JPH09201925A - 導電性ポリオレフィン系床材 - Google Patents
導電性ポリオレフィン系床材Info
- Publication number
- JPH09201925A JPH09201925A JP8029925A JP2992596A JPH09201925A JP H09201925 A JPH09201925 A JP H09201925A JP 8029925 A JP8029925 A JP 8029925A JP 2992596 A JP2992596 A JP 2992596A JP H09201925 A JPH09201925 A JP H09201925A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyolefin
- flooring material
- oxide
- material according
- electrically conductive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Floor Finish (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
材としての特性を有するとともに、残留低分子量成分に
起因する揮発性成分の発生がなく、帯電の恐れもない新
規な導電性ポリオレフィン系床材の提供。 【解決手段】 (A)GPCにより測定された重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比 Mw/
Mnが1.2〜4の範囲におさまり、Mnが10,00
0〜2,000,000のポリオレフィン、(B)前記
ポリオレフィンと相溶性の極性樹脂および(C)導電性
金属酸化物粉末とを含有することを特徴とする導電性ポ
リオレフィン系床材。
Description
床材に関し、更に詳しくはPVC床材に代替え可能な軽
量で揮発成分の少ない導電性ノンハロゲン型ポリオレフ
ィン系床材に関する。
匠が可能であり、これを床材とした場合、施工性、防汚
性、加工性、耐薬品性が優れることなどから、PVC床
材は従来のリノリュームやゴム、石材に代わり広く用い
られるに至った。
に発生するハロゲン化水素ガスの問題や使用されるジオ
クチルフタレート等の可塑剤や残留モノマーの室内への
飛散による人体に与える影響やクリーンルームにおける
半導体などの汚染が憂慮されるようになり、ポリオレフ
ィンで床材を構成する試みがためされている。ポリオレ
フィンで床材を構成する場合、問題となるのはコンクリ
ート下地に接着するためにあるいは、床表面にワックス
を塗布するために構成物に極性が無ければならない点で
ある。即ち安価であるポリエチレンやポリプロピレンを
そのまま構成樹脂として用いた場合には従来のPVC床
材用接着剤が使用できず、また樹脂の結晶性が高いため
に施工性の悪い床材となる。
含有するポリオレフィン系床材が検討された(特開平5
−9876ロンシール、DE4114085ターケッ
ト)。これらに使用されたのは極性基としての酢酸ビニ
ルやアクリレートとエチレンとの共重合体であるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチル
アクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルア
クリレート共重合体(EMA)等である。この内、EV
A床材については既にヨーロッパで一部生産販売される
に至っているが、PVC床材と比較した場合、特に耐水
性、防汚性、キズつき性に問題があり、PVC床材の代
替え床材としては十分なものではないのが現状である。
また樹脂の残留低分子量物の室内への飛散の可能性につ
いてはPVC床材と同様の問題を残すものである。
の床材に較べて疎水性に富んでいるので、帯電の問題を
はらんでいる。
ハロゲンを含有せず、PVC床材と同等の床材としての
特性を有するとともに、残留低分子量成分に起因する揮
発性成分の発生がなく、帯電の恐れもない新規な導電性
ポリオレフィン系床材を提供する点にある。
により測定された重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比 Mw/Mnが1.2〜4の範囲にお
さまり、Mnが10,000〜2,000,000のポ
リオレフィン、(B)前記ポリオレフィンと相溶性の極
性樹脂、(C)導電性金属酸化物粉末および必要に応じ
て(D)充填剤とを含有することを特徴とする導電性ポ
リオレフィン系床材に関する。
ンスキー型触媒(メタロセン触媒、シングルサイト触
媒)を用いてα−オレフィンを重合することにより得る
ことができる。この種のポリマーは、分子量分布が狭く
均質で低分子量物が少ない重合物であるため衛生面より
食品包装分野、医療品分野での利用が検討され始めた。
このような残留モノマーや低分子量成分が少ないことは
人体への影響を考えると好ましいことであり、こうした
観点から、これらの材料を高分子材料系建材に応用する
ことが望まれていた。しかしポリオレフィンを床材とし
て使用する場合、単体では無極性であるため、充填材が
充分ブレンドできず、またコンクリート下地への接着性
が悪く、ワックス等のメンテナンス剤の使用も塗布性が
悪いために行うことができなかった。
より得られたポリオレフィンのうちで、前記物性を有す
るポリオレフィンが床材としての性質に最も適している
ことを見出し、これに相溶性のある極性樹脂をブレンド
することにより、充填材の混合が可能であり、かつ下地
との接着性においても問題のないポリオレフィン系床材
の開発に成功したものである。カミンスキー型触媒によ
り得られたオレフィン系単独重合体、たとえばポリエチ
レンやポリプロピレンは分子量分布が狭く、残留低分子
化合物が少ない点では満足のゆく材料であるが、施工
性、可撓性が悪く、剛性が強すぎるので、床材としては
好ましくない。そこで、これに(ロ)の成分を5〜40
モル%程度共存させてやると、適度の可撓性が生まれ、
床材として極めて適した素材となる。
0〜95モル%と(ロ)炭素数3〜12のα−オレフィ
ンよりなる群から選らばれた少なくとも1種の単量体5
〜40モル%よりなる共重合体であることが好ましい。
ては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどを挙げるこ
とができる。
オクテン含有量が5〜30重量%、MI値(メルトイン
デックス)0.5〜5.0g(g/10min)、比重
0.86〜0.93(g/cc)のエチレン−オクテン
共重合体である。
β−不飽和酸、その酸無水物およびそれらのエステルと
α−オレフィンとの共重合体、または前記で変性さ
れたの重合体または共重合体であることが好ましい。
共重合体中における成分の含有量は0.5〜50重量
%である。
−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、ポリ
プロピレン−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸
グラフトポリエチレン、無水マレイン酸グラフトエチレ
ンエチルアクリレート、無水マレイン酸グラフトメチレ
ンメチルアクリレート等を挙げることができる。
量はポリオレフィンに対し、10〜50重量%、好まし
くは20〜35重量%とすることが望ましい。即ち極性
樹脂が少ないと炭酸カルシウム等の無機充填材が充填し
にくく、またコンクリート下地との接着性も弱くなる。
また逆に添加量が多い場合、汚れや凹み痕が付き易くな
る。
は、導電性の酸化亜鉛、酸化錫、酸化銀、酸化チタン、
酸化ジルコンおよび酸化アンチモンよりなる群から選ば
れたものが好ましく、とりわけ酸化亜鉛が好ましい。ま
た、前記導電性金属酸化物に金属、とくにアルミニウム
をドープしたものが好ましく、とりわけ酸化亜鉛にアル
ミニウムをドープしたものが好ましい。
〜0.5μm、体積抵抗300Ωcm以下ものであるこ
とが好ましい。
充填材としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
タルク、シリカ、クレー、ガラス繊維、合成天然繊維な
ど、従来床材の充填材として使用されていたものは何で
も使用できる。その使用量は、樹脂成分に対し、500
重量%以下、好ましくは20〜400重量%である。
るために、t−ブチルキュミルパーオキサイドやジブチ
ルパーオキサイド、ジキュミルパーオキサイド等の過酸
化物を加えることにより、架橋物とすることもできる。
加剤、例えば老化防止剤、光安定剤、染顔料などを添付
することができることは当然である。
カレンダー、押し出し、プレス成形でシート、板状に成
形することができ、通常のPVC床材の製造工程がその
まま使用することができる。
良い。また、本発明組成物を表面層とし、それ以外の層
は従来の組成物を用いてもよい。
抵抗値、表面抵抗値、揮発性を測定した。それぞれの測
定方法は、体積抵抗値、表面抵抗値についてはNFPA
法であり、揮発性については、JIS A5705であ
り、それらの値は下記のとおりである。 体積抵抗値 2.0×105Ω 表面抵抗値 5.0×105Ω 揮発性 0.01%
でかつハロゲンを含まず、PVC床材と同等の基本物性
を有し、経済的にもPVC床の代替え可能な導電性ポリ
オレフィン系床材が提供できた。
Claims (7)
- 【請求項1】 (A)GPCにより測定された重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比 Mw/
Mnが1.2〜4の範囲におさまり、Mnが10,00
0〜2,000,000のポリオレフィン、(B)前記
ポリオレフィンと相溶性の極性樹脂および(C)導電性
金属酸化物粉末とを含有することを特徴とする導電性ポ
リオレフィン系床材。 - 【請求項2】 前記ポリオレフィンが、(イ)エチレン
60〜95モル%と(ロ)炭素数3〜12のα−オレフ
ィンよりなる群から選らばれた少なくとも1種の単量体
5〜40モル%よりなる共重合体である請求項1記載の
導電性ポリオレフィン系床材。 - 【請求項3】 前記極性樹脂が、α,β−不飽和酸、
その酸無水物およびそれらのエステルとα−オレフィ
ンとの共重合体、または前記で変性されたの重合体
または共重合体である請求項1または2記載の導電性ポ
リオレフィン系床材。 - 【請求項4】 前記(A)成分100重量部に対し、前
記(B)成分10〜50重量部を配合してなる請求項
1、2または3記載の導電性ポリオレフィン系床材。 - 【請求項5】 前記導電性金属酸化物が、酸化亜鉛、酸
化錫、酸化銀、酸化チタン、酸化ジルコンおよび酸化ア
ンチモンよりなる群から選ばれたものである請求項1、
2、3または4記載の導電性ポリオレフィン系床材。 - 【請求項6】 前記導電性金属酸化物が、酸化亜鉛であ
る請求項1、2、3、4または5記載の導電性ポリオレ
フィン系床材。 - 【請求項7】 前記導電性金属酸化物が、平均粒径0.
1〜0.5μm、体積抵抗300Ωcm以下ものである
請求項1、2、3、4、5または6記載の導電性ポリオ
レフィン系床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8029925A JPH09201925A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 導電性ポリオレフィン系床材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8029925A JPH09201925A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 導電性ポリオレフィン系床材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09201925A true JPH09201925A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=12289579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8029925A Pending JPH09201925A (ja) | 1996-01-24 | 1996-01-24 | 導電性ポリオレフィン系床材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09201925A (ja) |
-
1996
- 1996-01-24 JP JP8029925A patent/JPH09201925A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3445688B2 (ja) | ポリオレフィン系床材 | |
JP4462641B2 (ja) | モノカルボン酸とジカルボン酸の両方を含むエチレンのコポリマーをベースとする新規のイオノマーと、このようなイオノマーを含むポリアミド・ブレンド | |
US6657006B2 (en) | Coextrusion binder composition and coextruded multilayer composite in which the said composition is employed as adhesive layer | |
JPH10168271A (ja) | 重合体組成物 | |
JP2007520586A (ja) | 樹脂組成物及びその積層体 | |
JPS6121148A (ja) | 熱可塑性フツ素含有樹脂配合組成物 | |
JP2002200719A (ja) | 積層体 | |
CA2189198C (en) | Floorcovering material | |
JPH07206006A (ja) | 易焼却性ゴミ袋 | |
CN110396242A (zh) | 多层或单层地板 | |
JP3878268B2 (ja) | 防塵性積層体 | |
JPH09201925A (ja) | 導電性ポリオレフィン系床材 | |
JP4197901B2 (ja) | 積層体 | |
JP2006504559A (ja) | スラッシ成形プロセス | |
JP2558358B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP3168386B2 (ja) | 床 材 | |
JP4584394B2 (ja) | 電線用被覆材料及び該被覆材料を用いた電線 | |
JP2003138071A (ja) | エチレン系重合体組成物 | |
JP2003026868A (ja) | ポリエチレン系樹脂組成物 | |
JPH0322901B2 (ja) | ||
JP4011422B2 (ja) | 中空容器 | |
JP2009084324A (ja) | 難燃性樹脂材料 | |
JP3489901B2 (ja) | 樹脂組成物および積層体 | |
JP2004124052A (ja) | 樹脂組成物及びその積層体 | |
JP2001146833A (ja) | ポリオレフィン系帯電防止床材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041228 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060322 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060718 |