JPH09180128A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
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- JPH09180128A JPH09180128A JP7350853A JP35085395A JPH09180128A JP H09180128 A JPH09180128 A JP H09180128A JP 7350853 A JP7350853 A JP 7350853A JP 35085395 A JP35085395 A JP 35085395A JP H09180128 A JPH09180128 A JP H09180128A
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- tic
- magnetic head
- film
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/127—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
- G11B5/31—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
- G11B5/3103—Structure or manufacture of integrated heads or heads mechanically assembled and electrically connected to a support or housing
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/40—Protective measures on heads, e.g. against excessive temperature
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Magnetic Heads (AREA)
- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 薄膜磁気ヘッドの基板上に形成された絶縁膜
の密着性・耐剥離性を向上する。 【解決手段】 RIE法によりエッチングしてアルミナ
部分を選択的に除去し、凸部をTiCとする多数の凹凸
を形成したアルチック基板表面に、Al2O3からなる絶
縁膜をスパッタリングで形成し、その上に電磁変換素子
回路を積層する。 【効果】 基板表面と絶縁層との接触面積が増えるの
で、特にTiCが突出していることでTiCと絶縁膜の
Al2O3との接触面積が増え、両膜間の密着力が向上
し、耐剥離性が著しく向上する。従って、製造上の歩留
まりが向上すると共に製造されたヘッドの耐久性も向上
し、スライダの小型化が容易に図れる。
の密着性・耐剥離性を向上する。 【解決手段】 RIE法によりエッチングしてアルミナ
部分を選択的に除去し、凸部をTiCとする多数の凹凸
を形成したアルチック基板表面に、Al2O3からなる絶
縁膜をスパッタリングで形成し、その上に電磁変換素子
回路を積層する。 【効果】 基板表面と絶縁層との接触面積が増えるの
で、特にTiCが突出していることでTiCと絶縁膜の
Al2O3との接触面積が増え、両膜間の密着力が向上
し、耐剥離性が著しく向上する。従って、製造上の歩留
まりが向上すると共に製造されたヘッドの耐久性も向上
し、スライダの小型化が容易に図れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、コンピュ
ータやワードプロセッサの磁気ディスク装置等の記憶装
置に使用される薄膜磁気ヘッドに関し、特に基板上に形
成した保護膜の上に電磁変換素子回路を形成した構造の
薄膜磁気ヘッドに関するものである。
ータやワードプロセッサの磁気ディスク装置等の記憶装
置に使用される薄膜磁気ヘッドに関し、特に基板上に形
成した保護膜の上に電磁変換素子回路を形成した構造の
薄膜磁気ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置等に用いられる薄膜磁
気ヘッドは、アルミナ−チタンカーバイト(Al2O3−
TiC)からなる基板上にアルミナ(Al2O3)からな
る絶縁膜を形成し、この絶縁膜上に薄膜技術による電磁
変換素子回路を形成したものが一般的である。前記絶縁
膜は、通常ウエハの状態で鏡面加工された基板表面にス
パッタリング法などの蒸着法により形成される。ウエハ
の状態で電磁変換素子回路を形成した基板は、後の工程
においてスライダとして切り出される。
気ヘッドは、アルミナ−チタンカーバイト(Al2O3−
TiC)からなる基板上にアルミナ(Al2O3)からな
る絶縁膜を形成し、この絶縁膜上に薄膜技術による電磁
変換素子回路を形成したものが一般的である。前記絶縁
膜は、通常ウエハの状態で鏡面加工された基板表面にス
パッタリング法などの蒸着法により形成される。ウエハ
の状態で電磁変換素子回路を形成した基板は、後の工程
においてスライダとして切り出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、ハードディスク
装置等の記憶装置の小型化・高記録密度化に伴ない、薄
膜磁気ヘッドの小型化が進み、ウエハから切り出される
スライダが小さくなる傾向がある。このため、各スライ
ダについて電磁変換素子回路を形成する基板面積が小さ
くなり、絶縁膜の絶対的な接着面積が小さくなって、後
の工程で基板をスライダとして切り出す際に加工歪み、
熱応力歪みなどが生じて、絶縁膜が基板から剥離し易く
なり、製造上歩留まりが低下したり製造された薄膜磁気
ヘッドの耐久性が低下するという問題があった。
装置等の記憶装置の小型化・高記録密度化に伴ない、薄
膜磁気ヘッドの小型化が進み、ウエハから切り出される
スライダが小さくなる傾向がある。このため、各スライ
ダについて電磁変換素子回路を形成する基板面積が小さ
くなり、絶縁膜の絶対的な接着面積が小さくなって、後
の工程で基板をスライダとして切り出す際に加工歪み、
熱応力歪みなどが生じて、絶縁膜が基板から剥離し易く
なり、製造上歩留まりが低下したり製造された薄膜磁気
ヘッドの耐久性が低下するという問題があった。
【0004】そこで、本発明は上述したような従来技術
の問題点に鑑みてなされたものであり、薄膜磁気ヘッド
の基板に対する絶縁膜の密着力即ち耐剥離性を向上さ
せ、小型化に対応し得る薄膜磁気ヘッドを提供すること
を目的とする。
の問題点に鑑みてなされたものであり、薄膜磁気ヘッド
の基板に対する絶縁膜の密着力即ち耐剥離性を向上さ
せ、小型化に対応し得る薄膜磁気ヘッドを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明による薄膜磁気ヘッドは、Al2O3−TiC
からなる基板(以下、アルチック基板と称す)上にAl
2O3からなる絶縁膜を介して電磁変換素子回路を形成し
てなる薄膜磁気ヘッドにおいて、前記基板表面のアルミ
ナ部分を、例えばリアクティブイオンエッチング法(以
下、RIE法と称す)などのエッチングにより選択的に
除去し、凸部をチタンカーバイト(TiC)とする多数
の凹凸を形成し、この凹凸をなす表面に絶縁膜を成膜し
てなることを特徴とする。
べく本発明による薄膜磁気ヘッドは、Al2O3−TiC
からなる基板(以下、アルチック基板と称す)上にAl
2O3からなる絶縁膜を介して電磁変換素子回路を形成し
てなる薄膜磁気ヘッドにおいて、前記基板表面のアルミ
ナ部分を、例えばリアクティブイオンエッチング法(以
下、RIE法と称す)などのエッチングにより選択的に
除去し、凸部をチタンカーバイト(TiC)とする多数
の凹凸を形成し、この凹凸をなす表面に絶縁膜を成膜し
てなることを特徴とする。
【0006】このように基板表面に凹凸を形成すること
により、基板表面と絶縁膜との接触面積が増える。特に
TiCが突出させたことにより、TiCと絶縁膜のAl
2O3との接触面積が増える。一般にスパッタリング法に
よるAl2O3膜は、実際の膜組成がAl2Oxになると考
えられる。このAl2Oxは、炭素原子を含むTiCに対
して酸化物であるAl2O3よりも強く結合する性質があ
る。従って、基板表面からTiCを突出させて絶縁膜と
の接触面積を増やすことで、保護膜の基板に対する密着
力が強くなり、耐剥離性が著しく向上する。
により、基板表面と絶縁膜との接触面積が増える。特に
TiCが突出させたことにより、TiCと絶縁膜のAl
2O3との接触面積が増える。一般にスパッタリング法に
よるAl2O3膜は、実際の膜組成がAl2Oxになると考
えられる。このAl2Oxは、炭素原子を含むTiCに対
して酸化物であるAl2O3よりも強く結合する性質があ
る。従って、基板表面からTiCを突出させて絶縁膜と
の接触面積を増やすことで、保護膜の基板に対する密着
力が強くなり、耐剥離性が著しく向上する。
【0007】アルチック基板表面の凹凸の形成は、RI
E法が最も適している。これは、RIE法であれば、主
に基板に印加するバイアス電圧などの制御により、微少
なエッチング量の制御やエッチングの対象を選択して本
発明のようにTiCを凸状にすることが可能なためであ
る。例えばイオンミリングなどの他のドライエッチング
法やフッ酸エッチングなどのウェットエッチング法で
は、エッチング条件によりエッチング速度が変化するこ
とから、本発明のようにエッチング量が微小な場合に、
エッチング時間によりエッチング深さ、即ち段差を制御
することは非常に困難である。
E法が最も適している。これは、RIE法であれば、主
に基板に印加するバイアス電圧などの制御により、微少
なエッチング量の制御やエッチングの対象を選択して本
発明のようにTiCを凸状にすることが可能なためであ
る。例えばイオンミリングなどの他のドライエッチング
法やフッ酸エッチングなどのウェットエッチング法で
は、エッチング条件によりエッチング速度が変化するこ
とから、本発明のようにエッチング量が微小な場合に、
エッチング時間によりエッチング深さ、即ち段差を制御
することは非常に困難である。
【0008】また、RIE法を用いて基板表面の凹凸の
段差を10Å未満に加工しようとすると、そのエッチン
グ条件がTiC凸のエッチング条件とAl2O3凸のエッ
チング条件との境界付近になるため、その制御、特に再
現性に問題が生じる。更に、TiCの突出量が小さくな
り、接触面積が小さくなって上述した結合力の向上とい
う効果が得られなくなる。また、アルチック基板のTi
C、Al2O3の粒径は約1μmであるので、凹凸の段差
が1μm以上になると、スパッタされたアルチック基板
のTiC表面に対してAl2O3の被覆する割合が小さく
なるので、却って密着力が低下する。従って、段差の上
限は1μmが好ましい。
段差を10Å未満に加工しようとすると、そのエッチン
グ条件がTiC凸のエッチング条件とAl2O3凸のエッ
チング条件との境界付近になるため、その制御、特に再
現性に問題が生じる。更に、TiCの突出量が小さくな
り、接触面積が小さくなって上述した結合力の向上とい
う効果が得られなくなる。また、アルチック基板のTi
C、Al2O3の粒径は約1μmであるので、凹凸の段差
が1μm以上になると、スパッタされたアルチック基板
のTiC表面に対してAl2O3の被覆する割合が小さく
なるので、却って密着力が低下する。従って、段差の上
限は1μmが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
について添付の図面を参照して詳細に説明する。図1
は、本発明が適用された薄膜磁気ヘッドの概略斜視図で
あり、図2は図1のII−II線について見た断面図で
ある。この薄膜磁気ヘッドは、スライダをなすアルチッ
ク基板1と、その表面に全面に亘って成膜されたアルミ
ナからなる絶縁膜2と、該絶縁膜2上に積層された下部
磁性膜3及び磁気ギャップ膜4と、この磁気ギャップ膜
4上に積層された有機絶縁膜5、6及び該膜5、6に挟
まれた導体コイル7と、その上に成膜された上部磁性膜
8と、これら各膜3〜8からなる電磁変換素子回路を被
覆するアルミナ等の保護膜9とを有する。そして、下部
磁性膜3の先端部及び上部磁性膜8の先端部がそれぞれ
磁気ギャップ膜4を介して対向する一対の下部磁極10
及び上部磁極11を形成し、磁気ヘッドとして機能する
ようになっている。
について添付の図面を参照して詳細に説明する。図1
は、本発明が適用された薄膜磁気ヘッドの概略斜視図で
あり、図2は図1のII−II線について見た断面図で
ある。この薄膜磁気ヘッドは、スライダをなすアルチッ
ク基板1と、その表面に全面に亘って成膜されたアルミ
ナからなる絶縁膜2と、該絶縁膜2上に積層された下部
磁性膜3及び磁気ギャップ膜4と、この磁気ギャップ膜
4上に積層された有機絶縁膜5、6及び該膜5、6に挟
まれた導体コイル7と、その上に成膜された上部磁性膜
8と、これら各膜3〜8からなる電磁変換素子回路を被
覆するアルミナ等の保護膜9とを有する。そして、下部
磁性膜3の先端部及び上部磁性膜8の先端部がそれぞれ
磁気ギャップ膜4を介して対向する一対の下部磁極10
及び上部磁極11を形成し、磁気ヘッドとして機能する
ようになっている。
【0010】図3に図2のアルチック基板1と絶縁膜2
との境界部分を拡大して示す。このアルチック基板1の
表面には、RIE法によりAl2O3部分13のみが選択
的にエッチングされ、TiC部分14を凸とし、かつ1
0Å〜1μmの段差となるように多数の凹凸が形成され
ている。このような凹凸面を加工可能なRIE条件とし
ては、エッチングガスとしてフロンなどの反応性ガスを
用い、その流量を2〜50sccm、プラズマ投入電力
を0.7〜3W/cm2、チャンバ内圧力を1〜5mT
orr、バイアス電圧を0〜−1000Vとする。この
凹凸を有する基板1の表面に絶縁膜2がスパッタリング
法により成膜されている。絶縁膜2は、スパッタリング
法で成膜することにより例えば10μm程度と比較的厚
く形成されるから、アルチック基板1の表面に或る程度
凹凸が形成されていても、吸収されてその表面が平滑に
なるので、その後の電磁変換素子回路の形成に影響を及
ぼす心配はない。
との境界部分を拡大して示す。このアルチック基板1の
表面には、RIE法によりAl2O3部分13のみが選択
的にエッチングされ、TiC部分14を凸とし、かつ1
0Å〜1μmの段差となるように多数の凹凸が形成され
ている。このような凹凸面を加工可能なRIE条件とし
ては、エッチングガスとしてフロンなどの反応性ガスを
用い、その流量を2〜50sccm、プラズマ投入電力
を0.7〜3W/cm2、チャンバ内圧力を1〜5mT
orr、バイアス電圧を0〜−1000Vとする。この
凹凸を有する基板1の表面に絶縁膜2がスパッタリング
法により成膜されている。絶縁膜2は、スパッタリング
法で成膜することにより例えば10μm程度と比較的厚
く形成されるから、アルチック基板1の表面に或る程度
凹凸が形成されていても、吸収されてその表面が平滑に
なるので、その後の電磁変換素子回路の形成に影響を及
ぼす心配はない。
【0011】
【実施例】図4にアルチック基板1の表面をRIE法に
よりエッチングした場合の基板表面のTiCとAl2O3
との段差量とバイアス電圧との関係をグラフで示す。R
IE条件としては、エッチングガスとしてCF4を用
い、その流量を20sccm、プラズマ投入電力を1W
/cm2、チャンバ内圧力を1.5mTorr、処理時
間を60秒、バイアス電圧を−300〜−600Vとし
た。この条件でTiCを凸とする10Å〜300Åの段
差(凹凸)が得られた。図4の結果から分かるように、
段差量はバイアス電圧にほぼ比例して大きくなるバイア
ス電圧依存性を示している。
よりエッチングした場合の基板表面のTiCとAl2O3
との段差量とバイアス電圧との関係をグラフで示す。R
IE条件としては、エッチングガスとしてCF4を用
い、その流量を20sccm、プラズマ投入電力を1W
/cm2、チャンバ内圧力を1.5mTorr、処理時
間を60秒、バイアス電圧を−300〜−600Vとし
た。この条件でTiCを凸とする10Å〜300Åの段
差(凹凸)が得られた。図4の結果から分かるように、
段差量はバイアス電圧にほぼ比例して大きくなるバイア
ス電圧依存性を示している。
【0012】図5に、図4の条件で加工したアルチック
基板上にAl2O3からなる絶縁膜を10μm堆積させた
場合にアルチック基板と絶縁膜との密着力と、TiCと
Al2O3との段差量との関係をグラフで示す。この密着
力、即ち耐剥離性は、スクラッチテスタにより測定し
た。また、密着力の数値は、基板のTiCとAl2O3と
の段差がない場合を1として規格化して表した。
基板上にAl2O3からなる絶縁膜を10μm堆積させた
場合にアルチック基板と絶縁膜との密着力と、TiCと
Al2O3との段差量との関係をグラフで示す。この密着
力、即ち耐剥離性は、スクラッチテスタにより測定し
た。また、密着力の数値は、基板のTiCとAl2O3と
の段差がない場合を1として規格化して表した。
【0013】この条件では、段差が約50Åのときに、
密着力が最大となり、それ以上に段差が増しても密着力
は徐々に減少している。これは、段差が10Å〜50Å
の場合には、基板のTiCと絶縁膜との接触面積が増加
するのに従って密着力が増加する。しかし、段差が50
Åを越えると、基板表面のTiCの凸部を被覆する保護
膜の割合が徐々に減少するため、密着力が低下するもの
と考えられる。また、段差が50Å以下のときの密着力
の増加量は、TiCの粒径を0.5μm〜1μmとした
場合に予想されるTiCと絶縁膜との接触面積の増加量
よりも大きくなっている。これは、TiCの粒子表面に
も凹凸があるため(図3)、実際の接触面積が予想され
る接触面積よりも多くなり、しかもこの凹凸がアンカと
なって、一層密着力を高めているためと考えられる。
密着力が最大となり、それ以上に段差が増しても密着力
は徐々に減少している。これは、段差が10Å〜50Å
の場合には、基板のTiCと絶縁膜との接触面積が増加
するのに従って密着力が増加する。しかし、段差が50
Åを越えると、基板表面のTiCの凸部を被覆する保護
膜の割合が徐々に減少するため、密着力が低下するもの
と考えられる。また、段差が50Å以下のときの密着力
の増加量は、TiCの粒径を0.5μm〜1μmとした
場合に予想されるTiCと絶縁膜との接触面積の増加量
よりも大きくなっている。これは、TiCの粒子表面に
も凹凸があるため(図3)、実際の接触面積が予想され
る接触面積よりも多くなり、しかもこの凹凸がアンカと
なって、一層密着力を高めているためと考えられる。
【0014】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明の薄膜磁気ヘッドによれば、RIE法などのエッチン
グによりアルミナ部分を選択的に除去し、凸部をTiC
とする多数の凹凸を形成したアルチック基板表面に、A
l2O3からなる絶縁膜を介して電磁変換素子回路を形成
されていることにより、基板表面と絶縁膜との接触面積
が増え、特にTiCが突出していることでTiCと絶縁
膜のAl2O3との接触面積が増え、両膜間の密着力が向
上し、耐剥離性が著しく向上する。従って、製造上の歩
留まりが向上すると共に製造されたヘッドの耐久性も向
上し、スライダの小型化及びそれによる薄膜磁気ヘッド
の小型化に対応することができる。
明の薄膜磁気ヘッドによれば、RIE法などのエッチン
グによりアルミナ部分を選択的に除去し、凸部をTiC
とする多数の凹凸を形成したアルチック基板表面に、A
l2O3からなる絶縁膜を介して電磁変換素子回路を形成
されていることにより、基板表面と絶縁膜との接触面積
が増え、特にTiCが突出していることでTiCと絶縁
膜のAl2O3との接触面積が増え、両膜間の密着力が向
上し、耐剥離性が著しく向上する。従って、製造上の歩
留まりが向上すると共に製造されたヘッドの耐久性も向
上し、スライダの小型化及びそれによる薄膜磁気ヘッド
の小型化に対応することができる。
【図1】本発明が適用された薄膜磁気ヘッドの概略斜視
図。
図。
【図2】図1のII−II線について見た断面図。
【図3】図2のアルチック基板と絶縁膜との境界部分を
拡大して示す図。
拡大して示す図。
【図4】アルチック基板の表面をRIE法によりエッチ
ングした場合の基板表面のTiCとAl2O3との間の段
差量とバイアス電圧との関係を示すグラフ。
ングした場合の基板表面のTiCとAl2O3との間の段
差量とバイアス電圧との関係を示すグラフ。
【図5】アルチック基板と絶縁膜との間の密着力と、T
iCとAl2O3との段差量との関係を示すグラフ。
iCとAl2O3との段差量との関係を示すグラフ。
1 アルチック基板 2 絶縁膜 3 下部磁性膜 4 磁気ギャップ膜 5、6 有機絶縁膜 7 導体コイル 8 上部磁性膜 9 保護膜 10 下部磁極 11 上部磁極 13 Al2O3部分 14 TiC部分
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミナ−チタンカーバイト(Al2
O3−TiC)からなる基板と、前記基板上に形成され
たアルミナ(Al2O3)からなる絶縁膜と、前記絶縁膜
上に形成された電磁変換素子回路とを有する薄膜磁気ヘ
ッドであって、 前記基板表面のアルミナ部分をエッチングすることによ
り、該基板表面にチタンカーバイト(TiC)部分を凸
部とする多数の凹凸が形成され、この凹凸をなす表面に
前記絶縁膜が成膜されていることを特徴とする薄膜磁気
ヘッド。 - 【請求項2】 前記凹凸が、リアクティブイオンエッ
チング法により10Å〜1μmの段差となるように形成
されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気
ヘッド。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7350853A JPH09180128A (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 薄膜磁気ヘッド |
US08/774,972 US5764454A (en) | 1995-12-26 | 1996-12-26 | Thin-film magnetic head with improved bonding characteristics and peeling resistance of insulating film to substrate |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7350853A JPH09180128A (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09180128A true JPH09180128A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=18413338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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