JPH09178598A - 圧力センサの温度特性検査における温度制御方法 - Google Patents

圧力センサの温度特性検査における温度制御方法

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JPH09178598A
JPH09178598A JP33724195A JP33724195A JPH09178598A JP H09178598 A JPH09178598 A JP H09178598A JP 33724195 A JP33724195 A JP 33724195A JP 33724195 A JP33724195 A JP 33724195A JP H09178598 A JPH09178598 A JP H09178598A
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inspection
jig
inspection jig
bath
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JP33724195A
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Kunio Hara
都男 原
Osamu Watanabe
治 渡辺
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】台数によらずに検査用治具を所定の検査温度に
短時間で設定でき、検査時間の短縮を図る。 【解決手段】恒温槽3内に収納された検査用治具2の導
入管2cは、外部からの圧縮空気の吸入を開閉する検査
用バルブ6及び循環バルブ71 ,72 に接続されてお
り、一対の循環バルブ71 ,72 の間には、熱交換機8
及び循環ポンプ9が直列に接続されている。例えば、検
査用治具2の温度を検査温度に上昇させる場合、検査用
バルブ6を閉止するとともに循環バルブ71 ,72 を開
放し、各検査用治具2の内部を導入管2cを通して循環
する経路Aを形成する。循環ポンプ9を運転することに
より、熱交換機8にて熱交換されて恒温槽3内の雰囲気
温度に略等しい温度となった空気を上記循環経路A内に
循環させる。よって、台数によらずに所定の検査温度に
短時間で設定でき、検査時間の短縮が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力センサの出力
特性を検査するための検査用治具を恒温槽内に収納し、
所定の検査温度に設定された恒温槽内で検査用治具を用
いて検査する圧力センサの温度特性検査における温度制
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧力センサの温度特性検査
は、図14に示すような圧力源を兼ねた検査用治具2を
周知の恒温槽(あるいは恒温恒湿槽)内に入れ、PID
制御により恒温槽内の温度を所定の検査温度(例えば、
0℃、25℃、50℃等)に調整し、試料である圧力セ
ンサ1及び検査用治具2がその雰囲気温度(検査温度)
に略等しくなった状態で検査用治具2によって圧力セン
サ1に圧力を印加して出力特性を検査していた。
【0003】圧力センサ1は、例えば、従来周知のピエ
ゾ抵抗拡散式の半導体圧力センサであって、圧力管から
導入される流体(気体あるいは液体等)の絶対圧若しく
は相対圧を検出して電気信号に変換し、端子より出力す
るようになっている(日本電子機械工業会発光「半導体
圧力センサ(ピエゾ抵抗拡散式)通則」等参照)。一
方、検査用治具2は、多数の圧力センサ1が取り付けら
れる基台2aと、外部から圧縮空気を導入するための導
入管2cを有し、基台2aに取り付けられた各圧力セン
サ1に圧縮空気により所定の圧力を加える加圧板2b
と、基台2aに取り付けられた圧力センサ1への動作電
源の供給並びに圧力センサ1からの出力信号の取り出し
のためのケーブル2dとを備えている。すなわち、基台
2aには圧力センサ1の端子と接続されるコンタクト部
(図示せず)が多数列設されており、加圧板2bにて各
圧力センサ1に圧力を加えたときの出力信号をケーブル
2dを介して外部に取り出せるようになっている。ま
た、恒温槽は周知の技術を用いて槽内の雰囲気温度を設
定された温度にPID制御するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、恒温槽にお
ける温度制御は一般に次のように行われている。つま
り、所望の温度(これを「目標温度」と呼ぶ。)を温度
指令として設定すると、この温度指令に基づいて冷凍機
やヒータの運転制御を行い、槽内の雰囲気温度を目標温
度に上昇あるいは下降及び維持する。この場合、図15
に示すように槽内の雰囲気温度(同図中の点線参照)は
比較的に短時間で目標温度にすることができるが、槽内
に入れられた検査用治具2の温度(同図中の実線参照)
は、検査用治具2の熱容量の影響で槽内の雰囲気温度に
比べて目標温度に達するまでに非常に長い時間を要す
る。例えば、25℃から0℃に下降(冷却)する場合に
は、図16に示すように約60分が必要となる。しか
も、この時間は槽内に入れる検査用治具2の台数の影響
を受け、台数が多くなればさらに長い時間を要すること
となって、検査効率を悪化させるという問題がある。
【0005】また、プログラム制御が可能な恒温槽の場
合であれば、図17に示すように時間T1 〜T3 ごとに
数段階に温度指令を変えた温度パターンに従って恒温槽
の温度制御が行われるため、上述の制御方法に比べて検
査用治具2を目標温度にするまでの時間を短縮すること
ができる(同図中の実線参照)。しかしながら、この場
合にも槽内に入れられる検査用治具2の台数が増えれ
ば、検査用治具2が目標温度に達するまでの時間は変動
するという問題がある。また、上記温度パターンを検査
用治具2の台数ごとに設定し、恒温槽にプログラムする
ことが必要となり、手間がかかるという問題がある。
【0006】本発明は上記問題に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、台数によらずに検査用
治具を所定の検査温度に短時間で設定でき、検査時間の
短縮が図れる圧力センサの温度特性検査における温度制
御方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、圧力センサの出力特性を検査す
るための検査用治具を恒温槽内に入れ、所定の検査温度
に設定された恒温槽内で、恒温槽内の雰囲気温度に略等
しい温度の空気を検査用治具内に循環させるものであ
り、検査用治具がその内部からも温度を変化させられる
ため、台数によらずに検査用治具を所定の検査温度に短
時間で設定でき、検査時間の短縮が図れる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、所定の検査温度よりも高い温度に設定された第1の
恒温槽内の空気と、所定の検査温度よりも低い温度に設
定された第2の恒温槽内の空気との少なくとも一方を検
査温度に応じて恒温槽内に入れた検査用治具内に循環さ
せるものであり、検査温度に応じて温度を上昇させる場
合には第1の恒温槽内の空気を循環させ、反対に温度を
下降させる場合には第2の恒温槽内の空気を循環させる
ことにより、より短時間で検査用治具の温度を変化させ
ることができ、検査時間をさらに短縮することができ
る。
【0009】請求項3の発明は、上記目的を達成するた
めに、圧力センサの出力特性を検査するための検査用治
具を恒温槽内に入れ、検査用治具にヒータを付設し、こ
のヒータを用いて検査用治具の温度を上昇させるもので
あり、検査用治具をヒータで加熱することで台数によら
ずに検査用治具を所定の検査温度に短時間で上昇させる
ことができ、検査時間の短縮が図れる。
【0010】請求項4の発明は、上記目的を達成するた
めに、圧力センサの出力特性を検査するための検査用治
具を恒温槽内に入れ、検査用治具の治具温度並びに検査
用治具の周囲温度を温度センサにより検出するととも
に、検出した治具温度と所定の検査温度との差分データ
を求め、求めた差分データに応じた温度指令を、恒温槽
の設定温度として恒温槽に与えるとともに、与えられた
温度指令に基づいて恒温槽内の雰囲気温度を温度指令に
応じた設定温度に近づける制御を行なう処理と、検査用
治具の周囲温度が設定温度に近づいた時点で、検査温度
と治具温度の差分データを求め、求めた差分データに応
じた温度指令を恒温槽に与える処理とを繰り返して治具
温度を検査温度に近づけるものであり、恒温槽の温度制
御をリアルタイムで実行することができ、温度制御がス
ムーズ且つ迅速に行え、その結果、台数によらずに検査
用治具を所定の検査温度に短時間で設定でき、検査時間
の短縮が図れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。 (実施形態1)図1に示すように、本実施形態において
は、圧力センサ1の出力特性を検査するための検査用治
具2を恒温槽3内に入れ、所定の検査温度に設定された
恒温槽3内で、恒温槽3内の雰囲気温度に略等しい温度
の空気を検査用治具2内に循環させるようにしている。
なお、恒温槽3は従来例と同じく従来周知の構成を有す
るものであり、設定された目標温度に近づけるべく、与
えられた温度指令に従ってPID制御を行ない、恒温槽
3内の雰囲気温度を調整するものである。
【0012】図2は本実施形態において使用される検査
用治具2を示す斜視図であり、基本的な構成は従来のも
のと共通である。ただし、基台2aの圧力センサ1が取
り付けられる面の略中央と、加圧板2bの外側面の略中
央とには、各々検査用治具2の内部温度を検出するため
の温度センサSa1 …と、検査用治具2の周囲温度を検
出するための温度センサSb1 …とが設けてある。これ
ら温度センサSa1 …,Sb1 …の検出信号は、図3に
示すように恒温槽3内の雰囲気温度を検出するための温
度センサSsの検出信号とともにアンプ部4を介して制
御装置5に入力されており、この制御装置5が検査用治
具2の内部温度、周囲温度並びに恒温槽3内の雰囲気温
度に基づいて、恒温槽3に対して検査用治具2の温度を
所定の設定温度とするための温度指令を与えるようにな
っている。
【0013】図1に示すように、恒温槽3内に収納され
た複数台の検査用治具2の導入管2cは、外部からの圧
力印加用の圧縮空気の吸入を開閉する検査用バルブ6及
び循環バルブ71 ,72 に接続されており、これら一対
の循環バルブ71 ,72 の間には、熱交換機8及び循環
ポンプ9が直列に接続されている。次に、本実施形態に
おいて検査用治具2の温度を所定の検査温度に上昇ある
いは下降させる方法について説明する。まず、検査用バ
ルブ6を閉止するとともに循環バルブ71 ,72 を開放
し、各検査用治具2の内部を導入管2cを通して循環す
る経路Aを形成する。それから、循環ポンプ9を運転す
ることにより、熱交換機8にて恒温槽3内の空気との間
で熱交換されて恒温槽3内の雰囲気温度に略等しい温度
となった空気を上記循環経路A内に循環させる。つま
り、目標温度となるように制御されている恒温槽3内の
雰囲気温度と略等しい温度の空気を検査用治具2の内部
に流すため、この空気によって各検査用治具2が内側か
ら加熱あるいは冷却されることになる。制御装置5は温
度センサSa1 …,Sb1 …の検出信号に基づいて恒温
槽3に温度指令を与えており、温度センサSa1 …にて
検出される検査用治具2の内部温度及び、温度センサS
1 …にて検出される検査用治具2の周囲温度が目標温
度すなわち検査温度の近傍に達すれば、循環ポンプ9を
停止するとともに循環バルブ71 ,72 を閉止して循環
経路Aを開放する。その後、検査用バルブ6を開放すれ
ば導入管2cを通して圧縮空気を各検査用治具2に送
り、所定の温度特性検査を行うことができる。
【0014】上述のように、恒温槽3内の雰囲気温度に
略等しくした空気を検査用治具2の内部に循環させるこ
とにより、従来のように恒温槽3内の空気で検査用治具
2を外側から加熱あるいは冷却するよりも、迅速且つ短
時間で検査用治具2の温度を所望の検査温度に調整する
ことができ、しかも、恒温槽3内に収納される検査用治
具2の台数によらないものである。その結果、温度特性
検査に要する時間を短縮して、検査効率を向上させるこ
とができるのである。例えば、検査温度に調整するため
の時間を従来の半分に短縮できれば、同じ日数で倍の圧
力センサを検査することができ、圧力センサの生産性が
著しく向上できる。
【0015】なお、本実施形態においては熱交換機8を
用いて恒温槽3内の雰囲気温度と略等しくされた空気を
循環経路A内に循環させるようにしたが、例えば、熱交
換機8を用いずに恒温槽3の空気を直接循環ポンプ9に
て各検査用治具2の内部に循環させるようにしてもよ
い。 (実施形態2)図4に示すように、本実施形態において
は、所定の検査温度よりも高い温度に設定された第1の
恒温槽10内の空気と、所定の検査温度よりも低い温度
に設定された第2の恒温槽11内の空気との少なくとも
一方を検査温度に応じて恒温槽3内の検査用治具2内に
循環させるようにしている。なお、実施形態1と共通す
る構成については同一の符号を付して説明は省略する。
【0016】本実施形態では、複数台の検査用治具2の
導入管2cに接続された循環バルブ71 ,72 並びに循
環ポンプ9を恒温槽3の外に設けるとともに、第1の恒
温槽10内に収納された熱交換機12並びに循環バルブ
13と、第2の恒温槽11に収納された熱交換機14並
びに循環バルブ15とが互いに並列に循環ポンプ9に接
続してある。ここで、第1の恒温槽10は圧力センサ1
の検査温度の最大値+10℃に、また、第2の恒温槽1
1は検査温度の最小値−10℃にそれぞれ設定してあ
る。
【0017】検査用治具2の温度を所定の検査温度に上
昇させる場合は、検査用バルブ6を閉止するとともに循
環バルブ71 ,72 を開放し、さらに、第1の恒温槽1
0内の循環バルブ13を開放することで各検査用治具2
の内部を導入管2cを通して循環する経路Bを形成す
る。このとき第2の恒温槽11内の循環バルブ15は閉
止しておく。それから、循環ポンプ9を運転することに
より、熱交換機12にて第1の恒温槽10内の空気との
間で熱交換されて第1の恒温槽10内の雰囲気温度に略
等しい温度となった空気を上記循環経路B内に循環させ
る。
【0018】一方、検査用治具2の温度を所定の検査温
度に下降させる場合は、検査用バルブ6を閉止するとと
もに循環バルブ71 ,72 を開放し、さらに、第2の恒
温槽11内の循環バルブ15を開放することで各検査用
治具2の内部を導入管2cを通して循環する経路Cを形
成する。このとき第1の恒温槽10内の循環バルブ13
は閉止しておく。それから、循環ポンプ9を運転するこ
とにより、熱交換機14にて第2の恒温槽11内の空気
との間で熱交換されて第2の恒温槽11内の雰囲気温度
に略等しい温度となった空気を上記循環経路C内に循環
させる。なお、上昇時、下降時の何れの場合も恒温槽3
の温度制御は実施形態1で説明した方法で行っているか
ら、詳しい説明は省略する。
【0019】上述のように、検査用治具2の温度を上昇
させる場合には高い温度に設定された第1の恒温槽10
の雰囲気温度と略等しい温度の空気を検査用治具2に循
環させ、反対に検査用治具2の温度を下降させる場合に
は低い温度に設定された第2の恒温槽11の雰囲気温度
と略等しい温度の空気を検査用治具2に循環させること
により、実施形態1の場合に比較してもさらに短時間で
検査用治具2の温度を変化させることができ、検査時間
をさらに短縮することができる。
【0020】(実施形態3)本実施形態は、実施形態1
又は2において、制御装置5による恒温槽3の温度制御
を以下のように行うものである。つまり、図5に示すよ
うに、検査用治具2の温度を下降させる場合には、まず
最初に、圧力センサ1やケーブル2d等の低温側の耐熱
温度(約マイナス40℃)に設定する温度指令SS1
制御装置5から恒温槽3に与えて検査用治具2を冷却す
る。そして、温度センサSa1 …で検出される検査用治
具2の内部温度が最終的な目標温度(検査温度)の近傍
に設定された第1のレベルΔP1 を下回った時点で、制
御装置5がその時点の温度指令SS1 に対応する設定温
度と目標温度との差を2で除した値を求め、その値を現
状の温度指令SS1 に対応する設定温度に加えた温度を
新たな設定温度とする温度指令SS2 を恒温槽3に与え
る。以後、目標温度の近傍に設定された第2及び第3の
レベルΔP2 ,ΔP3 を下回るごとに上記処理を繰り返
す。
【0021】一方、検査用治具2の温度を上昇させる場
合には、図6に示すように、最初に圧力センサ2やケー
ブル2d等の高温側の耐熱温度(約80℃)に設定する
温度指令SS1 ’を制御装置5から恒温槽3に与え、検
査用治具2を加熱する。そして、温度センサSa1 …で
検出される検査用治具2の内部温度が最終的な目標温度
の近傍に設定された第1のレベルΔP1 ’を上回った時
点で、制御装置5がその時点の温度指令SS1 ’に対応
する設定温度と目標温度との差を2で除した値を求め、
その値を現状の温度指令SS1 ’に対応する設定温度か
ら引いた温度を新たな設定温度とする温度指令SS2
を恒温槽3に与える。以降、目標温度の近傍に設定され
た第2及び第3のレベルΔP2 ’,ΔP3 ’を上回るご
とに上記処理を繰り返す。
【0022】上述のような温度制御を行うことにより、
最初に恒温槽3内の温度を圧力センサ1等の耐熱温度に
略等しい温度で急速に加熱あるいは冷却し、目標温度に
近づくにつれて恒温槽3の設定温度を目標温度に近づけ
るようにしているので、検査用治具2の温度を急速に変
化(従来の1.5倍〜2倍)させることができ、検査時
間をさらに短縮することができる。
【0023】(実施形態4)本実施形態は、実施形態1
又は2において、検査用治具2の温度を0℃以下から2
5℃以上に上昇させる場合に、制御装置5による恒温槽
3の温度制御を以下のように行うものである。図7に示
すように、検査用治具2の温度を上昇させる場合に、温
度センサSa 1 …で検出される検査用治具2の内部温度
が25℃を越えた時点で、制御装置5により恒温槽3の
冷凍機を停止させ、恒温槽3のヒータのみで温度を上昇
させる。そして、検査用治具2の内部温度が最終的な目
標温度(検査温度)の近傍に設定された第1のレベルΔ
1 を越えた時点で、再度冷凍機を運転させる。
【0024】すなわち、恒温槽3は一般的に温度上昇時
にもヒータだけでなく冷凍機を運転させており、本実施
形態では恒温槽3内でほぼ結露が生じる恐れのない25
℃以上にて冷凍機の運転を停止させ、これにより恒温槽
3の温度上昇を早めることができる。 (実施形態5)本実施形態は、実施形態1又は2におい
て、制御装置5による恒温槽3の温度制御を以下のよう
に行うものであり、図8の時間−温度のグラフ及び図9
のフローチャートを参照して説明する。
【0025】まず、スタートしてから温度センサSa1
…により検査用治具2の内部温度P1を検出し、目標温
度(検査温度)P0との差分を求めるとともに温度の変
化量を変えるためのデータNで差分を除したデータK=
(P0−P1)/Nを求める。そして、このデータKを
現在の検査用治具2の内部温度P1に加えた値を温度指
令S=P1+Kとして制御装置5から恒温槽3に与え
る。恒温槽3は与えられた温度指令Sの値に設定すべく
ヒータ及び冷凍機を運転して温度制御を行う。この後、
制御装置5は温度センサSb1 …にて検査用治具2の周
囲温度H1を検出し、その周囲温度H1が上記温度指令
Sで与えられた温度から±ΔCの範囲内にあるか否かを
判断し、周囲温度H1が上記範囲内に低下するまで温度
指令Sを維持する。
【0026】そして、周囲温度H1が上記範囲内に入れ
ば、再び検査用治具2の内部温度P2を検出し、上記と
同様の演算によりデータK1=(H1−P2)/N並び
に温度指令S1=S+K1を求め、この温度指令S1を
制御装置5から恒温槽3に与える。さらに、検査用治具
2の内部温度Pnを検出し、この内部温度Pnが予め目
標温度P0の近傍に設定されている第1のデータΔP1
より低いか否かを判断する。そして、内部温度Pnが第
1のデータΔP1 よりも低くない間は、その周囲温度H
nが上記温度指令Snで与えられた温度から±ΔCの範
囲内にあるか否かを判断し、周囲温度Hnが上記範囲内
に低下すれば周囲温度Hnと内部温度Pnから新たな温
度指令Snを求めて恒温槽3に与える処理を繰り返し実
行する。
【0027】上記処理を繰り返している間に内部温度P
nが第1のデータΔP1 よりも低くなれば、目標温度P
0と内部温度Pnとの差分データDn=P0−Pnから
新たな温度指令Sn=(Sn−Dn)/0.6を求め、
制御装置5から恒温槽3に与える。この後、制御装置5
は内部温度Pnを検出し、その内部温度Pnが、第1の
データΔP1 よりも目標温度に近く設定された第2のデ
ータΔP2 より低いか否かを判断し、内部温度Pnが第
2のデータΔP2 に低下するまで温度指令Snを維持す
る。そして、内部温度Pnが第2のデータΔP2 より低
くなれば、再度目標温度P0と内部温度Pnとの差分デ
ータDn=P0−Pnから新たな温度指令Sn=(Sn
−Dn)/0.6を求め、制御装置5から恒温槽3に与
える。
【0028】さらにこの後、制御装置5は内部温度Pn
を検出し、その内部温度Pnが、第2のデータΔP2
りも目標温度に近く設定された第3のデータΔP3 より
低いか否かを判断し、内部温度Pnが第3のデータΔP
3 に低下するまで温度指令Snを維持する。そして、内
部温度Pnが第3のデータΔP3 より低くなれば、再度
目標温度P0と内部温度Pnとの差分データDn=P0
−Pnから新たな温度指令Sn=(Sn−Dn)/0.
6を求め、制御装置5から恒温槽3に与える。そして、
目標温度P0と内部温度Pnとの差Cnが±1℃以下に
なれば、制御装置5から恒温槽3に目標温度P0を設定
温度とする温度指令を与えて処理を終了する。
【0029】なお、図10は実際に25℃から目標温度
0℃まで検査用治具2を冷却させた場合の検査用治具2
の周囲温度並びに内部温度(3箇所測定)の下降の様子
を示すグラフであり、図16に示した従来方法に比較し
て半分の時間(約30分)で目標温度にまで下降させる
ことができた。上述のように、本実施形態では、検査用
治具2の内部温度Pn並びに検査用治具2の周囲温度H
nを温度センサSa1 …,Sb1 …により検出するとと
もに、検出した内部温度Pnと所定の検査温度(目標温
度)P0との差分データKn,Dnを求め、求めた差分
データKn,Dnに応じた温度指令Snを、恒温槽3の
設定温度として恒温槽3に与えるとともに、与えられた
温度指令Snに基づいて恒温槽3内の雰囲気温度を温度
指令Snに応じた設定温度に近づける制御を行なう処理
と、検査用治具2の周囲温度Hnが設定温度に近づいた
時点で、検査温度P0と内部温度Pnの差分データK
n,Dnを求め、求めた差分データKn,Dnに応じた
温度指令Snを恒温槽3に与える処理とを繰り返して内
部温度Pnを検査温度P0に近づける制御を行っている
ので、恒温槽3の温度制御をリアルタイムで実行するこ
とができ、温度制御がスムーズ且つ迅速に行え、その結
果、台数によらずに検査用治具2を所定の検査温度P0
に短時間で設定でき、検査時間の短縮が図れるという利
点がある。なお、本実施形態では実施形態1又は2の方
法と同時に行うようにしているが、本実施形態の温度制
御を実施形態1又は2の方法と分けて単独で行うように
してもよい。
【0030】(実施形態6)本実施形態は、図11に示
すように検査用治具2の圧力センサ1が取り付けられる
面に帯状のヒータ16を複数列設し、検査用治具2を温
度上昇させる際に検査用治具2の周囲温度を基準にし
て、これらのヒータ16により検査用治具2を内部から
加熱する制御を行うものである。
【0031】本実施形態では、図12に示すように実施
形態5で説明した温度制御方法を併用し、図13に示す
ように周囲温度(同図中の点線)と内部温度(同図中の
実線)との差が所定値ΔCより大きくなった場合にヒー
タ16に通電して検査用治具2を内部から加熱するよう
にしている。ただし、このヒータ16を用いた加熱制御
は、内部温度が目標温度の近傍に設定した第1のデータ
ΔP1 を上回った後は行わない。
【0032】上述のように、検査用治具2にヒータ16
を付設し、検査用治具2の内部からヒータ16で加熱す
るようにしたため、検査用治具2をその台数によらずに
所定の検査温度にまで短時間で上昇させることができ、
検査時間の短縮が図れるものである。なお、本実施形態
では実施形態1又は2あるいは5の方法と同時に行うよ
うにしているが、本実施形態の温度制御を単独で行うよ
うにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明は、圧力センサの出力特
性を検査するための検査用治具を恒温槽内に入れ、所定
の検査温度に設定された恒温槽内で、恒温槽内の雰囲気
温度に略等しい温度の空気を検査用治具内に循環させる
ので、検査用治具がその内部からも温度を変化させられ
るため、台数によらずに検査用治具を所定の検査温度に
短時間で設定でき、検査時間の短縮が図れるという効果
がある。
【0034】請求項2の発明は、所定の検査温度よりも
高い温度に設定された第1の恒温槽内の空気と、所定の
検査温度よりも低い温度に設定された第2の恒温槽内の
空気との少なくとも一方を検査温度に応じて恒温槽内に
入れた検査用治具内に循環させるので、検査温度に応じ
て温度を上昇させる場合には第1の恒温槽内の空気を循
環させ、反対に温度を下降させる場合には第2の恒温槽
内の空気を循環させることにより、より短時間で検査用
治具の温度を変化させることができ、検査時間をさらに
短縮することができるという効果がある。
【0035】請求項3の発明は、圧力センサの出力特性
を検査するための検査用治具を恒温槽内に入れ、検査用
治具にヒータを付設し、このヒータを用いて検査用治具
の温度を上昇させるので、検査用治具をヒータで加熱す
ることで台数によらずに検査用治具を所定の検査温度に
短時間で上昇させることができ、検査時間の短縮が図れ
るという効果がある。
【0036】請求項4の発明は、圧力センサの出力特性
を検査するための検査用治具を恒温槽内に入れ、検査用
治具の治具温度並びに検査用治具の周囲温度を温度セン
サにより検出するとともに、検出した治具温度と所定の
検査温度との差分データを求め、求めた差分データに応
じた温度指令を、恒温槽の設定温度として恒温槽に与え
るとともに、与えられた温度指令に基づいて恒温槽内の
雰囲気温度を温度指令に応じた設定温度に近づける制御
を行なう処理と、検査用治具の周囲温度が設定温度に近
づいた時点で、検査温度と治具温度の差分データを求
め、求めた差分データに応じた温度指令を恒温槽に与え
る処理とを繰り返して治具温度を検査温度に近づけるの
で、恒温槽の温度制御をリアルタイムで実行することが
でき、温度制御がスムーズ且つ迅速に行え、その結果、
台数によらずに検査用治具を所定の検査温度に短時間で
設定でき、検査時間の短縮が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を説明するための構成図である。
【図2】同上における検査用治具を示す斜視図である。
【図3】同上を説明するための構成図である。
【図4】実施形態2を説明するための構成図である。
【図5】実施形態3を説明するための説明図である。
【図6】同上を説明するための説明図である。
【図7】実施形態4を説明するための説明図である。
【図8】実施形態5を説明するための説明図である。
【図9】同上を説明するためのフローチャートである。
【図10】同上を説明するための説明図である。
【図11】実施形態6における検査用治具を示す斜視図
である。
【図12】同上を説明するための説明図である。
【図13】同上を説明するための説明図である。
【図14】従来例における検査用治具を示す斜視図であ
る。
【図15】同上を説明するための説明図である。
【図16】同上を説明するための説明図である。
【図17】他の従来例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 圧力センサ 2 検査用治具 2c 導入管 3 恒温槽 6 検査用バルブ 71 ,72 循環バルブ 8 熱交換機 9 循環ポンプ A 循環経路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力センサの出力特性を検査するための
    検査用治具を恒温槽内に入れ、所定の検査温度に設定さ
    れた恒温槽内で、恒温槽内の雰囲気温度に略等しい温度
    の空気を検査用治具内に循環させることを特徴とする圧
    力センサの温度特性検査における温度制御方法。
  2. 【請求項2】 所定の検査温度よりも高い温度に設定さ
    れた第1の恒温槽内の空気と、所定の検査温度よりも低
    い温度に設定された第2の恒温槽内の空気との少なくと
    も一方を検査温度に応じて恒温槽内に入れた検査用治具
    内に循環させることを特徴とする請求項1記載の圧力セ
    ンサの温度特性検査における温度制御方法。
  3. 【請求項3】 圧力センサの出力特性を検査するための
    検査用治具を恒温槽内に入れ、検査用治具にヒータを付
    設し、このヒータを用いて検査用治具の温度を上昇させ
    ることを特徴とする圧力センサの温度特性検査における
    温度制御方法。
  4. 【請求項4】 圧力センサの出力特性を検査するための
    検査用治具を恒温槽内に入れ、検査用治具の治具温度並
    びに検査用治具の周囲温度を温度センサにより検出する
    とともに、検出した治具温度と所定の検査温度との差分
    データを求め、求めた差分データに応じた温度指令を、
    恒温槽の設定温度として恒温槽に与えるとともに、与え
    られた温度指令に基づいて恒温槽内の雰囲気温度を温度
    指令に応じた設定温度に近づける制御を行なう処理と、
    検査用治具の周囲温度が設定温度に近づいた時点で、検
    査温度と治具温度の差分データを求め、求めた差分デー
    タに応じた温度指令を恒温槽に与える処理とを繰り返し
    て治具温度を検査温度に近づけることを特徴とする圧力
    センサの温度特性検査における温度制御方法。
JP33724195A 1995-12-25 1995-12-25 圧力センサの温度特性検査における温度制御方法 Withdrawn JPH09178598A (ja)

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