JPH09246108A - アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 - Google Patents

アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法

Info

Publication number
JPH09246108A
JPH09246108A JP8045749A JP4574996A JPH09246108A JP H09246108 A JPH09246108 A JP H09246108A JP 8045749 A JP8045749 A JP 8045749A JP 4574996 A JP4574996 A JP 4574996A JP H09246108 A JPH09246108 A JP H09246108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum foil
aluminum
foil
heat treatment
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8045749A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshitaka Kato
寿孝 加藤
Yoshihiro Watanabe
善博 渡辺
Koji Kamimoto
浩司 神本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP8045749A priority Critical patent/JPH09246108A/ja
Publication of JPH09246108A publication Critical patent/JPH09246108A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い静電容量を得ることができるアルミ電解
コンデンサ用電極箔の製造方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 化学的あるいは電気化学的にエッチング
処理されたアルミニウム箔を脱塩素処理し、その後、水
和処理を施してアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成
し、さらにその後、熱処理を行って、この熱処理後のア
ルミニウム箔表面の水分量がアルミニウム箔の減量1g
当たり5.4〜8.4mgの範囲となるように規定したア
ルミニウム箔を化成処理するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低圧用アルミ電解
コンデンサに用いられるアルミ電解コンデンサ用電極箔
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種のアルミ電解コンデンサ用
電極箔は、アルミニウム箔を化学的あるいは電気化学的
にエッチング処理することによりアルミニウム箔の有効
表面積を拡大させ、その後、水和処理を施してアルミニ
ウム箔表面に水和皮膜を形成し、さらにその後、熱処理
を施し、この後、化成処理を施すようにしている。
【0003】アルミニウム箔の有効表面積を拡大させる
ために、種々のエッチング方法が研究されているが、一
般的には、アルミニウム箔を多数のエッチング槽に連続
的に挿入し、そして各エッチング槽内のエッチング条件
を変えることにより、アルミニウム箔の有効表面積を徐
々に拡大させるようにしている。
【0004】また、アルミニウム箔の表面に水和皮膜を
形成する水和処理は、化成処理においてγ−Al23
転化しやすい水酸化アルミをアルミニウム箔の表面に形
成するためになされるものであるが、通常はアルミニウ
ム箔を高温の純水中に浸漬することによって行われてい
る。
【0005】そしてまた熱処理は、化成処理において酸
化皮膜の結晶化を促進させるための結晶種を作ることを
目的として行われているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た水和処理方法では、ユーザーからのニーズである静電
容量の増大化に対して必ずしも満足できる結果は得られ
ていない。
【0007】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、高い静電容量を得ることができるアルミ電解
コンデンサ用電極箔の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のアルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
は、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理された
アルミニウム箔を脱塩素処理し、その後、水和処理を施
してアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成し、さらに
その後、熱処理を行って、この熱処理後のアルミニウム
箔表面の水分量がアルミニウム箔の減量1g当たり5.
4〜8.4mgの範囲となるように規定したアルミニウム
箔を化成処理するようにしたもので、この製造方法によ
れば、高い静電容量を得ることができるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理された
アルミニウム箔を脱塩素処理し、その後、水和処理を施
してアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成し、さらに
その後、熱処理を行って、この熱処理後のアルミニウム
箔表面の水分量がアルミニウム箔の減量1g当たり5.
4〜8.4mgの範囲となるように規定したアルミニウム
箔を化成処理するようにしたもので、この製造方法によ
れば、熱処理後のアルミニウム箔表面の水分量を、アル
ミニウム箔の減量1g当たり5.4〜8.4mgの範囲と
なるように規定しているため、高い静電容量を得ること
ができるものである。すなわち、水分量が8.4mg以上
であると、水和処理によりアルミニウム箔の表面に形成
される水和皮膜の厚みが厚くなっているため、この水和
皮膜によってエッチングにより形成されたピットが埋め
られて有効表面積が減少し、これにより、静電容量が低
下するものであり、一方、水分量が5.4mg以下である
と、水和処理によりアルミニウム箔の表面に形成される
水和皮膜の厚みが薄いため、この後の熱処理により作ら
れる結晶種の数が十分でなくなり、その結果、耐電圧当
たりの膜厚が厚くなって、静電容量が低下するものであ
り、したがって、熱処理後のアルミニウム箔表面の水分
量を、アルミニウム箔の減量1g当たり5.4〜8.4
mgの範囲となるように規定することにより、最適な厚み
の水和皮膜が形成されるとともに、適度な結晶種が生成
されて高い静電容量を得ることができるものである。
【0010】以下、本発明の具体的な実施の形態と比較
例について説明する。エッチング工程として、純度9
9.98%、厚さ100μmの高純度アルミニウム箔の
試料(有効面積2×5cm)を、液温が25℃であり、か
つ12wt%の塩酸溶液に硫酸を0.1wt%添加した電解
液に浸漬し、電流密度0.2A/cm2、周波数25Hzで
3分間交流エッチングを行った。その後、このエッチン
グ処理がなされたアルミニウム箔を、液温が55℃であ
る10wt%の硫酸溶液中に1分間浸漬して脱塩素処理を
行った。その後、水和処理を施してアルミニウム箔の表
面に水和皮膜を形成し、さらにその後、400℃で2分
間熱処理を行った。
【0011】そしてこの後、液温が70℃である7wt%
のアジピン酸アンモニウム水溶液中で、化成電圧22V
を印加して定電流化成を行った。
【0012】前記熱処理後のアルミニウム箔の表面の水
分量は、(表1)に示すように、水和処理の条件を変え
ることにより規定した。すなわち、水和処理溶液とし
て、NaOH水溶液と純水を用い、そしてNaOH水溶
液については濃度と処理時間を変え、一方純水について
は処理時間を変えて行った。つまり、本発明の実施の形
態1では、脱塩素処理がなされたアルミニウム箔を液温
が60℃で、かつ濃度が0.5wt%のNaOH水溶液に
5分間浸漬してアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成
した。
【0013】実施の形態2では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.5wt
%のNaOH水溶液に2分間浸漬してアルミニウム箔の
表面に水和皮膜を形成した。
【0014】実施の形態3では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.1wt
%のNaOH水溶液に3分間浸漬してアルミニウム箔の
表面に水和皮膜を形成した。
【0015】実施の形態4では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.1wt
%のNaOH水溶液に2.5分間浸漬してアルミニウム
箔の表面に水和皮膜を形成した。
【0016】実施の形態5では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.1wt
%のNaOH水溶液に2分間浸漬してアルミニウム箔の
表面に水和皮膜を形成した。
【0017】実施の形態6では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.1wt
%のNaOH水溶液に1.7分間浸漬してアルミニウム
箔の表面に水和皮膜を形成した。
【0018】実施の形態7では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.1wt
%のNaOH水溶液に1.2分間浸漬してアルミニウム
箔の表面に水和皮膜を形成した。
【0019】実施の形態8では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.1wt
%のNaOH水溶液に1分間浸漬してアルミニウム箔の
表面に水和皮膜を形成した。
【0020】実施の形態9では、脱塩素処理がなされた
アルミニウム箔を液温が90℃の純水に1.5分間浸漬
してアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成した。
【0021】実施の形態10では、脱塩素処理がなされ
たアルミニウム箔を液温が90℃の純水に1分間浸漬し
てアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成した。
【0022】比較例は、脱塩素処理がなされたアルミニ
ウム箔を化成の前に、液温が90℃の純水に2分間浸漬
してアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成した。
【0023】上記した本発明の実施の形態1〜10およ
び比較例について、熱処理後のアルミニウム箔の表面の
水分量をカールフィッシャー法で測定した。この測定結
果を(表1)に示す。また、本発明の実施の形態1〜1
0および比較例に示したアルミニウム箔を、液温が70
℃である7wt%のアジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬
し、化成電圧22Vを印加して定電流化成を行い、その
ときの静電容量を測定した結果を(表1)に示す。
【0024】
【表1】
【0025】(表1)から明らかなように、比較例の静
電容量を100とした場合、熱処理後のアルミニウム箔
の表面の水分量がアルミニウム箔の減量1g当たり5.
4〜8.4mgの範囲において、高い静電容量が得られる
ものである。
【0026】(表2)は、脱塩素処理がなされたアルミ
ニウム箔を液温が60℃で、かつ濃度が0.1wt%のN
aOH水溶液に2分間浸漬してアルミニウム箔の表面に
水和皮膜を形成し、その後、400℃で2分間熱処理を
行ったものと、熱処理を行わなかったものを試作し、こ
れらを液温が70℃である7wt%のアジピン酸アンモニ
ウム水溶液に浸漬し、化成電圧22Vを印加して定電流
化成を行ったときの静電容量の測定結果を示したもので
ある。
【0027】
【表2】
【0028】(表2)から明らかなように、熱処理なし
の静電容量を100とした場合、熱処理を行うことによ
り、高い静電容量が得られるものである。
【0029】なお、上記した本発明の実施の形態1〜8
においては、水和処理を行う場合、脱塩素処理がなされ
たアルミニウム箔をNaOH水溶液に浸漬してアルミニ
ウム箔の表面に水和皮膜を形成するようにしているが、
この水溶液はNaOH水溶液に限定されるものではな
く、これ以外のジエタノールアミン水溶液やトリエタノ
ールアミン水溶液を用いても、上記した本発明の実施の
形態1〜8とほぼ同様の効果が得られるものである。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明のアルミ電解コンデ
ンサ用電極箔の製造方法は、化学的あるいは電気化学的
にエッチング処理されたアルミニウム箔を脱塩素処理
し、その後、水和処理を施してアルミニウム箔の表面に
水和皮膜を形成し、さらにその後、熱処理を行って、こ
の熱処理後のアルミニウム箔表面の水分量がアルミニウ
ム箔の減量1g当たり5.4〜8.4mgの範囲となるよ
うに規定したアルミニウム箔を化成処理するようにした
もので、熱処理後のアルミニウム箔表面の水分量を、ア
ルミニウム箔の減量1g当たり5.4〜8.4mgの範囲
となるように規定しているため、高い静電容量を得るこ
とができるものである。すなわち、水分量が8.4mg以
上であると、水和処理によりアルミニウム箔の表面に形
成される水和皮膜の厚みが厚くなっているため、この水
和皮膜によってエッチングにより形成されたピットが埋
められて有効表面積が減少し、これにより、静電容量が
低下するものであり、一方、水分量が5.4mg以下であ
ると、水和処理によりアルミニウム箔の表面に形成され
る水和皮膜の厚みが薄いため、この後の熱処理により作
られる結晶種の数が十分でなくなり、その結果、耐電圧
当たりの膜厚が厚くなって、静電容量が低下するもので
あり、したがって、熱処理後のアルミニウム箔表面の水
分量を、アルミニウム箔の減量1g当たり5.4〜8.
4mgの範囲となるように規定することにより、最適な厚
みの水和皮膜が形成されるとともに、適度な結晶種が生
成されて高い静電容量を得ることができるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学的あるいは電気化学的にエッチング
    処理されたアルミニウム箔を脱塩素処理し、その後、水
    和処理を施してアルミニウム箔の表面に水和皮膜を形成
    し、さらにその後、熱処理を行って、この熱処理後のア
    ルミニウム箔表面の水分量がアルミニウム箔の減量1g
    当たり5.4〜8.4mgの範囲となるように規定したア
    ルミニウム箔を化成処理するようにしたアルミ電解コン
    デンサ用電極箔の製造方法。
JP8045749A 1996-03-04 1996-03-04 アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法 Pending JPH09246108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8045749A JPH09246108A (ja) 1996-03-04 1996-03-04 アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8045749A JPH09246108A (ja) 1996-03-04 1996-03-04 アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09246108A true JPH09246108A (ja) 1997-09-19

Family

ID=12727965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8045749A Pending JPH09246108A (ja) 1996-03-04 1996-03-04 アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09246108A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007299901A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Nichicon Corp 電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2019201128A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 日本軽金属株式会社 アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法
CN113764191A (zh) * 2021-09-14 2021-12-07 南通海星电子股份有限公司 一种抑制Al(OH)3结晶生成的低压电极箔制造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007299901A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Nichicon Corp 電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2019201128A (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 日本軽金属株式会社 アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法
WO2019220690A1 (ja) * 2018-05-17 2019-11-21 日本軽金属株式会社 アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法
CN113764191A (zh) * 2021-09-14 2021-12-07 南通海星电子股份有限公司 一种抑制Al(OH)3结晶生成的低压电极箔制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4420367A (en) Method for etching a recrystallized aluminum foil for electrolytic capacitors
JP2000348984A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JPH03201522A (ja) 電解コンデンサ用電極箔の製造方法および電解コンデンサの製造方法
EP0133714A1 (en) Process for the electrolytic etching of aluminium capacitor foil, and etched foil obtained thereby
JPH09246108A (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JPS5825218A (ja) 低圧電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP3582451B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法
JP4163022B2 (ja) 電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法
JPH1154381A (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP3248251B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2635357B2 (ja) 電解コンデンサ用アルミニウム材料の製造方法
JP4421765B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP3496465B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP3453984B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用エッチング箔の製造方法
JP3467827B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法
JP2745520B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JPH08241832A (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2692107B2 (ja) アルミ電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JPH11354387A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JP2762556B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
SU1640216A1 (ru) Способ электрохимического травлени алюминиевой фольги
JPS6053453B2 (ja) アルミニウムの化成法
JPH046817A (ja) 電解コンデンサおよびこれに用いる電極箔およびその処理方法
JPS63299309A (ja) アルミニウム電解コンデンサ用電極箔の製造方法
JPH04364019A (ja) 電解コンデンサ用電極箔の製造方法