JPH09276579A - ミシン - Google Patents

ミシン

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JPH09276579A
JPH09276579A JP8111983A JP11198396A JPH09276579A JP H09276579 A JPH09276579 A JP H09276579A JP 8111983 A JP8111983 A JP 8111983A JP 11198396 A JP11198396 A JP 11198396A JP H09276579 A JPH09276579 A JP H09276579A
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JP
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sewing machine
spindle
sewing
machine motor
needle
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JP8111983A
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English (en)
Inventor
Koichi Akaha
浩一 赤羽
Takashi Kondo
隆 近藤
Motonari Nakano
元就 中野
Takehisa Nozaki
剛寿 野崎
Koichi Harada
幸一 原田
Tomoyuki Fujita
知之 藤田
Minoru Yamaguchi
稔 山口
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Priority to US08/829,339 priority patent/US5778810A/en
Priority to DE19714520A priority patent/DE19714520C2/de
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B69/00Driving-gear; Control devices
    • D05B69/22Devices for stopping drive when sewing tools have reached a predetermined position
    • D05B69/24Applications of devices for indicating or ascertaining sewing-tool position

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源投入時に、縫針と糸輪捕捉用釜との干渉
を防止しつつ主軸の原点位置設定を行えるように、ミシ
ンモータをミシンに装着でき、また主軸の原点位置検出
制御を簡単化する。 【解決手段】 縫針と糸輪捕捉用釜とを備えたミシン
に、モータ7と、第1及び第2検出手段と、表示手段と
を設け、主軸を手動で回転させることで、図7のフロー
チャートで示すように、検出された主軸の原点位置が表
示され(S22)、またミシンモータを手動で回転させる
ことで検出されたミシンモータの基準位置が表示(S2
5)されるので、ミシンモータにその基準位置を指示す
るマークが設けてなくても、針棒の上死点に対応する主
軸の原点位置とミシンモータの基準位置とのズレ位相角
を小さくして、主軸とミシンモータとを容易に連結する
ことができ、ミシンモータの取付けを簡単化できる上、
低コスト化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源投入時に、縫
針と糸輪捕捉用釜との干渉を防止しつつ主軸の原点位置
設定を行えるように、ミシンモータをミシンに装着で
き、また主軸の原点位置を検出する検出手段を改善する
ようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通常のミシンのミシン本体は、ベ
ッド部と脚柱部とアーム部及びヘッド部とを主体として
構成され、アーム部内にミシンモータで駆動される主軸
が配設され、ヘッド部の針棒と縫針と天秤とが主軸の駆
動力で昇降駆動される。また、ベッド部内には下軸と縫
針と協働する糸輪捕捉用釜とが配設され、下軸も主軸か
らの駆動力で回転駆動される。縫針と糸輪捕捉用釜とを
同期作動させる必要から、従来のミシンでは下軸も主軸
で駆動するように構成してある。
【0003】ところで、糸輪捕捉用釜を専用の駆動モー
タでミシン主軸とは独立に駆動することにより、糸輪捕
捉用釜をミシン主軸に同期駆動させつつ、縫製条件に応
じて糸輪捕捉用釜の時々刻々の回転状態を精密に制御す
ることができる。そこで、例えば、特開昭60−217
50号公報には、縫針を駆動する針駆動モータと、糸輪
捕捉用釜を駆動する釜駆動モータとを設け、縫針と糸輪
捕捉用釜とが同期作動するように針駆動モータと釜駆動
モータとを同期制御し、一連の縫目をパーフェクト・ス
テッチとするミシンが提案されている。
【0004】特開平3−234291号公報には、縫針
をミシンモータで主軸を介して駆動し、糸輪捕捉用釜を
ミシンモータと異なる駆動モータで独立に駆動し、ミシ
ン主軸の回転量を検出するロータリエンコーダを設け、
手動操作でミシン主軸を回動操作した分だけ駆動モータ
を回動させる連動制御手段を設けて、縫針と糸輪捕捉用
釜との連動関係がずれないようにしたミシンが提案され
ている。ミシン主軸と釜駆動軸とを同期回転させる為に
は、主軸の原点位置及びその原点位置からの回転角、釜
駆動軸の原点位置及びその原点位置からの回転角等を検
出する必要がある。そこで、従来のミシンでは、通常、
ミシン主軸にロータリエンコーダを設け、釜駆動軸にも
ロータリエンコーダを設け、それらロータリエンコーダ
からの検出信号に基づいて同期制御している。
【0005】ところで、ミシンモータとして、ロータリ
エンコーダを内蔵したサーボモータを適用するととも
に、針棒の針上位置に対応する主軸の原点位置を検出す
る主軸原点センサを設ける場合、そのロータリエンコー
ダからは、ミシンモータの基準位置の為の基準位置信号
(Z相信号)と、その基準位置からの回転角を求める為
のクロックパルス信号とからなるロータリエンコーダ信
号が出力されるようになっている。
【0006】即ち、主軸の原点位置とミシンモータの基
準位置とが精度良く同位相となるように、これらミシン
モータと主軸とを連結させることは不可能なので、電源
投入時には、ミシンモータを低速で回転させて、ミシン
モータの基準位置を検出する一方、その後更にミシンモ
ータを駆動させて主軸の原点位置を検出することで、こ
れら主軸の原点位置とミシンモータの基準位置とのズレ
位相角を求めておき、このズレ位相角とクロックパルス
信号と基づいて、同期制御の実行中における、縫針の上
死点や下死点のタイミング、或いは糸切りタイミングや
縫針と剣先の出合いタイミングなどの各種のタイミング
を演算で求めることが可能になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、ミシ
ンモータとしてサーボモータを適用し、主軸の原点位置
を検出する主軸原点センサを設ける場合に、主軸の原点
位置とミシンモータの基準位置とのズレ位相角の大きさ
により、電源投入時にミシンモータの基準位置を検出す
る為には、ミシンモータを少なくとも1回転させるとこ
とになり、このミシンモータに連結された主軸も同時に
1回転することから、主軸に連動した針棒が上下動する
ときに、針棒に装着されている縫針と糸輪捕捉用釜とが
干渉する可能性が発生する。そこで、ミシンモータの基
準位置が一見して分かるように、モータ軸とモータフレ
ームとに夫々マークを付加することも可能であるが、こ
の場合には、各モータ毎に基準位置を精度良く検出する
ことになり、コスト高になるという問題がある。
【0008】更に、主軸の原点位置とミシンモータの基
準位置とのズレ位相角が小さい場合であっても、電源投
入時にミシンモータの基準位置を検出する為にミシンモ
ータを回転駆動する場合に、その回転方向によってはミ
シンモータを少なくとも1回転させるとことになり、同
様に縫針と糸輪捕捉用釜とが干渉する可能性が発生す
る。そこで、針棒の下死点から上死点に向かうときと、
上死点から下死点に向かうときとで異なる針位置信号を
出力する針位置センサを設け、この針位置センサからの
針位置信号に基づいて、針棒を上死点の方に向かわせる
ようにミシンモータを回転させることで、縫針と糸輪捕
捉用釜との干渉を防止しながら、主軸の原点位置を検出
することも考えられるが、主軸原点センサを設ける上、
更に針位置センサを設けることになり、コスト高になる
こと、組付け作業が複雑になること、などの問題があ
る。
【0009】本発明の目的は、電源投入時に、縫針と糸
輪捕捉用釜との干渉を防止しつつ主軸の原点位置設定を
行えるように、ミシンモータをミシンに装着でき、また
主軸の原点位置検出制御を簡単化することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のミシンは、ミ
シンモータで主軸を介して駆動される縫針と、その縫針
と協働して上糸の糸輪を捕捉する糸輪捕捉用釜とを備え
たミシンにおいて、糸輪捕捉用釜を主軸とは独立に駆動
する駆動手段と、主軸の原点位置を検出する第1検出手
段と、ミシンモータの基準位置及び回転角度を検出する
第2検出手段と、第1検出手段の検出信号に基づいて主
軸の原点位置を指示する原点位置信号を受けたときに表
示するとともに、第2検出手段の検出信号に基づいてミ
シンモータの基準位置を指示する基準位置信号を受けた
ときに表示する表示手段とを備えたものである。
【0011】作用について説明すると、糸輪捕捉用釜は
駆動手段により主軸とは独立に駆動され、第1検出手段
は、主軸の原点位置を検出するとともに、第2検出手段
は、ミシンモータの基準位置及び回転角度を検出する。
ところで、表示手段は、第1検出手段の検出信号に基づ
いて主軸の原点位置を指示する原点位置信号を受けたと
きに表示するとともに、第2検出手段の検出信号に基づ
いてミシンモータの基準位置を指示する基準位置信号を
受けたときに表示する。
【0012】即ち、主軸を手動で回転させることで検出
された主軸の原点位置が表示され、またミシンモータを
手動で回転させることで検出されたミシンモータの基準
位置が表示されるので、針棒の上死点に対応する主軸の
原点位置とミシンモータの基準位置とのズレ位相角を小
さくして、主軸とミシンモータとを連結することがで
き、電源投入時に、ミシンモータの回転方向さえ決まれ
ば、針棒を上昇させるようにミシンモータを駆動して、
縫針と糸輪捕捉用釜との干渉を防止しつつ、主軸を原点
位置に設定したり、ミシンモータの基準位置を設定する
初期化制御を実行することができる。
【0013】請求項2のミシンは、請求項1の発明にお
いて、前記表示手段は、文字や記号を表示可能なディス
プレイを備え、原点位置信号や基準位置信号を受けたこ
とをディスプレイに表示するように構成されたものであ
る。作用について説明すると、請求項1と同様の作用を
奏するが、原点位置信号や基準位置信号を受けたことを
ディスプレイに表示されるので、これら原点位置や基準
位置を表示を介して容易に認識することができる。
【0014】請求項3のミシンは、請求項1又は請求項
2の発明において、前記第1検出手段は、主軸に取付け
られた半円状の検出作動板と、針棒が下死点から上死点
に向かうときと、上死点から下死点に向かうときとで異
なる検出信号を出力する検出スイッチとを備えたもので
ある。作用について説明すると、請求項1又は請求項2
と同様の作用を奏するが、主軸には半円状の検出作動板
が取付けられ、検出スイッチは、その検出作動板に対応
するか否かにより、針棒が下死点から上死点に向かうと
きと、上死点から下死点に向かうときとで異なる検出信
号を出力するので、この検出信号に基づいて、針棒が常
に上死点に向かうようにミシンモータの回転方向を容易
に決定できるとともに、針位置センサを別途設けること
なく、針棒の停止位置を検出できる。
【0015】請求項4のミシンは、請求項3の発明にお
いて、前記ミシンモータのモータ軸と主軸とがカップリ
ングを介して連結解除可能に連結されたものである。そ
れ故、ミシンモータと主軸との連結及びその解除が簡単
化する。請求項5のミシンは、請求項4の発明におい
て、少なくとも前記第2検出手段の検出信号に基づいて
駆動手段を主軸に同期させて駆動制御する同期制御手段
を備え、前記表示手段の制御プログラムと、同期制御手
段の制御プログラムとは同一の不揮発性メモリに格納さ
れたものである。
【0016】作用について説明すると、請求項4と同様
の作用を奏するが、同期制御手段は、少なくとも第2検
出手段の検出信号に基づいて駆動手段を主軸に同期させ
て駆動制御し、表示手段の制御プログラムと、同期制御
手段の制御プログラムとは同一の不揮発性メモリに格納
されているので、これら両制御プログラムを一括して同
一の不揮発性メモリに書き込みでき、また不揮発性メモ
リの管理が簡単化する。
【0017】請求項6のミシンは、請求項5の発明にお
いて、前記第1及び第2検出手段から検出信号を受け、
主軸の原点位置に対するミシンモータの基準位置のズレ
位相角が所定値以上になったときにエラーを表示するエ
ラー表示手段を備えたものである。作用について説明す
ると、請求項5と同様の作用を奏するが、エラー表示手
段は、第1及び第2検出手段から検出信号を受け、主軸
の原点位置に対するミシンモータの基準位置のズレ位相
角が所定値以上になったときにエラーを表示するので、
その所定値として、針棒に装着した縫針が糸輪捕捉用釜
に干渉しない値に設定することにより、主軸の原点位置
に対するミシンモータの基準位置のズレ位相角が大きい
場合でも、縫針と糸輪捕捉用釜との干渉を確実に防止す
ることができる。
【0018】請求項7のミシンは、ミシンモータで主軸
を介して駆動される縫針と、その縫針と協働して上糸の
糸輪を捕捉する糸輪捕捉用釜とを備えたミシンにおい
て、主軸に取付けられた半円状の検出作動板と、針棒が
下死点から上死点に向かうときと、上死点から下死点に
向かうときとで異なる検出信号を出力するとともに、検
出作動板の半径方向のエッジで主軸の原点位置を検出す
る検出手段とを備えたものである。
【0019】作用について説明すると、主軸に半円状の
検出作動板が取付けられ、検出手段は、針棒が下死点か
ら上死点に向かうときと、上死点から下死点に向かうと
きとで異なる検出信号を出力するとともに、検出作動板
の半径方向のエッジで主軸の原点位置を検出するので、
電源投入時に、この検出信号に基づいて、針棒が常に上
死点に向かうようにミシンモータの回転方向を容易に決
定して、主軸の原点位置設定制御を簡単化できるととも
に、針位置センサを別途設けることなく、針棒の停止位
置を簡単に検出できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る
2本針ミシンを概念的に図示したもので、この2本針ミ
シン1は、ズボンのベルトループ片の両端部に同時に閂
止め縫いを施す為のミシンである。図1に示すように、
ミシン本体は、ベッド部2とその後端側の基端部から立
ち上がる脚柱部3と脚柱部3の上端から前方へ水平に延
びるアーム部4及びヘッド部5とを有する。
【0021】アーム部4内の主軸6は、カップリング1
4を介して連結されたインダクションモータからなるミ
シンモータ7で駆動され、針棒8は針棒クランク機構9
を介して昇降駆動され、針棒8の下端の針支持体10に
は1対の縫針11a,11bが取付けられ、縫針11b
は、取付け位置を前後方向に調節可能に取付けられてい
る。ここで、主軸6はセットビス14aでカップリング
14に連結解除可能に固定されるとともに、ミシンモー
タ7のモータ軸7aはセットビス14bでカップリング
14に連結解除可能に固定されている。
【0022】更に、主軸6には、図1に示すように、半
円状の検出作動板47が固着され、この検出作動板47
に臨むように、フォトインタラプタからなる主軸原点セ
ンサ38(第1検出手段の検出スイッチに相当する)が
設けられ、この主軸原点センサ38は、図5に示すよう
に、針棒8が下死点から上死点に向かうとき、つまり主
軸6が180°から360°まで回転するときには、検
出作動板47に対向することから「L」レベルの針位置
信号を出力するとともに、上死点から下死点に向かうと
き、つまり主軸6が0°から180°まで回転するとき
には、検出作動板47に対向しないことから「H」レベ
ルの針位置信号を出力する。更に、主軸原点センサ38
は、針棒8の上死点に向かう方向から下死点に向かう方
向に切り換わりに対応する検出作動板47の半径方向の
エッジ47aで、主軸原点位置信号を出力する。
【0023】ベッド部2は、ベッド部本体部12と、こ
の前端側に所定の間隔を開けて配設された釜モジュール
13とを有し、ベッド部本体部12の前端部には糸輪捕
捉用の半回転釜15が設けられ、釜モジュール13の後
端部には糸輪捕捉用の半回転釜16が設けられ、両半回
転釜15,16内には夫々下糸ボビンが装着されてい
る。前記半回転釜15を主軸6の駆動力で駆動する為
に、ベッド部本体部12の内部には下軸17が配設さ
れ、主軸6のクランク部6aに連結したクランクロッド
18とセクターギヤ19とを介して下軸17の右端のギ
ヤ20が往復回転駆動され、通常のミシンと同様に、半
回転釜15は縫針11aの上下動と調時して駆動され
る。
【0024】釜モジュール13は、基本的には、半回転
釜16と、この半回転釜16を主軸6とは独立に駆動す
る釜駆動モータ21とをユニット化したものであり、半
回転釜16は、主軸6と同期駆動制御される釜駆動モー
タ21により釜駆動軸を介して駆動され、縫針11bの
上下動と協働して縫製対象物に閂止め縫いするようにに
っている。ここで、2本針ミシン1に設けられた針棒
8、縫針11a,11b、その駆動機構、天秤機構、加
工布(被縫製布)を前後方向と左右方向とに独立に送り
移動させる布送り機構等については、既存の2本針ミシ
ンと同様に構成されているので、その詳しい説明を省略
する。
【0025】図2は2本針ミシン1と作業テーブル22
等の正面図、図3はそれらの右側面図であり、図2、図
3に示すように、作業テーブル22の中央部に2本針ミ
シン1が装備され、作業テーブル22の下側には制御装
置30と、主軸6や釜駆動軸を必要に応じて回転させる
手動操作ユニット23とが配設され、作業テーブル22
の右端部には、液晶ディスプレイ24と操作部25とを
有する操作パネル26が立設されるとともに、ベルトル
ープ片の為のベルトループ連続体を供給するベルトルー
プ供給装置50が配設されている。
【0026】次に、2本針ミシン1に設けられた制御装
置30の制御系の概要について、図4のブロック図に基
づいて説明する。ここで、ベルトループ供給装置50は
その制御装置30に接続されている。制御装置30に設
けられた制御部31は、CPU32とROM33及びR
AM34とを含むマイクロコンピュータと、そのマイク
ロコンピュータにデータバスなどのバスを介して接続さ
れた入力インターフェース(図示略)及び出力インター
フェース(図示略)とから構成され、この入力インター
フェースには、起動スイッチ35と、操作パネル26
と、手動操作ユニット23と、主軸原点センサ38と、
ミシンモータ7に設けた第1ロータリエンコーダ39
と、釜駆動モータ21に設けた第2ロータリエンコーダ
40と、釜軸原点センサ41と、ミシンモータ7の原点
位置と主軸6の原点位置とを略合致させるようにして連
結させる原点設定モードを設定する為の原点設定スイッ
チ46の各々からの信号が供給される。
【0027】更に、出力インターフェースからは、操作
パネル26と、送り機構に設けられ、縫製対象物を載置
する布受け板(図示略)を、X方向(左右方向)に移動
駆動するR軸駆動モータ36の為の駆動回路42と、X
方向に直交するY方向(前後方向)に移動駆動するθ軸
駆動モータ37の為の駆動回路43と、ミシンモータ7
の為の駆動回路44と、釜駆動モータ21の為の駆動回
路45の各々に駆動信号や駆動パルス信号が供給され
る。ここで、ミシンモータ7と釜駆動モータ21とは夫
々ACサーボモータで構成されている。
【0028】前記操作パネル26には、図12に示すよ
うに、大型の液晶表示ディスプレイ24が設けられると
ともに、このディスプレイ24に種々の設定画面を切換
えて表示させたり、設定データを入力設定する為に、数
字「0」〜「9」の数字キー25aに加えて、縫製を開
始する縫製開始キー25bなどの複数の機能スイッチを
有する操作部25が設けられている。
【0029】また、釜軸原点センサ41は、半回転釜1
6の原点位置(例えば、針上位置に対応する0°の回転
位置)を検出して釜軸原点位置信号を出力するようにな
っている。第1ロータリエンコーダ(第2検出手段に相
当する)39は、ミシンモータ7の回転に応じて、クロ
ックパルス信号と、ミシンモータ7の1回転毎の基準位
置信号とからなるロータリエンコーダ信号を出力するよ
うになっている。また、第2ロータリエンコーダ40
は、釜駆動モータ21の回転に応じて、クロックパルス
信号と、釜駆動モータ21の1回転毎の基準位置信号と
からなるロータリエンコーダ信号を出力するようになっ
ている。
【0030】ROM33(不揮発性メモリに相当する)
には、複数種類の閂止め縫いの為のパターンデータがパ
ターン番号に対応させて格納されるとともに、2本針ミ
シン1の各種の制御の為の制御プログラム、本願特有の
後述の縫製制御の制御プログラムなどが格納されてい
る。この縫製制御には、第1ロータリエンコーダ39か
らのロータリエンコーダ信号と、第2ロータリエンコー
ダ40からのロータリエンコーダ信号とに基づいて、釜
駆動モータ21を主軸6に同期させる同期制御の制御プ
ログラムや、ミシンモータ7を主軸6に取付ける際に、
主軸原点位置を指示する原点位置信号やミシンモータ7
の基準位置を指示する基準位置信号を受けたときにディ
スプレイ24に表示する原点位置設定処理制御の制御プ
ログラムが格納されている。
【0031】即ち、同期制御の制御プログラムと原点位
置設定処理制御の制御プログラムとは、同一のROM3
3に格納されているので、これら両制御プログラムを一
括して同一のROM33に書き込みでき、またプログラ
ムROM33の管理が簡単化する。また、RAM34に
は、種々のワークメモリやバッファやカウンタなどが設
けられている。次に、2本針ミシン1の制御装置30の
制御部31で実行される縫製制御のルーチンについて、
図6〜図11のフローチャートに基づいて説明する。但
し、図中符号Si(i=10、11、12・・・)は各
ステップである。
【0032】先ず、ミシンモータ7の基準位置と主軸6
の原点位置を略合わせるようにして、ミシンモータ7を
ミシン1に取付ける為に、カップリング14をその一方
のセットビス14bでミシンモータ7のモータ軸7aに
取付けて、原点設定スイッチ46をON側に切換えてか
ら、この2本針ミシン1に電源を投入する。ここで、他
方のセットビス14aを緩めておき、主軸6とカップリ
ング14との連結を解除状態にしておく。電源が投入さ
れるとこの制御が開始され、原点設定スイッチ46がO
Nであることから(S10:Yes )、原点位置設定モード
が設定されて、原点位置設定処理制御(図7参照)が実
行される(S17)。
【0033】この制御が開始されると、先ずディスプレ
イ24には、原点位置設定用画面が表示される(S2
0)。例えば図12に示すように、主軸6の原点位置と
ミシンモータ7の基準位置とを設定する為の画面が表示
される。そして、オペレータが主軸6を手でゆっくりと
所定の回転方向に回転させることにより、主軸原点セン
サ38から、「L」レベルの針位置信号から「H」レベ
ルの針位置信号に立ち上がるときの主軸原点位置信号が
入力されないときには(S21:No)、「主軸原点位置」
に対応させて「非検出」がディスプレイ24に表示され
(S23)、また第1ロータリエンコーダ39から基準位
置信号が入力されないときには(S24:No)、「ミシン
モータ基準位置」に対応させて「非検出」がディスプレ
イ24に表示され(S26)、S21に戻る。
【0034】そして、主軸6を所定の回転方向に回転さ
せるときに、針棒8が略その上死点に到達して主軸原点
位置信号が検出されたときには(S21:Yes )、「主軸
原点位置」に対応させて「検出」がディスプレイ24に
表示される(S22)。例えば、図12に示すように、デ
ィスプレイ24には、「主軸原点位置」に対応させて
「検出」が表示される。次に、主軸6が回動しないよう
にして、オペレータはモータ軸7a又はカップリング1
4を手でゆっくりと所定の回転方向に回転させることに
より、ミシンモータ7の基準位置信号が検出されたとき
には(S24:Yes)、「ミシンモータ基準位置」に対応
させて「検出」がディスプレイ24に表示される(S2
5)。例えば、図13に示すように、ディスプレイ24
には、「ミシンモータ基準位置」に対応させて「検出」
が表示される。
【0035】即ち、原点位置設定により、針棒8の上死
点に対応する主軸6の原点位置と、ミシンモータ7の基
準位置とを表示を介して簡単に検出することができる。
そして、この状態で最終的にセットビス14aを固定し
て、主軸原点位置とミシンモータ7の基準位置とを略合
わせた状態で、ミシンモータ7を主軸6に連結すること
ができる。そして、電源を一旦遮断することで、この制
御が終了した後、原点設定スイッチ46をOFF側に切
換えてから、2本針ミシン1に電源を再投入する。
【0036】次に、電源が再投入されて縫製制御が実行
されたときには、原点設定スイッチ46がOFFである
ことから(S10:No)、先ず主軸6と半回転釜16とを
所定の初期位置に回動させる初期化処理制御(図8参
照)が実行される(S11)。この制御が開始されると、
先ず針棒8の上死点への退避処理制御(図9参照)が実
行される(S30)。この制御が開始されたときに、主軸
原点センサ38からの針位置信号が「L」レベルのと
き、つまり針棒8が下死点位置から上死点位置に向かう
途中のときは、ミシンモータ7が低速で正回転方向に駆
動されて主軸6が正回転駆動され(S41)、針棒8が最
短経路で略上死点位置に移動して、主軸原点センサ38
から主軸原点位置信号が入力されたときには(S43:Ye
s )、主軸6の正回転駆動が停止され(S44)、初期化
処理制御のS31にリターンする。
【0037】一方、針位置信号が「H」レベルのとき、
つまり針棒8が上死点から下死点に向かう途中のときは
(S40:No)、ミシンモータ7が低速で逆回転方向に駆
動されて主軸6が逆回転駆動され(S42)、同様に、針
棒8が略上死点位置に移動して主軸原点センサ38から
主軸原点位置信号が入力されたときには(S43:Ye
s)、主軸6の逆回転駆動が停止され(S44)、同様に
S31にリターンする。次に、初期化処理制御において、
釜軸原点位置と釜駆動モータ21の基準位置とのズレ位
相角演算処理制御(図10参照)が実行される(S3
1)。
【0038】この制御が開始されると、先ず釜駆動モー
タ21が駆動されて、釜駆動用の駆動軸が低速で正回転
駆動され(S50)、釜軸原点センサ41から釜軸原点位
置信号が入力されたときには(S51:Yes )、第2ロー
タリエンコーダ40から釜駆動モータ21の基準位置信
号が入力されるまで、第2ロータリエンコーダ40から
入力するクロックパルス信号のカウントが実行される
(S52、S53:No)。そして、釜駆動モータ21の基準
位置信号が入力されたときには(S53:Yes)、クロッ
クパルス信号のカウント作動が停止され(S54)、クロ
ックパルス信号のカウント値に基づいてズレ位相角θ1
が演算で求められ、RAM34のワークメモリに格納さ
れ(S55)、この制御を終了して、初期化処理制御のS
32にリターンする。
【0039】即ち、釜駆動モータ21の基準位置信号が
入力されるまでクロックパルス信号をカウントして求め
たズレ位相角θ1により、釜軸原点位置に対する釜駆動
モータ21の基準位置の位相ズレ量が判明する。次に、
初期化処理制御において、釜駆動モータ21の駆動によ
り駆動軸が、縫針11bに剣先98aが出会う所定の出
会い位置に対応する回転位置まで駆動される(S32)。
このとき、針棒8は略上死点に移動しているので、剣先
98aが縫針11bに衝突することはない。次に、主軸
原点位置とミシンモータ7の基準位置とのズレ位相角演
算処理制御(図11参照)が実行される(S33)。
【0040】この制御が開始されると、先ず主軸6が正
回転駆動され(S60)、第1ロータリエンコーダ39か
らミシンモータ7の基準位置信号が入力されるまで、ク
ロックパルス信号をカウントするとともに、クロックパ
ルス信号のカウント値に基づいて、主軸原点位置に対す
る基準位置のズレ位相角θ2が所定の位相角G(これが
所定値に相当する)以上か否かの判定が実行される(S
61〜S63)。ここで、この位相角Gは、これら主軸原点
位置とミシンモータ7の基準位置とのズレ位相角が大き
くなり、その基準位置信号が検出されたときに、ミシン
モータ7と同期して駆動される主軸6に連結されて下降
する縫針11bと半回転釜16とが干渉しないように、
例えば主軸原点位置に対して主軸6の正回転側に約10
°に設定されている。
【0041】そして、主軸原点位置に対するミシンモー
タ7の基準位置のズレ位相角θ2が位相角Gよりも小さ
いときに、ミシンモータ7の基準位置信号が入力された
ときには(S62:Yes )、クロックパルス信号のカウン
ト作動が停止され(S70)、クロックパルス信号のカウ
ント値に基づいてズレ位相角θ2が演算で求められ、R
AM34のワークメモリに格納され(S71)、この制御
を終了して、初期化処理制御のS34にリターンする。即
ち、ミシンモータ7の基準位置信号が入力されるまでク
ロックパルス信号をカウントして求めたズレ位相角θ2
により、主軸原点位置に対するミシンモータ7の基準位
置の位相ズレ量が判明する。
【0042】ところで、ミシンモータ7の基準位置信号
が入力されるまでに、ズレ位相角θ2が位相角G以上に
なったときには(S63:Yes )、先ず主軸6がズレ位相
角θ2に対応する主軸原点位置まで逆回転駆動された
後、更に継続して逆回転駆動され(S60)、第1ロータ
リエンコーダ39からミシンモータ7の基準位置信号が
入力されるまで、クロックパルス信号をカウントすると
ともに、クロックパルス信号のカウント値に基づいて、
主軸原点位置に対する基準位置のズレ位相角θ2が位相
角G(例えば、主軸原点位置に対して主軸6の逆回転側
に約10°)以上か否かの判定が実行される(S65〜S
67)。
【0043】そして、同様に、主軸原点位置に対するミ
シンモータ7の基準位置のズレ位相角θ2が位相角Gよ
りも小さいときに、ミシンモータ7の基準位置信号が入
力されたときには(S66:Yes )、S70〜S71が実行さ
れて、主軸原点位置に対するミシンモータ7の基準位置
の位相ズレ量が求められるが、ミシンモータ7の基準位
置信号が入力されるまでに、ズレ位相角θ2が位相角G
以上になったときには(S67:Yes )、縫針11bが下
降して半回転釜16に干渉するのを防止する為に、ミシ
ンモータ7による主軸6の回転駆動が停止され(S6
8)、エラー表示処理制御のサブルーチンに移行して、
エラーメッセージ「原点位置設定不良」をディスプレイ
24に表示させる等のエラー表示処理が実行される(S
69)。これにより、ズレ位相角θ2が大きい場合でも、
縫針と糸輪捕捉用釜との干渉を確実に防止することがで
きる。
【0044】次に、初期化処理制御において、主軸6が
上死点(針上停止位置)に対応するまでミシンモータ7
が回転駆動され(S34)、その後、半回転釜16が針棒
8の上死点に対応する位置まで釜駆動モータ21が回転
駆動され(S35)、この制御を終了して、縫製制御のS
12にリターンする。即ち、このとき、針棒8は上死点に
初期化されるとともに、半回転釜16もその上死点に対
応する位置に初期化されている。次に、縫製制御におい
て、操作パネル26の数字キー25aの操作で予め指定
された縫製データがROM33から読み込まれ(S1
2)、縫目模様の名称や縫製速度などの複数の縫製関連
情報を含む初期画面がディスプレイ24に表示される
(S13)。
【0045】そして、縫製開始キー25bが操作された
ときには(S14・S15:Yes )、縫製処理制御が実行さ
れ(S18)、S14に戻る。この縫製処理制御において
は、第1ロータリエンコーダ39からのクロックパルス
信号と、第2ロータリエンコーダ40からのクロックパ
ルス信号とに基づいて、釜駆動モータ21を主軸6に同
期させる駆動制御が実行されるとともに、両モータ3
6,37の駆動制御により送り機構が送り駆動されて、
ベルトループ片の両端部に閂止め縫いが同時に実行され
る。ところで、縫製開始キー25b以外の各種のキーが
操作されたときには(S15:No)、その操作された各種
のキーに対応する処理が実行され(S16)、S14戻る。
【0046】次に、主軸6に関する原点位置設定処理と
主軸の初期化処理の作用について説明する。カップリン
グ14のセットビス14bでカップリング14とミシン
モータ7のモータ軸7aとを連結させる一方、他方のセ
ットビス14aを緩めておき、主軸6とカップリング1
4との連結を解除状態にしておき、原点設定スイッチ4
6をON側に切換えてから電源を投入する。このとき、
ディスプレイ24には、原点位置設定用画面が表示され
るので、先ず針棒8が上昇する回転方向に主軸6を手で
ゆっくりと回転させることにより、針棒8が略その上死
点に到達して主軸原点位置信号が検出されたときには、
「主軸原点位置」に対応させて「検出」がディスプレイ
24に表示される。
【0047】次に、主軸6が回動しないようにして、モ
ータ軸7a又はカップリング14を手でゆっくりと所定
の回転方向に回転させることにより、ミシンモータ7の
基準位置信号が検出されたときには、「ミシンモータ基
準位置」に対応させて「検出」がディスプレイ24に表
示される。この状態で最終的にセットビス14aを固定
して、主軸原点位置とミシンモータ7の基準位置とを略
合わせた状態で、ミシンモータ7を主軸6に連結するこ
とができる。そして、原点設定スイッチ46をOFF側
に切換えてから電源を再投入して初期処理が実行され
る。即ち、ミシンモータ7により主軸6がその原点位置
に設定されるが、このときのミシンモータ7の回転方向
は、針位置信号に応じて、針棒8が上死点に向かう回転
方向に決定される。
【0048】そして、ミシンモータ7を先ず正回転方向
に駆動して、主軸原点位置に対するミシンモータ7の基
準位置のズレ位相角θ2が所定の位相角Gよりも小さい
ときに、モータ基準位置が検出されたときにはそのズレ
位相角θ2が記憶される。一方、そのズレ位相角θ2が
位相角G以上のときには、ミシンモータ7が逆回転駆動
され、主軸原点位置を越えてからのズレ位相角θ2が位
相角Gよりも小さいときには、そのズレ位相角θ2が記
憶されるが、ズレ位相角θ2が位相角G以上のときに
は、エラーメッセージ「原点位置設定不良」がディスプ
レイ24に表示される。
【0049】このように、ミシンモータ7を主軸6に取
付けるときには、カップリング14のセットビス14a
を緩めて、主軸6とミシンモータ7との連結を解除状態
にしておき、主軸原点位置が検出されてディスプレイ2
4に表示されるまで主軸6を手動で回転させ、またミシ
ンモータ7の基準位置が検出されてディスプレイ24に
表示されるまでミシンモータ7を手動で回転させること
で、針棒8の上死点に対応する主軸6の原点位置とミシ
ンモータ7の基準位置とのズレ位相角θ2を小さくし
て、主軸6とミシンモータ7とを連結することができ、
ミシンモータ7にその基準位置を指示するマークを設け
なくてもよく、低コスト化が図れるとともに、ミシンモ
ータ7の取付けを簡単化することができる。
【0050】また、主軸6に半円状の検出作動板47を
設け、主軸原点センサ38により、針棒が下死点から上
死点に向かうときと、上死点から下死点に向かうときと
で異なる検出信号を出力するとともに、針棒8の上死点
に向かう方向から下死点に向かう方向に切り換わりに対
応する検出作動板47の半径方向のエッジ47aで主軸
原点位置信号を出力するので、主軸6を原点位置に設定
したり、ミシンモータ7の基準位置を設定する初期設定
制御を実行する際に、針棒8が常に上死点に向かうよう
にして、縫針8と半回転釜16との干渉を防止しつつ、
ミシンモータ7の回転方向を容易に決定できるととも
に、針位置センサを別途設けることなく、針棒の停止位
置を検出できる。
【0051】尚、主軸原点位置やミシンモータ7の基準
位置を検出したときに、これらの検出を指示する表示ラ
ンプを点灯させるように構成したり、主軸原点センサ3
8を近接スイッチやリミットスイッチなどの各種のスイ
ッチやセンサで構成したり、ズレ位相角θ2が所定の位
相角Gよりも大きいときに、エラーランプを点灯させる
うよに構成したり、電源を投入した状態で、特定のキー
を操作することで原点位置設定処理制御と縫製制御とを
切換えて実行するように構成する等、前記実施形態に関
し、既存の技術や当業者に自明の技術に基づいて種々の
変更を加えることもあり得る。更に、半回転釜又は全回
転釜を備え、その回転釜をミシンモータとは異なる釜駆
動モータで駆動制御しつつ、1つの縫針で加工布に各種
の縫目を形成する本縫いミシン等の種々のミシンに本発
明を適用し得ることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】請求項1のミシンによれば、縫針と糸輪
捕捉用釜とを備えたミシンに、駆動手段と、第1及び第
2検出手段と、表示手段とを設け、主軸を手動で回転さ
せることで検出された主軸の原点位置が表示され、また
ミシンモータを手動で回転させることで検出されたミシ
ンモータの基準位置が表示されるので、ミシンモータに
その基準位置を指示するマークが設けてなくても、針棒
の上死点に対応する主軸の原点位置とミシンモータの基
準位置とのズレ位相角を小さくして、主軸とミシンモー
タとを容易に連結することができ、ミシンモータの取付
けを簡単化できる上、低コスト化が図れる。
【0053】請求項2のミシンによれば、請求項1と同
様の効果を奏するが、原点位置信号や基準位置信号を受
けたことをディスプレイに表示されるので、これら原点
位置や基準位置を表示を介して容易に認識することがで
きる。請求項3のミシンによれば、請求項1又は請求項
2と同様の効果を奏するが、主軸に取付けられた半円状
の検出作動板と、針棒が下死点から上死点に向かうとき
と、上死点から下死点に向かうときとで異なる検出信号
を出力する検出スイッチとを設けたので、この検出信号
に基づいて、針棒が常に上死点に向かうようにミシンモ
ータの回転方向を容易に決定できるとともに、針位置セ
ンサを別途設けることなく、針棒の停止位置を検出でき
る。
【0054】請求項4のミシンによれば、請求項3と同
様の効果を奏するが、前記ミシンモータのモータ軸と主
軸とがカップリングを介して連結解除可能に連結された
ものである。それ故、ミシンモータと主軸との連結及び
その解除が簡単化する。請求項5のミシンによれば、請
求項4と同様の効果を奏するが、少なくとも第2検出手
段の検出信号に基づいて駆動手段を主軸に同期させて駆
動制御する同期制御手段を設け、表示手段の制御プログ
ラムと、同期制御手段の制御プログラムとは同一の不揮
発性メモリに格納されているので、これら両制御プログ
ラムを一括して同一の不揮発性メモリに書き込みでき、
また不揮発性メモリの管理が簡単化する。
【0055】請求項6のミシンによれば、請求項5と同
様の効果を奏するが、第1及び第2検出手段から検出信
号を受け、主軸の原点位置に対するミシンモータの基準
位置のズレ位相角が所定値以上になったときにエラーを
表示するエラー表示手段を設けたので、その所定値とし
て、針棒に装着した縫針が糸輪捕捉用釜に干渉しない値
に設定することにより、主軸の原点位置に対するミシン
モータの基準位置のズレ位相角が大きい場合でも、縫針
と糸輪捕捉用釜との干渉を確実に防止することができ
る。
【0056】請求項7のミシンによれば、縫針と糸輪捕
捉用釜とを備えたミシンに、半円状の検出作動板と、検
出手段とを設け、針棒が下死点から上死点に向かうとき
と、上死点から下死点に向かうときとで異なる検出信号
と、検出作動板の半径方向のエッジで主軸の原点位置を
検出するので、電源投入時に、この検出信号に基づい
て、針棒が常に上死点に向かうようにミシンモータの回
転方向を容易に決定して、主軸の原点位置設定制御を簡
単化できるとともに、針位置センサを別途設けることな
く、針棒の停止位置を簡単に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る2本針ミシンを概念的
に示した斜視図である。
【図2】2本針ミシンを含む縫製装置の正面図である。
【図3】図2の縫製装置の右側面図である。
【図4】2本針ミシンの制御系の概略ブロック図であ
る。
【図5】ミシン主軸の回転位置に対する針棒や検出作動
板の作動位置、各種の信号を説明するタイムチャートで
ある。
【図6】縫製制御のルーチンの概略フローチャートであ
る。
【図7】原点位置設定処理制御のルーチンの概略フロー
チャートである。
【図8】主軸・釜軸初期化処理制御のルーチンの概略フ
ローチャートである。
【図9】針棒の上死点への大使処理制御のルーチンの概
略フローチャートである。
【図10】釜軸原点位置と釜駆動モータの基準位置との
ズレ位相角演算処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図11】主軸原点位置とミシンモータの基準位置との
ズレ位相角演算処理制御のルーチンの概略フローチャー
トである。
【図12】主軸原点だけ検出された原点位置設定画面を
示す説明図である。
【図13】主軸原点とミシンモータの基準位置とが検出
された原点位置設定画面を示す説明図である。
【符号の説明】
1 2本針ミシン 6 主軸 7 ミシンモータ 14 カップリング 21 釜駆動モータ 24 液晶ディスプレイ 26 操作パネル 31 制御部 32 CPU 33 ROM 34 RAM 38 主軸原点センサ 39 第1ロータリエンコーダ 40 第2ロータリエンコーダ 47 検出作動板 47a エッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野崎 剛寿 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 原田 幸一 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 藤田 知之 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 山口 稔 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンモータで主軸を介して駆動される
    縫針と、その縫針と協働して上糸の糸輪を捕捉する糸輪
    捕捉用釜とを備えたミシンにおいて、 前記糸輪捕捉用釜を主軸とは独立に駆動する駆動手段
    と、 前記主軸の原点位置を検出する第1検出手段と、 前記ミシンモータの基準位置及び回転角度を検出する第
    2検出手段と、 前記第1検出手段の検出信号に基づいて主軸の原点位置
    を指示する原点位置信号を受けたときに表示するととも
    に、第2検出手段の検出信号に基づいてミシンモータの
    基準位置を指示する基準位置信号を受けたときに表示す
    る表示手段と、 を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 前記表示手段は、文字や記号を表示可能
    なディスプレイを備え、原点位置信号や基準位置信号を
    受けたことをディスプレイに表示するように構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 【請求項3】 前記第1検出手段は、主軸に取付けられ
    た半円状の検出作動板と、針棒が下死点から上死点に向
    かうときと、上死点から下死点に向かうときとで異なる
    検出信号を出力する検出スイッチとを備えたことを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載のミシン。
  4. 【請求項4】 前記ミシンモータのモータ軸と主軸とが
    カップリングを介して連結解除可能に連結されたことを
    特徴とする請求項3に記載のミシン。
  5. 【請求項5】 少なくとも前記第2検出手段の検出信号
    に基づいて駆動手段を主軸に同期させて駆動制御する同
    期制御手段を備え、前記表示手段の制御プログラムと、
    同期制御手段の制御プログラムとは同一の不揮発性メモ
    リに格納されたことを特徴とする請求項4に記載のミシ
    ン。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2検出手段から検出信号
    を受け、主軸の原点位置に対するミシンモータの基準位
    置のズレ位相角が所定値以上になったときにエラーを表
    示するエラー表示手段を備えたことを特徴とする請求項
    5に記載のミシン。
  7. 【請求項7】 ミシンモータで主軸を介して駆動される
    縫針と、その縫針と協働して上糸の糸輪を捕捉する糸輪
    捕捉用釜とを備えたミシンにおいて、 前記主軸に取付けられた半円状の検出作動板と、 針棒が下死点から上死点に向かうときと、上死点から下
    死点に向かうときとで異なる検出信号を出力するととも
    に、検出作動板の半径方向のエッジで主軸の原点位置を
    検出する検出手段と、 を備えたことを特徴とするミシン。
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