JPH09263658A - 近赤外線吸収樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

近赤外線吸収樹脂組成物およびその用途

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JPH09263658A
JPH09263658A JP30620496A JP30620496A JPH09263658A JP H09263658 A JPH09263658 A JP H09263658A JP 30620496 A JP30620496 A JP 30620496A JP 30620496 A JP30620496 A JP 30620496A JP H09263658 A JPH09263658 A JP H09263658A
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absorbing resin
ray absorbing
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Tatsu Oi
龍 大井
Hiroko Mochizuki
裕子 望月
Kazuhiro Kiyono
和浩 清野
Yoriaki Matsuzaki
▲頼▼明 松▲崎▼
Shuhei Imon
修平 井門
Masataka Iwata
匡隆 岩田
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 基材樹脂中に、ナフタロシアニン化合物
を含有する近赤外線吸収樹脂組成物。 【効果】 高耐久性の近赤外線吸収フィルター、近赤外
線吸収インキ、近赤外線吸収塗料、農業用熱線吸収被覆
材料や熱線吸収窓ガラスを簡便に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線吸収樹脂
組成物、それを用いて得られる近赤外線吸収フィルタ
ー、近赤外線吸収インキ、近赤外線吸収塗料、農業用熱
線吸収被覆材料、および熱線吸収窓ガラスに関する。近
赤外線吸収樹脂組成物は、近赤外線検出機で読み取り可
能な近赤外線吸収印刷インキとして利用することができ
る。また、塗料としてプラスチックやガラスにコーティ
ングしたり、樹脂組成物でそのままフィルムや板を作る
ことにより、近赤外線吸収フィルターを製造することも
できる。また、農業用の熱線吸収被覆材料として、夏期
のハウス内の温度上昇を抑えることができる。また、建
造物、車、電車、船舶、航空機等の窓ガラスと組み合わ
せることで、外部からの熱線を遮断し、室内、車内の温
度上昇を抑えることもできる。また、特定波長領域をカ
ットすることで光質選択利用農業用フィルムとして、植
物育成の制御、半導体受光素子の赤外線カット、有害な
赤外線を含む光線から人間の目を保護する眼鏡等へも利
用できる。上記の中でも、特に熱線遮断を目的とする近
赤外線吸収フィルターは、省エネルギーに寄与するた
め、注目されている分野である。
【0002】
【従来の技術】熱線遮断を目的として、PETフィルム
やガラス上に、酸化インジュウム、酸化錫等の金属酸化
物と、金、銀等の金属を、交互に積層した熱線反射フィ
ルターが知られているが、複雑な製造工程故に、製品コ
ストが高いという欠点を持つ。それらの無機型熱線反射
フィルターと比較して、近赤外線吸収色素を使った近赤
外線吸収フィルターは、製造が簡便なため、応用分野が
広く、市場ニーズも大きい。しかしながら、色素のコス
トおよび耐久性(特に光に対する安定性)の問題で普及
が進んでいないのが現状である。
【0003】近赤外線を吸収する有機色素としては、従
来、シアニン色素が良く知られている。しかし、シアニ
ン色素は耐光堅牢性が極めて低いので、これを使用する
場合には多くの制約を受けざるをえない。また、特開平
3−161644に記載のアミニュウム塩タイプの化合
物、あるいは、特公昭54−25060、特開昭50−
51549等に記載の金属錯体化合物は耐熱性、耐光性
の点で不十分である。また、特開平3−115362、
特開昭62−903記載のアントラキノン系の化合物は
耐熱性はあるものの、耐光性の点では不十分である。高
耐久性を有する近赤外線吸収色素として、特公昭59−
1311、特開昭60−209583、特公平2−51
55、特開昭61−152685、特開昭61−223
056、特開平3−62878等に記載のフタロシアニ
ン類は、製造工程が繁雑であり、また、色素自身が高耐
久性を有していても、実際に農業用途に用いるような農
ビ、農業用ポリエチレン等の可塑剤等を多量に含む軟質
樹脂中では色素がブリードして抜け出てしまう欠点があ
った。特開昭61−215663、特開昭63−159
386に記載の可溶型のナフタロシアニンも、同様にブ
リードが問題となる。また、軟質樹脂中で安定な色素と
して、従来フタロシアニングリーン、フタロシアニンブ
ルー等のフタロシアニン顔料が使われているが、可視領
域に吸収が大きく、作物の生育に必要な光を十分に透過
しない欠点がある。また、特開昭61−151193で
はナフタロシアニン顔料が紹介されているが、樹脂組成
物としての記載はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低コ
スト、かつ、簡便に、高耐久性を有する近赤外線吸収樹
脂組成物を提供することである。更には、それを用いて
近赤外線吸収フィルター、近赤外線吸収印刷インキ、近
赤外線吸収塗料、農業用熱線吸収被覆材料、および熱線
吸収窓ガラスを提供することである。特に、軟質系の樹
脂である農業用熱線吸収被覆材料として、夏場の日中に
おける太陽からの熱線を遮断し、かつ、夜間における輻
射熱を放出できる材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、ある種のナフタロ
シアニン化合物を用いることにより、簡便に目的の近赤
外線吸収樹脂組成物を製造できることを見出し、本発明
を完成するに到った。即ち、本発明は、基材樹脂中に、
少なくとも一種の一般式(1)(化2)で表されるナフ
タロシアニン化合物を含有する近赤外線吸収樹脂組成物
に関するものである。また、その樹脂組成物を用いて得
られる近赤外線吸収フィルター、近赤外線吸収印刷イン
キ、近赤外線吸収塗料、農業用熱線吸収被覆材料、およ
び熱線吸収窓ガラスに関するものである。
【0006】
【化2】 〔式中、A1 〜A24は各々独立に、水素原子またはハロ
ゲン原子を表し、Mは2個の水素原子、2価の金属原
子、3価又は4価の置換金属原子、あるいは、オキシ金
属を表す〕
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の近赤外線吸収樹脂組成物
は、基材樹脂中に、少なくとも一種の一般式(1)で表
されるナフタロシアニン化合物を含有する樹脂組成物で
ある。本発明で用いる一般式(1)で表されるナフタロ
シアニン化合物において、A1〜A24で表されるハロゲ
ン原子の例としては、フッ素、塩素、臭素、あるいはヨ
ウ素であり、それらが混在していても良い。
【0008】Mで表される2価の金属原子の例として
は、Cu(II)、Zn(II)、Fe(II)、Co(I
I)、Ni(II)、Ru(II)、Rh(II)、Pd(I
I)、Pt(II)、Mn(II)、Mg(II)、Ti(I
I)、Be(II)、Ca(II)、Ba(II)、Cd(I
I)、Hg(II)、Pb(II)、Sn(II)などが挙げ
られる。1置換の3価金属原子の例としては、AlC
l、AlBr、AlF、AlI、GaCl、GaF、G
aI、GaBr、InCl、InBr、InI、In
F、TlCl、TlBr、TlI、TlF、FeCl、
RuCl、Al−C6 5 、Al−C6 4 (C
3 )、In−C6 5 、In−C6 4 (CH3 )、
In−C6 5 、Mn(OH)、Mn(OC6 5 )、
Mn〔OSi(CH3 3 〕等が挙げられる。
【0009】2置換の4価金属原子の例としては、Cr
Cl2 、SiCl2 、SiBr2 、SiF2 、Si
2 、ZrCl2 、GeCl2 、GeBr2 、Ge
2 、GeF2 、SnCl2 、SnBr2 、SnF2
TiCl2 、TiBr2 、TiF2 、Si(OH)2
Ge(OH)2 、Zr(OH)2 、Mn(OH)2、S
n(OH)2 、TiR2 、CrR2 、SiR2 、SnR
2 、GeR2 〔Rはアルキル基、フェニル基、ナフチル
基、およびその誘導体を表す〕、Si(OR’)2 、S
n(OR’)2 、Ge(OR’)2 、Ti(O
R’)2 、Cr(OR’)2 〔R’はアルキル基、フェ
ニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、ジアルキ
ルアルコキシシリル基およびその誘導体を表す〕、Sn
(SR”)2 、Ge(SR”)2 (R”はアルキル基、
フェニル基、ナフチル基、およびその誘導体を表す〕な
どが挙げられる。オキシ金属の例としては、VO、Mn
O、TiOなどが挙げられる。これらの中でより好まし
いMとしては、2個の水素原子、Cu、Pd、Pb、A
lCl、InCl、TiOまたはVOであり、更に好ま
しいものはVOである。本願発明の樹脂組成物は、基材
樹脂のパウダーあるいはペレットとナフタロシアニン化
合物を加熱混練して、色素を均一に分散させることで得
られる。必要に応じて、既存の紫外線吸収剤、可塑剤、
光安定剤等の添加剤を加えても良い。混練温度は、使用
する樹脂によって異なるが、通常100〜300℃であ
る。ナフタロシアニンの含有量は、目的の近赤外線領域
の吸収量によって異なるが、通常0.001〜30%で
ある。
【0010】基材樹脂としては、ナフタロシアニンをう
まく分散できる樹脂であれば特に限定されないが、でき
るだけ透明性の高いものが好ましい。具体例として、ポ
リエチレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリアク
リル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等ビニル化合物
及びビニル化合物の付加重合体、ポリメタクリル酸、ポ
リメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリシアン化ビニリデン、フッ化ビニ
リデン/トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリ
デン/テトラフルオロエチレン共重合体、シアン化ビニ
リデン/酢酸ビニル共重合体等のビニル化合物又はフッ
素系化合物の共重合体、ポリトリフルオロエチレン、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピ
レン等のフッ素を含む化合物、ナイロン6、ナイロン6
6等のポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリペ
プチド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン、ポリエチ
レンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテ
ル、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ブチラール等を挙げることが出来る。特に本願で用いる
ナフタロシアニン化合物と相性が良く、うまく分散でき
るのは、軟質樹脂であり、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリエチレン、酢酸ビニル/エチレンの共重合体
等が挙げられる。
【0011】本発明の近赤外線吸収印刷インキあるいは
塗料は、前記の近赤外線吸収樹脂組成物を、クロロホル
ム、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ア
セトン、トルエン、キシレン、ジブチルエーテル、ジメ
チルホルムアミド、エタノール、イソプロパノール等の
溶媒、あるいはそれらの混合溶媒に溶解することによっ
て製造される。さらに、実用的な印刷インキあるいは塗
料を作製するためには、それぞれの用途に応じて必要な
添加剤を加えることもできる。また、印刷インキあるい
は塗料は、そのいずれにおいても、熱硬化型あるいは光
硬化型のベース樹脂に、本発明の組成物およびその他必
要な添加剤を加えて製造することもできる。
【0012】本発明の近赤外線吸収フィルターや農業用
熱線吸収被覆材料は、前記の近赤外線吸収樹脂組成物を
使ってフィルムあるいは板を作製することで得られる。
樹脂フィルムあるいは樹脂板の作製方法としては、例え
ば、溶融キャスト法、溶融押出法、カレンダー法等が挙
げられる。溶融押出成形する場合は、Tダイ法、インフ
レーション法等が適用される。また、本発明の近赤外線
吸収フィルターや農業用熱線吸収被覆材料は、本発明の
近赤外線吸収塗料を、透明樹脂フィルム、透明樹脂、透
明ガラス等の上に、バーコーダー、ブレードコーター、
スピンコーター、リバースコーター、ダイコーター、或
いはスプレー等でコーティングすることによっても製造
される。また、本発明の農業用熱線吸収被覆材料は、本
発明の近赤外線吸収フィルターを透明樹脂フィルム、透
明樹脂、透明ガラス等に張り合わせることによっても製
造できる。本発明の農業用熱線吸収被覆材料は、前記の
近赤外線吸収フィルターをそのまま用いて、パイプハウ
ス、トンネル、ガラスハウス等を作製できるし、また、
すでにある農業用ハウスに対して、外張り、あるいは内
張りとして用いることもできる。さらに、本発明の農業
用熱線吸収被覆材料は、前記のフィルムあるいは板をそ
のまま用いてもよいし、糸にするかあるいはフィルムを
細かく切って編むことで、風通しを良くした農業用熱線
吸収被覆材料として用いてもよい。
【0013】本願発明の近赤外線吸収樹脂組成物を窓ガ
ラスに用いることで優れた熱線吸収窓ガラスを得ること
ができる。窓ガラスに用いる方法としては、例えば、前
記の近赤外線吸収塗料を、窓ガラス上に、バーコーダ
ー、ブレードコーター、スピンコーター、リバースコー
ター、ダイコーター、或いはスプレー等でコーティング
することで作製できる。また、前記の近赤外線吸収フィ
ルターを粘着剤あるいは接着剤を用いて窓ガラスに張り
つけることで作製できる。
【0014】本願で用いる一般式(1)で表されるナフ
タロシアニン化合物を含有する農業用ビニル(農ビ)フ
ィルムや農業用ポリオレフィン(農PO)フィルムは、
遠赤外線領域での吸収が非常に小さいため、ハウス内の
蓄熱(輻射熱)を放出する効果も有し、特に夏場の温度
上昇を抑える効果が高く、農業用熱線吸収被覆材料とし
て実用性のある優れたものである。
【0015】
【実施例】以下、実施例を示して本発明をさらに詳しく
説明する。なお、ここで部は重量部を表す。 実施例1 ポリ塩化ビニル(日本ビニル製4000M3)(100
重量部)、ジオクチルフタレート(45部)、トリクレ
ジルフォスフェート(5部)、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(2部)、ステアリン酸亜鉛(0.5部)、ス
テアリン酸バリウム(0.5部)、界面活性剤(ソルビ
タンエステル、丸菱油化製MTN−A−403)(2
部)、及び下記式(2)(化3)で示されるナフタロシ
アニン(0.2部)を添加し、高速ミキサーで110℃
にて5分間撹拌混合した後、180℃に加熱したロール
上で5分間混練し、カレンダー成型機によって、厚さ
0.10mmの軟質フィルムを製膜した。JIS−R−
3106に従って、島津製作所製分光光度計(UV31
00)にて該フィルムの可視光線透過率(Tv)および
熱線透過率(Te)を測定したところ、Tv=75.6
%、Te=63.5%であった。更に、該フィルムを1
000時間のカーボンアーク灯(63℃)による耐光試
験を行ったが、色素の劣化による吸収率の低下は見られ
なかった。更に6ヶ月の屋外展張後の色素の分解による
吸収率の低下は見られなかった。
【0016】
【化3】 比較のために、ナフタロシアニンを加えないこと以外
は、上記方法と全く同じ様にして、厚さ0.10mmの
軟質フィルムを作製し、同様にTvおよびTeを測定し
たところ、Tv=89.8%、Te=89.3%であっ
た。更に、上記2種類のフィルムで、それぞれ農業用ハ
ウスを作製したところ、日中のハウス内の温度は、ナフ
タロシアニン含有フィルムの方が2〜7℃低く、熱線吸
収効果が認められた。
【0017】実施例2 ポリエチレン(三井デュポン製V5993)(100
部)と下記式(3)(化4)で示されるナフタロシアニ
ン(0.15部)を、200℃にて、二軸スクリュー押
出機を用いてペレット化し、近赤外線吸収樹脂組成物を
作製した。更に、200℃にて、Tダイが装着された一
軸スクリュー押出機にて溶融押し出し、厚さ0.1mm
のフィルムを製膜した。実施例1と同様にTvおよびT
eを測定したところ、Tv=78.6%、Te=64.
7%であり、該フィルムにて作製した農業用ハウスは、
ナフタロシアニンを含有しない場合に比べてハウス内温
度の上昇が抑制された。更に、該フィルムについて、1
000時間のカーボンアーク灯(63℃)による耐光試
験を行ったが、色素の劣化による吸収率の低下は見られ
なかった。
【0018】
【化4】
【0019】実施例3 変性ポリオレフィン樹脂(EVA、タケダ製デュミラン
D−219)(100部)および下記式(4)(化5)
で示されるナフタロシアニン(0.2部)を、130℃
にて20分間混練して、近赤外線吸収樹脂組成物を作製
した。該樹脂組成物を、1000部のトルエンに溶解し
て近赤外線吸収塗料を作製した。該塗料は、インキとし
て用いることで目には見えにくいが780〜830nm
の半導体レーザーによく対応し、レーザーにより検出可
能な隠しインキとして利用できた。また、塗料としてガ
ラス板上にロールコーターにて塗布することで優れた熱
線吸収機能を有するガラスが得られた(Tv=70.3
%、Te=58.9%)。
【0020】
【化5】
【0021】実施例4〜10 ナフタロシアニンの種類を変えた以外は、実施例1と同
様にして農業用フィルムを作製し、TvおよびTeを測
定した。その結果を表−1(表1、表2)に示した。い
ずれもTeの減少がみられ、熱線遮断効果が確認でき
た。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】比較例1 ナフタロシアニンに代えて、フタロシアニングリーンを
使用した以外は、実施例1と全く同様にしてフィルムを
作製した。得られたフィルムについて、同様にTvおよ
びTeを測定したところ、Tv=68.4%、Te=7
0.0%であり、熱線のカット率が小さく、農業用熱線
吸収用被覆材料として不十分であった。
【0025】
【発明の効果】本発明は、簡便に、高耐久性を有する近
赤外線吸収樹脂組成物を提供するものてあり、得られた
近赤外線吸収樹脂組成物は、近赤外線吸収フィルター、
近赤外線吸収インキ、近赤外線吸収塗料、農業用熱線吸
収被覆材料、熱線吸収窓ガラス等への応用ができる、実
用上極めて価値のあるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 31/04 LHE C08L 31/04 LHE 101/00 101/00 C09B 47/00 C09B 47/00 C09D 5/32 PRB C09D 5/32 PRB 11/00 PSX 11/00 PSX (72)発明者 松▲崎▼ ▲頼▼明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 井門 修平 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 岩田 匡隆 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 詫摩 啓輔 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材樹脂中に、少なくとも1種の下記一
    般式(1)(化1)で表されるナフタロシアニン化合物
    を含有する近赤外線吸収樹脂組成物。 【化1】 〔式中、A1 〜A24は各々独立に、水素原子またはハロ
    ゲン原子を表し、Mは2個の水素原子、2価の金属原
    子、3価又は4価の置換金属原子、あるいは、オキシ金
    属を表す〕
  2. 【請求項2】 Mが2個の水素原子、Cu、Pd、P
    b、AlCl、InCl、TiOまたはVOである請求
    項1記載の近赤外線吸収樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 MがVOである請求項2記載の近赤外線
    吸収樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 基材樹脂が軟質系樹脂である請求項1〜
    3のいずれかに記載の近赤外線吸収樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 基材樹脂がポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビ
    ニル、ポリエチレン、あるいは、酢酸ビニル/エチレン
    の共重合体(EVA)である請求項4記載の近赤外線吸
    収樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の近赤外
    線吸収樹脂組成物を用いて得られる近赤外線吸収印刷イ
    ンキ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の近赤外
    線吸収樹脂組成物を用いて得られる近赤外線吸収塗料。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載の近赤外
    線吸収樹脂組成物を用いて得られる近赤外線吸収フィル
    ター。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の近赤外
    線吸収樹脂組成物を用いて得られる農業用熱線吸収被覆
    材料。
  10. 【請求項10】 請求項1〜5のいずれかに記載の近赤
    外線吸収樹脂組成物を窓ガラスに用いて得られる熱線吸
    収窓ガラス。
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