JPH09223146A - 翻訳方法 - Google Patents

翻訳方法

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JPH09223146A
JPH09223146A JP8029092A JP2909296A JPH09223146A JP H09223146 A JPH09223146 A JP H09223146A JP 8029092 A JP8029092 A JP 8029092A JP 2909296 A JP2909296 A JP 2909296A JP H09223146 A JPH09223146 A JP H09223146A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】訳語選択による相反する学習内容も生かし、後
の翻訳において最も期待値の高い訳語を反映でき、ユー
ザの訳語選択・後編集の手間を軽減する。 【解決手段】文字を入力する入力工程1と、学習情報を
保持する学習辞書を含み、入力された自然言語文を第2
言語へ変換するための知識情報を収容する辞書を用いて
第1言語から第2言語へ翻訳処理すると共に学習辞書の
内容を用いてある文のある語に対する最も期待値の高い
学習内容を選択し該選択した学習内容を反映させる翻訳
工程6と、該翻訳工程による翻訳結果を出力する出力工
程4と、訳語の選択をする訳語選択工程2と、該訳語選
択工程を介してなされた訳語選択の内容に基づいて、見
出し語と訳語の関係が相反する複数の選択内容、及び一
つの見出し語に対する最後の選択以前の選択内容を学習
可能とし、以降の翻訳にて有効な学習となるよう学習辞
書内容を制御する学習制御工程3とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】この発明は、第1言語の文を
第2言語の文に翻訳する機械翻訳方法に関する。
【従来の技術】機械翻訳とは、コンピュータを利用して
ある言語による文章を自動的に別の言語の文章に変換す
る技術である。そして、コンピュータ技術を含め電子技
術や半導体技術の目覚ましい発展に伴い、手軽に誰でも
がコンピュータを利用することが可能になり、また、自
然言語処理技術の向上、計算機能力の向上など機械翻訳
技術の分野を取り巻く環境の一層の進展に伴って、高い
品質の訳文を提供することが可能になり、近年、機械翻
訳システムに対する注目が高まっている。ところで、機
械翻訳に求められることは、速く、しかも、原文の内容
を正しく反映して言語としておかしくない訳文を生成す
ることである。しかしながら、原文書には様々な種類が
あり、様々な表現があって全てのユーザの全ての原文の
訳文を満足のゆくように訳出させるほどに充実した大量
の知識を翻訳辞書として提供するには至っていない。現
状では、これに対処するための手段として、各種専門用
語辞書、ユーザ辞書を利用可能にしたり、訳語学習機能
を提供する程度にとどまっている。専門用語辞書は、原
文書にしたためられた内容を訳出するにあたり、その現
文書が対象としている分野に依存した訳語を訳文に反映
するためのものであり、その分野独特の表現を踏襲する
ために用いる辞書である。また、ユーザ辞書は、ユーザ
固有の表現・語句を見出し語として定義し、その訳語を
指定するためのものである。また、訳語学習機能は、そ
の他の一般的な語に対して、文書に応じてユーザの所望
する訳語を学習させ、以降の翻訳においてその学習内容
を反映させることで、再度ユーザが訳語の選択をする必
要を省くように機能するものであり、ユーザの好みを訳
文に自然に反映させることができるようにするために、
重要な機能である。訳語学習機能においては、同じ見出
し語に対して、異なる箇所で、異なる訳語を選択した場
合、基本的に最後の選択結果が学習される。しかし、実
際には、このように異なる箇所で、異なる訳語を選択す
るといった相反する選択が行われた場合、最新の選択に
よる訳語が学習結果に反映されて、その後の翻訳に影響
を与えるようにすることが好ましいとは限らない。つま
り、個々の文における単語の使われ方によって、訳語を
そこだけ変えたいというようなケースは多々あり、この
ような場合に、最新の選択を次の翻訳に反映させてしま
うと、その部分でユーザは再選択をしなければならない
ことになり、使いにくいものとなる。また、以降の翻訳
には反映させる必要のない(学習の必要がない)、その
一文にのみ妥当な選択であることもある。そのため、機
械翻訳システムにおいては、学習の要・不要について
は、これまではユーザが意識的に指定するか、あるい
は、学習不要な語については訳語学習機能の使用を避け
るいったことを行う必要があった。
【発明が解決しようとする課題】上記のように、機械翻
訳システムにおいては、ユーザの満足のゆく訳文を、全
てのユーザに提供できる程、充実した大量の知識を翻訳
辞書として提供するには至っていないことから、現状で
は、これに対処するための手段として、各種専門用語辞
書、ユーザ辞書を利用可能にしたり、訳語学習機能を持
たせたりしている。そして、専門用語辞書、ユーザ辞書
を利用可能にすることで、分野対応の、あるいはユーザ
の好みに適合する訳出を可能にしている。また、ユーザ
の訳語利用傾向を反映させてユーザ気に入らない訳をで
きるだけ避けるようにするために、あるのが訳語学習機
能であるが、しかし、従来の訳語学習機能では、−般的
に、時間的により新しい選択結果を学習し、後の翻訳に
反映するような構成になっている。そのため、ユーザが
意識しないで訳語選択を行うことにより、ある一文だけ
に有効で後の文に反映させる必要のない学習が行われて
しまったり、学習が必要か否かを判断して、コマンドを
使い分ける必要がある、など使い勝手の悪い一面を残し
ているという問題があった。また、語と語の共起の仕方
によって、同じ見出し悟に対して、異なる訳語を学習し
わけたくてもできず、後の学習が先の学習を打ち消して
しまうという問題もあった。そこで、この発明の目的と
するところはは、上記問題点に対処するため、相反する
学習内容も生かし、後の翻訳において最も期待値の高い
訳語を反映でき、結果としてユーザの訳語選択・後編集
の手間を軽減することができるようにした機械翻訳方法
を提供することにある。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はつぎのようにする。すなわち、本発明は、
文字を入力するための入力ステップと、学習情報を保持
する学習辞書を含み、前記入力された第1言語による自
然言語文を第2の言語に変換するための知識情報を保持
する辞書手段の知識情報を用いて第1言語の単語列を前
記第2の言語の単語列に変換する翻訳ステップと、前記
翻訳ステップにおける翻訳結果を出力する出力ステップ
と、訳語の選択をするための訳語選択ステップと、この
訳語選択ステップによる訳語選択の内容に基づいて見出
し語と訳語の関係が相反する複数の選択内容、および1
つの見出し語に対する最後の選択以前の選択内容を学習
可能とすると共に、以後の翻訳において有効とすべく前
記辞書手段の学習辞書内容を制御する学習制御ステップ
とを具備する。そして、入力ステップにより第1言語に
よる自然言語文を入力すると、翻訳ステップにおいては
この入力された第1言語による自然言語文を第2の言語
に変換するための知識情報を保持する辞書手段の知識情
報を用いて第1言語の単語列を前記第2の言語の単語列
に変換する。そして、出力ステップにより前記翻訳ステ
ップにおける翻訳結果が出力される。翻訳結果を見て修
正したい訳語があった場合、訳語選択ステップではその
選択をするための候補を一覧表示し、訳語選択操作指示
すると訳語選択ができる。そして、学習制御ステップで
はこの訳語選択ステップによる訳語選択の内容に基づい
て見出し語と訳語の関係が相反する複数の選択内容、お
よび1つの見出し語に対する最後の選択以前の選択内容
を学習可能とすると共に、以後の翻訳において有効とす
べく前記辞書手段の学習辞書内容を制御する。これらに
より、また、さらに翻訳ステップにおいては、第1言語
の単語列を前記第2の言語の単語列に変換するにあた
り、前記学習辞書の内容を用いて、ある文のある語に対
する最も期待値の高い学習内容を反映させるようにする
と、相反する学習内容も生かし、後の翻訳において最も
期待値の高い訳語を反映できるようになり、結果として
ユーザの訳語選択・後編集の手間を軽減することができ
るようになる。また、システム構成としては、文字を入
力するための入力手段と、入力された第1言語による自
然言語文を第2の言語に変換するための知識情報を保持
する辞書手段と、前記辞書手段の知識情報を用いて第1
言語の単語列を前記第2の言語の単語列に変換する翻訳
手段と、前記翻訳手段が出力する翻訳結果を出力する出
力手段と、訳語の選択をするための訳語選択手段と、こ
の訳語選択手段を介して行なわれた訳語選択の内容に基
づいて見出し語と訳語の関係が相反する複数の選択内
容、および1つの見出し語に対する最後の選択以前の選
択内容を学習可能とすると共に、以後の翻訳において有
効とすべく前記辞書手段の学習辞書内容を制御する学習
制御手段とを具備する。本システムは、入力手段より第
1言語である自然言語の文および単語列が入力されると
制御手段に送られ、制御手段はその入力データを翻訳手
段に送る。翻訳手段は、辞書手段内の知識を用いて翻訳
処理を行ない、制御手段を介して出力手段に訳文を出力
する。翻訳結果に対し、ユーザにより訳語選択手段を介
して訳語選択が行なわれるとその内容は一旦、制御手段
へ送られる。制御手段は選択内容に沿って出力手段に訳
語の置換表示の命令を送り、訳語の置換が行なわれる。
一方、選択内容は学習制御手段へも送られる。学習制御
手段では過去の訳語選択内容を学習辞書に記録する。同
じ見出し語に対して異なる選択が行なわれる度に、選択
内容が記録され、かつ、その時点までに翻訳処理・後編
集処理を終えた文の範囲内に生起する当該見出し語に関
して、訳語の種類毎の頻度も記録される。この頻度を元
に、以後の翻訳処理における学習訳語群中からデフォル
ト訳語を選定し、学習辞書に記録する。翻訳手段におけ
る翻訳処理では訳語を決定する際に、学習辞書を参照す
る。新規に翻訳する文が、学習辞書に記録された訳語選
択条件群のいずれかにマッチするものであれば、その条
件時に選択された訳語をその文の訳語として決定する。
見出し語は一致するが共起語が一致しない場合は、デフ
ォルト訳語を訳語として決定する。このように作用する
ことにより、1つの見出し語に対して相反する訳語が選
択されても、一方が無効になることなく、共起語を条件
にすることにより、すべてを学習知識として、以後の翻
訳に生かすことができる。かつ、過去の生かされた訳語
の頻度を元に、後の翻訳において最も期待値の高い訳語
を推定し、デフォルト訳語として記憶することにより、
ユーザの後編集作業を軽減することができるようにな
る。
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の具体例の説明をする。図1は、本発明の一具体例と
しての機械翻訳システムの構成を示したブロック図であ
る。図において、1は入力部、2は訳語選択部、3は学
習制御部、4は出力部、5は制御部、6は翻訳部、7は
辞書部である。入力部1は翻訳対象となる文の入力や各
種コマンドの入力を行なうためのものであって、制御部
5に対し、翻訳対象となる文の入力や各種コマンドの入
力を行なうためのものである。入力部1としては、通
常、キーボード、マウスなどが用いられる。翻訳対象文
の入力には、キーボードによる場合の他、OCR(光学
式文字読取装置)、フロッピディスク、磁気テープ、磁
気ディスク、光磁気ディスクなどからの読み込みも考え
られる。出力部4は、翻訳部6の出力である翻訳結果を
出力したり、入力部1や訳語選択部2から制御部5への
各種命令に対する制御部5からの応答を表示するための
ものである。出力部4としては表示手段、例えば、CR
T表示装置や液晶表示装置、プラズマディスプレイなど
の如き画像表示用ディスプレイなどが通常使用されるこ
とになるが、翻訳結果の出力には、印刷機(プリンタ)
などの印字手段、あるいは直接、フロッピディスク、磁
気テープ、磁気ディスクなどの記録媒体ヘ出力する場合
や他のメディアヘ送信する送信手段(通信手段)を適用
することもできる。制御部5はシステム全体の制御の中
枢であって、システム全体の動きを制御するためのもの
である。訳語選択部2は、編集モード時に訳語の選択を
するためのものであり、編集モード時において入力部1
からの操作により制御部5を介して与えられるユーザの
指示対応に訳語選択を行うものである。学習制御部3
は、訳語選択部2を介して行なわれた訳語選択の内容に
基づいて、見出し語と訳語の関係が相反する複数の選択
内容、および一つの見出し語に対する最後の選択以前の
選択内容などの学習制御を行って辞書部7における学習
辞書部7bの学習辞書情報の記録や更新などの制御を行
うと共に、翻訳部6での翻訳において有効な学習情報を
与えることのできるように学習辞書部7bの学習辞書内
容を制御するものである。翻訳部6は入力部1から入力
され、制御部5を介して与えられた原文(第1言語の文
書)を、辞書部7の持つ各種の情報(知識)を参照して
翻訳する処理を実施する部分であり、最も期待値の高い
訳語の決定を行う学習内容選択手段6aを有している。
翻訳部6は翻訳処理にあたっては辞書部7の持つ知識を
用いて翻訳を実施する。辞書部7は、翻訳処理に必要な
各種の辞書情報や規則を保持するものであり、語彙部7
a、学習辞書部7b、形態素解析規則7c、構文・意味
解析規則7d、変換規則7e、生成規則7f、形態素生
成規則7gからなる。これらのうち、語彙部7aとは語
彙の情報を集めた辞書部分であり、学習辞書部7bとは
ユーザの訳語選択により学習された学習内容を収納する
辞書である。また、形態素解析規則7cは入力文書を形
態素に分けるための解析規則情報を保持した部分であ
り、構文・意味解析規則7dは入力文書を構文解析し、
意味解析するための規則情報を保持した部分であり、変
換規則7eは第1言語から第2言語への変換のための規
則情報を保持した部分である。また、生成規則7fは第
2言語を生成するための規則情報を保持した部分であ
り、形態素生成規則7gは第2言語の形態素を生成する
ための規則情報を保持した部分である。次に、上記構成
の本システムの作用を説明する。入力部1より処理対象
の原文が入力されると、この原文は制御部5へ送られ
る。そして、制御部5はこの原文のデータを翻訳部6へ
送って翻訳処理させることになる。原文のデータを受
け、ユーザから翻訳指示が与えられると翻訳部6は、辞
書部7の知識・規則を利用してこの入力原文に対して、
第2言語の文、あるいは第1言語の文字列を含んだ第2
言語の文への翻訳処理を行う。翻訳処理にあたり、ある
見出し語に対する訳語を決定する際には、学習辞書部7
bを参照し、学習内容選択手段6aを用いて、最も期待
値の高い訳語の決定を行う。入力原文に対する翻訳処理
を終了すると、翻訳部6はその翻訳結果を制御部5に渡
し、制御部5はこの翻訳結果を出力部4へ送って出力さ
せ、一通りの処理を終える。翻訳結果をみてユーザが修
正の必要があると判断すると、ユーザがそのための操作
を入力部1から行なうが、当該操作により編集のモード
に入ることになる。すなわち、編集のモードは、ある文
の翻訳結果が得られた状態で、ユーザが入力部1を操作
して制御部5に、ある語に対する訳語選択機能起動の命
令を与えることで移行する。そして、この訳語選択機能
起動の命令が与えられると、制御部5は、訳語選択部2
へ訳語選択開始の信号を送る。訳語選択部2は、この訳
語選択開始の信号を受け取ると、ユーザに訳語選択を促
すための画面を出力部1へ表示させるための信号を制御
部5へ送る。一方、制御部5は翻訳部6に指令を与えて
画面のカーソル位置にある語についてその訳語候補を辞
書部から取得させる。翻訳部6はこの取得した訳語候補
を制御部5に渡し、制御部5ではそれを訳語選択部2へ
渡すので、訳語選択部2は候補一覧とし、この一覧から
目的の語を選択できるような画面にして制御部5に渡
し、さらに制御部5はこれを出力部4の画面上に表示さ
せるようにする。これにより、出力部1には選択をガイ
ドする訳語候補一覧と操作ボタンなどが画面表示される
ことになり、この画面を見てユーザが訳語選択の操作を
入力部1から行うと、その内容は制御部5に与えられ、
制御部5は当該選択内容に沿った表示命令を出力部4へ
与えて表示させると共に、選択内容に沿った指令(選択
指示)を訳語選択部2に与える。訳語選択部2は当該指
令をさらに学習制御部3に送ると共に、制御部5を介し
て翻訳部6にも送る。この指令を受け取ることにより、
置き換え指令が出され、また、一方、学習制御部3では
辞書部7における学習辞書部7bの内容と今回の選択内
容などから学習辞書部7bの該当部分の学習内容の更新
を行ない、以降の翻訳処理に反映されることになる。翻
訳結果に対し、必要な箇所について、上述の編集のモー
ドによる上述のような処理を行なうことで、必要箇所で
の所望の訳語を指定しての翻訳結果が得られ、また、学
習情報が辞書部7に学習されることになる。以上は大ま
かな処理動作の説明であり、本システムでは個々の文に
おける単語の使われ方に応じて特定の訳語か望ましい、
特定の訳語を学習させたいという場合に、その学習がそ
の後の翻訳に影響を与えないように工夫しており、この
点に特徴があるので、以下その詳細を具体的に説明す
る。 <制御部3での対話的翻訳処理>制御部3における対話
的な翻訳処理の流れを図2に示す。編集部5は、入力部
1から何等かのキー入力があると、それぞれのキー・コ
マンドに応じた処理を行なう。入力部1より終了命令が
入力されると(ステップS201)全ての処理を終了す
る。入力部1より翻訳指示命令を受けた場合には(ステ
ップS202)、ステップS207へ進み、指示対象文
に対する翻訳処理開始命令を翻訳部6へ送る。翻訳部6
における翻訳処理の流れについては別の図を用いて後に
説明する。翻訳処理が終了するとステップS208へ進
み、出力部4に対して訳文を表示する命令を送る。入力
部1より文字キーの入力があった場合には(ステップS
203)、ステップS209へ進み、原文の文字列とし
て出力部4へ表示命令を送る。入力部1より編集キーの
入力があった場合には(ステップS204)、ステップ
S210へ進み、編集処理を行なう。入力部1より訳語
選択の命令が入力された場合には(ステップS20
5)、ステップS206へ進み、訳語選択部2に対して
訳語選択を起動する命令を送り、訳語選択機能が起動さ
れる。入力部1より入力されたのがその他のキー・命令
の場合は、ステップS211に進み、その入力に応じた
処理を行う。 <訳語選択部2での処理>続いて、訳語選択部2におけ
る処理の流れを図3に示す。制御部5より、訳語選択機
能起動の命令が送られてくると、訳語選択部2は、制御
部5を通じて表示部4へ、訳語候補の一覧と共にユーザ
に選択を促す画面の表示命令を送る(ステップS30
1)。図4は、その画面表示の一例である。この例は、
英日翻訳において見出し語“number”の訳語選択
を促す画面である。図に示すように、この画面には“n
umber”に対する種々の訳語(例では、“数”、
“数字”、“数詞”、“番号”、“号”)と“適用ボタ
ン”、“取消しボタン”が表示され、例えば、マウスカ
ーソルにより、いずれかの訳語を指定し、“適用ボタ
ン”あるいは“取消しボタン”を指定してマウスのボタ
ンを操作するとそれを選択、あるいは指示することがで
きる。訳語の左側の四角が黒く表示されているのは、現
在、訳文中に生成されている訳語である。その後、ユー
ザにより取り消しボタンが押された場合には(ステップ
S302)、そのまま処理を終了する。適用ボタンを押
された場合には(ステップS303)、ステップS30
7へ進み、学習制御部3へ選択に関係する諸データを送
付する。学習されるのは、画面上で、黒四角でマークさ
れている訳語である。これを受けた学習制御部3は、学
習辞書部7bの更新を行う(ステップS308)。この
更新処理の詳細については、後に別の図を用いて説明す
る。ユーザにより訳語のクリックが行われた場合には
(ステップS304)、ステップS305へ進み、クリ
ックされた訳語横の四角を黒色表示し、代わりにそれま
で黒色表示していた項目は白色表示するよう、制御部5
を通じて表示部4へ信号を送る。ユーザが選択したい訳
語をクリックし黒色表示に変えることで、学習したい訳
語を示したことになる。通常の処理の流れとしては、訳
語候補をディスプレイに表示させた後(ステップS30
1)、ユーザがこの表示されている訳語候補中の望む訳
語を例えば、マウスカーソルで指し示してマウスの操作
ボタンをクリックすると(ステップS304)、これに
よりディスプレイ上では当該訳語がマーキング表示され
るように表示制御される(ステップS305)。その
後、ユーザによって適用ボタンが押されて(ステップS
303)学習内容が決定される。ユーザにより上記以外
のコマンド・キーが入力された場合は(ステップS30
6)、ステップS307へ進み、警告音を発するよう、
制御部5を通じて出力部4へ信号を送る。 <学習辞書部7bでの学習内容の構成>学習辞書部7b
に記憶される学習内容の構成を図5を用いて説明する。
学習内容は、ある一つの見出し語毎に、学習なしでの訳
語、学習デフォルト訳語、共起学習情報とを有してい
る。共起とは、ある表現・文において一緒に用いられる
ことになる複数の単語の関係をいい、このような関係の
単語と文との関係の情報を学習した情報が共起学習情報
である。「学習なしでの訳語」とは、ある見出し語に対
して訳語選択が全く行われていない状態で訳語として出
力されていた訳語のことで、その見出し語に対して代表
として初期設定した訳語のことをいう。全く学習されて
いない状態での語は、それが参照された場合には初期設
定されたその代表の訳語が翻訳の際の訳語として採用さ
れる。共起学習情報欄は、訳語毎に区別するための項目
番号が順に“[1]”、“[2]”、…“[n]”の如
く付されて訳語毎に別れて記述され、登録されている。
項目番号“[1]”、“[2]”、…“[n]”の中は
さらに、例えば、“[1]”は枝番号を“[1,
1]”、“[1,2]”、…“[1,m]”、
“[2]”は“[2,1]”、“[2,2]”、…
“[2,m]”の如く付して、細分化させている。そし
て、例えば、枝番号“[1,1]”、…“[2,
1]”、“[3,1]”、…[n,1]には、当該訳語
が選択された原文、あるいは当該訳語が生成されている
状態でユーザが「それでよし」として別段、訳語選択操
作をしなかった原文における共起条件とその頻度が記述
される。これら共起学習情報が更新されるタイミング、
更新データの対象とする文については、後に別の図を用
いて説明する。本システムでは、見出し語の品詞毎に、
条件として記憶すべきパターンを別に定義してある。そ
して、原文がそのパターンに適合するものでない場合
は、“X”が“[m]”の最大値とすると、“[1,
X]”、“[2,X]”などの“[?,X]”(但し、
?は1,2,3,4,…)の欄にその他項目としてまと
められて頻度のみが記憶される。その頻度の記憶場所は
訳語毎に対応して設定した計数変数に対してである。ま
た、訳語毎に計数変数として「頻度計」を持ち、ここに
は枝番号“[?,1]”から“[?,X]”までの頻度
の合計値を記憶する。英日翻訳システムとして例示した
本具体例において、見出し語の品詞毎に定義している共
起条件として記憶するパターンの一覧を以下に示す。記
述方法欄内の“????”に、該当する単語を記述す
る。複数ある場合は、コンマで区切って列挙するものと
する。 (1)名詞 (a) 名詞に前置修飾する名詞・形容詞があるとき 記述方法:(前置修飾“WORD”) WORD:前置修飾する名詞あるいは形容詞 (b) (a)以外で、後置修飾前置詞句があるとき 記述方法:(後置修飾“PRE_NOUN”) PRE:前置詞 NOUN:前置詞が従える名詞句のへッド名詞 (2)形容詞 (a) 限定用法(名詞を連体修飾しているとき) 記述方法:(限定“NOUN”) NOUN:修飾先の名詞 (b) 叙述用法で主語があるとき 記述方法:(叙述“NOUN”) NOUN:主語の名詞句のヘッド名詞 (3) 動詞 (a) 目的語(受動態の時は主語)があるとき 記述方法:(目的語“NOUN”) NOUN:目的語の名詞句のヘッド名詞 (4) 副詞 (a)動詞あるいは形容詞を修飾しているとき 記述方法:(修飾先“WORD”) WORD:修飾先の動詞あるいは形容詞 本具体例において、見出し語の品詞毎に定義している共
起条件として記憶するパターンは、例えば、このような
ものである。 <翻訳部6における翻訳処理>次に、翻訳部6における
翻訳処理の詳細を説明する。図6は、翻訳部6における
翻訳処理の流れを示すフローチャートである。図6に従
って翻訳部6での翻訳処理を説明すると、まず、入力文
が翻訳部6に送られてくることにより、当該翻訳部6で
はこの入力文に対して辞書部7中の語彙部7aの情報と
形態素解析規則7cの規則情報を用いて、形態素解析・
辞書引き処理を行い、その品詞と訳語など、翻訳処理に
必要な各種情報を求める(ステップS601)。次に、
翻訳部6は辞書部7中の構文・意味解析規則7dの情報
を用いて構文・意味解析処理を行い(ステップS60
2)、続いて、ステップS603において、変換規則7
eを用いて解析結果から第2言語の構造への変換を行
う。この時点では、辞書部7中の学習辞書部7bにある
学習辞書は参照せず、システムの持つ知識のみから、各
見出し語に対する訳語を決定している。その後、ステッ
プS604に進み、翻訳部6は辞書部7中の学習辞書部
7bを参照し、当該原文の見出し語に付与された訳語の
うち、学習辞書部7bの内容を反映すべき訳語をチェッ
クし、必要なものに対して訳語の置き換え処理を行う。
この際の、学習辞書部7bの学習辞書との照合処理や、
置き換える訳語を決定する処理については、図7により
後述する。ステップS604での処理を終えた段階で、
訳文側の構造が完成する。その後、ステップS605に
進み、翻訳部6は辞書部7中の構文生成規則7fの情報
を用いて訳文側の一次元的構造の生成を行い、続いてス
テップS606で形態素の生成を行い、一通りの翻訳処
理を終了する。 <学習内容を反映させるための照合処理>図7は、翻訳
部6での照合処理の流れを示すフローチャートであり、
翻訳部6の持つ学習内容選択手段6aの機能により、学
習辞書部7bの内容を参照しながら学習内容を反映させ
るようにする際での学習辞書部7bとの照合処理の流れ
を示す図である。当該照合処理は基本的には、一原文内
の各語について文頭から順番に、学習辞書部7bとの照
合を行っていく。但し、図7に示した流れは、一つの見
出し語に対する処理の流れである。学習内容を反映する
には、以下の条件が前提となる。従って、この条件が成
立するかを最初に判定する(ステップS701、S70
2)。この前提が成り立たない場合は、学習内容を反映
する対象ではないので、照合処理を終了する。学習内容
を反映するための条件は、 (1)見出し語が一致すること (2)学習辞書を使わない状態で生成されている訳語が
“学習なしでの訳語”と一致すること である。そして、この前提条件が成り立っている場合
は、共起学習情報の中から、当該原文の状況に適合する
ものを選ぶことになる。“[1,1]” -->“[1,
2]” --> ……“[1,n]” -->“[2,1]” -
->“[2,2]” -->“[2,n]” --> ……
“[m,n]”という順番に個々の共起情報と照合を進
めていく。この個々の共起情報の照合順序を制御してい
るのが、図中の“i”と“j”の数値制御である。
“i”を順番に繰り上げていき(インクリメント)、
“[i]”という情報がなくなれば(ステップS70
4)、ステップS706へ進み、“学習デフォルト訳
語”に置換することに決定する。ある枝番号“[i,
j]”の条件が当該原文の状況に適合すれば(ステップ
S709)、ステップS710に進み、項目番号
“[i]”の登録訳語を置換訳語と決定する。ステップ
S706、S710のいずれかを経て、置換する訳語が
決定したら、照合処理を終える。以上が、学習内容を反
映させるようにする際での学習辞書部7bとの照合処理
の詳細である。 <学習辞書部7bの更新処理>次に、ユーザがシステム
と対話的に、原文書の頭から適宜訳語選択・後編集を行
いながら翻訳処理を行う際の、学習制御部3による学習
辞書部7bの更新処理について説明する。図8は、訳語
選択が行われた時点での、訳語選択対象語の選択結果を
もとにした学習辞書部7bの更新の処理の流れを示して
いる。図8に沿って当該更新処理を説明する。訳語選択
部2から、訳語選択結果として送られてくるのは、見出
し語、学習がない状態での訳語、学習させたい訳語、お
よび、当該原文における共起情報の4種類である。これ
らが学習制御部3へ送られてくると、最初にステップS
801で、当該訳語および学習なしでの訳語との組み合
わせで、既に学習辞書部7bに記憶されているかをチェ
ックする。その結果、登録されていない組み合わせな
ら、ステップS803へ進み、この組み合わせで学習項
目を新規に登録し、学習させたい訳語を学習デフォルト
訳語として登録する。続いて、ステップS805へ進
み、当該原文の共起情報を元に、“[1]”を登録す
る。当該原文の共起情報が、別に定義した品詞・共起条
件と一致する場合には“[1,1]”を登録し、それ以
外の場合には“[1,X]”を登録する。但し、“X”
は“[1,m]”の“m”の最大値を示す。以下の説明
における「X」の扱いも同様である。いずれにしても、
ある見出し語の項目番号“[1]”の「頻度計」の値は
最初は“1”である。当該訳語と学習なしでの訳語の組
み合わせが既に登録されている場合は、ステップS80
2へ進む。ここで、特定品詞(別に定義した品詞群のい
ずれか)、すなわち名詞、動詞、形容詞、副詞のいずれ
かと一致するかどうかを判定する。その判定の結果、特
定品詞以外である場合は、ステップS804へ進む。こ
こで、共起学習情報内に登録されている学習情報のう
ち、学習させたい訳語と一致する“[i]”を見つけ、
“[i,X]”の「頻度」を加算し、“[i]”の「頻
度計」を加算する。一方、学習させたい訳語と一致する
“[i]”がない場合は、新規の“[i]”を追加し、
“[i,X]”の「頻度」と“[i]”の「頻度計」の
値を加算する。ステップS802で、特定品詞と一致す
ると判定された場合は、ステップS806へ進む。ここ
では、学習させたい訳語に関する共起学習情報がすでに
登録されているかどうかをチェックする。まだ登録がな
い場合は、ステップS807へ進み、当該原文の共起情
報が別に定義した共起条件に該当するものならば、ステ
ップS809において、新規に項目番号“[i]”と枝
番号“[i,1]”を登録し、「頻度計」の置数内容を
“1”と設定する。当該原文の共起条件が特定条件以外
なら、ステップS811において、新しい項目番号
“[i]”と枝番号“[i,X]”を登録し、その「頻
度計」の置数内容を“1”と設定する。ステップS80
6で学習させたい訳語に関する共起学習情報が未登録で
あると判定された場合は、ステップS808へ進む。こ
のステップS808では、当該原文の共起情報が別に定
義した共起条件に該当するかどうかをチェックする。そ
の結果、特定条件以外なら、ステップS813へ進み、
同じ訳語に関する“[i]”の“[i,X]”を更新
し、“[i]”の「頻度計」を加算する。ステップS8
08でのチェックの結果、当該原文の共起情報が別に定
義した共起条件に該当すると判定された場合は、ステッ
プS810へ進む。ここで、当該項目番号“[i]”の
項に記述されている任意の枝番号“[i,j]”の共起
情報が、当該原文の共起情報と一致するかどうかを判定
する。その結果、一致すると判定された場合はステップ
S812へ進み、一致した枝番号“[i,j]”の共起
情報内容を更新する。具体的には、見出し語が名詞であ
れば、“前置修飾”、“後置修飾”などの単語記載欄に
当該原文の共起情報として送られてきた単語を追加し
(すでに含まれていれば追加しない)、「頻度」の値を
加算する(インクリメントする)。一方、当該項目番号
“[i]”に記述されている任意の枝番号“[i,
j]”の共起条件と一致しない場合は、ステップS81
5へ進み、新しい枝番号“[i,j]”を登録し、項目
番号“[i]”の「頻度計」を加算する(インクリメン
トする)。いずれかの“[i]”の「頻度計」が加算さ
れた場合、すなわち、ステップS813、S804、S
815を経た場合は、各“[i]”の「頻度計」を比較
し、その値が最大である「頻度計」を持つ項目番号
“[i]”を見付ける。そして、その見付けた項目番号
“[i]”の登録訳語が「学習デフォルト訳語」と異な
る場合はその見出し語における「学習デフォルト訳語」
を、「頻度計」の値最大の項目番号“[i]”の登録訳
語の訳語と置き換えて、新しい「学習デフォルト訳語」
とし、学習辞書部7bの更新処理を終了する。「頻度
計」の値最大の項目番号“[i]”の登録訳語が複数あ
る時は、時間的に新しい選択結果、すなわち、今回選択
された訳語の方を「学習デフォルト訳語」として更新登
録する。訳語選択対象文に対して学習辞書部7bを更新
したあと、学習制御部3はさらに、前回同じ見出し語、
学習なしでの訳語に対して訳語選択をした文以降から現
在の文の間において、今回の学習と同じ見出し語、学習
なしでの訳語に関する学習結果が反映されている箇所を
検出し、その各々について、図8での説明と同様の処理
を行い、対応する項目番号“[i]”の「頻度計」の更
新、学習デフォルト訳語の更新を行う。この時、これま
でに同じ見出し語、学習なしでの訳語に対しては訳語選
択が行われていない場合は、文書の第1文目から現在の
処理文の間において上記の処理を行う。ただし、これま
でに作業者が編集作業を済ませた分の中で、最も文書末
に近い箇所より後方(より文書頭側)へ作業者の編集箇
所の対象点が移動し、そこで訳語選択を行った場合に
は、当該選択結果のみに基づき学習辞書部7bを更新
し、上記の後方箇所を元にした学習辞書部7bの更新処
理は行わない。つまり、訳語選択操作をした最新時点で
の文書位置より前の文書位置で、訳語選択操作をしなか
った部分の訳語の学習は行なわない。上記では、対話的
に翻訳処理を行なっていく上で訳語選択に基づき学習辞
書部7bが自動更新され、以降の文で出力される訳語の
適切度合の期待値を高めることにより、以降の文の翻訳
における後処理作業の手間が軽減されることについて説
明してきた。このような対話的翻訳処理に対比する翻訳
作業の進め方として、最初に一括的に翻訳を行ない、そ
の後で、対話的に後編集を行なうという方法がある。こ
の作業方法でも、訳語選択に基づく学習辞書部7bの更
新処理の流れは共通である。こうすることにより、「学
習デフォルト訳語」には、頻度的にみて最も期待値の高
い訳語が設定されることになり、以降の翻訳での訳語決
定に反映される。しかも、特定の共起条件のもとで訳語
が学習されたものは、別個に記憶されるため、相反する
訳語選択がされても、前の選択結果が、後の選択結果に
打ち消されることはない。例えば、入力原文のある行
に、“the number of computer
terminals”という文字列があり、その後方
の行に“identification numbe
r”という文字列があったとする。そして、学習辞書部
7bにおける見出し語“number”に関しての学習
辞書内容として、例えば、“identificati
on number”という原文文字列に対して、見出
し語“number”における図5の項目番号
“[1]”の登録内容の如き共起情報と共に、訳語とし
て“番号”という語が学習されて保持されており、その
後出現した、“the number of comp
uter terminals”という文字列に対して
図5の項目番号“[2]”の登録内容の如き共起情報と
共に訳語として“数”という語が学習されて保持された
とした場合、「頻度計」の値の大きい方の訳語である
“番号”という語が「学習デフォルト訳語」に設定され
ていても、再度原文中に生起する“thenumber
of terminals”における“the nu
mber”に対しては、その訳語として“数”という言
葉が出力されることが保証される。本具体例では、共起
学習情報として、選択時の原文の単語の用いられ方を記
憶することにより、デフォルト学習訳語が変化しても過
去の選択結果の効果は保証するようにしている。この際
に、本具体例では、処理を簡単にするために、予め単語
の用いられ方(他の単語との共起状況)として記憶すべ
きパターンを限定している。このように限定すること
も、また限定したパターンの種類も、単に本発明のー実
施形態にすぎないので、処理速度、学習辞書としての記
憶容量に応じて、様々な形態で実施可能である。また、
本具体例では、一つの原文書全体を一つの範囲として、
頻度を計上したが、“原文書の章の別れ”、“節の別
れ”などで区切りを設け、頻度計上を調整することも可
能である。こうすることにより、例えば、“章によって
内容が異なり望ましい訳語も異なる”、というような場
合には効果がある。以上、本システムは、入力された自
然言語による第1言語の原文を第2言語へ変換するため
の知識情報を有する辞書部の知識情報を用い、翻訳部に
より、前記原文の単語列を前記第2言語の単語列に変換
する翻訳処理を行うようにした翻訳装置において、前記
辞書部にはその知識情報として、第1言語の見出し語別
に設けられる初期設定の訳語(学習なし状態での最優先
採用となる訳語)および利用実績が最高となる訳語であ
る学習デフォルト訳語および訳語別に登録される共起情
報および頻度情報とを含む更新可能な学習辞書をさらに
保持させて構成し、また、前記翻訳部の翻訳結果を出力
するための出力部と、学習辞書内容に基づき前記出力部
に出力される訳語候補中の所望訳語に対し、選択指示操
作するとその選択指示内容に基づき前記翻訳部での翻訳
に使用する訳語を選択指示する訳語選択部と、この訳語
選択指示の内容に基づいて、見出し語における訳語別の
共起情報および頻度情報を含む学習情報を更新し、頻度
情報最多の訳語は学習デフォルト訳語として更新する学
習制御部とを具備して構成したものである。そして、入
力部より第1言語である自然言語の文および単語列を入
力するとその入力データは翻訳部に送られ、翻訳部は辞
書部内の知識を用いて翻訳処理を行い、その翻訳結果を
出力部へ出力する。翻訳結果に対しての編集処理に入る
と、訳語選択部は編集のため学習辞書から訳語候補を得
て出力部に表示させ、ユーザが入力部によりこの候補中
から訳語選択操作を行なうと、翻訳文に対しては、訳語
置換が行なわれる。一方、訳語選択操作に基づく選択内
容は訳語選択部から学習制御部へも送られ、学習制御部
では、今回の訳語選択内容の他、翻訳文に生成されてい
る訳語でよしとしてユーザが訳語を選択しなかった文に
ついての情報を学習辞書に記録する。記録する内容は、
基本的に見出し語、学習内容が空の場合に出力されるは
ずの訳語、選択された訳語、および、原文中で共起する
語(品詞・構文により対象は定義する)の4種類であ
る。同じ見出し語に対して異なる選択が行われる度に、
選択内容が記録され、かつ、その時点までに翻訳処理・
編集処理を終えた文書の範囲内に生起する当該見出し語
に関して、訳語の種類毎の頻度も記録され、この頻度を
元に当該見出し語における学習訳語群中から1つの訳語
を選定し、学習デフォルト訳語として学習辞書に記録す
る。翻訳部における翻訳処理では、訳語を決定する際
に、学習辞書を参照するが、新規に翻訳する文が、学習
辞書に記録された、訳語選択条件群のいずれかにマッチ
するものであれば、その条件時に選択された訳語をその
文の訳語として決定し、見出し語は一致するが共起語が
一致しない場合は、学習デフォルト訳語を訳語として決
定する。このような処理を施すようにした結果、一つの
見出し語に対して相反する訳語が選択されても、一方が
無効になることなく、共起語を条件にすることにより、
すべてを学習知識として以降の翻訳に生かすことができ
る。さらにまた、単語の使われ方が学習辞書中の共起情
報に一致しない新たな文の中の訳語については、過去の
生かされた訳語の頻度情報を元に、後の翻訳において最
も期待値の高い訳語を推定し、これをデフォルト訳語と
して記憶するようにすることにより、ユーザ所望の翻訳
結果が得られる確率が高くなり、ユーザの後編集作業を
軽減することができるようになる。
【発明の効果】上述したように、本発明は、原文を所望
言語の文章に翻訳するにあたり、共起学習情報として、
選択時の原文の単語の用いられ方を記憶することによ
り、デフォルト学習訳語が変化しても過去の選択結果の
効果は保証されるようにしたので、ユーザが訳語選択を
重ねることにより、相反する内容の選択がされても、時
間的に前の選択結果が無効になることもなく、過去の選
択結果は、後の翻訳においても保証される。かつ、特に
原文の単語の使われ方が過去の学習結果に一致しないと
きには、頻度的にもっとも期待値の高い訳語を学習結果
として反映するため、ユーザの後編集作業を軽減するこ
とができる。また、従来は、ユーザがとくに考慮せずに
行った「訳語選択」による学習結果が、別の文で悪い影
響をするということがあったが、本発明によれば、その
影響をいちいち考慮して使わなければいけないという煩
わしさからも開放される。従って、本発明によれば、相
反する学習内容も生かし、後の翻訳において最も期待値
の高い訳語を反映でき、結果としてユーザの訳語選択・
後編集の手間を軽減することができるようにした機械翻
訳方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例にかかわる機械翻訳システム
の全体構成を示すブロック図。
【図2】図1の構成の機械翻訳システムの制御部での対
話翻訳時の処理の流れを示すフローチャート。
【図3】図1の構成の機械翻訳システムの訳語選択部に
おける処理の流れを示すフローチャート。
【図4】図1の構成の機械翻訳システムにおいてユーザ
の訳語選択処理をガイドする画面の一例を示す図。
【図5】図1の構成の機械翻訳システムの学習辞書部の
保持情報内容の一例を示す図。
【図6】図1の構成の機械翻訳システムの翻訳部におけ
る翻訳処理の流れを示すフローチャート。
【図7】図1の構成の機械翻訳システムの翻訳部におけ
る学習辞書部との照合処理の流れを示すフローチャー
ト。
【図8】図1の構成の機械翻訳システムの翻訳部におけ
る学習辞書部の更新の処理の流れを示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
1…入力部 2…訳語選択部 3…学習制御部 4…出力部 5…制御部 6…翻訳部 6a…学習内容選択手段 7…辞書部 7a…語粟部 7b…学習辞書部 7c…形態素解析規則 7d…構文・意味解析規則 7e…変換規則 7f…構文生成規則 7g…形態素生成規則。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字を入力するための入力ステップと、 学習情報を保持する学習辞書を含み、前記入力された第
    1言語による自然言語文を第2の言語に変換するための
    知識情報を保持する辞書手段の知識情報を用いて第1言
    語の単語列を前記第2の言語の単語列に変換する翻訳ス
    テップと、 前記翻訳ステップにおける翻訳結果を出力する出力ステ
    ップと、 訳語の選択をするための訳語選択ステップと、 この訳語選択ステップによる訳語選択の内容に基づいて
    見出し語と訳語の関係が相反する複数の選択内容、およ
    び1つの見出し語に対する最後の選択以前の選択内容を
    学習可能とすると共に、以後の翻訳において有効とすべ
    く前記辞書手段の学習辞書内容を制御する学習制御ステ
    ップと、を具備することを特徴とする翻訳方法。
  2. 【請求項2】 文字を入力するための入力ステップと、 学習情報を保持する学習辞書を含み、前記入力された第
    1言語による自然言語文を第2の言語に変換するための
    知識情報を保持する辞書手段の知識情報を用いて第1言
    語の単語列を前記第2の言語の単語列に変換すると共
    に、この変換には前記学習辞書の内容を用いて、ある文
    のある語に対する最も期待値の高い学習内容を反映させ
    るようにした翻訳ステップと、 前記翻訳ステップにおける翻訳結果を出力する出力ステ
    ップと、 訳語の選択をするための訳語選択ステップと、 この訳語選択ステップによる訳語選択の内容に基づいて
    見出し語と訳語の関係が相反する複数の選択内容、およ
    び1つの見出し語に対する最後の選択以前の選択内容を
    学習可能とすると共に、以後の翻訳において有効とすべ
    く前記辞書手段の学習辞書内容を制御する学習制御ステ
    ップと、を具備することを特徴とする翻訳方法。
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