JPH09270544A - 巨大磁気抵抗効果素子 - Google Patents

巨大磁気抵抗効果素子

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JPH09270544A
JPH09270544A JP8077972A JP7797296A JPH09270544A JP H09270544 A JPH09270544 A JP H09270544A JP 8077972 A JP8077972 A JP 8077972A JP 7797296 A JP7797296 A JP 7797296A JP H09270544 A JPH09270544 A JP H09270544A
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Junji Matsuzono
淳史 松園
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センス電流の密度に依存する抵抗変化率の低
下を防止することができ、センス電流の密度が大きい領
域であっても高い磁界感度を得ることを可能とする 【解決手段】 磁気媒体平面に対して直交方向にセンス
電流が流れる縦型の磁気抵抗効果素子において、少なく
とも2層以上の軟磁性層と非磁性導電層とが多層に積層
されてなり、センス電流の電流経路となる領域2に幅広
な領域3を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度の磁気記録
装置に内蔵された薄膜磁気ヘッド及び高感度磁気センサ
一等に用いられる巨大磁気抵抗効果素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ等の磁気記憶装
置の面記録密度をより高めるために、磁界感度の高い磁
気抵抗効果素子を用いた薄膜磁気ヘッドが実用化されて
おり、その有効性が確かめられている。
【0003】実用されている磁気抵抗効果素子は、異方
性磁気抵抗効果と呼ばれる効果に基づいており、一般に
2%程度の抵抗変化率を示す。一方で、巨大磁気抵抗効
果と呼ばれる全く異なる原理に基づいて5%以上の抵抗
変化率を示す素子が種々の構成で提案されている。
【0004】この巨大磁気抵抗効果を利用した素子(以
下、MR素子という。)を用いて、従来の異方性磁気抵
抗効果を使ったものより更に大きな磁界感度を有する薄
膜磁気ヘッドを実現するための研究も盛んに行われてい
る。
【0005】巨大磁気抵抗効果は、Cu、Ag等からな
る非磁性導電層によって適当な距離だけ隔てられた磁性
層間の磁気モーメントであるスピン間の角度が変化する
ことによって発生する。その抵抗変化量は、スピン間の
角度をθとすればcosθに比例する。従って、巨大磁
気抵抗効果を発現するためには、隣接する磁性層のスピ
ン同士が外部磁界に対して異なった動きをして、角度変
化を生じる必要がある。
【0006】MR素子の膜構成には、隣接スピン間に角
度変化を生じさせるメカニズムに対応して、大きく分け
て例えば結合型の多層膜、誘導フェリ型の多層膜及びス
ピンバルブ膜の三つの種類がある。
【0007】結合型の多層膜では、磁性層間の交換結合
力を負にすることによって、磁性層が反強磁性的に配列
する状態にされている。したがって、この結合型の多層
膜では、磁性層のスピンの向きが交互にそれぞれ180
°逆方向の状態とされている。
【0008】誘導フェリ型の多層膜は、硬磁性層と軟磁
性層とが交互に積層されている。この誘導フェリ型の多
層膜では、軟磁性層のみが外部磁界に応答する状態にさ
れている。
【0009】スピンバルブ膜は、非磁性導電層を挟んで
磁性層が2層に配置されている。このスピンバルブ膜で
は、硬磁性層もしくは反強磁性層の交換バイアス磁界に
よって一方の磁性層にピンニングされた軟磁性層を用い
て他方の磁性層のみが外部磁界に応答する状態にされて
いる。
【0010】これらのうち、結合型の多層膜及び誘導フ
ェリ型の多層膜では、シート形状で10%以下の大きい
抵抗変化率を得ることができる。
【0011】しかしながら、これら結合型の多層膜及び
誘導フェリ型の多層膜では、素子形状で高電流密度下で
はセンス電流から発生する磁界によって隣接するスピン
の向きが揃ってしまうために、抵抗変化率が低下すると
いう問題点があった。
【0012】これに対してスピンバルブ膜は、シート形
状で4%以下の抵抗変化率を示し、結合型の多層膜及び
誘導フェリ型の多層膜の抵抗変化率に比較して小さい。
【0013】しかしながら、スピンバルブ膜は、外部磁
界に応答する磁性層(以下、自由層という。)が一層の
みであるため、磁化が固定された層(以下、固定層とい
う。)からの反磁界と、センス電流による電流磁界(s
elf field)等とを相殺させて、適当なバイア
ス点、即ち、固定層のスピンと自由層のスピンが直交す
る状態に保持することができる。このため、スピンバル
ブ膜は、高電流密度下でも抵抗変化率が低下せずに自己
バイアスもかかるように設計することができる。
【0014】このような理由から、実際に素子レベルで
の試作研究が行われている。そして、スピンバルプ膜だ
けが、現状で実用になり得るとされている。結合型の多
層膜及び誘導フェリ型の多層膜では、現状で実用になり
得る例が報告されていない。
【0015】ところで、スピンバルブ膜は、上述した以
外にも、多数試作され発表されている。そして、これら
スピンバルブ膜は、いずれもがセンス電流を磁気媒体平
面に対して平行方向に流す、いわゆる横型の磁気抵抗効
果素子である。
【0016】これに対して、異方性磁気抵抗効果を用い
た磁気抵抗効果型ヘッドには、センス電流を磁気媒体平
面に対して略直交方向に流す、いわゆる縦型のMR素子
が研究されている。
【0017】この縦型のMR素子は、横型の磁気抵抗効
果素子と異なり一定電流密度下でトラック幅を減少して
も出力が一定であるため、狭トラック化の際に横型の磁
気抵抗効果素子よりも相対的に高出力となるといった長
所がある。
【0018】また、縦型のMR素子は、磁気記録媒体に
対する媒体対向面であるABS(Air Bearin
g Surface)に配置されている全ての導電部材
を同一電位にすることができるため、静電破壊に対して
強いといった長所がある。
【0019】さらにまた、縦型の磁気抵抗効果素子は、
センス電流磁界によって、容易軸方向に安定化されるた
め、磁区安定化膜が不要であるといった長所がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、結合
型の多層膜及び誘導フェリ型の多層膜は、抵抗変化率が
大きくとれ、飽和磁界を小さくすることができるため、
シート形状での磁界感度を大きくすることができる。
【0021】しかしながら、この結合型の多層膜及び誘
導フェリ型の多層膜は、素子形状で高い電流密度の領域
で動作させた場合に抵抗変化率が低下するため、磁界感
度が小さくなるといった問題点が生じる。
【0022】この間題点が生じることの理由は、センス
電流によって発生する自己磁界の影響で隣接スピンの方
向が略平行となり、これら隣接する二つのスピンが応答
する角度の向きがほほ同じとなるので、隣接スピン間の
角度変化が小さくなるためである。
【0023】そこで、本発明は、センス電流の密度に依
存する抵抗変化率の低下を防止することができ、センス
電流の密度が高い領域であっても高い磁界感度を得るこ
とを可能とする巨大磁気抵抗効果素子を提供することを
目的に提案されたものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係る巨大磁気抵抗効果素子は、磁気媒体平面に対し
て直交方向にセンス電流が流れる縦型の磁気抵抗効果素
子である。この巨大磁気抵抗効果素子は、少なくとも2
層以上の軟磁性層と非磁性導電層とが多層に積層されて
なり、センス電流の電流経路となる領域に幅広な領域を
有する。
【0025】以上のように構成された本発明に係る巨大
磁気抵抗効果素子では、電流経路の領域にセンス電流が
流され、幅広な領域にもセンス電流が流される。この巨
大磁気抵抗効果素子では、幅広な領域を流れるセンス電
流の密度が低下するため、センス電流により生じる電流
磁界が小さくなる。このため、この巨大磁気抵抗効果素
子では、幅広な領域に位置する各磁性層の隣接スピンが
略平行に揃い難くなる。したがって、この巨大磁気抵抗
効果素子では、幅広な領域に位置する各磁性層のスピン
が反強磁性的な配置に保持される。
【0026】そして、この巨大磁気抵抗効果素子では、
幅広な領域に位置する各磁性層が、電流経路の幅広な領
域を除く領域に位置する各磁性層と面内で強磁性結合を
している。このため、この巨大磁気抵抗効果素子では、
幅広な領域に位置して反強磁性的な配置に保持された各
磁性層のスピンの影響により、電流経路の領域に位置す
る各磁性層のスピンも反強磁性的な配置に保持される。
【0027】また、この目的を達成した本発明に係る他
の巨大磁気抵抗効果素子は、磁気媒体平面に対して直交
方向にセンス電流が流れる縦型磁気抵抗効果素子であ
る。この巨大磁気抵抗効果素子は、軟磁性層と非磁性導
電層とを多層に積層してなる素子部材と、この素子部材
のセンス電流の電流経路となる領域に接触した導電部材
とを備えている。上記導電部材は、素子部材のセンス電
流の電流経路となる領域より幅広に形成されている。
【0028】以上のように構成された本発明に係る巨大
磁気抵抗効果素子では、素子部材にセンス電流が流さ
れ、導電部材にもセンス電流が流される。この巨大磁気
抵抗効果素子では、素子部材において導電部材と接続さ
れている領域を流れるセンス電流の密度が低下するた
め、センス電流により生じる電流磁界が小さくなる。こ
のため、この巨大磁気抵抗効果素子では、素子部材にお
いて導電部材と接続されている領域に位置する各磁性層
の隣接スピンが略平行に揃い難くなる。したがって、こ
の巨大磁気抵抗効果素子では、素子部材において導電部
材と接続されている領域に位置する各磁性層のスピンが
反強磁性的な配置に保持される。
【0029】そして、この巨大磁気抵抗効果素子は、素
子部材において導電部材と接続されている領域に位置す
る各磁性層が、素子部材において導電部材と接続されて
いる領域を除く領域に位置する各磁性層と面内で強磁性
結合をしている。このため、この巨大磁気抵抗効果素子
では、素子部材において導電部材と接続されている領域
に位置して反強磁性的な配置に保持された各磁性層のス
ピンの影響により、素子部材において導電部材と接続さ
れている領域を除く領域に位置する各磁性層のスピンが
反強磁性的な配置に保持される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図1乃至図10の図面を参照して詳細に説
明する。本発明の第1の実施の形態として示す巨大磁気
抵抗効果素子(以下、GMR素子という。)1は、実際
の応用に際して、センス電流を流すために先端部4及び
後端部5に先端電極及び後端電極がそれぞれ配置されて
いる。また、GMR素子1は、線密度方向の分解能が得
られるように上下シールド磁性体のギャップ部に素子全
体が配置されている。
【0031】本発明の第1の実施の形態として示すGM
R素子1は、図1に示すように、少なくとも2層以上の
軟磁性層と非磁性導電層とが多層に積層されて構成され
ている。このGMR素子1は、縦長矩形状の電流経路部
2の長手方向の中央領域が幅広部3とされている。電流
経路部2及び幅広部3は、エッチングにより所定形状に
形成されている。この電流経路部2には、先端部4及び
後端部5にそれぞれ接続された先端電極及び後端電極に
より、長手方向にセンス電流が流される。
【0032】幅広部3は、電流経路部2に対して直交し
た状態に一体に突出された横長矩形状とされている。こ
の幅広部3は、電流経路部2の厚さ寸法と略々等しい厚
さ寸法を有している。また、この幅広部3は、電流経路
部2の幅寸法より大とされた幅寸法を有している。さら
に、この幅広部3は、電流経路部2の長さ寸法より小と
された長さ寸法を有している。
【0033】以上のように構成された第1の実施の形態
GMR素子1は、先端電極及び後端電極により、図1に
矢印Mで示す方向に電流経路部2の後端部5から先端部
4へとセンス電流が流されるとともに、図1中に矢印N
で示すように、幅広部3にもセンス電流が流される。こ
のとき、GMR素子1では、電流経路部2の幅広部3を
流れるセンス電流の密度が低下するため、センス電流に
より生じる電流磁界が小さくなる。このため、GMR素
子1では、電流経路部2の幅広部3に位置する各磁性層
の隣接スピンが略平行に揃い難くなる。したがって、こ
のGMR素子1では、電流経路部2の幅広部3に位置す
る各磁性層のスピンが反強磁性的な配置に保持される。
【0034】また、幅広部3では、幅寸法を十分に広く
した場合に、この両端部に位置する各磁性層の隣接スピ
ンが略平行に揃い難くなることが一層顕著となる。この
ため、この幅広部3では、両端部に位置する各磁性層の
スピンが反強磁的な配置に保持される。
【0035】そして、このGMR素子1は、電流経路部
2の幅広部3に位置する各磁性層が、電流経路部2の先
端部4及び後端部5に位置する各磁性層と面内で強磁性
結合をしている。このため、このGMR素子1では、幅
広部3に位置して反強磁性的な配置に保持された各磁性
層のスピンの影響により、電流経路部2の先端部4及び
後端部5に位置する各磁性層のスピンが反強磁性的な配
置に保持される。
【0036】さらに、このGMR素子1は、電流経路部
2の先端部4及び後端部5に先端電極及び後端電極が接
続された場合に、電流経路部2の先端部4と後端部5と
の電極が接続された領域を流れるセンス電流の密度が低
下する。したがって、電流経路部2の先端部4及び後端
部5の電極が接続された領域においては、センス電流に
より生じる電流磁界が小さくなる。このため、このGM
R素子1は、これら先端部4及び後端部5の電極が接続
された領域に位置する各磁性層のスピンが反強磁性的な
配置に保持される。
【0037】したがって、上述した第1の実施の形態G
MR素子1では、電流経路部2に位置する各磁性層のス
ピンが反強磁的な配置に保持されるため、この各磁性層
間における反強磁性結合が破壊されることが防止され
る。
【0038】また、このGMR素子1では、電流経路部
2の幅広部3が、電流経路部2を流れるセンス電流の密
度を低下させ、センス電流により生じる熱の発生を防止
する。さらに、このGMR素子1では、電流経路部2に
位置する各磁性層間における反強磁性結合が破壊される
ことが防止される。
【0039】このため、このGMR素子1では、電流経
路部2において先端部4と後端部5との間の領域である
感磁部で、センス電流の密度に依存する抵抗変化率の低
下を防止することができ、高い磁界感度を得ることがで
きる。
【0040】さらに、このGMR素子1では、電流経路
部2の感磁部の長さである感磁部長が短く、センス電流
の密度が低い先端部4と後端部5とが近傍に位置する場
合に、電流経路部2に幅広部3を設けたとしてもこの感
磁部の領域でセンス電流の密度に依存する抵抗変化率の
低下を防止することができる。したがって、このMR素
子では、センス電流の密度が高い領域であっても高い磁
界感度を得ることができる。
【0041】特に、このGMR素子1は、図2に示すよ
うに、感磁部長が0μmより大きく2μm以下の範囲に
ある場合に、各磁性層間における反強磁性結合が破壊し
ない範囲のセンス電流の密度において、抵抗変化率の低
下を防止することができる。
【0042】また、第1の実施の形態GMR素子1は、
電流経路部2の長手方向の中央領域の一部が幅広部3と
されているが、図3に示すように、感磁部長に応じて電
流経路部2の複数箇所が幅広部6とされても良い。
【0043】本発明の第2の実施の形態として示すGM
R素子10は、図4に示すように、縦長矩形状の素子部
材11と、この素子部材11上に設けられた横長矩形状
の導電部材12とを備えている。素子部材11及び導電
部材12は、エッチングによりそれぞれ所定形状に形成
されている。
【0044】この素子部材11は、少なくとも2層以上
の軟磁性層と非磁性導電層とが多層に積層されて構成さ
れている。この素子部材11には、先端部13及び後端
部14にそれぞれ接続された先端電極及び後端電極によ
り、長手方向にセンス電流が流される。
【0045】この導電部材12は、素子部材11に対し
て直交した状態に電気的に接続されている。この導電部
材12は、素子部材11の厚さ寸法の10倍程度とされ
た厚さ寸法を有している。この導電部材12の厚さ寸法
は、素子部材11の後端部14に接続される後端電極の
厚さ寸法と略等しいとされている。また、この導電部材
12は、素子部材11の幅寸法より大とされた幅寸法を
有している。さらに、この導電部材12は、素子部材1
1の長さ寸法より小とされた長さ寸法を有している。
【0046】以上のように構成された第2の実施の形態
GMR素子10は、先端電極及び後端電極により、図4
中に矢印Mで示す方向に、素子部材11の後端部14か
ら先端部13へとセンス電流が流されるとともに、図4
中に矢印Nで示す方向に、導電部材12にもセンス電流
が流される。このとき、GMR素子10では、素子部材
11において導電部材12と接続されている領域を流れ
るセンス電流の密度が低下するため、センス電流により
生じる電流磁界がより小さくなる。このため、GMR素
子10では、素子部材11において導電部材12と接続
されている領域に位置する各磁性層の隣接スピンが略平
行に揃い難くなる。したがって、このGMR素子10で
は、素子部材11において導電部材12と接続されてい
る領域に位置する各磁性層のスピンが反強磁性的な配置
に保持される。
【0047】そして、このGMR素子10は、素子部材
11において導電部材12と接続されている領域に位置
する各磁性層が、素子部材11の先端部13及び後端部
14に位置する各磁性層と強磁性結合をしている。この
ため、このGMR素子10では、素子部材11において
導電部材12と接続されている領域に位置して反強磁性
的な配置に保持された各磁性層のスピンの影響により、
素子部材11の先端部13及び後端部14に位置する各
磁性層のスピンが反強磁性的な配置に保持される。
【0048】さらに、このGMR素子10は、素子部材
11の先端部13及び後端部14に先端電極及び後端電
極が接続された場合に、素子部材11の先端部13と後
端部14との電極が接続された領域をそれぞれ流れるセ
ンス電流の密度が低下する。したがって、素子部材11
の先端部13及び後端部14においては、センス電流に
より生じる電流磁界が小さくなる。このため、このGM
R素子10は、これら先端部13及び後端部14の電極
が接続されて領域に位置する磁性層のスピンが反強磁性
的な配置に保持される。
【0049】したがって、上述した第2の実施の形態G
MR素子10では、素子部材11に位置する各磁性層の
スピンが反強磁的な配置に保持されるため、この各磁性
層間における反強磁性結合が破壊されることが防止され
る。
【0050】また、このGMR素子10では、導電部材
12にセンス電流が流れるため、素子部材11が放熱効
果を生じる。さらに、このGMR素子10では、素子部
材11に位置する各磁性層間における反強磁性結合が破
壊されることから防止される。
【0051】したがって、このGMR素子10では、素
子部材11において先端部13と後端部14との間の領
域である感磁部で、センス電流の密度に依存する抵抗変
化率の低下を防止することができ、高い磁界感度を得る
ことができる。
【0052】さらに、このGMR素子10では、素子部
材11の感磁部の長さである感磁部長が短く、センス電
流の密度が低い先端部13と後端部14とが近傍に位置
する場合に、この感磁部の領域でセンス電流の密度に依
存する抵抗変化率の低下を防止することができる。した
がって、このMR素子では、センス電流の密度が高い領
域であっても高い磁界感度を得ることができる。
【0053】また、第2の実施の形態GMR素子10
は、図5に示すように、導電部材12が非磁性導電材料
の他、軟磁性導電材料等の磁性導電材料により形成され
ても良い。このとき、このGMR素子20は、素子部材
11において磁性導電部材21と接続されている領域
で、抵抗変化率が低下し、検出される信号電圧の変化量
が小さくなる。このため、このGMR素子20は、素子
部材11において磁性導電部材21と接続されている領
域が感磁部として有効に機能しなくなり、導磁路として
のみ機能する。したがって、このGMR素子20では、
素子部材11において磁性導電部材21と接続されてい
る領域が、導磁路として作用するので外部からの磁束を
感磁部まで効率良く入力することができる。
【0054】この結果、例えば、巨大磁気抵抗効果型磁
気ヘッド(以下、GMRヘッドという。)に備えられた
場合に、磁気媒体からの磁束を感磁部まで効率良く入力
することができるため、より大きな再生出力を得るよう
に作用することができる。
【0055】また、第2の実施の形態GMR素子10
は、図6に示すように、素子部材11と導電部材12と
の間に位置して、導電部材12と略々同形状の絶縁膜3
1を設けても良い。このGMR素子30では、絶縁膜3
1及び導電部材12にセンス電流が流れるため、素子部
材11が放熱効果を生じる。このため、GMR素子10
は、素子部材11に位置する各磁性層間における反強磁
性結合が破壊されることが防止される。
【0056】本発明の第3の実施の形態として示すGM
R素子40は、図7に示すように、略十字状の素子部材
41と、この素子部材41上に設けられた横長矩形状の
導電部材42とを備えている。素子部材41及び導電部
材42は、エッチングによりそれぞれ所定形状に形成さ
れている。
【0057】素子部材41は、少なくとも2層以上の軟
磁性層と非磁性導電層とが多層に積層されて構成されて
いる。このGMR素子40は、縦長矩形状の電流経路部
43の長手方向の中央領域が幅広部44とされている。
この電流経路部43には、先端部45及び後端部46に
それぞれ接続された先端電極及び後端電極により、長手
方向にセンス電流が流される。
【0058】幅広部44は、電流経路部43に対して直
交した状態に一体に突出された横長矩形状とされてい
る。この幅広部44は、電流経路部43の厚さ寸法と略
々等しい厚さ寸法を有している。また、この幅広部44
は、電流経路部43の幅寸法より大とされた幅寸法を有
している。さらに、この幅広部44は、電流経路部43
の長さ寸法より小とされた長さ寸法を有している。
【0059】導電部材42は、素子部材41の幅広部4
4の領域に位置して電気的に接続されている。この導電
部材42は、素子部材41の幅広部44と略々同形状に
形成されている。
【0060】この導電部材42は、素子部材41の厚さ
寸法の10倍程度とされた厚さ寸法を有している。この
導電部材42の厚さ寸法は、素子部材41の後端部46
に接続される後端電極の厚さ寸法と略等しいとされてい
る。また、この導電部材42は、素子部材41の幅広部
44の幅寸法と略等しい幅寸法を有している。さらに、
この導電部材42は、素子部材41の電流経路部43の
長さ寸法より小とされた長さ寸法を有している。
【0061】以上のように構成された第3の実施の形態
GMR素子40は、先端電極及び後端電極により、図7
中に矢印Mで示す方向に、素子部材41の電流経路部4
3の後端部46から先端部45へとセンス電流が流され
るとともに、図7中に矢印Nで示す方向に、素子部材4
1の幅広部44や導電部材42にもセンス電流が流され
る。このとき、GMR素子40では、素子部材41にお
いて導電部材42と接続されている幅広部44を流れる
センス電流の密度が低下するため、センス電流により生
じる電流磁界が小さくなる。このため、GMR素子40
では、素子部材41の幅広部44に位置する各磁性層の
隣接スピンが略平行に揃い難くなる。したがって、この
GMR素子40では、素子部材41において導電部材4
2と接続されている幅広部44に位置する各磁性層のス
ピンが反強磁性的な配置に保持される。
【0062】また、素子部材41では、幅広部44の幅
寸法を十分に広くした場合に、この幅広部44の両端部
に位置する各磁性層の隣接スピンが略平行に揃い難くな
ることが一層顕著となる。このため、この素子部材41
の幅広部44では、両端部に位置する各磁性層のスピン
が反強磁的な配置に保持される。
【0063】そして、このGMR素子40は、素子部材
41において導電部材42と接続されている幅広部44
に位置する各磁性層が、素子部材41の先端部45及び
後端部46に位置する各磁性層と面内で強磁性結合をし
ている。このため、このGMR素子40では、素子部材
41において導電部材42と接続されている幅広部44
に位置して反強磁性的な配置に保持された各磁性層のス
ピンの影響により、素子部材41の先端部45及び後端
部46に位置する各磁性層のスピンが反強磁性的な配置
に保持される。
【0064】さらに、このGMR素子40は、素子部材
41の先端部45及び後端部46に先端電極及び後端電
極が接続された場合に、素子部材41の先端部45と後
端部46との電極が接続された領域を流れるセンス電流
の密度が低下する。したがって、素子部材41の先端部
45及び後端部46の電極が接続された領域において
は、センス電流により生じる電流磁界が小さくなる。こ
のため、このGMR素子40は、素子部材41の先端部
45及び後端部46の電極が接続された領域に位置する
磁性層のスピンが反強磁性的な配置に保持される。
【0065】したがって、上述した第3の実施の形態G
MR素子40では、素子部材41に位置する各磁性層の
スピンが反強磁的な配置に保持されるため、この各磁性
層間における反強磁性結合が破壊されることから防止さ
れる。
【0066】また、このGMR素子40では、導電部材
42が、素子部材41を流れるセンス電流の密度を低下
させ、センス電流により生じる熱の発生を防止する。ま
た、このGMR素子40では、導電部材42にセンス電
流が流れるため、素子部材41が放熱効果を生じる。こ
のため、このGMR素子40では、素子部材41に位置
する各磁性層間における反強磁性結合が破壊されること
から防止される。
【0067】したがって、このGMR素子40では、素
子部材41において先端部45と後端部46との間の領
域である感磁部で、センス電流の密度に依存する抵抗変
化率の低下を防止することができ、高い磁界感度を得る
ことができる。
【0068】さらに、このGMR素子40では、素子部
材41の感磁部の長さである感磁部長が短く、センス電
流の密度が低い先端部45と後端部46とが近傍に位置
する場合に、この感磁部の領域でセンス電流の密度に依
存する抵抗変化率の低下を防止することができる。した
がって、このMR素子では、センス電流の密度が高い領
域であっても高い磁界感度を得ることができる。
【0069】また、第3の実施の形態GMR素子40
は、図8に示すように、導電部材42が非磁性導電材料
の他、軟磁性材料等の磁性導電材料により形成されても
良い。このとき、このGMR素子50は、素子部材41
において磁性導電部材51と接続されている領域で、抵
抗変化率が低下し、検出される信号電圧の変化量が小さ
くなる。このため、このGMR素子50は、素子部材4
1において磁性導電部材51と接続されている領域が感
磁部として有効に機能しなくなり、導磁路としてのみ機
能する。したがって、このGMR素子50では、素子部
材41において磁性導電部材51と接続されている領域
が、導磁路として作用するので外部からの磁束を感磁部
まで効率良く入力することができる。
【0070】この結果、このGMR素子50は、例え
ば、巨大磁気抵抗効果型磁気ヘッドに備えられた場合
に、磁気媒体からの磁束を感磁部まで効率良く入力する
ことができるため、より大きな再生出力を得るように作
用することができる。
【0071】また、第3の実施の形態GMR素子40
は、図9に示すように、素子部材41において電流経路
部43を除く幅広部44に対応して2箇所に一対の導電
部材61、61を設けても良い。このGMR素子60で
は、一対の導電部材61、61が、素子部材41を流れ
るセンス電流の密度を低下させ、センス電流により生じ
る熱の発生を防止する。また、このGMR素子60で
は、導電部材61、61にセンス電流が流れるため、素
子部材41が放熱効果を生じる。このため、GMR素子
60は、素子部材41の各磁性層間における反強磁性結
合が破壊されることから防止される。
【0072】さらに、第3の実施の形態GMR素子40
は、素子部材41の長手方向の中央領域の一部が幅広部
44とされているが、図10に示すように、感磁部長に
応じて素子部材41の複数箇所が幅広部47とされても
良い。
【0073】上述した実施の形態GMR素子を備えたG
MRヘッド70の製造方法の一例について、図11の図
面を参照して詳細に説明する。このGMRヘッド70を
製造する製造方法は、まず、非磁性基板上に下部磁性層
71を積層する。次に、これら下部磁性層71上にスパ
ッタリングにより下部絶縁層72を積層する。下部絶縁
層72上にGMR膜をスパッタリング装置、蒸着装置、
イオンビームスパッタリング装置、或いは分子ビームス
パッタリング装置等を用いて成膜する。そして、このG
MR膜の表面にフォトレジストを塗布し、フォトリソグ
ラフィ手法により所定形状のレジストマスクを形成す
る。そして、エッチング装置を用いて、このレジストマ
スクに形成されたパターンに倣ってイオンミリングによ
りGMR膜を所定の平面形状に形成し、GMR素子73
とする。このとき、第1の実施の形態又は第3の実施の
形態のGMR素子を適用するときには、幅広部を有する
形状に形成される。
【0074】また、下部絶縁層72及びGMR素子73
上にスパッタリングによりSiO2等の中間絶縁層74
を0.3μm程度に積層する。次に、中間絶縁層74
に、反応性イオンエッチング装置を用いてエッチングに
より、GMR素子73の後端部73Bが露出する接続孔
を設ける。GMR素子73は、中間絶縁層74に対して
エッチングレートが低い条件で、接続孔が設けられたと
きでも厚さ寸法が確保される。
【0075】このとき、第2の実施の形態又は第3の実
施の形態のGMR素子を適用するときには、中間絶縁層
74に、導電部材及び磁性導電部材とGMR素子73と
の電気的接続する接続開口部も設ける。そして、これら
接続開口部を通じてGMR素子73と電気的に接続する
ように、Cu等の非磁性導電材料やパーロマイ等の軟磁
性導電材料を0.2μm程度に積層する。この導電材料
をエッチングにより所定形状に形成する。
【0076】このとき、第3の実施の形態GMR素子に
おいては、この導電材料をエッチングにより所定形状に
形成して後端電極75、導電部及び磁性導電部とする。
【0077】また、中間絶縁層74上にスパッタリング
によりCu等の導電材料を0.3μm程度に積層する。
この導電材料をエッチングにより所定形状に形成してバ
イアス導体76とする。次に、これら後端電極75及び
バイアス導体76上にスパッタリングによりエッチング
レートの大きいSiO2 等の上部絶縁層77を0.3μ
m程度に積層する。
【0078】次に、この上部絶縁層77の先端側の表面
にフォトレジストを塗布し、150℃以上の温度でハー
ドキュアしてテーパ状のレジストマスクを形成する。そ
して、このレジストマスクに形成されたパターンに倣っ
て反応性イオンエッチング装置を用いてエッチングによ
り、上部絶縁層77の先端側をテーパ状に形成し、GM
R素子73の先端部73Aが露出する接続孔を設ける。
【0079】その後、上部絶縁層77及び中間絶縁層7
4上にスパッタリングによりTi等の導電材料を積層す
る。そして、導電材料をエッチングにより所定形状に形
成して先端電極78とする。次に、この先端電極78上
に上部磁性層79を積層し、この上部磁性層79上に記
録用のインダクティブヘッド80、保護層を順次に積層
する。以上の工程の後、所定形状に切り出すことによっ
て、GMRヘッド70が完成する。
【0080】
【発明の効果】本発明に係る巨大磁気抵抗効果素子によ
れば、電流経路の領域に位置する各磁性層のスピンが反
強磁的な配置に保持されるため、この各磁性層間におけ
る反強磁性結合が破壊されることから防止される。
【0081】また、この巨大磁気抵抗効果素子では、幅
広な領域が、電流経路の領域を流れるセンス電流の密度
を低下させ、センス電流により生じる熱の発生を防止す
る。さらに、この巨大磁気抵抗効果素子では、幅広な領
域により放熱効果を生じるため、電流経路の領域に位置
する各磁性層間における反強磁性結合が破壊されること
から防止される。
【0082】したがって、この巨大磁気抵抗効果素子で
は、電流経路の領域で、センス電流の密度に依存する抵
抗変化率の低下を防止することができ、高い磁界感度を
得ることができる。
【0083】また、本発明に係る巨大磁気抵抗効果素子
によれば、素子部材に位置する各磁性層のスピンが反強
磁的な配置に保持されるため、この各磁性層間における
反強磁性結合が破壊されることから防止される。
【0084】また、この巨大磁気抵抗効果素子では、導
電部材が、素子部材を流れるセンス電流の密度を低下さ
せ、センス電流により生じる熱の発生を防止する。さら
に、この巨大磁気抵抗効果素子では、導電部材により放
熱効果を生じるため、素子部材に位置する各磁性層間に
おける反強磁性結合が破壊されることから防止される。
【0085】したがって、この巨大磁気抵抗効果素子で
は、素子部材の領域で、センス電流の密度に依存する抵
抗変化率の低下を防止することができ、高い磁界感度を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態GMR素子を示
す斜視図である。
【図2】各感磁部長におけるセンス電流の密度に対する
抵抗変化率を示す特性図である。
【図3】同GMR素子の変形例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態GMR素子を示
す斜視図である。
【図5】同GMR素子の変形例を示す斜視図である。
【図6】同GMR素子の変形例を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る第3の実施の形態GMR素子を示
す斜視図である。
【図8】同GMR素子の変形例を示す斜視図である。
【図9】同GMR素子の変形例を示す斜視図である。
【図10】同GMR素子の変形例を示す斜視図である。
【図11】上記各GMR素子を備えたGMRヘッドを示
す要部断面図である。
【符号の説明】
1 GMR素子、 2 電流経路部、 3 幅広部、
10 GMR素子、11 素子部材、 12 導電部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2層以上の軟磁性層と非磁
    性導電層とが多層に積層されてなり、 センス電流の電流経路となる領域に再生トラック幅より
    も幅広な領域を有することを特徴とする巨大磁気抵抗効
    果素子。
  2. 【請求項2】 センス電流の電流経路となる領域の感磁
    部長が0μmより大きく2μm以下であることを特徴と
    する請求項1に記載の巨大磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 軟磁性層と非磁性導電層とを多層に積層
    してなる素子部材と、 この素子部材のセンス電流の電流経路となる領域に接触
    した導電部材とを備え、 上記導電部材は、素子部材のセンス電流の電流経路とな
    る領域より幅広に形成されていることを特徴とする巨大
    磁気抵抗効果素子。
  4. 【請求項4】 上記素子部材は、センス電流の電流経路
    となる領域に幅広な領域を有し、 上記導電部材は、素子部材の幅広な領域に設けられたこ
    とを特徴とする請求項3に記載の巨大磁気抵抗効果素
    子。
  5. 【請求項5】 導電部材は、磁性材料により形成された
    ことを特徴とする請求項3に記載の巨大磁気抵抗効果素
    子。
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