JPH09258439A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH09258439A
JPH09258439A JP8090242A JP9024296A JPH09258439A JP H09258439 A JPH09258439 A JP H09258439A JP 8090242 A JP8090242 A JP 8090242A JP 9024296 A JP9024296 A JP 9024296A JP H09258439 A JPH09258439 A JP H09258439A
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明 田中
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雅巳 腰山
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圭 坂本
Yasuhiro Yoneda
泰博 米田
Kishio Yokouchi
貴志男 横内
Daisuke Mizutani
大輔 水谷
Yoshikatsu Ishizuki
義克 石月
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、解像性などに優れ、解像時のパターン
形状が良好(シャープ)なポリイミド系の感光性樹脂組
成物を提供すること。 【解決手段】 (A)化学線官能基を両末端に有するポ
リアミック酸化合物、(B)分子内に光反応性を有する
不飽和結合とアミノ基またはその4級塩類とを有する化
合物を前記ポリアミック酸化合物のカルボキシル基に対
して1〜50モル%、(C)光重合性官能基を有する感
光助剤、(D)光重合開始剤、及び(E)溶剤を含有す
る感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
に関し、さらに詳しくは、感度、解像性などに優れ、解
像時のパターン形状が良好(シャープ)なポリイミド系
の感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造過程において、一般
に、フォトレジストは、エッチングなどの工程でその役
割が終わると剥離除去される。しかし、フォトレジスト
膜が、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜として使用
される場合には、永久膜として残されるために、電気的
及び機械的に高度の特性が要求される。さらに、このよ
うな膜には、半導体製造工程で加わる高温に耐えること
も必要となる。近年、このような用途に、感光性ポリイ
ミド樹脂の膜が使用されている。ポリイミド樹脂は、電
気的特性、機械的特性、及び耐熱性に優れており、半導
体素子の表面保護膜や層間絶縁膜などに使用されている
が、微細な部分に選択的にポリイミド樹脂の膜を塗設す
るためには、感光性ポリイミド樹脂を使用するのが便利
である。従来、微細な部分に選択的にポリイミド樹脂の
膜を塗設する方法として、半導体素子の全面にポリイミ
ド樹脂膜を塗布し、この表面にフォトレジストでパター
ンを形成させ、ヒドラジンなどでポリイミド樹脂膜をエ
ッチングする方法が知られている。しかし、この方法
は、工程が煩雑で、しかも毒性の強いエッチング液を使
用しなければならない。
【0003】これに対して、近年、光照射で溶解度が変
化する感光性ポリイミド樹脂について、各種の提案がな
されている。このような感光性ポリイミド樹脂として
は、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸(ポ
リアミド酸ともいう)に光重合性のアクリロイル基を導
入した化合物が代表的なものである(特公昭55−30
207号、特公昭55−41422号など)。アクリロ
イル基を塩構造で導入したポリイミド前駆体も提案され
ている(特公昭59−52822号)。このようなポリ
イミド前駆体を使用した感光性ポリイミド樹脂では、半
導体素子上に感光性ポリイミド樹脂の膜を形成し、光で
パターンを形成した後、熱処理によって閉環しポリイミ
ド化する。この際、感光基の部分は、離脱して揮散し、
最終膜厚が減少する。感光性ポリイミド樹脂を用いれ
ば、パターン形成工程を著しく短縮することができる。
しかしながら、従来の感光性ポリイミド樹脂は、合成経
路が複雑であったり、ポリイミド化に際し、感光基の除
去が完全でなかったり、あるいは保存安定性や露光感度
が不充分であるなどの欠点を有していた。
【0004】最近、化学線官能基を含有する感光性樹脂
組成物が提案されている(特開平4−70661号、特
開平4−77741号)。これらの公報に開示されてい
る感光性樹脂組成物は、末端に重合可能な炭素−炭素二
重結合を有するポリアミック酸を、重合可能な炭素−炭
素二重結合を含むアミド化合物溶媒中で反応するという
特殊な方法により製造されたものであり、ポリアミック
酸自身が感光性で、かつ、溶媒自身が100%感光性で
あるという特徴を有している。しかし、これらの公報に
開示されているポリアミック酸化合物は、末端変性基が
離脱しやすく、安定性に劣る。また、このポリアミック
酸化合物は、通常、酸無水物の一部を化学線官能基でエ
ステル化変性させた後、ジアミンを加えてポリマーを形
成させる方法により得ているが、この方法では、分子量
のバラツキが大きいポリアミック酸が生成し、高分子量
のポリアミック酸のみを合成することは困難である。さ
らに、これらの公報に記載の感光性樹脂組成物は、溶剤
が感光助剤を兼ねているため、該組成物を基板に塗布
し、加熱処理してフィルムを形成させたとき、フィルム
の基板に対する残留応力の上昇が大きいという問題があ
った。
【0005】そこで、本発明者らは、これら従来技術の
問題点を解決すべく研究を行った結果、光重合可能な炭
素−炭素二重結合を有する置換基を分子内に有するアミ
ノベンゼン類またはトリメリット酸誘導体で末端変性し
た構造を有するポリアミック酸化合物を用いることによ
り、感度などのレジスト特性に優れ、高い保存安定性を
有する感光性ポリイミド樹脂組成物の得られることを見
いだした(特願平6−247109号、特願平6−25
6222号)。これらのポリアミック酸化合物は、ポリ
アミック酸の末端が特定の構造を有するアミノベンゼン
類またはトリメリット酸誘導体により変性された構造を
有しているため、保存安定性に優れ、高分子量化が可能
で、しかも高感度で、残留応力の小さな膜の形成が可能
な感光性ポリイミド樹脂組成物を提供することができ
る。
【0006】ところで、これらのポリアミック酸化合物
は、末端部位にのみ光感応性基を有するものであるた
め、架橋助剤(感光助剤)を添加して架橋密度の不足を
補っている。しかし、架橋助剤の添加のみでは、機械的
攪拌による混合であり、均一性の点でいまだ不十分であ
る。一方、従来より、ポリアミド酸、ポリアミドアミド
酸などのポリマーと、化学線により2量化または重合可
能な炭素−炭素二重結合及びアミノ基またはその四級化
塩を含む化合物(以下、「イオン結合型架橋アミン」と
略記することがある)とを含有する耐熱性感光材料が提
案されている(特開昭54−145794号公報)。し
かし、この感光性材料では、実用的な性能を得るには、
ポリマー中のカルボキシル基に対して70モル%以上の
イオン結合型架橋アミンを添加しなければならない。実
際には、銅配線とポリマー中のカルボキシル基との反応
による銅のマイグレーションを抑制するために、ポリマ
ー中のカルボキシル基に対して120モル%程度のイオ
ン結合型架橋アミンを加えている。この場合、次のよう
な問題点を挙げることができる。 ポリマー中のカルボキシル基とイオン結合型架橋アミ
ンとが塩を形成するために、ワニスを製造する際、発熱
を伴って高粘度化する。そして、熱重合(ゲル)の防止
が難しく、感光性材料の調製が困難である。また、ポリ
マーを、特に、低応力、低熱膨張性のポリイミド構造に
するのが困難である。 得られた感光性材料は、高粘度のため、フィルター濾
過が困難で、生産性、作業性が悪い。 イオン結合型架橋アミンが、カルボキシル基に対して
過剰にある場合、イオン結合型架橋アミンが塩基として
働き、ポリマーの分子量低下を招き、保存安定性が悪化
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感
度、解像性などに優れ、解像時のパターン形状が良好
(シャープ)なポリイミド系の感光性樹脂組成物を提供
することにある。本発明者らは、鋭意研究を行った結
果、光重合可能な炭素−炭素二重結合を有する置換基を
分子内に有するアミノベンゼン類またはトリメリット酸
誘導体で末端変性した構造を有するポリアミック酸化合
物に、分子内に光反応性を有する不飽和結合とアミノ基
またはその4級塩類とを有する化合物(イオン結合型架
橋アミン)を前記ポリアミック酸化合物のカルボキシル
基に対して1〜50モル%、好ましくは1〜30モル
%、より好ましくは10〜20モル%の割合で配合する
ことにより、前記目的を達成できることを見いだした。
イオン結合型架橋アミンを添加すると、該イオン結合型
架橋アミンは、ポリアミック酸化合物のカルボキシル基
とアミン部位とで塩を形成するため、光反応性を有する
不飽和結合がポリマー中に均一に分散する。本発明で使
用するポリアミック酸化合物は、末端のみに光感応性基
が導入されているため、主鎖のカルボキシル基はフリー
である。このカルボキシル基に小割合のイオン結合型架
橋アミンを添加しても、塩形成に伴う粘度上昇や発熱は
さほどではない。特に、前記ポリアミック酸化合物のカ
ルボキシル基に対して、1〜30モル%、あるいは10
〜20モル%程度の割合でイオン結合型架橋アミンを添
加した場合、イオン結合型架橋アミンは、ほぼ全量がカ
ルボキシル基と反応するため、塩基として作用すること
はなく、したがって、分子量の低下原因とはならない。
本発明によれば、イオン結合型架橋アミンに由来する光
反応性部位(光反応性を有する不飽和結合)がポリアミ
ック酸化合物中に均一に分散するため、露光時の架橋密
度の増加と、均一分散架橋性が良好になる。その結果、
解像時のパターン形状が良好(シャープ)になる、
解像性が向上する、露光感度が向上する、などの優れ
た作用効果を奏する感光性樹脂組成物を得ることができ
る。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至っ
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(A)式(1)で表される基Z1及び式(2)で表
される基Z2からなる群より選ばれる少なくとも一種の
化学線官能基を両末端に有するポリアミック酸化合物、
【0009】
【化5】 (式中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−COO
−、−OCO−、−OCOO−、−COCH2O−、−
S−、−SO−、−SO2−または−SO2O−であり、
3 、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な炭素−炭
素二重結合を有する置換基であり、mは、0または1で
あり、nは、1〜3の整数である。)
【0010】
【化6】 (式中、R3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な
炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、mは、0ま
たは1である。) (B)分子内に光反応性を有する不飽和結合とアミノ基
またはその4級塩類とを有する化合物を前記ポリアミッ
ク酸化合物のカルボキシル基に対して1〜50モル%、
(C)光重合性官能基を有する感光助剤、(D)光重合
開始剤、及び(E)溶剤を含有する感光性樹脂組成物が
提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】(A)ポリアミック酸化合物 本発明に用いられるポリアミック酸化合物(A1)は、
通常、ジアミン化合物とp−アミノ安息香酸〔トリス
(メタクロイル)ペンタエリスリトール〕エステルなど
のアミノベンゼン類との混合物に、テトラカルボン酸ま
たはその酸無水物を加え、常法により縮合反応させるこ
とにより得られる。この方法によると、安定して高分子
量のポリマーが得られる。また、本発明に用いられるポ
リアミック酸化合物(A2)は、ジアミン化合物に、ト
リメリット酸アンハイドライド〔トリス(メタクロイ
ル)ペンタエリスリトール〕エステルなどのトリメリッ
ト酸誘導体とテトラカルボン酸またはその無水物を加
え、常法により縮合反応させることにより得られる。ポ
リアミック酸化合物(A2)は、ジアミン化合物とトリ
メリット酸誘導体との混合物に、テトラカルボン酸また
はその無水物を加え、常法により縮合反応させることに
よっても得ることができる。これらの方法によれば、安
定して高分子量のポリマーが得られる。
【0012】<ジアミン化合物>本発明で使用するジア
ミン化合物としては、例えば、2,2′−ジ(p−アミ
ノフェニル)−6,6′−ビベンゾオキサゾール、2,
2′−ジ(p−アミノフェニル)−5,5′−ビベンゾ
オキサゾール、m−フェニレンジアミン、1−イソプロ
ピル−2,4−フェニレンジアミン、p−フェニレンジ
アミン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエタン、3,3′ジアミノジフェニルエタ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,
3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニル
エーテル、ベンジジン、4,4″−ジアミノ−p−テル
フェニル、3,3″−ジアミノ−p−テルフェニル、ビ
ス(p−アミノシクロヘキシル)メテン、ビス(p−β
−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−
β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス
(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビ
ス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼ
ン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナ
フタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)ト
ルエン、2,4−ジアミノトルエン、m−キシレン−
2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、
m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミンなど
の芳香族ジアミン類;2,6−ジアミノピリジン、2,
5−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4
−オキサジアゾールなどの複素環ジアミン類;1,4−
ジアミノシクロヘキサンなどの脂環式ジアミン類;ピペ
ラジン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、プロピ
レンジアミン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、
テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレ
ンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、ヘ
プタメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレ
ンジアミン、3−メチルヘプタメチレンジアミン、4,
4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、オクタメチレン
ジアミン、ノナメチレンジアミン、5−メチルノナメチ
レンジアミン、2,5−ジメチルノナメチレンジアミ
ン、デカメチレンジアミン、1,10−ジアミノ−1,
10−ジメチルデカン、2,11−ジアミノドデカン、
1,12−ジアミノオクタデカン、2,12−ジアミノ
オクタデカン、2,17−ジアミノアイコサンなどの脂
肪族ジアミン類;ジアミノシロキサン、2,6−ジアミ
ノ−4−カルボキシリックベンゼン、3,3′−ジアミ
ノ−4,4′−ジカルボキシリックベンジジンなどが挙
げられる。これらのジアミン化合物は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。これらの中でも、2,2′−ジ(p−アミノフェ
ニル)−6,6′−ビベンゾオキサゾール、及び2,
2′−ジ(p−アミノフェニル)−5,5′−ビベンゾ
オキサゾールは、低熱膨張性で高耐熱性のポリマーが得
られるので、特に好ましい。
【0013】<テトラカルボン酸またはその酸無水物>
本発明で使用するテトラカルボン酸またはその酸無水物
としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二
無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,
6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレ
ン−1,2,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフ
タレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、
4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒ
ドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二
無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−
ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカル
ボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,
4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジク
ロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テ
トラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−
ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,
4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
3″,4,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2,2″,3,3″−p−テルフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン
二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エー
テル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水
物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二
無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボ
ン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラ
カルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8
−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,
2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレ
ン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物など
の芳香族テトラカルボン酸二無水物及びその水添加物;
シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二
無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ビシ
クロ[2,2,2]オクタ−7−エン−2−エキソ,3
−エキソ,5−エキソ,6−エキソテトラカルボン酸
2,3:5,6−二無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘ
プタン−2−エキソ,3−エキソ,5−エキソ,6−エ
キソテトラカルボン酸2,3:5,6−二無水物などの
脂環式酸二無水物;ピラジン−2,3,5,6−テトラ
カルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テ
トラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5
−テトラカルボン酸二無水物などの複素環誘導体酸二無
水物などが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、ピロメリット酸二無水物、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
及びこれらの組み合わせは、良好な低熱膨張性、耐クラ
ック性、解像性などを実現する上で、特に好ましい。し
たがって、R1は、芳香族テトラカルボン酸二無水物及
びその水添加物、脂環式酸無水物、複素環誘導体酸無水
物などのテトラカルボン酸またはその酸無水物から誘導
される4価の有機基である。
【0014】<アミノベンゼン類>本発明では、テトラ
カルボン酸またはその酸無水物のカルボキシル基と反応
して、前記式(1)で表される置換基Z1を与える化合
物として、アミノベンゼン類を使用する。このようなア
ミノベンゼン類としては、下記の式(5)で表される化
合物を挙げることができる。
【0015】
【化7】 式(5)中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−CO
O−、−OCO−、−OCOO−、−COCH2O−、
−S−、−SO−、−SO2−または−SO2O−であ
り、R3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な炭素
−炭素二重結合を有する置換基であり、mは、0または
1であり、nは、1〜3の整数である。
【0016】光重合可能な炭素−炭素二重結合を有する
置換基としては、アクリロイルオキシメチレン基及びメ
タクリロイルオキシメチレン基が代表的なものである
が、そのほかに、ビニル基、プロペニル基、イソプロペ
ニル基、ブテニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、2
−エチルブテニル基などの炭素数2〜6のアルケニル基
やその置換体が挙げられる。炭素数2〜6のアルケニル
基に結合可能な置換基の具体例としては、ハロゲン原
子、フェニル基、炭素数1〜4のアルケニル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基などである。式(5)において、
Xが−COO−である場合、アミノベンゼン類は、下記
の式(6)で表されるアミノベンゼンカルボン酸エステ
ルとなる。
【0017】
【化8】 式(6)中、R3〜R7、m及びnは、前記と同じであ
る。
【0018】このようなアミノベンゼンカルボン酸エス
テルは、例えば、以下の方法にしたがって製造すること
ができる。先ず、式(7)で表されるニトロベンゾイル
ハライドと式(8)で表されるアルコールとを、脱ハロ
ゲン化水素反応させて、式(9)で表されるニトロベン
ゼンカルボン酸エステルを得る。
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】 式(7)中、Xは、塩素、臭素、沃素、弗素などのハロ
ゲン原子であり、nは、1〜3の整数である。ベンゼン
環に結合しているハロゲノカルボニル基の個数及び結合
部位は、目的のアミノベンゼンカルボン酸エステルの構
造に応じて適宜定めることができる。これらの式(7)
〜(9)中、R3〜R7、m及びnは、前記と同じであ
る。
【0022】上記の反応は、通常、不活性溶媒中、塩基
の存在下に行われる。不活性溶媒としては、塩化メチレ
ン、クロロホルム、トリクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シ
クロヘキサンなどの脂肪族または脂環式炭化水素類;ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;
アセトニトリルなどのニトリル類;ピリジンなどのアミ
ン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドな
どのアミド類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;
アセトン、シクロペンタノンなどのケトン類などが用い
られる。これらの中でも、ハロゲン化炭化水素が賞用さ
れる。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルア
ミンなどのアルキルアミン類;N,N−ジメチルアニリ
ンなどの芳香族アミン類;ピリジン、ジメチルアミノピ
リジンなどの芳香族複素環化合物などが用いられる。中
でもアルキルアミンが賞用される。
【0023】式(8)で表されるアルコールの使用量
は、式(7)で表されるニトロベンゾイルハライドのハ
ロゲノカルボニル基に対して、通常、当モル以上であ
り、好ましくは1〜2モルである。溶媒の使用量は、通
常、式(7)で表されるニトロベンゾイルハライドと式
(8)で表されるアルコールの合計量に対して、2〜2
0重量倍である。塩基の使用量は、式(7)で表される
ニトロベンゾイルハライドに対して、通常、1〜5モル
であり、好ましくは1〜3モルである。反応温度は、通
常、−20〜+60℃、好ましくは−10〜+30℃、
反応時間は、通常、0.5〜24時間、好ましくは1〜
10時間である。反応初期に発熱を伴う場合は冷却する
ことが好ましい。
【0024】次いで、このようにして得られた式(9)
で表されるニトロベンゼンカルボン酸エステルのニトロ
基を還元せしめることにより、アミノベンゼンカルボン
酸エステルを得ることができる。還元の方法としては、
ニトロ基のみを選択的に還元し得る方法、例えば、適当
な溶媒中、還元剤と酸とを用いる方法が挙げられる。還
元剤としては、通常、塩化第一スズ、塩化第一鉄などの
金属ハロゲン化物;スズ粉、鉄粉などの金属粉などが用
いられる。中でも、金属ハロゲン化物が好ましい。酸と
しては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;蟻酸、氷酢酸
などの有機酸;塩化水素ガスなどの酸性ガスが用いられ
る。中でも、無機酸や酸性ガスが好ましい。溶媒として
は、還元反応に不活性なものであれば特に限定されず、
例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンなどのエーテル類;メタノール、エタノールなど
のアルコール類;水などが用いられる。中でもエーテル
類が好ましい。還元剤の使用量は、通常、式(9)で表
されるニトロベンゼンカルボン酸エステル1モルに対
し、1〜20モル、好ましくは3〜7モルである。酸の
使用量は、通常、式(9)で表されるニトロベンゼンカ
ルボン酸エステル1モルに対し、1〜20モル、好まし
くは3〜8モルである。溶媒の使用量は、通常、式
(9)で表されるニトロベンゼンカルボン酸エステル、
還元剤、及び酸の合計量に対して、3〜100重量倍で
ある。
【0025】反応温度は、通常、−20〜+60℃、好
ましくは−5〜+30℃であり、反応時間は、通常、
0.5〜24時間、好ましくは0.5〜10時間であ
る。他の還元の方法として、塩基の存在下、ハイドロサ
ルファイトナトリウムのような還元剤と電荷移動触媒を
用いる方法が挙げられる。反応系は、通常、水と有機溶
媒からなる二層系である。有機溶媒としては、還元反応
に不活性なものであり、例えば、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン、モノクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類が賞用される。塩基としては、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水
素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど
が用いられる。中でも好ましいものは炭酸塩である。電
荷移動触媒としては、1,1′−ジ−n−ヘプチル−
4,4′−ビピリジニウムジブロマイド、1,1′−ジ
−n−オクチル−4,4′−ビピリジニウムジブロマイ
ド、1,1′−ジ−n−ノニル−4,4′−ビピリジニ
ウムジブロマイドなどが用いられる。中でも1,1′−
ジ−n−オクチル−4,4′−ビピリジニウムジブロマ
イドが好ましい。
【0026】塩基の使用量は、式(9)で表されるニト
ロベンゼンカルボン酸エステル1モルに対し、通常、4
〜10モル、好ましくは4〜6モルである。還元剤の使
用量は、式(9)で表されるニトロベンゼンカルボン酸
エステル1モルに対し、通常、4〜10モル、好ましく
は4〜6モルである。電荷移動触媒の使用量は、式
(9)で表されるニトロベンゼンカルボン酸エステル1
モルに対し、通常、0.05〜1モル、好ましくは0.
1〜0.5モルである。反応温度は、通常、−5〜+8
0℃、好ましくは+20〜+50℃であり、反応時間
は、通常、0.5〜24時間、好ましくは2〜10時間
である。
【0027】反応終了後は、反応液から常法に従ってア
ミノベンゼンカルボン酸エステルを単離することができ
る。例えば、反応液を中和後、アミノベンゼンカルボン
酸エステルを溶媒で抽出し、カラムクロマトグラフィー
などで単離する方法、あるいは酸やアルカリで反応液を
洗浄し抽出する方法などが挙げられる。アミノベンゼン
カルボン酸エステルは、前記式(6)で表される構造を
有しており、ベンゼン環には、アミノ基と1〜3個のカ
ルボン酸エステル残基が結合しているが、アミノ基に対
するカルボン酸エステル残基の結合部位は、o−、m
−、p−の何れでも構わない。
【0028】アミノベンゼンカルボン酸エステルの具体
例としては、o−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロ
イル)ペンタエリスリトール]エステル、o−アミノ安
息香酸[トリス(アクリロイル)ペンタエリスリトー
ル]エステル、m−アミノ安息香酸[トリス(メタクリ
ロイル)ペンタエリスリトール]エステル、m−アミノ
安息香酸[トリス(アクリロイル)ペンタエリスリトー
ル]エステル、p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリ
ロイル)ペンタエリスリトール]エステル、p−アミノ
安息香酸[トリス(アクリロイル)ペンタエリスリトー
ル]エステル、5−アミノ−イソフタル酸[トリス(メ
タクリロイル)ペンタエリスリトール]ジエステル、5
−アミノ−イソフタル酸[トリス(アクリロイル)ペン
タエリスリトール]ジエステル、o−アミノ安息香酸
[ペンタキス(メタクリロイル)ジペンタエリスリトー
ル]エステル、o−アミノ安息香酸[ペンタキス(アク
リロイル)ジペンタエリスリトール]エステル、m−ア
ミノ安息香酸[ペンタキス(メタクリロイル)ジペンタ
エリスリトール]エステル、m−アミノ安息香酸[ペン
タキス(アクリロイル)ジペンタエリスリトール]エス
テル、p−アミノ安息香酸[ペンタキス(メタクリロイ
ル)ジペンタエリスリトール]エステル、p−アミノ安
息香酸[ペンタキス(アクリロイル)ジペンタエリスリ
トール]エステルなどを挙げることができる。これらの
中でも、p−アミノ安息香酸〔トリス(メタクリロイ
ル)ペンタエリスリトール〕エステルが、合成コスト、
操作性、高感度、高解像度などの点で優れており、特に
好ましい。
【0029】ところで、式(7)で表されるニトロベン
ゾイルハライドのかわりに、各種置換ニトロベンゼンを
用いると、前記Xが種々の基であるアミノベンゼン類を
得ることができる。例えば、式(8)で表されるアルコ
ール中、ペンタエリスリトールトリメタクリレートをH
O−CH2Rで表すと、p−ブロモニトロベンゼンと該
化合物とを脱ハロゲン化水素反応させれば、次の反応式
により、ペンタエリスリトールトリメタクリロイルモノ
(p−ニトロフェニル)エーテルが得られる。
【0030】
【化12】 このニトロ基を選択的に還元すれば、ペンタエリスリト
ールトリメタクリロイルモノ(p−アミノフェニル)エ
ーテルが得られる。この場合、X=−O−となる。同様
に、p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化合物
【0031】
【化13】 を用いれば、ペンタエリスリトールトリメタクリロイル
モノ(p−アミノフェニルカルボニルメチル)エーテル
が得られる。この場合、X=−COCH2O−となる。
同様に、p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化
合物
【0032】
【化14】 を用いれば、ペンタエリスリトールトリメタクリロイル
モノ(p−アミノフェニルオキシ)カルボニルエステル
が得られる。この場合、X=−OCOO−となる。同様
に、p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化合物
【0033】
【化15】 を用いれば、p−アミノベンゼンスルフィン酸[トリス
(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステルが
得られる。この場合、X=−SOO−となる。同様に、
p−ブロモニトロベンゼンのかわりに、次の化合物
【0034】
【化16】 を用いれば、p−アミノベンゼンスルホン酸[トリス
(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステルが
得られる。この場合、X=−SO2O−となる。
【0035】ポリアミック酸化合物に両末端に前記式
(1)で表される化学線官能基Z1を導入した化合物
(A1)を合成するには、前記したとおり、ジアミン化
合物とアミノベンゼン類との混合物に、テトラカルボン
酸またはその無水物を加え、常法により縮合反応させ
る。両末端に化学線官能基を導入するには、(1)テト
ラカルボン酸またはその無水物1モルに対して、ジアミ
ン化合物を好ましくは0.850〜0.990モル、よ
り好ましくは0.900〜0.970モルの割合で使用
し、(2)ジアミン化合物1モルに対して、アミノベン
ゼン類を通常0.400〜0.020モル、好ましくは
0.110〜0.040モル、より好ましくは0.10
0〜0.050モルの割合で使用し、さらに、(3)テ
トラカルボン酸またはその無水物1モルに対して、ジア
ミン化合物とアミノベンゼン類とを合計量で、通常1.
100〜0.900モル、好ましくは1.100〜0.
950モル、より好ましくは1.060〜0.990モ
ルの割合で使用する。縮合反応は、ポリアミック酸化合
物を合成する常法にしたがって、各成分をジメチルアセ
トアミドなどの極性有機溶媒中で反応させればよい。反
応条件としては、例えば、氷冷下で0.5〜10時間、
好ましくは1〜5時間、次いで、室温下で1〜50時
間、好ましくは5〜30時間反応させる方法を挙げるこ
とができる。ただし、本発明で使用するポリアミック酸
化合物(A1)は、特定の合成法に限定されるものでは
ない。
【0036】<トリメリット酸誘導体>本発明では、ポ
リアミック酸化合物の両末端に前記式(2)で表される
置換基Z2を与える化合物として、特定の構造を有する
トリメリット酸誘導体を使用する。即ち、下記式(1
0)のトリメリット酸誘導体である。
【0037】
【化17】 式(10)中、R3、R4、R5、R6、及びR7は、光重
合可能な炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、m
は、0または1である。
【0038】光重合可能な炭素−炭素二重結合を有する
置換基としては、アクリロイルオキシメチレン基及びメ
タクリロイルオキシメチレン基が代表的なものである
が、そのほかに、ビニル基、プロペニル基、イソプロペ
ニル基、ブテニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、2
−エチルブテニル基などの炭素数2〜6のアルケニル基
やその置換体が挙げられる。炭素数2〜6のアルケニル
基に結合可能な置換基の具体例としては、ハロゲン原
子、フェニル基、炭素数1〜4のアルケニル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基などである。このようなトリメリ
ット酸誘導体は、例えば、式(11)で表される無水ト
リメリット酸ハライドと、式(12)で表されるアルコ
ールとを、脱ハロゲン化水素反応(エステル化反応)さ
せることにより合成することができる。
【0039】
【化18】 式(11)中、Xは、ハロゲン原子である。
【0040】
【化19】 式(12)中、R3、R4、R5、R6、及びR7は、光重
合可能な炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、m
は、0または1である。
【0041】上記の反応は、通常、不活性溶媒中、塩基
の存在下に行われる。不活性溶媒としては、塩化メチレ
ン、クロロホルム、トリクロロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シ
クロヘキサンなどの脂肪族及び脂環式炭化水素類;ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ア
セトニトリルなどのニトリル類;ピリジンなどのアミン
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど
のアミド類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;ア
セトン、シクロペンタノンなどのケトン類などが用いら
れる。これらの中でも、ハロゲン化炭化水素が賞用され
る。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ンなどのアルキルアミン類;N,N−ジメチルアニリン
などの芳香族アミン類;ピリジン、ジメチルアミノピリ
ジンなどの芳香族複素環化合物などが用いられる。中で
もアルキルアミンが賞用される。
【0042】式(12)で表されるアルコールの使用量
は、式(11)で表される無水トリメリット酸ハライド
1モルに対して、通常、1〜5モル、好ましくは1〜
1.5モルである。溶媒の使用量は、式(11)の無水
トリメリット酸ハライドと一般式(12)のアルコール
の合計量に対して、通常、2〜20重量倍である。塩基
の使用量は、式(11)の無水トリメリット酸ハライド
1モルに対して、通常、1〜5モルであり、好ましくは
1〜3モルである。反応温度は、通常、−10〜+80
℃、好ましくは−5〜+30℃で、反応時間は、通常、
0.5〜24時間、好ましくは1〜5時間である。反応
終了後は、反応液から常法に従ってトリメリット酸誘導
体を単離することができる。例えば、クロロホルムのよ
うな溶媒で再結晶する方法、テトラヒドロフランとトル
エンとの混合溶液で再沈殿、精製する方法などが例示さ
れる。上記反応の具体例として、例えば、無水トリメリ
ット酸ハライドとして、式(13)の化合物を用い、ア
ルコールとして、式(14)の化合物を用いると、式
(15)で表されるトリメリット酸誘導体が得られる。
【0043】
【化20】
【0044】
【化21】 (式中、Rは、水素原子または低級アルキル基であ
る。)
【0045】
【化22】
【0046】式(14)で表されるアルコールとして
は、例えば、トリアクリロイルペンタエリスリトール、
トリメタクリロイルペンタエリスリトールなどが挙げら
れる。また、エステル化反応は、通常、酸無水物基のm
−位で行われる。トリメリット酸誘導体としては、トリ
メリット酸アンハイドライド[トリス(アクリロイル)
ペンタエリスリトール]エステル〔式(15)中、R=
Hの場合〕、トリメリット酸アンハイドライド[トリス
(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エステル
〔式(15)中、R=メチル基の場合〕などが、合成経
費、操作性、高感度、高解像度などの点で優れており、
特に好ましい。
【0047】ポリアミック酸化合物に両末端に前記式
(2)で表される化学線官能基Z2を導入した化合物
(A2)を合成するには、前記したとおり、ジアミン化
合物に、トリメリット酸誘導体とテトラカルボン酸また
はその無水物を加え、常法により縮合反応させる。ある
いは、ジアミン化合物とトリメリット酸誘導体との混合
物に、テトラカルボン酸またはその無水物を加え、常法
により縮合反応させてもよい。両末端に化学線官能基を
導入するには、(1)ジアミン化合物1モルに対して、
テトラカルボン酸またはその無水物を好ましくは0.8
50〜0.990モル、より好ましくは0.900〜
0.970モルの割合で使用し、(2)テトラカルボン
酸またはその無水物1モルに対して、トリメリット酸誘
導体を通常0.400〜0.020モル、好ましくは
0.110〜0.040モル、より好ましくは0.10
0〜0.050モルの割合で使用し、さらに、(3)ジ
アミン化合物1モルに対して、テトラカルボン酸または
その無水物とトリメリット酸誘導体とを合計量で、通常
1.100〜0.900モル、好ましくは1.100〜
0.990モル、より好ましくは1.060〜1.02
0モルの割合で使用する。縮合反応は、ポリアミック酸
化合物を合成する常法にしたがって、各成分をジメチル
アセトアミドなどの極性有機溶媒中で反応させればよ
い。反応条件としては、例えば、氷冷下で0.5〜10
時間、好ましくは1〜5時間、次いで、室温下で1〜5
0時間、好ましくは5〜30時間反応させる方法を挙げ
ることができる。ただし、本発明で使用するポリアミッ
ク酸化合物(A2)は、特定の合成法に限定されるもの
ではない。
【0048】(B)分子内に光反応性を有する不飽和結
合とアミノ基またはその4級塩類とを有する化合物 本発明で使用するイオン結合型架橋アミンとしては、以
下のような化合物を例示することができる。
【0049】
【化23】 (式中、R1は、水素原子またはフェニル基であり、R2
は、水素原子または低級アルキル基であり、R3は、置
換または無置換の炭化水素基であり、R4及びR5は、置
換または無置換のアルキル基である。)
【0050】
【化24】 (式中、R6は、置換または無置換のアルキル基であ
る。)
【0051】
【化25】 (式中、R7は、水素原子またはメチル基であり、n+
m=3、n=1〜3である。このようなイオン結合型架
橋アミンの具体例としては、次のような化合物を挙げる
ことができる。
【0052】
【化26】
【0053】
【化27】
【0054】
【化28】
【0055】
【化29】
【0056】
【化30】
【0057】
【化31】
【0058】
【化32】
【0059】
【化33】
【0060】
【化34】
【0061】
【化35】
【0062】
【化36】
【0063】この(B)成分の好ましい具体例として
は、 N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチルアクリレートなどが挙げられる。この
(B)成分のイオン結合型架橋アミンは、ポリアミック
酸化合物のカルボキシル基に対して、1〜50モル%、
好ましくは1〜30モル%、より好ましくは10〜20
モル%の割合で使用する。(B)成分の割合が少なすぎ
ると、イオン結合型架橋アミンの使用による性能の改善
効果が小さく、逆に、多すぎると、塩形成に伴う粘度上
昇や発熱がひどくなり、また、塩基として作用して分子
量低下等の不都合を生じる。
【0064】(C)光重合性官能基を有する感光助剤 本発明において使用可能な感光助剤は、一般に光硬化モ
ノマーとして公知のものであれば特に制限されない。感
光助剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレー
トなどの(メタ)アクリル酸系化合物が代表的なもので
ある。アクリル酸系化合物としては、例えば、アクリル
酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、カルビ
トールアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エ
トキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ブチレングリコールモノアクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチルアクリレート、グリシジルア
クリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ペ
ンタエリスリトールモノアクリレート、トリメチロール
プロパンモノアクリレート、アリルアクリレート、1,
3−プロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブ
チレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、
2,2−ビス−(4−アクリロキシジエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス−(4−アクリロキシプロ
ピルキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパン
ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、トリアクリルホルマ
ール、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のアクリ
ル酸エステル、
【0065】
【化37】 (式中、bは、1〜30の整数を表す。)、
【0066】
【化38】 (式中、c及びdは、c+d=2〜30となる整数を表
す。)、
【0067】
【化39】
【0068】
【化40】 等を挙げることができる。
【0069】メタクリル酸系化合物としては、例えば、
メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタ
クリレート、オクチルメタクリレート、エチルヘキシル
メタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エト
キシエチルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、ヒドロキシペンチルメタクリレート、N,N−ジメ
チルアミノメタクリレート、N,N−ジエチルアミノメ
タクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート、メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、アリルメタクリレート、トリメチ
ロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリト
ールモノメタクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジメタクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、2,2−ビス−(4−メタクリロキシジエトキシフ
ェニル)プロパン、トリメチロールプロパンジメタクリ
レート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、テトラメチロールメタンテ
トラメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌル酸のメタクリル酸エステル、
【0070】
【化41】 (式中、eは、1〜30の整数を表す。)、
【0071】
【化42】 (式中、f及びgは、f+g=1〜30となる整数を表
す。)、
【0072】
【化43】
【0073】
【化44】 等を挙げることができる。
【0074】これらの化合物は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて使用することができる。こ
れらの中でも、特に、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、及び前記式(16)の化合物(b=3)が好ま
しい。感光助剤の使用量は、ポリアミック酸化合物と相
溶する限り特に限定されないが、その使用量が極めて多
量である場合には、ポリアミック酸化合物の熱処理によ
るポリイミド化の際に分解・除去し難く、しかも膜の残
留応力が高くなり、半導体素子基板にそり等の変形を生
じやすくなるという問題がある。そこで、感光助剤は、
(A)ポリアミック酸化合物100重量部に対して、通
常、10〜40重量部、好ましくは15〜35重量部、
より好ましくは20〜30重量部の割合で使用すること
が望ましい。
【0075】(D)光重合開始剤 本発明において使用する光重合開始剤としては、例え
ば、ミヒラーズケトン、ベンゾイン、2−メチルベンゾ
イン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
ブチルエーテル、2−t−ブチルアントラキノン、1,
2−ベンゾ−9,10−アントラキノン、アントラキノ
ン、メチルアントラキノン、4,4′−ビス−(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾフ
ェノン、チオキサントン、1,5−アセナフテン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノン、ジアセチルベンジル、ベンジルジメチ
ルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジフェニルジ
スルフィド、アントラセン、フェナンスレンキノン、リ
ボフラビンテトラブチレート、アクリルオレンジ、エリ
スロシン、フェナンスレンキノン、2−イソプロピルチ
オキサントン、2,6−ビス(p−ジエチルアミノベン
ジリデン)−4−メチル−4−アザシクロヘキサノン、
6−ビス(p−ジメチルアミノベンジリデン)−シクロ
ペンタノン、2,6−ビス(p−ジエチルアミノベンジ
リデン)−4−フェニルシクロヘキサノン、下式で表さ
れるアミノスチリルケトン、
【0076】
【化45】 下式で表される3−ケトクマリン化合物
【0077】
【化46】 (式中、R14は、5〜20個の環原子を有する芳香族炭
素環または複素環であり、R11、R12及びR13は、それ
ぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜5
個のアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、
またはアシロキシ基である。)、下式で表されるビスク
マリン化合物
【0078】
【化47】 (式中、R20及びR21は、それぞれ独立に、水素原子、
炭素数1〜5個のアルキル基、ジアルキルアミノ基、ア
ルコキシ基、またはアシロキシ基である。)、N−フェ
ニルグリシン、N−フェニルジエタノールアミン、3,
3′,4,4′テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノンなどを挙げることができる。光重合
開始剤の使用量は、特に限定されないが、(A)ポリア
ミック酸化合物100重量部に対して、通常、0〜10
重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは
1〜5重量部である。
【0079】(E)溶剤 本発明において使用する溶剤としては、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミ
ド、γ−ブチロラクロンなどの極性溶剤が挙げられる。
これらの極性溶剤のほかに、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュ
ウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル等のエステル類;ジエ
チルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類;ジクロロメタン、1,2−ジク
ロルエタン、1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタ
ン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類なども使用す
ることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、N,N−ジメチルアセトアミドやN−
メチル−2−ピロリドンなどが特に好ましい。溶剤の使
用量は、各成分を均一に溶解するのに充分な量とする。
特に、(A)ポリアミック酸化合物を溶解するに足る量
比で使用する。溶剤の使用割合は、溶剤の種類やポリア
ミック酸化合物によって異なるが、(A)ポリアミック
酸化合物に対して、通常、3〜25倍量(重量比)、好
ましくは5〜20倍量、より好ましくは6〜10倍量で
ある。
【0080】(F)その他の添加剤 本発明の組成物には、さらに必要に応じて接着助剤、レ
ベリング剤、重合禁止剤等の各種添加剤を使用すること
ができる。各種添加剤の中でも、1H−テトラゾール、
5,5′−ビス−1H−テトラゾール、これらの誘導体
などを添加することにより、銅及び銅合金に対する腐食
性を防止し、ひいては、ポリイミド膜の基板に対する密
着性の向上、感光性被膜の残膜防止などを図ることがで
きる。これは、本発明者らが見いだした知見である。1
H−テトラゾール、及びその誘導体は、下記の式(2
7)で表すことができる。
【0081】
【化48】 5,5′−ビス−1H−テトラゾール及びその誘導体
は、下記の式(28)で表される化合物である。
【0082】
【化49】
【0083】1の定義:式(27)及び(28)にお
いて、R1は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数3〜10の
アリル基、炭素数3〜6の環状脂肪族基、フェニル基、
次式(29)で表される置換フェニル基、
【0084】
【化50】 〔式中、nは、1〜3の整数であり、Xは、炭素数1〜
10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、−
NR′R″(R′R″は、独立して水素原子、メチル
基、エチル基、アセチル基、エチルカルボニル基であ
る)、−COOH、−COOCH3、−NO2、−OH、
−SH、または−SCH3である。〕または次式(3
0)で表される置換メチル基である。
【0085】
【化51】 〔式中、mは、1〜10の整数であり、Yは、−COO
H、−NR′R″(R′R″は、独立して水素原子、メ
チル基、エチル基、アセチル基、エチルカルボニル基で
ある)、フェニル基、または前記式(29)で表される
置換フェニル基である。〕
【0086】これらの置換基の中でも、R1として好ま
しい置換基の具体例としては、水素原子、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、
3−メチル−1−ブチル基、ヘキシル基、4−メチル−
1−ペンチル基などの炭素数1〜6のアルキル基;シク
ロプロピル基、シクロペンチル基、2−メチルシクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜6の環状
脂肪族基;フェニル基;前記一般式(29)で表される
置換フェニル基のうちnが1または2であり、Xが炭素
数1〜6のアルキル基、アミノ基、メチルアミノ基、ア
セトアミド基、−SH、−OHであるもの、例えば、メ
チルフェニル基、ジメチルフェニル基、ブチルフェニル
基、t−ブチルフェニル基、アミノフェニル基、アミノ
メチルフェニル基、アセトアミドフェニル基、メルカプ
トフェニル基、ヒドロキシフェニル基などの置換フェニ
ル基;または前記式(30)で表される置換メチル基の
うちmが1または2であり、Yがフェニル基、アミノ
基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アセトアミド
基であるもの、例えば、ベンジル基、フェネチル基など
のアラルキル基、アミノメチル基、アミノエチル基、メ
チルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、アセチ
ルアミノメチル基などの(置換)アミノメチル基;等が
挙げられる。
【0087】2の定義:一般式(27)において、R2
は、水素原子、水酸基、シアノ基、炭素数1〜10のア
ルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数2〜
10のアルキニル基、炭素数3〜6の環状脂肪族基、フ
ェニル基、置換フェニル基、−OR3(ただし、R3は、
炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケ
ニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、フェニル基、
または前記式(29)で表される置換フェニル基)、次
式(31)で表される置換メチル基、
【0088】
【化52】 〔式中、kは、1〜10の整数であり、Zは、ハロゲン
原子、アミノ基、−NR′R″(R′R″は、独立して
水素原子、メチル基、エチル基、アセチル基、エチルカ
ルボニル基である)、フェニル基、前記式(29)で表
される置換フェニル基、−SH、−SR4(ただし、R4
は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のア
ルケニル基、炭素数2〜10のアルキニル基、フェニル
基、または前記式(29)で表される置換フェニル
基)、−C(NH2)H−(CH2)n−CH3(ただ
し、n=1〜5)、または−C(NHCH3)H−(C
2)n−CH3(ただし、n=0〜5)である。〕また
は次式(32)で表される基である。
【0089】
【化53】 〔式中、Aは、−CO−、−NHCO−、−C(=N−
OH)−、−CH(OH)、−CH(NH2)−、−C
H(Cl)、−CH(Br)−であり、R 5は、炭素数
1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル
基、炭素数3〜6の環状脂肪族基、フェニル基、前記式
(29)で表される置換フェニル基、前記式(31)で
表される置換メチル基、または次式(33)で表される
化合物である。〕
【0090】
【化54】 〔式中、Xは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1
〜10のアルコキシ基、アミノ基、−NR′R″(R′
R″は、独立して水素原子、メチル基、エチル基、アセ
チル基、エチルカルボニル基である)、−COOH、−
COOCH3、−NO2、−OH、−SH、または−SC
3である。〕
【0091】R2の好ましい具体例としては、水素原
子;シアノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、3−メチル−1−ブチル
基、ヘキシル基、4−メチル−1−ペンチル基などの炭
素数1〜6のアルキル基;シクロプロピル基、シクロペ
ンチル基、2−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などの炭素数3〜6の環状脂肪族基;フェニル基;
メチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニ
ル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシ
ルフェニル基などの炭素数1〜6のアルキル基を有する
置換フェニル基;アミノフェニル基、メチルアミノフェ
ニル基、アセトアミドフェニル基などの(置換)アミノ
フェニル基;前記式(31)で表される置換メチル基の
うちkが1または2であり、Zがフェニル基、アミノ
基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アセトアミド
基であるもの、例えば、ベンジル基、フェネチル基など
のアラルキル基、アミノメチル基、アミノエチル基、メ
チルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、アセチ
ルアミノメチル基などの(置換)アミノメチル基;等が
挙げられる。1H−テトラゾール、5,5′−ビス−1
H−テトラゾール、及びこれらの誘導体の好ましい具体
例としては、未置換の1H−テトラゾール;5−メチル
−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾ
ール、5−アミノ−1H−テトラゾールなどの5置換−
1H−テトラゾール;1−メチル−1H−テトラゾール
などの1置換−1H−テトラゾール;1−フェニル−5
−メルカプト−1H−テトラゾールなどの1置換−5置
換−1H−テトラゾール;などを挙げることができる。
これらの中でもR1=Hである1H−テトラゾール及び
5置換−1H−テトラゾールが特に好ましい。
【0092】本発明で用いる1H−テトラゾール、5,
5′−ビス−1H−テトラゾール、これらの誘導体(以
下、「1H−テトラゾール類」と略記)は、R1が水素
原子のものが特に高い効果を示す。その理由としては、
1H−テトラゾールの1位N部位に水素原子が結合して
いる場合、溶液中でその水素イオン(プロトン)は、酢
酸と同程度の酸性を示し、容易に金属あるいは塩基と塩
を形成することができる。したがって、1H−テトラゾ
ール類は、銅及び銅合金と反応し、銅塩を形成する。こ
の銅塩は、酸化に対して安定で、銅イオンの遊離を抑制
する。また、1H−テトラゾール類は、ポリアミド酸中
のカルボキシル基と銅または銅合金との反応を抑制し、
カルボン酸銅の生成を抑制すると考えられる。一方、R
1が水素原子以外の1H−テトラゾール類では、塩基性
を示し、銅への作用よりむしろポリアミド酸中のカルボ
キシル基を中和する作用があるものと考えられる。しか
しながら、このようなテトラゾール類を用いても、効果
はやや低いものの、残膜率を改善する作用効果を奏す
る。1H−テトラゾール類は、ポリアミック酸化合物1
00重量部(固形分基準)に対して、通常、0.05〜
20重量部、好ましくは0.1〜5重量部、より好まし
くは0.3〜3.0重量部の配合割合で使用する。この
配合割合が過小であると添加効果が小さく、逆に、過大
であると効果が飽和する。1H−テトラゾール類は、通
常、ポリアミック酸化合物の溶液に添加して、樹脂組成
物(溶液)とし、得られた組成物は、基板等に塗布して
被膜を形成する用途に使用される。
【0093】感光性樹脂組成物の使用方法 本発明の感光性樹脂組成物の使用方法は、先ず、該組成
物を適当な支持体、例えば、シリコンウェハやセラミッ
ク、アルミニウム基板などに塗布する。塗布方法として
は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを
用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティングなど
の方法がある。次に、60〜80℃の低温でプリベーク
して塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射
する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光
線などが使用できるが、200〜500nmの範囲の波
長のものが好ましい。次に、未照射部を現像液で溶解除
去することによりレリーフパターンを得る。現像液とし
ては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極
性溶剤、メタノール、イソプロピルアルコール、水、ア
ルカリ現像液、アルカリ水溶液などを、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を混合して使用する。現像方法と
しては、スプレー、パドル、浸漬、超音波などの各種方
式を採用することができる。現像によって形成したレリ
ーフパターンは、リンスする。リンス液としては、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸ブ
チルなどが挙げられる。次に、加熱処理を行ってイミド
環を形成し、ポリアミック酸化合物をポリイミド化し
て、耐熱性に富む最終パターンを得る。本発明による感
光性ポリイミド樹脂組成物は、半導体素子関連の用途の
みならず、多層回路の層間絶縁膜やフレキシブル銅張板
のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜など
としても使用することができる。
【0094】
【実施例】以下に、合成例、実施例、及び比較例を挙げ
て、本発明についてより具体的に説明するが、本発明
は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0095】[合成例1]p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロイル)ペンタ
エリスリトール]エステルの合成 (1)反応器に、ペンタエリスリトールトリメタクリレ
ート13.1g、トリエチルアミン4.1g、及び塩化
メチレン35mlを添加し、氷冷下、攪拌下に、p−ニ
トロベンゾイルクロライド6.7g、及び塩化メチレン
25mlを滴下した後、氷冷下で2時間、引き続き室温
で2時間反応させた。反応終了後、反応液にクロロホル
ム及び水を加え、次いで、塩酸を加えて、クロロホルム
層を分取した。減圧下にクロロホルムを留去して得られ
た淡黄色油状物をカラムクロマトグラフィーで精製し
て、p−ニトロ安息香酸[トリス(メタクリロイル)ペ
ンタエリスリトール]エステル15.1g(収率85.
8%)を得た。 (2)反応器に、p−ニトロ安息香酸[トリス(メタク
リロイル)ペンタエリスリトール]エステル15.1
g、塩化第一スズ35.1g、及びテトラヒドロフラン
150mlを加え、氷冷下、攪拌下に、塩化水素ガスを
導入した。氷冷下で1時間、引き続き室温で1時間反応
後、反応液に、水及び炭酸ナトリウムを加えて弱アルカ
リ性とした。次に、クロロホルムで抽出し、減圧下にク
ロロホルムを留去後、残部をカラムクロマトグラフィー
で精製して、p−アミノ安息香酸[トリス(メタクリロ
イル)ペンタエリスリトール]エステル13.8g(収
率92.3%)を得た。
【0096】[実施例1]反応器に、2,2′−ジ(p
−アミノフェニル)6,6′−ビベンゾオキサゾール1
10.5g(0.264mol)、p−アミノ安息香酸
[トリス(メタクリロイル)ペンタエリスリトール]エ
ステル10.1g(0.022mol)、ジメチルアセ
トアミド552g、及びN−メチルピロリドン552g
を投入し、均一な溶液を調製した後、氷冷撹拌下、3,
3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物88.6g(0.276mol)を少量づつ粉体で
加えた。次いで、氷冷下3時間、室温下20時間反応さ
せて、ポリアミック酸を合成した。このようにして得ら
れたポリアミック酸625.0重量部(固形分で100
重量部)に、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチル
パーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(以下、BTT
B:λmax340nm、日本油脂社製)2重量部、N
−フェニルグリシン2重量部、及び感光助剤としてビス
コート300(大阪有機化学社製)20重量部を添加
し、室温撹拌した。次いで、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート10重量部(カルボキシル基に対し
て約18.6モル%量)を氷冷撹拌下添加した後、室温
下3時間撹拌して均一分散させた。得られた組成物をシ
リコンウエハ上にスピナーで塗布し、乾燥機により60
℃30分間乾燥して、膜厚約18μmのフィルムを形成
した。このフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸
版印刷社製ステップタブレットマスクを用いて、PLA
−501F(キャノン社製)により露光し、次いで、N
−メチルピロリドン70%とイソプロピルアルコール3
0%との混合液からなる現像液でスプレー現像を行っ
た。この結果、露光エネルギーが150mj/cm
2(436nm)以上のところでパターンを得ることが
できた。また、同じフィルムが形成されたシリコンウエ
ハに、凸版印刷社製解像評価マスクを用いて、PLA−
501Fで500mj/cm2の露光エネルギーで露光
し、同様に現像したところ、8.5μm幅のパターンま
で解像することができた。
【0097】[実施例2]酸無水物として、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物8
8.6g(0.276mol)の代わりに、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物4
4.3g(0.138mol)とピロメリット酸二無水
物30g(0.138mol)との混合物を用いた以外
は、実施例1と同様に反応させてポリアミック酸を得
た。このようにして得られたポリアミック酸666.7
重量部(固形分で100重量部)に、BTTB2重量
部、N−フェニルグリシン2重量部、及びビスコート3
00を20重量部添加した。次いで、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート10重量部を氷冷撹拌下添
加した後、室温下3時間撹拌して均一分散させた。得ら
れた組成物をシリコンウエハ上にスピナーで塗布し、乾
燥機により60℃30分間乾燥して、膜厚約17μmの
フィルムを形成した。このフィルムが形成されたシリコ
ンウエハに、凸版印刷社製ステップタブレットマスクを
用いて、PLA−501F(キャノン社製)により露光
し、次いで、N−メチルピロリドン70%とイソプロピ
ルアルコール30%との混合液からなる現像液でスプレ
ー現像を行った。この結果、露光エネルギーが150m
j/cm2(436nm)以上のところでパターンを得
ることができた。また、同じフィルムが形成されたシリ
コンウエハに、凸版印刷社製解像評価マスクを用いて、
PLA−501Fで500mj/cm2の露光エネルギ
ーで露光し、同様に現像したところ、8.5μm幅のパ
ターンまで解像することができた。
【0098】[実施例3]実施例2得られたポリアミッ
ク酸666.7重量部(固形分で100重量部)に、B
TTB2重量部、N−フェニルグリシン2重量部、及び
感光助剤としてビスコート300の代わりに、3EG−
A(共栄社製)20重量部を添加し、室温で溶解した。
次いで、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
10重量部を氷冷撹拌下添加した後、室温下3時間撹拌
して均一分散させた。得られた組成物をシリコンウエハ
上にスピナーで塗布し、乾燥機により60℃30分間乾
燥して、膜厚約17μmのフィルムを形成した。このフ
ィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版印刷社製ス
テップタブレットマスクを用いて、PLA−501F
(キャノン社製)により露光し、次いで、N−メチルピ
ロリドン70%、イソプロピルアルコール30%との混
合液からなる現像液でスプレー現像を行った。この結
果、露光エネルギーが50mj/cm2(436nm)
以上のところでパターンを得ることができた。また、同
じフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版印刷社
製解像評価マスクを用いて、PLA−501Fで200
mj/cm2の露光エネルギーで露光し、同様に現像し
たところ、8.5μm幅のパターンまで解像することが
できた。
【0099】[参考例1]実施例2で得られたポリアミ
ック酸666.7重量部(固形分で100重量部)に、
BTTB2重量部、N−フェニルグリシン2重量部、及
び架橋助剤としてビスコート300を30重量部添加
し、室温で撹拌して溶解した。得られた組成物をシリコ
ンウエハ上にスピナーで塗布し、乾燥機により60℃3
0分間乾燥して、膜厚約18μmのフィルムを形成し
た。このフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸版
印刷社製ステップタブレットマスクを用いて、PLA−
501F(キャノン社製)により露光し、次いで、N−
メチルピロリドン70%、イソプロピルアルコール30
%との混合液からなる現像液でスプレー現像を行った。
この結果、露光エネルギーが200mj/cm2(43
6nm)以上のところでパターンを得ることができた。
また、同じフィルムが形成されたシリコンウエハに、凸
版印刷社製解像評価マスクを用いて、PLA−501F
で500mj/cm2の露光エネルギーで露光し、同様
に現像したところ、10μm幅のパターンまで解像する
ことができた。
【0100】[比較例1]実施例2で示したような剛直
構造のポリアミック酸に、架橋助剤としてN,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレート35重量部のみを添加
した場合、ワニス粘度が上昇し、均一撹拌が困難になっ
た。その結果、急激な発熱によるゲルが発生し、ワニス
を得ることができなかった。また、溶媒(DMAc:N
MP=1:1混合溶媒)でワニスを希釈(2倍比)し、
粘度を低下させ、均一ワニスを調製した。しかし、この
ワニスではポリマー濃度が低いため、10μm以下の膜
厚しか得られなかった。
【0101】<パターン形状の比較>実施例1〜3で得
られたパターン形状と、参考例1で得られたパターン形
状をSEM(走査型電子顕微鏡)観察でパターン形状を
比較した。その結果を表1に示す。
【0102】
【表1】 表1の結果から明らかなように、本願発明に従って、イ
オン結合型架橋アミンを架橋助剤の一部として添加する
ことにより、パターン形状が改善されており、アスペク
ト比においても改善がみられた。
【0103】<残留応力の測定>実施例2及び参考例1
で得られた組成物を、それぞれ500μm厚のシリコン
ウエハ(結晶方位100)上にスピンナーで塗布し、乾
燥機により60℃で30分間乾燥して、膜厚約18μm
のフィルムを形成した。このフィルムが形成されたシリ
コンウエハに、ステップタブレットマスクを用いて、P
LA−501Fにより、露光量500mj/cm2で全
面露光し、次いで、窒素ガス雰囲気下、400℃で2時
間熱処理してイミド化を行った。イミド化後、シリコン
ウエハに生じたそりを触針式表面形状測定器P−10
(テンコール社製)で測定した。その測定値とイミド化
後の膜厚に基づいて、P−10内蔵の残留応力計算プロ
グラムにより計算して膜の残留応力値を得た。その結果
を表2に示す。
【0104】
【表2】 表2の結果から明らかなように、本発明の感光性樹脂組
成物は、イオン結合型架橋アミンを適量配合しても、残
留応力の増加はほとんど見られない。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、感度及び解像性などの
レジスト特性に優れ、解像時のパターン形状が良好で、
保存安定性に優れ、膜の残留応力が小さい感光性樹脂組
成物が提供される。本発明の感光性樹脂組成物は、半導
体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等として有用である。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、多層回路の層間絶
縁膜やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレ
ジスト膜、あるいは液晶の配向膜などとしても使用する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/312 H01L 21/30 502R (72)発明者 腰山 雅巳 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社内 (72)発明者 坂本 圭 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社内 (72)発明者 米田 泰博 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 横内 貴志男 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 水谷 大輔 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 石月 義克 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式(1)で表される基Z1及び式
    (2)で表される基Z2からなる群より選ばれる少なく
    とも一種の化学線官能基を両末端に有するポリアミック
    酸化合物、 【化1】 (式中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−COO
    −、−OCO−、−OCOO−、−COCH2O−、−
    S−、−SO−、−SO2−または−SO2O−であり、
    3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な炭素−炭
    素二重結合を有する置換基であり、mは、0または1で
    あり、nは、1〜3の整数である。) 【化2】 (式中、R3、R4、R5、R6及びR7は、光重合可能な
    炭素−炭素二重結合を有する置換基であり、mは、0ま
    たは1である。) (B)分子内に光反応性を有する不飽和結合とアミノ基
    またはその4級塩類とを有する化合物を前記ポリアミッ
    ク酸化合物のカルボキシル基に対して1〜50モル%、
    (C)光重合性官能基を有する感光助剤、(D)光重合
    開始剤、及び(E)溶剤を含有する感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミック酸化合物(A)が、式
    (1)で表される化学線官能基Z1を両末端に有する式
    (3)のポリアミック酸化合物(A1)である請求項1
    記載の感光性樹脂組成物。 【化3】 (式中、R1は、4価の有機基であり、R2は、2価の有
    機基であり、kは、5〜10000の整数であり、Z1
    は、前記式(1)で表される化学線官能基である。)
  3. 【請求項3】 ポリアミック酸化合物(A)が、式
    (2)で表される化学線官能基を両末端に有する式
    (4)のポリアミック酸化合物(A2)である請求項1
    記載の感光性樹脂組成物。 【化4】 (式中、R1は、4価の有機基であり、R2は、2価の有
    機基であり、kは、5〜10000の整数であり、Z2
    は、前記式(2)で表される化学線官能基である。)
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