JPH09215884A - ボビン交換判定装置 - Google Patents

ボビン交換判定装置

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JPH09215884A
JPH09215884A JP8048191A JP4819196A JPH09215884A JP H09215884 A JPH09215884 A JP H09215884A JP 8048191 A JP8048191 A JP 8048191A JP 4819196 A JP4819196 A JP 4819196A JP H09215884 A JPH09215884 A JP H09215884A
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  • Textile Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸種、糸番手に拘らず、ボビン交換時期を、
縫製に供するボビン下糸の無駄がない最適な時期に自動
的に設定し、縫製コストを低減すると共にオペレーター
の熟練度を不要にする。 【解決手段】 ボビン残糸量検出手段161によって、
ミシンから取り出されたボビンの残糸量を検出し、ボビ
ン交換時期設定手段309によって、この検出されたボ
ビン残糸量に基づいて、ミシンに装着されたボビンの交
換時期を当該ボビン残糸量を最大限縫製可能とするボビ
ン交換時期に設定し、糸種、糸番手に拘らず、ボビン交
換時期を、縫製に供するボビン下糸の無駄がない最適な
時期に自動的に設定するように構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボビン交換判定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のミシンには、縫製途中で下糸がな
くなるのを防止するために、ボビンの交換時期をオペレ
ーターに知らしめる下糸残量検知装置を備えているもの
があり、この下糸残量検知装置としては、例えば実開昭
63−136591号公報等に記載の装置が知られてい
る。
【0003】この実開昭63−136591号公報等に
記載の下糸残量検知装置は、縫製が完了してミシンが定
位置に停止すると、ロータリーソレノイド等が作動し、
検知棒を移動させて、その先端を釜内のボビンに巻かれ
た下糸外周に接触させた後に復帰するように往復運動さ
せる構成になされている。この時、ボビンに巻回されて
いる下糸の残量が多いと、検知棒の移動する距離が少な
くなるため、オペレーターに下糸補充の必要性を通知す
るボビン交換要求信号(下糸消費検知信号)は発生しな
い。しかしながら、ボビンに巻回されている下糸が使用
され、下糸残量が少なくなっていくと、これにつれて下
糸の巻かれた外周径が小さくなり、その結果検知棒の移
動距離が徐々に大きくなって、検知棒の移動距離が限界
に達すると、上記ボビン交換要求信号が発生し、オペレ
ーターに下糸補充の必要性を通知するようになってい
る。すなわち、ボビン軸に巻かれている下糸の巻列数が
例えば0列または1列になった時に、ボビン交換要求信
号が発生するようになっており、このボビン交換要求信
号に従ってオペレーターによるボビン交換がなされるよ
うになっている。そして、釜から取り出されたボビン残
糸は廃棄されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記装置
では、検知棒がボビンに巻かれた下糸外周に当接してそ
の時の下糸巻き列数が例えば0列または1列であると、
ボビン交換がなされるようになっているが、この廃棄し
た分でかなりの回数の縫製パターンを縫製できることか
ら、廃棄した分下糸が無駄になってしまい、縫製コスト
が高くなってしまうといった問題があった。
【0005】また、上記下糸残量検知装置にあっては、
糸種、糸番手の変更に対する配慮がなされておらず、従
って例えば細番手を用いて縫製を行う場合には、廃棄す
る残糸量を少なくすべくオペレーターがボビン交換要求
信号の発生からあと何回のパターンを縫製できるのかと
いうことを考えてボビン交換を行うようにしていること
から、熟練度が必要になるといった問題もあった。
【0006】そこで本発明は、糸種、糸番手に拘らず、
ボビン交換時期を、縫製に供するボビン下糸の無駄がな
い最適な時期に自動的に設定でき、縫製コストを低減で
きると共にオペレーターの熟練度を不要にできるボビン
交換判定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のボビン交換判定装置は、ミシンから取り
出されたボビンの残糸量を検出するボビン残糸量検出手
段と、この検出されたボビン残糸量に基づいて、ミシン
に装着されたボビンの交換時期を当該ボビン残糸量を最
大限縫製可能とするボビン交換時期に設定するボビン交
換時期設定手段と、を具備した。
【0008】このような請求項1のボビン交換判定装置
によれば、ボビン残糸量検出手段によって、ミシンから
取り出されたボビンの残糸量が検出され、ボビン交換時
期設定手段によって、この検出されたボビン残糸量に基
づいて、ミシンに装着されたボビンの交換時期が当該ボ
ビン残糸量を最大限縫製可能とするボビン交換時期に設
定される。従って、糸種、糸番手に拘らず、ボビン交換
時期が、縫製に供するボビン下糸の無駄がない最適な時
期に自動的に設定される。
【0009】上記目的を達成するために、請求項2のボ
ビン交換判定装置は、縫製に供されるボビンに対して所
定量の下糸を巻回する下糸巻回装置と、この下糸巻回装
置により所定量の下糸が巻回されたボビンが縫製に供さ
れた後に釜から取り出された場合に、この取り出された
ボビンの残糸量を検出するボビン残糸量検出手段と、前
記下糸巻回装置により巻回された下糸巻回量、縫製パタ
ーン、前記ボビン残糸量検出手段により検出されたボビ
ン残糸量に基づいて、前記下糸巻回装置により所定量の
下糸が巻回されミシンに装着されたボビンの交換時期を
当該ボビン残糸量を最大限縫製可能とするボビン交換時
期に設定するボビン交換時期設定手段と、を具備した。
【0010】このような請求項2のボビン交換判定装置
によれば、下糸巻回装置によって、縫製に供されるボビ
ンに対して所定量の下糸が巻回され、この下糸巻回装置
により所定量の下糸が巻回されたボビンが縫製に供され
た後に釜から取り出された場合に、ボビン残糸量検出手
段によって、この取り出されたボビンの残糸量が検出さ
れ、ボビン交換時期設定手段によって、前記下糸巻回装
置により巻回された下糸巻回量、縫製パターン、前記ボ
ビン残糸量検出手段により検出されたボビン残糸量に基
づいて、前記下糸巻回装置により所定量の下糸が巻回さ
れミシンに装着されたボビンの交換時期が当該ボビン残
糸量を最大限縫製可能とするボビン交換時期に設定され
る。従って、例えば人手により下糸が巻回されたボビン
や公知のワインダーにより下糸が巻回されたボビンに対
しては、ボビン交換時期の設定が不正確になるとして上
記各処理がなされるまでボビン交換時期の設定がなされ
ずに、上記各処理がなされたボビンに対しては、ボビン
交換時期の設定が良好になされるとして、糸種、糸番手
に拘らず、ボビン交換時期が、縫製に供するボビン下糸
の無駄がない最適な時期に自動的に設定される。
【0011】上記目的を達成するために、請求項3のボ
ビン交換判定装置は、請求項1または2に加えて、縫製
に供されているボビンの下糸残量を検知する下糸残量検
知装置を備え、この下糸残量検知装置により下糸が残り
少ないというボビン交換要求が発せられたら、ボビン交
換時期設定手段は、設定されているボビンの交換時期に
なっているか否かを判定することを特徴としている。
【0012】このような請求項3のボビン交換判定装置
によれば、下糸残量検知装置によって、下糸が残り少な
いというボビン交換要求が発せられたら、ボビン交換時
期設定手段によって、設定されているボビンの交換時期
になっているか否かが判定される。従って、下糸残量検
知装置によるチェックとボビン交換時期設定手段による
チェックのダブルチェックが行われ、ボビン交換時期の
設定、判定が、例えば縫針数で行われる場合には、例え
ば空縫いによってボビン交換時期設定手段によるボビン
交換時期の判定が早まる畏れがあるが、このような誤差
が、空縫いの影響を受けずに実際の残糸量を検出する上
記下糸残量検知装置によって抑えられるようになる。
【0013】上記目的を達成するために、請求項4のボ
ビン交換判定装置は、請求項1乃至3の何れか一つに加
えて、縫製パターンの変更を認識する縫製パターン変更
認識手段を備え、縫製パターンの変更が認識されたら、
ボビン交換時期設定手段は、新たに検出されるボビン残
糸量に基づいて、設定されているボビン交換時期を設定
し直すことを特徴としている。
【0014】このような請求項4のボビン交換判定装置
によれば、縫製パターン変更認識手段によって、縫製パ
ターンの変更が認識されたら、ボビン交換時期設定手段
によって、新たに検出されるボビン残糸量に基づいて、
設定されているボビン交換時期が設定し直される。従っ
て、縫製パターンが変更されても問題はない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施形態の下糸自動供給装
置は、図1に示されているように、ミシンベッド101
の下部に設けられており、下糸巻回装置(糸掛け、糸切
り装置を含む)162と、残糸除去装置161と、ボビ
ン交換装置160と、下糸残量検知装置500と、から
概略構成されている。
【0016】上記ボビン交換装置160は、ボビンケー
ス把持手段によりボビンケースを把持して当該ボビンケ
ースを、該ボビンケース把持手段の回転軌跡の対向位置
にある下糸巻回装置162の下糸巻回位置C、残糸除去
装置161の残糸除去位置B、釜位置(ボビンケース着
脱位置)A、ダミー軸(ボビンケース保持手段)6のボ
ビンケース着脱位置Dに移動し得る構成になされてい
る。
【0017】上記下糸巻回位置C、残糸除去位置Bは、
図1に示されるように、搬送軸4の下方の範囲V且つ同
軸線に沿った直立平面よりミシンベッド101を起こす
際の回動支点103側の範囲に配置されている。また、
残糸除去位置Bは下糸巻回位置Cより下方に配置されて
いる。また、残糸除去位置Bの搬送軸線方向(図1にお
ける紙面に垂直な方向)の位置はボビンケース把持手段
を後退させた退避位置にあり、下糸巻回位置Cの搬送軸
線方向の位置はボビンケース把持手段を退避位置から多
少前進させた位置(図1における紙面に向かって進めた
位置)にある。また、上記ダミー位置Dは、釜位置Aの
直下にある。
【0018】因に、図1中における符号102はミシン
テーブルを、106はオイルパンを、104,105は
下軸を、Xはミシン頭部を引き起こす際の外周側の回動
軌跡を、それぞれ示している。
【0019】先ず、図2乃至図6を参照しながら、ボビ
ン交換装置160について以下説明する。図2乃至図6
において、符号1はボビンケース2が装着される釜を、
符号1aは釜軸を、符号3はミシン本体に取り付けられ
たメインベースに立設されて釜1の直下に配設された支
持体としてのベース板をそれぞれ示しており、該ベース
板3には、釜軸1aに平行な軸心を有する搬送軸4の基
端4aが固定され、該搬送軸4はベース板3に片持ち支
持された状態となっている。この搬送軸4の先端4b側
(反ベース板側)には、搬送ブロック12が、当該搬送
軸4に対して回転可能且つ摺動可能に支持されている。
この搬送ブロック12は、特に図2に示されているよう
に、円筒の外周面を軸線方向に沿って2箇所切断し該切
断面同士が対向するように形成された形状を有してお
り、その搬送ブロック12の各切断面には、L字状に折
曲された搬送板10,10のL字を構成する一方の板状
部分がそれぞれ固定されている。また、L字を構成する
他方の板状部分は、軸線を挟んで互いに対向した状態と
なっている。
【0020】上記各搬送板10,10には、軸線方向に
沿って釜側に延出するように折曲された保持部11,1
1の一方の端部がそれぞれ固定されており、これら保持
部11,11の他方の端部(釜側を向く端部)には、ボ
ビンケースを把持または開放するボビンケース把持手段
(不図示)がそれぞれ固定されている。このボビンケー
ス把持手段としては、例えば特開平5−192476号
公報の下糸自動供給装置や本出願人が先に出願した特願
平5−121960号明細書のミシンの下糸自動供給装
置に記載されている一対の電磁石吸着ヘッドを始めとし
て、例えば本出願人が先に出願した特願平5−1163
63号明細書のミシンの下糸自動供給装置に記載されて
いるレバー爪によるもの等、適宜のものを採用すること
ができ、要は、ボビンケース2を必要に応じて対向部材
(例えば、釜1)に対して着脱できるものであれば良
い。
【0021】再び図2乃至図6に戻って、上記搬送ブロ
ック12の外周には回動歯車13が固定されており、該
回動歯車13には、図3に示されるように、釜軸1a方
向に沿って長尺なる形状の駆動歯車19が噛合してい
る。この駆動歯車19は、その一端が、ベース板3に取
り付けられたモータ固定板21の搬送軸他端側に突出し
た部分に回転可能に支持されており、他端は、モータ固
定板21に固定された回動モータ20の出力軸に直結さ
れた状態となっている。
【0022】従って、回動モータ20が回転すると、駆
動歯車19、回動歯車13を介して、搬送ブロック12
及び搬送板10,10並びに保持部11,11から構成
される回動アーム70が回転するようになっている。な
お、この回動アーム70の回転動作は、本実施形態にあ
っては、該回動アーム70が釜1に対して後退した退避
位置にある時(図3乃至図5参照)に行われるようにな
っている。
【0023】上記搬送ブロック12の外周における上記
回動歯車13より搬送軸4の固定端側には、図示されな
い例えばストップリングが固定されており、該搬送ブロ
ック12の外周における回動歯車13とストップリング
との間には、直動カラー14が回転可能に支持されてい
る。
【0024】この直動カラー14には、図2乃至図4に
示されるように、釜軸1aに平行に移動可能に支持され
たラック16の一端が固定されており、このラック16
の他端にはピニオン17が噛合している。このピニオン
17は、ベース板3に取り付けられた移動モータ18の
出力軸に固定されている。
【0025】従って、上記移動モータ18が駆動する
と、ピニオン17を介してラック16と共に、直動カラ
ー14、回動アーム70が搬送軸4の軸線方向に沿って
移動するようになっている。すなわち回動アーム70
は、搬送軸4に対して回転できると共に、搬送軸4に沿
って摺動できるようになっている。
【0026】上記搬送軸4の開放端側には、センサ固定
板33が取付けられており、このセンサ固定板33上に
は、発光素子31aと受光素子31bとからなる回動セ
ンサ31が取り付けられている。また、上記回動アーム
70には、図2及び図3に示されるように、センサ板3
2が固定されており、該回動アーム70の回転時に、セ
ンサ板32が発光素子31aと受光素子31bとの間を
通過し得るように、回動センサ31及びセンサ固定板3
3並びにセンサ板32の位置調整がなされている。
【0027】ベース板3には、図2及び図4に示される
ように、上記回動センサ31と同構造の直動センサ41
が取り付けられている。また、上記ラック16には、セ
ンサ板15が固定されており、該回動アーム70の直動
時に、センサ板15が直動センサ41の発光素子41a
と受光素子41bとの間を通過し得るように、直動セン
サ41及びセンサ板15の位置調整がなされている。
【0028】すなわち、ボビンケース把持手段が退避位
置に移動すると、上記センサ板15が上記直動センサ4
1の発光素子41aと受光素子41bとの間を遮蔽する
ことになり、これによってボビンケース把持手段の退避
位置への移動が検出される。そして、今度は当該退避位
置で原点位置が検索される。すなわち、ボビンケース把
持手段を退避位置で回動させ、センサ板32が発光素子
31aと受光素子31bとの間を遮蔽した位置を例えば
原点位置としておけば、この位置にボビンケース把持手
段を回動すると原点位置に復帰することになる。また、
上記回動モータ20として例えばパルスモータを用いた
場合には、このパルスモータのパルス数をカウントする
ことによって、該ボビンケース把持手段を、上記釜位置
A、下糸巻回位置C、残糸除去位置B、ダミー位置Dに
回動制御することができる。
【0029】ここで、本実施形態においては、回動アー
ム70が退避位置にあって上記ボビンケース把持手段に
把持されたボビンケース2が釜1に対向する位置を回動
アーム70(ボビンケース把持手段)の原点位置として
いる。
【0030】また、ベース板3における上記ボビンケー
ス把持手段の回転軌跡の対向位置であって、図1に示さ
れるように、釜1直下の位置Dには、ボビンケース保持
手段としてのダミー軸6が固定されている。このダミー
軸6は、特に図6に示されているように、中釜軸5と同
構造となっており、ボビンが収容されたボビンケース2
を押し込めば、該ボビンケース2を保持できるようにな
っている。そして、押し込められたボビンケース2の既
設のボビン係止爪2dが、図1に示されるように、ダミ
ー軸6の近傍に突設された回り止め部材5aaの係止溝
に係合するよう構成されている。すなわち、ボビンケー
ス2は所定の位置に位置決めされて保持されるようにな
っている。
【0031】残糸除去位置Bには、釜から取り出された
ボビンの残糸を除去すると共にこのボビン残糸量を検出
する残糸除去装置161が配設されている。この残糸除
去装置161としては、例えばボビンに巻かれた糸の先
端を挟持または開放可能とした挟持部材を有し、一軸線
を中心に例えば残糸除去(巻取)モータの駆動等によっ
て回転することにより挟持部材により挟持したボビン糸
を自動的に巻取可能としたものが用いられているが、要
はボビンケース2をボビンケース把持手段によって把持
した状態若しくはボビンケース2を保持できる手段に該
ボビンケース2が受け渡されて当該ボビンケース2を保
持した状態で、ボビンに巻かれボビンケースから導出す
る(垂れる)糸を引き出す引き出し手段の糸引き出し動
作によって、ボビンが回転されて、ボビンに巻回された
糸が引き出されるようなものか、若しくはボビンケース
2から分離されたボビンに対して上記引き出し手段の糸
引き出し動作を作用することによって糸が引き出される
ようなものであればどのようなものであっても良く、例
えば本出願人が先に出願した特願平5−203610号
明細書、特願平6−40351号明細書や特願平7−3
0027号明細書のボビンの残糸除去装置を始めとし
て、適宜のものを採用することができる。
【0032】そして、この引き出される残糸量は、図2
6に示されるように、例えば反射型光センサからなるボ
ビン残糸量検出センサ161aにより検出される。すな
わち、このボビン残糸量検出センサ161aは、回動ア
ーム70に従ってボビンケース2が残糸除去位置Bにセ
ットされた時に、図17に示されるようなボビンフラン
ジに1箇所穿設された反射孔7Yに対向するように配設
され、上記引き出し手段の糸引き出し動作によるボビン
回転を検出可能となっており、この残糸除去時のボビン
回転を検出することによって残糸量を把握し得るように
なっている。また、このボビン回転を検出することによ
って残糸除去中か否かの判定もし得るようになってい
る。
【0033】上記下糸巻回位置Cには下糸巻回装置16
2が配設されている。この下糸巻回装置162として
は、例えばモータの駆動等によってボビンを回転させる
ことにより自動的にボビンに下糸が巻回可能なものが採
用されている。この下糸巻回装置162は、図1に簡略
化して示されるように、ボビン駆動機構E及び糸案内手
段としてのエアー案内機構G並びに糸供給検出機構Fか
らなる。先ず、ボビン駆動機構Eについて以下説明す
る。
【0034】図7、図8、図13において、符号50は
巻取り軸を示しており、この巻取り軸50は上記ベース
板3に回転自在に支承されている。巻取り軸50の一端
にはボビン7に形成された複数の孔7X(図17参照)
にクラッチ(係合)可能なクラッチ機構50aが、他端
にはプーリ50bがそれぞれ固定されている。上記ベー
ス板3にはボビン駆動モータM2も固定されている。こ
のボビン駆動モータM2の出力軸にはプーリ52が固定
されており、このプーリ52とプーリ50bとの間に
は、ベルト51が掛け渡されている。
【0035】すなわち、回動アーム70の動作により下
糸巻回位置Cに至ったボビンケース2が該回動アーム7
0の前進動作により多少前進すると共に、ボビン駆動モ
ータM2が駆動すると、巻取り軸50が回転すると共
に、該クラッチ機構50aとボビン7とが連結されるよ
うになっている。なお、クラッチ機構は、上述のような
孔に係合する構成のものに限定されるものではなく、他
の構成のものであっても構わない。
【0036】また、下糸巻回装置162は、下糸のボビ
ン軸への絡み付き並びにボビンに巻回される下糸量を検
出する糸供給検出機構Fを備える。この糸供給検出機構
Fについて以下説明する。図9及び図10において、符
号53はコの字状のベースを示しており、このベース5
3の両側板53a,53b間にはローラ軸55が回転可
能に掛け渡されている。このローラ軸55の側板53b
側の端部は側板53bより外方に突出しており、当該端
部には糸巻き200からの下糸150が巻回された(1
巻きされた)ローラ54が固定されている。
【0037】ローラ軸55の両側板53a,53b間に
おける部分にはセンサスリット58が固定されている。
このセンサスリット58は円盤状をなし、外周の一部に
溝が設けられている。このセンサスリット58の対向位
置には、フォトセンサ60が配設されており、センサス
リット58の溝を検出可能となっている。すなわち、フ
ォトセンサ60によりローラ54の回転を検出できるよ
うになっている。
【0038】そして、フォトセンサ60には、下糸15
0のボビン軸への絡み付きを検知すると共に、ボビン軸
に巻回される有効下糸巻回量(絡み付き後の巻回量)を
検出する有効下糸巻回量検出手段61が接続されてい
る。また、この有効下糸巻回量検出手段61には、判定
手段61Bが接続されている。この判定手段61Bは、
外部に接続された下糸巻回量を入力設定できる手段61
Aからの設定下糸巻回量と有効下糸巻回量検出手段61
からの実際にボビンに巻回されている下糸量(絡み付き
後の巻回量であって、ローラ54の回転計数を下糸長さ
に換算したもの)とを比較し、両下糸量が一致したらボ
ビン駆動モータM2のドライバ310aに駆動停止信号
を送出するよう機能する。このような有効下糸巻回量検
出手段61、判定手段61Bは、後述の下糸巻回装置制
御手段401(図27参照)に組み込まれている。
【0039】また、糸供給検出機構Fの下流には、下糸
供給源としての糸巻き200(図11参照)からの下糸
150をボビンケース2の開口部2Aを介してボビンケ
ース2内に案内するエアー案内機構Gを備えている。こ
のエアー案内機構Gについて以下説明する。図7、図
8、図12において、符号65は略中空円筒状の糸吸引
器を示しており、この糸吸引器65には、図12に示さ
れるように、直線状経路としての貫通孔65bが形成さ
れていると共に、この貫通孔65bの途中に斜めに連設
されて外部に開放される吸引孔65aが形成されてい
る。貫通孔65bの上流側の開放口には、図7、図8に
示されるように、エアーチューブ66の一端が接続され
ており、このエアーチューブ66の他端には電磁弁68
が接続されていて、この電磁弁68には図示されないエ
アー源が接続されている。また、糸吸引器65における
貫通孔65bの下流側の開放口には、エアーチューブ6
7の一端が接続されており、このエアーチューブ67の
他端側はヘの字状に折曲されて、その先端には下糸供給
部としてのエアーノズル67aが設けられている。
【0040】上記糸吸引器65は、図7及び図8に示さ
れるように、ノズル軸34に固定されており、このノズ
ル軸34は上記ベース板3に回転自在に支持されてい
る。該ノズル軸34における糸吸引器65、ベース板3
の間にはノズルギヤ35が固定されており、このノズル
ギヤ35にはノズルモータギヤ36が噛合している。そ
して、このノズルモータギヤ36は、上記ベース板3に
固定されたエアーノズル退避モータとしてのステッピン
グモータ37の出力軸に固定されている。
【0041】従って、ステッピングモータ37を駆動す
ると、糸吸引器65、エアーチューブ67、エアーノズ
ル67aがノズル軸34を回動支点として回動するよう
になっている。また、この時のエアーノズル67aの回
動位置は、ノズルギヤ35に固定されたセンサ板38及
びベース板3に固定され該センサ板38の位置を検出す
るノズルセンサ39によって検出されるようになってお
り、この検出結果に従ってステッピングモータ37の制
御がなされるようになっている。すなわち、ステッピン
グモータ37の駆動によって、エアーノズル67aは、
図8に実線で示されるボビンケース2の開口部2Aに対
向する位置(作業位置)N1に位置とこの作業位置N1
から離間する図8に一点鎖線で示される退避位置N2と
の間を移動できるようになっている。
【0042】そして、作業位置N1でのボビン軸7aに
対向するエアーノズル67aの位置は、ボビン軸7aの
一方の端部7aaに対向する位置とすると、この端部7
aaに連設されるボビンフランジ7bが邪魔となって下
糸150の絡み付けがなされない畏れがあることから
(図37(a)参照)、図7に示されるように、ボビン
軸7aの略中央に対向する位置にされている。
【0043】因に、図7及び図8における符号22はボ
ビン駆動機構E及びエアー案内機構Gを覆うカバーを、
23は糸供給検出機構Fから糸吸引器65の吸引孔65
aへ下糸を案内するための案内棒を、それぞれ示してい
る。
【0044】なお、本実施形態においては、エアーノズ
ル67aを作業位置N1と退避位置N2に移動させる機
構、上述したボビン交換装置160においてボビン7を
収容したボビンケース2を把持して当該ボビンケース2
を搬送軸4に沿って移動させる機構によって、巻列形成
手段600が構成された状態となっている。
【0045】ところで、ボビン軸7aに対して下糸を絡
み付けるにあたっては、上記作業位置N1に位置するエ
アーノズル67a先端から所定長の下糸が導出されてい
る(詳しくは後述)。このエアーノズル67aから導出
される下糸長さ(LL)は、この導出された下糸端部を
ボビン軸に絡み付かせるのに必要な長さとする。そし
て、この必要長さは、{(作業位置にあるエアーノズ
ルからボビン軸外周に到達するまでの長さ)+〔ボビン
軸一周長さ×(1.1〜2.0)〕}の範囲にあると好
ましく、{(作業位置にあるエアーノズルからボビン
軸外周に到達するまでの長さ)+〔ボビン軸一周長さ×
(1.25〜1.8)〕}の範囲にあるとより好まし
い。
【0046】上記の範囲より長いと、導出する下糸端
部がボビンケース2の開口部2Aから入り難くなった
り、入ったとしてもボビン軸7aを1周以上周回して自
ら結び目を形成してボビン軸7aを縛ってしまう畏れが
あり、またまたはの範囲より短いと、下糸端部がボ
ビン軸7aに絡み付かない畏れがある。
【0047】本実施形態にあっては、必要長さを55m
mに設定した。すなわち、エアーノズル67a先端とボ
ビンケース2の開口部2Aとの間隔Hを7mmとし、ボ
ビンケース開口部2Aからボビン軸外周に接する長さ7
mmと、(ボビン軸周25mm×1.64)=41mm
から求めた。
【0048】また、上記作業位置N1に位置しているエ
アーノズル67a先端の下糸案内方向(エアー吹き付け
方向)は、ボビン軸下糸巻き付け側にある。ここで言う
ボビン軸下糸巻き付け側とは、図14及び図15に示さ
れるように、ボビン軸7a中心とエアーノズル67a先
端とを結ぶ線分YYにより2分割されるボビン軸7a外
周の一方向、すなわち下糸150をボビン軸7aに絡み
付かせる側(図15中の符号XX方向)である。また、
エアーノズル67a先端の下糸案内方向は、好ましくは
ボビン軸下糸巻き付け側XXのボビン軸7a外周に交差
する方向で、特に好ましくはボビン軸7a外周に接する
方向である。
【0049】そして、ボビンケース開口部2Aの対向位
置に停止している(作業位置N1にある)エアーノズル
67a先端とボビンケース2の開口部2Aとの間隔H
(図14参照)は、好ましくは10mm以下で、特に好
ましくは3〜7mmである。この範囲により、下糸15
0の吹き出しエアーによるばたつきが抑えられると共
に、ボビンケース2内で下糸150がボビン軸7aに絡
み付くのに必要な渦流を形成することができる。
【0050】ところで、下糸巻回装置162には、糸掛
け装置が付設されている。この糸掛け装置は、図16に
示されるように、下糸巻回位置Cにセットされたボビン
ケース2のその周囲に回動可能に配置された動メス糸捌
き116を有し、この動メス糸捌き116をボビンケー
ス2の周囲に回動させることによって、ボビンに巻回さ
れボビンケース開口部2Aより導出する糸巻き200か
らの下糸150を、ボビンケース2の開放端縁とボビン
7外周との隙間を介して糸掛け位置2Bに誘導してスリ
ット溝2Cに導き、下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2
Hを経て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出できる構成
となっている(図17参照)。なお、糸掛け装置として
は上記構成のものに限定されるものではなく、要はボビ
ンに巻回されボビンケース開口部2Aより導出する糸巻
き200からの下糸150を、ボビンケース2に糸掛け
できるものであればどのようなものであっても良く、例
えば特開平7−68071号公報記載の糸掛け装置や本
出願人が先に出願した特願平7−65140号明細書記
載の糸掛け装置を始めとして、適宜のものを採用するこ
とができる。
【0051】下糸巻回装置162にはさらに、糸切り装
置が付設されている。この糸切り装置は、上記下糸張力
ばね用孔2E近傍より導出する糸巻き200からの下糸
150を、上記動メス糸捌き116の回動動作により捌
き、固定メス91との間で所定長残すようにして切断で
きる構成となっている(図16参照)。
【0052】ここで、ボビンケース2の下糸張力ばね用
孔2E近傍より導出する下糸の該下糸張力ばね用孔2E
から下糸切断点S(詳しくは動メス糸捌き動メス116
と固定メス91との擦り合う点;図16参照)までの下
糸長さが、上糸との絡み合いによる縫目形成に必要な長
さ、すなわち40mm程度となるように、ボビンケース
2、固定メス91、下糸切断点S等の各配置が決定され
ている。
【0053】また、エアーノズル67aが、上記作業位
置N1と退避位置N2との間の糸切り位置N5に位置し
た時に、上記切断時の下糸切断点Sとエアーノズル67
a先端との間の距離が、図16に示されるように、上述
したボビン軸7aに下糸を絡ませるのに必要な長さLL
(本実施形態にあっては55mm程度)に略一致するよ
うに、ボビンケース2、下糸切断点S、エアーノズル6
7aの糸切り位置N5等の各配置が決定されている。
【0054】なお、糸切り装置としては上記構成のもの
に限定されるものではなく、要はボビンに巻回されボビ
ンケース2の下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2Hを経
て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出する糸巻き200
からの下糸150を、上記所定長残して切断できるもの
であればどのようなものであっても良く、例えば特開平
7−68071号公報記載の糸切り装置や本出願人が先
に出願した特願平7−65140号明細書記載の糸切り
装置を始めとして、適宜のものを採用することができ
る。
【0055】また、上記糸供給検出機構Fと糸巻き20
0との間には、図11に示されるように、下糸150の
張力を可変とする糸張力可変手段204が設けられてい
る。この糸張力可変手段204は、通過する下糸150
を押圧する張力ばね205と、この張力ばね205の押
圧力をマニュアル操作により調整する螺子206と、ミ
シンベッド101内に配され上記張力ばね205の押圧
力に抗するソレノイド推力を生ぜしめるソレノイドSO
Lと、から構成されている。この糸張力可変手段204
を駆動する電気回路は、ソレノイドSOLに電源を直列
に接続し、その間にスイッチを介した構成となってい
る。
【0056】従って、スイッチをオフした場合には、上
記ソレノイド推力が発生せず、下糸150には張力ばね
205の押圧力が最大限にかかり、下糸張力は最大とな
る。また、スイッチをオンした場合には、上記ソレノイ
ド推力が最大限に発生し、下糸150には張力ばね20
5の押圧力からソレノイド推力を減じたものがかかり、
下糸張力は最小となる。
【0057】なお、上記残糸除去装置161、下糸巻回
装置162が、図1に示したベース板3に接触する場合
には、該ベース板3は適宜切欠かれる。また、図1にあ
っては、残糸除去位置Bと下糸巻回位置Cとダミー軸6
に対するボビン着脱位置Dが近接しており、保持部11
が誇張されて記載されている。このため、保持部11が
残糸除去装置161や下糸巻回装置162に接触するこ
とも心配されるが、実際には、このような接触が生じな
いように充分なスペースが確保されている。
【0058】ところで、本実施形態の中釜には、図19
に示されるように、後述の下糸残量検知装置500の検
知棒507が介挿可能な検知棒用孔1cが形成されてい
る。この中釜の検知棒用孔1cは、釜1を正面から見て
釜1の釜軸1aを含む水平面より60°時計方向に回転
した位置であって、中釜、外釜のレース面(中釜、外釜
の接触面)1bより外側(図19(b)においては左斜
め上側)且つ外釜の回転時(ミシンの動作禁止時;下糸
残量検知時)に当該外釜が逃げて中釜が露出する位置
に、形成されている。
【0059】そして、本実施形態に用いられるボビンケ
ース2の周壁には、該ボビンケース2が釜1に装着され
た時に、この中釜の検知棒用孔1cに重合する検知棒用
孔2Fが形成されている。すなわち、このボビンケース
2の検知棒用孔2Fは、図18(b)に示されるよう
に、下糸張力ばね2Dの固定端から当該下糸張力ばね2
Dのない方向に略30°離間した周壁位置であって、図
18(c)に示されるように、ボビンケース2における
ボビンケース軸2Gの基端側の周壁位置に開口されてい
る。
【0060】中釜の検知棒用孔1cに対向する近傍位置
(図1における釜1の右斜め直下の位置)には、下糸残
量検知装置500を構成するアクチュエータ501が固
定配置されている。このアクチュエータ501は、ボビ
ンケース2が釜1に装着されて後述の検知棒507が突
出した時に、当該検知棒507が上述した検知棒用孔1
c,2Fに進入し得るように配置されている。次に、こ
のアクチュエータ501について以下説明する。
【0061】図20において、符号508はステンレス
等の非磁性体からなるフレームを示しており、このフレ
ーム508は、断面コの字形状のフレーム本体508b
と、このフレーム本体508bのコの字端部にそれぞれ
連設され上記ベース板3に固定されたフレームベース5
08a,508aと、を備えている。フレーム本体50
8bのコの字を構成し上記フレームベース508aに対
して立設する側板508c,508dの間には、透磁率
の高い材質として例えば電磁軟鉄等の低炭素鋼からなる
鉄心502が掛け渡されて固定されている。側板508
c,508dの間における鉄心502の両端の位置に
は、円盤状のフランジ502a,502aがそれぞれ一
体成形されており、これらフランジ502a,502a
間の鉄心部分には、コイル503が高密度に整列巻され
ている。これらフランジ502a,502aの外周に
は、例えばプラスチック等の軸受部材からなる円筒状の
スリーブ504が嵌合固定されており、このスリーブ5
04の外周には、例えばアルミ等の軽い材質からなる略
直方体形状のキャリヤ505が、軸線方向に摺動可能に
支持されている。すなわち、このキャリヤ505は、側
板508c,508dの間を移動できるようになってい
る。
【0062】このキャリヤ505の各表面(各外面)に
は、例えばネオジ等の希土類マグネットからなる永久磁
石506がそれぞれ接着固定されている。この永久磁石
506は4体全て、内側(スリーブ504側)がN極、
外側がS極となるように配置がなされている。上記キャ
リヤ505にはまた、例えば鉄系の材質からなる検知棒
507が接着固定されており、この検知棒507は、釜
側の側板508cを貫いて釜1に向かって突出されてい
る。
【0063】この検知棒507、上記キャリヤ505及
び永久磁石506は、コイル503に例えば順方向電流
(図20(c)における反時計方向に流れる電流)が供
給されると前進し(図20(a)における上方に移動
し)、該順方向電流とは逆方向の逆方向電流が供給され
ると後退する(図20(a)における下方に移動する)
ようになっており(この動作原理については後述)、上
記検知棒507、上記キャリヤ505及び永久磁石50
6により移動子が構成され、上記鉄心502、コイル5
03、フランジ502a,502a、スリーブ504及
びフレーム508により固定子が構成された状態となっ
ている。
【0064】そして、検知棒507が前進して当該検知
棒507が、上記検知棒用孔1c,2Fを介してボビン
ケース2内に挿入された時に、ボビン7に下糸が巻回さ
れていなかったり、ボビン7の下糸が少なくボビン交換
の必要がある場合には、図32(b)に示されるよう
に、上記キャリヤ505が係合子としての釜側の側板5
08cに衝突し、一方ボビン7に下糸150が充分に巻
回されている場合には、図32(a)に示されるよう
に、キャリヤ505が釜側の側板508cに衝突する前
に上記検知棒507の先端がボビン7に巻回されている
係合子としての下糸150の外周に衝突するように、ア
クチュエータ501の位置調整等がなされている。
【0065】再び図20に戻って、フレーム本体508
bのコの字を構成し上記側板508c,508dを連結
する側板連結板508eの表面には、振動波検出素子と
して例えば超音波センサ509が接着固定されている。
この超音波センサ509は、上述したキャリヤ505が
釜側の側板508c、反釜側の側板508dに衝突した
時に発生する超音波、検知棒507の先端がボビン7に
巻回されている下糸外周に衝突した時の超音波を検出す
るものである。なお、図20(c)における符号510
は、キャリヤ505がスリーブ504に対して回動しな
いようにガイドするガイド軸を示しており、このガイド
軸510は、例えばステンレス等の非磁性体から構成さ
れている。
【0066】上記下糸残量検知装置500はまた、図2
6に示されるように、アクチュエータ501のコイル5
03に接続される電流供給手段としての駆動回路511
を備えている。この駆動回路511は、後述の下糸残量
検知装置制御手段512からの駆動電流UP/DOWN
信号及び前進/後退信号(図25参照)に基づいて、コ
イル503に上述した順方向電流または逆方向電流を供
給する構成になされている。
【0067】上記下糸残量検知装置500はまた、図2
6に示されるように、アクチュエータ501の超音波セ
ンサ509に接続される下糸残量判定手段513を備え
ている。この下糸残量判定手段513は、下糸残量及び
移動子の移動の有無を検出できるものであり、上記超音
波センサ509からの出力電圧波形を一方の入力とし所
定の基準電圧を他方の入力とする比較器513aと、こ
の比較器513aのパルス状の出力信号(トリガ信号)
を入力とし該パルス信号の幅を拡張したワンショット信
号を出力とするワンショット発生回路513bと、から
構成されている。
【0068】そして、上記基準電圧は、キャリヤ505
が釜側の側板508c、反釜側の側板508dに衝突し
た時に超音波センサ509から出力される振幅が大きい
出力電圧と、検知棒507の先端がボビン7に巻回され
ている下糸外周に衝突した時に超音波センサ509から
出力される振幅が小さい出力電圧との間の電圧値に設定
されている。
【0069】上記下糸自動供給装置にはまた、操作パネ
ル(不図示)が付設されており、この操作パネルには、
操作スイッチ、下糸巻回量設定手段としての設定スイッ
チ61A(図10参照)及び表示手段としてのエラー表
示窓316等が付設されている。次に、該下糸自動供給
装置の動作を制御する下糸自動供給制御装置について説
明する。
【0070】先ず、図26に示されているように、所定
の縫い動作を実行するミシン本体300には、メイン電
源をオン・オフするミシン電源スイッチ302が設けら
れていると共に、このミシン電源スイッチ302のオン
・オフを判別するミシン電源監視手段(ミシン電源監視
回路)301が付設されている。このミシン電源監視手
段301は、後述する電源通電制御装置450(図27
参照)の一部を構成するものであって、具体的にはミシ
ン制御回路内における例えば+5Vの電源をモニタして
おき上記ミシン電源スイッチ302のオフ検知信号を、
電源通電制御装置450の通電タイミング制御手段31
5(後述)に出力する機能を有している。
【0071】一方、メイン電源は、後述する電源通電制
御装置450の制御スイッチ手段を構成するリレースイ
ッチ303を介して直流電源回路304にも接続されて
いる。この電源通電制御装置450の直流電源回路30
4は、上述した下糸自動供給装置の下糸巻回装置162
(正確には糸掛け、糸切り装置も含む)、残糸除去装置
161、ボビン交換装置160及び下糸残量検知装置5
00にそれぞれ駆動電流を供給するように接続されてお
り、上記リレースイッチ303から発せられるオン・オ
フ信号に基づいて各装置160,161,162,50
0への通電制御を行うように構成されている。
【0072】また、上記下糸巻回装置162には、図2
6に示されるように、ボビン駆動モータM2用ドライバ
310a、エアーノズル退避モータ37用ドライバ31
0b、動メス付き糸捌き116のモータ用ドライバ31
0c、糸張力可変手段のソレノイドSOL用ドライバ3
10d、電磁弁68用ドライバ310eがそれぞれ接続
されており、ボビン交換装置160には、移動モータ1
8用ドライバ311a、回動モータ20用ドライバ31
1bがそれぞれ接続されており、また残糸除去装置16
1には、残糸巻取モータ用ドライバ312aがそれぞれ
接続されている。また、リレースイッチ303にはドラ
イバー313が接続されている。
【0073】そして、これらドライバ310a〜310
e,311a,311b,312a,313、上記駆動
回路511及び上記ワンショット発生回路513bに
は、I/Oポート305を介して、CPU(中央演算装
置)306からの信号が入力されるように接続されてい
る。このCPU306には、ROM307からの信号が
入力されるように接続されており、RAM308に対し
て信号が入出力されるように接続されている。そして、
上記各装置162,161,160,500が、図27
に示されているように、下糸自動供給装置制御手段40
0により制御されつつ下糸自動供給装置の通常の動作、
すなわちボビン交換動作−残糸除去動作−下糸巻回動作
−糸掛け動作−糸切り動作−ボビン交換要求待ち−ボビ
ン交換要求−ボビン交換動作という公知のサイクル動作
を実行すると共に、後述の所定のタイミングで下糸残量
検知動作を実行し、この実行を可能とするように上記下
糸自動供給装置制御手段400への通電状態が電源通電
制御装置450により制御されるように構成されてい
る。
【0074】すなわち、図27に示されているように上
記下糸自動供給装置制御手段400は、下糸巻回装置制
御手段401、ボビン交換装置制御手段(ボビン搬送・
着脱装置制御手段)402、残糸除去装置制御手段40
3及び下糸残量検知装置制御手段512から構成されて
おり、これらの各制御手段401,402,403,5
12には、前記電源通電制御装置450の直流電源回路
304から所定の駆動電流が供給されていると共に、同
様に電源通電制御装置450の通電タイミング制御手段
315からの動作指令信号が印加されている。該通電タ
イミング制御手段315は、前記下糸巻回装置162、
残糸除去装置161、ボビン交換装置160及び下糸残
量検知装置500の各動作を常時監視する機能を有して
いる。
【0075】また、上記通電タイミング制御手段315
には、前述したミシン電源監視手段301からの検出信
号、すなわちミシン電源スイッチ302のオン・オフを
検出した信号が印加されている。そして、この通電タイ
ミング制御手段315は、ミシン電源スイッチ302の
オフ検出信号を受けた時に、その電源遮断時点において
動作途中にある装置の処理動作を完了させ、その後この
処理動作に続いて行われる予定のボビン交換前に必要な
処理動作がある場合にはその処理動作を順次完了させて
ボビン交換待機状態とする、すなわちボビン交換に必要
な処理(残糸除去処理、下糸巻回処理、糸掛け処理、糸
切り処理、後述の下糸残量検知動作を含む)を全て完了
させた後に当該ボビンケースを釜1に対向させた退避位
置(原点位置)に移動する動作指令信号を、上述した各
制御手段401,402,403,512にそれぞれ発
する機能を有している。
【0076】また、上記通電タイミング制御手段315
は、上記各装置の処理が順次完了してボビン交換待機状
態になった時に、上記ボビン交換に必要な処理がなされ
たボビンケースを原点位置から釜1に対向接近する位置
まで前進させる動作指令信号を、上述したボビン交換装
置制御手段402に発する機能を有している。
【0077】また、上記通電タイミング制御手段315
は、ボビン交換装置160によりボビンケースを原点位
置から釜1に対向接近する位置まで前進させた時に、前
記制御スイッチ手段303に対して処理完了信号を発す
る機能を有している。一方、制御スイッチ手段303
は、パワーリレースイッチ、ソリッドステートリレー等
から構成されており、前記ミシン電源スイッチ302と
は無関係に常時交流駆動電流が供給されている。そし
て、この制御スイッチ手段303は、前述した通電タイ
ミング制御手段315からの処理完了信号を受けて、直
流電源回路304にオフ指令信号を出力するように構成
されている。このオフ指令信号を受けた直流電源回路3
04は、上記各制御手段401,402,403,51
2及び各装置160,161,162,500に対する
駆動電流の供給を停止することとなる。
【0078】このように、上記ボビン交換に必要な処理
がなされたボビンケースが釜1に対向接近した位置にあ
ることから、無理して回動アーム70を後退させない限
り、釜1内のボビン及びボビンケース、釜1に対向接近
しているボビン及びボビンケースに対して人手を介入す
ることは難しくなっている。すなわち、必要がない限り
上記ボビン及びボビンケースに妄りに触らせないように
なっている。
【0079】さらに、上記通電タイミング制御手段31
5から発せられる処理完了信号は、遮断情報記憶手段と
しての前記RAM(不揮発性メモリー)308にも印加
されている。このRAM308は、バッテリバックアッ
プRAMあるいはEEPROM等から構成されており、
当該RAM308内に電源遮断の正常または異常(例え
ば停電時)情報が格納・記憶されるようになっている。
一方、上記RAM308に格納された電源遮断の正常ま
たは異常情報は、上記通電タイミング制御手段315側
に常時参照されており、RAM308に格納されている
電源遮断の正常または異常情報が通電タイミング制御手
段315で確認されている。そして、この確認された電
源遮断の正常または異常情報に基づいて、上記各制御手
段401,402,403,512に対する初期化信号
が通電タイミング制御手段315から発せられるように
構成されている。
【0080】また、上記通電タイミング制御手段315
には、所定の表示手段316が接続されており、該通電
タイミング制御手段315は、上記RAM308に格納
された電源遮断の正常または異常情報を表示させる表示
指令信号を、上述した表示手段316に発する機能を有
している。
【0081】さらに、上記通電タイミング制御手段31
5は、ミシン電源スイッチ302の再オン検出信号を受
けた時に、ボビンケースを釜1に対向接近する位置から
原点検出させるように、上述したボビン交換装置制御手
段402に動作指令信号を発する機能を有している。
【0082】また、前記電源通電制御装置450には、
前述したミシン電源監視手段301からの検出信号を受
けると共にボビン交換装置160の動作を監視し、ミシ
ン電源スイッチ302の再オン検出信号を受け、ボビン
ケースを釜1に対向接近する位置から原点検出を行わせ
た時に、原点検出を行った時のステップ数が上記ボビン
ケースを釜1に対向接近する位置に前進させた時のステ
ップ数と同じか否かを判別し、同じステップ数でない時
にはミシン電源スイッチ302の再投入前に人手が釜1
内のボビン及びボビンケース、釜1に対向接近していた
ボビン及びボビンケースに介入した(不具合が発生した
訳ではないのに取り出して何らかの処置を施した)と判
定する人手介入判定手段317が備えられている。
【0083】この人手介入判定手段317は、ミシン電
源スイッチ302の再投入前に人手が上記ボビン、ボビ
ンケースに介入したと判定した場合には、人手が介入し
たという表示指令信号を、上述した表示手段316に発
する機能を有している。
【0084】また、通電タイミング制御手段315は、
ミシンの糸切り後に、針数入力スイッチ(不図示)から
予め入力されている針数を、実際の縫製時の針数が上回
った時に、下糸残量検知装置500の下糸残量検知動作
を行わせるように、上述した下糸残量検知装置制御手段
512に動作指令信号を発する機能を有している。ここ
で、上記針数入力スイッチから予め入力される針数は、
本実施形態においては、縫製物を代えるまでに要すると
推測される針数である。
【0085】また、特に本実施形態の電源通電制御装置
450には、上記下糸巻回装置162によりボビンに巻
回された下糸量、ボビン残糸量検出センサ161aによ
り検出されたボビン残糸量及びミシン300からの糸切
り信号の回数(糸切り回数)を受けて、残糸量を最大限
に縫製に供せ得るようなボビン交換時期を設定するボビ
ン交換時期設定手段309が設けられている。
【0086】すなわち、このボビン交換時期設定手段3
09は、ボビンに巻回された下糸量Lm(単位cm)を
下糸巻回装置162におけるローラ54の回転計数Rm
から換算すると共に、ボビン残糸量Lz(単位cm)を
ボビン残糸量検出センサ161aにより検出されたボビ
ン7の回転計数Rzから換算し、次いで実際に使用した
糸長さLsを、Ls=(Lm−Lz)により算出し、次
いで、糸切り長さをLc(例えば2cm)、糸切り回数
をNcとした時に、実際の縫製で消費した下糸長さL1
を、L1=(Ls−Lc・Nc)により算出し、次い
で、実際の縫製での縫針数をQ1とした時に、10cm
当たりの針数Q2を、Q2=Q1÷(L1/10cm)
により算出し、次いで、残糸部分に対しての可能な縫い
縫針数Q3を、Q3=(Lz/10cm)・Q2により
算出する。次いで、下糸巻回装置162による下糸巻回
が6回未満の場合(両方のボビンに対する合計が6回未
満;理由については後述)のボビン1個当たりの全縫針
数をQ4とした時に、Q4=Q1+Q3により算出し、
次いで、50cm当たりの針数をQ5、1m当たりの針
数をQ6、5m当たりの針数をQ7とした時に、 Q5=Q2・5 Q6=Q2・10 Q7=Q2・50により、それぞれ算出する。また、糸
切り1回当たりの縫針数Q8を、Q8=Q1/Ncによ
り算出する。
【0087】そして、下糸巻回装置162による下糸巻
回が6回未満の場合(両方のボビンに対する合計が6回
未満)においては、以下の式を満足した時をボビン交換
時期とするようにしている。すなわち、現在縫製してい
る時の縫針数(リアルタイムの縫針数)をQ9とした時
に、 Q8≧Q6の場合には、Q9+(Q8+Q5)>Q4………………(1) Q5≦Q8<Q6の場合には、Q9+(Q8・2)>Q4…………(2) Q8<Q5の場合には、Q9+(Q8・2+Q5)>Q4…………(3) 上記式(1)乃至(3)の何れかを満足した時にボビン
交換時期となる。すなわち、少なくとも糸切り1回当た
りの縫針数Q8(または縫製1パターン分の縫針数)分
の残糸長さを残しながら、該ボビン残糸量を最大限縫製
可能とするボビン交換時期を設定することになる。
【0088】また、下糸巻回装置162による下糸巻回
が6回以上の場合(両方のボビンに対する合計が6回以
上;すなわち一方のボビンに対して3回以上、他方のボ
ビンに対して3回以上)においては、縫製に供されるボ
ビンに対しての当該ボビン残糸量を最大限縫製可能とす
るボビン1個当たりの全縫針数が一定してきたとして、
上記Q4をボビン1個当たりの実際の全縫針数として、 Q8≧Q6の場合であって、 Q3≧Q8の場合には、Q4←(Q4−Q2)………………………(8) Q8<Q3≦Q8+Q5の場合には、Q4←(Q4+Q2)………(9) Q8+Q5<Q3の場合には、Q4←Q4(Q4変更なし)……(10) とし、 Q5≦Q8<Q6の場合であって、 Q3≦Q8の場合には、Q4←(Q4−Q2)……………………(11) Q8<Q3≦Q8・2の場合には、Q4←(Q4+Q2)………(12) Q8・2<Q3の場合には、Q4←Q4(Q4変更なし)………(13) とし、 Q8<Q5の場合であって、 Q3≦Q8・2の場合には、Q4←(Q4−Q2)………………(14) Q8・2<Q3≦Q8・2+Q5の場合には、Q4←(Q4+Q2) ……(15) Q8・2+Q5<Q3の場合には、Q4←Q4(Q4変更なし) ……(16) とし、リアルタイムの縫針数が上記式(8)乃至(1
6)の何れかのQ4となった時にボビン交換時期とな
る。これは、両ボビン共、2回づつ残糸した後(下糸巻
回装置162による下糸巻回が6回以上の場合)には、
Q4は、既にそれぞれのボビンの可能な全縫針数となっ
ているからである。
【0089】なお、上記Q2〜Q8の算出においては、
例えばボビン軸径が異なる等、各ボビンの癖があること
から、ボビン交換時期を両ボビンに対して別個に算出し
て記憶し、ボビン交換時期でもそれぞれ合致したデータ
で判断する方が、より正確になるというのはいうまでも
ない。
【0090】上記ボビン交換時期設定手段309はま
た、上記下糸巻回装置162により所定量の下糸が巻回
されたボビンが縫製に供された後に、ボビン交換となっ
て釜1から取り出され、その後残糸除去装置161によ
る残糸除去を行った場合に、上記ボビンの交換時期の設
定を行い、その後当該ボビンに対して上記下糸巻回装置
162による下糸巻回を行って縫製に供したボビンに対
して上記ボビン交換時期の判定を行う機能を有してい
る。
【0091】すなわち、本実施形態においては、2個の
ボビンを用い交互に順次縫製に供するようにしているこ
とから、下糸巻回装置162による下糸巻回を2回以上
行っている場合にボビン交換時期の設定を行い、下糸巻
回装置162による下糸巻回を3回以上行っている場合
にボビン交換時期の判定を行うようにしている。これ
は、両方のボビンに下糸巻回装置162による下糸巻回
を行い(下糸巻回装置162による下糸巻回の回数は2
回)、縫製に供した後の一方のボビンの残糸量をボビン
残糸量検出センサ161aにより検出して、この残糸量
と当該ボビンに下糸巻回装置162により巻回されてい
た下糸量、当該ボビンを縫製に供していた時の糸切り回
数に基づいてボビン交換時期の設定を行うからであり、
このボビンに対して下糸巻回装置162による下糸巻回
を行い(下糸巻回装置162による下糸巻回の回数は3
回目となる)、その後縫製に供する当該ボビンに対して
でないとボビン交換時期の判定ができないからである。
【0092】なお、ボビンを1個用いた場合には下糸巻
回装置162による下糸巻回を1回以上行っている場合
にボビン交換時期の設定を行い、下糸巻回装置162に
よる下糸巻回を2回以上行っている場合にボビン交換時
期の判定を行い、ボビンを3個用いた場合には下糸巻回
装置162による下糸巻回を3回以上行っている場合に
ボビン交換時期の設定を行い、下糸巻回装置162によ
る下糸巻回を4回以上行っている場合にボビン交換時期
の判定を行う。すなわち、用いられるボビンの個数をN
Xとした時に、下糸巻回装置162による下糸巻回をN
X回以上行っている場合にボビン交換時期の設定を行
い、下糸巻回装置162による下糸巻回を(NX+1)
回以上行っている場合にボビン交換時期の判定を行う。
【0093】そして、この設定されたボビンの交換時期
になっているか否かを判定は、上記下糸残量検知装置5
00による下糸残量検知動作でボビン交換要求のための
下糸無し信号が入力された後に、行われる構成になされ
ている。そして、ボビン交換時期になっていたら、ボビ
ン交換時期設定手段309は、上記通電タイミング制御
手段315にボビン交換信号を発する機能を有してい
る。通電タイミング制御手段315は、このボビン交換
信号を受けると、ボビン交換動作及び釜から取り出され
たボビンに対する一連の残糸除去、下糸巻回、糸掛け、
糸切り動作を行わせる動作指令信号を、上述した各制御
手段401,402,403にそれぞれ発する機能を有
している。
【0094】この通電タイミング制御手段315はま
た、上述のようなボビン交換時期の設定、判定のできな
いボビン、すなわち例えば人手により下糸が巻回された
ボビンや公知のワインダーにより下糸が巻回されたボビ
ンに対して、上記設定回数になるまで、上記下糸残量検
知装置500の下糸残量検知動作でボビン交換要求のた
めの下糸無し信号が入力されると、ボビン交換動作及び
釜から取り出されたボビンに対する一連の残糸除去、下
糸巻回、糸掛け、糸切り動作を行わせる動作指令信号
を、上述した各制御手段401,402,403にそれ
ぞれ発する機能を有している。
【0095】通電タイミング制御手段315はまた、下
糸巻回装置162による下糸巻回を6回以上行っている
場合には、縫製に供されるボビンに対しての当該ボビン
残糸量を最大限縫製可能とするボビン1個当たりの全縫
針数が一定してきたとして、このボビン1個当たりの全
縫針数Q4に基づいて式(8)〜(16)によってボビ
ン交換時期の判定を行い、上記下糸残量検知装置500
による下糸残量検知は必要ないとして当該検知動作を行
わせない非動作指令信号を、上述した下糸残量検知装置
制御手段512に発する機能を有している。
【0096】上記ボビン交換時期設定手段309には、
縫製パターンの変更を認識する縫製パターン変更認識手
段314が接続されている。この縫製パターン変更認識
手段314は、以下の式により縫製パターンの変更を認
識し得るようになっている。すなわち、Q9+Q5≧Q
4……(4)の場合には縫いピッチが狭く変わったと認
識し、Q9+Q7≦Q4……(5)の場合には縫いピッ
チが広く変わったと認識し、現在の糸切り回数をNcc
(リアルタイムの糸切り回数)とした時に、 Nc(前回の糸切り回数)−15回≧Ncc………(6) Nc(前回の糸切り回数)+15回≦Ncc………
(7)となった場合には縫製物が変わったと認識するよ
うになっている。すなわち、上記式を満足した場合に
は、縫製パターンが変更になったと認識するようになっ
ている。そして、上記式(4)〜(7)の設定に関して
は、ボビン交換時期設定手段309によるボビン交換時
期の設定と同時に行われる構成になされている。
【0097】そして、この縫製パターン変更認識手段3
14は、上記下糸残量検知装置500による下糸残量検
知動作でボビン交換要求のための下糸無し信号が入力さ
れた後且つ上記ボビン交換時期設定手段309による上
記設定されたボビンの交換時期になっているか否かを判
定する前であって、上記下糸残量検知装置500による
ボビン交換要求が一のボビンに対して最初にあった時の
み、上記式による縫製パターンの変更の認識を行い、縫
製パターンの変更が認識されたら、上記ボビン交換時期
設定手段309に対して、設定されているボビン交換時
期を設定し直す信号を発する機能を有している。勿論縫
製パターン変更認識手段314もこの時、上記式(4)
〜(7)を設定し直すことになる。また、縫製パターン
の変更が認識されない場合には、ボビン交換時期設定手
段309に対して、設定されたボビンの交換時期になっ
ているか否かを判定させる信号を発する機能を有してい
る。なお、上記縫製パターンの変更認識は、下糸巻回装
置162による下糸巻回を3回以上且つ6回未満行って
いる場合に、行われるようになっている。
【0098】また、上記通電タイミング制御手段315
は、下糸残量検知動作において、下糸残量判定手段51
3bから下糸残量検知装置500の異常を知らしめる移
動子の移動無し信号が入力された場合には、下糸残量検
知装置500に異常ありという表示指令信号を、上述し
た表示手段316に発する機能を有している。
【0099】また、上記通電タイミング制御手段315
は、ミシン電源スイッチ302の再投入時に、上述した
下糸残量検知装置500の異常表示、人手介入表示、前
回の電源遮断の異常表示が、全てない場合には、所定の
継続処理を行わせる動作指令信号を、上述した各制御手
段401,402,403,512にそれぞれ発する機
能を有している。
【0100】一方、ミシン電源スイッチ302の再投入
時に、下糸残量検知装置500の異常表示、人手介入表
示、前回の電源遮断の異常表示が少なくとも一つある場
合には、オペレーターはこれら警告に従って、使用する
予定のボビンをチェックすると共に残糸の除去をし、当
該空ボビンを収容したボビンケースを順次ダミー軸6に
装着することになる。
【0101】そして、上記通電タイミング制御手段31
5は、オペレーターにより順次ダミー軸6に装着される
ボビンケースに対して下糸巻回処理、糸掛け処理、糸切
り処理を施して、これら処理の施された一方のボビンを
釜内に装着状態にし、他方のボビンをボビンケース把持
手段に把持させて待機状態にする動作指令信号を、上述
した各制御手段401,402に発する機能を有してい
る。
【0102】通電タイミング制御手段315はまた、エ
アーノズル67aを、糸掛け時及び待機時に、退避位置
N2に位置させ、糸切り時に、図8に一点鎖線で示され
る糸切り位置(作業位置N1、退避位置N2の間の位
置)N5に位置させるように下糸巻回装置制御手段40
1に動作指令信号を発する機能を有している。
【0103】通電タイミング制御手段315はまた、ボ
ビン軸7aに下糸を整列巻し得るように上記巻列形成手
段600を制御する巻列形成制御手段を内蔵している。
この巻列形成制御手段は、エアーノズル67aを、ボビ
ン軸7aへの下糸絡み付け時に、先ず作業位置N1に位
置させ、この時上記有効下糸巻回量検出手段61から下
糸が絡み付いたという出力(この出力はエアーノズル6
7aとボビン軸7aのボビンケース把持手段側の端部7
aaとが対向した時に発せられる出力;詳しくは後述)
がなされると、退避位置N2に位置させて下糸巻回を行
わせるように下糸巻回装置制御手段401に動作指令信
号を発する機能を有している。
【0104】この通電タイミング制御手段315の巻列
形成制御手段はまた、エアーノズル67aを作業位置N
1に位置させた後に上記有効下糸巻回量検出手段61か
らボビン軸7aに下糸が絡み付いたという信号を受ける
と、エアーノズル67aとボビン軸7aのボビンケース
把持手段側の端部(図37における図示右側の端部)7
aaとが対向するようにボビンケース把持手段を若干前
進させる(図37における図示左側に向かわせる)動作
指令信号を、上記ボビン交換装置制御手段402に発す
る機能を有している。
【0105】この通電タイミング制御手段315の巻列
形成制御手段はまた、エアーノズル67aとボビン軸7
aのボビンケース把持手段側の端部7aaとが対向する
下糸巻回動作開始位置に位置したら、エアーノズル67
aとボビン軸7aの略中央とが対向するようにボビンケ
ース把持手段を若干後退させ元の位置に戻させる動作指
令信号を、上記ボビン交換装置制御手段402に発する
機能を有している。
【0106】次に、このような制御装置を用いた下糸自
動供給装置の制御動作を図28、図29に示したフロー
チャートにより説明する。説明理解の容易性を考慮し、
縫製動作の開始時点から説明していく。すなわち、先ず
ステップ5において、RAM(不揮発性メモリー)30
8をクリアーすると、下糸自動供給装置は運転開始待機
状態にされる。そして、ステップ6において、ミシンの
動作を許可してステップ7に進み、ステップ7におい
て、ミシンの糸切りがなされたか否かを判定し、糸切り
がなされた場合にはステップ8に進み、ステップ8にお
いて、実際に縫製を行った針数が予め入力されている針
数を上回ったか否かを判定し、上回った場合には、縫製
物を代えることになるから充分な下糸残量が必要だとし
てステップ9以降の下糸残量検知処理を行うことにな
る。
【0107】すなわち、ステップ9において、ミシン3
00との干渉を避けるためにミシン動作を禁止してステ
ップ9aに進み、ステップ9aにおいて、下糸巻回装置
162による下糸巻回を6回以上行っているか否かを判
定する。この回数とした理由は上述した通りである。そ
して、下糸巻回装置162による下糸巻回が6回以上で
あると判定した場合にはボビン交換時期の判定を縫針数
のみで行えば良く(縫製に供されるボビンに対しての当
該ボビン残糸量を最大限縫製可能とするボビン1個当た
りの全縫針数が一定してきたから)下糸残量検知装置5
00による下糸残量検知を行う必要がないとしてステッ
プ10〜ステップ17をスキップしてステップ18に進
み、一方ステップ9aにおいて、下糸巻回装置162に
よる下糸巻回が6回未満であると判定した場合にはステ
ップ10に進み、ステップ10において、下糸残量検知
処理を行う。この下糸残量検知処理について、図30に
示した下糸残量検知処理ルーチンに従って説明する。先
ず、下糸残量検知装置500は図31に示されるような
待機状態にあり、アクチュエータ501を構成するキャ
リヤ505が、図31に示されるように、反釜側の側板
508dに当接した状態にある。そして、先ずステップ
1において、フラグをクリアしてステップ2に進み、ス
テップ2において、駆動回路511に、図25(a)に
示されるように、駆動電流UP信号を送出してステップ
3に進み、ステップ3において、数msec待ってから
ステップ4に進み、ステップ4において、駆動回路51
1に、図25(b)に示されるように、前進信号を送出
してステップ5に進み、ステップ5において、所定時間
として例えば30msec待つ(この30msecが経
過すると後述のステップ8で上記駆動電流はDOWN信
号となる)。すると、図25に示されるように、駆動電
流UP信号と前進信号のAND部分が前進保証部分とな
って、この間、駆動回路511からコイル503に順方
向電流が供給される。
【0108】このようにコイル503に順方向電流(図
20(c)、図21〜図24における(a)での反時計
方向の電流)が供給されると、鉄心502が電磁石とな
り、図21〜図24に示されるように、反釜側のフラン
ジ502aがN極に、釜側のフランジ502aがS極
に、それぞれなる。この時、反釜側のフランジ502a
の対向位置に位置している永久磁石506の対向面は、
図21(b)に示されるように、N極であるから、N極
同士による反発力f1がキャリヤ505に作用する。こ
の時、コイル電流と永久磁石506の作用によりフレミ
ングの左手の法則に従った電磁力、すなわちコイル50
3を図21(b)における左側に向かわせる電磁力が生
じるが、該コイル503は固定されているため、反作用
としてキャリヤ505には当該電磁力と同等な逆方向の
推力f2が作用する。すなわち、キャリヤ505は、鉄
心502の電磁石作用による推力f1と電磁力による推
力f2との合成推力F1を受けることになり、当該キャ
リヤ505は、釜側(図21(b)における右側)に移
動を開始する。
【0109】そして、キャリヤ505が釜側に向かって
移動すると、この移動につれて反釜側のフランジ502
aから遠ざかることから、上記電磁石作用による推力f
1は徐々に小さくなるが、キャリヤ505の電磁力を受
ける範囲が広くなることから、電磁力による推力f2は
大きくなり、キャリヤ505は、合成推力に従ってその
まま釜側に向かって移動を続ける。
【0110】そして、キャリヤ505が、図22(b)
に示されるように、フランジ502a,502aから略
同距離となる中間地点に達すると、この時点では、フラ
ンジ502a,502aからの距離がかなりあることか
ら、上記電磁石作用による推力f1は殆ど作用しなくな
るが、キャリヤ505の電磁力を受ける範囲は上記と同
様に広く上記と同様に推力f2が作用する。すなわち、
キャリヤ505は、合成推力F2に従ってそのまま釜側
に向かって移動を続ける。
【0111】そして、キャリヤ505が釜側に向かって
移動すると、図23(b)に示されるように、この移動
につれて釜側のフランジ502aに近づくことから、キ
ャリヤ505における永久磁石506のN極が、S極と
なっている釜側のフランジ502aに吸引され、上記電
磁石作用による推力f1は徐々に大きくなり、一方キキ
ャリヤ505の電磁力を受ける範囲は上記と同様に広く
上記と同様に推力f2が作用する。すなわち、キャリヤ
505は、合成推力F3に従ってそのまま釜側に向かっ
て移動を続ける。
【0112】そして、このような動作によって、検知棒
507の先端が、図32(a)に示されるように、検知
棒用孔1c,2Fを介してボビンケース2内に挿入され
る。この時、下糸残量が充分ある場合には、図32
(a)に示されるように、検知棒507の先端がボビン
に巻回されている下糸150の外周に衝突し、超音波セ
ンサ509からは、図33(a)、図34(a)に示さ
れるように、振幅の小さい電圧波形が出力される。一
方、下糸残量がない若しくは交換が必要な程に少ない場
合には、図32(b)に示されるように、キャリヤ50
5が釜側の側板508cに衝突し、超音波センサ509
からは、図35(a)に示されるように、振幅の大きい
電圧波形が出力される。そして、この電圧波形は上記基
準電圧と比較され、ワンショット発生回路513bから
は、下糸残量が充分ある場合には、図33(b)、図3
4(b)に示されるように、糸有り信号としてのロー信
号が出力され、下糸残量がない若しくは交換が必要な程
に少ない場合には、図35(b)に示されるように、糸
無し信号としてのハイ信号が出力される。
【0113】従って、ステップ6において、ワンショッ
ト信号がある場合(ハイ信号が出力された場合)にはボ
ビン交換が必要だとして、ステップ7に進み、ステップ
7において、ボビン交換要求フラグをセットしてステッ
プ8に進み、一方ステップ6において、ワンショット信
号がない場合(ロー信号が出力された場合)にはボビン
交換が必要ないとして、ステップ7をスキップしてステ
ップ8に進み、ステップ8において、駆動回路511
に、図25(a)に示されるように、駆動電流DOWN
信号を送出してステップ9に進み、ステップ9におい
て、数msec待ってからステップ10に進み、ステッ
プ10において、駆動回路511に、図25(a)に示
されるように、駆動電流UP信号を送出してステップ1
1に進み、ステップ11において、数msec待ってか
らステップ12に進み、ステップ12において、図25
(b)に示されるように、後退信号を送出してステップ
13に進み、ステップ13において、所定時間として前
進時と同様に30msec待つ(この30msecが経
過すると後述のステップ15で上記駆動電流はDOWN
信号となる)。すると、図25に示されるように、駆動
電流UP信号と後退信号のAND部分が後退保証部分と
なって、この間、駆動回路511からコイル503に逆
方向電流が供給される。
【0114】すると、今後は反釜側のフランジ502a
がS極に、釜側のフランジ502aがN極に、それぞれ
なって鉄心502の電磁石作用による推力f1が上記と
は反対方向に働くことになると共に、電磁力による推力
f2も同様に反対方向に働くことになり、これらの合成
推力も上記とは反対方向に働くことになる。すなわち、
キャリヤ505は反釜側に向かって移動することにな
る。そして、今度はキャリヤ505が、図31に示され
るように、反釜側の側板508dに衝突し、超音波セン
サ509からは、図33(a)〜図35(a)に示され
るように、釜側の側板508cに衝突した時と同様な振
幅の大きい電圧波形が出力される。そして、この電圧波
形は上記基準電圧と比較され、ワンショット発生回路5
13bからは、図33(b)〜35(b)に示されるよ
うに、移動子の正常移動信号としてのハイ信号が出力さ
れる。一方、何らかの不具合が発生してキャリヤ505
が初期の位置に帰還しなかった場合には、超音波センサ
509からは何も出力されず、従ってワンショット発生
回路513bからは移動子の移動無し信号(異常信号)
としてのロー信号が出力される。
【0115】従って、ステップ14において、ワンショ
ット信号がない場合(ロー信号が出力された場合)には
下糸残量検知装置500が異常だとしてステップ17に
進み、ステップ17において、下糸残量検知装置異常フ
ラグをセットしてステップ15に進み、一方ステップ1
4において、ワンショット信号がある場合(ハイ信号が
出力された場合)には下糸残量検知装置500が正常だ
としてステップ15に進み、ステップ15において、図
25(a)に示されるように、駆動電流DOWN信号を
送出してステップ16に進み、ステップ16において、
数msec待ってから図28に示したメインフローのス
テップ11にリターンする。
【0116】そして、図28に示されるステップ11に
おいて、下糸残量検知装置500が正常か否かを判定
し、図30のステップ17で下糸残量検知装置異常フラ
グがセットされていない場合にはステップ12に進み、
ステップ12において、ボビン交換要求があるか否かを
判定し、図30のステップ7でボビン交換要求フラグが
セットされている場合にはステップ13に進み、ステッ
プ13において、上記ボビン交換要求フラグをクリアし
てステップ14に進む。
【0117】ステップ14では、下糸巻回装置162に
よる下糸巻回を3回以上行っているか否かを判定する。
この回数とした理由は上述した通りである。そして、下
糸巻回装置162による下糸巻回が3回未満であると判
定した場合には縫針数に基づくボビン交換時期の判定及
び縫製パターンの変更認識を行えないとしてステップ1
5乃至ステップ18をスキップしてステップ19に進
み、ステップ19において、上記下糸残量検知装置50
0により生じたボビン交換要求(ステップ12)に従っ
てボビン交換を行い、一方ステップ14で下糸巻回装置
162による下糸巻回を3回以上行ったと判定した場合
にはさらに踏み込んだボビン交換の判定を行うためにス
テップ15に進み、ステップ15において、当該ボビン
に対しての下糸残量検知装置500によるボビン交換要
求が1回目か否かを判定し、1回目である場合にはステ
ップ16、ステップ17に進み、当該ステップにおい
て、縫製パターンの変更があったか否かを判定する。
【0118】すなわち、ステップ16では、後述のステ
ップ23で得られた上記式(4)、(5)を満足するか
否かを判定し式(4)を満足する場合には縫いピッチが
狭く変わったとし、式(5)を満足する場合には縫いピ
ッチが広く変わったとして、それぞれステップ33に進
み、ステップ33において、後述のステップ23で設定
されているボビン交換時期とボビンに巻回された下糸量
Lmを初期化してステップ19に進み、ステップ19に
おいて、上記下糸残量検知装置500により生じたボビ
ン交換要求(ステップ12)に従ったボビン交換を行
う。すなわち、これまで用いていたボビン交換時期が縫
製パターンの変更により使用できなくなり当該ボビン交
換時期を、変更された縫製パターンに適合したボビン交
換時期となるように再設定すべくステップ18における
ボビン交換時期の判定を行わずにステップ19に進む。
【0119】一方、ステップ16において、上記式
(4)、(5)を満足しないと判定した場合には縫製ピ
ッチの変更はないとしてステップ17に進み、ステップ
17において、後述のステップ23で得られた上記式
(6)、(7)を満足するか否かを判定し式(6)、
(7)を満足する場合には縫製物が変わったとして上述
したステップ33に進み、式(6)、(7)を満足しな
いと判定した場合には縫製物の変更はないとしてステッ
プ18に進む。
【0120】一方、ステップ15で、当該ボビンに対し
ての下糸残量検知装置500によるボビン交換要求が2
回目以上であると判定した場合、またはステップ9a
で、下糸巻回装置162による下糸巻回が6回以上であ
ると判定した場合には、上記ステップ16、17におけ
る縫製パターンの変更の判定を一々行わずにスキップし
てステップ18に進み、ステップ18において、ボビン
交換時期になっているか否か、すなわち後述のステップ
23で得られた上記式(1)〜(3)または上記式
(8)〜(16)を満足するか否かを判定する。
【0121】そして、ステップ18において、上記式
(1)〜(3)を満足している、または上記式(8)〜
(16)を満足している、すなわちボビン交換時期にな
っていると判定した場合にはステップ19に進み、ステ
ップ19において、ボビン交換を行う。ここで、説明の
都合上、ボビンケース把持手段に把持されている一方の
ボビンケースを2Y、釜内のボビンケースを2Xとす
る。
【0122】そして、この時点では、ボビンケース2Y
を把持しているボビンケース把持手段が、後述のステッ
プ4またはステップ27の動作で原点位置(釜1に対向
する退避位置)にあることから、回動アーム70を18
0°回転してボビンケースを把持していないボビンケー
ス把持手段を釜1に対向させて前進させ、釜内のボビン
ケース2Xを取り出し、その後回動アーム70を後退さ
せる。次いで、回動アーム70を180°回転してボビ
ンケース2Yを釜1に対向させ、その後前進させて釜内
にボビンケース2Yを装着し、その後回動アーム70を
後退させる。
【0123】次いで、ステップ20に進み、ステップ2
0において、ミシン300の動作を許可してステップ2
1に進み、ステップ21において、回動アーム70を回
転してボビンケース2Xを残糸除去位置Bへ進ませて、
当該ボビンケース2X内のボビンに対する残糸除去処理
を行う。この残糸除去処理について、図36に示した残
糸除去処理ルーチンに従って説明する。
【0124】先ず、ステップ1において、残糸除去(巻
取)モータを駆動して、ボビンに巻回されボビンケース
2Xから導出する(垂れる)残糸の引き出しを開始して
ステップ2へ進み、ステップ2において、ボビンの残糸
が除去されているか否かを判定する。すなわち、ボビン
残糸量検出センサ161aでパルス波を発生していると
判定した場合には残糸除去中としてパルス波を発生しな
くなるまで同様な判定を繰り返し、一方パルス波を発生
しなくなったと判定した場合には残糸除去が完了したと
してステップ3へ進む。
【0125】ステップ3では、上記残糸除去モータの駆
動を停止してステップ4へ進み、ステップ4において、
ボビン残糸量検出センサ161aにより検出されたボビ
ンの残糸除去時の回転計数Rzを記憶し、図29に示し
たフローチャートのステップ22にリターンする。
【0126】図29に示したフローチャートのステップ
22では、下糸巻回装置162による下糸巻回を2回以
上行っているか否かを判定する。この回数とした理由は
上述した通りである。そして、下糸巻回装置162によ
る下糸巻回が2回未満であると判定した場合にはボビン
交換時期を設定できないとしてステップ23をスキップ
してステップ24に進み、ステップ24において、下糸
巻回装置162による下糸巻回処理を行い、一方ステッ
プ22で下糸巻回装置162による下糸巻回を2回以上
行ったと判定した場合にはボビン交換時期を設定できる
としてステップ23に進み、ステップ23において、ボ
ビン交換時期としての上記式(1)〜(3)、または上
記式(8)〜(16)の設定を行うと共に、縫製パター
ンの変更認識としての上記式(4)〜(7)の設定を行
う。
【0127】そうしたら、ステップ24に進み、ステッ
プ24において、下糸巻回(糸巻き)処理を行う。この
下糸巻回処理について、図37示した下糸巻回処理ルー
チンに従って説明する。この下糸巻回処理ルーチンにあ
っては、それ以前に以下の動作を行う。先ず、ローラ5
4に、糸巻き200、糸張力可変手段204からの下糸
150を1巻きしておく。この時点で、糸張力可変手段
204のスイッチをオンにし、上記ソレノイド推力を最
大限に発生させて下糸張力を最小とする。
【0128】次いで、この下糸150の糸端を糸吸引器
65の吸引孔65aに挿入し、少々押し込む。次いで、
電磁弁68を一時オンにしてエアーチューブ66,67
にエアー源からのエアーを流し、吸引孔65aに挿入し
押し込まれていた下糸150を、エアーの流れによって
エアーノズル67aに導いてその糸端を該エアーノズル
67aより露出して導出させる。この導出長LLは、上
述のように、下糸端部をボビン軸に絡み付かせるのに必
要な長さであって、本実施形態にあっては、55mm程
度である。この吸引孔65aに挿入し押し込まれていた
下糸150をエアーにより糸吸引器65から搬送してエ
アーノズル67aから露出して導出させるにあたって
は、作業者が手作業で糸巻き200から下糸を凡そ必要
な分量予め引っ張って弛ましておいたり、手作業により
送り出していくと、より良好に下糸の搬送がなされる。
【0129】そうしたら、ステップ1において、回動ア
ーム70を回転してボビンケース2Xを下糸巻回位置C
に対向させる。次いで、ステップ2に進み、ステップ2
において、回動アーム70を前進させてボビンケース2
Xを下糸巻回位置Cに位置させると共にボビン駆動モー
タM2を一時駆動して、クラッチ機構50aとボビン7
とを連結する。
【0130】次いで、ステップ3に進み、ステップ3に
おいて、ボビン駆動モータM2を駆動してボビン7を回
転させる。次いで、ステップ4に進み、ステップ4にお
いて、エアーノズル退避モータ37を駆動して、退避位
置N2に待機中のエアーノズル67aを作業位置N1に
移動する。この時、エアーノズル67aとボビン軸7a
の略中央が対向する。
【0131】次いで、ステップ5に進み、ステップ5に
おいて、エアーノズル67aからエアーの吹き付けを開
始してステップ6に進み、ステップ6において、一定時
間待つ。
【0132】すると、図14に示されるように、エアー
ノズル67aから導出する下糸端部は、ばたつき等が抑
えられた状態でボビンケース2の開口部2Aから良好に
ボビンケース2内に挿入(案内)されると共にボビン軸
下糸巻き付け側XXに案内され、ボビン軸7aの回転と
エアーにより形成される渦流との共働によってボビン軸
7aの略中央に絡み付く(図38(a)参照)。
【0133】そして、このようにして、糸巻き200か
らの下糸150がボビン軸7aに絡み付くとローラ54
が回転を始め、フォトセンサ60からは、パルス波が出
力され始める。
【0134】そうしたらステップ7において、有効下糸
巻回量検出手段61で該パルス波を上記一定時間の間に
所定の数カウントしたか否かを判定する。ここで、本実
施形態においては、パルス波が1個以上検出された時、
すなわちボビン7の回転に換算すると1〜2回転以上し
た時に、下糸150がボビン軸7aの略中央に絡み付い
たと判定するようになっている。パルス波が1個以上検
出されない場合には後述のステップ11へ進む。なお、
上記パルス数を1個以上としたのは、パルス数を多くし
て中央で絡みさせ続けると、後に整列巻をしようとして
も太鼓巻になってしまうのが避けられないからである。
【0135】そうしたらステップ8に進み、ステップ8
において、エアーノズル67aとボビン軸7aのボビン
ケース把持手段側の端部(図38における図示右側の端
部)7aaとが対向するようにボビンケース把持手段
を、図38(b)に示されるように、若干前進させ(図
38における図示左側に向かわせる)、次いでステップ
9に進み、ステップ9において、一定時間待つ。する
と、この間もボビン7は回転していることから、下糸1
50は、図38(b)に示されるように、ボビン軸7a
の略中央の位置からボビンケース把持手段側の端部7a
a間に一列に絡み付く(巻回される)ことになる。
【0136】そうしたら、ステップ10に進み、ステッ
プ10において、パルス波を一定時間の間に所定の数カ
ウントしたか(ボビン7の回転に換算して4〜5回転)
否かを判定し、所定の数カウントしていない場合には、
下糸のボビン軸7aへの絡み付けが失敗したとしてステ
ップ11に進み、ステップ11において、エアーノズル
67aからの糸案内エアーを停止してステップ12に進
み、ステップ12において、エアーノズル退避モータ3
7を駆動して、作業位置N1にあるエアーノズル67a
を退避位置N2に移動し、次いでステップ13に進み、
ステップ13において、ボビン駆動モータM2を停止し
てステップ14に進み、ステップ14において、回動ア
ーム70を後退させてクラッチ機構50aとボビン7と
の連結を解除する。そして、ステップ2にリターンして
リトライを行わせる。
【0137】一方、ステップ10において、パルス波を
一定時間の間に所定の数カウントした場合には、図38
(b)に示されるような巻きが成功したとしてステップ
15に進み、ステップ15において、エアーノズル67
aからの糸案内エアーを停止してステップ16に進み、
ステップ16において、エアーノズル退避モータ37を
駆動して、作業位置N1にあるエアーノズル67aを退
避位置N2に移動してステップ17に進み、ステップ1
7において、ボビンケース把持手段を、図38(c)に
示されるように、エアーノズル67aとボビン軸7aの
略中央とが対向する、すなわち元の位置に戻るように、
若干後退させる。なお、このボビンケース把持手段によ
るボビンの後退動作及び上記前進動作があっても、ボビ
ンの孔7Xに進入しているクラッチ機構50aの係合は
外れないようになっている。
【0138】このようにして、エアーノズル67aをボ
ビン軸7aの略中央に対向させると共に、当該ボビン軸
7aに対してかなり離して下糸を巻回していくと、ボビ
ンケース把持手段側のボビン軸端部7aaに巻かれてい
る下糸150は、反ボビンケース把持手段側(クラッチ
機構50a側;図38における左側)に向かって巻回さ
れていき、反ボビンケース把持手段側のボビンフランジ
7bに当接したら今度はボビンケース把持手段側(図3
8における右側)に向かって巻回されていき、これを繰
り返すことになる。すなわち、整列巻が形成されること
になる。
【0139】そうしたらステップ18に進み、ステップ
18において、判定手段61Bにより、有効下糸巻回量
検出手段61で検出されている実際の下糸巻回量と下糸
巻回量設定手段61Aから入力された設定下糸巻回量と
を比較し、両下糸量が一致したか否かを判定する。ここ
で、一致しない場合、すなわち未だ設定下糸巻回量まで
下糸を巻回していない場合には設定下糸巻回量になるま
で同様な判定を繰り返し、一方一致した場合、すなわち
設定下糸巻回量まで下糸を巻回した場合にはステップ1
9に進み、ステップ19において、ボビン駆動モータM
2を停止する。すなわち、下糸巻回量設定手段61Aか
ら入力された設定下糸巻回量がボビン軸7aに巻回され
たことになる。
【0140】このようにボビン7への下糸150の巻回
動作が自動的になされたら、ステップ20に進み、ステ
ップ20において、この時のローラ54の回転計数Rm
を記憶して図29に示したフローチャートのステップ2
5にリターンする。
【0141】図29に示したフローチャートのステップ
25では、糸張力可変手段204のスイッチをオフに
し、上記ソレノイド推力をなくして下糸張力を最大にし
た状態で糸掛けを行う。すなわち、ボビン7に巻回され
ボビンケース開口部2Aより導出する糸巻き200から
の下糸150を、ボビンケース2の開放端縁とボビン7
外周との隙間を介して糸掛け位置2Bに誘導してスリッ
ト溝2Cに導き、下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2H
を経て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出させる。
【0142】このようにして糸掛けがなされたらステッ
プ26に進み、ステップ26において、エアーノズル6
7aを退避位置N2から糸切り位置N5に移動すると共
に、糸張力可変手段204のスイッチをオンし、上記ソ
レノイド推力を最大限に発生させて下糸張力を最小とし
た状態で糸切りを行う。この糸切りの結果、ボビンケー
ス2側の下糸は、上述のように、上糸との絡み合いによ
る縫目形成に必要な長さ、すなわち40mm程度が下糸
張力ばね2D下の下糸導出孔2Hを経て下糸張力ばね用
孔2E近傍から導出した状態となり、一方糸巻き200
側の下糸は、上述のように、ボビン軸7aに下糸を絡ま
せるのに必要な長さLL、すなわち55mm程度がエア
ーノズル67a先端から導出した状態となる。
【0143】このように、エアーノズル67aからはボ
ビン軸7aに下糸を絡ませるのに必要な長さLLの下糸
が導出していることから、次回(次次回以降も同様)の
ボビンに対しても、上記と同様な動作を行えば、同様に
して下糸を巻回できる。そうしたら、エアーノズル67
aを糸切り位置N5から退避位置N2に移動する。そし
て、このようにして下糸切断動作が自動的になされた
ら、ステップ27に進み、ステップ27において、回動
アーム70を退避位置に後退させ、その後回動してボビ
ンケース2Xを釜1に対向させて待機状態とする。
【0144】次いで、ステップ28に進み、ステップ2
8において、ミシン電源スイッチ302がオフか否かを
判断する。従って、上記ステップ10〜26における各
装置の処理動作中にミシン電源スイッチ302がオフに
なっても、ステップ10〜26における一連の処理動作
を全て行ってボビン交換待機状態とするようになってい
る。
【0145】そして、上記ステップ7において、ミシン
の糸切りがなされていないと判定した場合、また上記ス
テップ11において、実際に縫製を行った針数が予め入
力されている針数を上回っていないと判定した場合もス
テップ28に進み、また上記ステップ12において、図
30のステップ7でボビン交換要求フラグがセットされ
ていないと判定した場合にはステップ32に進み、ステ
ップ32において、ミシン300の動作を許可した後に
ステップ28に進み、ステップ28において、ミシン電
源スイッチ302がオンと判定された場合にはステップ
7にリターンする。すなわち、ミシン電源スイッチ30
2がオンの場合には、ボビンケース把持手段に把持され
ているボビンケース2Xを原点位置に位置した状態でミ
シンの糸切り信号の発生を待つ。オフと判定された場
合、すなわちオペレーターによりミシン電源スイッチ3
02がオフされた場合にはステップ29に進む。
【0146】そして、ステップ29において、回動アー
ム70を所定ステップ前進させて、図39に示されるよ
うに、ボビンケース2Xを釜1に対向接近する位置まで
移動する。この結果、強引に回動アーム70を人手で回
転または後退させない限り、ボビンケース2X及び釜内
のボビンケース2Yは取り出せない。因に、本実施形態
にあっては、この位置でのボビンケース把持手段の周囲
には障害物があることから、回動アーム70の回転が規
制されており、回転不可能な状態にある。
【0147】次いで、ステップ30に進み、ステップ3
0において、現在の状態がRAM(不揮発性メモリー)
308に記憶されると共に、正常な電源遮断処理が行わ
れたことが上記RAM308に記憶される。そして、ス
テップ31に進み、ステップ31おいて、リレースイッ
チ303をオフし下糸自動供給装置自らの電源を遮断す
る。
【0148】一方、上記ステップ11において、図30
のステップ17で下糸残量検知装置異常フラグがセット
されていると判定した場合には、図28に示されるフロ
ーチャートのステップ34に進み、ステップ34におい
て、下糸残量検知装置異常フラグをクリアしてステップ
35に進み、ステップ35において、上記エラー表示窓
316によってエラー表示を行いオペレーター介入を促
してステップ36に進み、ステップ36において、オペ
レーターによるミシン電源スイッチ302のオフを待
ち、オフされたら図29に示されるフローチャートのス
テップ31に進み、ステップ31において、リレースイ
ッチ303をオフし下糸自動供給装置自らの電源を遮断
する。
【0149】そして、その後にミシン電源スイッチ30
2が再び投入されると、図28に示したステップ1に戻
って、先ずステップ1において、前回における電源遮断
が正常な電源遮断処理を踏んでいたかどうかの情報がR
AM308から読み出される。
【0150】次いで、ステップ2に進み、ステップ2に
おいて、機構部の基本的な初期化動作が最も効率的な方
法で実行される。そして、これが終了したら、ステップ
3に進み、ステップ3において、前回正常な電源遮断処
理を踏んでいたかどうかを判断し、正常な電源遮断処理
であった場合にはステップ4に進む。
【0151】ステップ4では、上記回動アーム70を所
定ステップ数で後退させて原点検出を行い、上記と同じ
(ステップ29)ステップ数で原点検出したか否かを判
定する。ここで、ミシン電源スイッチ302のオフ中
に、オペレーターがボビンケース2X、釜内のボビンケ
ース2Yを取り出していると、回動アーム70の位置が
上記の釜1に対向接近する位置から移動していることか
ら、上記と同じステップ数では原点検出しない。一方、
オペレーターがボビンケース2X、釜内のボビンケース
2Yを取り出していないと、回動アーム70の位置が上
記の釜1に対向接近する位置にあることから、回動アー
ム70は上記と同じステップ数で原点位置に復帰する。
そして、このように原点位置に復帰したら、上述したス
テップ5に進む。
【0152】一方、ステップ3において、例えば不意の
停電や下糸残量検知装置500に異常があって正常な電
源遮断処理を踏んでいないと判断された場合には、エラ
ー表示窓316によってエラー表示を行って、オペレー
ターの介入を促してステップ37に進む。また、ステッ
プ4において、同じステップ数で原点検出しなかった場
合、すなわちボビンケース2X、釜内のボビンケース2
Yを取り出した畏れがある場合にも、エラー表示窓31
6によってエラー表示を行って、オペレーターの介入を
促して同様にステップ37に進む。
【0153】オペレーターは、介入によってエラー表示
をクリアし適切な復帰処理を施す。すなわち、オペレー
タは使用される全ボビンをチェックすると共に全ボビン
に対する残糸除去を行う。そして、当該オペレーターに
よって、使用されるボビンを収容したボビンケース全て
が順次ダミー軸6に装着される。この時、オペレーター
は、回動アーム側から手を差し込んで、当該ボビンケー
スを中釜軸5に装着するのと同様に手の平を返すことな
くダミー軸6に押し込むことにより、該ボビンケースを
ダミー軸6に装着できる。
【0154】そして、ダミー軸6に1個目のボビンを収
容したボビンケースが装着されたか否かが判定される。
この判定方法としては、例えばオペレーターがボビン装
着スイッチ(不図示)をオンしこれによってダミー軸6
に対するボビン装着を判定する方法や、例えばダミー軸
6の近傍に反射型光センサを設け、このセンサからの出
力によってダミー軸6に対するボビン装着を判定する方
法が採用される。なお、説明の都合上、このボビンケー
スを2Y、次にダミー軸6に装着されるボビンケースを
2Xとする。
【0155】そして、ステップ37において、ダミー軸
6にボビンケース2Yが装着されたと判定した場合には
ステップ38に進み、空のボビンケース把持手段をダミ
ー軸6に対向させ、その後前進させ、該ダミー軸6に保
持されているボビンケース2Yをボビンケース把持手段
に把持させて、その後後退させ、次いで回動アーム70
を回動して当該ボビンケース2Yを下糸巻回位置Cに対
向させた後に前進させて下糸巻回位置Cに位置させて上
記ステップ24で説明したのと同様な下糸巻回処理を行
ってステップ39に進み、ステップ39において、上記
ステップ25で説明したのと同様な糸掛け処理を行って
ステップ40に進み、ステップ40において、上記ステ
ップ26で説明したのと同様な糸切り処理を行ってステ
ップ41に進み、ステップ41において、当該ボビンケ
ース2Yを釜1に装着すると共に、ダミー軸6にボビン
ケース2Xが装着されたか否かを判定し、装着されたと
判定した場合には上記ステップ24に進み、ステップ2
4において、今度はボビンケース2Xに対する下糸巻回
処理を行って、以降は上述したステップ25以降のフロ
ーとなる。
【0156】すなわち、上記ステップ38〜41、ステ
ップ24〜ステップ27の動作によって、下糸巻回装置
162により下糸が巻回された一のボビンが釜内に装着
状態にされ、他のボビンは待機状態にされるようになっ
ている。
【0157】このように、本実施形態においては、ボビ
ン残糸量検出手段としての残糸除去装置161によっ
て、ミシンから取り出されたボビンの残糸量を検出し、
ボビン交換時期設定手段309によって、この検出され
たボビン残糸量に基づいて、ミシンに装着されたボビン
の交換時期を当該ボビン残糸量を最大限縫製可能とする
ボビン交換時期に設定しているため、糸種、糸番手に拘
らず、ボビン交換時期を、縫製に供するボビン下糸の無
駄がない最適な時期に自動的に設定でき、縫製コストを
低減できると共にオペレーターの熟練度を不要にするこ
とが可能となっている。
【0158】また、下糸巻回装置162によって、縫製
に供されるボビンに対して所定量の下糸を巻回し、この
下糸巻回装置162により所定量の下糸が巻回されたボ
ビンが縫製に供された後に釜1から取り出された場合
に、残糸除去装置161によって、この取り出されたボ
ビンの残糸量を検出し、ボビン交換時期設定手段309
によって、前記下糸巻回装置162により巻回された下
糸巻回量、ミシンの糸切り回数、前記残糸除去装置16
1により検出されたボビン残糸量に基づいて、前記下糸
巻回装置162により所定量の下糸が巻回されミシンに
装着されたボビンの交換時期を当該ボビン残糸量を最大
限縫製可能とするボビン交換時期に設定するようにして
いるため、例えば人手により下糸が巻回されたボビンや
公知のワインダーにより下糸が巻回されたボビンに対し
ては、ボビン交換時期の設定が不正確になるとして上記
各処理がなされるまでボビン交換時期の設定を行わず、
上記各処理がなされたボビンに対しては、ボビン交換時
期の設定を良好に行い得るとして、糸種、糸番手に拘ら
ず、ボビン交換時期を、縫製に供するボビン下糸の無駄
がない最適な時期に自動的に設定でき、ボビン交換時期
の信頼性を高めつつ縫製コストを低減できると共にオペ
レーターの熟練度を不要にすることが可能となってい
る。
【0159】また、下糸残量検知装置500によって、
下糸が残り少ないというボビン交換要求が発せられた
ら、ボビン交換時期設定手段309によって、設定され
ているボビンの交換時期になっているか否かを判定し、
下糸残量検知装置500によるチェックとボビン交換時
期設定手段309によるチェックのダブルチェックを行
うようにしているため、ボビン交換時期の設定、判定
を、上述のように縫針数で行う場合には、例えば空縫い
によってボビン交換時期設定手段によるボビン交換時期
の判定が早まる畏れがあるが、このような誤差を、空縫
いの影響を受けずに実際の残糸量を検出する上記下糸残
量検知装置500によって抑えることができ、ボビン交
換時期の信頼性を一層高めることが可能となっている。
【0160】また、縫製パターン変更認識手段314に
よって、縫製パターンの変更を認識し、縫製パターンの
変更を認識したら、ボビン交換時期設定手段309によ
って、新たに検出されるボビン残糸量に基づいて、設定
されているボビン交換時期を設定し直すため、縫製パタ
ーンの変更があっても問題がなく、ボビン交換時期の信
頼性を一層高めることが可能となっている。
【0161】また、下糸残量検知装置500にあって
は、例えば埃、油等によって殆どボビン残糸がないのに
残糸が沢山あるというような誤検出を多々起こすことが
あるが、本実施形態では、下糸残量検知装置500を、
ボビン交換時期設定手段309により設定されているボ
ビンの交換時期になっているか否かを判定する際のトリ
ガーとしてしか利用していないため、上述した下糸残量
検知装置500による誤検出が生じても問題ないように
なっている。また、下糸残量検知装置500によるボビ
ン交換時期に対して上記(1)乃至(3)または(8)
乃至(16)による縫針数に従ったボビン交換時期の判
定の方が高精度であるため、交換時期の精度がより優れ
たものになっている。
【0162】また、下糸巻回装置162による下糸巻回
が6回以上の場合には、縫製に供されるボビンに対して
の当該ボビン残糸量を最大限縫製可能とするボビン1個
当たりの全縫針数が一定してきたとして当該全縫針数を
リアルタイムの全縫針数と比較することによってボビン
交換時期を判定し、これ以降では下糸残量検知装置50
0を動作させないようにしているため、該下糸残量検知
装置500を高寿命化できるようになっている。
【0163】また、本実施形態においては、以下の効果
もある。すなわち、ボビン軸7aに対する下糸の絡み付
け時に、ボビン軸7aの略中央とエアーノズル67aと
を対向させて、ボビン軸7aの略中央に下糸150を確
実に絡み付かせ(ボビン軸7aの端部側7aaとエアー
ノズル67aを対向させるとボビンフランジ7bが邪魔
になってボビン軸7aに下糸が絡み付かない畏れがあ
る)、このようにボビン軸7aの略中央に下糸が絡み付
いたら、ボビン軸7aの一方の端部7aa側とエアーノ
ズル67aとを対向させて、その後、エアーノズル67
aをボビン軸7aに対して離間させると共に、該エアー
ノズル67aをボビン軸7aの略中央に対向させて下糸
巻回を行わせるようにしているので、整列巻を形成で
き、この整列巻によって、縫い張力の変化及び糸絡みの
発生を防止できるようになっており、もってこれらに起
因する縫製不良を防止することが可能となっている。
【0164】また、このようにボビン軸7aに下糸を整
列巻するようにしているため、団子巻等に比して高精度
の下糸残量検知を行うことができるようになっている。
また、下糸巻回時に、検知棒507の先端が挿入される
側(ボビン軸7aのボビンケース把持手段側の端部7a
a)から必ず巻き始めを行うようにしその都度巻き始め
の位置が変わらないようにしているため、特に下糸残量
が少なくなった時の下糸残量検知精度をさらに高めるこ
とができるようになっている。従って、上述した例えば
空縫いによって、ボビン交換時期が下糸残量検知装置5
00によるボビン交換要求より早まってしまう場合に
は、この下糸残量検知装置500によるボビン交換要求
に従ってボビン交換がなされることになるから、例えば
空縫いをした場合の交換時期の精度を、このような高精
度の下糸残量検知によって向上できるようになってい
る。
【0165】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、上記ボ
ビン交換時期設定手段309によるボビン交換時期の設
定、判定を以下のようにすることも可能である。すなわ
ち、図29に示したステップ23において、上記と同様
にして、ボビンに巻回された下糸量Lm、ボビン残糸量
Lz、実際に使用した糸長さLsをそれぞれ算出し、次
いで1回当たりの使用長さLpを、Lp=Ls/Ncに
より算出し、次いで、安全係数をnとした時に、(Lz
−n)=Laを算出する。このnは、例えばスパン糸の
#40〜#80の場合、100cmであり、例えばスパ
ン糸の#8〜#30の場合、50cmであり、例えばフ
ィラメント糸の#40〜#80の場合、200cmであ
り、例えばフィラメント糸の#8〜#30の場合、10
0cmである。そして、残糸部分で縫える回数をN回と
した時に、N=La/Lpにより算出する。そして、さ
らに安全を見込んで縫える回数を1回減算する。N−1
→N1そして、糸切りの度にN1から1を減算し、N1
−1=0か否かの判定を、図28に示したステップ18
に代えて行うようにする。そして、2回目以降で、Lz
<nとなった時には、さらに縫える回数を1回減算すれ
ば良い。また、2回目以降で、Lz≧nとなった時に
は、その上回った部分に対してさらに縫える回数を加算
すれば良い。このように構成しても、先の実施形態と同
様な効果を得ることができるというのはいうまでもな
い。
【0166】また、上記実施形態においては、下糸巻回
装置162によるボビンへの下糸巻回量を一定とし、交
換されたボビンの残糸量を検出することによって、ミシ
ンに装着されたボビンの交換時期を当該ボビン残糸量を
最大限縫製可能とするボビン交換時期に設定するように
している、すなわちボビン交換時に最適な残糸長さを得
るようにしていることから、針数に基づくボビン交換時
期を一定とし、交換されたボビンの残糸量を検出するこ
とによって、当該ボビン残糸量が最低限となるようにボ
ビンへの下糸巻回量を変更するようにしても良く、また
ボビン交換時期とボビン下糸巻回量とを同時に変更する
ことによって最適な残糸量を得るようにしても良い。こ
こでいう最適な残糸量とは、上述したように、少なくと
も糸切り1回当たりの縫針数(または縫製1パターン分
の縫針数)分の残糸量であり、この残糸量に近付けるの
が望ましい。また、この最適な残糸量を、残糸除去装置
161により残糸除去処理を行うのに必要な長さとし
て、例えば40cm程度(以上)とすることも可能であ
る。
【0167】また、上記実施形態においては、ミシンの
糸切り回数に基づいてボビン交換時期を設定するように
しているが、これより上位概念の縫製パターン(ミシン
停止回数)に基づいてボビン交換時期を設定するように
しても良い。
【0168】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1のボビン交
換判定装置によれば、ボビン残糸量検出手段によって、
ミシンから取り出されたボビンの残糸量を検出し、ボビ
ン交換時期設定手段によって、この検出されたボビン残
糸量に基づいて、ミシンに装着されたボビンの交換時期
を当該ボビン残糸量を最大限縫製可能とするボビン交換
時期に設定し、糸種、糸番手に拘らず、ボビン交換時期
を、縫製に供するボビン下糸の無駄がない最適な時期に
自動的に設定するように構成したものであるから、縫製
コストを低減できると共にオペレーターの熟練度を不要
にすることが可能となる。
【0169】また、請求項2のボビン交換判定装置によ
れば、下糸巻回装置によって、縫製に供されるボビンに
対して所定量の下糸を巻回し、この下糸巻回装置により
所定量の下糸が巻回されたボビンが縫製に供された後に
釜から取り出された場合に、ボビン残糸量検出手段によ
って、この取り出されたボビンの残糸量を検出し、ボビ
ン交換時期設定手段によって、前記下糸巻回装置により
巻回された下糸巻回量、縫製パターン、前記ボビン残糸
量検出手段により検出されたボビン残糸量に基づいて、
前記下糸巻回装置により所定量の下糸が巻回されミシン
に装着されたボビンの交換時期を当該ボビン残糸量を最
大限縫製可能とするボビン交換時期に設定し、例えば人
手により下糸が巻回されたボビンや公知のワインダーに
より下糸が巻回されたボビンに対しては、ボビン交換時
期の設定が不正確になるとして上記各処理がなされるま
でボビン交換時期の設定を行わず、上記各処理がなされ
たボビンに対しては、ボビン交換時期の設定を良好に行
い得るとして、糸種、糸番手に拘らず、ボビン交換時期
を、縫製に供するボビン下糸の無駄がない最適な時期に
自動的に設定するように構成したものであるから、ボビ
ン交換時期の信頼性を請求項1に比して高めつつ縫製コ
ストを低減できると共にオペレーターの熟練度を不要に
することが可能となる。
【0170】また、請求項3のボビン交換判定装置によ
れば、請求項1または2に加えて、下糸残量検知装置に
よって、下糸が残り少ないというボビン交換要求が発せ
られたら、ボビン交換時期設定手段によって、設定され
ているボビンの交換時期になっているか否かを判定し、
下糸残量検知装置によるチェックとボビン交換時期設定
手段によるチェックのダブルチェックを行うようにし、
ボビン交換時期の設定、判定を、例えば縫針数で行う場
合には、例えば空縫いによってボビン交換時期設定手段
によるボビン交換時期の判定が早まる畏れがあるが、こ
のような誤差を、空縫いの影響を受けずに実際の残糸量
を検出する上記下糸残量検知装置によって抑え得るよう
に構成したものであるから、請求項1または2の効果に
加えて、ボビン交換時期の信頼性を一層高めることが可
能となる。
【0171】また、請求項4のボビン交換判定装置によ
れば、請求項1乃至3の何れか一つに加えて、縫製パタ
ーン変更認識手段によって、縫製パターンの変更を認識
し、縫製パターンの変更を認識したら、ボビン交換時期
設定手段によって、新たに検出されるボビン残糸量に基
づいて、設定されているボビン交換時期を設定し直し、
縫製パターンの変更があっても問題ないように構成した
ものであるから、請求項1乃至3の何れか一つの効果に
加えて、ボビン交換時期の信頼性を一層高めることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における下糸自動供給装置
を表した概略正面図である。
【図2】同上下糸自動供給装置に採用されたボビン交換
装置の正面図である。
【図3】同上ボビン交換装置の平面図である。
【図4】同上ボビン交換装置における直動機構部分を表
した右側面図である。
【図5】同上ボビン交換装置における回動機構部分を表
した右側面図である。
【図6】同上ボビン交換装置のダミーポジション及びダ
ミー軸を説明するための概略右側面図である。
【図7】同上下糸自動供給装置に採用された下糸巻回装
置のボビン駆動機構及びエアー案内機構を表した平面図
である。
【図8】同上ボビン駆動機構及びエアー案内機構の正面
図である。
【図9】同上下糸巻回装置の糸供給検出機構を表した正
面図である。
【図10】同上糸供給検出機構の右側面図である。
【図11】同上下糸巻回装置の糸張力可変手段を表した
正面図である。
【図12】同上エアー案内機構の下糸吸引器を表した横
断面図である。
【図13】同上ボビン駆動機構の斜視図である。
【図14】下糸挿入を行うエアーノズルの下糸絡み付け
時におけるボビンケース及びボビン軸に対する位置関係
を表した説明図である。
【図15】ボビン軸の下糸巻き付け側を表した説明図で
ある。
【図16】糸切り時におけるエアー案内機構のエアーノ
ズルと糸切り装置とボビンケースの位置関係を表した説
明図である。
【図17】同上実施形態に採用されたボビンケースの斜
視図である。
【図18】同上ボビンケースを表したものであり、
(a)は正面図、(b)はA−A矢示図、(c)はB−
B断面図である。
【図19】同上ボビンケースが装着された釜を表したも
のであり、(a)は正面図、(b)はC−C矢示図であ
る。
【図20】同上下糸自動供給装置に採用された下糸残量
検知装置を表したものであり、(a)は正面断面図、
(b)は(a)の右断面図、(c)は(a)の下面図で
ある。
【図21】同上下糸残量検知装置の動作を表したもので
あり、(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図
20(a)に対応する図である。
【図22】図21に続く動作を表したものであり、
(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図20
(a)に対応する図である。
【図23】図22に続く動作を表したものであり、
(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図20
(a)に対応する図である。
【図24】図23に続く動作を表したものであり、
(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図20
(a)に対応する図である。
【図25】同上下糸残量検知装置の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図26】同上下糸自動供給装置の構成を表したブロッ
ク図である。
【図27】同上下糸自動供給装置の制御系を表したブロ
ック図である。
【図28】同上下糸自動供給装置の制御動作手順の流れ
を表したフロー図である。
【図29】図28に続くフロー図である。
【図30】同上下糸残量検知装置の制御動作手順の流れ
を表したフロー図である。
【図31】同上下糸残量検知装置の待機状態をボビンケ
ースが装着された釜と共に表した平面断面図である。
【図32】同上下糸残量検知装置の検知状態をボビンケ
ースが装着された釜と共に表したものであり、(a)は
下糸残量が充分ある場合の平面断面図、(b)は下糸残
量がない若しくは少ない場合の平面断面図である。
【図33】ボビンケースに収容されたボビンの下糸残量
が充分ある時の下糸残量検知装置における各検出波形を
表したものであり、(a)は振動波検出素子の出力波形
図、(b)はワンショット発生回路の出力波形図であ
る。
【図34】ボビンケースに収容されたボビンの下糸残量
があまり多くない時の下糸残量検知装置における各検出
波形を表したものであり、(a)は振動波検出素子の出
力波形図、(b)はワンショット発生回路の出力波形図
である。
【図35】ボビンケースに収容されたボビンの下糸残量
がかなり少なくなった時の下糸残量検知装置における各
検出波形を表したものであり、(a)は振動波検出素子
の出力波形図、(b)はワンショット発生回路の出力波
形図である。
【図36】同上残糸除去装置の制御動作手順の流れを表
したフロー図である。
【図37】同上下糸巻回装置の制御動作手順の流れを表
したフロー図である。
【図38】同上下糸巻回装置の巻回動作を表したもので
あり、(a)は絡み付け時の動作説明図、(b)は
(a)に続く動作説明図、(c)は(b)に続く巻回動
作説明図である。
【図39】各装置への通電遮断時における同上ボビン交
換装置の要部のみを表した右側面図である。
【符号の説明】
1 釜 7 ボビン 150 下糸 161 ボビン残糸量検出手段(残糸除去装置) 162 下糸巻回装置 309 ボビン交換時期設定手段 314 縫製パターン変更認識手段 500 下糸残量検知装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンから取り出されたボビンの残糸量
    を検出するボビン残糸量検出手段と、 この検出されたボビン残糸量に基づいて、ミシンに装着
    されたボビンの交換時期を当該ボビン残糸量を最大限縫
    製可能とするボビン交換時期に設定するボビン交換時期
    設定手段と、を具備したボビン交換判定装置。
  2. 【請求項2】 縫製に供されるボビンに対して所定量の
    下糸を巻回する下糸巻回装置と、 この下糸巻回装置により所定量の下糸が巻回されたボビ
    ンが縫製に供された後に釜から取り出された場合に、こ
    の取り出されたボビンの残糸量を検出するボビン残糸量
    検出手段と、 前記下糸巻回装置により巻回された下糸巻回量、縫製パ
    ターン、前記ボビン残糸量検出手段により検出されたボ
    ビン残糸量に基づいて、前記下糸巻回装置により所定量
    の下糸が巻回されミシンに装着されたボビンの交換時期
    を当該ボビン残糸量を最大限縫製可能とするボビン交換
    時期に設定するボビン交換時期設定手段と、を具備した
    ボビン交換判定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のボビン交換判定
    装置において、 縫製に供されているボビンの下糸残量を検知する下糸残
    量検知装置を備え、 この下糸残量検知装置により下糸が残り少ないというボ
    ビン交換要求が発せられたら、 ボビン交換時期設定手段は、設定されているボビンの交
    換時期になっているか否かを判定することを特徴とする
    ボビン交換判定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れか一つに記載のボ
    ビン交換判定装置において、 縫製パターンの変更を認識する縫製パターン変更認識手
    段を備え、 縫製パターンの変更が認識されたら、 ボビン交換時期設定手段は、新たに検出されるボビン残
    糸量に基づいて、設定されているボビン交換時期を設定
    し直すことを特徴とするボビン交換判定装置。
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