JPH09192789A - ベルト式連続鋳造方法 - Google Patents

ベルト式連続鋳造方法

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JPH09192789A
JPH09192789A JP750296A JP750296A JPH09192789A JP H09192789 A JPH09192789 A JP H09192789A JP 750296 A JP750296 A JP 750296A JP 750296 A JP750296 A JP 750296A JP H09192789 A JPH09192789 A JP H09192789A
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Kiyonobu Sakaguchi
清信 坂口
Hitoshi Matsuzaki
均 松崎
Katsuyuki Yoshikawa
克之 吉川
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対の鋳造ベルトで形成される鋳型内に溶融金
属を供給して薄板状の鋳片を連続的に作り出すベルト式
連続鋳造方法において、鋳型領域に進入する鋳造ベルト
を効率的に予熱してベルト変形を抑制できる鋳造方法を
提供する。 【解決手段】 対の鋳造ベルト(2) で形成される鋳型内
を上流側の冷却領域(CZ)と下流側の予熱領域(PZ)とに分
け、その冷却領域(CZ)では冷却水噴射ノズル(3)および
フィンロール(4) 等を用いて鋳造ベルト(2) の冷却を行
う一方、予熱領域(PZ)では冷却は行わず、バックアップ
ロール(5) を用いて鋳造ベルト(2) を鋳片(S) に押し付
けてその熱で加熱し、この鋳型内の予熱領域(PZ)で対の
鋳造ベルト(2) の温度を高める。 【効果】 特別の加熱機構やエネルギーを付加すること
なく、鋳型領域に進入する鋳造ベルトを効率良く予熱
し、よってベルト変形を抑制して鋳片の品質安定化を図
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板状の鋳片を連
続鋳造するベルト式連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】対の鋳造ベルトで形成された鋳型によっ
て薄スラブ等の薄板状の鋳片を鋳造するベルト式連続鋳
造において、鋳造に際する鋳造ベルトの変形は、鋳片表
面の割れや凹みをはじめとする表面性状の悪化を招くこ
とから、その変形防止は極めて重要な課題となる。ここ
で、鋳造ベルトの変形の内の幾つかのものは、その鋳造
ベルトが回動して鋳型領域に進入した直後に起こる。す
なわち、鋳型領域に進入した鋳造ベルトは裏面側から冷
却水等で強制冷却され、溶融金属との接触面が冷却され
た裏面よりも高温となるために高温側を上部として該ベ
ルトが反り返ったり、ベルト平面内において溶融金属と
接触しない部分が接触した部分の熱膨張を拘束するため
に該ベルトに歪が発生したりする。
【0003】そのため、これらベルト式連続鋳造におけ
るベルト変形の防止について各方面から検討がなされて
おり、例えば、特公昭57-61502号公報に開示された連続
鋳造方法では、鋳造ベルトが回動して鋳造領域の入口に
達する前に、回動しつつある鋳造ベルトの温度を高める
ことで鋳造領域でのベルト変形を抑制している。〔図
5〕は、上記鋳造方法(特公昭57-61502号)におけるベ
ルト式連続鋳造機の概要構成を模式的に示す正断面面で
ある。この鋳造方法では、〔図A〕に示すように、前後
のプーリー(21)で回動させられる対の鋳造ベルト(22)に
よって形成された鋳型内に、タンディシュ(31)の浸漬ノ
ズル(31a) から溶融金属(M) を供給する一方、それら鋳
造ベルト(22)の裏面側に列設した冷却水噴射ノズル(23)
およびフィンロール(24)によって鋳造領域の各鋳造ベル
ト(22)を冷却することで、溶融金属(M) を移動過程で順
次凝固させて薄板状の鋳片(S) を連続的に作り出す。ま
た、その上流側に位置するプーリー(21)の回りに強力な
赤外線ヒータ(25a)を備えた1ないしは複数のバンク(5
5)を配設し、このバンク(25)によって鋳造領域の入口側
のプーリー(21)前とその回りを移動中の鋳造ベルト(22)
の表面の一定範囲に熱を加えて、各鋳造ベルト(22)が鋳
造領域の溶融金属(M) と接触する前にその温度を上昇さ
せ、これによって鋳造領域でのベルト変形を抑制する。
更に別の方法として、スチーム等の加熱流体を鋳造領域
の入口側のプーリーの、中空部内なしは外周の深い溝内
に送給し、該プーリーの回りを移動中の鋳造ベルトに熱
を加えて、各鋳造ベルトが溶融金属と接触する前にその
温度を上昇させる方法も採用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の鋳造方法では、鋳造ベルトが溶融金属と接触する前
に予熱することで、ベルト平面内において溶融金属と接
触しない部分と接触した部分との温度勾配を低く抑えて
該鋳造ベルトの歪を抑制できるものの、適用するベルト
連続鋳造機の機構が複雑となり、装置製作コストが増大
すると共に、メンテナンスの負荷が増加してランニング
コストが増大すると言う問題がある。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るためのもので、鋳型領域での鋳造後に上流側に回動し
て再び鋳型領域に進入する対の鋳造ベルトを、特別の加
熱機構やエネルギーを付加することなく、効率良く予熱
して溶融金属と接触する際の温度を高めてベルト変形を
抑制でき、よって鋳片の品質の安定化を経済的に達成で
きるベルト式連続鋳造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とされている。すなわち、本
発明に係るベルト式連続鋳造方法は、対向して平行に配
され、かつ相互の対向面が同方向に移動するようにエン
ドレスに回動する対の鋳造ベルトと、この対の鋳造ベル
トの対向部両側に配されて該鋳造ベルトと同調して移動
する対のサイドダムとによって形成される鋳型内に、前
記対の鋳造ベルトの移動方向に対する上流側端部から溶
融金属を供給し、移動する対の鋳造ベルトの対向面と接
触させる一方、それら鋳造ベルトを裏面側から冷却し
て、該溶融金属を移動過程で順次凝固させて薄板状の鋳
片を連続的に作り出すベルト式連続鋳造方法において、
前記鋳型内を上流側の冷却領域と下流側の予熱領域とに
分け、その冷却領域では鋳造ベルトの冷却を行う一方、
予熱領域では鋳造ベルトの冷却は行わず、バックアップ
ロールを用いて対の鋳造ベルトそれぞれを鋳片に押し付
けて該鋳片の熱で加熱し、該予熱領域で対の鋳造ベルト
の温度を高めることを特徴とする。
【0007】また、上記鋳型内の冷却領域と予熱領域と
の間に、該冷却領域とは独立して鋳造ベルトの冷却およ
び冷却停止できる選択冷却領域を設け、その冷却領域で
は鋳造ベルトの冷却を常時行う一方、選択冷却領域では
鋳片の鋳造条件に応じて鋳造ベルトの冷却および冷却停
止を選択的に行うものとしても良い。
【0008】また、上記選択冷却領域と予熱領域との間
に対の鋳造ベルトの温度を計測する温度センサーを配
し、該温度センサーの出力に従って前記選択冷却領域に
おける冷却の0N/0FFを制御するものとされても良い。
【0009】上記本発明のベルト式連続鋳造方法では、
平行に配されて互の対向面が同方向に移動するようにエ
ンドレスに回動する対の鋳造ベルトと、この対の鋳造ベ
ルトの対向部両側に配されて同調移動する対のサイドダ
ムとで形成される鋳型内を、上流側の冷却領域と下流側
の予熱領域とに分け、上流側の冷却領域では鋳造ベルト
の冷却を行うので、その上流側端部から該鋳型内に供給
された溶融金属を移動過程で順次凝固させて薄板状の鋳
片を連続的に作り出すことができる。また、その下流側
の予熱領域では、鋳造ベルトの冷却は行わず、対の鋳造
ベルトそれぞれをバックアップロールによって鋳片に押
し付けて該鋳片の熱で加熱し、該予熱領域で対の鋳造ベ
ルトの温度を高めるので、当該鋳型領域での鋳造後に上
流側に回動して再び鋳型領域に進入する対の鋳造ベルト
の温度を、特別の加熱機構やエネルギーを付加すること
なく、効率良く予熱して溶融金属と接触する際の温度を
高めてベルト変形を抑制できる。
【0010】また、上記鋳型内の冷却領域と予熱領域と
の間に、該冷却領域とは独立して鋳造ベルトの冷却およ
び冷却停止できる選択冷却領域を設け、上流側の冷却領
域では鋳造ベルトの冷却を常時行う一方、続く選択冷却
領域では鋳片の鋳造条件に応じて鋳造ベルトの冷却・冷
却停止を選択的に行うことで、鋳造速度や鋳片サイズ等
の鋳造条件の変更に容易に対応して、安定した連続鋳造
を行うことができる。すなわち、該選択冷却領域での鋳
造ベルトの冷却は、鋳造速度や鋳片サイズ等の鋳造条件
によって選択し、つまり鋳造速度を速くしたり大きなサ
イズの鋳片を鋳造したりする場合には冷却を行い、逆に
鋳造速度を遅くしたり小さなサイズの鋳片を鋳造したり
する場合には冷却を停止することで、同一装置構成に
て、それら鋳造条件の変更に容易に対応して、安定した
連続鋳造を行うことができる。
【0011】また、上記選択冷却領域と予熱領域との間
に対の鋳造ベルトの温度を計測する温度センサーを配
し、該温度センサーの出力に従って前記選択冷却領域に
おける冷却の0N/0FFを制御することで、鋳片の冷却状態
の変動に対応して鋳造ベルトの冷却条件を自動的に調整
し、安定した連続鋳造を行うことができ、また、これに
より鋳造速度や鋳片サイズ等の鋳造条件の変更にも容易
に対応できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。〔図1〕は本発明の第1実施例に
用いた連続鋳造機の概要構成を模式的に示す正断面図で
ある。なお、この連続鋳造機は上方から溶融金属を供給
して下方から鋳片を送り出す縦型の鋳造方式をとるもの
である。
【0013】〔図1〕に示す本実施例の縦型連続鋳造機
では、対向して垂直方向に平行に配され、かつ相互の対
向面が同垂直下方向に移動するように、上下のプーリー
(1)で回動させられる対の鋳造ベルト(2) と、この対の
鋳造ベルト(2) の対向部両側に配されて該鋳造ベルト
(2) と同調して移動する図示省略の対のサイドダムとに
よって形成された鋳型内に、その上方に配置されたタン
ディシュ(10)の浸漬ノズル(10a) から溶融金属(M) を供
給し、下方に向けて移動する対の鋳造ベルト(2)それぞ
れの対向面と接触させて、該溶融金属(M) を移動過程で
順次凝固させて薄板状の鋳片(S) を連続的に作り出す。
【0014】一方、上記鋳型内は、上流側の冷却領域(C
Z)と下流側の予熱領域(PZ)とに分けており、その冷却領
域(CZ)では、該冷却領域(CZ)での鋳造ベルト(2) の裏面
側に交互に配設した複数の冷却水噴射ノズル(3) および
フィンロール(4) によって、各鋳造ベルト(2) の冷却を
行い、それら鋳造ベルト(2) に接触する溶融金属(M)の
凝固を促進させる。また、続く下流側の予熱領域(PZ)で
は、該予熱領域(PZ)での鋳造ベルト(2) の裏面側に、冷
却水噴射ノズル(3) およびフィンロール(4) に代わっ
て、外周に冷却水の流路を確保するための多数の溝を周
設したバックアップロール(5) を列設し、鋳造ベルト
(2) の冷却は行わず、それらバックアップロール(5) に
よって対の鋳造ベルト(2) それぞれを内方の鋳片(S) に
押し付け、その鋳片(S) の熱によって加熱することで、
該冷却領域(CZ)において、その上流側の冷却領域(CZ)で
冷却された鋳造ベルト(2) の温度を上昇させる。
【0015】〔図2〕は、本発明の第1実施例に用いた
別の連続鋳造機の概要構成を模式的に示す正断面図であ
る。なお、この連続鋳造機は1側方から溶融金属を供給
して他の1側方から鋳片を送り出す横型の鋳造方式をと
るもので、その鋳造方向が異なる点を除いて、〔図1〕
に示した縦型連続鋳造機と同じであるので、ここでは
〔図1〕と等価な各部に同符号を付してその説明を省略
し、差異点のみを要約して説明するものとする。
【0016】〔図2〕に示す本実施例の横型連続鋳造機
では、鋳型を形成する対の鋳造ベルト(2) が、相互の対
向面を横方向にし、かつ上流側を高位として傾斜して配
されている。そして、その上流側に配置されたタンディ
シュ(11)の側方に突設された射出型の浸漬ノズル(11a)
から上記鋳型内に溶融金属(M) を供給し、該溶融金属
(M) を移動過程で順次凝固させて薄板状の鋳片(S) を連
続的に作り出す。また、前記と同様に、鋳型内の冷却領
域(CZ)では、各鋳造ベルト(2) の冷却を行って溶融金属
(M) の凝固を促進させる一方、続く下流側の予熱領域(P
Z)では、各鋳造ベルト(2) の冷却は行わず、鋳片(S) の
熱によって上流側の冷却領域(CZ)で冷却された鋳造ベル
ト(2) の温度を上昇させる。
【0017】本実施例では、上記構成の2つの連続鋳造
機を用いてAl合金鋳片の連続鋳造を行った。その鋳造条
件は〔表1〕に示す通りである。ここで、鋳型内におけ
る冷却領域(CZ)と予熱領域(PZ)の長さは伝熱計算により
求めて設定した。また、比較のために鋳型領域全域にわ
たって鋳造ベルトを冷却する従来の縦型および横型連続
鋳造機を用いて同じAl合金薄スラブの連続鋳造を行っ
た。そして、それら鋳造において、鋳造ベルトの変形量
の計測と、鋳型領域に進入する直前の鋳造ベルトの温度
の接触温度計による測定とを行うと共に、得られた鋳片
の表面性状を調べた。それらの結果を〔表2〕に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】〔表−2〕に示すように、鋳型領域に進入
する直前の鋳造ベルトの温度は、比較例では鋳型領域全
域で冷却するため、鋳造速度等の条件は同じでも、かな
り低温になっており、これに対して、本実施では縦型・
横型両方式とも 110℃程度まで予熱されることが確認さ
れた。また、鋳型内の予熱領域で鋳造ベルトを予熱する
本実施では、予熱を行わない比較例に比べてベルト変形
量は少なく、かつ得られた鋳片の表面性状も良好であっ
た。
【0021】ここで、本発明方法を適用するに当たって
懸念されたのは、鋳型内の予熱領域で鋳片表面が再加熱
されることで起こる、いわゆる発汗による表面性状の悪
化であったが、本実施例で得られた鋳片の表面に発汗は
認められず、これにより、鋳型内での冷却領域と予熱領
域の長さを慎重かつ適切に選べば、該鋳型領域の下流側
で冷却を停止しても発汗は起こらないことが確認され
た。更に、本実施例で得られた鋳片の表面性状は、前述
の鋳型領域への進入直前の鋳造ベルトを赤外線ヒータで
予熱する従来技術によって得られた鋳片と比較しても、
なんら遜色がなく、しかも本実施例の使用冷却水量・消
費電力は、従来通りの冷却方式をとる上記比較例および
赤外線ヒータを用いる前述の従来技術による鋳造で使用
される量よりも格段に少なく済んだ。そして、これら結
果から、鋳型領域の下流側にて鋳片の熱によって鋳造ベ
ルトを予熱することで、特別の加熱機構やエネルギーを
付加することなく、鋳型領域に進入して溶融金属と接触
する際の温度を高めてベルト変形を抑制する本発明の優
れた効果を確認することができた。
【0022】なお、上記実施例の連続鋳造機では、予熱
領域のバックアップローラとして、外周に多数の溝を周
設したロールを用いたが、このバックアップローラは溝
のない平ロールとされても良い。また、冷却領域での鋳
造ベルトの冷却手段として、冷却水噴射ノズルおよびフ
ィンロールを用いたが、これは1例であって、その鋳造
ベルトを裏面側から効果的に冷却できるものであれば、
例えば、内部に冷却水路を設けた冷却パットを用いて良
いことは言うまでもない。
【0023】〔図3〕は本発明の第2実施例の縦型連続
鋳造機の概要構成を模式的に示す正断面図である。な
お、本実施例の縦型連続鋳造機は、鋳型内の冷却構成が
1部異なる点を除いて、〔図1〕に示した第1実施例の
縦型連続鋳造機と同じであるので、ここでは〔図1〕と
等価な各部に同符号を付してその説明を省略し、差異点
のみを要約して説明するものとする。
【0024】〔図3〕に示す本実施例の横型連続鋳造機
では、鋳型内の冷却領域(CZ)と予熱領域(PZ)の間に選択
冷却領域(SZ)を設け、更に、この選択冷却領域(SZ)と予
熱領域(PZ)の間に鋳造ベルト(2) の温度を計測する温度
センサー(6) を配している。そして、鋳型内の上流側の
冷却領域(CZ)には、内部に冷却水路を設けた冷却パット
(7) を複数配しており、それら冷却パット(7) によって
該冷却領域(CZ)での鋳造ベルト(2) を裏面側から適宜時
点で冷却するものとされている。一方、その冷却領域(C
Z)に続く選択冷却領域(SZ)には、該冷却領域(CZ)の冷却
パット(7) とは独立した図示省略の制御系のもとで冷却
水の供給を受ける冷却パット(7')を複数配しており、そ
れら冷却パット(7')によって該選択冷却領域(SZ)での鋳
造ベルト(2) を裏面側から任意時点で冷却するものとさ
れている。更に、この選択冷却領域(SZ)の冷却パット
(7')の制御系は、温度センサー(6)に接続されており、
その温度センサー(6) の出力に従って該選択冷却領域(S
Z)の冷却パット(7')への冷却水供給の0N/0FFを制御する
ものとされている。
【0025】〔図4〕は本発明の第3実施例の横型連続
鋳造機の概要構成を模式的に示す正断面図である。な
お、本実施例の縦型連続鋳造機は、鋳型内の冷却構成が
1部異なる点を除いて、〔図2〕示した第1実施例の横
型連続鋳造機と同じであるので、ここでは〔図1〕と等
価な各部に同符号を付してその説明を省略し、差異点の
みを要約して説明するものとする。
【0026】〔図4〕に示す本実施例の横型連続鋳造機
では、鋳型内の冷却領域(CZ)と予熱領域(PZ)の間に選択
冷却領域(SZ)を設け、更に、この選択冷却領域(SZ)と予
熱領域(PZ)の間に鋳造ベルト(2) の温度を計測する温度
センサー(6) を配している。そして、上記第3実施例の
縦型連続鋳造機と同様に、鋳型内の上流側の冷却領域(C
Z)では、該冷却領域(CZ)での鋳造ベルト(2) を、その裏
面側に複数配した冷却パット(7) よって、常時冷却する
一方、続く選択冷却領域(SZ)では、その裏面側に複数配
され、かつ温度センサーの出力に従って冷却水供給の0N
/0FFを制御される冷却パット(7')によって任意時点で冷
却できるようにされている。
【0027】上記第2および第3実施例の縦型および横
型連続鋳造機では、前記第1実施例での連続鋳造と同様
に、下流側の予熱領域において鋳片の熱で鋳造ベルトを
予熱し、鋳型領域に進入して溶融金属と接触する際の該
鋳造ベルトの温度を高めてベルト変形を抑制できる。更
に、上流側の冷却領域では鋳造ベルトの冷却を常時行う
一方、続く選択冷却領域では鋳片の鋳造条件に応じて鋳
造ベルトの冷却・冷却停止を選択的に行うことで、すな
わち、鋳造速度を速めた時や大きなサイズの鋳片を鋳造
するときには冷却を行い、逆に鋳造速度を遅くした時や
小さなサイズの鋳片を鋳造するときには冷却を停止する
ことで、同一装置構成にて、それら鋳造条件の変更に容
易に対応して、安定した連続鋳造を行うことができる。
また、下流側の予熱領域に向かう鋳造ベルトの温度を計
測し、その測定値に基づいて選択冷却領域における冷却
の0N/0FFを制御することで、鋳片の冷却状態の変動に対
応して鋳造ベルトの冷却条件を自動的に調整し、より安
定した連続鋳造を行うことができ、また、これにより鋳
造速度や鋳片サイズ等の鋳造条件の変更にも容易に対応
できる。
【0028】なお、上記第3および第4実施例の縦型お
よび横型連続鋳造機では、冷却領域および選択冷却領域
での鋳造ベルトの冷却手段として、内部に冷却水路を設
けた冷却パットを用いたが、これは1例であって、その
鋳造ベルトを裏面側から効果的に冷却できるものであれ
ば、例えば、前記第1実施例例での縦型および横型連続
鋳造機と同様の冷却水噴射ノズルおよびフィンロールを
用いて良いことは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係るベル
ト式連続鋳造方法によれば、鋳型領域での鋳造後に上流
側に回動して再び鋳型領域に進入する対の鋳造ベルト
を、特別の加熱機構やエネルギーを付加することなく、
効率良く予熱して溶融金属と接触する際の温度を高めて
ベルト変形を抑制でき、よって鋳片の品質の安定化を経
済的に達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に用いた縦型連続鋳造機の
概要構成を模式的に示す正断面図である。
【図2】本発明の第1実施例に用いた別の横型連続鋳造
機の概要構成を模式的に示す正断面図である。
【図3】本発明の第2実施例の縦型連続鋳造機の概要構
成を模式的に示す正断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の横型連続鋳造機の概要構
成を模式的に示す正断面図である。
【図5】従来のベルト式連続鋳造機の概要構成を模式的
に示す正断面面である。
【符号の説明】
(1) --プーリー、(2) --鋳造ベルト、(3) --冷却水噴射
ノズル、(4) --フィンロール、(5) --バックアップロー
ル、(6) --温度センサー、(7) --冷却パット、(7')--冷
却パット、(10)--タンディシュ、(10a) --浸漬ノズル、
(11)--タンディシュ、(11a) --浸漬ノズル、(CZ)--冷却
領域、(PZ)--予熱領域、(SZ)--選択冷却領域、(M) --溶
融金属、(S) --鋳片。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 11/22 B22D 11/22 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向して平行に配され、かつ相互の対向
    面が同方向に移動するようにエンドレスに回動する対の
    鋳造ベルトと、この対の鋳造ベルトの対向部両側に配さ
    れて該鋳造ベルトと同調して移動する対のサイドダムと
    によって形成される鋳型内に、前記対の鋳造ベルトの移
    動方向に対する上流側端部から溶融金属を供給し、移動
    する対の鋳造ベルトの対向面と接触させる一方、それら
    鋳造ベルトを裏面側から冷却して、該溶融金属を移動過
    程で順次凝固させて薄板状の鋳片を連続的に作り出すベ
    ルト式連続鋳造方法において、前記鋳型内を上流側の冷
    却領域と下流側の予熱領域とに分け、その冷却領域では
    鋳造ベルトの冷却を行う一方、予熱領域では鋳造ベルト
    の冷却は行わず、バックアップロールを用いて対の鋳造
    ベルトそれぞれを鋳片に押し付けて該鋳片の熱で加熱
    し、該予熱領域で対の鋳造ベルトの温度を高めることを
    特徴とするベルト式連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 前記鋳型内の冷却領域と予熱領域との間
    に、該冷却領域とは独立して鋳造ベルトの冷却および冷
    却停止できる選択冷却領域を設け、その冷却領域では鋳
    造ベルトの冷却を常時行う一方、選択冷却領域では鋳片
    の鋳造条件に応じて鋳造ベルトの冷却および冷却停止を
    選択的に行う請求項1記載のベルト式連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 前記選択冷却領域と予熱領域との間に対
    の鋳造ベルトの温度を計測する温度センサーを配し、該
    温度センサーの出力に従って前記選択冷却領域における
    冷却の0N/0FFを制御する請求項2記載のベルト式連続鋳
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013178478A1 (de) * 2012-06-01 2013-12-05 Sms Siemag Ag VERFAHREN ZUM BETRIEB EINES TRANSPORTBANDES EINER BANDGIEßANLAGE SOWIE BANDGIEßANLAGE
JP2014530763A (ja) * 2012-03-22 2014-11-20 ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. 金属スラブを鋳造する方法および装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014530763A (ja) * 2012-03-22 2014-11-20 ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. 金属スラブを鋳造する方法および装置
WO2013178478A1 (de) * 2012-06-01 2013-12-05 Sms Siemag Ag VERFAHREN ZUM BETRIEB EINES TRANSPORTBANDES EINER BANDGIEßANLAGE SOWIE BANDGIEßANLAGE

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