JPH09215326A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH09215326A
JPH09215326A JP1594896A JP1594896A JPH09215326A JP H09215326 A JPH09215326 A JP H09215326A JP 1594896 A JP1594896 A JP 1594896A JP 1594896 A JP1594896 A JP 1594896A JP H09215326 A JPH09215326 A JP H09215326A
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JP
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choke coil
terminal
diode
output terminal
switching element
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JP1594896A
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English (en)
Inventor
Fumikazu Umetsu
二三寿 梅都
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Kikusui Electronics Corp
Original Assignee
Kikusui Electronics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 突入電流を抑え、高力率のスイッチング電源
装置を提供すること。 【解決手段】 交流電源VACがオンし、スイッチング
素子Q11がオンの期間に、ダイオードブリッジ回路D
11の整流出力による電流i2 が流れる。このとき、D
11の正極出力端子からの電流i1 が流れる。この電流
1 によりコンデンサC11にエネルギーが蓄積される
と共にチョークコイルL11にエネルギーが一時的に蓄
積(保持)される。Q11がオフの期間には、L11に
一時的に蓄積されたエネルギーが逆起電力を発生し、こ
れが電流i3 として流れてダイオードD1を通してC1
1を充電する。すなわち、L11に一時的に蓄積したエ
ネルギーをC11に回生し、スイッチングを繰返すこと
によってエネルギーを蓄積(充電)する。この蓄積エネ
ルギーによって全波整流出力を平滑することができ、従
来の突入防止回路、アクティブフィルタ回路を用いずに
課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高力率を有するスイ
ッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスイッチング電源装置は
図6に示すように構成されていた。図6に示すように、
交流電源VAC(例:100V、50Hz)からの出力
をダイオードブリッジ回路D60で全波整流し、コンデ
ンサC60で平滑することによって、このコンデンサC
60の両端間に直流電圧Vcを得る。この直流電圧Vc
を、トランジスタQ60が高速(例えば20kHz以
上)でスイッチングして、インバータトランスT60の
1次巻線に印加する。その結果、インバータトランスT
60の2次巻線に誘起される交流電圧を、ダイオードD
61、コンデンサC61からなる整流平滑回路で整流平
滑して負荷に供給するための出力電圧Voutを得る。6
2は制御回路であって、出力電圧Vout 情報に基づいて
トランジスタQ60のベースに与える信号のデューティ
比等を変えることによって当該出力電圧Vout を制御す
る。そして、始動時においては、コンデンサC60に過
大な突入電流が流れるのを防止するため、ダイオードブ
リッジ回路D60とコンデンサC60との間に設けられ
た充電抵抗R60の両端間のスイッチS60は開いてお
り、このため、充電抵抗R60によってコンデンサC6
0は所定の電圧まで過大な突入電流が抑えられながら充
電され、所定の電圧に達した後にスイッチS60が閉じ
られる。
【0003】しかしながら、以上のような従来例では、
始動時におけるコンデンサC60への過大な突入電流を
防止するためにスイッチS60と充電抵抗R60を設け
なければならず、このスイッチS60は、その故障が装
置全体の故障原因のうちの多くを占めることがあり、こ
のため、スイッチS60の存在が装置の信頼性を低下さ
せてしまう。
【0004】また、上記従来例に、50Hzの交流電源
VACから電力を供給した場合の入力電流Iinの波形を
図7に示す。図7に示すように、コンデンサC60が所
定の電圧に充電されるまでは次第に小さくなっていく突
入電流が持続し、コンデンサC60が所定の電圧となり
スイッチS60が閉じられると、パルス状の高調波成分
の多い充電電流が流れることになる。このように、上述
の従来例は、通常動作時において入力電流Iinが高調波
電流を多く含んでいるので、力率が0.5〜0.6程度
にまで低下していた。
【0005】そこで、図8に示すように、インバータト
ランスに印加する電圧Vcを得るための回路をアクティ
ブ整流フィルタ回路にして、力率を改善することができ
る。この回路は、トランジスタQ60の導通時にチョー
クコイルL60にエネルギーを蓄積し、トランジスタQ
60の非導通時にチョークコイルL60から放出される
エネルギーによってコンデンサC60を充電する。そし
て、入力電流Iinが正弦波になるように制御回路63に
よってVc情報に基づいてトランジスタQ60をオン・
オフ制御することによって、その力率を0.9程度にま
で改善することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなアクティブ
整流フィルタ回路でも突入電流は防止できない。すなわ
ち、コンデンサC60にチョークコイルL60を通して
過大電流が突入電流として流れる。このため、図8に示
すように、抵抗R61とダイオードD63とを直列接続
したものをダイオードブリッジ回路D60の整流正弦出
力端とダイオードD62のカソードとに図8の通りに接
続するか、または図6のような抵抗R60およびスイッ
チS60からなる突入防止回路を挿入して対応してい
る。
【0007】しかしながら、図8のようなアクティブ整
流フィルタ回路では、さらにその後にインバータ回路
(スイッチング回路)を設けてスイッチング電源装置を
構成しなければならず、このため、ノイズの発生源が2
ケ所となり、好ましくない。また、このようなスイッチ
ング電源装置では、チョークコイルL60に大きな容量
のものを使用しなければならず、そのため、装置のコス
トが高くなってしまう。
【0008】そこで本発明の目的は以上のような問題を
解消し、アクティブ整流フィルタ回路を使用せずに入力
電流の高調波成分を効果的に低減し、さらに、突入電流
防止回路を使用せずに突入電流を防止することができる
高力率のスイッチング電源装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、インバータト
ランスと、交流電源からの交流を整流し、当該整流によ
って得られる直流の一方出力端子が前記インバータトラ
ンスの1次巻線の第1端子に接続された整流回路と、該
整流回路の他方出力端子と前記インバータトランスの1
次巻線の第2端子との間に設けられたスイッチング素子
と、該スイッチング素子の閉時にのみ前記1次巻線を介
さずに当該スイッチング素子を通して流れる電流によっ
てエネルギーを一時的に保持し、前記スイッチング素子
の開時に当該保持エネルギーを蓄積することによって、
前記スイッチング素子の閉時に当該蓄積エネルギーを前
記1次巻線に供給可能にするエネルギー蓄積手段とを具
えたことを特徴とする。
【0010】さらに本発明においては、前記一方出力端
子は負極出力端子であり、前記他方出力端子は正極出力
端子であり、前記エネルギー蓄積手段は、前記インバー
タトランスの1次巻線の第1端子にカソードが接続され
た第1ダイオードと、前記1次巻線の第2端子にカソー
ドが接続された第2ダイオードと、前記第1ダイオード
のアノードと前記第2ダイオードのアノードとの接続点
に一端が接続されたチョークコイルと、該チョークコイ
ルの他端と前記インバータトランスの第1端子間に接続
されたコンデンサと、該コンデンサと前記チョークコイ
ルの他端との接続点にカソードが接続され前記整流回路
の負極出力端子にアノードが接続された第3ダイオード
とを有することを特徴とする。
【0011】さらに本発明によれば、前記一方出力端子
は負極出力端子であり、前記他方出力端子は正極出力端
子であり、前記エネルギー蓄積手段は、前記インバータ
トランスの1次巻線の第1端子にアノードが接続された
第1ダイオードと、前記1次巻線の第2端子にアノード
が接続された第2ダイオードと、前記第1ダイオードの
カソードと前記第2ダイオードのカソードとの接続点に
一端が接続されたチョークコイルと、該チョークコイル
の他端と前記インバータトランスの第1端子間に接続さ
れたコンデンサと、該コンデンサと前記チョークコイル
の他端との接続点にアノードが接続され前記整流回路の
正極出力端子にカソードが接続された第3ダイオードと
を有することを特徴とする。
【0012】さらに本発明においては、前記インバータ
トランスは、1次巻線側のスイッチング素子の閉時に2
次巻線側の整流手段が非導通状態になるように構成され
ていることを特徴とする。
【0013】さらに本発明においては、前記インバータ
トランスは、1次巻線側のスイッチング素子の閉時に2
次巻線側の整流手段が導通状態になるように構成されて
いることを特徴とする。
【0014】さらに本発明においては、前記スイッチン
グ素子は、前記インバータトランスからのエネルギーに
基づく自励振によってスイッチング制御されることを特
徴とする。
【0015】さらに本発明においては、第1チョークコ
イルと、交流電源からの交流を整流し、当該整流によっ
て得られる直流の正極出力端子が前記第1チョークコイ
ルの第1端子に接続された整流回路と、該整流回路の負
極出力端子と前記第1チョークコイルの第2端子との間
に設けられたスイッチング素子と、前記第1チョークコ
イルの第1端子にカソードが接続された第1ダイオード
と、前記第2端子にカソードが接続された第2ダイオー
ドと、前記第1ダイオードのアノードと前記第2ダイオ
ードのアノードとの接続点に一端が接続された第2チョ
ークコイルと、該第2チョークコイルの他端と前記第1
チョークコイルの第1端子間に接続されたコンデンサ
と、該コンデンサと前記第2チョークコイルの他端との
接続点にカソードが接続され前記整流回路の負極出力端
子にアノードが接続された第3ダイオードとを有するこ
とを特徴とする。
【0016】さらに本発明によれば、第1チョークコイ
ルと、交流電源からの交流を整流し、当該整流によって
得られる直流の負極出力端子が前記第1チョークコイル
の第1端子に接続された整流回路と、該整流回路の正極
出力端子と前記第1チョークコイルの第2端子との間に
設けられたスイッチング素子と、前記第1チョークコイ
ルの第1端子にアノードが接続された第1ダイオード
と、前記第2端子にアノードが接続された第2ダイオー
ドと、前記第1ダイオードのカソードと前記第2ダイオ
ードのカソードとの接続点に一端が接続された第2チョ
ークコイルと、該第2チョークコイルの他端と前記第1
チョークコイルの第1端子間に接続されたコンデンサ
と、該コンデンサと前記第2チョークコイルの他端との
接続点にアノードが接続され前記整流回路の正極出力端
子にカソードが接続された第3ダイオードとを有するこ
とを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかるスイッチン
グ電源装置の回路図である。図1に示すように、T11
はインバータトランス、D11はダイオードブリッジ回
路であって、交流電源VACからの出力を全波整流し、
その正極出力端子はインバータトランスT11の1次巻
線の第1端子11aに接続されている。1次巻線の第2
端子11bにはMOSFET(他のバイポーラトランジ
スタ等の半導体素子でもよい)からなるスイッチング素
子Q11のドレインが接続され、同素子Q11のソース
はダイオードブリッジ回路D11の負極出力端子に接続
されている。
【0018】インバータトランスT11の2次巻線の第
2端子11dには整流用のダイオードD0のアノードが
接続され、同ダイオードD0のカソードと2次巻線の第
1端子11c間には平滑用のコンデンサC0が接続さ
れ、このコンデンサC0の両端から直流出力電圧Vout
が取り出される。12は、スイッチング素子Q11のゲ
ートに高速(例えば20kHz以上)なスイッチング用
信号を供給する制御回路であって、出力電圧Vout に基
づいて、スイッチング素子Q11のゲートに与えるスイ
ッチング用信号の例えばデューティ比等を変えることに
よって、出力電圧Vout を制御する。
【0019】図1に示すようなインバータトランスT1
1と、他の構成(D11,Q11,D0,C0)との接
続方式は、ON/OFF方式と呼ばれており、スイッチ
ング素子Q11のON(閉)の期間にダイオードD0が
OFFしていることから、このように呼ばれている。す
なわち、スイッチング素子Q11のON期間には、イン
バータトランスT11の1次巻線の第1端子11aから
第2端子11bの方向にダイオードブリッジ回路D11
からの電流i2 が流れ、このi2 によるエネルギーが1
次巻線に蓄積される(このとき、2次巻線側では、ダイ
オードD0の極性によって、誘導電流が流れるのを阻止
される)。そして、スイッチング素子Q11がOFF期
間には、インバータトランスT11の1次巻線に蓄積さ
れていたエネルギーを2次巻線からダイオードD0を通
して取り出し、出力電圧Vout として負荷に供給する。
【0020】なお、インバータトランスT11における
エネルギー伝達に際しては、トランスのコアにギャップ
を設け、その透磁率を調整することによって、エネルギ
ー伝達効率等を制御することができる。
【0021】さらに、本発明においては、図1に示すよ
うに、スイッチング素子Q11の閉時にのみインバータ
トランスT11の1次巻線を介さずにダイオードブリッ
ジ回路D11の正極出力端子から当該スイッチング素子
Q11を通して流れる電流i1 によってエネルギーを一
時的に保持し、スイッチング素子Q11の開時に当該保
持エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積手段を有してい
る。すなわち、このエネルギー蓄積手段は、インバータ
トランスT11の1次巻線の第1端子11aにカソード
が接続された第1ダイオードD1と、前記1次巻線の第
2端子11bにカソードが接続された第2ダイオードD
2と、第1ダイオードD1のアノードと第2ダイオード
D2のアノードとの接続点に一端が接続されたチョーク
コイルL11と、チョークコイルL11の他端とインバ
ータトランスT11の第1端子11a間に接続されたコ
ンデンサC11と、コンデンサC11とチョークコイル
L11の他端との接続点にカソードが接続されダイオー
ドブリッジ回路D11の負極出力端子にアノードが接続
された第3ダイオードD3とを有する。
【0022】以上のような構成のエネルギー蓄積手段を
具えることによって、本スイッチング電源装置は次のよ
うに動作する。
【0023】まず、交流電源VACがオンし、スイッチ
ング素子Q11がオンの期間に、ダイオードブリッジ回
路D11の正極出力端子、インバータトランスT11の
1次巻線、スイッチング素子Q11、ダイオードブリッ
ジ回路D11の負極出力端子を通して、ダイオードブリ
ッジ回路D11の整流出力による電流i2 が流れる。こ
のとき、ダイオードD1,D3はオフしており、一方、
コンデンサC11、チョークコイルL11、スイッチン
グ素子Q11を通して、ダイオードブリッジ回路D11
の正極出力端子からの電流i1 が流れる。この電流i1
によりチョークコイルL11にエネルギーが一時的に蓄
積(保持)される。
【0024】ついで、スイッチング素子Q11がオフの
期間には、チョークコイルL11に一時的に蓄積された
エネルギーが逆起電力を発生し、これが電流i3 として
流れて第1ダイオードD1を通してコンデンサC11を
充電する。すなわち、チョークコイルL11に一時的に
蓄積したエネルギーをコンデンサC11に回生し、スイ
ッチングを繰返すことによってエネルギーを蓄積(充
電)する。
【0025】そして、交流電源VACがオンしてから、
スイッチング素子Q11がオン・オフを繰返すに従っ
て、コンデンサC11の充電電圧は定常状態になるまで
上昇していくが、ダイオードブリッジ回路D11の正極
出力端子における交流電源VACの整流出力電圧よりも
コンデンサC11のプラス側電圧が高い状態では、スイ
ッチング素子Q11のオン期間中、電流i2 の代りに、
コンデンサC11からの放電による電流i4 がインバー
タトランスT11の1次巻線、スイッチング素子Q1
1、ダイオードD3を通して流れる。
【0026】ここで、定常状態における、交流電源VA
Cの電圧波形と、ダイオードブリッジ回路D11の出力
における全波整流電圧波形と、インバータトランスT1
1の1次巻線の第1端子11aの電圧波形および電流波
形との関係を図5の〜に示す。定常状態では、第1
端子11aの電圧は、図5のの全波整流電圧波形と同
じように変化しようとするが、前述したように、コンデ
ンサC11の充電電圧によって、谷の部分は0Vとなら
ずに一定の電圧を保持する。すなわち、第1端子11a
においては、電圧波形の谷の部分を除いた大部分は電流
2 が流れ、谷の部分(一定電圧)は電流i4 (コンデ
ンサC11の放電電流)が流れる。このように、コンデ
ンサC11の容量が従来例に比べて、はるかに小さくて
も(したがって、突入電流は抑えられる)平滑作用が得
られる。すなわち、コンデンサC11は、本スイッチン
グ電源装置が定常状態に至るまでに所定の充電電圧に漸
増的に到達すればよく、そのため、図6に示したコンデ
ンサC60よりも小さな容量ですみ、したがって、従来
例(図6)のような突入電流防止回路を用いなくても、
交流電源VACのオン時の突入電流は流れる経路が少な
く、発生要因がない。また、チョークコイルL11は、
コンデンサC11に上述のように少量の充電エネルギー
を逐次的に供給すればよいので、図8に示したアクティ
ブ整流フィルタ回路中のチョークコイルL60よりも小
さな容量ですみ、アクティブ整流フィルタ回路を用いな
くても、交流電源VACからダイオードブリッジ回路D
11への入力電流の高調波成分が著しく低減され、高力
率が確保される。
【0027】
【実施例】図1に示す回路において、交流電源VACを
50Hz、100VACとし、コンデンサC11の値を
従来例(図6のコンデンサC60:1000μF)の1
/4以下、すなわち、250μFにし、チョークコイル
L11の値を約1mHにし、スイッチング素子Q11の
ゲートへの信号(デューティ比50%)のスイッチング
周波数を100kHzにした場合の、スイッチング素子
のQ11の両端間電圧VD 、第3ダイオードD3の両端
間電圧VB 、出力電圧Vout 、コンデンサC11の両端
間電圧VC の、交流電源VACのオンから定常状態に至
るまでの様子を図4のa,b,cに示す。定常状態で
は、VD (インバータトランスT11の1次巻線の第2
端子11bの電圧)は図9のようになり(最大電圧は約
300V、谷の部分の電圧は140V)、このとき、1
1a(インバータトランスT11の1次巻線の第1端子
11aの電圧)は図10のようになる。つまり、図11
に示すように全波整流電圧波形の谷間の部分が0Vにな
らず、約70Vを維持することになる。この部分(斜線
部分)を充填するエネルギーはスイッチング素子Q11
がオンのときに、C11,L11,D2を通してC11
に充電するエネルギーとチョークコイルL11に蓄積さ
れたエネルギーをスイッチング素子Q11がオフのとき
に第1ダイオードD1を通してコンデンサC11に回生
し、充電した結果得られるエネルギーによってもたらさ
れるものである。
【0028】本発明は以上説明した他励振形のON/O
FF方式のスイッチング電源装置だけでなく、自励振形
のON/OFF方式のスイッチング電源装置にも適用可
能である。図2にRCC(リンギングチョークコンバー
タ)に本発明を適用した例を示す。図2中、エネルギー
蓄積手段の符号を図1のものと同様にして示した。ま
た、図2中、21はスイッチングと出力電圧安定化のた
めの制御回路であって、周知のものであり、別の構成で
あってもよい。
【0029】また、本発明は、ON/OFF方式だけで
なく、図12に示すように制御回路121からの出力電
圧VOUT 情報に基づく制御信号によりスイッチング制御
されるスイッチング素子Q12がONのときにインバー
タトランスT12の2次巻線側の整流ダイオードD12
がONになるようにしたON/ON方式のスイッチング
電源装置にも同様に適用でき、さらに、図3に示すよう
な、インバータトランスの代りにチョークコイルL31
を用い、これを制御回路31からの信号によりスイッチ
ング制御されるトランジスタQ31により制御する方式
にも適用することができ、さらに、共振形コンバータ、
部分共振形コンバータ、2次側に複数の回路を有する多
出力形コンバータ等にも適用することができる。
【0030】加えて、図13に示すように、図1の構成
とは全く逆の(極性の)接続構成にも本発明は適用可能
であり、図14に示すように、図3の構成とは全く逆の
(極性の)接続構成にも本発明は適用可能である。
【0031】さらに加えて、本発明は図15および図1
6に示すような、蛍光灯用インバータ装置に応用するこ
とができる。すなわち、図15は、図1の基本的な構成
に基づいており、インバータトランスT110の1次巻
線の中点(第1端子110a)とダイオードブリッジ回
路D11の正極出力端子との間にチョークコイルL12
0を接続し、インバータトランスT110の1次巻線の
両端の第2端子110bおよび第3端子110cとダイ
オードブリッジ回路D11の負極出力端子との間に第1
スイッチング素子Q110および第2スイッチング素子
Q120を各々接続し、第2端子110bおよび第3端
子110c間にコンデンサCT を接続し、インバータト
ランスT110の2次巻線の両端に、コンデンサC10
0を介して負荷としての蛍光灯150を接続したもので
あって、第1スイッチング素子Q110および第2スイ
ッチング素子Q120の制御端子(ゲート)を制御回路
120からの位相が180°ずれた同一周波数(例えば
100kHz)の各制御信号によって制御する。このよ
うな構成によれば、チョークコイルL120に蓄積され
放出されたエネルギーがインバータトランスT110の
1次巻線の中点(第1端子110a)から、2つのスイ
ッチング素子Q110,Q120のスイッチングに応答
して第2端子110bおよび第3端子110c側に交互
に流れ、2次巻線側に交流出力を発生させ、負荷である
蛍光灯150に供給する。
【0032】したがって、図15のような構成によれ
ば、突入電流防止回路を必要とせず、「チラツキ」の少
ない蛍光灯用インバータ装置が得られる。なお、図15
は、制御回路120による「他励形」であるが、図16
に示すように、スイッチング素子Q110およびQ12
0の制御信号を得るための自励振用の巻線160を有す
るインバータトランスT110を用いた、「自励振形」
の蛍光灯用インバータ装置にも本発明は応用できる。さ
らに、図15および図16のインバータトランスT11
0の2次巻線の出力を蛍光灯負荷に供給せずに整流する
ことによって直流電源装置として構成することもでき
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来のような抵抗およびスイッチからなる突入電流防止回
路を用いずに突入電流を効果的に抑えることができ、従
来のようなアクティブ整流フィルタ回路を用いずに入力
電流の高調波成分を著しく低減することができる。した
がって、力率を改善するのにアクティブ整流フィルタ回
路を用いる場合に比較して、装置を安価にできる上、小
型軽量化することができるばかりでなく、突入電流防止
回路に起因する故障を完全に排除でき、より信頼性の高
い高力率形のスイッチング電源装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の回路図である。
【図2】本発明のその他の実施例の回路図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例の回路図である。
【図4】本発明の実施例の各部の電圧波形を示す図であ
る。
【図5】図1の装置の各部の電圧および電流波形を示す
図である。
【図6】従来例のスイッチング電源装置の回路例を示し
た図である。
【図7】図6の回路例に基づく電流波形を示した図であ
る。
【図8】従来例のアクティブフィルタ整流回路を用いた
電源装置の回路例を示した図である。
【図9】図1のVD の詳細波形図である。
【図10】図1のVB の詳細波形図である。
【図11】同VB の説明図である。
【図12】本発明のさらにその他の実施例の回路図であ
る。
【図13】本発明のさらに他の実施例の回路図である。
【図14】本発明のさらに他の実施例の回路図である。
【図15】本発明のさらに他の実施例の回路図である。
【図16】本発明のさらに他の実施例の回路図である。
【符号の説明】
D11 ダイオードブリッジ回路 D1,D2,D3,D0 ダイオード C11,C0 コンデンサ L11 チョークコイル T11 インバータトランス Q11 スイッチング素子 12 制御回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータトランスと、 交流電源からの交流を整流し、当該整流によって得られ
    る直流の一方出力端子が前記インバータトランスの1次
    巻線の第1端子に接続された整流回路と、 該整流回路の他方出力端子と前記インバータトランスの
    1次巻線の第2端子との間に設けられたスイッチング素
    子と、 該スイッチング素子の閉時にのみ前記1次巻線を介さず
    に当該スイッチング素子を通して流れる電流によってエ
    ネルギーを一時的に保持し、前記スイッチング素子の開
    時に当該保持エネルギーを蓄積することによって、前記
    スイッチング素子の閉時に当該蓄積エネルギーを前記1
    次巻線に供給可能にするエネルギー蓄積手段とを具えた
    ことを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記一方出力端子は
    負極出力端子であり、前記他方出力端子は正極出力端子
    であり、前記エネルギー蓄積手段は、前記インバータト
    ランスの1次巻線の第1端子にカソードが接続された第
    1ダイオードと、前記1次巻線の第2端子にカソードが
    接続された第2ダイオードと、前記第1ダイオードのア
    ノードと前記第2ダイオードのアノードとの接続点に一
    端が接続されたチョークコイルと、該チョークコイルの
    他端と前記インバータトランスの第1端子間に接続され
    たコンデンサと、該コンデンサと前記チョークコイルの
    他端との接続点にカソードが接続され前記整流回路の負
    極出力端子にアノードが接続された第3ダイオードとを
    有することを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記一方出力端子は
    負極出力端子であり、前記他方出力端子は正極出力端子
    であり、前記エネルギー蓄積手段は、前記インバータト
    ランスの1次巻線の第1端子にアノードが接続された第
    1ダイオードと、前記1次巻線の第2端子にアノードが
    接続された第2ダイオードと、前記第1ダイオードのカ
    ソードと前記第2ダイオードのカソードとの接続点に一
    端が接続されたチョークコイルと、該チョークコイルの
    他端と前記インバータトランスの第1端子間に接続され
    たコンデンサと、該コンデンサと前記チョークコイルの
    他端との接続点にアノードが接続され前記整流回路の正
    極出力端子にカソードが接続された第3ダイオードとを
    有することを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3において、前記イ
    ンバータトランスは、1次巻線側のスイッチング素子の
    閉時に2次巻線側の整流手段が非導通状態になるように
    構成されていることを特徴とするスイッチング電源装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2または3において、前記イ
    ンバータトランスは、1次巻線側のスイッチング素子の
    閉時に2次巻線側の整流手段が導通状態になるように構
    成されていることを特徴とするスイッチング電源装置。
  6. 【請求項6】 請求項4において、前記スイッチング素
    子は、前記インバータトランスからのエネルギーに基づ
    く自励振によってスイッチング制御されることを特徴と
    するスイッチング電源装置。
  7. 【請求項7】 第1チョークコイルと、 交流電源からの交流を整流し、当該整流によって得られ
    る直流の正極出力端子が前記第1チョークコイルの第1
    端子に接続された整流回路と、 該整流回路の負極出力端子と前記第1チョークコイルの
    第2端子との間に設けられたスイッチング素子と、 前記第1チョークコイルの第1端子にカソードが接続さ
    れた第1ダイオードと、 前記第2端子にカソードが接続された第2ダイオード
    と、 前記第1ダイオードのアノードと前記第2ダイオードの
    アノードとの接続点に一端が接続された第2チョークコ
    イルと、 該第2チョークコイルの他端と前記第1チョークコイル
    の第1端子間に接続されたコンデンサと、 該コンデンサと前記第2チョークコイルの他端との接続
    点にカソードが接続され前記整流回路の負極出力端子に
    アノードが接続された第3ダイオードとを有することを
    特徴とするスイッチング電源装置。
  8. 【請求項8】 第1チョークコイルと、 交流電源からの交流を整流し、当該整流によって得られ
    る直流の負極出力端子が前記第1チョークコイルの第1
    端子に接続された整流回路と、 該整流回路の正極出力端子と前記第1チョークコイルの
    第2端子との間に設けられたスイッチング素子と、 前記第1チョークコイルの第1端子にアノードが接続さ
    れた第1ダイオードと、 前記第2端子にアノードが接続された第2ダイオード
    と、 前記第1ダイオードのカソードと前記第2ダイオードの
    カソードとの接続点に一端が接続された第2チョークコ
    イルと、 該第2チョークコイルの他端と前記第1チョークコイル
    の第1端子間に接続されたコンデンサと、 該コンデンサと前記第2チョークコイルの他端との接続
    点にアノードが接続され前記整流回路の正極出力端子に
    カソードが接続された第3ダイオードとを有することを
    特徴とするスイッチング電源装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011229233A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Cosel Co Ltd 力率改善回路およびその起動動作制御方法
WO2012099032A1 (ja) * 2011-01-18 2012-07-26 シャープ株式会社 電源装置及び照明装置

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