JPH09232U - ボールエンドミル用スローアウェイチップ - Google Patents

ボールエンドミル用スローアウェイチップ

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JPH09232U
JPH09232U JP1257896U JP1257896U JPH09232U JP H09232 U JPH09232 U JP H09232U JP 1257896 U JP1257896 U JP 1257896U JP 1257896 U JP1257896 U JP 1257896U JP H09232 U JPH09232 U JP H09232U
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chip
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linear
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JP1257896U
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由光 長島
勇人 高橋
悦臣 菅野
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Moldino Tool Engineering Ltd
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Hitachi Tool Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2枚刃以上のタイプで、切削性に優れ、か
つ、チップの取付強度および取付精度の良い高性能なボ
ールエンドミル用スローアウェイチップを提供すること
を目的とする。 【構成】 ボールエンドミル用スローアウェイチップに
おいて、前記チップは、略1/4円状の円弧傾斜側面と
これに連なる直線状傾斜側面とをチップ中央取り付け穴
を基準に点対称になし、前記円弧傾斜側面と前記直線状
傾斜側面とが交わる交線側の直線状傾斜側面、および該
側面または該側面の仮想延長線上と前記交線側で90度
以下の鋭角で交わる底面に設けられた直線状凸部または
凹部の1側面とがチップ取り付け基準側面となる如く、
かつ、前記直線状凸部又は凹部をエンドミルの回転中心
に対し90度以下の角度で交叉する如く止めネジを介し
て取り付けることにより構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、フライス盤等で使用されるスローアウェイ式ボールエンドミル、 特にボールエンドミルにおけるスローアウェイチップ(以下、単にチップと呼ぶ こともある。)の切刃構成および該チップの取付構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする問題点】
これまで円弧切刃部を有する複数刃のボールエンドミルのうち、高速度鋼や超 硬合金よりなるソリッドタイプのものや切刃部に超硬合金をロー付けした付刃タ イプのものでは、外周刃のねじれ角を生かして切削性能に優れるS字刃形(ボー ルエンドミルの底面視において、切刃稜がS字近似的に成されている。)のもの が使用されている。 しかし、スローアウェイ式タイプのものではその形状的制約からS字刃形とし たものは無く、その代わり回転軸中心付近の切刃を凸状円弧曲線としたもの等が 提案されている。(例えば、実開昭60−100113号公報) また、外径寸法が、30mm前後以下の比較的小径のものにおいても、最近の 高能率加工の点から1枚刃のものより、テーブル送り量がかせげる2枚刃タイプ のものの開発が強く要望されている。
【0003】 しかし、通常のスクエァタイプのエンドミルに比べボールエンドミルでは、切 削中の切削抵抗のうち、軸方向の切削抵抗である背分力が大きくなる。よって、 チップ取付基準面の拘束面となる2つの側面が鈍角に交わるもの(例えば、実開 昭58−22211号公報。)では、切削中の軸方向の背分力を工具本体チップ の側壁ではなくネジ自体受ける割合が大きくなるため、重切削になるほどチップ が動きやすくなる。よって、ビビリ発生しやすくなり、また加工前のチップR精 度を維持することも難しい。
【0004】 本考案は、上記の点に鑑みなされたもので、ボールエンドミルに用いるスロー アウェイチップで、切削性に優れ、かつ、チップの取付強度および取付精度の良 い高性能なスローアウェイチップを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願考案は、工具本体の先端ボール部に設けられた チップポケット部内のチップ座に、逃げ角を有するポジタイプのスローアウェイ チップを機械的に着脱可能にとりつけ、該チップの円弧切り刃部の回転軌跡が半 球状を呈するように形成したスローアウェイ式ボールエンドミルに使用するスロ ーアウェイチップであって、前記スローアウェイチップは、略1/4円状の円弧 傾斜側面とこれに連なる直線状傾斜側面とをチップ中央取り付け穴を基準に点対 称になし、前記円弧傾斜側面と前記直線状傾斜側面とが交わる交線側の直線状傾 斜側面、および該側面または該側面の仮想延長線上と前記交線側で90度以下の 鋭角で交わる底面に設けられた直線状凸部または凹部の1側面とがチップ取り付 け基準側面となる如く、かつ、その底面には直線状凸部又は凹部を前記直線状傾 斜側面に対し90度以下の角度で交叉する如く止めネジを介して取り付けるボー ルエンドミル用スローアウェイチップである。
【0006】
【作用】
本願考案によれば、前記チップのうち少なくとも主チップは、円弧切り刃部と 交わる側の直線状傾斜側面、およびチップ底面に設けた直線状凸部の1側面とが チップ取り付け基準側面となり、かつ該2側面の交わる取り付け角を90度以下 の角度となるようにチップ座に取り付けられているので、切削時の切削抵抗をこ の直角以下の鋭角で交わる本体チップ座の2側壁で受ける形となり、チップ取り 付け強度およびチップ取り付け精度を著しく向上させることができる。 更に、底面視における主チップと副チップの円弧状刃部が略同一形状で、かつ 両方で略S字状を呈するようにしたので、切削時における切り刃稜は3次元的と なり、喰い付き時における機械的衝撃を一度に全切り刃部で受けることなく滑ら かな切削を行うことができる。 これらの相乗効果により、滑らかな切削をを行うことにより生ずる切削力の増 加をチップの取り付けを工夫することによりそり強度・精度を維持・向上させる ことができたものである。
【0007】 また、副チップのチップ座への取り付けを上記主チップと同様にすると、副チ ップの切り刃先端位置をより軸中心付近に近ずけることができ、副チップによる 刃数の増加を有効に活用することができる。
【0008】
【実施例】
以下、本考案の1実施例を図面を参照して説明する。 図1乃至図3は、本考案に係わるスローアウェイ式ボールエンドミルで、工具 本体1の先端ボール部には、主チップ2と副チップ3が、軸中心線4に対して略 180度の位置にあるチップポケット部に連なるチップ座にそれぞれ上面にある 取付穴を介して止めネジ7により着脱可能に固定されている。すなわち、本図の ものは、軸中心線4を含んで切刃を有する主チップ2と軸中心部を除いて切刃を 有する1個の副チップ3とからなる2枚刃タイプのスローアウェイ式ボールエン ドミルである。
【0009】 上記主チップ2は、図4および図5に示すように、中央取付穴を基準に点対称 の位置に略1/4円状の円弧傾斜側面21a、21bとこれに連なる直線状傾斜 側面22a、22bを有し、該円弧傾斜側面と直線状傾斜側面との2つの交線2 3a、23b間ですくい面となる上面24を半径R1の凸状円筒曲面とし、該上 面24と前記円弧および直線状傾斜側面との交線を切刃部25とするものである 。また、該チップ2の平面であるチップ底面26には、直線状凹部27が前記交 線23a側の直線状傾斜側面22bの仮想延長上とのなす角である取付角θが9 0度以下で交わるように設けられている。(図4ではθ=75度) また、基本形状を主チップ2と同じくする副チップ3は、主チップ2を重ねた 場合の主チップ2の外観を1点鎖線で示した図7および図8より明らかなように 、上面視で該主チップ3より小さな相似形をしている。この主チップおよび副チ ップの上面を凸状円筒曲面とすることによって、該エンドミル底面視における両 チップの切刃稜が略S字状を呈するようにすることができる。 尚、このS字状は、半径R1の大きさや同じ半径R1の大きさや同じ半径R1 の大きさでも図6のように直線状傾斜側面22a、22b間での凸状円筒曲面と することによって、よりS字形状を鮮明することができる。 尚、この場合の副チップ3としては、図6のように主チップ2と相似形するに する必要はなく、直線状傾斜側面22a、22bの長さを大きくして、該チップ セット時における外周切刃の長さを増すことも、本考案の技術思想の範囲である 。
【0010】 そして、図9のように、上記主チップ2を挿入するチップ座5には、該チップ 5には、該チップの前記直線状傾斜側面22bと前記チップ底面26の直線状凹 部27およびチップ底面26がチップ取付基準面となる如く、側壁51およびチ ップ座底面52にチップ底面26の直線状凹部27に適合するチップ座底面凸部 53が取付角θ(図9ではθ=75度)で形成され、主チップ2の取付時には、 チップ上面24上にある中央取付穴を介して止めネジ7の側圧が、側壁51とチ ップ座底面凸部53の側壁51側に位置する側面531とに該チップ2を押しつ けるようになされている。よって、切削時の抵抗を工具本体1のチップ座側壁5 1と531とで受けることができ、該チップ2は安定してかつ確実にチップ座5 内に受けることができ、該チップ2は安定して確実にチップ座5内に固定される 。また、副チップ3は、主チップ2と同様な形でチップ座内に固定されている。
【0011】 更にまた、図10および図11に示すように、主チップ2および副チップ3の 外周切刃部と略同一の回転軌跡上に4角形ポジチップの補助チップ10を2個軸 方向にずらして止めネジ7により固定し外周刃を形成することにより、深切り込 み加工や切り込み深さが変動する作業にも適用させることができる。 また、図12の副チップ変形例のように、該チップ3’の取付基準面が直線状 傾斜側面32bと、これと90度以下の取付角θで交わる短返側面39bと、底 面となるように形成すると、チップ座自体の加工が容易となるだけでなく、チッ プ座底面の直線状凸又は凹部の加工が省略できるので、副チップの取付強度およ び取付精度を低下させずにチップ座の加工も容易とすることができる。 但し、この場合、短返側面39a、39bを設けるため、図13のように副チ ップ3’の切刃部先端351と主チップ2の切刃部先端351と主チップ2の切 刃部先端251との段差lが大きくなり、このlの範囲においては副チップ3の 切刃部が存在しないため、切削時の主チップ切刃部の負担が大きくなる。 以上において主チップ2切刃部先端251を、図14のように外周側より半径 rの曲面状面取りをしたり、又は直線状で面取り(図示せず。)、あるいは図1 5のように、すくい面である上面24側より半径R1の接線より大きな角度βで 直線状面取りしたり、又は半径R1より小さな半径で曲面状面取り(図示せず。 )したり、更にこれら外周側面取りと上面側面取りを組み合わせたりして、切刃 部先端251の刃先強度を高めることも本願考案の技術思想の範囲であり、副チ ップについても同様である。
【0012】 更に、チップ底面の直線状凹部又は直線状凸部については、1ヶ所の直線状凹 部27について説明したが、図18のように、中央取り付け穴を基準に点対称に 2ヶ所の該凹部27を設けたり、図19、図20のようにチップ底面26側に直 線状凸部29を設けても良い。 尚、図18のように、該凹部27を2ヶ所チップ側に設けた場合でも、上述の ように点対称に設けておけば、これに適合する本体側のチップ座底面凸部は1ヶ 所設けるだけでよい。
【0013】
【考案の効果】
本考案は、スローアウェイ式ボールエンドミルにおけるチップを主チップと副 チップとに分け、かつ該エンドミル底面視において、主チップと副チップの切刃 稜は略同一形態で、この両方によって切刃部全体として略S字状を呈するように したので、切削性に優れ、切削時の衝撃を切刃部全体が一度に受けることがなく 、又主チップの他に副チップを設けているので、刃数の増加した分、機械のテー ブル送り量を増すこともでき、より高性能なボールエンドミルとすることができ る。 また、前記主チップの取付基準面の拘束面を直線状傾斜側面および該側面の仮 想延長線と90度以下で交わる底面に設けた直線状凹部又は凸部の1側面とした ので、チップ取付強度および取付精度が優れる。また、副チップを主チップと同 様な取付構造とすれば、副チップの切刃部先端位置を、軸中心に位置する主チッ プの切刃部先端位置にさらに近づけることができ、より理想的なS字状を呈する スローアウェイ式ボールエンドミルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案に係わるスローアウェイ式ボー
ルエンドミルの正面図を示す。
【図2】図2は、図1の側面図を示す。
【図3】図3は、図1の底面図を示す。
【図4】図4は、主チップの正面図を示す。
【図5】図5は、図4の側面図を示す。
【図6】図6は、他の実施例の場合の側面図を示す。
【図7】図7は、副チップの正面図を示す。
【図8】図8は、図7の側面図を示す。
【図9】図9は、主チップのチップ座の正面図を示す。
【図10】図10は、図9の右斜下方からの側面図を示
す。
【図11】図11は、本考案の応用例を示す補助チップ
付きスローアウェイ式ボールエンドミルの正面図を示
す。
【図12】図12は、図11の側面図を示す。
【図13】図13は、副チップの変形例の正面図を示
す。
【図14】図14は、副チップとして図13のチップを
セットした時のスローアウェイ式ボールエンドミルの正
面図を示す。
【図15】図15は、主チップにおける外周側よりの曲
面状面取りを示す正面図を示す。
【図16】図16は、主チップにおけるすくい面側より
の直線状面取りを示す一部省略正面図を示す。
【図17】図17は、図17の右斜下方からの側面図を
示す。
【図18】図18は、主チップ底面の直線状凹部又は凸
部の変形例の側面図を示す。
【図19】図19は、主チップ底面の直線状凹部又は凸
部の変形例の側面図を示す。
【図20】図20は、主チップ底面の直線状凹部又は凸
部の変形例の側面図を示す。
【符号の説明】
1 工具本体 2 主チップ 3 副チップ 3’ 副チップ3の変形例 4 軸中心線 5 チップ座 10 補助チップ 21a、21b、31a、31b 円弧傾斜側面 22a、22b、32a、32b 直線状傾斜側面 23a、23b 交線 24 上面 25 切刃 26 チップ底面 27 直線状凹部 39a、39b 短辺側面 51 側壁 52 チップ座底面 53チップ座底面凸部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具本体の先端ボール部に設けられたチ
    ップポケット部内のチップ座に、逃げ角を有するポジタ
    イプのスローアウェイチップを機械的に着脱可能にとり
    つけ、該チップの円弧切り刃部の回転軌跡が半球状を呈
    するように形成したスローアウェイ式ボールエンドミル
    に使用するスローアウェイチップであって、前記スロー
    アウェイチップは、略1/4円状の円弧傾斜側面とこれ
    に連なる直線状傾斜側面とをチップ中央取り付け穴を基
    準に点対称になし、前記円弧傾斜側面と前記直線状傾斜
    側面とが交わる交線側の直線状傾斜側面、および該側面
    または該側面の仮想延長線上と前記交線側で90度以下
    の鋭角で交わる底面に設けられた直線状凸部または凹部
    の1側面とがチップ取り付け基準側面となる如く、か
    つ、その底面には直線状凸部又は凹部を前記直線状傾斜
    側面に対し90度以下の角度で交叉する如く止めネジを
    介して取り付けることを特徴とするボールエンドミル用
    スローアウェイチップ。
JP1996012578U 1996-11-25 1996-11-25 ボールエンドミル用スローアウェイチップ Expired - Lifetime JP2577014Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5167130U (ja) * 1974-11-15 1976-05-27

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6272015U (ja) * 1985-10-25 1987-05-08

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JPS6272015U (ja) * 1985-10-25 1987-05-08

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JPS5167130U (ja) * 1974-11-15 1976-05-27

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