JPH09175981A - α−アルキルフェネチル変性シリコーン含有化粧料 - Google Patents
α−アルキルフェネチル変性シリコーン含有化粧料Info
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- JPH09175981A JPH09175981A JP34171395A JP34171395A JPH09175981A JP H09175981 A JPH09175981 A JP H09175981A JP 34171395 A JP34171395 A JP 34171395A JP 34171395 A JP34171395 A JP 34171395A JP H09175981 A JPH09175981 A JP H09175981A
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Abstract
ヤを付与する効果を十分に有するとともに、この効果の
持続性を保つための肌や毛髪に対する吸着性を十分に有
し、さらに安全性に優れたシリコーン誘導体含有化粧料
を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるα−アルキ
ルフェネチル変性シリコーンを化粧料に配合する。 【化1】 但し、式(I)中、Rは短鎖長アルキル基を表し、R1
はそれぞれ独立して短鎖長アルキル基、フェニル基また
はアルキルフェニル基を表し、mは50〜2000の、
nは10〜200の整数をそれぞれ表す。
Description
ネチル変性シリコーン含有化粧料に関し、詳しくは、α
−アルキルフェネチル変性シリコーンを含有する、肌や
毛髪に滑らかさやしっとり感、自然なツヤを付与する効
果を持続的に有するとともに、さらに安全性に優れた化
粧料に関する。
しっとり感、自然なツヤを与えるために、各種のシリコ
ーン誘導体が使用されている。これらのシリコーン誘導
体は、炭化水素やエステル油剤に比べ、べたつきが少な
いという利点も有するため、従来より化粧料に汎用され
ている。さらに、化粧料にシリコーン誘導体を配合する
ことで化粧料の撥水性が改善され、肌、毛髪を保護する
能力や化粧持ちを向上させる効果も得られている。
は、被付着物への吸着性が小さいことから、化粧料等に
用いた場合に、摩擦等によって皮膚や毛髪から除去され
易く、上記効果が持続しないという問題があった。ま
た、シリコーン誘導体の中でも、アミノ変性シリコーン
は、皮膚や毛髪への吸着性が比較的高いといわれている
が、一般的なシリコーンが持つ肌や毛髪への滑らかさ付
与という効果は不十分であった。
のシリコーン系化合物等を用い、毛髪に長期間持続性を
有する枝毛防止効果及びツヤ付与効果を有する毛髪処理
剤組成物が開示されている(特開平4−66517号、
特開平4−66518号、特開平4−66519号、特
開平4−112813号、特開平4−112814号、
特開平4−112815号等の各公報参照)が、これら
は、使用するpHが中性でなかったり、酸化剤や還元剤
を必要とするために、毛髪に損傷を及ぼす懸念があっ
た。
や毛髪に滑らかさやしっとり感、自然なツヤを付与する
効果を十分に有するとともに、この効果の持続性を保つ
ための肌や毛髪に対する吸着性を十分に有し、さらに安
全性に優れた化粧料の開発が望まれていた。
らなされたものであり、肌や毛髪に滑らかさやしっとり
感、自然なツヤを付与する効果を十分に有するととも
に、この効果の持続性を保つための肌や毛髪に対する吸
着性を十分に有し、さらに安全性に優れたシリコーン誘
導体含有化粧料を提供することを課題とする。
解決するために各種シリコーン誘導体について効果の持
続性を指標に研究を重ねた結果、ジメチルシリコーン様
の基本構造を有するシリコーンの側鎖にα−アルキルフ
ェネチル基を導入したα−アルキルフェネチル変性シリ
コーンを化粧料に配合することにより、肌や毛髪に滑ら
かさやしっとり感、自然なツヤを付与する効果を十分に
有するとともに、この効果の持続性を保つための肌や毛
髪に対する吸着性を十分に有し、さらに安全性に優れる
化粧料が得られることを見出し本発明を完成させた。
されるα−アルキルフェネチル変性シリコーンを含有す
る化粧料である。
を表し、R1はそれぞれ独立して短鎖長アルキル基、フ
ェニル基またはアルキルフェニル基を表し、mは50〜
2000の、nは10〜200の整数をそれぞれ表す。
が表す短鎖長アルキル基とはともに、炭素数1〜6の、
好ましくは炭素数1〜4の、側鎖を有してもよいアルキ
ル基をいい、R1が表すアルキルフェニル基とは炭素数
1〜6の、好ましくは炭素数1〜4の側鎖を有してもよ
いアルキル基で置換されたフェニル基をいう。
チル変性シリコーンを含有するがこの様なα−アルキル
フェネチル変性シリコーンとして、具体的には、上記一
般式(I)のRがメチル基であるα−メチルフェネチル
変性シリコーンが挙げられる。さらに、本発明の化粧料
が含有する好ましいα−アルキルフェネチル変性シリコ
ーンとしては、分子量が7万〜25万、好ましくは10
万〜20万であり、変性率(上記一般式(I)中のn/
m)が1/20〜1/5、好ましくは1/9〜1/10
であり、25℃における粘度が5000〜250000
cp、好ましくは10000〜50000cpであるα
−アルキルフェネチル変性シリコーンが挙げられる。
アルキルフェネチル変性シリコーンは、通常の製造方
法、例えば、ケイ素原子に結合する水素原子を有する環
状ポリシロキサンに白金触媒を用いてα−アルキルスチ
レンを付加させ、得られる環状α−アルキルフェネチル
変性シロキサンを、またはこれと必要に応じて添加され
るこれ以外の環状シロキサンやシロキサン等と、アルカ
リ触媒下、重合させることにより製造することができ
る。
ネチル変性シリコーンの1種又は2種以上と通常化粧料
が含有する各種任意成分とを原料成分として用いて、通
常の化粧料の製造方法と同様にして製造される。また、
本発明の化粧料の剤型は特に限定されず、通常の皮膚用
や毛髪用の化粧料がとる剤型と同様の剤型として製造す
ることが可能である。
に含有されるシリコーン誘導体がα−アルキルフェネチ
ル基を有することから、皮膚や毛髪に吸着しやすく、洗
浄等でも落ちにくい持続的な、しかも滑らかさや、しっ
とり感、ツヤを付与する効果に優れる被膜を皮膚や毛髪
に形成することが可能である。つまり、本発明の化粧料
は、皮膚や毛髪に長時間にわたって滑らかさやしっとり
感、ツヤを付与する効果を有するものである。
する。まず、本発明の化粧料に含有されるα−アルキル
フェネチル変性シリコーンについて説明する。
チル変性シリコーン 本発明の化粧料が含有するα−アルキルフェネチル変性
シリコーンは、上記一般式(I)で表されるシリコーン
誘導体であり、ジメチルシリコーン様の基本構造を有す
るシリコーンの側鎖にα−アルキルフェネチル基を導入
した構造を有するものである。
フェネチル変性シリコーンの、式中のR及びR1につい
ては、上述した通りであるが、本発明に用いるα−アル
キルフェネチル変性シリコーンとして、好ましくは一般
式(I)中のRがメチル基であるα−メチルフェネチル
変性シリコーンが挙げられる。また、この様なα−メチ
ルフェネチル変性シリコーンのうちでも、一般式(I)
中のR1が短鎖長アルキル基またはフェニル基であるα
−メチルフェネチル変性シリコーンが本発明の化粧料に
おいてはより好ましく、さらに、R1がメチル基である
ことがより好ましい。
アルキルフェネチル変性シリコーンにおいては、分子量
が7万〜25万、好ましくは10万〜20万であり、変
性率(上記一般式(I)中のn/m)が1/20〜1/
5、好ましくは1/9〜1/10であり、25℃におけ
る粘度が5000〜250000cp、好ましくは10
000〜50000cpであることが好ましい。
ネチル変性シリコーンの分子量が7万未満であると、粘
度の低下によりこれを含有する化粧料の吸着性や残存性
が弱まることがあり、また25万を越える分子量のα−
アルキルフェネチル変性シリコーンでは粘度が高くな
り、これを含有する化粧料にベタつき感が発生すること
がある。変性率に関しては、変性率が1/20より小さ
いα−アルキルフェネチル変性シリコーンでは、ジメチ
ルシリコーン等としての性質が強まりゴム質化すると同
時に粘稠性が失われ、これを含有する化粧料の吸着性が
弱まることがある。また、変性率が1/5より大きいα
−アルキルフェネチル変性シリコーンでは、流動性が高
くなりすぎ、これを含有する化粧料の吸着性が弱まるこ
とがある。粘度に関しても、25℃の粘度が5000c
p未満のα−アルキルフェネチル変性シリコーンでは、
これを含有する化粧料の吸着性や残存性が弱まることが
あり、また、25℃の粘度が250000cpを越える
α−アルキルフェネチル変性シリコーンでは、ゴム質化
が起こり粘稠性が失われることから、これを含有する化
粧料の吸着性が弱まることがある。
ルキルフェネチル変性シリコーンは、通常シリコーン誘
導体を製造する方法と同様の方法で製造することができ
る。ここで、α−アルキルフェネチル変性シリコーンの
製造方法を、上記一般式(I)中のR及び全てのR1が
メチル基であるα−メチルフェネチル変性シリコーンを
例として以下の反応式に基づいて説明する。
を、Yは整数をそれぞれ表し、3X+4Yは50〜20
00である。まず、環状ヘプタメチルハイドロジェンテ
トラシロキサン(反応式中の化合物(A))に白金触媒
を仕込み、内温を80℃程度にした後に、α−メチルス
チレン(反応式中の化合物(B))を滴下して付加反応
を行い、反応生成物として環状α−メチルフェネチル変
性シロキサン(反応式中の化合物(C))を含む反応粗
製物を得る。滴下終了後、得られた反応粗製物を90〜
110℃でさらに2時間程度熟成する。熟成終了後、減
圧下で110〜120℃に加熱し、未反応物を除去す
る。これを精製濾過し、環状α−メチルフェネチル変性
シロキサンの精製物を得る。
シロキサン(C)とオクタメチルシクロテトラシロキサ
ンとヘキサメチルジシロキサンを所定量(上記反応式で
はモル比でX:Y:1)仕込み、アルカリ触媒を添加し
て150〜160℃で6時間程度の重合反応を行い、反
応生成物としてα−メチルフェネチル変性シリコーン
(反応式中の化合物(D))を含む反応粗製物を得る。
反応粗製物が含有する触媒を酸等で中和し、減圧下で1
50〜160℃に加熱し、未反応物を除去する。これを
精製濾過し、目的物であるα−メチルフェネチル変性シ
リコーンの精製物を得る。なお、上記反応式中(D)で
表されるα−メチルフェネチル変性シリコーンは、上記
一般式(I)中のR及び全てのR1がメチル基であっ
て、mが3X+4Y、nがXであるα−メチルフェネチ
ル変性シリコーンである。
リコーンの1種又は2種以上を含有する。
ネチル変性シリコーンの含有量は、好ましくは0.05
〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜2重量%であ
る。含有量が0.05重量%未満では、皮膚や毛髪に滑
らかさ、しっとり感、ツヤを付与する効果に乏しいこと
がある。また10重量%を越えると、分離がおきやすい
等、剤型的に安定に配合するのが難しかったり、作製し
た化粧料の粘度が高くなり過ぎて皮膚や毛髪に塗布しに
くいことがある。
ョン、乳液、クリーム、水性ゲル、オイルゲル、軟膏、
アンダーメークアップ、ファンデーション、パウダー、
口紅、アイライナー、ヘアトニック、ヘアオイル、シャ
ンプー、リンス、ポマード、ヘアトリートメント、ヘア
パック、ヘアリキッド、スタイリングフォーム、ヘアス
プレー、枝毛コート剤、ヘアカラー、パーマネントウェ
ーブ剤、ブリーチ剤等の通常、皮膚用や毛髪用の化粧料
として用いられているものが挙げられる。剤型は、特に
限定されるものではない。また、これらの化粧料は、上
記本発明のα−アルキルフェネチル変性シリコーンを配
合する以外は、通常の化粧料と同様の方法で製造するこ
とができる。
フェネチル変性シリコーン以外に、通常化粧料に配合さ
れるオイル、界面活性剤、アルコール類、高分子化合
物、水、その他の成分を用途、剤型、目的等に応じて適
宜配合することができる。
スクワラン、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸
イソプロピル、オリーブ油、ヒマシ油等の液体油;ワセ
リン、固パラ、牛脂、ラノリン、蜜ロウ、鯨ロウ、コレ
ステロール等の半固体〜固体脂;セタノール、ベヘニル
アルコール等の高級アルコール;パルミチン酸、ステア
リン酸等の高級脂肪酸;パーフルオロポリエーテル等の
フッ素系油剤;本発明で用いられる上記α−アルキルフ
ェネチル変性シリコーン以外のシリコーン誘導体等が挙
げられる。
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン(以下、「POE」略す)ソルビタン脂肪酸エステ
ル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテ
ル、POEポリオキシプロピレンアルキルエーテル、POEポ
リオキシプロピレンコポリマー、POEアルキルフェニル
エーテル、POE硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、アル
キルジエタノールアミド等の非イオン性界面活性剤;ア
ルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、POEアルキ
ルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルエ
ーテルリン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸加水分解コ
ラーゲン塩、アミノ酸系陰イオン界面活性剤;スルホコ
ハク酸系界面活性剤、オレフィンスルホン酸塩等の陰イ
オン性界面活性剤;レシチンや酢酸ベタイン系、イミダ
ゾリニウムベタイン系等の両性界面活性剤;塩化アルキ
ルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルア
ンモニウム、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウ
ム等の陽イオン性界面活性剤が挙げられる。
パノール、ベンジルアルコール等の1価のアルコール;
1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコ
ール、ソルビトール等の多価アルコールが挙げられる。
ドン、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、アクリ
ル樹脂アルカノールアミン、酢酸ビニル-クロトン酸共
重合体、メチルビニルエーテル-マレイン酸モノアルキ
ルエステル共重合体、N-メタクリロイルエチルN,N-ジメ
チルアンモニウムα-N-メチルカルボキシベタイン/メタ
クリル酸アルキルエステル共重合体、ジエチル硫酸ビニ
ルピロリドン-N,N'-ジメチルアミノエチルメタクリル酸
共重合体、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリ
ルアンモニウムクロリド、ヒドロキシエチルセルロース
ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエ
ーテル、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチル
セルロース塩、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセル
ロース等が挙げられる。
ノ酸、ヒアルロン酸等の保湿剤;オキシベンゾン、パラ
アミノ安息香酸エステル等の紫外線吸収剤;トコフェロ
ール、ジブチルヒドロキシトルエン等の抗酸化剤;パラ
ベン、フェノキシエタノール等の防腐剤;イソプロピル
メチルフェノール、トリクロロカルバン等の殺菌剤、コ
ラーゲン、ケラチン、絹等のタンパクの加水分解物(例
えば成和化成工業(株)社製加水分解コラーゲン:プロモ
イスW42R);クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH調整
剤、ジンクピリチオン、ピロクトンオラミン等の抗フケ
剤、植物抽出エキス、グリチルリチン酸ジカリウム等の
抗炎症剤;ジメチルエーテル、LPG等の噴射剤;Na
Cl等の無機塩;ジステアリン酸トリエチレングリコー
ル等のパール化剤、キレート剤、色素、香料等が挙げら
れる。
発明の化粧料に配合するα−アルキルフェネチル変性シ
リコーンの製造例を説明する。
6.4gに塩化白金酸0.5gを仕込み、内温を80℃
にした後、α−メチルスチレン50gを滴下して付加反
応を行った。滴下終了後、得られた反応粗製物を100
℃でさらに2時間熟成した。熟成終了後、減圧下で12
0℃に加熱して未反応物を除去し、さらにこれを精製濾
過して環状α−メチルフェネチル変性シロキサン精製物
76gを得た。
ロキサン50gとオクタメチルシクロテトラシロキサン
435gとヘキサメチルジシロキサン30gを仕込み、
触媒として水酸化カリウム1gを添加して150℃で6
時間重合反応を行った。反応粗製物に希塩酸をpHが中
性になるまで加えてこれを中和した後、減圧下で150
℃に加熱し、未反応物を除去した。これを精製濾過しα
−メチルフェネチル変性シリコーンの精製物を得た。
ル変性シリコーンは、上記一般式(I)中のR及び全て
のR1がメチル基である構造を有し、分子量が1750
00、変性率が1/9.3、粘度は18300cp(2
5℃)であった。
6.4gに塩化白金酸0.5gを仕込み、内温を80℃
にした後、α−メチルスチレン50gを滴下して付加反
応を行った。滴下終了後、得られた反応粗製物を100
℃でさらに2時間熟成した。熟成終了後、減圧下で12
0℃に加熱して未反応物を除去し、さらにこれを精製濾
過して環状α−メチルフェネチル変性シロキサン精製物
76gを得た。
ロキサン50gとオクタメチルシクロテトラシロキサン
260gとヘキサメチルジシロキサン30gを仕込み、
触媒として水酸化カリウム1gを添加して150℃で6
時間重合反応を行った。反応粗製物に希塩酸をpHが中
性になるまで加えてこれを中和した後、減圧下で150
℃に加熱し、未反応物を除去した。これを精製濾過しα
−メチルフェネチル変性シリコーンの精製物を得た。
ル変性シリコーンは、分子量47600、変性率1/
5、粘度2300cp(25℃)であった。
コーンの評価>上記、製造例1及び2で得られたα−メ
チルフェネチル変性シリコーン及び表1に示す従来の各
種シリコーン誘導体(カッコ内の数字は25℃での粘度
を示す)を用いて、毛髪への吸着性及び滑らかさの付与
に関する評価を行った。また、製造例1で得られたα−
メチルフェネチル変性シリコーンを用いてヒトパッチテ
ストによる安全性試験を行った。なお、従来のシリコー
ン誘導体として用いたシリコーン誘導体のうち、アミノ
変性シリコーンは、東芝シリコーン(株)製、XF42
−703(アミン当量1700)、エポキシ変性シリコ
ーンは、東芝シリコーン(株)製、XF3965(エポ
キシ当量1000)であった。
ウリル硫酸エーテルナトリウム(LES)の35%水溶
液で洗浄し、40℃で1日乾燥後、20℃、50%湿度
下に1日放置した後、毛束の重量を測定し処理前の重量
(W0)とした。次に、この毛束を製造例1で得られた
α−メチルフェネチル変性シリコーン誘導体10重量
%、デカメチルシクロペンタシロキサン90重量%から
なるヘアエッセンス50gに1時間浸漬した後、毛束に
ついた余分なヘアエッセンスをタオルで軽く拭き取り、
40℃で1日乾燥させた。その後、この毛束を櫛通しし
ながらLESの35%水溶液で3回洗浄し、再び40℃
で1日乾燥し、20℃、50%湿度下で1日放置した
後、処理後の重量(W1)を測定した。また、ブランク
として、上記毛束の処理においてシリコーン誘導体を含
有するヘアエッセンスの処理を行わなかった以外は全て
同様に毛束を処理した時の処理前後の毛束の重量を求
め、それぞれB0(処理前)、B1(処理後)とした。
W1、B0、B1)から、下記式により、シリコーン誘導
体処理したときの重量変化率からブランクの重量変化率
を減じた値を求め、これを吸着率とした。
((B1−B0)/B0)×100 さらに、表1に示す各種シリコーン誘導体について、こ
れを上記α−メチルフェネチル変性シリコーン誘導体の
替わりに含有するヘアエッセンスとし、このヘアエッセ
ンスを用いて上記と同様にして毛束の処理をそれぞれ行
い、処理前後の毛束の重量を測定して吸着率を求めた。
結果を表1に示す。
から、毛髪を5本ずつ採取し、カートテック社製の摩擦
感テスター(KES−SE)で摩擦抵抗値を測定した。
これらの値を用い、下記式より各種シリコーン誘導体で
処理された毛髪の未処理毛に対する滑らかさ上昇率をそ
れぞれ求め評価した。結果を表1に示す。
M0)×100 M0:ブランク測定後(未処理)の毛髪の摩擦抵抗値
(5本の平均値) M1:シリコーン誘導体により処理された毛髪の摩擦抵
抗値(5本の平均値)
の化粧料に配合されるα−アルキルフェネチル変性シリ
コーンは、従来のシリコーン誘導体に比べ、毛髪への吸
着性に優れるとともに、毛髪に滑らかさを付与する働き
にも優れる。
ルフェネチル変性シリコーン誘導体を表2に示す各種濃
度で含有するヘアエッセンスを作製し、また比較のため
にα−メチルフェネチル変性シリコーン誘導体を含有し
ないヘアエッセンスを作製して、ヒトパッチテストによ
る安全性試験を行った。被験者50人の背部に、上記ヘ
アエッセンスの1つの0.05gを塗布したパッチテス
ト用絆創膏を24時間クローズドパッチした。このクロ
ーズドパッチを上記各ヘアエッセンスについて行い、ク
ローズドパッチ終了後、試験部位から検体を除去し、そ
の24時間後及び48時間後に皮膚反応を観察した。各
ヘアエッセンスについて、クローズドパッチ終了から2
4時間後及び48時間後の皮膚観察で本邦パッチテスト
判定基準に従い陽性と判定された人数から陽性率を求め
た。結果を表2の最下欄に示す。
チルフェネチル変性シリコーン誘導体を種々の含有量で
含有するヘアエッセンスのいずれについてもパッチテス
トにおいてヒトに対する刺激性は全く認められず、本発
明の化粧料に配合されるα−アルキルフェネチル変性シ
リコーンは安全性に優れているといえる。
ェネチル変性シリコーンを配合した化粧料の実施例につ
いて説明する。
イルを製造した。また、同様にして上記製造例のα−メ
チルフェネチル変性シリコーンの代わりに従来のシリコ
ーン誘導体を配合した比較例のヘアオイルを製造した。
なお、比較例のヘアオイルに配合したアミノ変性シリコ
ーン、エポキシ変性シリコーンは上記製造例のα−メチ
ルフェネチル変性シリコーンの評価で用いたシリコーン
誘導体と同様のものであった。
した後、撹拌しながら室温まで冷却してシャンプーを製
造した。また、同様にして上記製造例のα−メチルフェ
ネチル変性シリコーンの代わりに従来のシリコーン誘導
体を配合した比較例のシャンプーを製造した。なお、比
較例のシャンプーに配合したアミノ変性シリコーンは、
信越化学(株)製、KF−867(アミン当量170
0)、エポキシ変性シリコーンは、信越化学(株)製、
KF−100T(エポキシ当量4000)であった。
A成分にB成分を撹拌しながら加え、その後、撹拌しな
がら室温まで冷却してヘアリンスを製造した。また、同
様にして上記製造例のα−メチルフェネチル変性シリコ
ーンの代わりに従来のシリコーン誘導体を配合した比較
例のヘアリンスを製造した。なお、比較例のヘアリンス
に配合したアミノ変性シリコーンは、信越化学(株)
製、KF−8005(アミン当量11,000)、メル
カプト変性シリコーンは、信越化学(株)製、X−22
−980(メルカプト基当量1,900)であった。
A成分にB成分を撹拌しながら加え、その後、撹拌しな
がら室温まで冷却し、これにさらにC成分を加え乳化物
を製造した。この乳化物をエアゾール缶に詰め、D成分
のLPGを充填してフォーム状整髪料とした。また、同
様にして上記製造例のα−メチルフェネチル変性シリコ
ーンの代わりに従来のシリコーン誘導体を配合した比較
例のフォーム状整髪料を製造した。なお、比較例の整髪
料に配合したアミノ変性シリコーンは、信越化学(株)
製、KF−8005(アミン当量11,000)、ポリ
エーテル変性シリコーンは、東レ・ダウコーニング社
製、SH3772Cであった。
得た。この溶液をエアゾール缶に詰め、LPGを充填し
てヘアスプレーを製造した。
フェネチル変性シリコーンの代わりに従来のシリコーン
誘導体を配合した比較例のヘアスプレーを製造した。な
お、比較例のヘアスプレーに配合したアミノ変性シリコ
ーンは、信越化学(株)製、KF−8005(アミン当
量11,000)であった。
後、A成分にB成分を撹拌しながら加え、その後、撹拌
しながら室温まで冷却して皮膚用のクリームを製造し
た。
フェネチル変性シリコーンの代わりに従来のシリコーン
誘導体を配合した比較例のクリームを製造した。なお、
比較例のクリームに配合したアミノ変性シリコーンは、
信越化学(株)製、KF−8005(アミン当量11,
000)、エポキシ変性シリコーンは、東芝シリコーン
(株)製、XF3965(エポキシ当量1000)であ
った。
び各比較例で得られた化粧料について滑らかさ、しっと
り感、ツヤの付与効果を評価した。
例、各比較例で得られたヘアオイルの一定量を均一に塗
布した後、LESの35%水溶液で洗浄した。洗浄後、
乾燥した毛束について滑らかさを8人の専門家が5段階
に官能評価した。官能評価の方法は、評点を1〜5の整
数値とし、評点が高い程、滑らかであるとして評価し
た。結果として、8人の評点の平均値を表9に示す。
例、各比較例で得られたシャンプーで洗浄した後、更に
LESの35%水溶液で洗浄した。洗浄後、乾燥した毛
束について滑らかさ、ツヤを8人の専門家が5段階に官
能評価した。官能評価の方法は、評点を1〜5の整数値
とし、評点が高い程、滑らかであるまたはツヤがあると
して評価した。結果として、8人の評点の平均値を表1
0に示す。
例、各比較例で得られたヘアリンスの一定量を均一に塗
布しすすいだ後、LESの35%水溶液で洗浄した。洗
浄後、乾燥した毛束について滑らかさ、ツヤを8人の専
門家が5段階に官能評価した。官能評価の方法は、評点
を1〜5の整数値とし、評点が高い程、滑らかであるま
たはツヤがあるとして評価した。結果として、8人の評
点の平均値を表11に示す。
例、各比較例で得られたフォーム状整髪料の一定量を均
一に塗布し乾燥した後、LESの35%水溶液で洗浄し
た。洗浄後、乾燥した毛束について滑らかさ、ツヤを8
人の専門家が5段階に官能評価した。官能評価の方法
は、評点を1〜5の整数値とし、評点が高い程、滑らか
であるまたはツヤがあるとして評価した。結果として、
8人の評点の平均値を表12に示す。
例、各比較例で得られたヘアスプレーの一定量を均一に
噴霧し乾燥した後、それぞれの毛束について滑らかさ、
ツヤを8人の専門家が5段階に官能評価した。官能評価
の方法は、評点を1〜5の整数値とし、評点が高い程、
滑らかであるまたはツヤがあるとして評価した。その
後、上記毛束をLESの35%水溶液で洗浄した。洗浄
後、乾燥した毛束について滑らかさ、ツヤを上記と同様
に8人の専門家が官能評価した。結果として、8人の評
点の平均値を洗浄前については表13に、洗浄後につい
ては表14に示す。
ムを顔面に塗布してもらい、塗布後の滑らかさ、しっと
り感を5段階に官能評価してもらった。官能評価の方法
は、評点を1〜5の整数値とし、評点が高い程、滑らか
であるまたはしっとり感があるとして評価した。結果と
して10人の評点の平均値を表15に示す。
造例で得られたα−メチルフェネチル変性シリコーンを
配合した本発明の化粧料は、肌や毛髪等の被付着物に滑
らかさやしっとり感、ツヤを付与する効果は、従来のシ
リコーン誘導体を配合した比較例の化粧料に比べて同等
かそれ以上であって、且つその効果の持続性は前記比較
例の化粧料に比べ格段に優れている。
た各試験後の毛束において、毛髪の傷みはなく、本発明
の化粧料が安全性に優れていることが確認された。
やしっとり感、自然なツヤを付与する効果を十分に有す
るとともに、この効果の持続性を保つための肌や毛髪に
対する吸着性を十分に有し、さらに安全性に優れている
ので長期連続使用が可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるα−アルキ
ルフェネチル変性シリコーンを含有する化粧料。 【化1】 但し、式(I)中、Rは短鎖長アルキル基を表し、R1
はそれぞれ独立して短鎖長アルキル基、フェニル基また
はアルキルフェニル基を表し、mは50〜2000の、
nは10〜200の整数をそれぞれ表す。 - 【請求項2】 α−アルキルフェネチル変性シリコーン
が、上記一般式(I)のRをメチル基とするα−メチル
フェネチル変性シリコーンである請求項1記載の化粧
料。 - 【請求項3】 前記α−アルキルフェネチル変性シリコ
ーンの分子量が7万〜25万であり、変性率(上記一般
式(I)中のn/m)が1/20〜1/5であり、25
℃における粘度が5000〜250000cpである請
求項1又は2記載の化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34171395A JP3626806B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | α−アルキルフェネチル変性シリコーン含有化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34171395A JP3626806B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | α−アルキルフェネチル変性シリコーン含有化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09175981A true JPH09175981A (ja) | 1997-07-08 |
JP3626806B2 JP3626806B2 (ja) | 2005-03-09 |
Family
ID=18348208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34171395A Expired - Fee Related JP3626806B2 (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | α−アルキルフェネチル変性シリコーン含有化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3626806B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008050280A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Kao Corp | 水性毛髪化粧料 |
JP2009062324A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Shiseido Co Ltd | 粉末化粧料の製造方法 |
JP2010116419A (ja) * | 1998-11-06 | 2010-05-27 | Momentive Performance Materials Inc | アラルキルシロキサンの使用方法 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP34171395A patent/JP3626806B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010116419A (ja) * | 1998-11-06 | 2010-05-27 | Momentive Performance Materials Inc | アラルキルシロキサンの使用方法 |
JP2008050280A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Kao Corp | 水性毛髪化粧料 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3626806B2 (ja) | 2005-03-09 |
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