JPH09241718A - 酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法 - Google Patents

酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法

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JPH09241718A
JPH09241718A JP7938996A JP7938996A JPH09241718A JP H09241718 A JPH09241718 A JP H09241718A JP 7938996 A JP7938996 A JP 7938996A JP 7938996 A JP7938996 A JP 7938996A JP H09241718 A JPH09241718 A JP H09241718A
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zinc
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iron
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Shinichi Isozaki
進市 磯崎
Noboru Sato
登 佐藤
Yoshito Iwata
嘉人 岩田
Noboru Sakamoto
登 坂本
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、製鉄ダスト等の酸化亜鉛含有ダス
トから濃度が高いダストを効率的に回収する方法を課題
とする。 【解決手段】 酸化亜鉛含有ダストを塊成化し、溶鉄を
収容した溶解炉内に装入し、前記ダスト中の酸化鉄を溶
鉄中において還元して溶鉄中に回収し、且つ、前記ダス
ト中の酸化亜鉛を亜鉛に還元し、蒸気化した亜鉛を酸化
亜鉛として回収するダスト中の亜鉛の回収方法におい
て、前記ダストに還元用炭素材を混合して塊成化ダスト
とし、これを前記溶解炉内に装入することを特徴とす
る、酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法であ
る。上記還元用の炭素材の前記ダストに対する割合を、
酸化鉄と酸化亜鉛の還元に必要な化学量論比の1. 5〜
10倍にすることが望ましい。また、酸化亜鉛含有ダス
トの塊成化過程において、前記炭素材の他該ダストに水
硬性添加剤を混合することが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化亜鉛含有ダス
ト(以下単にダストという)から酸化亜鉛の回収方法に
関するものであり、特に製鉄所において発生するダスト
(以下製鉄ダストという)から酸化亜鉛を効率よく回収
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鉱石やスクラップ等を原料として鉄鋼
を生産している製鉄所からは、多量の鉄分を含む高炉ダ
ストあるいは転炉ダストが発生する。製鉄所から発生す
る全製鉄ダスト量に占める、高炉ダストおよび転炉ダス
トの割合は60%以上にも達する。高炉ダストの主成分
は、コークスと酸化鉄であり、転炉ダストの主成分は酸
化鉄である。また、いずれも亜鉛濃度は、0.1から3
wt%であり、その形態は酸化亜鉛である。
【0003】製鉄所においては、上記ダストの一部から
酸化亜鉛(以下単に亜鉛という)成分を分離した後、鉄
鉱石原料に混合したり、あるいは製鉄ダストを少量ずつ
焼結原料に混合して亜鉛濃度を低下させた上で、高炉用
原料としてダストのリサイクルを図っている。
【0004】このように、製鉄所においては、製鉄ダス
トのリサイクルを行っているが、ダスト中の亜鉛濃度が
スクラップの使用量の増大にともなって高くなると、こ
のダストから亜鉛成分を分離、回収するためのロータリ
ーキルン等の脱亜鉛設備が対応できなくなったり、焼結
原料としての利用が制限されるために、処理しきれない
製鉄ダスト量が増えて、そのリサイクルが進まなくな
る。したがって、製鉄ダスト中の亜鉛を効率よく回収す
ることは、製鉄ダストのリサイクルを円滑に図る上で非
常に重要な課題である。
【0005】製鉄ダストを高炉用原料としてリサイクル
する際に特に重要なことは、炉壁への壁付きを防止する
ため高炉に戻される亜鉛量を厳密に管理する必要があ
る。現在では、高炉に装入する亜鉛量は、銑鉄1トン当
たり、0.1kg以下に管理されている。
【0006】以上は、鉄鉱石やスクラップ等を原料とし
て高炉と転炉を用いて鋼を製造する製鉄所における発生
ダストの現状を言及したものであるが、一方、スクラッ
プを主原料として、電気炉によって鋼を生産する製鉄所
においても、ダスト処理に関して同様の問題を抱えてい
る。
【0007】現在、鉄の大量消費国においては相当量の
スクラップが蓄積されてきており、今後、資源のリサイ
クルを進めるという観点から、製鉄所は更にスクラップ
の使用量を増やさざるを得ない。従って、製鉄所に持ち
込まれる亜鉛量が更に増加することが予想される。
【0008】電気炉において発生するダスト量は、年間
50万トン程度発生する。このうち、60%は亜鉛原料
として種々の方法によりレリサイクルされているが、こ
れ以外の40%の未処理ダストは、現在埋め立て用とし
て使用されている。しかし、環境上の問題から今後未処
理のまま埋立ることが難しくなるものと予想される。
【0009】電気炉ダストの主成分は、酸化鉄と酸化亜
鉛であり、各々酸化鉄20〜30%、酸化亜鉛15〜2
5%含有していることから、もし、このダストを何らか
の手段によって、処理し、鉄と共に亜鉛を効率よく低コ
ストで回収できれば、発生ダストの減容化と共に有価金
属のリサイクルが可能となる。以上のように、製鉄所か
ら発生する、高炉ダスト、転炉ダストおよび電気炉ダス
ト等の製鉄ダストから含有亜鉛を効率よく回収すること
は、資源のリサイクルの点から非常に重要な課題であ
る。
【0010】そこで、特開昭58−185733号公報
には、以下のようなダスト中の亜鉛の回収方法が開示さ
れている。以下に、図面を参照しながらこれを説明す
る。図2は、この技術を示す略図である。図2におい
て、1は誘導式電気炉からなるレトルト本体部、1aは
出湯口、1bは蓋栓、2は蓋部、2aは被処理材供給
口、2bはガス排出口、3は凝縮器、4はプロロング、
4aはプロロングのガス排出口、5は被処理物供給ホッ
パ、6は熱媒体層、7は被処理物、8は液状亜鉛であ
る。
【0011】この技術では、操業開始の際には、誘導式
電気炉1からなるレトルト本体部においてスターティン
グブロックを溶解して熱媒体とし、次回以降には残湯を
熱媒体とする。このように形成された熱媒体6の上に、
ダストとコークスブリーズを7対3の比率で混合した被
処理物7を供給ホッパ5から供給する。その結果、ダス
ト中の酸化亜鉛は、還元され亜鉛蒸気となり、この亜鉛
蒸気は、一酸化炭素ガス及び二酸化炭素ガスと共にガス
排出口2bから凝縮器3に送られ、冷却されて液化し、
液状亜鉛8として回収される。
【0012】また、凝縮器3で液化できなかった一部の
亜鉛はプロロング4に亜鉛粉末として回収され、排ガス
はプロロング4のガス排出口4aから大気中に排出され
る。また、ダスト中の酸化鉄は、還元の際に炭素を吸収
して溶融し、スラグと分離され溶鉄となる。このように
して、熱媒体としての溶鉄とスラグとが炉容の約80%
程度に増加した時点で炉体を傾動し、次回の熱媒体を炉
内に残して、増量分を出湯することにより、溶鉄が回収
される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術は、
次のような問題を有している。即ち、塊成化した製鉄ダ
ストと還元用コークスを別々に溶解炉に投入しているた
め、ダスト中の酸化亜鉛の還元反応が不安定で、純度が
高い亜鉛を必ずしも得られない。また、還元反応が行わ
れたとしても、反応が完結するのに相当な時間を要す
る。
【0014】更に、上記の亜鉛濃縮方法では、亜鉛の他
に、酸化鉄主体の未反応ダストの発生は、避けられない
ため、亜鉛粉末の純度には上限があり、高純度亜鉛の生
成は難しい。そこで、本発明は、上記のような問題点を
解決するためになされたもので、酸化亜鉛含有ダスト
を、簡易な処理方法によって、還元、蒸気化し、効率よ
く高濃度の酸化亜鉛を回収することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化鉄を主成
分とする酸化亜鉛含有ダストを塊成化ダストとし、溶鉄
中で還元する場合に、このダストに還元用炭素材を混合
して、塊成化ダストとし溶鉄中に装入するとより効率的
に酸化亜鉛を還元することができるとの知見をえて下記
の発明をするに至った。
【0016】第1の発明は、酸化亜鉛含有ダストを塊成
化し、溶鉄を収容した溶解炉内に装入し、前記ダスト中
の酸化鉄を溶鉄中において還元して溶鉄中に回収し、且
つ、前記ダスト中の酸化亜鉛を亜鉛に還元し、蒸気化し
た亜鉛を酸化亜鉛として回収するダスト中の亜鉛の回収
方法において、前記ダストに還元用炭素材を混合して塊
成化ダストとし、この塊成化ダストを前記溶解炉内の溶
鉄中に装入することを特徴とする、酸化亜鉛含有ダスト
からの酸化亜鉛の回収方法を提供する。
【0017】第2の発明は、上記発明において、前記還
元用の炭素材の前記ダストに対する割合を、酸化鉄と酸
化亜鉛の還元に必要な化学量論比の1. 5〜10倍にす
ることを特徴とする酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛
の回収方法を提供する。
【0018】第3の発明は、上記発明において、前記酸
化亜鉛含有ダストの塊成化過程において、該ダストに水
硬性添加剤を混合することを特徴とする酸化亜鉛含有ダ
ストからの酸化亜鉛の回収方法を提供する。
【0019】第4の発明は、前記水硬性添加剤を混合す
るに際して、前記溶解炉内に生成するスラグの塩基度
(CaO/SiO)が0.5〜1.5の範囲となるよう
に前記水硬性添加剤をを混合することを特徴とする酸化
亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法を提供する。
【0020】第5の発明は、上記発明において、前記塊
成化ダストの装入量を前記溶解炉の断面積あたりの0.
2〜1.0t/h・m2 とすることを特徴とする酸化亜
鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法を提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】前述の先行技術においては、製鉄
ダストと還元用炭素材を別々に造粒して、溶解炉に投入
すると、還元すべきダストと還元用炭素材が必ずしも近
接していない状況にあるため、安定してかつ迅速に、ダ
スト中の酸化亜鉛の還元反応が進行するとは言えない。
【0022】これに対し、本発明では、酸化亜鉛含有ダ
ストを、還元用炭素材と混合して、塊成化し、この塊成
化ダストを溶解炉内の溶鉄(炭素量:2〜4wt%)に
添加する。装入した塊成化ダストは、溶解炉内に層状に
堆積し、溶解炉内の溶鉄から熱を受けて、最下層の塊成
化ダストから順次、塊成化ダスト内の炭素材によって、
ダスト中の酸化鉄と酸化亜鉛が還元される。
【0023】即ち、ダスト中の酸化亜鉛は近接する炭素
材によって速やかに還元され、亜鉛蒸気が発生し、その
後、溶解炉上部の酸素分圧の高い空間において、直ちに
再酸化され、高濃度の酸化亜鉛として、回収される。こ
のため、本発明によれば、製鉄ダスト処理量の飛躍的な
増大を図ることが可能となる。
【0024】ここで、上記溶解炉は、吸熱反応である還
元反応を継続し、1500℃程度の溶鉄の温度を維持す
る必要があり、従って熱の補償が必要である。この熱の
補償はどのような方法でもよいが、誘導加熱でも、アー
ク加熱でも或いはガス加熱でもよい。しかし、比較的に
簡便で且つ加熱が容易な方法は誘導加熱である。
【0025】また、炭素材としては例えばコークス粉、
石油コークス等を使用できる。上記還元のための炭素材
割合がこれより小さいと、還元反応は遅れると共に、未
還元ダストの割合が増大する。逆に、還元のための炭素
材割合をこれより大きくしても、余剰の炭素材が上記ス
ラグ中に混入する結果、スラグが泡立ち還元反応の向上
には寄与しない。
【0026】次に、塊成化ダスト中に添加される炭素材
の量は、還元用炭素材の割合が小さいと、酸化亜鉛還元
用炭素材が不足するため、発生ダスト中の酸化亜鉛濃度
が抑制される。本発明では、ダスト中の含有炭素材割合
を酸化亜鉛と酸化鉄の還元に必要な化学量論比の1. 5
〜10倍とすることにより、還元反応は速やかにかつ安
定して進行することを確認している。
【0027】また、前記ダストの塊成化過程において、
バインダーとして水硬性添加剤を加えるが、この水硬性
添加剤としてCaOを含む添加剤を使用する。水硬性添
加剤によりダストを塊成化すると、塊成化が容易であ
り、また、経済的である。
【0028】ダスト中には少量のシリカ、アルミナ等の
スラグ成分が含まれているが、これらは溶解して、未反
応の塊成化ダストと溶鉄上面の間に生成する。生成した
スラグの流動性が悪化すると、未反応の塊成化ダストと
溶鉄の接触機会が減少する結果、還元反応が迅速に進ま
なくなる。
【0029】そこで、本発明では、この水硬性添加剤と
してCaOを含む添加剤を使用し、生成するスラグの塩
基度(Ca O/Si O2 )を0.5〜1.5の範囲、好
ましくは1.0〜1.2に調整し、スラグの融点を15
00℃以下とし、スラグの流動性を確保する。
【0030】例えば、塩基度が約2であるポルトランド
セメント、塩基度が1.5程度の高炉水滓等が適当であ
る。その配合量は前記ダストの成分組成に応じて配合す
ればよい。また、上記塊成化ダストの形態としては、ペ
レットでもブリケットでもよい。通常のペレタイザーで
製造したペレットは比較的形状が球形であるので運搬、
装入に便利である。
【0031】このような、ダスト中の酸化亜鉛の還元反
応は、主として、溶鉄上面と、溶鉄上に堆積した塊成化
ダストの界面で生じる。このため、ダストの装入量は、
塊成化ダストが堆積する溶鉄上部の炉内面積に依存する
ものと考えられる。本発明では、種々の溶解試験をした
結果、塊成化ダストの適正な装入速度は、0.2〜1.
0t/h・m2 の範囲が適当であった。
【0032】塊成化ダストの装入速度をこれ以上増大さ
せると、溶鉄上面に未反応の塊成化ダストが徐々に堆積
し、塊成化ダストの厚みが増大する傾向にある。塊成化
ダストの厚みが増大すると、層上部の塊成化ダストは、
溶鉄からの輻射熱が、層下部の塊成化ダストによって遮
られるため、塊成化ダストへの熱の供給不足により、反
応速度が抑制され、還元速度が低下する。
【0033】尚、本発明の方法において溶解炉から発生
するダストは、塊成化ダストの原料である製鉄ダストに
比べ、粒径が小さく亜鉛濃度が格段に濃縮されている。
他方、高炉ダストも粒径の小さな部分は亜鉛濃度が高
く、粒径の大きな部分は鉄鉱石が主である。即ち、製鉄
ダストの内粒径の小さな部分は亜鉛濃度が高い。
【0034】そこで、上記還元処理により発生するダス
トを、分級性能が異なる少なくとも2基以上設置した集
塵装置によって、分別捕集し、かつ、亜鉛濃度が低い捕
集ダストは、再循環して、前記原料ダスト中に戻し、ダ
スト中の亜鉛濃度を高めて、ダストを捕集することが望
ましい。
【0035】
【実施例】次に、この発明による製鉄ダスト中の亜鉛の
回収方法を、実施例である図1により説明する。図1
は、この発明のダスト中の亜鉛の回収方法の実施例の工
程図を示す。ダストホッパー21に貯えられた亜鉛を含
有する原料ダスト22は、コークスホッパー23にた加
えられた還元用コークス24とバインダーホッパー25
に貯えられたバインダー26と共に、混合機27で十分
に混合された後、塊成化装置であるブリケット機28
で、直径15〜30mm、厚さ10〜20mm程度のブ
リケットに塊成化される。
【0036】このブリケットは、中間ホッパー29を経
て、定量供給機30によって、溶解量1tonの誘導溶
解炉31に装入される。誘導溶解炉31には、その内部
に温度が1400〜1600℃の溶鉄32が保持されて
おり、挿入されたブリケット33は、その比重が1.2
〜2.5g/cm3 であり、溶鉄32に比べて小さいた
め、溶鉄表面に層状に堆積する。
【0037】ブリケット中の酸化鉄は、主としてブリケ
ット33中の炭素材によって還元されて鉄として溶鉄中
に回収される。また、酸化亜鉛もブリケット中の炭素材
によって、還元、蒸発し、誘導溶解炉31の上部蓋31
aに設けられた空気導入口等から炉内へ流入する空気中
の酸素によって酸化され、10μm以下の微細な酸化亜
鉛粒子となり、配管31bを通過し、集塵機へ気送され
る。一方、ブリケットの一部分は溶鉄からの熱衝撃によ
って粉化し、未反応のままで酸化亜鉛と共に系外へ排出
される。また、一部溶鉄の表面から酸化鉄も系外へ排出
される。
【0038】これらの、酸化亜鉛粒子と、未反応の塊成
化ダストは主に10μm以上のダストを捕捉する第1集
塵装置34と10μm未満のダストを捕捉する第2集塵
装置35によって捕集される。各々の集塵装置で回収さ
れたダストの成分を表1に示した。本実施例では、第2
集塵装置35で捕集したダストは、目標酸化亜鉛濃度を
50%以上に設定しているため、製品ホッパー37に貯
えられる。
【0039】また、第1集塵装置34で捕集されたダス
トは、目標亜鉛濃度に比べ小さいので、リサイクルライ
ン39を経て、ダストホッパー21に戻される。この再
循環ダスト40は、原料ダスト22とともに、再度塊成
化装置28によって、塊成化される。第1及び第2集塵
機の補集したダストの割合はそれぞれ30wt%と70
wt%であった。
【0040】このようにして、必要最小限のダストを再
循環し、効率よく、高濃度亜鉛のダストを回収すること
ができる。回収したダストは、塊成化装置38によっ
て、塊成化処理して、製錬メーカに引き渡され、製錬メ
ーカでは、この酸化亜鉛を原料として処理して、亜鉛を
生産する。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、製鉄所
から発生する亜鉛含有ダストを塊成化ダストとし、溶解
炉内の溶鉄中に投入し、前記ダスト中の酸化鉄を溶鉄中
において還元して、溶鉄中に回収し、且つ、前記ダスト
中の酸化亜鉛を還元、蒸気化し、このように蒸気化した
亜鉛を酸化亜鉛として回収する。この際、酸化亜鉛を含
むダストを還元用炭素材と混合して、塊成化し、この塊
成化ダストを溶解炉内の溶鉄中に装入することによっ
て、高濃度の亜鉛を、高効率で、かつ高生産性で、回収
することが可能となる。また、上記のダスト中亜鉛の回
収のための設備は、比較的簡易な集塵装置を用いている
ので、設備費も運転費も経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、ダストから酸化亜鉛を回収方法の実
施例の工程図である。
【図2】従来のダストから亜鉛を回収方法を示す工程図
である。
【符号の説明】
21:ダストホッパー 22:原料ダスト 23:コークスホッパー 24:コークス 25:バインダーホッパー 26:バインダー 27:混合機 28:塊成化装置 29:中間ホッパー 30:定量供給機 31:誘導溶解炉 32:溶鉄 33:ブリケット 34:第1集塵装置 35:第2集塵装置 36:ブロアー 37:製品ホッパー 38:塊成化装置 39:リサイクルライン 40:再循環ダスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22B 19/34 C22B 19/34 (72)発明者 坂本 登 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛含有ダストを塊成化し、溶鉄を
    収容した溶解炉内に装入し、前記ダスト中の酸化鉄を溶
    鉄中において還元して溶鉄中に回収し、且つ、前記ダス
    ト中の酸化亜鉛を亜鉛に還元し、蒸気化した亜鉛を酸化
    亜鉛として回収するダスト中の亜鉛の回収方法におい
    て、前記ダストに還元用炭素材を混合して塊成化ダスト
    とし、この塊成化ダストを前記溶解炉内に装入すること
    を特徴とする、酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回
    収方法。
  2. 【請求項2】 前記還元用の炭素材の前記ダストに対す
    る割合を、酸化鉄と酸化亜鉛の還元に必要な化学量論比
    の1. 5〜10倍にすることを特徴とする請求項1に記
    載された酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方
    法。
  3. 【請求項3】 前記酸化亜鉛含有ダストの塊成化過程に
    おいて、前記炭素材の他該ダストに水硬性添加剤を混合
    することを特徴とする請求項1又は2に記載された酸化
    亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法。
  4. 【請求項4】 前記水硬性添加剤を混合するに際して、
    前記溶解炉内に生成するスラグの塩基度(CaO/Si
    O)が0.5〜1.5の範囲となるように前記水硬性添
    加剤をを混合することを特徴とする請求項3に記載され
    た酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法。
  5. 【請求項5】 前記塊成化ダストの装入量を前記溶解炉
    の断面積あたりの0.2〜1.0t/h・m2 とするこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載され
    た酸化亜鉛含有ダストからの酸化亜鉛の回収方法。
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