JPH09229181A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

Info

Publication number
JPH09229181A
JPH09229181A JP6552696A JP6552696A JPH09229181A JP H09229181 A JPH09229181 A JP H09229181A JP 6552696 A JP6552696 A JP 6552696A JP 6552696 A JP6552696 A JP 6552696A JP H09229181 A JPH09229181 A JP H09229181A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
speed
control
brake
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6552696A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Nobuaki Takahashi
信明 高橋
Masato Kaigawa
正人 甲斐川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP6552696A priority Critical patent/JPH09229181A/ja
Priority to US08/945,271 priority patent/US6132334A/en
Priority to PCT/JP1997/000567 priority patent/WO2004085883A1/ja
Publication of JPH09229181A publication Critical patent/JPH09229181A/ja
Priority to US09/630,431 priority patent/US6264580B1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 いわゆる等速シフトが実行される自動変速機
での変速ショックを改善する。 【解決手段】 クラッチ・ツウ・クラッチ変速の際に少
なくともいずれか一方の摩擦係合装置の油圧を学習制御
し、所定のダウンシフト時に駆動力源の回転数を一時的
に上昇させる自動変速機の制御装置であって、クラッチ
・ツウ・クラッチ変速の際に駆動力源の回転数を一時的
に増大させる場合と、前記第1の摩擦係合装置を係合さ
せるとともに第2の摩擦係合装置を解放させる変速の際
に前記内燃機関の回転数を増大させない場合とで、前記
油圧の学習制御を変更する学習制御手段(ステップ1
5,17,19)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動変速機の制
御装置に関し、例えばクラッチ・ツウ・クラッチ変速の
際の油圧の学習制御を、エンジンやモータなどの駆動力
源の制御に応じて実行する制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動変速機における変速は、例えばエン
ジンを含む複数の回転要素の回転変化を伴うから、変速
ショックを低減するために、それらの慣性力を吸収して
トルク変動を滑らかする必要がある。このような制御
は、一般には、クラッチやブレーキなどの変速に関与す
る摩擦係合装置の係合圧あるいは解放圧を制御して、こ
れらの摩擦係合装置の滑りによって慣性力(エネルギ
ー)を吸収することによって行っている。
【0003】また一方、変速に伴うエンジンの回転変化
の仕方は、アクセルペダルを踏み込んだパワーオン状態
とそれとは反対のパワーオフ状態とで相違している。そ
のため、2つの摩擦係合装置の係合状態を同時に変更し
て実施するいわゆるクラッチ・ツウ・クラッチ変速の場
合には、係合側の摩擦係合装置の係合圧を、変速時のエ
ンジンの駆動状態にそれぞれ合わせて制御し、さらには
前回の変速時におけるエンジンの吹き上がり状態やタイ
アップ状態に基づいて油圧を補正し、次回の変速の際に
その補正した油圧で変速を実行する学習制御が行われて
いる。
【0004】すなわちクラッチ・ツウ・クラッチ変速
は、変速に関与する摩擦係合装置の少なくとも一方の摩
擦係合装置の油圧を、変速の進行状況などに応じて逐次
変更し、出力トルクの急激な変動によるショックを防止
するように実行される。その場合、入力トルクや摩擦材
の摩擦係数あるいは油圧の変化割合などによって自動変
速機への入力回転数(エンジン回転数)の変化が影響を
受け、エンジンが吹き上がったり、あるいは反対にタイ
アップ状態となる可能性がある。
【0005】したがってこれを是正するべく油圧の制御
値を、変速時に検出された状態に基づいて補正し、その
補正した制御値に基づいて次回のクラッチ・ツウ・クラ
ッチ変速の制御を行っている。このような制御によれ
ば、自動変速機の個体差や摩擦係合装置の経時変化など
の要因を変速制御に取り込み、それぞれに適した変速制
御が可能となるため、クラッチ・ツウ・クラッチ変速の
際の変速ショックを、より良好なものとすることができ
る。
【0006】一方、変速ショックを防止するためには、
急激な回転変動を防止することが好ましいから、最近で
は、エンジンのスロットルバルブを電子制御することに
よって、自動変速機の油圧の制御と合わせてエンジン回
転数を制御することも行われるようになってきている。
その一例が特開平5−231525号公報に記載されて
いる。
【0007】この公報に記載された発明は、スロットル
バルブを閉じた状態でのダウンシフト時にそのダウンシ
フトを検出することによってスロットル開度を増大さ
せ、これによってエンジン回転数をダウンシフト後の変
速段での回転数に同期させ、その状態でダウンシフトを
実行するいわゆる等速シフト時の油圧制御に関するもの
である。そしてその等速シフトを実行する際のスロット
ル開度の一時的な増大に伴うライン圧の上昇を阻止もし
くは抑制するための油圧制限手段を設け、ダウンシフト
時に摩擦係合装置が急激にトルク容量をもつことによる
ショックを防止するように構成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
ているいわゆる等速シフトは、ダウンシフトの際に実行
されるが、その変速が例えばクラッチ・ツウ・クラッチ
変速であれば、その変速に関与する摩擦係合装置の少な
くともいずれか一方の摩擦係合装置の油圧を、上述した
ように学習制御することが好ましい。しかしながら、油
圧の学習値は、前回の変速の際の自動変速機に対する入
力トルクを取り込んだものであるから、単純に学習値に
基づいて変速を制御するとすれば、入力トルクの状況が
大きく相違としているために、変速ショックが悪化する
可能性がある。これは、等速シフトではない通常のクラ
ッチ・ツウ・クラッチ変速を実行する場合にも同様であ
り、学習値が等速シフトの際のデータを含んだものであ
れば、その学習値の基礎となる変速の際の入力トルクと
制御を実行するべき変速の際の入力トルクとが相違して
いるために、使用する学習値が不適合となり、変速ショ
ックが悪化する可能性が多分にある。
【0009】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、例えばクラッチ・ツウ・クラッチ変速
の際の油圧の学習制御を内燃機関の運転状態に応じて実
行することにより、変速ショックを良好にする制御装置
を提供することを目的とするものである。そしてこの目
的は、油圧の学習制御を、等速シフトとそれ以外の変速
とで区別して実行することにより達成される。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、第1の摩擦係合装置
を係合させるとともに第2の摩擦係合装置を解放させる
変速の際にこれらの摩擦係合装置の少なくともいずれか
一方の摩擦係合装置の油圧を学習制御し、所定のダウン
シフト時に駆動力源の回転数を一時的に上昇させる自動
変速機の制御装置において、前記第1の摩擦係合装置を
係合させるとともに第2の摩擦係合装置を解放させる変
速の際に前記駆動力源の回転数を一時的に増大させる場
合と、前記第1の摩擦係合装置を係合させるとともに第
2の摩擦係合装置を解放させる変速の際に前記駆動力源
の回転数を増大させない場合とで、前記油圧の学習制御
を変更する学習制御手段とを備えていることを特徴とす
るものである。
【0011】したがってこの発明では、いわゆるクラッ
チ・ツウ・クラッチ変速のダウンシフトが、内燃機関の
回転数を一時的に増大させる変速であれば、学習制御手
段が摩擦係合装置の油圧の学習制御を実行する。これに
対してその変速が、内燃機関の回転数を増大させない変
速であれば、学習制御手段がその変速に応じて前記学習
制御とは異なる摩擦係合装置の油圧の学習制御を実行す
る。したがって各学習制御手段によって得られる学習値
は、内燃機関の回転数の増大制御を含むものと含まない
ものとに区分される。その結果、例えば内燃機関の回転
数の増大制御を行う変速の際に、その増大制御を行わな
い変速の際の学習値が使用されるなどのことがなく、学
習値が適正になって変速ショックの悪化が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に基づいて
より具体的に説明する。先ず全体的な制御系統について
説明する、図5はエンジン1および自動変速機3につい
ての制御系統図であって、アクセルペダル20の踏み込
み量に応じた信号がエンジン用電子制御装置21に入力
されている。またエンジン1の吸気ダクトには、スロッ
トルアクチュエータ22によって駆動される電子スロッ
トルバルブ23が設けられており、この電子スロットル
バルブ23は、アクセルペダル20の踏み込み量に応じ
てエンジン用制御装置21からスロットルアクチュエー
タ22に制御信号が出力され、その制御量に応じて開度
が制御されるようになっている。
【0013】また、エンジン1の回転速度を検出するエ
ンジン回転速度センサ24、吸入空気量を検出するエア
フローメータ25、吸入空気の温度を検出する吸入空気
温度センサ26、上記電子スロットルバルブ23の開度
θを検出するスロットルセンサ27、出力軸17の回転
速度などから車速Vを検出する車速センサ28、エンジ
ン1の冷却水温度を検出する冷却水温センサ29、ブレ
ーキの作動を検出するブレーキスイッチ30、シフトレ
バー31の操作位置を検出する操作位置センサ32など
が設けられている。それらのセンサから、エンジン回転
速度N、吸入空気温度Tha 、電子スロットルバルブ2
3の開度θ、車速V、エンジン冷却水温THw 、ブレー
キの作動状態BK、シフトレバー31の操作位置Pshを
表す信号が、エンジン用電子制御装置21あるいは変速
用電子制御装置33に供給されるようになっている。な
お、この変速用電子制御装置33には、上記の電子スロ
ットルバルブ23の開度θ、車速V、エンジン冷却水温
THw 、ブレーキの作動状態BKの信号、シフトレバー
31の操作位置Pshの信号が入力されている。
【0014】また、タービンランナーの回転速度を検出
するタービン回転速度センサ34からタービン回転速度
NT を表す信号が変速用電子制御装置33に供給されて
いる。さらに、アクセルペダル20が最大操作位置まで
操作されたことを検出するキックダウンスイッチ35か
らキックダウン操作を表す信号が変速用電子制御装置3
3に入力されている。さらに手動操作されて変速信号を
出力するスポーツモードスイッチ39と等速シフトスイ
ッチ40とが変速用電子制御装置33に接続されてい
る。
【0015】ここでスポーツモードスイッチは、マニュ
アル操作によって変速を実行するモードを選択するスイ
ッチもしくはマニュアル操作での変速信号を出力するス
イッチであり、図示しないシフト装置やインストルメン
トパネルなどに配置されている。また等速シフトスイッ
チは、マニュアル操作することによって1段ダウンシフ
トさせるためのスイッチであって、例えばステアリング
ホイール(図示せず)の中心部などの適宜の位置に取り
付けられている。そしてこれらのスイッチを操作するこ
とによりダウンシフトする場合、電子スロットルバルブ
23がエンジン用電子制御装置17からの出力信号に基
づいてアクセルペダル20の踏み込み量以上に開かれ、
エンジン回転数NE をダウンシフト後の変速段での同期
回転数にまで高めるいわゆる等速シフト制御が実行され
るようになっている。
【0016】エンジン用電子制御装置21は、中央演算
処理装置(CPU)、記憶装置(RAM,ROM)、入
出力インターフェースを備えたいわゆるマイクロコンピ
ュータであって、CPUはRAMの一時記憶機能を利用
しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って入力
信号を処理し、種々のエンジン制御を実行する。例え
ば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁36を制御し、
点火時期制御のためにイグナイタ37を制御し、アイド
ルスピード制御のために図示しないバイパス弁を制御
し、トラクション制御を含む全てのスロットル制御を、
スロットルアクチュエータ22により電子スロットルバ
ルブ23を制御して実行する。
【0017】変速用電子制御装置33も、上記のエンジ
ン用電子制御装置21と同様のマイクロコンピュータで
あって、CPUはRAMの一時記憶機能を利用し、予め
ROMに記憶されたプログラムに従って入力信号を処理
するとともに、油圧制御回路38の各ソレノイド弁ある
いはリニアソレノイド弁を駆動するようになっている。
例えば、変速用電子制御装置33は、スロットルバルブ
23の開度に対応した大きさの出力圧PSLT を発生させ
るためにリニアソレノイド弁SLT、およびアキュームレ
ータ背圧を制御するためにリニアソレノイド弁SLN、な
らびにロックアップクラッチのスリップ量を制御し、ま
た変速過渡時の所定のクラッチあるいはブレーキの係合
圧を変速の進行に従いかつ入力トルクに応じて制御する
ためにリニアソレノイド弁SLUをそれぞれ駆動する。
【0018】また、変速用電子制御装置33は、基本ス
ロットル開度θ(アクセルペダルの踏み込み量に対して
所定の非線形特性で変換したスロットル開度)および車
速Vならびにこれらをパラメータとした変速線図に基づ
いて自動変速機3の変速段やロックアップクラッチの係
合状態を決定し、この決定された変速段および係合状態
が得られるように油圧制御回路38におけるNo .1な
いしNo .3のソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 を
駆動し、エンジンブレーキを発生させる際には、No .
4のソレノイド弁SOL4 を駆動するよう構成されてい
る。
【0019】この実施例における自動変速機3は、前進
5段・後進1段の変速段を設定できるように構成されて
おり、これをスケルトン図で示せば、図6のとおりであ
る。すなわち図6において、エンジン1にトルクコンバ
ータ2を介して自動変速機3が連結されている。このト
ルクコンバータ2は、エンジン1のクランク軸4に連結
されたポンプインペラ5と、自動変速機3の入力軸6に
連結されたタービンランナー7と、これらポンプインペ
ラ5およびタービンランナー7の間を直結するロックア
ップクラッチ8と、一方向クラッチ9によって一方向の
回転が阻止されているステータ10とを備えている。
【0020】上記自動変速機3は、ハイおよびローの2
段の切り換えを行う副変速部11と、後進ギヤ段および
前進4段の切り換えが可能な主変速部12とを備えてい
る。副変速部11は、サンギヤS0 、リングギヤR0 、
およびキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれらサン
ギヤS0 およびリングギヤR0 に噛み合わされているピ
ニオンP0 から成るHL遊星歯車装置13と、サンギヤ
S0 とキャリヤK0 との間に設けられたクラッチC0 お
よび一方向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジング
19との間に設けられたブレーキB0 とを備えている。
【0021】主変速部12は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 からなる第1遊星歯車装置14と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 からなる第
2遊星歯車装置15と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 からなる第3遊星歯車装置16とを備え
ている。
【0022】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 とは互い
に一体的に連結され、リングギヤR1 とキャリヤK2 と
キャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3
は出力軸17に連結されている。また、リングギヤR2
がサンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リ
ングギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸18との間に
第1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサン
ギヤS2 と中間軸18との間に第2クラッチC2 が設け
られている。
【0023】またブレーキ手段として、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 の回転を止めるためのバンド形式の第
1ブレーキB1 がハウジング19に設けられている。ま
た、サンギヤS1 およびサンギヤS2 とハウジング19
との間には、第1一方向クラッチF1 およびブレーキB
2 が直列に設けられている。この第1一方向クラッチF
1 は、サンギヤS1 およびサンギヤS2 が入力軸6と反
対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるよう
に構成されている。
【0024】キャリヤK1 とハウジング19との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング19との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用することにより摩擦材が
係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0025】上記の自動変速機では、前進5段と後進段
とを設定することができ、これらの変速段を設定するた
めの各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図7の係合作
動表に示してある。なお、図7において○印は係合状
態、×印は解放状態をそれぞれ示す。
【0026】図8は、シフトレバー31の操作位置を示
している。図において、車両の前後方向の6つの操作位
置と車両の左右方向の2つの操作位置との組み合せによ
り、シフトレバー31を8つの操作位置へ操作可能に支
持する図示しない支持装置によってシフトレバー31が
支持されている。そしてPはパーキングレンジ位置、R
はリバースレンジ位置、Nはニュートラルレンジ位置、
Dはドライブレンジ位置、“4”は第4速までの変速段
を設定する“4”レンジ位置、“3”は第3速までの変
速段を設定する“3”レンジ位置、“2”は第2速まで
の変速段を設定する“2”レンジ位置、Lは第1速以上
の変速段へのアップシフトを禁止するローレンジ位置を
それぞれ示す。
【0027】図7に示すように上記の自動変速機3は、
第2速と第3速との間の変速が、第3ブレーキB3 と第
2ブレーキB2 との係合状態を共に切り換えるクラッチ
・ツウ・クラッチ変速となる。その変速制御は、パワー
オン/オフの状態やシフトアップ/ダウンの状態に応じ
て、変速に関与する摩擦係合装置をアンダーラップもし
くはオーバーラップ状態に制御する必要があり、具体的
には、第2ブレーキB2 の油圧を入力トルクに応じて制
御し、また第3ブレーキB3 の油圧を変速の進行状況に
基づいて制御する必要がある。そこで上記の油圧制御回
路38には、この変速を円滑かつ迅速に実行するため
に、図9に示す回路が組み込まれており、以下、簡単に
その構成を説明する。
【0028】図9において符号70は 1-2シフトバルブ
を示し、また符号71は 2-3シフトバルブを示し、さら
に符号72は 3-4シフトバルブを示している。これらの
シフトバルブ70,71,72の各ポートの各変速段で
の連通状態は、それぞれのシフトバルブ70,71,7
2の下側に示しているとおりである。なお、その数字は
各変速段を示す。その 2-3シフトバルブ71のポートの
うち第1速および第2速で入力ポート73に連通するブ
レーキポート74に、第3ブレーキB3 が油路75を介
して接続されている。この油路にはオリフィス76が介
装されており、そのオリフィス76と第3ブレーキB3
との間にダンパーバルブ77が接続されている。このダ
ンパーバルブ77は、第3ブレーキB3 にライン圧が急
激に供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝作用を
行うものである。
【0029】また符号78は B-3コントロールバルブで
あって、第3ブレーキB3 の係合圧をこの B-3コントロ
ールバルブ78によって直接制御するようになってい
る。すなわちこの B-3コントロールバルブ78は、スプ
ール79とプランジャ80とこれらの間に介装したスプ
リング81とを備えており、スプール79によって開閉
される入力ポート82に油路75が接続され、またこの
入力ポート82に選択的に連通させられる出力ポート8
3が第3ブレーキB3 に接続されている。さらにこの出
力ポート83は、スプール79の先端側に形成したフィ
ードバックポート84に接続されている。一方、前記ス
プリング81を配置した箇所に開口するポート85に
は、 2-3シフトバルブ71のポートのうち第3速以上の
変速段でDレンジ圧を出力するポート86が油路87を
介して連通されている。またプランジャ80の端部側に
形成した制御ポート88には、ロックアップクラッチ用
リニアソレノイドバルブSLUが接続されている。
【0030】したがって B-3コントロールバルブ78
は、スプリング81の弾性力とポート85に供給される
油圧とによって調圧レベルが設定され、かつ制御ポート
88に供給される信号圧が高いほどスプリング81によ
る弾性力が大きくなるように構成されている。
【0031】さらに図9中、符号89は 2-3タイミング
バルブであって、この 2-3タイミングバルブ89は、小
径のランドと2つの大径のランドとを形成したスプール
90と第1のプランジャ91とこれらの間に配置したス
プリング92とスプール90を挟んで第1のプランジャ
91とは反対側に配置された第2のプランジャ93とを
有している。この 2-3タイミングバルブ89の中間部の
ポート94に油路95が接続され、またこの油路95
は、 2-3シフトバルブ71のポートのうち第3速以上の
変速段でブレーキポート74に連通させられるポート9
6に接続されている。
【0032】さらにこの油路95は途中で分岐して、前
記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポート97
にオリフィスを介して接続されている。この中間部のポ
ート94に選択的に連通させられるポート98は油路9
9を介してソレノイドリレーバルブ100に接続されて
いる。そして第1のプランジャ91の端部に開口してい
るポートにロックアップクラッチ用リニアソレノイドバ
ルブSLUが接続され、また第2のプランジャ93の端部
に開口するポートに第2ブレーキB2 がオリフィスを介
して接続されている。
【0033】前記油路87は第2ブレーキB2 に対して
油圧を供給・排出するためのものであって、その途中に
は小径オリフィス101とチェックボール付きオリフィ
ス102とが介装されている。またこの油路87から分
岐した油路103には、第2ブレーキB2 から排圧する
場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス10
4が介装され、この油路103は以下に説明するオリフ
ィスコントロールバルブ105に接続されている。
【0034】オリフィスコントロールバルブ105は第
2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブ
であって、そのスプール106によって開閉されるよう
に中間部に形成したポート107には第2ブレーキB2
が接続されており、このポート107より図での下側に
形成したポート108に前記油路103が接続されてい
る。第2ブレーキB2 を接続してあるポート107より
図での上側に形成したポート109は、ドレインポート
に選択的に連通させられるポートであって、このポート
109には、油路110を介して前記 B-3コントロール
バルブ78のポート111が接続されている。なおこの
ポート111は、第3ブレーキB3 を接続してある出力
ポート83に選択的に連通させられるポートである。
【0035】オリフィスコントロールバルブ105のポ
ートのうちスプール106を押圧するスプリングとは反
対側の端部に形成した制御ポート112が油路113を
介して、 3-4シフトバルブ72のポート114に接続さ
れている。このポート114は、第3速以下の変速段で
第3ソレノイドバルブSOL3 の信号圧を出力し、また第
4速以上の変速段で第4ソレノイドバルブSOL4 の信号
圧を出力するポートである。さらにこのオリフィスコン
トロールバルブ105には、前記油路95から分岐した
油路115が接続されており、この油路115を選択的
にドレインポートに連通させるようになっている。
【0036】なお、前記 2-3シフトバルブ71において
第2速以下の変速段でDレンジ圧を出力するポート11
6が、前記 2-3タイミングバルブ89のうちスプリング
92を配置した箇所に開口するポート117に油路11
8を介して接続されている。また 3-4シフトバルブ72
のうち第3速以下の変速段で前記油路87に連通させら
れるポート119が油路120を介してソレノイドリレ
ーバルブ100に接続されている。
【0037】そして図9中、符号121は第2ブレーキ
B2 用のアキュームレータを示し、その背圧室には、リ
ニアソレノイドバルブSLNが出力する油圧に応じて調圧
されたアキュームレータコントロール圧が供給されてい
る。なおこのアキュームレータコントロール圧は、入力
トルクに応じて制御され、リニアソレノイドバルブSLN
の出力圧が低いほど高い圧力になるように構成されてい
る。したがって第2ブレーキB2 の係合・解放の過渡的
な油圧は、リニアソレノイドバルブSLNの信号圧が低い
ほど高い圧力で推移するようになっている。またそのリ
ニアソレノイドバルブSLUの信号圧を一時的に低くする
ことにより、第2ブレーキB2 の係合圧を一時的に高く
することができる。
【0038】また符号122は C-0エキゾーストバルブ
を示し、さらに符号123はクラッチC0 用のアキュー
ムレータを示している。なお C-0エキゾーストバルブ1
22は2速レンジでの第2速のみにおいてエンジンブレ
ーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させるように
動作するものである。
【0039】したがって、上述した油圧回路によれば、
B-3コントロールバルブ78のポート111がドレイン
に連通していれば、第3ブレーキB3 の係合圧を B-3コ
ントロールバルブ78によって直接調圧することがで
き、またその調圧レベルをリニアソレノイドバルブSLU
によって変えることができる。またオリフィスコントロ
ールバルブ105のスプール106が、図の左半分に示
す位置にあれば、第2ブレーキB2 はこのオリフィスコ
ントロールバルブ105を介して油路103に連通させ
られるので、大径オリフィス104を介して排圧が可能
になり、したがって第2ブレーキB2 からのドレイン速
度を制御することができる。
【0040】この油圧回路を用いたクラッチ・ツウ・ク
ラッチ変速の一例として第3速から第2速へのダウンシ
フトを説明すると、第3速は第2ブレーキB2 が係合し
て設定されており、変速信号に基づいてこの第2ブレー
キB2 から排圧され始める。その第2ブレーキ圧PB2
は、前述したアキュームレータ121の背圧をリニアソ
レノイドバルブSLNによって制御することにより、エン
ジン回転数NE に基づいてフィードバック制御される。
これは、図10に示すように、変速出力の時点t1 から
エンジン回転数NE が第2速の同期回転数に至る時点t
2 まで継続される。そしてそのフィードバック量の変化
量からその制御時の入力トルクに対するアキュームレー
タ121の背圧制御値を決定する学習制御が実行され
る。すなわちその入力トルクでの次回の第3速から第2
速へのダウンシフトの際には、その学習制御値がアキュ
ームレータの背圧制御すなわち第2ブレーキB2 の解放
圧の制御値として採用される。なお、この種の制御は、
例えば特開平1−150050号公報や特開昭63−2
91738号などに記載されている。
【0041】これに対して第3ブレーキB3 は、変速出
力時点t1 にパッククリアランスを詰める初期油圧制御
(クイックアップ)が実行され、その終了時点t3 から
エンジン回転数NE が所定の回転数に達する時点t4 ま
で低圧に維持(待機)される。その後、リニアソレノイ
ドバルブSLUのデューティ比をステップ的に増大させる
ことにより、第3ブレーキの係合圧がスイープアップさ
れ、エンジン回転数NE が同期回転数に達した時点t2
にファーストアプライされて係合圧が急速に増大させら
れる。このような制御の間における低圧待機圧が、学習
制御される。なお、この種の制御は、例えば特開平6−
331016号公報に記載されている。
【0042】上述した変速の際のエンジン回転数NE
は、エンジントルクとブレーキB2 ,B3 の係合力に応
じて変化し、したがって学習値はスロットル開度ごとに
求める。しかしながら前述した等速シフトが実行される
と、変速の開始に伴ってスロットルバルブ23が開かれ
てエンジン出力が増大させられるから、等速シフトの制
御を行わないダウンシフトの場合とはエンジントルクが
異なってしまい、従前の学習値を使用することは適当で
はない。そこでこの発明の制御装置は、油圧の学習制御
を以下のように実行する。
【0043】図1は第3速から第2速へのダウンシフト
を3つの態様に分けて説明するためのフローチャートで
あって、入力信号の処理(ステップ10)を行った後
に、いわゆるクラッチ・ツウ・クラッチ変速である第3
速から第2速へのダウンシフトが判断される(ステップ
11)。このステップ11で否定判断された場合には、
特に制御を行うことなくリターンし、また肯定判断され
た場合には、スポーツモードか否かが判断される(ステ
ップ12)。
【0044】前述したようにスポーツモードはスイッチ
操作に基づいて変速を実行する変速モードであって、そ
のスイッチの形態としては、シフト装置に各変速段位置
を設け、それぞれの変速段位置にシフトレバーによって
オン動作させられるスイッチを設けたもの、あるいはス
ポーツモード状態を設定し、その状態でアップシフトス
イッチあるいはダウンシフトスイッチをシフトレバーに
よってオン操作するもの、さらにはステアリングホイー
ルやインストルメントパネルなどにアップ・ダウンのス
イッチを設けたものなどがある。したがってステップ1
2の判断は、これらのスイッチからの信号の出力の有無
を判断することによって行えばよい。
【0045】走行状態の変更に伴うダウンシフトである
ことによりステップ12で否定判断された場合には、パ
ワーオン状態か否かが判断される(ステップ13)。す
なわち電子スロットルバルブ23が開いていてエンジン
1の出力によって車両を駆動しているか否かが判断さ
れ、これは、スロットル開度θに基づいて判断すること
ができる。
【0046】パワーオン状態であることによりステップ
13で肯定判断された場合には、前述したように第2ブ
レーキB2 の解放制御と第3ブレーキB3 の係合制御と
によって変速を実行する(ステップ14)。これは、図
9に示す 2-3シフトバルブ71が切り替わり、またリニ
アソレノイドバルブSLUが第3ブレーキB3 の係合圧の
調圧を行い、またそれに伴い第2ブレーキB2 からアキ
ュームレータ121で調圧されつつ排圧されることによ
り実行される。
【0047】これを図2を参照して簡単に説明すると、
第3速から第2速への変速判断が成立したt10時点から
所定のT1 秒が経過したt11時点に、第3ブレーキ圧P
B3の調圧レベルを決めるリニアソレノイドバルブSLUの
デューティ比がt12時点までの所定時間、高められ、パ
ッククリアランスを詰めるための初期油圧制御を行う。
その後、入力回転数NC0が第2速の同期回転数に対して
所定回転数Δαだけ小さい回転数に上昇する時点t13ま
でデューティ比が小さい値に維持され、第3ブレーキ圧
PB3が低圧に待機される。そして、リニアソレノイドバ
ルブSLUのデューティ比を段階的に増大させて第3ブレ
ーキ圧PB3を次第に昇圧(スイープアップ)し、入力回
転数NC0が同期回転数に達した時点t14では、第3ブレ
ーキB3を完全に係合させる。なお、第2ブレーキB2
の解放圧は図2に示していないが、第2ブレーキ圧は、
前述したようにアキュームレータ121の背圧をフィー
ドバック制御することによりアキュームレータ121の
特性に応じて制御され、前述した図10に示すように変
化する。このように制御することにより、エンジン回転
数NE が、ダウンシフト後の第2速の同期回転数に至る
前後で急激に変化することが防止され、変速ショックが
良好になる。
【0048】なお、上述したパワーオン状態でのダウン
シフトの場合には、変速終了時に点火時期の遅角制御な
どによるエンジントルクの低減制御や解放側の第2ブレ
ーキB2 の解放圧を一時的に昇圧して出力トルクを低下
させる制御が実行される。また、そのリニアソレノイド
バルブSLUの制御およびアキュームレータ121の背圧
のリニアソレノイドバルブSLNの制御が、学習値に基づ
いて行われることは前述したとおりである。そしてその
変速中に各ブレーキB2 ,B3 の油圧の学習が行われ、
学習値として記憶される。その場合、学習値は、制御値
の形で記憶され、もしくは制御値の補正値として例えば
マップとして記憶されるが、パワーオン状態でのダウン
シフトであって、かつ等速シフトではない変速モードの
ための学習値として記憶され、また使用される。
【0049】これに対してパワーオフ状態であることに
よりステップ13で否定判断された場合には、パワーオ
フ状態でのダウンシフトが実行される(ステップ1
6)。これを図3を参照して簡単に説明すると、初期油
圧の制御の終了した時点t12の後、入力回転数NC0が第
2速の同期回転数に対してかなり低い回転数の時点t15
にリニアソレノイドバルブSLUのデューティ比を次第に
増大させて第3ブレーキB3 の係合圧PB3を次第に高く
する。そしてこの第3ブレーキ圧PB3が十分高くなった
t16時点の後に入力回転数NC0すなわちエンジン回転数
が第2速の同期回転数に達する。したがってパワーオフ
状態での第3速から第2速へのダウンシフトの場合に
は、第3ブレーキB3 の係合圧PB3を早い時期に増大さ
せてエンジン1の回転数を出力軸側から入力されるトル
クによって引き上げ、変速を迅速に進行させるととも
に、入力回転数NC0を同期回転数に向けて滑らかに変化
させて変速ショックを良好なものにする。またこの場合
も第2ブレーキ圧は、アキュームレータ121の背圧を
フィードバック制御することによりアキュームレータ1
21の特性に応じて制御され、前述した図10に示すよ
うに変化する。
【0050】なお、この場合は、パワーオフ状態である
から、変速終了時に点火時期の遅角制御や解放側の第2
ブレーキB2 の解放圧を一時的に昇圧して出力トルクを
低下させる制御は行わない。また、そのリニアソレノイ
ドバルブSLUの制御およびアキュームレータ121の背
圧のリニアソレノイドバルブSLNの制御が、学習値に基
づいて行われることは前述したとおりである。そしてそ
の変速中に各ブレーキB2 ,B3 の油圧の学習が行わ
れ、学習値として記憶される。その場合、学習値は、制
御値の形で記憶され、もしくは制御値の補正値として例
えばマップとして記憶されるが、パワーオフ状態でのダ
ウンシフトであって、かつ等速シフトではない変速モー
ドのための学習値として記憶され、また使用される。す
なわちパワーオン状態および後述する等速シフトの場合
とは区別して学習制御が行われる。
【0051】またスポーツモードでのダウンシフトであ
ることによりステップ12で肯定判断された場合には、
等速シフトを実行する(ステップ18)。この等速シフ
トは、エンジン回転数NE をダウンシフト後の変速段で
の同期回転数まで上昇させ、その状態でダウンシフトを
実行する変速制御であり、電子スロットルバルブ23を
エンジン用電子制御装置21によって一時的に開くこと
により実行される。
【0052】また図4に示すように、前述した初期油圧
の制御の後に第3ブレーキ圧PB3を低圧に待機させてお
き、スロットル開度が増大させられていることによって
エンジン回転数NE が、第2速の同期回転数よりも所定
回転数Δβ(>Δα)低い回転数に達した時点t17にデ
ューティ比を段階的に増大させて第3ブレーキ圧PB3を
増大させる。この場合のデューティ比の増大のステップ
幅は、前述したパワーオン状態の時より大きく設定さ
れ、したがって第3ブレーキ圧PB3の上昇率がパワーオ
ン状態でのダウンシフトの場合より増大する。
【0053】したがって、一般には、パワーオンの状態
よりも低スロットル開度の等速シフトの場合には、係合
側の摩擦係合装置である第3ブレーキB3 の係合圧PB3
を、パワーオンダウンシフトの場合より早い時期にスイ
ープアップし、もしくはそのスイープアップ率を大きく
するから、変速を迅速に進行させるとともに、エンジン
回転数NE を第2速の同期回転数に向けて滑らかに変化
させ、変速ショックを良好なものとすることができる。
【0054】そしてこの等速シフトの実行中の各ブレー
キB2 ,B3 の油圧が学習制御される(ステップ1
9)。その場合、学習値は、制御値の形で記憶され、も
しくは制御値の補正値として例えばマップとして記憶さ
れるが、エンジン回転数NE を同期回転数まで上昇させ
て実行する等速シフトであるから、パワーオン状態およ
びパワーオフ状態での変速とは区別して学習値が記憶さ
れ、また使用される。すなわちパワーオン状態およびパ
ワーオフ状態とは区別して学習制御が行われる。
【0055】なお、等速シフトは、上記のスポーツモー
ドでのダウンシフトに限らず、前述した等速シフトスイ
ッチをオン操作することにより実行されるので、図1に
おけるステップ12は、等速シフトでのダウンシフトか
否かの判断ステップ(ステップ12’)に置き換えても
よい(例えば特願平7−215892号参照)。
【0056】したがってステップ15,17,19がこ
の発明における学習制御手段に相当する。
【0057】なお、上記の実施例では、等速シフトの際
の油圧の学習制御を、通常のパワーオン状態あるいはパ
ワーオフ状態での油圧の学習制御とは区別して行うよう
構成したが、この発明では、等速シフト時の油圧の学習
制御を、さらに、エンジンなどの駆動力源の回転数の上
昇の程度に応じて変更することができる。その場合に
は、等速シフトの判断が成立した後に、駆動力源の回転
数の検出値からその変化率(上昇率)を検出し、その検
出結果ごとに油圧の学習制御を区別して実行するように
構成することができる。具体的には、駆動力源の回転数
を一時的に上昇させる変速の場合に、その回転数の上昇
の程度に応じて油圧の学習制御を変更することを特徴と
する自動変速機の制御装置として構成することができ
る。
【0058】また上記の実施例では、第3速から第2速
へのダウンシフトを例に採って説明したが、この発明
は、上記の実施例に限定されないのであり、他の変速段
へのダウンシフトの制御を行う装置にも適用することが
できる。したがって油圧を学習制御する摩擦係合装置
は、上述した第2および第3のブレーキ以外の摩擦係合
装置であってもよい。さらにこの発明は、図6や図9に
示すギヤトレインあるいは油圧回路とは異なるギヤトレ
インあるいは油圧回路を備えた自動変速機もしくはその
制御装置を対象として実施することができる。そしてこ
の発明における駆動力源は、上述したエンジン以外に電
気モータなどの他の動力発生装置であってもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、いわゆる等速シフ
トの場合、変速判断時にはパワーオフ状態であるにも関
わらず、変速実行時には自動変速機の入力トルクが増大
するから、変速制御としてはパワーオン状態およびパワ
ーオフ状態のいずれとも異なる制御が要求され、そこで
この発明では、これに対応して油圧の学習制御をいわゆ
る等速シフトに独自のものとして実行するから、油圧の
学習値が等速シフトを含む多様な変速モードに適したも
のとなり、その結果、ショックを悪化させることなく例
えばクラッチ・ツウ・クラッチ変速を良好に実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置で実行される制御内容を説
明するためのフローチャートである。
【図2】パワーオン状態での第3速から第2速へのダウ
ンシフトの際の第3ブレーキ圧の制御パターンを示すタ
イムチャートである。
【図3】パワーオフ状態での第3速から第2速へのダウ
ンシフトの際の第3ブレーキ圧の制御パターンを示すタ
イムチャートである。
【図4】等速シフトでの第3速から第2速へのダウンシ
フトの際の第3ブレーキ圧の制御パターンを示すタイム
チャートである。
【図5】この発明による全体的な制御系統を示す図であ
る。
【図6】この発明で対象とする自動変速機のギヤトレイ
ンの一例を示すスケルトン図である。
【図7】その自動変速機で各変速段を設定するための摩
擦係合装置の係合作動表を示す図である。
【図8】シフト装置における各レンジ位置の配列を示す
図である。
【図9】第2速と第3速との間の変速を実行する際の係
合圧を制御する油圧回路の一部を示す図である。
【図10】第3速から第2速へのクラッチ・ツウ・クラ
ッチ変速の際のエンジン回転数および油圧ならびに出力
トルクの変化を概念的に示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 3 自動変速機 21 エンジン用電子制御装置 33 自動変速機用電子制御装置 38 油圧制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の摩擦係合装置を係合させるととも
    に第2の摩擦係合装置を解放させる変速の際にこれらの
    摩擦係合装置の少なくともいずれか一方の摩擦係合装置
    の油圧を学習制御し、所定のダウンシフト時に駆動力源
    の回転数を一時的に上昇させる自動変速機の制御装置に
    おいて、 前記第1の摩擦係合装置を係合させるとともに第2の摩
    擦係合装置を解放させる変速の際に前記駆動力源の回転
    数を一時的に増大させる場合と、前記第1の摩擦係合装
    置を係合させるとともに第2の摩擦係合装置を解放させ
    る変速の際に前記駆動力源の回転数を増大させない場合
    とで、前記油圧の学習制御を変更する学習制御手段とを
    備えていることを特徴とする自動変速機の制御装置。
JP6552696A 1996-02-27 1996-02-27 自動変速機の制御装置 Pending JPH09229181A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6552696A JPH09229181A (ja) 1996-02-27 1996-02-27 自動変速機の制御装置
US08/945,271 US6132334A (en) 1996-02-27 1997-02-27 Control system for automatic transmission
PCT/JP1997/000567 WO2004085883A1 (ja) 1996-02-27 1997-02-27 自動変速機の制御装置
US09/630,431 US6264580B1 (en) 1996-02-27 2000-08-01 Control system for automatic transmission

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6552696A JPH09229181A (ja) 1996-02-27 1996-02-27 自動変速機の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09229181A true JPH09229181A (ja) 1997-09-02

Family

ID=13289557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6552696A Pending JPH09229181A (ja) 1996-02-27 1996-02-27 自動変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09229181A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006112247A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Nissan Motor Co Ltd 自動車用変速制御装置
WO2006104253A1 (ja) * 2005-03-29 2006-10-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 車両用駆動装置の制御装置
WO2006123842A1 (ja) * 2005-05-19 2006-11-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 車両用駆動装置の制御装置
JP2009162249A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の変速制御装置
JP5880779B2 (ja) * 2013-03-18 2016-03-09 日産自動車株式会社 車両の変速制御装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006112247A (ja) * 2004-10-12 2006-04-27 Nissan Motor Co Ltd 自動車用変速制御装置
JP4655577B2 (ja) * 2004-10-12 2011-03-23 日産自動車株式会社 自動車用変速制御装置
WO2006104253A1 (ja) * 2005-03-29 2006-10-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 車両用駆動装置の制御装置
US8036801B2 (en) 2005-03-29 2011-10-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for vehicle drive device
WO2006123842A1 (ja) * 2005-05-19 2006-11-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 車両用駆動装置の制御装置
US8255132B2 (en) 2005-05-19 2012-08-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for vehicle drive apparatus
JP2009162249A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の変速制御装置
JP5880779B2 (ja) * 2013-03-18 2016-03-09 日産自動車株式会社 車両の変速制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09256883A (ja) エンジンおよび自動変速機の一体制御装置
JP2004169867A (ja) 車両用駆動制御装置
US6761664B2 (en) Shift control device and shift control method for vehicular automatic transmission
US6132334A (en) Control system for automatic transmission
JP3876838B2 (ja) 車両用高加速時変速制御装置
JP2004092740A (ja) 車両用自動変速機のダウン変速制御装置
JP3577846B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP3692058B2 (ja) 車両の変速制御装置
JPH0989094A (ja) エンジンおよび自動変速機の制御装置
JPH09229181A (ja) 自動変速機の制御装置
JPH1137267A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JPH08291858A (ja) 自動変速機の制御装置
JPH09144872A (ja) 自動変速機の制御装置
JP3577826B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3191666B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH0989091A (ja) 自動変速機の制御装置
JP3152095B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JPH09112678A (ja) 自動変速機の制御装置
JP3911301B2 (ja) 車両の制御装置
JP2959929B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH11350999A (ja) 自動変速機付車両のアイドリング制御装置
JPH09264164A (ja) 自動変速機を搭載した車両の出力制御装置
JP4304967B2 (ja) 車両用変速制御装置
JP3620229B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3259594B2 (ja) 自動変速機の制御装置