JPH09267593A - 多色水性ボールペン - Google Patents

多色水性ボールペン

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JPH09267593A
JPH09267593A JP10350496A JP10350496A JPH09267593A JP H09267593 A JPH09267593 A JP H09267593A JP 10350496 A JP10350496 A JP 10350496A JP 10350496 A JP10350496 A JP 10350496A JP H09267593 A JPH09267593 A JP H09267593A
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JP
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ink
pigment
water
aqueous pigment
ball
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JP10350496A
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English (en)
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Tsutomu Kito
勤 鬼頭
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Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インキの消費につれて段階的に色彩の異なる
筆跡を描くことができる多色水性ボールペンを提供す
る。 【解決手段】 インキ収容管4内に、2種以上の相異な
る色調の剪断減粘性水性顔料インキ5を、互いの界面を
接触状態に充填した後、最後端にインキ追従体6を配し
た多色水性ボールペン1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多色水性ボールペン
に関する。更に詳細には、筆記することにより、段階的
に色彩の異なる筆跡を描くことのできる多色水性ボール
ペンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インキ収容管内に、互いに色調の
異なる油性インキと水性インキを交互に収容した多色ボ
ールペンが開示されている(実開昭57−27374号
公報)。又、互いに色調の異なる油性インキ同士を順
次、軸線方向に収容した多色ボールペンが開示されてい
る(実開平6−67079号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の油性イ
ンキと水性インキを交互に収容した多色ボールペンの場
合、インキ粘度等の物性値が相違するため、筆記先端部
のボールとボール抱持部のクリアランスや、インキ収容
管の内径を設定することが困難であり、又、前記インキ
同士の接触界面では、インキが乳化して高粘度になるた
め、インキ洩れだしや、かすれを生じ、更にはインキが
逆流するといった筆記不良を生じ易い。又、互いに異な
る色調の油性インキ同士を収容したボールペンの場合、
該インキの着色剤として染料を用いると、インキ同士の
接触界面において染料が混合し易く、所望する異なる色
調の筆跡が得られ難くなる。しかも前記油性インキは粘
度が高いため、筆記する際、強い筆圧を必要とすると共
に、鮮やかな色調が得られ難いという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、インキ収容管
内に剪断減粘性水性顔料インキを充填することにより、
弱い剪断力がかけられている状態、即ち、非筆記時には
前記インキが高粘性を維持するため、従来の多色ボール
ペンにありがちなインキ同士の接触界面におけるインキ
の混合や、筆記先端部からのインキ洩れだし、更にはイ
ンキ逆流を抑制すると共に、筆記時には、ボールの回転
により生じる剪断力によって低い粘性を呈するため、か
すれを生じ難く、なめらかな筆感と鮮やかな色調の筆跡
が得られる多色ボールペンを提供しようとするものであ
り、具体的には、インキ収容管内に少なくとも2種以上
の相異なる色調の剪断減粘性水性顔料インキを互いの界
面を接触状態に充填してなり、最後端にインキ追従体を
配してなり、前記剪断減粘性水性顔料インキを筆記先端
部より順次、筆記に供されるよう構成した多色水性ボー
ルペンを要件とする。更には、前記剪断減粘性水性顔料
インキの着色剤が可逆性熱変色性マイクロカプセル顔料
であること、更には、インキ収容部が透明性プラスチッ
ク部材により形成されてなる多色水性ボールペンである
ことを要件とする。
【0005】前記剪断減粘性水性顔料インキに用いられ
る剪断減粘性付与剤としては、従来より公知のキサンタ
ンガム、ウェランガム、グアーガム、ローカストビーン
ガム及びその誘導体、構成単糖がグルコースとガラクト
ースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン
(平均分子量約100乃至800万)、ヒドロキシエチ
ルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、或い
は、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分
子量10万〜15万の重合体、グリコマンナン、寒天や
カラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増
粘多糖類、更には、架橋性アクリル酸重合体等を例示で
き、単独或いは混合して使用することができる。
【0006】更に、下記一般式(1)及び(2)で示さ
れる、モノエステル化合物群及びジエステル化合物群か
ら選ばれるリン酸エステル化合物 一般式(1)
【化1】 一般式(2)
【化2】 〔ここで、R1 はエチレン基、又はプロピレン基 (−C
H(CH3)−CH2 −)を示し、nは0〜8の数を示
し、Rは炭素数8〜22の直鎖又は側鎖アルキル基、炭
素数6〜24のアリール基、又はアルキルアリール基を
示す。〕或いは、下記一般式(3)で示される脂肪酸ア
ミド誘導体 一般式(3)
【化3】 〔ここで、Rは炭素数13〜21の直鎖又は側鎖アルキ
ル基及び不飽和アルキル基を示し、mは0〜10、nは
1〜10を示す。〕を用いることもできる。
【0007】前記剪断減粘性水性顔料インキに用いられ
る着色剤としては、水性系媒体に分散可能な顔料がすべ
て使用可能であり、その具体例を以下に例示する。カー
ボンブラック、酸化鉄、群青等の無機顔料、アゾ系、ア
ンスラキノン系、縮合ポリアゾ系、チオインジゴ系、金
属錯塩、フタロシアニン系、ペリノン・ペリレン系、ジ
オキサジン系、キナクリドン系有機顔料、蛍光顔料の
他、既に界面活性剤を用いて微細に安定的に水媒体中に
分散された水分散顔料製品等が使用できる。更に具体的
には、S.S.Blue GLL(C.I.Pigme
nt 15:3B、顔料分24%、山陽色素株式会社
製)、S.S.Pink FBL(C.I.Pigme
nt Red 146、顔料分21.5%、山陽色素株
式会社製)、TC Yellow FG(C.I.Pi
gment Yellow 81、顔料分約30%:大
日精化工業株式会社製)、TC Red FG(C.
I.Pigment Red220/166、顔料分約
35%、大日精化工業株式会社製)等が使用できる。
【0008】前記着色剤はインキ組成中1乃至35重量
%、好ましくは1乃至25重量%の範囲で用いられ、1
種もしくは2種以上を混合して使用することもできる。
更に、各種蛍光染料を樹脂マトリックス中に固溶体化し
た合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料、パール顔料、金色、
銀色等のメタリック顔料、蓄光性顔料、酸化チタン等の
白色顔料、可逆性熱変色性マイクロカプセル顔料等を使
用することもできる。
【0009】前記可逆性熱変色性マイクロカプセル顔料
を着色剤として用いる場合、例えば、可逆性熱変色性マ
イクロカプセル顔料は、電子供与性呈色性有機化合物、
電子受容性化合物及び変色温度調整剤の必須三成分の均
質相溶体からなる熱変色性材料からなり、電子の授受反
応により所定温度で可逆的に発色、消色するタイプの従
来より公知のもの、例えば特公昭51−44706号、
特公昭51−44708号、特公昭52−7764号、
特公昭51−35414号、特公平1−29398号公
報、特開平7−186546号公報、特公平4−171
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報に開示されている熱変色性材料を公
知のマイクロカプセル化方法によって微細粒子状に内包
もしくは樹脂マトリックス化したものを用いることがで
きる。
【0010】前記剪断減粘性水性顔料インキは水を主溶
剤として用いるが、水溶性極性溶剤として水に相溶性の
ある従来汎用の溶剤もすべて有効であり、エタノール、
イソプロピルアルコール、グリセリン、トリエタノール
アミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラ
ン、2−ピロリドン、Nメチル−2−ピロリドン、ジメ
チルホルムアミド等を使用することができ、樹脂の溶解
助剤、筆記先端部でのインキの乾燥抑制等の目的に応じ
て選択され、インキ組成中3乃至30重量%、好ましく
は5〜25重量%の範囲で添加される。
【0011】更に、調整添加剤を添加することもでき、
例えば防錆剤として、ベンゾトリアゾール、トリルトリ
アゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライ
ト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニ
ン等が使用できる。防腐剤あるいは防黴剤として、石炭
酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム
塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソ
ルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,
3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニ
ル)ピリジン等が使用できる。湿潤剤としては、尿素、
ノニオン系界面活性剤、ソルビット、マンニット、ショ
糖、ぶどう糖、還元デンプン加水分解物、ピロリン酸ナ
トリム等が使用できる他、インキの浸透性を向上させる
ためにフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を
使用してもよい。その他、筆跡の滲み防止や顔料の保護
コロイドとして、ポリビニルピロリドン、ポリビニルア
ルコール、水溶性アクリル樹脂、アラビアガム等の水溶
性樹脂等を必要に応じて添加することもできる。
【0012】本発明の剪断減粘性水性顔料インキには、
剪断減粘性を実質上有しないポリマーをバインダーもし
くは耐水性を付与する目的で添加することもできる。か
かるポリマー類としてはポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂などリニアな重
合体が挙げられる。
【0013】前記インキ追従体は、インキ収容管にイン
キを充填した後、最後端に充填されるものであって、イ
ンキが消費されるに従って前記インキに追従して移動す
るものであり、インキの蒸発を防止し、筆記先端部を上
向きで放置してもインキが逆流することを防止する。具
体的には、ポリブテン、α−オレフィンオリゴマー、シ
リコーンオイル、高級脂肪酸エステル、流動パラフィン
等の単独又は2種以上の混合物が挙げられる。又、従来
より公知の固体栓、或いは固体栓と前記インキ追従体の
併用であってもよい。
【0014】前記剪断減粘性水性顔料インキ及びインキ
追従体を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の
熱可塑性樹脂からなる成形体が、インキの低蒸発性、生
産性の面で好適に用いられる。又、前記インキ収容管の
内径は2〜8mm程度のものが用いられる。更に、前記
インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成
形体を用いることにより、外部より異なる色調のインキ
を視認することが可能であり、特異の意匠効果を与える
と共に、残量或いは残有するインキの色調等を確認でき
る。尚、前記インキ収容管は、ボールペン用レフィルと
して、軸筒内に装填するものでもよいし、軸筒内に直接
インキを収容してインキ収容管としてもよい。
【0015】次に、本発明に好適なボールペンに関して
図面について説明する(図1〜6参照)。本発明に好適
なボールペン1は、ボール2を回転自在に抱持したチッ
プを備え、インキ収容部4に収容したインキを導出させ
て筆記可能に構成されたボールペン1であって、前記イ
ンキ収容部に色調の異なる剪断減粘性水性顔料インキ6
が充填されてなる。前記インキ収容部4に収容状態にあ
る剪断減粘性水性顔料インキ6の最後端部にはインキ追
従体7が配されてなる。
【0016】前記した筆記先端部の構造は、従来より汎
用の機構が有効であり、金属製のパイプの先端近傍を外
面より内方に押圧変形させて、ボール抱持部3にボール
2を抱持して、中心孔31とインキ導出孔32とボール
受け座33を備えたチップ先端部を一体形成させた機構
(図2、3参照)、或いは、金属材料のドリル等による
切削加工により、チップ部を形成して、ボール抱持部3
にボール2を抱持して、中心孔31と放射状のインキ導
出孔32とボール受け座33を配する機構(図4、5参
照)、或いは、バネ体によりボールを前方に付勢させた
機構(図6参照)等を適用できる。又、ボール2は、超
硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等の0.3
〜1.2mm径程度のものが適用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の多色水性ボールペ
ンについて説明する。又、実施例によって本発明をさら
に具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって何
ら限定されるものではない。尚、実施例中の配合は重量
部を示す。剪断減粘性水性顔料インキは下記の組成を5
0℃の条件で攪拌、分散して調整した。
【0018】実施例1 〔顔料系赤インキ〕 (重量部) 赤色顔料分散液 20.2 〔SS RED RR 顔料分24%、山陽色素(株)製〕 グリセリン 10.4 尿素 6.2 シリコーン変性消泡剤 0.1 防腐剤〔プロキセルXL−2、ICI製〕 0.1 オレイン酸ジエタノールアミド(1:1型) 10.4 〔スタホームDO、日本油脂(株)製〕 水 52.0 ─────────────────────────────────── 100.0
【0019】実施例2 〔蛍光顔料系ピンクインキ〕実施例1の赤色顔料分散液
〔SS RED RR 顔料分24%、山陽色素(株)
製〕に替えて、ピンク色蛍光顔料分散液〔ルミコール2
117、日本蛍光化学(株)製〕を用いた以外は同様の
組成により得た。
【0020】実施例3 〔蛍光顔料系黄色インキ〕実施例1の赤色顔料分散液
〔SS RED RR 顔料分24%、山陽色素(株)
製〕に替えて、黄色蛍光顔料分散液〔ルミコールNKW
−2105、大日精化工業(株)製〕を用いた以外は同
様の組成により得た。
【0021】実施例4 〔顔料系緑インキ〕実施例1の赤色顔料分散液〔SS
RED RR 顔料分24%、山陽色素(株)製〕に替
えて、緑色顔料分散液〔SS GREEN FBX 顔
料分25%、山陽色素(株)製〕を用いた以外は同様の
組成により得た。
【0022】実施例5 〔顔料系青インキ〕実施例1の赤色顔料分散液〔SS
RED RR 顔料分24%、山陽色素(株)製〕に変
えて、青色顔料分散液〔SS BLUE HB、顔料分
25%、山陽色素(株)製〕を用いた以外は同様の組成
により得た。
【0023】実施例6 ボールペンの作製(図1、2、3参照) 直径0.5mmの金属製ボール2を用い、ボール収容部
3の内径Aとボール外径Bの差S=20μm、軸方向の
移動可能なスペースC=20μmを配してなる金属製の
パイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボー
ルペンチップを樹脂製ホルダーを介してインキ収容管4
(ポリプロピレン製パイプ、内径3.3mm)に嵌合し
てボールペンレフィルを得た。前記ボールペンレフィル
に実施例1で得た剪断減粘性水性顔料インキ6を0.3
g充填した後、遠心処理により、脱エアー処理を施し、
更に実施例2〜5で得た剪断減粘性水性顔料インキを順
次充填した。ついで前記ポリプロピレン製パイプの後部
より、ポリブテンよりなる粘弾性を有するインキ追従体
6を充填して多色水性ボールペン1を得た。
【0024】前記多色水性ボールペン1は、外観がカラ
フルで意匠性に富み、レポート用紙に連続筆記したとこ
ろ、赤色の筆跡を描くことができ、筆記を続けて該イン
キが消費されるとピンク色、黄色、緑色、青色の筆跡を
順次描くことができた。尚、前記した筆記においては、
書き出しから鮮明な筆跡が得られ、なめらかに筆記でき
ると共に、カスレ、線割れ、線切れ、及びインキのボテ
現象は無かった。
【0025】実施例7 可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の製造 2−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド2.5部、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン5部、ステア
リン酸ネオペンチル50部からなる熱変色性組成物と耐
光性付与剤としてチヌビン326を1部、ついで膜材と
して芳香族ジイソシアネートとグリーコールと反応して
得られたオリゴマー15部を助溶剤30部と共に加温溶
解し、あらかじめ70℃加温しておいた水性保護コロイ
ド媒体100部中に平均粒径が2.5μmになるように
ホモミキサーで乳化した。ついで、脂肪族変性ポリアミ
ン硬化剤5部を添加し90℃で5時間攪拌を続け、助溶
剤を蒸発除去させて界面重合法によるマイクロカプセル
分散液を得た。マイクロカプセルを濃縮化する目的で遠
心分離処理を行い、スラリー状の含水ケーキ98部を得
た。当該カプセルスラリーの含水率を測定した所32%
であった。熱色性マイクロカプセル顔料の熱変色性は、
14℃以下では青色、32℃以上では無色で、両温度間
では広いヒステリシス特性を有する。
【0026】前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料及
び蛍光ピンク顔料SW−27〔シンロイヒ(株)製〕を
着色剤として剪断減粘性水性顔料インキを調製した。以
下にその配合例を示す。 〔重量部〕 マイクロカプセルスラリー 53.92(固形分36.7%) キサンタンガム 0.24 水 27.64 尿素 11.00 グリセリン 0.88 ノプコSW−WET−366 1.10 ノプコ8034 0.13 プロキセルXL−2 0.13 蛍光ピンク顔料SW−27 5 00 ────────────────────────── 合計 100.00
【0027】前記の如くして得られた剪断減粘性水性顔
料インキは、14℃以下に冷却すると紫色を呈する。
又、この色調は32℃以上に加温すると紫色からピンク
色に変色する。再び14℃以下に冷却するとピンク色か
ら紫色に変色する。尚、この色変化は、温度変化に伴い
繰り返し呈することができる。
【0028】尚、ノプコSW−WET−366は、サン
ノプコ社製ノニオン系浸透性付与剤、ノプコ8034
は、同社の変性シリコーン系消泡剤であり、プロキセル
XL−2はI.C.I社製ベンゾチアゾリン系防腐剤で
ある。
【0029】実施例8 実施例7で得た可逆熱変色性マイクロカプセル顔料及び
蛍光黄色顔料〔ルミコール NKW−2105、大日精
化工業(株)製〕を着色剤として剪断減粘性水性顔料イ
ンキを調製した。以下にその配合例を示す。 〔重量部〕 マイクロカプセルスラリー 53.92(固形分36.7%) キサンタンガム 0.24 水 27.64 尿素 11.00 グリセリン 0.88 ノプコSW−WET−366 1.10 ノプコ8034 0.13 プロキセルXL−2 0.13 蛍光黄色顔料 5 00 ────────────────────────── 合計 100.00
【0030】前記の如くして得られた剪断減粘性水性顔
料インキは、14℃以下に冷却すると緑色を呈する。
又、この色調は32℃以上に加温すると緑色から黄色に
変色する。再び14℃以下に冷却すると黄色から緑色に
変色する。尚、この色変化は、温度変化に伴い繰り返し
呈することができる。
【0031】実施例9 ボールペンの作製(図3、4参照) 直径0.7mmの金属製ボール2を用い、ボール収容部
3の内径Aとボール外径Bの差S=20μm、軸方向の
移動可能なスペースC=20μmを配してなる切削型ボ
ールペンチップを得た。前記切削型ボールペンチップを
樹脂製ホルダーを介して内径3.8mmのポリプロピレ
ン製パイプに嵌合してボールペンレフィルを得た。前記
ボールペンレフィルに実施例6で得た剪断減粘性水性顔
料インキを0.3g充填した後、遠心処理により脱エア
ー処理を施し、更に実施例7で得た剪断減粘性水性顔料
インキ充填した。ついで、実施例6及び実施例7の剪断
減粘性水性顔料インキを再度充填した。ついで、前記ポ
リプロピレン製パイプの後部より、ポリブテンよりなる
粘弾性を有するインキ追従体を充填して多色水性ボール
ペンを得た。
【0032】前記多色水性ボールペンは、一旦14℃以
下に冷却すると、紫色と緑色のインキが交互に充填され
た様相が視覚され、外観がカラフルで意匠性に富む。
又、レポート用紙に連続筆記したところ、紫色の筆跡を
描くことができ、筆記を続けて該インキが消費される
と、緑色の筆跡を描くことができるようになった。更に
筆記を続けると、再び紫色の筆跡を描くことができた。
又、前記紫色の筆跡は34℃以上に加温するとピンク色
に変色し、緑色の筆跡は黄色に変色する。再び前記ピン
ク色及び黄色の筆跡を14℃以下に冷却すると紫色及び
緑色の筆跡に復する。尚、前記した筆記においては、書
き出しから鮮明な筆跡が得られ、なめらかに筆記できる
と共に、カスレ、線割れ、線切れ、及びインキのボテ現
象は無かった。
【0033】実施例6及び9で得た多色水性ボールペン
の筆記先端部を上向き、下向き、及び横向きにして2ケ
月放置後、外観の変化を目視により観察したところ、イ
ンキ界面において剪断減粘性水性顔料インキ同士が混合
することはなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の多色水性ボールペンは、色調の
異なる剪断減粘性水性顔料インキを順次インキ収容管に
充填した構成により、非筆記時にはボール近傍を含むす
べての剪断減粘性水性顔料インキの粘度が高く、高粘性
を維持するためインキの漏出を防止することができると
共に、色調の異なるインキの界面において剪断減粘性水
性顔料インキ同士が混合することがない。又、筆記時に
はボールの回転により生じる剪断力によって低い粘性を
呈するため、ボール近傍のインキは筆記に適した低粘度
インキとなり、なめらかに筆記できると共に、インキの
消費につれて段階的に色彩の異なる筆跡を描くことがで
き、着色剤として熱変色性マイクロカプセル顔料を適用
した系では、従来のボールペンにはみられなかった熱変
色性筆跡を与えることができ、新たな用途を展開でき
る。又、前記多色水性ボールペンは、インキ収容管を透
明部材により構成することにより、外部より色調の異な
るインキを視認することが可能であり、意匠性に優れた
多色水性ボールペンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明多色水性ボールペンの一実施例の説明図
である。
【図2】図1の多色水性ボールペンのチップ部の縦断面
説明図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】本発明多色水性ボールペンのチップ部の他の例
の縦断説明図である。
【図5】図5のX−X線断面図である。
【図6】本発明多色水性ボールペンのチップ部の他の例
の縦断説明図である。
【符号の説明】
1 多色水性ボールペン 2 ボール 3 ボール収容部 31 中心孔 32 導出孔 33 ボール受け座 4 インキ収容管 5 剪断減粘性水性顔料インキ 6 インキ追従体 A 内径 B 外形 C スペース

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ収容管内に、少なくとも2種以上
    の相異なる色調の剪断減粘性水性顔料インキを、互いの
    界面を接触状態に充填してなり、最後端にインキ追従体
    を配してなり、前記剪断減粘性水性顔料インキを筆記先
    端部より順次、筆記に供されるよう構成した多色水性ボ
    ールペン。
  2. 【請求項2】 剪断減粘性水性顔料インキの着色剤が可
    逆性熱変色性マイクロカプセル顔料である請求項1の多
    色水性ボールペン。
  3. 【請求項3】 インキ収容部が透明性プラスチック部材
    により形成されてなる請求項1の多色水性ボールペン。
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