JPH09197615A - メモリ−素子 - Google Patents

メモリ−素子

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JPH09197615A
JPH09197615A JP8008425A JP842596A JPH09197615A JP H09197615 A JPH09197615 A JP H09197615A JP 8008425 A JP8008425 A JP 8008425A JP 842596 A JP842596 A JP 842596A JP H09197615 A JPH09197615 A JP H09197615A
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JP
Japan
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solution
acid
storage medium
mol
electrode
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Application number
JP8008425A
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English (en)
Inventor
Masao Tomikawa
真佐夫 富川
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成でかつ薄いメモリー素子を得る。 【解決手段】基板上に一般式[1]または[2]で示さ
れる構造を有する記憶媒体があることを特徴とするメモ
リ−素子。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリ−素子に関
するものであり、さらに詳しくは、電子線、光、電気信
号などにより記憶が読み書きできる新規なメモリ−素子
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでメモリ−素子は、電気信号によ
り情報の読み書きを行っていた半導体素子、磁気により
読み書きを行っていた磁気ディスク、光により読み書き
を行っていたコンパクトディスクなどが知られている。
【0003】しかし、近来のメモリ−素子に対する大容
量のデ−タの読み書きに対しては、その記憶容量が不足
する事態が予測され、大容量のメモリ−素子の開発が望
まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の諸欠点に鑑み創案されたもので、本発明の目的は、
単純な構造で、小形化でき電気信号で読み書きできる大
容量のメモリ−素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の構成を採ることにより達成される。
【0006】(1)基板上に一般式[1]または[2]
で示される構造を有する記憶媒体があることを特徴とす
るメモリ−素子。
【0007】
【化2】 (2)前記(1)において、基板と記憶媒体との間に電
極が、記憶媒体の上に電極があることを特徴とするメモ
リ−素子。
【0008】(3)前記(1)において、基板と記憶媒
体との間に書き込み電極と読み込み電極が、記憶媒体の
上に書き込み電極と読み込み電極があることを特徴とす
るメモリ−素子。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるメモリ−素子は、
基板上に一般式[1]または[2]で表される構造単位
を有する記憶媒体があるものであり、電圧変化で化合物
の中で電子の移動が起り、400〜750nmに新たな
吸収を持ったラジカルイオンの構造になることで色の変
化が起こることや、不対電子が発生することで電気抵抗
が変化することを利用したものである。メモリー素子と
して利用するには、例えば基板と記憶媒体の間に電極
を、記憶媒体の上に電極を設ければよい。好ましくは基
板と記憶媒体の間、記憶媒体の上のそれぞれに書き込み
電極と読み込み電極を設ければよい。
【0010】本発明にかかるメモリー素子の例を図1〜
図4に示すが、これらに限定されるものではない。図1
は、紫外線、X線、電子線で書き込み、可視光線で読み
出す場合のメモリー素子の一例である。透明基板1の間
に記憶素子2が存在している。図2は、電気信号で書き
込み、読み出しを行う場合のメモリー素子の一例であ
る。一方の絶縁基板5の上に書き込み電極3と読み出し
電極4が設けられ、他方の絶縁基板5の上にも書き込み
電極3と読み出し電極4が設けられ、これらの間に記憶
素子2が存在している。図3は、紫外線、X線、電子線
で書き込みを行い、電気信号で読み出す場合のメモリー
素子の一例である。二つの透明基板1の上にそれぞれ読
み出し電極4が設けられ、その間に記憶素子2が存在し
ている。図4は、電気信号で書き込みを行い、可視光線
で読み出しを行う場合のメモリー素子の一例である。二
つの透明基板1の上にそれぞれ書き込み電極3が設けら
れ、その間に記憶素子2が存在している。
【0011】本発明に用いる基板としては、電気抵抗の
変化を検知する方式の場合、半導体分野でよく使用され
るシリコン、ガラスなど電気抵抗が大きなものであれば
どのようなものでも使用することができる。また、可視
吸収の変化を検知する場合は、ガラス、あるいはポリメ
タクリレ−ト、ポリスチレン、ポリエチレン、ナイロ
ン、ポリエステルなどのプラスティック材料を挙げるこ
とができる。この場合、電極は酸化インジウムなどの可
視光に透明な電極を使用することが望ましい。
【0012】本発明における、表示材料である構造単位
[1]または[2]で表される化合物は、いわゆるジイ
ミド化合物といわれるもので、この中のテトラカルボン
酸構造の部分が大きな電子吸引性を有しているために光
線照射で電荷移動反応が起こり、ラジカルイオンペア−
を分子内部で形成する。
【0013】構造単位[1]または[2]中のR1中の
R4、R5は、水素または置換基であればよいが、R
4、R5の少なくとも一方が、炭素数1〜30までの炭
化水素基、パーフルオロアルキル基、フェニル基、アル
キル置換フェニル基、ハロゲン置換フェニル基、塩素、
臭素、フッ素、パーフルオロアルキル置換フェニル基、
ナフチル基であることが好ましく、R4、R5の両方が
これらの置換基であることがより好ましい。
【0014】このようなR1としては、次のような酸の
残基を挙げることができる。
【0015】ピロメリット酸、3−フェニルピロメリッ
ト酸、3−トリフルオロメチルピロメリット酸、3−フ
ルオロピロメリット酸、3−クロロピロメリット酸、3
−ブロモピロメリット酸、3−ナフチルピロメリット
酸、3−(2’,3’,4’,5’−テトラフルオロフ
ェニル)ピロメリット酸、3−(2’−トリフルオロメ
チルフェニル)ピロメリット酸、3−(3’−トリフル
オロメチルフェニル)ピロメリット酸、3−(4’−ト
リフルオロメチルフェニル)ピロメリット酸、3−
(3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)
ピロメリット酸、3−(3’−フルオロフェニル)ピロ
メリット酸、3−(4’−フルオロフェニル)ピロメリ
ット酸、3−(3,4’−ジフルオロフェニル)ピロメ
リット酸、3−(3’−メチルフェニル)ピロメリット
酸、3−(4’−メチルフェニル)ピロメリット酸、3
−(3’−エチルフェニル)ピロメリット酸、3−
(4’−エチルフェニル)ピロメリット酸、3−(3’
−クロロフェニル)ピロメリット酸、3−(4’−クロ
ロフェニル)ピロメリット酸、3,6−ジフルオロピロ
メリット酸、3,6−ジクロロピロメリット酸、3,6
−ジフェニルピロメリット酸、3,6−ビス(3’−ト
リフルオロメチルフェニル)ピロメリット酸、3,6−
ビス(4’−トリフルオロメチルフェニル)ピロメリッ
ト酸、3,6−ビス(3’−フルオロフェニル)ピロメ
リット酸、3,6−ビス(4’−フルオロフェニル)ピ
ロメリット酸、3,6−ビス(3’,4’−ジフルオロ
フェニル)ピロメリット酸、3,6−ビス(2’,
3’,4’,5’−テトラフルオロフェニル)ピロメリ
ット酸、3,6−ビス(3’−メチルフェニル)ピロメ
リット酸、3,6−ビス(4’−メチルフェニル)ピロ
メリット酸、3,6−ビス(3’−クロロフェニル)ピ
ロメリット酸、3,6−ビス(4’−クロロフェニル)
ピロメリット酸、3,6−ビス(3’,5’−ビス(ト
リフルオロメチル)フェニル)ピロメリット酸、3,6
−ジナフチルピロメリット酸。
【0016】本発明におけるポリマーは、R1がこれら
のうちの1種から構成されていても良いし、2種以上か
ら構成される共重合体であっても構わない。
【0017】本発明のメモリ−材料である化合物[1]
または[2]は、ジイミド化合物でも、ポリマ−になっ
たものでも良い。以上の化合物は、N−メチルピロリド
ンなどの溶媒に溶かした状態で透明基板に挟んでも良い
し、フィルム状のものを挟んでも、蒸着などの手法で基
板に堆積しても良い。また、性能を向上させる目的で、
N−フェニルジエタノ−ルアミン、ミヒラ−ケトンなど
の芳香族アミン、テトラチアフルバレン、テトラシアノ
キノジメタン、テトラシアノエタンなどの電荷移動剤を
全体の1から10モル%導入することもできる。
【0018】また、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルエー
テルテトラカルボン酸、3,3´,4,4´−ジフェニ
ルヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸、ピロメリ
ット酸、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペン
タンテトラカルボン酸などを少量用いてその特性の変化
しない範囲で変性しても良い。
【0019】R2としては、2価の有機基であれば特に
限定されないが、次のようなものが例示される。
【0020】
【化3】 本発明におけるポリマーは、R2 がこれらのうちの1
種から構成されていても良いし、2種以上から構成され
る共重合体であっても構わない。
【0021】さらに、ポリイミド系ポリマーの接着性を
向上させるために、耐熱性を低下させない範囲でR2と
して、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合す
ることも可能である。好ましい具体例としては、ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなど
が挙げられる。
【0022】本発明におけるポリマーは、一般式[1]
または[2]で表される構造単位のみから成るものであ
っても良いし、他の構造単位との共重合体あるいはブレ
ンド体であっても良い。その際、一般式[1]または
[2]で表される構造単位を90%以上含有しているこ
とが好ましい。共重合またはブレンドに用いられる構造
単位の種類、量は最終加熱処理によって得られるポリイ
ミド系ポリマーの耐熱性やプリベーク膜のi線に対する
透明性を著しく損なわない範囲で選択するのが望まし
い。
【0023】これらのポリアミド酸およびそのエステル
化合物は公知の方法によって合成される。すなわち、ポ
リアミド酸の場合はテトラカルボン酸2無水物とジアミ
ンとを選択的に組み合わせ、これらをN−メチル−2−
ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサ
メチルホスホロトリアミドなどを主成分とする極性溶媒
や、γ−ブチロラクトン中で反応させることによって合
成される。ポリアミド酸のエステル化合物は例えば、特
開昭61−72022号公報、特開昭55−30207
号公報に記載されている方法などで合成される。
【0024】本発明のメモリー素子は、電極等を形成し
た基板上にこれらのポリマーを塗布することにより作製
される。
【0025】塗布方法としては、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーティングなどの手段が可能である。塗布
膜厚は塗布手段、組成物の固形分濃度、粘度によって調
節することができるが、通常0.1〜150μmの範囲
になるように塗布される。
【0026】次にポリイミド前駆体組成物あるいはポリ
イミド組成物、ビスイミド組成物を塗布した基板を乾燥
して、ポリイミド前駆体組成物被膜あるいはポリイミド
組成物被膜、ビスイミド組成物被膜を得る。乾燥は、オ
ーブン、ホットプレート、赤外線などを利用し、50〜
500℃の範囲で1分〜数時間行うのが好ましい。
【0027】また、ビスイミド化合物の場合、蒸着など
の手法で基板に堆積することもできる。同様に出発物質
である酸無水物とジアミン化合物をそれぞれ基板に蒸着
させ、基板上でポリイミド化合物に変換することも可能
である。
【0028】
【実施例】本発明をより詳細に説明するために実施例を
挙げる。
【0029】[合成例1] 3、6−ジヨ−ドデュレンの合成 デュレン13.4g(0.1モル)を酢酸200ml、
硫酸10ml、水30ml中に分散させ液温を70度に
加熱した。ここにヨウ素30.7g(0.24モル)、
過ヨウ素酸28g(0.12モル)を加え反応を行っ
た。70度で3時間後に溶液の色が淡い黄色から無色に
なり、白色の沈殿が生成する。この白色の沈殿を回収
し、トルエンとエタノ−ルの混合溶媒で再結晶を行っ
た。これにより3、6−ジヨ−ドデュレンが27g
(0.07モル、70%)得られる。
【0030】[合成例2] 3、6−ビス(m−トリフルオロメチルフェニル)ピロ
メリット酸2無水物の合成 300mlテトラヒドロフランに合成例1で得た3、6
−ジヨ−ドデュレン10g(0.026モル)を溶解さ
せた。ここに塩化パラジウム0.3gを分散させ、液温
が上昇し過ぎないように、m−トリフルオロメチルフェ
ニルマグネシウムヨウ素が0.03モル含まれたジエチ
ルエ−テル溶液30mlを加えていった。この時に反応
が起こり、溶液中にマグネシウムの塩と思われる白色の
沈殿物が生成する。反応終了後、10%硫酸水溶液10
0mlをこの溶液中に投入し、不溶性のマグネシウムの
塩を分解した。ここより、ジエチルエ−テルで目的物質
である3、6−ビス(m−トリフルオロメチルフェニ
ル)デュレンを抽出した。エ−テルを風乾後、トルエン
とエタノ−ルの混合溶媒にて再結晶した。
【0031】3、6−ビス(m−トリフルオロメチルフ
ェニル)デュレン3g(0.007モル)をピリジン8
5ml、水15ml中に溶解し溶液の温度を95度にし
た。ここに過マンガン酸カリウム2g(0.012モ
ル)をゆっくりと添加していった。このまま、30分反
応を続け、生成した黒色の沈殿物を除いた。ろ液は、回
収して溶媒を乾燥したところ、白色固体が得られた。こ
の固体を10%の水酸化ナトリウム水溶液100mlに
溶解させて、溶液の温度を100度にした。ここに過マ
ンガン酸カリウム2gを追加し、100度で2時間反応
を行い、未反応の部分を全て酸化した。
【0032】反応終了後、ろ過して黒色の二酸化マンガ
ンを除き、得られたろ液に濃塩酸を加えていき、溶液の
pHを酸性にしてテトラカルボン酸を析出させた。これ
をろ過して白色の固体を得た。固体を乾燥後、無水酢酸
にて再結晶とカルボン酸の無水物化を行い、表記の3、
6−ビス(m−トリフルオロメチルフェニル)ピロメリ
ット酸2無水物2gを得た(融点348−350度)。
【0033】[合成例3] 3、6−ジフェニルピロメリット酸2無水物の合成 300mlテトラヒドロフランに合成例1で得た3、6
−ジヨ−ドデュレン10g(0.026モル)を溶解さ
せた。ここに塩化パラジウム0.3gを分散させ、液温
が上昇し過ぎないように、フェニルマグネシウム臭素が
0.03モル含まれたジエチルエ−テル溶液30mlを
加えていった。この時に反応が起こり、溶液中にマグネ
シウムの塩と思われる白色の沈殿物が生成する。反応終
了後、10%硫酸水溶液100mlをこの溶液中に投入
し、不溶性のマグネシウムの塩を分解した。ここより、
ジエチルエ−テルで目的物質である3、6−ビス(m−
トリフルオロメチルフェニル)デュレンを抽出した。エ
−テルを風乾後、トルエンとエタノ−ルの混合溶媒にて
再結晶した。
【0034】3、6−ジフェニルデュレン3g(0.0
07モル)をピリジン85ml、水15ml中に溶解し
溶液の温度を95度にした。ここに過マンガン酸カリウ
ム2g(0.012モル)をゆっくりと添加していっ
た。このまま、30分反応を続け、生成した黒色の沈殿
物を除いた。ろ液は、回収して溶媒を乾燥したところ、
白色固体が得られた。この固体を10%の水酸化ナトリ
ウム水溶液100mlに溶解させて、溶液の温度を10
0度にした。ここに過マンガン酸カリウム2gを追加
し、100度で2時間反応を行い、未反応の部分を全て
酸化した。
【0035】反応終了後、ろ過して黒色の二酸化マンガ
ンを除き、得られたろ液に濃塩酸を加えていき、溶液の
pHを酸性にしてテトラカルボン酸を析出させた。これ
をろ過して白色の固体を得た。固体を乾燥後、無水酢酸
にて再結晶とカルボン酸の無水物化を行い、表記の3、
6−ジフェニルピロメリット酸2無水物3gを得た(融
点400度以上)。
【0036】わかるように、カップリングするグリニャ
−ル試薬の構造を変えることで、種々の置換したPMD
Aが得られる。
【0037】[合成例4] 3、6−ジクロロ無水ピロメリット酸の合成 3、6−ジクロロデュレン5gをピリジン85ml、水
15ml中に溶解し溶液の温度を95度にした。ここに
過マンガン酸カリウム2g(0.012モル)をゆっく
りと添加していった。このまま、30分反応を続け、生
成した黒色の沈殿物を除いた。ろ液は、回収して溶媒を
乾燥したところ、白色固体が得られた。この固体を10
%の水酸化ナトリウム水溶液100mlに溶解させて、
溶液の温度を100度にした。ここに過マンガン酸カリ
ウム2gを追加し、100度で2時間反応を行い、未反
応の部分を全て酸化した。
【0038】反応終了後、ろ過して黒色の二酸化マンガ
ンを除き、得られたろ液に濃塩酸を加えていき、溶液の
pHを酸性にしてテトラカルボン酸を析出させた。これ
をろ過して白色の固体を得た。固体を乾燥後、無水酢酸
にて再結晶とカルボン酸の無水物化を行い、表記の3、
6−ジクロロピロメリット酸2無水物3gを得た(融点
400度以上)。
【0039】実施例1 窒素気流下、4、4´−ジアミノジフェニルエ−テル
0.5g(0.005モル)とイソキノリン3滴を20
mlのメタクレゾ−ルに室温で溶解させ、ここに合成例
で得た3、6−ビス(m−トリフルオロメチルフェニ
ル)ピロメリット酸2無水物1.28g(0.0025
モル)を加え、溶媒の沸騰温度である200度で3時間
反応を行ない、ポリイミド溶液を得た。この溶液を室温
に低下するのを待ち、1lのメタノ−ル中に投入しポリ
イミドを沈殿させた。沈殿した白色のポリイミドの沈殿
を濾別し、乾燥後、N−メチル−2−ピロリドン(NM
P)30mlに溶解させ、再度メタノ−ル1中に投入し
て精製した。乾燥終了後、白色のポリイミドをNMP2
0mlに溶解させポリイミド溶液を得た。
【0040】ガラス板に、1%の3−アミノプロピルト
リメトキシシランを含むメタノ−ル溶液を噴霧して、1
50度で30分乾燥させた。ここに先程のポリイミド溶
液をスピンコ−ト法で厚み100μmになるように塗布
した。塗布後、200度で1時間乾燥させてポリイミド
のフィルムをガラス板上に得た。このガラス板の一部分
に100Wの高圧水銀灯より光線を照射したところ、光
照射された部分のみ、722nmに新たな吸収が表れ、
緑色に変化した。また、光線照射を停止すると緑色は消
失した。光線照射による緑色への変化は一度のみではな
く、何度も起こった。
【0041】実施例2 実施例1のポリイイミド溶液を、ガラス板上に厚み1m
mとなるように挟み込み、ここに100Wの高圧水銀灯
の光線を照射した。光照射された部分のみ、722nm
に新たな吸収が表れ、緑色に変化した。また、光線照射
を停止すると緑色は消失した。光線照射による緑色への
変化は一度のみではなく、何度も起こった。
【0042】実施例3 2−トリフルオロメチルアニリンと合成例3の酸無水
物、3滴のイソキノリンンを10mlのメタクレゾ−ル
に溶解させた。この溶液を200度にして、3時間反応
を行い、ジジイミド化合物を得た。反応終了後、溶液を
メタノ−ル中に投入した。そこで、得られる白色の固体
をろ別して集めた。この白色粉体を乾燥した後に、NM
Pに固形分0.5%となるように溶解し、この溶液を実
施例2と同様にガラス板に挟み込み、光線照射を行った
ところ、光線照射時に溶液は緑色に変化し、722nm
に新たな吸収が生成した。
【0043】実施例4 2,2´−ビス(トリフルオロメチル)−4、4´−ベ
ンチジン1.6g(0.005モル)をメタクレゾ−ル
10mlに溶解させ、3滴のイソキノリンと1.435
gの合成例4の酸無水物(0.005モル)を200度
で6時間反応させた。反応終了時には幾分の不溶分が出
てくるが、このまま1lのメタノ−ル中に投入した。生
じる沈殿物を濾過で集め、80度で1晩真空乾燥した。
この沈殿をNMPに固形分0.5%になるように溶解さ
せた。ここで完全には溶解しないため、濾過して可溶分
のみを用いて実施例2と同様にガラス板に挟み込み、光
線照射を行ったところ、光線照射時に溶液は緑色に変化
し、660nmに新たな吸収が生成した。
【0044】実施例5 2,2´−ビス(トリフルオロメチル)−4、4´−ベ
ンチジン3.2g6(0.01モル)をメタクレゾ−ル
20mlに溶解させ、3滴のイソキノリンを加え溶解さ
せた。ここに無水ピロメリット酸1.09g(0.00
5モル)と3、3´、4、4´−ジフェニルエ−テルテ
トラカルボン酸2無水物1.55g(0.005モル)
を10mlのメタクレゾ−ルとともに加えた。この溶液
を200度で3時間反応を行ない、ポリイミド溶液を得
た。この溶液が室温に低下するのを待ち、1lのメタノ
−ル中に投入しポリイミドを沈殿させた。沈殿した白色
のポリイミドの沈殿を濾別し、乾燥後、NMP30ml
に溶解させ、再度メタノ−ル1中に投入して精製した。
乾燥終了後、白色のポリイミドをNMP20mlに溶解
させポリイミド溶液を得た。この溶液にテトラメチルア
ンモニウム過ヨウ素酸0.1gを溶解させた。この溶液
をガラス製の試験管に炭素電極とともに入れた。両電極
に1.5Vの電位差をかけると、溶液が緑色に変化し
た。電圧をかけるを停止すると溶液の色は薄い黄色に戻
り、再度電圧を加えると緑色に変化した。
【0045】実施例6 4、4´−ジアミノジフェニルエ−テル2.00g
(0.01モル)をNMP10mlに溶解させた。ここ
に無水ピロメリット酸0.44g(0.002モル)と
3、3´、4、4´−ジフェニルエ−テルテトラカルボ
ン酸2無水物2.48g(0.008モル)をNMP1
0mlとともに加えた。この溶液を室温で2時間反応を
行い、ポリアミド酸の溶液を得た。この溶液をガラス基
板上に最終の膜厚がおよそ20μmとなるようにスピン
コ−トし、80度で30分、150度で30分、350
度で1時間の熱処理を行い、ポリイミドのフィルムをガ
ラス基板上に得た。このガラス基板を、エリオニオクス
社製電子線露光装置、ERE−301を用いて加速電圧
20kVで30μC/cm2 の電子線をある範囲に照
射した。島津製自記分光光度計UV−240を用いて測
定したところ、照射後、10分は720nmに吸収が検
出されたが、その後消失した。この試料を用いて再度電
子線を照射したところ、720nmに同じ吸収が検出さ
れた。
【0046】比較例1 2,2´−ビス(トリフルオロメチル)−4、4´−ベ
ンチジン1.6g(0.005モル)をメタクレゾ−ル
10mlに溶解させ、3滴のイソキノリンと1、2、
3、4−シクロペンタンテトラカルボン酸2無水物1.
435g(0.005モル)を200度で4時間反応さ
せた。反応終了後、1lのメタノ−ル中に投入した。生
じる沈殿物を濾過で集め、80度で1晩真空乾燥した。
この沈殿をNMPに固形分0.5%になるように溶解さ
せた。実施例2と同様にガラス板に挟み込み、光線照射
を行ったところ、溶液の色変化はなかった。
【0047】比較例2 4、4´−ジアミノジフェニルエ−テル2.0g(0.
01モル)をメタクレゾ−ル10mlに溶解させ、3滴
のイソキノリンと1、2、3、4−ブタンテトラカルボ
ン酸2無水物1.435g(0.005モル)を200
度で3時間反応させた。反応終了後、1lのメタノ−ル
中に投入した。生じる沈殿物を濾過で集め、80度で1
晩真空乾燥した。この沈殿をNMPに固形分0.5%に
なるように溶解させた。この溶液10mlにテトラメチ
ルアンモニウム過塩素酸0.33g(0.1モル/l)
を溶解させた。この溶液をガラス製の試験管に炭素電極
とともに入れた。両電極に1.5Vの電位差を加えた
が、溶液の色の変化はなかった。
【0048】実施例7 4、4´−ジアミノジフェニルメタン1.88g(0.
0095モル)と1、3−ビス (3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサン0.12g(0.000
5モル)をメタクレゾール10mlに溶かし、イソキノ
リンを3滴加えた。この溶液を室温に保ち、3,6−ビ
ス(トリフルオロメチル)ピロメリット酸2無水物3.
54g(0.01モル)をメタクレゾール5mlととも
に加えた。この溶液を200度にして4時間反応させ
た。反応終了後、1lのメタノール中に投入した。生じ
る沈殿物を濾過で集め、80度で1晩真空乾燥を行っ
た。この沈殿をNMP中に固形分1%になるように溶解
させた。この溶液に紫外線照射したところ、溶液の色が
深緑に変化し608nmに新たな吸収が生じた。
【0049】実施例8 無水ピロメリット酸21.8g(0.1モル)をガンマ
ブチロラクトン200mlに溶解させ、エタノ−ル10
g(0.22モル)とピリジン1mlを加えた。溶液を
50度に保ち、4時間エステル化反応を行った。反応終
了後、反応溶液を水2l中に投入し、白色の沈殿を得
た。この沈殿物を濾過によって集め、水で洗浄した。こ
のものを70度で1晩真空乾燥した。真空乾燥後のもの
を10g((0.03モル)を塩化チオニル100ml
中に分散させ、沸騰温度で1時間、酸クロライド化反応
を行った。反応終了後、余剰の塩化チオニルを蒸留で除
去し、目的物質を得た。この物質3.79g(0.01
モル)をテトラヒドリフラン30mlに溶解させて、ア
ニリン1.86g(0.02モル)とテトラヒドロフラ
ン20mlの溶液を5gのトリエチルアミン(0.05
モル)の存在下、40度で2時間反応を行った。反応終
了後、この溶液を水2lに投入し、白色沈殿を得た。こ
の沈殿を濾過により集め、水とメタノ−ルで洗浄した。
このものを再度NMP20mlに溶解させ、水2lに投
入した。この操作を2度繰り返した。このものをNMP
に固形分0.5%となるように溶解し、この溶液を実施
例2と同様にガラス板に挟み込み、光線照射を行ったと
ころ、光線照射時に溶液は緑色に変化し、718nmに
新たな吸収が生成した。
【0050】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、電
圧、紫外線、X線、電子線で、書き込み可能で、電気的
あるいは可視光線で読み出しが行えるメモリ−素子を得
ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるメモリー素子の一例を表す。
【図2】本発明にかかるメモリー素子の一例を表す。
【図3】本発明にかかるメモリー素子の一例を表す。
【図4】本発明にかかるメモリー素子の一例を表す。
【符号の説明】
1:透明基板 2:記憶素子 3:書き込み電極 4:読み出し電極 5:絶縁基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に一般式[1]または[2]で示さ
    れる構造を有する記憶媒体があることを特徴とするメモ
    リ−素子。 【化1】
  2. 【請求項2】請求項1において、基板と記憶媒体との間
    に電極が、記憶媒体の上に電極があることを特徴とする
    メモリ−素子。
  3. 【請求項3】請求項1において、基板と記憶媒体との間
    に書き込み電極と読み込み電極が、記憶媒体の上に書き
    込み電極と読み込み電極があることを特徴とするメモリ
    −素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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