JPH09278779A - Mrsaに有効なセファロスポリン - Google Patents

Mrsaに有効なセファロスポリン

Info

Publication number
JPH09278779A
JPH09278779A JP8114379A JP11437996A JPH09278779A JP H09278779 A JPH09278779 A JP H09278779A JP 8114379 A JP8114379 A JP 8114379A JP 11437996 A JP11437996 A JP 11437996A JP H09278779 A JPH09278779 A JP H09278779A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
nmr
formula
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8114379A
Other languages
English (en)
Inventor
Futoshi Shiga
太 志賀
Noriyuki Koo
紀行 小尾
Hideyuki Fukuda
秀行 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyorin Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP8114379A priority Critical patent/JPH09278779A/ja
Publication of JPH09278779A publication Critical patent/JPH09278779A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MRSA感染症においてより強い抗菌力を有
し、明確な感染治療効果を示す新しいセファスポリン抗
菌剤の開発。 【解決手段】 一般式(1)で表される新規セフェム化
合物及びその薬理学上許容される塩並びに生理的に加水
分解可能なカルボン酸エステル。 [式中、R1 は水素原子、金属原子、カルボキシル基の
保護基又はカルボキシル基と共同で生体内で加水分解可
能なエステル基、R2 はフェニルアセチル基又は (式中、R4 は保護されていても良いアミノ基、R5
水素原子、メチル基、シクロアルキル基又は2−フルオ
ロエチル基を示す。)R3 は3−ピリジル基、N−メチ
ルピリジニウム−3−イル基、フェニル基、2−チエニ
ル基、2−フリル基、2−フルオレニル基、1−ナフチ
ル基又は2−ナフチル基、nは0又は1を示す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌剤として有用な
新規セファロスポリン化合物及びその医薬品として許容
される塩並びにその製造法、さらにはこれらを有効成分
とする抗菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、臨床の場に於いてグラム陽性菌の
分離頻度の増加が見られ、中でもメチシリン耐性ブドウ
球菌(以下、MRSAと略)の分離頻度の増加は著し
い。MRSA感染症は一般にきわめて難治性であり、そ
の原因として患者の免疫能力の低下、更には、有効な抗
菌剤が無いことが挙げられる。現在、MRSA感染症に
対してバンコマイシンが治療薬として繁用されているが
重篤な副作用を生ずる場合もあり、MRSA感染症全て
に利用することが難しい薬剤である。また、バンコマイ
シン耐性菌が増加傾向にあることからMRSAに有効な
新しい薬剤が望まれている。
【0003】セファロスポリン系抗菌剤はグラム陽性
菌、グラム陰性菌に対して広い抗菌活性を示し、安全性
の高い薬剤として臨床の場で広く使用されてきた。しか
し、これらセファロスポリン化合物はMRSAに対して
抗菌力を示さず、近年増加しているMRSA感染症の治
療には使用することができない。
【0004】こうした背景から、MSRA感染症に有効
なセファロスポリン化合物が求められ、既にいくつかの
化合物が報告されている。MRSAに有効なセファロス
ポリンとしては、セファロスポリン7位に2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−アルコキシイミノア
セトアミド基もしくは2−(5−アミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)−2−アルコキシイミノア
セトアミド基を有し3位にベンゾチアゾリルチオ基、ベ
ンゾオキサゾリルチオ基等の縮合複素環チオ基を有する
化合物がヨーロッパ特許EP560365或いは特開平
5−132488号公報等に報告されている。
【0005】一方、セファロスポリン3位が単環複素環
チオ基で置換された化合物としては特開平4−3216
91号公報においてはセファロスポリン3位にチアゾリ
ルチオ基を有する化合物が開示されているが、その複素
環上の置換基としてC1−C6アルキル基、ニトロ基、
アミノ基、C1−C6アルコキシ基、窒素もしくは硫黄
を含む5−6員の複素環、フェニル基が例示されている
ものの具体的に実施例に開示され存在が明確にされてい
るものは置換基を有しない2−チアゾリルチオ基のみで
ある。従って、本発明の特許請求範囲である2−フルオ
レニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリ
ル基、N−メチルピリジニウム−3−イル基で置換され
たチアゾリルチオ基を3位に有するセファロスポリンに
ついては例示も開示も全くされていない。また、3−ピ
リジル基、フェニル基、2−チエニル基で置換されたチ
アゾリルチオ基を3位に有するセファロスポリンについ
ては例示はされているものの、実施例として明確に開示
されたものは全くなく、存在は確認されていない。
【0006】また、特開平5−262777号公報にお
いてはセファロスポリン3位にチエノピリジニウムメチ
ル基を有する化合物が、特開平6−206886号公報
においてはセファロスポリン3位に2−(N−カルバモ
イルメチルピリジニウム−4−イル)チオビニル基を有
する化合物が抗MRSA作用を示すセファロスポリンと
して開示されているものの先の本発明化合物の特徴とす
る置換チアゾリルチオ基とは構造を異にするものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下に於
いて今後も増加が考えられるMRSA感染症において、
より安全でMRSAに対して強い抗菌力を有し、明確な
感染治療効果を示す新しいセファロスポリン抗菌剤が求
められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、セファロスポリン誘導体について鋭意研
究した結果、セファロスポリン3位に置換チアゾリルチ
オ基を有する下記一般式(1)で表される新規なセファ
ロスポリン誘導体及びその塩がMRSAに対して強い抗
菌力を発揮することに加え、優れた感染治療効果を有す
ることを見い出し本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、一般式(1)で表され
る新規セフェム化合物及びその薬理学上許容される塩並
びに生理的に加水分解可能なカルボン酸エステル。 [式中、R1 は水素原子、金属原子、カルボキシル基の
保護基又はカルボキシル基と共同で生体内で加水分解可
能なエステル基、R2 はフェニルアセチル基又は (式中、R4 は保護されていいても良いアミノ基、R5
は水素原子、メチル基、シクロアルキル基又は2−フル
オロエチル基を示す。)、R3 は3−ピリジル基、N−
メチルピリジニウム−3−イル基、フェニル基、2−チ
エニル基、2−フリル基、2−フルオレニル基、1−ナ
フチル基又は2−ナフチル基、nは0又は1を示す。]
に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本明細書に記載された記号及
び用語について説明する。
【0011】一般式(1)の化合物のR1 は水素原子、
金属原子、カルボキシル基の保護基またはカルボキシル
基と共同で生体内で加水分解可能なエステル基を意味す
る。ここで金属原子とはナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類
金属を意味し、好ましい例としてはナトリウム、カリウ
ムが挙げられる。カルボキシル基と共同で生体内で加水
分解可能なエステル基としてR1 は低級アルコキシカル
ボニルオキシアルキル基、アルカノイルオキシメチル基
及び置換基を有しても良い(2−オキソ−1,3−ジオ
キソレン−4−イル)メチル基等を意味し、特に好まし
い例としては1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル
基、アセトキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基及
び5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4
−イルメチル基が挙げられる。
【0012】一般式(1)の化合物のR2 はフェニルア
セチル基又は (式中、R4 は保護されていても良いアミノ基、R5
水素原子、メチル基、シクロアルキル基、2−フルオロ
エチル基を示す。)を意味する。ここでシクロアルキル
基とは炭素数3−6の環状アルキル基を示し、具体的に
はシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基が挙げられる。
【0013】一般式(1)の化合物のR3 は3−ピリジ
ル基、N−メチルピリジニウム−3−イル基、フェニル
基、2−チエニル基、2−フリル基、2−フルオレニル
基、1−ナフチル基、2−ナフチル基を意味する。
【0014】一般式(1)におけるR2 において式 で表されるオキシイミノ基における部分構造 はシン異性体 及びアンチ異性体 が存在し、一般にシン異性体が優れた抗菌活性を示し本
発明化合物はすべてシン異性体である。E/Z命名法は
ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカルソシエテ
イー(J. Am. Chem. Soc. )第90巻、 509頁(1968年)
に記載されている。
【0015】一般式(1)の化合物は常法によりその薬
理上許容される塩または生理的に加水分解可能なカルボ
ン酸エステルとすることができる。
【0016】一般式(1)の化合物の無毒性塩としては
医薬上許容される慣用的な物を意味しセフェム骨格の4
位のカルボン酸の塩、セフェム骨格7位R2 基における
アシル基中の2−アミノチアゾール基でのアンモニウム
塩及びセフェム骨格3位のピリジニウム塩を挙げること
ができる。カルボン酸の塩として例えばナトリウム、カ
リウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属塩、例え
ばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、エタノールアミン
塩等の有機アミン塩、又は、アンモニウム塩を示し、ピ
リジニウム塩として例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫
酸、過塩素酸等の無機酸塩、酢酸、乳酸、プロピオン
酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエ
ン酸等の有機酸塩、例えばメタンスルホン酸、イセチオ
ン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸塩、グル
タミン酸、アスパラギン酸、リジン、アルギニン等のア
ミノ酸塩が挙げられる。生理的に加水分解可能なカルボ
ン酸エステルとして例えば低級アルコキシカルボニルオ
キシアルキルエステル、アルカノイルオキシメチルエス
テル及び置換基を有しても良い(2−オキソ−1,3−
ジオキソレン−4−イル)メチルエステル等を意味し、
特に好ましい例としては1−(エトキシカルボニルオキ
シ)エチルエステル、アセトキシメチルエステル、ピバ
ロイルオキシメチルエステル及び5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメチルエステルが
挙げられる。
【0017】一般式(1)の化合物は以下に示す製造法
で製造することができる。製造法 一般式(2)で表される化合物 [式中、Yは脱離基、R1 は水素原子、金属原子、カル
ボキシル基の保護基又はカルボキシル基と共同で生体内
で加水分解可能なエステル基、R2 はフェニルアセチル
基又は (式中、R4 は保護されていても良いアミノ基、R5
水素原子、メチル基、シクロアルキル基又は2−フルオ
ロエチル基を示す。)nは0又は1を示す。]に一般式
(3)で表される化合物 [式中、Mは水素原子、金属原子又は4級アンモニウ
ム、R3 は3−ピリジル基、N−メチルピリジニウム−
3−イル基、フェニル基、2−チエニル基、2−フリル
基、2−フルオレニル基、1−ナフチル基又は2−ナフ
チル基を示す。]を反応させ、そして必要ならば側鎖R
2 の変換、スルホキシドの形成及び還元後、反応生成物
から保護基を除去することにより一般式(1)の化合物
を製造することができる。
【0018】ここで一般式(2)の化合物の脱離基Yと
して具体的には塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハ
ロゲン原子又はアセトキシ基、カルバモイルオキシ基、
トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエン
スルホニルオキシ基、アセトキシメチルカルバモイルオ
キシ基、メタンスルホニルオキシ基等が挙げられ特に塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンス
ルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基が好まし
い。
【0019】また一般式(3)の化合物のMは水素原
子、金属原子または4級アンモニウムを意味している
が、ここで金属原子としては、例えばナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等が挙
げられ、特に好ましい例としてはナトリウム、カリウム
が挙げられる。4級アンモニウムとしては例えばトリエ
チルハイドロジェンアンモニウム、トリ−n−ブチルハ
イドロジェンアンモニウム、トリプロピルハイドロジェ
ンアンモニウム、トリイソプロピルハイドロジェンアン
モニウム、ジイソプロピルハイドロジェンアンモニウ
ム、ジイソプロピルハイドロジェンアンモニウム、テト
ラ−n−ブチルアンモニウム、ハイドロジェンピリジニ
ウム等が挙げられ、特に好ましい例としてはトリエチル
ハイドロジェンアンモニウム、トリ−n−ブチルハイド
ロジェンアンモニウム、ハイドロジェンピリジニウムが
挙げられる。
【0020】一般式(3)においてMが水素原子の場
合、次のような互変異性構造をとるが本発明においては
いずれの互変異性構造も含有している。
【0021】一般式(2)の化合物と一般式(3)の化
合物との反応は、例えば塩化メチレン、クロロホルム、
エーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、アセトンなどの有機溶媒中、又はこれらの混
合溶媒中で行うことができる。反応は一般式(2)の化
合物1モルに対して、一般式(3)の化合物を1〜2モ
ル使用し、反応温度は0〜40℃で反応時間は 0.5〜10時
間が好ましい。
【0022】nが0である一般式(1)及び(2)の化
合物はザ ジャーナル オブ オーガニックケミストリ
ー(J. Org. Chem. )、第35巻、2430頁(1970年)等に
記載の方法に準じて、スルホキシド基を還元する事によ
っても製造することができる。即ち、nが1である一般
式(1)及び(2)の化合物をアセトン溶媒中、ヨウ化
ナトリウムまたはヨウ化カリウムの存在下、 -40〜10℃
でアセチルクロライドを滴下し、1〜5時間反応させる
か、又はnが1である一般式(1)及び(2)の化合物
をN,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、酢酸
エチル等の溶媒中、 -40℃〜10℃で三臭化リンまたは三
塩化リンを滴下し、 0.5〜5時間反応させることにより
還元することができる。反応はnが1である一般式
(1)及び(2)の化合物1モルに対してヨウ化物 3.5
〜10モル及びアセチルクロライド 1.5〜5モルまたは三
塩化リンもしくは三臭化リン1〜6モルを使用する。
【0023】nが1である一般式(1)及び(2)の化
合物はザ ジャーナル オブ オーガニックケミストリ
ー(J. Org. Chem. )、第35巻、2430頁(1970年)等に
記載の方法に準じてnが0である一般式(1)及び
(2)の化合物を例えば塩化メチレン、塩化エチレン、
クロロホルム、エーテル、酢酸等の反応に関与しない有
機溶媒中、又はこれらの混合溶媒中、氷冷下ないし室温
下に等モルのm−クロロ過安息香酸、過酸化水素または
メタ過ヨウ素酸で酸化して製造することができる。
【0024】一般式(1)及び(2)の化合物の側鎖R
2 は要すれば変換することができる。前記一般式中にお
いて、R2 がフェニルアセチル基である化合物を特公昭
49−20319公報に記載の方法に準じてフェニルア
セチル基を除去し更に所望のカルボン酸誘導体と縮合す
ることにより製造できる。即ち該化合物をベンゼン、ト
ルエン、酢酸エチル、塩化メチレン、塩化エチレンまた
はこれらの混合溶媒中、例えば、N,N−ジメチルアニ
リン、ピリジン、トリエチルアミン、炭酸水素ナトリウ
ム、または炭酸水素カリウム等の脱酸剤の存在下で五塩
化リンまたはオキシ塩化リンと -80〜50℃、好ましくは
-65℃〜0℃で 0.5から2時間反応させた後、例えばメ
タノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコー
ルで処理し、次いで加水分解することによりR2 のフェ
ニルアセチル基を除去することができ、一般式(5) で表される化合物に導くことができる。
【0025】この一般式(5)もしくはそのアミノ基に
おける反応性誘導体又はそれらの塩に一般式(6)で表
される化合物 [式中、R4 は保護されていても良いアミノ基、R5
水素原子、メチル基、シクロアルキル基、2−フルオロ
エチル基、Zは水酸基又は反応性残基を示す。]または
それらの塩と反応させることにより、要すれば還元或い
は保護基を除去することによりR2 がフェニルアセチル
基から変換された一般式(7) [式中、R1 は水素原子、金属原子、カルボキシル基の
保護基又はカルボキシル基と共同で生体内で加水分解可
能なエステル基、R4 は保護されていても良いアミノ
基、R5 は水素原子、メチル基、シクロアルキル基、2
−フルオロエチル基、R3 は3−ピリジル基、N−メチ
ルピリジニウム−3−イル基、フェニル基、2−チエニ
ル基、2−フリル基、2−フルオレニル基、1−ナフチ
ル基、2−ナフチル基、nは0又は1を示す。]で表さ
れる化合物を製造することができる。
【0026】更に詳しくは、一般式(5)の化合物を例
えば水、アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、テト
ラヒドロフラン、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼ
ン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等の反応に影響を与えない溶媒中、又
はこれらの混合溶媒中で、一般式(6)の化合物または
その反応性誘導体(例えば、酸ハロゲン化物、混合酸無
水物、活性エステル等)を反応させて製造することがで
きる。
【0027】反応は一般式(5)の化合物1モルに対
し、一般式(6)の化合物またはその反応性誘導体1〜
1.5モルを使用し、反応温度は -40〜40℃で反応時間は
0.5〜10時間である。
【0028】一般式(6)の化合物の反応性誘導体とし
て、酸ハロゲン化物を使用する場合、例えばトリエチル
アミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニ
リン、ピリジン等の脱酸剤の存在下で行うのが好まし
い。
【0029】酸ハロゲン化物形成反応は、一般式(6)
の化合物1モルに対し、塩化チオニル、三塩化リン、三
臭化リン、五塩化リン、オキシ塩化リン、オキザリルク
ロライド、ホスゲン等のハロゲン化剤を1〜10モル、好
ましくは1〜 1.5モル使用し、反応温度は -40〜 100
℃、好ましくは -20〜20℃で、反応時間は10〜 180分間
で完結する。
【0030】混合酸無水物形成反応は、一般式(6)の
化合物1モルに対し、例えばトリエチルアミン、N−メ
チルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン
等の脱酸剤を1〜 1.2モル、及び例えばメチルクロロホ
ルメート、エチルクロロホルメート、イソブチルクロロ
ホルメート等のクロロホルメートを1〜 1.2モル使用す
るか、またはメタンスルホニルクロライド、p−トルエ
ンスルホニルクロライド等の塩化スルホニルを1〜2モ
ル使用し、反応温度は -40〜20℃、好ましくは-20〜5
℃で反応時間は10〜 120分間である。
【0031】活性エステル形成反応は、一般式(6)の
化合物1モルに対し、N−ヒドロキシ化合物(例えば、
N−ヒドロキシコハク酸イミド、1−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール等)またはフェノール化合物(例えば、4
−ニトロフェノール、2,4−ジノトロフェノール、
2,4,5−トリクロロフェノール等)を1〜 1.2モル
及びN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを1〜
1.4モル使用し、反応温度は -10〜50℃で反応時間は 0.
5〜2時間である。
【0032】また、アシル化において、一般式(6)の
化合物を遊離酸の形で使用する場合、N,N−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド酸のカルボジイミド類、オキシ
塩化リン、N,N−ジメチルホルムアミド・オキシ塩化
リン付加物等の縮合剤の存在下でも、一般式(7)の化
合物を製造することができる
【0033】本発明化合物は要すれば保護基を除去する
ことができる。前記一般式(1)中のカルボキシル基、
アミノ基及び水酸基の保護基としては、β−ラクタム合
成の分野で通常使用されている保護基を適宜選択して使
用するこができる。保護基の導入法及び除去法は、その
保護基の種類に応じて、例えばプロテクテブ グループ
ス イン オーガニック シンセシス(Protective Gro
ups inOrganic Synthesis: T. W. Green著、Wily発行
1981年)等に記載されている方法を適宜選択して行うこ
とができる。
【0034】カルボキシル基の保護基としては、例え
ば、t−ブチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、
アセトキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピ
バロイルオキシメチル基、1−アセトキシエチル基、ベ
ンジル基、4−メトキシベンジル基、3,4−ジメトキ
シベンジル基、4−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル
基、ビス(4−メトキシフェニル)メチル基、トリアル
キルシリル基等が挙げられ、特に4−メトキシベンジル
基、ベンズヒドリル基、4−ニトロベンジル基、トリメ
チルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げら
れる。
【0035】水酸基の保護基としては、例えば、2−メ
トキシエトキシメチル基、メトキシメチル基、メチルチ
オメチル基、テトラヒドロピラニル基、フェナシル基、
イソプロピル基、t−ブチル基、ベンジル基、4−メト
キシベンジル基、4−ニトロベンジル基、アセチル基、
2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ト
リメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙
げられる。
【0036】アミノ基の保護基としては、例えばトリチ
ル基、ホルミル基、クロロアセチル基、トリフルオロア
セチル基、t−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリ
ル基、t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
【0037】保護基の除去方法を具体的に説明すると、
トリチル基、ホルミル基、t−ブトキシカルボニル基、
ベンズヒドリル基、2−メトキシエトキシメチル基、4
−メトキシベンジル基等の保護基は、例えば塩酸、ギ
酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸等の無機酸又は有機酸等で行う事がで
き、特にトリフルオロ酢酸が好ましい。なお、酸として
トリフルオロ酢酸を使用する場合は、アニソール、チオ
アニソール又はフェノールを添加することによって反応
は促進され、副反応も抑制される。また反応は例えば、
水、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼン等の反応に
関与しない溶媒中或いはこれらの混合溶媒中で行うこと
ができる。反応温度及び反応時間は一般式(1)の化合
物の化学的性質、保護基の種類に応じて適宜選択し、特
に氷冷ないしは加温程度の条件で行うのが好ましい。
【0038】一般式(4)の化合物は公知の化合物
(8)から導くことができる。即ち、以下のようにブロ
モアセチル体(8)をアルコール、テトラヒドロフラ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、ベンゼン、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の不活
性溶媒中もしくはそれら混合溶媒中、ジチオカルバミン
酸アンモニウムと反応させることにより一般式(4)で
示される化合物に変換することができる。
【0039】また、化合物(4)はチオール型(4´)
とチオン型(4)の互変異性構造をとるが本発明ではい
ずれの互変異性構造も包含している。
【0040】[生物活性]本発明化合物は新規化合物で
あり、グラム陽性及びグラム陰性菌を含む広範囲の病原
性微生物の発育を阻止する高い抗菌活性を有している。
特に、近年増加しているMRSA感染症の起因菌である
メチシリン耐性ブドウ球菌に対する優れた抗菌力は治療
薬の少ないMRSA感染症の治療に極めて有用である。
以下に本発明化合物(1)の有用性を示すために、比較
化合物として7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−
チアジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノアセ
トアミド]−3−(ベンゾチアゾール−2−イル)チオ
−3−セフェム−4−カルボン酸ナトリウム塩(EP5603
65):比較化合物A、イミペネム:比較化合物B、シプ
ロフロキサシン:比較化合物Cを用いて以下の試験を行
い、その結果を表に示す。
【0041】1.試験管内抗菌活性(MIC) 日本化学療法学会標準法に準じて測定した。(表1) 2.キノロン耐性ブドウ球菌に対する試験管内抗菌活性 日本化学療法学会標準法に準じて測定した。(表2)
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1のごとく一般式(1)化合物及びその
薬理上許容される塩又は生理的に加水分解可能な無毒性
エステルは抗菌剤として有用である。即ち、新規な本発
明化合物はMRSA感染症を含む感染症治療薬として広
く用いられている比較化合物B及び強力な抗MRSA活
性を有し、現在開発が進められている比較化合物Aと比
較し、MRSAに対して優れた抗菌力を示している。ま
た、MRSAを含むグラム陽性菌だけでなく、大腸菌等
のグラム陰性菌にも優れた抗菌力を示している。
【0045】一方、表2の様に、近年使用量の増加によ
り耐性化が著しいキノロン系抗菌剤においてキノロン耐
性MRSAに対する抗菌力も極めて優れていることが判
明し、本発明化合物が社会的問題にまで発展したMRS
A感染症の治療薬として極めて有用性の高いことが示さ
れた。
【0046】更に、マウスを用いたMRSA感染症に対
する感染治療実験に於いて比較化合物A(EP560365)は
感染治療効果を示さず無効であるのに対して、本発明化
合物は優れた感染治療効果を示し、医薬品としての高い
有用性・実用性を有することを見出した。
【0047】本発明の化合物は当分野での公知の固体又
は液体の賦形剤の担体と混合し、非経口投与、経口投与
又は外部投与に適した医薬製剤の形で使用することがで
きる。医薬製剤としては注射剤、シロップ剤、乳剤等の
液剤、錠剤、カプセル剤、粒剤等の固形剤、軟膏、坐剤
等の外用剤等が挙げられる。また、これらの製剤には必
要に応じて助剤、安定剤、潤滑剤、乳化剤、吸収促進
剤、界面活性剤等の通常使用される添加剤が含まれても
よい。添加剤としては、注射用蒸留水、リンゲル液、グ
ルコース、ショ糖シロップ、ゼラチン、食用油、カカオ
脂、エチレングリコール、ショ糖、とうもろこしデンプ
ン、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどが挙げられ
る。更には本発明化合物は抗菌剤としてヒト又は動物の
細菌感染症の治療及び予防に使用する事ができる。投与
量は患者の年齢および性別等の状況によって異なるが通
常、1日当たり1〜2000mg/kg で1〜5回に分けて投与
するのが好ましい。
【0048】
【実施例】実施例1 4−(2−フルオレニル)チアゾール−2−チオール
【0049】2−ブロモアセチルフルオレン(7.30g、
25.4mmol)をメタノール(50.8ml)に懸濁したのち、ジ
チオカルバミン酸アンモニウム(2.80g、25.4mmol)を
室温にて加え同温にて2時間攪拌する。溶媒を留去した
後、残留物を水(40ml)に懸濁し、1N-HCl水溶液を用い
てpHを 2.0に調整する。室温にて 0.5時間攪拌した
後、析出物を濾取し、水洗、メタノール洗浄し、白色粉
末を得た。得られた粉末をN,N−ジメチルホルムアミ
ド(50.0ml)に溶解した後、シリカゲル(C-200)を加
え減圧下、乾固する。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(C-400 )に積層し塩化メチレンにて溶
出、精製する。目的物を含有するフラクションを減圧濃
縮し、白色粉末の表題化合物を5.67g得た(収率79
%)。
【0050】1H−NMR(DMSO−d6,δ):3.9
8(2H,s)、7.32−7.45(3H,m)、7.62(1
H,d,J= 7.3Hz)、7.80(1H,dd,J= 1.5
Hz,J= 8.3Hz)、7.92−8.02(3H,m)
【0051】実施例2 7β−フェニルアセトアミド−3−(4−フェニルチア
ゾール−2−イル)チオ−3−セフェム−4−カルボン
酸ジフェニルメチル
【0052】60%水素化ナトリウム、油性( 105mg,2.
63mmol)のテトラヒドロフラン(12.5ml)懸濁液に4−
フェニルチアゾール−2−チオール( 532mg,2.75mmo
l)を加え、室温下15分間攪拌した。これを7β−フェ
ニルアセトアミド−3−(トリフルオロメチルスルホニ
ルオキシ)−3−セフェム−4−カルボン酸ジフェニル
メチル(1.58g,2.50mmol)のテトラヒドロフラン(25
ml)懸濁液に加え、室温下3時間攪拌した。不溶物をセ
ライトを用いてろ過後、溶媒を留去した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[塩化メチレン
−酢酸エチル=20:1]にて精製し、淡黄色固体の表題化
合物を1.47g得た(収率87%)。
【0053】1H−NMR(CDCl3 ,δ):3.45
(1H,d,J=18.1Hz)、3.58−3.68(3H,
m)、5.00(1H,d,J= 4.9Hz)、5.86(1H,
dd,J=9.3 , 4.9Hz)、6.06(1H,d,J=
9.3Hz)、6.97(1H,s)、7.24−7.46(18H,
m)、7.55(1H,s)、7.86(2H,d,J= 6.8H
z)
【0054】実施例3〜8 7β−フェニルアセトアミド−3−(トリフルオロメチ
ルスルホニルオキシ)−3−セフェム−4−カルボン酸
ジフェニルメチルおよび4−アリールチアゾール−2−
チオールを実施例2と同様に処理することにより、下記
表3記載の化合物を得た。
【0055】
【表3】
【0056】実施例3 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.48(1H,d,J
=18.1Hz)、3.60(1H,d,J=16.1Hz)、3.67
(1H,d,J=16.1Hz)、3.69(1H,d,J=1
8.1Hz)、5.02(1H,d,J= 4.9Hz)、5.88
(1H,dd,J=9.3 , 4.9Hz)、6.08(1H,
d,J= 9.3Hz)、6.98(1H,s)、7.22−7.54
(17H,m)、7.66(1H,s)、7.84−7.92(4H,
m)、8.41(1H,s)
【0057】実施例4 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.54(1H,d,J
=18.1Hz)、3.60(1H,d,J=16.1Hz)、3.66
(1H,d,J=16.1Hz)、3.74(1H,d,J=1
8.1Hz)、4.98(1H,d,J= 4.9Hz)、5.85
(1H,dd,J=8.8 , 4.9Hz)、6.06(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.98(1H,s)、7.23−7.59
(19H,m)、7.65(1H,dd,J= 7.3, 1.5H
z)、7.92(2H,d,J= 8.3Hz)、8.15(1H,
d,J= 7.8Hz)
【0058】実施例5 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.44(1H,d,J
=18.1Hz)、3.61(1H,d,J=16.1Hz)、3.68
(1H,d,J=16.1Hz)、3.69(1H,d,J=1
8.1Hz)、5.01(1H,d,J= 4.9Hz)、5.87
(1H,dd,J=9.3 , 4.9Hz)、6.04(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.96(1H,s)、7.08(1H,
dd,J= 4.9, 3.9Hz)、7.23−7.46(18H,m)
【0059】実施例6 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.40(1H,d,J
=18.1Hz)、3.61(1H,d,J=16.1Hz)、3.64
(1H,d,J=18.1Hz)、3.67(1H,d,J=1
6.1Hz)、5.00(1H,d,J= 4.9Hz)、5.87
(1H,dd,J=9.3 , 4.9Hz)、6.05(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.50(1H,dd,J= 3.4,
2.0Hz)、6.82(1H,d,J= 2.9Hz)、6.96
(1H,s)、7.22−7.47(17H,m)
【0060】実施例7 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.46(1H,d,J
=17.6Hz)、3.61(1H,d,J=16.1Hz)、3.67
(1H,d,J=16.1Hz)、3.68(1H,d,J=1
8.1Hz)、3.97(2H,s)、5.02(1H,d,J=
4.9Hz)、5.87(1H,dd,J=8.8 , 4.9H
z)、6.05(1H,d,J= 8.8Hz)、6.98(1H,
s)、7.24−7.46(17H,m)、 7.575(1H,d,J
= 5.4Hz)、 7.582(1H,s)、7.81−7.88(3
H,m)、8.07(1H,s)
【0061】実施例8 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.47(1H,d,J
=18.1Hz)、3.61(1H,d,J=16.1Hz)、3.68
(1H,d,J=16.1Hz)、3.69(1H,d,J=1
8.1Hz)、5.03(1H,d,J= 5.4Hz)、5.89
(1H,dd,J=9.3 , 4.9Hz)、6.07(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.97(1H,s)、7.23−7.43
(16H,m)、7.62(1H,s)、8.16(1H,dt ,
J=8.3 ,2.0Hz)、8.61(1H,dd,J=4.9 ,
1.5Hz)、9.09(1H,d,J=1.5Hz)
【0062】実施例9 7β−[2−メトキシイミノ−2−(2−トリチルアミ
ノチアゾール−4−イル)アセトアミド]−3−[4−
(2−ナフチル)チアゾール−2−イル]チオ−3−セ
フェム−4−カルボン酸ジフェニルメチル
【0063】実施例3の化合物( 300mg, 413μmol )
の塩化メチレン(4ml)溶液に氷冷下5塩化リン( 129
mg, 620μmol )およびピリジン(80.1μl , 991μmo
l )を順次加え、同温にて 1.5時間攪拌した。これにメ
タノール(1ml)を加え同温にて更に3時間、水(4m
l)を加え1時間攪拌した。水層を除き、新たに水(4m
l)を加え飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH7と
し、有機層を分取した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
溶媒を留去して得られる残渣に2−メトキシイミノ−2
−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)酢酸
( 183mg, 413μmol)およびジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(93.7mg, 454μmol )を加え、テトラヒドロ
フラン(4ml)に溶解後、室温にて4時間攪拌した。溶
媒を留去後、塩化メチレンを加え不溶物をろ去し,溶媒
を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー[塩化メチレン−酢酸エチル=20:1]にて精
製し、淡黄色アモルファスの表題化合物を 246mg得た
(収率58%)。
【0064】1H−NMR(CDCl3 ,δ):3.54
(1H,d,J=18.1Hz)、3.75(1H,d,J=1
8.1Hz)、4.05(3H,s)、5.13(1H,d,J=
4.9Hz)、5.97(1H,dd,J= 8.8, 4.9H
z)、6.73(1H,s)、6.81(1H,d,J= 8.8H
z)、6.98(1H,s)、7.00(1H,s)、7.23−7.
53(27H,m)、7.67(1H,s)、7.84−7.93(4
H,m)、8.41(1H,s)
【0065】実施例10 7β−[2−メトキシイミノ−2−(2−トリチルアミ
ノチアゾール−4−イル)アセトアミド]−3−[4−
(3−ピリジル)チアゾール−2−イル]チオ−3−セ
フェム−4−カルボン酸ジフェニルメチル
【0066】実施例8の化合物( 513mg, 758μmol )
の塩化メチレン(8ml)溶液に氷冷下5塩化リン( 237
mg,1.14mmol)およびピリジン( 147μl ,1.82mmol)
を順次加え、同温にて 1.5時間攪拌した。これにメタノ
ール(2ml)を加え同温にて更に3時間、水(8ml)を
加え1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
pH7とし、有機層を分取した。無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を留去して得られる残渣に2−メトキシイ
ミノ−2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イ
ル)酢酸塩酸塩( 547mg,1.14mmol)を加え、塩化メチ
レン(8ml)に溶解後、氷冷下オキシ塩化リン( 142μ
l ,1.52mmol)およびピリジン( 215μl,2.66mmol)
を順次滴下した。同温にて1時間攪拌後、水(8ml)を
加え、更に1時間攪拌した。有機層を分取し、無水硫酸
ナトリウムにて乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[塩化メチレン
−酢酸エチル=10:1]にて精製し、淡褐色アモルファス
の表題化合物を 547mg得た(収率73%)。
【0067】1H−NMR(CDCl3 ,δ):3.52
(1H,d,J=18.1Hz)、4.06(3H,s)、5.13
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.97−6.00(1H,
m)、6.73(1H,s)、6.86(1H,d,J= 9.7H
z)、6.99(1H,s)、7.00(1H,s)、7.23−7.
46(26H,m)、7.63(1H,s)、8.15−8.18(1
H,m)、8.59−8.62(1H,m)、9.08(1H,d,
J= 1.5Hz)
【0068】実施例11 7β−[2−シクロペンチルオキシイミノ−2−(2−
トリチルアミノチアゾール−4−イル)アセトアミド]
−3−[4−(3−ピリジル)チアゾール−2−イル]
チオ−3−セフェム−4−カルボン酸ジフェニルメチル
【0069】実施例8の化合物( 513mg, 758μmol )
および2−シクロペンチルオキシイミノ−2−(2−ト
リチルアミノチアゾール−4−イル)酢酸( 567mg,1.
14mmol)を用い、実施例10と同様に処理することによ
り、淡黄色アモルファスの表題化合物を 421mg得た(収
率53%)。
【0070】1H−NMR(CDCl3 ,δ):1.60−
2.00(6H,m)、3.51(1H,d,J=18.1Hz)、
3.75(1H,d,J=18.1Hz)、4.90−5.00(1H,
m)、5.13(1H,d,J= 4.9Hz)、5.95−6.05
(1H,m)、6.73(1H,s)、6.89(1H,d,J
= 8.8Hz)、6.96(1H,s)、7.00(1H,s)、
7.23−7.46(26H,m)、7.62(1H,s)、8.15−8.
18(1H,m)、8.60−8.62(1H,m)、9.08(1
H,d,J= 2.5Hz)
【0071】実施例12 7β−アミノ−3−(4−フェニルチアゾール−2−イ
ル)チオ−3−セフェム−4−カルボン酸ジフェニルメ
チル 実施例2の化合物(1.47g,2.18mmol)の塩化メチレン
(22ml)溶液に氷冷下5塩化リン( 681mg,3.27mmol)
およびピリジン( 423μl ,5.23mmol)を順次加え、同
温にて 1.5時間攪拌した。これにメタノール( 5.5ml)
を加え同温にて更に3時間、水(22ml)を加え1時間攪
拌した。水層を除き、新たに水(22ml)を加え飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液でpH7とし、有機層を分取し
た。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去して得ら
れる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[塩化
メチレン−酢酸エチル=10:1]にて精製し、淡黄褐色ア
モルファスの表題化合物を 298mg得た(収率24%)。
【0072】1H−NMR(CDCl3 ,δ):3.52
(1H,d,J=17.6Hz)、3.74(1H,d,J=1
8.1Hz)、4.80(1H,d,J= 4.9Hz)、5.00
(1H,d,J= 5.4Hz)、7.00(1H,s)、7.23
−7.45(13H,m)、7.52(1H,s)、7.87(2H,
d,J= 7.3Hz)
【0073】実施例13〜17 実施例3〜8の化合物を用い、実施例12と同様に処理す
ることにより、下記表4記載の化合物を得た。
【0074】
【表4】
【0075】実施例13 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.51(1H,d,J
=18.1Hz)、3.76(1H,d,J=18.1Hz)、4.80
(1H, brs)、5.01(1H,d,J= 5.4Hz)、7.
00(1H,s)、7.07(1H,dd,J= 4.9, 3.9H
z)、7.22−7.45(13H,m)
【0076】実施例14 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.55(1H,d,J
=18.1Hz)、3.77(1H,d,J=18.1Hz)、4.85
−4.95(1H,br)、5.02(1H,d,J=4.9H
z)、7.02(1H,s)、7.20−7.53(12H,m)、7.
63(1H,s)、7.84−7.94(4H,m)、8.42(1
H,s)
【0077】実施例15 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.47(1H,d,J
=18.1Hz)、3.71(1H,d,J=18.1Hz)、4.80
(1H,d,J= 5.4Hz)、5.00(1H,d,J=
5.4Hz)、6.49(1H,dd,J= 3.4, 2.0H
z)、6.82(1H,d,J= 3.4Hz)、7.00(1H,
s)、7.24−7.45(12H,m)
【0078】実施例16 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.60(1H,d,J
=17.6Hz)、3.81(1H,d,J=18.1Hz)、4.79
(1H, brs)、4.99(1H,d,J= 4.9Hz)、7.
02(1H,s)、7.24−7.54(14H,m)、7.66(1
H,d,J=6.8Hz)、7.91(2H,d,J= 9.3H
z)、8.18(1H,d,J= 9.8Hz)
【0079】実施例17 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.54(1H,d,J
=18.1Hz)、3.75(1H,d,J=18.1Hz)、3.96
(2H,s)、4.80(1H,d,J= 4.9Hz)、5.01
(1H,d,J= 4.9Hz)、7.01(1H,s)、7.22
−7.46(12H,m)、7.55(1H,s)、7.57(1H,
d,J= 8.3Hz)、7.81−7.89(3H,m)、8.08
(1H,s)
【0080】実施例18 7β−[2−メトキシイミノ−2−(2−トリチルアミ
ノチアゾール−4−イル)アセトアミド]−3−(4−
フェニルチアゾール−2−イル)チオ−3−セフェム−
4−カルボン酸ジフェニルメチル 実施例12の化合物(99.3mg, 178μmol )および2−メ
トキシイミノ−2−(2−トリチルアミノチアゾール−
4−イル)酢酸( 158mg, 356μmol )の塩化メチレン
( 1.8ml)懸濁液に氷冷下、オキシ塩化リン(24.9μl
, 267μmol )次いでピリジン(50.4μl , 623μmol
)を加え、同温にて1時間攪拌した。水( 1.8ml)を
加え、更に1時間攪拌後、有機層を分取し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を留去して得らえる残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー[塩化メチレン−酢
酸エチル=20:1]にて精製し、淡黄色アモルファスの表
題化合物を 132mg得た(収率75%)。
【0081】1H−NMR(CDCl3 ,δ):3.51
(1H,d,J=18.1Hz)、3.71(1H,d,J=1
8.1Hz)、4.05(3H,s)、5.11(1H,d,J=
4.9Hz)、5.96(1H,dd,J= 8.8, 4.9H
z)、6.73(1H,s)、6.82(1H,d,J= 8.8H
z)、6.99(2H,s)、7.23−7.46(28H,m)、7.
55(1H,s)、7.86(2H,d,J= 6.8Hz)
【0082】実施例19〜37 実施例12〜17の化合物およびイミノ酢酸誘導体を用い、
実施例18と同様に処理することにより、下記表5記載の
化合物を得た。
【0083】
【表5】
【0084】実施例19 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.37(1H,d,J
=17.6Hz)、3.59(1H,d,J=17.6Hz)、5.09
(1H,d,J= 5.4Hz)、5.90(2H,brs)、5.9
5(1H,dd,J= 8.8, 4.9Hz)、6.53(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.62(1H,s)、7.00(1H,
s)、7.27−7.48(28H,m)、7.55(1H,s)、7.
87(1H,d,J= 6.8Hz)
【0085】実施例20 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.50−2.00(8H,
m)、3.50(1H,d,J=18.1Hz)、3.73(1H,
d,J=18.1Hz)、4.92−4.95(1H,m)、5.11
(1H,d,J= 5.4Hz)、5.98(1H,dd,J=
8.8, 4.9Hz)、6.73(1H,s)、6.85(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.96(1H,s)、6.99(1H,
s)、7.23−7.46(28H,m)、7.55(1H,s)、7.
87(2H,d,J= 7.3Hz)
【0086】実施例21 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.49(1H,d,J
=18.1Hz)、3.74(1H,d,J=18.1Hz)、4.05
(3H,s)、5.12(1H,d,J= 4.9Hz)、5.97
(1H,dd,J= 8.8, 4.9Hz)、6.73(1H,
s)、6.80(1H,d,J= 8.8Hz)、6.98(2H,
s)、7.07(1H,dd,J= 4.9, 3.9Hz)、7.23
−7.45(28H,m)
【0087】実施例22 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.36(1H,d,J
=17.6Hz)、3.61(1H,d,J=18.1Hz)、5.08
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.85−6.10(2H,b
r)、5.95(1H,dd,J= 8.3, 4.9Hz)、6.52
(1H,d,J= 8.3Hz)、6.62(1H,s)、7.00
(1H,s)、7.07(1H,dd,J=4.9, 3.9H
z)、7.23−7.47(28H,m)
【0088】実施例23 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.50−2.00(8H,
m)、3.49(1H,d,J=18.1Hz)、3.74(1H,
d,J=18.1Hz)、4.90−4.95(1H,m)、5.11
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.98(1H,dd,J=
9.3, 4.9Hz)、6.73(1H,s)、6.86(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.97(1H,s)、6.98(1H,
s)、7.07(1H,dd,J= 4.9, 3.9Hz)、7.23
−7.45(28H,m)
【0089】実施例24 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.41(1H,d,J
=18.1Hz)、3.63(1H,d,J=17.6Hz)、5.11
(1H,d,J= 5.4Hz)、5.65−5.85(2H,b
r)、5.98(1H,dd,J= 9.3, 4.9Hz)、6.62
(1H,s)、7.01(1H,d,J= 9.3Hz)、7.02
(1H,s)、7.23−7.53(27H,m)、7.67(1H,
s)、7.84−7.94(4H,m)、8.41(1H,s)
【0090】実施例25 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.60−2.00(6H,
m)、3.53(1H,d,J=18.1Hz)、3.76(1H,
d,J=18.1Hz)、4.92−4.95(1H,m)、5.13
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.99(1H,dd,J=
8.8, 5.4Hz)、6.73(1H,s)、6.85(1H,
d,J= 9.3Hz)、6.96(1H,s)、7.00(1H,
s)、7.23−7.53(27H,m)、7.67(1H,s)、7.
84−7.94(4H,m)、8.41(1H,s)
【0091】実施例26 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.53(1H,d,J
=18.1Hz)、3.74(1H,d,J=17.6Hz)、4.45
−4.47(1H,m)、4.53−4.54(1H,m)、4.58−
4.61(1H,m)、4.70−4.73(1H,m)、5.14(1
H,d,J= 4.9Hz)、5.99(1H,dd,J= 9.
3, 4.9Hz)、6.76(1H,s)、6.78(1H,d,
J= 9.3Hz)、6.97(1H,s)、7.00(1H,
s)、7.23−7.52(27H,m)、7.68(1H,s)、7.
84−7.94(4H,m)、8.41(1H,s)
【0092】実施例27 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.54(1H,d,J
=18.1Hz)、3.73(1H,d,J=18.1Hz)、3.76
(2H,s)、5.11(1H,d,J= 4.9Hz)、5.98
(1H,dd,J= 9.8, 4.9Hz)、6.48(1H,
s)、7.00(1H,s)、7.04(1H,s)、7.18−7.
52(27H,m)、 7.667(1H,s)、7.673(1H,
d,J= 9.8Hz)、7.83−7.94(4H,m)、8.43
(1H,s)
【0093】実施例28 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.46(1H,d,J
=18.1Hz)、3.70(1H,d,J=18.1Hz)、4.05
(3H,s)、5.11(1H,d,J= 4.9Hz)、5.97
(1H,dd,J= 9.3, 4.4Hz)、6.49(1H,d
d,J= 3.4, 2.0Hz)、6.74(1H,s)、6.78
(1H,d,J= 8.8Hz)、6.83(1H,d,J=
2.9Hz)、6.99(1H,s)、7.23−7.47(27H,
m)
【0094】実施例29 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.33(1H,d,J
=17.6Hz)、3.58(1H,d,J=18.1Hz)、5.09
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.70(2H,brs)、5.9
8(1H,dd,J= 8.8, 4.9Hz)、6.49(1H,
dd,J=3.4, 2.0Hz)、6.63(1H,s)、6.82
(1H,d,J= 3.4Hz)、7.00(1H,s)、7.22
−7.47(27H,m)
【0095】実施例30 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.60−2.00(6H,
m)、3.46(1H,d,J=18.1Hz)、3.70(1H,
d,J=18.1Hz)、4.93−4.96(1H,m)、5.11
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.98(1H,dd,J=
9.3, 4.9Hz)、6.50(1H,dd,J= 3.4, 2.0
Hz)、6.73(1H,s)、6.83(1H,d,J= 2.9
Hz)、6.96(1H,s)、6.98(1H,s)、7.22−
7.47(27H,m)
【0096】実施例31 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.45(1H,d,J
=18.1Hz)、3.69(1H,d,J=18.1Hz)、4.46
−4.48(1H,m)、4.54(1H,t,J=2.4H
z)、4.60−4.62(1H,m)、4.72−4.74(1H,
m)、5.12(1H,d,J= 4.9Hz)、5.98(1H,
dd,J= 8.8, 5.4Hz)、6.49(1H,dd,J=
3.4, 2.0Hz)、6.76(1H,s)、6.83(1H,
d,J= 3.4Hz)、6.98(2H,s)、7.23−7.47
(27H,m)
【0097】実施例32 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.60(1H,d,J
=18.1Hz)、3.79(1H,d,J=18.1Hz)、4.05
(3H,s)、5.10(1H,d,J= 4.9Hz)、5.95
(1H, brs)、6.74(1H,s)、6.77(1H,d,
J= 8.8Hz)、6.98(1H,s)、7.00(1H,
s)、7.29−7.53(29H,m)、7.66(1H,d,J=
6.8Hz)、7.91(2H,d,J= 7.8Hz)、8.15
(1H,d,J= 7.8Hz)
【0098】実施例33 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.47(1H,d,J
=17.6Hz)、3.68(1H,d,J=17.6Hz)、5.08
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.68(2H,brs)、5.9
8(1H,dd,J= 8.3, 5.4Hz)、6.63(1H,
s)、7.02(1H,s)、7.25−7.54(29H,m)、7.
66(1H,d,J= 5.9Hz)、7.91(2H,t,J=
3.9Hz)、8.15(1H,d,J= 9.3Hz)
【0099】実施例34 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.60−2.00(6H,
m)、3.59(1H,d,J=17.6Hz)、3.80(1H,
d,J=17.6Hz)、4.92−4.95(1H,m)、5.10
(1H,d,J= 5.4Hz)、5.97(1H,dd,J=
9.3, 5.4Hz)、6.73(1H,s)、6.84(1H,
d,J= 8.8Hz)、6.96(1H,s)、7.00(1H,
s)、7.28−7.39(23H,m)、7.45−7.54(6H,
m)、7.66(1H,d,J= 6.4Hz)、7.91(2H,
d,J= 7.8Hz)、8.16(1H,d,J= 9.3H
z)、
【0100】実施例35 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.52(1H,d,J
=18.1Hz)、3.74(1H,d,J=18.1Hz)、3.96
(2H,s)、4.05(3H,s)、5.13(1H,d,J
= 4.9Hz)、5.97(1H,dd,J= 9.3, 4.9H
z)、6.74(1H,s)、6.78(1H,d,J= 8.8H
z)、6.98(1H,s)、7.00(1H,s)、7.23−7.
47(27H,m)、7.57(1H,d,J= 8.8Hz)、7.
58(1H,s)、7.81−7.89(3H,m)、8.08(1
H,s)
【0101】実施例36 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):3.39(1H,d,J
=18.1Hz)、3.62(1H,d,J=17.6Hz)、3.95
(2H,s)、5.10(1H,d,J= 4.9Hz)、5.71
(2H, brs)、5.98(1H,dd,J= 8.3, 5.4H
z)、6.63(1H,s)、7.01(1H,s)、7.28−7.
58(29H,m)、7.80−7.89(3H,m)、8.08(1
H,s)
【0102】実施例37 1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.60−2.00(6H,
m)、3.52(1H,d,J=18.1Hz)、3.74(1H,
d,J=17.6Hz)、3.96(2H,s)、4.85−5.00
(1H,m)、5.12(1H,d,J= 4.9Hz)、5.99
(1H,dd,J=8.8, 5.4Hz)、6.73(1H,
s)、6.85(1H,d,J= 8.8Hz)、6.96(1H,
s)、7.00(1H,s)、7.26−7.47(27H,m)、7.
57(1H,d,J= 6.8Hz)、7.58(1H,s)、7.
81−7.89(3H,m)、8.08(1H,s)
【0103】実施例38 7β−フェニルアセトアミド−3−(5−フェニルチア
ゾール−2−イル)チオ−3−セフェム−4−カルボン
酸ナトリウム 実施例2の化合物( 138mg, 204μmol )のアニソール
(1ml)溶液にトリフルオロ酢酸(1ml)を加え、室温
にて1時間攪拌した。反応液をジイソプロピルエーテル
(50ml)に注ぎ、析出晶を濾取し、風乾した。これを水
(4ml)に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて
pH7.4 とし、吸着剤HP-20 [水→水−アセトニトリ
ル(20:1)→水−アセトニトリル(4:1)]にて精製後、
凍結乾燥することにより、無色粉末の表題化合物を60.7
mg得た(収率56%)。
【0104】1H−NMR(DMSO−d6+D2 O,
δ):3.36(1H,d,J=16.6Hz)、3.57(1H,
d,J=13.7Hz)、3.81(1H,d,J=17.1H
z)、5.09(1H,d,J= 4.9Hz)、5.56(1H,
d,J= 4.9Hz)、7.20−7.36(6H,m)、7.44
(2H,t,J= 7.3Hz)、7.91(2H,d,J=
7.3Hz)、8.03(1H,s) MS(FAB+, m/z): 532[M+H] IR(KBr,cm-1):3422,3029,1763,1618,15
22,1476,1443,1395,1350,1263,1179,1074,1026
【0105】実施例39〜42 実施例3,5,6および8の化合物を実施例38と同様に
処理することにより、下記表6記載の化合物を得た。
【0106】
【表6】
【0107】実施例39 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.39
(1H,d,J=17.1Hz)、3.84(1H,d,J=1
7.1Hz)、5.11(1H,d,J= 4.9Hz)、5.58
(1H,d,J= 4.9Hz)、7.20−7.35(5H,
m)、7.50−7.56(2H,m)、7.92−8.06(4H,
m)、8.18(1H,s)、8.49(1H,s) MS(FAB+, m/z): 582[M+H] IR(KBr,cm-1):3422,1763,1669,1620,15
08,1454,1397,1350,1181,1026
【0108】実施例40 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.35
(1H,d,J=16.6Hz)、3.57(1H,d,J=1
3.7Hz)、3.79(1H,d,J=16.6Hz)、5.07
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.57(1H,d,J=
4.9Hz)、7.11(1H,dd,J= 4.9, 3.4H
z)、7.21−7.32(5H,m)、7.51−7.53(2H,
m)、7.86(1H,s) MS(FAB+, m/z): 538[M+H] IR(KBr,cm-1):3430,1763,1618,1539,14
95,1454,1395,1352,1262,1181,1028
【0109】実施例41 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.32
(1H,d,J=17.1Hz)、3.49(1H,d,J=1
4.1Hz)、3.57(1H,d,J=13.7Hz)、3.79
(1H,d,J=16.6Hz)、5.08(1H,d,J=
5.4Hz)、5.56(1H,d,J= 4.9Hz)、6.59
(1H,dd,J= 3.4, 1.5Hz)、6.79(1H,
d,J= 3.4Hz)、7.21−7.32(5H,m)、7.72
(1H,s)、7.73(1H,d,J= 1.0Hz) MS(FAB+, m/z): 522[M+H] IR(KBr,cm-1):3430,1767,1622,1516,13
95,1350,1260,1181,1028
【0110】実施例42 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.50
(1H,d,J=13.7Hz)、3.57(1H,d,J=1
4.2Hz)、3.83(1H,d,J=16.6Hz)、5.10
(1H,d,J= 5.4Hz)、5.57(1H,d,J=
4.9Hz)、7.20−7.32(5H,m)、7.47(1H,d
d,J= 7.8, 4.9Hz)、8.21(1H,s)、8.25−
8.27(1H,m)、8.54(1H,dd,J= 4.9, 1.5
Hz)、9.11(1H,d,J= 2.0Hz) MS(FAB+, m/z): 533[M+H] IR(KBr,cm-1):3434,1767,1618,1539,14
56,1393,1348,1260,1181,1026
【0111】実施例43 7β−[2−(2−アミノチアゾール−2−イル)−2
−メトキシイミノアセトアミド]−3−[4−(2−ナ
フチル)チアゾール−2−イル]チオ−3−セフェム−
4−カルボン酸ナトリウム 実施例9の化合物( 246mg, 238μmol )のアニソール
(1ml)溶液にトリフルオロ酢酸(1ml)を加え、室温
にて1時間攪拌した。反応液をジイソプロピルエーテル
(50ml)に注ぎ、析出晶を濾取し、風乾した。これを水
(5ml)に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて
pH7.2 とし、吸着剤HP-20 [水→水−アセトニトリ
ル(20:1)→水−アセトニトリル(4:1)]にて精製後、
凍結乾燥することにより、無色粉末の表題化合物を91.7
mg得た(収率60%)。
【0112】1H−NMR(DMSO−d6+D2 O,
δ):3.38(1H,d,J=17.1Hz)、3.84(3H,
s)、5.18(1H,d,J= 4.9Hz)、5.68(1H,
d,J= 4.9Hz)、6.75(1H,s)、7.51−7.55
(2H,m)、7.91−8.06(4H,m)、8.18(1H,
s)、8.49(1H,s) MS(FAB+, m/z): 647[M+H] IR(KBr,cm-1):3424,1769,1618,1530,14
58,1389,1350,1265,1181,1128,1036
【0113】実施例44〜63 実施例10、11、19〜33および35〜37の化合物を実施例43
と同様に処理することにより、下記表7記載の化合物を
得た。
【0114】
【表7】
【0115】実施例44 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.36
(1H,d,J=17.1Hz)、3.84(3H,s)、5.15
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.67(1H,d,J=
4.9Hz)、6.74(1H,s)、7.44(3H,t,J=
7.3Hz)、7.91(2H,d,J= 7.3Hz)、8.03
(1H,s) MS(FAB+, m/z): 597[M+H] IR(KBr,cm-1):3426,1767,1618,1530,14
76,1443,1389,1350,1267,1181,1036
【0116】実施例45 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.34
(1H,d,J=17.1Hz)、3.81(1H,d,J=1
7.1Hz)、5.15(1H,d,J= 4.9Hz)、5.68
(1H,d,J= 4.9Hz)、6.66(1H,s)、7.44
(3H,t,J= 7.3Hz)、7.91(2H,d,J=
6.8Hz)、8.03(1H,s) MS(FAB+, m/z): 583[M+H] IR(KBr,cm-1):3426,1765,1616,1530,14
76,1443,1391,1348,1267,1182,1040
【0117】実施例46 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):1.40−
1.55(2H,m)、1.60−1.90(6H,m)、3.34(1
H,d,J=17.1Hz)、4.60−4.70(1H,m)、3.
82(1H,d,J=16.6Hz)、5.16(1H,d,J=
4.9Hz)、5.66(1H,d,J= 5.4Hz)、6.69
(1H,s)、7.43(3H,t,J= 7.3Hz)、7.91
(2H,d,J= 7.3Hz)、8.04(1H,s) MS(FAB+, m/z): 651[M+H] IR(KBr,cm-1):3428,2959,1767,1618,15
28,1476,1389,1350,1179,1028
【0118】実施例47 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.34
(1H,d,J=17.1Hz)、3.84(3H,s)、5.14
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.67(1H,d,J=
4.9Hz)、6.74(1H,s)、7.11(1H,dd,J
= 4.9, 3.9Hz)、7.51−7.53(2H,m)、7.86
(1H,s) MS(FAB+, m/z): 603[M+H] IR(KBr,cm-1):3428,1769,1618,1532,13
89,1350,1279,1181,1036
【0119】実施例48 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.33
(1H,d,J=16.6Hz)、3.80(1H,d,J=1
6.6Hz)、5.14(1H,d,J= 4.9Hz)、5.68
(1H,d,J= 4.9Hz)、6.66(1H,s)、7.11
(1H,t,J= 4.9Hz)、7.51(1H,d,J=
5.4Hz)、7.53(1H,d,J= 4.9Hz)、7.85
(1H,s) MS(FAB+, m/z): 589[M+H] IR(KBr,cm-1):3430,1767,1616,1530,13
91,1352,1279,1184,1040
【0120】実施例49 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):1.40−
1.55(2H,m)、1.60−1.90(6H,m)、3.33(1
H,d,J=16.6Hz)、3.81(1H,d,J=17.1H
z)、4.60−4.70(1H,m)、5.15(1H,d,J=
5.4Hz)、5.66(1H,d,J= 5.4Hz)、6.69
(1H,s)、7.10(1H,dd,J= 4.9, 3.9H
z)、7.50−7.53(2H,m)、7.86(1H,s) MS(FAB+, m/z): 657[M+H] IR(KBr,cm-1):3430,2961,1767,1682,16
22,1530,1393,1354,1209,1136,1032
【0121】実施例50 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.85
(1H,d,J=17.1Hz)、5.18(1H,d,J=
4.9Hz)、5.69(1H,d,J= 4.9Hz)、6.66
(1H,s)、7.45−7.60(2H,m)、7.92−8.06
(4H,m)、8.18(1H,s)、8.49(1H,s) MS(FAB+, m/z): 633[M+H] IR(KBr,cm-1):3428,1765,1618,1530,14
56,1389,1348,1182,1040
【0122】実施例51 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):1.40−
1.55(2H,m)、1.60−1.90(6H,m)、3.85(1
H,d,J=17.1Hz)、4.60−4.70(1H,m)、5.
19(1H,d,J= 4.9Hz)、5.67(1H,d,J=
4.9Hz)、6.69(1H,s)、7.50−7.56(2H,
m)、7.92−8.06(4H,m)、8.19(1H,s)、8.
49(1H,s) MS(FAB+, m/z): 701[M+H] IR(KBr,cm-1):3432,2961,1767,1680,16
20,1530,1391,1352,1208,1181,1132,1032
【0123】実施例52 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.85
(1H,d,J=16.6Hz)、4.26(1H,t,J=
3.9Hz)、4.33(1H,t,J= 3.9Hz)、4.59
(1H,t,J= 3.9Hz)、4.71(1H,t,J=
3.9Hz)、5.19(1H,d,J= 4.9Hz)、5.70
(1H,d,J= 4.9Hz)、6.77(1H,s)、7.51
−7.54(2H,m)、7.91−8.06(4H,m)、8.18
(1H,s)、8.49(1H,s) MS(FAB+, m/z): 679[M+H] IR(KBr,cm-1):3432,1767,1618,1532,14
60,1389,1352,1269,1200,1034
【0124】実施例53 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.32
(1H,d,J=16.6Hz)、3.84(3H,s)、5.14
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.67(1H,d,J=
4.9Hz)、6.58−6.60(1H,m)、6.74(1H,
s)、6.80(1H,d,J= 2.9Hz)、7.72(2H,
s) MS(FAB+, m/z): 587[M+H] IR(KBr,cm-1):3432,1767,1618,1532,14
43,1389,1352,1181,1036
【0125】実施例54 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.31
(1H,d,J=16.6Hz)、3.79(1H,d,J=1
6.6Hz)、5.14(1H,d,J= 4.9Hz)、5.68
(1H,d,J= 4.4Hz)、6.55−6.60(1H,
m)、6.66(1H,s)、6.80(1H,d,J= 3.4H
z)、7.71(2H,s) MS(FAB+, m/z): 573[M+H] IR(KBr,cm-1):3428,1767,1616,1530,14
43,1389,1348,1262,1196,1040
【0126】実施例55 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):1.40−
1.55(2H,m)、1.60−1.90(6H,m)、4.60−4.
70(1H,m)、5.15(1H,s)、5.66(1H,d,
J= 4.9Hz)、6.55−6.60(1H,m)、6.69(1
H,s)、6.80(1H,d,J= 2.9Hz)、7.72(2
H,s) MS(FAB+, m/z): 641[M+H] IR(KBr,cm-1):3422,2957,1763,1672,16
16,1530,1447,1389,1345,1256,1202,1080,1024
【0127】実施例56 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.80
(1H,d,J=17.1Hz)、4.20−4.35(2H,
m)、4.55−4.75(2H,m)、5.15(1H,d,J=
4.9Hz)、5.68(1H,d,J= 4.9Hz)、6.55−
6.60(1H,m)、6.76(1H,s)、6.80(1H,
d,J= 3.4Hz)、7.71(1H,s)、7.72(1H,
s) MS(FAB+, m/z): 619[M+H] IR(KBr,cm-1):3430,1767,1682,1624,15
35,1391,1356,1208,1134,1038
【0128】実施例57 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ): 3.839
(3H,s)、 3.845(1H,d,J=16.6Hz)、5.
15(1H,d,J= 4.9Hz)、5.66(1H,d,J=
4.9Hz)、6.75(1H,s)、7.54−7.59(3H,
m)、7.70(1H,d,J= 6.3Hz)、7.86(1H,
s)、7.97−8.01(2H,m)、8.26(1H,dd,J
= 6.3, 3.9Hz) MS(FAB+, m/z): 647[M+H] IR(KBr,cm-1):3428,1769,1618,1532,14
56,1393,1348,1258,1181,1128,1036
【0129】実施例58 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.84
(1H,d,J=16.6Hz)、5.15(1H,d,J=
4.9Hz)、5.68(1H,d,J= 4.9Hz)、6.67
(1H,s)、7.55−7.60(3H,m)、7.70(1H,
d,J= 5.9Hz)、7.86(1H,s)、7.97−8.01
(2H,m)、8.26(1H,dd,J= 5.9,3.9H
z) MS(FAB+, m/z): 633[M+H] IR(KBr,cm-1):3428,1767,1616,1530,13
93,1348,1256,1182,1130,1036
【0130】実施例59 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.83
(1H,d,J=17.1Hz)、3.84(3H,s)、3.99
(2H,s)、5.17(1H,d,J= 4.9Hz)、5.67
(1H,d,J= 4.9Hz)、6.74(1H,s)、7.32
−7.42(3H,m)、7.61(1H,d,J= 7.3H
z)、7.91−7.98(3H,m)、8.08(1H,s)、8.
15(1H,s) MS(FAB+, m/z): 685[M+H] IR(KBr,cm-1):3424,1767,1616,1532,14
52,1391,1354,1267,1181,1127,1040
【0131】実施例60 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):3.82
(1H,d,J=17.1Hz)、3.99(2H,s)、5.16
(1H,d,J= 4.9Hz)、5.69(1H,d,J=
4.9Hz)、6.67(1H,s)、7.30−7.45(3H,
m)、7.61(1H,d,J= 6.8Hz)、7.90−8.00
(3H,m)、8.07(1H,s)、8.15(1H,s) MS(FAB+, m/z): 671[M+H] IR(KBr,cm-1):3430,1765,1616,1528,14
53,1393,1194,1040
【0132】実施例61 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):1.40−
1.55(2H,m)、1.60−1.90(6H,m)、3.87(1
H,d,J=17.1Hz)、3.99(2H,s)、4.60−4.
70(1H,m)、5.31(1H,d,J= 4.9Hz)、5.
83(1H,d,J= 4.4Hz)、6.69(1H,s)、7.
30−7.45(3H,m)、7.62(1H,d,J= 7.3H
z)、7.90−8.05(3H,m)、8.17(1H,s)、8.
23(1H,s)、 MS(FAB+, m/z): 739[M+H] IR(KBr,cm-1):3426,1782,1669,1620,15
26,1451,1395,1346,1290,1181,1132,1040
【0133】実施例62 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ): 3.836
(3H,s)、 3.844(1H,d,J=17.1Hz)、5.
16(1H,d,J= 4.9Hz)、5.67(1H,d,J=
4.9Hz)、6.74(1H,s)、7.47(1H,dd,J
= 7.8, 4.9Hz)、8.21(1H,s)、8.26(1H,
dt,J= 7.8, 2.0Hz)、8.54(1H,dd,J=
4.9, 1.5Hz)、9.11(1H,d,J= 1.5Hz) MS(FAB+, m/z): 598[M+H] IR(KBr,cm-1):3424,1769,1620,1534,14
58,1387,1348,1181,1036
【0134】実施例63 1 H−NMR(DMSO−d6+D2 O,δ):1.40−
1.55(2H,m)、1.60−1.90(6H,m)、3.37(1
H,d,J=17.1Hz)、3.85(1H,d,J=17.1H
z)、5.18(1H,d,J= 5.4Hz)、5.68(1H,
d,J= 4.9Hz)、6.69(1H,s)、7.47(1H,
dd,J= 7.8, 4.9Hz)、8.22(1H,s)、8.27
(1H,d,J= 7.8Hz)、8.54(1H,d,J=
4.4Hz)、9.11(1H,s) MS(FAB+, m/z): 652[M+H] IR(KBr,cm-1):3428,2957,1767,1657,16
24,1530,1458,1393,1352,1181,1028
【0135】実施例64 7β−[2−(2−アミノチアゾール−2−イル)−2
−シクロペンチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[4−(1−ナフチル)チアゾール−2−イル]チオ−
3−セフェム−4−カルボン酸ナトリウム
【0136】実施例34の化合物( 171mg, 157μmol )
のアニソール(1ml)溶液にトリフルオロ酢酸(1ml)
を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液をジイソプロ
ピルエーテル(50ml)に注ぎ、析出晶を濾取し、風乾し
た。これを水(5ml)に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液にてpH7.4 とした。析出晶をろ取後、水洗
し、凍結乾燥することにより、無色粉末の表題化合物を
81.9mg得た(収率74%)。
【0137】1H−NMR(DMSO−d6+D2 O,
δ):1.40−1.90(8H,m)、3.69(1H,d,J=
17.1Hz)、3.88(1H,d,J=17.6Hz)、4.64−
4.67(1H,m)、5.31(1H,d,J= 4.9Hz)、
5.84(1H,d,J= 4.4Hz)、6.70(1H,s)、
7.55 −7.62(3H,m)、7.72(1H,d,J= 5.9
Hz)、8.01(2H,d,J= 7.3Hz)、8.05(1
H,s)、8.21(1H,d,J= 9.8Hz) MS(FAB+, m/z): 701[M+H] IR(KBr,cm-1):3430,2957,1771,1678,16
63,1624,1534,1395,1350,1181,1024
【0138】実施例65 7β−[2−(2−アミノチアゾール−2−イル)−2
−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−[4−(3−
ピリジル)チアゾール−2−イル]チオ−3−セフェム
−4−カルボン酸ナトリウム
【0139】実施例8の化合物( 335mg, 495μmol )
の塩化メチレン(5ml)溶液に氷冷下5塩化リン( 155
mg, 743μmol )およびピリジン(96.2μl ,1.19mmo
l)を順次加え、同温にて 1.5時間攪拌した。これにメ
タノール(1.25ml)を加え同温にて更に3時間、水(5
ml)を加え1時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液でpH7とし、有機層を分取した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を留去して得られる残渣に2−(2
−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−2−トリチ
ルオキシイミノ酢酸( 319mg, 743μmol )を加え、塩
化メチレン(5ml)に溶解後氷冷下、オキシ塩化リン
(92.3μl , 990μmol )次いでピリジン(140μl ,
1.73mmol)を加え、同温にて1時間攪拌した。水(2m
l)を加え、更に1時間攪拌後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液でpH7とし、有機層を分取し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[塩化メチレン−酢酸
エチル( 5:1→ 1:1)]にて精製し、淡黄色固体を得
た。これをアニソール(1ml)溶解後、トリフルオロ酢
酸(1ml)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を
ジイソプロピルエーテル(50ml)に注ぎ、析出晶を濾取
し、風乾した。これを水(5ml)に懸濁後、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液にてpH7.4 とし、吸着剤HP-20
[水→水−アセトニトリル(20:1)→水−アセトニトリ
ル(4:1)]にて精製後、凍結乾燥することにより、黄白
色粉末の表題化合物を56.7mg得た(収率20%)。
【0140】1H−NMR(DMSO−d6+D2 O,
δ):3.35(1H,d,J=16.6Hz)、3.83(1H,
d,J=17.1Hz)、5.16(1H,d,J= 4.9H
z)、5.69(1H,d,J= 4.9Hz)、6.66(1H,
s)、7.47(1H,dd,J= 8.3, 4.9Hz)、8.20
(1H,s)、8.26(1H,d,J= 7.8Hz)、8.54
(1H,dd,J= 4.9, 1.5Hz)、9.10(1H,
d,J= 1.5Hz)、 MS(FAB+, m/z): 584[M+H] IR(KBr,cm-1):3422,1767,1618,1532,14
60,1389,1350,1184,1127,1040
【0141】実施例66 3−[4−(1−メチルピリジニウム−3−イル)チア
ゾール−2−イル]チオ−7β−フェニルアセトアミド
−3−セフェム−4−カルボキシレート
【0142】実施例8の化合物( 100mg, 148μmol )
のアセトニトリル( 1.5ml)溶液にヨードメタン(92.1
μl ,1.48mmol)を加え、室温にて8時間攪拌した。反
応液を留去して得られる残渣をアニソール( 0.5ml)溶
解後、トリフルオロ酢酸( 0.5ml)を加え、室温にて1
時間攪拌した。反応液をジイソプロピルエーテル(50m
l)に注ぎ、析出晶を濾取し、風乾した。これを水(5m
l)に懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にてpH
7.4 とし、吸着剤HP-20 [水→水−アセトニトリル
(20:1)→水−アセトニトリル(4:1)]にて精製後、凍
結乾燥することにより、黄色粉末の表題化合物を26.6mg
得た(収率34%)。
【0143】1H−NMR(DMSO−d6+D2 O,
δ):3.33(1H,d,J=17.1Hz)、3.86(1H,
d,J=16.6Hz)、4.41(3H,s)、5.10(1H,
d,J= 4.9Hz)、5.58(1H,d,J= 4.9H
z)、7.20−7.35(5H,m)、8.10−8.20(1H,
m)、8.51(1H,s)、8.85−9.00(2H,m)、9.
50(1H,s) MS(FAB+, m/z): 525[M+H] IR(KBr,cm-1):3420,3065,1761,1618,15
28,1495,1385,1345,1260,1179,1026
【0144】実施例67 7β−[2−(2−アミノチアゾール−2−イル)−2
−メトキシイミノアセトアミド]−3−[4−(1−メ
チルピリジニウム−3−イル)チアゾール−2−イル]
チオ−3−セフェム−4−カルボキシレート
【0145】実施例10の化合物( 273mg, 277μmol )
のアセトニトリル(3ml)溶液にヨードメタン( 172μ
l ,2.77mmol)を加え、室温にて9時間攪拌した。反応
液を留去して得られる残渣をアニソール(1ml)に溶解
後、トリフルオロ酢酸(1ml)を加え、室温にて1時間
攪拌した。反応液をジイソプロピルエーテル(50ml)に
注ぎ、析出晶を濾取し、風乾した。これを水(5ml)に
懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にてpH7.4 と
し、吸着剤HP-20 [水→水−アセトニトリル(20:1)
→水−アセトニトリル(4:1)]にて精製後、凍結乾燥す
ることにより、黄色粉末の表題化合物を 126mg得た(収
率77%)。
【0146】1H−NMR(DMSO−d6+D2 O,
δ): 3.836(3H,s)、 3.839(1H,d,J=1
7.1Hz)、4.41(3H,s)、5.17(1H,d,J=
4.9Hz)、5.69(1H,d,J= 4.9Hz)、6.73
(1H,s)、8.15(1H,t,J= 7.8Hz)、8.50
(1H,s)、8.90(1H,d,J= 5.4Hz)、8.97
(1H,d,J= 8.8Hz)、9.49(1H,s) MS(FAB+, m/z): 590[M+H] IR(KBr,cm-1):3422,1771,1618,1532,13
81,1343,1177,1032
【0147】実施例68 7β−[2−(2−アミノチアゾール−2−イル)−2
−シクロペンチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[4−(1−メチルピリジニウム−3−イル)チアゾー
ル−2−イル]チオ−3−セフェム−4−カルボキシレ
ート
【0148】実施例11の化合物( 210mg, 202μmol )
のアセトニトリル(2ml)溶液にヨードメタン( 126μ
l ,2.02mmol)を加え、室温にて9時間攪拌した。反応
液を留去して得られる残渣をアニソール(1ml)に溶解
後、トリフルオロ酢酸(1ml)を加え、室温にて1時間
攪拌した。反応液をジイソプロピルエーテル(50ml)に
注ぎ、析出晶を濾取し、風乾した。これを水(5ml)に
懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にてpH7.4 と
し、析出晶を濾取し、水洗後、凍結乾燥することによ
り、黄褐色粉末の表題化合物を86.9mg得た(収率67
%)。
【0149】1H−NMR(DMSO−d6+D2 O,
δ):1.40−1.55(2H,m)、1.60−1.90(6H,
m)、3.31(1H,d,J=17.1Hz)、3.89(1H,
d,J=17.1Hz)、4.41(3H,s)、5.18(1H,
d,J= 5.4Hz)、5.69(1H,d,J= 4.9H
z)、6.69(1H,s)、8.15(1H,dd,J= 8.
3, 5.9Hz)、8.50(1H,s)、8.89(1H,d,
J= 5.9Hz)、8.97(1H,d,J= 8.3Hz)、9.
48(1H,s) MS(FAB+, m/z): 644[M+H] IR(KBr,cm-1):3418,2959,1773,1615,15
34,1385,1345,1258,1202,1175,1128,1086,1030

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される新規セフェム化
    合物及びその薬理学上許容される塩並びに生理的に加水
    分解可能なカルボン酸エステル。 [式中、R1 は水素原子、金属原子、カルボキシル基の
    保護基又はカルボキシル基と共同で生体内で加水分解可
    能なエステル基、R2 はフェニルアセチル基又は (式中、R4 は保護されていても良いアミノ基、R5
    水素原子、メチル基、シクロアルキル基又は2−フルオ
    ロエチル基を示す。)、R3 は3−ピリジル基、N−メ
    チルピリジニウム−3−イル基、フェニル基、2−チエ
    ニル基、2−フリル基、2−フルオレニル基、1−ナフ
    チル基又は2−ナフチル基、nは0又は1を示す。]
  2. 【請求項2】 一般式(2)で表される化合物 [式中、Yは脱離基、R1 は水素原子、金属原子、カル
    ボキシル基の保護基又はカルボキシル基と共同で生体内
    で加水分解可能なエステル基、R2 はフェニルアセチル
    基又は (式中、R4 は保護されていても良いアミノ基、R5
    水素原子、メチル基、シクロアルキル基又は2−フルオ
    ロエチル基を示す。nは0又は1を示す。]に一般式
    (3)で表される化合物 [式中、Mは水素原子、金属原子又は4級アンモニウ
    ム、R3 は3−ピリジル基、N−メチルピリジニウム−
    3−イル基、フェニル基、2−チエニル基、2−フリル
    基、2−フルオレニル基、1−ナフチル基又は2−ナフ
    チル基を示す。]を反応させ、そして必要ならば側鎖R
    2 の変換、スルホキシドの形成及び還元後、反応生成物
    から保護基を除去することを特徴とする請求項1記載の
    新規セフェム化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(4)で表される新規化合物
  4. 【請求項4】 請求項1記載の新規セフェム化合物また
    はその薬理学上許容される塩を有効成分として含有する
    抗菌剤。
JP8114379A 1996-04-12 1996-04-12 Mrsaに有効なセファロスポリン Pending JPH09278779A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8114379A JPH09278779A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 Mrsaに有効なセファロスポリン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8114379A JPH09278779A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 Mrsaに有効なセファロスポリン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09278779A true JPH09278779A (ja) 1997-10-28

Family

ID=14636217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8114379A Pending JPH09278779A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 Mrsaに有効なセファロスポリン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09278779A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002004464A1 (en) * 2000-07-07 2002-01-17 Lg Life Sciences Ltd Novel cephalosporin compounds and process for preparing the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002004464A1 (en) * 2000-07-07 2002-01-17 Lg Life Sciences Ltd Novel cephalosporin compounds and process for preparing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4833134A (en) Cephem compounds
HU185656B (en) Process for producing ammonio-methyl derivatives
JPH0333712B2 (ja)
JPH09110877A (ja) セフェム化合物、その製造法及びそれを含有する抗菌剤
EP0002605B1 (en) Cephalosporin compounds and formulations containing them for use in the treatment of bacterial infections and the preparation of the cephalosporin compounds
EP0376724A2 (en) Cephalosporin compounds
JPH0145473B2 (ja)
US4971962A (en) Cephalosporin compounds
EP0238061B1 (en) Cephalosporin derivatives, processes for their preparation and antibacterial agents
CA2131769C (en) Novel cephalosporin antibiotics and processes for preparation thereof
JPS6133836B2 (ja)
JPH0185A (ja) 新規セフアロスポリン誘導体
US4814328A (en) Cephalosporin derivatives, and antibacterial agents
JP2519054B2 (ja) 新規セフェム化合物
JPH09278779A (ja) Mrsaに有効なセファロスポリン
JPH068300B2 (ja) 新規セフアロスポリン誘導体
EP0481441B1 (en) Novel cephem compounds, their preparation processes and antibacterial agents
EP0949262B1 (en) Cephem compounds
JPH09278778A (ja) 抗mrsaセファロスポリン化合物
JPH0645630B2 (ja) 新規セファロスポリン誘導体
JPH093074A (ja) セファロスポリン化合物、その用途および中間体化合物
CA2100623A1 (en) Cephem compounds, their production and use
AU744164B2 (en) Cephem compounds
KR890004694B1 (ko) 세팔로스포린 화합물 및 그의 제조 방법
JP3743680B2 (ja) 新規なセフェム化合物、その製造方法及び抗菌剤