JPH09192375A - 下糸巻回装置 - Google Patents

下糸巻回装置

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JPH09192375A
JPH09192375A JP8023193A JP2319396A JPH09192375A JP H09192375 A JPH09192375 A JP H09192375A JP 8023193 A JP8023193 A JP 8023193A JP 2319396 A JP2319396 A JP 2319396A JP H09192375 A JPH09192375 A JP H09192375A
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JP
Japan
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bobbin
thread
shaft
winding
remaining amount
Prior art date
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Application number
JP8023193A
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English (en)
Inventor
Kazunori Katayama
和紀 片山
Takeshi Matsuyama
健 松山
Hisanobu Shinozuka
寿信 篠塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボビン軸に対して巻回される下糸を整列巻と
して縫製不良を防止する。 【解決手段】 回転駆動されるボビン7と下糸供給源か
らの下糸150をボビン軸7aに供給する糸案内手段と
を、巻列形成手段によって、少なくともボビン軸7aに
平行な方向に相対的に移動可能とし、この巻列形成手段
を巻列形成制御手段によって制御して、ボビン軸7aに
対する下糸の絡み付け時に、ボビン軸7aの略中央と糸
案内手段の下糸供給部67aとを対向させて、ボビン軸
7aの略中央に下糸150を確実に絡み付かせ、このよ
うにボビン軸7aの略中央に下糸150が絡み付いた
ら、ボビン軸7aの一方の端部7aa側と下糸供給部6
7aとを対向させて、その後、下糸供給部67aからの
下糸150をボビン軸7aに対して整列巻し得るように
ボビン軸7aと下糸供給部67aとを対向させるように
構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下糸巻回装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】上糸と下糸とを使用して縫製を行うミシ
ン、特に高速の縫製作業を行う工業用のミシン等にあっ
ては、下糸を巻回したボビンを頻繁に交換する必要があ
る。一般には、下糸が消費された時にミシンの運転を一
旦停止し、ボビンを収容したボビンケースを釜から抜き
取った後に、ボビンに下糸を巻回して再度釜に装着する
か、或は予め用意しておいた下糸巻回済みのボビンを釜
に装着するという一連の操作を手作業で行っている。
【0003】しかしながら、このような人手によるボビ
ンへの下糸の巻回作業及びボビンケースの交換作業は極
めて非能率的であり、生産性の低下の原因となってい
る。そこで、本出願人は、特開平7−68071号公報
や特願平6−285932号明細書及び図面等におい
て、ボビンに対する下糸巻回作業及びボビン交換作業を
自動的に行うようにした下糸巻回装置及びボビン交換装
置を提案している。
【0004】このような装置にかかるボビン交換装置
は、ボビンを収容したボビンケースを把持するボビンケ
ース把持手段を備えていると共に、当該ボビンケース把
持手段が、釜位置及び下糸巻回装置の下糸巻回位置に移
動できる構成になされている。そして、先ず下糸が消費
された釜内のボビンケースが、上記ボビンケース把持手
段により把持されて釜内から抜き取られた後に、上記下
糸巻回位置に搬送される。次いで、この下糸巻回位置に
搬送されたボビンケース内のボビンに対して、下糸巻回
装置を構成するボビン駆動機構の回転出力軸が係合さ
れ、当該ボビンに対してボビン駆動機構側から回転駆動
力が与えられる。この時、ボビン軸に対しては、下糸供
給源からの下糸が糸案内手段によって既設のボビンケー
ス開口部から供給され、上記ボビン駆動機構によるボビ
ン回転に伴ってボビン軸に下糸が絡み付き、下糸が巻回
されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記糸案内手
段からの下糸をボビン軸に絡み付ける際に、当該下糸を
ボビン軸の一方の端部側に向かって供給すると、この端
部に連設されるボビンフランジが邪魔となって下糸の絡
み付けがなされない畏れがあることから、例えば特開平
7−68071号公報や特願平6−285932号に開
示されているように、上記下糸をボビン軸の略中央に対
して供給することになる。
【0006】しかしながら、このように下糸供給源から
の下糸をボビン軸の略中央に対して供給すると、ボビン
軸に対する下糸の絡み付けは良好になされることになる
が、そのまま下糸を巻回していくと、巻回される下糸の
ボビン軸の略中央に対応する部分が太くなる所謂団子巻
(太鼓巻とも称す)となってしまう。このように団子巻
された下糸は、外側に巻かれた下糸がその内側に巻かれ
た下糸の間に挟まれたり等して、その部分の下糸が繰り
出される時に、下糸の張力が部分的に大きくなり、従っ
て縫い張力が変化すると共に、糸絡みが生じて縫製時に
糸切れが起こる畏れがあり、もって縫製不良となる畏れ
がある。
【0007】そこで本発明は、ボビン軸に対して巻回さ
れる下糸を整列巻として縫製不良を防止することができ
る下糸巻回装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の下糸巻回装置は、回転駆動されるボビンに
対して、下糸供給源からの下糸を糸案内手段を介して供
給し、ボビン軸に下糸を巻回する下糸巻回装置におい
て、前記ボビンと前記糸案内手段とを、少なくとも前記
ボビン軸に平行な方向に相対的に移動させる巻列形成手
段と、この巻列形成手段を制御して、ボビン軸に対する
下糸の絡み付け時に、ボビン軸の略中央と糸案内手段の
下糸供給部とを対向させ、ボビン軸の略中央に下糸が絡
み付いたら、ボビン軸の一方の端部側と下糸供給部とを
対向させ、その後、下糸供給部からの下糸がボビン軸に
対して整列巻されるようにボビン軸と下糸供給部とを対
向させる巻列形成制御手段と、を具備した。
【0009】このような構成を有する下糸巻回装置によ
れば、回転駆動されるボビンと下糸供給源からの下糸を
ボビン軸に供給する糸案内手段とは、巻列形成手段によ
って、少なくともボビン軸に平行な方向に相対的に移動
され、この巻列形成手段は巻列形成制御手段によって制
御されて、ボビン軸に対する下糸の絡み付け時に、ボビ
ン軸の略中央と糸案内手段の下糸供給部とが対向される
ため、ボビン軸の略中央に下糸が確実に絡み付き、この
ようにボビン軸の略中央に下糸が絡み付いたら、ボビン
軸の一方の端部側と下糸供給部とが対向され、その後、
下糸供給部からの下糸がボビン軸に対して整列巻される
ようにボビン軸と下糸供給部とが対向されるため、この
整列巻によって、縫い張力の変化及び糸絡みの発生が防
止される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施形態の下糸自動供給装
置は、図1に示されているように、ミシンベッド101
の下部に設けられており、下糸巻回装置(糸掛け、糸切
り装置を含む)162と、残糸除去装置161と、ボビ
ン交換装置160と、下糸残量検知装置500と、から
概略構成されている。
【0011】上記ボビン交換装置160は、ボビンケー
ス把持手段によりボビンケースを把持して当該ボビンケ
ースを、下糸巻回装置162の下糸巻回位置C、残糸除
去装置161の残糸除去位置B、釜位置(ボビンケース
着脱位置)A、ダミー軸(ボビンケース保持手段)6の
ボビンケース着脱位置Dに移動する構成になされてい
る。
【0012】上記下糸巻回位置C、残糸除去位置Bは、
図1に示されるように、搬送軸4の下方の範囲V且つ同
軸線に沿った直立平面よりミシンベッド101を起こす
際の回動支点103側の範囲Wであって、ボビンケース
把持手段の回転軌跡の対向位置に配置されている。ま
た、残糸除去位置Bは下糸巻回位置Cより下方に配置さ
れている。また、残糸除去位置Bの搬送軸線方向(図1
における紙面に垂直な方向)の位置はボビンケース把持
手段を後退させた退避位置にあり、下糸巻回位置Cの搬
送軸線方向の位置はボビンケース把持手段を退避位置か
ら多少前進させた位置(図1における紙面に向かって進
めた位置)にある。
【0013】因に、図1中における符号102はミシン
テーブルを、106はオイルパンを、104,105は
下軸を、Xはミシン頭部を引き起こす際の外周側の回動
軌跡を、それぞれ示している。
【0014】先ず、図2乃至図6を参照しながら、ボビ
ン交換装置160について以下説明する。図2乃至図6
において、符号1はボビンケース2が装着される釜を、
符号1aは釜軸を、符号3はミシン本体に取り付けられ
たメインベースに立設されて釜1の直下に配設された支
持体としてのベース板をそれぞれ示しており、該ベース
板3には、釜軸1aに平行な軸心を有する搬送軸4の基
端4aが固定され、該搬送軸4はベース板3に片持ち支
持された状態となっている。
【0015】この搬送軸4の先端4b側(反ベース板
側)には、搬送ブロック12が、当該搬送軸4に対して
回転可能且つ摺動可能に支持されている。この搬送ブロ
ック12は、特に図2に示されているように、円筒の外
周面を軸線方向に沿って2箇所切断し該切断面同士が対
向するように形成された形状を有しており、その搬送ブ
ロック12の各切断面には、L字状に折曲された搬送板
10,10のL字を構成する一方の板状部分がそれぞれ
固定されている。また、L字を構成する他方の板状部分
は、軸線を挟んで互いに対向した状態となっている。
【0016】上記各搬送板10,10には、軸線方向に
沿って釜側に延出するように折曲された保持部11,1
1の一方の端部がそれぞれ固定されており、これら保持
部11,11の他方の端部(釜側を向く端部)には、ボ
ビンケースを把持または開放するボビンケース把持手段
(不図示)がそれぞれ固定されている。
【0017】このボビンケース把持手段としては、例え
ば特開平5−192476号公報の下糸自動供給装置や
本出願人が先に出願した特願平5−121960号明細
書のミシンの下糸自動供給装置に記載されている一対の
電磁石吸着ヘッドを始めとして、例えば本出願人が先に
出願した特願平5−116363号明細書のミシンの下
糸自動供給装置に記載されているレバー爪によるもの
等、適宜のものを採用することができ、要は、ボビンケ
ース2を必要に応じて対向部材(例えば、釜1)に対し
て着脱できるものであれば良い。
【0018】再び図2乃至図6に戻って、上記搬送ブロ
ック12の外周には回動歯車13が固定されており、該
回動歯車13には、図3に示されるように、釜軸1a方
向に沿って長尺なる形状の駆動歯車19が噛合してい
る。この駆動歯車19は、その一端が、ベース板3に取
り付けられたモータ固定板21の搬送軸他端側に突出し
た部分に回転可能に支持されており、他端は、モータ固
定板21に固定された回動モータ20の出力軸に直結さ
れた状態となっている。
【0019】従って、回動モータ20が回転すると、駆
動歯車19、回動歯車13を介して、搬送ブロック12
及び搬送板10,10並びに保持部11,11から構成
される回動アーム70が回転するようになっている。な
お、この回動アーム70の回転動作は、本実施形態にあ
っては、該回動アーム70が釜1に対して後退した退避
位置にある時(図3乃至図5参照)に行われるようにな
っている。
【0020】上記搬送ブロック12の外周における上記
回動歯車13より搬送軸4の固定端側には、図示されな
い例えばストップリングが固定されており、該搬送ブロ
ック12の外周における回動歯車13とストップリング
との間には、直動カラー14が回転可能に支持されてい
る。
【0021】この直動カラー14には、図2乃至図4に
示されるように、釜軸1aに平行に移動可能に支持され
たラック16の一端が固定されており、このラック16
の他端にはピニオン17が噛合している。このピニオン
17は、ベース板3に取り付けられた移動モータ18の
出力軸に固定されている。
【0022】従って、上記移動モータ18が駆動する
と、ピニオン17を介してラック16と共に、直動カラ
ー14、回動アーム70が搬送軸4の軸線方向に沿って
移動するようになっている。すなわち回動アーム70
は、搬送軸4に対して回転できると共に、搬送軸4に沿
って摺動できるようになっている。
【0023】上記搬送軸4の開放端側には、センサ固定
板33が取付けられており、このセンサ固定板33上に
は、発光素子31aと受光素子31bとからなる回動セ
ンサ31が取り付けられている。また、上記回動アーム
70には、図2及び図3に示されるように、センサ板3
2が固定されており、該回動アーム70の回転時に、セ
ンサ板32が発光素子31aと受光素子31bとの間を
通過し得るように、回動センサ31及びセンサ固定板3
3並びにセンサ板32の位置調整がなされている。
【0024】ベース板3には、図2及び図4に示される
ように、上記回動センサ31と同構造の直動センサ41
が取り付けられている。また、上記ラック16には、セ
ンサ板15が固定されており、該回動アーム70の直動
時に、センサ板15が直動センサ41の発光素子41a
と受光素子41bとの間を通過し得るように、直動セン
サ41及びセンサ板15の位置調整がなされている。
【0025】すなわち、ボビンケース把持手段が退避位
置に移動すると、上記センサ板15が直動センサ41の
発光素子41aと受光素子41bとの間を遮蔽すること
になり、これによってボビンケース把持手段の退避位置
への移動が検出される。
【0026】そして、今度は当該退避位置で原点位置が
検索される。すなわち、ボビンケース把持手段を退避位
置で回動させ、センサ板32が発光素子31aと受光素
子31bとの間を遮蔽した位置を例えば原点位置として
おけば、この位置にボビンケース把持手段を回動すると
原点位置に復帰することになる。また、上記回動モータ
20として例えばパルスモータを用いた場合には、この
パルスモータのパルス数をカウントすることによって、
該ボビンケース把持手段を、上記釜位置A、下糸巻回位
置C、残糸除去位置B、ダミー位置Dに回動制御するこ
とができる。
【0027】ここで、本実施形態においては、回動アー
ム70が退避位置にあって上記ボビンケース把持手段に
把持されたボビンケース2が釜1に対向する位置を回動
アーム70(ボビンケース把持手段)の原点位置として
いる。
【0028】また、ベース板3における上記ボビンケー
ス把持手段の回転軌跡の対向位置であって、図1に示さ
れるように、釜1直下の位置Dには、ボビンケース保持
手段としてのダミー軸6が固定されている。このダミー
軸6は、特に図6に示されているように、中釜軸5と同
構造となっており、ボビンが収容されたボビンケース2
を押し込めば、該ボビンケース2を保持できるようにな
っている。そして、押し込められたボビンケース2の既
設のボビン係止爪2dが、図1に示されるように、ダミ
ー軸6の近傍に突設された回り止め部材5aaの係止溝
に係合するよう構成されている。すなわち、ボビンケー
ス2は所定の位置に位置決めされて保持されるようにな
っている。
【0029】残糸除去位置Bには残糸除去装置161が
配設されている。この残糸除去装置161としては、例
えばボビンに巻かれた糸の先端を挟持または開放可能と
した挟持部材を有し、一軸線を中心に例えばモータの駆
動等によって回転することにより挟持部材により挟持し
たボビン糸を自動的に巻取可能としたものが用いられて
いるが、要はボビンケース2をボビンケース把持手段に
よって把持した状態若しくはボビンケース2を保持でき
る手段に該ボビンケース2が受け渡されて当該ボビンケ
ース2を保持した状態で、ボビンに巻かれボビンケース
から導出する(垂れる)糸を引き出す引き出し手段の糸
引き出し動作によって、ボビンが回転されて、ボビンに
巻回された糸が引き出されるようなものか、若しくはボ
ビンケース2から分離されたボビンに対して上記引き出
し手段の糸引き出し動作を作用することによって糸が引
き出されるようなものであればどのようなものであって
も良く、例えば本出願人が先に出願した特願平5−20
3610号明細書、特願平6−40351号明細書や特
願平7−30027号明細書のボビンの残糸除去装置を
始めとして、適宜のものを採用することができる。
【0030】上記下糸巻回位置Cには下糸巻回装置16
2が配設されている。この下糸巻回装置162として
は、例えばモータの駆動等によってボビンを回転させる
ことにより自動的にボビンに下糸が巻回可能なものが採
用されている。この下糸巻回装置162は、図1に簡略
化して示されるように、ボビン駆動機構E及び糸案内手
段としてのエアー案内機構G並びに糸供給検出機構Fか
らなる。先ず、ボビン駆動機構Eについて以下説明す
る。
【0031】図7、図8、図13において、符号50は
巻取り軸を示しており、この巻取り軸50は上記ベース
板3に回転自在に支承されている。巻取り軸50の一端
にはボビン7に形成された複数の孔7X(図17参照)
にクラッチ(係合)可能なクラッチ機構50aが、他端
にはプーリ50bがそれぞれ固定されている。上記ベー
ス板3にはボビン駆動モータM2も固定されている。こ
のボビン駆動モータM2の出力軸にはプーリ52が固定
されており、このプーリ52とプーリ50bとの間に
は、ベルト51が掛け渡されている。
【0032】すなわち、回動アーム70の動作により下
糸巻回位置Cに至ったボビンケース2が該回動アーム7
0の前進動作により多少前進すると共に、ボビン駆動モ
ータM2が駆動すると、巻取り軸50が回転すると共
に、該クラッチ機構50aとボビン7とが連結されるよ
うになっている。なお、クラッチ機構は、上述のような
孔に係合する構成のものに限定されるものではなく、他
の構成のものであっても構わない。
【0033】また、下糸巻回装置162は、下糸のボビ
ン軸への絡み付き並びにボビンに巻回される下糸量を検
出する糸供給検出機構Fを備える。この糸供給検出機構
Fについて以下説明する。図9及び図10において、符
号53はコの字状のベースを示しており、このベース5
3の両側板53a,53b間にはローラ軸55が回転可
能に掛け渡されている。このローラ軸55の側板53b
側の端部は側板53bより外方に突出しており、当該端
部には糸巻き200からの下糸150が巻回された(1
巻きされた)ローラ54が固定されている。
【0034】ローラ軸55の両側板53a,53b間に
おける部分にはセンサスリット58が固定されている。
このセンサスリット58は円盤状をなし、外周の一部に
溝が設けられている。このセンサスリット58の対向位
置には、フォトセンサ60が配設されており、センサス
リット58の溝を検出可能となっている。すなわち、フ
ォトセンサ60によりローラ54の回転を検出できるよ
うになっている。
【0035】そして、フォトセンサ60には、下糸15
0のボビン軸への絡み付きを検知すると共に、ボビン軸
に巻回される有効下糸巻回量(絡み付き後の巻回量)を
検出する有効下糸巻回量検出手段61が接続されてい
る。また、この有効下糸巻回量検出手段61には、判定
手段61Bが接続されている。この判定手段61Bは、
外部に接続された下糸巻回量を入力設定できる手段61
Aからの設定下糸巻回量と有効下糸巻回量検出手段61
からの実際にボビンに巻回されている下糸量(絡み付き
後の巻回量)とを比較し、両下糸量が一致したらボビン
駆動モータM2のドライバ310aに駆動停止信号を送
出するよう機能する。このような有効下糸巻回量検出手
段61、判定手段61Bは、後述の下糸巻回装置制御手
段401(図27参照)に組み込まれている
【0036】また、糸供給検出機構Fの下流には、下糸
供給源としての糸巻き200(図11参照)からの下糸
150をボビンケース2の開口部2Aを介してボビンケ
ース2内に案内するエアー案内機構Gを備えている。こ
のエアー案内機構Gについて以下説明する。図7、図
8、図12において、符号65は略中空円筒状の糸吸引
器を示しており、この糸吸引器65には、図12に示さ
れるように、直線状経路としての貫通孔65bが形成さ
れていると共に、この貫通孔65bの途中に斜めに連設
されて外部に開放される吸引孔65aが形成されてい
る。貫通孔65bの上流側の開放口には、図7、図8に
示されるように、エアーチューブ66の一端が接続され
ており、このエアーチューブ66の他端には電磁弁68
が接続されていて、この電磁弁68には図示されないエ
アー源が接続されている。また、糸吸引器65における
貫通孔65bの下流側の開放口には、エアーチューブ6
7の一端が接続されており、このエアーチューブ67の
他端側はヘの字状に折曲されて、その先端には下糸供給
部としてのエアーノズル67aが設けられている。
【0037】上記糸吸引器65は、図7及び図8に示さ
れるように、ノズル軸34に固定されており、このノズ
ル軸34は上記ベース板3に回転自在に支持されてい
る。該ノズル軸34における糸吸引器65、ベース板3
の間にはノズルギヤ35が固定されており、このノズル
ギヤ35にはノズルモータギヤ36が噛合している。そ
して、このノズルモータギヤ36は、上記ベース板3に
固定されたエアーノズル退避モータとしてのステッピン
グモータ37の出力軸に固定されている。
【0038】従って、ステッピングモータ37を駆動す
ると、糸吸引器65、エアーチューブ67、エアーノズ
ル67aがノズル軸34を回動支点として回動するよう
になっている。また、この時のエアーノズル67aの回
動位置は、ノズルギヤ35に固定されたセンサ板38及
びベース板3に固定され該センサ板38の位置を検出す
るノズルセンサ39によって検出されるようになってお
り、この検出結果に従ってステッピングモータ37の制
御がなされるようになっている。すなわち、ステッピン
グモータ37の駆動によって、エアーノズル67aは、
図8に実線で示されるボビンケース2の開口部2Aに対
向する位置(作業位置)N1に位置とこの作業位置N1
から離間する図8に一点鎖線で示される退避位置N2と
の間を移動できるようになっている。
【0039】そして、作業位置N1でのボビン軸7aに
対向するエアーノズル67aの位置は、ボビン軸7aの
一方の端部7aaに対向する位置とすると、この端部7
aaに連設されるボビンフランジ7bが邪魔となって下
糸150の絡み付けがなされない畏れがあることから
(図37(a)参照)、図7に示されるように、ボビン
軸7aの略中央に対向する位置にされている。
【0040】因に、図7及び図8における符号22はボ
ビン駆動機構E及びエアー案内機構Gを覆うカバーを、
23は糸供給検出機構Fから糸吸引器65の吸引孔65
aへ下糸を案内するための案内棒を、それぞれ示してい
る。
【0041】なお、本実施形態においては、エアーノズ
ル67aを作業位置N1と退避位置N2に移動させる機
構、上述したボビン交換装置160においてボビン7を
収容したボビンケース2を把持して当該ボビンケース2
を搬送軸4に沿って移動させる機構によって、巻列形成
手段600が構成された状態となっている。
【0042】ところで、ボビン軸7aに対して下糸を絡
み付けるにあたっては、上記作業位置N1に位置するエ
アーノズル67a先端から所定長の下糸が導出されてい
る(詳しくは後述)。このエアーノズル67aから導出
される下糸長さ(LL)は、この導出された下糸端部を
ボビン軸に絡み付かせるのに必要な長さとする。そし
て、この必要長さは、{(作業位置にあるエアーノズ
ルからボビン軸外周に到達するまでの長さ)+〔ボビン
軸一周長さ×(1.1〜2.0)〕}の範囲にあると好
ましく、{(作業位置にあるエアーノズルからボビン
軸外周に到達するまでの長さ)+〔ボビン軸一周長さ×
(1.25〜1.8)〕}の範囲にあるとより好まし
い。
【0043】上記の範囲より長いと、導出する下糸端
部がボビンケース2の開口部2Aから入り難くなった
り、入ったとしてもボビン軸7aを1周以上周回して自
ら結び目を形成してボビン軸7aを縛ってしまう畏れが
あり、またまたはの範囲より短いと、下糸端部がボ
ビン軸7aに絡み付かない畏れがある。
【0044】本実施形態にあっては、必要長さを55m
mに設定した。すなわち、エアーノズル67a先端とボ
ビンケース2の開口部2Aとの間隔Hを7mmとし、ボ
ビンケース開口部2Aからボビン軸外周に接する長さ7
mmと、(ボビン軸周25mm×1.64)=41mm
から求めた。
【0045】また、上記作業位置N1に位置しているエ
アーノズル67a先端の下糸案内方向(エアー吹き付け
方向)は、ボビン軸下糸巻き付け側にある。ここで言う
ボビン軸下糸巻き付け側とは、図14及び図15に示さ
れるように、ボビン軸7a中心とエアーノズル67a先
端とを結ぶ線分YYにより2分割されるボビン軸7a外
周の一方向、すなわち下糸150をボビン軸7aに絡み
付かせる側(図15中の符号XX方向)である。また、
エアーノズル67a先端の下糸案内方向は、好ましくは
ボビン軸下糸巻き付け側XXのボビン軸7a外周に交差
する方向で、特に好ましくはボビン軸7a外周に接する
方向である。
【0046】そして、ボビンケース開口部2Aの対向位
置に停止している(作業位置N1にある)エアーノズル
67a先端とボビンケース2の開口部2Aとの間隔H
(図14参照)は、好ましくは10mm以下で、特に好
ましくは3〜7mmである。この範囲により、下糸15
0の吹き出しエアーによるばたつきが抑えられると共
に、ボビンケース2内で下糸150がボビン軸7aに絡
み付くのに必要な渦流を形成することができる。
【0047】ところで、下糸巻回装置162には、糸掛
け装置が付設されている。この糸掛け装置は、図16に
示されるように、下糸巻回位置Cにセットされたボビン
ケース2のその周囲に回動可能に配置された動メス糸捌
き116を有し、この動メス糸捌き116をボビンケー
ス2の周囲に回動させることによって、ボビンに巻回さ
れボビンケース開口部2Aより導出する糸巻き200か
らの下糸150を、ボビンケース2の開放端縁とボビン
7外周との隙間を介して糸掛け位置2Bに誘導してスリ
ット溝2Cに導き、下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2
Hを経て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出できる構成
となっている(図17参照)。なお、糸掛け装置として
は上記構成のものに限定されるものではなく、要はボビ
ンに巻回されボビンケース開口部2Aより導出する糸巻
き200からの下糸150を、ボビンケース2に糸掛け
できるものであればどのようなものであっても良く、例
えば特開平7−68071号公報記載の糸掛け装置や本
出願人が先に出願した特願平7−65140号明細書記
載の糸掛け装置を始めとして、適宜のものを採用するこ
とができる。
【0048】下糸巻回装置162にはさらに、糸切り装
置が付設されている。この糸切り装置は、上記下糸張力
ばね用孔2E近傍より導出する糸巻き200からの下糸
150を、上記動メス糸捌き116の回動動作により捌
き、固定メス91との間で所定長残すようにして切断で
きる構成となっている(図16参照)。
【0049】ここで、ボビンケース2の下糸張力ばね用
孔2E近傍より導出する下糸の該下糸張力ばね用孔2E
から下糸切断点S(詳しくは動メス糸捌き動メス116
と固定メス91との擦り合う点;図16参照)までの下
糸長さが、上糸との絡み合いによる縫目形成に必要な長
さ、すなわち40mm程度となるように、ボビンケース
2、固定メス91、下糸切断点S等の各配置が決定され
ている。
【0050】また、エアーノズル67aが、上記作業位
置N1と退避位置N2との間の糸切り位置N5に位置し
た時に、上記切断時の下糸切断点Sとエアーノズル67
a先端との間の距離が、図16に示されるように、上述
したボビン軸7aに下糸を絡ませるのに必要な長さLL
(本実施形態にあっては55mm程度)に略一致するよ
うに、ボビンケース2、下糸切断点S、エアーノズル6
7aの糸切り位置N5等の各配置が決定されている。
【0051】なお、糸切り装置としては上記構成のもの
に限定されるものではなく、要はボビンに巻回されボビ
ンケース2の下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2Hを経
て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出する糸巻き200
からの下糸150を、上記所定長残して切断できるもの
であればどのようなものであっても良く、例えば特開平
7−68071号公報記載の糸切り装置や本出願人が先
に出願した特願平7−65140号明細書記載の糸切り
装置を始めとして、適宜のものを採用することができ
る。
【0052】また、上記糸供給検出機構Fと糸巻き20
0との間には、図11に示されるように、下糸150の
張力を可変とする糸張力可変手段204が設けられてい
る。この糸張力可変手段204は、通過する下糸150
を押圧する張力ばね205と、この張力ばね205の押
圧力をマニュアル操作により調整する螺子206と、ミ
シンベッド101内に配され上記張力ばね205の押圧
力に抗するソレノイド推力を生ぜしめるソレノイドSO
Lと、から構成されている。この糸張力可変手段204
を駆動する電気回路は、ソレノイドSOLに電源を直列
に接続し、その間にスイッチを介した構成となってい
る。
【0053】従って、スイッチをオフした場合には、上
記ソレノイド推力が発生せず、下糸150には張力ばね
205の押圧力が最大限にかかり、下糸張力は最大とな
る。また、スイッチをオンした場合には、上記ソレノイ
ド推力が最大限に発生し、下糸150には張力ばね20
5の押圧力からソレノイド推力を減じたものがかかり、
下糸張力は最小となる。
【0054】なお、上記残糸除去装置161、下糸巻回
装置162が、図1に示したベース板3に接触する場合
には、該ベース板3は適宜切欠かれる。また、図1にあ
っては、残糸除去位置Bと下糸巻回位置Cとダミー軸6
に対するボビン着脱位置Dが近接しており、保持部11
が誇張されて記載されている。このため、保持部11が
残糸除去装置161や下糸巻回装置162に接触するこ
とも心配されるが、実際には、このような接触が生じな
いように充分なスペースが確保されている。
【0055】ところで、本実施形態の中釜には、図19
に示されるように、後述の下糸残量検知装置500の検
知棒507が介挿可能な検知棒用孔1cが形成されてい
る。この中釜の検知棒用孔1cは、釜1を正面から見て
釜1の釜軸1aを含む水平面より60°時計方向に回転
した位置であって、中釜、外釜のレース面(中釜、外釜
の接触面)1bより外側(図19(b)においては左斜
め上側)且つ外釜の回転時(ミシンの動作禁止時;下糸
残量検知時)に当該外釜が逃げて中釜が露出する位置
に、形成されている。
【0056】そして、本実施形態に用いられるボビンケ
ース2の周壁には、該ボビンケース2が釜1に装着され
た時に、この中釜の検知棒用孔1cに重合する検知棒用
孔2Fが形成されている。すなわち、このボビンケース
2の検知棒用孔2Fは、図18(b)に示されるよう
に、下糸張力ばね2Dの固定端から当該下糸張力ばね2
Dのない方向に略30°離間した周壁位置であって、図
18(c)に示されるように、ボビンケース2における
ボビンケース軸2Gの基端側の周壁位置に開口されてい
る。
【0057】中釜の検知棒用孔1cに対向する近傍位置
(図1における釜1の右斜め直下の位置)には、下糸残
量検知装置500を構成するアクチュエータ501が固
定配置されている。このアクチュエータ501は、ボビ
ンケース2が釜1に装着されて後述の検知棒507が突
出した時に、当該検知棒507が上述した検知棒用孔1
c,2Fに進入し得るように配置されている。次に、こ
のアクチュエータ501について以下説明する。
【0058】図20において、符号508はステンレス
等の非磁性体からなるフレームを示しており、このフレ
ーム508は、断面コの字形状のフレーム本体508b
と、このフレーム本体508bのコの字端部にそれぞれ
連設され上記ベース板3に固定されたフレームベース5
08a,508aと、を備えている。フレーム本体50
8bのコの字を構成し上記フレームベース508aに対
して立設する側板508c,508dの間には、透磁率
の高い材質として例えば電磁軟鉄等の低炭素鋼からなる
鉄心502が掛け渡されて固定されている。側板508
c,508dの間における鉄心502の両端の位置に
は、円盤状のフランジ502a,502aがそれぞれ一
体成形されており、これらフランジ502a,502a
間の鉄心部分には、コイル503が高密度に整列巻され
ている。これらフランジ502a,502aの外周に
は、例えばプラスチック等の軸受部材からなる円筒状の
スリーブ504が嵌合固定されており、このスリーブ5
04の外周には、例えばアルミ等の軽い材質からなる略
直方体形状のキャリヤ505が、軸線方向に摺動可能に
支持されている。すなわち、このキャリヤ505は、側
板508c,508dの間を移動できるようになってい
る。
【0059】このキャリヤ505の各表面(各外面)に
は、例えばネオジ等の希土類マグネットからなる永久磁
石506がそれぞれ接着固定されている。この永久磁石
506は4体全て、内側(スリーブ504側)がN極、
外側がS極となるように配置がなされている。上記キャ
リヤ505にはまた、例えば鉄系の材質からなる検知棒
507が接着固定されており、この検知棒507は、釜
側の側板508cを貫いて釜1に向かって突出されてい
る。
【0060】この検知棒507、上記キャリヤ505及
び永久磁石506は、コイル503に例えば順方向電流
(図20(c)における反時計方向に流れる電流)が供
給されると前進し(図20(a)における上方に移動
し)、該順方向電流とは逆方向の逆方向電流が供給され
ると後退する(図20(a)における下方に移動する)
ようになっており(この動作原理については後述)、上
記検知棒507、上記キャリヤ505及び永久磁石50
6により移動子が構成され、上記鉄心502、コイル5
03、フランジ502a,502a、スリーブ504及
びフレーム508により固定子が構成された状態となっ
ている。
【0061】そして、検知棒507が前進して当該検知
棒507が、上記検知棒用孔1c,2Fを介してボビン
ケース2内に挿入された時に、ボビン7に下糸が巻回さ
れていなかったり、ボビン7の下糸が少なくボビン交換
の必要がある場合には、図32(b)に示されるよう
に、上記キャリヤ505が係合子としての釜側の側板5
08cに衝突し、一方ボビン7に下糸150が充分に巻
回されている場合には、図32(a)に示されるよう
に、キャリヤ505が釜側の側板508cに衝突する前
に上記検知棒507の先端がボビン7に巻回されている
係合子としての下糸150の外周に衝突するように、ア
クチュエータ501の位置調整等がなされている。
【0062】再び図20に戻って、フレーム本体508
bのコの字を構成し上記側板508c,508dを連結
する側板連結板508eの表面には、振動波検出素子と
して例えば超音波センサ509が接着固定されている。
この超音波センサ509は、上述したキャリヤ505が
釜側の側板508c、反釜側の側板508dに衝突した
時に発生する超音波、検知棒507の先端がボビン7に
巻回されている下糸外周に衝突した時の超音波を検出す
るものである。なお、図20(c)における符号510
は、キャリヤ505がスリーブ504に対して回動しな
いようにガイドするガイド軸を示しており、このガイド
軸510は、例えばステンレス等の非磁性体から構成さ
れている。
【0063】上記下糸残量検知装置500はまた、図2
6に示されるように、アクチュエータ501のコイル5
03に接続される電流供給手段としての駆動回路511
を備えている。この駆動回路511は、後述の下糸残量
検知装置制御手段512からの駆動電流UP/DOWN
信号及び前進/後退信号(図25参照)に基づいて、コ
イル503に上述した順方向電流または逆方向電流を供
給する構成になされている。
【0064】上記下糸残量検知装置500はまた、図2
6に示されるように、アクチュエータ501の超音波セ
ンサ509に接続される下糸残量判定手段513を備え
ている。この下糸残量判定手段513は、下糸残量及び
移動子の移動の有無を検出できるものであり、上記超音
波センサ509からの出力電圧波形を一方の入力とし所
定の基準電圧を他方の入力とする比較器513aと、こ
の比較器513aのパルス状の出力信号(トリガ信号)
を入力とし該パルス信号の幅を拡張したワンショット信
号を出力とするワンショット発生回路513bと、から
構成されている。
【0065】そして、上記基準電圧は、キャリヤ505
が釜側の側板508c、反釜側の側板508dに衝突し
た時に超音波センサ509から出力される振幅が大きい
出力電圧と、検知棒507の先端がボビン7に巻回され
ている下糸外周に衝突した時に超音波センサ509から
出力される振幅が小さい出力電圧との間の電圧値に設定
されている。
【0066】上記下糸自動供給装置にはまた、操作パネ
ル(不図示)が付設されており、この操作パネルには、
操作スイッチ、下糸巻回量設定手段としての設定スイッ
チ61A(図10参照)及び表示手段としてのエラー表
示窓316等が付設されている。次に、該下糸自動供給
装置の動作を制御する下糸自動供給制御装置について説
明する。
【0067】先ず、図26に示されているように、所定
の縫い動作を実行するミシン本体300には、メイン電
源をオン・オフするミシン電源スイッチ302が設けら
れていると共に、このミシン電源スイッチ302のオン
・オフを判別するミシン電源監視手段(ミシン電源監視
回路)301が付設されている。このミシン電源監視手
段301は、後述する電源通電制御装置450(図27
参照)の一部を構成するものであって、具体的にはミシ
ン制御回路内における例えば+5Vの電源をモニタして
おき上記ミシン電源スイッチ302のオフ検知信号を、
電源通電制御装置450の通電タイミング制御手段31
5(後述)に出力する機能を有している。
【0068】一方、メイン電源は、後述する電源通電制
御装置450の制御スイッチ手段を構成するリレースイ
ッチ303を介して直流電源回路304にも接続されて
いる。この電源通電制御装置450の直流電源回路30
4は、上述した下糸自動供給装置の下糸巻回装置162
(正確には糸掛け、糸切り装置も含む)、残糸除去装置
161、ボビン交換装置160及び下糸残量検知装置5
00にそれぞれ駆動電流を供給するように接続されてお
り、上記リレースイッチ303から発せられるオン・オ
フ信号に基づいて各装置160,161,162,50
0への通電制御を行うように構成されている。
【0069】また、上記下糸巻回装置162には、図2
6に示されるように、ボビン駆動モータM2用ドライバ
310a、エアーノズル退避モータ37用ドライバ31
0b、動メス付き糸捌き116のモータ用ドライバ31
0c、糸張力可変手段のソレノイドSOL用ドライバ3
10d、電磁弁68用ドライバ310eがそれぞれ接続
されており、ボビン交換装置160には、移動モータ1
8用ドライバ311a、回動モータ20用ドライバ31
1bがそれぞれ接続されており、また残糸除去装置16
1には、残糸巻取モータ用ドライバ312aがそれぞれ
接続されている。また、リレースイッチ303にはドラ
イバー313が接続されている。
【0070】そして、これらドライバ310a〜310
e,311a,311b,312a,313、上記駆動
回路511及び上記ワンショット発生回路513bに
は、I/Oポート305を介して、CPU(中央演算装
置)306及びこのCPU306に付設されたROM3
07及びRAM308からの各信号が入力または出力さ
れるように接続されている。そして、上記各装置16
2,161,160,500が、図27に示されている
ように、下糸自動供給装置制御手段400により制御さ
れつつ下糸自動供給装置の通常の動作、すなわちボビン
交換動作−残糸除去動作−下糸巻回動作−糸掛け動作−
糸切り動作−ボビン交換動作という従来技術で説明した
サイクル動作を実行すると共に、後述の所定のタイミン
グで下糸残量検知動作を実行し、この実行を可能とする
ように上記下糸自動供給装置制御手段400への通電状
態が電源通電制御装置450により制御されるように構
成されている。
【0071】すなわち、図27に示されているように上
記下糸自動供給装置制御手段400は、下糸巻回装置制
御手段401、ボビン交換装置制御手段(ボビン搬送・
着脱装置制御手段)402、残糸除去装置制御手段40
3及び下糸残量検知装置制御手段512から構成されて
おり、これらの各制御手段401,402,403,5
12には、前記電源通電制御装置450の直流電源回路
304から所定の駆動電流が供給されていると共に、同
様に電源通電制御装置450の通電タイミング制御手段
315からの動作指令信号が印加されている。該通電タ
イミング制御手段315は、前記下糸巻回装置162、
残糸除去装置161、ボビン交換装置160及び下糸残
量検知装置500の各動作を常時監視する機能を有して
いる。
【0072】また、上記通電タイミング制御手段315
には、前述したミシン電源監視手段301からの検出信
号、すなわちミシン電源スイッチ302のオン・オフを
検出した信号が印加されている。そして、この通電タイ
ミング制御手段315は、ミシン電源スイッチ302の
オフ検出信号を受けた時に、その電源遮断時点において
動作途中にある装置の処理動作を完了させ、その後この
処理動作に続いて行われる予定のボビン交換前に必要な
処理動作がある場合にはその処理動作を順次完了させて
ボビン交換待機状態とする、すなわちボビン交換に必要
な処理(残糸除去処理、下糸巻回処理、糸掛け処理、糸
切り処理、後述の下糸残量検知動作を含む)を全て完了
させた後に当該ボビンケースを釜1に対向させた退避位
置(原点位置)に移動する動作指令信号を、上述した各
制御手段401,402,403,512にそれぞれ発
する機能を有している。
【0073】また、上記通電タイミング制御手段315
は、上記各装置の処理が順次完了してボビン交換待機状
態になった時に、上記ボビン交換に必要な処理がなされ
たボビンケースを原点位置から釜1に対向接近する位置
まで前進させる動作指令信号を、上述したボビン交換装
置制御手段402に発する機能を有している。
【0074】また、上記通電タイミング制御手段315
は、ボビン交換装置160によりボビンケースを原点位
置から釜1に対向接近する位置まで前進させた時に、前
記制御スイッチ手段303に対して処理完了信号を発す
る機能を有している。一方、制御スイッチ手段303
は、パワーリレースイッチ、ソリッドステートリレー等
から構成されており、前記ミシン電源スイッチ302と
は無関係に常時交流駆動電流が供給されている。そし
て、この制御スイッチ手段303は、前述した通電タイ
ミング制御手段315からの処理完了信号を受けて、直
流電源回路304にオフ指令信号を出力するように構成
されている。このオフ指令信号を受けた直流電源回路3
04は、上記各制御手段401,402,403,51
2及び各装置160,161,162,500に対する
駆動電流の供給を停止することとなる。
【0075】このように、上記ボビン交換に必要な処理
がなされたボビンケースが釜1に対向接近した位置にあ
ることから、無理して回動アーム70を後退させない限
り、釜1内のボビン及びボビンケース、釜1に対向接近
しているボビン及びボビンケースに対して人手を介入す
ることは難しくなっている。すなわち、必要がない限り
上記ボビン及びボビンケースに妄りに触らせないように
なっている。
【0076】さらに、上記通電タイミング制御手段31
5から発せられる処理完了信号は、遮断情報記憶手段と
しての前記RAM(不揮発性メモリー)308にも印加
されている。このRAM308は、バッテリバックアッ
プRAMあるいはEEPROM等から構成されており、
当該RAM308内に電源遮断の正常または異常(例え
ば停電時)情報が格納・記憶されるようになっている。
一方、上記RAM308に格納された電源遮断の正常ま
たは異常情報は、上記通電タイミング制御手段315側
に常時参照されており、RAM308に格納されている
電源遮断の正常または異常情報が通電タイミング制御手
段315で確認されている。そして、この確認された電
源遮断の正常または異常情報に基づいて、上記各制御手
段401,402,403,512に対する初期化信号
が通電タイミング制御手段315から発せられるように
構成されている。
【0077】また、上記通電タイミング制御手段315
には、所定の表示手段316が接続されており、上記R
AM308に格納された電源遮断の正常または異常情報
が、表示される構成になされている。
【0078】さらに、上記通電タイミング制御手段31
5は、ミシン電源スイッチ302の再オン検出信号を受
けた時に、ボビンケースを釜1に対向接近する位置から
原点検出させるように、上述したボビン交換装置制御手
段402に動作指令信号を発する機能を有している。
【0079】また、前記電源通電制御装置450には、
前述したミシン電源監視手段301からの検出信号を受
けると共にボビン交換装置160の動作を監視し、ミシ
ン電源スイッチ302の再オン検出信号を受け、ボビン
ケースを釜1に対向接近する位置から原点検出を行わせ
た時に、原点検出を行った時のステップ数が上記ボビン
ケースを釜1に対向接近する位置に前進させた時のステ
ップ数と同じか否かを判別し、同じステップ数でない時
にはミシン電源スイッチ302の再投入前に人手が釜1
内のボビン及びボビンケース、釜1に対向接近していた
ボビン及びボビンケースに介入した(不具合が発生した
訳ではないのに取り出して何らかの処置を施した)と判
定する人手介入判定手段317が備えられている。
【0080】この人手介入判定手段317は、ミシン電
源スイッチ302の再投入前に人手が上記ボビン及びボ
ビンケースに介入したと判定した場合には、人手が介入
したという警告を上述した表示手段316に表示する構
成になされている。そして、オペレーターは、この人手
が介入したという警告及び上述した前回の電源遮断が異
常であるという警告に従って、電源再投入時に、使用す
る予定のボビンを収容したボビンケースを順次ダミー軸
6に装着することになる。
【0081】また、人手介入判定手段317が、ミシン
電源スイッチ302の再投入前に人手が上記ボビン及び
ボビンケースに介入しなかったと判定した場合及び前回
の電源遮断が正常であると判定した場合には、上述した
通電タイミング制御手段315が、所定の継続処理を行
わせる動作指令信号を、上述した各制御手段401,4
02,403,512にそれぞれ発する機能を有してい
る。
【0082】また、特に本実施形態における通電タイミ
ング制御手段315は、ミシンの糸切り後に、針数入力
スイッチ(不図示)から予め入力されている針数を、実
際の縫製時の針数が上回った時に、下糸残量検知装置5
00の下糸残量検知動作を行わせるように、上述した下
糸残量検知装置制御手段512に動作指令信号を発する
機能を有している。ここで、上記針数入力スイッチから
予め入力される針数は、本実施形態においては、縫製物
を代えるまでに要すると推測される針数である。そし
て、この下糸残量検知動作において、上記下糸残量判定
手段513bから下糸残量が少なくなりボビン交換が必
要であるというボビン交換要求のための下糸無し信号が
入力されたら、通電タイミング制御手段315は、再確
認のために、上述した下糸残量検知装置制御手段512
に動作指令信号を再度発する機能を有している。すなわ
ち、下糸残量検知動作を2度行い、これによって下糸残
量検知精度を向上し得るようになっている。
【0083】そして、この2度目の下糸残量検知動作で
もボビン交換要求のための下糸無し信号が入力された
ら、ボビン交換動作及び釜から取り出されたボビンに対
する一連の残糸除去、下糸巻回、糸掛け、糸切り動作を
行わせる動作指令信号を、上述した各制御手段401,
402,403にそれぞれ発する機能を有している。ま
た、1度目の下糸残量検知動作、または2度目の下糸残
量検知動作で下糸残量判定手段513bからボビン交換
要求が必要ないという下糸有り信号が入力されたら、該
ボビンをそのままにする構成になされている。
【0084】通電タイミング制御手段315はまた、下
糸残量検知動作において、下糸残量判定手段513bか
ら下糸残量検知装置500の異常を知らしめる移動子の
移動無し信号が入力された場合には、上述した表示手段
316に下糸残量検知装置の異常を表示させる信号を発
し、オペレーター介入を促す機能を有している。
【0085】通電タイミング制御手段315は初期化制
御手段を内蔵している。この初期化制御手段は、上述し
た人手が介入した場合や、前回における電源遮断が正常
な電源遮断処理を踏んでいない場合として例えば停電し
た場合、下糸残量検知装置500が異常であった場合等
に、電源再投入時の装置の初期化状態において、上記人
手によってダミー軸6に順次装着されるボビン全てに対
して下糸残量検知動作を行わせる動作指令信号を、上記
下糸残量検知装置制御手段512及びボビン交換装置制
御手段402にそれぞれ発する機能を有している。そし
て、この下糸残量検知動作で下糸残量判定手段513b
から下糸残量が少ない若しくはないという下糸無し信号
が入力されたら、通電タイミング制御手段315の初期
化制御手段は、このボビンに対して下糸巻回完了状態を
設定させる動作指令信号を、上記各制御手段401,4
02,403にそれぞれ発する機能を有している。ここ
でいう下糸巻回完了状態とは、残糸の少ない若しくは残
糸のないボビンに対して残糸除去動作−下糸巻回動作−
糸掛け動作−糸切り動作を行った後の状態を意味してお
り、残糸の充分あるボビンに対してはこの下糸巻回完了
状態が既に設定されていることになる。そして、通電タ
イミング制御手段315の初期化制御手段は、このよう
な下糸巻回完了状態が既に設定されている若しくは新た
に設定された一のボビンを釜内に装着状態にし、他のボ
ビンを、例えばダミー軸6に装着して待機状態にする動
作指令信号を、上記ボビン交換装置制御手段402に発
する機能を有している。
【0086】通電タイミング制御手段315はまた、エ
アーノズル67aを、糸掛け時及び待機時に、退避位置
N2に位置させ、糸切り時に、図8に一点鎖線で示され
る糸切り位置(作業位置N1、退避位置N2の間の位
置)N5に位置させるように下糸巻回装置制御手段40
1に動作指令信号を発する機能を有している。
【0087】通電タイミング制御手段315はまた、ボ
ビン軸7aに下糸を整列巻し得るように上記巻列形成手
段600を制御する巻列形成制御手段を内蔵している。
この巻列形成制御手段は、エアーノズル67aを、ボビ
ン軸7aへの下糸絡み付け時に、先ず作業位置N1に位
置させ、この時上記有効下糸巻回量検出手段61から下
糸が絡み付いたという出力(この出力はエアーノズル6
7aとボビン軸7aのボビンケース把持手段側の端部7
aaとが対向した時に発せられる出力;詳しくは後述)
がなされると、退避位置N2に位置させて下糸巻回を行
わせるように下糸巻回装置制御手段401に動作指令信
号を発する機能を有している。
【0088】この通電タイミング制御手段315の巻列
形成制御手段はまた、エアーノズル67aを作業位置N
1に位置させた後に上記有効下糸巻回量検出手段61か
らボビン軸7aに下糸が絡み付いたという信号を受ける
と、エアーノズル67aとボビン軸7aのボビンケース
把持手段側の端部(図37における図示右側の端部)7
aaとが対向するようにボビンケース把持手段を若干前
進させる(図37における図示左側に向かわせる)動作
指令信号を、上記ボビン交換装置制御手段402に発す
る機能を有している。
【0089】この通電タイミング制御手段315の巻列
形成制御手段はまた、エアーノズル67aとボビン軸7
aのボビンケース把持手段側の端部7aaとが対向する
下糸巻回動作開始位置に位置したら、エアーノズル67
aとボビン軸7aの略中央とが対向するようにボビンケ
ース把持手段を若干後退させ元の位置に戻させる動作指
令信号を、上記ボビン交換装置制御手段402に発する
機能を有している。
【0090】次に、このような制御装置を用いた下糸自
動供給装置の制御動作を図28、図29に示したフロー
チャートにより説明する。説明理解の容易性を考慮し、
縫製動作の開始時点から説明していく。すなわち、先ず
ステップ8において、RAM(不揮発性メモリー)30
8をクリアーすると、下糸自動供給装置は運転開始待機
状態にされる。そして、ステップ9において、ミシンの
動作を許可してステップ10に進み、ステップ10にお
いて、ミシンの糸切りがなされたか否かを判定し、糸切
りがなされた場合にはステップ11に進み、ステップ1
1において、実際に縫製を行った針数が予め入力されて
いる針数を上回ったか否かを判定し、上回った場合に
は、縫製物を代えることになるから充分な下糸残量が必
要だとしてステップ12以降の下糸残量検知処理を行う
ことになる。
【0091】すなわち、ステップ12において、ミシン
300との干渉を避けるためにミシン動作を禁止してス
テップ13に進み、ステップ13において、下糸残量検
知処理を行う。この下糸残量検知処理について、図30
に示した下糸残量検知処理ルーチンに従って説明する。
先ず、下糸残量検知装置500は図31に示されるよう
な待機状態にあり、アクチュエータ501を構成するキ
ャリヤ505が、図31に示されるように、反釜側の側
板508dに当接した状態にある。そして、先ずステッ
プ1において、フラグをクリアしてステップ2に進み、
ステップ2において、駆動回路511に、図25(a)
に示されるように、駆動電流UP信号を送出してステッ
プ3に進み、ステップ3において、数msec待ってか
らステップ4に進み、ステップ4において、駆動回路5
11に、図25(b)に示されるように、前進信号を送
出してステップ5に進み、ステップ5において、所定時
間として例えば30msec待つ(この30msecが
経過すると後述のステップ8で上記駆動電流はDOWN
信号となる)。すると、図25に示されるように、駆動
電流UP信号と前進信号のAND部分が前進保証部分と
なって、この間、駆動回路511からコイル503に順
方向電流が供給される。
【0092】このようにコイル503に順方向電流(図
20(c)、図21〜図24における(a)での反時計
方向の電流)が供給されると、鉄心502が電磁石とな
り、図21〜図24に示されるように、反釜側のフラン
ジ502aがN極に、釜側のフランジ502aがS極
に、それぞれなる。この時、反釜側のフランジ502a
の対向位置に位置している永久磁石506の対向面は、
図21(b)に示されるように、N極であるから、N極
同士による反発力f1がキャリヤ505に作用する。こ
の時、コイル電流と永久磁石506の作用によりフレミ
ングの左手の法則に従った電磁力、すなわちコイル50
3を図21(b)における左側に向かわせる電磁力が生
じるが、該コイル503は固定されているため、反作用
としてキャリヤ505には当該電磁力と同等な逆方向の
推力f2が作用する。すなわち、キャリヤ505は、鉄
心502の電磁石作用による推力f1と電磁力による推
力f2との合成推力F1を受けることになり、当該キャ
リヤ505は、釜側(図21(b)における右側)に移
動を開始する。
【0093】そして、キャリヤ505が釜側に向かって
移動すると、この移動につれて反釜側のフランジ502
aから遠ざかることから、上記電磁石作用による推力f
1は徐々に小さくなるが、キャリヤ505の電磁力を受
ける範囲が広くなることから、電磁力による推力f2は
大きくなり、キャリヤ505は、合成推力に従ってその
まま釜側に向かって移動を続ける。
【0094】そして、キャリヤ505が、図22(b)
に示されるように、フランジ502a,502aから略
同距離となる中間地点に達すると、この時点では、フラ
ンジ502a,502aからの距離がかなりあることか
ら、上記電磁石作用による推力f1は殆ど作用しなくな
るが、キャリヤ505の電磁力を受ける範囲は上記と同
様に広く上記と同様に推力f2が作用する。すなわち、
キャリヤ505は、合成推力F2に従ってそのまま釜側
に向かって移動を続ける。
【0095】そして、キャリヤ505が釜側に向かって
移動すると、図23(b)に示されるように、この移動
につれて釜側のフランジ502aに近づくことから、キ
ャリヤ505における永久磁石506のN極が、S極と
なっている釜側のフランジ502aに吸引され、上記電
磁石作用による推力f1は徐々に大きくなり、一方キキ
ャリヤ505の電磁力を受ける範囲は上記と同様に広く
上記と同様に推力f2が作用する。すなわち、キャリヤ
505は、合成推力F3に従ってそのまま釜側に向かっ
て移動を続ける。
【0096】そして、このような動作によって、検知棒
507の先端が、図32(a)に示されるように、検知
棒用孔1c,2Fを介してボビンケース2内に挿入され
る。この時、下糸残量が充分ある場合には、図32
(a)に示されるように、検知棒507の先端がボビン
に巻回されている下糸150の外周に衝突し、超音波セ
ンサ509からは、図33(a)、図34(a)に示さ
れるように、振幅の小さい電圧波形が出力される。一
方、下糸残量がない若しくは交換が必要な程に少ない場
合には、図32(b)に示されるように、キャリヤ50
5が釜側の側板508cに衝突し、超音波センサ509
からは、図35(a)に示されるように、振幅の大きい
電圧波形が出力される。そして、この電圧波形は上記基
準電圧と比較され、ワンショット発生回路513bから
は、下糸残量が充分ある場合には、図33(b)、図3
4(b)に示されるように、糸有り信号としてのロー信
号が出力され、下糸残量がない若しくは交換が必要な程
に少ない場合には、図35(b)に示されるように、糸
無し信号としてのハイ信号が出力される。
【0097】従って、ステップ6において、ワンショッ
ト信号がある場合(ハイ信号が出力された場合)にはボ
ビン交換が必要だとして、ステップ7に進み、ステップ
7において、ボビン交換要求フラグをセットしてステッ
プ8に進み、一方ステップ6において、ワンショット信
号がない場合(ロー信号が出力された場合)にはボビン
交換が必要ないとして、ステップ7をスキップしてステ
ップ8に進み、ステップ8において、駆動回路511
に、図25(a)に示されるように、駆動電流DOWN
信号を送出してステップ9に進み、ステップ9におい
て、数msec待ってからステップ10に進み、ステッ
プ10において、駆動回路511に、図25(a)に示
されるように、駆動電流UP信号を送出してステップ1
1に進み、ステップ11において、数msec待ってか
らステップ12に進み、ステップ12において、図25
(b)に示されるように、後退信号を送出してステップ
13に進み、ステップ13において、所定時間として前
進時と同様に30msec待つ(この30msecが経
過すると後述のステップ15で上記駆動電流はDOWN
信号となる)。すると、図25に示されるように、駆動
電流UP信号と後退信号のAND部分が後退保証部分と
なって、この間、駆動回路511からコイル503に逆
方向電流が供給される。
【0098】すると、今後は反釜側のフランジ502a
がS極に、釜側のフランジ502aがN極に、それぞれ
なって鉄心502の電磁石作用による推力f1が上記と
は反対方向に働くことになると共に、電磁力による推力
f2も同様に反対方向に働くことになり、これらの合成
推力も上記とは反対方向に働くことになる。すなわち、
キャリヤ505は反釜側に向かって移動することにな
る。そして、今度はキャリヤ505が、図31に示され
るように、反釜側の側板508dに衝突し、超音波セン
サ509からは、図33(a)〜図35(a)に示され
るように、釜側の側板508cに衝突した時と同様な振
幅の大きい電圧波形が出力される。そして、この電圧波
形は上記基準電圧と比較され、ワンショット発生回路5
13bからは、図33(b)〜35(b)に示されるよ
うに、移動子の正常移動信号としてのハイ信号が出力さ
れる。一方、何らかの不具合が発生してキャリヤ505
が初期の位置に帰還しなかった場合には、超音波センサ
509からは何も出力されず、従ってワンショット発生
回路513bからは移動子の移動無し信号(異常信号)
としてのロー信号が出力される。
【0099】従って、ステップ14において、ワンショ
ット信号がない場合(ロー信号が出力された場合)には
下糸残量検知装置500が異常だとしてステップ17に
進み、ステップ17において、下糸残量検知装置異常フ
ラグをセットしてステップ15に進み、一方ステップ1
4において、ワンショット信号がある場合(ハイ信号が
出力された場合)には下糸残量検知装置500が正常だ
としてステップ15に進み、ステップ15において、図
25(a)に示されるように、駆動電流DOWN信号を
送出してステップ16に進み、ステップ16において、
数msec待ってから図28に示したメインフローのス
テップ14にリターンする。
【0100】そして、図28に示されるステップ14に
おいて、下糸残量検知装置500が正常か否かを判定
し、図30のステップ17で下糸残量検知装置異常フラ
グがセットされていない場合にはステップ15に進み、
ステップ15において、ボビン交換要求があるか否かを
判定し、図30のステップ7でボビン交換要求フラグが
セットされている場合にはステップ16に進み、ステッ
プ16において、ステップ13で行ったと同様な下糸残
量検知処理を再度行う。
【0101】このように下糸残量検知処理を2度行える
のは(従来技術では1回のみ)、移動子の推力が、上述
したように、鉄心502の電磁石作用による推力f1と
電磁力による推力f2との合成推力であり、この合成推
力が例えば電磁石等の推力だけのものに比してかなり大
きいことから、当該移動子が高速応答すると共に、この
ように高推力が得られる結果当該アクチュエータ501
を小型・軽量化でき、釜近傍の他の構成部品に干渉する
ことなく固定配置できて従来技術のように例えばリンク
機構で退避位置から釜近傍の下糸残量検知位置に移動し
て下糸残量を検知させる必要がないからであり、もって
下糸残量検知を行わせるためにミシンを停止する時間を
極めて短くできるからである。そして、このように2度
下糸残量検知処理を行うことから、該下糸残量検知の信
頼度は極めて高くなる。
【0102】そして、ステップ16において、下糸残量
検知処理を行ったらステップ17に進み、ステップ17
において、下糸残量検知装置500が正常か否かを判定
し、2度目の下糸残量検知処理で下糸残量検知装置異常
フラグがセットされていない場合にはステップ18に進
み、ステップ18において、ボビン交換要求があるか否
かを判定し、2度目の下糸残量検知処理でボビン交換要
求フラグがセットされている場合にはステップ19に進
み、ステップ19において、上記ボビン交換要求フラグ
をクリアすると共に、ボビン交換を行う。ここで、説明
の都合上、ボビンケース把持手段に把持されている一方
のボビンケースを2Y、釜内のボビンケースを2Xとす
る。
【0103】そして、この時点では、ボビンケースを把
持していないボビンケース把持手段がダミー軸6に対向
していることから、回動アーム70を180°回転して
ボビンケースを把持していないボビンケース把持手段を
釜1に対向させて前進させ、釜内のボビンケース2Xを
取り出し、その後回動アーム70を後退させる。次い
で、回動アーム70を180°回転してボビンケース2
Yを釜1に対向させ、その後前進させて釜内にボビンケ
ース2Yを装着し、その後回動アーム70を後退させ
る。
【0104】次いで、ステップ20に進み、ステップ2
0において、ミシン300の動作を許可してステップ2
1に進み、ステップ21において、残糸除去処理を行っ
てステップ22に進み、ステップ22において、下糸巻
回(糸巻き)、糸掛け、糸切り処理を行う。先ず、下糸
巻回処理について、図36示した下糸巻回処理ルーチン
に従って説明する。
【0105】この下糸巻回処理ルーチンにあっては、そ
れ以前に以下の動作を行う。先ず、ローラ54に、糸巻
き200、糸張力可変手段204からの下糸150を1
巻きしておく。この時点で、糸張力可変手段204のス
イッチをオンにし、上記ソレノイド推力を最大限に発生
させて下糸張力を最小とする。
【0106】次いで、この下糸150の糸端を糸吸引器
65の吸引孔65aに挿入し、少々押し込む。次いで、
電磁弁68を一時オンにしてエアーチューブ66,67
にエアー源からのエアーを流し、吸引孔65aに挿入し
押し込まれていた下糸150を、エアーの流れによって
エアーノズル67aに導いてその糸端を該エアーノズル
67aより露出して導出させる。この導出長LLは、上
述のように、下糸端部をボビン軸に絡み付かせるのに必
要な長さであって、本実施形態にあっては、55mm程
度である。この吸引孔65aに挿入し押し込まれていた
下糸150をエアーにより糸吸引器65から搬送してエ
アーノズル67aから露出して導出させるにあたって
は、作業者が手作業で糸巻き200から下糸を凡そ必要
な分量予め引っ張って弛ましておいたり、手作業により
送り出していくと、より良好に下糸の搬送がなされる。
【0107】そうしたら、ステップ1において、回動ア
ーム70を回転してボビンケース2Xを下糸巻回位置C
に対向させる。次いで、ステップ2に進み、ステップ2
において、回動アーム70を前進させてボビンケース2
Xを下糸巻回位置Cに位置させると共にボビン駆動モー
タM2を一時駆動して、クラッチ機構50aとボビン7
とを連結する。
【0108】次いで、ステップ3に進み、ステップ3に
おいて、ボビン駆動モータM2を駆動してボビン7を回
転させる。次いで、ステップ4に進み、ステップ4にお
いて、エアーノズル退避モータ37を駆動して、退避位
置N2に待機中のエアーノズル67aを作業位置N1に
移動する。この時、エアーノズル67aとボビン軸7a
の略中央が対向する。
【0109】次いで、ステップ5に進み、ステップ5に
おいて、エアーノズル67aからエアーの吹き付けを開
始してステップ6に進み、ステップ6において、一定時
間待つ。
【0110】すると、図14に示されるように、エアー
ノズル67aから導出する下糸端部は、ばたつき等が抑
えられた状態でボビンケース2の開口部2Aから良好に
ボビンケース2内に挿入(案内)されると共にボビン軸
下糸巻き付け側XXに案内され、ボビン軸7aの回転と
エアーにより形成される渦流との共働によってボビン軸
7aの略中央に絡み付く(図37(a)参照)。
【0111】そして、このようにして、糸巻き200か
らの下糸150がボビン軸7aに絡み付くとローラ54
が回転を始め、フォトセンサ60からは、パルス波が出
力され始める。
【0112】そうしたらステップ7において、有効下糸
巻回量検出手段61で該パルス波を上記一定時間の間に
所定の数カウントしたか否かを判定する。ここで、本実
施形態においては、パルス波が1個以上検出された時、
すなわちボビン7の回転に換算すると1〜2回転以上し
た時に、下糸150がボビン軸7aの略中央に絡み付い
たと判定するようになっている。パルス波が1個以上検
出されない場合には後述のステップ11へ進む。なお、
上記パルス数を1個以上としたのは、パルス数を多くし
て中央で絡みさせ続けると、後に整列巻をしようとして
も太鼓巻になってしまうのが避けられないからである。
【0113】そうしたらステップ8に進み、ステップ8
において、エアーノズル67aとボビン軸7aのボビン
ケース把持手段側の端部(図37における図示右側の端
部)7aaとが対向するようにボビンケース把持手段
を、図37(b)に示されるように、若干前進させ(図
37における図示左側に向かわせる)、次いでステップ
9に進み、ステップ9において、一定時間待つ。する
と、この間もボビン7は回転していることから、下糸1
50は、図37(b)に示されるように、ボビン軸7a
の略中央の位置からボビンケース把持手段側の端部7a
a間に一列に絡み付く(巻回される)ことになる。
【0114】そうしたら、ステップ10に進み、ステッ
プ10において、パルス波を一定時間の間に所定の数カ
ウントしたか(ボビン7の回転に換算して4〜5回転)
否かを判定し、所定の数カウントしていない場合には、
下糸のボビン軸7aへの絡み付けが失敗したとしてステ
ップ11に進み、ステップ11において、エアーノズル
67aからの糸案内エアーを停止してステップ12に進
み、ステップ12において、エアーノズル退避モータ3
7を駆動して、作業位置N1にあるエアーノズル67a
を退避位置N2に移動し、次いでステップ13に進み、
ステップ13において、ボビン駆動モータM2を停止し
てステップ14に進み、ステップ14において、回動ア
ーム70を後退させてクラッチ機構50aとボビン7と
の連結を解除する。そして、ステップ2にリターンして
リトライを行わせる。
【0115】一方、ステップ10において、パルス波を
一定時間の間に所定の数カウントした場合には、図37
(b)に示されるような巻きが成功したとしてステップ
15に進み、ステップ15において、エアーノズル67
aからの糸案内エアーを停止してステップ16に進み、
ステップ16において、エアーノズル退避モータ37を
駆動して、作業位置N1にあるエアーノズル67aを退
避位置N2に移動してステップ17に進み、ステップ1
7において、ボビンケース把持手段を、図37(c)に
示されるように、エアーノズル67aとボビン軸7aの
略中央とが対向する、すなわち元の位置に戻るように、
若干後退させる。なお、このボビンケース把持手段によ
るボビンの後退動作及び上記前進動作があっても、ボビ
ンの孔7Xに進入しているクラッチ機構50aの係合は
外れないようになっている。
【0116】このようにして、エアーノズル67aをボ
ビン軸7aの略中央に対向させると共に、当該ボビン軸
7aに対してかなり離して下糸を巻回していくと、ボビ
ンケース把持手段側のボビン軸端部7aaに巻かれてい
る下糸150は、反ボビンケース把持手段側(クラッチ
機構50a側;図37における左側)に向かって巻回さ
れていき、反ボビンケース把持手段側のボビンフランジ
7bに当接したら今度はボビンケース把持手段側(図3
7における右側)に向かって巻回されていき、これを繰
り返すことになる。すなわち、整列巻が形成されること
になる。
【0117】そうしたらステップ18に進み、ステップ
18において、判定手段61Bにより、有効下糸巻回量
検出手段61で検出されている実際の下糸巻回量と下糸
巻回量設定手段61Aから入力された設定下糸巻回量と
を比較し、両下糸量が一致したか否かを判定する。ここ
で、一致しない場合、すなわち未だ設定下糸巻回量まで
下糸を巻回していない場合には設定下糸巻回量になるま
で同様な判定を繰り返し、一方一致した場合、すなわち
設定下糸巻回量まで下糸を巻回した場合にはステップ1
9に進み、ステップ19において、ボビン駆動モータM
2を停止する。すなわち、下糸巻回量設定手段61Aか
ら入力された設定下糸巻回量がボビン軸7aに巻回され
たことになる。
【0118】このようにボビン7への下糸150の巻回
動作が自動的になされたら、ステップ20に進み、ステ
ップ20において、糸張力可変手段204のスイッチを
オフにし、上記ソレノイド推力をなくして下糸張力を最
大にした状態で糸掛けを行う。すなわち、ボビン7に巻
回されボビンケース開口部2Aより導出する糸巻き20
0からの下糸150を、ボビンケース2の開放端縁とボ
ビン7外周との隙間を介して糸掛け位置2Bに誘導して
スリット溝2Cに導き、下糸張力ばね2D下の下糸導出
孔2Hを経て下糸張力ばね用孔2E近傍から導出させ
る。
【0119】このようにして糸掛けがなされたら、エア
ーノズル67aを退避位置N2から糸切り位置N5に移
動すると共に、糸張力可変手段204のスイッチをオン
し、上記ソレノイド推力を最大限に発生させて下糸張力
を最小とした状態で糸切りを行う。この糸切りの結果、
ボビンケース2側の下糸は、上述のように、上糸との絡
み合いによる縫目形成に必要な長さ、すなわち40mm
程度が下糸張力ばね2D下の下糸導出孔2Hを経て下糸
張力ばね用孔2E近傍から導出した状態となり、一方糸
巻き200側の下糸は、上述のように、ボビン軸7aに
下糸を絡ませるのに必要な長さLL、すなわち55mm
程度がエアーノズル67a先端から導出した状態とな
る。
【0120】このように、エアーノズル67aからはボ
ビン軸7aに下糸を絡ませるのに必要な長さLLの下糸
が導出していることから、次回(次次回以降も同様)の
ボビンに対しても、上記と同様な動作を行えば、同様に
して下糸を巻回できる。そうしたら、エアーノズル67
aを糸切り位置N5から退避位置N2に移動する。そし
て、このようにして下糸切断動作が自動的になされた
ら、図28に示したフローチャートのステップ23にリ
ターンする。
【0121】そして、図28に示されるステップ23に
おいて、回動アーム70を退避位置に後退させ、その後
回動してボビンケース2Xを釜1に対向させて待機状態
とする。
【0122】次いで、ステップ24に進み、ステップ2
4において、ミシン電源スイッチ302がオフか否かを
判断する。従って、上記ステップ13〜22における各
装置の処理動作中にミシン電源スイッチ302がオフに
なっても、ステップ13〜22における一連の処理動作
を全て行ってボビン交換待機状態とするようになってい
る。
【0123】そして、上記ステップ10において、ミシ
ンの糸切りがなされていないと判定した場合、ステップ
11において、実際に縫製を行った針数が予め入力され
ている針数を上回っていないと判定した場合もステップ
24に進み、またステップ15、ステップ18におい
て、図30のステップ7でボビン交換要求フラグがセッ
トされていないと判定した場合にはステップ28に進
み、ステップ28において、ミシン300の動作を許可
した後に、ステップ24に進み、ステップ24におい
て、ミシン電源スイッチ302がオンと判定された場合
にはステップ10にリターンする。すなわち、ミシン電
源スイッチ302がオンの場合には、ボビンケース把持
手段に把持されているボビンケース2Xを原点位置に位
置した状態でミシンの糸切り信号の発生を待つ。オフと
判定された場合、すなわちオペレーターによりミシン電
源スイッチ302がオフされた場合にはステップ25に
進む。
【0124】そして、ステップ25において、回動アー
ム70を所定ステップ前進させて、図38に示されるよ
うに、ボビンケース2Xを釜1に対向接近する位置まで
移動する。この結果、強引に回動アーム70を人手で回
転または後退させない限り、ボビンケース2X及び釜内
のボビンケース2Yは取り出せない。因に、本実施形態
にあっては、この位置でのボビンケース把持手段の周囲
には障害物があることから、回動アーム70の回転が規
制されており、回転不可能な状態にある。
【0125】次いで、ステップ26に進み、ステップ2
6において、現在の状態がRAM(不揮発性メモリー)
308に記憶されると共に、正常な電源遮断処理が行わ
れたことが上記RAM308に記憶される。そして、ス
テップ27に進み、ステップ27おいて、リレースイッ
チ303をオフし下糸自動供給装置自らの電源を遮断す
る。
【0126】一方、上記ステップ14、ステップ17に
おいて、図30のステップ17で下糸残量検知装置異常
フラグがセットされていると判定した場合には、図29
に示されるフローチャートのステップ57に進み、ステ
ップ57において、下糸残量検知装置異常フラグをクリ
アしてステップ58に進み、ステップ58において、図
30に示した下糸残量検知処理を再度行う。そして、下
糸残量検知処理が終わったらステップ59に進み、ステ
ップ59において、下糸残量検知装置500が正常か否
かを再度判定し、図30のステップ17で下糸残量検知
装置異常フラグがセットされていない場合には正常だと
して図28に示したステップ9にリターンする。一方、
図30のステップ17で下糸残量検知装置異常フラグが
セットされている場合には、上記ステップ14またはス
テップ17においても異常だと判断されこの判断は2度
目であるからオペレーターの介入が必要だとして図29
に示したステップ54に進み、ステップ54において、
下糸残量検知装置異常フラグをクリアしてステップ55
に進み、ステップ55において、上記エラー表示窓31
6によってエラー表示を行いオペレーター介入を促して
ステップ56に進み、ステップ56において、オペレー
ターによるミシン電源スイッチ302のオフを待ち、オ
フされたらステップ27に進み、ステップ27おいて、
リレースイッチ303をオフし下糸自動供給装置自らの
電源を遮断する。
【0127】そして、その後にミシン電源スイッチ30
2が再び投入されると、図28に示したステップ1に戻
って、先ずステップ1において、ミシン300の動作を
禁止してステップ2に進み、ステップ2において、前回
における電源遮断が正常な電源遮断処理を踏んでいたか
どうかの情報がRAM308から読み出される。
【0128】次いで、ステップ3に進み、ステップ3に
おいて、機構部の基本的な初期化動作が最も効率的な方
法で実行される。そして、これが終了したら、ステップ
4に進み、ステップ4において、上述した下糸残量検知
処理を行う。これは、下糸残量を検知するのが目的では
なく、移動子が正常に移動するかを確認するためであ
る。次いで、ステップ5に進み、ステップ5において、
下糸残量検知装置500に異常があるか否かを判定し、
異常があると判定した場合には上記ステップ54に進
み、正常であると判定した場合にはステップ6に進み、
ステップ6において、前回正常な電源遮断処理を踏んで
いたかどうかを判断し、正常な電源遮断処理であった場
合にはステップ7に進む。
【0129】ステップ7では、上記回動アーム70を所
定ステップ数で後退させて原点検出を行い、上記と同じ
(ステップ25)ステップ数で原点検出したか否かを判
定する。ここで、ミシン電源スイッチ302のオフ中
に、オペレーターがボビンケース2X、釜内のボビンケ
ース2Yを取り出していると、回動アーム70の位置が
上記の釜1に対向接近する位置から移動していることか
ら、上記と同じステップ数では原点検出しない。一方、
オペレーターがボビンケース2X、釜内のボビンケース
2Yを取り出していないと、回動アーム70の位置が上
記の釜1に対向接近する位置にあることから、回動アー
ム70は上記と同じステップ数で原点位置に復帰する。
そして、このように原点位置に復帰したら、上述したス
テップ8に進む。
【0130】一方、ステップ6において、例えば不意の
停電や下糸残量検知装置500に異常があって正常な電
源遮断処理を踏んでいないと判断された場合には、エラ
ー表示窓316によってエラー表示を行って、オペレー
ターの介入を促して図29に示されるステップ29に進
む。また、ステップ7において、同じステップ数で原点
検出しなかった場合、すなわちボビンケース2X、釜内
のボビンケース2Yを取り出した畏れがある場合にも、
エラー表示窓316によってエラー表示を行って、オペ
レーターの介入を促して同様にステップ29に進む。
【0131】オペレーターは、介入によってエラー表示
をクリアし適切な復帰処理を施す。そして、当該オペレ
ーターによって、使用されるボビンを収容したボビンケ
ース全てが順次ダミー軸6に装着される。この時、オペ
レーターは、回動アーム側から手を差し込んで、当該ボ
ビンケースを中釜軸5に装着するのと同様に手の平を返
すことなくダミー軸6に押し込むことにより、該ボビン
ケースをダミー軸6に装着できる。
【0132】そして、ステップ29では、ダミー軸6に
1個目のボビンを収容したボビンケースが装着されたか
否かが判定される。この判定は、ダミー軸6に1個目の
ボビンを収容したボビンケースが装着されるまで繰り返
される。この判定方法としては、例えばオペレーターが
ボビン装着スイッチ(不図示)をオンしこれによってダ
ミー軸6に対するボビン装着を判定する方法や、例えば
ダミー軸6の近傍に反射型光センサを設け、このセンサ
からの出力によってダミー軸6に対するボビン装着を判
定する方法が採用される。なお、説明の都合上、このボ
ビンケースを2X、次にダミー軸6に装着されるボビン
ケースを2Yとする。
【0133】そして、ステップ29において、ダミー軸
6にボビンケース2Xが装着されたと判定した場合には
ステップ30に進み、ステップ30において、釜1にボ
ビンケース2Xを装着する。すなわち、空のボビンケー
ス把持手段をダミー軸6に対向させ、その後前進させ、
該ダミー軸6に保持されているボビンケース2Xをボビ
ンケース把持手段に把持させて、その後後退させ、次い
で、回動アーム70を回動してボビンケース2Xを釜1
に対向させ、その後前進させて、当該ボビンケース2X
を釜1に装着し、その後回動アーム70を退避位置に後
退させる。
【0134】そうしたら、ステップ31に進み、ステッ
プ31において、ダミー軸6に2個目のボビンを収容し
たボビンケース2Yが装着されたか否かが判定される。
この判定は、ダミー軸6に2個目のボビンを収容したボ
ビンケース2Yが装着されるまで繰り返される。そし
て、ステップ31において、ダミー軸6にボビンケース
2Yが装着されたと判定した場合にはステップ32に進
み、ステップ32において、ダミー軸6に対向している
空のボビンケース把持手段を前進させ、該ダミー軸6に
保持されているボビンケース2Yをボビンケース把持手
段に把持させて、その後回動アーム70を退避位置に後
退させる。
【0135】次いで、ステップ33に進み、ステップ3
3において、上述した下糸残量検知処理を行う。この下
糸残量検知処理は上記と全く同様にして行われるが、図
36に示した下糸巻回ルーチンで、下糸を整列巻するよ
うにしていることから、団子巻等に比して高精度の下糸
残量検知を行い得るようになっている。加えて、下糸巻
回時に、検知棒507の先端が挿入される側(ボビン軸
7aのボビンケース把持手段側の端部7aa)から必ず
巻き始めを行うようにしその都度巻き始めの位置が変わ
らないようにしていることから、特に下糸残量が少なく
なった時の下糸残量検知精度を高め得るようになってい
る。なお、例えばボビン軸7aの略中央とエアーノズル
67aとを対向させたまま下糸巻回を行った場合には、
巻き始めの位置がボビンケース把持手段側の端部側にな
るか反対側の端部側になるか一定せずその都度変わるこ
とから、下糸残量が少なくなった時の検出精度が低下す
ることになる。
【0136】そして、ステップ34において、下糸残量
検知装置500が正常であるか否かを判定し、異常と判
定した場合には上記ステップ54に進み、一方正常と判
定した場合にはステップ35に進み、ステップ35にお
いて、上述した高精度の下糸残量検知処理に基づいた判
定を行う。すなわち、ボビンケース2X内のボビンXの
残糸が殆どないか否かを判定する。
【0137】そして、ステップ35において、ボビンX
の残糸が充分あると判定した場合にはステップ36に進
み、ステップ36において、ボビンXは残糸が充分ある
ボビンであると記憶してステップ37に進む。一方、ス
テップ35において、ボビンXの残糸が殆どないと判定
した場合にはステップ36をスキップしてステップ37
に進む。
【0138】ステップ37では、ボビン交換要求フラグ
をクリアすると共に、ボビン交換を行う。すなわち、釜
1に対向している空のボビンケース把持手段を前進さ
せ、釜内のボビンケース2Xを取り出し、その後回動ア
ーム70を後退させる。次いで、回動アーム70を18
0°回転してボビンケース2Yを釜1に対向させ、その
後前進させて釜内にボビンケース2Yを装着し、その後
回動アーム70を後退させる。
【0139】次いで、ステップ38に進み、ステップ3
8において、上述した下糸残量検知処理を行ってステッ
プ39に進み、ステップ39において、下糸残量検知装
置500が正常であるか否かを判定し、異常と判定した
場合には上記ステップ54に進み、一方正常と判定した
場合にはステップ40に進み、ステップ40において、
ボビンケース2Y内のボビンYの残糸が殆どないか否か
を判定する。
【0140】そして、ステップ40において、ボビンY
の残糸が充分あると判定した場合にはステップ41に進
み、ステップ41において、ボビンYは残糸が充分ある
ボビンであると記憶してステップ42に進む。一方、ス
テップ40において、ボビンYの残糸が殆どないと判定
した場合にはステップ41をスキップしてステップ42
に進む。
【0141】ステップ42では、ボビン交換要求フラグ
をクリアすると共に、ボビン交換を行う。すなわち、釜
1に対向している空のボビンケース把持手段を前進さ
せ、釜内のボビンケース2Yを取り出し、その後回動ア
ーム70を後退させる。次いで、回動アーム70を18
0°回転してボビンケース2Xを釜1に対向させ、その
後前進させて釜内にボビンケース2Xを装着し、その後
回動アーム70を後退させる。
【0142】次いで、ステップ43に進み、ステップ4
3において、上記ステップ34及びステップ39の結果
に基づいてボビンX,Yが共に残糸が充分あるボビンで
あるか否かを判定し、ボビンX,Yが共に残糸が充分あ
るボビンであると判定した場合には上記ステップ9に進
み、そうではないと判定した場合、すなわちボビンX,
Yの少なくとも一方に残糸が殆どない場合にはステップ
44に進み、ステップ44において、上記ステップ34
の結果に基づいてボビンXは残糸が充分あるボビンか否
かを判定し、残糸が充分ないと判定した場合にはステッ
プ45に進み、ステップ45において、上記ステップ3
9の結果に基づいてボビンYは残糸が充分あるボビンか
否かを判定し、残糸が充分ないと判定した場合にはステ
ップ46に進み、ステップ46において、初期化として
の残糸除去処理をボビンYに対して行ってステップ47
に進み、ステップ47において、この残糸除去処理を行
ったボビンYに対して下糸巻回処理を行ってステップ4
8に進み、ステップ48において、釜内のボビンXを釜
から取り出した後に、下糸巻回処理が行われたボビンY
を釜に装着するボビン交換を行ってステップ49に進
み、ステップ49において、ミシン300の動作を許可
してステップ50に進み、ステップ50において、初期
化としての残糸除去処理をボビンXに対して行ってステ
ップ51に進み、ステップ51において、この残糸除去
処理を行ったボビンXに対して下糸巻回処理を行って上
記ステップ10にリターンする。
【0143】一方、ステップ44において、ボビンXは
残糸が充分あると判定した場合にはステップ49に進
み、ステップ49において、ミシン300の動作を許可
してステップ50に進み、ステップ50において、初期
化としての残糸除去処理をボビンYに対して行ってステ
ップ51に進み、ステップ51において、この残糸除去
処理を行ったボビンYに対して下糸巻回処理を行って上
記ステップ10にリターンする。
【0144】一方、ステップ45において、ボビンYは
残糸が充分あると判定した場合にはステップ48に進
み、ステップ48において、釜内のボビンXを釜から取
り出した後に、ボビンYを釜に装着するボビン交換を行
ってステップ49に進み、ステップ49において、ミシ
ン300の動作を許可してステップ50に進み、ステッ
プ50において、初期化としての残糸除去処理をボビン
Xに対して行ってステップ51に進み、ステップ51に
おいて、この残糸除去処理を行ったボビンXに対して下
糸巻回処理を行って上記ステップ10にリターンする。
【0145】このように、上記ステップ29〜ステップ
51の動作によって、用いられる全てのボビン(本実施
形態においては2個)に対して下糸巻回完了状態が設定
され、この下糸巻回完了状態が設定された一のボビンが
釜内に装着状態にされ、他のボビンは待機状態にされる
ようになっている。
【0146】このように、本実施形態においては、下糸
残量検知装置500におけるアクチュエータ501の移
動子の推力を電磁力による推力と鉄心502の電磁石作
用による推力との合成推力とし、例えば電磁石等の推力
だけのものに比してかなり大きくして、上記アクチュエ
ータ501の小型・軽量化を実現し得ると共に移動子の
移動量を増大でき、これによってアクチュエータ501
をミシンの構成部品に干渉させることなく釜近傍に固定
配置でき、この釜近傍への固定配置によって当該アクチ
ュエータ501を釜近傍位置から退避させる必要がなく
なって、例えばリンク機構等を不要にでき、部品点数の
減少化を図ることができるようになっている。また、リ
ンク機構等を不要にできること及び上記推力の増大によ
る移動子の高速化によって下糸残量検知動作の高速化を
図ることができ、例えば本実施形態のように、下糸残量
検知処理を複数回行っても縫製停止に対する影響がなく
且つこの複数回の下糸残量検知処理によって下糸残量検
知に対する信頼性を向上できるようになっている。ま
た、上記合成推力(移動子が待機位置から釜側の側板5
08cに向かう際に作用する合成推力)は始めと終りで
殆ど変わりないことから、下糸保護のためのばね等の弾
性材がなくとも下糸を保護できるようになっている。ま
た、アクチュエータに対して用いられていた例えばリミ
ットスイッチ等のスイッチが不要となるため、アクチュ
エータに対しての組み付け作業、配線作業等の作業性の
簡易化、部品点数の減少化を図ることができるようにな
っている。また、光の反射率を利用することによって下
糸の残量検知を行うものに比して潤滑油や糸屑等の影響
を受けることがないため、誤検出を防止できるようにな
っている。
【0147】また、本実施形態においては、ボビン軸7
aに対する下糸の絡み付け時に、ボビン軸7aの略中央
とエアーノズル67aとを対向させて、ボビン軸7aの
略中央に下糸150を確実に絡み付かせ(ボビン軸7a
の端部側7aaとエアーノズル67aを対向させるとボ
ビンフランジ7bが邪魔になってボビン軸7aに下糸が
絡み付かない畏れがある)、このようにボビン軸7aの
略中央に下糸が絡み付いたら、ボビン軸7aの一方の端
部7aa側とエアーノズル67aとを対向させて、その
後、エアーノズル67aをボビン軸7aに対して離間さ
せると共に、該エアーノズル67aをボビン軸7aの略
中央に対向させて下糸巻回を行わせるようにしているの
で、整列巻を形成でき、この整列巻によって、縫い張力
の変化及び糸絡みの発生を防止できるようになってお
り、もってこれらに起因する縫製不良を防止することが
可能となっている。
【0148】また、本実施形態においては、装置の初期
化状態において、用いられる全てのボビンに対する下糸
残量を検出して各ボビンの下糸残量状態を把握し、この
検出結果に基づいて、例えば下糸が充分に巻回されてい
るボビンに対しては下糸巻回完了状態を設定し、例えば
下糸が不足しているボビンに対しては残糸除去処理、下
糸巻回処理(糸掛け、糸切り処理を含む)を行って下糸
巻回完了状態を設定し、用いられる全てのボビンに対し
て下糸巻回完了状態を設定して、この下糸巻回完了状態
が設定された一のボビンを釜内に装着状態にし、他のボ
ビンを待機状態にするようにしているため、作業者の介
入を最低限にして装置の初期化動作を適切に実行し得る
ようになっており、もって装置の信頼性及び自動化率を
向上することが可能となっている。なお、このような初
期化動作は、本実施形態においては、前回正常な電源遮
断処理を踏んでいない場合及び人手が介入した場合に行
われているが、前回正常な電源遮断処理を踏んでいる場
合及び人手が介入していない場合にも同様に行わせるよ
うにしても良い。また、糸の色を替える等の目的でボビ
ンを取り出すボビン取りだしスイッチを設け、このスイ
ッチをオペレーターがオンしてボビンを取り出した後に
電源スイッチをオフした場合にも、電源再投入時に上記
図29に示した初期化動作を行わせると、作業者の介入
を最低限にして装置の初期化動作を適切に実行すること
ができる。さらに上記のような構成に関しては、例えば
残糸除去装置を備えていない装置に対しても適用でき
る。すなわち、装置の初期化状態において、用いられる
全てのボビンに対する下糸残量を検出して各ボビンの下
糸残量状態を把握し、この検出結果に基づいて、例えば
下糸が充分に巻回されているボビンに対しては下糸巻回
完了状態を設定し、例えば下糸が不足しているボビンに
対しては手作業により残糸除去を行い、その後当該空ボ
ビンに対して装置による下糸巻回処理を行って下糸巻回
完了状態を設定し、用いられる全てのボビンに対して下
糸巻回完了状態を設定して、この下糸巻回完了状態が設
定された一のボビンを釜内に装着状態にし、他のボビン
を待機状態にすれば、残糸除去装置を備えていない装置
に対しても適用できることになる。
【0149】また、本実施形態においては、ミシンの糸
切り後に、針数入力スイッチから予め入力されている針
数を、実際の縫製時の針数が上回った時に、下糸残量検
知処理を行わせるようにしているため、下糸残量検知処
理の回数を極力抑え得るようになっており、縫製効率の
向上を図ることができるようになっている。
【0150】また、ボビン軸7aに下糸を整列巻するよ
うにしているため、団子巻等に比して高精度の下糸残量
検知を行うことができるようになっている。また、下糸
巻回時に、検知棒507の先端が挿入される側(ボビン
軸7aのボビンケース把持手段側の端部7aa)から必
ず巻き始めを行うようにしその都度巻き始めの位置が変
わらないようにしているため、特に下糸残量が少なくな
った時の下糸残量検知精度をさらに高めることができる
ようになっている。
【0151】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例え
ば、上記実施形態においては、エアーノズル67aをボ
ビン軸7aの軸線方向に対して不動にし、ボビン7をボ
ビンケース把持手段によりボビン軸7aの軸線方向に移
動することによって、エアーノズル67aとボビン軸と
の対向位置関係を調整して良好な下糸の絡み付け、整列
巻を可能としているが、これとは逆にエアーノズル67
aをボビン軸7aの軸線方向に移動可能とし、ボビン7
をボビン軸7aの軸線方向に不動として、エアーノズル
67aを上記実施形態のボビン7の移動方向とは逆方向
に移動させても同様な効果を得ることができる。また、
両者を移動させることによって同様な効果を得ることも
できる。
【0152】また、上記実施形態においては、エアーノ
ズル67aをボビン軸7aに対して離間させると共に、
該エアーノズル67aをボビン軸7aの略中央に対向さ
せて下糸巻回を行わせることにより整列巻の形成を可能
としているが、例えばエアーノズル67aをボビン軸7
aに対して離間させずに(図37(b)に示される状
態)、この状態でボビンをボビンケース把持手段によっ
て軸線方向に往復移動させても、整列巻を形成できる。
また、ボビンの軸線方向への移動を不動にしてエアーノ
ズル67aを軸線方向に往復移動させても、同様にして
整列巻を形成できる。
【0153】また、上記実施形態においては、アクチュ
エータ501は、その検知棒507の先端が中釜の検知
棒用孔1cに対向するように配置されているが、例えば
他の構成部品に干渉しなければ、アクチュエータ501
を釜近傍の他の位置に固定しても良い。しかしながら、
このように構成した場合には、上記検知棒507の先端
が介挿可能な検知棒用孔を、検知棒507の先端が外釜
に当接するようであれば該外釜に新たに設ける必要があ
ると共に、この外釜の検知棒用孔に重合する検知棒用孔
を、ボビンケース2の周壁及び中釜の周壁に形成する必
要がある。また、検知棒507の先端が中釜、外釜の周
壁に当接せずにボビンケースの検知棒用孔に介挿し得る
ように、アクチュエータ501を配置できるようであれ
ば、検知棒用孔はボビンケースの周壁のみで良い。
【0154】また、上記実施形態においては、図28に
示したステップ10でミシンの糸切りがあるか否かを判
定し、この判定で糸切りがあった場合にステップ11以
降に進んで下糸残量検知処理、残糸除去処理、下糸巻回
処理を行うようになっているが、縫製によっては、糸切
りを行わずに縫製物を代えて縫製を続ける場合があり、
このような縫製では、図28に示されるように、ステッ
プ11〜ステップ23が常にスキップされてしまうこと
になる。従って、ステップ10の糸切りの判定をミシン
停止の判定に代えると良い。このようにすれば、縫製物
を代える時に糸切りを行わなくてもミシン停止を行うか
ら、ステップ11〜ステップ23の処理を行うことがで
きるようになる。
【0155】また、上記実施形態においては、図28に
示したステップ11で針数入力スイッチから予め入力さ
れている針数を、実際の縫製時の針数が上回った時に、
下糸残量検知処理を行わせるようにしているが、このス
テップ11がなくとも本発明効果が妨げられるものでは
ない。
【0156】また、上記実施形態においては、振動波検
出素子として例えば超音波センサ509を用いている
が、例えば衝撃センサ等に代えることも可能である。
【0157】また、上記実施形態においては、使用する
ボビンを2個としているが、3個以上であっても勿論良
い。また、必要に応じてダミー軸6を増設しても良い。
【0158】また、上記実施形態においては、釜位置で
下糸残量検知を行うようにしているが、下糸残量検知を
他の位置で行うようにしても良く、例えば該下糸残量検
知装置のアクチュエータ501をダミー軸6の近傍に設
け、ボビンを収容したボビンケースを当該ダミー軸6に
装着した時若しくは当該ダミー軸6に移動して、該下糸
残量検知装置による下糸残量検知を行うようにしても良
い。
【0159】また、上記実施形態においては、ミシンの
下糸残量検知装置に対する説明を行っているが、このよ
うな検知装置を、ミシンの糸切り装置、糸払い装置、上
糸自動繰り出し装置を構成する糸把持装置やプリンタの
ハンマー装置、紙や部品等の送り装置、車両の内部に利
用される機械装置、ロボット装置等の機械装置等に対し
て適用することも可能である。すなわち、アクチュエー
タ501のキャリヤ505が側板508c,508dに
衝突した時の振動波をそれぞれ検出することによって、
移動子の前進、後退を確認し、アクチュエータ501が
正常に動作したか否かを検出できる。そして、このよう
な機械装置の検知装置にあっては、アクチュエータに対
して用いられていた例えばリミットスイッチ等のスイッ
チが不要となり、アクチュエータに対しての組み付け作
業、配線作業等の作業性の簡易化、部品点数の減少化を
図ることができると共に、上記移動子の合成推力が例え
ば電磁石等の推力だけのものに比してかなり大きくな
り、移動子の移動量を大きるすることができる。
【0160】なお、機械装置の検出装置及び下糸残量検
知装置に関しては、本出願人が先に出願した特願平6−
167068号明細書に記載の装置があり、この装置で
はコイルを移動子として永久磁石を固定子としている。
このため、コイルに対する配線を比較的曲げに強いフレ
キシブル基板により行っているが、このようなフレキシ
ブル基板であっても断線の畏れがあった。また、フレキ
シブル基板を用いること及び下糸残量判定手段に比較器
が2個必要となることによって装置が高コスト化すると
いった問題もあった。しかしながら、本実施形態の下糸
残量検知装置は、移動子に配線を接続する必要がないこ
とから断線の畏れがなく、またフレキシブル基板を用い
ておらず且つ比較器が1個で済むことから、装置が高コ
スト化することもない。
【0161】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の下糸巻回装
置によれば、回転駆動されるボビンと下糸供給源からの
下糸をボビン軸に供給する糸案内手段とを、巻列形成手
段によって、少なくともボビン軸に平行な方向に相対的
に移動可能とし、この巻列形成手段を巻列形成制御手段
によって制御して、ボビン軸に対する下糸の絡み付け時
に、ボビン軸の略中央と糸案内手段の下糸供給部とを対
向させて、ボビン軸の略中央に下糸を確実に絡み付か
せ、このようにボビン軸の略中央に下糸が絡み付いた
ら、ボビン軸の一方の端部側と下糸供給部とを対向させ
て、その後、下糸供給部からの下糸をボビン軸に対して
整列巻し得るようにボビン軸と下糸供給部とを対向させ
て、この整列巻によって、縫い張力の変化及び糸絡みの
発生を防止するように構成したものであるから、縫い張
力の変化及び糸絡みに起因する縫製不良を防止すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における下糸自動供給装置
を表した概略正面図である。
【図2】同上下糸自動供給装置に採用されたボビン交換
装置の正面図である。
【図3】同上ボビン交換装置の平面図である。
【図4】同上ボビン交換装置における直動機構部分を表
した右側面図である。
【図5】同上ボビン交換装置における回動機構部分を表
した右側面図である。
【図6】同上ボビン交換装置のダミーポジション及びダ
ミー軸を説明するための概略右側面図である。
【図7】同上下糸自動供給装置に採用された下糸巻回装
置のボビン駆動機構及びエアー案内機構を表した平面図
である。
【図8】同上ボビン駆動機構及びエアー案内機構の正面
図である。
【図9】同上下糸巻回装置の糸供給検出機構を表した正
面図である。
【図10】同上糸供給検出機構の右側面図である。
【図11】同上下糸巻回装置の糸張力可変手段を表した
正面図である。
【図12】同上エアー案内機構の下糸吸引器を表した横
断面図である。
【図13】同上ボビン駆動機構の斜視図である。
【図14】下糸挿入を行うエアーノズルの下糸絡み付け
時におけるボビンケース及びボビン軸に対する位置関係
を表した説明図である。
【図15】ボビン軸の下糸巻き付け側を表した説明図で
ある。
【図16】糸切り時におけるエアー案内機構のエアーノ
ズルと糸切り装置とボビンケースの位置関係を表した説
明図である。
【図17】同上実施形態に採用されたボビンケースの斜
視図である。
【図18】同上ボビンケースを表したものであり、
(a)は正面図、(b)はA−A矢示図、(c)はB−
B断面図である。
【図19】同上ボビンケースが装着された釜を表したも
のであり、(a)は正面図、(b)はC−C矢示図であ
る。
【図20】同上下糸自動供給装置に採用された下糸残量
検知装置を表したものであり、(a)は正面断面図、
(b)は(a)の右断面図、(c)は(a)の下面図で
ある。
【図21】同上下糸残量検知装置の動作を表したもので
あり、(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図
20(a)に対応する図である。
【図22】図21に続く動作を表したものであり、
(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図20
(a)に対応する図である。
【図23】図22に続く動作を表したものであり、
(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図20
(a)に対応する図である。
【図24】図23に続く動作を表したものであり、
(a)は図20(c)に対応する図、(b)は図20
(a)に対応する図である。
【図25】同上下糸残量検知装置の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図26】同上下糸自動供給装置の構成を表したブロッ
ク図である。
【図27】同上下糸自動供給装置の制御系を表したブロ
ック図である。
【図28】同上下糸自動供給装置の制御動作手順の流れ
を表したフロー図である。
【図29】図28に続くフロー図である。
【図30】同上下糸残量検知装置の制御動作手順の流れ
を表したフロー図である。
【図31】同上下糸残量検知装置の待機状態をボビンケ
ースが装着された釜と共に表した平面断面図である。
【図32】同上下糸残量検知装置の検知状態をボビンケ
ースが装着された釜と共に表したものであり、(a)は
下糸残量が充分ある場合の平面断面図、(b)は下糸残
量がない若しくは少ない場合の平面断面図である。
【図33】ボビンケースに収容されたボビンの下糸残量
が充分ある時の下糸残量検知装置における各検出波形を
表したものであり、(a)は振動波検出素子の出力波形
図、(b)はワンショット発生回路の出力波形図であ
る。
【図34】ボビンケースに収容されたボビンの下糸残量
があまり多くない時の下糸残量検知装置における各検出
波形を表したものであり、(a)は振動波検出素子の出
力波形図、(b)はワンショット発生回路の出力波形図
である。
【図35】ボビンケースに収容されたボビンの下糸残量
がかなり少なくなった時の下糸残量検知装置における各
検出波形を表したものであり、(a)は振動波検出素子
の出力波形図、(b)はワンショット発生回路の出力波
形図である。
【図36】同上下糸巻回装置の制御動作手順の流れを表
したフロー図である。
【図37】同上下糸巻回装置の巻回動作を表したもので
あり、(a)は絡み付け時の動作説明図、(b)は
(a)に続く動作説明図、(c)は(b)に続く巻回動
作説明図である。
【図38】各装置への通電遮断時における同上ボビン交
換装置の要部のみを表した右側面図である。
【符号の説明】
7 ボビン 7a ボビン軸 7aa ボビン軸の一方の端部側 67a 糸案内手段の下糸供給部 150 下糸 162 下糸巻回装置 200 下糸供給源 315 巻列形成制御手段 600 巻列形成手段 G 糸案内手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されるボビンに対して、下糸供
    給源からの下糸を糸案内手段を介して供給し、ボビン軸
    に下糸を巻回する下糸巻回装置において、 前記ボビンと前記糸案内手段とを、少なくとも前記ボビ
    ン軸に平行な方向に相対的に移動させる巻列形成手段
    と、 この巻列形成手段を制御して、ボビン軸に対する下糸の
    絡み付け時に、ボビン軸の略中央と糸案内手段の下糸供
    給部とを対向させ、ボビン軸の略中央に下糸が絡み付い
    たら、ボビン軸の一方の端部側と下糸供給部とを対向さ
    せ、その後、下糸供給部からの下糸がボビン軸に対して
    整列巻されるようにボビン軸と下糸供給部とを対向させ
    る巻列形成制御手段と、を具備した下糸巻回装置。
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