JPH04369989A - 符号化方法及び符号化装置 - Google Patents

符号化方法及び符号化装置

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JPH04369989A
JPH04369989A JP3181761A JP18176191A JPH04369989A JP H04369989 A JPH04369989 A JP H04369989A JP 3181761 A JP3181761 A JP 3181761A JP 18176191 A JP18176191 A JP 18176191A JP H04369989 A JPH04369989 A JP H04369989A
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Yoshiko Hatano
喜子 幡野
Yoshinori Asamura
浅村 ▲吉▼範
Takeshi Onishi
健 大西
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル画像信号を
複数の周波数帯域にサブバンド分割し、分割された各帯
域の画像信号をブロック化して符号化する符号化方法及
び符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ディジタル画像信号を符号化する方法として、特開平1
−253382号公報及び米国特許出願第4,394,
774 号に示すものがあった。以下、これらの公報を
例にとり、説明する。
【0003】図1は、特開平1−253382号公報に
示された従来のディジタル画像信号符号化装置の構成を
示すブロック図である。主要運動評価回路101 は、
先行映像に対して、映像対映像差が最小である主要変位
ベクトルを各映像に対して規定し、走査変換回路102
 と符号化回路105 とに印加する。走査変換回路1
02 は、8画素×8ラインの2次元ブロックを構成し
、そして、4個の連続する映像の4個の2次元ブロック
より3次元ブロックを構成する。各3次元ブロックにお
いて、8画素×8ラインの4個の2次元ブロックは、主
要運動評価回路101 から出力された、各映像につい
ての変位ベクトルにより、1つの映像から次の映像にわ
たって空間的にシフトされている。走査変換回路102
 から出力された3次元ブロックは、3次元直交変換回
路103 において、直交変換される。量子化・正規化
回路104 は、3次元直交変換回路103 から出力
された変換係数の正規化と量子化とを実現する。正規化
動作は、速度制御メモリ106 の充填速度及び変換係
数自身と関連するパラメータにより、変換係数を乗算す
るか、それらを割り算することによって、変換係数を加
重している。量子化は浮動点で表現された各変換係数の
正規化された値を整数値に変換する。
【0004】量子化・正規化回路104 の出力は符号
化回路105 に印加され、符号化回路105は、ハフ
マンコードとして示されかつメモリに蓄積されたワード
のあらかじめ規定された組の間でのワードと、符号化さ
れた値のアドレスを表す別のワードとを、各非零量子値
に対して速度制御メモリ106 へ伝送する。このアド
レスは零値のシーケンスの長さを符号化することにより
3次元ブロックの1次元走査と共に規定されている。可
変長符号化機能を有するこのような符号化回路105 
はありふれたタイプのものである。速度制御メモリ10
6 は、出力の速度が一定であることを保証する。そし
て、米国特許出願第4,394,774 号には、この
速度制御メモリ106からの零値のシーケンスの符号化
の速度を低減する方法が示されている。
【0005】図2は符号化回路105 の他の実施例を
示しており、図2のように、その各々が符号化すべきす
べての値を受信するよう並列のm個の通路を備える符号
化回路を設けることとしてもよい。さらに特定すると、
これらの値は通路に従って各メモリ化回路に印加され、
この回路はそれ自身フリップフロップとして機能する2
つのメモリを有している。所与の3次元ブロックに対し
て値はこれら2つのメモリの1つに書き込まれ、一方、
先行ブロックの値は新しい走査に対応する順序で他のメ
モリで読み取られる。図3(a)と図3(b)はこの読
み取り動作の2つの走査タイプを示している。図3(a
)に示されたタイプは固定内容を有するブロックの速度
の最小化を許し、一方、図3(b)に示されたタイプは
動画部分に関係している。各メモリ化回路111a〜1
11mの出力は結合回路112a〜112mに印加され
、この結合回路は米国特許出願第4,394,774 
号に記載された態様で可変長符号化を実現する符号化回
路である。回路112a〜112mの各出力は計数・選
択回路113 に印加されている。この回路は各3次元
ブロックに対して各走査のためにブロックを符号化する
よう使用されたビットの数を計数し、それから各3次元
ブロックの速度を最小化する走査を決定し、各符号化回
路からのビットを蓄積する分岐回路114 の出力を制
御し、かつ分岐回路114 から多重化回路115 に
3次元ブロックの最良符号化に対応するビットの転送を
保証している。多重化回路115 は選ばれた走査イン
デクスによりこれらのビットを多重化し、これはブロッ
クの再構成用の復号装置に伝送しなければならないし、
また4個の映像の各グループの開始においてこれらの映
像を決定する主要変位ベクトルの伝送を保証している。
【0006】従来のディジタル画像信号の符号化方法で
は、3次元直交変換後の変換係数を1次元走査する際に
、静止部分に対しては図3(a)の走査タイプ、動いて
いる部分に対しては図3(b)の走査タイプを選択する
ことにより、符号量の削減を図っている。しかしながら
、サブバンド分割と3次元直交変換とを組み合わせた場
合、すなわち、ディジタル画像信号を複数の周波数帯域
に分割した後、各帯域成分に対して3次元直交変換を適
用した場合、特に高域周波数を含む成分に関しては、図
3(a)及び図3(b)のような走査タイプは、最良の
走査タイプとはならないという問題点がある。
【0007】また、3次元直交変換回路103 から出
力される変換係数は、速度制御メモリ106 の充填速
度及び変換係数自身と関連するパラメータにより、量子
化レベルが決定される。しかし、このような量子化を行
うと、例えば1ブロックの中に平坦部とエッジ部とが混
在する場合、復元画像において平坦部のノイズが非常に
目立つという問題点がある。
【0008】また、上記の特開平1−253382号公
報においては、もし利用可能な信号が飛び越し走査され
るなら、符号化の前に、順次走査の画像信号に変換する
ものとしている。従って、図4に示すようにフレーム単
位で一枚の映像を構成し、水平方向■に第1次元の方向
、垂直方向■に第2次元の方向、時間方向■に第3次元
の方向をとって3次元のブロックを構成し、直交変換を
施すことにより映像信号の冗長成分を減らしている。
【0009】ところで、実際のテレビ画面は図5に示す
ように飛び越し走査 (インターレース) 方式が採用
されている。この方式は、動画情報を送るのに伝送情報
量を増加させないで、ちらつき (フリッカ) を防止
する方式である。従って、図5の半分の走査線数で1画
面分の走査が終了する。次の画面では、直前の画面で走
査されなかったライン上を走査することにより、画像の
垂直解像度の低下を抑制する。飛び越し走査により、同
じ時間内に伝送される画面数は順次走査のときの倍にな
るのでフリッカの発生が抑圧される。この荒く走査され
た画面のことをフィールドと呼び、図6に示すように連
続した二つのフィールドで1フレームが構成されるので
、NTSC(National Television
 System Committee)方式では走査速
度は毎秒約60フィールドになる。
【0010】従来のディジタル画像信号符号化方法は、
順次走査方式の画像信号から3次元ブロックを構成して
いたので、飛び越し走査方式の画像信号については必ず
しも効果的に画像信号の冗長度を減らすことができなか
った。特に動きが大きい飛び越し走査方式の画像信号に
対しても、順次走査方式の画像信号と同様の符号化を行
うと、空間的変位と時間的変位とが混合された2次元ブ
ロックが構成されるので、あまり画像信号の冗長度が減
らないという問題点があった。
【0011】図7は、例えばIEEE Transac
tions on Consumer Electro
nics,Vol.34,No.3 (AUGUSUT
,1988 )の“AN EXPERIMENTAL 
DIGITAL VCR WITH 40MM DRU
M,SINGLE ACTUATOR AND DCT
−BASED BIT−RATE REDUCTION
 ”に示されている従来の符号化装置の構成を示すブロ
ック図である。図において121 は、入力されるディ
ジタル画像信号を複数のブロックに分割するブロック化
回路であり、ブロック化回路121 は、各ブロックの
画像信号をDCT 回路122 へ出力する。DCT 
回路122は、ブロック化回路121 から出力される
画像信号の各ブロックに対してDCT(Discret
e Cosine Transform )を施して、
変換係数をウェイティング回路123 へ出力する。ウ
ェイティング回路123 は、各変換係数に対してウェ
イティング(重み付け)を施した後、重み付けされた変
換係数を適応量子化回路124 へ出力する。適応量子
化回路124 は、量子化ステップ幅が異なる複数の量
子化テーブルを有し、重み付けした変換係数を最適の量
子化ステップ幅により量子化し、量子化した変換係数を
可変長符号化回路125 へ出力する。可変長符号化回
路125 は、量子化された変換係数を可変長符号化し
、可変長符号化したデータをバッファメモリ126 へ
出力する。バッファメモリ126 は、可変長符号化さ
れたデータを固定レートに変換して記憶し、固定の出力
レートにて出力する。バッファ制御器127 は、バッ
ファメモリ126 がオーバフローしないように、適応
量子化回路124 での量子化ステップ幅を切り換える
と共に可変長符号化回路125 で符号化される変換係
数を選定する。
【0012】次に、具体的な動作について説明する。入
力されるディジタル画像信号は例えば輝度信号と2つの
色差信号とからなり、これらの信号はブロック化回路1
21 において、時分割されたた後、例えば8画素×8
ラインのブロックに分割されてDCT 回路122 へ
出力される。 DCT 回路122 では、各ブロックの画像信号に対
して、水平方向,垂直方向の8点離散的コサイン変換が
施される。まず、画像信号をx(i,j)(i,j=0
,1,…,7)と表すと、次式による水平方向の8点D
CTが施される。
【0013】
【数1】
【0014】変換された画像信号f(0,j), f(
m,j)に対して次式による垂直方向の8点DCTが施
されて、画像信号は変換係数F(m,n)(m,n=0
,1,…,7)として表され、ウェイティング回路12
3 へ出力される。
【0015】
【数2】
【0016】ウエイティング回路123 に入力された
各変換係数はウエイティングを施される。具体的には、
高い空間周波数に対して人間の視覚が鈍いことを利用し
て、図8に示すように、高い空間周波数成分が含まれる
領域には小さなウエイティングを行い、低い空間周波数
成分が含まれる領域には大きなウエイティングを行う。 ここで、ウェイティング係数W(m,n)は、以下のよ
うな式で表される。
【0017】
【数3】
【0018】ウェイティング回路123 の出力は、適
応量子化回路124 にて量子化される。各ブロックに
おける変換係数とバッファ制御器127 からの量子化
パラメータとに基づいて、適応量子化回路124 にお
いて最適な量子化ステップ幅が選定され、その最適な量
子化ステップ幅により、ウェイティングされた変換係数
が量子化される。 具体的には、高いコントラストの立上がり部分のビデオ
データである場合には粗い量子化ステップ幅が選定され
、小振幅のディテール部分のビデオデータである場合に
は細かい量子化ステップ幅が選定される。
【0019】量子化された変換係数は、可変長符号化回
路125 において可変長符号化された後、バッファメ
モリ126 に蓄えられる。バッファメモリ126 に
蓄えられられているデータ量は、バッファメモリ126
 がオーバフローしないようにバッファ制御器127 
により検知されている。バッファ制御器127 は、バ
ッファメモリ126 に蓄えられられているデータ量に
応じて量子化パラメータを決定し、この量子化パラメー
タに基づいて適応量子化回路124 における量子化ス
テップ幅を切り換えると共に、このデータ量に応じて可
変長符号化回路125 で符号化される変換係数を選定
する。つまり、バッファ制御器127 は、バッファメ
モリ126 に蓄えられられているデータ量が多い場合
にはデータ圧縮率を高め、このデータ量が少ない場合に
はデータ圧縮率を低めるように調節し、バッファメモリ
126 がオーバフローすることを防止している。バッ
ファメモリ126 に蓄えられたデータは、固定の出力
レートで読出される。
【0020】このような符号化装置では、ディジタル画
像信号をサブバンド分割し、各サブバンドのブロックに
対して直交変換を施した場合、サブサンプリングの折り
返しの影響によって各サブバンドの周波数特性が異なる
ので、各サブバンドに適したウェイティングが必要であ
る。
【0021】ディジタル画像信号の符号化レートを低減
する方法として、特開昭63─38385公報に開示さ
れているように、サンプリングした画像信号を周期的に
間引く方法、つまりサブサンプリングを用いた方法があ
る。図9, 図10は、このような方法をカラー画像信
号に適用させた符号化装置の送信側(記録側),受信側
(再生側)の構成を示すブロック図である。
【0022】まず、図9を参照して送信側について説明
する。入力端子131に例えばNTSC方式のカラー画
像信号が入力される。このカラー画像信号はA/D変換
器132 に出力され、例えば4 fsc( fsc:
カラーサブキャリア周波数)のサンプリング周波数で、
1サンプルが8ビットに量子化されたディジタルカラー
画像信号がA/D変換器132 から得られる。このデ
ィジタルカラー画像信号がサブサンプリング回路133
 へ出力され、サブサンプリング回路133 の出力信
号がブロック化回路134に入力される。サブサンプリ
ング回路133 の前段には、帯域制限用のプリフィル
タが設けられず、入力されたカラー画像信号の高域成分
が失われない。
【0023】サブサンプリング回路133 において、
ディジタルカラー画像信号が2 fscのサンプリング
周波数でサンプリングされる。また、ブロック化回路1
34 により、入力されたディジタルカラー画像信号が
、符号化の単位である2次元ブロック毎に連続する信号
に変換される。本例では、1フィールドの画面が分割さ
れてなる1ブロックの大きさは、8画素×4ライン=3
2画素となっている。図11は、この1ブロックを示し
ており、図11において、実線は奇数フィールドのライ
ンを示し、破線は偶数フィールドのラインを示す。なお
、この例とは異なり、例えば4フレームの各フレームに
属する4個の2次元領域から構成される3次元ブロック
を1ブロックとしてもよい。ブロック化回路134 の
前段に設けられたサブサンプリング回路133 によっ
て、ブロック内の画素が図12に示すように間引かれ、
1ブロックの画素数が16画素となる。図12において
、○がサブサンプリングされた画素を示し、×は間引か
れた画素を示す。
【0024】ブロック化回路134 の出力信号が、ダ
イナミックレンジ(DR)検出回路135 及び遅延回
路136 に入力される。DR検出回路135 は、ブ
ロック毎にダイナミックレンジDR及び最小値 MIN
を検出する。遅延回路136 からの画素データPDが
減算器137 へ出力され、減算器137 において、
最小値MINが除去された画素データ PDIが形成さ
れる。
【0025】量子化回路138 には、サブサンプリン
グされ、減算器137 を介された最小値除去後の画素
データ PDI及びダイナミックレンジDRが入力され
る。量子化回路138では、ダイナミックレンジDRに
適応して画素データ PDIの量子化が行われる。量子
化回路138 からは、1画素データが4ビットに変換
されたコード信号DTが得られる。
【0026】この量子化回路138 からのコード信号
DTがフレーム化回路139 へ出力される。フレーム
化回路139 には、ブロック毎の付加コードとして、
ダイナミックレンジDR(8ビット)及び最小値MIN
(8ビット)が入力される。フレーム化回路139は、
コード信号DT及び上述の付加コードに誤り訂正符号化
の処理を施し、また同期信号を付加する。フレーム化回
路139 の出力端子140 に送信データが得られ、
この送信データがディジタル回線等の伝送路に送出され
る。ディジタルVTR の場合には、出力信号が、記録
アンプ, 回転トランス等を介して回転ヘッドへ送給さ
れる。
【0027】次に、図10を参照して受信側について説
明する。入力端子141 からの受信データは、フレー
ム分解回路142 に入力される。フレーム分解回路1
42 により、コード信号DTと付加コードDR, M
IN とが分離されると共に、誤り訂正処理がなされる
。コード信号DT及びダイナミックレンジDRが復号化
回路143 に入力される。
【0028】復号化回路143 は、送信側の量子化回
路138 の処理と逆の処理を行う。即ち、8ビットの
最小レベル除去後のデータが代表レベルに復号され、こ
のデータと8ビットの最小値 MINとが加算器144
 により加算され、元の画素データが復号される。加算
器144 の出力データがブロック分解回路145 へ
出力される。ブロック分解回路145 は、送信側のブ
ロック化回路134 と逆に、ブロックの順番の復号デ
ータをテレビジョン信号の走査と同様の順番に変換する
。ブロック分解回路145 の出力信号が補間回路14
6 へ出力される。補間回路146 では、間引かれた
画素のデータが周囲のサブサンプリングデータにより補
間される。補間回路146 からのサンプリング周波数
4 fscのディジタルカラー画像信号がD/A変換器
147 へ出力される。D/A変換器147 の出力端
子148 にアナログカラー画像信号が得られる。なお
、送信側でプリフィルタが設けられていない場合、折り
返し歪みが例えば輝度レベルの急峻な変化の点で発生す
るおそれがあるので、この歪みを除去するための回路を
補間回路146 の出力側に接続しても良い。
【0029】以上のように構成されている符号化装置で
は、符号化レートは低減されるが、動画の解像度が劣化
したり、折り返し歪みが発生して画質劣化が大きく、高
品質な画像符号化には十分でないという問題点がある。
【0030】図13, 図14は、例えばIEEE T
ransactions on Circuits a
nd Systems, Vol.35,No.2.F
ebruary 1988の「Sub−Band Co
ding of Monochrome and Co
lor Images」に示された従来のサブバンド分
割・合成回路の構成を示すブロック図である。
【0031】入力端子151 より入力されたディジタ
ル画像信号は、画像信号の水平周波数を制限する水平低
域通過フィルタ152(以下、水平LPF 152 と
いう)に入力される。水平LPF 152 は、図15
のaのような周波数特性をもつ偶数タップのフィルタで
あり、その係数をh1 (n) (n=0,…,N−1
; Nは偶数)とすると、h1 (n) =h1 (N
−n−1), n=0,…,(N/2)−1となる。す
なわち、入力される画像信号が256 画素×256 
ラインとすると、水平LPF 152 は、画像信号の
各ラインx(n) (n=1,…,256) に対し、
下記(1)式に示す信号を出力する。
【0032】
【数4】
【0033】一方、入力されたディジタル画像信号は、
画像信号の水平周波数を制限する水平高域通過フィルタ
153(以下、水平HPF 153 という)にも入力
される。水平HPF153 は図15のbのような周波
数特性をもつ偶数タップのフィルタであり、その係数h
2 (n) (n=0,…,N−1) は、 h2 (n) =h1 (n) ・(−1)n である
。従って、 h2 (n) =−h2 (N−n−1), n=0,
…,(N/2)−1となる。すなわち、水平HPF 1
53 は、画像信号の各ラインx(n) (n=1,…
,256)に対し、下記(2)式に示す信号を出力する
【0034】
【数5】
【0035】水平LPF 152 および水平HPF 
153 の出力は、それぞれ、水平方向の画素を2:1
に間引く水平2:1サブサンプリング回路154a,1
54b に入力され、水平方向の画素数が1/2 に間
引かれる。水平2:1サブサンプリング回路154a,
154b の出力は、垂直周波数を制限する垂直低域通
過フィルタ155a,155b(以下、垂直LPF 1
55a, 155bという)に入力される。垂直LPF
 155a,155b は、図15のaのような周波数
特性をもつ偶数タップのフィルタであり、その係数をh
3 (m) (m=0,…,M−1; Mは偶数)とす
ると、 h3 (m) =h3 (M−m−1), m=0,…
,(M/2)−1となる。すなわち、垂直LPF 15
5a,155b は、それぞれ、水平2:1サブサンプ
リング回路154a,154b から出力される画像信
号の各列w(m) (m=1,…,256) に対し、
次式で示される信号を出力する。
【0036】
【数6】
【0037】垂直LPF 155a,155b の出力
は、それぞれ、垂直方向の画素を2:1に間引く垂直2
:1サブサンプリング回路157a,157c におい
て、垂直方向の画素数が1/2 に間引かれ、それぞれ
出力端子158a,158c より出力される。この出
力端子158aより出力される信号は図16に示した4
つの周波数帯域のうち、LLの部分の信号である。 また、出力端子158cより出力される信号は、図16
のHLの部分の信号である。一方、水平2:1サブサン
プリング回路154a,154b の出力は、それぞれ
、垂直周波数を制限する垂直高域通過フィルタ156a
,156b(以下、垂直HPF 156a,156b 
という)にも入力される。垂直HPF 156a,15
6b は、図15のbのような周波数特性をもつ偶数タ
ップのフィルタであり、その係数h4 (m) (m=
0,…,M−1) は、h4 (m) =h3 (m)
 ・(−1)m である。従って、 h4 (m) =−h4 (M−m−1), m=0,
…,(M/2)−1となる。すなわち、垂直HPF 1
56a,156b は、それぞれ、水平2:1サブサン
プリング回路154a,154b から出力される画像
信号の各列w(m) (m=1,…,256) に対し
、次式で示される信号を出力する。
【0038】
【数7】
【0039】垂直HPF 156a,156b の出力
は、それぞれ、垂直2:1サブサンプリング回路157
b, 157dにおいて、垂直方向の画素数が1/2 
に間引かれ、それぞれ出力端子158b,158d よ
り出力される。この出力端子158bより出力される信
号は図16に示した4つの周波数帯域のうち、LHの部
分の信号である。また、出力端子158dより出力され
る信号は、図16のHHの部分の信号である。
【0040】以上がサブバンド分割回路の動作である。 サブバンド分割されて、出力された4つの信号は、それ
ぞれ、予測符号化,直交変換などを用いて符号化され、
伝送される。復号側では、これらの信号を復号した後、
サブバンド合成を行う。図14に示すサブバンド合成回
路の動作は、図13に示したサブバンド分割回路の動作
の全く逆である。入力端子159a〜159dには、そ
れぞれ、分割側の出力端子158a〜158dより出力
された信号が入力され、それぞれ、垂直1:2補間回路
160a〜160dにおいて、0が補間されて、垂直方
向の画素数が2倍になる。 垂直1:2補間回路160a, 160cの出力はそれ
ぞれ垂直LPF 161a,161b に入力される。 垂直LPF 161a,161b は、垂直LPF 1
55a,155b と全く同じ特性をもつフィルタであ
り、それぞれ、垂直1:2補間回路160a,160c
 より出力される画像信号の各列u1 ′(m) (m
=1,…,256) に対し、次式で示される信号を出
力する。
【0041】
【数8】
【0042】一方、垂直1:2補間回路160b,16
0d の出力は、それぞれ、垂直HPF 162a,1
62b に入力される。垂直HPF 162a,162
b は垂直HPF 156a,156b と全く同じ特
性をもつフィルタであり、それぞれ、垂直1:2補間回
路160b,160d より出力される画像信号の各列
u2 ′(m) (m=1,…,256) に対し、次
式で示される信号を出力する。
【0043】
【数9】
【0044】演算器163aは垂直LPF 161aの
出力から、垂直HPF 162aの出力を減算し、演算
器163bは垂直LPF 161bの出力から垂直HP
F 162bの出力を減算する。演算器163a,16
3b の出力は、それぞれ、水平1:2補間回路164
a,164b において、0が補間されて、水平方向の
画素数が2倍となる。水平1:2補間回路164aの出
力は水平LPF165 に入力される。水平LPF 1
65 は、水平LPF 152 と全く同じ特性をもつ
フィルタであり、水平1:2補間回路164aより出力
される画像信号の各ラインy1 ′(n) (n=1,
…,256) に対し、次式(3)で示される信号を出
力する。
【0045】
【数10】
【0046】一方、水平1:2補間回路164bの出力
は、水平HPF 166 に入力される。水平HPF 
166 は、水平HPF 153 と全く同じ特性をも
つフィルタであり、水平1:2補間回路164bより出
力される画像信号の各ラインy2 ′(n) (n=1
,…,256) に対し、次式(4)で示される信号を
出力する。
【0047】
【数11】
【0048】演算器167 は、水平LPF 165 
の出力から水平LPF 166 の出力を減算し、その
減算信号は出力端子168 から出力される。
【0049】従来のサブバンド分割・合成回路は、以上
のように構成されているが、画像の端点におけるフィル
タリングに問題があった。すなわち、前述の文献「Su
b−BandCoding of Monochrom
e andColor Images 」においては、
水平フィルタ、垂直フィルタとも、下記の第1表のよう
な16タップのフィルタを用いているが、たとえば、入
力される画像信号を、水平LPF 152 に通すとき
、画像信号の各ラインx(n) (n=1,…,256
) に対して、(1)式の演算を行うためには、x(−
6), …, x(0) およびx(257),…, 
x(264) の値が必要になるという問題があった。
【0050】
【表1】
【0051】従来、このような問題の対処法として、フ
ィルタへの入力信号x(n) (n=1,…,256)
 を、折り返して接続し、演算する方法があった。すな
わち、として、フィルタ演算を行う。
【0052】ところが、このように画像信号を折り返し
て、フィルタリングを行うと、画像の端点において、サ
ブバンド分割合成した結果が、完全に元に戻らないとい
う問題がある。この問題を具体的に示すために、入力さ
れる画像信号の第1ラインx(n) (n=1,…,2
56) が、x(1) =16 ,  x(2) =1
20,  x(3) =130,  x(4) =14
0,  x(5) =150,x(6) =160, 
 x(7) =170,  x(8) =180,  
x(9) =190,  x(10)=200,x(n
) =200,  (n=11, …,256) である場合を考える。これを第1表のような16タップ
の水平LPF 152 に通し、水平2:1サブサンプ
リング回路154aで2:1に間引くと、(1)式,(
5)式より、y1 (1) =59.6 ,  y1 
(3) =144.7,  y1 (5) =152.
6,  y1 (7) =175.1,y1 (9) 
=195.3,  y1 (11)=200.5,  
y1 (13)=199.8,  y1 (15)=2
00.0,y1 (17)=199.9 … が出力される。一方、水平HPF 153 に通し、水
平2:1サブサンプリング回路154bに通すと、(2
)式,(5)式より、 y2 (1) =−37.7,   y2 (3) =
8.2,  y2 (5) =−3.1,  y2 (
7) =1.0,y2 (9) =−1.6 ,   
y2 (11)=0.1,  y2 (13)=−0.
1,  y2 (15)=0.1,y2(17)=0.
0,… が出力される。次段の垂直2:1サブサンプリング回路
155a〜157dにおける垂直方向のサブバンド分割
と、垂直1:2補間回路160a〜163bの垂直方向
のサブバンド合成とにおいて、歪みが全く生じないとす
ると、演算器163aの出力はy1 (n)(n=1,
3,5,…,255) であり、演算器163bの出力
はy2 (n) (n=1,3,5,…,255)とな
る。ここで、演算器163a,163b の出力に対し
、(5)式と同様の折り返しを行う。
【0053】すなわち、 である。このとき、水平1:2補間回路164aの出力
y1 ′(n) (n=−255,−254,…,51
1) と、水平1:2補間回路164bの出力y2 ′
(n) (n=−255,−254,…,511) は
、それぞれ、 となる。従って、水平LPF 165 の出力x1 (
n) は、(3)式より、 x1 (1) =46.3 ,  x1 (2) =7
7.9 ,  x1 (3) =129.4,x1 (
4) =156.1,  x1 (5) =151.0
,  x1 (6) =153.2,x1 (7) =
169.1,  x1 (8) =182.0,  x
1 (9) =191.3,… となり、水平HPF 166 の出力x2 (n) は
、(4)式より、 x2 (1) =45.5 ,  x2 (2) =−
27.4 ,  x2 (3) =−1.8,x2 (
4) =11.9 ,  x2 (5) =0.7  
  ,  x2 (6) =−6.0,x2 (7) 
=−0.7,  x2 (8) =2.1    , 
 x2 (9) =1.4  ,… となる。従って、演算器167 の出力X(n) は、
小数点以下を四捨五入すると、 X(1) =0  ,  X(2) =105 ,  
X(3) =131 ,  X(4) =144 ,X
(5) =150 ,  X(6) =159 ,  
X(7) =170 ,  X(8) =180 ,X
(9) =190 ,…となって、画像の端点の近辺(
n=1,…,4) においては、X(n) ≠x(n)
 となり、画像が正確に復元できないことがわかる。
【0054】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、カラーテレビジョン信号等のディジタル画像信
号のデータ量を高能率に圧縮できる符号化方法及び符号
化装置を提供することを主な目的とする。
【0055】また、本発明の他の目的は、サブバンド分
割後に3次元直交変換を施す場合に、最適な1次元走査
を行うことができ、ディジタル画像信号の冗長度を削減
できる符号化方法及び符号化装置を提供することにある
【0056】また、本発明の更に他の目的は、飛び越し
走査方式のディジタル画像信号においても冗長度を削減
できる符号化方法及び符号化装置を提供することにある
【0057】また、本発明の更に他の目的は、画質劣化
が目立ちやすい平坦部においても、復号側で良好な画質
を得ることができる符号化方法及び符号化装置を提供す
ることにある。
【0058】また、本発明の更に他の目的は、各サブバ
ンドブロックの変換係数に対して周波数特性に適合した
ウェイティングを施うことができ、有効な情報圧縮を行
うことができる符号化方法及び符号化装置を提供するこ
とにある。
【0059】また、本発明の更に他の目的は、画質劣化
が小さくかつ符号化レートを低減できる符号化方法及び
符号化装置を提供することにある。
【0060】また、本発明の更に他の目的は、画像の端
点にあっても正確に復元することが可能である帯域分割
・合成方法を提供することにある。
【0061】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明に係る符
号化方法は、ディジタル画像信号をサブバンド分割し、
分割された各サブバンド毎に2次元以上の直交変換を施
し、得られた変換係数を1次元走査して符号化する方法
において、その各サブバンド毎に1次元走査を開始する
変換係数の位置を変えることを特徴とする。
【0062】本願の第2発明に係る符号化方法は、ディ
ジタル画像信号をサブバンド分割し、分割された各帯域
成分をブロックに構成して符号化を行う方法において、
分割された各成分の一部を一定の周期にて間引いて符号
化することを特徴とする。
【0063】本願の第3発明に係る符号化方法は、ディ
ジタル画像信号をサブバンド分割し、分割された各帯域
成分をブロックに構成して符号化を行う方法において、
ブロックのアクティビティに基づいて有効画像ブロック
か否かを判定し、有効画像ブロックのみを符号化するこ
とを特徴とする。
【0064】本願の第4発明に係る符号化方法は、ディ
ジタル画像信号をサブバンド分割し、分割された各帯域
成分に直交変換を施し、その変換係数を量子化して符号
化する方法において、直交変換前の高帯域ブロックの画
素値に基づいて量子化ステップ幅を決定することを特徴
とする。
【0065】本願の第5発明に係る符号化方法は、飛び
越し走査方式のディジタル画像信号に対し、奇数フィー
ルド,偶数フィールドのうちの一方は奇数タップの垂直
フィルタに通し、他方は偶数タップの垂直フィルタに通
した後、フィールド内で2次元ブロックを構成し、時間
方向に奇数,偶数フィールドをたばねて3次元ブロック
を構成し、3次元直交変換を施して符号化することを特
徴とする。
【0066】本願の第6発明に係る符号化方法は、ディ
ジタル画像信号をサブバンド分割し、分割された各帯域
成分に直交変換を施し、その変換係数にウエイティング
を施して符号化する方法において、ウエイティングが各
サブバンドに対して周波数方向に連続するようにウエイ
ティングを施すことを特徴とする。
【0067】本願の第7発明に係る帯域分割・合成方法
は、偶数タップのフィルタを用いてサブバンド分割・合
成する際に、分割時には、画像の端点に折り返した画像
を接続してからフィルタリングを行い、合成時には、低
域通過フィルタに通す前には画像の端点に折り返した画
像を接続し、高域通過フィルタに通す前には画像の端点
に折り返した各画素値に−1をかけたものを接続するこ
とを特徴とする。
【0068】本願の第8発明に係る帯域分割・合成方法
は、奇数タップのフィルタを用いてサブバンド分割・合
成する際に、分割時及び合成時において、フィルタリン
グの前に、画像の端点に折り返した画像から1画素減ら
したものを接続することを特徴とする。
【0069】本願の第9発明に係る符号化装置は、ディ
ジタル画像信号をサブバンド分割し、サブバンド分割さ
れた画像信号をブロック化し、各ブロックに直交変換を
施し、得られる変換係数を符号化するように構成したこ
とを特徴とする。
【0070】本願の第10発明に係る符号化装置は、ア
クティビティに基づいて有効画像ブロックか否かを判定
する回路を備え、有効画像ブロックのみを符号化するよ
うに構成したことを特徴とする。
【0071】本願の第11発明に係る符号化装置は、各
サブバンドの画像信号を時間方向にブロック化する手段
を備えることを特徴とする。
【0072】本願の第12発明に係る符号化装置は、各
サブバンドの画像信号を3次元ブロックにブロック化す
る手段と、3次元直交変換を施す手段とを備えることを
特徴とする。
【0073】本願の第13発明に係る符号化装置は、奇
数フィールド,偶数フィールドのうちの一方を通す奇数
タップの垂直フィルタと、他方を通す偶数タップの垂直
フィルタとを備え、各垂直フィルタからの出力をたばね
て高能率符号化処理を行うように構成したことを特徴と
する。
【0074】本願の第14発明に係る符号化装置は、第
9発明の構成部材に加えて、変換係数に対して各サブバ
ンドに適したウェイティングを施す手段を備えることを
特徴とする。
【0075】本願の第15発明に係る符号化装置は、第
14発明において、周波数方向に連続するようにウエイ
ティングを施すことを特徴とする。
【0076】本願の第16発明に係る符号化装置は、第
9発明における符号化手段が可変長符号化手段であるこ
とを特徴とする。
【0077】本願の第17発明に係る符号化装置は、第
14発明における符号化手段が可変長符号化手段である
ことを特徴とする。
【0078】本願の第18発明に係る符号化・復号化装
置は、第9発明の構成部材に加えて、復号系の構成部材
を備えることを特徴とする。
【0079】
【作用】第1発明では、複数の周波数帯域に分割された
ディジタル画像信号の各帯域成分に2次元以上の直交変
換を施して符号化する際に、各帯域毎に、最も電力が大
きくなる変換係数から1次元走査を開始する。そうする
と、符号量が削減される。
【0080】第2発明では、複数の周波数帯域に分割さ
れたディジタル画像信号の各帯域成分のうち、画質劣化
が目立たない成分を周期的に間引く。そうすると、画質
劣化を小さく抑えて符号化レートが低減される。
【0081】第3,10発明では、複数の周波数帯域に
分割されたディジタル画像信号の各帯域成分のうち、画
質劣化が目立たない画像ブロックは間引く。そうすると
、画質劣化を小さく抑えて、符号化レートが低減される
【0082】第4発明では、周波数に応じて分割されブ
ロック化されたディジタル画像信号の各帯域のブロック
に直交変換を施し、変換前の高帯域のブロックの画素値
に基づいて、得られた変換係数を量子化する際の量子化
ステップ幅を決定する。ブロック内における各画素値に
基づいて、このブロックに画質劣化が目立ちやすい平坦
部が含まれるか、また変化が激しい部分が含まれるかを
判定し、平坦部が含まれないブロックに対しては量子化
ステップ幅が広いような量子化テーブルを選択し、平坦
部と変化が激しい部分とが含まれるブロックに対しては
量子化ステップ幅が狭いような量子化テーブルを選択し
、平坦部は含まれるが変化が激しい部分は含まれないブ
ロックに対しては中程度の量子化ステップ幅である量子
化テーブルを選択する。このようにすると、復元画像に
おいて、平坦部でも良好な画質が保たれる。
【0083】第5,13発明では、奇数フィールド,偶
数フィールドのうち、一方は奇数タップの垂直フィルタ
、他方は偶数タップの垂直フィルタに通し、これらをた
ばねて3次元ブロックを構成する。そうすると、両フィ
ールドの空間的サンプリング位置がそろい、飛び越し走
査方式のディジタル画像信号において時間軸方向の信号
構成が正確となり、信号の圧縮率が高くなる。
【0084】第6,14,15発明では、周波数に応じ
てサブバンド分割され、ブロック化されたディジタル画
像信号を直交変換して得られる変換係数に対して、各サ
ブバンドにおける周波数特性に適したウェイティングが
施される。しかも、第6, 15発明ではこのウェイテ
ィングが各帯域間において滑らかにつながる。
【0085】第7,8発明では、分割の際に、画像のフ
ィルタリングのために折り返した画像を接続するが、こ
の伝送されない接続された部分が合成時に再現される。 従って、画像の端点においても、元の画像が正しく復元
される。
【0086】第5,13発明を除く全発明では、ディジ
タル画像信号をサブバンド分割し、各サブバンド毎にブ
ロック化する。従って、サブバンド分割を行わない場合
に比べて、より高度に圧縮符号化を行える。
【0087】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0088】図17,図18は、本発明に係る符号化装
置の一例の構成を示すブロック図であり、図17は符号
側の構成を、図18は復号側の構成を示している。図1
7において1はNTSC方式のカラーテレビジョン信号
の入力端子であり、NTSCデコーダ2はこのカラーテ
レビジョン信号の輝度信号(Y信号)と色信号(I,Q
信号)とを分離する。分離されたY,I,Q信号はマト
リックス回路3へ出力され、マトリックス回路3は、こ
れらの信号を輝度信号(Y信号)と色差信号(R−Y,
B−Y信号)とに変換し、これらの信号をA/D変換器
4へ出力する。A/D変換器4は、Y,R−Y,B−Y
信号をディジタル信号に変換し、これらをサブバンド分
割回路5へ出力する。サブバンド分割回路5は、Y,R
−Y,B−Y信号夫々を周波数に応じて4個のサブバン
ドに帯域分割し、各サブバンド毎にブロック化してブロ
ックを3次元直交変換回路6へ出力する。3次元直交変
換回路6は、各ブロックに離散的コサイン変換(Dis
crete Cosine Transfom:DCT
)を施して変換係数を得、得られた変換係数を符号器7
へ出力する。符号器7は、入力された変換係数を量子化
して符号化し、符号化したデータを出力端子8を介して
出力する。
【0089】図18において、11〜18は復号器側の
構成部材を示している。11は以上のように符号化され
たデータが入力される入力端子であり、入力端子11に
接続される復号器12は符号化されたデータを3次元デ
ータの形に復元して、これを3次元逆直交変換回路13
へ出力する。3次元逆直交変換回路13は、3次元デー
タに逆DCT を施す。サブバンド合成回路14は、逆
変換された各帯域の3次元データを合成し、元のフィー
ルド画像に戻し、ディジタルのY,R−Y,B−Y信号
をD/A変換器15へ出力する。D/A変換器15は、
これらの信号をアナログ信号に変換してマトリックス回
路16へ出力する。マトリックス回路16は、アナログ
のY,R−Y,B−Y信号をY,I,Q信号に変換して
NTSCエンコーダ17へ出力する。NTSCエンコー
ダ17は、これらのY,I,Q信号をNTSCカラーテ
レビジョン信号に変換し、出力端子18を介して出力す
る。
【0090】図19は、サブバンド分割回路5の内部構
成を示すブロック図である。図中21,22, 23は
、夫々A/D変換器4から出力されるY信号,R−Y信
号,B−Y信号の入力端子である。入力端子21, 2
2, 23には、Y信号サブバンド分割回路24, R
−Y信号サブバンド分割回路25, B−Y信号サブバ
ンド分割回路26が、夫々接続されている。これらの各
分割回路24, 25, 26の内部構成はすべて同じ
であり、図19ではY信号サブバンド分割回路24の内
部構成のみを図示している。Y信号サブバンド分割回路
24は、垂直低域通過フィルタ(垂直LPF )241
 と、垂直高域通過フィルタ(垂直HPF )242 
と、垂直LPF 241,垂直HPF 242 からの
出力を、垂直方向の画素数が1/2になるようにサンプ
リングする垂直2:1サブサンプリング回路243a,
 243bと、水平低域通過フィルタ(水平LPF )
244a, 244bと、水平高域通過フィルタ(水平
HPF )245a, 245bと、水平LPF 24
4a, 水平HPF 245a, 水平LPF 244
b, 水平HPF 245bからの出力を、水平方向の
画素数が1/2になるようにサンプリングする水平2:
1サブサンプリング回路246a, 246b, 24
6c, 246dとから構成されている。各分割回路2
4, 25, 26から出力される3次元データは、メ
モリ27に蓄積される。
【0091】図20は、サブバンド合成回路14の内部
構成を示すブロック図である。図中32は、入力端子3
1を介して3次元逆直交変換回路13から出力される3
次元データを蓄積するメモリである。メモリ32には、
Y信号サブバンド合成回路33, R−Y信号サブバン
ド合成回路34, B−Y信号サブバンド合成回路35
が、夫々接続されている。これらの各合成回路33, 
34, 35の内部構成はすべて同じであり、図20で
はY信号サブバンド合成回路33の内部構成のみを図示
している。Y信号サブバンド合成回路33は、値として
0を補間することにより水平方向の画素数を2倍にする
水平1:2補間回路332a, 332b, 332c
, 332dと、水平LPF 333a, 333bと
、水平HPF334a, 334bと、減算器335a
, 335bと、値として0を補間することにより垂直
方向の画素数を2倍にする垂直1:2補間回路336a
, 336bと、垂直LPF 337 と、垂直HPF
 338 と、減算器339 とから構成されている。 各合成回路33, 34, 35から、Y信号,R−Y
信号,B−Y信号が、D/A変換器15へ夫々出力され
る。
【0092】次に、動作について説明する。
【0093】一般に画像信号を圧縮するには、輝度信号
と色信号とを独立に取り扱うことが多い。そこで入力端
子1から入力されたNTSCカラーテレビジョン信号を
、NTSCデコーダ2で、Y信号とI,Q信号とに分離
し、更にマトリックス回路3で、Y信号とR−Y,B−
Y信号とに変換した後、A/D変換器4でディジタル信
号に変換する。この時のサンプリング周波数は、Y信号
が13.5 MHz、R−Y,B−Y信号が6.75 
MHzである。従って、NTSCカラーテレビジョン信
号の場合、1水平ラインの有効サンプル数は、例えばY
信号が 704、R−Y,B−Y信号が夫々 352と
なり、262.5 水平ラインで1フィールドを構成し
ている。この内、有効ラインとして例えば 240ライ
ンを1フィールドとして出力する。サブバンド分割回路
5においては、Y信号,R−Y信号,B−Y信号の各フ
ィールドを夫々複数の周波数帯域に分割する。例えばY
信号は図21のようなLL, HL, LH, HHの
4つの周波数帯域に分割し、R−Y信号,B−Y信号は
図22のようなLL, HL, LH, HHの4つの
周波数帯域に分割する。
【0094】このサブバンド分割回路5の動作を図19
に従って説明する。入力端子21から入力されたY信号
はY信号サブバンド分割回路24において、4つの帯域
に分割される。入力されたY信号は図23のような周波
数特性を持つ垂直LPF 241 において、帯域制限
された後、垂直2:1サブサンプリング回路243aに
おいて、垂直方向の画素数が1/2に間引かれる。垂直
2:1サブサンプリング回路243aの出力は、図25
のような周波数特性を持つ水平LPF 244aに通さ
れ、水平2:1サブサンプリング回路246aにおいて
、水平方向の画素数が1/2に間引かれる。この水平2
:1サブサンプリング回路246aの出力は、図21の
LLの帯域の信号であり、画素数は入力信号の1/4と
なっている。この信号をY信号のLLバンドと呼ぶ。一
方、垂直2:1サブサンプリング回路243aの出力は
、図26のような周波数特性を持つ水平HPF 245
aにも入力され、水平2:1サブサンプリング回路24
6bにおいて、水平方向の画素数が1/2に間引かれる
。この水平2:1サブサンプリング回路246bの出力
は、図21のHLの帯域の信号であり、画素数は入力信
号の1/4となっている。この信号をY信号のHLバン
ドと呼ぶ。
【0095】ところで、入力端子21から入力されたY
信号は図24のような周波数特性を持つ垂直HPF 2
42 にも入力される。この垂直HPF 242 の出
力は垂直2:1サブサンプリング回路243bにおいて
、垂直方向の画素数が1/2に間引かれる。垂直2:1
サブサンプリング回路243bの出力は、図25のよう
な周波数特性を持つ水平LPF 244bにおいて帯域
制限された後、水平2:1サブサンプリング回路246
cにおいて、水平方向の画素数が1/2に間引かれる。 この水平2:1サブサンプリング回路246cの出力は
、図21のLHの帯域の信号であり、画素数は入力信号
の1/4となっている。この信号をY信号のLHバンド
と呼ぶ。一方、垂直2:1サブサンプリング回路243
bの出力は、図26のような周波数特性を持つ水平HP
F 245bにも入力され、水平2:1サブサンプリン
グ回路246dにおいて、水平方向の画素数が1/2に
間引かれる。この水平2:1サブサンプリング回路24
6dの出力は、図21のHHの帯域の信号であり、画素
数は入力信号の1/4となっている。この信号をY信号
のHHバンドと呼ぶ。
【0096】このように、Y信号サブバンド分割回路2
4において、Y信号は4つのバンドLL, HL, L
H, HHに分割され、各サブバンド成分が出力される
【0097】入力端子22から入力されたR−Y信号は
R−Y信号サブバンド分割回路25におて、図22に示
したような4つのバンドLL, HL, LH, HH
に分割される。また、入力端子23から入力されたB−
Y信号はB−Y信号サブバンド分割回路26において、
図22に示したような4つのバンドLL, HL, L
H, HHに分割される。これらのR−Y信号サブバン
ド分割回路25及びB−Y信号サブバンド分割回路26
の動作は、Y信号サブバンド分割回路24の動作と同様
である。
【0098】Y信号サブバンド分割回路24から出力さ
れるY信号のLLバンド, HLバンド, LHバンド
, HHバンド、R−Y信号サブバンド分割回路25か
ら出力されるR−Y信号のLLバンド, HLバンド,
 LHバンド, HHバンド及びB−Y信号サブバンド
分割回路26から出力されるB−Y信号のLLバンド,
 HLバンド, LHバンド, HHバンドは、メモリ
27に入力され、8フィールド分が蓄積される。メモリ
27は、次の8フィールド分が蓄積されるまでに、各バ
ンドについて、隣合う複数の画素からなる3次元ブロッ
クにまとめてブロック単位で出力する。例えば、隣合う
8ラインで、1ラインあたり8画素の近接画素を2次元
ブロックとし、連続する8フィールドの近接する2次元
ブロックをまとめて8画素×8ライン×8フィールドの
サイズの3次元ブロックを構成する。3次元にブロック
化されたY信号,R−Y信号及びB−Y信号は、LLバ
ンド, HLバンド, LHバンド, HHバンドの順
にメモリ27から出力される。
【0099】サブバンド分割回路5から出力される各ブ
ロックは、3次元直交変換回路6により3次元DCT 
が施される。この3次元直交変換回路6から出力される
変換係数は、符号器7で符号化され、1次元走査されて
、各非零値に対して、その値と、その値までの零値のシ
ーケンスの長さとが2次元のハフマン符号等で可変長符
号化され、出力端子8から出力される。この可変長符号
は、各バンド毎に異なる可変長符号テーブルを用いても
よいし、同一のものを用いてもよい。
【0100】ある自然動画像のY信号の4個のバンドの
各ブロック(1ブロックは8画素×8ライン×8フィー
ルド)に対して3次元DCT を施した後、10ビット
に量子化し、各変換係数d(i,j,k)の2乗平均の
平方根(RMS )を求めた。このRMSの結果を参照
して、各サブバンドブロックにおける1次元走査の開始
位置の違いについて説明する。
【0101】第2表,第3表に、Y信号のLLバンドに
おける変換係数のRMS を示す。
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】第2,3表の結果から、LLバンドでは2
次元平面内のブロックで見ると、(i, j)=(0,
0)の周辺に電力が集中している。従って、LLバンド
においては、図27(a)に示すように、水平,垂直の
低次シーケンシである変換係数から高次シーケンシであ
る変換係数に向かう1次元走査が適している。3次元ブ
ロックに対しては、このような2次元ブロックに対する
走査を8回繰り返す。
【0105】第4表,第5表に、Y信号のHLバンドに
おける変換係数のRMS を示す。
【0106】
【表4】
【0107】
【表5】
【0108】第4,5表の結果から、HLバンドでは2
次元平面内のブロックで見ると、(i,j)=(7,0
)の周辺に電力が集中している。これは、図26に示す
ような周波数特性を有するHPF 245aを通した後
、2:1にてサンプリングされているからである。HL
バンドは、図28に示すように、水平方向に折り返され
た信号であり、例えば6.75 MHzの信号は0 M
Hzの信号になる。この結果、DCT 後の変換係数は
本来低次シーケンシに電力が集中するはずであるが、こ
のような場合には水平方向に折り返された信号であるの
で、水平方向だけ高次シーケンシに電力が集中する。従
って、HLバンドにおいては、図27(b)に示すよう
に、水平方向が高次シーケンシであって垂直方向が低次
シーケンシである図の右上の変換係数から左下の変換係
数にに向かう1次元走査が適している。
【0109】第6表,第7表に、Y信号のLHバンドに
おける変換係数のRMS を示す。
【0110】
【表6】
【0111】
【表7】
【0112】第6,7表の結果から、LHバンドでは2
次元平面内のブロックで見ると、(i,j)=(0,7
)の周辺に電力が集中している。これは、LHバンドは
、垂直方向に折り返された信号であるからである。従っ
て、LHバンドにおいては、図27(c)に示すように
、水平方向が低次シーケンシであって垂直方向が高次シ
ーケンシである図の左下の変換係数から右上の変換係数
にに向かう1次元走査が適している。
【0113】第8表,第9表に、Y信号のHHバンドに
おける変換係数のRMS を示す。
【0114】
【表8】
【0115】
【表9】
【0116】第8,9表の結果から、HHバンドでは2
次元平面内のブロックで見ると、(i,j)=(7,7
)の周辺に電力が集中している。従って、HHバンドに
おいては、図27(d)に示すように、水平,垂直方向
が共に高次シーケンシである変換係数から水平,垂直方
向が共に低次シーケンシである変換係数に向かう1次元
走査が適している。
【0117】次に、復号側の動作について説明する。
【0118】入力端子11から出力端子18までの復号
側は、入力端子1から出力端子8までの符号側と全く逆
のプロセスをたどる。入力端子11から入力されたデー
タは復号器12において元の3次元データの形に戻され
、3次元逆直交変換回路13において逆DCT 変換が
施される。逆直交変換された3次元ブロックは、サブバ
ンド合成回路14において、4つのサブバンドが合成さ
れて1フィールドずつ出力される。
【0119】サブバンド合成回路14の動作は、サブバ
ンド分割回路5の動作の全く逆である。入力端子31か
ら入力された3次元ブロックは、メモリ32に8フィー
ルド分蓄積される。メモリ32は、次の8フィールド分
が蓄積されるまでに、Y信号のLL, HL,LH, 
HHバンドをY信号サブバンド合成回路33に、R−Y
信号のLL, HL,LH,  HHバンドをR−Y信
号サブバンド合成回路34に、B−Y信号のLL, H
L,LH, HHバンドをB−Y信号サブバンド合成回
路35に夫々、1フィールドずつ入力する。
【0120】ここで、Y信号サブバンド合成回路33に
おける動作について説明する。メモリ32から出力され
たY信号のLLバンドは水平1:2補間回路332aに
おいて0を補間することにより、水平方向の画素数を2
倍とした後、図25のような周波数特性を持つ水平LP
F 333aに入力される。また、メモリ32から出力
されたY信号のHLバンドは、水平1:2補間回路33
2bにおいて、0補間された後、図26のような周波数
特性を持つ水平HPF 334aに入力される。減算器
335aは水平LPF 333aの出力から水平HPF
 334aの出力を減算する。減算器335aの出力は
、垂直1:2補間回路336aにおいて0を補間するこ
とにより、垂直方向の画素数が2倍にされた後、図23
のような周波数特性を持つ垂直LPF 337 に入力
される。一方、メモリ32から出力されたY信号のLH
バンドは水平1:2補間回路332cにおいて0を補間
することにより、水平方向の画素数を2倍とした後、図
25のような周波数特性を持つ水平LPF 333bに
入力される。また、メモリ32から出力されたY信号の
HHバンドは、水平1:2補間回路332dにおいて、
0補間された後、図26のような周波数特性を持つ水平
HPF 334bに入力される。減算器335bは水平
LPF 333bの出力から水平HPF 334bの出
力を減算する。減算器335bの出力は、垂直1:2補
間回路336bにおいて0を補間することにより、垂直
方向の画素数が2倍にされた後、図24のような周波数
特性を持つ垂直HPF 338 に入力される。減算器
339 は、垂直LPF 337 の出力から垂直HP
F 338 の出力を減算して出力する。なお、R−Y
信号サブバンド合成回路34及びB−Y信号サブバンド
合成回路35の動作は、上述したY信号サブバンド合成
回路33における動作と同様である。
【0121】以上のようにして、サブバンド合成回路1
4から出力されたY信号, R−Y信号及びB−Y信号
は、D/A変換器15においてアナログ信号に変換され
、さらにマトリックス回路16においてY信号, I信
号及びQ信号に変換された後、NTSCエンコーダ17
において、NTSCカラーテレビジョン信号となって、
出力端子18から出力される。
【0122】なお、上記実施例においては、図27のよ
うに、いわゆる「ジグザグスキャン」をする場合を示し
たが、符号器7の1次元走査は、LLバンドに対しては
水平・垂直ともに低次のシーケンシである変換係数から
、HLバンドに対しては水平の高次シーケンシで垂直の
低次シーケンシにあたる変換係数から、LHバンドに対
しては、水平の低次シーケンシで垂直の高次シーケンシ
にあたる変換係数から、HHバンドに対しては水平・垂
直ともに高次のシーケンシである変換係数から、1次元
走査を始めることが重要である。従って、たとえば、H
Lバンドに対しては図29(a)、HHバンドに対して
は図29(b)のような垂直方向の1次元走査をしても
よい。
【0123】また、上記実施例においては、図27のよ
うな8×8のサイズの2次元ブロックに対する走査を8
回繰り返すことにより、8×8×8のサイズの3次元ブ
ロックに対する走査を得ていた。すなわち、LLバンド
の場合、図30(a)のように走査していた。しかし、
動画像に対しては図30(b)のように、時間方向の走
査を先し行ってもよい。
【0124】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。この実施例は、サブバンド分割後のあるサブバンド
の成分については直交変換を施さないで、間引くように
した例である。
【0125】サブバンド分割回路5から出力された各ブ
ロックは、3次元直交変換回路6にて直交変換されるが
、Y信号については、図31に示すようにLLバンド,
 HLバンド, LHバンドのみが直交変換され、R−
Y信号及びB−Y信号については、図32に示すように
LLバンドのみが直交変換される。このようにして直交
変換されて3次元直交変換回路6から出力される変換係
数は、符号器7にて符号化された後、1次元走査されて
、各非零値に対して、その値を示す予め規定されたハフ
マン符号と、その値までの零値のシーケンスの長さを示
すハフマン符号とが出力端子8から出力される。
【0126】ここで、あるサンプル画像を用いて符号化
, 復号化を行った例について説明する。サンプル画像
を水平, 垂直方向に4分割して得られるLLバンド,
 HLバンド,LHバンド, HHバンドを夫々8画素
×8ライン×8フィールドの3次元ブロックに構成し、
3次元直交変換を行い、量子化した後、3次元逆直交変
換,サブバンド合成を行って元の画像を復元する。この
ようなサンプル画像4フレーム分を符号化した結果を第
10表に示す。なお、S/N比は下記(6)式で計算し
ている。
【0127】
【表10】
【0128】
【数12】
【0129】方式1では、サブバンド分割した画像を3
次元直交変換し、得られた変換係数を周波数帯域に応じ
て適当な重み(1〜0.4 )を乗じた後、1次元走査
を行ってハフマン符号化した。方式2は本発明の実施例
であり、Y信号のHHバンド, R−Y信号及びB−Y
信号のHLバンド,LHバンド, HHバンドを間引き
して符号化した。 各バンドを見ると、LLバンドにはほとんど主成分が集
中し、LHバンド, HLバンド,HHバンドとこの順
にエネルギが減少していく。本発明である方式2では、
方式1に比べて総ビットレートは10%以上減少してお
り、特にR−Y信号及びB−Y信号では40%近く総ビ
ットレートが減少している。方式2では方式1に比べて
、S/N比は1〜2dB程度劣化しているが、再生画像
の劣化は目視ではほとんど確認できない。
【0130】なお、上述した実施例では、各フィールド
において、Y信号のHHバンドとR−Y信号及びB−Y
信号のLHバンド, HLバンド,HHバンドとを間引
く例について説明したが、図33に示すように一定の周
期にて各バンドを間引くようにしてもよい。図33では
8フィールド周期でY信号の各バンドを間引く例を示し
ており、3,4,7,8フィールドのLHバンド及びH
Lバンド、3,4,5,6,7,8フィールドのHHバ
ンドを間引いている。動画に対しては目の感度が落ちる
ので、高域成分を定期的に間引いても劣化がわかりにく
い。第1,2フィールドではすべての成分が符号化され
ているので、このフレームの静止画は解像度,S/N比
とも十分となる。
【0131】次に、本発明の更に他の実施例について説
明する。この実施例では、有効画像ブロックか否かを判
定し、有効画像ブロックについてのみ符号化するように
した例である。
【0132】図34は、3次元直交変換回路6の内部構
成を示すブロック図である。3次元直交変換回路6は、
サブバンド分割回路5から入力端子41を介して出力さ
れる各ブロックに対して、DCT を施して変換係数を
得る直交変換回路42と、各ブロックにおける画像信号
の大きさに基づいてそのブロックが有効画像ブロックで
あるか否かを判定するための判定値Aを演算する判定値
演算回路43と、有効画像ブロックの判定を行うための
判定基準値Bを収納しているメモリとしての判定基準値
テーブル45と、判定値演算回路43からの判定値Aと
判定基準値テーブル45からの判定基準値Bとを比較し
て有効画像ブロックであるか否かを判定する判定器44
とから構成されている。そして、得られた変換係数は出
力端子46を介して符号器7へ出力され、得られた判定
結果は出力端子47を介して符号器7へ出力される。
【0133】サブバンド分割回路5から出力される各ブ
ロックは、3次元直交変換回路6により3次元DCT 
が施される。この3次元直交変換回路6における動作を
、図34を参照して次に説明する。
【0134】入力端子41から入力されたY信号,R−
Y信号及びB−Y信号の各ブロックは、直交変換回路4
2により3次元DCT が施されて、その変換係数は出
力端子46を介して符号器7へ出力されると共に、判定
値演算回路43に入力される。判定値演算回路43では
、Y信号,R−Y信号及びB−Y信号の各ブロック内の
画像信号の分散値に基づいて、有効画像ブロックである
か否かを判定するための判定値Aを演算する。各ブロッ
クにおける分散値をσAC2 とすると、判定値演算回
路43は、下記の式で示されるAを判定値として演算し
、その判定値Aを判定器44へ出力する。 A=σAC2 /512 ここで、分散値σAC2 は下記の式で求められる。
【0135】
【数13】
【0136】有効画像ブロックであるか否かの判定を行
うためのY信号,R−Y信号及びB−Y信号夫々に対応
した判定基準値Bは、メモリである判定基準値テーブル
45に収納されており、必要に応じて判定器44へ出力
される。判定器44は、判定値演算回路43から出力さ
れる判定値Aと判定基準値テーブル45から出力される
判定基準値Bとを比較し、A≧Bであればこのブロック
は有効画像ブロックであると判定し、一方、A<Bであ
ればこのブロックは有効画像ブロックでないと判定する
。そして、判定器44は、このようにして得られる判定
結果を出力端子47を介して符号器7へ出力する。
【0137】符号器7では、この判定結果に基づいて、
3次元DCT 係数が量子化されて符号化される。3次
元直交変換回路6にて有効画像ブロックであると判定さ
れた場合、符号器7は、このブロックが有効画像ブロッ
クであることを示すブロック情報を出力すると共に、こ
のブロックの3次元DCT 係数をそのまま量子化して
符号化する。3次元直交変換回路6にて有効画像ブロッ
クでないと判定された場合、符号器7は、そのブロック
がY信号,R−Y信号またはB−Y信号のLLバンドの
ブロックであれば、このブロックが有効画像ブロックで
ないことを示すブロック情報を出力すると共に、3次元
DCT 係数のDC成分のみを量子化して符号化する。 また、そのブロックがY信号,R−Y信号またはB−Y
信号のHLバンド, LHバンド, HHバンドのブロ
ックであれば、符号器7は、このブロックが有効画像ブ
ロックでないことを示すブロック情報のみを出力し、3
次元DCT 係数を量子化しない。
【0138】ここで、あるサンプル画像を用いて符号化
, 復号化を行った例について説明する。サンプル画像
を水平, 垂直方向に4分割して得られるLLバンド,
 HLバンド,LHバンド, HHバンドを夫々8画素
×8ライン×8フィールドの3次元ブロックに構成し、
3次元直交変換を行い、量子化した後、3次元逆直交変
換,サブバンド合成を行って元の画像を復元する。この
ようなサンプル画像4フレーム分を符号化した結果を第
11表に示す。なお、S/N比は前記(6)式で計算し
ている。
【0139】
【表11】
【0140】方式1は、有効画像ブロックの判定を行わ
ないで符号化する従来の方法である。方式2は本発明の
実施例であり、有効画像ブロックの判定を行って、有効
画像ブロックでない場合には、LLバンドのDC成分を
除くすべての変換係数を符号化しない。なお、有効画像
ブロックの判定に用いる判定基準値Bを、Y信号のLL
,LHバンドでは0、HL,HHバンドでは0.2 と
し、R−Y信号及びB−Y信号のLLバンドでは0、L
H,HL,HHバンドでは0.2 とした。
【0141】第11表の結果から、本発明である方式2
では、方式1に比べて総ビットレートは17%程度減少
していることがわかる。方式2では方式1に比べて、S
/N比は2〜3dB程度劣化しているが、再生画像の劣
化は目視ではほとんど確認できないので問題とはならな
い。
【0142】なお、上述した実施例では、有効画像ブロ
ックか否かの判定を、各ブロックの分散値σAC2 に
基づいて行っいるが、各ブロックの最大値またはダイナ
ミックレンジに基づいて有効画像ブロックか否かの判定
を行うようにすることも考えられる。また、有効画像ブ
ロックでないブロックについては、LLバンドのDC成
分以外を符号化しなかったが、他のLH, HL, H
HバンドについてもDC成分のみを符号化するようにし
てもよい。
【0143】次に、本発明の更に他の実施例について説
明する。図35, 図36はこの実施例における符号側
, 復号側の構成を示すブロック図である。符号側を示
す図35において、90は画像信号の入力端子、50は
アナログ/ディジタル変換器(以下、A/D変換器とい
う)である。ディジタル化された画像信号を、サブバン
ド分割回路51は周波数に応じて4つの帯域に分割し、
ブロック化回路52へ出力する。ブロック化回路52は
、サブバンド分割回路51から出力される各バンドの信
号をそれぞれ8画素×8ライン×8フィールドのブロッ
クに構成し、直交変換回路53,判定回路58へ順に出
力する。直交変換回路53は、ブロック化回路52から
出力される各ブロックに直交変換を施し、得られた変換
係数を量子化回路56へ出力する。 量子化回路56は量子化ステップ幅が異なる複数の量子
化テーブルを有する。また判定回路58は、ブロック化
回路52から出力される高域成分のブロックを用いて最
適の量子化テーブルを選択し、選択した量子化テーブル
を量子化回路56へ出力する。量子化回路56は、判定
回路58にて選択された量子化テーブルに従って、直交
変換回路53から出力される変換係数を量子化し、量子
化した変換係数を符号化回路57へ出力する。符号化回
路57は量子化回路56の出力を符号化する。
【0144】復号側を示す図36において、91は以上
のように符号化されたデータの入力端子である。入力端
子91に接続された復号化回路61は、符号化回路57
の逆変換を行い、復号化データを逆量子化回路62へ出
力する。逆量子化回路62は、復号化回路61の出力を
量子化テーブルに従って伸長し、逆量子化後の変換係数
を逆直交変換回路63へ出力する。逆直交変換回路63
は、逆量子化回路62の出力に逆直交変換を施し、逆直
交変換後のデータをメモリ64へ出力する。メモリ64
は、逆直交変換回路63の出力を8フィールド分蓄積す
る。メモリ64から出力される各成分を、サブバンド合
成回路65は合成し、合成したデータをディジタル/ア
ナログ変換器(以下、D/A変換器という)66へ出力
する。D/A変換器66は、サブバンド合成回路65か
ら出力されるディジタル画像信号をアナログ信号に変換
する。
【0145】図37はサブバンド分割回路51の一構成
例を示している。サブバンド分割回路51は、A/D変
換器50から出力されるディジタル画像信号を通す水平
LPF 511,水平HPF 512 と、水平方向の
画素数を1/2 に間引く水平2:1サブサンプリング
回路513a, 513bと、垂直LPF 514a,
 514bと、垂直HPF 515a, 515bと、
垂直方向の画素数を1/2 に間引く垂直2:1サブサ
ンプリング回路516a,516b,516c,516
d とを備えている。
【0146】図38はサブバンド合成回路65の一構成
例を示している。サブバンド合成回路65は、0を補間
することによって垂直方向の画素数を2倍にする垂直1
:2補間回路651a,651b,651c,651d
 と、垂直LPF 652a,652b と、垂直HP
F 653a,653b と、加算器654a,654
b と、0を補間することによって水平方向の画素数を
2倍にする水平1:2補間回路655a,655b と
、水平LPF 656 と、水平HPF 657 と、
加算器658とを備えている。
【0147】次に動作について説明する。入力端子90
より入力されたアナログ画像信号はA/D  変換器5
0において、ディジタル信号に変換される。このときの
サンプリング周波数は、たとえば入力信号が輝度信号な
らば13.5MHz 、色差信号ならば6.75MHz
 である。従って、1水平ラインの有効サンプル数は、
たとえば輝度信号が704 、色差信号が352 とな
り、262.5 ラインで1フィールドを構成している
。この内、有効ラインとして、たとえば240 ライン
を1フィールドとして出力する。サブバンド分割回路5
1は、A/D  変換器50から出力されるディジタル
画像信号の各フィールドをそれぞれ複数の周波数帯域に
分割する。たとえばサンプリング周波数が13.5MH
z の場合、図21のようなLL、LH、HL、HHの
4つの周波数帯域に分割する。
【0148】このサブバンド分割回路51の動作を図3
7に従って説明する。入力されたディジタル画像信号は
、図25のような周波数特性をもつ水平LPF 511
 において帯域制限された後、水平2:1サブサンプリ
ング回路513aにおいて水平方向の画素数が1/2 
に間引かれる。また、ディジタル画像信号は、図26の
ような周波数特性をもつ水平HPF 512 にも入力
される。水平HPF 512 の出力は水平2:1サブ
サンプリング回路513bにおいて水平方向の画素数が
1/2 に間引かれる。水平2:1サブサンプリング回
路513a、513bの出力は、それぞれ図23のよう
な周波数特性をもつ垂直LPF 514a,514b 
において帯域制限された後、それぞれ、垂直2:1サブ
サンプリング回路516a,516c において、垂直
方向の画素数が1/2 に間引かれる。 一方、水平2:1サブサンプリング回路513a,51
3bの出力は、それぞれ図24のような周波数特性をも
つ垂直HPF 515a,515b にも入力され、帯
域制限された後、それぞれ垂直2:1サブサンプリング
回路516b,516d において垂直方向の画素数が
1/2 に間引かれる。ここで垂直2:1サブサンプリ
ング回路516aの出力が図21のLLバンドであり、
垂直2:1サブサンプリング回路516bの出力が図2
1のLHバンドであり、垂直2:1サブサンプリング回
路516cの出力が図21のHLバンドであり、垂直2
:1サブサンプリング回路516dの出力が図21のH
Hバンドである。
【0149】このサブバンド分割回路51の4つの出力
は、ブロック化回路52においてそれぞれ8画素×8ラ
イン×8フィールドのブロックに構成され、同一位置に
相当する4つの成分のブロックが連続して出力される。 これらのブロックは直交変換回路53に入力され、直交
変換が施される。直交変換としてはたとえば3次元DC
T を用いる。
【0150】一方、ブロック化回路52から出力された
4つの成分のブロックのうち、LHバンドとHLバンド
とは判定回路58に入力される。判定回路58は、LH
バンドとHLバンドとのブロックの画素値から画面上の
該当する位置に、平坦部及び変化の激しい部分があるか
否かを検知し、それに従って同一位置に相当する4つの
成分のブロックの量子化テーブルを決定する。
【0151】判定回路58の一構成例を図39に示す。 図において92はブロック化回路52から出力される4
つの成分のうち、LHバンドとHLバンドとのブロック
を入力する入力端子である。判定回路58は、入力され
た各ブロックをさらに複数のサブブロックに分割するサ
ブブロック化回路581 と、サブブロック化回路58
1 から出力される各サブブロックに対して画素値の絶
対値の最大値を求める演算器582 と、演算器582
 から出力される値の最小値を求める最小値検出器58
3 と、演算器582 から出力される値の最大値を求
める最大値検出器584 と、それぞれ所定値α, β
, γ, δを出力する定数発生器585a,585b
,585c,585d と、定数発生器585a,58
5b の出力を選択して出力するスイッチ586aと、
定数発生器585c,585d の出力を選択して出力
するスイッチ586bと、最小値検出器583 の出力
とスイッチ586aの出力を比較する比較器587aと
、最大値検出器584 の出力とスイッチ586bの出
力を比較する比較器587bと、比較器587a,58
7b の出力に従って量子化回路56における量子化テ
ーブルを決定する制御信号発生器588 とを備えてい
る。
【0152】次に、動作について説明する。ブロック化
回路52から入力端子92には、LHバンドとHLバン
ドとのブロックが順に入力される。入力された各ブロッ
クはサブブロック化回路581 において、図41のよ
うに各2次元平面内で4分割することにより、4画素×
4ラインのサブブロック32個に分割される。演算器5
82 は各サブブロックについて絶対値の最大値を求め
る。すなわち、サブブロックの画素値をs(i,j) 
(i,j=0,1,2,3)で表すと、演算器582 
は各サブブロックに対して下記(7)式を求めて出力す
る。 Max{|s(i,j) |; i,j=0,1,2,
3 }…(7)
【0153】LHバンドとHLバンドと
はそれぞれ垂直方向, 水平方向のエッジ部を表してい
ると考えられるので、(7)式で表される演算器582
 の出力は各サブブロックの変化の度合を示している。 すなわち、演算器582 の出力が非常に小さければ当
該サブブロックは平坦部であり、大きければ当該サブブ
ロックは激しい変化を含む。
【0154】演算器582 の出力は最小値検出器58
3 と最大値検出器584 とに入力される。最小値検
出器583 は1ブロックに相当する32個のサブブロ
ックについての(7)式の値の最小値を求める。すなわ
ち、最小値検出器583 は演算器582 から連続し
て出力される32個の値の最小値を出力する。一方、最
大値検出器584 は1ブロックに相当する32個のサ
ブブロックについての(7)式の値の最大値を求める。 すなわち、最大値検出器584 は演算器582 から
連続して出力される32個の値の最大値を出力する。従
って、最小値検出器583 の出力が非常に小さい場合
は当該ブロックが平坦部を含むことを示し、最大値検出
器584 の出力が大きい場合には当該ブロックが激し
い変化を含むことを示す。
【0155】定数発生器585a,585b,585c
,585d は、それぞれ所定値α, β, γ, δ
を出力する。スイッチ586aは、最小値検出器583
 から出力される値がLHバンドの値であるときは定数
発生器585aの出力を選択し、HLバンドの値である
ときには定数発生器585bの出力を選択して出力する
。また、スイッチ586bは、最大値検出器584 か
ら出力される値がLHバンドの値であるときは定数発生
器585cの出力を選択し、HLバンドの値であるとき
には定数発生器585dの出力を選択して出力する。比
較器587aは最小値検出器583 の出力がスイッチ
586aの出力より小さいときに「1」を出力し、そう
でないときに「0」を出力する。比較器587bは最大
値検出器584 の出力がスイッチ586bの出力より
大きいときに「1」を出力し、そうでないときに「0」
を出力する。
【0156】すなわち、比較器587aは最小値検出器
583 からLHバンドに対する値が出力されたとき、
この値が所定値αより小さい場合には、該当するブロッ
クが垂直方向に平坦な部分を含むと判定して「1」を出
力し、その他の場合は「0」を出力する。HLバンドに
対する値が出力されたときも同様で比較器587aはこ
の値が所定値βより小さい場合に、このブロックが水平
方向に平坦な部分を含むと判定して「1」を出力し、そ
の他の場合は「0」を出力する。所定値α, βはそれ
ぞれLHバンド、HLバンドのサブブロックに対して(
7)式のとる値の範囲から予め決定しておく。
【0157】また比較器587bは最大値検出器584
 からLHバンドに対する値が出力されたとき、この値
が所定値γより大きい場合には、該当するブロックが垂
直方向の大きな変化を含むと判定して「1」を出力し、
その他の場合は「0」を出力する。HLバンドの場合も
同様で最大値検出器584 の出力が所定値δより大き
い場合に、このブロックが水平方向の大きな変化を含む
と判定して「1」を出力し、その他の場合は「0」を出
力する。所定値γ, δはそれぞれLHバンド、HLバ
ンドのサブブロックに対して(7)式のとる値の範囲か
ら予め決定しておく。
【0158】LHバンドのブロックとHLバンドのブロ
ックとはこの順に入力端子92に入力されるので、比較
器587a,587b は、それぞれ、まず垂直方向に
ついての判定va,vb を出力した後、水平方向につ
いての判定ha,hb を出力する。
【0159】比較器587a,587b の出力は制御
信号発生器588に入力される。制御信号発生器588
 は比較器587aから連続して出力される2つの値v
a,ha と比較器587bから連続して出力される2
つの値vb,hb とを用いて量子化回路56の量子化
テーブルを決定し、制御信号を出力する。 すなわち、比較器587aからは、まず垂直方向に平坦
な部分があるかどうかの判定vaが出力され、次に水平
方向に平坦な部分があるかどうかの判定haが出力され
、一方、比較器587bからは、まず垂直方向の大きな
変化を含むかどうかの判定vbが出力され、次に水平方
向の大きな変化を含むかどうかの判定hbが出力される
ので、これら4つの判定を用いて、量子化テーブルを決
定する。たとえば、量子化回路56が3種類の量子化テ
ーブルを保持している場合、量子化ステップ幅が最も細
かいものを高レートの量子化テーブル、量子化ステップ
幅が中程度のものを中レートの量子化テーブル、量子化
ステップ幅が最も粗いものを低レートの量子化テーブル
と呼ぶことにする。このとき、va=0かつha=0で
あれば、このブロックには画質劣化の目立ちやすい平坦
部がないので低レートの量子化テーブルを選択する。一
方、va=1またはha=1の場合には、このブロック
には平坦部が存在する。 そこで、 (va=1またはha=1) かつ (vb
=1またはhb=1) の場合には、該当ブロックに平
坦部と変化の激しい部分とが混在し、画質劣化が目立つ
ので、高レートの量子化テーブルを選択する。また (
va=1またはha=1) かつvb=0かつhb=0
であれば、該当ブロックには平坦部はあるが、変化の激
しい部分はないので中レートの量子化テーブルを選択す
る。制御信号発生器588 はどの量子化テーブルを選
択したかを量子化回路56に出力する。以上が判定回路
58の動作である。
【0160】量子化回路56は判定回路58の出力に従
って、直交変換回路53から出力される変換係数を量子
化する。このとき、判定回路58は同一位置に相当する
LHバンドのブロックとHLバンドのブロックとから、
量子化テーブルを決定し、制御信号を出力するが、量子
化回路56は、この判定回路58から出力される制御信
号を、同一位置に相当する4つのバンド(LL,LH,
HL,HH)のブロックに対して適用する。たとえば、
判定回路58の出力が“高レートの量子化テーブルを選
択する”ことを意味している場合、LLバンドの変換係
数はLLバンド用の3種類の量子化テーブルのうち最も
量子化ステップ幅が細かい量子化テーブルを用いて量子
化され、LHバンドの変換係数はLHバンド用の3種類
の量子化テーブルのうち最も量子化ステップ幅が細かい
量子化テーブルを用いて量子化され、HLバンドの変換
係数はHLバンド用の3種類の量子化テーブルのうち最
も量子化ステップ幅が細かい量子化テーブルを用いて量
子化され、HHバンドの変換係数はHHバンド用の3種
類の量子化テーブルのうち最も量子化ステップ幅が細か
い量子化テーブルを用いて量子化される。
【0161】ここで、各バンドに対する量子化テーブル
は同一であっても、互いに異なるものであってもよい。 また、これらの量子化テーブルは固定の量子化ステップ
幅を持つ一様量子化テーブルであっても、量子化ステッ
プ幅が一定でない非線形量子化テーブルであってもよい
【0162】量子化回路56で量子化された変換係数は
、符号化回路57に入力され、3次元ブロックの1次元
走査と可変長符号化とにより符号化される。符号化回路
57は、また、量子化回路56で用いた量子化テーブル
を表すインデックスも符号化し出力する。
【0163】復号側は符号化と全く逆の過程をたどる。 すなわち、入力端子91に上記のように符号化されたデ
ータが入力され、復号化回路61において元の3次元の
変換係数と量子化テーブルとを表すインデックスに復号
される。この変換係数は逆量子化回路62において量子
化テーブルを表すインデックスに従って、逆量子化され
る。逆量子化回路62から出力される変換係数は逆直交
変換回路63において逆直交変換が施される。逆直交変
換された8画素×8ライン×8フィールドのブロックは
メモリ64に蓄積される。メモリ64は8フィールド分
のブロックを蓄積し、次の8フィールド分を蓄積するま
でに、各成分を1フィールドずつ出力する。メモリ64
から出力された各成分の信号はサブバンド合成回路65
において合成される。
【0164】このサブバンド合成回路65の動作を図3
8に従って説明する。メモリ64から出力されたLLバ
ンド、LHバンド、HLバンド、HHバンドの信号は、
それぞれ、垂直1:2補間回路651a,651b,6
51c,651d において0が補間されて垂直方向の
画素数が2倍になる。垂直1:2補間回路651a及び
651cの出力は、それぞれ図23のような周波数特性
をもつ垂直LPF 652a,652bにおいて帯域制
限される。一方、垂直1:2補間回路651b及び65
1dの出力は、それぞれ図24のような周波数特性をも
つ垂直HPF 653a,653b において帯域制限
される。垂直LPF 652aの出力と垂直HPF 6
53aの出力とは加算器654aにおいて加算される。 また、垂直LPF 652bの出力と垂直HPF 65
3bの出力とは加算器654bにおいて加算される。加
算器654a及び654bの出力は、それぞれ水平1:
2補間回路655a,655b において0が補間され
て水平方向の画素数が2倍になる。水平1:2補間回路
655aの出力は図25のような周波数特性をもつ水平
LPF 656 により帯域制限される。また、水平1
:2補間回路655bの出力は図26のような周波数特
性をもつ水平HPF 657 により帯域制限される。 水平LPF 656の出力と水平HPF 657 の出
力とは加算器658 において加算されて出力される。
【0165】以上のようにサブバンド合成回路65で合
成されたディジタル画像信号はD/A変換器66におい
てアナログ信号に変換されて出力される。
【0166】判定回路58において、制御信号発生器5
88 は、垂直方向に平坦な部分を含むか否かを表す信
号vaと、水平方向に平坦な部分を含むか否かを示す信
号haと、垂直方向に大きな変化があるか否かを示す信
号vbと、水平方向に大きな変化がある化否かを示す信
号hbとから量子化テーブルを選択したが、特に入力さ
れる画像信号が飛び越し走査方式の場合、垂直方向にの
み平坦な部分は極めて少なく、また視覚的にも目立たな
いので、水平方向に平坦な部分を含むか否かにより平坦
部の存在を判定してもよい。すなわち、3つの信号、h
a,vb,hbのみを用いて、たとえばha=1かつ 
(vb=1またはhb=1)ならば、該当ブロックに平
坦部と変化が激しい部分とが混在すると判断して高レー
トの量子化テーブルを選択し、ha=1かつ(vb=0
かつhb=0)ならば、該当ブロックには平坦部はある
が変化の激しい部分はないので、中レートの量子化テー
ブルを選択し、ha=0ならば平坦部はないと判断し、
低レートの量子化テーブルを選択する。
【0167】また、上述の例では、判定回路58におい
て演算器582 は各サブブロック内の画素値の絶対値
の最大値を求めたが、各サブブロックのダイナミックレ
ンジを求めても、全く同様の効果を奏する。判定回路5
8の他の構成例を図40に示す。図において図39と同
一符号は同一部分を示す。93a はLHバンドの入力
端子、93b はHLバンドの入力端子、589a,5
89b は絶対値演算回路、590 は加算器、591
 はサブブロック内の最大値を検出するサブブロック内
最大値検出器、592 は制御信号発生器である。
【0168】次に動作について説明する。ブロック化回
路52から出力されたLHバンドのブロックは入力端子
93a から、また、HLバンドのブロックは入力端子
93b から入力され、それぞれ、絶対値演算回路58
9a,589b において、絶対値に変換される。絶対
値演算回路589a,589b において、絶対値化さ
れたLHバンドのブロックとHLバンドのブロックとは
加算器590 において加算され、サブブロック化回路
581 において、さらに複数のサブブロックに分割さ
れる。サブブロック化回路581 はたとえば図41の
ように1ブロックを32個のサブブロックに分割する。 サブブロック内最大値検出器591 は各サブブロック
内の最大値を出力する。すなわち、サブブロック化回路
581 から出力される各サブブロックの画素値をs(
i,j) (i,j=0,1,2,3)で表すと、サブ
ブロック内最大値検出器591 は各サブブロックに対
して、下記(8)式を出力する。 Max {s(i,j) ; i,j=0,1,2,3
 }  …(8)
【0169】加算器590 の出力は
水平方向または垂直方向のエッジを表しているので、サ
ブブロック内最大値検出器591 の値、すなわち(8
)式の値が非常に小さい場合には当該サブブロックは平
坦部であり、大きい場合には当該サブブロックは激しい
変化を含むことを示している。
【0170】このサブブロック内最大値検出器591 
の出力は最小値検出器583 と最大値検出器584 
とに入力される。最小値検出器583 は1ブロックに
相当する32個のサブブロックについて(8)式の値の
最小値を求める。すなわち、最小値検出器583 はサ
ブブロック内最大値検出器591 から連続して出力さ
れる32個の値の最小値を出力する。一方、最大値検出
器584 は1ブロックに相当する32個のサブブロッ
クについて(8)式の値の最大値を求める。すなわち、
最大値検出器584 はサブブロック内最大値検出器5
91 から連続して出力される32個の値の最大値を出
力する。従って、最小値検出器583 の出力が非常に
小さい場合は、当該ブロックが平坦部を含むことを示し
、最大値検出器584 の出力が大きい場合には当該ブ
ロックが激しい変化を含むことを示している。
【0171】制御信号発生器592 は、この最小値検
出器583 の出力と、最大値検出器584 の出力に
従って、どの量子化テーブルを選択するかを決定する。 たとえば、比較的小さい値α′と比較的大きい値β′を
予め決定しておき、最小値検出器583 の出力d1が
d1≧α′の時は低レートの量子化テーブルを選択し、
d1<α′で、かつ最大値検出器584 の出力d2が
d2≦β′のときは中レートの量子化テーブルを選択し
、d1<α′で、かつd2>β′のときは高レートの量
子化テーブルを選択する。あるいは図42のような2次
元の図表に従って量子化テーブルを切換えてもよい。こ
の場合、量子化テーブルが3つ以上であっても容易に適
用することができる。
【0172】上述した実施例においては、サブバンド分
割された4つの成分のうち、LHバンドとHLバンドと
を用いて量子化テーブルの選択を行っていたが、LHバ
ンド,HLバンド及びHHバンドを用いて量子化テーブ
ルを選定することもできる。この場合の構成例を図43
に示す。図において図35と同一符号は同一の部分を表
す。58a はブロック化回路52より出力されるLH
バンド,HLバンド及びHHバンドのブロックを用いて
量子化テーブルを決定する判定回路である。
【0173】判定回路58a の構成例を図44に示す
。図において図39と同一符号は同一の構成を表す。ブ
ロック化回路52より出力されるLHバンド,HLバン
ド及びHHバンドのブロックは入力端子92a より順
に入力され、サブブロック化回路581 において、3
2個のサブブロックに分割される。演算器582 は各
サブブロックについてサブブロック内の画素値の絶対値
の最大値を求める。演算器582 の出力は最小値検出
器583 と最大値検出器584 とに入力される。最
小値検出器583 は1ブロックに相当する32個のサ
ブブロックについての演算器582 の出力の最小値を
求める。最大値検出器584 は1ブロックに相当する
32個のサブブロックについての演算器582 の出力
の最大値を求める。これらのサブブロック回路581 
、演算器582 、最小値検出器583 、最大値検出
器584 の動作は前述の実施例と同様である。
【0174】定数発生器585a,585b,585e
,585c,585d,585f は、それぞれ所定値
α, β, ε,γ, δ, θを出力する。593a
はスイッチであり、最小値検出器583 から出力され
る値がLHバンドの値であるときは定数発生器585a
の所定値αを選択し、HLバンドの値であるときには定
数発生器585bの所定値βを選択し、HHバンドの値
であるときには定数発生器585eの所定値εを選択し
て出力する。
【0175】593bもスイッチであり、最大値検出器
584 から出力される値がLHバンドの値であるとき
は定数発生器585cの所定値γを選択し、HLバンド
の値であるときには定数発生器585dの所定値δを選
択し、HHバンドの値であるときには定数発生器585
fの所定値θを選択して出力する。
【0176】比較器587aは最小値検出器583 の
出力がスイッチ593aの出力より小さいとき「1」を
出力し、そうでないときに「0」を出力する。比較器5
87bは最大値検出器584 の出力がスイッチ593
bの出力より大きいとき「1」を出力し、そうでないと
きに「0」を出力する。 すなわち前述の実施例と同様に比較器587aは該当ブ
ロックに平坦部があるとき「1」を出力し、比較器58
7bは該当ブロックに激しい変化があるとき「1」を出
力する。
【0177】LHバンド、HLバンド、HHバンドの各
ブロックはこの順に入力端子92a より入力されるの
で、比較器587a及び587bは、まずLHバンドの
ブロックについての判定ha, hbを出力し、次にH
Lバンドのブロックについての判定va,vb を出力
し、最後にHHバンドのブロックについての判定da,
db を出力する。これら、比較器587a,587b
 それぞれの連続する3つの出力は制御信号発生器58
8aに入力され、量子化テーブルが決定される。
【0178】たとえば、量子化回路56が3つの量子化
テーブルを保持している場合、量子化ステップ幅が細か
い量子化テーブルを高レートの量子化テーブル、量子化
ステップ幅が中程度の量子化テーブルを中レートの量子
化テーブル、量子化ステップ幅が粗い量子化テーブルを
低レートの量子化テーブルと呼ぶことにする。このとき
、ha=0かつva=0ならば、平坦部はないと判断し
て低レートの量子化テーブルを選択する。ha=1また
はva=1の場合、平坦部があるので、hb=1または
vb=1またはdb=1であれば、激しい変化もあるの
で高レートの量子化テーブルを選択し、そうでなければ
中レートの量子化テーブルを選択する。
【0179】なお、上述した実施例においてはLHバン
ド,HLバンド及びHHバンドを用いて、量子化テーブ
ルを選択したが、これらのうちの1成分のみを用いて判
定を行う場合も同様に構成できる。
【0180】また、上記実施例においては、いずれもサ
ブブロック化回路581 は図41のように1ブロック
を32個のサブブロックに分割したが、サブブロックの
大きさは4×4に限定されるものではなく、たとえば水
平方向4画素、垂直方向2画素、時間方向2フィールド
の4×2×2の3次元のサブブロックに構成してもよく
、ブロックの大きさやハードウェア構成により、大きさ
を設定すればよい。また、直交変換の単位となる1ブロ
ックの大きさも8×8×8にとらわれる必要はなく任意
の大きさの3次元ブロック及び2次元ブロックに対して
同様の効果を得ることができる。
【0181】さらに、上記実施例においては、いずれも
入力信号を4つの帯域にサブバンド分割する場合につい
て示したが、たとえば水平方向にのみ2分割する場合、
低域成分に対して4分割サブバンドを繰り返して7帯域
に分割する場合なども同様で、高域成分を用いて量子化
テーブルの選定を行うことができる。すなわち、一般に
いくつの帯域にサブバンド分割する場合でも、高域成分
を用いて、ブロック内に平坦部と変化の激しい部分があ
るかどうかを検出し、量子化テーブルを選定することに
より同様の効果を得ることができる。
【0182】次に、本発明の更に他の実施例について説
明する。この例は、入力される飛び越し走査方式のディ
ジタル画像信号において、奇数フィールド,偶数フィー
ルドのうち、一方は奇数タップの垂直フィルタに、他方
は偶数タップの垂直フィルタに通すようにした例である
【0183】図45は、このような例におけるサブバン
ド分割回路5の内部構成を示すブロック図である。図に
おいて、図19と同番号を付した部分は同一部材を示す
ので、これらの説明は省略する。図において28, 2
9, 30は夫々、サブバンド分割回路5内におけるY
信号サブバンド分割回路,R−Y信号サブバンド分割回
路,B−Y信号サブバンド分割回路を示し、これらの内
部構成は同様である。以下、図示しているY信号サブバ
ンド分割回路28の構成について説明する。入力端子2
1に接続される垂直LPF は垂直LPF 241a及
び垂直LPF 241bに2分割されている。垂直LP
F 241a, 垂直LPF 241bと垂直2:1サ
ブサンプリング回路243aとの間には、スイッチ39
が設けられている。スイッチ39の一方の端子aには垂
直LPF 241aの出力端子が接続され、スイッチ3
9の他方の端子bには垂直LPF 241bの出力端子
が接続されている。また、入力端子21に接続される垂
直HPF は垂直HPF 242a及び垂直HPF 2
42bに2分割されている。垂直HPF 242a, 
垂直HPF 242bと垂直2:1サブサンプリング回
路243bとの間には、スイッチ40が設けられている
。スイッチ40の一方の端子aには垂直HPF 242
aの出力端子が接続され、スイッチ40の他方の端子b
には垂直HPF 242bの出力端子が接続されている
【0184】図46は、このような例におけるサブバン
ド合成回路14の内部構成を示すブロック図である。図
において、図20と同番号を付した部分は同一部材を示
すので、これらの説明は省略する。図において36, 
37, 38は夫々、サブバンド合成回路14内におけ
るY信号サブバンド合成回路,R−Y信号サブバンド合
成回路,B−Y信号サブバンド合成回路を示し、これら
の内部構成は同様である。以下、図示しているY信号サ
ブバンド合成回路36の構成について説明する。垂直1
:2補間回路336aに接続される垂直LPF は垂直
LPF 337a及び垂直LPF 337bに2分割さ
れている。垂直LPF 337a, 垂直LPF 33
7bと減算器339 との間には、スイッチ48が設け
られている。スイッチ48の一方の端子aには垂直LP
F 337aの出力端子が接続され、スイッチ48の他
方の端子bには垂直LPF 337bの出力端子が接続
されている。また、垂直1:2補間回路336bに接続
される垂直HPF は垂直HPF 338a及び垂直H
PF 338bに2分割されている。垂直HPF 33
8a, 垂直HPF 338bと減算器339 との間
には、スイッチ49が設けられている。スイッチ49の
一方の端子aには垂直HPF 338aの出力端子が接
続され、スイッチ49の他方の端子bには垂直HPF 
338bの出力端子が接続されている。
【0185】次に、動作について説明する。入力端子2
1から入力されたY信号は、Y信号サブバンド分割回路
28において、4つの帯域に分割される。以下、このY
信号サブバンド分割回路28の動作について詳しく説明
する。 入力端子21から入力されたY信号は、垂直LPF 2
41a, 241bに通される。スイッチ39はフィー
ルド毎に端子aと端子bとを切り換えて出力する。例え
ば、奇数フィールドのときは端子aを選択し、偶数フィ
ールドのときは端子bを選択する。従って、奇数フィー
ルドのときは奇数タップの垂直LPF 241aを通過
したY信号が出力され、偶数フィールドのときは偶数タ
ップの垂直LPF 241bを通過したY信号が出力さ
れるので、スイッチ39の出力は、図47に示すように
、奇数フィールドも偶数フィールドも、空間的なサンプ
リング位置が同じになる。なお、以降の動作は、図19
に示した例と同じである。また、入力端子21から入力
されたY信号は、垂直HPF 242a, 242bに
も通される。スイッチ40はフィールド毎に端子aと端
子bとを切り換えて出力する。例えば、奇数フィールド
のときは端子aを選択し、偶数フィールドのときは端子
bを選択する。従って、奇数フィールドのときは奇数タ
ップの垂直HPF 242aを通過したY信号が出力さ
れ、偶数フィールドのときは偶数タップの垂直HPF 
242bを通過したY信号が出力されるので、スイッチ
40の出力は、図47に示すように、奇数フィールドも
偶数フィールドも、空間的なサンプリング位置が同じに
なる。なお、以降の動作は、図19に示した例と同じで
ある。なお、R−Y信号サブバンド分割回路29, B
−Y信号サブバンド分割回路30も同様な動作をなす。
【0186】図48は、このような例において、メモリ
27から水平方向に4画素、垂直方向に4画素、時間方
向に8フィールドをまとめて、4×4×8の3次元ブロ
ックとして出力する場合を示している。各成分は、奇数
フィールドにおいても偶数フィールドにおいても、空間
的なサンプリング位置が同じになっているので、このよ
うに奇数,偶数フィールドを混ぜて、3次元ブロックを
構成しても、ブロック内の画素は格子状に並ぶ。
【0187】次に、再生側の動作について説明する。L
L, HLバンドにおける垂直1:2補間回路336a
までの動作は、図20に示す例と同じあるのでこの説明
は省略する。垂直1:2補間回路336aからの出力は
、奇数タップの垂直LPF 337a, 偶数タップの
垂直LPF 337bに入力される。そして、奇数フィ
ールドのときはスイッチ48の端子aが選択されて、奇
数タップの垂直LPF 337aを通過した信号が減算
器339 へ出力される。一方、偶数フィールドのとき
はスイッチ48の端子bが選択されて、偶数タップの垂
直LPF 337bを通過した信号が減算器339 へ
出力される。また、LH, HHバンドにおける垂直1
:2補間回路336bまでの動作は、図20に示す例と
同じあるのでこの説明は省略する。垂直1:2補間回路
336bからの出力は、奇数タップの垂直HPF 33
8a, 偶数タップの垂直HPF 338bに入力され
る。そして、奇数フィールドのときはスイッチ49の端
子aが選択されて、奇数タップの垂直HPF 338a
を通過した信号が減算器339 へ出力される。一方、
偶数フィールドのときはスイッチ49の端子bが選択さ
れて、偶数タップの垂直HPF 338bを通過した信
号が減算器339 へ出力される。減算器339 にて
、スイッチ48の出力からスイッチ49の出力が減算さ
れ、元の1フィールドのY信号が出力される。なお、R
−Y信号サブバンド合成回路37, B−Y信号サブバ
ンド合成回路38の動作は、上述したY信号サブバンド
合成回路36の動作と同様である。
【0188】このような例では、奇数フィールド, 偶
数フィールドの空間的サンプリング位置を揃えた後、両
フィールドをたばねて、3次元ブロックを構成し、3次
元直交変換を行うので、飛び越し走査方式のディジタル
画像信号に対しても顕著に情報圧縮を行える。
【0189】次に、本発明の更に他の実施例について説
明する。この実施例は、分割された各サブバンドにおい
て、ウェイティングの仕方を変える例である。図49は
このような実施例における符号側の構成を示すブロック
図であり、図において図35と同番号を付した部分は同
一部材を示す。
【0190】ディジタル画像信号は、サブバンド分割回
路51により、水平方向,垂直方向に2段階に周波数分
離されて4種のサブバンド信号となる。得られた各サブ
バンド信号は、ブロック化回路52a, 52b, 5
2c, 52dへ夫々出力される。ブロック化回路52
a, 52b, 52c, 52dは、複数の画素毎に
ブロック化し、得られたブロックを直交変換回路53a
, 53b, 53c, 53dへ出力する。直交変換
回路53a, 53b, 53c,53d は、例えば
3次元のDCT を各ブロックに施し、得られた変換係
数をウェイティング回路54a, 54b, 54c,
 54dへ出力する。ウェイティング回路54a,54
b, 54c, 54d は、各サブバンドの周波数特
性に基づいて、直交変換回路53a, 53b, 53
c, 53dから出力される変換係数にウェイティング
を施し、重み付けされた変換係数を可変長符号化回路5
5a, 55b, 55c, 55dへ出力する。各可
変長符号化回路55a,55b, 55c, 55d 
は、ウェイティング回路54a, 54b, 54c,
 54dの出力を可変長符号化する。
【0191】次に、動作について説明する。
【0192】サブバンド分割回路51から出力された各
サブバンド信号は、ブロック化回路52a,52b, 
52c, 52d において、複数の画素毎、例えば8
画素×8ライン×8フィールド毎にブロック化される。 そして、連続する8フィールドに対してブロックX0 
(i,j,k)(i:水平方向,j:垂直方向,k:時
間方向,i,j,k=0,1,…,7)が、各ブロック
化回路52a, 52b, 52c, 52dから直交
変換回路53a, 53b, 53c, 53dへ出力
される。これらの各ブロックは、直交変換回路53a,
  53b, 53c, 53dにおいて3次元のDC
T を施され、8×8×8個の変換係数X(i,j,k
)(i,j,k=0,1,…,7)が、ウェイティング
回路54a,54b,  54c, 54d へ出力さ
れる。直交変換回路53a, 53b, 53c,53
dから各ウェイティング回路54a, 54b, 54
c,54d へ出力された変換係数は、ウェイティング
が施される。ウェイティング回路54a はLLバンド
に対応し、ウェイティング回路54b はLHバンドに
対応し、ウェイティング回路54c はHLバンドに対
応し、ウェイティング回路54d はHHバンドに対応
している。各ウェイティング回路54a, 54b, 
54c, 54dの出力は対応する各可変長符号化回路
55a, 55b, 55c, 55dにより可変長符
号化される。
【0193】ここで、各ウェイティング回路54a, 
54b, 54c, 54dにおける動作、ウェイティ
ングの大きさについて説明する。
【0194】前述した第2,3表の結果から、LLバン
ドでは2次元平面内のブロックで見ると、(i,j)=
(0,0)の周辺に電力が集中しているので、LLバン
ドにおいては、図50(a)に示すように、水平,垂直
の低次シーケンシである左上の変換係数に大きなウェイ
ティングを施し、高次シーケンシである変換係数に小さ
なウェイティングを施すことが適している。
【0195】前述した第6,7表の結果から、LHバン
ドでは2次元平面内のブロックで見ると、(i,j)=
(0,7)の周辺に電力が集中しているので、LHバン
ドにおいては、図50(b)に示すように、水平方向が
低次シーケンシであって垂直方向が高次シーケンシであ
る左下の変換係数には大きなウェイティングを施し、水
平方向が高次シーケンシであって垂直方向が低次シーケ
ンシである変換係数には小さなウェイティングを施すこ
とが適している。
【0196】前述した第4,5表の結果から、HLバン
ドでは2次元平面内のブロックで見ると、(i,j)=
(7,0)の周辺に電力が集中しているので、HLバン
ドにおいては、図50(c)に示すように、水平方向が
高次シーケンシであって垂直方向が低次シーケンシであ
る右上の変換係数には大きなウェイティングを施し、水
平方向が低次シーケンシであって垂直方向が高次シーケ
ンシである変換係数には小さなウェイティングを施すこ
とが適している。
【0197】前述した第8,9表の結果から、HHバン
ドでは2次元平面内のブロックで見ると、(i,j)=
(7,7)の周辺に電力が集中しているので、HHバン
ドにおいては、図50(d)に示すように、水平,垂直
方向が共に高次シーケンシである右下の変換係数に大き
なウェイティングを施し、水平,垂直方向が共に低次シ
ーケンシである変換係数に小さなウェイティングを施す
ことが適している。
【0198】また、各表の数値において時間方向に注目
すると、いずれのバンドにおいてもk=0の平面に電力
が集中し、kが高次になるほど電力が小さくなるので、
kが低次の変換係数に対しては大きなウェイティングを
施し、kが高次の変換係数に対しては小さなウェイティ
ングを施すことが適している。更に、人間の視覚が高い
空間周波数に対して鈍いので、低い空間周波数が集中す
るLLバンドに対しては大きなウェイティングを施し、
高い空間周波数が集中するHHバンドに対しては小さな
ウェイティングを施すことが適している。
【0199】以上のことを考慮し、また4個のサブバン
ドに対するウェイティングが水平及び垂直周波数方向で
滑らかに接続するように考えると、各サブバンドにおけ
るウェイティング係数は次のようになる。
【0200】LLバンドに対するウェイティング係数W
LL(i,j,k)は下式のように設定すればよい。
【0201】
【数14】
【0202】また、同様に、LHバンド, HLバンド
, HHバンドに対するウェイティング係数WLH(i
,j,k), WHL(i,j,k), WHH(i,
j,k)は夫々下式のように設定すればよい。
【0203】
【数15】
【0204】
【数16】
【0205】
【数17】
【0206】以上のようなウェイティングを行うことに
より、サブバンド分割された各サブバンドに有効なウェ
イティングを施すことができる。
【0207】なお、上記実施例では直交変換として3次
元DCT を用いたが、2次元DCT であってもよい
。この場合、2次元DCT の変換係数のRMS は3
次元DCT における2次元平面内のRMS と同じ傾
向を示すので、LLバンド, LHバンド, HLバン
ド, HHバンドに対するウェイティング係数WLL(
i,j), WLH(i,j), WHL(i,j),
 WHH(i,j)は夫々下式のように設定すればよい
【0208】
【数18】
【0209】
【数19】
【0210】
【数20】
【0211】
【数21】
【0212】以下、本発明の帯域分割・合成方法につい
て説明する。図51,図52は水平周波数帯域を2分割
する場合のサブバンド分割・合成回路を示している。サ
ブバンド分割回路の構成を示す図51において、70は
ディジタル画像信号の入力端子である。サブバンド分割
回路は、70より入力された画像を端点で折り返して付
加する折り返し画像付加回路71と、折り返し画像付加
回路71より出力される画像の水平周波数を制限する偶
数タップの水平LPF 72, 水平HPF 73と、
それぞれ水平LPF 72,水平HPF 73の出力の
水平方向の画素数を2:1に間引く水平2:1サブサン
プリング回路74a, 74bとを備えている。また、
75a, 75bは、それぞれ、水平2:1サブサンプ
リング回路74a, 74bの出力端子である。
【0213】サブバンド合成回路の構成を示す図52に
おいて、76a,76bはそれぞれ、以上のように分割
された各バンドの入力端子である。サブバンド合成回路
は、入力端子76a より入力された画像を端点で折り
返して付加する折り返し画像付加回路77と、入力端子
76b より入力された画像を端点で折り返して−1を
かけたものを付加する折り返し画像付加回路78と、折
り返し画像付加回路77, 78より出力される画像に
0を補間し、水平方向の画素数を2倍にする水平1:2
補間回路79a, 79bと、水平1:2補間回路79
a の出力の水平周波数を制限する偶数タップの水平L
PF80と、水平1:2補間回路79b の出力の水平
周波数を制限する偶数タップの水平HPF 81と、水
平LPF 80の出力から水平HPF 81の出力を減
算する演算器82とを備えている。また、83は演算器
82の出力端子である。
【0214】次に、動作について説明する。図53はこ
の動作を説明するための各部材からの出力信号の概念図
である。入力端子70より入力された画像信号は、折り
返し画像付加回路71において、画像の端点に折り返し
た画像が付加される。たとえば、画像信号が704 画
素×240 ラインの画像であるとき、各ラインの信号
x(n) (n=1,…,704) に対して、下記(
9)式に示すように、画像の端点に折り返した画像が付
加される(図53(b))。
【0215】
【0216】この折り返し画像付加回路71の出力は水
平LPF 72と水平HPF 73とに入力される。水
平LPF 72は偶数タップの直線位相の低域通過フィ
ルタであり、その係数h1(n) (n=0,…,N1
 −1; N1 は偶数)は    h1 (n) =
h1 (N1 −n−1)    n=0,…,(N1
 /2)−1   …(10)となる。すなわち、水平
LPF 72は、各ラインの信号x(n) に対し、下
記(11)式に示す信号を出力する(図53(c))。
【0217】
【数22】
【0218】一方、水平HPF 73は偶数タップの直
線位相の高域通過フィルタであり、その係数h2 (n
) (n=0,…,N2 −1; N2 は偶数)は、
    h2 (n) =−h2 (N2 −n−1)
    n=0,…,(N2 /2)−1   …(1
2)となる。すなわち、水平HPF 73は、各ライン
の信号x(n) に対し、下記(13)式に示す信号を
出力する(図53(c))。
【0219】
【数23】
【0220】水平LPF 72、水平HPF 73の出
力は、それぞれ、水平2:1サブサンプリング回路74
a,74b において、水平方向の画素数が1/2 に
間引かれて、それぞれ出力端子75a,75b より出
力される (図53(d))。以上がサブバンド分割回
路の動作である。サブバンド分割されて出力された2つ
の信号は、それぞれ予測符号化、直交変換などを用いて
符号化される。復号側では、これらの信号を復号した後
、サブバンド合成を行う。
【0221】上記のようにサブバンド分割された各バン
ドの信号が入力端子76a,76b に入力される。す
なわち、サブバンド分割後の符号化・復号化において歪
みが生じないとすると、入力端子76a,76b より
入力される信号は、それぞれ、出力端子75a,75b
 より出力された信号と同一である。従って、入力端子
76a,76b より入力される画像の各ラインは、そ
れぞれ、y1 (n),y2 (n) (n=1,3,
5,…,703) と表される。折り返し画像付加回路
77は、入力端子76a より入力された画像の端点に
、折り返した画像を付加する。すなわち、下記(14)
式とする。
【0222】
【0223】サブバンド分割回路は、付加した折り返し
画像の部分を出力しないが、もし、水平LPF 72が
折り返し画像の部分も演算するならば、(9)式,(1
1)式より、下記のようになる。
【0224】
【数24】
【0225】
【数25】
【0226】従って、折り返し画像付加回路77におい
て、(14)式のように折り返し画像を付加すれば、サ
ブバンド分割回路において、付加した折り返し画像の部
分を伝送しなくても、サブバンド合成回路において、正
確に復元することができる。この折り返し画像付加回路
77の出力は、水平1:2補間回路79a において、
0が補間されて、水平方向の画素数が2倍にされる。す
なわち、この水平1:2補間回路79a より出力され
る画像の各ラインは、図53(e)に示したように、以
下の如くとなる。
【0227】
【0228】水平1:2補間回路79a の出力は、水
平LPF 80に入力される。水平LPF 80は、偶
数タップの低域通過フィルタであり、その係数をg1 
(n) (n=0,…,N3 −1:N3 は偶数)と
すると、水平1:2補間回路79a より出力される画
像の各ラインy1 ′(n) (n=−703,−70
2,…,1407)に対し、下記の式に示す信号を出力
する(図53(g))。
【0229】
【数26】
【0230】一方、折り返し画像付加回路78は、入力
端子76b より、入力された画像の端点に、折り返し
た画像に−1をかけたものを付加する。すなわち、入力
端子76bより入力された画像の各ラインy2 (n)
 (n=1,3,5,…,703) に対して、下記(
15)式とする。
【0231】
【0232】ここで、折り返し画像付加回路77の時と
同様に、もし、サブバンド分割回路で、水平HPF 7
3が折り返し画像の部分も演算すると仮定すると、(9
)式,(13)式より、下記のようになる。
【0233】
【数27】
【0234】
【数28】
【0235】従って、折り返し画像付加回路78におい
て、(15)式のように折り返し画像を付加すれば、サ
ブバンド分割回路において、折り返し画像の部分を伝送
しなくても、サブバンド合成回路において、正確に復元
することができる。この折り返し画像付加回路78の出
力は、水平1:2補間回路79b において、0が補間
されて、水平方向の画素数が2倍にされ、図53(f)
に示したように、各ラインは、以下の如くとなる。
【0236】
【0237】水平1:2補間回路79b の出力は、水
平HPF 81に入力される。水平HPF 81は、偶
数タップの高域通過フィルタであり、その係数をg2 
(n) (n=0,…,N4 −1:N4 は偶数)と
すると、水平1:2補間回路79b より出力される画
像の各ラインy2 ′(n) (n=−703,−70
2,…,1407)に対し、下記に示す信号を出力する
【0238】
【数29】
【0239】演算器82は、水平LPF 80の出力か
ら水平HPF81の出力を減算し、出力端子83より出
力する。
【0240】次に、本実施例の効果を具体的に示すため
に、従来例と同様に、水平LPF 72、水平HPF 
73、水平LPF 80、水平HPF 81が、第1表
の16タップのフィルタであったとし、入力される画像
信号の第1ラインx(n) (n=1,…,704) 
が、 x(1) =16,   x(2) =120,  x
(3) =130,  x(4) =140,x(5)
 =150,  x(6) =160,  x(7) 
=170,  x(8) =180,x(9) =19
0,  x(10)=200,  x(n) =200
,  (n=11,12,…,704) の場合を考える。このとき、出力端子75a から出力
される信号は、 y1 (1) =59.6,   y1 (3)=14
4.7,  y1 (5) =152.6,y1 (7
) =175.1,  y1 (9) =195.3,
  y1 (11)=200.5,y1 (13)=1
99.8,  y1 (15)=200.0,  y1
 (17)=199.9,… である。また、出力端子75b から出力される信号は
、y2 (1) =−37.7,   y2 (3) 
=8.2,      y2 (5) =−3.1,y
2 (7) =1.0,      y2 (9) =
−1.6,    y2 (11)=0.1,y2 (
13)=−0.1,    y2 (15)=0.1,
  y2 (17)=0.0,    … である。この出力端子75a,75b の出力を、合成
側の入力端子76a,76b に入力すると、水平LP
F 80の出力は、x1 (1) =46.3,   
x1 (2) =77.9,   x1 (3) =1
29.4,x1 (4) =156.1,  x1 (
5) =151.0,  x1 (6) =153.2
,x1 (7) =169.1,  x1 (8) =
182.0,  x1 (9) =191.3,… となり、水平HPF 81の出力は、 x2 (1) =30.5,   x2 (2) =−
42.0,   x2 (3) =−0.5,x2 (
4) =16.3 ,  x2 (5) =1.2, 
     x2 (6) =−6.7,x2 (7) 
=−0.8,  x2 (8) =2.1,     
 x2 (9) =1.4,  … となる。
【0241】従って、演算器82の出力X(n) は、
小数点以下を四捨五入すると、 X(1) =16,     X(2) =120, 
   X(3) =130,X(4) =140,  
  X(5) =150,    X(6) =160
,X(7) =170,X(8) =180,    
X(9) =190,…となり、画像の端点の近辺にお
いてもX(n) =x(n) となり、元の画像を正確
に復元できる。
【0242】なお、上記実施例においては、0を補間す
る前に折り返し画像を付加するよう構成しているが、0
を補間した後に折り返し画像を付加する場合も同様に構
成できる。
【0243】また、上記実施例においては、フィルタが
偶数タップである場合を示したが、奇数タップのフィル
タの場合も同様に構成することができる。図54, 図
55は奇数タップのフィルタを用いる場合の構成例を示
している。入力端子70より入力された画像は、折り返
し画像付加回路84において、図56(b)のように、
端点に折り返した画像から1画素減らしたものが接続さ
れ、下記(16)式のようになる。
【0244】
【0245】水平LPF 85は、直線位相の奇数タッ
プの低域通過フィルタであり、その係数をh1 (n)
 (n=0,…,N1 −1; N1 は奇数)とする
と、h1 (n) =h1 (N1 −n−1)   
 n=0,…,(N1 −1)/2となる。すなわち、
水平LPF 85は各ラインの信号x(n) に対し、
下記(17)式を出力する。
【0246】
【数30】
【0247】水平2:1サブサンプリング回路74a 
は水平LPF 85の出力の水平方向の画素数を1/2
 に間引き、y1 (1) ,y1 (3) ,y1 
(5) …を出力端子75a より出力する(図56(
c))。一方、水平HPF 86は、直線位相の奇数タ
ップの高域通過フィルタであり、その係数をh2 (n
) (n=0,…,N2 −1; N2 は奇数)とす
ると、h2 (n) =h2 (N2 −n−1)  
  n=0,…,(N2 −1)/2となる。即ち、水
平HPF 86は、各ラインの信号x(n) に対し、
下記(18)式を出力する。
【0248】
【数31】
【0249】水平2:1サブサンプル回路74c は、
水平HPF 86の出力の水平方向の画素数を1/2 
に間引き、y2 (2) ,y2 (4) ,y2 (
6) …を出力端子75b より出力する(図56(d
))。
【0250】サブバンド合成回路においては、分割側の
出力端子75a,75b より出力された各バンドの信
号が、それぞれ入力端子76a,76b より入力され
る。すなわち、入力端子76a,76b より入力され
る画像の各ラインは、それぞれy1 (n) (n=1
,3,5,…,703),y2 (n) (n=2,4
,6,…,704) と表される。水平1:2補間回路
79a,79c は、それぞれ、入力端子76a,76
b より入力された画像に、0を補間し、水平方向の画
素数を2倍にする。従って、水平1:2補間回路79a
,79c の出力y1 ′(n),y2 ′(n) は
それぞれ、以下のようになる。
【0251】
【0252】折り返し画像付加回路87a,87b は
、それぞれ、水平1:2補間回路79a,79c から
出力される画像の端点に、折り返した画像から1画素減
らしたものを接続する。すなわち、下記(19)式,(
20)式のようにする (図56(e),(f))。
【0253】
【0254】サブバンド分割回路は、付加した折り返し
画像の部分を伝送しないが、もし、水平LPF 85、
水平HPF 86が、折り返し画像の部分も演算すると
仮定すると、(16)式,(17)式より、以下のよう
になる。
【0255】
【数32】
【0256】同様にして y1 (704+n) =y1 (704−n)   
(n=1,2,…,704)となる。また、(16)式
、(18)式より、同様に以下の式が成り立つ。
【0257】
【0258】従って、折り返し画像付加回路87a,8
7b において、(19)式, (20)式のように、
画像の端点に折り返し画像を付加すれば、サブバンド分
割回路において付加した伝送しない折り返し画像の部分
も、正確に復元することができる。折り返し画像付加回
路87a,87b の出力は、それぞれ、水平LPF 
88、水平HPF 89に入力される。水平LPF 8
8は、奇数タップの低域通過フィルタであり、その係数
をg1 (n)(n=0,…,N3 −1; N3 は
奇数)とすると、折り返し画像付加回路87a から出
力される画像の各ラインy1 ′(n) に対し、下式
を出力する。
【0259】
【数33】
【0260】一方、水平HPF 89は、奇数タップの
高域通過フィルタであり、その係数をg2 (n) (
n=0,…,N4 −1; N4 は奇数)とすると、
折り返し画像付加回路87b より出力される画像の各
ラインy2 ′(n) に対し、下式を出力する。
【0261】
【数34】
【0262】演算器82は、水平LPF 88の出力と
水平HPF 89の出力とを加算し、出力端子83より
出力する。
【0263】なお、上記実施例においては、0を補間し
た後、折り返し画像を付加するよう構成しているが、折
り返し画像を付加した後、0を補間する場合も同様に構
成できる。
【0264】また、上記実施例においては、いずれも、
水平周波数帯域を2分割するサブバンド分割について示
したが、垂直周波数帯域を2分割する場合も同様に構成
できることは明らかである。また、水平周波数帯域を2
分割するサブバンド分割回路と、垂直周波数帯域を2分
割するサブバンド分割回路を継続接続することにより、
2次元の周波数帯域を4分割する場合にも適用できる。 さらに、複数のサブバンド分割回路を継続接続すること
により、さらに細かく、サブバンド分割する回路を構成
する場合にも適用できることは明らかである。
【0265】また、上記実施例においては、折り返し画
像をすべて、付加していたが、実際には、フィルタリン
グに必要な画素数だけを付加すれば良いことも明らかで
ある。
【0266】
【発明の効果】第1発明によれば、帯域の種類に応じて
、1次元走査を開始する変換係数の位置を変え、電力が
最大となる変換係数から走査するようにしたので、ディ
ジタル画像信号の冗長度を従来より削減することができ
る。
【0267】第2発明によれば、分割された各帯域の一
部を一定周期にて間引いて符号化するようにしたので、
画質劣化が少なく、符号化レートを低減できる。
【0268】第3,10発明によれば、有効画像ブロッ
クのみを符号化するようにしたので、画質劣化が少なく
、符号化レートを低減できる。
【0269】第4発明によれば、原画像のブロックが平
坦部と変化が激しい部分とを含むか否かを判定し、この
判定結果に基づいて量子化テーブルを選択するようにし
たので、復元画像において平坦部にあっても良好な画質
を保つことができる。
【0270】第5,13発明によれば、奇数,偶数フィ
ールドの空間的サンプリング位置を揃えた後、両フィー
ルドをたばねて3次元ブロックを構成し3次元直交変換
を施すようにしたので、飛び越し走査方式のディジタル
画像信号についても顕著な情報圧縮を行える。
【0271】第6,14, 15発明によれば、各サブ
バンドの周波数特性に従って変換係数に対するウェイテ
ィングを施し、特に第6,15発明では各サブバンド間
において連続的に接続するようにこのウェイティングを
施すことができるので、有効な情報圧縮を行うことがで
きる。
【0272】第7, 8発明によれば、画像の端点のフ
ィルタリングのために付加した伝送しない折り返し画像
の部分を、サブバンド合成回路において正確に再現でき
るので、画像の端点の近辺においても画像を正確に復元
することが可能である。
【0273】第5,13発明以外の全発明では、サブバ
ンド分割後にブロック化して符号化するので、サブバン
ド分割を行わない場合に比べて、より高能率の符号化を
行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のディジタル画像信号符号化装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】図1における符号化回路の内部構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図2に示す符号化回路における走査を示す概念
図である。
【図4】順次走査方式の従来の3次元ブロックの概念図
である。
【図5】テレビジョン画面の飛び越し走査方式の原理図
である。
【図6】標準テレビジョン信号におけるフィールドとフ
レームとの関係を示す概念図である。
【図7】従来の符号化装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図8】従来の符号化装置におけるウェイティング回路
のウェイティングを示す説明図である。
【図9】従来の符号化装置の送信側の構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】従来の符号化装置の受信側の構成を示すブロ
ック図である。
【図11】従来の符号化装置におけるサンプリングの一
例を示す図である。
【図12】従来の符号化装置におけるサブサンプリング
の一例を示す図である。
【図13】従来のサブバンド分割回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図14】従来のサブバンド合成回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図15】図13, 14において用いられるフィルタ
の周波数特性図である。
【図16】図13に示されるサブバンド分割回路の帯域
分割を示す概念図である。
【図17】本発明に係る符号化装置の符号化側の構成を
示すブロック図である。
【図18】本発明に係る符号化装置の復号化側の構成を
示すブロック図である。
【図19】図17におけるサブバンド分割回路の内部構
成を示すブロック図である。
【図20】図18におけるサブバンド合成回路の内部構
成を示すブロック図である。
【図21】本発明におけるY信号のサブバンド分割を示
す図である。
【図22】本発明におけるR−Y信号,B−Y信号のサ
ブバンド分割を示す図である。
【図23】本発明の符号化装置における垂直LPF の
周波数特性を示す図である。
【図24】本発明の符号化装置における垂直HPF の
周波数特性を示す図である。
【図25】本発明の符号化装置における水平LPF の
周波数特性を示す図である。
【図26】本発明の符号化装置における水平HPF の
周波数特性を示す図である。
【図27】本発明における1次元走査を示す図である。
【図28】本発明の符号化装置における水平HPF の
周波数の折り返し動作の説明図である。
【図29】本発明における他の1次元走査を示す図であ
る。
【図30】本発明における3次元ブロックの他の走査を
示す図である。
【図31】本発明において符号化すべきY信号のサブバ
ンドを示す図である。
【図32】本発明において符号化すべきR−Y信号,B
−Y信号のサブバンドを示す図である。
【図33】本発明において符号化すべきY信号のサブバ
ンドの他の例を示す図である。
【図34】本発明における3次元直交変換回路の内部構
成を示すブロック図である。
【図35】本発明に係る符号化装置の符号化側の構成を
示すブロック図である。
【図36】本発明に係る符号化装置の復号化側の構成を
示すブロック図である。
【図37】図35におけるサブバンド分割回路の内部構
成を示すブロック図である。
【図38】図36におけるサブバンド合成回路の内部構
成を示すブロック図である。
【図39】図35における判定回路の内部構成を示すブ
ロック図である。
【図40】図35における判定回路の他の内部構成を示
すブロック図である。
【図41】図39, 図40におけるサブブロック化回
路の動作を説明するための概念図である。
【図42】図39, 図40における制御信号発生器の
動作を説明するための概念図である。
【図43】本発明に係る符号化装置の符号化側の構成を
示すブロック図である。
【図44】図43における判定回路の内部構成を示すブ
ロック図である。
【図45】図17におけるサブバンド分割回路の他の内
部構成を示すブロック図である。
【図46】図18におけるサブバンド合成回路の他の内
部構成を示すブロック図である。
【図47】本発明における空間的サンプリング位置を示
す図である。
【図48】本発明における3次元ブロックの構成を示す
概念図である。
【図49】本発明に係る符号化装置の符号化側の構成を
示すブロック図である。
【図50】図49におけるウェイティング回路のウェイ
ティングを示す図である。
【図51】本発明におけるサブバンド分割回路の構成を
示すブロック図である。
【図52】本発明におけるサブバンド合成回路の構成を
示すブロック図である。
【図53】図51, 52に示すサブバンド分割・合成
回路の動作を説明するための概念図である。
【図54】本発明におけるサブバンド分割回路の他の構
成を示すブロック図である。
【図55】本発明におけるサブバンド合成回路の他の構
成を示すブロック図である。
【図56】図54, 55に示すサブバンド分割・合成
回路の動作を説明するための概念図である。
【符号の説明】
5  サブバンド分割回路 6  3次元直交変換回路 7  符号器 42  直交変換回路 43  判定値演算回路 44  判定器 51  サブバンド分割回路 52  ブロック化回路 52a ブロック化回路 52b ブロック化回路 52c ブロック化回路 52d ブロック化回路 53  直交変換回路 53a 直交変換回路 53b 直交変換回路 53c 直交変換回路 53d 直交変換回路 54a ウェイティング回路 54b ウェイティング回路 54c ウェイティング回路 54d ウェイティング回路 55a 可変長符号化回路 55b 可変長符号化回路 55c 可変長符号化回路 55d 可変長符号化回路 56  量子化回路 57  符号化回路 58  判定回路 58a 判定回路 71  折り返し画像付加回路 72  水平LPF 73  水平HPF 74a 水平2:1サブサンプリング回路74b 水平
2:1サブサンプリング回路74c 水平2:1サブサ
ンプリング回路77  折り返し画像付加回路 78  折り返し画像付加回路 79a 水平1:2補間回路 79b 水平1:2補間回路 79c 水平1:2補間回路 80  水平LPF 81  水平HPF 84  折り返し画像付加回路 85  水平LPF 86  水平HPF 87a 折り返し画像付加回路 87b 折り返し画像付加回路 88  水平LPF 89  水平HPF 581 サブブロック化回路 582 演算器 583 最小値検出器 584 最大値検出器 587a  比較器 587b  比較器 588 制御信号発生器 588a  制御信号発生器 589a  絶対値演算回路 589b  絶対値演算回路 591 サブブロック内最大値検出器 592 制御信号発生器

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ディジタル画像信号を符号化する符号
    化方法において、前記ディジタル画像信号を複数のサブ
    バンドの画像信号に分割するステップと、各サブバンド
    の画像信号を複数の画素毎に2次元以上のブロックにブ
    ロック化するステップと、ブロック化された各ブロック
    に直交変換を施して変換係数を得るステップと、得られ
    た変換係数を1次元走査して符号化するステップとを有
    し、各サブバンドによって変換係数の前記1次元走査に
    おける開始位置を変えることを特徴とする符号化方法。
  2. 【請求項2】  ディジタル画像信号を符号化する符号
    化方法において、前記ディジタル画像信号を複数のサブ
    バンドの画像信号に分割するステップと、各サブバンド
    の画像信号を複数の画素毎にブロック化するステップと
    、ブロック化された一部のブロックを間引くステップと
    、残りの各ブロックに直交変換を施して変換係数を得る
    ステップと、得られた変換係数を符号化するステップと
    を有することを特徴とする符号化方法。
  3. 【請求項3】  ディジタル画像信号を符号化する符号
    化方法において、前記ディジタル画像信号を複数のサブ
    バンドの画像信号に分割するステップと、各サブバンド
    の画像信号を複数の画素毎にブロック化するステップと
    、ブロック化された各ブロック内における画像信号のア
    クティビティを求めるステップと、アクティビティに基
    づいて、各ブロックが有効画像ブロックか否かを判定す
    るステップと、ブロック化された各ブロックに直交変換
    を施して変換係数を得るステップと、有効画像ブロック
    における変換係数のみを符号化するステップとを有する
    ことを特徴とする符号化方法。
  4. 【請求項4】  ディジタル画像信号を量子化して符号
    化する符号化方法において、前記ディジタル画像信号を
    複数のサブバンドの画像信号に分割するステップと、各
    サブバンドの画像信号を複数の画素毎にブロック化する
    ステップと、ブロック化された各ブロックに直交変換を
    施して変換係数を得るステップと、高帯域のブロックに
    おける画素値に基づいて量子化ステップ幅が異なる複数
    の量子化テーブルから1つの量子化テーブルを選択する
    ステップと、選択した量子化テーブルに応じて、得られ
    た変換係数を量子化して符号化するステップとを有する
    ことを特徴とする符号化方法。
  5. 【請求項5】  飛び越し走査方式のディジタル画像信
    号を符号化する符号化方法において、前記ディジタル画
    像信号の奇数フィールドと偶数フィールドとのうちの一
    方を奇数タップの垂直フィルタに通すステップと、前記
    ディジタル画像信号の奇数フィールドと偶数フィールド
    とのうちの他方を偶数タップの垂直フィルタに通すステ
    ップと、両垂直フィルタからの出力信号にて各フィール
    ド内で水平,垂直方向の2次元ブロックを構成するステ
    ップと、時間方向に複数フィールド分の2次元ブロック
    をたばねて3次元ブロックを構成するステップと、構成
    した3次元ブロックに直交変換を施して変換係数を得る
    ステップと、得られた変換係数を符号化するステップと
    を有することを特徴とする符号化方法。
  6. 【請求項6】  ディジタル画像信号を符号化する符号
    化方法において、前記ディジタル画像信号を複数のサブ
    バンドの画像信号に分割するステップと、各サブバンド
    の画像信号を複数の画素毎にブロック化するステップと
    、ブロック化された各ブロックに直交変換を施して変換
    係数を得るステップと、得られた変換係数に対して、各
    サブバンドに対するウェイティングが周波数方向にて連
    続するようにウェイティングを施すステップと、ウェイ
    ティングが施された変換係数を符号化するステップとを
    有することを特徴とする符号化方法。
  7. 【請求項7】  ディジタル画像信号をサブバンド分割
    し、分割後のディジタル画像信号を合成するサブバンド
    分割・合成方法において、前記ディジタル画像信号の端
    点にて折り返した画像信号を、この端点に接続するステ
    ップと、折り返し画像信号が接続された画像信号を偶数
    タップの第1低域通過フィルタに通すステップと、該第
    1低域通過フィルタからの出力を2:1に間引いて第1
    出力信号を得るステップと、折り返し画像信号が接続さ
    れた画像信号を偶数タップの第1高域通過フィルタに通
    すステップと、該第1高域通過フィルタからの出力を2
    :1に間引いて第2出力信号を得るステップと、前記第
    1出力信号の端点にて折り返した画像信号を、この端点
    に接続するステップと、折り返し画像信号が接続された
    第1出力信号に0を補間して2倍の画素数とするステッ
    プと、0補間後の画像信号を偶数タップの第2低域通過
    フィルタに通すステップと、前記第2出力信号の端点に
    て折り返して各画素値に−1をかけた画像信号を、この
    端点に接続するステップと、折り返し画像信号が接続さ
    れた第2出力信号に0を補間して2倍の画素数とするス
    テップと、0補間後の画像信号を偶数タップの第2高域
    通過フィルタに通すステップと、前記第2低域通過フィ
    ルタの出力と前記第2高域通過フィルタの出力とを合成
    するステップとを有することを特徴とするサブバンド分
    割・合成方法。
  8. 【請求項8】  ディジタル画像信号をサブバンド分割
    し、分割後のディジタル画像信号を合成するサブバンド
    分割・合成方法において、前記ディジタル画像信号の端
    点にて折り返した画像信号から1画素減らした画像信号
    を、この端点に接続するステップと、折り返し画像信号
    が接続された画像信号を奇数タップの第1低域通過フィ
    ルタに通すステップと、該第1低域通過フィルタからの
    出力を2:1に間引いて第1出力信号を得るステップと
    、折り返し画像信号が接続された画像信号を奇数タップ
    の第1高域通過フィルタに通すステップと、該第1高域
    通過フィルタからの出力を2:1に間引いて第2出力信
    号を得るステップと、前記第1出力信号に0を補間して
    2倍の画素数とするステップと、0補間後の第1出力信
    号の端点にて折り返した画像信号から1画素減らした画
    像信号を、この端点に接続するステップと、折り返し画
    像信号が接続された画像信号を奇数タップの第2低域通
    過フィルタに通すステップと、前記第2出力信号に0を
    補間して2倍の画素数とするステップと、0補間後の第
    2出力信号の端点にて折り返した画像信号から1画素減
    らした画像信号を、この端点に接続するステップと、折
    り返し画像信号が接続された画像信号を奇数タップの第
    2高域通過フィルタに通すステップと、前記第2低域通
    過フィルタの出力と前記第2高域通過フィルタの出力と
    を合成するステップとを有することを特徴とするサブバ
    ンド分割・合成方法。
  9. 【請求項9】  ディジタル画像信号を符号化する符号
    化装置において、前記ディジタル画像信号を複数のサブ
    バンドの画像信号に分割するサブバンド分割手段と、各
    サブバンドの画像信号を複数の画素毎にブロック化する
    ブロック化手段と、ブロック化された各ブロックに直交
    変換を施して変換係数を得る直交変換手段と、得られた
    変換係数を符号化する符号化手段とを備えることを特徴
    とする符号化装置。
  10. 【請求項10】  前記直交変換手段は、前記ブロック
    化手段により得られるサブバンドのブロックのアクティ
    ビティを求める手段と、求められたアクティビティに基
    づいて有効画像ブロックか否かを判定する手段と、有効
    画像ブロックにおける変換係数を出力する手段とを具備
    することを特徴とする請求項9記載の符号化装置。
  11. 【請求項11】  ディジタル画像信号を符号化する符
    号化装置において、前記ディジタル画像信号を複数のサ
    ブバンドの画像信号に分割するサブバンド分割手段と、
    各サブバンドの画像信号を複数の画素毎に少なくとも時
    間方向を含めてブロック化するブロック化手段と、ブロ
    ック化された各ブロックに直交変換を施して変換係数を
    得る直交変換手段と、得られた変換係数を符号化する符
    号化手段とを備えることを特徴とする符号化装置。
  12. 【請求項12】  ディジタル画像信号を符号化する符
    号化装置において、前記ディジタル画像信号を複数のサ
    ブバンドの画像信号に分割するサブバンド分割手段と、
    各サブバンドの画像信号を複数の画素毎に3次元ブロッ
    クにブロック化するブロック化手段と、ブロック化され
    た各ブロックに3次元の直交変換を施して変換係数を得
    る直交変換手段と、得られた変換係数を符号化する符号
    化手段とを備えることを特徴とする符号化装置。
  13. 【請求項13】  飛び越し走査方式のディジタル画像
    信号を符号化する符号化装置において、前記ディジタル
    画像信号の奇数フィールド, 偶数フィールドのうちの
    一方を通す奇数タップの第1垂直フィルタと、前記ディ
    ジタル画像信号の奇数フィールド, 偶数フィールドの
    うちの他方を通す偶数タップの第2垂直フィルタと、前
    記第1,第2垂直フィルタから出力される画像信号を複
    数の画素毎に3次元ブロックにブロック化するブロック
    化手段と、ブロック化された各ブロックに3次元の直交
    変換を施して変換係数を得る直交変換手段と、得られた
    変換係数を符号化する符号化手段とを備えることを特徴
    とする符号化装置。
  14. 【請求項14】  ディジタル画像信号を符号化する符
    号化装置において、前記ディジタル画像信号を複数のサ
    ブバンドの画像信号に分割するサブバンド分割手段と、
    各サブバンドの画像信号を複数の画素毎にブロック化す
    るブロック化手段と、ブロック化された各ブロックに直
    交変換を施して変換係数を得る直交変換手段と、得られ
    た変換係数に対してウェイティングを施すウェイティン
    グ手段と、該ウェイティング手段の出力を符号化する符
    号化手段とを備えることを特徴とする符号化装置。
  15. 【請求項15】  各サブバンドに対するウェイティン
    グが周波数方向にて連続するように、前記ウェイティン
    グ手段はウェイティングを施すことを特徴とする請求項
    14記載の符号化装置。
  16. 【請求項16】  ディジタル画像信号を符号化する符
    号化装置において、前記ディジタル画像信号を複数のサ
    ブバンドの画像信号に分割するサブバンド分割手段と、
    各サブバンドの画像信号を複数の画素毎にブロック化す
    るブロック化手段と、ブロック化された各ブロックに直
    交変換を施して変換係数を得る直交変換手段と、各サブ
    バンドに応じた複数の符号化テーブルを有し、得られた
    変換係数をこれらから選択した符号化テーブルに基づい
    て符号化する符号化手段とを備えることを特徴とする符
    号化装置。
  17. 【請求項17】  ディジタル画像信号を符号化する符
    号化装置において、前記ディジタル画像信号を複数のサ
    ブバンドの画像信号に分割するサブバンド分割手段と、
    各サブバンドの画像信号を複数の画素毎にブロック化す
    るブロック化手段と、ブロック化された各ブロックに直
    交変換を施して変換係数を得る直交変換手段と、得られ
    た変換係数に対してウェイティングを施すウェイティン
    グ手段と、各サブバンドに応じた複数の符号化テーブル
    を有し、前記ウェイティング手段の出力をこれらから選
    択した符号化テーブルに基づいて符号化する符号化手段
    とを備えることを特徴とする符号化装置。
  18. 【請求項18】  入力されるディジタル画像信号を符
    号化し、符号化されたデータを復号化してディジタル画
    像信号を得る符号化・復号化装置において、前記ディジ
    タル画像信号を複数のサブバンドの画像信号に分割する
    サブバンド分割手段と、各サブバンドの画像信号を複数
    の画素毎にブロック化するブロック化手段と、ブロック
    化された各ブロックに直交変換を施して変換係数を得る
    直交変換手段と、得られた変換係数を符号化する符号化
    手段と、符号化されたデータを復号して変換係数を得る
    復号手段と、得られた変換係数に逆直交変換を施して複
    数のサブバンドの画像信号を得る逆直交変換手段と、複
    数のサブバンドの画像信号を合成して前記ディジタル画
    像信号を得るサブバンド合成手段とを備えることを特徴
    とする符号化・復号化装置。
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