JPH09262735A - アクチュエータおよび該アクチュエータを用いたツール交換機構 - Google Patents

アクチュエータおよび該アクチュエータを用いたツール交換機構

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JPH09262735A
JPH09262735A JP7439596A JP7439596A JPH09262735A JP H09262735 A JPH09262735 A JP H09262735A JP 7439596 A JP7439596 A JP 7439596A JP 7439596 A JP7439596 A JP 7439596A JP H09262735 A JPH09262735 A JP H09262735A
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正弘 藪田
Yoshiteru Koyama
芳輝 小山
Takuya Miyai
卓哉 宮井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的な案内支持機構を必要とせず、可動子の
受け渡し簡単な構成で行うことのできるアクチュエータ
を開示する。 【解決手段】磁極に任意の極性の磁界を発生可能な一対
の電磁石と、電磁石間で受け渡されるとともに電磁石の
磁極に対向する両吸着面に永久磁石が取り付けられる可
動子と、前記電磁石の可動子を渡す側の電磁石に可動子
の永久磁石と反発する磁界を発生させ、且つ可動子を受
ける側の電磁石に可動子の永久磁石を吸引する磁界を発
生させる制御装置を設ける。また、ツール保管手段に保
持される複数の作業ツールの中から所定の作業ツールを
ツール運搬手段に移動させて所定の作業を行うためのツ
ール交換機構において、前記アクチュエータの電磁石の
一方をツール保管手段に設け、他方の電磁石をツール運
搬手段に設け、作業ツールのツール保管手段およびツー
ル運搬装置に対向する両吸着面に永久磁石を取り付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空間を隔てて対向配
置される電磁石間で磁力を利用し可動子の受け渡しを行
うアクチュエータおよび該アクチュエータを用いたツー
ル交換機構に関する。
【0002】
【従来の技術】ツール保管手段に保持される複数の作用
ツールの中から所定の作業ツールをツール運搬手段に保
持して作業を行い、必要に応じて作業ツールの脱着を行
うツール交換機構が設けられる装置として、工作機械や
ペンプロッター等が一般に知られている。図12に示す
ような用紙駆動型ペンプロッターと呼ばれるペンプロッ
ター101では、作図用のペン102を保持したヘッド
部103のX方向の移動と、記録紙104のヘッド部1
03の移動方向とは直交するY方向の移動を組み合わせ
ることで記録紙上に作図を行う。ペンプロッター101
には、不使用状態にあるペン102を保持するペン保管
台105とペン保管台105に保持される複数のペン1
02の中から任意のペン102を保持して作業を行うペ
ン運搬装置106の間でペン102の受け渡しを行うた
めのペン交換機構が設けられる。一般的なペン交換機構
は、ペン102を両側からペン保持アーム107により
挟持する機械的に案内支持機構からなり、ペン交換時に
はヘッド部103をペン保管台105側に移動させ、ペ
ン運搬装置106のペン保持アーム107からペン10
2を押し出すとともに、ペン保管台105のペン保持ア
ーム107内にペン102を押し込むことでペン102
を渡す。そして一度ヘッド部103をペン保管台105
から後退させた後、ペン保管台105をZ方向に移動さ
せ、次に使用するペン102がヘッド部103の移動軌
跡上に位置するようにペン保管台105を移動させた
後、再度ヘッド部103をペン保管台105側に移動さ
せ、ペン保管台105のペン保持アーム107内にペン
102を挟持することでペン102の交換を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したペンプロッタ
ー101においては、ペン保管台105とペン運搬装置
106との間でペン102の受け渡しを行うため、ペン
保管台105およびペン運搬装置106の双方にペン保
持アーム107等の機械的な案内支持機構が設けられ
る。しかしながらこのような機械的な案内支持機構が設
けられることで装置の構造が複雑化するという問題があ
る。
【0004】本発明は対向配置される2つの電磁石と電
磁石間で受け渡される可動子の永久磁石の反発力と吸引
力の双方を利用して可動子の受け渡しを行うことで、可
動子を機械的に案内支持する機構を不要とし、構成を簡
略化することのできるアクチュエータを開示することを
目的とする。
【0005】また、本発明は不使用状態にある作業ツー
ルを保持する作業ツール保管台と、作業ツール保管台に
保持される作業ツールの中から所定の作業ツールを受け
渡しに前記アクチュエータを利用することで、機構を簡
略化できるツール交換機構を開示することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、本発明のアクチュエータは磁極に任意の極性の磁
界を発生可能な一対の電磁石と、電磁石間で受け渡され
るとともに電磁石の磁極に対向する両吸着面に永久磁石
が取り付けられる可動子と、前記電磁石の可動子を渡す
側の電磁石に可動子の永久磁石と反発する磁界を発生さ
せ、且つ可動子を受ける側の電磁石に可動子の永久磁石
を吸引する磁界を発生させるための制御装置を設ける。
このようにすれば、電磁石と永久磁石により発生される
反発力と吸着力の両方を用いて可動子の受け渡しを行
う。
【0007】また、前記アクチュエータを構成に含み、
ツール保管手段に保持される複数の作業ツールの中から
所定の作業ツールをツール運搬手段に移動させて所定の
作業を行うためのツール交換機構において、前記アクチ
ュエータの電磁石の一方をツール保管手段に設け、他方
の電磁石をツール運搬手段に設けるとともに、作業ツー
ルのツール保管手段およびツール運搬手段に対向する両
吸着面に永久磁石を取り付ける。このようにすれば、作
業ツールの受け渡し時にツール運搬手段をツール保管手
段に対向する位置に移動させ、作業ツールを渡す側の電
磁石に作業ツールの永久磁石と反発する磁界を発生さ
せ、且つ作業ツールを受ける側の電磁石に作業ツールの
永久磁石を吸引する磁界を発生させ、電磁石と永久磁石
により発生される反発力と吸着力の両方を用いて作業ツ
ールの交換を行う。
【0008】また、ツール保管手段およびツール運搬手
段に作業ツールの形状に対応した位置決め用係合部を形
成する。このようにすれば作業ツール受け渡し時の作業
ツールの位置決めとツール運搬手段に保持される作業ツ
ールの振れが防止が行える。
【0009】
【発明の実施の形態】次にアクチュエータおよび該アク
チュエータを用いたツール交換機構の一例を用紙駆動型
ペンプロッターのペンの交換機構に利用した場合を例に
図面とともに詳細に説明する。先ずアクチュエータ1に
ついて図1〜図4を用いて説明する。図1はアクチュエ
ータ1の構成を示す図、図2Aは図1の矢印I−I方向
に見た図、図2Bは矢印II−II方向に見た図、図2
Cは矢印III−III方向に見た図である。図3Aは
図2Aの矢印IV−IV方向に見た図、図3Bは図2A
の矢印V−V方向に見た図、図3Cは図2Bの矢印VI
−VI方向に見た図、図3Dは図2Bの矢印VII−V
II方向に見た図である。図4Aは可動子となるペン2
の正面図であり、図4Bは側面図、図4Cは上面図、図
4Dは後述する吸着面箇所の部分拡大図である。アクチ
ュエータ1は図1に示すように対向配置される一対の電
磁石3、4と、電磁石間で受け渡される可動子としての
ペン2と、電磁石3、4を制御する制御装置5からなる
(ここでは後述する用紙駆動型ペンプロッターで使用さ
れるペン2を可動子として説明する)。一対の電磁石
3、4は同じ構造を有するため、以下一方の電磁石3を
例にその詳細を説明する。電磁石3は例えば電磁軟鉄
(SUYP)よりなる鉄芯6に励磁コイル7を巻回し、
励磁コイル7に対する通電方向を制御装置5により切り
換えることで鉄芯6の一端の磁極8に任意の極性の磁界
を発生可能に構成される。電磁石3には位置決め手段と
しペン2の形状に合わせた位置決め用係合部9を形成
し、該係合部9内にペン2を収納することで、受け渡し
時の位置決めを行う。次に電磁石3、4間で受け渡され
るペン2の構造を図4に示す。ペン2は好ましくは非磁
性材により形成され、電磁石3、4の磁極に対向して吸
着面10、11が両側に設けられる。吸着面10、11
にはそれぞれ永久磁石12、13のS極が双方の吸着面
上に現れる状態で取り付けられる。しかしながら、必ず
しも同じ極性が吸着面上に現れるようにする必要はな
い。制御装置5は電磁石3、4に対し、任意の方向に通
電を行うことで、電磁石3、4の磁極8に任意の極性の
磁界を発生可能に構成される。
【0010】次に上記したアクチュエータ1をツール交
換機構に利用する場合の一例を、用紙駆動型ペンプロッ
ター20のペン21の交換機構として利用する場合を例
に図5〜図9を使用して説明する。図5は一般に用紙駆
動型ペンプロッターと呼ばれるペンプロッター20を上
方から見た状態を示す図、図6は図5の矢印VIII−
VIII方向に見た図である。図7は後述するヘッド部
22が上昇位置にある状態を示す図である。図8はペン
交換機構の構造を示すブロック図である。図9Aは図6
のIX−IX方向に見た図、図9Bは図6のX−X方向
に見た図である。本実施の形態のペンプロッター20に
おいては、記録紙23を挟み上下に設けた駆動ローラ2
4と押圧ローラ25により記録紙23を挟持し、図示せ
ぬ制御部からの指令に従い、駆動ローラ24を回転させ
記録紙23をY方向に移動させる。一方、ペン21を保
持するヘッド部22は、記録紙23の移動方向と直交す
る方向に掛け渡したガイドレール26上に、図示せぬ駆
動手段により記録紙23の移動方向と直交するX方向に
移動可能に支持される。ヘッド部22はガイドレール2
6に沿って移動する基台部27と、ペン21の先端が記
録紙23に接する作図位置へ降下させるための図示せぬ
昇降機構により基台部27に対し昇降可能に構成される
ペン運搬装置28からなり、記録紙23のY方向の移動
とヘッド部22のX方向に移動を組み合わせることで記
録紙23上に作図を行う。本実施の形態におけるペンプ
ロッター20はペン交換機構を除いて一般的なペンプロ
ッターと同じであるため詳細な説明は省略する。
【0011】本実施の形態のペンプロッター20には一
般的なペンプロッターと同様に、不使用状態にあるペン
21をペン保管台29とペン運搬装置28との間で受け
渡しを行うためのペン交換機構が設けられる。ペン交換
機構は不使用状態にあるペン21を保持するペン保管台
29と、ペン保管台28との間でペン21の受け渡しを
行うとともに、ペン21をX方向に移動させるペン運搬
装置28と、ペン保管台29とペン運搬装置28間で受
け渡されるとペン21と、ペン運搬装置28が設けられ
るヘッド部のX方向の駆動手段と、ペン運搬装置28と
ペン保管台29の双方に設けられる電磁石30の通電を
制御する制御装置31からなる。ペン保管台29に保持
されている複数のペン21の中から作図に使用するペン
21をペン保管台29およびペン運搬装置28の双方に
設けた電磁石30と永久磁石32、33との反発力と吸
引力の双方を利用して受け渡しを行うことで、ペン運搬
装置28がペン21を保持した状態でヘッド部22がガ
イドレール26に沿って移動して作図が行われる。本実
施の形態ではペン21が作業ツールに、ペン保管台29
がツール保管手段に、ペン運搬装置28がツール運搬手
段に該当する。
【0012】ペン運搬装置28は基台部27に対し昇降
可能に保持され、作図時にはペン運搬装置28が図6に
示すようにペン21の先端が記録紙23に当接する下降
位置まで下降され、この位置で作図が行われる。一方、
ペン21の交換時および作図中にポイント間を移動する
時は図7に示すようにペン21の先端が記録紙23と接
触しない上昇位置に保持される。ペン保管台29は記録
紙23が走行する作図領域の側方のブラケット34に固
定され、ペン保管台29とペン運搬装置28はペン21
を挟み対向する状態となる。ペン保管台29およびペン
運搬装置28にはペン21の受け渡しを行うための電磁
石30がそれぞれ設けられる。本実施の形態において
は、ペン運搬装置28に電磁石30Aを、ペン保管台2
9にはペン運搬装置28の移動方向に沿って電磁石30
B、30C、30D、30Eを配置する。電磁石30に
は位置決め手段としてペン21の形状に合わせた位置決
め用係合部35を形成し、該係合部35内にペン21を
収納することで受け渡し時のペン21の位置決めと、作
図時のペン21の振れ防止を行う。
【0013】ペン21の側面には、前記ペン保管台29
およびペン運搬装置28の電磁石30の磁極36に対向
して吸着面37、38が両側に設けられる。吸着面3
7、38には図4に示すように永久磁石が共にS極が双
方の吸着面上に現れる状態で取り付けられる。双方の吸
着面37、38に同じS極が現れる状態で永久磁石を取
り付けることで、ペン運搬装置28に保持されたペン2
1がペン保管台29に保持される他のペン21に対向す
る位置を通過する際にペン同士が吸引しあうことがな
く、ペン21が誤ってペン保管台29から脱落すること
がない。ペン21の交換時、制御装置31はヘッド部2
2の移動を制御し、ペン運搬装置28をペン21の受け
渡しを行うペン保管台29に対向する位置へ移動させ、
ペン運搬装置29とペン保管台28の電磁石30がペン
21を挟み対向する位置で、ペン運搬装置29を上昇位
置に保持した状態で、ペン21を渡す側の電磁石30に
ペン21の吸着面37に取り付けた永久磁石33と反発
する磁界が発生する方向の通電指令と、ペン21を受け
る側の電磁石30にペン21の吸着面38に取り付けた
永久磁石32を吸引する磁界が発生する方向の通電指令
を発しペン21の受け渡しを行う。
【0014】次に上記した本実施の形態のアクチュエー
タおよびペンプロッターのペン交換機構の作用を図5を
用いて説明する。ペンプロッター20で作図が開始され
ると図5において破線で示す作図領域外に停止していた
ヘッド部22が、制御装置31からの移動指令に従い右
方向に移動される。電磁石30Bに保持されるペン21
bを作図に使用する場合、ペン運搬装置28の電磁石3
0Aがペン保管台29の電磁石30Bの対向位置に達す
る前の位置では、ペン運搬装置28の電磁石30Aおよ
びペン保管台29の電磁石30B〜30Eに通電は行わ
れておらず、ペン21b、21c、21d、21eはい
ずれも吸着面37に取り付けた永久磁石32により電磁
石30B〜30Eの鉄芯39に吸着した状態となってい
る。制御装置31からの移動指令に従いヘッド部22が
更に右方向に移動し、ペン運搬装置28に電磁石30A
が電磁石30Bに対向する位置へと移動される。制御装
置により電磁石Aと電磁石Bがペン21bを挟み対向す
る位置に達すると、ペン21bをペン保管台29からペ
ン運搬装置28へ受け渡すため通電指令がペン運搬装置
28の電磁石30Aおよびペン保管台29の電磁石30
Bに発せられる。ペン21bを電磁石30Bから電磁石
30Aへと移動させるため、ペン21bを渡す側の電磁
石30Bにはペン21bと反発する磁界が発生する方向
の通電指令が、ペン21bを受ける側の電磁石30Aに
は、ペン21bを吸引する磁界が発生する方向の通電指
令が発せられる。つまり、電磁石30Bではペン21b
の吸着面37のS極の永久磁石32に対して磁極36に
S極が発生する方向に通電を行い、電磁石30Aではペ
ン21bの吸着面38のS極の永久磁石33に対して磁
極36にN極が発生する方向に通電を行う。これによ
り、ペン21bには電磁石30Bと反発する方向の力
と、電磁石30Aに吸引される方向の力が作用し、ペン
21bはペン保管台29から対向する位置に存在するペ
ン管運搬装置28へと受け渡され、電磁石30Aの位置
決め用係合部35内へと収納される。この時、電磁石3
0Aおよび電磁石30Bとペン21の永久磁石32、3
3との吸引力と反発力の双方を利用して受け渡しを行っ
ているため、ペン21bの受け渡しを実行可能なペン保
管台29の電磁石30とペン運搬装置28の電磁石30
間のずれの許容範囲が機械的な案内支持機構による場合
に比べ広い。したがって、ペン運搬装置28がペン保管
台29の電磁石30Bに対向する位置に停止した状態で
ペン21の交換を行うことができるのは勿論のこと、電
磁石30Aが電磁石30Bに対向する位置を通過する際
にヘッド部22の移動を停止させることなくペン21の
受け渡しを行うことも可能である。ペン運搬装置28へ
のペン21bの移動が完了した後、電磁石30Aおよび
電磁石30Bの通電が解除されるが、吸着面38の永久
磁石33によりペン21bは電磁石30Aの鉄芯39に
吸着した状態で保持される。これによりペン21bのペ
ン保管台29からペン運搬装置28への受け渡しが完了
し、この後、ペン運搬装置28は図7に示す上昇位置か
ら図6に示す作図位置へと下降され、ヘッド部22がガ
イドレール26上を移動することでペン運搬装置28に
保持されたペン21bが記録紙23上を左右移動して作
図が行われる。この時、前記電磁石30に形成した位置
決め用係合部35により、ヘッド部22の走行時のペン
21の振れが防止され正確な作図が可能となる。
【0015】以上ペン保管台29からペン運搬装置28
へペン21を移動させて作図を行うまでを説明したが、
ペン運搬装置28に保持していたペン21での作図が完
了し、ペン保管台29に保持される他のペン21との交
換を行う場合には、ペン運搬装置28を上昇位置に保持
した状態で、ヘッド部22を図5において左方向に移動
させ、ペン運搬装置28がペン保管台29の電磁石30
Bに対向する位置を通過する際に先程とは逆にペン運搬
装置28の電磁石30Aにペン21bの永久磁石32と
反発する磁界が発生し、ペン保管台29の電磁石30B
にペンbの永久磁石33を吸引する磁界が発生する方向
に通電が行われ、ペン21bがペン保管台29の電磁石
30Bへと戻される。そしてヘッド部22の走行方向を
反転させるとともに、ヘッド部22を図5において右方
向に移動させ、ペン運搬装置28がペン保管台29の任
意のペン21を保持する電磁石に30対向する位置でペ
ン21がペン保管台29からペン運搬装置28へ受け渡
すことでペン21の交換が完了する。
【0016】上記したように本実施の形態におけるペン
プロッター20においては、ペン保管台29とペン運搬
装置28との間のペン21の受け渡しを電磁石30と永
久磁石32、33の反発力と吸引力を利用して行うた
め、対向する電磁石30間でペン21の受け渡しを自由
に行うことが可能で、従来のように機械的な案内支持機
構が不要となり装置の構成を簡略化することができる。
また、反発力と吸着力の双方を利用してペン21の受け
渡しを行うため、機械的な案内支持機構により行う場合
に比べ、ペン21の受け渡しを行うペン保管台29とペ
ン運搬装置28間の位置のずれに対する許容範囲が広く
なり確実な受け渡しを行うことが可能となる。
【0017】<変形例>変形例では永久磁石と電磁石の
磁極の組み合わせを間隔をおいて複数個吸着面上に配置
する。図10は永久磁石と磁極の組み合わせを2組配置
した場合であり、図11は4組配置した例である。図1
0に示すものでは上下2カ所に間隔をおいて2つの永久
磁石40、41を一方40はS極、他方41はN極が吸
着面42、43上に現れるように配置し、電磁石44は
鉄芯45をU字状に屈曲し、該屈曲した鉄芯45の両端
の磁極46、47をそれぞれ吸着面42の永久磁石4
0、41に対応する位置に設ける。また、図11に示す
ものでは2つの電磁石50、51により同一の吸着面5
2上の永久磁石53、54、55、56を吸着または反
発する。一般に磁力を備えたもの同士が吸着する場合に
は、磁力の中心となる部分同士が対向する状態で吸着さ
れ、磁力の中心同士がずれた状態では磁力の中心同士が
吸着する状態に移動しようとする力が発生し、自然に磁
力の中心同士が対向する状態で吸着する。磁極が大きく
なると必然的に磁力の中心となる部分も大きくなるた
め、吸着した永久磁石と電磁石の磁極の間に多少のずれ
が存在する場合でも、ずれを修正する方向の力が発生す
ることなく磁極同士が吸着した状態を保持する。それに
対し、磁極が小さくなると磁力の中心となる部分も小さ
くなり、僅かなずれに対してもずれを修正しようとする
力が発生する。したがって、永久磁石と電磁石の磁極が
吸着する際のペン運搬装置が移動する方向の位置精度を
上げるためには、ペン運搬装置の移動方向の長さを小さ
くすればよく、ペンの上下方向に位置精度を上げるため
には、上下方向に長さを小さくすればよい。したがっ
て、一組の永久磁石と電磁石の磁極の組み合わせを設け
た場合よりも、一組当たりの永久磁石と電磁石の磁極の
大きさを小さくする代わりに、永久磁石と電磁石の磁極
の組み合わせを複数設けた方が位置精度を上げることが
できる。永久磁石および電磁石の磁極の形状・配置この
ようにペンの重量および永久磁石・電磁石の磁力の強
さ、必要とされる位置精度および吸着力等の諸条件を勘
案した上で決定することが望ましい。
【0018】上記した各実施の態様においては、電磁石
の励磁コイルの巻き方をユニファイラとし励磁コイルに
対する通電方向を切り換えることで吸引と反発を行う場
合を説明したが、例えば鉄芯に対する励磁コイルの巻き
方をバイファイラとし、励磁コイルに対する通電方向で
はなく、通電を行う励磁コイルを切り換えることにより
磁極の極性を切り換えるようにすることも可能である。
なお、上記した実施の形態においては、ペンプロッター
20のペンの交換機構に本発明のアクチュエータを利用
した場合を例に説明したが、本発明はペンプロッターの
ペンの交換機構に限らず汎用のツール交換機構として色
々な装置に利用することが可能である。
【0019】
【発明の効果】上記したように本発明のアクチュエータ
では、可動子の受け渡しを可動子を渡す側の電磁石との
反発力と、可動子を受ける側の電磁石との吸引力の両方
を利用して行うことで、可動子を機械的に案内支持する
機構が不要となり装置の構成を簡略化することができ
る。
【0020】また、前記アクチュエータを作業ツールの
交換機構に利用することで、作業ツール交換機構の構成
を簡略化することが可能となる。さらに、作業ツールの
受け渡しを反発力と吸引力の両方を利用して行うこと
で、作業ツールを受け渡すの際に作業ツールの受け渡し
を行う電磁石間にずれが存在する場合でも確実に作業ツ
ールの受け渡しを行うことが可能となる。
【0021】また、ツール保管手段およびツール運搬手
段に作業ツールの形状に対応した位置決め用係合部を形
成した場合には、作業ツールによる作業時に作業ツール
の振れおよび脱落を防止し正確な作業を行うことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクチュエータの構成を示す図である。
【図2】図2Aは図1の矢印I−I方向に見た図であ
り、図2Bは図1の矢印II−II方向に見た図であ
り、図2Cは図1の矢印III−III方向に見た図で
ある。
【図3】図3Aは図2の矢印IV−IV方向に見た断面
図であり、図3Bは図3Aの矢印V−V方向に見た断面
図であり、図3Cは図2Bの矢印VI−VI方向に見た
断面図であり、図3Dは図2Bの矢印VII−VII方
向に見た断面図である。
【図4】図4Aはペンの正面図、図4Bは側面図、図4
Cは上面図であり、図4Dは吸着面箇所の部分拡大図で
ある。
【図5】ペンプロッターを示す図である
【図6】図5の矢印VIII−VIII方向に見た図で
ある。
【図7】ペン運搬装置が上昇位置に上昇した状態を示す
図である。
【図8】ペン交換機構の構成を示す図である。
【図9】図9Aは図6の矢印IX−IX方向に見た図で
あり、図9Bは図6の矢印X−X方向に見た図である。
【図10】変形例を示す図である。
【図11】他の変形例を示す図である。
【図12】従来のペンプロッター装置を示す図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ 27 基台部 2 ペン 28 ペン運
搬装置 3、4 電磁石 29 ペン保
持台 5 制御装置 30 電磁石 6 鉄芯 31 制御装
置 7 励磁コイル 34 ブラケ
ット 8 磁極 35 位置決
め用係合部 9 位置決め用係合部 36 磁極 10、11 吸着面 37、38
吸着面 12、13 永久磁石 39 鉄芯 20 ペンプロッター 40、41
永久磁石 21 ペン 44 電磁石 22 ヘッド部 45 鉄芯 23 記録紙 46、47
磁極 24 駆動ローラ 50、51
電磁石 25 押圧ローラ 52 吸着面 26 ガイドレール 53、54、
55、56 永久磁石

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁極に任意の極性の磁界を発生可能な一対
    の電磁石と、電磁石間で受け渡されるとともに電磁石の
    磁極に対向する両吸着面に永久磁石が取り付けられる可
    動子と、前記電磁石の可動子を渡す側の電磁石に可動子
    の永久磁石と反発する磁界を発生させ、且つ可動子を受
    ける側の電磁石に可動子の永久磁石を吸引する磁界を発
    生させるための制御装置を設けたことを特徴とするアク
    チュエータ。
  2. 【請求項2】前記請求項1に記載のアクチュエータを構
    成に含み、ツール保管手段に保持される複数の作業ツー
    ルの中から所定の作業ツールをツール運搬手段に移動さ
    せて所定の作業を行うためのツール交換機構であって、
    前記請求項1のアクチュエータの電磁石の一方をツール
    保管手段に設け、他方の電磁石をツール運搬手段に設け
    るとともに、作業ツールのツール保管手段およびツール
    運搬手段に対向する両吸着面に永久磁石を取り付けたこ
    とを特徴とするツール交換機構。
  3. 【請求項3】ツール保管手段およびツール運搬手段に作
    業ツールの形状に対応した位置決め用係合部を形成した
    ことを特徴とする請求項2に記載のツール交換機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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