JPH09246262A - 蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理システム - Google Patents

蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理システム

Info

Publication number
JPH09246262A
JPH09246262A JP8095596A JP8095596A JPH09246262A JP H09246262 A JPH09246262 A JP H09246262A JP 8095596 A JP8095596 A JP 8095596A JP 8095596 A JP8095596 A JP 8095596A JP H09246262 A JPH09246262 A JP H09246262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
hydrogen
steam
steam generator
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8095596A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Okase
亘 大加瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP8095596A priority Critical patent/JPH09246262A/ja
Publication of JPH09246262A publication Critical patent/JPH09246262A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の水素ガスを安定的に燃焼させて水蒸気
を発生させることができる蒸気発生装置を提供する。 【解決手段】 先端の水素噴出口42Bの直径が1.0
mm以下になされた水素噴出ノズル部42と、この外周
に同軸状に設けられた酸素噴出ノズル部44と、前記両
ノズル部から噴出されるガスを発火点以上の温度に加熱
する発火用加熱手段46と、前記両ノズル部からのガス
を燃焼させて水蒸気を発生させる燃焼室48とを備える
ように構成する。これにより、少量の水蒸気を連続的に
且つ安定的に生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気発生装置及び
これを用いた酸化処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子機器等の高性能化に伴っ
て、これに使用される半導体デバイスの高密度化及び高
集積化が益々高まっており、また、半導体ウエハサイズ
に関しても量産性の観点より6インチから8インチに移
行し、大口径化が進められている。このような状況下に
おいて、デバイスのゲート酸化膜、キャパシタンス絶縁
膜や層間絶縁膜等の各種の膜厚も薄膜化を余儀なくさ
れ、更に、その膜質の向上も強く求められている。
【0003】酸化膜を形成するためには、成膜すべき箇
所にもよるが、シラン等の処理ガスを用いてCVD(C
hemical Vapor Deposition)
法により成膜する方法やシリコンウエハ表面の単結晶を
水蒸気を用いて酸化させて成膜を行なう方法が知られて
いる。酸化処理装置としては、一般的には枚葉式と比較
して生産性が良好なことから、特開平1−205425
号公報に示すような横型或いは縦型のいわゆるバッチ式
の酸化処理装置が用いられる。図9は外部燃焼方式を採
用したバッチ式の従来の縦型酸化処理装置を示す構成図
であり、この酸化処理装置1の処理容器2内には、ウエ
ハボート4に等ピッチで載置された多数の半導体ウエハ
Wが収容されており、容器2内の天井部に設けたシャワ
ーヘッド部6から水蒸気を容器内に供給している。そし
て、ウエハWは、処理容器2の外側に設けた図示しない
加熱ヒータにより高温に加熱されており、ウエハ表面に
上記水蒸気の作用により酸化膜、例えばSiO2が形成
されることになる。
【0004】この酸化処理装置1に供給する水蒸気を生
成する蒸気発生装置8は、例えば石英で形成された同軸
の2重管構造よりなるバーナ10を有しており、この外
側に発火用の加熱ヒータ12を設け、バーナ10の前方
に石英製の燃焼室14を配置している。そして、バーナ
10の内管10Aに水素ガス(H2)を供給し、外管1
0Bに酸素ガス(O2)を供給してこれらを加熱ヒータ
12により発火温度以上に加熱して上記燃焼室14内で
燃焼させて水蒸気を生成する。発生した水蒸気は必要に
応じて不活性ガス、例えばArガスなどの希釈ガスが混
入された後、石英製の配管16を介して上記酸化処理装
置1のシャワーヘッド部6に供給されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ウエハサイ
ズが6インチ程度で比較的小さい場合には水蒸気がウエ
ハ面内に十分に行き亘ることから比較的問題は少なかっ
たが、前述のようにウエハサイズが8インチ程度まで大
口径化すると、ウエハ中心部と周縁部との間で蒸気量に
無視し得ない差が生じ、これがために、ウエハ面内の酸
化膜の膜厚の差が許容量以上に大きくなり、成膜の面内
均一性が維持できなくなってしまう。また、面内のみな
らず、上下に位置させたウエハ間においても膜厚の差が
許容量以上になってしまう傾向にある。そこで、バッチ
式処理ではなく、1枚ずつ処理を行なう、いわゆる枚葉
式処理を行なって、膜厚の均一性を確保することが考え
られる。
【0006】ところで、水蒸気酸化による成膜処理で形
成された酸化膜は例えばフラッシュメモリのゲート酸化
膜等に適用されるが、成膜時の処理温度が高温になれば
なる程、膜質が硬くなってリーク電流も少なくなり、そ
の膜質が向上する。しかしながら、処理温度が向上すれ
ばする程、成膜レートが上がってしまい、必要以上に膜
厚が大きくなってしまい、所望する薄い膜厚に設定する
ことができなくなる。例えば、一般的にはプロセス温度
を750℃〜900℃に設定し、処理枚数にもよるがガ
ス供給量は、酸素、水素をそれぞれ略1リットル/分程
度の流量に設定して水蒸気酸化を行なうが、この方法で
は100Å〜200Åもの厚さの酸化膜が形成されてし
まい、所望する30Å〜40Å程度の膜厚の酸化膜を形
成することはできない。
【0007】このような状況下において、枚葉式処理で
所望の薄膜形成を達成するためには、非常に小容量のガ
スを安定良く燃焼させて発生蒸気量を大幅に抑制する必
要があるが、未だ実現していないのが現状である。換言
すれば、より高温で、且つ短時間で制御性良く薄膜を形
成したいが、微少ガス流量の燃焼を十分に安定的に行な
うことができないことから、希望する膜厚で、且つ所望
の膜質を有する成膜が実現できていないのが現状であ
る。本発明は以上のような問題点に着目し、これを有効
に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、
少量の水素ガスを安定的に燃焼させて水蒸気を発生させ
ることができる蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理
システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、先端の水素噴出口の直径が1.0mm
以下になされた水素噴出ノズル部と、この外周に同軸状
に設けられた酸素噴出ノズル部と、前記両ノズル部から
噴出されるガスを発火点以上の温度に加熱する発火用加
熱手段と、前記両ノズル部からのガスを燃焼させて水蒸
気を発生させる燃焼室とを備えるように構成したもので
ある。
【0009】また、本発明は、上記蒸気発生装置と、こ
の蒸気発生装置から得られる水蒸気を用いて被処理体の
表面を水蒸気酸化させる酸化処理装置とを備える酸化処
理システムを構成するものである。蒸気発生装置によれ
ば、水素噴出口の直径が1.0mm以下になされた水素
噴出ノズル部からは少量の水素ガスが噴出され、この外
周に同軸状に設けた酸素噴出ノズル部からは酸素ガスが
噴出され、これらのガスは、発火用加熱手段により発火
温度以上に加熱されて燃焼室にて燃焼されることにな
る。この場合、水素と酸素とを安定的に燃焼させるため
には、ガス流量制御部によりそれぞれのガス流量を50
cc/分〜2000cc/分の範囲内に設定する。流速
が50cc以下では安定燃焼が可能な流速を得られない
し、また、2000cc以上では成膜レートが大きすぎ
てしまう。また、安全性を向上させるために、例えば紫
外線検出センサよりなる炎検知手段によりガスの燃焼炎
を検出し、動作時において炎を検知しなくなった時には
制御手段は、ガス流を停止し、ガス漏れによる事故を未
然に防止する。
【0010】更には、安全性を更に向上させるために、
水素噴出ノズル部にはガス温度検出計が設けられてお
り、動作時においてこの検出値が所定値以下に下がった
時にはガスが燃焼していないものと判断し、上述と同様
にガス流を停止し、ガス漏れによる事故を未然に防止す
る。このように構成された蒸気発生装置から連続的に得
られた少量の水蒸気を用いて酸化処理装置により被処理
体の表面を水蒸気酸化させることにより、高温において
も膜厚の薄い酸化膜を精度良く形成することが可能とな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る蒸気発生装
置及びこれを用いた酸化処理システムの一実施例を添付
図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る酸化処理
システムを示す構成図、図2は本発明に係る蒸気発生装
置を示す断面構成図、図3は蒸気発生装置のノズル部を
示す拡大断面図、図4はノズル部の先端の拡大平面図で
ある。
【0012】図示するようにこの酸化処理システム18
は、被処理体、例えば半導体ウエハWに対して酸化処理
を施して表面に酸化膜を形成する酸化処理装置20とそ
の装置20に供給される酸化処理用の水蒸気を発生させ
る本発明の蒸気発生装置22とにより主に構成される。
まず、酸化処理装置20について説明すると、この酸化
処理装置20は、1枚ずつウエハWを処理する枚葉式処
理装置として構成されており、全体が例えば耐熱性の透
明石英により形成されて上下に2分割可能な処理容器2
4を有している。この処理容器24内には、例えば容器
側壁より延びる支柱26に支持された同じく透明石英製
のリング状載置台28が設けられている。そして、この
リング状載置台28の上面の適当箇所に、例えば等間隔
で3つの支持凸部30が設けられており、この上に半導
体ウエハWの裏面を当接させてこれを支持し得るように
なっている。尚、図示例においては2本のみの支持凸部
30を記してある。
【0013】この載置台28の上方の容器天井部には、
これに対向させて例えば透明石英製のシャワーヘッド部
32が設けられており、この下面に設けた多数の噴出孔
34より水蒸気を処理空間に向けて均等に噴出し得るよ
うになっている。また、透明石英製の処理容器24の上
部及び下部には、内部のウエハWを両面から加熱し得る
ように加熱ヒータ36が設けられてる。この加熱ヒータ
36は、単位面積当たりの熱負荷(発熱量)が大きな例
えば二ケイ化モリブデン等よりなり、ウエハWを急速加
熱し得るようになっている。そして、この処理容器24
の側壁には、ウエハWを搬入する搬入口38及びウエハ
Wを搬出する搬出口40が設けられ、それぞれにはこれ
を気密に開閉するゲートバルブG1、G2を設けて、図
示しない搬送アームにより載置台28との間でウエハW
の受け渡しを行ない得るようになっている。尚、41は
容器内の雰囲気を排気する排気口である。
【0014】一方、蒸気発生装置22は、図1に示すよ
うに水素ガスを噴出させる水素噴出ノズル部42と、酸
素ガスを噴出させる酸素噴出ノズル部44と、噴出ガス
を発火点以上に加熱する発火用加熱手段46と、上記ガ
スを燃焼させて水蒸気を発生させる燃焼室48とにより
主に構成されている。図2にも示すように上記燃焼室4
8の全体は例えば透明石英により構成されており、その
基部は下方へ突出されてノズル収容部48Aが形成され
て、ここに上記2つのノズル部42、44が装着され
る。このノズル収容部48Aの外側には例えば抵抗加熱
式電気炉よりなる上記発火用加熱手段46が設けられて
おり、ノズル部42、44を流れるガスを発火温度以上
に昇温し得るようになっている。
【0015】上記燃焼室48の外周には、これを取り巻
くように例えばアルミナよりなる断熱部材50が設けら
れており、安全性を確保するようになっている。この断
熱部材50の一部には、上記燃焼室48を臨むように例
えば紫外線検出センサよりなる炎検知手段58が設けら
れており、この検出値を例えばマイクロコンピュータ等
よりなる制御手段60へ入力し得るようになっている。
燃焼室48の上端には蒸気出口52が形成されており、
この蒸気出口52には、例えば石英同士を屈曲可能に気
密に摺り合わせてなるボールジョイント54を介して石
英製の蒸気配管56が接続されており、この蒸気配管5
6の他端は前記シャワーヘッド部32に接続されて、処
理容器24内に水蒸気を供給するようになっている。
【0016】上記ノズル収容部48Aに収容される両ノ
ズル部42、44は、図3に示すように構成され、具体
的には非常に細い石英ガラス管よりなる水素噴出ノズル
部42の外周に、これに同軸同心状に同じく石英ガラス
管よりなる酸素噴出ノズル部44を形成して2重管構造
になされており、各ノズル部の基端部に水素導入口42
Aと酸素導入口44Aを形成している。
【0017】特に、本発明においては、微少流量のガス
を安定的に燃焼させるために各ノズル部42、44の先
端の噴出口42B、44Bを非常に小さく設定して、所
定の流速を得るようになっている。具体的には、水素噴
出口42Bの内径の直径L1は1.0mm以下、ここで
は0.5mm程度に設定され、酸素噴出口44Bの内径
の直径L2は水素噴出口42Bの外径よりも2.0mm
程度大きくし、ここでは3.7mm程度に設定されてお
り、酸素も所定の流速を得るようになっている。尚、酸
素噴出ノズル部42のガラス管の肉厚は、ここでは0.
5mm程度に設定されている。膜質の良好な酸化膜を形
成するためには略50cc/分〜2000cc/分の範
囲内の微少流量の水素ガスの連続燃焼を可能とする流速
で上記水素噴出口42Bから噴出させる必要があるが、
その流速を得るには上記のように水素噴出口42Bの口
径を絞り込むことで可能となり、当然のこととして爆発
等の危険を防止するためにガスの供給状態は酸素リッチ
の状態とする。
【0018】また、水素ガスの燃焼を確認するために上
記水素噴出ノズル部42内には、例えば熱電対よりなる
ガス温度検出計62が収容されており、この検出値を前
記制御手段60に入力するようになっている。上記水素
導入口42A及び酸素導入口44Aには、それぞれガス
供給管62、64を介して水素ガス源66及び酸素ガス
源68に接続されると共に各ガス供給管62、64には
開閉弁70、72及び例えばマスフローコントローラよ
りなるガス流量制御部74、76がそれぞれ介設されて
いる。上記ガス流量制御部74、76は、前述のように
少なくとも50cc/分〜2000cc/分の範囲内で
ガス流量を制御することができる。また、両ガス供給管
62、64にはパージガスとしてN2ガス或いはArガ
スを流すパージ管78が共通に接続されると共に、この
パージ管78にも開閉弁80及びマスフローコントロー
ラ82が介設されている。そして、上記各マスフローコ
ントローラや開閉弁は前記制御手段60により制御さ
れ、また、発火用加熱手段46への供給電力量もヒータ
駆動部84を介して制御手段60により制御される。
【0019】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、酸化処理装置20の処理
容器24内に、図示しない搬送アームにより搬入口38
のゲートバルブG1を介して未処理の半導体ウエハWを
搬入し、これを載置台28上に移載し、この中を密閉す
る。この処理容器24は、この上下に配置した加熱ヒー
タ36により予め予熱されており、密閉後、ウエハWを
従来のプロセス温度よりも高いプロセス温度、例えば1
100℃程度まで高速昇温する。ウエハWが所定のプロ
セス温度まで昇温したならば、或いは所定の温度に達し
たならば、蒸気発生装置22を駆動して少量の水蒸気を
連続的に発生させてこれをシャワーヘッド部32から処
理容器24内に導入し、所定の時間、例えば1分間程度
だけウエハWの表面に水蒸気酸化膜を成膜させる。
【0020】蒸気発生装置22にて水蒸気を発生させる
ためには、制御手段60によりガス流量制御部74、7
6を駆動してH2ガスとO2ガスの流量をそれぞれ制御し
つつそれぞれのガスを水素ノズル部42及び酸素ノズル
部44から燃焼室48内に導入する。この時、ノズル部
42、44の外周に設けた発火用加熱手段46によりガ
スは発火温度、例えば500℃程度に加熱され、しかも
水素ガスの流量は、例えば50cc/分程度と非常に少
ないにもかかわらず、水素ノズル部42の先端の水素噴
出口42Bの直径L1を例えば0.5mmと非常に小さ
く設定してある程度以上の流速を得るようにしているの
で、水素ガスをその外側より放出される酸素ガスと安定
的に反応を生ぜしめて連続的に燃焼させることができ
る。この時、安全のために酸素の流量は、完全燃焼時に
必要とされる流量よりも多い酸素リッチの状態にされて
おり、ここでは酸素と水素の流量は例えば1:1に設定
されている。
【0021】この場合、水素ガスの流量が50cc/分
よりも少ないと安定燃焼が困難となり、また、1000
cc/分よりも多くなると膜厚が厚くなりすぎる。ま
た、上述のように直径の細いガラス管製の各ノズル部4
2、44は、例えばガラス管を加熱しつつ引き延ばすこ
とにより比較的容易に成形することができる。また、超
音波による穴加工によっても成形することができる。燃
焼室48内の燃焼炎86は炎検知手段58により常時検
出されており、また、水素ノズル部42内を流れるガス
温度もガス温度検出計62により検出されており、万
一、燃焼が停止して炎86が消えたり、或いはガス温度
検出計62の検出温度値が発火点以下になったりした時
には、安全のためにそれぞれの開閉弁70、72を閉
じ、両ガスの供給を停止して爆発等の事故を未然に防止
する。
【0022】このように小容量の水素ガスを連続的に且
つ安定的に燃焼させることができるので、微少量の水蒸
気を安定的に発生させることが可能となる。従って、こ
こで発生した水蒸気を用いて半導体ウエハWに水蒸気酸
化膜を形成させることにより、非常に流量の少ない微少
量の水蒸気を安定的に供給することができるので、従来
の温度よりも高いプロセス温度で膜厚の非常に薄い例え
ば100Å程度の膜質の良好な水蒸気酸化膜を精度良く
形成することが可能となる。すなわち、水蒸気の供給量
を非常に抑制しているので、プロセス温度が高くても成
膜反応自体を抑制して非常に薄い酸化膜を制御性良く形
成することができ、このような高温下で形成された膜の
特性は、例えば絶縁性に非常に優れている。尚、比較の
ために、水素噴出口の直径L1が3mm程度の従来の装
置を用いて50cc/分の割合で水素ガスを流してみた
が、安定燃焼は生じなかった。
【0023】上記実施例では水素ノズル部42の先端の
水素噴出口42Bは、1つとなるように形成したが、こ
れに限定されず、例えば図5に示す拡大図に示すように
水素ノズル部42の先端にガス遮断板88を設け、これ
に複数、例えば図示例では3個の水素噴出口42Bを形
成するようにしてもよい。この場合には、複数のガス噴
出口42Bの全断面積が、水素噴出口42Bを1つ設け
た場合のその断面積と同一となるように各直径を設定し
て同一ガス流速とするのは勿論である。尚、このような
噴出口は超音波穴加工により容易に形成することができ
る。更には、上記実施例では水素ノズル部42は、1本
の石英管で形成したが、これに限定されず、例えば図6
に示すように水素ノズル部42を、内管90A、中管9
0B、及び外管90Cよりなる同軸の3重管構造とし、
内管90Aに導入した水素ガスがその先端で折り返して
内管90Aと中管90Bとの間隙を逆方向に流れ、更に
このガス流が中管90Bに設けた連絡孔92を介して中
管90Bと外管90Cとの間隙に流れ込んで、再度その
先端に向けて流れるようにしてもよい。
【0024】この場合には、外管90Cの先端に設けた
水素噴出口42B及びその外周に設けた酸素噴出口44
Bもそれぞれ複数個設けておくのがよい。この場合も、
噴出口の個数とその直径との関係は図5にて説明した場
合と同様である。このように水素ガスをノズル部42内
に折り返して流すことにより、流路長を稼いでその分、
水素ガスを予熱することができ、より燃焼を促進させる
ことが可能となる。尚、符号94は、熱電対よりなるガ
ス温度検出計62を収容した熱電対管であり、水素ノズ
ル部42に着脱容易に設けられてメンテナンスを簡単に
行なうことができるようになっている。また、この場
合、図7に示すように酸素ノズル部44の先端に設けた
ガス遮断板96を角度θ1だけ水素ノズル部42の中心
軸方向に傾斜させ、且つ、その外周に同じく中心軸方向
に傾斜させた環状の邪魔板98を設けて、酸素ガスを水
素ガスの流れ方向に向かわせて両ガスの混合を促進させ
るようにしてもよい。これによれば、両ガスの混合が促
進されて燃焼の安定性をより向上させることが可能とな
る。
【0025】また、上記各実施例にあっては、上記発生
装置を縦方向に設けた場合を例にとって説明したが、こ
れに限定されず、例えば図8に示すようにこれを寝かせ
て横方向に設けるようにしてもよい。この場合には、こ
の蒸気発生装置22の全体を例えば天井部100より、
複数のバネの如き弾発部材102、102により吊り下
げ、且つその下部を底板104に螺合させた高さ調節ネ
ジ106の先端に設けた同じく弾発部材106により押
し上げて蒸気発生装置22を宙吊り状態とし、石英製の
蒸気配管56に加わる負荷を大幅に減少させるようにす
るのがよい。先の実施例ではこの蒸気配管56の接続に
屈曲可能な石英製のボールジョイント54(図2参照)
を用いたが、これは略250℃以上の温度になると漏れ
が生ずる場合があるので、上述のように蒸気発生装置2
2を宙吊り状態として高さ調節ネジ106によりその高
さを調節できる構造とすることにより、ボールジョイン
ト54に替えて接合が強固で熱に対する気密性の高い通
常のジョイント110を用いてリジッドに接合すること
ができる。尚、上記実施例では、半導体ウエハを1枚ず
つ処理する枚葉式の酸化処理装置を用いた場合を例にと
って説明したが、これに限定されず、一度に複数枚の半
導体ウエハを処理するバッチ式の酸化処理装置にも適用
し得るのは勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蒸気発生
装置及びこれを用いた酸化処理システムによれば、次の
ように優れた作用効果を発揮することができる。水素噴
出口の直径が非常に小さい水素噴出ノズル部を設けるよ
うにしたので、小流量の水素ガスを所定の流量で噴出さ
せることができ、従って、連続的に且つ安定的に水素ガ
スを燃焼させて少量の水蒸気を連続的に発生させること
ができる。燃焼時の炎を検出する炎検知手段やガス温度
を検出するガス温度検出計を用いてこれらが燃焼の存在
を確認しないときにはガスの供給を自動的に停止するこ
とができるので、未燃焼に伴なう水素ガスの爆発を未然
に防止することができる。上述したような蒸気発生装置
を用いることにより、水蒸気の供給量を微少に押さえ込
むことができるので、従来では成膜レートが大き過ぎて
処理ができなかった高温下でも薄い水蒸気酸化膜を制御
性良く成膜することができ、この膜質を大幅に向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸化処理システムを示す構成図で
ある。
【図2】本発明に係る蒸気発生装置を示す断面構成図で
ある。
【図3】蒸気発生装置のノズル部を示す拡大断面図であ
る。
【図4】ノズル部の先端の拡大平面図である。
【図5】水素噴出ノズル部の先端の変形例を示す拡大斜
視図である。
【図6】水素噴出ノズル部の変形例を示す断面図であ
る。
【図7】水素噴出ノズル部の先端の他の変形例を示す拡
大断面図である。
【図8】蒸気発生装置の変形例を示す概略構成図であ
る。
【図9】従来のバッチ式の酸化処理システムを示す概略
構成図である。
【符号の説明】
18 酸化処理システム 20 酸化処理装置 22 蒸気発生装置 24 処理容器 42 水素噴出ノズル部 44 酸素噴出ノズル部 46 発火用加熱手段 48 燃焼室 56 蒸気配管 58 炎検知手段 60 制御手段 62、64 ガス供給管 66 水素ガス源 68 酸素ガス源 74、76 ガス流量制御部 86 燃焼室 102、108 弾発部材 W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端の水素噴出口の直径が1.0mm以
    下になされた水素噴出ノズル部と、この外周に同軸状に
    設けられた酸素噴出ノズル部と、前記両ノズル部から噴
    出されるガスを発火点以上の温度に加熱する発火用加熱
    手段と、前記両ノズル部からのガスを燃焼させて水蒸気
    を発生させる燃焼室とを備えたことを特徴とする蒸気発
    生装置。
  2. 【請求項2】 前記水素噴出口は、複数個形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の蒸気発生装置。
  3. 【請求項3】 前記水素噴出ノズル部及び前記酸素噴出
    ノズル部のガス供給管にはそれぞれガス流量を50cc
    /分〜2000cc/分の範囲内で制御することができ
    るガス流量制御部が設けられていることを特徴とする請
    求項1または2記載の蒸気発生装置。
  4. 【請求項4】 前記燃焼室内の炎を検知する炎検知手段
    と、この検知手段が炎を検知しないことに応答して前記
    ガス流量をゼロにする制御手段とを備えたことを特徴と
    する請求項1乃至3記載の蒸気発生装置。
  5. 【請求項5】 前記炎検知手段は、紫外線検出センサよ
    りなることを特徴とする請求項4記載の蒸気発生装置。
  6. 【請求項6】 前記水素噴出ノズル部には、これに流れ
    るガス温度を検出するガス温度検出計が設けられ、この
    ガス温度検出計の検出温度が所定値以下に下がった時に
    前記制御手段はガス流量をゼロにすることを特徴とする
    請求項4または5記載の蒸気発生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6に記載する蒸気発生装置
    と、この蒸気発生装置から得られる水蒸気を用いて被処
    理体の表面を水蒸気酸化させる酸化処理装置とを有する
    酸化処理システム。
  8. 【請求項8】 前記蒸気発生装置と前記酸化処理装置は
    蒸気配管を介してリジッドに接続され、前記蒸気発生装
    置は弾発部材によりその位置変動が許容されると共に前
    記蒸気配管に加わる荷重が減じられていることを特徴と
    する請求項7記載の酸化処理システム。
JP8095596A 1996-03-08 1996-03-08 蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理システム Pending JPH09246262A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8095596A JPH09246262A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8095596A JPH09246262A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09246262A true JPH09246262A (ja) 1997-09-19

Family

ID=13732939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8095596A Pending JPH09246262A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09246262A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020053582A (ko) * 2000-12-27 2002-07-05 한효용 Saw 시스템의 히트 에어 제트 및 드라이 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020053582A (ko) * 2000-12-27 2002-07-05 한효용 Saw 시스템의 히트 에어 제트 및 드라이 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1388891B1 (en) System for heat treating semiconductor
US6863732B2 (en) Heat treatment system and method
JPH03287770A (ja) 枚葉式常圧cvd装置
JP3110316B2 (ja) 外部燃焼酸化装置
JP4971954B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法、および加熱装置
JPH09246262A (ja) 蒸気発生装置及びこれを用いた酸化処理システム
JP3242244B2 (ja) 酸化処理装置及び酸化処理方法
US5445522A (en) Combustion device
JP4031601B2 (ja) 縦型熱処理装置
JP2016163025A (ja) 半導体製造装置および半導体デバイスの製造方法
US6109915A (en) Drafting apparatus
JP3154858B2 (ja) 酸化処理装置
JP3126487B2 (ja) 酸化処理装置
JPH01295425A (ja) 酸化装置
JP2006294916A (ja) 基板処理装置
KR970007113B1 (ko) 산화 장치
JP2001345314A (ja) 熱処理装置及びその方法
KR100304287B1 (ko) 연소장치 및 이것을 구비한 산화장치
JPS63200536A (ja) 酸化シリコン膜形成装置
JP3388555B2 (ja) 熱処理装置及び熱処理方法
JPH069504Y2 (ja) バッファ型熱処理炉
JP2001068464A (ja) 熱処理装置
JPH01205425A (ja) 酸化炉
JP2004363499A (ja) 基板保持手段
JP2008258237A (ja) 基板処理装置