JPH09170116A - 芯鞘型熱接着性複合繊維 - Google Patents

芯鞘型熱接着性複合繊維

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JPH09170116A
JPH09170116A JP33145495A JP33145495A JPH09170116A JP H09170116 A JPH09170116 A JP H09170116A JP 33145495 A JP33145495 A JP 33145495A JP 33145495 A JP33145495 A JP 33145495A JP H09170116 A JPH09170116 A JP H09170116A
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JP33145495A
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Hitoshi Tsuruta
仁志 鶴田
Koichi Saito
晃一 斉藤
Shigetoshi Amiya
繁俊 網屋
Kazuhiko Tanaka
和彦 田中
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芯成分と鞘成分との接着性が良好である芯鞘
型熱接着性複合繊維を提供する。 【解決手段】 繊維形成性成分を芯成分とし、接着性成
分を鞘成分とした芯鞘型熱接着性複合繊維であって、芯
成分がポリエステルからなり、鞘成分が実質的に未変性
のポリオレフィンと極性単量体が共重合された変性ポリ
オレフィンよりなる混合物からなり、芯成分と鞘成分と
の引き抜き強力が1.5g以上である熱接着性複合繊
維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芯成分と鞘成分との
接着性が良好である芯鞘型熱接着性複合繊維に関し、と
くに不織布用素材として好適な熱接着性複合繊維に関す
る。
【0002】
【従来の技術】融点の異なる2成分からなる熱接着性複
合繊維は接着剤を用いることなく繊維間の結合が可能で
あるため、接着剤結合による場合のように乾燥を必要と
せず、エネルギ−消費量が少なく経済的であり、またホ
ルマリン等人体に有害な物質の含有を忌避する衛生材料
をはじめ各種の不織布用の繊維素材として今日広く用い
られている。このような繊維素材として、従来、耐熱
性、弾性、機械的強度などの点から芯部にはポリエステ
ル、鞘部に自己融着しやすいポリオレフィンを用いた芯
鞘型複合繊維が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリオ
レフィンはポリエステルに比較し強度が小さく、またポ
リオレフィンとポリエステルとの接着力が弱いため、該
複合繊維の紡糸から不織布の製造までの工程においてポ
リオレフィンの切断、剥離、脱離が生じ、とくにカ−デ
ィング工程において脱離したポリオレフィンが白粉とし
て発生する問題があった。この改善策としてポリオレ
フィンの種類を限定した技術(たとえば特開昭63−9
2722号公報、特開昭64−6160号公報、特開平
1−111016号公報、特開平2−251612号公
報、特開平4−241193号公報など)、ポリオレ
フィンに他の樹脂をブレンドした技術(たとえば特開平
2−139411号公報、特開平2−139416号公
報、特開平2−210052号公報、特開平5−106
116号公報など)、極性基共重合ポリオレフィンを
用いた技術(たとえば特開平61−201025号公
報、特開平1−92415号公報、特開平1−2662
17号公報、特開平2−191721号公報、特開平3
−59113号公報など)が提案されている。しかしな
がら、これらの提案もポリオレフィンの切断、剥離、脱
離などの全ての問題の解決には至っていないのが実情で
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による芯鞘型熱接
着性複合繊維は、芯成分がポリエステルからなり、鞘成
分が実質的に未変性のポリオレフィン90〜99.5重
量%と極性単量体が0.1〜10モル%共重合された変
性ポリオレフィン0.5〜10重量%を含有し、芯成分
と鞘成分との引き抜き強力が1.5g以上である熱接着
性複合繊維である。
【0005】
【発明の実施形態】本発明において、芯成分であるポリ
エステルは200℃以上の融点を有することが好まし
い。融点が200℃未満の場合、該複合繊維を用いて不
織布を製造する際、加熱接着処理に耐えることができ
ず、風合の硬い不織布になる場合がある。かかるポリエ
ステルとしてはポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチ
レンテレフタレ−ト、あるいはこれらのポリエステルに
第3成分を共重合させたポリエステルが好ましい。該第
3成分としてはイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アジ
ピン酸、セバシン酸等の芳香族、脂肪族ジカルボン酸ま
たはこれらの低級アルキルエステルなどの酸成分;ヒド
ロキシ安息香酸、ω−ヒドロキシカプロン酸等のヒドロ
キシカルボン酸;ジエチレングリコ−ル、プロピレング
リコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ト
リメチレングリコ−ル等のグリコ−ル類;ポリアルキレ
ングリコ−ル,ビスヒドロキシフェニルプロパン、ビス
ヒドロキシフェニルスルホン等のジヒドロキシ化合物を
挙げることができる。また得られるポリエステルが実質
的に線状である範囲内でグリセリン、ペンタエリスリト
−ル、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸
等の多官能成分を共重合させてもさしつかえない。
【0006】また、該ポリエステルの極限粘度は0.5
0〜1.1が好ましく、0.55〜0.70、とくに
0.55〜0.65であることが好ましい。かかる極限
粘度が小さすぎると複合繊維強度が不十分であり、該複
合繊維をバインダ−繊維とする不織布が耐圧縮性に劣
り、風合に問題が生じる場合がある。一方、かかる極限
粘度が大きすぎると複合繊維の紡糸時のポリマ−の流動
性が悪く、溶融粘度を高くする必要があり、このためポ
リマ−の熱分解や熱劣化が生じる場合がある。なお、該
極限粘度とは、紡糸後の繊維の芯成分であるポリエステ
ルの極限粘度である。紡糸時に熱分解または、加水分解
等で重合度低下が生じる場合は、その分を見込んだやや
高目の重合度のポリエステルを用いて繊維化しなければ
ならない事は言うまでもないことである。
【0007】本発明において鞘成分を構成する未変性ポ
リオレフィンとは、具体的にはカルボキシル基、水酸
基、エステル基、エポキシ基等の極性基を有しないポリ
オレフィンであって、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1等のα−オレフィンを主成分としたポ
リマ−、エチレン−プロピレン等の共重合体を挙げるこ
とができる。
【0008】かかる未変性ポリオレフィンのメルトイン
デックスは5〜50g/10分、とくに5〜30g/分
であることが好ましい。該メルトインデックスが小さす
ぎる場合は複合繊維の紡糸の際、ポリマ−導管内での圧
損が大きくなって、安定の紡糸することができにくい。
一方、該メルトインデックスが大きすぎるとポリマ−の
流動性は良好であるものの、断糸が多発する傾向にあ
る。
【0009】上記鞘成分を構成する変性ポリオレフィン
とはエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1
等のα−オレフィンと極性単量体との共重合体であっ
て、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共
重合体のいずれであってもよい。該極性単量体の共重合
量は0.1〜10モル%であり、1〜5モル%であるこ
とが好ましい。該共重合量が0.1モル%未満の場合に
は複合繊維の鞘成分と芯成分であるポリエステルとの接
着性が不良で、鞘成分の剥離、脱離が生じる。一方、該
共重合量が10モル%を越えると複合繊維の溶融紡糸時
に鞘成分ポリマ−のゲル化が生じ、溶融粘度が徐々に増
大し安定な紡糸ができなくなる。
【0010】かかる変性ポリオレフィンのメルトインデ
ックスは0.1〜50g/10分、とくに0.5〜20
g/10分であることが好ましい。該メルトインデック
スがこの範囲外の場合には芯成分と鞘成分との界面剥離
が激しくなり、不織布の製造工程において問題となる場
合が多い。そして、かかる変性ポリオレフィンのメルト
インデックスは上述の未変性ポリオレフィンのメルトイ
ンデックスよりも小さいほうが好ましく、その差は5g
/10分以上であることが好ましい。このようにするこ
とによって芯成分と鞘成分との界面剥離が抑制され、カ
−ディング工程における白粉の発生が減少する。
【0011】上述の極性単量体としてはアクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸
あるいはこれらのエステル、酸無水物等、グリシジルメ
タクリレ−ト、グリシジルアクリレ−ト等グリシジルエ
−テル基を有するエポキシ化合物を挙げることができ、
共重合する単量体は1種類のみならず、2種類以上でも
よい。中でも芯成分と鞘成分との界面剥離の低減の点で
エポキシ化合物が好ましい。
【0012】極性単量体としてエポキシ化合物を用いる
場合、変性ポリオレフィン中のエポキシ当量は0.00
35〜0.45当量/100gであることが好ましい。
該エポキシ当量がこの範囲外の場合には安定な紡糸がで
きにくかったり、芯成分と鞘成分との接着性が不良とな
る場合があり、好ましくない。
【0013】上述した未変性ポリオレフィンと変性ポリ
オレフィンとの配合割合は90/10〜99.5/0.
5(重量比)、好ましくは95/5〜99/1である。
変性ポリオレフィンの配合量が10重量%を越えると、
鞘成分ポリマ−の結晶配向度が低下するとともに、溶融
紡糸時にゲル化が生じ、安定に複合繊維の紡糸ができに
くくなる。一方、0.5重量%未満の場合、芯成分と鞘
成分との接着力が弱く、製綿時の工程安定性が低下する
場合がある。そして、鞘成分である未変性ポリオレフィ
ンと変性ポリオレフィンとの混合物(以下、単に鞘成分
ポリマ−と称する場合がある。)のメルトインデックス
は5〜50g/10分、とくに5〜30g/分であるこ
とが好ましい。該メルトインデックスが該範囲外の場合
には複合繊維としての紡糸性が不良となったり、延伸等
の後工程が不良となる場合があり好ましくない。該鞘成
分のメルトインデックスとは、紡糸後の繊維の鞘成分を
構成するポリマ−のメルトインデックスである。紡糸時
に熱分解等で重合度低下が生じる場合は、その分を見込
んだやや高目の重合度のポリマ−を用いて繊維化しなけ
ればならない事は言うまでもないことである。
【0014】また、本発明の複合繊維の鞘成分ポリマ−
は結晶配向度が60%以上、特に65%以上であること
が好ましい。該結晶配向度が小さすぎると、鞘部の機械
的強度が不十分で、製綿工程において鞘成分が容易に切
断、脱離する。このような結晶配向度を有する複合繊維
は、芯成分ポリマ−および鞘成分ポリマ−の吐出量、延
伸条件を適宜設定することにより得られる。
【0015】本発明においては同心芯鞘型複合繊維を主
たる対象にしているが、偏心芯鞘型をも含むものであ
る。芯成分と鞘成分との複合割合は、紡糸性、延伸性、
繊維の機械的強度、熱的性能から芯成分/鞘成分=30
/70〜70/30、とくに40/60〜60/40で
あることが好ましい。芯成分が多くなると鞘成分である
接着性成分が少なくなって不織布の接着強力が低下する
場合があり、逆に鞘成分が多くなると芯成分が少なくな
り、不織布の機械的強度に問題が生じてくる。また、本
発明の複合繊維の断面形状、芯成分の断面形状はとくに
限定するものではなく、芯部と鞘部との接触面積を増大
させるために芯部を異形にすることも可能である。さら
に本発明の複合繊維の単繊維繊度は0.5〜20デニ−
ルが好ましく、中空繊維であってもよい。
【0016】本発明の芯鞘型熱接着性複合繊維を得るに
は、従来公知の複合紡糸口金を用い、複合紡糸すればよ
い。この場合、未変性ポリオレフィンと変性ポリオレフ
ィンは予め溶融紡糸前に両者をブレンドしていてもよ
く、溶融紡糸時に両者をブレンドしてもよい。また溶融
紡糸時の鞘成分の溶融温度はゲル化防止、紡糸調子の向
上のために150〜280℃が好ましく、180〜25
0℃がより好ましい。一方芯成分の溶融温度は(芯成分
の融点+20)〜(芯成分の融点+50)℃が紡糸調子
の向上のために望ましい。それぞれのポリマ−は異なる
温度で別々に導管内を輸送され、パック内で紡糸直前に
複合されることが紡糸調子向上のために好ましい。紡糸
温度は芯成分の紡糸に適する温度が好ましく、通常26
0〜290℃の範囲であればよい。吐出された糸状は口
金直下でより急速冷却することが膠着防止、紡糸調子向
上のためには好ましい。紡糸速度は350〜3000m
/分の範囲が紡糸調子の点から好ましい。
【0017】このようにして得られた未延伸糸は1万〜
300万デニ−ルのトウにした後、60〜95℃の温度
で2.0〜4.5倍の延伸倍率で延伸され、ついで押し
込みクリンパ−で捲縮を付与した後、必要に応じて熱処
理、切断してステ−プルファイバ−とされる。
【0018】このようにして得られた複合繊維の芯成分
と鞘成分の引き抜き強力は1.5g以上であり、製綿工
程におけるカ−ディングでも鞘成分ポリマ−の剥離、脱
離がなく、風合に優れた不織布を得ることができる。該
不織布は湿式不織布でも乾式不織布であってもよい。
【0019】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
るが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもの
ではない。なお、実施例中の各測定値は以下の方法によ
り測定した値である。 (1)ポリエステルの極限粘度(〔η〕dl/g) フェノ−ル/テトラクロロエタン(等重量比)に溶解
し、30℃で測定した。 (2)ポリオレフィンのメルトインデックス ASTM D 1238に準拠し、190℃、2.16
kgで測定した。 (3)極性単量体のエポキシ当量1 H−NMR測定によりエポキシ基に由来するピ−クの
積分強度から求めた。 (4)鞘成分ポリマ−の結晶配向度(%) 理学電機製の回転対陰極X線発生装置(RU−300)
を用い、2θ=21°で半価幅[H]から以下の式によ
り算術して求めた。 結晶配向度(%)={(180−[H])/180}×
100 (5)紡糸性・延伸性の評価基準 ○:断糸が殆ど発生せず安定して紡糸ができた。 △:時々断糸が発生したが紡糸は可能であった。 ×:断糸が多発し、紡糸が不可能であった。
【0020】(6)カ−ド通過性の評価基準 原綿をロ−ラカ−ドに通してウエッブを作成する際、 ○:カ−ド通過性良好 △:なんとか通過 ×:針布等の巻き付いて通過しない の基準で判定した。 (7)カ−ド通過時の白粉発生の評価基準 ミニチュアカ−ド試験機に試料の複合繊維100gを1
0回通過させた後、任意に100本の繊維を抜き取り、
完全に芯部と鞘部が剥離しているものを剥離大、鞘部が
一部剥離しているものを剥離小としてそれぞれの本数を
白粉発生量の代替とした。 (8)引き抜き強力(g) ピンセットを用いて複合繊維の鞘部を取り除き芯部を数
cm露出させ、芯部の露出開始点から約1cmの長さの露出
芯部を確保してその両側をそれぞれ粘着テープで挟むよ
うにして貼り、粘着テープで挟まれた芯鞘部の長さは1
mmにカットする。この1mmの芯鞘部は、数mm幅の溝を有
する台紙の溝部内に固定される。次いで、露出芯部を挟
むようにして貼り付けられた粘着テープ部と芯鞘部が固
定された台紙部をそれぞれファイバークランプで挟持
し、島津製作所社製 引張試験機(オートグラフ5KN
D)を用い、引っ張り速度2mm/分、20℃、65RH
%下で、1mmの芯鞘部の芯部が鞘部から引き抜かれる時
点の強度を測定した。 (9)風合 カット長さ51mmの熱接着性短繊維とポリエチレンテ
レフタレ−トからなるステ−プルファイバ−とを重量比
で50/50になるように混綿し、カ−ディング後、熱
風循環タイプの熱処理機にて150℃で2分間熱処理し
目付30g/cm2 の接着ウエッブを作製し、得られた
不織布の触感を5人のパネラ−が判定した ◎:全員がとくに良好と判定 ○:全員が良好と判定 △:3〜4人が良好と判定 ×:3人以上は不良と判定
【0021】実施例1 芯成分として〔η〕=0.63のポリエチレンテレフタ
レ−トを用い290℃で溶融し、鞘成分としてメルトイ
ンデックス20g/10分のポリエチレンとグリシジル
メタクリレ−トが2.5モル%共重合された変性ポリエ
チレン(メルトインデックス3g/10分)とが99/
1(重量比)で混合されたブレンド物(メルトインデッ
クス20g/10分)を260℃で溶融し、孔数100
0孔を有する芯鞘型複合紡糸口金で用い、芯/鞘複合比
=50/50(重量比)、紡糸温度300℃で紡糸し、
紡糸速度1000m/分で巻き取った。ついで得られた
未延伸糸を180万デニ−ルのトウにした後、90℃の
温水にて3倍に延伸し、単繊維繊度3デニ−ルの延伸糸
とした。この延伸糸をスタッフィングボックス型捲縮機
で捲縮を付与した後、100℃で弛緩熱処理を施してか
ら51mmの繊維長に切断し、熱接着型複合繊維とし
た。かかる繊維の評価を行い表1に示す。また該繊維を
用いて得られる不織布の風合を評価し結果を表1に示
す。
【0022】実施例2〜4 芯成分および鞘成分として表1に示した種々の素材を組
み合わせて使用し、実施例1に準じた方法で複合繊維と
なし、不織布を得た。複合繊維および不織布の評価を行
い、結果を表1に示す。
【0023】比較例1 実施例1において、鞘成分として変性ポリエチレンを混
合しなかった以外は実施例1と同様に行った。得られた
複合繊維は芯成分と鞘成分との剥離が激しく、カ−ド通
過時の白粉発生量も多いものであった。
【0024】比較例2 実施例1において、変性ポリエチレンの混合割合を変え
た以外は実施例1と同様に行った。得られた複合繊維は
鞘成分ポリマ−中の変性ポリエチレンの含有量が多いた
め、紡糸・延伸時にゲルが発生し、満足な繊維を得るこ
とができなかった。
【0025】比較例3〜5 芯成分および鞘成分として表1に示した種々の素材を組
み合わせて使用し、実施例1に準じた方法で複合繊維と
なし、不織布を得た。比較例3においては変性ポリエチ
レンに共重合されたメチルアクリレ−トの共重合量が多
すぎるため、紡糸時にゲルが発生し、紡糸を行うことが
できなかった。また、比較例4においては逆に変性ポリ
エチレンに共重合されたグリシジルメタクリレ−トの共
重合量が少なすぎたので芯成分と鞘成分との接着性が不
良で、カ−ド通過時に白粉が発生し、芯成分と鞘成分の
引き抜き強力も小さいものであった。さらに、比較例5
においては変性ポリエチレンの鞘成分ポリマ−への含有
量が少なすぎたので芯成分と鞘成分との接着性が不良
で、カ−ド通過時に白粉が発生し、芯成分と鞘成分の引
き抜き強力も小さいものであった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、芯部と鞘部の接着力が
向上した複合繊維であって、鞘部の剥離、脱離等が低減
され、工程通過性の良好な熱接着型複合繊維が提供され
る。またかかる複合繊維を用いた不織布は風合や耐圧縮
性に優れており、紙おむつなどの衛生材料、メディカル
用材料などに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 和彦 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維形成性成分を芯成分とし、接着性成分
    を鞘成分とした芯鞘型熱接着性複合繊維であって、芯成
    分がポリエステルからなり、鞘成分が実質的に未変性の
    ポリオレフィン90〜99.5重量%と極性単量体が
    0.1〜10モル%共重合された変性ポリオレフィン
    0.5〜10重量%を含有し、芯成分と鞘成分との引き
    抜き強力が1.5g以上である熱接着性複合繊維。
  2. 【請求項2】鞘成分ポリマ−の結晶配向度が60%以上
    であることを特徴とする請求項1記載の熱接着性複合繊
    維。
JP33145495A 1995-12-20 1995-12-20 芯鞘型熱接着性複合繊維 Pending JPH09170116A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8147956B2 (en) * 2007-10-19 2012-04-03 Es Fiber Visions Co., Ltd. Hot-melt adhesive polyester conjugate fiber

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8147956B2 (en) * 2007-10-19 2012-04-03 Es Fiber Visions Co., Ltd. Hot-melt adhesive polyester conjugate fiber

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