JPH09273464A - スタータ - Google Patents

スタータ

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JPH09273464A
JPH09273464A JP2370297A JP2370297A JPH09273464A JP H09273464 A JPH09273464 A JP H09273464A JP 2370297 A JP2370297 A JP 2370297A JP 2370297 A JP2370297 A JP 2370297A JP H09273464 A JPH09273464 A JP H09273464A
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JP
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terminal
starter
brush
current
fuse
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JP2370297A
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English (en)
Inventor
Shigeru Yumiyama
茂 弓山
Rikio Goto
力雄 後藤
Naoki Sumiya
直樹 住谷
Kenichi Sanuga
憲一 佐怒賀
Atsushi Saeki
敦史 佐伯
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短時間定格であっても、難燃性材料を用いるこ
となく熱的絶縁破壊を防止できるスタータを提供する。 【解決手段】直流電動機装置1の中継ターミナル6と、
電磁石スイッチ装置7の接続ターミナル9との間には、
所定温度になると溶断して電流を遮断するヒューズ8が
設けられている。ヒューズ8が溶断する所定温度を適宜
設定してやることにより、例えば、可動接点37とB端
子17及びM端子27との溶着やスタータ100外の接
点機構の溶着等の不具合により連続運転状態となった場
合や、回転子5がロックし過大電流通電状態となった場
合等を仮想した場合であっても、短時間のうちにヒュー
ズが高温になって溶断し電流を遮断するように構成する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関始動用の
スタータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スタータ内部の通電回路中に熱的
弱点部を設けて、通電部が非常に高温となって熱的に絶
縁破壊が生じないようにしたものが実開平4−6497
2号公報に開示されている。上記考案は、スタータ内部
の通電回路を構成するブラシピグテールに熱的に溶断す
るヒューズ作用を兼ね備えさせたものである。この構成
は連続通電によって通電回路が高温になると、ブラシピ
グテールが溶断して通電回路の以上高温を防止すること
ができるが、必ずしも良好な結果が得られるとは言えな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、ま
ず、プラス側のピグテールには、モータの内外をシール
し、ブラケット、ヨーク等のアース部品との絶縁を確保
するために絶縁ブッシュが設けられている。この絶縁ブ
ッシュは、部品の機能上、通常ゴム等の可燃物でできて
おり、ピグテールが溶断するとその溶解熱で絶縁ブッシ
ュそのものが劣化し、絶縁破壊する可能性があった。例
えば、ピグテール(ヒューズ)が銅で、絶縁ブッシュが
ゴムの場合、銅の溶解温度は1000℃、ゴムの炭化温
度は200〜300℃程度である。この組み合わせの場
合は、連続通電という異常操作を、ピグテールを溶断さ
せて遮断したとしても、そのときの溶解熱で絶縁ブッシ
ュが劣化してしまう可能性がある。
【0004】また、マイナス側のピグテールの場合は、
絶縁ブッシュはないが、必然的にモータ内に発生する溶
解熱で周囲の絶縁物が劣化する可能性があり、必ずしも
好ましいとは言えない。
【0005】本発明の目的は、通電回路が連続通電の異
常状態であっても電動機内部或いは電磁石スイッチ装置
内部に熱的絶縁破壊が及ばないようにしたスタータを容
易に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的は、直流電動機装置と電磁石スイッチ装
置とを備え、かつ、前記直流電動機装置は、回転子に備
えられ電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、該回転子
に備えられ前記電機子コイルに電気的に接続される整流
子と、前記整流子に給電するプラス側の第1のブラシ
と、マイナス側の第2のブラシとを有し、前記電磁石ス
イッチ装置は、外部電源と電気的に接続される第1の端
子と、前記第1のブラシに電気的に接続される第2の端
子と、前記第1の端子と第2の端子との間を接続・遮断
する可動接点とを有するスタータにおいて、所定温度に
なると溶断して給電を遮断する電流遮断機構を、前記第
1のブラシのリードワイヤ端と前記第2の端子との間を
結ぶ導電路であって、かつ前記直流電動機装置及び前記
電磁石スイッチ装置の外部に設けたことを特徴とするス
タータによって達成される。内燃機関始動時には、例え
ばキースイッチがONにされることで、外部電源と電気
的に接続されている電磁石スイッチ装置の第1の端子と
直流電動機装置の第1のブラシに電気的に接続されてい
る第2の端子とを接続・遮断する可動接点が閉じられて
これら2つの端子が接続され、外部電源、第1の端子、
可動接点、第2の端子、第1のブラシ、整流子、コイ
ル、及び第2のブラシを含む電気回路に電流が流れる。
つまり、外部電源からスタータ内に導入された電流は、
電磁石スイッチ装置の第1の端子→可動接点→第2の端
子→直流電動機装置の第1のブラシ→整流子のうち第1
のブラシに接するセグメント→コイル→整流子のうち第
2のブラシに接するセグメント→第2のブラシと流れ、
さらに例えば、第2のブラシと電気的に接続されたプレ
ートからエンドブラケットを介して、再び外部電源へと
流れる。このようにして、直流電動機装置の回転子及び
回転軸を回転させる。一旦始動した後は、キースイッチ
OFFに戻すことにより、可動接点が開かれて電流の流
れが遮られ直流電動機装置の回転は停止する。ここで、
本発明においては、第1のブラシのリードワイヤ端と第
2の端子との間を結ぶ導電路に所定温度で溶断する電流
遮断機構が設けられている。そして、上述したような通
常のスタータ動作ではその時間的長さはせいぜい数秒〜
十数秒の短時間であり、電流遮断機構は機能しない。し
かしながら、電流遮断機構が溶断する所定温度を適宜設
定してやることにより、例えば、可動接点と第1及び第
2の端子との溶着やスタータ外の接点機構の溶着等の不
具合により連続運転状態となった場合や回転子がロック
し過大電流通電状態となった場合等を仮想した場合であ
っても、直流電動機装置及び電磁石スイッチ装置の外部
で短時間のうちに電流遮断機構が高温になって溶断し電
流を遮断するように構成することができる。これによ
り、直流電動機装置と電磁石スイッチ装置の内部に多く
使われている絶縁物等の可燃物に影響を与えることなく
容易確実に通電回路を遮断することができる。
【0007】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記電流遮断機構はヒューズであって、前記リードワイ
ヤを含むいずれの導体電流経路断面積よりもその電流経
路断面積を最小としていることを特徴とするスタータに
よって達成される。これにより、電気回路がすべて同一
部材で構成された場合には、電流経路断面積が最小であ
る電流遮断機構が確実にもっとも早く溶断する。よっ
て、電気回路中にある他の可燃物が加熱し熱的に絶縁破
壊するより早く、確実に電流を遮断することができる。
【0008】(3)上記(1)において、また好ましく
は、前記電磁石スイッチ装置に設けられ前記第2の端子
に電気的に接続された接続ターミナルと、前記直流電動
機装置に設けられ前記第1のブラシに電気的に接続され
た中継ターミナルとをさらに有し、かつ、前記電流遮断
機構を、前記接続ターミナルと前記中継ターミナルとの
間に設けたことを特徴とするスタータが提供される。電
磁石スイッチ装置からの取り出し口に設けた接続ターミ
ナルと、直流電動機からの取り出し口に設けた中継ター
ミナルとの間に電流遮断機構を設けることにより、電流
遮断機構を、直流電動機装置及び電磁石スイッチ装置の
外部に確実に配置することができる。
【0009】(4)上記(1)において、また好ましく
は、前記電磁石スイッチ装置に設けられ前記第2の端子
に電気的に接続された接続ターミナルと、前記直流電動
機装置に設けられ前記第1のブラシに電気的に接続され
た中継ターミナルとをさらに有し、かつ、前記電流遮断
機構は、前記接続ターミナルと一体的に形成されている
ことを特徴とするスタータによって達成される。
【0010】(5)上記(1)において、また好ましく
は、前記電磁石スイッチ装置に設けられ前記第2の端子
に電気的に接続された接続ターミナルと、前記直流電動
機装置に設けられ前記第1のブラシに電気的に接続され
た中継ターミナルとをさらに有し、かつ、前記電流遮断
機構は、前記中継ターミナルと一体的に形成されている
ことを特徴とするスタータによって達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明の第1の実施形態を図1に
より説明する。図1は、本実施形態のスタータの全体構
造を表す一部破断側面図である。この図1において、ス
タータ100は、いわゆる2軸式スタータであり、直流
電動機装置1と、この直流電動機装置1からの回転力を
内燃機関のリングギヤ70に伝達する出力軸71と、こ
の出力軸71上を摺動可能に嵌装され出力軸71からの
回転力が伝達されるオーバランニングクラッチ装置72
と、電磁石(図示せず)及びこの電磁石励磁時に吸引駆
動されるプランジャロッド73を備えた電磁石スイッチ
装置7と、一端がプランジャロッド73に係合され他端
がオーバランニングクラッチ装置72に係合されたシフ
トレバー74とを有している。
【0012】直流電動機装置1は、電機子鉄心に巻装さ
れた電機子コイル(図示せず)及びその電機子コイルと
電気的に接続される整流子15を備えた回転子5と、金
属製のエンドブラケット11と、このエンドブラケット
11の底面に固定された金属製のプレート2と、このプ
レート2上に直接固定された負のブラシホルダ13と、
この負のブラシホルダ13に摺動自在に保持され、整流
子15に当接する負のブラシ3と、プレート2上に絶縁
板24を介して固定された正のブラシホルダ14と、こ
の正のブラシホルダ14に摺動自在に保持され、整流子
15に当接する正のブラシ4と、この正のブラシ4と電
気的に接続された中継ターミナル6とを備えている。負
のブラシ3及び正のブラシ4はそれぞれ、図示しない押
しバネで整流子15に押しつけられることで整流子15
の各ブラシ側セグメントに当接している。そして負のブ
ラシ3はリードワイヤ23でプレート2と直接接続され
ており、正のブラシ4はリードワイヤ34で中継ターミ
ナル6の直流電動機装置1の内側端に接続されている。
また中継ターミナル6は弾性体の絶縁ブッシュ16に保
持され、この絶縁ブッシュ16を介してエンドブラケッ
ト11に固定されており、一端が直流電動機装置1の外
側に突出している。
【0013】一方、電磁石スイッチ装置7はまた、外部
電源(バッテリ)のプラス端子と電気的に接続されるB
端子17と、直流電動機装置1の正のブラシ4に電気的
に接続されたM端子27と、B端子17とM端子27と
の間を接続・遮断可能な可動接点37と、ナット67を
介しM端子27に固定されM端子27に電気的に接続さ
れた接続ターミナル9と、B端子17及びM端子27の
周囲絶縁のための絶縁部品47と、可動接点37の周囲
絶縁のための絶縁部品57とを備えている。また可動接
点37の開閉動作は、電磁石スイッチ装置7に内蔵され
ている電磁石により行われ、プランジャロッド73の吸
引動作と同時に行われる。
【0014】そしてまた、直流電動機装置1の正のブラ
シ4のリードワイヤ34端部とM端子27との間を結ぶ
導電路であってかつ直流電動機装置1及び電磁石スイッ
チ装置7の外部位置、具体的には、直流電動機装置1の
中継ターミナル6と電磁石スイッチ装置7の接続ターミ
ナル9との間には、所定温度になると溶断して電流を遮
断するヒューズ8が設けられている。すなわち、正のブ
ラシ4との電気的接続では中継ターミナル6を介し、ま
たM端子27との電気的接続では接続ターミナル9を介
することにより、ヒューズ8が確実に直流電動機装置1
及びスイッチ装置7の外部に配置され、これら直流電動
機装置1及びスイッチ装置7内の機器・部材に影響を与
えることなく遮断機能を果たせるようになっている。
【0015】上記構成のスタータ100における動作及
び作用効果を以下に説明する。内燃機関始動時には、例
えば図示しないキースイッチがONにされ電磁石が励磁
されることで、外部電源と電気的に接続されている電磁
石スイッチ装置7のB端子17と直流電動機装置1の正
のブラシ14に電気的に接続されているM端子27とを
接続・遮断する可動接点37が閉じられてこれら2つの
端子17,27が接続され、外部電源、B端子17、可
動接点37、M端子27、正のブラシ14、整流子1
5、コイル、及び負のブラシ13を含む電気回路に電流
が流れる。つまり、外部電源からスタータ100内に導
入された電流は、電磁石スイッチ装置7のB端子17→
可動接点37→M端子27→接続ターミナル9→ヒュー
ズ8→直流電動機装置1の中継ターミナル6→リードワ
イヤ34→正のブラシ14→整流子15のうち正のブラ
シ14に接するセグメント→コイル→整流子15のうち
負のブラシ13に接するセグメント→負のブラシ13→
リードワイヤ23→プレート2→エンドブラケット11
→外部電源と流れる。このようにして、直流電動機装置
1の回転子5及び回転軸を回転させる。一旦始動した後
は、キースイッチをOFFに戻すことにより、電磁石の
吸引力が解除されて可動接点37が開かれ、電流の流れ
が断たれ直流電動機装置1の回転は停止する。
【0016】ここで、本実施形態のスタータ100にお
いては、中継ターミナル6・接続ターミナル9間に、所
定温度で溶断するヒューズ8が設けられている。そし
て、上述したような通常のエンジンを起動するスタータ
動作では、その時間的長さはせいぜい数秒から十数秒の
短時間であることから、ヒューズ8は機能しない。しか
しながら、ヒューズ8が溶断する所定温度を適宜設定し
てやることにより短時間のうちにヒューズが高温になっ
て溶断し、電流を容易確実に遮断することができる。例
えば、可動接点37とB端子17及びM端子27との溶
着やスタータ100以外の接点機構の溶着等の不具合に
より連続運転状態となった場合や、回転子5がロックし
過大電流通電状態となった場合等を仮想した場合であっ
ても、これにより、直流電動機装置1と電磁石スイッチ
装置7の内部に多く使われている絶縁物(例えば絶縁板
24、絶縁ブッシュ16、絶縁部品47,57等)や可
燃性導電物等の可燃物の絶縁破壊を防止することができ
る。したがって、周辺部品・内燃機関本体も絶縁破壊か
ら守ることができる。言い換えれば、周辺機器の耐熱性
に関して必要以上に気を遣う必要はなく、絶縁物に難燃
性の材料を使用した場合のようにコストアップの要因と
なったり、長時間定格で設計した場合のようにスタータ
100全体が大型化・重量化することがない。
【0017】なお、上記実施形態においては、電磁石ス
イッチ装置7のM端子27とヒューズ8とを接続ターミ
ナル9を介して接続したが、これに限られない。すなわ
ち、ヒューズ8とM端子27とを直接接続しても良い。
この場合も、同様の効果を得る。また上記実施形態にお
いては、直流電動機装置1の正のブラシ14とヒューズ
8とを中継ターミナル6を介して接続したが、これに限
られない。すなわち、ヒューズ8と正のブラシ14とを
直接接続しても良い。この場合も、同様の効果を得る。
【0018】本発明の第2の実施形態を図2及び図3に
より説明する。本実施形態は、ヒューズと接続ターミナ
ルを一体化した実施形態である。図2は、本実施形態に
よるスタータ200の要部構造を表す一部破断側面図で
あり、図3は図2中A方向から見た矢視拡大図である。
第1の実施形態と同等の部材には同一の符号を付す。図
2及び図3において、スタータ200が第1の実施形態
のスタータ100と異なる主要な点は、ヒューズの設置
構造である。すなわち、電磁石スイッチ装置7の接続タ
ーミナル209にヒューズ部分209Aを一体に設け、
この接続ターミナル209と中継ターミナル6とを、リ
ードワイヤ244で接続したことである。このとき、リ
ードワイヤ244と、接続ターミナル209のヒューズ
部分209Aとの関係は、以下のように構成されてい
る。すなわち、リードワイヤ244及び接続ターミナル
209はともに銅製であるが、リードワイヤ244は、
スタータの通常始動時の負荷(約数秒〜十数秒程度)で
電流密度が約27A/mm2となるように電流経路断面
積を設定しているのに対し、ヒューズ部分209Aは、
この負荷で電流密度が約32A/mm2となるように電
流経路断面積を設定している。言い換えれば、このヒュ
ーズ部分209Aは、リードワイヤ244よりも電流経
路断面積を小さく設定し電流がそれだけ狭い断面に集中
するようになっており、また他の部材との関係では、前
述したB端子17〜正のブラシ14〜整流子15〜負の
ブラシ13〜エンドブラケット11までで構成される電
流回路中に電流を通電したとき、いちばん最初に高温と
なり溶断するように構成されている。したがって、これ
ら電流回路を構成する部材がすべて銅等の同一部材で構
成されている場合には、ヒューズ部分209Aは、リー
ドワイヤ244を含むいずれの導体電流経路断面積より
もその電流経路断面積を最小としている。その他の構成
は、第1の実施形態とほぼ同様である。
【0019】本実施形態によっても、接続ターミナル2
09のヒューズ部分209Aの遮断機能により、第1の
実施形態と同様の効果を得る。すなわち具体的には、仮
に電磁石スイッチ装置7のM端子27と直流電動機装置
1の接続ターミナル6とをリードワイヤ244のみで接
続したとすると、可動接点37とB端子17及びM端子
27との溶着やスタータ200外の接点機構の溶着等の
不具合による連続運転状態を仮想した場合、リードワイ
ヤ244は電流密度が約27A/mm2になり約150
秒で溶断する。そしてこの間、スタータ200各部材の
温度は上昇し続け、リードワイヤ244の溶断直前では
例えば正のブラシ4近傍で約500℃に達するが、この
500℃という高温は、各種絶縁部品(絶縁板24、絶
縁ブッシュ16、絶縁部品47,57等)や可燃性導電
部材等の可燃物の絶縁破壊を完全に防止するには非常に
困難な温度である。しかしながら本実施形態のスタータ
200ではヒューズ部分209Aが介在することから、
上記のような仮想ケースでも、各部が500℃に到達す
る前にヒューズ部分209Aの電流密度が約32A/m
2になり約120秒で溶断するので、上記のような絶
縁破壊を完全に防止することができる。同様に、M端子
27と中継ターミナル6とをリードワイヤ244のみで
接続し、回転子5がロックし過大電流通電状態となった
場合を仮想した場合、リードワイヤ244の電流密度は
約90A/mm2となる。そしてロックした時点からリ
ードワイヤ244の溶断までの間、上記連続通電状態と
同様になる。しかしながら本実施形態のスタータ200
ではヒューズ部分209Aが介在しており、このヒュー
ズ部分209Aの電流密度が約110A/mm2になっ
て必ずリードワイヤ244より先に約約10秒で溶断す
るので、この場合も上記のような絶縁破壊を完全に防止
することができる。
【0020】本発明の第3の実施形態を図4により説明
する。本実施形態は、ヒューズと中継ターミナルを一体
化した実施形態である。第2の実施形態と同等の部材に
は同一の符号を付す。図4は、本実施形態によるスター
タの要部構造を表す拡大図であり、第2の実施形態にお
ける図3に対応する図である。図3において、第2の実
施形態のスタータ200と異なる主要な点は、ヒューズ
の設置構造である。すなわち、直流電動機装置1の中継
ターミナル306にヒューズ部分306Aを一体に設
け、この中継ターミナル306と接続ターミナル9と
を、リードワイヤ344で接続したことである。このと
き、リードワイヤ344と中継ターミナル306のヒュ
ーズ部分306Aとの関係は、上記第2の実施形態のリ
ードワイヤ244と接続ターミナル209のヒューズ部
分209Aとの関係と同様に構成されている。すなわ
ち、リードワイヤ344及び中継ターミナル306はと
もに銅製であるが、リードワイヤ344は、スタータの
通常始動時の負荷(約数秒〜十数秒程度)で電流密度が
約27A/mm2となるように電流経路断面積を設定し
ているのに対し、ヒューズ部分306Aは、この負荷で
電流密度が約32A/mm2となるように電流経路断面
積を設定している。言い換えれば、このヒューズ部分3
06Aは、リードワイヤ344よりも電流経路断面積を
小さく設定し電流がそれだけ狭い断面に集中するように
なっており、また他の部材との関係では、前述したB端
子17〜正のブラシ14〜整流子15〜負のブラシ13
〜エンドブラケット11までで構成される電流回路中に
電流を通電したとき、いちばん最初に高温となり溶断す
るように構成されている。したがって、これら電流回路
を構成する部材がすべて銅等の同一部材で構成されてい
る場合には、ヒューズ部分306Aは、リードワイヤ3
44を含むいずれの導体電流経路断面積よりもその電流
経路断面積を最小としている。その他の構成は、第2の
実施形態とほぼ同様である。
【0021】本実施形態によっても、中継ターミナル3
06のヒューズ部分306Aの遮断機能により、第2の
実施形態と同様の効果を得る。すなわち具体的には、仮
に電磁石スイッチ装置7の接続ターミナル9と直流電動
機装置1の正のブラシ4とをリードワイヤ344のみで
接続したとすると、可動接点37とB端子17及びM端
子27との溶着やスタータ外の接点機構の溶着等の不具
合による連続運転状態を仮想した場合、リードワイヤ3
44は電流密度が約27A/mm2になり約150秒で
溶断する。そしてこの間、スタータ各部材の温度は上昇
し続け、リードワイヤ344の溶断直前では例えば正の
ブラシ4近傍で約500℃に達するが、この500℃と
いう高温は、各種絶縁部品(絶縁板24、絶縁ブッシュ
16、絶縁部品47,57等)や可燃性導電部材等の可
燃物の絶縁破壊を完全に防止するには非常に困難な温度
である。しかしながら本実施形態のスタータではヒュー
ズ部分306Aが介在することから、上記のような仮想
ケースでも、各部が500℃に到達する前にヒューズ部
分306Aの電流密度が約32A/mm2になり約12
0秒で溶断するので、上記のような絶縁破壊を完全に防
止することができる。同様に、接続ターミナル9と正の
ブラシ4とをリードワイヤ344のみで接続し、回転子
5がロックした過大電流通電状態を仮想した場合、リー
ドワイヤ344の電流密度は約90A/mm2、ヒュー
ズ部分306Aの電流密度が約110A/mm2とな
る。そしてロックした時点からリードワイヤ244の溶
断までの間、上記連続通電状態と同様になる。しかしな
がら上記同様ヒューズ部分209Aが介在しており、こ
のヒューズ部分209Aの電流密度が約110A/mm
2になって必ずリードワイヤ244より先に約約10秒
で溶断するので、この場合も上記のような絶縁破壊を完
全に防止することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、電気回路のうち第1の
ブラシ・第2の端子間に所定温度で溶断する電流遮断機
構が設けられているので、電流遮断機構が溶断する所定
温度を適宜設定してやることにより、例えば、可動接点
と第1及び第2の端子との溶着やスタータ外の接点機構
の溶着等の不具合により連続運転状態となった場合や回
転子がロックし過大電流通電状態となった場合等を仮想
した場合であっても、直流電動機装置及び電磁石スイッ
チ装置の外部で短時間のうちに電流遮断機構が高温にな
って溶断し電流を遮断するように構成することができ
る。したがって、直流電動機装置と電磁石スイッチ装置
の内部に多く使われている絶縁物等の絶縁破壊を防止す
ることができる。よって、周辺部品・内燃機関本体への
悪影響を防止することができる。そしてこのとき、絶縁
物に難燃性の材料を使用した場合のようにコストアップ
の要因となったり、長時間定格で設計した場合のように
スタータ全体が大型化・重量化することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のスタータの全体構造
を表す一部破断側面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態によるスタータの要部
構造を表す一部破断側面図である。
【図3】図2中A方向から見た矢視拡大図である。
【図4】本発明の第3の実施形態によるスタータの要部
構造を表す拡大図である。
【符号の説明】
1 直流電動機装置 2 プレート 3 負のブラシ(第2のブラシ) 4 正のブラシ(第1のブラシ) 5 回転子 6 中継ターミナル 7 電磁石スイッチ装置 8 ヒューズ 9 接続ターミナル 11 エンドブラケット 13 負のブラシホルダ 14 正のブラシホルダ 15 整流子 16 絶縁ブッシュ 17 B端子(第1の端子) 23 リードワイヤ 24 絶縁板 27 M端子(第2の端子) 34 リードワイヤ 37 可動接点 47 絶縁部品 57 絶縁部品 67 ナット 100 スタータ 200 スタータ 209 接続ターミナル 209A ヒューズ部分 244 リードワイヤ 306 中継ターミナル 306A ヒューズ部分 344 リードワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐怒賀 憲一 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 佐伯 敦史 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電動機装置と電磁石スイッチ装置とを
    備え、かつ、前記直流電動機装置は、回転子に備えられ
    電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、該回転子に備え
    られ前記電機子コイルに電気的に接続される整流子と、
    前記整流子に給電するプラス側の第1のブラシと、マイ
    ナス側の第2のブラシとを有し、前記電磁石スイッチ装
    置は、外部電源と電気的に接続される第1の端子と、前
    記第1のブラシに電気的に接続される第2の端子と、前
    記第1の端子と第2の端子との間を接続・遮断する可動
    接点とを有するスタータにおいて、 所定温度になると溶断して給電を遮断する電流遮断機構
    を、前記第1のブラシのリードワイヤ端と前記第2の端
    子との間を結ぶ導電路であって、かつ前記直流電動機装
    置及び前記電磁石スイッチ装置の外部に設けたことを特
    徴とするスタータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスタータにおいて、前記
    電流遮断機構はヒューズであって、前記リードワイヤを
    含むいずれの導体電流経路断面積よりもその電流経路断
    面積を最小としていることを特徴とするスタータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスタータにおいて、前記
    電磁石スイッチ装置に設けられ前記第2の端子に電気的
    に接続された接続ターミナルと、前記直流電動機装置に
    設けられ前記第1のブラシに電気的に接続された中継タ
    ーミナルとをさらに有し、かつ、前記電流遮断機構を、
    前記接続ターミナルと前記中継ターミナルとの間に設け
    たことを特徴とするスタータ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のスタータにおいて、前記
    電磁石スイッチ装置に設けられ前記第2の端子に電気的
    に接続された接続ターミナルと、前記直流電動機装置に
    設けられ前記第1のブラシに電気的に接続された中継タ
    ーミナルとをさらに有し、かつ、前記電流遮断機構は、
    前記接続ターミナルと一体的に形成されていることを特
    徴とするスタータ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のスタータにおいて、前記
    電磁石スイッチ装置に設けられ前記第2の端子に電気的
    に接続された接続ターミナルと、前記直流電動機装置に
    設けられ前記第1のブラシに電気的に接続された中継タ
    ーミナルとをさらに有し、かつ、前記電流遮断機構は、
    前記中継ターミナルと一体的に形成されていることを特
    徴とするスタータ。
JP2370297A 1996-02-09 1997-02-06 スタータ Pending JPH09273464A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2014062518A (ja) * 2012-09-24 2014-04-10 Hitachi Automotive Systems Ltd 始動電動機

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