JPH09278806A - 塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法 - Google Patents

塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法

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JPH09278806A
JPH09278806A JP9416196A JP9416196A JPH09278806A JP H09278806 A JPH09278806 A JP H09278806A JP 9416196 A JP9416196 A JP 9416196A JP 9416196 A JP9416196 A JP 9416196A JP H09278806 A JPH09278806 A JP H09278806A
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vinyl chloride
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amount
monomer
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JP9416196A
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Michiyo Ogiyama
美千代 荻山
Akihiko Takahashi
明彦 高橋
Yoshihiro Umeda
佳裕 梅田
Hideaki Takahara
秀明 高原
Yasuyuki Hatakeyama
泰幸 畠山
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F14/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F14/02Monomers containing chlorine
    • C08F14/04Monomers containing two carbon atoms
    • C08F14/06Vinyl chloride

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】排水中のCOD、BODに影響を与えることな
く、帯電防止性に優れ、かつフィッシュアイが少なく、
スケールの付着少ない塩化ビニル系重合体を高生産性に
重合する方法を提供する。 【解決手段】塩化ビニル系単量体混合物を水性媒体中で
懸濁重合を行う際に、分散剤としてケン化度、平均重合
度の異なる部分ケン化ポリビニルアルコール3種と水溶
性セルロースエーテル1種を併用する塩化ビニル系単量
体の懸濁重合方法。また。塩化ビニル系単量体混合物装
入後の重合系内に10〜100ppmの酸素を存在させ
て重合する塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系単量
体の懸濁重合方法に関し、詳しくは帯電防止性に優れ、
かつフィッシュアイが少なく、スケール付着が少ない塩
化ビニル系単量体の懸濁重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系重合体は、通常、懸濁重合
した後、分離、乾燥することにより得られる重合体粒子
は、空気輸送され、製品として保管あるいは袋詰めされ
る。この重合体粒子は、乾燥工程や空気輸送工程におい
て静電気を帯びやすく、帯電により原料ホッパーからの
落ちが悪くなる。また、帯電による見かけの嵩比重が低
下し、押出機の吐出量の低下等の問題を引き起こす要因
となる。
【0003】このような重合体粒子の帯電を防止する方
法として、特開平6−172419号公報には、塩化ビ
ニル系単量体を水性媒体中で懸濁重合した後、スラリー
に多価アルコールを添加することにより、帯電による嵩
比重の低下を防止する方法が記載されている。また、特
開平2−110109号公報には、塩化ビニル系単量体
を重合する際に吸水性合成樹脂を添加することにより、
帯電防止性に優れた樹脂を製造する方法が記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような帯電防止効果を有する薬剤を添加する方法では、
塩化ビニル系重合体に均一に付着させなければ十分な効
果が得られず、更に、このような薬剤の添加により、排
水中のCOD、BODに影響を与える恐れがあった。ま
た最近では、重合器の大型化に伴い、得られる重合体の
物性のバランスを取ることが難しくなってきている。
【0005】本発明の目的は、帯電防止性に優れ、かつ
フィッシュアイが少なく、スケールの付着少ない塩化ビ
ニル系重合体を高生産性に重合する方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、水性媒体中で
懸濁重合して塩化ビニル系重合体を製造する方法におい
て、ある特定の部分ケン化ポリビニルアルコールとセル
ロースエーテルの組み合わせを分散剤として用いること
により、優れた特性を有する塩化ビニル系重合体が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、塩化ビニル単量体また
は塩化ビニルと共重合可能な単量体を含む単量体混合物
を水性媒体中で懸濁重合を行う際に、分散剤として
(A)ケン化度65〜85モル%、平均重合度1000
〜1400の部分ケン化ポリビニルアルコール、(B)
ケン化度60〜85モル%、平均重合度500〜900
の部分ケン化ポリビニルアルコール、(C)ケン化度3
5〜55モル%、平均重合度200〜500の部分ケン
化ポリビニルアルコール、(D)水溶性セルロースエー
テルの4種を併用し、該塩化ビニル単量体または塩化ビ
ニルと共重合可能な単量体を含む単量体混合物100重
量部当たりの(A)の量が0.005〜0.1重量部、
(B)の量が0.001〜0.1重量部、(C)の量が
0.005〜0.5重量部および(D)の量が0.00
1〜0.01重量部であり、かつ(A)/(B)の重量
比が1/1〜5/1、{(A)+(B)}/(C)の重
量比が1/2〜2/1、(D)/(C)の重量比が1/
20〜1/1であることを特徴とする塩化ビニル系単量
体の懸濁重合方法である。また、本発明は、塩化ビニル
単量体または塩化ビニルと共重合可能な単量体を含む単
量体混合物装入後の重合系内に10〜100ppmの酸
素を存在させて重合することを特徴とする上記記載の塩
化ビニル系単量体の懸濁重合方法をである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において使用される塩化ビ
ニルと共重合可能な単量体としては、例えば酢酸ビニル
及びプロピオン酸ビニル等のビニルエステル、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル及び
メタクリル酸エチル等のアクリル酸もしくはメタクリル
酸エステル、エチレン及びプロピレン等のオレフィン、
ラウリルビニルエーテル及びイソブチルビニルエーテル
等のビニルエーテル等が挙げられる。また、無水マレイ
ン酸、アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン等
の共重合可能なものが挙げられる。これらは一種または
それ以上を組み合わせて用いることができる。
【0009】本発明において使用される4種類の分散剤
(A)〜(D)において、まず(A)ケン化度65〜8
5モル%、平均重合度1000〜1400の部分ケン化
ポリビニルアルコール(以下、分散剤(A)と記す。)
が挙げられ、好ましくはケン化度70〜80モル%、平
均重合度1000〜1300のものが、更に好ましくは
ケン化度75〜80モル%、平均重合度1100〜12
50のものが挙げられる。これらの範囲を外れたものを
使用すると、帯電により重合体の粉体流動性が悪化して
嵩比重の低下を起こしたり、フィッシュアイの悪化を招
く。
【0010】次いで(B)ケン化度60〜85モル%、
平均重合度500〜900の部分ケン化ポリビニルアル
コール(以下、分散剤(B)と記す。)が挙げられ、好
ましくはケン化度65〜80モル%、平均重合度600
〜800のものが、更に好ましくはケン化度70〜75
モル%、平均重合度600〜750のものが挙げられ
る。これらの範囲を外れたものを使用すると、フィッシ
ュアイが悪くなる。
【0011】および(C)ケン化度35〜55モル%、
平均重合度200〜500の部分ケン化ポリビニルアル
コール(以下、分散剤(C)と記す。)が挙げられ、好
ましくはケン化度40〜55モル%、平均重合度200
〜400のものが、更に好ましくはケン化度45〜55
モル%、平均重合度200〜350のものが挙げられ
る。これらの範囲を外れたものを使用すると、フィッシ
ュアイの悪化を招く。
【0012】また、(D)メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロポキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース等の公知の水溶性セルロースエーテル(以下、分散
剤(D)と記す。)が挙げられるが、これらの中ではヒ
ドロキシプロポキシメチルセルロースが好ましく用いら
れる。
【0013】塩化ビニル単量体または塩化ビニルと共重
合可能な単量体を含む単量体混合物(以下、塩化ビニル
系単量体混合物と記す。)100重量部に対する分散剤
(A)の量は0.005〜0.1重量部、好ましくは
0.01〜0.05重量部、更に好ましくは0.02〜
0.04重量部である。0.005重量部未満では帯電
により嵩比重が低下し、懸濁液の分散安定性の悪化に伴
い粗粒を生じ易くなり、フィッシュアイが悪くなる。ま
た、0.1重量部を越えると帯電は防止されるが、粒度
が細かくなり、嵩比重が低下する。
【0014】塩化ビニル系単量体混合物100重量部に
対する分散剤(B)の量は0.001〜0.1重量部、
好ましくは0.005〜0.05重量部、更に好ましく
は0.01〜0.03重量部であり、0.001重量部
未満では懸濁剤の分散安定性の悪化に伴い粗粒が生じ、
フィッシュアイが悪くなる。また、0.1重量部を越え
ると、スケールの付着が増加し、生産性が低下する。
【0015】同様に、塩化ビニル系単量体混合物100
重量部に対する分散剤(C)の量は0.005〜0.5
重量部、好ましくは0.01〜0.1重量部、更に好ま
しくは0.02〜0.08重量部である。0.005重
量部未満ではフィッシュアイが悪くなり、0.5重量部
を越えるとフィッシュアイは良くなるが嵩比重が低下す
る。
【0016】また、塩化ビニル系単量体混合物100重
量部に対する分散剤(D)の量は0.001〜0.01
重量部、好ましくは0.002〜0.008重量部、更
に好ましくは0.004〜0.006重量部である。
0.001重量部未満では懸濁液の分散安定性が悪くな
り、粒径のコントロールが難しくなる。0.01重量部
を越えても粒径のコントロールが難しくなり、微小粒子
が増加する。
【0017】更にこれら分散剤(この段落では各分散剤
を単に(A)、(B)、(C)、(D)と記す。)は重
量比により好ましい範囲が規定され、(A)/(B)の
重量比は1/1〜5/1、好ましくは1/1〜4/1、
更に好ましくは1/1〜1/3であり、重量比が1/1
未満では帯電による嵩比重の低下がみられ、5/1を越
えると重合体は帯電しにくくなるがフィッシュアイが悪
くなる。また、{(A)+(B)}/(C)の重量比は
1/2〜2/1、好ましくは3/4〜3/2、更に好ま
しくは3/4〜5/4である。重量比が1/2未満では
フィッシュアイは良くなるが帯電により嵩比重が低下
し、2/1を越えるとフィッシュアイが悪くなる。さら
に(D)/(C)の重量比は1/20〜1/1、好まし
くは1/15〜1/2、更に好ましくは1/15〜1/
5である。重量比が1/20未満では粒径のコントロー
ルが難しい。また1/1を越えると粒径が大きくなり、
スケールの増加を招く。
【0018】以上の分散剤は、全量を一括添加しても分
割添加しても良く、添加時期は限定されない。また、こ
れら分散剤の他に従来公知の分散剤を併用することは何
ら妨げるものではない。
【0019】本発明において使用する油溶性の重合開始
剤としては、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、ジラ
ウリルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオ
キシジカーボネート、ジセチルパーオキシジカーボネー
ト、ジターシャリブチルパーオキシジカーボネート、ジ
(エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ジ(メ
トキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、ジ
(3メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ
(3メトキシ3メチルブチル)パーオキシジカーボネー
ト、ジ(ブトキシエチル)パーオキシジカーボネート、
ジ(2イソプロポキシエチル)パーオキシジカーボネー
ト、ジ(2エチルヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、ジ(2イソプロポキシエチル)パーオキシジカーボ
ネート、ジベンジルパーオキシジカーボネート、ジシク
ロヘキシルパーオキシジカーボネート、ジターシャリー
ブチルシクロヘキシルパーオキシジカーボネート、等の
パーカーボネート系開始剤、ターシャリーブチルパーオ
キシネオデカネート、ターシャリーヘキシルパーオキシ
ネオデカノエート、アミルパーオキシネオデカネート、
ターシャリーオクチルパーオキシネオデカネート、α−
クミルパーオキシネオデカネート、1−シクロヘキシル
−1−メチルエチルパーオキシネオデカネート、ターシ
ャリーブチルパーオキシピバレート、アミルパーオキシ
ピバレート、ターシャリーオクチルパーオキシピバレー
ト、ターシャリーヘキシルパーオキシピバレート、α−
クミルパーオキシピバレート、パーヘキシルオキサレー
ト、ジターシャリーブチルパーオキシオキザレート、ア
セチルシクロヘキシルサルフォニルパーオキサイド、
1.1.3.3.テトラメチルブチルパーオキシフェノ
キシアセテート等のパーエステル系開始剤、ラウロイル
パーオキサイド、ジイソブチルパーオキサイド、2エチ
ルヘキサノイルパーオキサイド、3.5.5 トリメチ
ルヘキサノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサ
イド系開始剤、2.2’アゾビスイソブチロニトリル、
2.2’アゾビス−2.4ジメチルバレロニトリル、
2.2’アゾビス−4メトキシ−2.4ジメチルバレロ
ニトリル等のアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム等の水溶性過酸化物、2.2’−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド、2.
2’−アゾビス(N.N’−ジメチレンイソブチルアミ
ジン)ハイドロクロライド等の水溶性アゾ化合物等が挙
げられ、これらは重合反応速度を均一化する為に10時
間半減期の異なる重合開始剤を2種以上組み合わせて使
っても良い。これらの重合開始剤はそのまま使用しても
構わないし、水エマルジョン、水サスペンジョンにして
も使用でき、またトルエン等の溶媒に溶解して使用して
も構わない。
【0020】本発明において塩化ビニル系単量体混合物
装入後の重合系内に存在する酸素量としては、塩化ビニ
ル系単量体混合物の重量に対して10〜100ppm、
好ましくは15〜80ppm、更に好ましくは20〜6
0ppmである。ここでいう酸素量とは、塩化ビニル系
単量体混合物や水の中の酸素含有量などを考慮して制御
されるものであり、酸素量が少ない場合には、空気を添
加するのが好ましい。酸素量が10ppm未満では重合
体の嵩比重の低下や、粒子の粗大化を招く。また、10
0ppmを越えると重合体の熱安定性が悪くなる。
【0021】本発明における重合時間は2〜8時間が好
ましい。重合時間が2時間未満では油溶性の重合開始剤
を増量して重合する必要があり、その場合、重合器の除
熱能力を超える発熱量の発生により、重合温度のコント
ロールが不安定になることがある。また、油溶性の重合
開始剤の増量に伴い重合体の色相が悪化する傾向にあ
り、8時間を越えると生産性向上の見地から好ましくな
い。本発明において重合時間とは、重合器の内温を上昇
させ始めてから反応を停止させるまでの時間をいう。
【0022】本発明における塩化ビニル系単量体混合物
の懸濁重合方法は従来公知の懸濁重合法により行われ、
酸化防止剤、連鎖移動剤等の添加剤は必要に応じて添加
しても構わず、その添加量、重合器への装入順序などは
特に限定されるものではない。重合温度は使用する油溶
性の重合開始剤の種類に応じて設定されるが、通常40
〜70℃の範囲である。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、塩化ビニル系重合体の物性値等は次の方法に
より測定した。
【0024】〔帯電性の評価〕 (1)嵩比重測定:重合体の嵩比重をJIS−K672
1に準じて測定した。また、帯電による粉体流動性の変
化を検討するために、ガラス製ミキサーで20秒撹拌し
た後、上記と同じ方法で嵩比重を測定した。この時、嵩
比重の変化が小さいほど帯電による影響が小さいものと
判断する。 (2)落下時間測定:JIS−K6721に準じた嵩比
重測定装置のホッパーより粉体70gが落下する時間を
測定した。また、前記嵩比重測定と同様の方法で20秒
撹拌させ、その後の落下時間を測定した。この時、落下
時間の変化が小さいものほど帯電による影響が少ないも
のと判断する。
【0025】〔物性測定〕 (3)平均粒径:JIS基準の60、80、100、1
50、200、270meshの金網を使用した篩分析
により、50%通過径を平均粒径とした。 (4)フィッシュアイ:下記配合物をよく混合し直径8
インチ、回転数15/21rpmの2本ロールを145
℃に加熱して5分間混練し、0.3mmのロール間隔か
らシートを取り出す。その後15×10cmの面積に存
在するフィッシュアイの個数を数えた。(樹脂:100
g、可塑剤DOP:50g、Cd−Ba系安定剤:3
g、大日精化製カ−ボンブラック:1g) (5)熱安定性測定:下記配合物をよく混合し、150
℃のロールで10分間混練した後、176℃で30分間
プレスしてシートとし、このシートを1mm3 以下にな
るように細断し、2gを試験管にとり、コンゴーレッド
試験紙を試験管上部に取り付け180℃の油浴で加熱
し、試験紙が変色する時間を測定した。(樹脂:100
重量部、DOP:50重量部、鉛系安定剤:0.5重量
部、バリウム系安定剤:1重量部) (6)スケール付着状態:重合後の重合器内を目視で観
察し、下記の表現で示した。(○:殆ど付着していな
い、△:部分的に付着、×:全面的に付着) (7)生産性:バッチ重合のサイクルタイムにおいて、
重合時間以外の雑時間(原料装入時間、スラリー排出時
間など)を2.5時間として、重合器内容積1m 3 の1
ヶ月当たりのPVC生産量をt/m3 ・月として示し
た。
【0026】実施例1 ファウドラー翼を備えた内容積120m3 の重合器に、
水42tと、分散剤として(A)ケン化度77モル%、
平均重合度1200の部分ケン化ポリビニルアルコール
0.035部(塩化ビニル単量体100部に対する重
量、以下同様)、(B)ケン化度73モル%、平均重合
度800の部分ケン化ポリビニルアルコール0.025
部、(C)ケン化度48モル%、平均重合度300の部
分ケン化ポリビニルアルコール0.06部、(D)メト
キシ基置換度28重量%、ヒドロキシプロポキシル基置
換度10重量%のヒドロキシプロポキシメチルセルロー
ス0.005部を装入した。脱気ラインより内部の空気
を真空ポンプで排除したのち、重合器を撹拌しながら塩
化ビニル単量体35tを装入した。1−シクロヘキシル
−1−メチルエチルパーオキシネオデカネート0.03
5部とクミルパーオキシネオデカノエート0.03部を
添加し、重合器内の温度を50.5℃に設定し重合を行
った。内部の圧力が6.0kg/cm2-Gに達したとこ
ろで反応を停止し、未反応塩化ビニル単量体を回収した
のち、スラリーを脱水乾燥し塩化ビニル系重合体を得
た。重合時間は4.5時間であった。なお、塩化ビニル
単量体装入後の重合系内の酸素量を測定すると、塩化ビ
ニル単量体の重量当たり65ppmの酸素が存在してい
た。得られた塩化ビニル系重合体はミキシング前後の嵩
比重及び落下時間の変化も小さく、粉体流動性の低下が
少なかった。結果を表1に示す。
【0027】実施例2〜4 表1に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸素量
に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を行っ
た。結果を表1に示す。
【0028】実施例5〜8 表2に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸素量
に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を行っ
た。結果を表2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】 比較例1 分散剤として(A)ケン化度77モル%、平均重合度1
200の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用しない
で、表3に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸
素量に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を
行った。重合体が帯電したことにより、ミキシング後の
嵩比重及び落下時間の測定が不可能となった。結果を表
3に示す。
【0031】比較例2 分散剤として(B)ケン化度73モル%、平均重合度8
00の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用しない
で、表3に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸
素量に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を
行った。フィッシュアイが多くなった。結果を表3に示
す。
【0032】比較例3 分散剤として(C)ケン化度48モル%、平均重合度3
00の部分ケン化ポリビニルアルコールを使用しない
で、表3に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸
素量に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を
行った。フィッシュアイが多くなった。結果を表3に示
す。
【0033】比較例4 分散剤として(D)メトキシ基置換度28重量%、ヒド
ロキシプロポキシル基置換度10重量%のヒドロキシプ
ロポキシメチルセルロースを使用しないで、表3に示し
た分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸素量に変更した
以外は全て実施例1と同じ条件で重合を行った。平均粒
径が大きくなり、かつフィッシュアイが多くなった。ま
た重合後のスケール付着が増加し、またこれを除去する
作業の必要から生産性が低下した。結果を表3に示す。
【0034】
【表3】 比較例5 表4に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸素量
に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を行っ
た。ミキシング前後の嵩比重及び落下時間の変化が共に
大きくなり、重合体が帯電し、粉体流動性が低下した。
結果を表4に示す。
【0035】比較例6 表4に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸素量
に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を行っ
た。平均粒径が大きくなり、フィッシュアイが多くなっ
た。結果を表4に示す。
【0036】比較例7 表4に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸素量
に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を行っ
た。平均粒径が大きくなり、フィッシュアイが多くなっ
た。結果を表4に示す。
【0037】比較例8 表4に示した分散剤の組み合わせ、分散剤量及び酸素量
に変更した以外は全て実施例1と同じ条件で重合を行っ
た。熱安定性が悪くなった。結果を表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、優れた帯電防止性を有
し、かつフィッシュアイが少なく、スケールの付着も少
ない塩化ビニル系重合体を高生産性で重合することがで
き、産業上優位である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高原 秀明 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 畠山 泰幸 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体または塩化ビニルと共重
    合可能な単量体を含む単量体混合物を水性媒体中で懸濁
    重合を行う際に、分散剤として(A)ケン化度65〜8
    5モル%、平均重合度1000〜1400の部分ケン化
    ポリビニルアルコール、(B)ケン化度60〜85モル
    %、平均重合度500〜900の部分ケン化ポリビニル
    アルコール、(C)ケン化度35〜55モル%、平均重
    合度200〜500の部分ケン化ポリビニルアルコー
    ル、(D)水溶性セルロースエーテルの4種を併用し、
    該塩化ビニル単量体または塩化ビニルと共重合可能な単
    量体を含む単量体混合物100重量部当たりの(A)の
    量が0.005〜0.1重量部、(B)の量が0.00
    1〜0.1重量部、(C)の量が0.005〜0.5重
    量部および(D)の量が0.001〜0.01重量部で
    あり、かつ(A)/(B)の重量比が1/1〜5/1、
    {(A)+(B)}/(C)の重量比が1/2〜2/
    1、(D)/(C)の重量比が1/20〜1/1である
    ことを特徴とする塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法。
  2. 【請求項2】塩化ビニル単量体または塩化ビニルと共重
    合可能な単量体を含む単量体混合物装入後の重合系内に
    10〜100ppmの酸素を存在させて重合することを
    特徴とする請求項1記載の塩化ビニル系単量体の懸濁重
    合方法。
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