTの記録情報を再生することができる。
【0004】ところで、このような回転磁気ヘッド装置
では、図11に示すように、エアフィルムAFを発生す
る。磁気テープTは、図11及び図12に示すように、
ガイド7a,7bにより、回転ドラム2の周面2aと固
定ドラム1のテープ走行面1aに沿ってM方向に移動し
ていくのであるが、この磁気テープTと回転ドラム2の
周面2a及び固定ドラム1のテープ走行面1aとの間に
は上述したエアフィルムAFが発生する。図11に示す
ように、このエアフィルムAFは、磁気テープTのテン
ションの低いガイド7a側では厚く形成され、磁気テー
プTのテンションの高いガイド7b側では薄く分布する
ように形成される。このために、磁気テープTの走行中
心O1は、固定ドラム1のテープ走行面(周面)1aの
中心Oから、エアフィルムFの厚みの量の差の分だけ偏
心している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この結果、磁気テープ
Tが図10のリード面5から遊離して、たとえば磁気テ
ープTに対して情報が記録されることになるので、磁気
テープTに対する記録トラックの直線性が悪化する恐れ
がある。つまり磁気ヘッドHが磁気テープTをヘリカル
スキャンする際の直線性が悪化する。この結果、ある磁
気テープの再生装置を用いてその磁気テープの情報を読
出そうとしても、同一規格であるにも関わらず、他の記
録装置で記録した磁気テープの情報を再生できないとい
う問題がある。
【0006】そこで、このような問題の対策としては、
図12に示すように、固定ドラム1のテープ走行面1a
を、エアフィルムAFの分布の偏りに対応して予め偏心
させて形成することが考えられる。しかしこのように、
固定ドラム1のテープ走行面1aを、予めエアフィルム
AFの厚みの偏りに対応して精密に加工する事は非常に
難しく、図13のような固定ドラム加工装置を用いて
も、未だ実現されていない。その理由は次の通りであ
る。
【0007】図13は、図12のように、固定ドラム1
のテープ走行面1aの中心を磁気テープTの中心O1と
一致させようとするための固定ドラム加工装置である。
この固定ドラム加工装置は、主軸8に固定ドラム1を保
持し、モータ8aは主軸8の回転角を検出可能に固定ド
ラム1を回転する。ターニングユニット(旋削ユニッ
ト)9のバイト9aは、主軸8の回転角に同期させて固
定ドラム1側に往復移動するようになっている。これに
より固定ドラム1をモータ8aで回転しながら、ターニ
ングユニット9のバイト9aにより固定ドラム1を加工
する。
【0008】ところが、ターニングユニット9とバイト
9aを回転するためのモータ9bが、Xスライダ9cに
搭載しており、Xスライダ9cはモータ9dにより矢印
D方向に移動する。従って、Xスライダ9c、モータ9
b、ターニングユニット9、バイト9aを含むユニット
は、重く慣性が大きいので、このようなユニットを往復
運動させなければならず、機構上高速回転加工が困難で
ある。たとえばこのようなユニットのバイト9aは、せ
いぜい300rpm程度しか回転することができない。
従って固定ドラム1の加工能率が悪い。
【0009】また、図14に示すように従来の回転磁気
ヘッド装置の固定ドラム1では、テープ走行面1aとリ
ード面5の交差部には、溝5aが形成されているが、図
13の上述した固定ドラム加工装置の制約により、その
溝5aの深さ及びその断面積は回転軸4に対して偏心さ
せることが困難であるために、図14に示すように、テ
ープ入口側5bの溝5aと、テープ出口側5cの溝5a
では一定の深さであり、かつ溝5aの断面積Sもどの位
置においても同じである。このようにテープ入口側5b
とテープ出口側5cにおいてそれぞれの溝5aの断面積
Sも同じであると、エアフィルムFの厚みの偏りがある
場合には、固定ドラムのテープ走行面1aと磁気テープ
Tの間隔がテープ入口側5bとテープ出口側5cでは異
なる。その様子を図15と図16に示している。図15
は、テープ入口側5bであり、図16はテープ出口側5
cである。テープ走行面1aとリード面5の交差部の溝
5aの深さ(断面積)は、図15と図16で同じである
ので、図15の磁気テープTとテープ走行面1aの間隔
tsは、図16の磁気テープTとテープ走行面1aの間
隔ttに比べて大きくなっている。つまりテープ入口側
5bとテープ出口側5cでは、磁気テープTとテープ走
行面1aの間隔ts,ttが同じではないので、上述し
たように、磁気テープTがテープ走行面1aから離れる
間隔が一定ではなく、磁気ヘッドHが磁気テープTをヘ
リカルスキャンする場合に、磁気テープTにおける記録
トラックの直線性が悪化してしまう。つまり磁気テープ
と磁気ヘッドの所謂当たり特性が悪い。
【0010】本発明は上記課題を解消し、磁気テープと
磁気ヘッドの当たり特性を良好に保つことができる回転
磁気ヘッド装置と回転磁気ヘッド装置の固定ドラムの製
造装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、固定ドラムと、磁気ヘッドを有し、固定ドラム
に対して回転軸を介して回転可能な回転ドラムと、を備
え、磁気テープを固定ドラムの磁気テープ案内用のリー
ド面に沿って斜めに走行させることで、回転ドラムの磁
気ヘッドが磁気テープをヘリカルスキャンする回転磁気
ヘッド装置において、固定ドラムのテープ走行面と固定
ドラムのリード面の交差部に形成される逃げ溝の断面積
が、固定ドラムのテープ走行面と磁気テープの間に発生
するエアフィルムの分布の偏りに対応して形成されてい
る回転磁気ヘッド装置により、達成される。
【0012】本発明では、固定ドラムのテープ走行面と
固定ドラムのリード面の交差部に形成される逃げ溝の断
面積が、固定ドラムのテープ走行面と磁気テープの間に
発生するエアフィルムの分布の偏りに対応して形成され
ている。従って、磁気テープと固定ドラムのテープ走行
面の間隔が周方向のどの部分においても一定となるの
で、磁気ヘッドが磁気テープをヘリカルスキャンする際
に、記録トラックの直線性を確保することができる。本
発明では、磁気テープのテンションの低い固定ドラムの
部位から磁気テープのテンションの高い固定ドラムの部
位にかけて、エアフィルムの分布に対応して逃げ溝の断
面積が浅くなっていく。これにより、上述したように、
磁気テープと固定ドラムのテープ走行面との間におい
て、磁気テープとテープ走行面の間の間隔をほぼ一定に
することができる。
【0013】また本発明の固定ドラムの製造装置では、
保持手段が回転軸が設定された固定ドラムを回転可能に
保持する。回転手段は、保持手段により保持されている
固定ドラムを回転軸を回転中心としてこの回転軸を基準
として回転する。切削手段は、回転手段により回転して
いる固定ドラムの周囲に、固定ドラムのテープ走行面と
固定ドラムのリード面の交差部に形成される逃げ溝の断
面積が、固定ドラムのテープ走行面と磁気テープの間に
発生するエアフィルムの分布の偏りに対応して切削す
る。
【0014】このようにすることで、磁気ヘッドが磁気
テープをヘリカルスキャンする際に、磁気テープの記録
トラックの直線性を確保することができる。本発明では
固定ドラムはその回転軸を設定した状態で保持手段に保
持しているので、従来方式の固定ドラムに回転軸を設定
しない状態で固定ドラムを切削する場合と異なる。つま
り本発明では固定ドラムはベアリングを介して回転軸に
対してすでにユニット化されているので、このようなユ
ニット化された固定ドラム、ベアリング及び回転軸が創
成するエアフィルムの分布に対応して、回転軸を中心と
して逃げ溝の断面積を正確に作ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0016】図1は、本発明の回転磁気ヘッド装置の好
ましい実施の形態を示している。この回転磁気ヘッド装
置は、固定ドラム11、回転ドラム12、モータ16、
回転軸14、ベアリング14a、磁気ヘッドH等を有し
ている。回転ドラム12は回転軸14の一端部に固定さ
れており、回転軸14はベアリング14aを用いて固定
ドラム11に対して回転可能に支持されている。磁気ヘ
ッドHは、回転ドラム12に1つまたは複数個取付けら
れている。
【0017】本発明の回転磁気ヘッド装置の固定ドラム
の製造装置で作られた固定ドラム11は、リード面15
aとテープ走行面11aを有している。このテープ走行
面11aとリード面15aの交差部には、逃げ溝20が
形成されている。特徴的なのは、このリード面15aと
テープ走行面11aの交差部に形成された逃げ溝20
が、磁気テープ入口側15bと磁気テープ出口側15c
とでは、異なっており、入口側15bから出口側15c
にかけて徐々にエアフィルムF(図11参照)の分布に
応じて減少して浅く形成されていることである。
【0018】図2は、磁気テープTの入口側15bの逃
げ溝20aを示しており、図3は、出口側15cの逃げ
溝20bを示している。図2と図3で明らかなように、
入口側15bの逃げ溝20aの断面積S1は、出口側1
5cの逃げ溝20bの断面積S2に比べて大きくなって
いる。このように逃げ溝20は、入口側15bから出口
側15cにかけて、エアフィルムAFの厚みに対応して
徐々に浅くなるように形成されているので、磁気テープ
Tは、図4あるいは図5に示すように、磁気テープTと
テープ走行面11aの間の間隔GSと間隔GTがほぼ同
じに設定できる。つまり図4と図5において磁気テープ
Tとテープ走行面11aの間隔は、テープ走行面11a
のほぼ半周に沿ってほぼ一定(均一)にすることができ
る。この理由としては、図4と図5を参照すると、テー
プテンションの低くかつ回転ドラム12と接する面の大
きい入口側で厚く発生したエアフィルムは、広い溝部へ
流れこみ、この結果、逃げ溝面積一定の場合に比べテー
プとテープ走行面11aの幅GSは接近する。一方出口
側においてはエアフィルムの流量一定により、狭くなっ
た溝部のエアは溝部から外へ流出するためテープとテー
プ走行面11aの幅GTは逃げ溝面積一定の場合に比べ
拡大するからである。
【0019】この結果、磁気テープTの走行中心と、固
定ドラム11のテープ走行面11aの中心とがほぼ一致
するか、あるいは磁気テープTの走行中心と固定ドラム
11のテープ走行面11aの中心との偏心は緩和される
ので、磁気テープTは固定ドラム11のテープ走行面1
1aから無用な遊離をさせることなく走行できることに
なる。つまり磁気ヘッドHは、磁気テープTをヘリカル
スキャンして情報を記録したり情報を再生する際に、記
録トラックの直線性を確保することができる。
【0020】次に図6〜図8を参照して、本発明の回転
磁気ヘッド装置の回転ドラムの製造装置について説明す
る。まず図6と図7を参照すると、固定ドラムの製造装
置は、保持手段70、回転手段80、切削手段90等を
備えている。保持手段70について説明する。保持手段
70は、固定ドラムユニット19を回転可能に保持する
部分である。この固定ドラムユニット19とは、固定ド
ラム11、回転軸14、ベアリング14aを組立てたユ
ニットである。つまり固定ドラム11は、回転軸14を
軸受14aを介して一体に組立ててある。回転軸14
は、保持手段70の保持治具71,72により水平に保
持されている。これらの保持治具71,72は、支持ベ
ース73に対して固定されている。この状態では、回転
軸14は、Z方向に位置決めされている。
【0021】次に、回転手段80について説明する。回
転手段80は、保持手段70の保持治具71,72に保
持されている回転軸14を中心として固定ドラム11だ
けを回転するようになっている。つまりこの回転手段8
0は、モータ81、主軸82、刃付ベルト83、回転角
検出手段84、スライド体85、面板86を有してい
る。主軸82と面板86は一体になっており、面板86
にはスライド体85が、Z方向に移動可能になってい
る。スライド体85の先端には連結用のピン86aが設
けられている。この連結用のピン86aは、固定ドラム
11に設けられた回転角の基準となる穴87に挿入でき
るものである。主軸82は、刃付ベルト83を介してモ
ータ81のスピンドルに連結されている。モータ81が
制御部100の指令により作動すると、回転角検出手段
84が、主軸82の回転角を検出できるとともに、刃付
ベルト83を介して主軸82をR方向に回転する。つま
り主軸82の回転によりスライド体85を介して固定ド
ラム11だけが回転軸14を中心としてR方向に回転可
能に回転できる。この主軸82、モータ81等は、上述
した支持ベース73の上に搭載されている。
【0022】次に、切削手段90について説明する。切
削手段90は、回転手段80により回転している固定ド
ラム11の周囲に、固定ドラム11のテープ走行面11
aとリード面15a(図1参照)の交差部に形成される
逃げ溝の断面積が、固定ドラム11のテープ走行面11
aと磁気テープTの間に発生するエアフィルムAFの分
布の偏りに対応して切削する装置である。
【0023】図6と図7において、切削手段90は、X
軸スライダ91、Z軸スライダ92、モータ93,94
等を備えている。X軸スライダ91は、ナット95を備
えており、このナット95は、モータ93の送りネジ9
3aに噛み合っている。またZ軸スライダ92はナット
96を備えており、このナット96はモータ94の送り
ネジ94aに噛み合っている。従って、モータ93を作
動することにより、X軸スライダ91は、X方向に移動
して位置決め可能である。
【0024】一方、モータ94を作動して送りネジ94
aを回転することにより、Z軸スライダ92がZ方向に
移動して位置決め可能である。このX軸スライダ91の
上には、テーブル97が設けられている。テーブル97
の上にはスピンドルモータのようなモータ98が取付け
られている。このモータ98は、X方向に対して所定の
傾きθで傾けて取付けられており、切削工具99をU方
向に連続回転可能である。この切削工具99は、たとえ
ば高速回転可能なフライカッティング方式の切削工具を
採用することができる。切削工具99は、高剛性のスピ
ンドルモータ98により、超高速(たとえば10000
rpm以上)で回転することができる。
【0025】次に、上述した固定ドラムの製造装置によ
る製造方法について説明する。まず固定ドラムユニット
19を作る。つまり固定ドラム11に内蔵された軸受1
4aに対して回転軸14を圧入等によりはめ込み、回転
軸14の軸の垂直性(軸倒れ防止)を確保する。これに
より、回転軸14を中心として固定ドラム11は回転可
能である。次に、回転軸14は、図5と図6に示すよう
に、水平になるように保持手段70の保持治具71,7
2に対して受けるようにして保持する。そして、スライ
ド体85のピン86aを固定ドラム11の基準穴87に
対してはめ込む。これにより、主軸82と固定ドラム1
1は、一体に回転できる。
【0026】制御部100は、モータ81を駆動するこ
とにより、主軸82とともに固定ドラム11が、回転軸
14を中心としてR方向に回転する。この固定ドラム1
1の回転は低速回転であり、たとえば4rpmで回転す
る。一方、制御部100は、スピンドルモータ98を駆
動して、切削工具99を、超高速、たとえば10000
rpm以上で回転する。そして、制御部100は、切削
手段90のモータ93,94に指令を送ることで、主軸
82と固定ドラムの回転角に同期してテーブル97を
X,Z方向に適宜移動する。このようなことにより、切
削工具99は、図8に示すように図1に示すような逃げ
溝20を、テープ走行面11aとリード面15aの交差
部において、エアフィルムFの厚みの変化(偏り)に対
応しても形成していくことができる。この場合に、切削
工具99は超高速で回転するが、固定ドラム11は低速
回転であるので、切削工具99の切込み量は極めて微少
となり、切削抵抗が極めて減少するために、加工精度が
向上する。言換えれば、切削抵抗力の変動による外乱が
殆ど皆無となり、工作機械の絶対精度が転写されるよう
になるからである。
【0027】なお、図6と図7に示すように、固定ドラ
ムユニット19の回転軸14を、保持治具71,72に
水平に保持する場合に、回転軸14の軸中心、すなわち
固定ドラム11の回転中心が、主軸82の回転中心と正
確に一致するようにセッティングしなければならない。
そして、固定ドラム11は主軸82と一体に回転するの
であるが、この主軸82の回転速度は、X軸スライダ9
1とZ軸スライダ92が追随できる速度まで落とす必要
がある。つまりこのことは、X軸スライダ91、Z軸ス
ライダ92は高重量、高イナーシアであるため主軸82
が高速に回転すると追随できないからである。また、切
削時に固定ドラムを高速回転させた場合のドラム形状の
非対称性による振動およびドラムの変形を避けるため、
なおかつドラムに回転軸が組み込まれた状態においては
低速回転にて切削してもコスト的に十分見合うからであ
る。
【0028】以上のようにして図6と図7の製造装置
は、図1に示すような逃げ溝20を、リード面15aと
テープ走行面11aの交差部において、エアフィルムA
Fの分布量に応じて偏心させて形成することができる。
従って、すでに述べたように図4と図5で示す如く、磁
気テープTとテープ走行面11aの間隔を、固定ドラム
のテープ走行面のどの位置においてもほぼ均一にするこ
とができるので、磁気テープTと磁気ヘッドHの当たり
特性を良好にすることができる。ところで、図9は、逃
げ溝20の深さと断面積S1,S2(図2,図3参照)
及びエアフィルムAFの厚さの実例を示している。固定
ドラム11のテープ走行面11aにおけるポイントP1
〜P5は、テープ走行面11aに沿って180゜を4つ
に分けて設定された位置である。本発明の実施の形態で
は、回転軸14を基準として固定ドラム11を回転しな
がら逃げ溝20の加工を行うので溝形状をエアフィルム
分布に正確に対応させることができる。本発明とは異な
り従来のように仮に固定ドラム単品で逃げ溝を形成した
場合に、回転軸用のベアリングを固定ドラムに圧入する
際に芯ずれの軸倒れが生じるので、逃げ溝の深さを、エ
アフィルムの分布に対応させることができなくなる可能
性が大きい。
【0029】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れない。上述した実施の形態では、たとえばビデオテー
プレコーダの回転磁気ヘッド装置を一例に説明している
が、これに限らず本発明は他の種類の情報記録装置、た
とえばディジタルオーディオテープレコーダ(DA
T)、その他のテープレコーダあるいは情報再生装置等
の回転磁気ヘッド装置を製造する場合にも勿論適用する
ことができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気テープと磁気ヘッドの当たり特性を良好に保つこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転磁気ヘッド装置の好ましい実施の
形態を示す正面図。
【図2】図1の回転磁気ヘッド装置の固定ドラムのテー
プ入口側の逃げ溝を示す断面図。
【図3】固定ドラムのテープ出口側の逃げ溝を示す断面
図。
【図4】テープ入口側における逃げ溝、磁気テープとテ
ープ走行面の間隔を示す図。
【図5】テープ出口側における逃げ溝、磁気テープとテ
ープ走行面の間隔を示す図。
【図6】本発明の回転磁気ヘッド装置の固定ドラムの製
造装置の一例を示す平面図。
【図7】図6の製造装置の側面図。
【図8】固定ドラムの一部と切削工具の一部を示す平面
図。
【図9】固定ドラムの各ポイントにおける逃げ溝の深
さ、断面積及びエアフィルムの厚さの一例を示す図。
【図10】通常用いられている回転磁気ヘッド装置を示
す正面図。
【図11】図10におけるエアフィルムの形成状態を示
す図。
【図12】図11のエアフィルムに対応して、固定ドラ
ムのテープ走行面を偏心して位置させた状態を示す図。
【図13】従来の固定ドラムの加工装置を示す図。
【図14】図13の加工装置により加工された固定ドラ
ムを示す図。
【図15】図14の固定ドラムのテープ入口側の逃げ
溝、磁気テープとテープ走行面の間隔を示す図。
【図16】図14のテープ出口側の逃げ溝、磁気テープ
とテープ走行面の間隔を示す図。
【符号の説明】
11・・・固定ドラム、11a・・・テープ走行面、1
2・・・回転ドラム、14・・・回転軸、15a・・・
リード面、15b・・・テープ入口側、15c・・・テ
ープ出口側、20・・・逃げ溝、70・・・保持手段、
80・・・回転手段、90・・・切削手段、99・・・
切削工具、100・・・制御部、H・・・磁気ヘッド、
S1,S2・・・逃げ溝の断面積、T・・・磁気テー
プ、AF・・・エアフィルム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ドラムと、磁気ヘッドを有し、固定
    ドラムに対して回転軸を介して回転可能な回転ドラム
    と、を備え、磁気テープを固定ドラムの磁気テープ案内
    用のリード面に沿って斜めに走行させることで、回転ド
    ラムの磁気ヘッドが磁気テープをヘリカルスキャンする
    回転磁気ヘッド装置において、 固定ドラムのテープ走行面と固定ドラムのリード面の交
    差部に形成される逃げ溝の断面積が、固定ドラムのテー
    プ走行面と磁気テープの間に発生するエアフィルムの分
    布の偏りに対応して形成されていることを特徴とする回
    転磁気ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 磁気テープのテンションの低い固定ドラ
    ムの部位から、磁気テープのテンションの高い固定ドラ
    ムの部位にかけて、逃げ溝の断面積がエアフィルムの分
    布に対応して浅くなってゆく請求項1に記載の回転磁気
    ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 固定ドラムと、磁気ヘッドを有し固定ド
    ラムに対して回転軸を介して回転可能な回転ドラムと、
    を備え、磁気テープを固定ドラムの磁気テープ案内用の
    リード面に沿って斜めに走行させることで、回転ドラム
    の磁気ヘッドが磁気テープをヘリカルスキャンする回転
    磁気ヘッド装置の内の固定ドラムを製造する製造装置に
    おいて、 回転軸がベアリングを介して設定された固定ドラムを、
    この回転軸を中心として回転可能に保持する保持手段
    と、 保持手段により保持されている回転軸を回転中心として
    固定ドラムを回転するための回転手段と、 回転手段により回転している固定ドラムの周囲におい
    て、固定ドラムのテープ走行面と固定ドラムのリード面
    の交差部に形成される逃げ溝の断面積が、固定ドラムの
    テープ走行面と磁気テープの間に発生するエアフィルム
    の分布の偏りに対応するように、逃げ溝を切削する切削
    手段と、を備えることを特徴とする回転磁気ヘッド装置
    の固定ドラムの製造装置。
  4. 【請求項4】 切削手段は、フライカッティング方式の
    切削工具と、この切削工具を回転する回転手段と、固定
    ドラムの回転角に同期して回転軸に平行方向及び垂直方
    向に移動するテーブルと、を備える請求項1に記載の回
    転磁気ヘッド装置の固定ドラムの製造装置。
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