JPH09241108A - 防虫ペレットならびにこれを用いた防虫方法 - Google Patents

防虫ペレットならびにこれを用いた防虫方法

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JPH09241108A
JPH09241108A JP8701196A JP8701196A JPH09241108A JP H09241108 A JPH09241108 A JP H09241108A JP 8701196 A JP8701196 A JP 8701196A JP 8701196 A JP8701196 A JP 8701196A JP H09241108 A JPH09241108 A JP H09241108A
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JP
Japan
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pellet
ethylene
vinyl acetate
insect
empentrin
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JP8701196A
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English (en)
Inventor
Hisashi Takegawa
恒 武川
Tsutomu Kanzaki
務 神崎
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Dainihon Jochugiku Co Ltd
Original Assignee
Dainihon Jochugiku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、エチレン−酢酸ビニール系樹脂の
ペレットに、有効成分であるエムペントリンを全体量に
対して0.5〜6.0重量%含有させてなる防虫ペレッ
ト、ならびにこれを用いた防虫方法に関するものであ
る。 【効果】 本発明によれば、エムペントリンの優れた殺
虫活性を保持し、金属との反応による変色、変質の恐れ
がなく、しかも機能的に使いやすい防虫ペレット、なら
びにこれを用いた防虫方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エムペントリンを含有
する防虫剤の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家庭内に生息する害虫、特にイガ、コイ
ガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシなど
の衣料害虫を防除するために種々の防虫剤が市販されて
いる。エムペントリンは、高い殺虫活性を有すると共
に、常温揮散性を示し、また衣料害虫に対する食害防止
効果は従来のパラジクロルベンゼン等に比べると低薬量
で十分なことから、防虫剤の有効成分として有用であ
る。しかしながら、エムペントリンは、金属(特に銅系
化合物)の影響を受けて、変色あるいは変質等の問題を
起こしやすいという欠点があり、その防止対策が切望さ
れている。例えば、本出願人は先に、エチレン−酢酸ビ
ニール系樹脂とエムペントリンとの混合物を加熱成形し
てなる防虫ネット(特開平2−270803号公報)を
開発したが、製造工程が複雑で汎用的なものではなかっ
た。一方、エムペントリンを含有する防虫剤の形態とし
ては、防虫マットをプラスチックケースに収納したもの
が主流であるが、その使用形態の見直しも求められてい
る。例えば、実開平6−65402号公報には、新しい
試みとして、吸液素材に無機粉を添加混合した粒形状保
持体に蒸散液を含浸させたものを複数個収納する蒸散剤
パックが開示されているが、エムペントリンの金属に対
する配慮は全くなされておらず満足すべき防虫剤とは言
いがたい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エムペント
リンの優れた殺虫活性を保持し、金属との反応による変
色、変質の恐れがなく、しかも機能的に斬新な防虫剤、
具体的には防虫ペレット、ならびにこれを用いた防虫方
法を提供する目的でなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の樹脂ペ
レットにエムペントリンを特定の配合量で含有させるこ
とによって、目的の防虫ペレットが得られることを見い
だし本発明を完成した。
【0005】すなわち、請求項1の発明は、エチレン−
酢酸ビニール系樹脂のペレットに、有効成分であるエム
ペントリンを全体量に対して0.5〜6.0重量%含有
させてなる防虫ペレットに関するものである。
【0006】本発明で用いるエチレン−酢酸ビニール系
樹脂としては、例えばエチレン−酢酸ビニール共重合
体、エチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体、
エチレン−酢酸ビニール−メチル(メタ)アクリレート
共重合体等があげられる。ポリオレフィン等の他の種類
の樹脂は、エムペントリンを吸着しにくいか、もしくは
エムペントリンと金属との反応の軽減作用を有しない等
の理由で不適当である。
【0007】本発明は、このエチレン−酢酸ビニール系
樹脂ペレットに、エムペントリンを特定量、すなわち全
体量に対して0.5〜6.0重量%、好ましくは1.5
〜4.5重量%の範囲で配合したことに特徴を有する。
0.5重量%未満ではエムペントリンの揮散量が不足し
て十分な防虫効果を奏し得ないし、一方6.0重量%を
越えると金属、特に銅との反応(銅変)が避けられない
ので本発明の目的に合致しない。
【0008】本発明の防虫ペレットには、発明の特性を
損なわない限り、適宜他の種類の揮散性薬剤、例えばア
レスリン、フラメトリン、プラレトリン、テフラメトリ
ン、ベンフルスリン、フェンフルスリンなどのピレスロ
イド系殺虫剤、フェニトロチオン、ジクロルボスなどの
有機リン系殺虫剤、サフロール、シトロネロール、ディ
ートなどの忌避剤、殺菌剤、防黴剤、消臭剤、香料、安
定剤、色素、その他の助剤を必要に応じて配合し効果の
すぐれた多目的防虫ペレットとすることも可能である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、エチレン−酢酸ビニール系樹脂として、エチレン−
酢酸ビニール共重合体を用いたものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成において、エムペントリンの揮散性能と、エムペント
リンと金属との反応軽滅効果の点から、特に、一個あた
りのペレットの重量を0.005〜0.5gとしたもの
である。
【0011】請求項4の発明は、エチレン−酢酸ビニー
ル系樹脂のペレットに、エムペントリンを全体量に対し
て0.5〜6.0重量%、好ましくは1.5〜4.5重
量%含有させてなる防虫ペレットを不織布製の袋に封入
し、ペレットから不織布を介してエムペントリンを徐々
に放出させる防虫方法に関するものである。
【0012】不織布の材質としては、例えば、パルプや
合成繊維(ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド
など)などの単独あるいは任意の組み合わせがあげられ
るがこれらに限定されるものではない。また、不織布の
目付けについては10〜100g/m程度のものが好
ましいが、例えばラミネート加工を施して通気性を適宜
調節することも可能である。このような構造の不織布に
封入することによって、エムペントリンの揮散をそれほ
ど犠牲にすることなく、衣類などとの接触汚染を防止す
ることができる。
【0013】請求項5の発明は、請求項4の構成におい
て、エチレン−酢酸ビニール系樹脂が、エチレン−酢酸
ビニール共重合体である防虫ペレットに関するものであ
る。
【0014】
【作用】請求項1の発明によると、防虫ペレットの材質
として、エムペントリンの吸着性が適度で、またエムペ
ントリンの銅変を起こしにくいエチレン−酢酸ビニール
系樹脂を用い、しかもエムペントリンの含有量はエムペ
ントリンの揮散効率と銅変防止の両面を満足させる範囲
としたので、性能のすぐれた防虫ペレットを得ることが
できる。エチレン−酢酸ビニール系樹脂が、ポリオレフ
ィン系樹脂などと異なり特異的に銅変を起こしにくい理
由については不明であるが、樹脂の結晶構造等が関与し
ているものと推定される。
【0015】請求項2の発明によると、エチレン−酢酸
ビニール系樹脂として、エムペントリンの揮散効率と銅
変防止の点で特に有用なエチレン−酢酸ビニール共重合
体を用いたので、より性能の優れた防虫ペレットが提供
される。
【0016】請求項3の発明によると、エムペントリン
の揮散効率と銅変防止を考慮し、一個あたりの重量が
0.005〜0.5gのペレットを用いたので、一層性
能の優れた防虫ペレットを得ることができる。
【0017】請求項4の発明によると、請求項1の防虫
ペレットを不織布製の袋に封入して使用するようにした
ので、防虫活性や銅変防止効果はもちろん、使いやす
く、しかも機能的に斬新な防虫方法が提供される。
【0018】請求項5の発明によると、エチレン−酢酸
ビニール系樹脂として、特に有用なエチレン−酢酸ビニ
ール共重合体を用いたので、より実用的な防虫方法が提
供される。
【0019】こうして得られた本発明の防虫ペレット
は、通常不織布製の袋に封入し、引き出し、タンスや衣
装箱などに収納して家庭内に生息する害虫、特にイガ、
コイガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ
などの衣料害虫を防除するために使用される。防虫ペレ
ットの施用量は特に限定されないが、通常6〜8ケ月間
防虫効果を保つために、50l容量の引き出しあたり、
1〜20gが適当である。また、使用のエンドポイント
を示すインジケーターを装填するなど必要に応じて実用
的機能を付与してもよいことはもちろんである。
【0020】
【実施例】つぎに具体的実施例ならびに試験例に基づい
て、本発明の防虫ペレットならびに防虫方法を更に詳細
に説明する。
【0021】実施例1.一個あたり0.01〜0.03
gの重量のペレットに成型されたエチレン−酢酸ビニー
ル共重合体に、エムペントリンをペレット全体量に対し
て2.0%となるように含浸させ、本発明の防虫ペレッ
トを調製した。このペレット5.0gをパルプ製不織布
(裏面をポリエチレンフィルムでラミネートしたもの)
の袋に封入した。50l容量の引き出しで、衣類を包ん
だ畳紙上にこの2袋置いて使用したところ、8ケ月間に
わたり高い防虫効果を保持し、また銅を含む畳紙に変色
を生じることもなかった。
【0022】実施例2.エチレン−酢酸ビニール共重合
体に、全体量に対して3.0%となるようなエムペント
リンと全体量に対して0.3%の揮散性抗菌剤を練り込
んだのち、一個あたり0.05〜0.1gの重量のペレ
ットに成型した。このペレット4.0gを通気性のポリ
エステル製不織布袋に封入し、更に6ケ月間の期間を示
すインジケーターを装填して、本発明の防虫ペレット入
り防虫剤を得た。衣類の詰まった衣装ケースにこの防虫
剤を入れて使用したところ、インジケーターの表示期間
中、衣類はイガやカツオブシムシなどによる食害を受け
ることがなかった。また、従来のプラスチックケース収
納型の防虫剤に比べて、衣類に型がつく心配が少なく使
いやすかった。
【0023】試験例1.実施例1及び実施例2に準じて
表1に示す種々の防虫ペレットを調製し、通気性のポリ
エステル製不織布袋に封入して下記の性能試験を実施し
た。表1にその結果も示す。 (1)食害防止試験 50l容量の引き出しに毛布を4枚敷き、その上に防虫
ペレット入り不織布袋を置いた。所定期間後に不織布製
を取りのぞき、替わりにイガ5頭を含む円筒シリンダー
を置いて1週間にわたり毛布に対する食害状況を観察し
た。なお、食害状況の結果は次の基準で評価した。 〇;全く食害なし. △;極くわずかの食痕あり. ×;食害が認められる. (2)銅変試験 上記食害防止試験で用いた50l容量の引き出しに、真
鍮でプリント印刷した包装紙を置き、その上に防虫ペレ
ット入り不織布袋を載せ、所定期間後に包装紙に対する
変色の発生状況を観察した。結果は、〇、△、×の記号
で示した。
【0024】
【表1】
【0025】試験の結果、本発明の防虫ペレットは、高
い食害防止効果、ならびに銅変防止効果を示し、使用性
の点でも非常にすぐれた。これに対し、対照の従来品、
例えばパルプ製粒状物を不織布袋に封入したもの(対照
1)はエムペントリンの銅変を避けられなかった。ま
た、エチレン−酢酸ビニール系樹脂以外の樹脂を用いた
場合や、エチレン−酢酸ビニール系樹脂を用いた場合で
もエムペントリンの含有量が6.0%を越えると同様に
エムペントリンの銅変を抑止できなかった。更にエチレ
ン−酢酸ビニール系樹脂全体量に対するエムペントリン
の含有量が0.5%未満では食害防止効果の点で問題が
あり、従って、樹脂の種類とエムペントリン含有量を特
定した本発明の有用性が明らかとなった。
【0026】
【発明の効果】本発明は、エムペントリンの優れた殺虫
活性を保持し、金属との反応による変色、変質の恐れが
なく、しかも機能的に使いやすい防虫ペレット、ならび
にこれを用いた防虫方法を提供するので、その実用性は
極めて高い。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニール系樹脂のペレッ
    トに、エムペントリンを全体量に対して0.5〜6.0
    重量%含有させてなることを特徴とする防虫ペレット。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニール系樹脂が、エチ
    レン−酢酸ビニール共重合体であることを特徴とする請
    求項1記載の防虫ペレット。
  3. 【請求項3】 一個あたりのペレットの重量が0.00
    5〜0.5gであることを特徴とする請求項1または2
    記載の防虫ペレット。
  4. 【請求項4】 エチレン−酢酸ビニール系樹脂のペレッ
    トに、エムペントリンを全体量に対して0.5〜6.0
    重量%含有させてなる防虫ペレットを不織布製の袋に封
    入し、ペレットから不織布を介してエムペントリンを徐
    々に放出させることを特徴とする防虫方法。
  5. 【請求項5】 エチレン−酢酸ビニール系樹脂が、エチ
    レン−酢酸ビニール共重合体であることを特徴とする請
    求項4記載の防虫方法。
JP8701196A 1996-03-04 1996-03-04 防虫ペレットならびにこれを用いた防虫方法 Pending JPH09241108A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029907A (ja) * 2000-07-13 2002-01-29 Fumakilla Ltd 衣料用害虫防除剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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