JPH09181612A - サブバンド符号化方法、サブバンド復号方法、サブバンド符号化装置、サブバンド復号装置及びサブバンド符号化復号装置 - Google Patents

サブバンド符号化方法、サブバンド復号方法、サブバンド符号化装置、サブバンド復号装置及びサブバンド符号化復号装置

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JPH09181612A
JPH09181612A JP28421096A JP28421096A JPH09181612A JP H09181612 A JPH09181612 A JP H09181612A JP 28421096 A JP28421096 A JP 28421096A JP 28421096 A JP28421096 A JP 28421096A JP H09181612 A JPH09181612 A JP H09181612A
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signal
pass filter
low
band signal
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JP28421096A
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Masami Ogata
昌美 緒形
Teruhiko Suzuki
輝彦 鈴木
Ien Ton Taku
イエン トン タク
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、入力信号をサブバンド符号化する
際に、リンギングが発生する範囲を小さくすることがで
きる方法及び装置等を提供する。 【解決手段】 サブバンド符号化により、複数回の帯域
分割又はウェーブレット変換を行う際に、それまでに施
された帯域分割の回数が多いほど、少ないタップ数のフ
ィルタリングが信号に施されるようにする。すなわち、
初期の帯域分割にタップ数の多いフィルタ11L、11H
を用い、低周波数成分の劣化による階段状のパターンが
出現することを回避すると共に、帯域分割の回数が多く
なるほどタップ数の少ないフィルタ14L、14Hを用
い、ダウンサンプルによる相対的なタップ数の増加を抑
制し、画像のリンギングの発生範囲を小さく抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サブバンド符号化
方法及び装置、サブバンド復号方法及び装置等に関し、
特に音声信号や画像信号等のディジタル信号を帯域分割
して符号化する符号化方法及び装置、また符号化された
信号を復号化する復号方法及び装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル信号の圧縮を目的とした符号
化/復号方法の1つとして、サブバンド符号化がある。
このサブバンド符号化は、例えばウェーブレット変換を
行うためのフィルタ(以下、ウェーブレット変換フィル
タという。)によって、ディジタル信号の帯域分割を行
い、ディジタル信号の圧縮を行うものである。すなわ
ち、サブバンド符号化は、入力された信号に対して、異
なる通過帯域を有する複数のフィルタでフィルタリング
処理を施した後、各周波数帯域に応じた間隔でダウンサ
ンプリングを施し、各フィルタの出力信号のエネルギー
の偏りを利用して圧縮を行うものである。
【0003】サブバンド符号化、及びウェーブレット変
換を用いた帯域分割による信号処理に関しては、例えば
文献『ウェーブレット変換とサブバンド符号化』マーチ
ン・ヴエターリ著、電子情報通信学会誌、Vo1.74 No.1
2 pp1275-1278 1991年12月に説明されている。
【0004】一般に、ウェーブレット変換は、サブバン
ド符号化の下位概念とも改良とも言われているが、本願
で単にウェーブレットと記述する場合は、ウェーブレッ
ト変換フィルタに限定されることなく、サブバンド符号
化に適用されるフィルタを用いた技術を広く包含してい
るものとする。
【0005】図8に、サブバンド符号化で用いられるフ
ィルタ、例えばウェーブレット変換フィルタによる帯域
分割、及び合成を行う装置の基本的な構成を示す。この
図8は、上述のマーチン・ヴエターリ氏の文献に記載さ
れたものと同じものである。ここでは、入力を1次元信
号x[i]とする。
【0006】分割器100は、符号化装置の主要部であ
り、合成器110は、復号装置の主要部である。分割器
100において、分析ローパスフィルタ(以下、LPF
という。)101L は、帯域分割のための分析用LPF
であり、分析ハイパスフィルタ(以下、HPFとい
う。)101H は、帯域分割のための分析用HPFであ
る。これら2つのフィルタ101L、101Hによって、
入力信号x[i]は、低周波数帯域信号XL[i]と高周波数
帯域信号XH[i]に分割される。ダウンサンプル器10
L、102Hは、次に示す式1、式2のように、帯域分
割された各信号XL[i]、XH[i]に対して1サンプル毎
の間引き処理を行い、出力信号XL[j]、XH[j]を生成
する。
【0007】 XL[j]=XL[i] (j=i/2) ・・・式1 XH[j]=XH[i] (j=i/2) ・・・式2 合成器110では、はじめにアップサンプル器11
L、111Hによって、分割器100からの信号XL
[j]、XH[j]のサンプル間隔が2倍に引き伸ばされると
共に、次に示す式3、式4のように、その中心位置にゼ
ロの値を有するサンプルが挿入される。
【0008】 XL[i]=XL[j] (i=2×j) =0 (i=2×j+1) ・・・式3 XH[i]=XH[j] (i=2×j) =0 (i=2×j+1) ・・・式4 合成LPF112L 、合成HPF112H は、帯域合成
のための合成用のLPF、HPFであり、これらによっ
て、アップサンプル器111L、111Hの各出力信号に
補間処理が施され、各周波数帯域の信号XL[i]、XH
[i]が再生される。その後、加算器113によって各帯
域の信号XL[i]、XH[i]が加算されることによって合
成され、入力信号x[i]が復元される。
【0009】ここで、分割器100側の分析LPH10
L 、分析HPF101H 、及び合成器110側の合成
LPF112L 、合成HPF112H は、次に示す式
5、式6の関係が完全に、又は近似的に満たされるよう
に構成されている。
【0010】 H0(-z)F0(z)+H1(-z)F1(z)=0 ・・・式5 H0(z)F0(z)+H1(z)F1(z)=2z-L ・・・式6 H0(z)、H1(z)、F0(z)、F1(z)は、それぞれ分析LP
F101L 、分析HPF101H、合成LPF11
L 、合成HPF112H の伝達関数であり、Lは任意
の整数である。この拘束条件によって、合成器110に
おける加算器113からの出力信号x"[i]が、入力信号
x[i]と完全に、あるいは近似的に一致することが保証
される。上述のようなウェーブレット変換による分割、
合成を符号化に用いる場合、ダウンサンプル器10
L、102Hとアップサンプル器111L、111H
間で符号化/復号処理が行われることになる。また、図
8の例では、入力信号を2つの周波数帯域に分割してい
るが、データ量の圧縮を目的とした符号化では、より効
率的に圧縮を行うために、各周波数帯域をさらに2乃至
3回程度、再帰的に分割していくことが行われている。
【0011】図9に、サブバンド符号化を用いた従来の
符号化装置の構成を示す。符号化装置120は、入力信
号x[i]を、第1段目の分析LPF121L と分析HP
F121Hによって低周波数帯域信号XL0[i]と高周波
数帯域信号XH0[i]に分割するが、ダウンサンプル器1
22Lで式1に基づくダウンサンプリング処理により得
られる低周波数帯域信号XL0[j]は、第2段目の分析L
PF123L と分析HPF123H によってさらに帯域
分割される。そして、得られる信号XL1[j]、XH1[j]
は、ダウンサンプル器124L、124Hによってダウン
サンプリング処理が施され、低周波数帯域信号XL
1[k]、高周波数帯域信号XH1[k]が生成される。
【0012】一方、第1段目の分析HPF121H を通
過した高周波数帯域信号XH0[i]は、ダウンサンプル器
122H によってダウンサンプリング処理が施され、得
られる高周波数帯域信号XH0[j]は、低周波数帯域信号
XL0[j]との同期をとるために遅延器125に入力され
る。第2段目のダウンサンプル器124L、124Hによ
りダウンサンプル処理が施された低周波数帯域信号XL
1[k]、高周波数帯域信号XH1[k]、及び遅延器125に
より適切に遅延された第1段目の高周波数帯域信号XH
0[j]は、それぞれ量子化器126a、126b、126
cに入力され、対応する量子化ステップQL1、QH1
QHO により、次の式7、式8、式9に示すように、量
子化される。
【0013】 XL1'[k]=XL1[k]/QL1 ・・・式7 XH1'[k]=XH1[k]/QH1 ・・・式8 XH0'[j]=XH0[j]/QH0 ・・・式9 ここで、量子化ステップQL1、QH1、QHOは、例え
ばデータの発生量、伝送路のデータ速度、記録媒体の記
録容量等を考慮して、適応的に設定される。一般には、
低周波数帯域程量子化ステップを細かくして、画質の低
下を防止する。
【0014】量子化された各信号XL1'[k]、XH1'
[k]、XH0'[j]は、可逆符号化/多重可器127に入力
され、従来行われているようなハフマン符号化や算術符
号化等の可逆符号化、さらに多重化処理等が施されて、
図示しない記録媒体や伝送路に出力される。
【0015】図10に、サブバンド符号化を用いた従来
の復号装置の構成を示す。復号装置130は、復号装置
であり、復号装置130では、はじめに、逆多重化/可
逆復号器131によって、符号化装置120でなされた
多重化処理や可逆符号化に対する復号処理が行われ、信
号XL1'[k]、XH1'[k]、XH0'[j]が復元される。こ
れらは、それぞれ異なる量子化ステップを有する逆量子
化器132a、132b、132cに入力され、前述の
図9の量子化器126a、126b、126cによって
なされたのとは逆の式10、式11、式12に示す変換
が施される。
【0016】 XL1"[k]=XL1'[k]×QL1 ・・・式10 XH1"[k]=XH1'[k]×QH1 ・・・式11 XH0"[j]=XH0'[j]×QH0 ・・・式12 逆量子化器132a、132b、132cの各出力XL
1"[k]、XH1"[k]、XH0"[j]の中で、符号化装置12
0の第2段目の帯域分割に対応する低周波数帯域信号X
1"[k]、高周波数帯域信号XH1"[k]は、それぞれアッ
プサンプル器133L、133Hに入力される。アップサ
ンプル器133L、133Hにおける式3、式4と同様の
アップサンプル処理により得られた各信号は、それぞれ
分析LPF123L 、分析HPF123H と式5、式6
の関係にある合成LPF134L、合成HPF134H
に入力される。各フィルタ134L、134Hにおける補
間処理により再生された低周波数帯域信号XL1"[j]、
高周波数信号XH1"[j]は、加算器135によって加算
されることにより合成され、符号化装置120における
第1段目の帯域分割によって得られた低周波数帯域信号
XL0[j]に対応する低周波数帯域信号XL0"[j]とな
る。
【0017】一方、符号化装置120の第1段目の帯域
分割に対応する高周波数帯域信号XH0"[j]は、遅延器
136に入力され、第1段目の帯域分割に対応した低周
波数帯域信号XL0"[j]が再構成されるのに必要な時間
だけ遅延される。
【0018】第1段目の帯域分割に対応した低周波数帯
域信号XL0"[j]と、遅延器136によって遅延された
第1段目の帯域分割に対応した高周波数帯域信号XH0"
[j]とは、それぞれアップサンプル器137L、137H
に入力され、アップサンプル処理が施された後、合成L
PF138L 、合成HPF138H により補間処理が施
され、得られる低周波数帯域信号XL0"[i]、高周波数
帯域信号XH0"[i]が加算器139によって加算される
ことにより合成され、入力信号x[i]に対応する再現信
号x"[i]が得られる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】サブバンド符号化、又
はウェーブレット変換に基づいた従来の符号化方法で
は、その帯域分割にタップ数の多い例えばFIR(Fini
te Impulse Resonse)フィルタを用いると、フィルタの
阻止域におけるリップの発生範囲が広くなり、画像のエ
ッジ等のレベル変化の大きい部分の周辺に、リンギング
(ringing)が発生することがあった。特に、再帰的に複
数回の帯域分割を行う際に、従来は全ての帯域分割に同
じフィルタを用いていたため、ダウンサンプリングの影
響で、帯域分割が進むほど相対的にフィルタのタップ数
が増えることになっていた。この結果、画像のエッジ周
辺の広い範囲にリンギングが発生することがあった。
【0020】一方、タップ数の少ないフィルタを用いる
ことにより、リンギングの発生範囲を抑えることができ
る。しかしこの場合、低周波数成分の劣化によって、画
像のなだらかに変化する部分が、段階状になってしまう
といった問題があった。この現象は、画像ではブロック
歪みとして視覚され、画質劣化が著しいという問題があ
った。この問題は、周波数分割された信号に対する量子
化により、完全再構成の条件が満足されなくなり、ハイ
パスフィルタとローパスフィルタで生じるエリアシング
を、互いにキャンセルできなくなることにある。ハイパ
スフィルタ側のエリアシングもあるが、符号化では低域
側の信号に比べて高域側の信号は劣化するので、主とし
てローパスフィルタ側のエリアシングが問題となる。こ
の影響は、レベル差の大きなエッジ近辺にリンギングと
なって現れる。これは、エッジが含む高周波数帯域の信
号が劣化して、ローパスフィルタ側のエリアシングをキ
ャンセルできなくなるものであり、インパルスレスポン
スの持続時間の長いフィルタを用いると、エッジを中心
にその長さに相当する領域がこの影響を受けることにな
る。すなわち、高周波数成分の劣化となる。一方、持続
時間の短いフィルタを用いた場合、リンギングが発生す
る範囲は狭くなるが、フィルタの周波数領域上での通過
帯域が広くなってしまい、ハイパスフィルタの通過帯域
が低周波数側まで伸びてしまう。すなわち、高域側の劣
化が低周波数成分にまで影響を与え、それが画像上のな
だらかに変化する領域においてブロック状のノイズを発
生させる。すなわち、低周波数成分の劣化となる。
【0021】以上を簡単に言えば、時間領域と周波数領
域での不確定性原理におけるトレードオフであり、時間
領域での解像度を上げようとすると、周波数領域での解
像度が落ちてしまうということに他ならない。
【0022】また、ローパスフィルタ、ハイパスフィル
タのタップ数は、時間領域における持続時間に相当する
ので、持続時間が短い、すなわち時間分解能が高いと周
波数領域での分解能が落ち、エリアシングの影響が生じ
ることになる。
【0023】また、このエリアシングが発生する原因
は、フィルタリングの後のダウンサンプリングにあり、
帯域分割のフィルタリングのあとでダウンサンプリング
をした時点で、エリアシングが発生する。ただし、量子
化をせずに合成すれば、ローパスフィルタとハイパスフ
ィルタのそれぞれの通過域に含まれるエリアシングは、
理論的にはキャンセルされるはずである。しかしなが
ら、信号を圧縮する場合には量子化処理を行うので、合
成してもエリアシングをキャンセルすることができな
い。
【0024】なお、フィルタのタップ数とは、フィルタ
の係数の数、又はフィルタ長、フィルタのスパンを言
い、フィルタのタップ数が多いとは、フィルタの係数の
数(フィルタの次数)が多い、フィルタ長が長い、スパ
ンの長いフィルタと同義である。
【0025】本発明は、上述した従来のサブバンド符号
化方法やサブバンド符号化装置の実情に鑑みてなされた
ものであり、本発明は、入力信号をサブバンド符号化に
よって符号化する際に、リンギングが発生する範囲を、
従来の方法や装置に比して小さくすることができるサブ
バンド符号化方法及び装置等を提供することを目的とす
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、サブバンド符号化により、複数回の帯域
分割又はウェーブレット変換を行う際に、それまでに施
された帯域分割の回数が多いほど、少ないタップ数のフ
ィルタリングが信号に施されるようにする。すなわち、
初期の帯域分割にタップ数の多いフィルタを用い、低周
波数成分の劣化による階段状のパターンが出現すること
を回避すると共に、帯域分割の回数が多くなるほどタッ
プ数の少ないフィルタを用い、ダウンサンプルによる相
対的なタップ数の増加を抑制し、画像のリンギングの発
生範囲を小さく抑える。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0028】図1に、例えばウェーブレット変換を使用
し、本発明を適用したサブバンド符号化装置の具体的な
構成を示す。
【0029】このサブバンド符号化装置は、図1に示す
ように、入力信号x[i]を帯域分割、例えば低周波数帯
域信号XL0[i]と高周波数帯域信号XH0[i]に分割する
第1段目の分析ローパスフィルタ(以下、LPFとい
う。)11L及び分析ハイパスフィルタ(以下、HPF
という。)11Hと、これらの低周波数帯域信号XL
0[i]、高周波数帯域信号XH0[i]をダウンサンプル器1
L、12Hと、ダウンサンプル器12Lからの低周波数
帯域信号XL0[j]を、さらに低周波数帯域信号XL1[j]
と高周波数帯域信号XH1[j]に分割する第2段目の分析
LPF13L及び分析HPF13H と、これらの低周波
数帯域信号XL1[j]、高周波数帯域信号XH1[j]をそれ
ぞれダウンサンプリングするダウンサンプル器14L
14Hと、ダウンサンプル器14L、14Hからの低周波
数帯域信号XL1[k]、高周波数帯域信号XH1[k]及びダ
ウンサンプル器12Hからの高周波数帯域信号XH0[j]
をそれぞれ量子化する量子化器16a、16b、16c
と、量子化された信号XL1'[k]、XH1'[k]、XH0'
[j]を所定の符号則に基づいて符号化する可逆符号化/
多重化器17とを備える。
【0030】第1段目の分析LPF11L 、分析HPF
11H は、例えばウェーブレット変換用のフィルタ(以
下、ウェーブレット変換フィルタという。)であり、入
力信号x[i]を帯域分割する。具体的には、分析LPF
11Lは、入力信号x[i]の低周波成分である低周波数帯
域信号XL0[i]を通過させ、この低周波数帯域信号XL
0[i]をダウンサンプル器12Lに供給する。分析HPF
11Hは、入力信号x[i]の高周波成分である高周波数帯
域信号XH0[i]を通過させ、この高周波数帯域信号XH
0[i]をダウンサンプル器12Hに供給する。
【0031】ダウンサンプル器12Lは、低周波数帯域
信号XL0[i]を、例えば従来の技術で述べた式1に示す
ように、1サンプルおきに間引くことによってダウンサ
ンプリングし、ダウンサンプリングされた低周波数帯域
信号XL0[j]を分析LPF13L及び分析HPF13H
供給する。ダウンサンプル器12Hは、例えば従来の技
術で述べた式2に基づいて、高周波数帯域信号XH0[i]
をダウンサンプリングし、ダウンサンプリングされた高
周波数帯域信号XH0[j]を遅延器15に供給する。
【0032】第2段目の分析LPF13L 、分析HPF
13H も、ウェーブレット変換用のフィルタであり、ダ
ウンサンプル器12Lから供給される低周波数帯域信号
XL0[j]を、さらに帯域分割する。具体的には、分析L
PF13Lは、低周波数帯域信号XL0[j]の低周波成分
である低周波数帯域信号XL1[j]を通過させ、この低周
波数帯域信号XL1[j]をダウンサンプル器14Lに供給
する。分析HPF13Hは、低周波数帯域信号XL0[j]
の高周波成分である高周波数帯域信号XH1[j]を通過さ
せ、この高周波数帯域信号XH1[j]をダウンサンプル器
14Hに供給する。
【0033】ダウンサンプル器14Lは、分析LPF1
Lから供給される低周波数帯域信号XL1[j]をダウン
サンプリングし、ダウンサンプリングされた低周波数帯
域信号XL1[k]を量子化器16aに供給し、ダウンサン
プル器14Hは、分析HPF13Hから供給される高周波
数帯域信号XH1[j]をダウンサンプリングし、ダウンサ
ンプリングされた高周波数帯域信号XH1[k]を量子化器
16bに供給する。
【0034】一方、遅延器15は、例えば分析LPF1
L及びダウンサンプル器14Lでの信号処理時間と等し
い所定の遅延時間を有し、第1段目のダウンサンプル器
12Hからの高周波数帯域信号XH0[j]と、第2段目の
ダウンサンプル器14L 、14Hからの低周波数帯域信
号XL1[k]、高周波数帯域信号XH1[k]との同期をとる
ために、高周波数帯域信号XH0[j]を所定時間遅延し
て、量子化器16cに供給する。
【0035】量子化器16a、16b、16cは、例え
ばそれぞれ量子化ステップQL1 、QH1、QHOを有
し、従来の技術で述べた式7、式8、式9に基づいて、
低周波数帯域信号XL1[k]、高周波数帯域信号XH
1[k]、高周波数帯域信号XH0[j]を量子化し、量子化さ
れた信号XL1'[k]、KH1'[k]、XH0'[j]を可逆符号
化/多重化器17に供給する。ここで、量子化ステップ
QL1、QH1、QHOは、例えばデータの発生量、伝送
路のデータ速度、記録媒体の記録容量等を考慮して、適
応的に設定される。一般には、低域程量子化ステップは
細かく設定される。
【0036】可逆符号化/多重化器17は、例えばハフ
マン符号化、ランレングス、算術符号化等の可逆符号化
器を備え、量子化器16a、16b、16cから供給さ
れる各信号XL1'[k]、XH1'[k]、XH0'[j]を可変長
符号化すると共に、可変長符号化された信号を多重化
し、符号化信号として記録媒体や伝送路(図示せず)に
送出する。
【0037】すなわち、このサブバンド符号化装置で
は、入力信号を分析LPF及び分析HPFにより帯域分
割して符号化する際に、分割された低周波数帯域信号
を、さらに分析LPF及び分析HPFを用いて繰り返し
帯域分割し、低周波数帯域信号の周波数分解能を高める
(時間分解能は低下する)ウェーブレット変換を用いて
いる。したがって、本発明を適用したサブバンド符号化
装置は、その基本的な構成は図9に示した従来の装置と
同じである。しかし、第2段目で用いるウェーブレット
変換フィルタと、第1段目で用いるウェーブレット変換
フィルタのタップ数とが異なっていることが特徴であ
る。
【0038】具体的には、第1段目では分析LPF11
L 、分析HPF11H として、下記表1、表2に示すよ
うな係数を有するLPF、HPFを用いている。第2段
目では分析LPF13L、分析HPF13Hとして、より
タップ数の少ない下記表3、表4に示すようなLPF、
HPFを用いている(ハール(Harr)変換)。すなわ
ち、例えば伝送路のデータ速度や記録媒体の記録容量が
少ないロービットレート(Low bit rate)の場合は、第
1段目の帯域分割で高周波成分をほぼ除去することがで
きるので、正確に帯域分割するために第1段目では、第
2段目よりタップ数の多いウェーブレット変換フィルタ
を用いている。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】なお、フィルタのタップ数とは、上述した
ように、フィルタの係数の数、又はフィルタ長、フィル
タのスパンを言い、フィルタのタップ数が多いとは、フ
ィルタの係数の数(フィルタの次数)が多い、フィルタ
長が長い、スパンの長いフィルタと同義である。
【0044】ところで、この実施例では、第1段目及び
第2段目共に線形位相FIRフィルタを用いている。こ
れは、周波数帯域を分割しても位相のずれを生じないか
らであり、例えば後述するウェーブレット変換係数のツ
リーにランレングス符号化を適用する際に有効だからで
ある。
【0045】以上の説明でも明らかなように、本発明で
は、ウェーブレット変換フィルタを用いて、低域側の信
号を繰り返し帯域分割する際に、帯域分割の段数が増え
るに従って、ウェーブレット変換フィルタのタップ数を
少なくしている。この結果、従来の装置で問題とされて
いた低域側の信号に対するフィルタのタップ数が相対的
に増加するという問題を解決することができ、例えば画
像のエッジ周辺の広い範囲においてリンギングが発生す
るのを防止することができる。
【0046】つぎに、本発明を適用したサブバンド復号
装置について説明する。図2に、このサブバンド復号装
置の具体的な構成を示す。
【0047】サブバンド復号装置は、図2に示すよう
に、伝送されてきた符号化信号を復号する逆多重化/可
逆復号器21と、逆多重化/可逆復号器21からの低周
波数帯域信号XL1'[k]、高周波数帯域信号XH1'[k]、
高周波数帯域信号XH0'[j]をそれぞれ逆量子化する逆
量子化器22a、22b、22cと、逆量子化された信
号XL1"[k]、XH1"[k]をそれぞれアップサンプリング
するアップサンプル器23L、23Hと、アップサンプリ
ングされた各信号をそれぞれ補間する第2段目の合成L
PF24L及び合成HPF24Hと、合成LPF24L
らの低周波数帯域信号XL1"[j]と合成HPF24Hから
の高周波数帯域信号XH1"[j]を加算する加算器25
と、加算器25からの低周波数帯域信号XL0"[j]、逆
量子化器22cからの高周波数帯域信号XH0"[j]をそ
れぞれアップサンプリングするアップサンプル器2
L、27Hと、アップサンプル器27L、27Hからの各
信号をそれぞれ補間する第1段目の合成LPF28L
び合成HPF28Hと、合成LPF28Lからの低周波数
帯域信号XL0"[i]と合成HPF28Hからの高周波数帯
域信号XH0"[i]を加算する加算器29とを備える。
【0048】逆多重化/可逆復号器21は、例えばサブ
バンド符号化装置10から直接伝送されてくる符号化信
号や、記録媒体から再生された符号化信号に対して、サ
ブバンド符号化装置10の可逆符号化/多重化器17と
は逆の処理を施して、サブバンド符号化装置10におけ
る量子化器16a、16b、16cの出力信号に対応し
た低周波数帯域信号XL1'[k]、高周波数帯域信号X
1'[k]、高周波数帯域信号XH0'[j]を再生し、これら
の信号をそれぞれ逆量子化器22a、22b、22cに
供給する。
【0049】逆量子化器22a、22b、22cは、そ
れぞれサブバンド符号化装置10の量子化器16a、1
6b、16cが有する量子化ステップに対応した量子化
ステップQL1、QH1、QHOを有し、従来の技術で述
べた式10、式11、式12の演算を行う。そして、逆
量子化器22a、22bは、得られるサブバンド符号化
装置10の第2段目の帯域分割に対応した低周波数帯域
信号XL1"[k]、高周波数帯域信号XH1"[K]を、それぞ
れアップサンプル器23L、23Hに供給する。また、逆
量子化器22cは、サブバンド符号化装置10の第1段
目の帯域分割に対応する高周波数帯域信号XH0"[j]を
遅延器26に供給する。
【0050】アップサンプル器23L、23Hは、サンプ
ル間隔を2倍に引き伸ばすと共に、従来の技術で述べた
式3、式4に基づいて、各サンプルの中心位置にゼロの
値を有するサンプルを挿入して、第2段目の合成LPF
24L、合成HPF24Hに供給する。
【0051】合成LPF24L、合成HPF24H は、
それぞれサブバンド符号化装置10の分析LPF1
L、分析HPF13Hと下記式13、式14、すなわち
従来の技術で述べた式5、式6の関係にあるフィルタで
あり、それぞれアップサンプル器23L、23Hからの信
号を補間して、サブバンド符号化装置10の第2段目の
帯域分割に対応する低周波数帯域信号XL1"[j]、高周
波数帯域信号XH1"[j]を再生し、これらの信号を加算
器25に供給する。
【0052】 H0(-z)F0(z)+H1(-z)F1(z)=0 ・・・式13 H0(z)F0(z)+H1(z)F1(z)=2z-L ・・・式14 ここで、H0(z)、H1(z)、F0(z)、F1(z)は、それぞれ
分析LPF13L、分析HPF13H、合成LPF2
L、合成HPF24Hの伝達関数である。
【0053】加算器25は、合成LPF24L、合成H
PF24Hで再生された低周波数帯域信号XL1"[j]と高
周波数帯域信号XH1"[j]を加算することによって合成
し、得られるサブバンド符号化装置10の第1段目の帯
域分割に対応した低周波数帯域信号XL0"[j]をアップ
サンプル器27Lに供給する。
【0054】一方、遅延器26は、例えばアップサンプ
ル器23L及び合成LPF24Lでの信号処理時間と等し
い所定の遅延時間を有し、逆量子化器22cから供給さ
れるサブバンド符号化装置10の第1段目の帯域分割に
対応した高周波数帯域信号XH0"[j]を、加算器25か
らの低周波数帯域信号XL0"[j]と同期がとれるように
所定時間遅延して、アップサンプル器27Hに供給す
る。
【0055】アップサンプル器27L、27Hは、アップ
サンプル器23L、23Hと同様に、サンプル間隔を2倍
に引き伸ばすと共に、各サンプルの中心位置にゼロの値
を有するサンプルを挿入して、第1段目の合成LPF2
L、合成HPF28Hに供給する。
【0056】合成LPF28L、合成HPF28Hは、そ
れぞれサブバンド符号化装置10の分析LPF11L
分析HPF11Hと上述した式13、式14の関係にあ
るフィルタであり、それぞれアップサンプル器27L
27Hからの信号を補間し、得られるサブバンド符号化
装置10の第1段目の帯域分割に対応した低周波数帯域
信号XL0"[i]、高周波数帯域信号XH0"[i]を加算器2
9に供給する。
【0057】加算器29は、これらの低周波数帯域信号
XL0"[i]、高周波数帯域信号XH0"[i]を加算すること
により合成し、入力信号x[i]に相当する信号x"[i]を
再生する。
【0058】すなわち、このサブバンド復号装置は、ウ
ェーブレット変換を用いたものであり、その基本的な構
成は図10に示した従来の装置と同じである。しかし、
第2段目で用いるウェーブレット変換フィルタ(合成L
PF24L、合成HPF24H)と、第1段目で用いるウ
ェーブレット変換フィルタ(合成LPF28L、合成H
PF28H)のタップ数とが異なっていることが特徴で
ある。
【0059】具体的には、第1段目では合成LPF28
L、合成HPF28Hとして、下記表5、表6に示すよう
な係数を有するLPF、HPFを用いる。第2段目では
合成LPF24L、合成HPF24Hとして、よりタップ
数の少ない下記表7、表8に示すようなLPF、HPF
を用いている。
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】
【表8】
【0064】なお、ここでの第1段目、第2段目の表現
は、符号化側に対応させて表記してあり、信号の流れに
は対応してないことに注意されたい。これらのフィルタ
は、個々には従来から用いられているものであり、上述
の式13、式14の関係を満足している。また、この実
施例では、低周波数帯域信号に対して再帰的な帯域分割
を2回繰り返しているが、帯域分割の仕方、及び帯域分
割の回数は、これらに限定されるものではなく、他の帯
域分割方法、及び他の帯域分割回数の場合にも、本発明
を適用することができることは言うまでもない。
【0065】換言すると、本発明では、サブバンド符号
化された符号化信号を復号する際に、信号の流れにおけ
る最終n段のフィルタのタップ数よりも、その前段であ
る(n−1)段目のフィルタのタップ数を少なくし、
(n−1)段目のフィルタのタップ数よりも(n−2)
段目のフィルタのタップ数を少なくする。これにより、
例えば画像のエッジ周辺の広い範囲においてリンギング
が発生するのを防止することができる。
【0066】図3、図4に、本発明を2次元の画像に適
用した場合のサブバンド符号化装置、サブバンド復号装
置の具体的な構成を示す。
【0067】これらのサブバンド符号化装置、サブバン
ド復号装置は、図1、図2に示したサブバンド符号化装
置、サブバンド復号装置と、その基本的な構成は同じで
あるが、入力信号x[i]として、2次元画像を図5に示
す順序で走査して得られた画像信号としている。また、
これらの装置では、画像上での水平、垂直の両方向にお
いて帯域分割を行うために、サブバンド符号化装置の各
段階の帯域分割では、4回のフィルタリング処理、すな
わち水平方向に対するローパスフィルタリング及びハイ
パスフィルタリングと、垂直方向に対するローパスフィ
ルタリング及びハイパスフィルタリングを行っている。
【0068】具体的には、サブバンド符号化装置40
は、図3に示すように、その第1段目の帯域分割用とし
て、入力信号x[i]を、水平方向において低周波数帯域
信号と高周波数帯域信号に分割する第1段目の分析水平
LPF41HL及び分析水平HPF41HHと、これらの低
周波数帯域信号、高周波数帯域信号をダウンサンプリン
グするダウンサンプル器42L、42Hと、ダウンサンプ
ル器42L、42Hからの低周波数帯域信号、高周波数帯
域信号を一旦記憶するメモリ43L、43Hと、メモリ4
L、43Hから垂直方向の順に読み出された低周波数帯
域信号、高周波数帯域信号を、それぞれさらに低周波数
帯域信号、高周波数帯域信号に分割する第1段目の分析
垂直LPF44VL、分析垂直HPF44VH、分析垂直L
PF45VL及び分析垂直HPF45VHと、これらのフィ
ルタからの信号をそれぞれダウンサンプリングするダウ
ンサンプル器46L、46H、47L、47Hとを備える。
【0069】そして、ダウンサンプル器46Lからは、
水平方向及び垂直方向が共に低周波数帯域に属する低周
波数帯域信号が出力され、ダウンサンプル器46Hから
は、水平方向が低周波数帯域であり、垂直方向が高周波
数帯域に属する高周波数帯域信号が出力され、ダウンサ
ンプル器47Lからは、水平方向が高周波数帯域であ
り、垂直方向が低周波数帯域に属する高周波数帯域信号
が出力され、ダウンサンプル器47Hからは、水平方向
及び垂直方向が共に高周波数帯域に属する高周波数帯域
信号が出力される。ところで、この第1段目の分析水平
LPF41HL〜分析垂直HPF45VHの動作は、図1に
示した分析LPF11L、分析HPF11Hの動作と同じ
であるので、それぞれの回路の動作の詳細については説
明を省略する。なお、ダウンサンプル器46L〜47
Hは、画像の垂直方向におけるダウンサンプリングを行
うものであり、1ライン毎の間引き処理を行う。また、
メモリ43L、43Hは、第1段目の分析水平LPFフィ
ルタ41HL、分析水平HPF41HHから画像の水平方向
の走査に従って供給される低周波数帯域信号、高周波数
帯域信号を、画像の垂直方向でのダウンサンプリングを
行うために、必要なライン数分の信号を一時的に記憶す
るためのラインメモリである。
【0070】また、サブバンド符号化装置40は、図3
に示すように、その第2段目の帯域分割用として、ダウ
ンサンプル器46Lから供給される水平方向及び垂直方
向が共に低周波数帯域に属する低周波数帯域信号を、水
平方向において、低周波数帯域信号と高周波数帯域信号
に分割する第2段目の分析水平LPF48HL及び分析水
平HPF48HHと、これらの低周波数帯域信号、高周波
数帯域信号をダウンサンプリングするダウンサンプル器
49L、49Hと、ダウンサンプル器49L、49Hからの
低周波数帯域信号、高周波数帯域信号を一旦記憶するメ
モリ50L、50Hと、メモリ50L、50Hから垂直方向
の順に読み出された低周波数帯域信号、高周波数帯域信
号を、それぞれさらに低周波数帯域信号、高周波数帯域
信号に分割する第2段目の分析垂直LPF51VL、分析
垂直HPF51VH、分析垂直LPF52VL及び分析垂直
HPF52VHと、これらのフィルタからの信号をそれぞ
れダウンサンプリングするダウンサンプル器53L、5
H、54L、54Hとを備える。
【0071】そして、ダウンサンプル器53L、53H
54L、54Hからはそれぞれ、第1段目の帯域分割(ウ
ェーブレット変換)で得られた水平方向及び垂直方向が
共に低周波数帯域に属する低周波数帯域信号がさらに水
平方向及び垂直方向の各方向において2つの周波数帯域
に分割された信号が出力される。ところで、この第2段
目の分析水平LPF48HL〜分析垂直HPF52VHの動
作は、図1に示した分析LPF13L、分析HPF13H
の動作と同じであるので、それぞれの回路の動作の詳細
については説明を省略する。
【0072】なお、同一段に属するLPF同士、またH
PF同士は、そのフィルタのタップ係数として全く同じ
ものを用いることができる。具体的には、例えば第1段
目の帯域分割に用いる分析水平LPF41HL、分析垂直
LPF44VL、45VLは、いずれも表1に示すタップ係
数を用い、分析水平HPF41HH、分析垂直HPF44
VH、45VHは、いずれも表2に示すタップ係数を用い
る。また、第2段目の帯域分割に用いる分析水平LPF
48HL、分析垂直LPF51VL、52VLは、いずれも表
3に示すタップ係数を用い、分析水平HPF48HH、分
析垂直HPF51VH、52VHは、いずれも表4に示すタ
ップ係数を用いる。
【0073】すなわち、このサブバンド符号化装置で
も、第1段目に対して第2段目、第2段目に対して第3
段目と段数が増えるに従って、各段のウェーブレット変
換フィルタのタップ数(次数)を少なくしている。この
結果、最も重要な信号である最低域の信号に対して相対
的にフィルタのタップ数(次数)が増加することを防止
でき、例えば画像のエッジ周辺の広い範囲においてリン
ギングが発生するのを防止することができる。
【0074】また、このサブバンド符号化装置は、2次
元の画像信号を、2段のウェーブレット変換を用いて符
号化して、圧縮するものであるので、図3に示すよう
に、7個の量子化器56a〜56gと、可逆符号化/多
重化器57とを備えている。
【0075】量子化器56a〜56gは、分割された各
周波数帯域の信号を、低周波数帯域程量子化ステップを
細かくして量子化を行い、量子化された信号を可逆符号
化/多重化器57に供給する。
【0076】可逆符号化/多重化器57は、例えばラン
レングス符号化器を備え、量子化された信号を、例えば
0ランがなるべく長くなるように並び替えてランレング
ス符号化すると共に多重化し、符号化画像信号として伝
送路等に送出する。
【0077】具体的には、例えば3段階の帯域分割を行
った場合(なお、図3では2段である)、例えば図6に
示すように、量子化されたウェーブレット変換の係数
(以下、単にウェーブレット変換係数という。)を周波
数帯域毎にグループ化して、マトリックス状に配列し、
各グループの空間的に同じ位置に位置するウェーブレッ
ト変換係数を集める。以下、これらを係数ツリーとい
う。
【0078】ここで、第1段目の帯域分割で得られる水
平及び垂直の両方向における(例えば分析垂直HPF4
VHの出力に対応した)高周波数帯域信号は、グループ
HH0のウェーブレット変換係数に相当し、第1段目の
帯域分割で得られる例えば分析垂直LPF45VLの出力
に対応した高周波数帯域信号は、グループHL0のウェ
ーブレット変換係数に相当し、第1段目の帯域分割で得
られる例えば分析垂直HPF44VHの出力に対応した高
周波数帯域信号は、グループLH0のウェーブレット変
換係数に相当する。また、第2段目の帯域分割で得られ
る例えば分析垂直HPF52VHの出力に対応した高周波
数帯域信号は、グループHH1のウェーブレット変換係
数に相当し、第2段目の帯域分割で得られる例えば分析
垂直LPF52VLの出力に対応した高周波数帯域信号
は、グループHL1のウェーブレット変換係数に相当
し、第2段目の帯域分割で得られる例えば分析垂直HP
F51VHの出力に対応した高周波数帯域信号は、グルー
プLH1のウェーブレット変換係数に相当する。
【0079】そして、可逆符号化/多重化器57は、例
えばグループHL2、HL1、HL0内の空間的に同じ位
置に位置するウェーブレット変換係数を集めて係数ツリ
ーを形成し、また、グループHH2、HH1、HH0内の
空間的に同じ位置に位置するウェーブレット変換係数を
集めて係数ツリーを形成し、さらに、グループLH2、LH
1、LH0内の空間的に同じ位置に位置するウェーブレッ
ト変換係数を集めて係数ツリーを形成する。次に、可逆
符号化/多重化器57は、各係数ツリーのウェーブレッ
ト変換係数を、例えば図7に示すように、各グループ内
のウェーブレット変換係数が順に列ぶようにスキャンし
て、ランレングス符号化を行う。具体的には、同一シン
ボルが連続するウェーブレット変換係数は、無意係数で
あり、あるウェーブレット変換係数が無意である場合、
それに隣接するウェーブレット変換係数は無意である可
能性が高い。逆に、あるウェーブレット変換係数が有意
である場合、それに隣接するウェーブレット変換係数は
有意である可能性が高い。ランレングス符号化は、長く
連続する同一シンボルに対して有効である。したがっ
て、可逆符号化/多重化器57は、スキャン列中の連続
するウェーブレット変換係数が、例えば図7に示すよう
に、x1、x2、x3、x4、x5、x6・・・となるよう
に、各係数ツリーのウェーブレット変換係数をスキャン
して、ランレングス符号化する。かくして、可逆符号化
/多重化器57は、ウェーブレット変換係数を効率よく
符号化することができる。
【0080】つぎに、本発明を適用したサブバンド復号
装置について説明する。
【0081】このサブバンド復号装置は、図4に示すよ
うに、伝送されてきた符号化画像信号を復号する逆多重
化/可逆復号器61と、このサブバンド復号装置が2次
元の画像信号を対象としているので、7個の逆量子化器
62a、62b、62c、62d、62e、62f、6
2gとを備える。
【0082】逆多重化/可逆復号器61は、例えばサブ
バンド符号化装置40から直接伝送されてくる符号化画
像信号や、記録媒体から再生された符号化画像信号に対
して、サブバンド符号化装置40の可逆符号化/多重化
器57とは逆の処理を施して、サブバンド符号化装置4
0における量子化器56a〜56gの各出力信号に対応
した7つの周波数帯域の信号を再生し、これらの信号を
それぞれ逆量子化器62a〜62gに供給する。
【0083】逆量子化器62a〜62gはそれぞれ、サ
ブバンド符号化装置40の量子化器56a〜56gが有
する量子化ステップに対応した量子化ステップを有し、
逆多重化/可逆復号器61からの各周波数帯域の信号を
逆量子化する。
【0084】また、このサブバンド復号装置は、図4に
示すように、その第2段目の帯域合成用として、逆量子
化器62a〜62dで逆量子化された信号を一旦記憶す
るメモリ63L、63H、64L、64Hと、メモリ64L
〜64Hから読み出された信号をアップサンプリングす
るアップサンプル器65L、65H、66L、66Hと、ア
ップサンプリングされた各信号をそれぞれ補間する第2
段目の合成垂直LPF67VL、合成垂直HPF67VH
合成垂直LPF68VL、合成垂直HPF68VHと、合成
垂直LPF67VL〜合成垂直HPF68VHからの各信号
をそれぞれ加算する加算器69L、69Hと、加算器69
L、69Hの各出力信号をそれぞれアップサンプリングす
るアップサンプル器70L、70Hと、アップサンプル器
70L、70Hからの各信号をそれぞれ補間する第2段目
の合成水平LPF71HL、合成水平HPF71HHと、合
成水平LPF71HL、合成水平HPF71HHからの各信
号を加算する加算器72とを備える。
【0085】そして、加算器72からは、サブバンド符
号化装置40のダウンサンプル器46Lの出力信号に対
応した水平方向及び垂直方向が共に低周波数帯域に属す
る低周波数帯域信号が出力される。ところで、第2段目
の合成垂直LPF67VL〜合成水平HPF71HHの動作
は、図2に示した合成LPF24L、合成HPF24H
動作と同じであるので、それぞれの回路の動作の詳細に
ついては説明を省略する。なお、アップサンプル器65
L〜66Hは、画像の垂直方向におけるアップサンプリン
グを行うものであり、逆量子化された信号の各ライン間
に、全てがゼロである1ライン分の信号を挿入する。ま
た、メモリ63L〜64Hは、画像の水平方向の走査に従
って供給される信号を、画像の垂直方向のアップサンプ
リングを行うために、必要なライン数分の信号を一時的
に記憶するためのラインメモリである。
【0086】さらに、このサブバンド復号装置は、図4
に示すように、その第1段目の帯域合成用として、加算
器72からの信号、逆量子化器62e〜62gで逆量子
化された信号を一旦記憶するメモリ74L、74H、75
L、75Hと、メモリ74L〜75H から読み出された信
号をアップサンプリングするアップサンプル器76L
76H、77L、77H と、アップサンプリングされた各
信号をそれぞれ補間する第1段目の合成垂直LPF78
VL、合成垂直HPF78VH、合成垂直LPF79VL、合
成垂直HPF79VHと、合成垂直LPF78VL〜合成垂
直HPF79VHからの各信号をそれぞれ加算する加算器
80L、80Hと、加算器80L、80Hの各出力信号をそ
れぞれアップサンプリングするアップサンプル器8
L、81Hと、アップサンプル器81L、81Hからの各
信号をそれぞれ補間する第1段目の合成水平LPF82
HL、合成水平HPF82HHと、合成水平LPF82HL
合成水平HPF82HHからの各信号を加算する加算器8
3とを備える。
【0087】そして、第1段目の加算器83からは、メ
モリ74L〜75Hから供給されるサブバンド符号化装置
40のダウンサンプル器46L〜47Hの各出力信号に
対応した水平方向及び垂直方向が共に低周波数帯域に属
する低周波数帯域信号と、水平方向が低周波数帯域であ
り、垂直方向が高周波数帯域に属する高周波数帯域信号
と、水平方向が高周波数帯域であり、垂直方向が低周波
数帯域に属する高周波数帯域信号と、水平方向及び垂直
方向が共に高周波数帯域に属する高周波数帯域信号とを
合成した信号、すなわちサブバンド符号化装置40の入
力信号に相当する画像信号が出力される。ところで、第
1段目の合成垂直LPF78VL〜合成水平HPF82HH
の動作は、図2に示した合成LPF28L、合成HPF
28Hの動作と同じであるので、それぞれの回路の動作
の詳細については説明を省略する。なお、アップサンプ
ル器76L〜77Hは、画像の垂直方向におけるアップサ
ンプリングを行うものであり、逆量子化された信号の各
ライン間に、全てがゼロである1ライン分の信号を挿入
する。また、メモリ74L〜75Hは、画像の水平方向の
走査に従って供給される信号を、画像の垂直方向のアッ
プサンプリングを行うために、必要なライン数分の信号
を一時的に記憶するためのラインメモリである。
【0088】なお、同一段に属するLPF同士、またH
PF同士は、そのフィルタのタップ係数として全く同じ
ものを用いることができる。具体的には、第1段目の帯
域合成に用いる合成垂直LPF78VL、79VL、合成水
平LPF82HLは、いずれも表5に示すタップ係数を用
い、合成垂直HPF78VH、79VH、合成水平HPF8
HH、は、いずれも表6に示すタップ係数を用いる。ま
た、第2段目の帯域合成に用いる合成垂直LPF6
VL、68VL、合成水平LPF71HLは、いずれも表7
に示すタップ係数を用い、合成垂直HPF67VH、68
VH、合成水平HPF71HH、は、いずれも表8に示すタ
ップ係数を用いる。なお、ここでの第1段目、第2段目
の表現は、符号化側に対応させて表記してあり、信号の
流れには対応してないことに注意されたい。
【0089】すなわち、本発明では、サブバンド符号化
された符号化信号を復号する際に、信号の流れにおける
最終n段のフィルタのタップ数よりも、その前段である
(n−1)段目のフィルタのタップ数を少なくし、(n
−1)段目のフィルタのタップ数よりも(n−2)段目
のフィルタのタップ数を少なくする。これにより、例え
ば画像のエッジ周辺の広い範囲においてリンギングが発
生するのを防止することができる。
【0090】なお、本発明は、上述の実施例に限定され
るものではなく、例えば、上述の実施例では、帯域分割
の段数として2段のものを示したが、本発明の主旨を逸
脱しない範囲において、段数のもっと多いもの、例えば
3段、4段のものにおいても、本発明を同様に適用でき
ることはいうまでもない。
【0091】
【発明の効果】以上の説明でも明らかなように、本発明
では、入力信号をサブバンド符号化する際に、分割段数
に応じてタップ数の異なるフィルタを用いることによ
り、低周波数成分の劣化を防止することができると共
に、リンギングの発生範囲を小さく抑えることができ
る。具体的には、初期の帯域分割にタップ数の多いフィ
ルタを用いることによって、低周波数成分の劣化による
階段状のパターンの出現を回避できる。また、分割回数
が多くなるほどタップ数の少ないフィルタを用いること
により、ダウンサンプルによる相対的なタップ数の増加
が抑制され、リンギングの発生範囲を小さく抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したサブバンド符号化装置の具体
的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用したサブバンド復号装置の具体的
な構成を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用したサブバンド符号化装置の具体
的な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明を適用したサブバンド復号装置の具体的
な構成を示すブロック図である。
【図5】2次元の画像信号を符号化する際の走査方向を
示す図である。
【図6】ウェーブレット変換の係数ツリーの一具体例を
示す図である。
【図7】ウェーブレット変換における係数のランレング
ス符号化の順序の一具体例を示す図である。
【図8】ウェーブレット変換の原理を説明するための図
である。
【図9】従来のサブバンド符号化装置の構成を示す図で
ある。
【図10】従来のサブバンド復号装置の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 サブバンド符号化装置、11L、13L 分析LP
F、11H、13H 分析HPF、12L、12H、1
L、14H ダウンサンプル器、20 サブバンド復号
装置、23L、23H、23L、23H アップサンプル
器、24L、28L 合成LPF、24H、28H 合成H
PF、25、29 加算器

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を複数の周波数帯域に分割し、
    各周波数帯域の信号をそれぞれ符号化して伝送するサブ
    バンド符号化方法において、 前記入力信号を、第1段目のローパスフィルタ及び第1
    段目のハイパスフィルタを用いて高周波数帯域信号と低
    周波数帯域信号に分割する第1のステップと、 前記第1のステップで得られた各周波数帯域の信号をそ
    れぞれダウンサンプリングする第2のステップと、 前記第2のステップでダウンサンプリングされた低周波
    数帯域信号を、再帰的に所定のローパスフィルタ及びハ
    イパスフィルタを用いて帯域分割し、複数の周波数帯域
    の信号を生成する第3のステップと、 前記第2及び第3のステップで得られた各周波数帯域の
    信号を符号化する第4のステップと、 を有し、 前記第3のステップにおいて用いられる第2段目のロー
    パスフィルタ及びハイパスフィルタのタップ数は、前記
    第1のステップにおいて用いられる第1段目のローパス
    フィルタ及びハイパスフィルタのタップ数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド符号化方法。
  2. 【請求項2】 前記第3のステップにおいて用いられる
    第3段目以降のローパスフィルタ及びハイパスフィルタ
    のタップ数は、第2段目のローパスフィルタ及びハイパ
    スフィルタのタップ数以下である、 ことを特徴とする請求項1記載のサブバンド符号化方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第3のステップにおいて用いられる
    ローパスフィルタ及びハイパスフィルタは、ウェーブレ
    ット変換フィルタである、 ことを特徴とする請求項1記載のサブバンド符号化方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第3のステップにおいて用
    いられるローパスフィルタ及びハイパスフィルタは、線
    形位相フィルタである、 ことを特徴とする請求項2記載のサブバンド符号化方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第4のステップは、前記各周波数帯
    域の信号をそれぞれ量子化するステップと、量子化され
    た各周波数帯域の信号を多重化するステップとからな
    る、 ことを特徴とする請求項1記載のサブバンド符号化方
    法。
  6. 【請求項6】 入力信号を複数の周波数帯域に分割し、
    各周波数帯域の信号をそれぞれ符号化して伝送するサブ
    バンド符号化方法において、 前記入力信号を、第1のローパスフィルタ及び第1のハ
    イパスフィルタを用いて第1の高周波数帯域信号と第1
    の低周波数帯域信号に分割する第1のステップと、 前記第1のステップで得られた各周波数帯域の信号をそ
    れぞれダウンサンプリングする第2のステップと、 前記第2のステップでダウンサンプリングされた低周波
    数帯域信号を、さらに第2のローパスフィルタ及び第2
    のハイパスフィルタを用いて、2つの周波数帯域の信号
    に分割して第2の低周波数帯域の信号と第2の高周波数
    帯域の信号を生成し、それぞれをダウンサンプリングす
    る第3のステップと、 前記第2及び第3のステップで得られた各周波数帯域の
    信号を符号化する第4のステップと、 を有し、 前記第3のステップにおいて用いられる第2のローパス
    フィルタ及びハイパスフィルタのタップ数は、前記第1
    のステップにおいて用いられる第1のローパスフィルタ
    及びハイパスフィルタのタップ数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド符号化方法。
  7. 【請求項7】 前記第3のステップにおいて用いられる
    第2のローパスフィルタ及びハイパスフィルタは、ウェ
    ーブレット変換フィルタである、 ことを特徴とする請求項6記載のサブバンド符号化方
    法。
  8. 【請求項8】 サブバンド符号化されて伝送されてきた
    符号化信号を復号するサブバンド復号方法において、 前記伝送されてきた符号化信号の各周波数帯域信号をそ
    れぞれ復号化する第1のステップと、 前記第1のステップで復号化された各周波数帯域の信号
    のうち、最も高周波数帯域の信号以外の周波数帯域信号
    をアップサンプリングしながら、所定のローパスフィル
    タ及びハイパスフィルタを用いて再帰的に合成して低周
    波数帯域信号を生成する第2のステップと、 前記第1のステップで復号化された最も高周波数帯域の
    信号を、アップサンプリングして高周波数帯域信号を生
    成する第3のステップと、 前記低周波数帯域信号及び高周波数帯域信号を最終n段
    目のローパスフィルタ及びハイパスフィルタを用いて合
    成して再生信号を生成する第4のステップと、 を有し、 前記第2のステップにおいて用いられるローパスフィル
    タ及びハイパスフィルタのうち、(n−1)段目のロー
    パスフィルタ及びハイパスフィルタのタップ数は、前記
    第4のステップにおいて用いられる最終n段目のローパ
    スフィルタ及びハイパスフィルタのタップ数より少な
    い、 ことを特徴とするサブバンド復号方法。
  9. 【請求項9】 前記第2のステップにおいて用いられる
    (n−2)段目以前のローパスフィルタ及びハイパスフ
    ィルタのタップ数は、前記(n−1)段目のローパスフ
    ィルタ及びハイパスフィルタのタップ数以下である、 ことを特徴とする請求項8記載のサブバンド復号方法。
  10. 【請求項10】 前記第2のステップにおいて用いられ
    る1段目から(n−1)段目のローパスフィルタ及びハ
    イパスフィルタは、ウェーブレット変換フィルタであ
    る、 ことを特徴とする請求項8記載のサブバンド復号方法。
  11. 【請求項11】 前記第2及び第4のステップにおいて
    用いられるローパスフィルタ及びハイパスフィルタは、
    線形位相フィルタである、 ことを特徴とする請求項8記載のサブバンド復号方法。
  12. 【請求項12】 サブバンド符号化されて伝送されてき
    た符号化信号を復号するサブバンド復号方法において、 前記伝送されてきた符号化信号の各周波数帯域信号をそ
    れぞれ復号化する第1のステップと、 前記第1のステップで復号化された各周波数帯域の信号
    のうち、最も高周波数帯域の信号を含まない周波数帯域
    信号をアップサンプリングした後、第1のローパス及び
    ハイパスフィルタを用いて合成して低周波数帯域信号を
    生成する第2のステップと、 前記第1のステップで得られた最も高周波数帯域の信号
    をアップサンプリングして高周波数帯域信号を生成する
    第3のステップと、 前記低周波数帯域信号及び高周波数帯域信号を第2のロ
    ーパスフィルタ及びハイパスフィルタを用いて合成して
    再生信号を生成する第4のステップと、 を有し、 前記第2のステップにおいて用いられる第1のローパス
    フィルタ及びハイパスフィルタのタップ数は、前記第4
    のステップにおいて用いられる第2のローパスフィルタ
    及びハイパスフィルタのタップ数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド復号方法。
  13. 【請求項13】 前記第4のステップにおいて用いられ
    る第2のローパス及びハイパスフィルタは、ウェーブレ
    ット変換フィルタである、 ことを特徴とする請求項12記載のサブバンド復号方
    法。
  14. 【請求項14】 入力2次元画像信号を複数に周波数帯
    域に分割し、各周波数帯域の信号をそれぞれ符号化して
    伝送するサブバンド符号化方法において、 前記入力2次元画像信号を、水平方向及び垂直方向のそ
    れぞれについて第1のローパス及び第1のハイパスフィ
    ルタを用いて帯域分割し、水平方向及び垂直方向が共に
    低周波数帯域である第1の低周波数帯域信号と水平方向
    又は垂直方向の何れかが高周波数帯域の信号である第1
    の高周波数帯域信号を生成する第1のステップと、 前記第1のステップで得られた各周波数帯域の信号をそ
    れぞれダウンサンプリングする第2のステップと、 前記第2のステップでダウンサンプリングされた前記第
    1の低周波数帯域信号を、水平方向及び垂直方向のそれ
    ぞれについて第2のローパスフィルタ及び第2のハイパ
    スフィルタを用いて帯域分割し、水平方向及び垂直方向
    が共に低周波数帯域である第2の低周波数帯域信号と水
    平方向又は垂直方向の何れかが高周波数帯域の信号であ
    る第2の高周波数帯域信号を生成し、各周波数帯域の信
    号をダウンサンプリングする第3のステップと、 前記第2及び第3のステップで得られた各周波数帯域の
    信号を符号化する第4のステップと、 を有し、 前記第3のステップにおいて用いられる第2のローパス
    フィルタ及びハイパスフィルタのタップ数は、前記第1
    のステップにおいて用いられる第1のローパスフィルタ
    及びハイパスフィルタのタップ数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド符号化方法。
  15. 【請求項15】 サブバンド符号化されて伝送されてき
    た符号化画像信号を復号するサブバンド復号方法におい
    て、 前記伝送されてきた符号化画像信号の各周波数帯域信号
    をそれぞれ復号化し、複数の復号信号を生成する第1の
    ステップと、 前記第1のステップで得られた複数の復号信号のうち、
    水平方向又は垂直方向の何れかについて最も高周波数帯
    域の信号を含まない復号信号をアップサンプリングしな
    がら、第1のローパスフィルタ及び第1のハイパスフィ
    ルタを用いて合成し、水平方向及び垂直方向が共に低周
    波数帯域である低周波数帯域信号を生成する第2のステ
    ップと、 前記第1のステップで得られた最も高周波数帯域の信号
    を含む復号信号を、アップサンプリングして高周波数帯
    域信号を生成する第3のステップと、 前記低周波数帯域信号及び高周波数帯域信号を第2のロ
    ーパスフィルタ及び第2のハイパスフィルタを用いて合
    成して再生信号を生成する第4のステップと、 を有し、 前記第2のステップにおいて用いられる第1のローパス
    フィルタ及びハイパスフィルタのタップ数は、前記第4
    のステップにおいて用いられる第2のローパスフィルタ
    及びハイパスフィルタのタップ数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド復号方法。
  16. 【請求項16】 入力2次元画像信号を複数の周波数帯
    域に分割し、各周波数帯域の信号をそれぞれ符号化して
    伝送するサブバンド符号化装置において、 前記入力2次元画像信号を、水平方向及び垂直方向のそ
    れぞれについて第1のローパスフィルタ及び第1のハイ
    パスフィルタを用いて分割し、水平方向及び垂直方向が
    共に低周波数帯域である第1の低周波数帯域信号と水平
    方向又は垂直方向の何れかが高周波数帯域の信号である
    第1の高周波数帯域信号を生成する第1の手段と、 前記第1の手段で得られた各周波数帯域の信号をそれぞ
    れダウンサンプリングする第2の手段と、 前記第2の手段でダウンサンプリングされた前記第1の
    低周波数帯域信号を、水平方向及び垂直方向のそれぞれ
    について第2のローパスフィルタ及び第2のハイパスフ
    ィルタを用いて帯域分割し、水平方向及び垂直方向が共
    に低周波数帯域である第2の低周波数帯域信号と水平方
    向又は垂直方向の何れかが高周波数帯域の信号である第
    2の高周波数帯域信号を生成し、各周波数帯域の信号を
    ダウンサンプリングする第3の手段と、 前記第2及び第3の手段で得られた各周波数帯域の信号
    を符号化する第4の手段と、 を備え、 前記第3の手段における第2のローパスフィルタ及びハ
    イパスフィルタのタップ数は、前記第1の手段における
    第1のローパスフィルタ及びハイパスフィルタのタップ
    数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド符号化装置。
  17. 【請求項17】 サブバンド符号化されて伝送されてき
    た符号化画像信号を復号するサブバンド復号装置におい
    て、 前記伝送されてきた符号化画像信号の各周波数帯域信号
    をそれぞれ復号化し、複数の復号信号を生成する第1の
    手段と、 前記第1の手段で生成された各周波数帯域の復号信号の
    うち、水平方向又は垂直方向の何れかについて最も高周
    波数帯域の信号を含まない復号信号をアップサンプリン
    グしながら、第1のローパスフィルタ及び第1のハイパ
    スフィルタを用いて合成し、水平方向及び垂直方向が共
    に低周波数帯域である低周波数帯域信号を生成する第2
    の手段と、 前記第1の手段で生成された最も高周波数帯域の信号を
    含む復号信号をアップサンプリングして高周波数帯域信
    号を生成する第3の手段と、 前記低周波数帯域信号及び高周波数帯域信号を第2のロ
    ーパスフィルタ及び第2のハイパスフィルタを用いて合
    成して再生信号を生成する第4の手段と、 を備え、 前記第2の手段における第1のローパスフィルタ及びハ
    イパスフィルタのタップ数は、前記第4の手段における
    第2のローパスフィルタ及びハイパスフィルタのタップ
    数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド復号装置。
  18. 【請求項18】 入力2次元画像信号を複数の周波数帯
    域に分割し、各周波数帯域の信号をそれぞれ符号化して
    伝送し、また伝送されてきた符号化画像信号を復号する
    サブバンド符号化復号装置において、 入力2次元画像信号を、水平方向及び垂直方向のそれぞ
    れについて第1のローパス及び第1のハイパスフィルタ
    を用いて分割し、水平方向及び垂直方向が共に低周波数
    帯域である第1の低周波数帯域信号と水平方向又は垂直
    方向の何れかが高周波数帯域の信号である第1の高周波
    数帯域信号を生成する第1の手段と、 前記第1の手段で得られた各周波数帯域の信号をそれぞ
    れダウンサンプリングする第2の手段と、 前記第2の手段でダウンサンプリングされた前記第1の
    低周波数帯域信号を、水平方向及び垂直方向のそれぞれ
    について第2のローパス及び第2のハイパスフィルタを
    用いて帯域分割し、水平方向及び垂直方向が共に低周波
    数帯域である第2の低周波数帯域信号と水平方向又は垂
    直方向の何れかが高周波数帯域の信号である第2の高周
    波数帯域信号を生成し、各周波数帯域の信号をダウンサ
    ンプリングする第3の手段と、 前記第2及び第3の手段で得られた各周波数帯域の信号
    を符号化して伝送する第4の手段と、 伝送されてきた符号化画像信号の各周波数帯域信号をそ
    れぞれ復号化し、複数の復号信号を生成する第5の手段
    と、 前記第5の手段で生成された各周波数帯域の復号信号の
    うち、水平方向又は垂直方向の何れかについて最も高周
    波数帯域の信号を含まない復号信号をアップサンプリン
    グしながら、第3のローパスフィルタ及び第3のハイパ
    スフィルタを用いて合成し、水平方向及び垂直方向が共
    に低周波数帯域である低周波数帯域信号を生成する第6
    の手段と、 前記第5の手段で生成された最も高周波数帯域の信号を
    含む復号信号をアップサンプリングして高周波数帯域信
    号を生成する第7の手段と、 前記低周波数帯域信号及び高周波数帯域信号を第4のロ
    ーパスフィルタ及び第4のハイパスフィルタを用いて合
    成して再生信号を生成する第8の手段と、 を備え、 前記第3の手段における第2のローパスフィルタ及びハ
    イパスフィルタのタップ数は、前記第1の手段における
    第1のローパスフィルタ及びハイパスフィルタのタップ
    数より少なく、前記第6の手段における第3のローパス
    フィルタ及びハイパスフィルタのタップ数は、前記第8
    の手段における第4のローパスフィルタ及びハイパスフ
    ィルタのタップ数より少ない、 ことを特徴とするサブバンド符号化復号装置。
  19. 【請求項19】 前記第1乃至第4のフィルタの伝達関
    数をそれぞれHO(z)、H1(z)、F0(z)、F1(z)とすると、
    それぞれの伝達関数は、以下の関係を少なくとも近似的
    に満たす、 ことを特徴とする請求項18記載のサブバンド符号化復
    号装置。 H0(-z)F0(z)+H1(-z)F1(z)=0 H0(z)F0(z)+H1(z)F1(z)=2z-L
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008228327A (ja) * 2008-04-08 2008-09-25 Canon Inc 復号方法及び装置
WO2014042155A1 (ja) * 2012-09-11 2014-03-20 日本電気株式会社 画像処理装置及び画像処理方法
JP2020098622A (ja) * 2015-12-21 2020-06-25 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 測定信号中の分散を測定するための方法、データフュージョン方法、コンピュータプログラム、機械読み取り可能記憶媒体及び装置

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