JPH09192486A - エンジンの排気ガス浄化触媒 - Google Patents

エンジンの排気ガス浄化触媒

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JPH09192486A
JPH09192486A JP8010426A JP1042696A JPH09192486A JP H09192486 A JPH09192486 A JP H09192486A JP 8010426 A JP8010426 A JP 8010426A JP 1042696 A JP1042696 A JP 1042696A JP H09192486 A JPH09192486 A JP H09192486A
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zeolite
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cerium oxide
catalyst layer
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Taeko Shimizu
多恵子 清水
Yuki Koda
由紀 國府田
Takashi Takemoto
崇 竹本
Kenji Okamoto
謙治 岡本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガス中に含まれる高沸点のHC成分が酸
化セリウムに化学吸着することによるHC被毒の発生を
抑制し、排気ガスの浄化率の低下を効果的に防止する。 【解決手段】 エンジンの排気系に設置される排気ガス
浄化触媒であって、パラジウム等からなる触媒貴金属
と、酸素吸蔵能力を有する酸化セリウムと、高沸点のH
C成分に対して優れた吸着性を有するゼオライト、例え
ばFAU(フォージャサイト)β型ゼオライト、MOR
(モルデナイト)、LTL(L型ゼオライト)またはM
FI(ZSM−5)とを含有する触媒層4を触媒担体2
に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、エンジンの排気ガ
スを浄化するエンジンの排気ガス浄化触媒に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平3−56139号公
報に示されるように、触媒担体上に、ロジウムを含有す
るアルミナ層からなる第1コート層を設けるとともに、
この第1コート層上に、パラジウムを固定した酸化セリ
ウム粒子と活性アルミナ粒子とからなる第2コート層を
設けてなる排気ガス浄化触媒が提案されている。
【0003】上記排気ガス浄化触媒は、三元触媒を構成
する触媒貴金属として一般的に使用されるプラチナに代
え、パラジウムを用いることにより触媒の低温活性を向
上させるようにした三元触媒であって、上記パラジウム
を触媒担体の上下に分けて担持させることによってその
シンタリング(凝集)を抑制し、かつ酸化セリウムに酸
素を吸蔵させることによって排気ガスを効果的に浄化す
るように構成されたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにパラジウ
ムからなる触媒貴金属とを酸化セリウム他とを有する排
気ガス浄化触媒(Pd系触媒)と、プラチナからなる触
媒貴金属を使用した一般的な排気ガス浄化触媒(Pt系
触媒)とにおいて、自動車の走行距離と、HC(炭化水
素)成分の排出量との関係を比較すると、図10に示す
データが得られた。なお、上記図10に示すHC排出量
は、米国標準テストモードであるFTPモードの走行試
験におけるトータル排出量を示している。
【0005】上記データから、Pd系触媒では、パラジ
ウムが低温活性に優れているため、その触媒作用と、上
記酸化セリウムの酸素放出作用とにより、走行初期にお
ける排出ガスのHC排出量がPt系触媒に比べて少ない
が、走行距離の増大に応じて排気ガスのHC排出量が著
しく増加し、排気ガスの浄化率が早期に低下する傾向が
あることがわかる。
【0006】上記Pd系触媒における浄化率の早期低下
は、触媒層中の酸化セリウムにトルエン等からなる高沸
点のHC成分が化学吸着するHC被毒が発生し、これに
よって上記酸化セリウム粒子の酸素吸蔵能力が低下し、
酸化セリウムが酸素供給源として機能しなくなることに
起因していると考えられる。すなわち、排気ガスの浄化
率が低下した上記Pd系触媒の状態を分析すると、触媒
層中の酸化セリウムにトルエン等からなる高沸点のHC
成分が多量に吸着されていることが確認され、このHC
被毒に起因して排気ガスの浄化率の低下を生じることが
わかった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、排気ガス中に含まれる高沸点のHC
成分が酸化セリウムに化学吸着することによるHC被毒
の発生を抑制し、排気ガスの浄化率の低下を効果的に防
止することができるエンジンの排気ガス浄化触媒を提供
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
エンジンの排気系に設置される排気ガス浄化触媒であっ
て、触媒貴金属と、酸素吸蔵能力を有する酸化セリウム
と、高沸点のHC成分に対して優れた吸着性を有するゼ
オライトとを含有する触媒層を設けたものである。
【0009】この構成によれば、排気ガス中に含まれた
高沸点のHC成分が、触媒層中に含有されたゼオライト
に効果的に吸着されるため、上記触媒層中の酸化セリウ
ムに高沸点のHC成分が化学吸着することに起因したH
C被毒の発生が効果的に抑制されることになる。
【0010】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
のエンジンの排気ガス浄化触媒において、酸化セリウム
によって形成された粒子にパラジウムからなる触媒貴金
属が担持された酸化セリウム触媒粒子と、ゼオライトに
よって形成された粒子にパラジウムからなる触媒貴金属
が担持されたゼオライト触媒粒子とによって触媒層を構
成したものである。
【0011】この構成によれば、触媒貴金属として低温
活性に優れたパラジウムを使用したため、低温において
排気ガスが効果的に浄化されることになる。また、上記
パラジウムが酸化セリウムの粒子およびゼオライトの粒
子にそれぞれ担持されているため、上記ゼオライトの粒
子においてパラジウムが高密度で担持されること等に起
因してパラジウムにシンタリング現象が生じることが効
果的に防止されることになる。
【0012】請求項3に係る発明は、上記請求項1また
は2記載のエンジンの排気ガス浄化触媒において、触媒
層に5Å以上の細孔径を有するゼオライトを含有させた
ものである。
【0013】この構成によれば、触媒層を構成するゼオ
ライトとして、FAU(フォージャサイト)、β型ゼオ
ライト、MOR(モルデナイト)、LTL(L型ゼオラ
イト)またはMFI(ZSM−5)等の細孔径の大きな
ものを使用したため、排気ガス中に含有された高沸点の
HC成分が上記ゼオライトに効果的に吸着され、効果的
に酸化セリウムのHC被毒を抑制する作用が得られるこ
とになる。
【0014】請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3
のいずれかに記載のエンジンの排気ガス浄化触媒におい
て、触媒層を構成する酸化セリウムと、ゼオライトとの
合計重量に対にするゼオライトの割合を2.5〜13w
t%の範囲内に設定したものである。
【0015】この構成によれば、上記ゼオライトによっ
て酸化セリウムのHC被毒を抑制する効果が十分に発揮
されるとともに、酸化セリウム量が十分に確保されてこ
の酸化セリウムに適正量の酸素が吸蔵されることにな
る。
【0016】請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4
のいずれかに記載のエンジンの排気ガス浄化触媒におい
て、酸化アルミニウムと、パラジウムからなる触媒貴金
属とを含有する第1触媒層上に、触媒貴金属と、酸化セ
リウムと、ゼオライトとを含有する第2触媒層を配設し
たものである。
【0017】この構成によれば、第1触媒層の酸化アル
ミニウム成分およびパラジウム成分によって排気ガス中
のHC成分が効果的に浄化されるとともに、上記第1触
媒層による触媒反応熱によってその上方に配設された第
2触媒層が加熱されることにより、この第2触媒層中に
含有された酸化セリウムのHC被毒が効果的に防止され
ることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
エンジンの排気ガス浄化触媒の実施形態を示している。
この排気ガス浄化触媒は、エンジンから排出された排気
ガスが導入される複数の貫通孔1が形成されたハニカム
構造の触媒担体2と、この触媒担体2の貫通孔1の壁面
に担持された第1触媒層3と、その上方に配設された第
2触媒層4とを有している。
【0019】上記第1触媒層3は、酸化アルミニウム
(Al23)の粒子にパラジウムからなる触媒貴金属が
担持された酸化アルミニウム触媒粒子7によって構成さ
れている。また、上記第2触媒層4は、酸素吸蔵能力を
有する酸化セリウム(CeO2)からなる粒子にパラジ
ウム(Pd)からなる貴金属触媒が担持された酸化セリ
ウム触媒粒子5と、ゼオライトからなる粒子に貴金属触
媒が担持されたゼオライト触媒粒子6とによって形成さ
れている。
【0020】上記第2触媒層4のゼオライト触媒粒子5
を構成するゼオライトは、酸化セリウムをHC被毒させ
易い性質を有するHC成分、つまりトルエン、ヘキサン
またはベンゼン等からなる高沸点のHC成分に対して優
れた吸着性を有するゼオライト、例えばFAU(フォー
ジャサイト)等によって形成されている。
【0021】また、上記第2触媒層4を構成する酸化セ
リウムと、ゼオライトとの合計重量に対するゼオライト
の割合は、2.5〜13wt%の範囲内に設定されてい
る。これは、ゼオライトの割合が2.5wt%未満とな
ると、後述するようにゼオライトによって酸化セリウム
のHC被毒を抑制する効果が十分に得られなくなり、か
つゼオライトの割合が13wt%よりも多くなると、相
対的に酸化セリウム量が減少してこの酸化セリウムに適
正量の酸素が吸蔵されなくなり、この酸化セリウムから
供給される酸素によって排気ガス中のHC成分を浄化す
る機能が低下することになるからである。
【0022】なお、上記第1,第2触媒層3,4に含有
された触媒貴金属は、上記パラジウム(Pd)に限られ
ず、プラチナ(Pt)またはロジウム(Rh)等の他の
貴金属を使用可能であるが、上記パラジウムを使用した
場合には、低温活性に優れているという利点がある。ま
た、上記触媒担体2の容積に対する触媒貴金属の担持量
は、0.1g/リットル以上であれば、特に限定される
ものではないが、この触媒貴金属としてパラジウムを使
用する場合には、その排気ガス浄化機能を十分に維持し
つつ、不必要な触媒貴金属が担持されるのを防止するた
め、触媒担体2に対する担持量を3〜15g/リットル
の範囲内に設定することが望ましい。
【0023】上記排気ガス浄化触媒の製造方法の実施形
態について以下に説明する。まず、γ−アルミナ(γ−
Al23)の粉末480gと、ベーマイト120gと、
水1リットルと、硝酸(HNO3)10ccとを混合し
て撹拌することによりスラリーを作成した後、このスラ
リーに耐熱性金属材またはセラミックス材等からなる触
媒担体2を浸漬してこの触媒担体2に上記スラリーを付
着させて引き上げる。
【0024】そして、触媒担体2に付着した余分なスラ
リーをエアブローによって吹き飛ばした後、250°C
程度の温度で約2時間に亘って乾燥した後、600°C
程度の温度で約2時間に亘って焼成することにより、触
媒担体2に形成された各貫通孔1の内壁面に、多数の細
孔を有するγ−アルミナの層を形成する。
【0025】次いで、上記γ−アルミナの層に所定量の
パラジウムを担持させて第1触媒層3を形成するように
調整されたジニトロシアミンパラジウム溶液に上記触媒
担体2を浸漬し、このジニトロシアミンパラジウム溶液
を上記γ−アルミナの層に付着させた後、250°C程
度の温度下における約2時間の乾燥および600°C程
度の温度下における約2時間の焼成を行うことにより、
第1触媒層3を形成する。
【0026】また、酸化セリウムとゼオライトとの合計
重量に対するゼオライトの割合が2.5〜13wt%と
なるように酸化セリウムとゼオライトとを混合して撹拌
した後、これに所定量のジニトロシアミンパラジウム溶
液を加えて撹拌、乾燥させる。そして、700°C程度
の温度下において約2時間に亘って焼成した後、この焼
成物をボールミルによって粉砕することにより、酸化セ
リウムの粉末にパラジウムが担持された酸化セリウム触
媒粒子5と、ゼオライトの粉末にパラジウムが担持され
たゼオライト触媒粉末6とを形成する。
【0027】その後、上記酸化セリウム触媒粉末5およ
びゼオライト触媒粉末6の混合物540gと、ベーマイ
ト60gと、水1リットルと、硝酸(HNO3)10c
cとを混合して撹拌することによりスラリーを作成した
後、このスラリーに上記触媒担体2を浸漬してこの担体
2に上記スラリーを付着させて引き上げる。そして、触
媒担体2に付着した余分なスラリーをエアブローによっ
て吹き飛ばした後、200°C程度の温度で約2時間に
亘って乾燥した後、600°C程度の温度で約2時間に
亘って焼成することにより、酸化セリウム触媒粉末5と
ゼオライト触媒粉末6とによって構成された第2触媒層
4を上記第1触媒層3上に形成する。
【0028】上記構成の排気ガス浄化触媒は、酸化セリ
ウムによって形成された粒子にパラジウム等の触媒貴金
属が担持された酸化セリウム触媒粒子5と、高沸点のH
C成分に対して優れた吸着性を有するゼオライトによっ
て形成された粒子にパラジウム等等触媒貴金属が担持さ
れたゼオライト触媒粒子6とからなる触媒層を有してい
るため、トルエン等からなる高沸点のHC成分が酸化セ
リウムに化学吸着し、この酸化セリウムがHC被毒する
ことを効果的に防止することができる。したがって、上
記酸化セリウムに十分な量の酸素を吸収させ、この酸化
セリウムから放出される酸素と、上記触媒貴金属の触媒
作用とにより、排気ガス中のHC成分を効果的に酸化し
て排気ガスを浄化することができる。
【0029】上記触媒層を有するガス浄化触媒の性能を
確認するために行った実験例について以下に説明する。
この実験には、触媒担体2に対する担持量が10g/リ
ットルに設定されたパラジウムからなる触媒貴金属と、
酸化セリウムと、FAUからなるゼオライトとを含有
し、上記酸化セリウムとゼオライトとの合計重量に対す
るゼオライトの割合が10wt%に設定された触媒層を
有する本発明の実施例Aに係る排気ガス浄化触媒と、上
記ゼオライトを省略して酸化セリウムとパラジウムから
なる貴金属触媒とによって構成された触媒層を有する比
較例Bに係る排気ガス浄化触媒とを使用した。
【0030】そして、上記各排気ガス浄化触媒に、30
0°Cの温度下で1000ppmのトルエンを20分間
に亘って流通させて吸着させるとともに、200°Cの
温度下で空燃比(A/F)が14.7±0.9に設定さ
れた模擬排気ガスを60000h-1の空間速度(SV)
で供給し、排気ガス中のHC成分の浄化率をそれぞれ測
定した。
【0031】上記排気ガス浄化触媒にトルエンを吸着さ
せる前と、トルエンを吸着させた後とで、HC成分の浄
化率がどのように変化するかを比較したところ、図3に
示すように、本発明の実施例Aに係る排気ガス浄化触媒
では、トルエンの吸着の前後でHC成分の浄化率がほと
んど変化していないのに対し、比較例Bに係る排気ガス
浄化触媒では、トルエンの吸着後にHC成分の浄化率が
大幅に低下していることが確認された。
【0032】また、上記実験例において、酸化セリウム
に対するトルエンの吸着状態を確認するIRスペクトル
(赤外吸収スペクトル)分析を行ったところ、比較例B
では、図4に示すように、化学吸着したHC種のピーク
値が高いのに対し、本発明の実施例Aでは、図5に示す
ように、化学吸着したHC種のピーク値が高い比較的低
いことが確認された。これは、上記実施例Aに示すよう
に、触媒層にFAUからなるゼオライトを触媒層に含有
させた場合には、ゼオライトにトルエンが効果的に吸着
されるため、酸化セリウムに化学吸着するトルエンの量
が減少してそのHC被毒の発生が効果的に抑制されるこ
とを示している。
【0033】次いで、上記本発明の実施例Aに係る排気
ガス浄化触媒と、上記比較例Bに係る排気ガス浄化触媒
と、上記実施例Aに係る排気ガス浄化触媒のゼオライト
に代えて酸化アルミニウム(Al23)を触媒層に含有
させてなる比較例Cとを使用し、トルエンの流通時間を
種々変化させた場合におけるHC成分の浄化率の変化状
態を測定したところ、図6に示すようなデータが得られ
た。
【0034】上記のデータから、本発明の実施例Aで
は、トルエンの流通時間を長くした場合においても、H
C成分の浄化率がそれほど大きく低下していないのに対
し、ゼオライトおよび酸化アルミニウムのいずれをも触
媒層に含有させていない比較例Bでは、トルエンの流通
時間が長くなるのに応じてHC成分の浄化率が顕著に低
下することが確認された。
【0035】また、上記ゼオライトに代えて酸化アルミ
ニウムを触媒層に含有させてなる比較例Cでは、トルエ
ンの流通時間が短い場合におけるHC成分の浄化率が良
好である反面、トルエンの流通時間が長くなるのに応じ
てHC成分の浄化率が急激に低下することが確認され
た。これは、触媒層に含有された上記酸化アルミニウム
は、トルエンの吸収容量が小さく、トルエンの吸着能力
が早期に損なわれることを示している。
【0036】さらに、本発明に係る排気ガス浄化装置に
おいて、触媒層に含有されたゼオライトの割合がHC成
分の浄化率に及ぼす影響を確認する実験を行ったとこ
ろ、図7に示すようなデータが得られた。すなわち、触
媒層を構成する酸化セリウムと、ゼオライトとの合計重
量に対するゼオライトの割合(wt%)を種々の値に設
定し、トルエンの吸着後におけるHC成分の浄化率をそ
れぞれ測定したところ、ゼオライトの割合(wt%)を
2.5〜13wt%の範囲内に設定した場合に、排ガス
中のHC成分を効果的に浄化できることが確認された。
【0037】これは、ゼオライトの割合が2.5wt%
未満になると、ゼオライト量が少ないために、このゼオ
ライトによる上記酸化セリウムのHC被毒を抑制する効
果が不十分となり、かつゼオライトの割合が13wt%
よりも多くなると、相対的に酸化セリウム量が減少する
ために、この酸化セリウムに適正量の酸素を吸蔵させる
ことができなくなり、HC成分の浄化に必要な酸素が得
られなくなるからである。
【0038】また、上記酸化セリウムのHC被毒を抑制
する機能を備えたゼオライトは、トルエン等からなる高
沸点のHC成分に対して優れた吸着性を有するゼオライ
トであれば、上記FAU(フォージャサイト)に限られ
ず、5Å以上の細孔径を有するゼオライト、例えばβ型
ゼオライト、MOR(モルデナイト)、LTL(L型ゼ
オライト)またはMFI(ZSM−5)を適用可能であ
る。
【0039】すなわち、図8に示すように、CHA(シ
ャバサイト)、FER(フェリエライト)、MFI(Z
SM−5)、β型ゼオライト、MOR(モルデナイト)
およびLTL(L型ゼオライト)等の種々の細孔径を有
するゼオライトを触媒層に含有させてなる排気ガス浄化
触媒を使用してトルエンの吸着後におけるHC成分の浄
化率をそれぞれ測定したところ、5Å以上の細孔径を有
する上記ゼオライトを触媒層に含有させた場合には、排
気ガス中のHC成分を効果的に浄化できることが確認さ
れた。これは、ゼオライトの細孔径5Å以上であれば、
分子量の大きい上記高沸点のHC成分を効果的に吸着す
ることができ、上記酸化セリウムのHC被毒を効果的に
防止できるためであると考えられる。
【0040】また、上記実施形態では、酸化セリウムに
よって形成された粒子にパラジウムからなる触媒貴金属
が担持された酸化セリウム触媒粒子5と、ゼオライトに
よって形成された粒子にパラジウムからなる触媒貴金属
が担持されたゼオライト触媒粒子6とによって触媒層を
構成したため、上記パラジウムを酸化セリウムの粒子
と、ゼオライトの粒子とに分散させて担持させることが
できる。したがって、上記パラジウムからなる触媒貴金
属が高密度で担持されることを防止し、このパラジウム
にシンタリング現象が生じるのを防止することができ
る。しかも、上記触媒貴金属として低温活性に優れたパ
ラジウムを使用したため、低温領域で排気ガスを効果的
に浄化することができる。
【0041】また、上記実施形態に示すように、酸化ア
ルミニウムと、パラジウムからなる触媒貴金属とを含有
する第1触媒層3上に、上記触媒貴金属と、酸化セリウ
ムと、ゼオライトとを含有する第2触媒層4を配設した
場合には、第1触媒層3の酸化アルミニウムおよびパラ
ジウムによって排気ガス中のHC成分を効果的に浄化す
ることができるとともに、上記第1触媒層3による触媒
反応熱によってその上方に配設された第2触媒層4を加
熱することができる。
【0042】したがって、上記第2触媒層4中に含有さ
れた酸化セリウムに吸着されたHC成分を効果的に離脱
させることにより、上記HC被毒の発生を、さらに効果
的に抑制することができる。しかも、上記のようにパラ
ジウムからなる触媒貴金属を第1触媒層3と第2触媒層
4とに分散させて担持させることにより、上記パラジウ
ムのシンタリング(凝集)を効果的に抑制できるという
利点がある。
【0043】なお、酸化アルミニウムからなる粒子にパ
ラジウムを担持させることによって形成された第1触媒
層3と、酸化セリウムの粒子にパラジウムを担持させた
酸化セリウム触媒粒子5およびゼオライトの粒子にパラ
ジウムを担持させたゼオライト触媒粒子6からなる第2
触媒層4とを有し、かつ触媒担体2に対する第1,第2
触媒層3,4のパラジウムの担持量がそれぞれ5g/リ
ットルに設定されてなる本発明の第1実施例A1と、第
1触媒層3のパラジウムの担持量が半分に設定された点
を除いて上記第1実施例A1と同様に構成された第2実
施例A2と、第1触媒層3の触媒貴金属としてプラチナ
(Pt)を使用した点を除いて上記第1実施例A1と同
様に構成された第3実施例A3とにおいて、上記トルエ
ンの吸着後におけるHC成分の浄化率をそれぞれ測定し
たところ、図9に示すようなデータが得られた。
【0044】上記図9に示すデータから、下方の第1触
媒層3を構成する触媒貴金属の種類およびその担持量の
如何に拘らず、酸素吸蔵能力を有する酸化パラジウム
と、高沸点のHC成分に対して優れた吸着性を有するゼ
オライトと、パラジウムからなる触媒貴金属とを含有す
る第2触媒層4を設けた場合には、酸化アルミニウムか
らなる粒子にパラジウムを担持させてなる成分によって
構成された第1触媒層と、上記ゼオライトを省略して酸
化セリウムの粒子にパラジウムからなる貴金属触媒を担
持させてなる成分によって構成された第2触媒層とを有
する比較例Bに係る排気ガス浄化触媒に比べ、トルエン
吸着後におけるHC成分の浄化率を適正値に維持できる
ことが確認された。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、エンジンの排気系に設置される排気ガス浄化触媒
であって、触媒貴金属と、酸素吸蔵能力を有する酸化セ
リウムと、高沸点のHC成分に対して優れた吸着性を有
するゼオライトとを含有する触媒層を設けたため、トル
エン等からなる高沸点のHC成分が酸化セリウムに化学
吸着することによる酸化セリウムのHC被毒を効果的に
防止することができる。したがって、上記酸化セリウム
に適正量の酸素を吸蔵させてこの酸化セリウムから放出
される酸素と、上記触媒貴金属の触媒作用とにより、H
C成分を効果的に酸化して排気ガスを浄化できるという
利点がある。
【0046】また、請求項2に係る発明は、酸化セリウ
ムによって形成された粒子にパラジウムからなる触媒貴
金属が担持された酸化セリウム触媒粒子と、ゼオライト
によって形成された粒子にパラジウムからなる触媒貴金
属が担持されたゼオライト触媒粒子とによって触媒層を
構成したため、上記ゼオライト粒子にパラジウムが高密
度で担持されること等に起因してパラジウムのシンタリ
ング現象が生じるの効果的に防止することができる。さ
らに、上記触媒貴金属として低温活性に優れたパラジウ
ムを使用したため、低温において排気ガスを効果的に浄
化できるという利点がある。
【0047】また、請求項3に係る発明は、上記触媒層
にFAU(フォージャサイト)、β型ゼオライト、MO
R(モルデナイト)、LTL(L型ゼオライト)または
MFI(ZSM−5)等の5Å以上の細孔径を有するゼ
オライトを含有させたため、分子量の大きい上記高沸点
のHC成分を効果的に吸着し、上記酸化セリウムのHC
被毒を効果的に防止することができる。したがって、上
記酸化セリウムに適正量の酸素を吸蔵させ、この酸化セ
リウムから放出される酸素と、上記触媒貴金属の触媒作
用とにより、HC成分を効果的に酸化して排気ガスを浄
化することができる。
【0048】また、請求項4に係る発明は、触媒層を構
成する酸化セリウムと、ゼオライトとの合計重量に対す
るゼオライトの割合を2.5〜13wt%の範囲内に設
定したため、上記ゼオライトの担持量を十分に確保して
このゼオライトによって酸化セリウムのHC被毒を確実
に抑制することができるとともに、酸化セリウム量が減
少することによる酸素吸蔵能力の低下を防止し、この酸
化セリウムから供給される酸素によって排気ガス中のH
C成分を効果的に浄化することができる。
【0049】また、請求項5に係る発明は、酸化アルミ
ニウムと、触媒貴金属とを含有する第1触媒層上に、触
媒貴金属と、酸化セリウムと、ゼオライトとを含有する
第2触媒層を配設したため、第1触媒層の酸化アルミニ
ウムおよびパラジウムによって排気ガス中のHC成分を
効果的に浄化できるとともに、上記第1触媒層による触
媒反応熱によってその上方に配設された第2触媒層を加
熱することにより、この第2触媒層中に含有された酸化
セリウムのHC被毒を効果的に防止できるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気ガス浄化触媒の実施形態を示
す全体説明図である。
【図2】排気ガス浄化触媒の要部を示す部分拡大図説明
図である。
【図3】トルエンの吸着によるHC成分の浄化率の変化
状態を示すグラフである。
【図4】比較例に係る触媒層にトルエンを吸着させた場
合のIRスペクトル図である。
【図5】本発明の実施例に係る触媒層にトルエンを吸着
させた場合のIRスペクトル図である。
【図6】トルエンの流通時間とHC成分の浄化率の変化
状態との関係を示すグラフである。
【図7】ゼオライトの割合とHC成分の浄化率との関係
を示すグラフである。
【図8】ゼオライトの細孔径とHC成分の浄化率との関
係を示すグラフである。
【図9】第1触媒層の成分とHC成分の浄化率との関係
を示すグラフである。
【図10】自動車の走行距離とHC成分の排出量との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
3 第1触媒層 4 第2触媒層 5 酸化セリウム触媒粒子 6 ゼオライト触媒粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/63 B01D 53/36 ZAB 29/068 ZAB 104A 29/12 B01J 23/56 301A (72)発明者 岡本 謙治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気系に設置される排気ガス
    浄化触媒であって、触媒貴金属と、酸素吸蔵能力を有す
    る酸化セリウムと、高沸点のHC成分に対して優れた吸
    着性を有するゼオライトとを含有する触媒層を設けたこ
    とを特徴とするエンジンの排気ガス浄化触媒。
  2. 【請求項2】 酸化セリウムによって形成された粒子に
    パラジウムからなる触媒貴金属が担持された酸化セリウ
    ム触媒粒子と、ゼオライトによって形成された粒子にパ
    ラジウムからなる触媒貴金属が担持されたゼオライト触
    媒粒子とによって触媒層を構成したことを特徴とする請
    求項1記載のエンジンの排気ガス浄化触媒。
  3. 【請求項3】 触媒層に5Å以上の細孔径を有するゼオ
    ライトを含有させたことを特徴とする請求項1または2
    記載のエンジンの排気ガス浄化触媒。
  4. 【請求項4】 触媒層を構成する酸化セリウムと、ゼオ
    ライトとの合計重量に対するゼオライトの割合を2.5
    〜13wt%の範囲内に設定したことを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のエンジンの排気ガス浄化触
    媒。
  5. 【請求項5】 酸化アルミニウムと、触媒貴金属とを含
    有する第1触媒層上に、触媒貴金属と、酸化セリウム
    と、ゼオライトとを含有する第2触媒層を配設したこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエンジン
    の排気ガス浄化触媒。
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