JPH09226346A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH09226346A
JPH09226346A JP3375796A JP3375796A JPH09226346A JP H09226346 A JPH09226346 A JP H09226346A JP 3375796 A JP3375796 A JP 3375796A JP 3375796 A JP3375796 A JP 3375796A JP H09226346 A JPH09226346 A JP H09226346A
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Tatsuhide Kawahara
辰英 川原
Yuki Izawa
友樹 井澤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、精度を必要とせず、円滑な作動を損
なわず、全閉時、シール壁とロータリダンパを風もれの
なくシールできる車両用空調装置を提供する。 【解決手段】本発明は、シール壁29を、三重同心円の
三つの円弧A,B,Cのうち、最外側の円弧Aの一端側
をP点、中間の円弧Bの中央の点をQ点、最内側の円弧
Cの他端側の点をR点としたとき、この三点を通る円弧
で形成し、シール壁29にFACE/DEF通風口3
2,33を設け、シール壁の外側にFACE通風口を開
閉する三重同心円を軸中心に回転するFACEロータリ
ダンパ34を設け、シール壁の内側にDEF通風口を開
閉する三重同心円を軸中心に回転するDEFダンパ35
を設け、FACE/DEFロータリダンパの挙動で、高
い精度を必要とせず、全閉時、シール壁とロータリダン
パとの間を風もれなくシールし、全開時、シール面がシ
ール壁とは摺動せずに回動するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に乗用車等の車
両に設置して用いられる冷暖房併用型の車両用空調装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車(車両)は冷暖房併用型
の空調装置がインスツルメントパネル部に設置されてい
て、エンジンの熱と冷凍サイクルとを併用して、車室内
を快適に空調することが行われている。
【0003】こうした車両用空調装置は、図5および図
6に示されるようにケーシング1内に、冷凍サイクルの
エバポレータ(図示しない)、エンジン冷却水の熱を放
熱するヒータ2と呼ばれる熱交換器、さらにはヒータ2
を通過する空気とヒータ2をバイパスする空気とを分配
するエアミックスダンパ3を設けた構造が用いられてい
る。
【0004】そして、ケーシング1の図示しない一端側
に設けてある空気吸込口(図示しない)から吸込まれた
空気を、エアミックスダンパ3の開度(左右の移動)に
よって所定に温調して、ケーシング1の他端側に設けて
ある吹出口、例えばFACE吹出口4(第1の吹出
口)、DEF吹出口5(第2の吹出口)といった各種の
吹出口から吹き出せるようにしてある。
【0005】具体的には、エバポレータにて熱交換され
て冷却された空気は、ヒータ2の上流にあるエアミック
スダンパ3の左右方向の作動によって、ヒータ2を通過
する空気とヒータ2をバイパスする空気とに所定に分配
されて分配量が調整され、さらにヒータ2の後流側の空
気流路部分で合流、混合されて所定の温度に調節された
後、各種の吹出口から吹き出される。
【0006】こうした車両用空調装置では、通常、車体
の所望の部位に在る吹出口から車室内へ温調された空気
を吹き出させるために、ヒータ2と吹出口、例えばFA
CE吹出口4,DEF吹出口5との間の流路部分に流路
切換装置7が設けてある。
【0007】一般には、板状のダンパを用いた構造が採
用される(図示していない)。ところが、この板状のダ
ンパを用いた構造だと、構造が複雑である上、ケーシン
グ1内の空気流路の抵抗が大きいといった難点がある。
【0008】そこで、図5および図6に示されるよう
に、構造が簡単となり、空気流路の抵抗が小さくてすむ
などの利点があるロータリダンパ8を用いた流路切換装
置7が提案されている。
【0009】これは、並行に配置されているFACE吹
出口4、DEF吹出口5の直下の空気流路部分に同部位
を遮蔽するよう円弧側を吹出口側に向けて略半円筒形の
シールケース9を設け、このシールケース9にロータリ
ダンパ8を組合わせた構造が用いられている。
【0010】詳しくは、シールケース9は、両端面壁が
ケーシング1の内側面に密着して、ケーシンング1の内
面とシールケース9の外面との間で風もれが無いよう、
ねじ等の固定具10で固定してある。
【0011】シールケース9の下部開口は、ヒータ2側
の空気流路中に開放されて流入通路としてあり、所定の
温度に調節された空気の全量がシールケース9内へ送り
込まれるようにしている。
【0012】そして、このシールケース9の円弧壁の
ち、FACE吹出口4およびDEF吹出口5と相対する
部分には、FACE通風口11およびDEF通風口12
が穿設してある。
【0013】こうしたシールケース9の内側に、同シー
ルケース9の内面と摺接自在な扇状形をなしたロータリ
ダンパ8が組合わせてある。すなわち、ロータリダンパ
8は、シールケース9の円弧壁の内面と接する、シール
ケース9の円弧形と同心円の円弧面形をなした円弧壁1
5、この円弧壁15の両端からシールケース9の端面壁
と接しながら中心側に延びて端部がシールケース9の円
弧壁と同一な軸中心となる部位に挿通してある駆動軸1
4に固定された端面壁16と有して構成されている。
【0014】これにより、ロータリダンパ8は、駆動軸
14を回転させると、円弧壁15がシールケース9の円
弧壁の内面を摺動しながら回動変位して、FACE通風
口11あるいはDEF通風口12を開閉したり、両FA
CE通風口11,DEF通風口12を閉塞して、吹出側
の流路切換が行われるようにしてある。
【0015】この流路切換にて、シールケース9に送り
込まれた空気をFACE通風口11を通過してFACE
吹出口4から、DEF通風口12を通過してDEF吹出
口5から、車室内へ吹き出させるようにしている。
【0016】すなわち、今、ロータリダンパ8を、駆動
軸14を介し、図5に示す位置から図上において右方向
に回転させて、円弧壁15の内面で形成されるダンパシ
ール面14aがFACE通風口11を完全に通過した位
置で止めると、シールケース9の内部とケーシング1の
FACE吹出口4との間に、FACE通風口11を通じ
る風路が形成され、シールケース9内に至る空気がFA
CE吹出口4から車室内へ吹き出される。
【0017】同様にロータリダンパ8を、図5に示す位
置から図上において左方向に回転させて、ダンパシール
面14aがDEF通風口12を完全に通過した位置で止
めると、シールケース9の内部とケーシング1のDEF
吹出口5との間に、DEF通風口12を通じる風路が形
成され、シールケース9内に至る空気がDEF吹出口5
から車室内へ吹き出される。
【0018】ところで、車両に搭載される空調装置は、
ロータリダンパ8で、同ロータリダンパ8とシールケー
ス9との間から風もれなく、吹出口、すなわちFACE
通風口11、DEF吹出口5を全閉させることが求めら
れている。
【0019】そこで、従来では、ロータリダンパ8とシ
ールケース9との隙間からの風もれを防ぐために、同隙
間を可能な限り小さくしたり、図7に示されるようにロ
ータリダンパ8の円弧壁14の両側端などのシール面に
シールケース9の円弧壁内面と接するシール部材17
(緩衝材等などが用いられる)を設けて、FACE通風
口11,DEF吹出口5の全閉状態時、ロータリダンパ
8とシールケース9との隙間から風がもれるのを抑制す
ることが行われている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の構造
は、シールケース9とロータリダンパ8との間の隙間を
小さく保つことが要求される。このため、両部品の加工
及びこれらの組立精度を維持するのが難しいといった難
点があった。
【0021】これに対し後者の構造は、隙間の対策では
良好な結果は得られるものの、常にシール部材17はシ
ールケース9の円弧壁に接しているために、ロータリダ
ンパ8の移動にはかなりの抵抗を伴い、ロータリダンパ
13の作動は重たくなりやすい。
【0022】このため、ロータリダンパ8の操作性が損
なわれる、すなわちロータリダンパ8の円滑な駆動が損
なわれる難点があり、こうした不具合を改善できるもの
が要望されている。
【0023】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、高い加工および組立精度
を必要とせず、かつロータリダンパの円滑な作動を損な
わずに、全閉状態時、シールケースとロータリダンパと
を風もれのない状態にシールすることができる車両用空
調装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した発明は、ケーシング中の熱交換器
と第1、第2の吹出口との間の同吹出口に近接した位置
に設けてある空気流路を遮断するシール壁を、ケーシン
グ内の点を中心とする等間隔の三重同心円により形成さ
れる三つの円弧のうち、最外側の円弧上の一端側の点を
第1の点、中間の円弧上の中央の点を第2の点、最内側
の円弧上の他端側の点を第3の点としたとき、この三つ
の点を通る円弧で形成し、同シール壁の第1、第2の吹
出口と相対する位置にそれぞれ第1、第2の通風口を設
け、同第1、第2の通風口に対し、一方の通風口を三重
同心円の中心を軸中心として回転可能で、かつシール壁
の外側に摺接して同通風口を開閉する円弧面を有する第
1のロータリダンパと、他方の通風口を三重同心円の中
心を軸中心として回転可能で、かつシール壁の内側に摺
接して同通風口を開閉する円弧面を有する第2のロータ
リダンパとを設置した構成にしたことにある。
【0025】請求項1に記載の発明によると、三重の同
心円弧と交叉する円弧状をなすシール壁に対して、シー
ル壁の外側の第1のロータリダンパが三重同心円の中心
を軸中心として回動可能になっているから、全閉位置に
在る第1のロータリダンパは開側に作動させると、同ダ
ンパのシール面がシール壁の外側面から離れながら全開
位置まで回動変位して、一方の通孔を開放させる。
【0026】また第1のロータリダンパを全開位置まで
戻せば、今度はシール面がシール壁の外側面に外方から
面接触して密着するので、通孔は隙間なく閉じられる
(全閉)。そして、第1のロータリバンパは、その全閉
位置で止まり、シール壁との間で隙間がない状態を保
つ。
【0027】一方、全閉位置に在る第2のロータリダン
パを開側に作動させると、同ダンパは、シール面がシー
ル壁の内側面から離れながら全開位置まで回動変位し
て、他方の通孔を開放させる。
【0028】また第2のロータリダンパを全閉位置まで
戻せば、今度はシール面がシール壁の内側面に内方から
面接触して密着するので、通孔は隙間なく閉じられる
(全閉)。そして、第2のロータリバンパは、その全閉
位置で止まり、シール壁との間で隙間がない状態を保
つ。
【0029】こうした第1、第2のロータリダンパの挙
動により、部品の高い加工および組立精度を必要とせず
に、全閉状態時にはシール壁とロータリダンパとの間を
風もれのない状態にシールできるようになる。
【0030】しかも、各ロータリダンパは、全開側に移
動するときには、シール面がシール壁から完全に離れて
回動、すなわちシール壁とは摺動(接触)せずに回動す
るので、摩擦抵抗の付加はなく、円滑な作動が約束され
る。
【0031】請求項2に記載した発明は、上記目的に加
え、ダンパ構造の簡素化を図るために、請求項1に記載
のシール壁をケーシングと一体成形したことにある。請
求く3に記載した発明は、上記目的に加え、第1、第2
のロータリダンパの支持構造の簡素化を図るために、請
求項1又は請求項2に記載の第1、第2のロータリダン
パをそれぞれ回転可能に支持する軸を三重同心円の中心
を軸中心とする二重同心軸で構成したことにある。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図4に
示す一実施形態にもとづいて説明する。図1は、本発明
を適用した車両用空調装置の吹出系廻りの側断面図、図
2は同部位の縦断面図をそれぞれ示し、図中21は例え
ば自動車のインスツルメントパネル部(図示しない)に
設置された空調装置のケーシングである。
【0033】ケーシング21は、例えば箱状に形成さ
れ、一端側となる図示しない下部側には空気吸込口が遠
心ファン(いずれも図示せず)と共に設けられている。
またケーシング21の、他端側となる上部壁には、温調
した空気を車室内に配風するための吹出口、例えば第1
の吹出口としてのFACE吹出口22と第2の吹出口と
してのDEF吹出口23とが並設されている。
【0034】そして、ケーシング21の内部に、空気吸
込口とFACE吹出口22,DEF吹出口23との間を
連通するような空気流路24を形成している。この空気
流路24中には、空気吸込口側から、冷凍サイクルのエ
バポレータ(図示しない)、エンジン冷却水の熱を放熱
するヒータ25と呼ばれる熱交換器、同ヒータ25を通
過する空気とヒータ25をバイパスする空気とを分配す
るエアミックスダンパ26が設けられている。
【0035】またヒータ25と吹出口22,23との間
の流路部分、具体的には吹出口22,23の直下には、
ロータリダンパ式の流路切換装置28が設けられてい
て、エアミックスダンパ26の開度によって所定に温調
された空気をFACE吹出口22,DEF吹出口23か
ら車室内へ吹き出せるようにしている。
【0036】この流路切換装置28に本発明が適用され
ている。この流路切換装置28の構造について説明すれ
ば、図中29は略半円筒形をなしたシール壁である。
【0037】シール壁29は、円弧側が吹出口側に向
き、開口側がヒータ26側に向いて、FACE吹出口2
2,DEF吹出口23と近接するように配置されてい
る。このシール壁29の周部は、例えばケーシング21
の周壁と一体に連続していて、空気流路24を遮ってい
る。つまり、シール壁29はケーシング1と一体成形し
てある。
【0038】このシール壁29には特別な円弧形状が設
定してある。具体的には、図3に示されるように円弧P
QRを通過する円弧形状をなしている。
【0039】すなわち、円弧PQRは、ケーシシング1
内の在る点、例えば図1および図2に示されるようにヒ
ータ25の上側となるケーシング1の両内壁部分21
a,21bをシール壁29の長手方向に沿って貫通して
いる二重同心軸、例えば中空の駆動軸30(第1)およ
び同駆動軸30を摺動自在に挿通している駆動軸31
(第2)の軸心を中心とする略等間隔の三重同心円によ
り形成される三つの仮想円弧A,B,Cを描き、このう
ち最外側の円弧A上にある一端側の点、例えばFACE
吹出口側の端となる点をP点(第1点)と定め、中間の
円弧B上において中央の点となる部位をQ点(第2点)
と定め、最内側の円弧C上にある他端側の点、例えばD
EF吹出口側の端となる点をRと定め、これら三つの点
PQRを通る円弧で形成してある。
【0040】つまり、円弧PQRは、同心円弧A,B,
Cとは各PQR点で交叉する特別な形状をなしている。
こうして構成されたシール壁29には、FACE吹出口
22と相対する位置にFACE通風口32(第1の通風
口に相当)が設けられ、DEF吹出口23と相対する位
置にDEF通風口33(第2の通風口に相当)が設けら
れていて、シール壁29に到達した空気をFACE吹出
口22、DEF吹出口23へ導く通風路を形成してい
る。
【0041】そして、このシール壁29の外側には、F
ACE通風口32を開閉するFACEロータリダンパ3
4(第1のロータリダンパに相当)が設けられ、また内
側にはDEF通風口33を開閉するDEFロータリダン
パ35(第2のロータリダンパに相当)が設けられてい
る。
【0042】FACEロータリダンパ34は、図4
(b)に示されるように例えばFACE通風口32が在
るシール壁29の外面の円弧形状にならう円弧面をもつ
円弧壁36を有していて、この円弧壁36の内面がシー
ル壁29の外面に沿って接触して、FACE通風口32
を遮閉している。なお、円弧壁36の内面にはシール壁
29の外面に密接する円弧面のダンパシール面36aが
形成してある。
【0043】そして、円弧壁36は、ケーシング21の
一方の内壁、例えばシール壁29の一端部を摺動自在に
貫通して内壁部分21aの内面に沿いに下方へ延びる端
面壁37を介して、駆動軸31の外面に摺動自在に嵌挿
してある駆動軸30に連結されている。
【0044】つまり、FACEロータリダンパ34は、
三重同心円A,B,Cの中心を軸中心として回転可能に
支持してある。そして、このダンパ構造により、例えば
駆動軸30の端部に在るレバー38で全閉位置に在るロ
ータリダンパ34を開側、すなわち右側へ回動させれ
ば、図4(a)に示されるように同心円形状と三重同心
の各部を交叉する円弧形状との差異によって、ロータリ
ダンパ34のダンパシール面36aがシール壁29の外
面(外側面)から離反する方向に移動しながら全開位置
(右側端)へ回動変位してFACE通風口32が開放さ
れ、全閉位置へ戻せばダンパシール面36aがシール壁
29の外面に外側から同シール壁29の円弧形状に沿っ
て面接触(摺接)して同FACE通風口32を閉塞する
挙動が得られるようにしてある。
【0045】またDEFロータリダンパ35は、図4
(b)に示されるように例えばDEF通風口33が在る
シール壁29の内面の円弧形状にならう円弧面を有する
円弧壁39を有していて、この円弧壁39の外面がシー
ル壁29の内面に接触して、DEF通風口33を遮閉し
ている。なお、円弧壁39の外面にはシール壁29の外
面に密接する円弧形のダンパシール面39aが形成して
ある。
【0046】そして、円弧壁39は、ケーシング21の
他方の内壁、例えばシール壁29の内壁部分29bの内
面に沿いに下方へ延びる端面壁40を介して、ボス部4
2で回動自在に支持してある駆動軸31に連結されてい
る。
【0047】つまり、DEFロータリダンパ35は、三
重同心円A,B,Cの中心を軸中心として回転可能に支
持してある。そして、このダンパ構造により、例えば駆
動軸31の端部に在るレバー41で全閉位置に在るロー
タリダンパ34を開側、すなわち左側へ回動させれば、
図4(c)に示されるように同心円形状と三重同心円の
各部を交叉する円弧形状との差異によって、ロータリダ
ンパ34のダンパシール面39aがシール壁29の内面
(内側面)から離反する方向に移動しながら全開位置
(左側端)へ回動変位してDEF通風口33が開放さ
れ、全閉位置(右側端)へ戻せばダンパシール面39a
がシール壁29の内面に内側から同シール壁29の円弧
形状に沿って面接触(摺接)してDEF通風口33を閉
塞する挙動が得られるようにしてある。
【0048】つぎに、このように構成された車両用空調
装置の作用について説明する。今、図示しない空気吸込
口から空気が導入されたとする。すると、この空気は、
図示しない遠心ファンにて圧送され、図示しないエバポ
レータと熱交換して冷却された後、ヒータ25の上流部
に在るエアミックスダンパ26により、ヒータ25を通
過して加熱(熱交換による)される空気と、ヒータ25
をバイパスする空気とに分配される。
【0049】この冷却空気と加熱空気とに分流された空
気は、ヒータ25の後流の空気流路部分で合流し、所定
の温度に調整されて、シール壁29内に導入される。そ
して、この温調された空気が、流路切換装置28を通じ
て、各種の吹出口、つまりFACE吹出口22、DEF
吹出口23から車室内へ吹き出される。
【0050】すなわち、FACE吹出口22から車室内
へ温調空気を吹き出させるときは、図1、図2および図
4(b)に示すFACE通風口32の全閉状態から駆動
軸30を図上において右回転する。
【0051】すると、図4(b)に示されるようにシー
ル壁29の外壁面P11 と接触しているFACEロー
タリダンパ34の円弧壁36は、駆動軸30の軸心を中
心として回転変位する。
【0052】具体的には、FACEロータリダンパ34
の円弧壁36は、三重の同心円弧A,B,Cと交叉する
円弧PQRに対して外側に離れる方向を描きながら回動
変位する。
【0053】それ故、FACEロータリダンパ34は、
図4(a)に示されるようにダンパシール面36aがシ
ール壁29の外壁面P11 から離れながら全開位置ま
で回動変位する。
【0054】これにより、シール壁29のFACE通風
口32は、FACEロータリダンパ34による空気抵抗
がない全開状態となって開放され、温調された空気が同
通風口32を経てFACE吹出口22から車室内へ吹き
出される。
【0055】またこの位置から、今度は駆動軸30を図
上において左回転させると、FACEロータリダンパ3
2のダンパシール面36aはシール壁29の外壁面P1
1に戻る。
【0056】このとき、シール壁29は、三重同心円
A,B,Cと交叉する円弧PQR(P111 )をな
しているから、同心円A上を移動するダンパシール面3
6aの先端P2 の軌跡は、外側からシール壁29のP1
点で交叉し、同じく同心円B上を移動するダンパシール
面36aの先端Q2 の軌跡は、外側からシール壁29の
1 点で交叉する。
【0057】つまり、戻るFACEロータリダンパ34
は、ダンパシール面36aがシール壁29の外側面に外
方から面接触して密着する。これにより、全閉位置での
FACEロータリダンパ34は、シール壁29とは隙間
なく接触するので、FACE通風口32は隙間なく閉じ
られる(全閉)。
【0058】そして、FACEロータリバンパ34は、
その全閉位置で止まり、シール壁29との間で隙間がな
い状態、すなわちFACE通風口32からの風もれがな
い状態を維持し、吹き出しを止める。
【0059】またDEF吹出口23から車室内へ温調空
気を吹き出させるときは、図1および図2に示すDEF
通風口33の全閉状態から駆動軸31を図上において左
回転する。
【0060】すると、図4(b)に示されるようにシー
ル壁29の外壁面QRと接触しているDEFロータリダ
ンパ35の円弧壁39は、駆動軸31の軸心を中心とし
て回転変位する。
【0061】具体的には、DEFロータリダンパ35の
円弧壁39は、三重の同心円弧A,B,Cと交叉する円
弧PQRに対して内側に離れる方向を描きながら回動変
位する。
【0062】それ故、DEFロータリダンパ35は、図
4(c)に示されるようにシール面39aがシール壁2
9の内壁面QRから離れながら全開位置まで回動変位す
る。これにより、シール壁29のDEF通風口33は、
DEFロータリダンパ35による空気抵抗がない全開状
態となって開放され、温調された空気が同通風口33を
経てDEF吹出口23から車室内へ吹き出される。
【0063】またこの位置から、今度は駆動軸31を図
上において右回転させると、DEFロータリダンパ35
のダンパシール面39aはシール壁29の外壁面QRに
戻る。
【0064】このとき、シール壁29は、三重同心円
A,B,Cと交叉する円弧PQRをなしているから、F
ACEロータリダンパ34の場合と同様に、同心円B上
を移動するダンパシール面39aの後端Q3 の軌跡は、
内側からシール壁29のQ点で交叉し、同じく同心円C
上を移動するダンパシール面39aの先端R3 の軌跡
は、内側からシール壁29のR点で交叉する。
【0065】つまり、戻るDEFロータリダンパ35
は、ダンパシール面39aがシール壁29の内側面に内
方から面接触して密着する。これにより、全閉位置での
DEFロータリダンパ35は、シール壁29とは隙間な
く接触するので、DEF通風口33は隙間なく閉じられ
る(全閉)。
【0066】そして、DEFロータリバンパ35は、そ
の全閉位置で止まり、シール壁29との間で隙間がない
状態、すなわちDEF通風口33からの風もれがない状
態を維持し、吹き出しを止める。
【0067】このようにシール壁29の円弧に対して、
交叉したり離反したりする方向に回動変位するロータリ
ダンパ34,35の挙動を用いた開閉構造を採用によ
り、FACE通風口32、DEF通風口33共、シール
壁29との直接接触により隙間のない全閉状態に維持さ
せることができる。
【0068】この結果、部品の高い加工および組立精度
を必要とせずに、風もれのない状態にシールできる。し
かも、各ロータリダンパ34、35は、全開までの作動
過程においてダンパシール面36a,39aがシール壁
29から完全に離れて回動、すなわちシール壁29とは
摺動(接触)せずに回動するので、摩擦抵抗の付加はな
く、円滑な作動が約束され、円滑な駆動、効率のよい各
ロータリダンパ34,35の操作が可能となる。
【0069】またシール壁29をケーシング1と一体成
形したことにより、ダンパ構造の簡素化を図ることがで
きる。加えて、FACEロータリダンパ34、DEFロ
ータリダンパ35をそれぞれ回転可能に支持する軸部
(軸)を三重同心円A,B,Cの中心を軸中心とする二
重同心軸30,31で構成したので、両ロータリダンパ
34,35の支持構造の簡素化が図れる。
【0070】なお、上述した一実施形態では、本発明を
FACE吹出口、DEF吹出口を有する車両用空調装置
に適用したが、これに限らず、それ以外の吹出口を有す
る車両用空調装置、例えばFOOT吹出口等などを有す
る車両用空調装置に本発明を適用してもよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、円弧形のシール壁に対して、交叉したり離
反したりする方向に移動する第1、第2のロータリダン
パの挙動により、部品の高い加工および組立精度を必要
とせずに、全閉状態時、シール壁とロータリダンパとの
間を風もれのない状態にシールできる。
【0072】しかも、各ロータリダンパは、全開側に移
動するときには、シール面がシール壁から完全に離れて
回動、すなわちシール壁とは摺動(接触)せずに回動す
るので、摩擦抵抗の付加はなく、円滑な作動が約束さ
れ、ロータリダンパを円滑に作動させることができ、同
ロータリダンパの効率の良い操作が可能となる。
【0073】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加え、ダンパ構造の簡素化を図ることが
できるという効果を奏する。請求項3に記載の発明によ
れば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、、第
1、第2のロータリダンパの支持構造の簡素化を図れる
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用空調装置の流
路切換構造廻りを示す側断面図。
【図2】同流路切換構造廻りの縦断面図。
【図3】同流路切換構造を構成する、FACE/DEF
ロータリダンパと組合うシール壁の円弧形状を説明する
ための図。
【図4】同円弧形状のシール壁に対する内・外のロータ
リダンパの開閉に伴う挙動を説明するための図。
【図5】従来の車両用空調装置の流路切換構造を説明す
るための側断面図。
【図6】同流路切換構造の縦断面図。
【図7】同流路切換構造を構成しているロータリダンパ
廻りの構造を説明するための図。
【符号の説明】 21…ケーシング 22…FACE吹出口(第1の吹出口) 23…DEF吹出口(第2の吹出口) 24…空気流路 25…ヒータ(熱交換器) 29…シール壁 30,31…駆動軸(二重同心軸) 32…FACE通風口(第1の通風口) 33…DEF通風口(第2の通風口) 34…FACEロータリダンパ(第1のロータリダン
パ) 35…DEFロータリダンパ(第2のロータリダンパ) 36a,39a…ダンパシール面(円弧面) A,B,C…三重同心円 P…第1点 Q…第2点 R…第3点。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングの一端側に空気吸込口を設
    け、他端側に至る空気流路中に吸込み空気を温調する熱
    交換器を配設し、他端側に温調した空気を車室内に配風
    する第1、第2の吹出口を設けた車両用空調装置におい
    て、 前記ケーシング中の前記熱交換器と第1、第2の吹出口
    との間の同吹出口に近接した位置に前記空気流路を遮断
    するシール壁を設け、 前記シール壁を、前記ケーシング内の点を中心とする等
    間隔の三重同心円により形成される三つの円弧のうち、
    最外側の円弧上の一端側の点を第1の点、中間の円弧上
    の中央の点を第2の点、最内側の円弧上の他端側の点を
    第3の点としたとき、この三つの点を通る円弧で形成
    し、 同シール壁の前記第1、第2の吹出口と相対する位置に
    それぞれ第1、第2の通風口を設け、 同第1、第2の通風口に対し、一方の通風口を前記三重
    同心円の中心を軸中心として回転可能で、かつ前記シー
    ル壁の外側に摺接して同通風口を開閉する円弧面を有す
    る第1のロータリダンパと、他方の通風口を前記三重同
    心円の中心を軸中心として回転可能で、かつ前記シール
    壁の内側に摺接して同通風口を開閉する円弧面を有する
    第2のロータリダンパとを設置してなることを特徴とす
    る車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記シール壁を前記ケーシングと一体成
    形してなることを特徴とする請求項1に記載の車両用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 前記第1、第2のロータリダンパをそれ
    ぞれ回転可能に支持する軸を前記三重同心円の中心を軸
    中心とする二重同心軸としたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100598422B1 (ko) * 2005-12-16 2006-07-10 (주)티원엔지니어링 풍량조절 및 방향전환 댐퍼를 갖는 공기조화기
JP2010120441A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Calsonic Kansei Corp 空調風吹き出し機構
JP2011207307A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Denso Corp 空気通路調節装置

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