JPH09255800A - プリプレグおよび繊維強化樹脂成形体 - Google Patents

プリプレグおよび繊維強化樹脂成形体

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JPH09255800A
JPH09255800A JP8067847A JP6784796A JPH09255800A JP H09255800 A JPH09255800 A JP H09255800A JP 8067847 A JP8067847 A JP 8067847A JP 6784796 A JP6784796 A JP 6784796A JP H09255800 A JPH09255800 A JP H09255800A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin
prepreg
parts
weight
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Application number
JP8067847A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takagishi
宏至 高岸
Hiroyuki Izumi
弘行 泉
Masazumi Enou
正純 得納
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂フローしにくいために樹脂含有率のバラツ
キが小さく、かつ、補強繊維への含浸性に優れ、さらに
は得られる成形体において曲げ強度の高めることができ
るプリプレグおよびそのような繊維強化樹脂成形体を提
供する。 【解決手段】エポキシ樹脂、硬化剤およびシリカ粒子か
らなり、かつ、チクソトロピー指数が1.2以上である
エポキシ樹脂組成物を、引張弾性率が200GPa以
上、引張強度が3900MPa以上の炭素繊維に含浸し
てなることを特徴とするプリプレグ、およびそれから得
られる繊維強化複合材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラスクロスプリプ
レグおよび繊維強化樹脂成形体に関するものであり、さ
らに詳しくはゴルフシャフト、釣り竿、自転車フレーム
およびテニスラケットなどに用いるプリプレグおよび繊
維強化樹脂成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂成形体は、その優れた力学
特性を利用し釣り竿、ゴルフシャフト、自転車フレーム
およびテニスラケットなどに使用されている。近年、高
性能化、軽量化の極限性能を追求するためにますます薄
肉化が進み、そのために、成形時に系外に流出する樹脂
の動き、いわゆる樹脂フローを適正化して成形体中の樹
脂含有率を精度良くコントロールすることが強く望まれ
ている。
【0003】従来から、成形中の樹脂フローをコントロ
ールするためには、例えば特開平1−318527公報
や特開昭63−152644公報に開示されているよう
に、ポリビニルホルマールなどの熱可塑性樹脂やニトリ
ルゴムなどをエポキシ樹脂に配合して樹脂粘度を高くす
る方法が利用されている。しかし、この場合配合樹脂の
耐熱性が不足するために成形体の曲げ強度が不足した
り、高粘度の樹脂を強化繊維に含浸する際に樹脂の流動
性が低いためにプリプレグの含浸性が不足するといった
欠点があった。
【0004】さらに、得られた成形体に塗装をする際に
塗料の乗りを良くしたり、成形体表層の荒れを取り除く
ため、成形体の表面を研磨する場合があるが、かかる表
面研磨を行なう際に上記した熱可塑性樹脂やゴムなどを
添加した場合には、研磨時の発熱によって削り屑が融着
して研磨剤が目詰まりするという欠点が発生しやすかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、樹脂
フローしにくいために樹脂含有率のバラツキが小さく、
かつ、補強繊維への含浸性に優れ、さらには得られる成
形体において曲げ強度の高めることができるプリプレグ
およびそのような繊維強化樹脂成形体を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、次の構成を有する。すなわち、エポキシ樹
脂、硬化剤およびシリカ粒子からなり、かつ、次式で示
すチクソトロピー指数(TI)が1.2以上であるエポ
キシ樹脂組成物を、引張弾性率が200GPa以上、引
張強度が3900MPa以上の炭素繊維に含浸してなる
ことを特徴とするプリプレグである。
【0007】TI=η0.1 /η10 ここで、η0.1 は、70℃で測定した周波数0.1ヘル
ツにおけるエポキシ樹脂組成物の粘度、η10は、70℃
で測定した周波数10ヘルツにおけるエポキシ樹脂組成
物の粘度である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプリプレグおよび
繊維強化樹脂成形体について詳細に説明する。
【0009】本発明のプリプレグでは、エポキシ樹脂、
硬化剤およびシリカ粒子を配合して得られる、次式で示
すチクソトロピー指数(TI)が1.2以上、好ましく
は1.5以上である高粘度のエポキシ樹脂組成物を使用
する。
【0010】TI=η0.1 /η10 ここで、η0.1 は、70℃で測定した周波数0.1ヘル
ツにおけるエポキシ樹脂組成物の粘度、η10は、70℃
で測定した周波数10ヘルツにおけるエポキシ樹脂組成
物の粘度である。
【0011】プリプレグの成形時の樹脂フローを小さく
するためには、エポキシ樹脂組成物を高粘度化すること
が有効である。エポキシ樹脂組成物を高粘度化する手段
としては、高分子量のエポキシ樹脂を使用する方法、熱
可塑性樹脂やエラストマーを添加する方法などが知られ
ている。一方、プリプレグはホットメルト法で製造され
ることが多いが、ホットメルト法では離型紙などの上に
樹脂を均一にコーティングした樹脂担持シートをシート
状の強化繊維の片面または上下面から挟み込んで加熱・
加圧する。この時、樹脂に対して大きな剪断力が作用す
る。ここで、熱可塑性樹脂やエラストマーを添加する方
法で得られるエポキシ樹脂組成物は剪断速度依存性が比
較的小さいために、エポキシ樹脂組成物に対する剪断応
力速度が大きい、樹脂担持シートの製造時や強化繊維に
対する樹脂の含浸時においても樹脂の粘度が高く、特に
コーティング厚みの小さい樹脂担持シートの製造が困難
になったり、強化繊維に対する樹脂の含浸が困難になっ
たりするという問題が発生する。また、ポリビニルホル
マールなどの熱可塑性樹脂やゴムなどのエラストマーを
添加して高粘度化されたエポキシ樹脂組成物からなるプ
リプレグを用いて、釣竿、ゴルフシャフトなどの成形体
を作製した場合、その成形体の表面研磨を行なう工程
で、研磨時の発熱によって削り屑が融着して研磨材が目
詰まりするという問題も発生しやすかった。
【0012】そこで、本発明では、剪断速度依存性の大
きい、すなわちチクソトロピー指数(TI)の大きいエ
ポキシ樹脂組成物を採用する。TIが大きいほど樹脂の
剪断速度依存性は大きくなる。エポキシ樹脂組成物のT
Iが1.2より小さいと樹脂の剪断速度依存性が小さく
なるためプリプレグの含浸性が不良となり、また成形時
の樹脂フローが大きくなり成形体の樹脂含有率にムラが
生じるという欠点が発生する。
【0013】本発明におけるエポキシ樹脂組成物は、T
Iを上記範囲とするためシリカ粒子を必須成分として含
有する。
【0014】シリカ粒子を添加したエポキシ樹脂組成物
の粘度は、大きな剪断速度依存性を有し、剪断速度が小
さな領域での樹脂粘度は大きいが、剪断速度が大きくな
るに従って樹脂粘度は急激に小さくなる。したがって、
エポキシ樹脂組成物に対する剪断応力速度が大きい、樹
脂担持シートの製造時や強化繊維に対する樹脂の含浸時
においては樹脂粘度が低下して樹脂コーティングおよび
強化繊維に対する樹脂含浸が容易になる。一方、プリプ
レグから繊維強化樹脂成形体を成形する過程では、一般
的な状況では樹脂に作用する剪断力は小さいため、本発
明に用いるエポキシ樹脂組成物は、かかる場合には樹脂
粘度が高いので成形時における樹脂フローを小さくでき
るのである。さらには、シリカ微粒子を添加して高粘度
化したエポキシ樹脂組成物では、シリカ粒子の耐熱性が
大きいために上記したような成形物の研磨時に目詰まり
するという問題も解消することができる。
【0015】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物におけ
るシリカ粒子の添加量としては、エポキシ樹脂100重
量部に対して1〜15重量部であることが好ましい。添
加量が1重量部より少ないと高粘度化の効果が不十分と
なりがちであり、添加量が15重量部よりも多くなる
と、得られる繊維強化樹脂成形体の力学物性が低下する
ことがある。
【0016】本発明に用いるシリカ粒子の1次粒径とし
ては1μm以下であることが好ましく、粒径が1μmよ
りも大きいと高粘度化の効果が不十分となる場合があ
る。なお、通常シリカ粒子の1次粒径は0.005μm
以上である。
【0017】本発明で使用可能なシリカ粒子として、具
体的には、日本アエロジル社製の“アエロジル”20
0、380、R972、RX200、RY200、R2
02、R805、COK84などが挙げられる。
【0018】プリプレグにおいて、上記エポキシ樹脂組
成物を採用することにより、樹脂を高粘度化して成形時
の樹脂フロー量を小さくすることが可能であり、従って
成形品の樹脂含有量のバラツキを小さくすることが可能
である。通常、樹脂の高粘度化に伴ってプリプレグの含
浸性と粘着性は低下する傾向にある。しかし、TIをよ
り適正化して、プリプレグの含浸性や粘着性をより適正
なものとするために、エポキシ樹脂として、次の少なく
とも3種類のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
【0019】1つは、液状のビスフェノールA型液状エ
ポキシ樹脂であり、このエポキシ樹脂のエポキシ当量は
通常150以上、230以下であり、その好ましい使用
量はエポキシ樹脂100重量部に対して10〜25重量
部である。このエポキシ樹脂の使用量が10重量部より
少ないとプリプレグの粘着性が不足しがちであり、25
重量部より多いと樹脂粘度が低下し成形時の樹脂フロー
が大きくなる傾向にある。液状のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂として、具体的には、エピコート828、エ
ピコート827(油化シェルエポキシ社製)、YD11
5、YD128(東都化成社製)、EPC840、EP
C855(大日本インキ化学社製)、GY250、GY
260(チバガイギー社製)、DER317、DER3
24(ダウケミカル社製)等が挙げられる。
【0020】2つ目は、固形のビスフェノールA型エポ
キシ樹脂であり、このエポキシ樹脂のエポキシ当量は通
常400〜3, 000であり、その好ましい使用量はエ
ポキシ樹脂100重量部に対して40〜60重量部であ
る。このエポキシ樹脂の使用量が、40重量部より少な
いと樹脂粘度が低下し成形時の樹脂フローが大きくなり
がちであり、60部より多いとプリプレグの粘着性およ
び成形体の耐熱性が不足することがある。固形のビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂として、具体的にはエピコー
ト1001、エピコート1004、エピコート100
7、エピコート1009(油化シェルエポキシ社製)、
YD014、YD017(東都化成社製)、EPC10
55、EPC2055、EPC7050(大日本インキ
化学社製)、DER661、DER667(ダウケミカ
ル社製)等が挙げられる。
【0021】3つ目は、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂であり、その好ましい使用量はエポキシ樹脂10
0重量部に対して30〜50重量部である。このエポキ
シ樹脂の使用量が30重量部より少ないと成形体の耐熱
性が不足しがちであり、50重量部より多いとプリプレ
グの粘着性が不足することがある。これらフェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂としては、具体的にエピコート
152、エピコート154(油化シェルエポキシ社
製)、DEN431、DEN439(ダウケミカル社
製)、EPCN738、EPCN865(大日本インキ
化学社製)、EPN1139、EPN1299(チバガ
イギー社製)等が挙げられる。
【0022】エポキシ樹脂は、硬化剤と組み合わせて用
いられる。エポキシ樹脂と組み合わせられる硬化剤は、
エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物であれ
ば、これを用いることができる。好ましくは、アミノ
基、酸無水物基、フェノール性水酸基、アジド基を有す
る化合物およびこれらの化合物をマイクロカプセル中に
封入して潜在性を付与した硬化剤が適している。具体的
には、グアニジン化合物、尿素化合物、イミダゾール化
合物、ジアミノジフェニルスルホンの各種異性体、アミ
ノ安息香酸エステル類、各種酸無水物、フェノールノボ
ラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂および各種有機
酸ヒドラジド化合物が挙げられる。特に、ジアミノジフ
ェニルスルホンの各種異性体は、耐熱性の良好な硬化物
を与えるために適している。また、イミダゾール化合物
や、イミダゾール化合物とエポキシ樹脂との反応物は低
温型硬化剤として好ましく使用できる。
【0023】プリプレグの良好な保存安定性と成形物の
優れた耐熱性とを実現する目的から、グアニジン化合物
と尿素化合物の組合わせからなる硬化剤が本発明には最
も好ましく用いられる。グアニジン化合物としては一般
的に次の化合物が挙げられる。たとえば、ジシアンジア
ミド、2,6−キシレニル−ピグアニド、o−トリルピ
グアニド、ジフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグア
ニジン、1−o−トリルヒグアニド、アセトグアナミ
ン、メラミン、ベンゾグアナミンなどが挙げられる。
【0024】尿素化合物としては下式で表される化合物
が好適に使用される。
【0025】
【化1】 (式中、XおよびYは水素原子、塩素原子、臭素原子、
メチル基、メトキシ基、エトキシ基、ニトロ基又は−N
HCONR1 (R2 )、R1 およびR2 はアルキル基、
アリル基、アルコキシ基、アルケニル基またはアラルキ
ル基を示し、R1とR2 は一緒になって複素環を形成し
てもよい。) このような尿素化合物の具体例としては、次の化合物が
あげられる。すなわち、N−(3−クロロ−4−メトキ
シフェニル)−N,N´−ジメチル尿素、 N−(4−
クロロフェニル)−N,N´−ジメチル尿素、N−(3
−クロロ−4−エチルフェニル)−N,N´−ジメチル
尿素、N−(4−クロロフェニル)−N,N´−ジプロ
ピル尿素、N−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−
N,N´−ジメチル尿素、N−(3,4−ジクロロフェ
ニル)−N,N´−ジメチル尿素、N−(4−メチル−
3−ニトロフェニル)−N,N´−ジメチル尿素、N−
(4−エトキシフェニル)−N,N´−ジメチル尿素、
N−(4−クロロフェニル−カルバモイル)ピペリジ
ン、N−(4−クロロフェニル−カルバモイル)モルホ
リンなどである。
【0026】グアニジン化合物と尿素化合物の組合わせ
からなる硬化剤の好ましい使用量は、エポキシ樹脂10
0重量部に対して、グアニジン化合物、尿素化合物とも
に2〜8重量部であることが好ましい。芳香族ジアミン
を硬化剤として用いると、耐熱性の良好なエポキシ樹脂
硬化物が得られる。
【0027】上記した各成分を含有するエポキシ樹脂組
成物は、ニーダーなどを使用して加熱下で混練すること
によって調製できる。
【0028】本発明のプリプレグには、強化繊維として
炭素繊維が用いられる。本発明に用いられる炭素繊維
は、ストランド引張試験により測定される引張弾性率が
200GPa以上、好ましくは280GPa以上、引張
強度が3900MPa以上、好ましくは4400MPa
以上の物性を有するものである。引張弾性率および引張
強度がそれぞれ200GPa未満、3900MPa未満
では得られた繊維強化樹脂成形体の曲げ強度が低いとと
もに、所望の特性を発現するために厚肉の複合材料を作
る必要があり軽量化メリットが小さい。なお、炭素繊維
の引張弾性率、引張強度の上限は、特に限定されるもの
ではないが、比較的入手しやすいのは、それぞれ800
〜900GPa以下、8000〜10000MPa以下
のものである。
【0029】本発明において、用いる補強繊維は炭素繊
維のみでも良いが、他の強化繊維と組合わせて用いるこ
ともでき、繊維強化樹脂成形体の用途に応じて適宜最適
化することが好ましい。
【0030】上記した炭素繊維を一方向、織物、ヤーン
あるいはマットなどの形態のものに樹脂を含浸し、炭素
繊維強化樹脂プリプレグを得た後、該プリプレグを積
層、巻き付け等の賦型工程を経て、プレス、オートクレ
ーブあるいはラッピング成形などの方法によって加熱成
形され炭素繊維強化樹脂複合材料とされる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。本発明においてエポキシ樹脂組成物のチクソト
ロピー指数(TI)、ならびに炭素繊維のストランド引
張弾性率および強度は以下の方法により求めた。
【0032】(1)エポキシ樹脂組成物のチクソトロピ
ー指数(TI) レオメトリック社製粘弾性装置RDA−IIを使用し、半
径20mmの平行板間にエポキシ樹脂組成物を挟み込み
70℃で周波数0.1〜100Hzまで変化させて得ら
れる周波数−粘度曲線から、周波数0.1Hzの粘度
(η0.1 )と周波数10Hzの粘度(η10)を読み取り
下式に従って計算した。
【0033】TI=η0.1 /η10 (2)炭素繊維の引張弾性率および強度 JIS R−7601の樹脂含浸ストランド試験方法に
準じて測定した。樹脂処方としては、“BAKELIT
E”ERL4221/3フッ化ホウ素モノエチルアミン
/アセトン=100/3/4部を良く混合して用いた。
【0034】(実施例1)エポキシ当量188である液
状のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート82
8、油化シェルエポキシ社製) 20Kg(20部)、
エポキシ当量470である固形のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂(エピコート1001、油化シェルエポキシ
社製) 50Kg(50部)、フェノールノボラックエ
ポキシ樹脂(エピコート154、油化シェルエポキシ社
製)30Kg(30部)、1次粒径0.012μmのシ
リカ微粒子(“アエロジル”200、日本アエロジル社
製)5Kg(5部)、ジシアンジアミド(DICY−
7、日本カーバイド社製)5Kg(5部)、3−(3,
4−ジクロロフェニル)−1,1−N−ジメチル尿素
(DCMU−99、保土ケ谷化学社製)4Kg(4部)
をニーダー中で撹拌し樹脂組成物を得た。得られた樹脂
組成物のTIは1.5であった。これを離型紙にコーテ
ィングし樹脂担持シートとしたものを得た。
【0035】先ず円周約2.7mの鋼性ドラムに炭素繊
維と組合わせる樹脂を離型紙にコーティングした上述の
樹脂担持シートを巻き、次に該樹脂担持シート上にクリ
ールから引出した引張強度4900MPa、引張弾性率
230GPa、単繊維数が12,000フィラメントで
ある炭素繊維(“トレカ”T700SC、東レ(株)社
製)をトラバースを介して巻取り、配列して、さらにそ
の繊維の上から前記樹脂担持シートを再度被せて後、加
圧ロールで回転加圧して樹脂を繊維内に含浸せしめ、巾
300mm、長さ2.7mの一方向プリプレグを作製す
る。このとき、繊維間への樹脂含浸を良くするためにド
ラムは60〜70℃に加熱し、またプリプレグの繊維目
付けはドラムの回転数とトラバースの送り速度を調整す
ることによって繊維目付け約200g/m2 、樹脂量4
0重量%のプリプレグを作製した。
【0036】上記プリプレグ2枚をお互いの繊維軸が直
交するように重ねあわせて約90℃に加熱したプレスロ
ールに通し貼着し、両面の離型紙を剥がして2層プリプ
レグシートを得た。次に、外周面にシリコーン系離型剤
を塗布した外径20mmのマンドレルに、上記の2層プ
リプレグシートを繊維軸とマンドレルの長手軸とが一致
するように3回巻き付けた。更に、マンドレルに巻き付
けた2層プリプレグの上に、ポリエステルテープを約
2.4Kgの力を加えながら、かつ2mmずつオーバー
ラップさせながら螺旋状に巻き付けた後、約130℃の
加熱炉内で約2時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させ
た。冷却の後マンドレルを抜いた後に表面のテープをは
ぎ取り、得られた繊維強化樹脂成形体を長さ825mm
に切断して4点曲げ試験に供した。この時の樹脂フロー
は1.6%であった。
【0037】4点曲げ破壊試験はスパン距離750m
m、圧子間距離200mmとして圧子点には圧壊防止の
ための補強をして測定した。n=10の曲げ強度の平均
値は912MPaであった。
【0038】(実施例2)炭素繊維を、引張強度440
0MPa、引張弾性率377GPa、単繊維数が12,
000フィラメントである炭素繊維(“トレカ”M40
JB、東レ(株)社製)に変更した以外は、実施例1と
同様にして成形体を作製した。得られた成形体の4点曲
げ強度は834MPaであった。
【0039】(実施例3)シリカ粒子を、1次粒径0.
014のシリカ微粒子(“アエロジル”R202、日本
アエロジル社製)に変更した以外は、実施例1と同様に
して成形体を作製した。樹脂のTI、成形時のフローは
それぞれ2.3、0.9であり、得られた成形体の4点
曲げ強度は951MPaであった。
【0040】(実施例4)実施例1で得たプリプレグを
マンドレルに巻き付けた後に、日東紡績社製ガラス織物
WEA−05E−105−F236Nを最外層に1層巻
き付けた。次いで、この積層体を150℃に加熱した金
型にセットして50Kg/cm2 の圧力で10分間成形
した。成形時の樹脂フローは5.2%、得られた成形体
の4点曲げ強度は598MPaであった。
【0041】(実施例5)実施例1で得たプリプレグを
平滑な金属板に積層し、ナイロン・バッグ・フィルムで
真空にシールしたものをオートクレーブで6Kg/cm
2 に加圧し、130℃で加熱成形した。成形時の樹脂フ
ローは0.2%、得られた成形体の3点曲げ強度は1.
5GPaであった。
【0042】(比較例1)炭素繊維を、引張強度353
0MPa、引張弾性率230GPa、単繊維数が12,
000フィラメントである炭素繊維(“トレカ”T30
0B、東レ(株)社製)に変更した以外は、実施例1と
同様にして成形体を作製した。得られた成形体の4点曲
げ強度は588MPaであり、実施例に比べて劣ってい
た。
【0043】(比較例2)シリカ微粒子の添加量を2部
と変更した以外は、実施例1と同様にして成形体を作製
した。樹脂のTI、成形時のフローはそれぞれ1.1、
4.9であり、得られた成形体の4点曲げ強度は608
MPaとなり、実施例に比べて劣っていた。
【0044】(比較例3)プリプレグを、比較例2で得
たプリプレグに変更した以外は実施例4と同様にして成
形体を作製した。成形時の樹脂フローは9.6%、得ら
れた成形体の4点曲げ強度は500MPaとなり、実施
例4に比べて劣っていた。
【0045】(比較例4)プリプレグを、比較例2で得
たプリプレグに変更した以外は実施例5と同様にして成
形体を作製した。成形時の樹脂フローは2.6%、得ら
れた成形体の3点曲げ強度は1180GPaとなり、実
施例5に比べて劣っていた。
【0046】
【発明の効果】本発明により、スキー板、スノーボー
ド、釣竿、ゴルフシャフト、テニスラケット、自転車フ
レームなどのスポーツ用途および航空宇宙用途に好適
な、樹脂含有率のバラツキが小さく曲げ強度の高い繊維
強化樹脂成形体および該成形体の成形に好適なプリプレ
グを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 63/00 NHQ C08L 63/00 NHX NHX NKX NKX B29C 67/14 G // C08K 3:36 7:06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂、硬化剤およびシリカ粒子か
    らなり、かつ、次式で示すチクソトロピー指数(TI)
    が1.2以上であるエポキシ樹脂組成物を、引張弾性率
    が200GPa以上、引張強度が3900MPa以上の
    炭素繊維に含浸してなることを特徴とするプリプレグ。 TI=η0.1 /η10 ここで、η0.1 は、70℃で測定した周波数0.1ヘル
    ツにおけるエポキシ樹脂組成物の粘度、η10は、70℃
    で測定した周波数10ヘルツにおけるエポキシ樹脂組成
    物の粘度である。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂が液状のビスフェノールA型
    エポキシ樹脂、固形のビスフェノールA型エポキシ樹
    脂、およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂を配合
    してなることを特徴とする請求項1記載のプリプレグ
  3. 【請求項3】エポキシ樹脂100重量部当たり、液状の
    ビスフェノールA型エポキシ樹脂が10〜25重量部、
    固形のビスフェノールA型エポキシ樹脂が40〜60重
    量部、およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂が3
    0〜40重量部含有されることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】シリカ粒子が、エポキシ樹脂100重量部
    に対して1〜10重量部含有されることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】硬化剤が、ジシアンジアミドおよび3−
    (3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    のプリプレグ。
  6. 【請求項6】シリカ粒子が、1ミクロン以下の1次粒子
    径を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載のプリプレグ。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のプリプレ
    グより得られることを特徴とする繊維強化樹脂成形体。
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