JPH09196459A - 天井埋込型空気調和機 - Google Patents

天井埋込型空気調和機

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JPH09196459A
JPH09196459A JP4200296A JP4200296A JPH09196459A JP H09196459 A JPH09196459 A JP H09196459A JP 4200296 A JP4200296 A JP 4200296A JP 4200296 A JP4200296 A JP 4200296A JP H09196459 A JPH09196459 A JP H09196459A
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和志 滝本
Hisashi Shimizu
久司 清水
Seiji Oka
誠司 岡
Mitsuaki Uchida
光陽 内田
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平フラップの天井面からの突出量を少なく
することにより、吊り戸棚等のある部屋でも水平フラッ
プと開閉扉との干渉を回避して吊り戸棚等に近づけて据
え付けができると共に、風向制御の改善により吹出気流
の指向性が良く、床付近まで到達可能な強力なスポット
気流が得られる天井埋込型空気調和機を提供する。水平
フラップの自重により生じる回転モーメントが反転しな
いようにして、水平フラップの動きをスムーズにする。 【解決手段】 水平フラップ4を幅方向に分割し、各水
平フラップ4a、4bをそれぞれの横軸6a、6bまわ
りに回動自在に設けると共に、各横軸6a、6bを、対
応する水平フラップ4a、4bの幅方向におけるほぼ中
間に位置づける。横軸6a、6bを、対応する水平フラ
ップ4a、4bの自重により生じる回転モーメントが常
に一定方向に作用するように位置づける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は天井埋込型空気調
和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の天井埋込型空気調和機(例えば特
開平6−307663号公報)について、図3に基づい
て説明する。図3は空気調和機の天井埋込タイプの室内
ユニットにおける周縁部の縦断面図である。図におい
て、51は天井面Tに埋め込まれたケーシングであり、
このケーシング51の下面パネル52には吹出口53が
形成されている。そして、この吹出口53には、吹出空
気を偏向させる水平フラップ54が横軸55まわりに回
動自在に設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
天井埋込型空気調和機では、吹出口付近のレイアウト
上、横軸55が水平フラップ54をその奥端(図3の右
端)付近で支持するため、図に2点鎖線で示すように水
平フラップ54が全開したときには、その先端Pが天井
面Tから大きく下方に突出することになる(図のL)。
そのため、この天井埋込型空気調和機を、例えば図4の
ように吊り戸棚56が取り付けられた台所に据え付けた
場合、水平フラップ54が、開閉扉57に干渉するおそ
れがある。これを避けるためには空気調和機を吊り戸棚
56から離して据付けざるを得ないが、そうすれば吊り
戸棚56直下にある調理スペースKに対する空調効果が
弱くなる。また、調理スペースKでの作業時に足元へ温
風等を当てたいという要望があるが、このように天井近
くの吹出口からの吹出気流を床付近にまで到達させるに
は吹出気流に十分な指向性を与えてスポット気流とする
必要があり、従来の天井埋込型空気調和機ではこれが困
難であった。
【0004】さらに図3に示した水平フラップ54の動
きで説明すると、水平フラップ54の回動につれてその
重心(下向き矢印基端の黒丸)が、横軸55を図の左か
ら右へと横切るために、その間に水平フラップ54の自
重により生じる回転モーメントが反時計方向から時計方
向へと反転する。そのため、この反転時には回転系のバ
ックラッシュ等のために水平フラップ54の動きが一時
的に停止し、スムーズな動きが得られないという欠点が
ある。
【0005】上記水平フラップ54の突出、及び回転モ
ーメント変化の影響を防止しようとすれば、例えば図3
におけるO点、すなわち水平フラップ54の幅方向にお
けるほぼ中間であって、フラップ閉鎖状態の重心直上に
支軸55を配置することも考えられるが、このようにし
た場合には、スイング範囲内(全開〜約60゜)の全開
付近では、水平フラップ54の背面(図において右側)
を通過する風量が多くなり、風向制御性が悪くなるとい
う欠点が生じる。またスイング範囲内の60゜付近で
は、舌部Zと水平フラップ54の間隔が狭くなって機内
静圧が大となり、吹出風量が極端に少なくなるとの欠点
が生じる。
【0006】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、水平フラップの
回動半径を小さくして天井面からの突出量を少なくする
ことにより、据え付け自由度を向上できると共に、風向
制御を改善することが可能な天井埋込型空気調和機を提
供することにある。さらに水平フラップの自重により生
じる回転モーメントが反転しないようにして、水平フラ
ップの動きをスムーズにすることも目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の天井埋
込型空気調和機は、ケーシングの下面に吹出口を形成
し、この吹出口からの吹出空気を偏向させる水平フラッ
プを横軸まわりに回動自在に設けた天井埋込型空気調和
機において、水平フラップ4を幅方向に分割し、各水平
フラップ4a、4bをそれぞれの横軸6a、6bまわり
に回動自在に設けると共に、各横軸6a、6bを、対応
する水平フラップ4a、4bの幅方向におけるほぼ中間
に位置づけたことを特徴としている。ここで、水平フラ
ップの長さ方向とは横軸に平行な方向をいい、幅方向と
は水平フラップの面上において横軸と直交する方向をい
う。
【0008】この天井埋込型空気調和機では、水平フラ
ップ4を幅方向に分割したので、各水平フラップ4a、
4bの幅が短くなる。加えて各横軸6a、6bが、対応
する水平フラップ4a、4bの幅方向のほぼ中間にある
ので、回動半径がほぼ最小になり、水平フラップ4a、
4b先端の天井面からの突出量が少なくなる。そのた
め、空気調和機を吊り戸棚56等に近づけて据付けて
も、水平フラップ4a、4bが、開閉扉57に干渉する
おそれが少ない。また複数の水平フラップ4a、4bで
吹出気流を偏向するので、風向制御が改善され、吹出気
流の指向性が向上すると共に強力なスポット気流が得ら
れ、吹出気流が床付近まで到達可能となる。
【0009】また請求項2の天井埋込型空気調和機は、
上記横軸6a、6bが、対応する水平フラップ4a、4
bの自重により生じる回転モーメントが常に一定方向に
作用するように位置づけられていることを特徴としてい
る。
【0010】この天井埋込型空気調和機では、水平フラ
ップ4a、4bの自重により生じる回転モーメントが反
転しないから、回転系のバックラッシュ等による一時的
な停止が起こらず、水平フラップ4a、4bがスムーズ
に動作する。
【0011】さらに請求項3の天井埋込型空気調和機
は、請求項1又は請求項2において、水平フラップ4
a、4bの横軸6a、6bにそれぞれ連結するリンク1
1a、11bと、このリンク同士11a、11bを横軸
中心からオフセットした位置で連結するリンクロッド1
3とを備え、いずれかのリンク11a、11bが回動駆
動装置14に連結されていることを特徴としている。
【0012】この天井埋込型空気調和機では、回動駆動
装置14の回動駆動力がリンク11a、11b及びリン
クロッド13を介して複数の横軸6a、6bに伝達さ
れ、水平フラップ4a、4bが連動して回動する。
【0013】また請求項4の天井埋込型空気調和機は、
請求項1〜3において、水平フラップ4a、4bが、そ
の全閉時に吹出口3を塞ぐと共に水平フラップ4a、4
b間が閉じるように形成されていることを特徴としてい
る。
【0014】この天井埋込型空気調和機では、全閉時に
水平フラップ4a、4bが吹出口3を塞ぐと共に、水平
フラップ4a、4b間の隙間が少ないので、外観上の美
感性が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】次にこの発明の天井埋込型空気調
和機の具体的な実施形態について、図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1はこの発明の一実施形態であって、
天井埋込タイプの室内ユニットにおける周縁部の縦断面
図である。
【0016】図において、1は天井面Tに埋め込まれた
ケーシングであり、このケーシング1の下面パネル2に
は吹出口3が形成されている。そして、この吹出口3に
は、吹出空気を偏向させる水平フラップ4が配置されて
いる。この水平フラップ4は、幅方向に2枚4a、4b
に分割されており、各水平フラップ4a、4bはその長
さ方向に適宜な間隔で取り付けられたアーム5a、5b
を介してそれぞれ横軸6a、6bに連結されている。こ
の横軸6a、6bはケーシング1に適宜な間隔で設けら
れた支持片7a、7bにそれぞれ回動自在に支持されて
いる。そして、各横軸6a、6bは、対応する水平フラ
ップ4a、4bの幅方向におけるほぼ中間に位置づけら
れている。
【0017】水平フラップ4a、4bは、図1の実線で
示す全閉位置と一点鎖線で示す全開位置との間で横軸6
a、6bまわりに回動するが、この間で重心(下向き矢
印基端の黒丸)が常に横軸6a、6bよりも図の右側に
位置するように位置決めされており、水平フラップ4
a、4bの自重により生じる回転モーメントが常に横軸
6a、6bの時計方向に作用するようになっている。
【0018】外側の水平フラップ4aは全閉時に吹出口
3の外縁3aに近接するように位置決めされ、内側の水
平フラップ4bは、回動中に干渉しない範囲で全閉時に
吹出口3の内縁3bに可及的に近接するように位置決め
されていて、全閉時に水平フラップ4a、4bが吹出口
3を塞ぐようになっている。また外側の水平フラップ4
aの内縁と内側の水平フラップ4bの外縁はそれぞれ斜
めにカットされていて、全閉時にこれら縁同士がオーバ
ーラップすることにより水平フラップ間が閉じるように
なっている。
【0019】図2は水平フラップ4a、4bの回動駆動
機構を示す分解斜視図である。図において、11a、1
1bは水平フラップ4a、4bの横軸6a、6bにそれ
ぞれ連結するリンクであって、各リンク11a、11b
には横軸6a、6bと所定寸法ずつオフセットした連結
孔12a、12bが形成されている。13は両端にピン
13a、13bを有するリンクロッドであって、各リン
ク11a、11bの連結孔12a、12bにピン13
a、13bを回動自在に嵌合することによりリンク同士
11a、11bを連結している。そして、一方のリンク
11bに回動駆動装置であるステッピングモータ14が
連結されている。したがって、ステッピングモータ14
の回動駆動力がリンク11bから横軸6bに伝達され、
さらに平行リンクを構成するリンク11a、11b及び
リンクロッド13を介して他方の横軸6aにも伝達さ
れ、これによって水平フラップ4a、4bが連動して回
動するようになっている。
【0020】上記構成の天井埋込型空気調和機において
は、水平フラップ4を幅方向に2分割したので、各水平
フラップ4a、4bの幅が短くなり、加えて各横軸6
a、6bが、対応する水平フラップ4a、4bの幅方向
のほぼ中間にあるので、回動半径がほぼ最小になって水
平フラップ先端の天井面Tからの突出量Lが少なくな
る。そのため、空気調和機を吊り戸棚56等に近づけて
据付けても、水平フラップ4a、4bが、開閉扉57に
干渉するおそれが少なくなり、据え付け上の制約が少な
くなる。したがって、例えば空気調和機を台所の吊り戸
棚56に近づけて据付れば、直下にある調理スペースに
強力な空調効果をもたらすことができる。また複数の水
平フラップ4a、4bで吹出気流を偏向するので、風向
制御が改善され、吹出気流の指向性が向上すると共に強
力なスポット気流が得られ、吹出気流が床付近まで到達
可能となる。したがって、例えば台所で足元に温風を送
ることができるようになり、快適性を向上できる。
【0021】また水平フラップ4a、4bの自重により
生じる回転モーメントが常に図1の時計方向に作用して
反転しないから、回転系のバックラッシュ等による一時
的な停止が起こらず、水平フラップ4a、4bがスムー
ズに動作し、風向制御を安定して行える。
【0022】さらにステッピングモータ14が1台で済
むからコスト的に安くなると共に、2枚の水平フラップ
4a、4bが連動して回動するから、風向制御が向上す
る。しかも、全閉時に水平フラップ4a、4bが吹出口
3を塞ぐと共に、水平フラップ間に隙間がないので、水
平フラップの全閉時における天井埋込型空気調和機の外
観上の美感性を高めることができる。
【0023】なお上記実施形態では水平フラップ4を2
分割したが、3つ以上に分割してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上のように請求項1の天井埋込型空気
調和機では、水平フラップ先端の天井面からの突出量が
少なくなるので、据え付け上の制約が少なくなって空気
調和機を吊り戸棚等に近づけて据付けることができるよ
うになり、例えば台所の吊り戸棚直下にある調理スペー
スに強力な空調効果をもたらすことができると共に、風
向制御を改善して吹出気流の指向性を向上でき、しかも
強いスポット気流が得られ、例えば台所での足元暖房が
可能となって快適性を向上できる。
【0025】また請求項2のようにすれば、水平フラッ
プがスムーズに動作するから、風向制御を安定して行え
る。
【0026】さらに請求項3のようにすれば、共通の回
動駆動装置を使用できるので、コスト的に安くなると共
に、複数の水平フラップが連動して回動するから、風向
制御が向上する。
【0027】また請求項4のようにすれば、水平フラッ
プの全閉時における天井埋込型空気調和機の外観上の美
感性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の天井埋込型空気調和機の一実施形態
の室内ユニットにおける周縁部の縦断面図である。
【図2】上記実施形態の回動駆動機構を示す分解斜視図
である。
【図3】従来例を説明するための図1に相当する縦断面
図である。
【図4】従来例における課題を説明するための室内の側
面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 3 吹出口 4 水平フラップ 4a 水平フラップ(外側) 4b 水平フラップ(内側) 6a 横軸 6b 横軸 11a リンク 11b リンク 13 リンクロッド 14 ステッピングモータ(回動駆動装置) L 飛び出し量 T 天井面 K 調理スペース
フロントページの続き (72)発明者 岡 誠司 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内 (72)発明者 内田 光陽 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングの下面に吹出口を形成し、こ
    の吹出口からの吹出空気を偏向させる水平フラップを横
    軸まわりに回動自在に設けた天井埋込型空気調和機にお
    いて、水平フラップ(4)を幅方向に分割し、各水平フ
    ラップ(4a)(4b)をそれぞれの横軸(6a)(6
    b)まわりに回動自在に設けると共に、各横軸(6a)
    (6b)を、対応する水平フラップ(4a)(4b)の
    幅方向におけるほぼ中間に位置づけたことを特徴とする
    天井埋込型空気調和機。
  2. 【請求項2】 横軸(6a)(6b)が、対応する水平
    フラップ(4a)(4b)の自重により生じる回転モー
    メントが常に一定方向に作用するように位置づけられて
    いることを特徴とする請求項1の天井埋込型空気調和
    機。
  3. 【請求項3】 水平フラップ(4a)(4b)の横軸
    (6a)(6b)にそれぞれ連結するリンク(11a)
    (11b)と、このリンク同士(11a)(11b)を
    横軸中心からオフセットした位置で連結するリンクロッ
    ド(13)とを備え、いずれかのリンク(11a)(1
    1b)が回動駆動装置(14)に連結されていることを
    特徴とする請求項1又は請求項2の天井埋込型空気調和
    機。
  4. 【請求項4】 水平フラップ(4a)(4b)が、その
    全閉時に吹出口(3)を塞ぐと共に水平フラップ(4
    a)(4b)間が閉じるように形成されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかの天井埋込型空気調和
    機。
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