JPH09169807A - 非水ディスパージョン型樹脂およびそれを用いる塗料用樹脂組成物 - Google Patents

非水ディスパージョン型樹脂およびそれを用いる塗料用樹脂組成物

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JPH09169807A
JPH09169807A JP7330302A JP33030295A JPH09169807A JP H09169807 A JPH09169807 A JP H09169807A JP 7330302 A JP7330302 A JP 7330302A JP 33030295 A JP33030295 A JP 33030295A JP H09169807 A JPH09169807 A JP H09169807A
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JP
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group
polymer
monomers
vinyl
weight
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Application number
JP7330302A
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English (en)
Inventor
Koji Tokunaga
幸次 徳永
Katsumi Ota
克己 太田
Hajime Kumada
肇 熊田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 それ自体が、低粘度物で、しかも、塗装時に
タレにくく、旧塗膜(既設塗膜)を侵さないという、さ
らには、とりわけ、耐候性などにも優れるという、極め
て実用性の高い、それぞれ、非水ディスパージョン型樹
脂ならびに該樹脂を用いる塗料用樹脂組成物を提供する
にある。 【解決手段】 基本となる、それぞれ、分散安定剤たる
ビニル系重合体と、分散粒子たるビニル系重合体との双
方が、特定の官能基を有するシリコーン化合物で以て変
性されているという、こうした特定の形の、分散安定剤
と分散粒子とを用いて得られるものであり、したがっ
て、上記した、これらの諸官能基の間での、種々の反応
を通しての、そうした輻輳した、諸々の相乗作用で以
て、叙上のような卓越した効果を、最大限に発現すると
いうものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水ディスパージ
ョン型樹脂の、新規にして有用なる製造方法、ならびに
該樹脂を必須の皮膜形成成分として含有することから成
る、新規にして有用なる塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】さらに詳細には、本発明は、分散粒子およ
び分散安定剤の双方が、シリコーン化合物で以て変性さ
れた形の、特定の非水ディスパージョン型樹脂と、該樹
脂を用いることから成る塗料用樹脂組成物とに関する
が、これらの樹脂ならびに塗料用樹脂組成物は、共に、
とりわけ、塗膜の耐候性などに優れているものであると
いう処から、
【0003】特に、建築外装用塗料などとしても有用で
あるし、自動車補修用塗料または焼き付け用塗料などと
しても亦、有用であり、従来型の有機溶剤類を使用した
ものとは異なって、旧塗膜(既設塗膜)に対する影響も
少ないという、極めて実用性の高い、それぞれ、非水デ
ィスパージョン型樹脂と、該樹脂を用いる塗料用樹脂組
成物とに関する。
【0004】しかも、従来型の、有機溶剤類を使用した
系のものと比較しても、勝るとも劣らない塗膜諸性能を
有する、塗料用の非水ディスパージョン型樹脂ならびに
該非水ディスパージョン型樹脂を含有することから成る
塗料用樹脂組成物に関する。
【0005】
【従来の技術】非水ディスパージョン型樹脂は、建築内
外装用、金属用あるいは自動車などのバインダーとして
利用されているものではあるが、溶剤中に、分散粒子を
安定的に形成させるというためには、とりわけ耐候性
の、余り良好でない、酢酸ビニルのようなビニル系モノ
マー類や、(メタ)アクリル酸メチルエステルや(メ
タ)アクリル酸エチルエステルのような、(メタ)アク
リル酸の低級アルキルエステル類を、比較的、多量に使
用せざるを得ないという処から、樹脂設計上における自
由度には、自ずと制限があって、分散粒子を必要としな
い、設計自由度の高い溶剤溶解型樹脂に比して、とりわ
け、耐候性などの面で以て、劣るという傾向にある。
【0006】また、近年は、環境問題に対する意識の高
まりや、悪臭防止法の改正と共に、有機溶剤や未反応モ
ノマー類などに起因する臭気に対する苦情が増大化する
という傾向にあって、こうした問題についても、その対
応・対処が急務となってはいるが、こうした問題の解決
手段の一つとして、本発明者らは、すでに、特開平6−
184490号公報に開示されているような、一つの技
術を提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来型技
術にあっては、非水ディスパージョン型樹脂に対して、
充分なる耐候性などを付与せしめ得たというようなもの
は、未だに、開発されてはいないというのが、実状であ
る。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、非水ディスパージョン型樹脂の、
とりわけ、耐候性などの改善化の実現であり、得られた
樹脂を使用して得られる、とりわけ、耐候性などにも優
れるし、加えて、旧塗膜に対する影響も少ないし、さら
には、塗膜諸性能もまた、従来の溶剤類を使用した形の
ものと変わらないというような、極めて実用性の高い非
水ディスパージョン型樹脂ならびに該樹脂を用いて得ら
れる塗料用樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述したような発明が解決しようとする課題に照準を合
わせて、鋭意、検討を重ねた結果、有機溶剤に溶解しな
いような重合体(A)と、有機溶剤に溶解する重合体
(B)との双方に対して、それぞれの必須成分として
の、シリコーン化合物を用いて、変性(化)せしめると
いうことにより、非水ディスパージョン型樹脂の、とり
わけ、耐候性などが改善化し得るということを見出すに
及んで、ここに、本発明を完成させるに到った。
【0010】すなわち、本発明は、基本的には、ビニル
系単量体類(ビニル系モノマー類)は溶解せしめるが、
該モノマー類の共重合体(A)は溶解せしめないという
特定の有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解する重合体
(B)の存在下に、該ビニル系モノマー類を共重合せし
めることによって、安定なる非水ディスパージョンであ
って、該重合体(A)および該重合体(B)中に、その
必須成分としてのシリコーン化合物を含有せしめること
から成るか、
【0011】さらに詳細には、上記した、それぞれ、重
合体(A)および重合体(B)中に、共に、上記シリコ
ーン化合物を、約1〜約60重量%なる範囲内という特
定の割合で以て含有せしめることから成るという、非水
ディスパージョン型樹脂を提供しようとするものである
し、
【0012】そして、具体的には、それぞれ、たとえ
ば、上記したシリコーン化合物が、次のような一般式
[I]
【0013】
【化7】
【0014】で示される、水酸基、カルボキシル基、エ
ポキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびアシ
ルオキシ基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の
官能基または共重合性不飽和二重結合を、一分子中に少
なくとも1個以上、含有するという特定のオルガノポリ
シロキサンであることから成る、非水ディスパージョン
型樹脂をも提供しようとするものであるし、
【0015】あるいは亦、一層、詳細に言うならば、上
記したシリコーン化合物が、前掲したような一般式
[I]で示される、水酸基、カルボキシル基、エポキシ
基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびアシルオキ
シ基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能基
または共重合性不飽和二重結合を、一分子中に少なくと
も1個以上、含有するという特定のオルガノポリシロキ
サンであることから成り、しかも、当該シリコーン化合
物が、約1〜約60重量%なる範囲内で以て含有されて
いることから成る、非水ディスパージョン型樹脂をも提
供しようとするものである。
【0016】さらには、本発明は、具体的には、たとえ
ば、ビニル系単量体類は溶解せしめるが、該単量体類よ
りなるビニル系重合体(A)は溶解せしめないというよ
うな特定の有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解し得る重合
体(B)の存在下において、ビニル系単量体類を共重合
せしめることによって得られる、安定な非水ディスパー
ジョン型樹脂を用いる塗料用樹脂組成物において、上記
したビニル系単量体の重合体(A)と、上記した重合体
(B)とが、共に、シリコーン化合物で以て変性されて
いるものであることから成る、斬新なる塗料用樹脂組成
物をも提供しようとするものであるし、
【0017】あるいは、上記した、それぞれ、重合体
(A)および重合体(B)中に、共に、上記シリコーン
化合物を、約1〜約60重量%なる範囲内という特定の
割合で以て含有せしめることから成る、塗料用樹脂組成
物をも提供しようとするものであるし、
【0018】加えて、本発明は、具体的には、たとえ
ば、前記した重合体(A)に対する、前記した重合体
(B)の使用割合が、重合体(B)/重合体(A)なる
固形分重量部比で以て、約10〜約90/約90〜約1
0なる範囲内であるといういうな特定の塗料用樹脂組成
物をも提供しようとするものであるし、
【0019】加えて亦、前記した有機溶剤に対する、当
該塗料用樹脂組成物中に残存する未反応単量体類(モノ
マー類)の含有率が、該有機溶剤を基準として、3重量
%以上であるというような特別の場合において、此の未
反応モノマー類を、3重量%未満となるまで留去せしめ
ることによって、低減化されているものであるという特
定の塗料用樹脂組成物をも提供しようとするものであ
る。
【0020】そして更には、上述して来たような種々の
形の非水ディスパージョン型樹脂に対して、それぞれ、
硬化促進剤としての、たとえば、ドライヤー類を配合せ
しめた形の特定の塗料用樹脂組成物をも提供しようとす
るものであるし、
【0021】硬化促進剤としての、たとえば、金属アル
コキシド類、金属アシレート類または金属キレート類を
配合せしめた形の特定の塗料用樹脂組成物をも提供しよ
うとするものであるし、
【0022】そして更には亦、上述して来たような種々
の形の非水ディスパージョン型樹脂に対して、それぞ
れ、硬化剤としてのポリイソシアネート化合物を配合せ
しめた形の特定の塗料用樹脂組成物をも、あるいは硬化
剤としてのアミノ樹脂類を配合せしめた形の特定の塗料
用樹脂組成物をも提供しようとするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】そして、本発明は、それぞれ、ま
ず、ビニル系単量体類は溶解せしめるが、該単量体類よ
りなるビニル系重合体(A)は溶解せしめないという特
定の有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解し得る重合体
(B)の存在下において、ビニル系単量体類を共重合せ
しめることによって、安定なる非水ディスパージョン型
樹脂であって、上記したビニル系単量体の重合体(A)
と、上記した重合体(B)とが、共に、シリコーン化合
物で以て変性されていることから成る、斬新なる非水デ
ィスパージョン型樹脂を請求しているものであるし、
【0024】次いで、ビニル系単量体類は溶解せしめる
が、該単量体類よりなるビニル系重合体(A)は溶解せ
しめないという特定の有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解
し得る重合体(B)の存在下において、ビニル系単量体
類を共重合せしめることによって、安定なる非水ディス
パージョン型樹脂であって、上記したビニル系単量体の
重合体(A)と、上記した重合体(B)とが、共に、シ
リコーン化合物で以て変性されており、しかも、此のシ
リコーン化合物を、約1〜約60重量%なる範囲内で含
有していることから成る、斬新なる非水ディスパージョ
ン型樹脂をも請求しているものであるし、
【0025】また、此のシリコーン化合物が、前掲した
ような一般式[I]で示される、水酸基、カルボキシル
基、エポキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基およ
びアシルオキシ基よりなる群から選ばれる、少なくとも
1種の官能基または共重合性不飽和二重結合を、一分子
中に少なくとも1個、有するという特定のオルガノポリ
シロキサンであることから成る特定の非水ディスパージ
ョン型樹脂、
【0026】または此のシリコーン化合物が、前掲の一
般式[I]で示されるという特定のオルガノポリシロキ
サンと、該オルガノポリシロキサン中に含有される官能
基と反応性を有する官能基と、共重合性不飽和二重結合
とを併有する化合物との反応生成物であるというような
形の、特定の非水ディスパージョン型樹脂をも請求して
いるものであるし、
【0027】上記した、有機溶剤に溶解する単量体類よ
りなり、しかも、上記した、該有機溶剤に溶解しないビ
ニル系重合体(A)が、該重合体(A)を変性するシリ
コーン化合物の約1〜約60重量%と、該重合体(A)
を形成する、共重合性不飽和二重結合を有するモノマー
類の約40〜約99重量%とから構成されるものであ
り、しかも、これらの各モノマー類の合計が100重量
%となるように用いているものであるというような形
の、特定の非水ディスパージョン型樹脂をも請求してい
るものであるし、
【0028】上記した有機溶剤に溶解する重合体(B)
が、該重合体(B)を変性するシリコーン化合物の約1
〜約60重量%と、該重合体(B)を形成する、共重合
性不飽和二重結合を有する単量体類の約40〜約99重
量%とから構成されるものであり、しかも、これらの各
モノマー類の合計が100重量%となるように用いてい
るものであるというような形の、特定の非水ディスパー
ジョン型樹脂をも請求しているものであるし、
【0029】上記した、有機溶剤に溶解する単量体類よ
りなり、しかも、該有機溶剤に溶解しないビニル系重合
体(A)が、該重合体(A)を形成する、共重合性不飽
和二重結合を有するモノマー類としての、炭素数が1ま
たは2なるアルキル基側鎖を有する(メタ)アクリル酸
エステル類、(メタ)アクリル酸を除く、α,β−エチ
レン性不飽和(ポリ)カルボン酸のエステル類および/
または酢酸ビニルを、主成分として用いて得られるもの
であるというような形の、特定の非水ディスパージョン
型樹脂;
【0030】つまり、該有機溶剤に溶解しない重合体
(A)が、該重合体(A)を形成するビニル系モノマー
類の主成分としての、炭素数が1〜2なるアルキル基側
鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)ア
クリル酸を除く、α,β−エチレン性不飽和(ポリ)カ
ルボン酸のエステル類および/または酢酸ビニルを用い
て得られるものであるというような形の、特定の非水デ
ィスパージョン型樹脂をも請求しているものであるし、
【0031】上記した、有機溶剤に溶解する重合体
(B)が、該重合体(B)を形成する、共重合性不飽和
二重結合を有するモノマー類としての、炭素数が3以上
なるアルキル側鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル
および/またはアルキル側鎖を有するスチレン系モノマ
ー類を、少なくとも、約20重量%以上、含有するビニ
ル系モノマー類を用いて得られるものであるというよう
な形の、特定の非水ディスパージョン型樹脂をも請求し
ているものであるし、
【0032】上記した、有機溶剤に溶解する重合体
(B)が、該重合体(B)を形成する、炭素数が3以上
なるアルキル側鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル
(b−1)および/またはアルキル基側鎖を有するスチ
レン系モノマー類(b−2)の約20〜約98重量%
と、共重合性不飽和二重結合含有樹脂(b−3)の0〜
約80重量%と、上記した、(b−1)および(b−
2)なる各モノマー類と共重合可能なる其の他のビニル
系モノマー類(b−4)の2〜80重量%とからなり、
しかも、これらの各モノマー類の合計が100重量%と
なるように選択されたビニル系モノマー混合物の約30
〜約99重量%と、前掲したような一般式[I]で示さ
れるシリコーン化合物の約1〜約70重量%とから構成
されるものであるというような形の、特定の非水ディス
パージョン型樹脂をも請求しているものであるし、
【0033】上記した、有機溶剤に溶解する重合体
(B)が、少なくとも50%なる油長を有する油変性ア
ルキド樹脂であって、しかも、前掲したような一般式
[I]で示されるシリコーン化合物で変性されており、
しかも、該該油変性アルキドの約40〜約90重量%
と、該シリコーン化合物の約1〜約40重量%とから構
成されるものであるというような形の、特定の非水ディ
スパージョン型樹脂をも請求しているものであるし、
【0034】つまり、上記した、有機溶剤に溶解する重
合体(B)が、少なくとも50%なる油長を有する油変
性アルキド樹脂であって、しかも、前掲したような一般
式[I]で示されるシリコーン化合物で変性されてお
り、しかも、その変性量が、重量部比で以て、油変性ア
ルキド樹脂/シリコーン化合物=約40〜約99/約1
〜約60なる範囲内であるというような形の、特定の非
水ディスパージョン型樹脂をも請求しているものである
し、
【0035】上記した、有機溶剤に溶解する単量体類よ
りなり、しかも、該有機溶剤に溶解しないビニル系重合
体(A)に対する、該有機溶剤に溶解する重合体(B)
の組成比が、重合体(B)/重合体(A)なる固形分重
量部比で以て、約10〜約90/約90〜約10なる範
囲内であるような形の、特定の非水ディスパージョン型
樹脂をも請求しているものであるし、
【0036】そして、本発明は、それぞれ、まず、ビニ
ル系単量体類は溶解せしめるが、該単量体類よりなるビ
ニル系重合体(A)は溶解せしめないという特定の有機
溶剤中で、該有機溶剤に溶解し得る重合体(B)の存在
下において、ビニル系単量体類を共重合せしめることに
よって、安定なる非水ディスパージョン型樹脂を用いる
塗料用樹脂組成物において、上記したビニル系単量体の
重合体(A)と、上記した重合体(B)とが、共に、シ
リコーン化合物で以て変性されていることから成る、斬
新なる塗料用樹脂組成物を請求しているものであるし、
【0037】次いで、ビニル系単量体類は溶解せしめる
が、該単量体類よりなるビニル系重合体(A)は溶解せ
しめないという特定の有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解
し得る重合体(B)の存在下において、ビニル系単量体
類を共重合せしめることによって、安定なる非水ディス
パージョン型樹脂を用いる塗料用樹脂組成物において、
上記したビニル系単量体の重合体(A)と、上記した重
合体(B)とが、共に、シリコーン化合物で以て変性さ
れており、しかも、此のシリコーン化合物を、約1〜約
60重量%なる範囲内で含有していることから成る、斬
新なる塗料用樹脂組成物をも請求しているものである
し、
【0038】上記したシリコーン化合物が、前掲したよ
うな一般式[I]で以て示される、水酸基、カルボキシ
ル基、エポキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基お
よびアシルオキシ基よりなる群から選ばれる、少なくと
も1種の、官能基または共重合性不飽和二重結合を、一
分子中に少なくとも1個、有するオルガノポリシロキサ
ンであるというような形の、特定の塗料用樹脂組成物を
も請求しているものであるし、
【0039】上記したシリコーン化合物が、前掲したよ
うな一般式[I]で以て示される、水酸基、カルボキシ
ル基、エポキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基お
よびアシルオキシ基よりなる群から選ばれる、少なくと
も1種の、官能基または共重合性不飽和二重結合を、一
分子中に少なくとも1個、有するオルガノポリシロキサ
ンと、該オルガノポリシロキサン中に存在する官能基と
の反応性を有する官能基と、共重合性不飽和二重結合と
を併せ有する化合物との反応生成物であるというような
形の、特定の塗料用樹脂組成物をも請求しているもので
あるし、
【0040】上記した、有機溶剤に溶解する単量体類よ
りなり、しかも、此の有機溶剤に溶解しないビニル系重
合体(A)が、該重合体(A)を変性するシリコーン化
合物の約1〜約60重量%と、該重合体(A)を形成す
る共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類の約40
〜約99重量%とからなるものであるというような形
の、特定の塗料用樹脂組成物をも請求しているものであ
るし、
【0041】上記した、有機溶剤に溶解するビニル系重
合体(B)が、該重合体(B)を変性するシリコーン化
合物の約1〜約60重量%と、該重合体(B)を形成す
る共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類の約40
〜約99重量%とからなるものであるというような形
の、特定の塗料用樹脂組成物をも請求しているものであ
るし、
【0042】上記した、有機溶剤に溶解する単量体類よ
りなり、しかも、該有機溶剤に溶解しないビニル系重合
体(A)が、該重合体(A)を形成するシリコーン化合
物以外の共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類と
して、炭素数が1または2なるアルキル基側鎖を有する
(メタ)アクリル酸エステル類および/または(メタ)
アクリル酸を除く、α,β−エチレン性不飽和(ポリ)
カルボン酸のエステル類および/または酢酸ビニルを、
主成分として用いて得られるものであるというような形
の、特定の塗料用樹脂組成物をも請求しているものであ
るし、
【0043】上記した、有機溶剤に溶解する重合体
(B)が、該重合体(B)を形成するシリコーン化合物
以外の共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類とし
ての、炭素数が3以上なるアルキル基側鎖を有する(メ
タ)アクリル酸エステル類および/またはアルキル側鎖
を有するスチレン系モノマー類を、少なくとも30重量
%以上、含有するものであるというような形の、特定の
塗料用樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0044】上記した、有機溶剤に溶解する重合体
(B)が、該重合体(B)を形成する共重合性不飽和二
重結合を有するモノマー類としての、それぞれ、炭素数
が3以上なるアルキル側鎖を有する(メタ)アクリル酸
エステル類(b−1)および/またはアルキル基側鎖を
有するスチレン系モノマー(b−2)の約20〜約98
重量%と、共重合性不飽和二重結合含有樹脂(b−3)
の0〜約80重量%と、上記した、(b−1)および
(b−2)なる各モノマー類と共重合可能なる其の他の
ビニル系モノマー類(b−4)の2〜80重量%とから
構成され、しかも、これらの各モノマー類の合計が10
0重量%となるように用いて得られるものであるという
ような形の、特定の塗料用樹脂組成物をも請求している
ものであるし、
【0045】上記した、有機溶剤に溶解する重合体
(B)が、少なくとも50%なる油長を有する油変性ア
ルキドであって、しかも、前掲したような一般式[I]
で示されるシリコーン化合物で以て変性されており、し
かも、該油変性アルキドの約40〜約99重量%と、該
シリコーン化合物の約1〜約60重量%とから構成され
るものであるというような形の、特定の塗料用樹脂組成
物をも請求しているものであるし、
【0046】上記したビニル系重合体(A)に対する、
上記した重合体(B)の使用割合が、重合体(B)/重
合体(A)なる固形分重量部比で以て、約10〜約90
/約90〜約10なる範囲内であるというような、特定
の塗料用樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0047】本発明に係る塗料用樹脂組成物中に残存し
て含まれる、非水ディスパージョン型樹脂を対象とし
た、未反応モノマー類が、上記した有機溶媒を基準とし
て、3重量%以上であるような場合において、該未反応
モノマー類を、3重量%未満となるまで留去せしめるこ
とによって低減化されているものであるというような、
特定の塗料用樹脂組成物をも請求しているものである
し、
【0048】上述のようにして得られる非水ディスパー
ジョン型樹脂に、硬化促進剤としてのドライヤー類を配
合せしめたという特定の塗料用樹脂組成物をも、さらに
詳細には、樹脂固形分に対して、約0.01〜約10重
量%なる範囲内で以て配合せしめたという特定の塗料用
樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0049】上述のようにして得られる非水ディスパー
ジョン型樹脂に、硬化剤類としての、それぞれ、金属ア
ルコシキド類、金属アシレート類または金属キレート類
を配合せしめたという特定の塗料用樹脂組成物をも、さ
らに詳細には、樹脂固形分に対して、約0.001〜約
20重量%なる範囲内で以て配合せしめたという特定の
塗料用樹脂組成物をも請求しているものであるし、
【0050】上述のようにして得られる非水ディスパー
ジョン型樹脂に、硬化剤類としてのポリイソシアネート
化合物を配合せしめたという特定の塗料用樹脂組成物を
も、さらに詳細には、上記した樹脂中の水酸基と、上記
した化合物中のイソシアネート基との当量比が、約1/
(約0.2〜約1.5)となるような範囲内で以て、配
合せしめたという特定の塗料用樹脂組成物をも請求して
いるものであるし、
【0051】上述のようにして得られる非水ディスパー
ジョン型樹脂に、硬化剤類としてのアミノ樹脂類配合せ
しめたという特定の塗料用樹脂組成物をも、さらに詳細
には、上記した樹脂/上記したアミノ樹脂類が、樹脂固
形分比で以て、約50〜約90/約10〜約50となる
ような範囲内で以て、此のアミノ樹脂類を配合せしめた
というような特定の塗料用樹脂組成物をも請求している
ものである。
【0052】《構成》
【0053】ここにおいて、まず、前記した、前掲の一
般式[I]で以て示されるオルガノポリシロキサンと
は、たとえば、鎖状構造や環状構造を有するようなのも
のであって、しかも、水酸基、カルボキシル基、エポキ
シ基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびアシルオ
キシ基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能
基を、一分子中に少なくとも1個、有するというような
化合物を指称するものであるが、
【0054】それらのうちでも特に代表的なるオルガノ
ポリシロキサン、就中、当該オルガノポリシロキサンの
市場品を例示するにとどめれば、「SH−6018もし
くはBX16−190」(共に、いずれも、水酸基含有
化合物である。)または「BX16−191」(エポキ
シ基含有化合物である。)[以上、トーレ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)製品];
【0055】「TSR−160」もしくは「YR−31
68」(共に、水酸基含有化合物)または「TSR−1
65」(メトキシ基含有化合物)[東芝シリコーン
(株)製品];「KR−211、KR−212もしくは
KR−213」(以上、水酸基含有化合物)、「KR−
216、KR−217もしくはKR−9218」(以
上、メトキシ基含有化合物)、「X−22−173A、
X−22−343、KF−101もしくはKF−10
2」(以上、エポキシ基含有化合物)または「X−22
−3715」(カルボキシル基含有化合物)[信越化学
工業(株)製品];
【0056】「SY−231」(メトキシ基含有化合
物)、「SY−409もしくはSY−430」(共に、
水酸基含有化合物)または「SY−550もしくはVP
−201」(共に、メトキシ基含有化合物)(ドイツ国
ワッカー・ヒェミー社製品)などをはじめ、さらには、
ビニルエトキシシラン、α−メタクリルオキシプロピル
トリメトキシシランもしくはトリメチルシロキシエチル
(メタ)アクリレートまたは「KR−215もしくはX
−22−5002」[信越化学工業(株)製品]の如
き、各種のシリコン系モノマー類などである。
【0057】これらのシリコーン化合物を用いるという
ことによって、公知慣用の種々の方法により、上述した
ような、それぞれ、ビニル系重合体(A)およびビニル
系重合体(B)を変性せしめることが出来る。
【0058】すなわち、共重合性不飽和二重結合含有シ
リコーン化合物を、これらの両ビニル系重合体の調製の
際に、共重合せしめるというようにしてもよいし、これ
らの両ビニル系重合体中に含有される官能基類と、該シ
リコーン化合物が有している官能基とを反応させて、グ
ラフトすることによって変性せしめるというようにして
もよいし、
【0059】該シリコーン化合物が有する官能基と、斯
かる官能基と反応性を有する基とを併有する化合物と、
該シリコーン化合物との反応生成物を、此の反応生成物
中に残存する官能基の種類により、公知慣用の種々の反
応形式を用いた方法で以て、変性せしめるというように
してもよい。
【0060】これらの各シリコーン化合物の使用量が約
1重量%未満の場合には、どうしても、使用効果が、主
として、皮膜の、とりわけ、耐候性などの向上化効果が
期待され難くなり易いし、一方、約60重量%を超える
というような場合には、どうしても、そこから得られる
塗膜が、その使用するシリコーン化合物によっては、つ
まり、そこから形成される皮膜が軟らかくなり、ひいて
は、とりわけ、硬度、耐溶剤ならびに耐不粘着性などが
低下したり、
【0061】その反対に、形成される皮膜が硬く、脆く
なり、機械的物性が低下する原因となるという処から、
いずれの場合も好ましくない。したがって、当該シリコ
ーン化合物の使用量としては、約1〜約60重量%なる
範囲内が適切であるし、就中、3〜50重量%なる範囲
内が適切である。
【0062】本発明に係る非水ディスパージョン型樹脂
において、当該樹脂を調製するために用いるべき、いわ
ゆる分散安定剤たる、前記した、有機溶剤に溶解し得る
重合体(B)について記述することにすると、該重合体
(B)がアクリル系共重合体であるという場合におい
て、その必須の原料成分として用いられる、前記した、
炭素数が3個以上なるアルキル基を側鎖に有する、就
中、C3 〜C18なる範囲内のアルキル基を側鎖に有す
る、それぞれ、アクリル酸アルキルエステル類(アルキ
ル・アクリレート類)ないしはメタクリル酸アルキルエ
ステル類(アルキル・メタクリレート類)(b−1)と
して特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、次
のような一般式[II]
【0063】
【化8】
【0064】[ただし、式中のR1 は水素原子またはメ
チル基を表わすものとし、また、R2は−Cn2n+1
(ただし、nは3〜18なる整数であるものとする。)
で示されるアルキル基、シクロアルキル基または側鎖ア
ルキル基含有シクロアルキル基を表わすものとする。]
【0065】で示されるような化合物などが挙げられ
る。
【0066】かかるアルキル・アクリレート類ないしは
アルキル・メタクリレート類(b−1)として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、プロピル(メ
タ)アクリレート、イソ(i)−プロピル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチ
ル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)ア
クリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、オ
クチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレートもしくはラウリル(メタ)アクリレー
ト、
【0067】「アクリエステル SL」[三菱レーヨン
(株)製の、C12−/C13メタクリレート混合物の商品
名]、ステアリル(メタ)アクリレート、4−tert
−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートもしくは
イソボルニル(メタ)アクリレートまたはアダマンチル
(メタ)アクリレートなどである。
【0068】また、前記したアルキル基を側鎖に有する
スチレン系モノマー類(b−2)とは、通常、C1 〜C
4なる範囲内のアルキル基を側鎖に有するという形の化
合物を指称するものであるが、斯かるモノマー類(b−
2)として特に代表的なもののみを例示するにとどめれ
ば、一般式[III]
【0069】
【化9】
【0070】[ただし、式中のRは、−Cn2n+1 (た
だし、nは1〜4なる整数であるものとする。)で示さ
れるアルキル基を表わすものとする。]
【0071】で示されるような化合物などが挙げられ
る。
【0072】かかるスチレン系モノマー類(b−2)と
して特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ビ
ニルトルエン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、
プロピルスチレン、イソプロピルスチレンまたはp−t
ert−ブチルスチレンなどである。
【0073】上掲された如き、各種のアルキル・アクリ
レート類ないしはアルキル・メタクリレート類(b−
1)および/またはスチレン系モノマー類(b−2)
は、いずれも、後述するような、溶解力の弱い、少なく
とも1種の、特定の溶剤類に溶解する機能を、得られる
共重合体類に対して付与せしめるという目的で以て使用
するというものであり、当該モノマー類の使用量として
は、全モノマー混合物中、約20〜約98重量%なる範
囲内が適切であるし、好ましくは、30〜80重量%な
る範囲内が適切である。
【0074】この使用量が約20重量%未満の場合に
は、どうしても、溶剤類への溶解性が低下して白濁する
か、常温で透明であっても、低温では白濁するとか、前
記した共重合性不飽和結合含有樹脂類(b−3)の使用
量が多いような系では、常温であると低温であるとの別
を問わず、透明であっても、ビニル化した際に、所望の
性能を有する目的共重合体を与え得難くなったりする
し、一方、約98重量%を超えて余りにも多くなるとい
う場合には、溶解性こそ良好となるものの、どうして
も、分散性、基材への付着性ならびに架橋機能などを付
与する官能基含有成分を使用することが出来なくなり易
いので、いずれの場合も好ましくない。
【0075】次いで、前記した共重合性不飽和結合含有
樹脂類(b−3)は、得られる当該ビニル系共重合体
(B)の顔料分散性を、一層、優れた形のものにした
り、塗装時不揮発分をアップ化せしめたり、あるいは非
極性有機溶剤類への溶解性を向上化せしめたりすること
を、主たる目的として用いられるものであり、かかる樹
脂類(b−3)として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、ポリエステル樹脂類、ビニル系共重合体
類、石油樹脂類、ロジンエステル類またはポリエーテル
ポリオール類などであるが、就中、ポリエステル樹脂類
(油変性タイプをも含む。)またはアクリル系共重合体
類の使用が適切である。
【0076】ただし、油変性をしていない、いわゆるオ
イル・フリーアルキド樹脂類なるポリエステル樹脂類
は、溶剤類への溶解性が乏しいものが殆どなので、かか
るオイル・フリーアルキド樹脂類の使用量としては、目
的共重合体(B)が濁らずに得られるような水準にとど
めておく方がよい。
【0077】このようなポリエステル樹脂類(油変性タ
イプをも含む。)またはビニル系共重合体類(就中、ア
クリル系共重合体類)として特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、それぞれ、特公昭45−2201
1号公報、同46−20502号公報もしくは同44−
7134号公報または特開昭48−78233号公報も
しくは同50−58123号公報などに開示されている
ような、共重合性不飽和結合を有する原料成分を必須の
ものとして、その他の原料成分と共に、反応せしめるこ
とによって得られるという形の、樹脂骨格中に、此の共
重合性不飽和結合を保有せしめた形のもの、
【0078】あるいは特公昭49−47916号公報ま
たは同50−6223号公報などに開示されているよう
な、まず、共重合性不飽和結合を持たない飽和ポリエス
テル類を得たのち、その飽和ポリエステル類中に存在す
る、水酸基またはカルボキシル基などのような各種の官
能基を利用しての、あるいは更に、ジエポキシ化合物を
反応せしめるということによって導入されたエポキシ基
などを利用しての、これらの官能基と反応性を有する官
能基とビニル基とを併せ有する化合物類、たとえば、
(メタ)アクリル酸クロライドのような、酸クロライド
基とビニル基とを併せ有する化合物類;
【0079】グリシジル(メタ)アクリレートの如き、
エポキシ基とビニル基とを併せ有する各種の化合物類;
ビニルメトキシシランもしくは(メタ)アクリロキシエ
チルトリメトキシシランの如き、アルコキシシラノール
基とビニル基とを併せ有する各種の化合物類;無水マレ
イン酸もしくはテトラヒドロ無水フタル酸の如き、酸無
水基とビニル基とを併せ有する各種の化合物類;フマル
酸もしくは(メタ)アクリル酸の如き、カルボキシル基
とビニル基とを併せ有する各種の化合物類;または2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−ヘキサメチ
レンジイソシアネート当モル付加物類もしくはイソシア
ネートエチルメタクリレートの如き、イソシアネート基
とビニル基とを併せ有するビニル系モノマー類を、飽和
ポリエステルに付加せしめることによって得られるとい
う形の、水酸基と共重合性不飽和結合とを併せ有する各
種の化合物類;
【0080】予め、水酸基、カルボキシル基ないしはエ
ポキシ基などの各種の官能基を有するビニル系モノマー
類を必須の原料成分として用いて共重合反応を行ない、
これらの官能基を有するアクリル系共重合体に、共重合
性不飽和結合を導入せしめたのと同様に、該アクリル系
共重合体中に含有される官能基との反応性を有する官能
基とビニル基とを併せ有するような化合物類、たとえ
ば、(メタ)アクリル酸クロライドのような、酸クロラ
イド基とビニル基とを併せ有する化合物類;グリシジル
(メタ)アクリレートの如き、エポキシ基とビニル基と
を併せ有する各種の化合物類;ビニルメトキシシランも
しくは(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン
の如き、アルコキシシラノール基とビニル基とを併せ有
する各種の化合物類;
【0081】あるいは無水マレイン酸もしくはテトラヒ
ドロ無水フタル酸の如き、酸無水基とビニル基とを併せ
有する各種の化合物類;フマル酸もしくは(メタ)アク
リル酸の如き、カルボキシル基とビニル基とを併せ有す
る各種の化合物類;または2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート−ヘキサメチレンジイソシアネート当
モル付加物類もしくはイソシアネートエチルメタクリレ
ートの如き、イソシアネート基とビニル基とを併せ有す
るビニル系モノマー類などを、該アクリル系共重合体に
付加反応せしめることによって得られるという形の、水
酸基と共重合性不飽和結合とを併せ有する各種の化合物
類などである。
【0082】そして、このようなポリエステル樹脂類
は、オクチル酸、ラウリル酸、ステアリン酸もしくは
「バーサティック酸」〔オランダ国シェル社製の、合成
分岐状(分枝状)脂肪酸〕の如き、各種の飽和脂肪酸
類;オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオス
テアリン酸もしくはリシノール酸の如き、各種の不飽和
脂肪酸類;「パモリン 200もしくは300」(アメ
リカ国ハーキュレス社製の合成乾性油脂肪酸)支那桐油
(脂肪酸)、亜麻仁油(脂肪酸)、脱水ひまし油(脂肪
酸)、トール油(脂肪酸)、綿実油(脂肪酸)、大豆油
(脂肪酸)、オリーブ油(脂肪酸)、サフラワー油(脂
肪酸)、ひまし油(脂肪酸)または米糠油(脂肪酸)の
如き、各種の(半)乾性油(脂肪酸)類;あるいは水添
やし油脂肪酸、やし油脂肪酸もしくはパーム油脂肪酸の
如き、各種の不乾性油(脂肪酸)類のような種々の油類
または脂肪酸類から選ばれる、少なくとも1種の化合物
を使用して、あるいは使用しないで、
【0083】エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタ
エリスリトールまたはソルビトールの如き、各種の多価
アルコール類の1種または2種以上と、安息香酸、p−
tert−ブチル安息香酸、(無水)フタル酸、ヘキサ
ヒドロ(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル
酸、テトラクロロ(無水)フタル酸、ヘキサクロロ(無
水)フタル酸、テトラブロモ(無水)フタル酸、トリメ
リット酸、「ハイミック酸」[日立化成工業(株)製
品;「ハイミック酸」は同社の登録商標である。]、
(無水)こはく酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、
(無水)イタコン酸、アジピン酸、セバチン酸またはし
ゅう酸などのような、種々のカルボン酸類の1種または
2種以上とを、常法により、反応せしめるということに
よって得ることが出来る。
【0084】そうした場合において、とりわけ、付着性
とか、耐薬品性とか、耐候性などののような皮膜性能の
向上化といった、種々の目的により、必要に応じて、
「カージュラ E」(オランダ国シェル社製の、脂肪酸
のグリシジルエステルの商品名)の如き、各種の脂肪酸
グリシジルエステル類で以て代表されるような、各種の
モノエポキシ化合物類;
【0085】「エピクロン 200もしくは400」
[大日本インキ化学工業(株)製の、ポリエポキシ樹脂
の商品名]または「エピコート 828もしくは100
1」(オランダ国シェル社製の、ポリエポキシ樹脂の商
品名)の如き、各種のポリエポキシ樹脂類;
【0086】あるいはトリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ートもしくは4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル
イソシアネート)の如き、各種のジイソシアネート類;
これらの各ジイソシアネート類と上掲したような各種の
多価アルコール類や水などとの付加反応により得られる
という形の、種々のポリイソシアネート類;
【0087】またはジイソシアネート類同志の(共)重
合反応により得られるという形のイソシアヌル環含有ポ
リイソシアネート類;あるいは前掲したような各種の反
応性シリコーン化合物の1種または2種以上で以て、前
掲したような各種の多価アルコール類やカルボン酸類な
どの一部を置き換えて、常法により、反応せしめること
にようって得られるというような形の種々の化合物など
である。
【0088】また、当該共重合性不飽和結合含有樹脂類
(b−3)の一つとして、共重合性不飽和結合含有アク
リル共重合体を使用するという場合には、前述したよう
な、あるいは後述するようなビニル系モノマー類の中か
ら、適宜、選択することによって、所望のモノマー組成
にして、常法により、共重合反応せしめることによって
得られるというような形のものを用いるのが適切であ
る。
【0089】当該ポリエステル樹脂類またはビニル系共
重合体類は、それぞれ、単独使用でも2種以上の併用で
もよいし、あるいは此等の両タイプの樹脂類相互の、1
種ないしは2種以上の使用であってもよいことは、勿論
である。
【0090】これらの両タイプの樹脂類の使用量として
は、0〜約80重量%なる範囲内が適切であり、80重
量%を超えて余りに多量に用いる場合には、どうして
も、得られる共重合体の粘度が高くなり易くなったり、
反応中にゲル化し易くもなるので、いずれの場合も好ま
しくない。
【0091】また、硬化促進剤として、ドライヤー類を
配合せしめた形の、いわゆるドライヤー硬化を行なうと
いうような場合には、ポリエステル樹脂類としては、
(半)乾性油(脂肪酸)類による変性を行なっておくこ
とが必須であることは、言うまでもない。
【0092】そして、そのような場合には、ドライヤー
硬化せしめることによって、所望の塗膜諸性能を持った
硬化塗膜を得るためには、当該ポリエステル樹脂類の使
用量としては、少なくとも約20重量%が必要である。
したがって、このような場合には、約20〜約80重量
%なる範囲内にあるのが適切である。
【0093】また、硬化剤として、たとえば、金属アル
コキシド類、金属アシレート類および金属キレート類よ
りなる群から選ばれる、少なくとも1種を使用するとい
うような場合、あるいは斯かる硬化剤として、たとえ
ば、ポリイソシアネート化合物またはアミノ樹脂類を使
用するというような場合には、硬化塗膜の諸物性を考慮
するならば、当該ポリエステル樹脂類なる樹脂構造中
に、共重合性不飽和結合のほかに、出来るだけ、水酸基
をも有しているというようなものの方が、一層、好まし
い結果が得られるというものである。
【0094】次いで、前記したビニル系モノマー類(b
−4)、つまり、前述したアルキル・アクリレート類な
いしはアルキル・メタクリレート類(b−1)および/
またはスチレン系モノマー類(b−2)と、前述した共
重合性不飽和結合含有樹脂類(b−3)と共重合性を有
する其の他のビニル系モノマー類としては、モノマー類
(b−1)および/または(b−2)にも、樹脂類(b
−3)にも該当しないものであって、下掲するような
(イ)群より(ト)群に到る部類の、各種の化合物など
が、特に代表的な例である。
【0095】すなわち、 (イ) スチレン;メチル(メ
タ)アクリレートもしくはエチル(メタ)アクリレート
をはじめ、ベンジル(メタ)アクリレートもしくはシク
ロヘキシル(メタ)アクリレートの如き、前記(b−
1)以外のアルキル(メタ)アクリレート類;ジブロモ
プロピル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル
(メタ)アクリレートもしくはメトキシエチル(メタ)
アクリレートの如き、各種のアルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート類;ジメチルマレート、ジエチルマレ
ート、ジエチルフマレート、ジブチルフマレートもしく
はジブチルイタコネートの如き、マレイン酸、フマル酸
もしくはイタコン酸により代表される各種のジカルボン
酸類と1価アルコール類とのジエステル類;
【0096】酢酸ビニル、安息香酸ビニルもしくは「ベ
オバ」〔オランダ国シェル社製の、分岐状(分枝状)脂
肪族モノカルボン酸類のビニルエステルの商品名〕の如
き、各種のビニルエステル類;「ビスコート 3F、3
FM、8F、8FMもしくは17FM」[大阪有機化学
(株)製の、含フッ素系アクリルモノマー類の商品
名]、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジ−パーフルオロシクロヘキシルフマレートもしく
はN−i−プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミ
ドエチル(メタ)アクリレートの如き、各種の(パー)
フルオロアルキル基含有ビニルエステル類、−ビニルエ
ーテル類、−(メタ)アクリレート類または−不飽和ポ
リカルボン酸エステル類などの、種々の含フッ素重合性
化合物類;
【0097】あるいは(メタ)アクリロニトリルの如
き、各種の含窒素ビニル系モノマー類などであるとか、
さらには、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル
もしくはフッ化ビニリデンなどにより代表されるよう
な、官能基不含の、種々のハロゲン化オレフィン類など
である。
【0098】(ロ) (メタ)アクリルアミド、ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メ
タ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルア
ミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノプロ
ピルアクリルアミドもしくはアルコキシ化N−メチロー
ル化(メタ)アクリルアミド類の如き、各種のアミド結
合含有ビニル系モノマー類;
【0099】(ハ) ジアルキル〔(メタ)アクリロイ
ルオキシアルキル〕ホスフェート類または(メタ)アク
リロイルオキシアルキルアシッドホスフェート類、ジア
ルキル〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕ホスフ
ァイト類もしくは(メタ)アクリロイルオキシアルキル
アシッドホスファイト類などが挙げられるし、
【0100】さらには、上記(メタ)アクリロイルオキ
シアルキルアシッドホスフェート類または−アシッドホ
スファイト類のアルキレンオキシド付加物、グリシジル
(メタ)アクリレートや、メチルグリシジル(メタ)ア
クリレートなどのような、各種のエポキシ基含有ビニル
系モノマー類と、燐酸または亜燐酸あるいは此等の酸性
エステル類とのエステル化合物あるいは3−クロロ−2
−アシッドホスフォキシプロピル(メタ)アクリレート
の如き、各種の燐原子含有ビニル系モノマー類;
【0101】(ニ) ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートもしくはジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレートの如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレート類などである。
【0102】前記したアミド結合含有ビニル系モノマー
類、燐原子含有ビニル系モノマー類またはジアルキルア
ミノアルキル(メタ)アクリレート類などは、いずれ
も、ビニル系共重合体類、就中、アクリル系共重合体類
中に対して、主として、それぞれ、内部触媒機能を付与
せしめるとか、あるいは素材ないしは基材への付着性、
他樹脂との相溶性ならびに顔料分散性などを向上化せし
めようとする場合において、使用するというものであ
り、
【0103】これらは単独使用でも、2種以上の併用で
もよく、これらの各モノマー類の使用量としては、使用
効果の面から、燐原子含有ビニル系モノマー類の場合に
は、約0.05〜約5重量%なる範囲内が適切である
し、特に、アミド結合含有ビニル系モノマー類またはジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類などの
ような場合には、約0.05〜約10重量%なる範囲内
が適切である。
【0104】さらに、前述した、それぞれ、モノマー類
(b−1)および/または(b−2)と共重合可能なる
其の他の、ビニル系モノマー類(b−4)として特に代
表的なもののみを例示するにとどめれば、
【0105】(ホ) グリシジル(メタ)アクリレー
ト、(β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレートも
しくは(メタ)アリルグリシジルエーテルをはじめ、
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸類や、モノ−2−
(メタ)アクリロイルオキシモノエチルフタレートの如
き、各種の水酸基含有ビニル系モノマー類などと、前掲
のポリカルボン酸無水物類との当モル付加物のような、
種々のカルボン酸類に、「エピクロン 200、40
0、441、850もしくは1050」[前出社製の、
ポリエポキシ樹脂の商品名]、「エピコート 828、
1001もしくは1004」(前出社製の、ポリエポキ
シ樹脂の商品名)、
【0106】「アラルダイト 6071もしくは608
4」(スイス国チバ・ガイギー社製の、ポリエポキシ樹
脂の商品名)、「チッソノックス 221」[チッソ
(株)製の、エポキシ化合物の商品名]または「デナコ
ール EX−611」[長瀬産業(株)製の、エポキシ
化合物の商品名]の如き、一分子中に少なくとも2個の
エポキシ基を有する、各種のポリエポキシ樹脂類を、当
モル比で以て、付加反応せしめることによって得られる
というような形の、種々のエポキシ基含有重合性化合物
類であるとか、
【0107】(ヘ) ビニルエトキシシラン、α−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシランもしくはトリ
メチルシロキシエチル(メタ)アクリレートの如き、各
種のシリコン系モノマー類などである。
【0108】また、皮膜性能のうち、とりわけ、耐候性
などを一層、向上化せしめるというような目的で以て、
たとえば、米国特許第4,528,311号明細書に開
示されているような「NORBLOC 7966」〔ア
メリカ国ノラムコ(NORAMCO)社製品〕の如き、
ベンゾトリアゾール系のアクリルモノマー類;または
「アデカスタブ T−37もしくはLA−82」[旭電
化(株)製品]の如き、各種の重合性紫外線吸収剤類
や、重合性光安定剤類などを共重合反応せしめるという
ことも出来るし、
【0109】(ト) さらには、特開昭63−1280
02号公報または特開平1−132601号公報などに
開示されているような「AA−6、AS−6、AN−6
もしくはAB−6」[いずれも、東亜合成化学工業
(株)製品]の如き、共重合可能なる官能基末端を有す
る、各種の高分子量モノマー類(マクロモノマー類ない
しはマクロマー類)もまた、使用することが出来るし、
【0110】(チ) 2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシ
エチルフマレートまたはモノ−2−ヒドロキシエチル−
モノブチルフマレートをはじめ、
【0111】ポリエチレングリコール−ないしはポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートまたは此
等とε−カプロラクトンとの付加物、「プラクセル F
MないしはFAモノマー」[ダイセル化学(株)製の、
カプロラクトン付加モノマーの商品名]の如き、各種の
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアル
キルエステル類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸
の如き、各種の不飽和モノ−ないしはジカルボン酸類を
はじめ、
【0112】これらのジカルボン酸類と1価アルコール
類とのモノエステル類などのような、種々のα,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸類などであるとか、該α,β
−エチレン性不飽和カルボン酸類とε−カプロラクトン
との付加物、または前掲したような、各種のα,β−エ
チレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル
類と、こはく酸、マレイン酸、フタル酸、ヘキサヒドロ
フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ベンゼントリカルボ
ン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、「ハイミック酸」、
テトラクロルフタル酸もしくはドデシニルこはく酸の如
き、各種のポリカルボン酸類の無水物との付加物と、
【0113】「カージュラ E」、やし油脂肪酸グリシ
ジルエステルもしくはオクチル酸グリシジルエステルの
如き、各種の1価カルボン酸類のモノグリシジルエステ
ル類、またはブチルグリシジルエーテル、エチレンオキ
シドもしくはプロピレンオキシドの如き、各種のモノエ
ポキシ化合物との付加物;あるいはヒドロキシエチルビ
ニルエーテル類の如き、各種の水酸基含有ビニル系モノ
マー類などや、
【0114】(リ) 前掲したような各種の不飽和モノ
−ないしはジカルボン酸類をはじめ、これらのジカルボ
ン酸類と1価アルコール類とのモノエステル類などのよ
うな、種々のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸類;
あるいは前掲したような各種のα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル類と、前掲し
たような各種のポリカルボン酸類の無水物との付加物な
どのような、種々のカルボキシル基含有ビニル系モノマ
ー類を共重合反応せしめるということが出来る。
【0115】その際、水酸基含有ビニル系モノマー類
を、付着性向上化などの目的で以て使用するといような
場合の、当該モノマー類の使用量としては、0〜約5重
量%なる範囲内が適切であるし、また、架橋剤成分の架
橋点導入などの目的で以て使用するというような場合
の、当該モノマー類の使用量としては、目的ビニル系共
重合体(B)の溶解性とか、非水ディスパージョン型樹
脂中の水酸基量などの面からも、0〜約30重量%なる
範囲内が適切であるし、就中、0〜15重量%なる範囲
内が適切であるし、
【0116】後述する分散粒子(ポリマー粒子)として
使用するというような場合には、約1〜約45重量%な
る範囲内が適切であるし、就中、3〜30重量%なる範
囲内が適切である。約1重量%未満の場合には、どうし
ても、顕著なる架橋効果が現れ難くなるし、一方、約4
5重量%を超えて余りにも多く用いられる場合には、ど
うしても、塗料価格が高くなるなどの面で、いずれの場
合も好ましくない。
【0117】カルボキシル基含有ビニル系モノマー類
は、内部触媒作用ないしは内部触媒効果を示し発現する
ことが多く、したがって、塗料の、とりわけ、保存安定
性などを損ねるという向きもあるという処から、当該モ
ノマー類を使用する場合には、とりわけ、付着性向上化
あるいは他樹脂との相溶性などをも考慮しつつ、かかる
内部触媒作用ないしは内部触媒効果のみを期待するとい
うような場合には、0〜約5重量%なる範囲内が適切で
あり、就中、0.2〜3重量%なる範囲内が適切である
し、
【0118】また、金属アルコキシド類、金属アシレー
ト類または金属キレート類の架橋点として使用するとい
うような場合には、目的ビニル系共重合体(B)の場合
にあっては、該重合体(B)の、とりわけ、溶解性など
の面からも、約1〜約20重量%なる範囲内が適切であ
り、就中、3〜15重量%なる範囲内が適切であるし、
【0119】後述する分散粒子(ポリマー粒子)に使用
するというような場合にあっては、約1〜約30重量%
なる範囲内が適切であり、就中、3〜20重量%なる範
囲内が適切である。約1重量%未満の場合には、どうし
ても、顕著なる架橋効果を発現し得なくなり易いし、一
方、約30重量%を超えて余りにも多くなる場合には、
どうしても、溶解性が低下し易くなるので、いずれの場
合も好ましくない。
【0120】当該ビニル系モノマー類(b−4)として
の、上掲されたような各種のモノマー類は、前掲した、
それぞれ、モノマー類(b−1)および/または(b−
2)と、前掲した樹脂類(b−3)との兼ね合いや、共
重合性とか、とりわけ、塗装作業性、光沢、硬度、可撓
性、耐候性、乾燥性、耐溶剤性、相溶性、希釈性、溶解
性ならびにポットライフなどのような、種々の面から
も、各モノマー成分の使用量とその組み合わせとを、適
宜、選択し、決定すればよく、そのうちの量的な面で
は、約20〜約80重量%なる範囲内で選択し、決定す
ればよい。
【0121】本発明において用いられる、必須のベース
樹脂成分の一つである、前記したビニル系重合体(B)
を調製するには、以上に掲げられたような、各種の原料
(b−1)、(b−2)、(b−3)および(b−4)
成分を用いて、公知慣用の種々の共重合反応法あるいは
グラフト化反応法(グラフト共重合反応法)を駆使して
遂行できるというものであり、その際には、
【0122】アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)、ベンゾイルパーオキシド(BPO)、tert−
ブチルパーベンゾエート(TBPB)、tert−ブチ
ルハイドロパーオキシド(TBHPO)、ジ−tert
−ブチルパーオキシド(DTBPO)、クメンハイドロ
パーオキシド(CHP)またはo,o−tert−o−
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニ
ル)モノパーオキシカーボネートの如き、各種のラジカ
ル発生剤類(ラジカル発生重合触媒類ないしはラジカル
重合開始剤類)を単独使用し、あるいは2種以上を併用
することが出来る。
【0123】なお、非水ディスパージョン型樹脂を調製
するに際しても、上掲したような種々のラジカル発生剤
類を使用し、公知慣用の非水分散重合法を駆使して、こ
れを遂行することが出来るのは、勿論である。
【0124】また、かかる重合体(B)として、前記し
たアクリル系共重合体の代わりに、油変性アルキド樹脂
を用いる場合には、前掲した各種の反応性シリコーン化
合物により、前述したような変性量で以て変性されてい
るということが必須であり、しかも、有機溶剤類に対す
る溶解力を有するように、油長は、約50%以上である
ことが、好ましくは、55%以上であることが、是非と
も、必要である。
【0125】また、油成分として、不乾性油類および/
または半乾性油類を、あるいは此等の各種の脂肪酸類を
用いるというような場合には、グラフト点が皆無となる
か、さもなくば、不足がちとなり易いので、そのような
場合には、たとえば、前掲した特公昭49−47916
号公報または同50−6223号公報などに開示されて
いるような、種々の方法に従って、此のグラフト点を導
入せしめるというようにしても、差し支えが無いこと
は、勿論である。
【0126】そのほかに、多価アルコール類やポリカル
ボン酸類などについては、何ら、特別の制限はなく、目
的とする塗膜(諸)性能に応じて、所望のものを使用し
ても、無論、差し支えはない。
【0127】これらの諸々の化合物は、いわゆる分散安
定剤類として、ポリマー粒子の分散安定化せしめるため
に使用するものであるが、その使用量ないしは使用割合
としては、非水ディスパージョン型樹脂にとって固有の
特性ないしは特徴を示すという面からも、あるいは分散
安定性などの面からも、分散安定剤類たる重合体(B)
/分散粒子類たるビニル系モノマー類なる固形分重量部
比で以て、約10〜約90/約90〜約10なる範囲内
が適切であり、就中、分散安定剤類/分散粒子類なる固
形分重量比が20〜80/80〜20となるような範囲
内が適切である。
【0128】分散安定剤類が約10重量%未満であると
いうような場合には、どうしても、安定なる分散体が得
られ難くなるし、一方、約90重量%を超えて余りにも
多くなるというような場合には、どうしても、非水ディ
スパージョン型樹脂としての特性などが現れ難くなるの
で、いずれの場合も好ましくない。
【0129】次いで、上述したような特定の、有機溶剤
に溶解する単量体類よりなり、しかも、斯かる有機溶剤
に溶解しないビニル系重合体(A)、すなわち、当該非
水ディスパージョン樹脂の分散粒子類を形成するビニル
系モノマー類としては、炭素数が1または2なるアルキ
ル側鎖を有する(メタ)アクリル酸エステル類、(メ
タ)アクリル酸以外のα,β−エチレン性不飽和(ポ
リ)カルボン酸のエステル類および酢酸ビニルなどが主
成分となるが、さらに一層、具体的に言うならば、上掲
したような、(イ)群より(ト)群に到る各種の化合物
が、特に代表的な例示例であり、そして、上掲したよう
な割合で以て用いられる。
【0130】また、所望によっては、撥水撥油機能であ
るとか、耐候性機能などの、いわゆる特殊な機能を持っ
た非水ディスパージョン型樹脂を得るという目的で以
て、たとえば、次に掲げるような種々の物質を、共重合
反応せしめることも出来るし、あるいは次に掲げるよう
な種々の物質を添加混合せしめたのちに、共重合反応を
行なうということも出来る。
【0131】すなわち、「ディフェンサ」シリーズもし
くは「メガファック 170」シリーズ[いずれも、大
日本インキ化学工業(株)製品]、「アロン GF−1
50もしくはGF−300」[東亜合成化学工業(株)
製品]または「FAシリーズ、FMシリーズもしくはF
Sシリーズ」[三菱油化(株)製品]の如き、各種のフ
ッ素系共重合体型界面活性剤類とか、フッ素系ブロック
共重合体類;
【0132】「フルオネート K−700」シリーズ
[大日本インキ化学工業(株)製品]、「ルミフロン」
シリーズ[旭硝子(株)製品]または「カイナー AD
SもしくはSL」の如き、各種のフッ素樹脂類とか、前
掲したような種々の反応性シリコン樹脂類であるとか、
あるいはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シ
アノアクリレート系、しゅう酸アニリド系またはサリチ
ル酸エステル類の如き、前掲した(ヘ)群に属する重合
性紫外線吸収剤類や重合性光安定剤類などを除く、各種
の非重合性紫外線吸収剤類などであるとか、
【0133】「チヌビン 144、292、700もし
くは765」(いずれも、スイス国チバ・ガイギー社製
品)または「アデカスタブ LA−52もしくはLA−
87」[いずれも、旭電化(株)製品]の如き、ヒンダ
ード・アミン系化合物で以て代表されるような、前掲の
(ヘ)群に属する重合性光安定剤類を除く、各種の非重
合性光安定剤類などの、いわゆる高耐候性原料類を、重
合反応に先立って、その重合反応用ビニル系モノマー類
に添加混合せしめたのちに、(イ)群より(ト)群に到
る、前掲したような各種のビニル系モノマー類を共重合
反応せしめるということによって、粒子中に導入し含有
せしめることも出来る。
【0134】また、当該ビニル系重合体(B)および非
水ディスパージョン型樹脂を調製するに当たって用いら
れる、ビニル系単量体は溶解せしめるが、該単量体より
成るビニル系共重合体(A)を溶解しないというような
特定の有機溶剤として特に代表的なもののみを例示する
にとどめれば、
【0135】「マルカゾール RもしくはE」または
「スワゾール310」[共に、丸善石油(株)製品]、
「LAWS」、「HAWS」または「シェルゾール 7
0もしくは71」(共に、オランダ国シェル社製品)、
「ダイアナ・ソルベント No.0もしくはNo.1」
[出光興産(株)製品]、「IPソルベント 101
6、1020もしくは1620」(同上)、「シェルゾ
ール D−40」(オランダ国シェル社製品)、「Aソ
ルベント」、「Kソルベント」または「AFソルベン
ト」[共に、日本石油(株)製品]、
【0136】あるいは「エクソンナフサ No.3、N
o.5もしくはNo.6」、「エクソール D−30、
D−40、D−60もしくはD−70」または「アイソ
パーC、E、GもしくはH」[エクソン化学(株)製
品]などをはじめ、さらには、n−ヘキサンまたはn−
ヘプタンなどのような、脂肪族炭化水素類を主成分とす
る、種々の溶剤である。これらの炭化水素系溶剤類は、
単独使用でも、2種以上の併用でもよい。
【0137】さらには、本発明に係る非水ディスパージ
ョン型樹脂ならびに該樹脂を用いる塗料用樹脂組成物
の、とりわけ、粘度、揮発性、分散凝集化、タレ性ある
いは静電塗装性などを調整するために、トルエン、キシ
レン、「ソルベッソ 100」[エクソン化学(株)製
品]などのような芳香族系炭化水素溶剤類や、あるいは
アルコール系溶剤類;酢酸エステル系溶剤類;プロピレ
ングリコールエーテル系溶剤類、プロピレングリコール
エーテルエステル系溶剤類またはエトキシエチルプロピ
オネートなどのような、いわゆる極性溶剤も亦、本発明
の趣旨を逸脱しないというような範囲内で、本発明の効
果を損ねないというような範囲内で併用することが出来
る。
【0138】さらにまた、微量の未反応モノマー類が存
在しているような場合には、減圧蒸留などの適当なる手
段で以て、かかる未反応モノマー類の除去を行なうとい
うことによって、塗料に関わる環境問題の一つとして挙
げられる、臭気の低減化を図るということが出来る。
【0139】特に、分散粒子類の主成分が、酢酸ビニル
および/または(メタ)アクリル酸エステル類のような
化合物であるというような場合には、いずれも、共重合
性が劣るという処からも、所定時間内に、モノマー類の
添加率を、大約90重量%以上に、就中、95重量%以
上に持って行くというのは、頗る、困難である。
【0140】そこで、こうしたモノマー添加率が大約9
0重量%以上になったことを、ひとまず、確認してか
ら、残りの大約10重量%なる、厳密に言えば、3重量
%以上10重量%未満の未反応モノマー類を、ガス・ク
ロマトグラフィー(GC)を用いて測定するということ
により、有機溶媒類中の3重量%未満となるまで、減圧
蒸留法とか;あるいは窒素または二酸化炭素などのよう
な不活性ガス類を、系中に、多量に吹き込むなどの適切
なる方法などによって、系中から、斯かる未反応モノマ
ー類を除去するということで以て、該未反応モノマー類
による臭気は、著しく低減される。
【0141】次いで、前記した硬化促進剤として用いら
れるドライヤーとは、たとえば、コバルト系、鉛系、ジ
ルコニウム系またはカルシウム系などのように、これま
でに使用されているような、すべての、いわゆる金属ド
ライヤーを指称するものであって、これらは単独使用で
も、2種以上の併用でもよく、樹脂固形分に対して、約
0.01〜約10重量%なる範囲内で以て使用すること
が出来る。
【0142】この使用量が約0.01重量%未満の場合
には、どうしても、硬化促進の効果が、充分には、果た
され得難くなるし、一方、約10重量%を超えて余りに
多量に用いる場合には、どうしても、保存安定性ならび
に着色性などが低下するようになるという傾向にあるの
で、いずれの場合も好ましくない。
【0143】したがって、当該ドライヤーの使用量とし
ては、通常は、約0.01〜約10重量%なる範囲内が
適切であるし、好ましくは、0.1〜5重量%なる範囲
内が適切である。
【0144】また、前記した硬化剤として用いられる、
それぞれ、金属アルコキシド類、金属アシレート類また
は金属キレート類としては、種々のものが挙げられる
が、とりわけ、アルミニウム系、ジルコニウム系または
チタニウム系のものが、工業的に容易に入手し易いとい
う処からは、好ましいものとして挙げられる。
【0145】そうした好ましいもののうちでも特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、「アセトープ」
[ホープ製薬(株)製品]、「チタコート」[日本曹達
(株)製品]、「プレンアクト」[味の素(株)製
品]、「オルガチックス TAシリーズ、TCシリー
ズ、ZAシリーズ、ZBシリーズ、ZCシリーズもしく
はALシリーズ」[松本製薬(株)製品]、「AIP
D、AMD、ASBDもしくはALCHシリーズ」また
は「アルミキレート A、DもしくはM」[川研ファイ
ンケミカル(株)製品]あるいは「テンカレート TP
シリーズ」[テンカポリマー(株)製品]などの商品名
で以て上市され、当業界で、広く使用されているような
種々の化合物などである。
【0146】これらの諸々の化合物は、単独使用でも2
種以上の併用でもよいことは、勿論であり、樹脂固形分
に対して、約0.001〜約20重量%なる範囲内で以
て使用することが出来る。
【0147】その際、本発明に係る非水ディスパージョ
ン型樹脂ならびに該樹脂を用いる塗料用樹脂組成物の、
とりわけ、保存安定性を向上化せしめるという為に、本
発明の目的を逸脱しないような範囲で、あるいは本発明
の効果を損ねないような範囲で以て、たとえば、アルコ
ール類、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル類また
は乳酸エステル類などのような、各種の安定化剤類を添
加せしめるというようにしても、一向に、差し支えはな
い。
【0148】上掲したような、それぞれ、金属アルコキ
シド類、金属アシレート類または金属キレート類の使用
量が約0.001重量%未満の場合には、どうしても、
硬化促進の効果が、充分には、果たされ得難くなるし、
一方、約20重量%を超えて余りに多量に用いる場合に
は、どうしても、とりわけ、保存安定性、着色性ならび
に溶解性などが低下するようになるという傾向にあるの
で、いずれの場合も好ましくない。
【0149】したがって、これらのものの使用量として
は、通常は、0.001〜20重量%なる範囲内が適切
であるし、好ましくは、0.05〜10重量%なる範囲
内が適切である。
【0150】さらにまた、前記した硬化剤類の一つとし
て用いられるポリイソシアネート化合物は、いずれの化
合物でも使用し得るが、前述した有機溶剤類、つまり、
特定の炭化水素系溶剤類に対して溶解性が充分でないと
いうようなものを用いる場合には、どうしても、得られ
る塗料用樹脂組成物に配合された際に、分離してしまう
というトラブルが発生するようになるので、それ自体
が、溶解性に乏しいという炭化水素系溶剤類に対する溶
解性を、充分に備えたような化合物を使用する方が望ま
しいということになる。
【0151】そのようなポリイソシアネート化合物とし
て特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、特開
昭61−72013号公報、特開平4−130124、
−130171、−132720または132782号
公報などに開示されているようなものであり、そして、
市場品として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、「バーノック DN−990、DN−991、D
N−991S、DN−992もしくはBO−357」
[大日本インキ化学工業(株)製品]、[デスモデュー
ル Z−4370」[住友バイエルウレタン(株)製
品]または「デュラネート THA−100」[旭化成
工業(株)]などである。
【0152】上掲の如き、当該ポリイソシアネート化合
物の使用量としては、本発明に係る非水ディスパージョ
ン型樹脂ならびに該樹脂を用いる塗料用樹脂組成物中の
水酸基の1当量に対して、イソシアネート基が、約0.
2〜約1.5当量となるような範囲内、つまり、OH/
NCOなる当量比が約1/0.2〜約1/1.5なる範
囲内が適切である。
【0153】水酸基の1当量に対するイソシアネート基
の使用比率が約0.2当量未満の場合には、どうして
も、使用の効果が達成され難くなるし、一方、かかる使
用比率が約1.5を超えて余りに多量に用いる場合に
は、どうしても、含水率の高い皮塗面に塗装した際の発
泡の問題とか、塗料価格などの面で望ましくなくなる。
【0154】したがって、通常は、約1/0.2〜約1
/1.5なる当量比の範囲内が適切であるし、好ましく
は、1/0.5〜1.2なる当量比の範囲内が適切であ
る。
【0155】また、硬化剤類の一つとして用いられる、
前記したアミノ樹脂類として特に代表的なもののみを例
示するにとどめれば、アルキル化メラミン樹脂類、アル
キル尿素樹脂類、アルキル尿素・メラミン樹脂類または
アルキルベンゾグアナミン樹脂類などであるが、就中、
耐候性などの面からは、ミネラルスピリット・トレラン
スが、少なくとも300%以上なる、好ましくは、50
0%以上なるアルキル化メラミン樹脂類の使用が望まし
い。
【0156】これらのものは、いずれも、常法によって
得ることが出来、たとえば、「スーパーベッカミン L
−161、L−117−60もしくはL−118−6
0」[いずれも、大日本インキ化学工業(株)製品]な
どが上市されているので、特に推奨されよう。
【0157】かかるアミノ樹脂類の使用割合としては、
非水ディスパージョン型樹脂/アミノ樹脂類なる固形分
重量比が、約50〜約90/約10〜約50なる範囲内
が適切であるし、とりわけ、塗膜諸物性や分散安定性な
どの面で、斯かる範囲は適切であると言える。
【0158】当該アミノ樹脂類の使用量が約10重量%
未満の場合には、どうしても、塗膜諸物性が現れ難くな
り易いし、一方、約50重量%を超えて余りに多量に用
いられる場合には、どうしても、皮膜が脆くなり易くな
るし、とりわけ、耐酸性なども低下して来るようになる
ので、いずれの場合も好ましくない。
【0159】かくして得られる、本発明に係る塗料用非
水ディスパージョン型樹脂および塗料用樹脂組成物は、
主として、自動車補修用、ルーフ用または建築外装用な
どのような、いわゆる極性有機溶剤類に侵され易い皮膜
を形成済みの材料類に塗り重ねる際に、あるいは此の種
の材料類を補修する際に、斯かる極性有機溶剤類の使用
量を少なくするか、皆無にするというようにすると、
【0160】該極性溶剤類を含む塗料を塗布した際に、
往々にして見られる、いわゆるリフティング(ちぢみ)
を発生せず、平滑で商品価値の高い、良好なる塗膜を与
えるし、該極性溶剤類に侵され易いポリカーボネートな
どの、いわゆる耐溶剤性の劣るプラスティック素材にあ
っても、ソルベント・クラックの発生などのトラブルが
起こりにくくなる、というメリットがもたらされる。
【0161】加えて、可溶タイプのものに比して、非常
にタレにくく、自動車用または自動車補修用などのメタ
リック塗装では、メタルの戻りムラが起こりにくく、メ
タル感が出易いものが得られるということである。
【0162】また、自動車またはオートバイなどのツー
トーン仕上げや、補修などにおいては、再塗装間隔が非
常に短くて済むし、使用する非極性有機溶剤類として、
光化学不活性で、かつ、毒性の低いものを使用すれば、
従来のような、毒性の強い極性有機溶剤類を用いる場合
に比較して、著しく、作業環境が改善され、低公害化さ
れると共に、諸性能の面での著しい改善化もまた、可能
となる。
【0163】さらに、本発明においては、常温乾燥、強
制乾燥ならびに加熱乾燥(焼き付け)とか、ウレタン系
では、アミン気流中で硬化させる方法、すなわち、ベー
ポキュアー・システムや、VICシステムとかなどの、
いずれの硬化手段ないしは硬化条件にも適用できるし、
【0164】顔料分散剤類、レベリング剤類、紫外線吸
収剤類、光安定剤類または硬化促進剤類などのような、
通常、当業界において、公知慣用のものとなっているよ
うな、種々の塗料用添加剤類を、慣用量、使用すること
が出来ることは、言うまでもない。
【0165】本発明の塗料用樹脂組成物に相溶して使用
されている有機溶剤類に可溶なるものであれば、性能を
改良するという目的で以て、可塑剤類をはじめ、其の他
の樹脂類、たとえば、アクリル系共重合体類、繊維素系
化合物類、アクリル化アルキド樹脂類、アルキド樹脂
類、シリコン樹脂類、フッ素樹脂類またはエポキシ樹脂
類などを、適宜、併用することも出来るが、その際に
も、本発明の目的を逸脱しないような範囲で、あるいは
本発明の効果を損ねないような範囲で以て、これら上掲
のような種々のものを使用することが肝要であること
は、言うまでもない。
【0166】また、本発明に係る、塗料用の非水ディス
パージョン型樹脂ならびに塗料用樹脂組成物は、顔料類
と混合し練肉せしめたり、分散顔料類や加工顔料類など
を混合せしめたりして、いわゆるエナメル塗料としても
使用することも出来るし、あるいは斯かる顔料類を使用
しないで、いわゆるクリヤー塗料としても使用すること
も出来る。
【0167】以上のようにして得られる、本発明に係る
非水ディスパージョン型樹脂ならびに塗料用樹脂組成物
は、常法によって、塗料化されて、主として、次に掲げ
られるような被塗物類(基材類)に塗装される。
【0168】すなわち、上記した基材類として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、アルミニウム、
ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板また
はブリキ板の如き、各種の金属素材または金属製品類;
あるいは瓦類;ガラス類;または各種の無機質建材類な
どであり、
【0169】具体的には、自動車車体または自動車
(用)部品類、二輪車または二輪車(用)部品類などを
はじめ、さらには、門扉またはフェンス類の如き、各種
の建材類;アルミサッシ類の如き、各種の建築内外装用
資材類;あるいはアルミホイルなどのような種々の鉄ま
たは非鉄金属類の諸素材類ないしは諸製品類などであ
る。
【0170】その際の塗装にあっては、スプレー、刷毛
またはローラーなどの、いわゆる公知慣用の種々の手段
を利用し適用することが出来る。
【0171】かくして得られる、本発明に係る、塗料用
の非水ディスパージョン型樹脂ならびに塗料用樹脂組成
物は、従来型の非水ディスパージョン組成物に比して、
とりわけ、耐候性などにすぐれ、しかも、旧塗膜に対す
る影響も少なく、かつ、塗膜諸性能もまた、従来の溶剤
類を使用したものと変わらないような、極めて有用性の
ものでる。
【0172】
【実施例】次に、本発明を参考例、実施例および比較例
により、一層、具体的に説明することにするが、本発明
は、決して、これらの例示例のみに限定されるというよ
うなものではない。以下において、部および%は、特に
断りの無い限り、すべて重量基準であるものとする。
【0173】参考例1〔共重合性不飽和結合含有樹脂類
(b−3)の調製例〕 攪拌装置、温度計、反応生成水除去装置および窒素ガス
導入管を備えた4ツ口フラスコに、大豆油脂肪酸の57
7部、無水フタル酸の55部、無水マレイン酸の8部、
「SH−6018」の300部、ペンタエリスリトール
の20部、およびグリセリンの105部を仕込んで、1
80℃にまで昇温し、同温度に、2時間のあいだ保持し
てから、3時間かけて、220℃にまで昇温した。
【0174】窒素ガス雰囲気中で、酸価が9以下になる
まで、同温度に保持したのち、不揮発分が70%となる
ように、「LAWS」で稀釈して、不揮発分が70%
で、25℃におけるガードナー粘度(以下同様)がX
で、酸価(固形分)が5.0で、かつ、水酸基価(固形
分)が30なる目的樹脂の溶液を得た。以下、これを樹
脂(b−3−1)と略記する。
【0175】参考例2(同上) 参考例1と同様のフラスコに、「カージュラ E」の5
78部、ネオペンチルグリコールの13部、トリメチロ
ールプロパンの73部、「SH−6018」の200
部、無水フタル酸の279部およびフマル酸の20部を
仕込んで、200℃にまで昇温して、酸価が6以下にな
るまで、同温度に保持してから、
【0176】「スワゾール 310」[丸善石油化学
(株)製の、芳香族炭化水素系溶剤の商品名]で稀釈し
て、不揮発分が70%で、粘度がZで、酸価が3.0
で、かつ、水酸基価が77なる目的樹脂の溶液を得た。
以下、これを樹脂(b−3−2)と略記する。
【0177】参考例3(同上) 攪拌装置、温度計、リフラックス・コンデンサーおよび
窒素ガス導入管を備えた4ツ口フラスコに、「LAW
S」の667部を仕込み、120℃にまで昇温した。此
の温度になった処で、i−ブチルメタクリレートの30
0部、ラウリルメタクリレートの100部、「KR−2
15」(前出社製の、水酸基・共重合性二重結合含有シ
リコーン化合物の商品名)の116部、
【0178】2−エチルヘキシルメタクリレートの25
0部、tert−ブチルスチレンの200部、β−ヒド
ロキシエチルアクリレートの20部およびモノブチルマ
レートの8部と、tert−ブチルパーオクトエートの
20部およびtert−ブチルパーベンゾエートの10
部とからなる混合物を、4時間かけて滴下した。
【0179】滴下終了後も、120℃に、8時間のあい
だ保持して、不揮発分が59%になった時点で、温度を
100℃にまで下げ、グリシジルメタクリレートの6部
と、ハイドロキノンモノメチルエーテルの0.3部と、
「エクソール D−40」の166部と、2−メチルイ
ミダゾールの0.1部とを追加して、
【0180】酸価が1以下となるまで、この100℃に
保持することによって、不揮発分が60%で、粘度がZ
1 で、酸価が0.5で、かつ、水酸基価が7.2なる目
的樹脂の溶液を得た。以下、これを樹脂(b−3−3)
と略記する。
【0181】参考例4〔変性シリコーン化合物(1)の
調製例〕 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、キシレンの280
部と、「SH−6018」の600部と、ハイドロキノ
ンモノメチルエーテルの5部とを仕込んで、100℃に
まで昇温して溶解せしめた。
【0182】此の温度になり、さらに、溶液状態が均一
になった処で、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランの80部を投入し、次いで、テトライソプロピ
ルチタネートの0.1部を加えてから、そのまま、10
0℃に、2時間のあいだ保持することによって、不揮発
分が70%なる、目的とする、共重合性不飽和二重結合
を有する変性シリコーン化合物(1)の溶液を得た。
【0183】参考例5〔変性シリコーン化合物(2)の
調製例〕 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、キシレンの225
部と、「TSR−165」(前出社製のメトキシ基含有
シリコーン化合物)の340部と、ハイドロキノンモノ
メチルエーテルの5部とを仕込んで、100℃にまで昇
温して溶解せしめた。
【0184】此の温度になり、さらに、溶液状態が均一
になった処で、4−ヒドロキシブチルアクリレートの1
85部を投入し、次いで、テトライソプロピルチタネー
トの0.1部を加えてから、そのまま、100℃に、2
時間のあいだ保持して、不揮発分が70%なる、目的と
する、共重合性不飽和二重結合を有する変性シリコーン
化合物(2)の溶液を得た。
【0185】参考例6〔変性シリコーン化合物(3)の
調製例〕 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、エトキシエチルプ
ロピオネートの97部と、「X−22−173A」(前
出社製のエポキシ基含有シリコーン化合物)の370部
と、ハイドロキノンモノメチルエーテルとの5部を仕込
んで、100℃にまで昇温して溶解しめせた。
【0186】此の温度になり、さらに、溶液状態が均一
になった処で、アクリル酸の18部を、30分間かけて
徐々に投入し、加え終えてから、そのまま、100℃
に、2時間のあいだ保持して、不揮発分が80%なる、
目的とする、共重合性不飽和二重結合を有する変性シリ
コーン化合物(3)の溶液を得た。
【0187】参考例7〔ビニル系重合体(B)の調製
例〕 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、「LAWS」の5
00部と、「IPソルベント 1620」の166部と
を仕込んで、120℃にまで昇温し、此の温度になった
処で、tert−ブチルスチレンの150部、tert
−ブチルメタクリレートの220部、i−ブチルメタク
リレートの300部、シクロヘキシルメタクリレートの
100部、2−エチルヘキシルメタクリレートの100
部、
【0188】「SH−6018」の100部、アクリル
酸の10部、「アデカスタブ LA−82」の10部お
よびメタクリルオキシエチルトリメトキシシランの10
部と、tert−ブチルパーオクトエートの40部およ
びtert−ブチルパーベンゾエートの10部とからな
る混合物を、4時間かけて滴下した。
【0189】滴下終了後も、120℃に、8時間のあい
だ保持して、不揮発分が59.0%で、かつ、粘度がY
なる、目的ビニル系重合体(B)の溶液を得た。
【0190】次いで、此の樹脂溶液を、徐々に、500
mgにまで減圧せしめた処、モノマー類と、溶剤類との
混合物として、50部なる量が留出したので、此処で以
て、「LAWS」の35部を補填して、不揮発分が5
9.5%で、粘度がZで、かつ、酸価が4.8なる、目
的ビニル系重合体(B)の溶液を得た。以下、これを重
合体(B−1)と略記する。
【0191】参考例8(同上) 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、参考例1で得られ
た樹脂(b−3−1)の571部、「LAWS」の16
2部および「Aソルベント」の333部を仕込んで、1
20℃にまで昇温し、此の温度で、i−プロピルメタク
リレートの90部、tert−ブチルメタクリレートの
150部、i−ブチルメタクリレートの200部、2−
エチルヘキシルアクリレートの150部およびモノブチ
ルマレートの10部と、tert−ブチルパーオクトエ
ートの35部およびtert−ブチルパーベンゾエート
の10部とからなる混合物を、4時間かけて滴下した。
【0192】滴下終了後も、120℃に、8時間のあい
だ保持して、不揮発分が60%で、粘度がTで、かつ、
酸価が2.2なる、目的とするビニル系共重合体(B)
の溶液を得た。以下、これを共重合体(B−2)と略記
する。
【0193】参考例9(同上) 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、参考例1で得られ
た樹脂(b−3−1)の1,000部と、「エクソール
D−40」の366部とを仕込んでから、それぞれ、
モノマー類としては、tert−ブチルメタクリレート
の200部およびn−ブチルアクリレートの100部
を、
【0194】そして、ラジカル発生剤類としては、te
rt−ブチルパーオクトエートの20部およびtert
−ブチルパーベンゾエートの10部を用いるように変更
した以外は、参考例8と同様にして、不揮発分が60%
で、粘度がUで、かつ、酸価が2.0なる、目的とす
る、ビニル系重合体(B)の溶液を得た。以下、これを
重合体(B−3)と略記する。
【0195】参考例10(同上) 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、参考例1で得られ
た樹脂(b−3−2)の142部と、「LAWS」の4
00部とを仕込んでから、それぞれ、モノマー類として
は、メチルメタクリレートの100部と、参考例4で得
られた変性シリコーン化合物の142部と、tert−
ブチルメタクリレートの250部、i−ブチルメタクリ
レートの200部、n−ブチルメタクリレートの50
部、「アクリエステル SL」の150部およびβ−ヒ
ドロキシエチルアクリレートの50部とを、
【0196】追加用溶剤類としては、「LAWS」の1
84部を、そして、ラジカル発生剤類としては、ter
t−ブチルパーオクトエートの30部およびtert−
ブチルパーベンゾエートの10部を用いるように変更し
た以外は、参考例8と同様にして、不揮発分が60%
で、粘度がZ1 で、酸価が0.9で、かつ、水酸基価が
22なる、目的とする、ビニル系重合体(B)の溶液を
得た。以下、これを重合体(B−4)と略記する。
【0197】参考例11(同上) 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、「カージュラ
E」の170部と、「Aソルベント」の581部とを仕
込んでから、モノマー類としては、それぞれ、tert
−ブチルスチレンの100部、参考例5で得られた変性
シリコーン化合物の286部、tert−ブチルメタク
リレートの130部、
【0198】i−ブチルメタクリレートの100部、2
−エチルヘキシルメタクリレートの94部、「アクリエ
ステル SL」の50部、i−プロピルアクリレートの
50部、β−ヒドロキシエチルメタクリレートの56部
およびアクリル酸の50部よりなる混合物を用いるとい
うように変更し、加えて、
【0199】滴下終了後の1時間にして、反応温度を、
130℃にまで昇温し、酸価が5以下となるまで、同温
度に保持するというように変更した以外は、参考例8と
同様にして、不揮発分が60%で、粘度がXで、酸価が
3.5で、かつ、水酸基価が38なる、目的とする、ビ
ニル系重合体(B)の溶液を得た。以下、これを重合体
(B−5)と略記する。
【0200】参考例12(同上) 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、参考例3で得られ
た樹脂(b−3−3)の83部と、「LAWS」の55
8部とを仕込んでから、それぞれ、モノマー類として
は、tert−ブチルスチレンの100部、参考例6で
得られた変性シリコーン化合物の375部、イソボルニ
ルメタクリレートの150部、
【0201】i−ブチルメタクリレートの250部、ラ
ウリルメタクリレートの100部、β−ヒドロキシエチ
ルアクリレートの40部およびモノブチルマレートの1
0部よりなる混合物を用いるというように、
【0202】そして、ラジカル発生剤類としては、te
rt−ブチルパーオクトエートの40部およびtert
−ブチルパーベンゾエートの10部を用いるというよう
に変更した以外は、参考例8と同様にして、不揮発分が
60%で、粘度がWで、酸価が2.2で、かつ、水酸基
価が12なる、目的とする、ビニル系重合体(B)の溶
液を得た。以下、これを重合体(B−6)と略記する。
【0203】参考例13(同上) 参考例3と同様の4ツ口フラスコに、参考例1および2
で得られた、それぞれ、樹脂(b−3−1)および樹脂
(b−3−2)の各143部ずつと、「LAWS」の4
94部とを仕込んでから、
【0204】それぞれ、モノマー類としては、tert
−ブチルスチレンの100部、参考例4で得られた変性
シリコーン化合物の286部、イソボルニルアクリレー
トの220部、4−tert−ブチルシクロヘキシルメ
タクリレートの150部、「アクリエステル SL」の
100部、β−ヒドロキシエチルアクリレートの40
部、1,4−ブタンジオールモノアクリレートの20部
およびモノブチルマレートの10部よりなる混合物を用
いるというように、
【0205】そして、ラジカル発生剤としては、ter
t−ブチルパーオクトエートの40部およびtert−
ブチルパーベンゾエートの10部を用いるというように
変更した以外は、参考例8と同様にして、不揮発分が6
0%で、粘度がXで、酸価が2.3で、かつ、水酸基価
が27なる、目的ビニル系重合体(B)の溶液を得た。
以下、これを重合体(B−7)と略記する。
【0206】参考例14(同上) 脱水ひまし油脂肪酸の525部、イソフタル酸の19
部、無水マレイン酸の8部、ペンタエリスリトールの5
9部および1,6ヘキサンジオールの92部を仕込み、
220℃にまで昇温して、窒素ガス雰囲気中で、酸価が
15以下になるまで反応を行ない、酸価が目標値に到達
した処で、温度を130℃にまで下げて、「TSR−1
65」(前出社製のメトキシ基含有シリコーン化合物)
の400部と、テトライソプロピルチタネートの0.2
部とを仕込み、
【0207】さらに、酸価が7以下となるまで反応を行
なうというように変更した以外は、参考例1と同様にし
て、不揮発分が70%で、25℃におけるガードナー粘
度がZで、酸価が3.5で、かつ、油長が55%なる、
目的重合体たる中油アルキド樹脂を得た。以下、これを
重合体(B−8)と略記する。
【0208】参考例15(同上) サフラワー油脂肪酸の400部、脱水ひまし油脂肪酸の
269部、フタル酸の62部、トリメチロールプロパン
の128部、「KR−216」の200部およびペンタ
エリスリトールの3部を用いるというように、しかも、
溶媒としては、「シェルゾール D−40」を用いると
いうように変更した以外は、
【0209】参考例14と同様にして、不揮発分が70
%で、粘度がYで、酸価が3.5で、かつ、油長が70
%なる、目的重合体たる長油アルキド樹脂を得た。以
下、これを重合体(B−9)と略記する。
【0210】実施例1 本例は、本発明に係る非水ディスパージョン型樹脂を説
明するための、就中、その調製方法を、具体的に説明す
るためのものである。
【0211】リフラックス・コンデンサー、温度計、不
活性ガス導入口および攪拌装置を付した四ッ口フラスコ
に、参考例7で得られた重合体(B−1)の333部お
よび「LAWS」の534部を仕込み、90℃にまで昇
温した。
【0212】此の90℃に達した処で、メチルメタクリ
レートの200部、酢酸ビニルの300部、エチルアク
リレートの192部、「KR−215」の100部およ
びアクリル酸の8部と、tert−ブチルパーオクトエ
ートの20部およびtert−ブチルパーベンゾエート
の5部とからなる混合物を、4時間かけて滴下した。
【0213】滴下終了後も、そのまま、モノマー転化率
が99%となるまで、90℃に保持してから、約500
mmHgでの減圧蒸留にかけて、未反応モノマー類を除
去せしめた。
【0214】次いで、「LAWS」で以て、不揮発分が
60%となるように稀釈せしめて、不揮発分が60%
で、25℃におけるブルック・フィールド粘度(以下同
様)が4,100cpsで、かつ、酸価が3.5なる、
目的とする非水ディスパージョン型樹脂を得た。以下、
これを(Bu−1)と略記する。
【0215】実施例2〜10 第1表に示されるような原料類の使用割合となるように
変更した以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、目
的とする、各種の非水ディスパージョン型樹脂(Bu−
2)〜(Bu−10)を得た。
【0216】ただし、実施例2〜4の各場合には、未反
応モノマー類の除去は、減圧蒸留に依らずに、専ら、窒
素ガスの吹き込みに依って行ない、実施例6〜実施例1
0の各場合には、未反応モノマー類の除去は、一切、行
なわなかった。
【0217】かくして得られた、各非水ディスパージョ
ン型樹脂の性状値(特性値)は、まとめて、第2表に示
す。
【0218】
【表1】
【0219】
【表2】
【0220】
【表3】
【0221】《第1表の脚注》表中の各数値は、いずれ
も、「部」数である。
【0222】なお、表中においては、「単量体類」とい
う見出し語(項目)を設けて、「ビニル系モノマー類」
という用語法を用いていないのは、専ら、表記上におけ
る便宜上のためのみであって、特別に他意は無いという
ものであり、勿論ながら、此の「単量体類」は、「ビニ
ル系モノマー類」と同義語のつもりであり、略語である
と理解されたい。
【0223】「tert−ブチルパーオクト」………
「tert−ブチルパーオクトエート」の略記
【0224】「tert−ブチルパーベンゾ」………
「tert−ブチルパーベンゾエート」の略記
【0225】「1,1−ビス(tert−ブ」………
「1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ノン」の略記
【0226】
【表4】
【0227】
【表5】
【0228】
【表6】
【0229】《第1表の脚注》 「β−HEA」………β−ヒドロキシエチルアクリレー
トの略記
【0230】「パーフロロシクロヘキシルア」………
「パーフロロシクロヘキシルアクリレート」の略記
【0231】「LA−82」………「アデカスタブ L
A−82」の略記
【0232】
【表7】
【0233】
【表8】
【0234】《第1表の脚注》 「1,4−ブタンジオールモノ」………「1,4−ブタ
ンジオールモノアクリレート」の略記
【0235】
【表9】
【0236】《第1表の脚注》「ケミソーブ 74」
は、ケミプロ(株)製の、紫外線吸収剤の商品名であ
る。
【0237】
【表10】
【0238】実施例11〜26ならびに比較例1〜3 本例は、本発明の方法に従って得られた非水ディスパー
ジョン型樹脂を用いて、本発明の塗料用樹脂組成物を調
製するというものである。
【0239】実施例1〜10で得られた、(Bu−1)
〜(Bu−10)なる各非水ディスパージョン型樹脂を
用い、第3表に示されるような練肉配合組成に従って、
常法により、練肉せしめた。
【0240】次いで、第4表に示されるような練肉配合
組成に従って、架橋剤成分を配合せしめて、目的とする
塗料用樹脂組成物を調製した。
【0241】かくして得られた、それぞれの塗料を、稀
釈シンナーとして、「LAWS」を用いて、塗料粘度
が、フォード・カップ No.4で以て、30秒となる
ように稀釈したものを、ボンデ#144処理ダル鋼板
に、乾燥膜厚が50μmとなるように、スプレー塗装せ
しめた。
【0242】次いで、実施例11〜23なる、それぞれ
の例の場合には、常温に2週間のあいだ放置して乾燥硬
化せしめることによって、実施例24なる例の場合に
は、80℃において30分間のあいだ強制乾燥を行なう
ということによって得られた硬化塗膜について、
【0243】また、実施例25および26なる、それぞ
れの例の場合には、140℃において30分間のあいだ
焼き付け乾燥を行ない、しかるのち、常温に、1週間の
あいだ放置せしめるということによって得られた硬化塗
膜について、諸性能の評価判定の検討を行なった。
【0244】なお、比較例1〜3の場合には、それぞ
れ、3種類の市販品を用いた。それぞれの塗料の諸物性
ならびに諸性能の評価判定の試験の要領は、次の通りで
ある。
【0245】(1) 臭気テスト…………5名による官
能テストの総合判定 ◎………臭気なし ○………極く僅かながら、臭気あり
【0246】(2) 光 沢…………60度鏡面反
射率(%)
【0247】(3) 硬 度…………鉛筆による傷
付き硬度の測定
【0248】(4) 付 着 性…………碁盤目密着試
【0249】(5) 耐 酸 性…………5%硫酸水溶
液で以て、24時間に亘るスポット・テストを行なった
のちの塗面状態を、目視により評価判定
【0250】(6) 耐アルカリ性………5%水酸化ナ
トリウム水溶液で以て、24時間に亘るスポット・テス
トを行なったのちの塗面状態を、目視により評価判定
【0251】(7) 旧塗膜に対する「リコート性」
は、2年間に及ぶ天然曝露後の旧塗膜(既設塗膜)の上
に、それぞれの塗料を、各別に、塗装したのちの塗面の
状態を、目視により判定評価
【0252】◎………異状なし ○………極く僅かながら、リフティング現象が認められ
る △………かなりの程度のリフティング現象が認められる ×………著しく、リフティング現象が認められる
【0253】(8) 「重ね塗り適性」における塗膜構
成と適性試験とは、以下の通りである。
【0254】塗膜構成:〔塗膜(イ)−(1)/塗膜
(イ)−(2)/塗膜(ロ)/基材スレート板〕とい
う、基材上への三層構造塗膜
【0255】手 順:1コート目の塗膜(イ)−
(2)を塗装してから、30℃に、約6秒間のあいだ放
置したのち、これと同じ塗料を、塗膜(イ)−(1)上
に塗装するが、このようにすることによって、1コート
目のトップ・コートたる塗膜(イ)−(2)がリフティ
ング起こす。
【0256】なお、上記した塗膜(ロ)は、マスティッ
ク塗料層であり、そのためのマスティック塗料は、次の
ような配合になるものである。
【0257】 「タイペーク R−550」[石原産業(株) 100 部 製の、酸化チタ ンの商品名] 「デモール EP」[花王(株)製の、分散剤 3 部 の商品名] 「ノイゲン EA−120」[第一工業製薬 1.5部 (株)製の、乳 化剤の商品名] エチレングリコール 3 部 「SNデフォーマー 154」[サン・ノプコ 1.5部 (株)製の、発 泡剤の商品名] 28%アンモニア水 1 部 水 24 部 2%「ハイドロメトローズ 90SH−100」 18.6部 [信越化学工業 (株)製の、増粘 剤の商品名] 「ボンコート 3650」[大日本インキ化 104.6部 学工業(株)製 の、アクリル・ エマルジョンの 商品名] 「セルフトップ HP−103」[興人(株) 1.1部 製の、増粘剤 の商品名]
【0258】(9) 素材に対する使用溶剤の影響(つ
まり、プラスチック素材に対する溶剤類の影響)は、ソ
ルベント・クラックの発生の有無と、その発生の程度
を、目視により判定評価
【0259】◎………異状なし ○………極く僅かながら、ソルベント・クラックの発生
が認められる場合 △………かなりの程度のソルベント・クラックの発生が
認められる場合 ×………著しく、ソルベント・クラックの発生が認めら
れる場合
【0260】
【表11】
【0261】《第3表の脚注》表中の各数値は、いずれ
も、「部」数である。
【0262】註1)「CR−95」………「タイペーク
CR−95」[石原産業(株)製のルチル型酸化チタ
ン]の略記
【0263】註2)「LAWS」を使用した。
【0264】註3)「スキンナー TM」[東亜合成化
学工業(株)製品]を使用した。
【0265】註4)「KP−324」[信越化学工業
(株)製品]を使用した。
【0266】なお、表中においては、「塗料ベースの呼
称」という見出し語(項目)を設けて、「塗料用ベース
樹脂成分の呼称」なる見出し語(項目)を使用していな
いのは、専ら、単なる表記上における便宜上のためのみ
であって、特別に他意は無く、勿論ながら、此の「塗料
ベースの呼称」は、「塗料用ベース樹脂成分の呼称」と
同義語のつもりであり、略語であると理解されたい。
【0267】
【表12】
【0268】
【表13】
【0269】
【表14】
【0270】《第4表の脚注》表中の各数値は、いずれ
も、「部」数である。なお、ナフテン酸コバルトおよび
オクチル酸鉛以外の架橋剤成分の使用量も、すべてが、
固形分重量で以て表記してある。
【0271】「6%ナフテン酸コバルト」とは、金属コ
バルトの含有率(つまり、有効成分含有率)が6%なる
ものを指称する。
【0272】「24%オクチル酸鉛」とは、金属鉛の含
有率(つまり、有効成分含有率)が24%なるものを指
称する。
【0273】なお、表中における「主剤成分」とは、前
述した「塗料用ベース樹脂成分」と同義語である、と理
解されたい。
【0274】
【表15】
【0275】
【表16】
【0276】《第4表の脚注》「長油アルキド塗膜」、
「酢ビ−アクリル塗膜」、「NADアクリル塗膜」、
「アクリルラッカー塗膜」および「重ね塗り性」は、い
ずれも、「リコート性」を示す為のデータである。
【0277】なお、「酢ビ−アクリル塗膜」は、酢酸ビ
ニル・アクリル共重合樹脂の塗膜である。
【0278】「PPO樹脂」および「ポリカーボネー
ト」は、共に、「プラスチック素材に対する影響」を示
す為のデータである。
【0279】
【表17】
【0280】《第4表の脚注》 「アルミキレート A」………川研ファインケミカル
(株)製の、アルミニウム・キレートの商品名であっ
て、40%アセチルアセトン溶液という形で以て使用し
ている。
【0281】「AIPD」……………………前出社製
の、アルミニウム・アルコラートの商品名であって、不
揮発分(NV)は100%のものであるが、40%i−
プロパノール溶液という形で以て使用している。
【0282】
【表18】
【0283】
【表19】
【0284】
【表20】
【0285】《第4表の脚注》 「TP−110」………「テンカレート TP−11
0」(前出社製の、チタン・キレートの商品名;NV=
33%、有効チタン・キレート分=60%)の略記
【0286】「ZC−540」………「オルガティック
ス ZC−540」(前出社製の、ジルコニウム・キレ
ートの商品名;NV=60%)の略記
【0287】「DN991S」………「バーノック D
N−991S」(前出社製の、ターペン可溶型ポリイソ
シアネート化合物の商品名;NV=100%、NCO含
有率=13%)の略記
【0288】
【表21】
【0289】
【表22】
【0290】
【表23】
【0291】《第4表の脚注》 「L−161」………前出の「スーパーベッカミン L
−161」の略記であって、ブチル化メラミン樹脂;N
V=98%
【0292】
【表24】
【0293】
【表25】
【0294】
【表26】
【0295】
【表27】
【0296】
【表28】
【0297】
【表29】
【0298】《第5表の脚注》 1)自然バクロ………宮崎市郊外での2年間のバクロ
【0299】2)促進耐候性試験…サンシャインウェザ
オメーターによる、2,000時間に及ぶ促進耐候性の
試験(JIS法)
【0300】このように、本発明に係る非水ディスパー
ジョン型樹脂は、とりわけ、旧塗膜(既設塗膜)に対す
る影響が少なく、しかも、とりわけ、耐候性などをはじ
めとする塗膜諸性能なども亦、従来型の有機溶剤類を使
用した形のものに比して、勝るとも劣らない、というほ
どの極めて実用性の高いものであり、
【0301】したがって、かくして得られる、塗料用の
此の非水ディスパージョン型樹脂を含有するという、本
発明に係る塗料用樹脂組成物も亦、とりわけ、旧塗膜に
対する影響も少ないというものであるし、しかも、とり
わけ、耐候性などをはじめとする塗膜諸性能などにも優
れるというものであることが、無理なく、知り得よう。
【0302】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る非水ディス
パージョン型樹脂は、とりわけ、旧塗膜(既設塗膜)に
対する影響も少なく、しかも、とりわけ、耐候性などを
はじめとする塗膜諸性能も亦、従来型の有機溶剤類を使
用した形のものに比して、勝るとも劣らない、というほ
どに極めて実用性の高いものであるし、
【0303】したがって、かくして得られる、塗料用
の、こうした非水ディスパージョン型樹脂を含有すると
いう形の、本発明に係る塗料用樹脂組成物も亦、とりわ
け、旧塗膜に対する影響も少なく、しかも、とりわけ、
耐候性などをはじめとする塗膜諸性能にも優れるという
ものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正内容】
【0080】予め、水酸基、カルボキシル基ないしはエ
ポキシ基などの各種の官能基を有するビニル系モノマー
類を必須の原料成分として用いて共重合反応を行ない、
これらの各官能基を有するビニル系共重合体類(就中、
アクリル系共重合体類)中に、前述した通り、飽和ポリ
エステル類中に共重合性不飽和結合を導入せしめた場合
と同様にして、該ビニル系共重合体類(就中、アクリル
系共重合体類)中に含まれる官能基との反応性を有する
官能基と、ビニル基とを併せ有するような種々の化合物
類、たとえば、(メタ)アクリル酸クロライドなどで代
表されるような、いわゆる、酸クロライド基とビニル基
とを併せ有する種々の化合物類;グリシジル(メタ)ア
クリレートなどで代表されるような、いわゆる、エポキ
シ基とビニル基とを併せ有する種々の化合物類;ビニル
メトキシシランもしくは(メタ)アクリロキシエチルト
リメトキシシランなどで代表されるような、いわゆる、
アルコキシシラノール基とビニル基とを併せ有する種々
の化合物類;
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 77/04 NUA C08G 77/04 NUA C08L 101/02 LSY C08L 101/02 LSY 101/08 101/08 101/10 101/10 C09D 5/00 C09D 5/00 175/04 PHR 175/04 PHR 183/04 PMS 183/04 PMS 201/02 PDC 201/02 PDC 201/08 201/08 201/10 201/10

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル系単量体類は溶解せしめるが、該
    単量体類よりなるビニル系重合体(A)は溶解せしめな
    い有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解し得る重合体(B)
    の存在下において、ビニル系単量体類を共重合せしめる
    ことによって、安定な非水ディスパージョン型樹脂であ
    って、上記したビニル系単量体の重合体(A)と、上記
    した重合体(B)とが、共に、シリコーン化合物で以て
    変性されていることを特徴とする、非水ディスパージョ
    ン型樹脂。
  2. 【請求項2】 ビニル系単量体類は溶解せしめるが、該
    単量体類よりなるビニル系重合体(A)は溶解せしめな
    い有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解し得る重合体(B)
    の存在下において、ビニル系単量体類を共重合せしめる
    ことによって、安定な非水ディスパージョン型樹脂であ
    って、上記したビニル系単量体の重合体(A)と、上記
    した重合体(B)とが、共に、シリコーン化合物で以て
    変性されており、しかも、此のシリコーン化合物を、約
    1〜約60重量%なる範囲内で含有していることを特徴
    とする、非水ディスパージョン型樹脂。
  3. 【請求項3】 前記したシリコーン化合物が、次の一般
    式[I] 【化1】 (ただし、式中のRは、炭素−珪素結合に結合する、水
    酸基、カルボキシル基、エポキシ基およびアルコキシ基
    よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能基、1
    価の有機基または共重合性不飽和二重結合を、また、
    R’は、水素原子またはアルキル基、アリール基、アシ
    ル基、アリールオキシ基もしくはアシルオキシ基を表わ
    すものとする。さらに、nは0.5〜2.0なる数であ
    るものとし、mは0.0〜2.5なる数であるものとし
    て、しかも、m+nは0.5〜3.0なる数であるもの
    とする。)で示される、水酸基、カルボキシル基、エポ
    キシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびアシル
    オキシ基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の、
    官能基または共重合性不飽和二重結合を、一分子中に少
    なくとも1個、有するオルガノポリシロキサンである、
    請求項1に記載の樹脂。
  4. 【請求項4】 前記したシリコーン化合物が、次の一般
    式[I] 【化2】 (ただし、式中のRは、炭素−珪素結合に結合する、水
    酸基、カルボキシル基、エポキシ基およびアルコキシ基
    よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能基、1
    価の有機基または共重合性不飽和二重結合を、また、
    R’は、水素原子またはアルキル基、アリール基、アシ
    ル基、アリールオキシ基もしくはアシルオキシ基を表わ
    すものとする。さらに、nは0.5〜2.0なる数であ
    るものとし、mは0.0〜2.5なる数であるものとし
    て、しかも、m+nは0.5〜3.0なる数であるもの
    とする。)で示される、水酸基、カルボキシル基、エポ
    キシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびアシル
    オキシ基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の、
    官能基または共重合性不飽和二重結合を、一分子中に少
    なくとも1個、有するオルガノポリシロキサンと、該オ
    ルガノポリシロキサン中に存在する官能基との反応性を
    有する官能基と、共重合性不飽和二重結合とを併せ有す
    る化合物との反応生成物である、請求項1に記載の樹
    脂。
  5. 【請求項5】 前記した、有機溶剤に溶解する単量体類
    よりなり、しかも、此の有機溶剤に溶解しないビニル系
    重合体(A)が、該重合体(A)を変性するシリコーン
    化合物の約1〜約60重量%と、該重合体(A)を形成
    する共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類の約4
    0〜約99重量%とからなるものである、請求項1〜4
    のいずれかに記載の樹脂。
  6. 【請求項6】 前記した、有機溶剤に溶解するビニル系
    重合体(B)が、該重合体(B)を変性するシリコーン
    化合物の約1〜約60重量%と、該重合体(B)を形成
    する共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類の約4
    0〜約99重量%とからなるものである、請求項1〜4
    に記載の樹脂。
  7. 【請求項7】 前記した、有機溶剤に溶解する単量体類
    よりなり、しかも、該有機溶剤に溶解しないビニル系重
    合体(A)が、該重合体(A)を形成するシリコーン化
    合物以外の共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類
    として、炭素数が1または2なるアルキル基側鎖を有す
    る(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸
    を除く、α,β−エチレン性不飽和(ポリ)カルボン酸
    のエステル類および/または酢酸ビニルを、主成分とし
    て用いて得られるものである、請求項1に記載の樹脂。
  8. 【請求項8】 前記した、有機溶剤に溶解する重合体
    (B)が、該重合体(B)を形成するシリコーン化合物
    以外の共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類とし
    ての、炭素数が3以上なるアルキル基側鎖を有する(メ
    タ)アクリル酸エステル類および/またはアルキル側鎖
    を有するスチレン系モノマー類を、少なくとも30重量
    %以上、含有するものである、請求項1に記載の樹脂。
  9. 【請求項9】 前記した、有機溶剤に溶解する重合体
    (B)が、該重合体(B)を形成する共重合性不飽和二
    重結合を有するモノマー類としての、それぞれ、炭素数
    が3以上なるアルキル側鎖を有する(メタ)アクリル酸
    エステル類(b−1)および/またはアルキル基側鎖を
    有するスチレン系モノマー(b−2)の約20〜約98
    重量%と、共重合性不飽和二重結合含有樹脂(b−3)
    の0〜約80重量%と、上記した、(b−1)および
    (b−2)なる各モノマー類と共重合可能なる其の他の
    ビニル系モノマー類(b−4)の2〜80重量%とから
    構成され、しかも、これらの各モノマー類の合計が10
    0重量%となるように用いて得られるものである、請求
    項1〜8のいずれかに記載の樹脂。
  10. 【請求項10】 前記した、有機溶剤に溶解する重合体
    (B)が、少なくとも50%なる油長を有する油変性ア
    ルキドであって、しかも、次の一般式[I] 【化3】 (ただし、式中のRは、炭素−珪素結合に結合する、水
    酸基、カルボキシル基、エポキシ基およびアルコキシ基
    よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能基、1
    価の有機基または共重合性不飽和二重結合を、また、
    R’は、水素原子またはアルキル基、アリール基、アシ
    ル基、アリールオキシ基もしくはアシルオキシ基を表わ
    すものとする。さらに、nは0.5〜2.0なる数であ
    るものとし、mは0.0〜2.5なる数であるものとし
    て、しかも、m+nは0.5〜3.0なる数であるもの
    とする。)で示されるシリコーン化合物で以て変性され
    ており、しかも、該油変性アルキドの約40〜約99重
    量%と、該シリコーン化合物の約1〜約60重量%とか
    ら構成されるものである、請求項1に記載の樹脂。
  11. 【請求項11】 ビニル系単量体類は溶解せしめるが、
    該単量体類よりなるビニル系重合体(A)は溶解せしめ
    ない有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解し得る重合体
    (B)の存在下において、ビニル系単量体類を共重合せ
    しめることによって得られる、安定な非水ディスパージ
    ョン型樹脂を用いる塗料用樹脂組成物において、上記し
    たビニル系単量体の重合体(A)と、上記した重合体
    (B)とが、共に、シリコーン化合物で以て変性されて
    いるものであることを特徴とする、塗料用樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 ビニル系単量体類は溶解せしめるが、
    該単量体類よりなるビニル系重合体(A)は溶解せしめ
    ない有機溶剤中で、該有機溶剤に溶解し得る重合体
    (B)の存在下において、ビニル系単量体類を共重合せ
    しめることによって得られる、安定な非水ディスパージ
    ョン型樹脂を用いる塗料用樹脂組成物において、上記し
    たビニル系単量体の重合体(A)と、上記した重合体
    (B)とが、共に、シリコーン化合物で以て変性されて
    おり、しかも、此のシリコーン化合物を、約1〜約60
    重量%なる範囲内で含有しているものであることを特徴
    とする、塗料用樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 前記したシリコーン化合物が、次の一
    般式[I] 【化4】 (ただし、式中のRは、炭素−珪素結合に結合する、水
    酸基、カルボキシル基、エポキシ基およびアルコキシ基
    よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能基、1
    価の有機基または共重合性不飽和二重結合を、また、
    R’は、水素原子またはアルキル基、アリール基、アシ
    ル基、アリールオキシ基もしくはアシルオキシ基を表わ
    すものとする。さらに、nは0.5〜2.0なる数であ
    るものとし、mは0.0〜2.5なる数であるものとし
    て、しかも、m+nは0.5〜3.0なる数であるもの
    とする。)で示される、水酸基、カルボキシル基、エポ
    キシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびアシル
    オキシ基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の、
    官能基または共重合性不飽和二重結合を、一分子中に少
    なくとも1個、有するオルガノポリシロキサンである、
    請求項11に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記したシリコーン化合物が、次の一
    般式[I] 【化5】 (ただし、式中のRは、炭素−珪素結合に結合する、水
    酸基、カルボキシル基、エポキシ基およびアルコキシ基
    よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能基、1
    価の有機基または共重合性不飽和二重結合を、また、
    R’は、水素原子またはアルキル基、アリール基、アシ
    ル基、アリールオキシ基もしくはアシルオキシ基を表わ
    すものとする。さらに、nは0.5〜2.0なる数であ
    るものとし、mは0.0〜2.5なる数であるものとし
    て、しかも、m+nは0.5〜3.0なる数であるもの
    とする。)で示される、水酸基、カルボキシル基、エポ
    キシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基およびアシル
    オキシ基よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の、
    官能基または共重合性不飽和二重結合を、一分子中に少
    なくとも1個、有するオルガノポリシロキサンと、該オ
    ルガノポリシロキサン中に存在する官能基との反応性を
    有する官能基と、共重合性不飽和二重結合とを併せ有す
    る化合物との反応生成物である、請求項11に記載の組
    成物。
  15. 【請求項15】 前記した、有機溶剤に溶解する単量体
    類よりなり、しかも、此の有機溶剤に溶解しないビニル
    系重合体(A)が、該重合体(A)を変性するシリコー
    ン化合物の約1〜約60重量%と、該重合体(A)を形
    成する共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類の約
    40〜約99重量%とからなるものである、請求項11
    〜14のいずれかに記載の組成物。
  16. 【請求項16】 前記した、有機溶剤に溶解するビニル
    系重合体(B)が、該重合体(B)を変性するシリコー
    ン化合物の約1〜約60重量%と、該重合体(B)を形
    成する共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類の約
    40〜約99重量%とからなるものである、請求項11
    〜14に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 前記した、有機溶剤に溶解する単量体
    類よりなり、しかも、該有機溶剤に溶解しないビニル系
    重合体(A)が、該重合体(A)を形成するシリコーン
    化合物以外の共重合性不飽和二重結合を有するモノマー
    類として、炭素数が1または2なるアルキル基側鎖を有
    する(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル
    酸を除く、α,β−エチレン性不飽和(ポリ)カルボン
    酸のエステル類および/または酢酸ビニルを、主成分と
    して用いて得られるものである、請求項11に記載の組
    成物。
  18. 【請求項18】 前記した、有機溶剤に溶解する重合体
    (B)が、該重合体(B)を形成するシリコーン化合物
    以外の共重合性不飽和二重結合を有するモノマー類とし
    ての、炭素数が3以上なるアルキル基側鎖を有する(メ
    タ)アクリル酸エステル類および/またはアルキル側鎖
    を有するスチレン系モノマー類を、少なくとも30重量
    %以上、含有するものである、請求項1に記載の組成
    物。
  19. 【請求項19】 前記した、有機溶剤に溶解する重合体
    (B)が、該重合体(B)を形成する共重合性不飽和二
    重結合を有するモノマー類としての、それぞれ、炭素数
    が3以上なるアルキル側鎖を有する(メタ)アクリル酸
    エステル類(b−1)および/またはアルキル基側鎖を
    有するスチレン系モノマー(b−2)の約20〜約98
    重量%と、共重合性不飽和二重結合含有樹脂(b−3)
    の0〜約80重量%と、上記した、(b−1)および
    (b−2)なる各モノマー類と共重合可能なる其の他の
    ビニル系モノマー類(b−4)の2〜80重量%とから
    構成され、しかも、これらの各モノマー類の合計が10
    0重量%となるように用いて得られるものである、請求
    項11〜18のいずれかに記載の組成物。
  20. 【請求項20】 前記した、有機溶剤に溶解する重合体
    (B)が、少なくとも50%なる油長を有する油変性ア
    ルキドであって、しかも、次の一般式[I] 【化6】 (ただし、式中のRは、炭素−珪素結合に結合する、水
    酸基、カルボキシル基、エポキシ基およびアルコキシ基
    よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の官能基、1
    価の有機基または共重合性不飽和二重結合を、また、
    R’は、水素原子またはアルキル基、アリール基、アシ
    ル基、アリールオキシ基もしくはアシルオキシ基を表わ
    すものとする。さらに、nは0.5〜2.0なる数であ
    るものとし、mは0.0〜2.5なる数であるものとし
    て、しかも、m+nは0.5〜3.0なる数であるもの
    とする。)で示されるシリコーン化合物で以て変性され
    ており、しかも、該油変性アルキドの約40〜約99重
    量%と、該シリコーン化合物の約1〜約60重量%とか
    ら構成されるものである、請求項11に記載の組成物。
  21. 【請求項21】 前記したビニル系単量体の重合体
    (A)に対する、前記した重合体(B)の使用割合が、
    重合体(B)/重合体(A)なる固形分重量部比で以
    て、約10〜約90/約90〜約10なる範囲内であ
    る、請求項11〜22のいずれかに記載の組成物。
  22. 【請求項22】 前記した有機溶媒に対する、当該塗料
    樹脂組成物中に残存する未反応モノマー類の含有率が、
    上記した有機溶剤を基準として、3重量%以上である場
    合において、上記した未反応モノマー類を、3重量%未
    満となるまで留去せしめることによって低減化されてい
    るものである、請求項11〜22のいずれかに記載の組
    成物。
  23. 【請求項23】 請求項1〜11のいずれかに記載の樹
    脂に、硬化促進剤類としてのドライヤー類を配合せしめ
    たものである、請求項11〜22のいずれかに記載の組
    成物。
  24. 【請求項24】 請求項1〜11のいずれかに記載の樹
    脂に、硬化剤類としての、それぞれ、金属アルコキシド
    類、金属アシレート類または金属キレート類を配合せし
    めたものである、請求項11〜22のいずれかに記載の
    組成物。
  25. 【請求項25】 請求項1〜11のいずれかに記載の樹
    脂に、硬化剤類としてのポリイソシアネート化合物を配
    合せしめたものである、請求項11〜22のいずれかに
    記載の組成物。
  26. 【請求項26】 請求項1〜11のいずれかに記載の樹
    脂に、硬化剤類としてのアミノ樹脂類を配合せしめたも
    のである、請求項11〜22のいずれかに記載の組成
    物。
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