JPH09255245A - エレベーター制御システム - Google Patents

エレベーター制御システム

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Publication number
JPH09255245A
JPH09255245A JP8063006A JP6300696A JPH09255245A JP H09255245 A JPH09255245 A JP H09255245A JP 8063006 A JP8063006 A JP 8063006A JP 6300696 A JP6300696 A JP 6300696A JP H09255245 A JPH09255245 A JP H09255245A
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JP
Japan
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operation mode
mode
floor
guidance
floors
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Application number
JP8063006A
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English (en)
Inventor
Kenji Yoneda
健治 米田
Akihiro Tokawa
明弘 東川
Toshimitsu Hida
敏光 飛田
Atsuya Fujino
篤哉 藤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】案内が不明確な場合は利用者が誤乗車して運転
効率を低下させる原因となる。また、表示や音声案内が
あまり頻繁に変更されたり、極端な表示や案内を行う
と、ビルの景観を壊し、騒音の問題ともなり、顧客から
のクレームの原因ともなる。 【解決手段】複数の階床間をサービスするエレベーター
と、前記エレベーターを制御する制御装置と、各エレベ
ーターのかご位置やかご呼びなどの情報と、日々の交通
流を学習して、前記学習した結果を基にシミュレーショ
ンにより最良の運転モードを自動的に作成する運転モー
ド作成手段と、作成された運転モードが従来の運行モー
ドと異なる場合、各エレベーター乗り場の出入口付近に
設置した案内装置により前記運行モードに対応してアピ
ール案内モードで案内を行うようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベーター制御
システムに係り、特に自動的に運行モードを決定する制
御装置と、各階乗り場に案内装置を備えたエレベーター
制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年ビルの高層化,大規模化が進みエレ
ベーターに対する輸送能力の向上,ビルの用途に合わせ
た使い勝手の向上が益々求められている。特に出勤時,
昼食時等の混雑時における輸送能力の向上が強く望まれ
ている。
【0003】前述のような混雑時における輸送能力向上
を図る方法として、特公昭43−25097 号公報では、時刻
要素及び交通需要が所定の条件を満たすことにより、エ
レベーターのサービス階床を複数のゾーンに分割して、
分割急行運転するものが開示されている。また、特開昭
57−203668号公報には、分割急行運転の分割台数を試運
転することにより自動的に設定することが開示されてい
る。又、特公昭62−12148 号公報では、分割急行運転の
分割階を、試運転することにより自動的に設定すること
が開示されている。さらに、特開昭59−177264号公報に
は、日々の利用者又は利用荷重を各階床別に実測し、分
割急行運転時に、実測したデータに基づき全ての階床が
予定の比率になるように分割階を自動設定するものが開
示されている。また、特公平5−32303号公報には、自動
運転管理システムエレベーターで、見易く判り易い表示
パネルが開示されている。
【0004】一方エレベーター乗り場の案内表示装置と
しては、LEDや液晶画面を利用したものが普及してき
ており、エレベーターの運転状況,汎用情報等の多種多
様の表示ができるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】出勤時や昼食時等のエ
レベーターの利用者が集中する時間帯においては、前述
のような分割急行運転は輸送能力を向上するには有効で
あるが、このような運転を行うには、サービス階を利用
者に判り易く伝える必要がある。表示が不明確な場合は
利用者が誤乗車して逆に運転効率を低下させる原因とな
る。特にサービス階が異なる場合には、エレベーターに
乗り慣れた人ほど誤乗車し易くなる。しかし、表示や音
声案内があまり頻繁に変更されたり、極端や表示や案内
を行うと、ビルの景観を壊し、騒音の問題ともなり、顧
客からのクレームの原因ともなる。本発明の第一の目的
は、前記問題を解決するために、平常運転から分割急行
運転やサービス階床の変更等の運行モードの自動変更が
でき、且つ変更が起きたときに変更点を明確に利用者に
報知するための案内モードをアピール案内モードに変更
できる案内装置を備えたエレベーター制御システムを提
案するものである。また、他の目的として、アピール案
内モードにしたときの継続時間を必要最小限とすること
により、顧客のクレームを未然に防ぎ、分割急行運転等
の効率の良い運転を有効に行い、輸送能力の高いエレベ
ーターを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、複数の階床
間をサービスする複数台のエレベーターと、前記エレベ
ーターを制御する制御装置と、各エレベーターのかご位
置やかご呼びなどのエレベーターの運行状況を取り込む
手段と、日々の交通流を学習して、前記学習した結果を
基にGA(遺伝的アルゴリズム)を応用したシミュレー
ションにより最良の運転モードを作成する運転モード作
成手段と、作成された運転モードをエレベーターの稼働
状況に応じて自動的に実行する手段と、各階床の各エレ
ベーターの出入口付近に設置した案内装置により前記自
動実行する運行モードに対応した案内を行うようにした
ものである。すなわち、前記案内装置は、前記エレベー
ター運行モードが過去の運行状況と変更となった場合
に、変更になったことを的確に利用者に伝達するために
通常の案内モードとは異なるアピール案内モードに案内
形態を変更する手段とを備えることにより達成される。
【0007】すなわち、分割急行運転等の各エレベータ
ーの分割階床ゾーンや台数等のような運行モードを自動
設定する群管理エレベーター制御システムにおいて、自
動設定した結果が過去に設定した運行モードと異なった
場合、変更点を色彩,案内形態の変更により利用者が変
更になったことを明確に認識し、利用するエレベーター
を乗り分けることを可能にして、分割急行運転の効果を
予測通りに上げることができる。また、アピール案内の
変更の継続時間を必要最小限とすることにより、ビルの
景観を損なうことなく顧客のクレームを未然に防止でき
る。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明のシステム構成図を
示す。本実施例におけるシステムは、4台のエレベータ
ーの群管理制御を行う群管理制御装置X01と各エレベ
ーターの運転制御を行う号機制御装置X02−A〜Dか
らなる制御装置1と、各エレベーターの出入口付近に設
置される案内報知装置として、案内表示装置X03−A
1〜An,X03−B1〜Bn,X03−C1〜Cn,
X03−D1〜Dnと、音声案内装置X04−A1〜A
n,X04−B1〜Bn,X04−C1〜Cn,X04−
D1〜Dnが設けられ、さらに、各階ホールに設置され
るホール呼び登録装置X05−1〜nにより構成され
る。
【0009】次に、群管理制御装置X01について説明
する。号機状態記録部T01であるテーブルは、エレベ
ーターの各号機制御装置X02−A〜Dから群管理制御
装置X01に送信されるデータを、群・号機伝送部(I
/O伝送部)P01のプログラムを介して受信し、それ
らのデータを記録するものであり、定期的又はデータが
変化した直後に更新設定する。送信されるデータは、交
通需要を検出するためのかご内荷重(人数)や乗降客数
等に関する情報,エレベーターの位置や速度情報,案内
報知装置の案内状況,かご呼びの登録状況,ドアの開閉
状況等の入力情報からなる。
【0010】利用情報収集・誤操作検出部P01を構成
するプログラムは、時間別にどの様な運行モードで動作
しているかをスケジュールデータ記録部T02のテーブ
ルを参照してホール呼び,エレベーター制御データ記録
部T10の内容や、各かご毎に各階床における乗降人数
検出データをオンラインで一定交通量収集毎又は一定周
期毎にサンプリングし、各種交通情報の学習とシミュレ
ーションによるプログラムを動作させるためのデータと
その制御パラメータの演算のためのデータを収集するプ
ログラムと、案内にない階床のかご呼び釦が操作された
時誤操作としてカウントし、誤操作確率を求め、データ
を収集し、収集したデータを交通情報・利用状況蓄積部
T04のテーブルに蓄積するプログラムとからなる。
【0011】運行モード立案部P03を構成する、GA
(遺伝的アルゴリズム)を用いたシミュレーションを行
う運行モード立案プログラムは、交通情報・利用状況蓄
積部T04のデータを基に、運行モードの無限に近い組
合せの中から最良の運行モードの組合せをシミュレーシ
ョンにより求め、その結果を記録する運行モード案内記
録部T08のテーブルに記録するためのものである。
【0012】運行モードは、平常運転(全台全階床サー
ビスするサービスモード),急行運転(上層階,下層階
にサービス階を分けてサービスする運転モード),スキ
ップ運転(特定の離れた複数の階床をサービスするモー
ド),管理運転(例えば特定の号機を特定の階床のみサ
ービスさせる等予め決められた運転モードで運行するモ
ード)等の運転方式に加え、ホール呼び登録の制限,ホ
ール呼び割当て方式の選択,かご呼びの登録制限,戸開
閉制御時間の制御等のエレベーターの号機制御の制限の
データから構成されるものである。なお、作成される運
行モードは顧客の要求仕様により作成された顧客要望を
記録する顧客要望記録部T03のテーブルに記録されて
いる内容により制約を受けるものである。顧客要望記録
部T03に顧客要望が記録されていなければ、予め設計
者により設定された通常の運行モードが作成される。又
運行モードは一つの運転方式について同時に数種類作成
するものとし、本実施例では2種類作成するものとす
る。尚本図には記載していないが顧客要望記録部T03
は、外部に設けた入力手段により顧客が自由に書換え可
能なものである。
【0013】交通需要判定部P04であるプログラムは
交通情報・利用状況蓄積部T04からのデータにより運
行モードの変更を行うべきか否かを判定し、運行モード
計画・指令部P08のプログラムに運行モード変更の必
要性の有無を知らせる。
【0014】図2は、群管理制御装置X01の全体処理
を説明するフローチャートである。図2において、ステ
ップS10では、電源が投入されるとメモリ,入力装置
等の制御信号をイニシャライズする。ステップS20で
号機制御装置X02−A〜Dからの信号の入力処理を行
い、ステップS30でホール呼び釦X05−1〜nから
のホール呼び信号の入力処理を行う。ステップS40で
は、交通需要を学習し、過去の交通需要学習結果(交通
情報・利用状況蓄積記録部のデータ)とを突合せ処理し
ながら今後の交通需要を予測し、予測した交通需要に最
適な運行モードを立案,評価し新たな運行モードを再設
定する処理を行う。即ち、本ステップで特定交通需要の
検出手段と、この特定需要検出手段で検出された特定交
通需要データ値に応じて運行モードを立案する運行モー
ド計画手段と、運行モードを再設定する手段及び変更さ
れた運行モードに対応した案内内容やモードを決定する
手段等を備えたものである。
【0015】ステップS50では、ステップS40によ
り再設定した運行モードからホール呼びを割当てるエレ
ベーターを決定する。ステップS60では、ステップS
50で決定したエレベーターの号機制御装置へ割当て信
号の出力処理や案内報知装置への案内コード信号の出力
処理を行う。ステップS70では、ステップS50で割
当てたホール呼びに対して、ホールへの案内制御を行
う。これらステップS20〜S70の処理は、電源が遮断
されるまで繰返し実行される。
【0016】図3は、図2におけるステップS40の交
通需要学習と運行モード設定処理を説明するフローチャ
ートである。
【0017】図3において、ステップSA10では、現
在の交通需要から特公昭62−36954号公報に記載されて
いる方法により階床間の交通需要を求め、所定期間,階
床間別交通需要ワークテーブルPSTW(f,f)(f
は最大階床数)に加算する。ステップSA20では所定
期間の階床間別交通需要ワークテーブルPSTW(f,
f)を基に、過去の同一交通流の階床間別交通需要デー
タとの加重平均をとり、現在の交通流の階床間別交通需
要テーブルPST(m,f,f)(mは交通流、fは最
大階床数)を作成する。ステップSA30ではステップ
SA20で作成した現交通流mの階床間別交通需要デー
タと、過去に学習した次交通流m1の階床間別交通需要
データから、次交通流の階床間別交通需要を予測し、階
床間別交通需要予測ワークテーブルPTW(f,f)を
作成する。ここで、次交通流の階床間別交通需要を予測
するために、ステップSA20で作成した現交通流mの
階床間別交通需要データと、過去に学習した次交通流m
1の階床間別交通需要データを使用しているが、これに
限る必要はなく、ただ単に過去に学習した次交通流m1
及び次々交通流m2の階床間別交通需要データを基に予
測しても良い。また、階床間別交通需要ワークテーブル
PSTW(f,f)のデータを含めても良い。
【0018】ステップSA40ではステップSA30で
予測した階床間別交通需要ワークテーブルPTW(f,
f)のデータから、交通需要に応じた複数の運行モード
を立案する処理を行う。
【0019】ステップSA50では、ステップSA40
で立案した複数の運行モードについて同一の交通需要に
基づき、図1の運行モード立案部P03にてシミュレー
ションをそれぞれ実行する。その結果を基に平均待ち時
間,長待ち率,階段利用率,輸送人員等複数の評価値を
顧客ニーズより決めた重み付けにより総合評価を行い、
設定する運行モードを選択する。即ち運行モード選択手
段を備えたものである。また、スキップ運転や分割急行
運転等の運行モードであればシミュレーションによらな
くても計算によりエレベーターの一周時間や輸送人員を
求めることができる。
【0020】ステップSA60は、現状の運行モード
と、ステップSA40で立案し選択した運行モードとの
平均待ち時間,長待ち率などサービス面での良否判定を
行う。ステップSA70は現状の運行モードに変えて、
ステップSA40で立案した運行モードを再設定する処
理を行う。
【0021】図4は、図3のステップSA40における
運行モード立案処理を説明するフローチャートである。
【0022】図4において、ステップSB10は図3の
ステップSA30で作成した階床間別交通需要予測ワー
クテーブルPTW(f,f)のデータを分析し、階床間
交通需要の多い上位k階床間(kはエレベーター台数)
を抽出し、抽出した階床間別交通需要データを交通需要
の多い順に特定階床間交通需要ワークテーブルSTW
(k)(kはエレベーター台数)に格納する。ここで格
納した特定階床間交通需要ワークテーブルSTW(2)
〜STW(k)の交通需要データをSTW(1)の交通
需要データと比較し、交通需要データの値が、例えばS
TW(1)の2分の1以下である場合は、STW(n)
(nは2〜k)の交通需要データを消去する。尚、ここ
で抽出する階床間交通需要の多い階床間を上位k階床間
としたが、これに限るものではなく、例えば上位4階床
間と固定しても良い。ステップSB20ではステップS
B10で格納した特定階床間交通需要ワークテーブルS
TW(1)〜STW(k)の交通需要データの総合を求
め、数1により全階床間交通需要の総和に対する特定階
床間の階床間交通需要率PSKを算出する。
【0023】
【数1】
【0024】ステップSB30ではステップSB20で
算出した特定階の階床間交通需要率PSRがk分の1
(kはエレベーター台数)以上であればステップSB4
0を処理する。ステップSB40では、ステップSB1
0で抽出した特定階床間を直行運転、又はスキップ運転
する運行モードを立案する。尚、ここで直行運転、又は
スキップ運転する特定階床間の交通需要は、図3のステ
ップSA30で作成した階床間別交通需要予測ワークテ
ーブルPTW(f,f)のデータを0クリアし、以下の処
理の中では特定階床間は交通需要がないものとして扱
う。ステップSB50では、ステップSB10で抽出した
特定階床間を直行運転、又はスキップ運転するエレベー
ター台数k1を数2で算出する。
【0025】
【数2】 K1=PSR×K …(数2) ステップSB30では、図3のステップSA30で作成
した階床間別交通需要予測ワークテーブルPTW(f,
f)を基に、混雑階上位2階床(例えば基準階,食堂階
等)を除いた一般階の交通需要の総和を求め、全階床間
交通需要の総和に対する一般階床間の階床間交通需要率
PSRを数1により算出する。
【0026】ステップSB70では、ステップSB60
で算出した一般階床間の階床間交通需要率PSRが0.
1(10%)以内かを判定する。一般階床の階床間交通
需要率PSRが0.1(10%)以内であれば、ステップ
SB80,ステップSB90の処理を行う。また、一般
階床間の階床間交通需要率PSRが0.1(10%)以上
であれば、ステップSB120において、エレベーター
k台からステップSB50で算出した直行運転するエレ
ベーターk1台を引いた(k−k1)台の全階床サービス
の運行モードを立案する。ステップSB80は、ステッ
プSB70において一般階床間の交通需要が少ないこと
から、分割急行運転をするための分割階を設定する。こ
こで、分割急行運転をするエレベーター台数はステップ
SB50で算出した直行運転するエレベーターk1台を
引いた台数である。もし、(k−k1)が奇数台の場合
は、例えばエレベーター台数が5台で混雑階を最下階と
いう条件で、低層側がエレベーター2台で、且つサービ
スする交通需要が全体の45%程度、高層側がエレベー
ター3台で、且つサービスする交通需要が全体の55%
程度になるようにし、且つ混雑階は低層,高層側ともサ
ービスするように分割階を設定する。(k−k1)が偶
数台の場合は、低層,高層ともエレベーターを3台と
し、高層側の上階床から交通需要が全体の45%程度に
なるところで分割階を設定する。
【0027】ステップSB90では、ステップSB80
で設定した分割階において、図3のステップSA30で
作成した階床間別交通需要予測ワークテーブルPTW
(f,f)を基に、分割した高層・低層間の一般階床間
交通需要率PSRを数1により算出し、一般階床間交通
需要率PSRが0.05(5%)未満の場合は、分割した
高層・低層間の一般階床間の交通需要が少ないというこ
とで、乗り継ぎ階のない分割急行運転の運転モードを立
案する。また、一倍階床間交通需要率PSRが0.05
(5%)以上の場合は、分割した高層・低層間の一般階
床間の交通需要が多いということで、乗り継ぎ階を設け
た分割急行運転の運転モードを立案する。以上の処理に
より、予測した階床間交通需要から交通需要に応じた運
転モードが立案される。立案された運行モードは運行モ
ード計画・指令記録部T11に記録される。
【0028】運行モード計画・指令記録部T11に記録
されたデータの中には、平常運転,急行運転,スキップ
運転,管理運転等の運転方式に加え、ホール呼び登録の
制限,ホール呼び割当て方式の選択,かご呼びの登録制
限,戸開閉制御時間の制御等のエレベーターの号機制御
の制限のデータが入っており、この中から号機制御が直
接必要なデータはエレベーター制御データ記録部T10
に記録される。
【0029】図5は、図3及び図4で使用している交通
需要ワークテーブル等の構成の一例を示した図である。
【0030】図6〜図9は、あるビルをモデルに昼食時
間帯のある区間の交通需要に応じた運行モード立案する
例を示したものである。このビルの仕様は階床数が12
階床,エレベーター台数が6台,基準階は1階,食堂階
が12階となっている。
【0031】図6は、昼食時間帯の各階床の乗降人数を
グラフに示したものである。なお、このビルでは、昼食
時には時差昼食を行っているものとしている。
【0032】図7は、図6の乗降人数を、図3のステッ
プSA30における階床間別交通需要予測ワークテーブ
ルPTW(f,f)のデータを行方向を乗り階床,列方
向を降り階床として表形式に表したものと、階床間別交
通需要予測ワークテーブルPTW(f,f)のデータを
ステップSB10の処理で交通需要の多い上位k階床間
(この例の場合、上位6階床)を抽出し、特定階床間交
通需要ワークテーブルSTW(k)の内容を示したもの
である。ここで、条件により上位4階床間のSTW
(1)〜STW(4)が採用される。
【0033】図8は、図7に示す階床間別交通需要予測
ワークテーブルPTW(f,f)のデータと、特定階床間
交通需要ワークテーブルSTW(k)を基に、図4の運
行モード立案処理を行い、立案した運行モードを示した
ものである。図8において、エレベーター5号機は7階
と10階のUP方向ホール呼びのみサービスして12階
の食堂階へ直行運転し、エレベーター6号機は12階の
食堂階からDOWN方向のかご呼びのみにサービスする
直行運転が立案される。また、エレベーター1号機から
4号機については、エレベーター1号機,2号機が1階
から5階及び12階をサービスし、エレベーター3号
機,4号機が1階,6階から12階をサービスする分割
急行運転が立案される。
【0034】図9は、図8において立案された運行モー
ドを基に、図6の階床別乗降人数の図を分解したもので
ある。図9において、(a)は上り専用直行運転を示し
ており、これは図8におけるエレベーター5号機に対応
し、(b)は下り専用直行運転を示しており、これは図
8におけるエレベーター6号機に対応している。また、
(c)は低層階分割急行運転を示しており、図8のエレ
ベーター1号機,2号機に対応し、(d)は上層階分割
急行運転の状態を示しており、図8のエレベーター3号
機,4号機に対応している。
【0035】以上、図8で立案した運行モードの評価を
行い、現状の運行モードとの良否判定を行い、判定が良
であれば立案した運行モードを設定する。
【0036】以上のように、階床間交通需要に応じて運
行モードを再設定する機能を有するため、交通需要に応
じたサービス階を設定することができ、交通需要に対し
てエレベーター台数が不足しているような場合、特に、
昼食時間帯等の混雑する時間帯において一般階のサービ
スを低下させることなく、混雑階の輸送能力を向上させ
ることができる。
【0037】前述のように運行モードの変更が決定され
ると、次に案内方法選択部P05の処理に進む。
【0038】案内方法選択部P05は図10に示したフ
ローチャートのように動作する。すなわち、S210で
は運行モード計画・指令記録部T11に記録されている
データを読み込み、運行モードが変更になったか否かを
判定する。変更になっていない場合はS280に進む。
変更があった場合はS230に進み運転方式に従い案内
データを選択する。次に、S240に進み選択した案内
データが前回の同一運転方式時と同様か否かを案内方法
来歴記録部T06のデータと比較することで判定し、異
なっていた場合にはS250へ、同じ場合にはS260
にそれぞれ進む。
【0039】案内方法来歴記録部T06の記録テーブル
は図13に示すように、運転方式別に案内モードを記録
できるようにしたものである。この記録テーブルは、案
内報知装置別にそれぞれの案内モードのうちから最も近
い案内データ,案内報知した時間帯,表示日の様なデー
タを記憶する構成となっている。この記録テーブルによ
り同一運転方式が発生した場合に過去に報知した内容と
比較がてきるものである。案内モード1,2はそれぞれ
管制運転,平常時の案内モードであり、その時々のエレ
ベーターの状態に応じて予め決められた案内モードから
選択して適した案内を行えば良いため来歴を残す必要は
ない。なお、各種案内モードは案内モード設定記録部に
記録されている。また上記データの構成は表示日ではな
く、曜日、または平日,休日のように日別にテーブルを
設ける構成としても良い。S250ではアピール案内を行
うように案内データを修正しS280へ進む。S260
では誤操作確率が所定値(3%)以下になったか否かを判
定し、以下でない場合はそのままS280に進み、以下
となった場合でアピール案内を行っていた場合はアピー
ル案内を解除するように案内方法指令記録部の記録テー
ブルを変更しS280に進む。S280ではこれらの処理
を行った後、号機状態記録部T01のデータを含めた案
内データを作成し案内方法設定記録部T07の記録テー
ブルに記録する。案内方法設定記録部T07には予め決
められた運行モードに応じた案内内容も合わせて記録さ
れている。
【0040】なお本処理においては、図では示していな
いが、ステップS260に示すように、誤操作確率によ
ってアピール案内を解除するのではなく予め設定した時
間帯だけ案内するようにもなっており、例え、誤操作確
率が高くとも所定期間案内するとアピール案内モードか
ら通常案内モードに切り換わるものである。例えば、分
割急行のサービス階床を変更する場合は、変更の1週間
前から退勤時間帯に10分間アピール案内モードで案内
すると共に、変更開始時はその運転のモードに変更する
5分間からその時間帯中アピール案内モードで案内を行
う。アピール案内を継続する期間は1週間程度に設定し
ておき、誤操作確率が前述の3%以下になった場合は、
その時点で通常案内モードに戻すようにするものであ
る。
【0041】なお、分割急行運転モードを急に変更する
場合はその開始5分前から変更することをアピール案内
モードで案内し、その期間中アピールモードでサービス
階床を案内するようにするものである。また、ドア閉じ
の5秒前には乗車禁止をアピールモードで案内するよう
にして運行モードの変更以外でも、利用者に注意を喚起
する必要のあるときにアピールモードを用いた案内を行
うように案内モードを変更することによって利用者の利
便性が向上する。
【0042】次に、案内報知の方法として音声案内装置
を用いるときは、運行モード変更が決定したときに、表
示音声コード作成部P09が、案内方法設定記録部T0
7に記録されているデータに従い、表示,音声の制御コ
ードを作成し、表示,音声制御コード設定記録部T12
のテーブルへ記録する。なお、アピール案内モードの詳
細に関しては後述する。
【0043】ホール呼び登録部P02はホール呼び登録
装置X05−1〜nにより登録された新規ホール呼び
を、ホール呼び登録記録部T05のテーブルに登録する
もので、ホール呼び割当て部P07は、運行モード計画
・指令記録部T11に記録されているホール呼び制限デ
ータに従ってホール呼び登録記録部T05に登録された
新規ホール呼びを各エレベーターに割当て、ホール呼び
割当て記録部に記録する。
【0044】群・号機制御部P10はネットワーク伝送
路L01により群管理制御装置X01で作成した各デー
タ、つまりホール呼び割当て記録部T09,エレベータ
ー制御記録部T10,表示・音声制御コード記録部T1
2の各記録部に記録されているデータを各号機制御装置
X02−A〜Dに定期的に伝送する処理を行うものであ
る。
【0045】次に、号機制御装置X02−A〜Dの処理
を図11の号機制御装置フローチャートを用いて説明す
る。
【0046】号機制御装置は電源投入によりS300の
リセットをスタートし、S310のイニシャル処理を行
う。その後、S320のかご呼び処理,S330のかご
運行状態表示処理を行い、S340,S350で群管理
制御装置から送信されてきた表示・音声制御コードデー
タをネットワーク伝送路L02−A〜Dを用いて各表示
案内装置X03−A1〜An,X03−B1〜Bn,X
03−C1〜Cn,X03−D1〜Dnに対して送信処
理を行う。またS360でエレベーター制御処理を行い
S320に戻る、この処理を一定周期で繰返すものであ
る。
【0047】次に、本実施例の表示案内装置を図12の
HX1のような4パネル8半角文字対応のLED表示器
を用いた場合について説明する。4枚のパネルa〜dは
それぞれ16×16のLEDにより構成されており、一
つの全角文字,二つの半角文字に加えて様々な表示が可
能である。これがその他のLED表示器でも、又液晶表
示器であっても対応できることは言うまでもない。又表
示器への伝送フォーマットはHF1,HF2の2種類と
し、HF1の伝送フォーマットでは複雑な表示は可能で
あるが0.1s〜1s の間で定期的に通信が必要となる
ため、RS−422A通信のような伝送方式では20バ
イトのデータを8階床分通信する場合には 20(バイト)×11(ビット)×8(階)/4800(bps)
=0.37s 程の時間が必要である。このため負荷が極めて高く実質
上使用できない。従って、HF1では高速の伝送が必要
となる。
【0048】HF2のフォーマットでは、表示器の動き
を指定するので、一度送信するとそのデータを変更する
までデータを送信する必要がないため、RS−422A
のような低速の伝送方式でも十分対応可能である。
【0049】図14は各運転方式と誤操作確率の所定値
の関係を示した図であり、出勤時の分割急行運転の様な
制御モードの制限が厳しいものである場合は、誤操作確
率の所定値を低めに設定し、制御モードの緩やかなもの
は高目に設定する構成とすることにより、運転効率の低
下を抑制することができる。なお、ここで運転モードと
してかご呼び制御に関して示してあるが、これは、利用
者がかごに乗った後、指定されていない階に対するかご
呼び停止が可能か否かを表したものである。すなわち、
×印は指定された階以外はかご呼び停止ができないもの
で、○印は指定された階以外のかご呼び停止が可能なこ
とを示している。
【0050】図15は出勤時における案内の実施例の一
例を示した図である。
【0051】表示案内装置X03−D1−1は4号機の
1階における平常時案内モード2を用いた表示例であ
る。L12−AはUP方向のホール呼びが4号機に登録
されたことを示し、また色の異なるランプの占有面積に
より待ち時間を表示している。LP11−Bは4号機の
現在のかご位置であり、LP11−Cは4号機のかごの
進行方向を示し、LP11−Dは4号機の他階でのドア
の動きを示している。このように平常時はホール呼びが
割当てられたエレベーターの現在状態を表示することに
より、割当てられたエレベーターの利用者を誘導すると
共に、待ち客のイライラ感を防止している。これに対し
て、出勤時においてY01サービス階床で分割急行運転
を行うときには、乗客に現在のエレベーターの割当て状
況を知らせて、効率良く待ち客を誘導する必要があるた
め、平常の表示よりもX03−D1−2に示すように案
内モード3の表示により4号機のサービス階の情報を優
先的に利用者に知らせる必要がある。テナントの移動等
の原因によりY01のサービス階床で制御を行っていた
ビルが、交通需要の変化に伴い出勤時において、図1の
運行モード計画,指令記録部T11のデータが変更とな
りY02のようなサービス階床となった場合、変更とな
ったことを利用者に知らせるためX03−D1−3の表
示とする。これは、LP11−C−Aのように、変更と
なった表示部分だけ他の表示と異なる白抜き表示とする
ことにより、変更点をアピールする(白抜きの替わりに
注目される色による表示としても良いことは言うまでも
ない)。又A01のような音声案内を行うことにより利
用者に注意を呼びかけ、サービス階床変更に伴う誤乗車
の発生を未然に防ぐことができる。このようにアピール
案内とは、通常の案内と異なる形態で利用者の注意を引
き付ける案内モードを用いることを指している。ここで
は、表示器を用いる場合、前述の様に色を変化させた
り、又はフリッカ表示とする等、通常の表示形態と異な
らせることをアピール表示と定義している。また音声案
内の場合は、音声案内を始める前に警笛の様に注意を引
き付ける音を発するとか、音量を変えるとか、同じ内容
を数回繰返し発生するとにより、注意を喚起できる。
【0052】図16は、図15のY01に示したサービ
ス階床の時の出勤時の階床別案内表示の実施例の一例で
ある。Y01Aは全号機,全階床の表示例である。X0
3−D01−11は出勤時にはサービスするエレベータ
ーが1台もないB1階における4号機の表示例である。
これには進入禁止マークと進入禁止になっている時間
と、進入禁止になっている理由を表示し、階段の利用を
促すものである。このとき案内方法来歴テーブルT06
には表示時間帯も記憶しているので、表示時間が異なっ
た時でもアピール表示がすることが可能である。X03
−D1−11は1階における4号機の表示例である。こ
れは、UPホール呼びが割当てられた例であり、割当て
られた方向,待ち時間,行き先階を表示している。X0
3−D2−11は2階における4号機の表示例である。
これは、4号機では2階は非サービス階であるので、他
のエレベーターに誘導するため進入禁止マークと理由を
表示している。これは3〜7階も同じ表示となる。X0
3−D8−11は4号機の8階における表示を示したも
のである。この図のようにホール呼びが割当てられてい
ないのでサービス可能階のみを表示している。9〜12
階と14階も同様である。X03−D13−11は4号
機の13階における表示例である。ロビー階である1階
以外は出勤時には乗客が集中することはまれであるた
め、ホール呼びが割当てられた場合、平常時と同様な表
示とする。
【0053】図17は、退勤時における予告表示の実施
例の一例を示したものである。前日に図17のY01の
ようなサービス階床で出勤時の分割急行運転を行うため
4号機は1階において、X03−D1−2のような表示
を行っていた。ところがビルの交通需要が変化したた
め、次の日から図15のY02のサービス階床に変更す
る必要が生じ、出勤時における図1の運行モード計画,
指令記録部(テーブル)T11のデータが変更となりY
02のようなサービス階床となった場合、予め退勤時に
4号機においてはX03−D8−1,X03−D8−
2,X03−D8−3と三つの表示を切り換えて表示す
る案内モード6の表示を行うことにより、次の日の出勤
時はどのエレベーターを利用すれば良いかを知らせるこ
とができるのものである。また、この表示は待機時間後
のDOWN方向のホール呼びが割当てられたエレベータ
ーのみ表示することで、必要のある人のみに知らせるこ
とが可能となる。LP18−AはDOWN方向のホール
呼びに対する待ち時間を表示し、LP18−Dは他階に
おけるドアの開閉状況,乗客の有無などを表示してい
る。X03−D1−3は変更当日の4号機における1階
の表示例である。図には予告表示は切り換え表示方式と
したがこれをスクロール表示としても問題はない。な
お、当然のことではあるが、運行モード計画,指令記録
部(テーブル)T11の内容は外部に設けた入力装置か
ら内容の変更が可能なもので、外部入力により次の日か
ら運行モードを変更することを入力されて前述の表示モ
ードの切り換えが行われるものである。この入力はいつ
でも可能で、運行モード切り換えを予め期日を指定して
入力しておいても良いことは言うまでもない。
【0054】図18は昼食時前半における分割急行運転
時に1台のエレベーターが故障した場合の実施例を示
す。昼食時にY03のサービス階で分割急行運転を行っ
ていたとき1階において2号機は案内モード4のX03
−B1−1のような表示を行い、4号機はX03−D1
−6のような表示を行う。この時2号機に故障が発生し
サービスが不可能となる状態が発生したとしている。こ
の場合、6〜10階床におけるサービスが著しく低下す
る。図1にP08はT01により2号機の異常を認識
し、6〜10階のサービス低下を防止するため、例えば
Y04のようにサービス階を割当てるために図1の運行
モード計画,指令記録部(テーブル)T11を自動的に変
更する。このとき、それぞれの1階における表示は2号
機はX03−B1−2のように故障を知らせる案内モー
ド1の表示『故障発生』を行い、4号機においてはX0
3−D1−7のようにサービス可能階を表示する。この
時短時間でサービス階が大幅に変更になるため点滅表示
とする。また、合わせてA02のような音声案内を行い
利用者に注意を促す。Y03の4号機の様に分割急行時
に全階床サービスエレベーターを設定するには、図1の
顧客要望テーブルT03により決められる。この時ホー
ル呼び釦には図19に示すX06−15,X06−25
のようにホール呼び釦に『平常』,『急行』のような表
示を行い、乗りたい方のエレベーターを呼び寄せられる
構成とする。
【0055】図19は昼食時前半の分割急行運転をかご
呼びは制限せず、表示とホール呼び、ドア開時間の制限
のみを行った実施例である。それぞれのエレベーターの
サービス階床はY05のようになっており、食堂階であ
る5階における表示はそれぞれ案内モード4のX03−
A5−10,X03−B5−10,X03−C5−1
0,X03−D5−10の様になっている。HLT1は
ホールランタンでありDOWN方向のエレベーターが到
着したことを示している。この時表示器に表示されてい
ないかご呼が登録された場合は、サービスは行うが、図
1の利用情報収集,誤操作検出プログラムP01により
誤操作と検出し、かご呼び50回に対して誤操作が何回
あったかでパーセンテージを求め、それが図14に定め
た誤操作確率の所定値の20%より大きくなったらX0
3−A5−11,X03−B5−11,X03−C5−
11,X03−D5−11のように表示を点滅させる。
また合わせて、A03のような音声案内を行い、利用者
に注意を促す。またこれにより誤操作確率が15%にな
った場合、点滅表示及び音声案内を解除することにより
表示が強烈,音声が煩わしい等の顧客のクレームを防ぐ
ことができる。また、誤操作確率がさらに低くなった場
合には、例えば3%未満となったらかご呼びの制御も行
うことも可能である。
【0056】次に他の実施例を図20を用いて説明す
る。
【0057】図20は単独運転のエレベーター制御シス
テムを示したもので、図1の群管理制御装置X01と号
機制御装置X02−A〜Dの機能を持ったもので、図1
と異なる部分についてのみ説明する。
【0058】まず、図1の群管理制御装置のホール呼び
割当て部P07は、本実施例ではホール呼び応答順序決
定部P27になっている。ここでは、運転方法選択記録
部T10とホール呼び登録記録部T05とに記録されて
いるデータに基づいてホール呼びをサービスする順番を
決定するものである。また、単独エレベーターの場合限
定されるが、運転方式を特定階サービスモードや、専用
運転モード等の運転モードにすることによった輸送効率
を上げることが考えられる。
【0059】このため、群管理制御装置と同じく交通需
要判定部P04で交通情報と利用状況蓄積記録部T04
のデータにより、交通需要等から運転モードの変更を行
うべきか否かを判定し、運転方式計画・指令部に変更必
要の有無を知らせる。
【0060】運転方式選択・指令部P08は、まず利用
情報収集・誤操作検出部P01,交通需要判定部P04
からのデータにより、スケジュール,交通需要による運
行モードの変更指令が有るか否かを判定し、指令がない
場合そのままのモードを維持し、指令があった場合は運
転方式選択・指令記録部からその時の時間要素,交通需
要要素に適した2船類の運行モードデータを読み込み、
運転方式選択・指令記録部に記録する。
【0061】運転方式選択・指令記録部T10の中に
は、平常運転モード,強制急行運転モード,案内制御急
行運転,スキップ運転モード(所定階床おきにサービス
する運転モード)と、スキップ運転マルチ運転モード
(通常のスキャップ運転でサービスる階床に加えて階雑
階床を加えるとか、交通需要等から乗り客が発生しない
と予測される階床をサービスしないように変更した運転
モード)等の運行モードに加えてホール呼びの制限,ホ
ールサービス順序の変更,かご呼びの登録制限等のデー
タが記録されている。
【0062】表示・音声制御コード作成部P09は、案
内方法設定記録部T07のデータに従い、表示・音声案
内の制御コードを作成し、表示,音声制御コード記録部
に記録する。
【0063】ホール呼び登録部P02はホール呼び登録
装置X05−1〜nにより登録された新規ホール呼びを
ホール呼び登録記録部T05に記録するものである。
【0064】ホール呼び応答順序決定部P07は運転方
式選択・指令記録部T10のホール呼び制限データに従
ってサービス順序を決定しホール呼び登録テーブルT0
5に登録された新規ホール呼びをサービスするように指
令するが、このサービス順序はホール呼び応答指令記録
部T09に記録する。
【0065】I/O伝送部P10はバス型のI/O伝送
路により、号機制御装置E01で作成した各データ、つ
まりホール呼び応答指令記録部T09,運行モード計画
・指令記録部T11を定期的に伝送するプログラムを備
えたものである。
【0066】本実施例では、このように、運行モードの
変更が決定したときに先の実施例の図10で示したよう
に、案内報知装置の案内モードを変更するようにしてあ
るもので、案内方法選択部P05が運行方式選択・指令
記録部T10から、運行モード変更のデータが送られて
来ると、案内方法来歴記録部T06のデータを読み取
り、該当する運行モードに対応する案内内容と案内モー
ドを決定する。決定された案内内容と案内モードは、案
内方法設定記録部T07に記録される。この案内方法設
定記録部T07には案内報知する時間も合わせて記録さ
れており、設定された時間になると案内方法設定記録部
T07に該当する案内内容と案内モードが表示・音声制
御コード作成部P09で制御コードに変換され、変換さ
れた運行モード計画・指令記録部T11に記録後、I/
O伝送部P10を介して、該当する階の案内報知装置に
送信される。このように運行モードに応じて案内内容を
変更できるが、先にも説明したように、変更される運行
モードによっては案内モードをアピール案内モードに変
更して案内することによって、利用者は運行モードの変
更が分かり、エレベーターの利用がスムーズに行えるも
のである。
【0067】以上は、運行モードとしてステップサービ
ス運転や急行運転等に限定していたが、アピール案内モ
ードとしては、この他、サービス状態の変化に応じて使
用することにより、利用者の利便性が向上する。例え
ば、定期点検等で特定のかごのサービスを特定時間停止
する場合に、前日または停止前の所定期間にアピールモ
ードで停止予定であることを案内報知しておけば、利用
者は事前にエレベーターを利用できないことを知り、利
用を控えることができる。また作業中でエレベーターの
サービスが停止中は他のアピールモード例えば図21
(a),(b)に示すような進入禁止マークをフリッカさ
せるなどの表示を行うことにより利用できないことを報
知できる。
【0068】また、特定階が混雑していて長待ちとなり
そうな場合において、特定階手前の利用者には逆方向エ
レベーターを積極的に利用してもらうことにより極端な
長待ちを防止できると判断される場合は、方向灯を両方
向点灯すると共に、図21(c)に示すような言葉やまた
は図示していないがUターン記号を表示すると共に、そ
の表示をフリッカさせる等のアピールモードを積極的に
用いて案内することにより長待ちの発生を防止できる。
また、待ち時間等を報知する場合、アニメーション(例
えば、動物等のアニメーションを用いて)表示すること
により利用者に焦燥感を起こさせないことも本発明のア
ピール表示の一つの方法である。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、出勤時,昼食時等の混
雑時に分割急行運転等の各エレベーターの分割階床ゾー
ンや台数をそれぞれのビルに最適な運行モードに自動設
定するものにおいて、交通流の変化により自動設定した
結果が過去の運転モードと異なる運転モードとなる場
合、変更点を色彩,案内形態を変更することにより、利
用者に変更となったことを明確に報知でき、利用者が間
違わずに乗り分けをすることができ、分割急行運転等の
高交通需要時にも輸送能力の低下を防止できる効果があ
る。
【0070】さらに、誤操作確率を測定し、その結果に
従って案内変更等の設定解除を行うことにより、案内の
変更の継続時間を必要最小限とすることができ、ビルの
景観の防止や顧客の煩わしさの発生を未然に防止でき
る。
【0071】また、かご呼び登録の制限を行うことな
く、案内装置の制御だけで分割急行運転を行うことによ
り、万一案内にないかご呼び登録釦を登録してもその階
にサービスが可能となり、誤乗車した乗客も確実に目的
階までサービスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成を示す図である。
【図2】群管理制御装置の全体処理を説明するフローチ
ャート。
【図3】交通需要学習と運行モード設定処理を説明する
フローチャート。
【図4】運行モード立案処理を説明するフローチャー
ト。
【図5】テーブル構成を示す図。
【図6】階床別乗降人数を示す図。
【図7】階床間別交通需要を示す図。
【図8】運行モード立案例を示す図。
【図9】階床別乗降人数の分解例を示す図。
【図10】案内方法選択処理のフローチャートである。
【図11】号機制御装置処理のフローチャートである。
【図12】表示器伝送フォーマットの例を示す図であ
る。
【図13】案内方法来歴テーブルの構成の例を示す図で
ある。
【図14】各運転方式と誤操作確率の所定値の関係を示
す図である。
【図15】出勤時におけるアピール表示の例を示したも
のである。
【図16】出勤時の階床別案内表示の例を示す図であ
る。
【図17】退勤時の予告表示の例を示す図である。
【図18】昼食時に故障発生した場合の例を示す図であ
る。
【図19】昼食時に運行モード変更等の制御例を示す図
である。
【図20】他のシステム構成を示す図である。
【図21】アピール表示の例を示す図。
【符号の説明】
X01…群管理制御装置、X02−A〜X02−D…号
機制御装置、X03−A1〜Dn…案内表示装置、X0
4−1〜n…音声案内装置、X05−1〜n…ホール呼
び登録装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤野 篤哉 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数階床間をサービスするエレベーター
    と、前記エレベーターを制御する制御装置を備えたエレ
    ベーター制御システムにおいて、 少なくとも一つ以上のサービス階床のエレベーターの出
    入口付近又は乗りかご内に案内報知装置を設け、 前記制御装置は利用状況の又は予約情報に基づいてサー
    ビス状態や運行モードを自動変更する運行モード変更部
    と、 利用者に必要な運行情報を案内する案内指令部と、 少なくとも前記運行モード変更部が運行モードまたはサ
    ービス状態を特定の状態に変更するときに、前記案内報
    知装置の案内を通常案内モードからアピールモードに変
    更する案内モード変更部とを備えたことを特徴とするエ
    レベーター制御システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記案内装置として表
    示装置を用いる場合、前記アピールモードとは、表示部
    の特定箇所の色の変化、又はフリッカ,反転表示,繰返
    し表示の少なくとも一つを行うことを特徴とするエレベ
    ーター制御システム。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記案内装置として音
    声案内装置を用いる場合、前記アピールモードとは、音
    量,音質,開始時間のうち少なくとも一つを変化させる
    ことを特徴とするエレベーター制御システム。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記運行モードとは、
    全階床サービスする平常運転モード,特定階にのみサー
    ビスする直行運転モード,上層,中層,低層等にサービ
    スする区間を制限する急行運転モード,特定の複数の階
    をサービスするスキップ運転モードであることを特徴と
    するエレベーター制御システム。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記特定のサービス状
    態とは、長待ち発生時の逆方向乗り許可サービス,保守
    点検時の乗車禁止,ドア閉開始状態,かご内閉釦無効,
    両方向ホール呼びリセット処理,保守点検要時等の状態
    であることを特徴とするエレベーター制御システム。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記エレベーターが複
    数台設けられ、前記制御装置が各エレベーター毎の運転
    等を制御する号機制御装置と、各号機制御装置にサービ
    ス階床等を指令する群管理制御装置からなり、前記群管
    理制御装置に前記運行モード変更部と案内モード変更部
    を設けたことを特徴とするエレベーター制御システム。
  7. 【請求項7】複数階床間をサービスする複数台のエレベ
    ーターと、前記各エレベーターを制御する各制御装置
    と、ホール呼びに対してサービスするエレベーターを割
    当てる割当て手段を備えた群管理制御装置とからなるエ
    レベーター制御システムにおいて、 少なくとも一つ以上のサービス階床の各エレベーターの
    出入口付近又は乗りかご内に案内報知装置を設け、 前記群管理制御装置は、 利用状況の学習結果又はスケジュール予約情報に基づい
    て運行モードまたはサービス状態を自動変更する運行モ
    ード変更部と、 利用者に必要な運行情報またはサービス情報を案内する
    案内指令部と、 少なくとも前記運行モード変更部が運行モードまたはサ
    ービス状態を特定の状態に変更するときに、前記案内報
    知装置の案内を通常案内モードからアピールモードに変
    更する案内モード変更部とを備えたことを特徴とするエ
    レベーター制御システム。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記案内装置として表
    示装置を用いる場合、前記アピールモードとは、表示部
    の特定箇所の色の変化、又はフリッカ,反転表示,繰返
    し表示の少なくとも一つを行うことを特徴とするエレベ
    ーター制御システム。
  9. 【請求項9】請求項7において、前記案内装置として音
    声案内装置を用いる場合、前記アピールモードとは、音
    量,音質,開始時間のうち少なくとも一つを変化させる
    ことを特徴とするエレベーター制御システム。
  10. 【請求項10】請求項7において、前記運行モードと
    は、全階床サービスする平常運転モード,特定階にのみ
    サービスする直行運転モード,上層,中層,低層等にサ
    ービスする区間を制限する急行運転モード,特定の複数
    の階をサービスするスキップ運転モードであることを特
    徴とするエレベーター制御システム。
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