JPH09253954A - ピストンリング組付け装置 - Google Patents

ピストンリング組付け装置

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JPH09253954A
JPH09253954A JP6418296A JP6418296A JPH09253954A JP H09253954 A JPH09253954 A JP H09253954A JP 6418296 A JP6418296 A JP 6418296A JP 6418296 A JP6418296 A JP 6418296A JP H09253954 A JPH09253954 A JP H09253954A
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JP
Japan
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piston ring
diameter
guide member
piston
plate
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Application number
JP6418296A
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English (en)
Inventor
Manabu Suzuki
学 鈴木
Nobuyasu Koike
信康 小池
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押し拡げ力を加えられたピストンリングの反
り返り変形を防止することにある。 【解決手段】 マガジン部を構成する拡径ガイド部材
(4)の上端部の外周形状を、押し拡げられた状態にあ
るピストンリングの内周形状に近似させたことを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピストンリングの組付
け装置に関し、特には、組付けるべきピストンリングを
積重ね嵌合するマガジン部の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】ピストンリングの組付け装置は、組付け
るべきピストンリングを積重ね嵌合するマガジン部を備
えているが、このマガジン部は、図22に示すように、
ガイド体100の頂部に拡径ガイド部材200を連接し
た構成を有する。
【0003】上記拡径ガイド部材200は、ガイド体1
00との連接部から上端部に向かって径が増大するテー
パ状ガイド面201を外周に形成するとともに、ピスト
ン400の頭部を嵌合配置するための凹部202を上面
に形成してある。
【0004】ガイド体100および拡径ガイド部材20
0に嵌合されたピストンリング300は、図示していな
いリング押し上げ手段によって所定量押し上げられ、そ
の結果、最上段に位置するピストンリング300が拡径
ガイド部材200の上端から押し出される。
【0005】図24に示すように、ピストンリング30
0は合い口(切れ目)300aを有しているので、内方
から押し拡げることができる。上記最上段に位置したピ
ストンリング300は、上記テーパ状ガイド面201を
通過することによって押し拡げられており、したがっ
て、拡径ガイド部材100の上端から押し出されると同
時に弾性収縮してピストン400の図示していないリン
グ溝に嵌合される。
【0006】なお、上記拡径ガイド部材200は、図2
3に示すような切欠き部203を形成している。この切
欠き部203は、ピストンリング300の合い口端部3
00cを該拡径ガイド部材200から浮かせる目的で設
けたものであり、これによって、ピストンリング300
の摺動時における合い口端部300cの引き摺り現象が
抑制される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】拡径ガイド部材200
の上端部の外周径は、ピストン400の外周径よりも大
きい。ピストンリング300は、エンジンのシリンダに
嵌合されたときに真円形状(図24参照)を呈するよう
に加工されているので、上記拡径ガイド部材200の上
端部まで押し上げられたピストンリング300は、図2
5に示すように真円形状を呈さない。
【0008】それゆえ、拡径ガイド部材100の上端部
においてはピストンリング300が密着嵌合せず、その
左右内周面が上記部材100の上端部の外周面から浮上
して隙間wを形成する。
【0009】ところで、ピストンリング300が押し拡
げられると、図25に示した中間点300bの外周側お
よび内周側にそれぞれ最大圧縮応力および最大引張応力
が発生する。そして、これらの応力による歪みのため
に、ピストンリング300には図26に矢印で示す方向
の反り力が作用する。
【0010】拡径ガイド部材200の上端に位置した最
上段のピストンリング300は、その上面に何等の拘束
力も作用しておらず、したがって、上記隙間wと反り力
の作用とによって図26に一点鎖線で示すように反り返
ることがある。
【0011】上記のようにピストンリング300が反り
返ると、該リング300が拡径ガイド部材200の上端
から外れ易くなるため、例えば、拡径ガイド部材200
へのピストン400のセット時に発生する僅かな衝撃で
ピストンリング300が外れるという不都合を生じる。
【0012】また、ピストンリング300の送り量(押
し上げ量)を決定するために、最上段のピストンリング
300の上面位置をレーザ光等を用いて検出する場合、
上記のようにピストンリング300が反り返えると、上
記上面位置を正確に検出することができなくなる。
【0013】本発明の目的は、かかる状況に鑑み、押し
拡げ力を加えられたピストンリング反り返り変形を防止
することができるピストンリング組付け装置を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ピストンリン
グを移動可能に積重ね嵌合するガイド体と、前記ガイド
体の頂部に連接され、その連接部から上端部に向かって
径が増大するテーパ状ガイド面を外周に形成するととも
に、ピストンの頭部を嵌合配置するための凹部を上面に
形成した拡径ガイド部材とを備えてなるマガジン部を有
し、前記拡径ガイド部材のテーパ状ガイド面によって押
し拡げられたピストンリングを該拡径ガイド部材の上端
から押し出してピストンのリング溝に嵌合するピストン
リング組付け装置において、前記拡径ガイド部材の上端
部の外周形状を、前記押し拡げられた状態にあるピスト
ンリングの内周形状に近似させたことを特徴とするもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明のピス
トンリング組付け装置PAは、マガジン部1と、このマ
ガジン部1の側方に位置した駆動部2とを有する。マガ
ジン部1は、図2に示すように、ガイド体3と、このガ
イド体3の頂部に配設された拡径ガイド部材4とを備え
ている。
【0016】ガイド体3は、図3に示す4本のガイドロ
ッド5と、これらのガイドロッド5の下部、中間部およ
び上部を相互に連結する下部プレート6、中間部プレー
ト7および上部プレート8とで構成されている。
【0017】各ガイドロッド5は、互いに平行しかつ同
一円周上に均等な間隔で配列している。また、上記下部
プレート6は、図2のA−A断面図である図4にに示す
ような底面形状を、また中間部プレート7は、図2のB
−B断面図である図5に示すような底面形状をそれぞれ
有している。
【0018】なお、上記ガイド体3には、4本のガイド
ロッド5が用いられているが、3本または5本以上のガ
イドロッド5を用いてガイド体3を構成することも可能
である。また、ガイド体3は、円筒体で構成しても良
い。
【0019】一方、上記拡径ガイド部材4は、図6に示
すように、上面にピストン9の頭部を設置するための凹
部4aを形成し、かつ、外周にガイド体10との連接部
から上端部に向かって径が増大するテーパ状ガイド面4
eを形成してある。そして、その基部に形成された突部
4bを前記上部プレート8の穴8aに嵌合することによ
ってガイド体3の頂部に取付けてある。
【0020】図6および同図のC−C断面図である図7
に示すように、上記拡径ガイド部材4の突部4bには、
一対のロック部材10が配設されている。これらのロッ
ク部材10は、上記突部4bの径方向に沿って摺動可能
に配設されており、両者間に介在されたスプリング11
によってそれぞれ径外方向に付勢されている。
【0021】各ロック部材10には、それぞれピン12
が植設されており、これらのピン12の下端部は上記突
部4bに形成された溝4c内に突出している。上記ピン
12の下端部は、上記スプリング11の付勢力で常時上
記溝4cの端面に当接しており、このとき、各ロック部
材10の外方端部は、上部プレート8の孔部8aの内周
面に形成された凹溝8bに嵌合されている。
【0022】一方、上部プレート8側には、一対のロッ
ク解除ボタン13が摺動可能に配設されている。これら
のボタン13は、その先端面がロック部材10の外方端
面に対向する態様で配設されており、常時においては、
上記外方端面に押されて図示の位置まで後退している。
【0023】上記ボタン13に形成されたスリット溝1
3aには、上部プレート8に固定されたピン14が貫通
しており、該ボタン13が後退した図示の状態において
は、スリット溝13aの内方側端部近傍に固定ピン14
が位置している。
【0024】また、上記各ロック部材10の外方端部が
上部プレート8の凹溝8bに嵌合された図示の状態にお
いては、拡径ガイド部材4が上部プレート8にロックさ
れている。
【0025】この状態において、上記各ロック解除ボタ
ン13を押すと、スプリング11に抗して各ロック部材
10が互いに近接する方向に移動されるので、上記ロッ
ク部材10の外方端部が凹溝8bから離脱してロック状
態が解除される。そこで、拡径ガイド部材4を上方に引
張すれば、該部材4を上部プレート8、つまりガイド体
3から取り外すことができる。
【0026】拡径ガイド部材4をガイド体3にセットす
る場合には、その突部4bを上部プレート8の孔部8a
に嵌合する操作を行えば良い。この場合、各ロック部材
10の外方端部下側に設けられたテーパ面10aが上記
孔部8aの上周縁部に当接するため、該各ロック部材1
0が強制的に後退される。そして、拡径ガイド部材4の
セットが終了すると同時に、ロック部材10の外方端部
が凹溝8bに嵌合されて、拡径ガイド部材4がロックさ
れることになる。
【0027】なお、図示していないが、拡径ガイド部材
4の底面にはピン穴が、また、上部プレート8の上面に
はピンがそれぞれ設けてあり、上記ピンを上記ピン穴に
嵌合することによって拡径ガイド部材4の回動が防止さ
れるとともに、その回動方向についての位置が規定され
る。
【0028】次ぎに、拡径ガイド部材4の上端部の外周
形状について説明する。図8におけるハッチング領域の
外周は、拡径ガイド部材4の上端部の外周であり、Y軸
線上の点a,bおよびcを中心とする円A,BおよびC
を部分的に組み合わせることによって構成されている。
【0029】すなわち、円Aと円Bの交点P1,P1′
で規定された角度域αに該当する周部は円A上の円弧で
構成され、円Bと円Cの交点P2,P2′で規定された
角度域γに該当する周部は円C上の円弧で構成されてい
る。また、交点P1,P2で規定された角度域βに該当
する周部(最大径部)と、交点P1′,P2′で規定さ
れた角度域β′に該当する周部(最大径部)は、いずれ
も円B上の円弧で構成されている。なお、上記円Bの中
心点bの位置は前記マガジン部3の中心軸線の位置であ
る。
【0030】以上から明らかなように、上記拡径ガイド
部材4の上端部の外周形状は真円形状ではなく、変形楕
円形状を有する。
【0031】上記中心点aおよびcの位置は、角度域β
および角度域β′の中心線とX軸とのなす角度θを規定
する。これらの中心点位置は、角度θが0°<θ≦45
°、好ましくは、0°<θ≦30°となるように設定さ
れ、この実施態様においてはθ=30°となるように設
定している。
【0032】一方、円A,BおよびCの径は、上記角度
域βおよび角度域β′の大きさを規定するが、これら
は、図9に示したピストンリング21の合い口端21c
を点P2,P2′の部位に位置させないという条件、お
よび、点P1,P1′を図8におけるX軸線よりも下方
に位置させるという条件が満たされるように適宜設定さ
れる。
【0033】上記したように角度域βおよび角度域β′
に該当する周部は、円B上の円弧で構成されているが、
ピストンリング21の押し拡げ量(拡径量)はこの円弧
の径によって決定される。そこで、上記円弧の径、つま
り円Bの径は、所定の押し拡げ量が得られるように適宜
設定される。
【0034】また、上記ピストンリング21は、押し拡
げに伴って図8における角度域αの部位で変形するが、
この変形した弧状部は円Bの内方に位置されるととも
に、その径が円Bの径よりも大きくなる。そこで、上記
円Aの中心点aの位置および径は、上記ピストンリング
21の変形度合いに応じて適宜設定する。
【0035】上記押し拡げられたピストンリング21
は、角度域β,β′およびγにおいてて変形しないの
で、角度域γに該当する拡径ガイド部材4の周部も円C
上に位置させることが考えられる。しかし、図9に示す
ピストンリング21の合い口端部21bは、シャープな
エッジを有するとともにバリが突出していることが多
く、したがって、該合い口端部21bの円滑な移動、つ
まり、引き摺りのない移動を考慮した場合、上記角度域
γに該当する周部を円Cよりも内方に位置した円弧で構
成して、合い口端部21bを上記周部から若干浮かすこ
とが望ましい。上記角度域γに該当する周部を円A上の
円弧で構成したのは、以上のことを考慮したからであ
る。
【0036】ここで具体例を示すと、上記拡径ガイド部
材4の凹部4aの径が例えば62.9mmで、該ガイド
部材4に嵌合されるピストンリング21の自由状態下で
の内周径が58mmである場合、図8に示した中心点
a,bの距離は0.5mm程度に、また、中心点b,c
の距離は2.7mm程度にそれぞれ設定される。そして
円周Aの径は65.4mm程度に、また、円周Cの径は
69.6mm程度にそれぞれ設定される。
【0037】なお、上記拡径ガイド部材4の上端部は、
上記凹部4aの環状壁部を構成している。上記のよう
に、この壁部の外周は真円を形成していないが、該壁部
の内周は上記点bを中心とする真円を形成しており、し
たがって、上記壁部の厚みは周方向に関して一様でな
い。すなわち、この壁部の厚みは、図8のY軸線上の位
置P3において最小(例えば、0.7mm)となる。
【0038】図10は、図2に示したマガジン部1の平
面図であり、また図11は、図10のD−D断面図であ
る。図11に示すように、ガイド体3には、該ガイド体
3および拡径ガイド部材4に沿う態様でキープレート2
0が付設されている。
【0039】このキープレート20は、図3に示したピ
ストンリング21の合い口21aを挿入して、該リング
21の方向を規定するものであり、図4、図5および図
7に示すように、前記下部プレート6、中間プレート7
および上部プレート8に締着することによってガイド体
3に支持されている。なお、拡径ガイド部材4の外周形
状を示した図8において、キープレート20はP1,P
2点間のY軸線上に位置される。
【0040】つぎに、ガイド体3に嵌合された図2に示
すプッシャ部材22について説明する。後述するよう
に、このプッシャ部材22は、図3に示す態様で積み重
ねられたピストンリング21全体を上方に押し上げるも
のであり、図2のE−E断面図である図12、および、
この図12のF−F断面図である図13に示すように、
相互の端部がピン23によって枢着連接された3個の弧
状片24と、前記連接された相互の端部間に介在された
引張スプリング25とを備えている。なお、スプリング
25は、ピン26に掛着されている。
【0041】このプッシャ部材22がガイド体3の各ガ
イドロッド5に嵌合されている状態においては、図12
に示したように、スプリング25の引張力によって各弧
状片24の連接部端面が互いに当接した状態におかれ
る。
【0042】一方、プッシャ部材22が上方に移動され
て、前記拡径ガイド部材4のテーパ状外周面4cに嵌合
されると、図14に示すように、各弧状片24がスプリ
ング25の引張力に抗して拡開される。このとき、各弧
状片24は、その内周の中央部に位置する点Pが上記テ
ーパ状外周面4cに当接するので、つまり、拡径ガイド
部材4の外周を3分割する点Pで当接するので、その上
面に位置されたピストンリング21を確実に押し上げる
ことができる。
【0043】なお、上記プッシャ部材22は3個の弧状
片24を備えているが、4個以上の弧状片24を用いて
該プッシャ部材22を構成することも可能であり、かく
すれば、拡径ガイド部材4の外周面に対する接触点の数
が増大する。
【0044】図15は、図1に示した駆動部2の平面図
であり、また図16は、この図15のG−G断面図であ
る。
【0045】各図に示すように、駆動部2は、支持部材
30を介して固定支持された側板31と、この側板31
の下端部に支承されたべースプレート32と、側板30
の上端部に支承された上板33と、べースプレート32
および上板33によって回動可能に支承されたボールネ
ジ34と、このボールネジ34に螺着されたボールナッ
ト35と、カップリング36を介してボールネジ34に
回動力を与えるステッピングモータ37と、ボールナッ
ト35に連結された支持プレート38と、この支持プレ
ート38に基部が固定された駆動プレート39と、この
駆動プレート39上に配置されたアダプタプレート40
とを備えている。なお、上記ステッピングモータ37
は、ブラケット41を介して上記べースプレート32に
取付けられている。
【0046】上記べースプレート32は、その先端部に
孔32aを形成しており、この穴32aには、図2に示
すように、前記ガイド体3の下部プレート6に形成され
た突部6aが嵌合される。
【0047】上記穴32aに嵌合された突部6aは、図
16に示すハンドル43aを備えたロックネジ43によ
ってべースプレート32に固定され、これにより、前記
ガイド体3がべースプレート32に固定支持される。
【0048】図15に示すように、上記駆動プレート3
9は、前記ガイド体3および拡径ガイド部材4に沿って
移動可能な2又状の先端部を有している。また、上記ア
ダプタプレート40は、図2に示すように、駆動プレー
ト39とプッシャ部材22間に介在されている。
【0049】なお、図10に示したように、アダプタプ
レート40は、駆動プレート39とプッシャ部材22間
に存在する隙間を埋めるために設けられている。そし
て、このアダプタプレート40は、同図および図16に
示すように、駆動プレート39の上面に突出するピン3
9aをピン孔40aに嵌合することによって位置決めさ
れている。
【0050】駆動部2には、図15に示す2本のガイド
ロッド44A,44Bが配設されている。ガイドロッド
44Aは、図17に示すように、前記べースプレート3
2と上板33とによって支持されており、他方のロッド
44Bも同様の態様で支持される。
【0051】上記支持プレート38は、図17のH−H
断面図である図18に示すように、ブッシュ45を介し
て上記各ガイドロッド44A,44Bに摺動可能に嵌合
されている。したがって、図16に示したボールネジ3
4が回動されると、ボールナット35および支持プレー
ト38がガイドロッド44A,44Bに案内されながら
上昇および下降する。
【0052】図17に示したように、支持プレート38
の後端部にはドグ46が付設されており、このドグ46
は、支持プレート38が下降端および上昇端に位置した
ときにそれぞれセンサ47および48をオンさせる。
【0053】また、図15に示すように、駆動部2の頂
部には、ブラケット49を介してセンサ50、投光器5
1および受光器52が取付けられている。センサ50
は、前記拡径ガイド部材4上におけるピストン9(図1
7参照)の有無を検出するために設けられており、ま
た、投光器51および受光器52は、前記拡径ガイド部
材4の上端に位置したピストンリング21の上面位置の
検出するために設けられている。このずれ量検出の詳細
については後述する。なお、図16に示したように、駆
動部2の頂部には停電時におけるナット35の落下を防
止するブレーキ53が配設されている。
【0054】つぎに、上記構成のピストンリング組付け
装置の作用を説明する。図19に示すように、ピストン
9には、そのトップ面側から順次第1リング溝9a,第
2リング溝9bおよび第3リング溝9cが形成されてい
る。上記組付け装置は、上記第3リング溝9cにピスト
ンリング21(オイルリングのサイドレール)を組付け
るように構成されており、したがって、拡径ガイド部材
4の凹部4aの深さは、上記トップ面から第3リング溝
9cに至る距離に等しくなるように設定されている。
【0055】上記組付け装置を用いてピストンリング2
1の組付けを行うさいには、図2に示したガイド体3か
ら拡径ガイド部材4を取外した後、該ガイド体3にピス
トンリング21を積重ね嵌合する(図3参照)。そし
て、ガイド体3に拡径ガイド部材4を取付けた後、ステ
ッピングモータ37を作動して、最上段に位置するピス
トンリング21の上面が拡径ガイド部材4の上端4dに
一致するまで前記駆動プレート39を上動させる。
【0056】この状態で、拡径ガイド部材4の凹部4a
にピストン9の頭部を載置すると、図15に示したセン
サ50がこのピストン9を検出するので、その検出信号
に基づきモータ37を駆動して、ピストンリング21の
厚さtに相当する距離だけ前記駆動プレート39を上動
し、この結果、図20に示すように、最上段に位置する
ピストンリング21が点線で示す位置まで上昇した後、
上記第3リング溝9cに嵌合される。
【0057】以後、新たなピストン9が拡径ガイド部材
4上に配置される度に上記のような嵌合動作が実行され
る。そして、この嵌合動作の繰返しに伴って、図2に示
したプッシャ部材22が拡径ガイド部材4側にステップ
移動し、やがて、該ガイド部材4のテーパ状外周面に嵌
合されることになる。
【0058】プッシャ部材22は、前述した拡開機構の
作用によって拡げられながら上記テーパ状周面を移動
し、その上面が該ガイド部材4の上端4d(図19参
照)に一致するまで上動した時点、つまり、最下段のピ
ストンリング21が第3リング溝9cに嵌合された時点
で、図16に示したセンサ48がドグ46を検出してオ
ンする。
【0059】このセンサ48のオン信号は、前述した上
昇端検出信号として前記制御部に加えられる。この結
果、該制御部は、ランプ、ブザー等の警報手段を作動し
て、マガジン部1におけるピストンリング21のストッ
ク量が零になったことを外部に報知し、かつ、モータ3
7を逆転作動して駆動プレート39を下降端位置、つま
り、図17に示したセンサ47がドグ46を検出する位
置まで下降させる。
【0060】ところで、上記ガイド体3および拡径ガイ
ド部材4に積重ね嵌合された各ピストンリング21は、
それぞれ固有の厚み誤差を有しており、したがって、最
上段に位置するピストンリング21、つまり、次ぎに組
付けられるピストンリング21の上面位置が拡径ガイド
部材4の上端4dの位置に常に一致するという保証はな
い。
【0061】すなわち、上記各ピストンリング21の厚
み誤差の影響で、例えば図21に示すように、最上段の
ピストンリング21の上面位置が拡径ガイド部材4の上
端4dよりもΔtだけ上方に位置されることがある。
【0062】そして、このように最上段のピストンリン
グ21が適正な位置からずれている状態で該リング21
をその基準厚みtに相当する量だけ押上げた場合、組付
けミスが発生する虞れがある。
【0063】図15に示した投光器51および受光器5
2は、拡径ガイド部材4の上端4dに対するピストンリ
ング21の上面の位置を検出するために設けられてお
り、以下、その検出の態様を説明する。
【0064】図21に示すように、上記投光器51は、
上下方向に所定の幅B(例えば、10mm)を有した平
面状レーザビーム(厚さは、例えば1mm)を拡径ガイ
ド部材4の一側から投射し、また、受光器52は上記レ
ーザビームを拡径ガイド部材4の他側で受光する。
【0065】もし、ピストンリング21の上面が拡径ガ
イド部材4の上端4dに一致しているとすると、受光器
52は幅bのレーザビームを受光することになる。一
方、ピストンリング21が上記上端4dからΔtだけ突
出している場合には、受光器52が幅b−Δtのレーザ
ビームを受光する。つまり、前者の場合と後者に場合と
では、受光器52の受光域が相違する。
【0066】受光器52は、受光域に対応した信号を出
力するので、前記制御部はこの受光器52の出力信号に
基づいて上記突出量(位置ずれ量)Δtを演算する。す
なわち、幅bのレーザビームを受光しているときの受光
器52の受光域を予め基準受光域として記憶手段に格納
しておき、前記プッシャ部材22をステップ上動させる
直前の時点で取込んだ受光器51の受光域と上記基準受
光域値とを比較することによって上記突出量Δtを得
る。
【0067】そして制御部は、上記プッシャ部材22の
ステップ上動量、つまり、前記駆動プレート39の上動
量がt−Δtとなるように前記ステッピングモータ37
を制御し、この結果、鎖線で示すように、最上段のピス
トンリング21が適正位置まで上動されてリング溝に円
滑に組み付けられる。
【0068】上記最上段のピストンリング21が拡径ガ
イド部材4の上端4dからΔtだけ下方に位置している
場合には、該部材4に設けたスリット4fをレーザビー
ムが通過することから、幅b+Δtのレーザビームを受
光器52が受光することになる。そして、この場合、制
御部は前記駆動プレート39の上動量がt+Δtとなる
ようにステッピングモータ37を制御する。
【0069】上記したプッシャ部材22の移動量補正処
理は、個々のピストンリング21の組付け時点毎に実施
しても良いが、例えば、ピストンリング21が10〜2
0個程度組付けられる度に実行するようにしても実用上
十分である。
【0070】なお、上記最上段のピストンリング21の
位置を検出する手段を、該リング21の上面に接触する
上下動可能な接触子と、この接触子の接触状態での位置
を計測する適宜なセンサとで構成することも可能であ
る。
【0071】ところで、上記拡径ガイド部材4の上端部
まで押し上げられたピストンリング21は、該部材4の
テーパ状ガイド面4cによって押し拡げられているの
で、その形状が真円に沿っていない。
【0072】しかし、上記拡径ガイド部材4は、その上
端部が図8に示した外周形状、つまり、押し拡げられた
ピストンリング21の内周形状に近似した外周形状を有
するので、図9に示したように、ピストンリング21の
内周のほぼ全域をその外周面に当接させること、つま
り、該外周面からのピストンリング21の浮き上りを可
及的に抑制することができる。
【0073】このため、上記最上段に位置したピストン
リング21は、押し拡げ力が作用しているにも拘らず、
反り返えり変形することがない。つまり、安定な嵌合状
態を保持する。この結果、例えば、ピストン400のセ
ット操作に伴って拡径ガイド部材4に衝撃が作用したと
しても、上記最上段のピストンリング21が拡径ガイド
部材4の上端から外れるという事態は生じない。
【0074】また、上記最上段のピストンリング21が
安定に嵌合されていることから、上記レーザビーム等を
用いた該ピストンリング21の位置検出を安定に実施す
ることができ、その結果、検出精度が向上する。
【0075】なお、図23に示した従来の拡径ガイド部
材200は、凹部202を形成する環状壁202aの一
部が前記切欠き部203によって切断されているが、こ
の環状壁202aの切断端部はその強度が他の部位に比
して低くなるので、ピストンリング300の合い口端部
300c(図25参照)の弾性収縮力のために変形し易
い。
【0076】これに対し、上記拡径ガイド部材4は、上
記のような切欠き部を設けないで、該切欠き部の(合い
口端部の引き摺りを防止する作用)を上端部の外周形状
を工夫することによって得ている。したがって、凹部4
aを構成する環状壁に切断端部が存在せず、その結果、
ピストンリング21の合い口端部21aの弾性収縮力に
よって上記環状壁が変形するという不都合を防止するこ
とができる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、拡径ガイド部材の上端
部の外周形状を、押し拡げられた状態にあるピストンリ
ングの内周形状に近似させてあるので、ピストンリング
が拡径ガイド部材によって押し拡げられても反り返ら
ず、したがって、拡径ガイド部材の上端に位置したピス
トンリングが該部材に安定に保持されるとともに、該ピ
ストンリングの上面の平坦性が維持される。
【0078】それゆえ、拡径ガイド部材の上端に位置し
たピストンリングが僅かな衝撃で該ガイド部材の上端か
ら外れるという不都合を回避することができ、かつ、レ
ーザ光等を用いて上記ピストンリングの上面位置を精度
良く検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るピストンリング組付け装置の外観
を示した概念図。
【図2】マガジン部の構成を概念的に示した側面図。
【図3】ガイドロッドおよびキープレートの配設態様を
示した斜視図。
【図4】図2のA−A断面図。
【図5】図2のB−B断面図。
【図6】拡径ガイド部材の構造とそのロック機構を示し
た縦断面図。
【図7】図6のC−C断面図。
【図8】拡径ガイド部材の外周形状を示した図。
【図9】拡径ガイド部材の上端部におけるピストンリン
グの嵌合態様を示した概念図。
【図10】マガジン部の平面図。
【図11】図10のD−D断面図。
【図12】図2のE−E断面図。
【図13】図12のF−F断面図。
【図14】プッシャー部材の拡開状態を示した底面図。
【図15】駆動部の平面図。
【図16】図15のG−G断面図。
【図17】駆動部におけるガイドロッドおよびセンサの
配設態様を示した断面図。
【図18】図17のH−H断面図。
【図19】拡径ガイド部材に対するピストンの配置態様
を示した部分断面図。
【図20】ピストンリングの組付態様を示した部分断面
図。
【図21】ピストンリングの位置ずれの検出態様を示し
た概念図。
【図22】従来のピストンリング組付け装置に使用され
ている拡径ガイド部材の部分断面図。
【図23】図22に示した拡径ガイド部材の平面図。
【図24】ピストンリングの平面図。
【図25】図22に示した拡径ガイド部材におけるピス
トンリングの嵌合態様を示した概念図。
【図26】ピストンリングの反り返り変形の態様を示し
た概念図。
【符号の説明】
1 マガジン部 2 駆動部 3 ガイド体 4 拡径ガイド部材 4a 凹部 4c テーパ状外周面 5 ガイドロッド 6 下部プレート 7 中間プレート 8 上部プレート 9 ピストン 9a〜9c リング溝 10 ロック部材 11 ロック解除ボタン 20 キープレート 21 ピストンリング 22 プシャー部材 32 ベースプレート 32a 孔 34 ボールネジ 35 ボールナット 39 駆動プレート 40 アダプタプレート 51 投光器 52 受光器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンリング(21)を移動可能に積
    重ね嵌合するガイド体(3)と、前記ガイド体(3)の
    頂部に連接され、その連接部から上端部に向かって径が
    増大するテーパ状ガイド面(4e)を外周に形成すると
    ともに、ピストン(9)の頭部を嵌合配置するための凹
    部(4a)を上面に形成した拡径ガイド部材(4)とを
    備えてなるマガジン部(1)を有し、 前記拡径ガイド部材(4)のテーパ状ガイド面(4e)
    によって押し拡げられたピストンリング(21)を該拡
    径ガイド部材(4)の上端から押し出してピストン
    (9)のリング溝(9c)に嵌合するピストンリング組
    付け装置において、 前記拡径ガイド部材(4)の上端部の外周形状を、前記
    押し拡げられた状態にあるピストンリング(9)の内周
    形状に近似させたことを特徴とするピストンリング組付
    け装置。
JP6418296A 1996-03-21 1996-03-21 ピストンリング組付け装置 Pending JPH09253954A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015182183A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社リケン リング装着治具、リング装着方法、及びシャフトの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015182183A (ja) * 2014-03-25 2015-10-22 株式会社リケン リング装着治具、リング装着方法、及びシャフトの製造方法

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