JPH0919156A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH0919156A
JPH0919156A JP7162695A JP16269595A JPH0919156A JP H0919156 A JPH0919156 A JP H0919156A JP 7162695 A JP7162695 A JP 7162695A JP 16269595 A JP16269595 A JP 16269595A JP H0919156 A JPH0919156 A JP H0919156A
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久好 瀧井
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ブリッジ整流回路2と平滑コンデンサ3との
間に、入力電流を出力電圧とほぼ同位相でありかつほぼ
正弦波となる波形に整形するためのアクティブフィルタ
5を設ける。アクティブフィルタ5の制御は、出力電圧
をフィードバックさせて、パワートランジスタ33のス
イッチング幅を調整するスイッチング制御部7にて行
う。アクティブフィルタ5の出力電圧を抵抗56・57
により検出し、比較器54により、抵抗51・52で決
定される保護電圧に基づき過電圧を判定して、過電圧判
定時にパワートランジスタ33の動作を停止させる。ア
クティブフィルタ5または電動圧縮機6の起動時には、
所定の期間だけスイッチ55を閉じて抵抗53を抵抗5
1に付加することにより、保護電圧を上昇させる。 【効果】 保護電圧の上昇により、出力電圧がオーバー
シュートしたときに過電圧保護機能が誤動作しなくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負荷に応じて最適な能
力が得られるように室外機の電動圧縮機の周波数を変化
させるインバータ回路を備えた空気調和機に係り、詳し
くは、力率を改善しかつ電源からの高調波電流を抑制す
るアクティブフィルタが組み込まれた空気調和機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器
等を順次動作させることにより冷凍サイクルを実現する
空気調和機が知られている。近年の空気調和機は、圧縮
機に交流の駆動電力を供給するインバータ回路を備え、
負荷に応じてインバータ回路の出力周波数を制御してい
る。これにより、負荷に対する最適な空気調和機の運転
能力が得られ、空調の快適さ、省エネルギー効果等の向
上が図られている。
【0003】従来の空気調和機は、交流の商用電源の出
力をブリッジ整流回路等により整流し、整流された電圧
を平滑コンデンサで平滑して直流に変換しており、コン
デンサインプット型の電源回路として機能している。こ
の空気調和機は、さらに、平滑コンデンサからの直流を
インバータ回路で任意の周波数の交流に変換して負荷と
なる電動圧縮機に与えている。
【0004】コンデンサインプット型の電源回路では、
入力電流は、図21に示すように、入力電圧が直流平滑
電圧V0 より高いときのみ流れ、入力電圧が直流平滑電
圧V0 より低いときに流れなくなる。このため、電源回
路の力率が小さくなるとともに高調波電流が多くなって
電力損失が増大するだけでなく、電力母線に高調波電流
による悪影響が及ぶという問題があった。
【0005】このような事情を鑑み、IEC(Internati
onal Electrotechnical Commission) では、1996年
より電源の高調波電流を規制する動きがある。したがっ
て、このような規制に対しては何らかの対策を施す必要
がある。
【0006】高調波電流を抑制する技術として、従来、
リアクトル(チョークコイル)によるパッシブフィルタ
を用いた構成がある。しかしながら、この構成によって
も高調波電流を規制値以下に抑えることができず、根本
的な改善には至っていない。
【0007】その他、アクティブフィルタを備えた空気
調和機が、特開平4−26374号公報、特開平5−6
8376号公報等において提案されている。アクティブ
フィルタを用いれば、スイッチング素子を適切にスイッ
チングすることで平滑コンデンサに供給される電流波形
を電圧波形に近づけることにより、電源電流の高調波成
分を少なくし、かつ力率を高めることができる。
【0008】次に、アクティブフィルタを備えた従来の
空気調和機の一例について説明する。
【0009】この空気調和機においては、図22に示す
ように、交流の商用電源201の出力が、ブリッジ整流
回路202により整流され、整流された電圧が平滑コン
デンサ203で平滑されて直流になりインバータ回路2
04に入力される。インバータ回路204では、平滑コ
ンデンサ203からの直流が任意の周波数の交流に変換
されて、負荷となる電動圧縮機205に与えられる。
【0010】アクティブフィルタ206は、ブリッジ整
流回路202と、平滑コンデンサ203との間に設けら
れ、チョークコイル207、高速ダイオード208およ
びパワートランジスタ209とを備えており、パワート
ランジスタ209のスイッチングにより平滑コンデンサ
203への入力電流量を制御している。パワートランジ
スタ209のスイッチングは、スイッチング制御部21
0により次のように制御されている。
【0011】まず、平滑コンデンサ203に発生してい
る直流電圧が、出力電圧検出部211において、後述す
る抵抗231・232(図24参照)により減圧(分
圧)された状態で検出される。その検出電圧と基準電圧
源212で発生した基準電圧との差電圧が、誤差アンプ
213から出力される。基準電圧は、上記の直流電圧の
定格値に応じた値に設定されている。
【0012】一方、アクティブフィルタ206への入力
電圧に応じた信号電圧が、ブリッジ整流回路202の出
力電圧に基づいて入力電圧検出部214により発生す
る。乗算器215では、誤差アンプ213からの差電圧
と入力電圧検出部214からの信号電圧とが乗算され
る。これにより、乗算器215では、入力電圧波形が誤
差アンプ213の出力により補正される。したがって、
乗算器215の出力は、上記の直流電圧に応じた成分と
入力電圧に応じた成分とを含んでおり、アクティブフィ
ルタ206による電圧の上昇分に対応している。
【0013】また、入力電流の値は、入力電流検出部2
16により検出される。アンプ218では、検出された
電流値と乗算器215の出力との差が増幅されることに
より、電圧波形に同期した電流波形が検出される。
【0014】アンプ218の出力は、比較器219によ
り、発振器220で発生した一定周期の三角波と比較さ
れる。このとき、アンプ218の出力が三角波より高い
ときに比較器219からパルス状のPWM(Pulse Widt
h Modulation)信号が出力される。そして、このPWM
信号は、ドライブ回路221で増幅されて、パワートラ
ンジスタ209の制御電極に与えられる。
【0015】上記のアクティブフィルタ206は、昇圧
チョッパ型アクティブフィルタと呼ばれ、出力電圧を、
チョークコイル207に蓄えられるエネルギーによりブ
リッジ整流回路202と平滑コンデンサ203のみによ
り得られる平滑電圧より上昇させるように動作してい
る。その上昇分は、定められた定格値になるようにスイ
ッチング制御部210で制御されている。
【0016】また、上記のようなアクティブフィルタ2
06の出力電圧は、スイッチング制御部210において
絶えずフィードバックされることにより、一定値を保っ
ている。具体的には、スイッチング制御部210は、出
力電圧の上昇分を定格値(目標値)と検出された出力電
圧との電圧差を誤差アンプ213で算出することにより
得て、その電圧差がゼロになるようにPWM信号のパル
ス幅を変化させている。
【0017】さらに、上記のアクティブフィルタ206
には、フィードバック制御用の出力電圧検出回路(出力
電圧検出部211)により得られた出力電圧に基づいて
次のような過電圧保護回路を動作させている。
【0018】図23に示す過電圧保護回路では、電圧検
出部211の分圧回路として設けられた抵抗231・2
32で分圧された電圧によりアクティブフィルタ206
の出力電圧を検出し、その検出電圧を比較器233によ
る過電圧の判定に用いている。比較器233は、上記の
検出電圧と抵抗234・235により発生した保護電圧
とを比較し、検出電圧が保護電圧より高い場合にドライ
ブ回路221の出力を停止させる。
【0019】一方、図24に示す過電圧保護回路では、
抵抗231・232とは別の抵抗236・237により
分圧されたアクティブフィルタ206の出力電圧を検出
電圧として用いている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】アクティブフィルタ2
06の昇圧動作の起動時には、アクティブフィルタ20
6の出力電圧の初期電圧に対する目標電圧との差が大き
いため、スイッチング制御部210におけるフィードバ
ック制御のゲインが大きすぎる。このため、出力電圧
は、立ち上がりが急峻になり、目標電圧をオーバーシュ
ートしてしまう。
【0021】アクティブフィルタ206の昇圧動作の起
動後には、電動圧縮機205が起動するとき流れる電流
のために、アクティブフィルタ206の出力電圧が瞬時
に低下する。このとき、アクティブフィルタ206は、
この低下分を補うために、スイッチング制御部210の
フィートバック制御により出力電圧を昇圧する。
【0022】しかしながら、電動圧縮機205が起動し
た後は、電流が定常状態になるので電圧も安定する。こ
れにより、出力電圧は昇圧した分だけオーバーシュート
してしまう。その後は、出力電圧は、逆にオーバーシュ
ートした分を抑制する方向にフィードバック制御が行わ
れることにより、下がりすぎてアンダーシュートしてし
まう。以降の出力電圧は、フィードバック制御系の時定
数でリンギングが続き、安定状態に落ちつく。
【0023】従来の空気調和機には、この大きく変動す
る出力電圧に対し過電圧保護回路が動作するため、アク
ティブフィルタ206が停止し、さらに空気調和機の動
作が停止されるという不都合がある。
【0024】上記のオーバーシュートによる出力電圧の
上昇値は、絶対レベルでは大きいが、わずか数十mse
cの間で発生するだけである。したがって、この程度で
は、アクティブフィルタ206、インバータ回路204
内のスイッチング素子および平滑コンデンサ203の最
大定格を越えたとはいえず、素子の破壊、寿命低下、性
能劣化といった問題は生じない。それゆえ、オーバーシ
ュートのために空気調和機を停止させないようにするに
は、過電圧保護回路の動作レベルを高めることが考えら
れる。
【0025】しかしながら、過電圧保護回路の動作レベ
ルが高くなることにより、本来検出すべき異常時の過電
圧を検出することができず、素子を過電圧から保護でき
なくなる。
【0026】前記の過電圧保護回路において、検出電圧
と比較される保護電圧は、直流電圧を抵抗234・23
5で分圧して得られるので、出力電圧に影響されない。
このように、出力電圧と保護電圧とが独立して設定され
るため、電圧検出用の抵抗231・232または抵抗2
34・235の抵抗値のバラツキにより、過電圧保護回
路の検出マージン(保護電圧−出力電圧)が少なくなる
ことがある。
【0027】具体的には、抵抗231の抵抗値が大きい
方にバラつき、抵抗232の抵抗値が小さい方にバラつ
くことにより、分圧回路が出力電圧を正規の電圧より低
く検出してしまう。このため、その検出電圧に基づいて
出力電圧の制御を行うと、出力電圧が正規の電圧より高
くなる。また、抵抗234の抵抗値が大きい方にバラつ
き、抵抗235の抵抗値が小さい方にバラつくことによ
り、保護電圧が正規の電圧より低くなる。このため、上
記のように検出マージンが小さくなって、アクティブフ
ィルタ206の出力電圧がオーバーシュートしたとき
に、より過電圧保護回路が動作しやすくなるという不都
合がある。
【0028】これにより、過電圧保護回路が頻繁に動作
し、空気調和機の連続運転が困難になるという問題が生
じる。現状では、空気調和機の出荷前に1台ずつ検出マ
ージンを検査しているが、歩留りの低下、検査の手間等
が生産面で問題となっており、これらが空気調和機の製
品コストの上昇を招く結果となる。
【0029】また、上記のような過電圧保護回路を備え
ず、フィードバック制御系で過電圧(過昇圧)を抑制す
るような構成では、出力電圧検出部211により、過電
圧を検出している。しかしながら、出力電圧検出部21
1に異常が生じた場合、過電圧保護機能が正常に動作せ
ず、アクティブフィルタ206が昇圧し続けるおそれが
ある。このため、前述の場合と同様に、素子を過電圧か
ら保護できなくなる。
【0030】上記のような空気調和機では、インバータ
回路204が、大電流を転流させるトランジスタ等のス
イッチングパワーデバイスを有し、これらのデバイスに
より転流動作が繰り返される。このため、転流動作に伴
って発生する転流ノイズがアクティブフィルタ206の
電源ラインに現れる。
【0031】一方、アクティブフィルタ206の過電流
保護回路は、例えば、電流検出抵抗217に現れる電圧
を電流として検出し、その検出値のピーク値と基準値と
を前述の過電圧保護回路と同様に比較器で比較して保護
動作を行うようになっている。ところが、電流検出抵抗
217には、図25にて実線で示すピーク電流と破線で
示す平均電流とが流れているので、平均電流においても
過電流を検出しようとすると過電流検出レベルを低下さ
せる必要がある。
【0032】しかしながら、過電流検出レベルを低下さ
せると、転流ノイズが過電流保護回路を動作させるとい
う問題がある。過電流保護については、次のような問題
もある。
【0033】上記従来の空気調和機では、電動圧縮機2
05の運転周波数を通常15Hzから120Hz程度ま
での範囲で変化させて、空調能力を制御している。一般
に、インバータ用の圧縮機の仕様では、圧縮機の起動時
の安定性と冷凍サイクルの安定性とを保つため、圧縮機
を、立ち上がりから1分間は60Hzで運転することに
なっている。したがって、この仕様に基づいて電動圧縮
機205を運転する場合、図26に示すように、運転周
波数が起動周波数である15Hzから60Hzまで直線
的に変化するため、電動圧縮機205の負荷電流も増大
する。
【0034】このため、アクティブフィルタ206の出
力電圧は、負荷電流の増大にしたがって低下していく。
それゆえ、スイッチング制御部210では、その低下分
を補うために、アクティブフィルタ206の昇圧値をフ
ィートバック制御して、出力電圧を一定になるようにし
ている。
【0035】このような出力電圧の変動は、前述のよう
に瞬時に起こるものではなく、時間的に長く、かつ大き
な変化が連続する。このため、フィードバック制御に時
間的な遅れが生じて、出力電圧に低周波のうねりが生じ
る。これに伴って、アクティブフィルタ206の入力電
流の波形も、図27に示すように、起動時の均一な状態
から、大きく脈をうった状態に変化する。この結果、通
常の定格電流以上にアクティブフィルタ206の入力電
流が増大することにより、過電流保護回路が動作し、空
気調和機の運転が停止される。
【0036】それゆえ、上記のような入力電流の変動の
ために空気調和機を停止させないようにするには、過電
流保護回路の動作レベルを高めることが考えられる。し
かしながら、過電流保護回路の動作レベルが高くなるこ
とにより、本来検出すべき異常時の過電流を検出するこ
とができず、素子を過電流から保護できなくなる。
【0037】また、上記従来の空気調和機には、次のよ
うにリップル電流の問題がある。
【0038】コアを使用したコイルに流れる直流電流の
レベルを変化させると、あるレベルからコイルに磁気飽
和が生じ、急激にインダクタンスが低下する。このよう
な特性は、一般にコイルの直流重畳特性と呼ばれてい
る。
【0039】特に、アクティブフィルタ206において
昇圧用として用いられるチョークコイル207は、23
0V機種の空気調和機の場合、コイル電流が最大7〜8
Arms と大きく、直流重畳特性をフラットにすることは
非常に困難である。実際の直流重畳特性は、図28に示
すように、コイル電流が増大するにつれてインダクタン
スが低下する傾向を示す。
【0040】コイル電流に含まれるリップル電流ΔI
は、次式で表される。
【0041】 ΔI=α/(fSW・L) …(1) α :定数 fSW:パワートランジスタ209のスイッチング周波数 L :チョークコイル207のインダクタンス 上記の(1)式によれば、インダクタンスが低下すると
リップル電流が大きくなることが分かる。したがって、
図29に示すように、コイル電流が大きいほどリップル
電流が大きくなる。
【0042】実際には、図30に示すように、コイル電
流が小さいときのリップル電流ΔI1 は小さい。これに
比べて、図31に示すように、コイル電流が大きいとき
のリップル電流ΔI2 はかなり大きくなる。
【0043】このように大きくなったリップル電流は、
ノイズフィルタによっても除去されずに交流側の電源ラ
インに流れてしまう。この結果、雑音端子電圧、雑音電
力、不要輻射等のノイズレベルが大きくなるという問題
が生じる。
【0044】上記従来の空気調和機には、次のように、
空調能力において不利な点がある。
【0045】通常、インバータ用の圧縮機のモータは、
誘導モータが使用される。誘導モータの動作特性は、図
32に示すように、同期回転数N0 ではトルクがゼロで
あるため、負荷とトルクとが釣り合った回転数で回転す
る。同期回転数と実際の回転数との差はすべりと呼ばれ
ており、このすべりはモータの回転に大きく関与してい
る。
【0046】負荷が大きくなるとき、負荷曲線がT1
らT2 に移動することによりモータに流れる電流もI1
からI2 に増大する。また、すべりも大きくなり、電動
圧縮機205の運転周波数つまり回転数がN1 からN2
に低下する結果、空調能力が低下してしまう。しかも、
モータ電流が増大しつづけて定格値以上になったとき
は、モータ電流を減少させるように電動圧縮機205の
運転周波数の指令値を低下させるが、この場合も、やは
り空調能力が低下してしまう。
【0047】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、アクティブフィルタまたは電動圧縮機の起
動時に生じる出力電圧のアクティブフィルタの出力電圧
のオーバーシュートによる過電圧保護回路の誤動作を防
止するとともに、過電圧保護のためのアクティブフィル
タの出力電圧を確実に検出することを目的としている。
【0048】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の空気調和
機は、上記の課題を解決するために、交流電源から出力
された交流電圧を整流する整流手段と、この整流手段に
より整流された交流電圧を直流電圧となるように平滑す
る平滑手段と、この平滑手段からの直流電圧をチョッピ
ングすることにより電圧および周波数が可変の交流電圧
に変換して電動圧縮機に印加する直流−交流変換手段
と、上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、入
力電流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波と
なる波形に整形するアクティブフィルタと、このアクテ
ィブフィルタの出力電圧が所定の過電圧判定値以上の過
電圧であることを検出すると上記アクティブフィルタを
停止させる一方、上記アクティブフィルタの起動時また
は電動圧縮機の起動時に過電圧判定値を所定の期間上昇
させる過電圧防止手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0049】上記の第1の空気調和機は、好ましくは上
記アクティブフィルタの出力電圧と過電圧判定値との差
が一定になるように過電圧判定値を出力電圧に応じて変
更する判定値変更手段を備えている。
【0050】本発明の第2の空気調和機は、上記の課題
を解決するために、交流電源から出力された交流電圧を
整流する整流手段と、この整流手段により整流された交
流電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、こ
の平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることによ
り電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動圧
縮機に印加する直流−交流変換手段と、上記整流手段と
上記平滑手段との間に設けられ、入力電流を入力電圧と
ほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形する
アクティブフィルタと、このアクティブフィルタの出力
電圧を検出する出力電圧検出手段と、この出力電圧検出
手段の検出出力と所定の基準値との差を出力する差電圧
検出手段と、この差電圧検出手段の出力波形を鈍化させ
る波形鈍化手段とを有し、上記差電圧検出手段により検
出された差に基づいて上記アクティブフィルタの出力電
圧を一定値に保つようにアクティブフィルタを制御する
アクティブフィルタ制御手段と、上記アクティブフィル
タの出力電圧が所定値以上の過電圧であることを検出す
ると上記アクティブフィルタを停止させる過電圧防止手
段とを備えていることを特徴としている。
【0051】上記の第2の空気調和機において、好まし
くは、上記波形鈍化手段が、上記出力電圧検出手段と上
記差電圧検出手段との間に設けられたローパスフィルタ
である。
【0052】また、上記の第2の空気調和機において、
好ましくは、上記差電圧検出手段が誤差アンプであり、
かつ上記波形鈍化手段が上記アクティブフィルタの起動
時または上記電動圧縮機の起動時に上記誤差アンプの時
定数を所定の期間大きくする時定数変更手段である。
【0053】本発明の第3の空気調和機は、上記の課題
を解決するために、交流電源から出力された交流電圧を
整流する整流手段と、この整流手段により整流された交
流電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、こ
の平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることによ
り電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動圧
縮機に印加する直流−交流変換手段と、この直流−交流
変換手段の出力周波数を上記電動圧縮機の負荷状態に応
じて制御するとともに、上記電動圧縮機の運転周波数の
変更時における変更開始直後と変更終了直前との所定の
期間に運転周波数の変化速度を低下させる制御手段と、
上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、入力電
流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる
波形に整形するアクティブフィルタとを備えていること
を特徴としている。
【0054】本発明の第4の空気調和機は、上記の課題
を解決するために、交流電源から出力された交流電圧を
整流する整流手段と、この整流手段により整流された交
流電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、こ
の平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることによ
り電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動圧
縮機に印加する直流−交流変換手段と、上記整流手段と
上記平滑手段との間に設けられ、スイッチング素子のス
イッチングによりチョークコイルを介して上記平滑手段
に流れ込む電流量を調整することにより、入力電流を入
力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に
整形するアクティブフィルタと、このアクティブフィル
タの出力電圧を検出する出力電圧検出手段と、この出力
電圧検出手段の検出出力と所定の基準値との差を出力す
る差電圧検出手段とを有し、この差電圧検出手段により
検出された差に基づいて上記アクティブフィルタの出力
電圧を一定値に保つように上記スイッチング素子のスイ
ッチングのデューティ比を制御するスイッチング制御手
段と、上記チョークコイルに流れる電流を検出する電流
検出手段と、上記電流検出手段により検出された電流が
大きくなるにしたがって上記スイッチング素子のスイッ
チング周波数が高くなるようにスイッチング周波数を制
御するスイッチング周波数制御手段とを備えていること
を特徴としている。
【0055】本発明の第5の空気調和機は、上記の課題
を解決するために、交流電源から出力された交流電圧を
整流する整流手段と、この整流手段により整流された出
力電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、こ
の平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることによ
り電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動圧
縮機に印加する直流−交流変換手段と、上記整流手段と
上記平滑手段との間に設けられ、入力電流を入力電圧と
ほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形する
アクティブフィルタと、上記電動圧縮機の負荷状態を検
出する負荷状態検出手段と、上記電動圧縮機の負荷状態
に応じて上記アクティブフィルタの出力電圧を設定する
出力電圧設定手段と、設定された出力電圧に基づいて上
記アクティブフィルタを制御するアクティブフィルタ制
御手段とを備えていることを特徴としている。
【0056】上記の第5の空気調和機において、好まし
くは、上記負荷状態検出手段が、上記電動圧縮機のすべ
りを負荷状態として検出する。
【0057】また、上記の第5の空気調和機において、
好ましくは、上記電動圧縮機に流れる負荷電流を負荷状
態として検出する。
【0058】本発明の第6の空気調和機は、上記の課題
を解決するために、交流電源から出力された交流電圧を
整流する整流手段と、この整流手段により整流された交
流電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、こ
の平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることによ
り電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動圧
縮機に印加する直流−交流変換手段と、上記整流手段と
上記平滑手段との間に設けられ、入力電流を入力電圧と
ほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形する
アクティブフィルタと、このアクティブフィルタの出力
電圧を検出する出力電圧検出手段と、この出力電圧検出
手段の検出出力と所定の基準値との差を出力する差電圧
検出手段と、上記アクティブフィルタの出力異常時に基
準値を補正する基準値補正手段とを有し、上記差電圧検
出手段により検出された差に基づいて上記アクティブフ
ィルタの出力電圧を一定値に保つように制御するアクテ
ィブフィルタ制御手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0059】上記の第6の空気調和機において、好まし
くは、上記基準値補正手段が、上記アクティブフィルタ
の出力異常を判定するために上記アクティブフィルタの
出力電圧の過昇圧を検出する過昇圧検出手段を有してい
る。
【0060】また、上記の第6の空気調和機において、
好ましくは、上記アクティブフィルタ制御手段は、上記
アクティブフィルタの出力電流のピーク値が所定値以上
の過電流であることを検出するピーク過電流検出手段を
有し、ピーク値が過電流であることが検出されると出力
電流を制限する一方、上記基準値補正手段が、上記アク
ティブフィルタの出力異常を判定するために上記アクテ
ィブフィルタの出力電流の平均値が上記ピーク過電流検
出手段と異なる所定値以上の過電流であることを検出す
る平均値過電流検出手段とを有している。
【0061】
【作用】上記の第1の空気調和機では、過電圧防止手段
における過電圧判定値が、判定値上昇手段によりアクテ
ィブフィルタの起動時または電動圧縮機の起動時に所定
の期間上昇する。これにより、上記の起動時にアクティ
ブフィルタの出力電圧にオーバーシュートが生じても過
電圧が検出されない。また、所定の期間を過ぎると過電
圧判定値が元に戻るので、過電圧防止手段は、本来検出
すべき過電圧を検出することができる。
【0062】第1の空気調和機においては、さらに判定
値変更手段を備えることにより、過電圧判定値がその判
定値変更手段により出力電圧に応じて変更されて、アク
ティブフィルタの出力電圧と過電圧判定値との差を一定
になる。これにより、出力電圧を検出するために抵抗に
よる分圧回路を用いた場合でも、抵抗値のバラツキの影
響を受けることなく、適切な過電圧判定値を設定するこ
とができる。
【0063】上記の第2の空気調和機では、波形鈍化手
段により差電圧検出手段の出力波形が鈍化するので、こ
の波形に基づいて制御されるアクティブフィルタの出力
電圧も変動が鈍化する。これにより、アクティブフィル
タの起動時または電動圧縮機の起動時に、アクティブフ
ィルタの出力電圧は、オーバーシュートが抑制されて過
電圧判定値を越えることがなくなる。
【0064】第2の空気調和機においては、具体的に
は、出力電圧検出手段と差電圧検出手段との間に設けら
れたローパスフィルタにより出力電圧の波形が鈍化され
て、差電圧検出手段の出力波形が鈍化される。あるい
は、時定数変更手段によれば、誤差アンプの時定数がア
クティブフィルタの起動時または電動圧縮機の起動時に
所定の期間大きくなる。これにより、アクティブフィル
タの出力電圧は、緩やかに帰還がかけられるので、オー
バーシュートが発生しにくくなる。
【0065】第3の空気調和機においては、電動圧縮機
の起動時等における運転周波数の変更時に、制御手段に
より、運転周波数が変更開始直後と変更終了直前との所
定の期間に変化速度の低下した状態で変化する。このよ
うに、運転周波数の変化速度が低い期間を設けること
で、アクティブフィルタの入力電圧に大きなうねりが発
生することを防止できる。
【0066】第4の空気調和機においては、スイッチン
グ周波数制御手段により、チョークコイルに流れる電流
が大きくなるにしたがってスイッチング周波数が高くな
る。これにより、前述の(1)式の関係に基づけば、チ
ョークコイルに流れる電流が増大しても、リップル電流
を小さくすることができる。
【0067】第5の空気調和機においては、電動圧縮機
の負荷状態が負荷状態検出手段によりより検出される。
負荷状態は、例えば、電動圧縮機のすべりや電動圧縮機
に流れる負荷電流を検出することにより検出される。負
荷状態が検出されると、アクティブフィルタ制御手段に
与えられる出力電圧の設定値が、出力電圧設定手段によ
り、その負荷状態に応じて設定される。すると、アクテ
ィブフィルタ制御手段は、その設定値に基づいてアクテ
ィブフィルタを制御する。
【0068】これにより、電動圧縮機の負荷が大きくな
ることでアクティブフィルタの出力電圧が低下しても、
アクティブフィルタ制御手段がその負荷に応じて出力電
圧を上昇させれば、出力電圧の低下を防止することがで
きる。逆に、電動圧縮機の負荷が小さくなった場合は、
アクティブフィルタ制御手段がその負荷に応じて出力電
圧を低下させれば、出力電圧の上昇を防止することがで
きる。したがって、負荷の変動に関わらず、出力電圧を
一定に制御することが可能になる。
【0069】上記の第6の空気調和機では、アクティブ
フィルタの正常動作時には、アクティブフィルタの出力
電圧が、アクティブフィルタ制御手段により差電圧検出
手段の検出出力と基準値との差に応じて適正に制御され
る。これに対し、アクティブフィルタの出力電圧が異常
に上昇するなどの出力異常が生じると、基準値補正手段
により基準値が補正される。これにより、アクティブフ
ィルタの出力を停止させることも可能になり、差電圧検
出手段が、基準値を補正するだけで容易に過電圧保護や
過電流保護等の保護動作を行うことができる。
【0070】また、第6の空気調和機においては、アク
ティブフィルタ制御手段により、出力電圧が出力電圧検
出手段により検出された出力電圧に基づいて一定値とな
るように制御されている。しかしながら、出力電圧検出
手段に異常が生じると、アクティブフィルタ制御手段の
出力電圧検出手段を除く各部が正常であっても、出力電
圧が過昇圧するといった異常が生じてしまう。これに対
し、基準値補正手段がアクティブフィルタの出力異常を
判定するために過昇圧検出手段を備えることにより、出
力電圧の過昇圧を防止することができる。
【0071】また、第6の空気調和機においては、基準
値補正手段がアクティブフィルタの出力異常を判定する
ために平均値過電流検出手段を備えることにより、ピー
ク電流に基づく過電流防止だけでなく、出力電圧の平均
値によっても過電流防止を行うことができる。それゆ
え、ピーク過電流検出手段の過電流検出レベルを上げる
ことができ、ピーク過電流検出手段がラインノイズによ
り誤って過電流を検出することがなくなる。
【0072】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図1
5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0073】本実施例に係る空気調和機は、図1に示す
ように、電源系として、ブリッジ整流回路2、平滑コン
デンサ3、インバータ回路4およびアクティブフィルタ
5を備え、制御系として、スイッチング制御部7および
インバータ制御部8を備えている。
【0074】電源系は、商用電源1の出力電圧をブリッ
ジ整流回路2で整流して、平滑コンデンサ3で平滑して
直流電圧を生成するようになっている。また、電源系
は、その直流電圧を基にしてインバータ回路4で3相の
交流電圧を発生して電動圧縮機6に与えるようになって
いる。
【0075】インバータ回路4は、6個のトランジスタ
11〜16と6個のダイオード21〜26とを備えてい
る。トランジスタ11・12、トランジスタ13・14
およびトランジスタ15・16は、それぞれ2本の電源
ライン間に直列に接続されている。一方、ダイオード2
1〜26は、トランジスタ11〜16の個々に並列に接
続されている。直流−交流変換手段としてのインバータ
回路4は、インバータ制御部8の制御に基づいて、トラ
ンジスタ11〜16がスイッチングすることにより3相
の交流電圧を出力するようになっている。
【0076】電動圧縮機6は、トランジスタ11・1
2、トランジスタ13・14およびトランジスタ15・
16のそれぞれの接続点に接続されている。この電動圧
縮機6は、インバータ回路4からの3相の交流電圧によ
り駆動される。
【0077】また、電源系においては、整流手段として
のブリッジ整流回路2と平滑手段としての平滑コンデン
サ3との間にアクティブフィルタ5が接続されている。
アクティブフィルタ5は、チョークコイル31と、高速
ダイオード32と、パワートランジスタ33とを有して
いる。本実施例では、パワートランジスタ33として、
絶縁ゲートバイポーラトランジスタを用いているが、他
の高速スイッチング素子であってもよい。
【0078】チョークコイル31および高速ダイオード
32は、整流側の電源ラインの一方に直列に設けられて
いる。スイッチング素子としてのパワートランジスタ3
3は、コレクタがチョークコイル31の一端と高速ダイ
オード32のアノードとの接続点に接続され、エミッタ
が整流側の電源ラインの他方に接続されている。
【0079】上記のアクティブフィルタ5は、チョーク
コイル31および高速ダイオード32を介して平滑コン
デンサ3に流れ込む電流に対して、パワートランジスタ
33のスイッチングにより、チョークコイル31に流れ
る電流を制御するようになっている。
【0080】制御系において、制御手段としてのインバ
ータ制御部8は、空調負荷に応じてトランジスタ11〜
16のスイッチングを制御することにより、インバータ
回路4の出力周波数を制御するようになっている。ま
た、インバータ制御部8は、電動圧縮機6の起動時に同
期させてスイッチング制御部7を動作させるようになっ
ている。さらに、インバータ制御部8は、アクティブフ
ィルタ5の動作も管理しており、通常の起動および停止
だけでなく、異常時の緊急停止等の制御も行うようにな
っている。
【0081】一方、スイッチング制御手段としてのスイ
ッチング制御部7は、パワートランジスタ33のゲート
に与えるスイッチング制御信号のパルス幅を制御して、
アクティブフィルタ5の出力電圧を制御するようになっ
ている。このスイッチング制御部7は、アクティブフィ
ルタ5の出力電圧を一定にさせるためにフィードバック
制御を行うようになっている。
【0082】スイッチング制御部7は、入力電圧検出部
41、出力電圧検出部42、基準電圧源43、誤差アン
プ44、入力電流検出部45、乗算器46、アンプ4
7、発振器48、比較器49およびドライブ回路50を
備えている。また、スイッチング制御部7は、過電圧保
護回路として抵抗51〜53、比較器54およびスイッ
チ55を備えている。
【0083】なお、過電圧保護回路は、抵抗51〜5
3、比較器54およびスイッチ55の他に、抵抗56・
57も含んでいる。抵抗56・57は、電源系における
アクティブフィルタ5と平滑コンデンサ3との間に設け
られており、アクティブフィルタ5の出力電圧を分圧し
て検出するようになっている。
【0084】入力電圧検出部41、出力電圧検出部4
2、基準電圧源43、誤差アンプ44、入力電流検出部
45、乗算器46、アンプ47、発振器48、比較器4
9およびドライブ回路50からなる主制御部は、前述し
た従来の空気調和機(図22参照)におけるスイッチン
グ制御部とほぼ同等の機能を有している。
【0085】すなわち、上記の主制御部においては、平
滑コンデンサ3に発生している直流電圧が、出力電圧検
出部42で検出され、その検出値と基準電圧源43で発
生した基準電圧との差電圧が誤差アンプ44から出力さ
れる。また、乗算器46では、誤差アンプ44からの差
電圧と入力電圧検出部41からの電圧波形とが乗算され
る。一方、アクティブフィルタ5への入力電流がパワー
トランジスタ33のエミッタ側から取り出され、その電
流値に応じた信号電圧が、入力電流検出部45により検
出される。
【0086】アンプ47では、その検出値と乗算器46
の出力との差が増幅され、アンプ47の出力は、比較器
49および発振器48からなるPWM回路によりPWM
信号に変換される。このPWM信号は、ドライブ回路5
0で増幅されて、パワートランジスタ33の制御電極に
与えられる。
【0087】主制御部は、アクティブフィルタ5の出力
電圧をフィードバック制御することにより、その出力電
圧が一定値を保つようにPWM信号のパルス幅を変化さ
せている。また、主制御部は、アクティブフィルタ5の
入力電流が入力電圧と同位相となり、かつ正弦波となる
ようにスイッチング制御を行う。
【0088】過電圧保護回路においては、抵抗56・5
7により分圧されたアクティブフィルタ5の出力電圧す
なわち検出電圧と、抵抗51・52により分圧された直
流電圧すなわち保護電圧(過電圧判定値)とが、比較器
54で比較される。その比較の結果、検出電圧が保護電
圧以上であるときに、比較器54の出力によりドライブ
回路50の出力が強制的に停止される。
【0089】また、過電圧保護回路では、アクティブフ
ィルタ5または電動圧縮機6の起動時から一定時間、イ
ンバータ制御部8の指令によりスイッチ55が閉じる。
このため、図2に示すように、上記の期間には、抵抗5
3が抵抗51に付加されて保護電圧が高められる。これ
により、アクティブフィルタ5の出力電圧にオーバーシ
ュートが生じても、過電圧保護回路は動作しない。
【0090】このとき、オーバーシュートによる出力電
圧の上昇は、絶対レベルが大きいが、わずか数十mse
cの間で発生するのみであり、アクティブフィルタ5、
インバータ回路4のトランジスタ11〜16および平滑
コンデンサ3の最大定格内に納まっている。それゆえ、
素子の破壊、寿命の短縮化、性能劣化等が起こることは
ない。したがって、上記のように一時的に保護電圧を上
昇させても問題はない。
【0091】また、本空気調和機においては、オーバー
シュートによる過電圧保護回路の誤動作防止対策とし
て、図3に示すように、出力電圧検出部42の次段にロ
ーパスフィルタ61が設けられていてもよい。これによ
り、図4に示すように、アクティブフィルタ5の出力電
圧は、ローパスフィルタ61により、リンギングの高周
波成分がカットされ、誤差アンプ44に入力される段階
ですでに鈍った波形となる。それゆえ、図3に示す誤差
アンプ44を中心とするフィードバック系が上記のリン
ギングに過剰に反応することはなくなる。この結果、誤
差アンプ44および乗算器46の出力が大きく変動する
ことはなくなるので、アクティブフィルタ5の出力電圧
のオーバーシュートをなくすことができる。
【0092】さらに、本空気調和機においては、オーバ
ーシュートによる過電圧保護回路の誤動作防止対策とし
て、図5に示すように、時定数変更部71が設けられて
いてもよい。
【0093】時定数変更部71は、誤差アンプ44の出
力電圧検出部42側の入力端子と出力端子との間にそれ
ぞれ並列に接続された抵抗71aおよびコンデンサ71
b・71cを有している。コンデンサ71cは、スイッ
チ71dを介して誤差アンプ44に接続される。スイッ
チ71dは、インバータ制御部8により電動圧縮機6の
起動時から一定期間発される制御信号により閉じるよう
になっている。上記のように構成される時定数変更部7
1は、上記の期間において、フィードバック系の時定数
を、その時定数が大きくなるように変更する。
【0094】これにより、図6に示すように、フィード
バック系が上記のリンギングに過剰に反応することはな
くなる。したがって、アクティブフィルタ5の出力電圧
は、定常状態に達するまでの変動が緩やかになる。それ
ゆえ、電動圧縮機6の起動時にアクティブフィルタ5の
出力電圧のオーバーシュートの発生をなくすことができ
る。
【0095】過電圧保護回路の他の構成としては、図7
に示すように、3個の直列に接続された抵抗81〜83
により構成される分圧回路を用いた過電圧保護回路が挙
げられる。上記の分圧回路は、出力電圧検出部42用の
出力電圧の検出にも用いられ、出力電圧を抵抗83によ
り決定する。また、上記の分圧回路は、過電圧保護回路
用の出力電圧を抵抗82・83により決定する。
【0096】これにより、出力電圧と保護電圧との差が
抵抗83の両端の電圧により決定される。したがって、
アクティブフィルタ5の起動時に出力電圧検出部42に
おける出力電圧検出回路42aにより出力電圧が検出さ
れ、保護電圧設定回路84により、その出力電圧に基づ
いて保護電圧が決定されれば、出力電圧の高低に関係な
く、出力電圧と保護電圧との差すなわち検出マージンを
一定にすることができる。この結果、検出マージンが小
さくなることにより過電圧保護回路が動作しやすくなる
という不都合を解消することができる。
【0097】本空気調和機において、インバータ制御部
8は、電動圧縮機6の起動時または負荷の急変時のよう
に運転周波数を大きく変更する必要がある場合に、所定
の期間ごとに運転周波数の変化速度を変更するように運
転周波数の制御を行う。
【0098】例えば、電動圧縮機6の起動時の場合、図
8に示すように、運転周波数は、期間t1 (起動時から
15秒間)で15Hzから20Hzに上昇し、続く期間
2(15秒から45秒までの30秒間)で55Hzに
上昇した後、最後の期間t3で(45秒から60秒まで
の15秒間)で60Hzに達する。この場合、期間t1
・t3 では、運転周波数の変化速度が0.33Hz/s
となり、従来では一定であった変化速度(0.75Hz
/s)より大幅に低下される。
【0099】これにより、期間t1 ・t2 で電動圧縮機
6の負荷電流の増大が抑えられる。したがって、期間t
2 での変化速度が従来の変化速度より高くなっても、ア
クティブフィルタ5の入力電流は、図9に示すように起
動時から脈打つことなく増幅される。
【0100】ところで、リップル電流は、前述のよう
に、チョークコイル31に流れるコイル電流が増大する
とチョークコイル31のインダクタンスが低下すること
によりリップル電流も増大する。これに対しては、前述
の(1)式および図10に示すように、パワートランジ
スタ33のスイッチング周波数が高くなるほどリップル
電流が小さくなる。したがって、図11に示すように、
コイル電流が増大するに応じてスイッチング周波数を高
くすればリップル電流の増大を抑えることができる。
【0101】このため、本空気調和機では、図12に示
すように、インバータ制御部8が、入力電流検出部45
により検出された入力電流すなわちコイル電流に基づい
て発振器48の発振周波数を制御するようになってい
る。これにより、コイル電流が大きくなれば、それに応
じてスイッチング周波数を決定する発振周波数が高めら
れる。
【0102】この結果、図13に示すように、リップル
電流は、コイル電流が増大しても、ある一定のレベルに
抑えられる。また、図14に示すように、コイル電流が
増大したときのリップル電流ΔI2 は、コイル電流が小
さいときのリップル電流ΔI1 (図中二点鎖線にて示
す)からあまり大きくなっていない。
【0103】なお、スイッチング周波数を高くするとス
イッチングロスが増大する。したがって、上記の構成で
は、コイル電流が小さくリップル電流が小さいときは、
スイッチングロスの増大を回避するため、スイッチング
周波数を低くしている。
【0104】本空気調和機は、空調負荷に応じて電動圧
縮機6の運転能力を一定に保つために、図15に示すよ
うに、ホール素子、カレントトランス等の電流検出器9
1と、負荷電流検出回路92と、N倍回路93と、運転
周波数検出回路94とを備えている。
【0105】上記の構成では、電動圧縮機6に流れる電
流が電流検出器91により検出されると、その検出値が
分圧抵抗を含む負荷電流検出回路92から電流値に応じ
た電圧信号となってN倍回路93に与えられる。一方、
電動圧縮機6では図示しないホール素子等を用いた回転
数検出器により電動圧縮機6の実際の運転周波数が検出
されている。運転周波数検出器94では、検出された運
転周波数とインバータ制御部8から発された運転周波数
の指令値とのずれ、すなわちすべりに応じた信号が発生
する。
【0106】運転初期の定常時(電動圧縮機6の運転周
波数が安定している状態)には、そのときのすべり量と
負荷電流とがインバータ制御部8に予め記憶される。運
転中に空調負荷が大きくなることにより負荷電流とすべ
り量とが大きくなると、N倍回路93にて、誤差アンプ
44の出力に、負荷電流とすべり量とについて実際の値
と記憶された値との差に応じた倍数が乗じられる。これ
により、誤差アンプ44のゲインが変更され、この変更
は上記の差がなくなるまで行われる。
【0107】上記のように、誤差アンプ44のゲインが
変更されると、アクティブフィルタ5の出力電圧が大き
くなるように、パワートランジスタ33のスイッチング
が制御される。この結果、図16に示すように、トルク
曲線が極大部分で持ち上げられたようにτ1 からτ2
移動する。したがって、負荷がT1 からT2 に増大して
も、回転数がN1 のままで一定を保つだけでなく負荷電
流もI1 を保つ。
【0108】このように、実際の回転数と負荷電流とに
基づいてアクティブフィルタ5の出力電圧を昇圧させる
ことにより、空調負荷に関係なく電動圧縮機6の回転数
すわなち空調能力を一定にすることができる。
【0109】なお、負荷電流とすべり量とは、独立して
制御することができるので、いずれか一方のみを用いて
も上記のような制御が可能である。また、電流検出器9
1は、インバータ回路4の入力側に限らず、インバータ
回路4の出力側に配置されていてもよい。
【0110】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図17ないし図20に基づいて説明すれば、以下の通り
である。なお、本実施例において前記の実施例1と同等
の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記
してその説明を省略する。
【0111】本実施例に係る空気調和機は、図17に示
すように、パワートランジスタ33のスイッチングを制
御するスイッチング制御部101を備えている。
【0112】スイッチング制御部101は、入力電圧検
出部41’、出力電圧検出部42、入力位相検出部10
2、ピーク電流検出部103、平均電流検出部104、
過昇圧検出部105、積分回路106、目標値設定部1
07、演算器108、フリップフロップ(図中、FF)
109、発振器110およびドライブ回路50を備えて
いる。
【0113】入力位相検出部102は、分圧抵抗により
電流を電圧に変換して、入力電流波形を入力電流の位相
として検出するようになっている。また、入力位相検出
部102は、他にカレントトランス等により入力電流を
検出する構成であってもよい。
【0114】ピーク電流検出部103は、電流検出抵抗
34により電圧値に変換された電流値に基づいてピーク
電流が過電流検出レベル以上になったことを検出するよ
うになっている。上記の電流検出抵抗34は、抵抗値が
微小(20mΩ程度)の過電流検出用抵抗であって、ア
クティブフィルタ5における電源ラインに設けられてい
る。
【0115】上記のピーク電流検出部103は、図18
に示すように、基準電圧発生用の抵抗121・122
と、比較器123と、入力抵抗124とを有している。
このピーク電流検出部123は、入力抵抗124を介し
て入力される検出電圧(電流値)が抵抗121・122
により発生した基準電圧以上であるときに過電流を検出
するようになっている。
【0116】平均電流検出部104は、電流検出抵抗3
4により電圧値に変換された電流値に基づいて平均電流
が過電流検出レベル以上になったことを検出するように
なっている。この平均電流検出部104は、図19に示
すように、基準電圧発生用の抵抗125・126と、比
較器127と、入力抵抗128とを有している。上記の
平均電流検出部104は、入力抵抗128を介して入力
される検出電圧(電流値)が抵抗125・126により
発生した基準電圧以上であるときに過電流を検出するよ
うになっている。
【0117】なお、平均電流検出部104で発生する基
準電圧は、ピーク電流検出部103で発生する基準電圧
と異なる低い値に設定されている。
【0118】過昇圧検出部105は、図20に示すよう
に、抵抗131〜134と、比較器135とを有してい
る。抵抗131・132は、アクティブフィルタ5の出
力電圧を分圧する分圧回路を構成している。抵抗133
・134は、直流電圧を分圧して基準電圧を発生する基
準電圧回路を構成している。比較器135は、抵抗13
1・132からの検出電圧が基準電圧以上であるときに
過昇圧を検出するようになっている。
【0119】積分回路106は、抵抗106aおよびコ
ンデンサ106bからなっており、平均電流検出部10
4および過昇圧検出部105の検出信号の積分値を出力
するようになっている。
【0120】目標値設定部107は、基本的には誤差ア
ンプにより構成されている。この目標値設定部107
は、基準電圧VREF と出力電圧検出部42の出力との差
に比例した値を発生するようになっている。また、目標
値設定部107は、基準電圧VREF が入力される端子と
同一の端子に積分回路106が接続されている。
【0121】演算器108は、目標値設定部107の出
力をAとし、入力位相検出部102の出力をBとする
と、入力電圧検出部41’の出力(実効値)をCとし、
M =AB/Cなる演算により演算値IM を出力するよ
うになっている。また、演算器108は、演算値IM
よび入力電流の差信号と発振器110からの三角波と比
較してPWM信号を出力するようになっている。
【0122】なお、演算値IM と比較される入力電流
は、例えば、実施例1で述べた入力電流検出部45(図
1参照)により検出される。
【0123】フリップフロップ109は、3個の入力端
子R1 ・R2 ・Sと1個の出力端子Qとを有している。
このフリップフロップ109は、入力端子R1 ・R2
それぞれピーク電流検出部103の検出信号と、演算器
108の演算値とが入力される一方、発振器110から
の一定周期のパルス信号が入力される。上記のフリップ
フロップ109は、入力端子Sの入力信号と入力端子R
1 または入力端子R2の入力信号とに基づいてドライブ
データを出力するRSフリップフロップである。
【0124】上記のように構成される本空気調和機にお
いては、ブリッジ整流回路2の出力に基づいて、入力電
圧検出部41’によりアクティブフィルタ5の入力電圧
が検出されるとともに、入力位相検出部102によりア
クティブフィルタ5の入力電流が検出される。これらの
検出値は、演算器108に入力される。
【0125】また、平滑コンデンサ3の端子電圧から、
出力電圧検出部42によりアクティブフィルタ5の出力
電圧が検出されるとともに、過昇圧検出部105により
アクティブフィルタ5の過昇圧の有無が判定される。出
力電圧の検出値は、目標値設定部107に入力される。
【0126】さらに、電流検出抵抗34で電流から変換
された電圧に基づいて、ピーク電流検出部103により
過電流の検出が行われるとともに、平均電流検出部10
4により過電流の検出が行われる。
【0127】過昇圧検出部105からの検出信号または
平均電流検出部104からの検出信号は、積分回路10
6を通過して目標値設定部107に入力され、ここでノ
イズ成分が除去される。
【0128】目標値設定部107では、出力電圧検出部
42からの検出値に、基準電圧VRE F による補正が施さ
れる。補正後の値は、目標値として出力されて演算器1
08に与えられる。このとき、アクティブフィルタ5に
過電流または過昇圧が生じていると、積分回路106か
らの検出信号がローレベルになるので、基準電圧VRE F
が低下し、それに応じて目標値も小さくなる。
【0129】演算器108では、入力電圧検出部41’
からの検出値、入力位相検出部102からの検出値およ
び目標値設定部107からの目標値を用いて前述のよう
な演算が行われる。その演算結果は、パワートランジス
タ33のスイッチング幅を決定するための値として出力
される。
【0130】フリップフロップ109では、演算器10
8の出力と発振器110からスイッチング周期で出力さ
れるパルス信号とに基づいてドライブデータが決定され
る。すると、ドライブ回路50は、上記のようにして得
られたドライブデータによりドライブ信号を出力してパ
ワートランジスタ33を駆動する。また、過昇圧検出部
105により過昇圧が検出されるか、または平均電流検
出部104により平均電流が過電流になったことが検出
されると、目標値が低下するため、ドライブ回路50
は、パワートランジスタ33の出力を停止させる。さら
に、フリップフロップ109では、ピーク電流検出部1
03から過電流検出信号が出力されると、その過電流検
出信号と上記のパルス信号とに基づいて、強制的にパワ
ートランジスタ33を停止させるためのドライブデータ
が決定される。
【0131】上記の本空気調和機においては、過昇圧検
出部105が設けられているので、出力電圧検出部42
に故障が生じてスイッチング制御部101の電圧制御機
能が正常に動作しなくなった場合、出力電圧が過昇圧す
る。このとき、過昇圧検出部105により過昇圧が検出
されると、基準値VREF が低下するように補正されるた
め、スイッチング制御部101において、過昇圧をなく
すように保護機能が動作する。これにより、平滑コンデ
ンサ3等の部品に過電圧が印加されることを速やかに回
避することができる。
【0132】また、本空気調和機では、平均電流検出部
104が設けられているので、ピーク電流検出部103
の過電流検出レベルを高めに設定することができる。こ
れにより、アクティブフィルタ5において現れるライン
ノイズによりピーク電流検出部103が誤動作すること
を防止できる。
【0133】平均電流検出部104および過昇圧検出部
105は、前述のように、比較器127・135により
検出を行っているが、アクティブフィルタ5に発生する
ノイズのレベルは、ラインノイズにより大きくなってい
る。このため、比較器127・135の出力がそのまま
フィードバック系に与えられると、フィードバック制御
が発散または停止する。
【0134】これに対し、本空気調和機では、平均電流
検出部104および過昇圧検出部105の検出信号を積
分回路106が設けられているので、ノイズにより誤っ
て出力された幅の狭い検出信号は、積分回路106でほ
とんど除去される。それゆえ、ノイズによるフィードバ
ック制御の発散または停止を防止することができる。
【0135】さらに、本空気調和機では、出力電圧検出
部42の検出値が目標値設定部107により平均電流検
出部104の検出信号を用いて補正された値に基づい
て、パワートランジスタ33がONする間隔が決定され
る。これより、空調機としての使用範囲内での急激な負
荷変動または重負荷時に、パワートランジスタ33のO
Nする間隔が狭められ、パワートランジスタ33にかか
る負荷が軽減される。それゆえ、急激な負荷変動または
重負荷時においても、アクティブフィルタ5を安全に動
作させることができ、本空気調和機を運転を停止させる
必要がなくなる。
【0136】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に記載
の空気調和機は、交流電源から出力された交流電圧を整
流する整流手段と、この整流手段により整流された交流
電圧を直流電圧となるように平滑する平滑手段と、この
平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることにより
電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動圧縮
機に印加する直流−交流変換手段と、上記整流手段と上
記平滑手段との間に設けられ、入力電流を入力電圧とほ
ぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形するア
クティブフィルタと、このアクティブフィルタの出力電
圧が所定の過電圧判定値以上の過電圧であることを検出
すると上記アクティブフィルタを停止させる一方、上記
アクティブフィルタの起動時または電動圧縮機の起動時
に過電圧判定値を所定の期間上昇させる過電圧防止手段
とを備えている構成である。
【0137】これにより、アクティブフィルタまたは電
動圧縮機の起動時にアクティブフィルタの出力電圧にオ
ーバーシュートが生じても過電圧が検出されない。ま
た、所定の期間を過ぎると過電圧判定値が元に戻るの
で、過電圧防止手段は、本来検出すべき過電圧を検出す
ることができる。したがって、過電圧防止の信頼性を向
上させることできるという効果を奏する。
【0138】請求項2に記載の空気調和機は、上記の請
求項1に記載の空気調和機において、上記アクティブフ
ィルタの出力電圧と過電圧判定値との差が一定になるよ
うに過電圧判定値を出力電圧に応じて変更する判定値変
更手段を備えているので、出力電圧を検出するために抵
抗による分圧回路を用いた場合でも、抵抗値のバラツキ
の影響を受けることなく、適切な過電圧判定値を設定す
ることができる。したがって、過電圧防止の信頼性を向
上させることできるという効果を奏する。
【0139】本発明の請求項3に記載の空気調和機は、
交流電源から出力された交流電圧を整流する整流手段
と、この整流手段により整流された交流電圧を直流電圧
となるように平滑する平滑手段と、この平滑手段からの
直流電圧をチョッピングすることにより電圧および周波
数が可変の交流電圧に変換して電動圧縮機に印加する直
流−交流変換手段と、上記整流手段と上記平滑手段との
間に設けられ、入力電流を入力電圧とほぼ同位相となり
かつほぼ正弦波となる波形に整形するアクティブフィル
タと、このアクティブフィルタの出力電圧を検出する出
力電圧検出手段と、この出力電圧検出手段の検出出力と
所定の基準値との差を出力する差電圧検出手段と、この
差電圧検出手段の出力波形を鈍化させる波形鈍化手段と
を有し、上記差電圧検出手段により検出された差に基づ
いて上記アクティブフィルタの出力電圧を一定値に保つ
ようにアクティブフィルタを制御するアクティブフィル
タ制御手段と、上記アクティブフィルタの出力電圧が所
定値以上の過電圧であることを検出すると上記アクティ
ブフィルタを停止させる過電圧防止手段とを備えている
構成である。
【0140】これにより、差電圧検出手段の出力波形が
鈍化するので、この波形に基づいて制御されるアクティ
ブフィルタの出力電圧も変動が鈍化する。それゆえ、ア
クティブフィルタの起動時または電動圧縮機の起動時
に、アクティブフィルタの出力電圧は、オーバーシュー
トが抑制されて過電圧判定値を越えることがなくなる。
したがって、過電圧防止の信頼性を向上させることでき
るという効果を奏する。
【0141】請求項4に記載の空気調和機は、上記の請
求項3に記載の空気調和機において、上記波形鈍化手段
が、上記出力電圧検出手段と上記差電圧検出手段との間
に設けられたローパスフィルタであるので、出力電圧の
波形が鈍化されて、差電圧検出手段の出力波形が鈍化さ
れる。したがって、簡単な構成で過電圧防止の信頼性を
向上させることできるという効果を奏する。
【0142】請求項5に記載の空気調和機は、上記の請
求項3に記載の空気調和機において、上記差電圧検出手
段が誤差アンプであり、かつ上記波形鈍化手段が上記ア
クティブフィルタの起動時または上記電動圧縮機の起動
時に上記誤差アンプの時定数を所定の期間大きくする時
定数変更手段であるので、誤差アンプの時定数がアクテ
ィブフィルタの起動時または電動圧縮機の起動時に所定
の期間大きくなる。これにより、アクティブフィルタの
出力電圧は、緩やかに帰還がかけられるので、オーバー
シュートが発生しにくくなる。したがって、簡単な構成
で過電圧防止の信頼性を向上させることできるという効
果を奏する。
【0143】本発明の請求項6に記載の空気調和機は、
交流電源から出力された交流電圧を整流する整流手段
と、この整流手段により整流された交流電圧を直流電圧
となるように平滑する平滑手段と、この平滑手段からの
直流電圧をチョッピングすることにより電圧および周波
数が可変の交流電圧に変換して電動圧縮機に印加する直
流−交流変換手段と、上記直流−交流変換手段の出力周
波数を上記電動圧縮機の負荷状態に応じて制御するとと
もに、上記電動圧縮機の運転周波数の変更時における変
更開始直後と変更終了直前との所定の期間に運転周波数
の変化速度を低下させる制御手段と、上記整流手段と上
記平滑手段との間に設けられ、入力電流を入力電圧とほ
ぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形するア
クティブフィルタとを備えている構成である。
【0144】これにより、運転周波数の変化速度が低い
期間が設けられるので、アクティブフィルタの入力電圧
に大きなうねりが発生することを防止できる。したがっ
て、電動圧縮機を安定して運転することができるという
効果を奏する。
【0145】本発明の請求項7に記載の空気調和機は、
交流電源から出力された交流電圧を整流する整流手段
と、この整流手段により整流された交流電圧を直流電圧
となるように平滑する平滑手段と、この平滑手段からの
直流電圧をチョッピングすることにより電圧および周波
数が可変の交流電圧に変換して電動圧縮機に印加する直
流−交流変換手段と、上記整流手段と上記平滑手段との
間に設けられ、スイッチング素子のスイッチングにより
チョークコイルを介して上記平滑手段に流れ込む電流量
を調整することにより、入力電流を入力電圧とほぼ同位
相となりかつほぼ正弦波となる波形に整形するアクティ
ブフィルタと、このアクティブフィルタの出力電圧を検
出する出力電圧検出手段と、この出力電圧検出手段の検
出出力と所定の基準値との差を出力する差電圧検出手段
とを有し、この差電圧検出手段により検出された差に基
づいて上記アクティブフィルタの出力電圧を一定値に保
つように上記スイッチング素子のスイッチングのデュー
ティ比を制御するスイッチング制御手段と、上記チョー
クコイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、この
電流検出手段により検出された電流が大きくなるにした
がって上記スイッチング素子のスイッチング周波数が高
くなるようにスイッチング周波数を制御するスイッチン
グ周波数制御手段とを備えている構成である。
【0146】これにより、チョークコイルに流れる電流
が増大しても、リップル電流を小さくすることができ
る。したがって、雑音端子電圧、雑音電力、不要輻射等
のノイズレベルの低減を図ることができるという効果を
奏する。
【0147】本発明の請求項8に記載の空気調和機は、
交流電源から出力された交流電圧を整流する整流手段
と、この整流手段により整流された出力電圧を直流電圧
となるように平滑する平滑手段と、この平滑手段からの
直流電圧をチョッピングすることにより電動圧縮機に印
加される、電圧および周波数が可変の交流電圧に変換す
る直流−交流変換手段と、上記整流手段と上記平滑手段
との間に設けられ、入力電流を入力電圧とほぼ同位相と
なりかつほぼ正弦波となる波形に整形するアクティブフ
ィルタと、上記電動圧縮機の負荷状態を検出する負荷状
態検出手段と、上記電動圧縮機の負荷状態に応じて上記
アクティブフィルタの出力電圧を設定する出力電圧設定
手段と、設定された出力電圧に基づいて上記アクティブ
フィルタを制御するアクティブフィルタ制御手段とを備
えている構成である。
【0148】これにより、電動圧縮機の負荷が大きくな
ることでアクティブフィルタの出力電圧が低下しても、
アクティブフィルタ制御手段がその負荷に応じて出力電
圧を上昇させれば、出力電圧の低下を防止することがで
きる。逆に、電動圧縮機の負荷が小さくなった場合は、
アクティブフィルタ制御手段がその負荷に応じて出力電
圧を低下させれば、出力電圧の上昇を防止することがで
きる。それゆえ、負荷の変動に関わらず、出力電圧を一
定に制御することが可能になる。したがって、負荷に関
係なく電動圧縮機を最高の効率点で動作させることがで
きるとともに、空調能力の低下を防止することができる
という効果を奏する。
【0149】本発明の請求項9に記載の空気調和機は、
上記の請求項8に記載の空気調和機において、上記負荷
状態検出手段が、上記電動圧縮機のすべりを負荷状態と
して検出している。また、本発明の請求項10に記載の
空気調和機は、上記の請求項8に記載の空気調和機にお
いて、上記負荷状態検出手段が、上記電動圧縮機に流れ
る負荷電流を負荷状態として検出している。これらによ
り、負荷状態の検出が適切になされ、安定して出力電圧
を制御することができるという効果を奏する。
【0150】本発明の請求項11に記載の空気調和機
は、交流電源から出力された交流電圧を整流する整流手
段と、この整流手段により整流された交流電圧を直流電
圧となるように平滑する平滑手段と、この平滑手段から
の直流電圧をチョッピングすることにより電圧および周
波数が可変の交流電圧に変換して電動圧縮機に印加する
直流−交流変換手段と、上記整流手段と上記平滑手段と
の間に設けられ、入力電流を入力電圧とほぼ同位相とな
りかつほぼ正弦波となる波形に整形するアクティブフィ
ルタと、このアクティブフィルタの出力電圧を検出する
出力電圧検出手段と、この出力電圧検出手段の検出出力
と所定の基準値との差を出力する差電圧検出手段と、上
記アクティブフィルタの出力異常時に基準値を補正する
基準値補正手段とを有し、上記差電圧検出手段により検
出された差に基づいて上記アクティブフィルタの出力電
圧を一定値に保つように制御するアクティブフィルタ制
御手段とを備えている構成である。
【0151】これにより、アクティブフィルタの出力電
圧が異常に上昇するなどの出力異常が生じると基準値が
補正される。それゆえ、アクティブフィルタの出力を停
止させることも可能になり、差電圧検出手段が、基準値
を補正するだけで容易に過電圧保護や過電流保護等の保
護動作を行うことができる。したがって、アクティブフ
ィルタの出力異常の防止機能を出力電圧の制御系に備え
させることができ、回路部品の簡素化を図ることができ
るという効果を奏する。
【0152】本発明の請求項12に記載の空気調和機
は、上記の請求項11に記載の空気調和機において、上
記基準値補正手段が、上記アクティブフィルタの出力異
常を判定するために上記アクティブフィルタの出力電圧
の過昇圧を検出する過昇圧検出手段を有している構成で
ある。
【0153】これにより、出力電圧検出手段が故障して
アクティブフィルタ制御手段の電圧制御機能が失われて
出力電圧が過昇圧する異常が生じても、検出された過昇
圧に基づいて基準値が補正されることにより、出力電圧
の過昇圧を防止することができる。したがって、過昇圧
(過電圧)防止機能の信頼性を向上させることができ
る。
【0154】本発明の請求項13に記載の空気調和機
は、上記の請求項11に記載の空気調和機において、上
記アクティブフィルタ制御手段が、上記アクティブフィ
ルタの出力電流のピーク値が所定値以上の過電流である
ことを検出するピーク過電流検出手段を有し、ピーク値
が過電流であることが検出されると出力電流を制限する
一方、上記基準値補正手段が、上記アクティブフィルタ
の出力異常を判定するために上記アクティブフィルタの
出力電流の平均値が上記ピーク過電流検出手段と異なる
所定値以上の過電流であることを検出する平均値過電流
検出手段とを有している構成である。
【0155】これにより、ピーク電流に基づく過電流防
止だけでなく、出力電圧の平均値によっても過電流防止
を行うことができる。それゆえ、ピーク過電流検出手段
の過電流検出レベルを上げることができ、ピーク過電流
検出手段がラインノイズにより誤って過電流を検出する
ことがなくなる。したがって、過電流防止機能の信頼性
を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る空気調和機の構成を示
す回路図である。
【図2】図1の空気調和機におけるアクティブフィルタ
または電動圧縮機の起動時における過電圧保護回路の動
作を示す波形図である。
【図3】図1の空気調和機におけるスイッチング制御部
にローパスフィルタが設けられた構成を示すブロック図
である。
【図4】上記ローパスフィルタによりアクティブフィル
タの出力電圧のリンギングが鈍化される様子を示す波形
図である。
【図5】上記スイッチング制御部において時定数変更部
が設けられた構成を示す回路図である。
【図6】上記時定数変更部によりアクティブフィルタの
出力電圧のリンギングが鈍化される様子を示す波形図で
ある。
【図7】図1の空気調和機における他の過電圧保護回路
の構成を示す回路図である。
【図8】図1の空気調和機におけるインバータ制御部に
より電動圧縮機の運転周波数が所定の期間毎に異なる変
化速度で変更される様子を示すグラフである。
【図9】図8の特性に基づいて変更される運転周波数の
変更前と変更後とで変化するアクティブフィルタの入力
電流の変化を示す波形図である。
【図10】スイッチング周波数とリップル電流との関係
を示す波形図である。
【図11】コイル電流とスイッチング周波数との関係を
示す波形図である。
【図12】上記スイッチング制御部における発振器の発
振周波数を負荷電流に応じて制御する構成を示す回路図
である。
【図13】図12の構成によりリップル電流の増大が抑
えられた様子を示すコイル電流とリップル電流との関係
を示すグラフである。
【図14】コイル電流が大きいときのリップル電流の波
形を示す波形図である。
【図15】上記電動圧縮機の負荷電流およびすべりに基
づいてアクティブフィルタの出力電圧を昇圧させる構成
を示す回路図である。
【図16】図15の構成により改善された電動圧縮機の
特性を示す特性図である。
【図17】本発明の他の実施例に係る空気調和機の構成
を示す回路図である。
【図18】図17の空気調和機におけるピーク電流検出
部の構成を示す回路図である。
【図19】図17の空気調和機における平均電流検出部
の構成を示す回路図である。
【図20】図17の空気調和機における過昇圧検出部の
構成を示す回路図である。
【図21】コンデンサインプット型の電源回路における
入力電圧と入力電流とを示す波形図である。
【図22】従来の空気調和機の構成を示す回路図であ
る。
【図23】図22の空気調和機に設けられる過電圧保護
回路の構成を示す回路図である。
【図24】図22の空気調和機に設けられる他の過電圧
保護回路の構成を示す回路図である。
【図25】アクティブフィルタにおいて流れる電流の波
形を示す波形図である。
【図26】図22の空気調和機において電動圧縮機の運
転周波数が均一の変化速度で変更される様子を示すグラ
フである。
【図27】図8の運転周波数の変更により運転周波数の
変更前と変更後とで変化するアクティブフィルタの入力
電流の変化を示す波形図である。
【図28】コイル電流とチョークコイルのインダクタン
スとの関係を示すグラフである。
【図29】コイル電流とリップル電流との関係を示すグ
ラフである。
【図30】コイル電流が小さいときのリップル電流を示
す波形図である。
【図31】コイル電流が大きいときのリップル電流を示
す波形図である。
【図32】一般の電動圧縮機の特性を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 商用電源(交流電源) 2 ブリッジ整流回路(整流手段) 3 平滑コンデンサ(平滑手段) 5 アクティブフィルタ 4 インバータ回路(直流−交流変換手段) 7 スイッチング制御部(スイッチング制御
手段) 8 インバータ制御部(制御手段) 33 パワートランジスタ(スイッチング素
子) 42 出力電圧検出部(出力電圧検出手段) 44 誤差アンプ(差電圧検出手段) 45 入力電流検出部(電流検出手段) 48 発振器(スイッチング周波数変更手
段) 51〜53 抵抗(過電圧防止手段) 54 比較器(過電圧防止手段) 55 スイッチ(過電圧防止手段) 56・57 抵抗(過電圧防止手段) 61 ローパスフィルタ(波形鈍化手段) 71 時定数変更部(波形鈍化手段、時定数
変更手段) 84 保護電圧設定回路(判定値変更手段) 91 電流検出器(負荷状態検出手段) 92 負荷電流検出回路(負荷状態検出手
段) 93 N倍回路(出力電圧設定手段) 94 運転周波数検出回路(負荷状態検出手
段) 101 スイッチング制御部(アクティブフ
ィルタ制御手段) 103 ピーク電流検出部(ピーク過電流検
出手段) 104 平均電流検出部(基準値補正手段、
平均値過電流検出手段) 105 過昇圧検出部(基準値補正手段、過
昇圧検出手段) 107 目標値設定部(差電圧検出手段) 109 フリップフロップ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源から出力された交流電圧を整流す
    る整流手段と、 上記整流手段により整流された交流電圧を直流電圧とな
    るように平滑する平滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動
    圧縮機に印加する直流−交流変換手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、入力電
    流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる
    波形に整形するアクティブフィルタと、 上記アクティブフィルタの出力電圧が所定の過電圧判定
    値以上の過電圧であることを検出すると上記アクティブ
    フィルタを停止させる一方、上記アクティブフィルタの
    起動時または電動圧縮機の起動時に過電圧判定値を所定
    の期間上昇させる過電圧防止手段とを備えていることを
    特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】上記アクティブフィルタの出力電圧と過電
    圧判定値との差が一定になるように過電圧判定値を出力
    電圧に応じて変更する判定値変更手段を備えていること
    を特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】交流電源から出力された交流電圧を整流す
    る整流手段と、 上記整流手段により整流された交流電圧を直流電圧とな
    るように平滑する平滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動
    圧縮機に印加する直流−交流変換手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、入力電
    流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる
    波形に整形するアクティブフィルタと、 上記アクティブフィルタの出力電圧を検出する出力電圧
    検出手段と、この出力電圧検出手段の検出出力と所定の
    基準値との差を出力する差電圧検出手段と、この差電圧
    検出手段の出力波形を鈍化させる波形鈍化手段とを有
    し、上記差電圧検出手段により検出された差に基づいて
    上記アクティブフィルタの出力電圧を一定値に保つよう
    にアクティブフィルタを制御するアクティブフィルタ制
    御手段と、 上記アクティブフィルタの出力電圧が所定値以上の過電
    圧であることを検出すると上記アクティブフィルタを停
    止させる過電圧防止手段とを備えていることを特徴とす
    る空気調和機。
  4. 【請求項4】上記波形鈍化手段が、上記出力電圧検出手
    段と上記差電圧検出手段との間に設けられたローパスフ
    ィルタであることを特徴とする請求項3に記載の空気調
    和機。
  5. 【請求項5】上記差電圧検出手段が誤差アンプであり、
    かつ上記波形鈍化手段が上記アクティブフィルタの起動
    時または上記電動圧縮機の起動時に上記誤差アンプの時
    定数を所定の期間大きくする時定数変更手段であること
    を特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
  6. 【請求項6】交流電源から出力された交流電圧を整流す
    る整流手段と、 上記整流手段により整流された交流電圧を直流電圧とな
    るように平滑する平滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動
    圧縮機に印加する直流−交流変換手段と、 上記直流−交流変換手段の出力周波数を上記電動圧縮機
    の負荷状態に応じて制御するとともに、上記電動圧縮機
    の運転周波数の変更時における変更開始直後と変更終了
    直前との所定の期間に運転周波数の変化速度を低下させ
    る制御手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、入力電
    流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる
    波形に整形するアクティブフィルタとを備えていること
    を特徴とする空気調和機。
  7. 【請求項7】交流電源から出力された交流電圧を整流す
    る整流手段と、 上記整流手段により整流された交流電圧を直流電圧とな
    るように平滑する平滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動
    圧縮機に印加する直流−交流変換手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、スイッ
    チング素子のスイッチングによりチョークコイルを介し
    て上記平滑手段に流れ込む電流量を調整することによ
    り、入力電流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正
    弦波となる波形に整形するアクティブフィルタと、 上記アクティブフィルタの出力電圧を検出する出力電圧
    検出手段と、この出力電圧検出手段の検出出力と所定の
    基準値との差を出力する差電圧検出手段とを有し、この
    差電圧検出手段により検出された差に基づいて上記アク
    ティブフィルタの出力電圧を一定値に保つように上記ス
    イッチング素子のスイッチングのデューティ比を制御す
    るスイッチング制御手段と、 上記チョークコイルに流れる電流を検出する電流検出手
    段と、 上記電流検出手段により検出された電流が大きくなるに
    したがって上記スイッチング素子のスイッチング周波数
    が高くなるようにスイッチング周波数を制御するスイッ
    チング周波数制御手段とを備えていることを特徴とする
    請求項1に記載の空気調和機。
  8. 【請求項8】交流電源から出力された交流電圧を整流す
    る整流手段と、 上記整流手段により整流された出力電圧を直流電圧とな
    るように平滑する平滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動
    圧縮機に印加する直流−交流変換手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、入力電
    流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる
    波形に整形するアクティブフィルタと、 上記電動圧縮機の負荷状態を検出する負荷状態検出手段
    と、 上記電動圧縮機の負荷状態に応じて上記アクティブフィ
    ルタの出力電圧を設定する出力電圧設定手段と、 設定された出力電圧に基づいて上記アクティブフィルタ
    を制御するアクティブフィルタ制御手段とを備えている
    ことを特徴とする空気調和機。
  9. 【請求項9】上記負荷状態検出手段が、上記電動圧縮機
    のすべりを負荷状態として検出することを特徴とする請
    求項8に記載の空気調和機。
  10. 【請求項10】上記負荷状態検出手段が、上記電動圧縮
    機に流れる負荷電流を負荷状態として検出することを特
    徴とする請求項8に記載の空気調和機。
  11. 【請求項11】交流電源から出力された交流電圧を整流
    する整流手段と、 上記整流手段により整流された交流電圧を直流電圧とな
    るように平滑する平滑手段と、 上記平滑手段からの直流電圧をチョッピングすることに
    より電圧および周波数が可変の交流電圧に変換して電動
    圧縮機に印加する直流−交流変換手段と、 上記整流手段と上記平滑手段との間に設けられ、入力電
    流を入力電圧とほぼ同位相となりかつほぼ正弦波となる
    波形に整形するアクティブフィルタと、 上記アクティブフィルタの出力電圧を検出する出力電圧
    検出手段と、この出力電圧検出手段の検出出力と所定の
    基準値との差を出力する差電圧検出手段と、上記アクテ
    ィブフィルタの出力異常時に基準値を補正する基準値補
    正手段とを有し、上記差電圧検出手段により検出された
    差に基づいて上記アクティブフィルタの出力電圧を一定
    値に保つように制御するアクティブフィルタ制御手段と
    を備えていることを特徴とする空気調和機。
  12. 【請求項12】上記基準値補正手段が、上記アクティブ
    フィルタの出力異常を判定するために上記アクティブフ
    ィルタの出力電圧の過昇圧を検出する過昇圧検出手段を
    有していることを特徴とする請求項11に記載の空気調
    和機。
  13. 【請求項13】上記アクティブフィルタ制御手段は、上
    記アクティブフィルタの出力電流のピーク値が所定値以
    上の過電流であることを検出するピーク過電流検出手段
    を有し、ピーク値が過電流であることが検出されると出
    力電流を制限する一方、上記基準値補正手段が、上記ア
    クティブフィルタの出力異常を判定するために上記アク
    ティブフィルタの出力電流の平均値が上記ピーク過電流
    検出手段と異なる所定値以上の過電流であることを検出
    する平均値過電流検出手段とを有していることを特徴と
    する請求項11に記載の空気調和機。
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