JPH09228072A - 屋外設置部材 - Google Patents

屋外設置部材

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JPH09228072A
JPH09228072A JP13783596A JP13783596A JPH09228072A JP H09228072 A JPH09228072 A JP H09228072A JP 13783596 A JP13783596 A JP 13783596A JP 13783596 A JP13783596 A JP 13783596A JP H09228072 A JPH09228072 A JP H09228072A
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JP
Japan
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photocatalyst
surface layer
particles
titania
installation member
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Pending
Application number
JP13783596A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Kojima
栄一 小島
Toshiya Watabe
俊也 渡部
Makoto Hayakawa
信 早川
Makoto Chikuni
真 千国
Atsushi Kitamura
厚 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送電線、アンテナ、屋根等の屋外設置部材の
表面に水滴、雪或いは氷が付着しやすい。 【解決手段】 送電線、アンテナ、屋根の表面に、光触
媒粒子単独からなる表面層または光触媒粒子を含む表面
層を形成したので、これらの部材を紫外線等が照射され
る環境に設置するだけで、表面層の親水性を維持するこ
とができる。そして、表面層が親水性を維持する限り、
付着した水滴は薄い膜となり、余分な水は落下し、また
雪や氷も付着しにくくなり、その結果、送電ロス、通信
障害或いは重量増加による断線、折れ、変形等を防止す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は送電線、アンテナ、
屋根、スキー場のリフトケーブル等の屋外に設置される
部材に関し、特に雨、雪、氷による不利を解消した屋外
設置部材に関する。
【0002】
【従来の技術】送電線、アンテナ、屋根、スキー場のリ
フトケーブル等の屋外に設置される部材は、雨、雪、氷
による害を受けやすい。例えば、送電線に水滴が付着す
ると、水滴の形状は下向きの円錐状となるため、放電し
やすくなり、送電ロスにつながる。また冬季には水滴が
ツララ状に垂れ下がり、先端は尖って更に放電量が多く
なる。また、アンテナに氷雪が付着すると、電界強度が
下がり、通信の質が低下したり通信障害の原因となる。
また、スキー場のリフトケーブルに氷が付着すると、ケ
ーブル輸送の障害となる。更に、送電線、アンテナ、屋
根等の屋外に設置される部材に氷雪が付着すると、その
重みによって、例えば、送電線の切断、鉄塔の倒壊、ア
ンテナの折れ曲がり、屋根の変形や雨漏り等が発生す
る。
【0003】上記した不利に対する対策として、部材表
面を撥水性または親水性のいずれか一方に極端によせる
ことが提案されている(1994.8.17 日本経済
新聞夕刊)。撥水性を発揮するものとしてポリテトラフ
ルオロエチレンが挙げられ、親水性を発揮するものとし
てフッ化アルミニウムが挙げられている。またこの他に
も多くの撥水性及び親水性塗料が市販されている。
【0004】部材表面に撥水性を付与すると、部材表面
で水滴が動き回るようになる。このため水滴が付着しに
くくなり、水滴が付着しないため、雪や氷も付着しにく
くなる。
【0005】一方、部材表面に水との接触角が10°以
下の親水性を付与すると、部材表面に付着した水滴は瞬
間に表面全体に広がる。このため送電線等にあっては、
付着した水滴が送電線を伝って最も低い箇所に集り、そ
こから落下するので、送電線自体に付着する水の量は少
なくなる。同様に、アンテナや屋根材やスキー場のリフ
トケーブルについてもその表面を撥水性若しくは親水性
にすることによって、水滴、雪或いは氷による害を防止
することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、部材
表面に撥水性または親水性の被膜を形成した当初は、撥
水性の場合には水との接触角が充分に大きく、また親水
性の被膜を形成した場合には水との接触角が充分に小さ
いので、水滴、雪或いは氷による害を防止することがで
きるのであるが、経時的に撥水性または親水性の効果が
薄れ、水滴、雪、氷等が付着し、送電ロス、通信障害、
雨漏りなどを生じる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題のうち親水性を
長期に亘って維持すべく本発明をなしたものである。即
ち、酸化チタン等の光触媒粒子には酸化還元反応によっ
て汚れや悪臭成分を分解する作用の他に、物品の表面を
親水化する作用を有するという知見に基づいて本発明を
なしたものである。
【0008】光触媒粒子の親水化作用は、今まで知られ
ていなかったが、本発明者らの実験により最近新たに知
見されたものである。その理論的根拠は完全には解明さ
れていないが、光触媒効果によって水酸基(OH-)が
光触媒粒子の表面に化学吸着し、或いは水酸基(O
-)が有機基と置換し、更にこの水酸基(OH-)に空
気中の水分子が物理吸着し、物理吸着水が増加すること
によって表面の親水性が増し、水との接触角が0°に近
い超親水性の表面が実現すると考えている。
【0009】具体例として、表面層がSi−O結合を有
するシリコーン樹脂からなる場合を説明すると、光触媒
粒子に光を照射する前は図1(a)に示すように、Si
原子にアルキル基(R)が結合しているため、表面層は
疎水性を示すが、光触媒粒子のバンドギャップエネルギ
よりも高いエネルギの光を照射すると、図1(b)に示
すように、まず光触媒効果によってアルキル基(R)が
水酸基(OH-)に置換(化学吸着)され、更にこの水
酸基(OH-)に空気中の水分子が物理吸着して親水性
を発揮する。
【0010】また、光触媒粒子として酸化チタン(Ti
2)のみからなる場合を説明すると、光を照射する前
は図2(a)に示す状態であったものが、光を照射する
と、図2(b)に示すように、空気中の水分を構成する
水酸基(OH-)がTi原子に、水素原子(H+)が酸素
原子(O)に化学吸着し、更にこの水酸基(OH-)や
水素原子(H+)に空気中の水分子が物理吸着して親水
性を発揮する。
【0011】上記の説明で、光触媒粒子の有する物質の
分解作用と親水化作用とは全く別のものであることが明
らかであるが、具体的事例を示せば、TiO2でもアナタ
ーゼ型のTiO2は酸化還元反応に基づく物質の分解作用
を示すがルチル型のTiO2は殆ど酸化還元反応に基づく
物質の分解作用を示さない。また光触媒のうちでも酸化
錫も酸化還元反応に基づく物質の分解作用を示さない。
これらの光触媒粒子は伝導帯のエネルギ準位が十分に高
くないため還元反応が進行せず、その結果、伝導帯に光
励起された電子が過剰となり、光励起により生じた電子
−正孔対が酸化還元反応に関与せずに再結合するためと
考えられている。しかしながら、これらルチル型TiO2
及び酸化錫のいずれも親水化作用は示す。また、物質の
分解作用を発揮するには、光触媒層の厚みとして少なく
とも100nm以上必要であったが、親水化作用を発揮
するには、数nm以上あれば可能である。これらの事実
から光触媒による物質の分解作用と親水化作用とは全く
別のものであると言える。
【0012】本発明は以上の知見に基づき、従来の課題
を解決すべくなしたものであり、本発明に係る送電線、
アンテナ、屋根、スキー場のリフトケーブル等の屋外設
置部材は、部材表面に光触媒粒子単独からなる表面層ま
たは光触媒粒子を含む表面層を形成した。
【0013】また、表面の親水性が高くなると、液体が
浸透しやすくなりアンカー効果やファスナー効果によっ
て氷等の付着力が大きくなる。したがって、表面を親水
性にする場合には上記のアンカー効果やファスナー効果
が発揮されないように、できるだけ表面平均粗さRaを
小さくする。具体的にはRaを1μm以下とすることが
好ましい。
【0014】また、光触媒粒子の酸化還元作用は汚れを
分解する作用も有するため、部材や表面層を構成する樹
脂を腐食或いは変色する虞れがある。そこで、表面層に
光触媒粒子の親水化作用を抑制せず光触媒粒子の酸化還
元作用を抑制する粒子を含有せしめるか、このような粒
子の保護膜(層)を設けるようにしてもよい。斯かる粒
子としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミ
ナ、シリカ、ジルコニア、酸化アンチモン、無定形型酸
化チタン、アルミニウム、マンガン等が挙げられる。
尚、光触媒粒子表面に、光触媒粒子の親水化作用を抑制
せず光触媒粒子の酸化還元作用を抑制する粒子を含有す
る保護膜を設けている場合には、外気に露出する部分の
表面の保護膜をエッチング等によって除去することで、
親水化は更に高まる。
【0015】前記光触媒粒子としては酸化チタンが最も
好ましいが、この他にも、ZnO、SnO2、SrTiO3
WO3、Bi23、Fe23などの金属酸化物が挙げられ
る。これらは表面に金属元素と酸素が存在するため表面
に水酸基(OH-)を吸着しやすく、したがって親水性
を発揮しやすいと考えられる。
【0016】光触媒粒子を含有する親水性の表面層の形
成方法として、チタニア(酸化チタン)を例にとって説
明すると、無定形チタニアの形成、シリカ配合チタニア
の塗布、酸化錫配合チタニアの塗布、チタニア含有シリ
コーン塗料の塗布等が挙げられる。
【0017】無定形チタニアの形成は、先ず被塗装面を
無定形チタニアで被覆し、これを焼成して結晶性チタニ
アに相変化させる方法であり、次のいずれかの方法を採
用することができる。 (1)有機チタン化合物の加水分解と脱水縮重合 チタンのアルコキシド、例えば、テトラエトキシチタ
ン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロポキ
シチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシチタ
ン、に塩酸またはエチルアミンのような加水分解抑制剤
を添加し、エタノールやプロパノールのようなアルコー
ルで希釈した後、部分的に加水分解を進行させながら又
は完全に加水分解を進行させた後、混合物を塗布し、常
温から200℃の温度で乾燥させる。乾燥により、チタ
ンのアルコキシドの加水分解が完遂して水酸化チタンが
生成し、水酸化チタンの脱水縮重合により無定形チタニ
アの層が形成される。チタンのアルコキシドに代えて、
チタンのキレート又はチタンのアセテートのような他の
有機チタン化合物を用いてもよい。 (2)無機チタン化合物による無定形チタニアの形成 無機チタン化合物、例えば、TiCl4またはTi(SO
4)2の酸性水溶液を塗布し、100〜200℃の温度で
乾燥させることにより加水分解と脱水縮重合を行い、無
定形チタニアの層を形成する。或いはTiCl4の化学蒸
着により被塗装面に無定形チタニアの層を形成してもよ
い。 (3)スパッタリングによる無定形チタニアの形成 金属チタンのターゲットに酸化雰囲気で電子ビームを照
射することにより、被塗装面に無定形チタニアの層を形
成する。
【0018】シリカ配合チタニアの塗布は、チタニアと
シリカとの混合物からなる層を被塗装面に形成すること
である。チタニアとシリカの合計に対するシリカの割合
は、5〜90モル%、好ましくは10〜70モル%、よ
り好ましくは10〜50モル%である。またシリカ配合
チタニアからなる表面層の形成方法には以下の方法を採
用することができる。 (1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子とシリ
カの粒子を含む懸濁液を被塗装面に塗布し、基材(被塗
装物)の軟化点以下の温度で焼成する。 (2)無定形シリカの前駆体(例えば、テトラエトキシ
チタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−プロ
ポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシ
チタン、等のテトラアルコキシシラン)と結晶性チタニ
アゾルとの混合物を基材の表面に塗布し、必要に応じて
加水分解させてシラノールを形成した後、約100℃以
上の温度で加熱してシラノールを脱水縮重合に付すこと
により、チタニアが無定形シリカで結着された表面層
(光触媒コーティング)を得る。特に、シラノールの脱
水縮重合を約200℃以上の温度で行えば、シラノール
の重合度を増し、光触媒コーティングの耐アルカリ性能
を向上させることができる。 (3)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液にシリカの粒子を分散させてなる懸濁
液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から20
0℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、
シリカ粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成す
る。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、且つ基
材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チ
タニアを結晶性チタニアに相変化させる。 (4)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液に無定形シリカの前駆体(例えば、テ
トラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テ
トラn−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テ
トラメトキシチタン、等のテトラアルコキシシラン、そ
れらの加水分解物であるシラノール、または平均分子量
3000以下のポリシロキサン)を混合し、基材の表面
に塗布する。次いで、これらの前駆体を加水分解と脱水
縮重合に付すことにより、無定形チタニアと無定形シリ
カの混合物からなる薄膜を形成する。次いで、チタニア
の結晶化温度以上の温度、且つ基材の軟化点以下の温度
に加熱することにより、無定形チタニアを結晶性チタニ
アに相変化させる。
【0019】酸化錫配合チタニアの塗布は、チタニアと
酸化錫との混合物からなる層を被塗装面に形成すること
である。チタニアと酸化錫との合計に対する酸化錫の割
合は、1〜95モル%、好ましくは1〜50モル%であ
る。また酸化錫配合チタニアからなる表面層の形成方法
には以下の方法を採用することができる。 (1)アナターゼ型又はルチル型チタニアの粒子と酸化
錫の粒子を含む懸濁液を被塗装面に塗布し、基材(被塗
装物)の軟化点以下の温度で焼成する。 (2)無定形チタニアの前駆体(チタンのアルコキシ
ド、キレート又はアセテートのような有機チタン化合
物、又はTiCl4またはTi(SO42のような無機チタ
ン化合物)の溶液に酸化錫の粒子を分散させてなる懸濁
液を基材の表面に塗布し、チタン化合物を常温から20
0℃の温度で加水分解と脱水縮重合に付すことにより、
酸化錫粒子が分散された無定形チタニアの薄膜を形成す
る。次いで、チタニアの結晶化温度以上の温度、且つ基
材の軟化点以下の温度に加熱することにより、無定形チ
タニアを結晶性チタニアに相変化させる。
【0020】チタニア含有シリコーン塗料の塗布は、未
硬化の若しくは部分的に硬化したシリコーン(オルガノ
ポリシロキサン)またはシリコーンの前駆体からなる塗
膜形成要素にチタニア(光触媒粒子)を分散させた塗料
を用いる。具体的には、上記塗料を基材の表面に塗布
し、塗膜形成要素を硬化させた後、光触媒を光励起する
と、シリコーン分子の珪素原子に結合した有機基は光触
媒の作用により水酸基に置換され、表面の水に対する接
触角が0°近くになり親水化(超親水化)される。この
方法は、比較的低温で塗膜形成要素を硬化せしめること
ができ、また必要に応じ何度でも塗布することができ、
且つ太陽光でも容易に親水化せしめることができる等の
利点がある。尚、用いる樹脂としては以下のものが挙げ
られる。メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ
t−ブトキシシラン、エチルトリクロルシラン、エチル
トリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチル
トリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラ
ン、エチルトリt−ブトキシシラン、n−プロピルトリ
クロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−
プロピルトリt−ブトキシシラン、n−ヘキシルトリク
ロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキ
シルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシ
ラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘ
キシルトリt−ブトキシシラン、n−デシルトリクロル
シラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリ
メトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−
デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−
ブトキシシラン、n−オクタデシルトリクロルシラン、
n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシル
トリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシ
ラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n
−オクタデシルトリt−ブトキシシラン、フェニルトリ
クロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルト
リメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェ
ニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブト
キシシラン、テトラクロルシラン、テトラブロムシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジ
メトキシジエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジクロルシラ
ン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチル
ジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキ
シシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリブロムヒド
ロシラン、トリメトキシヒドロシラン、イソプロポキシ
ヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン、ビニル
トリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシ
ラン、トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフ
ルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピ
ルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエト
キシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシ
シラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−メタア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メ
タアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−
メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン、γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイ
ソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−
ブトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、及びこ
れらの部分加水分解物若しくはこれらの混合物を使用す
ることができる。
【0021】シリコーン樹脂膜の良好な硬度と平滑性を
確保するためには、3次元架橋型シロキサンを10モル
%以上含有させるのが好ましい。更に良好な硬度と平滑
性を確保しながら樹脂膜の十分な可撓性を提供するため
には、2次元架橋型シロキサンを60モル%以下含有さ
せるのが好ましい。また、シリコーン分子の珪素原子に
結合した有機基が光励起により水酸基に置換される速度
を速めるには、シリコーン分子の珪素原子に結合する有
機基がn−プロピル基若しくはフェニル基からなるシリ
コーンを使用するのが好ましい。シロキサン結合を有す
るシリコーンに替えて、シラザン結合を有するオルガノ
ポリシラザン化合物を使用することもできる。
【0022】
【発明の実施の形態】図3は本発明に係る屋外設置部材
の具体例を示すものであり、(a)は送電線の斜視図、
(b)はアンテナの斜視図、(c)は屋根材の斜視図で
あり、図4は表面層の断面図であるが、本発明はこれら
の部材に限定されるものではない。
【0023】以下に、具体的な実施例を述べる。 (実施例1)アナターゼ型チタニアゾル(日産化学 T
A−15)とトリメトキシメチルシラン(日本合成ゴム
グラスカB液)を混合し、チタニア含有塗料組成物を
調製した。この塗料組成物の組成は、トリメトキシメチ
ルシラン1重量部、チタニア1重量部であった。この塗
料組成物を単線の被覆コードの表面に塗布し、150℃
に加熱して硬化させ表面層を形成し、この表面層にBL
B蛍光灯を用いて0.5mW/cm2の照度で5日間紫
外線を照射した。
【0024】(評価1)上記の表面層を形成した被覆コ
ード2.5mを2本の支柱間に吊るした。また比較例と
して表面層を形成していない通常のコードを表面層を形
成した被覆コードと平行に吊るした。そして、これらコ
ード全体に水まき用のシャワーを使って水をかけた。そ
の結果、比較例のコードは下向きに水滴が無数に付着し
たのに対し、実施例のコードには水滴は付着しなかっ
た。更に3分間観察すると、比較例のコードにはまだ水
滴が残っているのに対して、実施例のコードは乾いてい
た。
【0025】(実施例2)テレビ用の八木式アンテナか
ら30cmの長さに切り出したものを用意し、これに実
施例1で調製した塗料組成物を塗布し、150℃に加熱
して硬化させ表面層を形成し、この表面層にBLB蛍光
灯を用いて0.5mW/cm2の照度で5日間紫外線を
照射した。
【0026】(評価2)上記の表面層を形成したアンテ
ナの一部を水槽中に浸漬した。また比較例として表面層
を形成していないアンテナの一部を水槽中に浸漬した。
次いでこれら実施例と比較例を水平に引き上げ、水平に
保持し、水滴の付着状況を観察した。比較例は水滴が1
0個以上ぶら下がっているのが観察された。一方、実施
例は水滴の凹凸は認められず、一様に濡れている様子が
観察された。
【0027】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明によれば、送
電線、アンテナ、屋根、スキー場のリフトケーブル等の
屋外設置部材の表面に、光触媒粒子単独からなる表面層
または光触媒粒子を含む表面層を形成したので、これら
の部材を紫外線等の光触媒粒子のバンドギャップエネル
ギよりも高いエネルギの光が照射される環境に設置する
だけで、表面層の親水性を維持することができる。そし
て、表面層が親水性を維持する限り、付着した水滴は薄
い膜となり、余分な水は落下し、また雪や氷も付着しに
くくなり、その結果、送電ロス、通信障害、輸送障害或
いは重量増加による断線、折れ、変形等を防止すること
ができる。
【0028】また、表面層に光触媒粒子の親水化作用を
抑制せず光触媒粒子の酸化還元作用を抑制する粒子を含
有せしめるか、表面層と部材との間に、光触媒粒子の親
水化作用を抑制せず光触媒粒子の酸化還元作用を抑制す
る粒子を含有する保護層を設けるか、或いは、光触媒粒
子表面に光触媒粒子の親水化作用を抑制せず光触媒粒子
の酸化還元作用を抑制する粒子を含有する保護膜を設け
ることで、光触媒粒子の酸化還元作用による部材若しく
は表面層を構成する樹脂の劣化を防止しつつ親水性を維
持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光触媒粒子を含有するシリコーン樹脂表面に親
水性が付与される過程を説明した図
【図2】光触媒粒子からなる表面層に親水性が付与され
る過程を説明した図
【図3】(a)は本発明に係る屋外設置部材としての送
電線の斜視図 (b)は本発明に係る屋外設置部材としてのアンテナの
斜視図 (c)は本発明に係る屋外設置部材としての屋根材の斜
視図
【図4】表面層の断面図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04D 1/28 E04D 1/28 A (72)発明者 早川 信 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 千国 真 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 北村 厚 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送電線、アンテナ、屋根等の屋外設置部
    材において、この部材表面には光触媒粒子単独からなる
    表面層または光触媒粒子を含む表面層が形成されている
    ことを特徴とする屋外設置部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の屋外設置部材におい
    て、前記表面層の表面平均粗さRaは1μm以下である
    ことを特徴とする屋外設置部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の屋外設
    置部材において、前記表面層には光触媒粒子の親水化作
    用を抑制せず光触媒粒子の酸化還元作用を抑制する粒子
    を含有せしめたことを特徴とする屋外設置部材。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の屋外設
    置部材において、前記表面層とフレームとの間には光触
    媒粒子の親水化作用を抑制せず光触媒粒子の酸化還元作
    用を抑制する粒子を含有する保護層が設けられているこ
    とを特徴とする屋外設置部材。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の屋外設
    置部材において、前記表面層を構成する光触媒粒子表面
    には、光触媒粒子の親水化作用を抑制せず光触媒粒子の
    酸化還元作用を抑制する粒子を含有する保護膜が設けら
    れていることを特徴とする屋外設置部材。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の屋外設置部材におい
    て、前記光触媒粒子の外気に露出する部分の表面の保護
    膜は除去されていることを特徴とする屋外設置部材。
JP13783596A 1995-06-14 1996-05-31 屋外設置部材 Pending JPH09228072A (ja)

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