JPH07276006A - 双ベルト式連続鋳造方法 - Google Patents
双ベルト式連続鋳造方法Info
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- JPH07276006A JPH07276006A JP6534294A JP6534294A JPH07276006A JP H07276006 A JPH07276006 A JP H07276006A JP 6534294 A JP6534294 A JP 6534294A JP 6534294 A JP6534294 A JP 6534294A JP H07276006 A JPH07276006 A JP H07276006A
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- continuous casting
- casting
- slab
- cast
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Abstract
(57)【要約】
【目的】双ベルト式連続鋳造方法において、アルミナ系
の介在物集積帯の生成を効率的に抑制して、表面欠陥の
ない鋳片を鋳造できる双ベルト式連続鋳造方法を提供す
る。 【構成】未凝固部−湾曲型の双ベルト式連続鋳造連続鋳
造機により、薄スラブ鋳片を連続鋳造するに際して、鋳
型下方の垂直部長さＨ(cm)，鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ(c
m)，薄スラブ鋳片厚Ｄ(cm)，鋳造速度Ｖ(m/min) で決ま
る欠陥防止指数Ｉが０．１８５以上になる設備仕様、鋳
造条件で連続鋳造することを特徴とする。ここで、欠陥
防止指数Ｉ＝（１．６９４２＋０．０８６７＊Ｄ＋０．
００１２８３＊Ｈ−０．０７７６５＊Ｖ＋０．０００６
０１９＊Ｒ）／Ｄで表される。
の介在物集積帯の生成を効率的に抑制して、表面欠陥の
ない鋳片を鋳造できる双ベルト式連続鋳造方法を提供す
る。 【構成】未凝固部−湾曲型の双ベルト式連続鋳造連続鋳
造機により、薄スラブ鋳片を連続鋳造するに際して、鋳
型下方の垂直部長さＨ(cm)，鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ(c
m)，薄スラブ鋳片厚Ｄ(cm)，鋳造速度Ｖ(m/min) で決ま
る欠陥防止指数Ｉが０．１８５以上になる設備仕様、鋳
造条件で連続鋳造することを特徴とする。ここで、欠陥
防止指数Ｉ＝（１．６９４２＋０．０８６７＊Ｄ＋０．
００１２８３＊Ｈ−０．０７７６５＊Ｖ＋０．０００６
０１９＊Ｒ）／Ｄで表される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼製造の分野で鋼
（炭素鋼、ステンレス鋼等）の連続鋳造方法として用い
られる双ベルト式連続鋳造方法において、特に鋼帯表面
欠陥の原因になる、アルミナ系介在物集積帯の生成を抑
制する鋳造方法に関するものである。
（炭素鋼、ステンレス鋼等）の連続鋳造方法として用い
られる双ベルト式連続鋳造方法において、特に鋼帯表面
欠陥の原因になる、アルミナ系介在物集積帯の生成を抑
制する鋳造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、鉄鋼の連続鋳造の分野では、鋳片
の薄肉化、鋳造の高速化要請が高まってきており、この
要請に応えるものとして、例えば、鋳型に無端状に移動
する一対のベルトと無端状に移動する一対の移動短辺ブ
ロックを用いる双ベルト式連続鋳造方法の開発が進んで
いる。
の薄肉化、鋳造の高速化要請が高まってきており、この
要請に応えるものとして、例えば、鋳型に無端状に移動
する一対のベルトと無端状に移動する一対の移動短辺ブ
ロックを用いる双ベルト式連続鋳造方法の開発が進んで
いる。
【０００３】この双ベルト式連続鋳造機においては、例
えば図４に示すように、鋳型ｍが、３つのプーリーｐ
ａ，ｐｂ，ｐｃに巻かれ、無端状に移動する、冷却構造
ｗを備えた一対の金属ベルトｂａ，ｂｂと、この一対の
金属ベルト間においてその側端部近傍で無端状に移動す
る一対の移動短辺ブロックｃａ，ｃｂで形成されてお
り、この鋳型内に、タンディッシュ１ｄから注入ノズル
ｅを介して溶鋼ｓを注入し、この鋳型で冷却、凝固し、
未凝固状態で支持ロールｒにより垂直−湾曲−水平支持
しながら引き抜き、薄鋳片ｓｃを鋳造するように構成さ
れている（例えば特開平１−２５４３５４号公報参
照）。
えば図４に示すように、鋳型ｍが、３つのプーリーｐ
ａ，ｐｂ，ｐｃに巻かれ、無端状に移動する、冷却構造
ｗを備えた一対の金属ベルトｂａ，ｂｂと、この一対の
金属ベルト間においてその側端部近傍で無端状に移動す
る一対の移動短辺ブロックｃａ，ｃｂで形成されてお
り、この鋳型内に、タンディッシュ１ｄから注入ノズル
ｅを介して溶鋼ｓを注入し、この鋳型で冷却、凝固し、
未凝固状態で支持ロールｒにより垂直−湾曲−水平支持
しながら引き抜き、薄鋳片ｓｃを鋳造するように構成さ
れている（例えば特開平１−２５４３５４号公報参
照）。
【０００４】従来、このような未凝固部−湾曲型の双ベ
ルト式連続鋳造機による連続鋳造においては、未凝固状
態での湾曲部通過に起因して、鋳造して得られる鋳片の
上面表層部にアルミナ系介在物集積帯が捕捉されやす
く、この鋳片を圧延して鋼帯を製造した場合に、鋼帯表
面に疵が発生するとの知見がある。しかし、どのような
条件で鋳造すれば鋼帯製品で表面欠陥となる位置での介
在物集積帯の生成を抑制できるかについては、明確な対
策は開示されていない。
ルト式連続鋳造機による連続鋳造においては、未凝固状
態での湾曲部通過に起因して、鋳造して得られる鋳片の
上面表層部にアルミナ系介在物集積帯が捕捉されやす
く、この鋳片を圧延して鋼帯を製造した場合に、鋼帯表
面に疵が発生するとの知見がある。しかし、どのような
条件で鋳造すれば鋼帯製品で表面欠陥となる位置での介
在物集積帯の生成を抑制できるかについては、明確な対
策は開示されていない。
【０００５】従来、介在物に起因する製品欠陥の発生を
防止するための方法として、例えば、特開平５−７６９
９３号「冷間圧延炭素鋼スラブの連続鋳造方法」では、
凝固シェルへの介在物捕捉を防止するために、２０ｍ以
上の垂直部を持つ連続鋳造機を使用すること、メニスカ
スから１．５ｍ以内の位置で、電磁撹拌すること等が提
案されている。しかし、この方法では、過大な設備を必
要とし、コスト高になる。
防止するための方法として、例えば、特開平５−７６９
９３号「冷間圧延炭素鋼スラブの連続鋳造方法」では、
凝固シェルへの介在物捕捉を防止するために、２０ｍ以
上の垂直部を持つ連続鋳造機を使用すること、メニスカ
スから１．５ｍ以内の位置で、電磁撹拌すること等が提
案されている。しかし、この方法では、過大な設備を必
要とし、コスト高になる。
【０００６】また、特開平１−１８０７５３号公報で
は、鋳型内の溶鋼面に溶融フラックスを供給し、鋳型内
に浮遊する介在物を吸収、溶解して系外に排出すること
が提案されている。しかし、この方法では、高速度で鋳
造する場合、溶融フラックスそのものが、溶鋼内に巻き
込まれて鋳造され、鋳片の欠陥の原因になる。このよう
に、従来法においては、鋳片表層部の介在物集積帯の生
成に起因する鋼帯表面疵の発生を効率的にかつ十分に抑
制することは困難である。
は、鋳型内の溶鋼面に溶融フラックスを供給し、鋳型内
に浮遊する介在物を吸収、溶解して系外に排出すること
が提案されている。しかし、この方法では、高速度で鋳
造する場合、溶融フラックスそのものが、溶鋼内に巻き
込まれて鋳造され、鋳片の欠陥の原因になる。このよう
に、従来法においては、鋳片表層部の介在物集積帯の生
成に起因する鋼帯表面疵の発生を効率的にかつ十分に抑
制することは困難である。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、双ベルト式
連続鋳造機による連続鋳造方法において、アルミナ系の
介在物集積帯の位置を制御して、製品表面欠陥とならな
い鋳片を鋳造し、これを圧延して得られる鋼帯の品質を
向上できる双ベルト式連続鋳造方法を提供する。
連続鋳造機による連続鋳造方法において、アルミナ系の
介在物集積帯の位置を制御して、製品表面欠陥とならな
い鋳片を鋳造し、これを圧延して得られる鋼帯の品質を
向上できる双ベルト式連続鋳造方法を提供する。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳片の速度に
同期して無端状に移動する一対のベルトと、複数のブロ
ックからなる一対の移動短辺ブロックで形成された鋳型
を用いた、未凝固−湾曲型連続鋳造機により、薄スラブ
鋳片を連続鋳造するに際して、鋳型下方の垂直部長さＨ
（cm），鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ（cm），薄スラブ鋳片
厚Ｄ（cm），鋳造速度Ｖ（ｍ/min）で決まる欠陥防止指
数Ｉが０．１８５以上になる設備仕様、鋳造条件で連続
鋳造することを特徴とする双ベルト式連続鋳造方法であ
る。ここで、欠陥防止指数Ｉは、 Ｉ＝（１．６９４２＋０．０８６７＊Ｄ＋０．００１２
８３＊Ｈ−０．０７７６５＊Ｖ＋０．０００６０１９＊
Ｒ）／Ｄで表される。
同期して無端状に移動する一対のベルトと、複数のブロ
ックからなる一対の移動短辺ブロックで形成された鋳型
を用いた、未凝固−湾曲型連続鋳造機により、薄スラブ
鋳片を連続鋳造するに際して、鋳型下方の垂直部長さＨ
（cm），鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ（cm），薄スラブ鋳片
厚Ｄ（cm），鋳造速度Ｖ（ｍ/min）で決まる欠陥防止指
数Ｉが０．１８５以上になる設備仕様、鋳造条件で連続
鋳造することを特徴とする双ベルト式連続鋳造方法であ
る。ここで、欠陥防止指数Ｉは、 Ｉ＝（１．６９４２＋０．０８６７＊Ｄ＋０．００１２
８３＊Ｈ−０．０７７６５＊Ｖ＋０．０００６０１９＊
Ｒ）／Ｄで表される。
【０００９】
【作用】本発明においては、双ベルト式連続鋳造方法に
おいて、鋳片表面のアルミナ系介在物集積帯の位置を制
御することにより、圧延をして、アルミナ径介在物起因
の鋼帯製品欠陥を発生させない鋳片を安定鋳造すること
ができる。
おいて、鋳片表面のアルミナ系介在物集積帯の位置を制
御することにより、圧延をして、アルミナ径介在物起因
の鋼帯製品欠陥を発生させない鋳片を安定鋳造すること
ができる。
【００１０】以下に本発明について説明する。湾曲型連
続鋳造機で鋳造した鋳片には、特徴として鋳片上面表層
近くに、介在物集積帯が生成される。この生成位置が表
層から特定の深さより浅い（表層に近い）場合には、圧
延して鋼帯製品を製造した際に表面疵となる。特定の深
さは鋳片厚によって決まる。
続鋳造機で鋳造した鋳片には、特徴として鋳片上面表層
近くに、介在物集積帯が生成される。この生成位置が表
層から特定の深さより浅い（表層に近い）場合には、圧
延して鋼帯製品を製造した際に表面疵となる。特定の深
さは鋳片厚によって決まる。
【００１１】本発明者等は、双ベルト式連続鋳造方法に
より鋳片を鋳造し、アルミナ径介在物の発生メカニズム
と、介在物集積位置と鋼帯表面疵発生の関係をを解析し
た。図１（ａ）は、鋳造速度７ｍ/minで鋳造した厚さ５
０mmの薄スラブ鋳片における厚み方向のアルミナ介在物
指数分布を示したもので、アルミナ系介在物は鋳片中央
部に集積している。また図１（ｂ）は、表面疵が発生し
ている従来の湾曲型一般連続鋳造機による厚さが２５０
mmの鋳片を鋳造速度１．５ｍ/minで鋳造した場合の厚み
方向のアルミナ介在物指数分布を示したもので、アルミ
ナ系介在物は図２に示すように、厚み５０mmの薄スラブ
鋳片の場合に比し大きく表面側に集積している。
より鋳片を鋳造し、アルミナ径介在物の発生メカニズム
と、介在物集積位置と鋼帯表面疵発生の関係をを解析し
た。図１（ａ）は、鋳造速度７ｍ/minで鋳造した厚さ５
０mmの薄スラブ鋳片における厚み方向のアルミナ介在物
指数分布を示したもので、アルミナ系介在物は鋳片中央
部に集積している。また図１（ｂ）は、表面疵が発生し
ている従来の湾曲型一般連続鋳造機による厚さが２５０
mmの鋳片を鋳造速度１．５ｍ/minで鋳造した場合の厚み
方向のアルミナ介在物指数分布を示したもので、アルミ
ナ系介在物は図２に示すように、厚み５０mmの薄スラブ
鋳片の場合に比し大きく表面側に集積している。
【００１２】本発明者らは、上記鋳片を圧延して、３mm
厚の鋼帯製品を製造した場合に、図１（ｂ）の鋳片で
は、製品欠陥はなく、図１（ａ）の鋳片では製品欠陥が
発生することを知見した。本発明は、薄スラブ鋳片を双
ベルト式連続鋳造機で鋳造するに際して鋼帯表面欠陥を
発生しない、アルミナ介在物集積帯の位置を得るための
連続鋳造機の仕様、鋳造条件を特定することを着想し、
その最適特定範囲を見い出だし、本発明を完成するに至
った。ここでいう、連続鋳造機仕様とは、鋳型直下で未
凝固状態の薄スラブ鋳片を垂直支持する垂直部の長さＨ
（cm），未凝固状態の鋳片を湾曲支持する湾曲部の湾曲
半径（鋳造半径）Ｒ（cm）を指し、鋳造条件とは、薄ス
ラブ鋳片厚Ｄ（cm），鋳造速度Ｖ（ｍ/min）を指す。
厚の鋼帯製品を製造した場合に、図１（ｂ）の鋳片で
は、製品欠陥はなく、図１（ａ）の鋳片では製品欠陥が
発生することを知見した。本発明は、薄スラブ鋳片を双
ベルト式連続鋳造機で鋳造するに際して鋼帯表面欠陥を
発生しない、アルミナ介在物集積帯の位置を得るための
連続鋳造機の仕様、鋳造条件を特定することを着想し、
その最適特定範囲を見い出だし、本発明を完成するに至
った。ここでいう、連続鋳造機仕様とは、鋳型直下で未
凝固状態の薄スラブ鋳片を垂直支持する垂直部の長さＨ
（cm），未凝固状態の鋳片を湾曲支持する湾曲部の湾曲
半径（鋳造半径）Ｒ（cm）を指し、鋳造条件とは、薄ス
ラブ鋳片厚Ｄ（cm），鋳造速度Ｖ（ｍ/min）を指す。
【００１３】本発明では、薄スラブ鋳片（鋼帯）に欠陥
を発生させない連続鋳造機の仕様、鋳造条件に基づい
て、欠陥防止指数を見い出だし、鋳型直下で未凝固状態
の薄スラブ鋳片を垂直支持する垂直部の長さＨ（cm），
未凝固状態の鋳片を湾曲支持する湾曲部の湾曲半径（鋳
造半径）Ｒ（cm）をコントロール（設定，変更）して、
この欠陥防止指数が特定範囲になるようにすることを特
徴としている。本発明でいう欠陥防止指数Ｉは、 Ｉ＝（１．６９４２＋０．０８６７＊Ｄ＋０．００１２
８３＊Ｈ−０．０７７６５＊Ｖ＋０．０００６０１９＊
Ｒ）／Ｄ で表される。
を発生させない連続鋳造機の仕様、鋳造条件に基づい
て、欠陥防止指数を見い出だし、鋳型直下で未凝固状態
の薄スラブ鋳片を垂直支持する垂直部の長さＨ（cm），
未凝固状態の鋳片を湾曲支持する湾曲部の湾曲半径（鋳
造半径）Ｒ（cm）をコントロール（設定，変更）して、
この欠陥防止指数が特定範囲になるようにすることを特
徴としている。本発明でいう欠陥防止指数Ｉは、 Ｉ＝（１．６９４２＋０．０８６７＊Ｄ＋０．００１２
８３＊Ｈ−０．０７７６５＊Ｖ＋０．０００６０１９＊
Ｒ）／Ｄ で表される。
【００１４】これらの各数値は、多数の実験からアルミ
ナ系介在物起因の鋼帯製品表面欠陥と介在物集積位置戸
の関係を整理して、前記連続鋳造機仕様、鋳造条件から
求められたものである。図２は、欠陥防止指数と、鋳片
を熱間圧延して得られた鋼帯におけるアルミナ介在物起
因の表面欠陥との関係を示したもので、欠陥防止指数を
０．１８５以上にした場合に、鋼帯にアルミナ介在物起
因の表面欠陥が発生しないことを示している。
ナ系介在物起因の鋼帯製品表面欠陥と介在物集積位置戸
の関係を整理して、前記連続鋳造機仕様、鋳造条件から
求められたものである。図２は、欠陥防止指数と、鋳片
を熱間圧延して得られた鋼帯におけるアルミナ介在物起
因の表面欠陥との関係を示したもので、欠陥防止指数を
０．１８５以上にした場合に、鋼帯にアルミナ介在物起
因の表面欠陥が発生しないことを示している。
【００１５】この欠陥防止指数は、鋳造対象となる鋼種
の範囲、鋳型下方の垂直部長さＨ、鋳片湾曲部の湾曲半
径（鋳造半径）Ｒ，鋳片サイズ（厚みＤ）範囲に応じて
設定されるが、本発明では、これらの設定条件は、予め
欠陥防止指数Ｉが０．１８５以上になるように考慮す
る。欠陥防止指数は、鋳片でのアルミナ系介在物の集積
位置と鋳片表面との距離を指数化したもので、この指数
が小さいことは介在物集積位置が相対的に鋳片表面に近
い位置に存在することを示す。この欠陥防止指数が上限
値０．１８５より小さい場合は、圧延した場合に鋼帯製
品表面にアルミナ系介在物が現れ、鋼帯製品表面欠陥と
なる。
の範囲、鋳型下方の垂直部長さＨ、鋳片湾曲部の湾曲半
径（鋳造半径）Ｒ，鋳片サイズ（厚みＤ）範囲に応じて
設定されるが、本発明では、これらの設定条件は、予め
欠陥防止指数Ｉが０．１８５以上になるように考慮す
る。欠陥防止指数は、鋳片でのアルミナ系介在物の集積
位置と鋳片表面との距離を指数化したもので、この指数
が小さいことは介在物集積位置が相対的に鋳片表面に近
い位置に存在することを示す。この欠陥防止指数が上限
値０．１８５より小さい場合は、圧延した場合に鋼帯製
品表面にアルミナ系介在物が現れ、鋼帯製品表面欠陥と
なる。
【００１６】本発明は、連続鋳造機の設計段階でも適用
されるが、連続鋳造機の鋳型下方の垂直部長さＨ（c
m），鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ（cm）等の連続鋳造機仕
様は、固定条件になる場合が多く、また、鋳片サイズ
（薄スラブ鋳片厚Ｄ）が決まれば、実操業において本発
明を適用する場合、鋳造速度を変更して、欠陥防止指数
Ｉを０．１８５以上にする。最近では、鋳片幅可変、鋳
型交換、鋳造半径の変更等が行える連続鋳造機も提案さ
れており、このような連続鋳造機を用いて、連続鋳造を
行う場合は、鋳造速度だけではなく、鋳型下方の垂直部
長さＨ（cm），鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ（cm）を変更す
ることもあり、いずれの場合も欠陥防止指数Ｉが０．１
８５以上になるように変更する。
されるが、連続鋳造機の鋳型下方の垂直部長さＨ（c
m），鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ（cm）等の連続鋳造機仕
様は、固定条件になる場合が多く、また、鋳片サイズ
（薄スラブ鋳片厚Ｄ）が決まれば、実操業において本発
明を適用する場合、鋳造速度を変更して、欠陥防止指数
Ｉを０．１８５以上にする。最近では、鋳片幅可変、鋳
型交換、鋳造半径の変更等が行える連続鋳造機も提案さ
れており、このような連続鋳造機を用いて、連続鋳造を
行う場合は、鋳造速度だけではなく、鋳型下方の垂直部
長さＨ（cm），鋳片曲げ部の曲率半径Ｒ（cm）を変更す
ることもあり、いずれの場合も欠陥防止指数Ｉが０．１
８５以上になるように変更する。
【００１７】
【実施例１】以下に本発明の実施例を説明する。図３
は、本発明を実施した双ベルト式連続鋳造インライン熱
間仕上げ圧延プロセスの概要を示す。まず、この双ベル
ト式連続鋳造機では、タンディッシュ１へ溶鋼２を供給
し、タンディッシュ１内に、溶鋼２がある程度溜った時
点で、タンディッシュ１に設置したスライディングノズ
ル３を操作し、溶鋼２を注入ノズル４を介して、２つの
プーリー５ａ，５ｂと張力制御装置６で位置制御される
張力調整プーリー５ｃ間に巻かれ無端状に回転移動する
一対のベルト７ａ，７ｂとこの一対のベルトの両側端部
間で無端状に移動する多数のブロックからなる一対の移
動短辺ブロック８ａ，８ｂで形成される鋳型９に注入す
る。
は、本発明を実施した双ベルト式連続鋳造インライン熱
間仕上げ圧延プロセスの概要を示す。まず、この双ベル
ト式連続鋳造機では、タンディッシュ１へ溶鋼２を供給
し、タンディッシュ１内に、溶鋼２がある程度溜った時
点で、タンディッシュ１に設置したスライディングノズ
ル３を操作し、溶鋼２を注入ノズル４を介して、２つの
プーリー５ａ，５ｂと張力制御装置６で位置制御される
張力調整プーリー５ｃ間に巻かれ無端状に回転移動する
一対のベルト７ａ，７ｂとこの一対のベルトの両側端部
間で無端状に移動する多数のブロックからなる一対の移
動短辺ブロック８ａ，８ｂで形成される鋳型９に注入す
る。
【００１８】ベルト７ａ，７ｂは、鋳型９の長辺を形成
するものであり、溶鋼に接触する位置の裏面は、冷却函
１０内に流れる冷却水により冷却するように構成されて
おり、また、多数の移動短辺ブロック８ａ，８ｂは鋳型
９の短辺を形成するもので、無端状に移動するチェーン
１１に連結リンク（図示省略）を介して連結されガイド
レール１２に沿って移動し、移動過程においてその移動
路に沿って配置された冷却装置１３によって冷却された
後溶鋼に接触するように構成されている。
するものであり、溶鋼に接触する位置の裏面は、冷却函
１０内に流れる冷却水により冷却するように構成されて
おり、また、多数の移動短辺ブロック８ａ，８ｂは鋳型
９の短辺を形成するもので、無端状に移動するチェーン
１１に連結リンク（図示省略）を介して連結されガイド
レール１２に沿って移動し、移動過程においてその移動
路に沿って配置された冷却装置１３によって冷却された
後溶鋼に接触するように構成されている。
【００１９】溶鋼２は、この冷却されたベルト７ａ，７
ｂの稼働面に接して冷却され抜熱されて凝固し、鋳型９
の下方に配設した支持ロール１４によって垂直部（長さ
Ｈ）を経て湾曲部（湾曲部半径Ｒ）で挟持・引き抜か
れ、薄肉鋳片１５として搬出され、保熱炉１６を経てイ
ンライン熱間圧延機１７に導かれ、熱間圧延され、鋼帯
１８になる。
ｂの稼働面に接して冷却され抜熱されて凝固し、鋳型９
の下方に配設した支持ロール１４によって垂直部（長さ
Ｈ）を経て湾曲部（湾曲部半径Ｒ）で挟持・引き抜か
れ、薄肉鋳片１５として搬出され、保熱炉１６を経てイ
ンライン熱間圧延機１７に導かれ、熱間圧延され、鋼帯
１８になる。
【００２０】このように構成された双ベルト式連続鋳造
インライン熱間圧延プロセスにおいて、低炭素鋼の薄鋳
片の連続鋳造を実施し、得られた薄スラブ鋳片から、薄
鋳片スラブをインラインで熱間圧延して得られた鋼帯の
表面欠陥発生状況について、本発明の範囲内の場合と、
本発明の範囲外の場合の確認実験を行った。この鋼帯表
面での欠陥発生状況は目視によって確認した。なお、従
来例において、厚み２５０mmのスラブ鋳片を用いている
ものについては、連続鋳造後熱間粗圧延機を経て熱間仕
上げ圧延して鋼帯を製造した。
インライン熱間圧延プロセスにおいて、低炭素鋼の薄鋳
片の連続鋳造を実施し、得られた薄スラブ鋳片から、薄
鋳片スラブをインラインで熱間圧延して得られた鋼帯の
表面欠陥発生状況について、本発明の範囲内の場合と、
本発明の範囲外の場合の確認実験を行った。この鋼帯表
面での欠陥発生状況は目視によって確認した。なお、従
来例において、厚み２５０mmのスラブ鋳片を用いている
ものについては、連続鋳造後熱間粗圧延機を経て熱間仕
上げ圧延して鋼帯を製造した。
【００２１】この結果を従来の場合または、本発明の範
囲外の場合とともに表２に示す。鋳造および圧延は以下
に示す条件を採用した。 （１）連続鋳造条件 連続鋳造機仕様 垂直部長さＨ：０〜３００mm 湾曲部半径（鋳造半径）Ｒ：３００〜１０５０cm 鋼種：炭素鋼（成分組成を表１に示す） 鋳造温度：１５３０〜１５７０℃ 鋳造速度Ｖ：１〜１５ｍ/min 鋳片寸法：厚みＤ ５０〜１００mm×幅１３００mm ベルト 材質：炭素鋼 寸法：厚み１．２mm×幅１５００mm 冷却：裏面に冷却水散布 移動短辺ブロック 材質：銅 寸法：５０〜１００mm×１００mm×５０mm 冷却条件：外部から冷却水散布 （２）圧延条件 鋼帯寸法：厚み１．２〜４mm×幅１３００mm 圧延温度：９００〜１０００℃
囲外の場合とともに表２に示す。鋳造および圧延は以下
に示す条件を採用した。 （１）連続鋳造条件 連続鋳造機仕様 垂直部長さＨ：０〜３００mm 湾曲部半径（鋳造半径）Ｒ：３００〜１０５０cm 鋼種：炭素鋼（成分組成を表１に示す） 鋳造温度：１５３０〜１５７０℃ 鋳造速度Ｖ：１〜１５ｍ/min 鋳片寸法：厚みＤ ５０〜１００mm×幅１３００mm ベルト 材質：炭素鋼 寸法：厚み１．２mm×幅１５００mm 冷却：裏面に冷却水散布 移動短辺ブロック 材質：銅 寸法：５０〜１００mm×１００mm×５０mm 冷却条件：外部から冷却水散布 （２）圧延条件 鋼帯寸法：厚み１．２〜４mm×幅１３００mm 圧延温度：９００〜１０００℃
【００２２】
【表１】
【００２３】
【表２】
【００２４】表２に示す通り、欠陥防止指数を０．１８
５以上にした本発明では、鋼帯表面欠陥発生指数はすべ
て０、即ち表面欠陥は発生しないことを意味している。
５以上にした本発明では、鋼帯表面欠陥発生指数はすべ
て０、即ち表面欠陥は発生しないことを意味している。
【００２５】これに対して、従来例においては、欠陥防
止指数は、０．１８４以下で、鋼帯表面欠陥発生指数
は、０．５〜５．５になっており、無手入れでは製品と
ならないものが少なくなかった。
止指数は、０．１８４以下で、鋼帯表面欠陥発生指数
は、０．５〜５．５になっており、無手入れでは製品と
ならないものが少なくなかった。
【００２６】以上のことから、本発明においては、欠陥
防止指数を設定し、その値が０．１８５以上になるよう
に、連続鋳造機の仕様、鋳造条件を設定し、表面欠陥発
生のない薄スラブ鋳片を鋳造し、この薄スラブ鋳片を圧
延して表面欠陥のない鋼帯を得ることのできる双ベルト
式連続鋳造方法を提供する。
防止指数を設定し、その値が０．１８５以上になるよう
に、連続鋳造機の仕様、鋳造条件を設定し、表面欠陥発
生のない薄スラブ鋳片を鋳造し、この薄スラブ鋳片を圧
延して表面欠陥のない鋼帯を得ることのできる双ベルト
式連続鋳造方法を提供する。
【００２７】なお、本実施例は、連続鋳造インライン熱
間圧延プロセスにおいて適用したものであるが、本発明
は連続鋳造工程が独立している場合に、表面欠陥の発生
がなく、熱間圧延して表面欠陥発生のない鋼帯が得られ
る双ベルト式連続鋳造方法としても位置づけられるもの
で、連続鋳造インライン熱間圧延プロセスにおいてのみ
適用されるものではない。
間圧延プロセスにおいて適用したものであるが、本発明
は連続鋳造工程が独立している場合に、表面欠陥の発生
がなく、熱間圧延して表面欠陥発生のない鋼帯が得られ
る双ベルト式連続鋳造方法としても位置づけられるもの
で、連続鋳造インライン熱間圧延プロセスにおいてのみ
適用されるものではない。
【００２８】
【発明の効果】本発明においては、双ベルト式連続鋳造
方法において、鋳片表面のアルミナ系介在物集積帯の生
成を抑制することにより、表面欠陥のない鋳片を安定鋳
造することができ、この鋳片を圧延して欠陥のない鋼帯
を安定製造することができる。
方法において、鋳片表面のアルミナ系介在物集積帯の生
成を抑制することにより、表面欠陥のない鋳片を安定鋳
造することができ、この鋳片を圧延して欠陥のない鋼帯
を安定製造することができる。
【図１】双ベルト式連続鋳造方法による鋳片における鋳
片位置別アルミナ指数を示す説明図で、（ａ）図は５０
mm厚の薄スラブ鋳片の場合を、また（ｂ）図は従来法
（固定水冷銅鋳型方式の連続鋳造法）による２５０mm厚
の鋳片の場合を示す。
片位置別アルミナ指数を示す説明図で、（ａ）図は５０
mm厚の薄スラブ鋳片の場合を、また（ｂ）図は従来法
（固定水冷銅鋳型方式の連続鋳造法）による２５０mm厚
の鋳片の場合を示す。
【図２】双ベルト式連続鋳造方法による鋳片を熱間圧延
して得られた鋼帯の表面欠陥と欠陥防止指数との関係を
示す説明図。
して得られた鋼帯の表面欠陥と欠陥防止指数との関係を
示す説明図。
【図３】本発明の実施例における双ベルト式連続鋳造機
の概要説明図で、（ａ）図は側断面図、（ｂ）図は
（ａ）図のＡａ−Ａｂ矢視断面概要説明図。
の概要説明図で、（ａ）図は側断面図、（ｂ）図は
（ａ）図のＡａ−Ａｂ矢視断面概要説明図。
【図４】公知の双ベルト式連続鋳造機例を示す側断面概
要説明図。
要説明図。
１：タンディッシュ ２：溶鋼 ３：スライディングノズル ４：注入ノズル ５ａ，５ｂ：プーリー ５ｃ：張力調整プーリー ６：張力制御装置 ７ａ，７ｂ：ベルト ８ａ，８ｂ：移動短辺ブロック ９：鋳型 １０：冷却函 １１：チェーン １２：ガイドレール １３：冷却装置 １４：支持ロール １５：薄スラブ鋳片 １６：保熱炉 １７：インライン熱間圧延機 １８：鋼帯
Claims (1)
- 【請求項１】 鋳片の速度に同期して無端状に移動する
一対のベルトと、複数のブロックからなる一対の移動短
辺ブロックで形成された鋳型を用いた、未凝固部−湾曲
型連続鋳造機により、薄スラブ鋳片を連続鋳造するに際
して、鋳型下方の垂直部長さＨ（cm），鋳片曲げ部の曲
率半径Ｒ（cm），薄スラブ鋳片厚Ｄ（cm），鋳造速度Ｖ
（ｍ/min）で決まる欠陥防止指数Ｉが０．１８５以上に
なる設備仕様、鋳造条件で連続鋳造することを特徴とす
る双ベルト式連続鋳造方法。ここで欠陥防止指数Ｉは、 Ｉ＝（１．６９４２＋０．０８６７＊Ｄ＋０．００１２
８３＊Ｈ−０．０７７６５＊Ｖ＋０．０００６０１９＊
Ｒ）／Ｄ で表される。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6534294A JPH07276006A (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | 双ベルト式連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6534294A JPH07276006A (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | 双ベルト式連続鋳造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07276006A true JPH07276006A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13284187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6534294A Withdrawn JPH07276006A (ja) | 1994-04-01 | 1994-04-01 | 双ベルト式連続鋳造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07276006A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013000841A1 (de) * | 2011-06-29 | 2013-01-03 | Sms Siemag Ag | VERFAHREN ZUM STRANGGIEßEN EINES GIEßSTRANGS UND STRANGGIEßANLAGE |
-
1994
- 1994-04-01 JP JP6534294A patent/JPH07276006A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013000841A1 (de) * | 2011-06-29 | 2013-01-03 | Sms Siemag Ag | VERFAHREN ZUM STRANGGIEßEN EINES GIEßSTRANGS UND STRANGGIEßANLAGE |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |