JPH09169235A - 車両用カップホルダー - Google Patents

車両用カップホルダー

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JPH09169235A
JPH09169235A JP35542996A JP35542996A JPH09169235A JP H09169235 A JPH09169235 A JP H09169235A JP 35542996 A JP35542996 A JP 35542996A JP 35542996 A JP35542996 A JP 35542996A JP H09169235 A JPH09169235 A JP H09169235A
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holder
elastic member
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Toshihide Kimisawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外径寸法が多少異なるカップなどであっても
安定して保持することができることに加え、弾性部材を
付加してもホルダー部の厚さを比較的薄く維持できると
共に、取付構造的にも優れている車両用カップホルダー
を提供する。 【解決手段】 車体側に格納可能に設けられたホルダー
板3を有し、ホルダー板3にカップ16を保持する略円
状のカップ穴17を形成してなる車両用カップホルダー
において、カップ穴17に入れられるカップ16の側面
に圧接してカップ16をカップ穴17の内面とで挟持す
る弾性部材18を有していると共に、弾性部材18をホ
ルダー板3に対し弾性部材18の一部をホルダー板3の
肉厚内に埋め込んだ状態でホルダー板35に一体に固定
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの車両
室内に設ける車両用カップホルダーに関する。
【0002】
【従来の技術】車内で飲物を入れた缶やコップが転倒す
るのを防止するための手段として、各種のカップホルダ
ーが提案されている。図18および図19はその従来に
おける車両用カップホルダーの基本形態例を示してい
る。図18および図19において、このカップホルダー
100では、2つのカップ穴101を設けたカップホル
ダー板102と、カップ穴101に対応してカップホル
ダー板102の下側に配設されたカップ受金具103な
どで構成されている。そして、図19に示すように、カ
ップ104をカップ穴101に挿入させると、このカッ
プ104の下側がカップ受金具103で支えられると共
に上部がカップ穴101の内周面で支えられて転倒が防
止される。 したがって、このカップホルダー100で
は、カップ穴101の内径寸法以下で、かつカップ受金
具103に引掛かる大きさのカップ104や缶などであ
れば使用することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のカップホルダー100では、図19に示すように、
カップ穴101の内面に対応しているカップ104の外
径寸法dがカップ穴101の内径寸法Dよりもかなり小
さく、カップ穴101の内面とカップ104との間に大
きな隙間Xがあるような場合は、車両走行中に、カップ
104がカップ穴101内で動いて安定しずらく、水平
状態に保持しておくことができないと言う問題点があっ
た。そこで、このような問題の従来対策例としては、実
開昭52―53537号公報、実開昭62―19154
7号公報、実開昭64―51540号公報等に示される
ように、カップホルダーに弾性圧接手段を設けて、その
圧接手段をカップ穴に入れられるカップに弾性的に当接
してガタ付きを無くするようにした構成が知られてい
る。しかし、従来の弾性圧接手段は、何れもホルダー板
自体を厚くしたり、ホルダー板に弾性圧接手段に相当す
る分の厚さが付加されるため、全体を薄くする上で限界
があり、また取付構造的にも複雑であると言う問題があ
る。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は外径寸法が多少異なるカップなどで
あっても安定して保持することができることに加え、弾
性部材を付加してもホルダー部の厚さを比較的薄く維持
できると共に、取付構造的にも優れている車両用カップ
ホルダーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため次の構成を創意工夫したものである。第1
の発明は、図1から図13に例示する如く、車体側に格
納可能に設けられたホルダー板3を有し、ホルダー板3
にカップ16を保持する略円状のカップ穴17を形成し
てなる車両用カップホルダーにおいて、カップ穴17に
入れられるカップ16の側面に圧接してカップ16をカ
ップ穴17の内面とで挟持する弾性部材18を有してい
ると共に、弾性部材18をホルダー板3に対し弾性部材
18の一部をホルダー板3の肉厚内に埋め込んだ状態で
ホルダー板35に一体に固定した構成である。この構成
では、弾性部材18がホルダー板3に対し弾性部材18
の一部をホルダー板3の肉厚内に埋め込んだ状態、つま
りインサート成形によって取り付けられるので組み付け
性に優れている。同時に、弾性部材18がホルダー板3
の肉厚内にその一部を肉厚内に埋め込んだ状態で固定し
たことから、全体の厚さを薄くすることも可能となる。
【0006】第2の発明は、図14と図15に示す如
く、車体側に格納可能に設けられたホルダー板3を有
し、ホルダー板3にカップ16を保持する略円状のカッ
プ穴17を形成してなる車両用カップホルダーにおい
て、ホルダー板3にその両固定端部50b,50cを介
して取り付けられて、カップ穴17に入れられるカップ
16の側面に圧接してカップ16をカップ穴17の内面
とで挟持可能な弾性部材50を有していると共に、弾性
部材50を、カップ穴17に入れられるカップ16に当
接する当接部50aから各固定端部50b,50cまで
の距離を異なる長さに形成した構成である。この構成で
は、弾性部材50をホルダー板の板厚内におさまるよう
に設けることが容易となり、カップ16に当接する当接
部50aから各固定端部50b,50cまでの距離を異
なる長さに形成することによって、弾性部材50に捻り
力(スプリングバック)が期待できる。
【0007】第3の発明は、図16と図17に示す如
く、車体側に格納可能に設けられたホルダー板3を有
し、ホルダー板3にカップ16を保持する略円状のカッ
プ穴17を形成してなる車両用カップホルダーにおい
て、ホルダー板3に取り付けられて、カップ穴17に入
れられるカップ16の側周面に対しその取付部55aを
支点として回動圧接し、カップ16をカップ穴17の内
面とで挟持可能な弾性部材55を有している構成であ
る。この構成では、弾性部材55をホルダー板の板厚内
からはみ出す部分を少なくして設けることが容易とな
る。なお、以上の各発明では、カップ穴17に挿入され
たカップ16の側面に弾性部材18,50,55が当設
されて、カップ16をカップ穴17の内面とで弾性的に
挟持するので、カップ16の周面寸法がカップ穴17の
内径寸法よりも多少小さくても、この間に存在する隙間
は弾性部材18,50,55による圧接によって吸収さ
れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて詳細に説明する。図1および図13は本発
明の第1の形態例を示している。図1乃至図13におい
て、このカップホルダー1は、車体に取り付けて固定さ
れるフレーム2と、このフレーム2上に前後方向へ摺動
可能に保持されているホルダー板3などで構成されてい
る。
【0009】更に詳述すると、フレーム2は、底壁部4
と、この底壁部4の左右両側よりそれぞれ上方に向かっ
て立設された側壁部5,6と、底壁部4の後端(自動車
の進行方向)より上方に向かって立設された後壁部7
と、底壁部4の前側で左右の側壁部5,6にわたって形
成された天壁部8とを有してなり、前面側にはホルダー
板3を出し入れするための開口9が設けてある。また、
フレーム2の後部において、底壁部4と、側壁部5,6
および天壁部8の一部は切り欠かれて開放された状態に
なっている。更に、側壁部5,6の互いに対向し合う内
面には、各々前後方向に伸びるガイド溝10が設けてあ
る。
【0010】次に、ホルダー板3は、開口9より出し入
れ可能な板状に樹脂材で形成されている。また、このホ
ルダー板3の左右両側には、ガイド溝10に摺動可能に
係合されるガイド壁11が設けてあり、このガイド壁1
1とガイド溝10との係合でホルダー板3がフレーム2
に対して前後方向摺動可能に保持されている。また、左
右のガイド壁11,11の間の寸法は、左右のガイド溝
10における底面間の寸法よりも若干小さく形成され、
代わりに各ガイド壁11,11に外側へ向かって膨出し
た突起部12(図4,図7,図8参照)が設けられてお
り、この左右の突起部12,12間の先端寸法が左右の
ガイド溝10における底面間の寸法よりも大きく設定さ
れている。加えて、ガイド壁11には、突起部12と対
応する位置に、上下に貫通するスリット13が前後方向
に延びた状態で設けられており、スリット13の部分で
突起部12の周辺部分が内側へ弾性変形し易くなってい
る。
【0011】そして、ホルダー板3をフレーム2に取り
付けるときには、スリット13の部分で弾性変形させ、
この変形で突起部12を内側へ逃がした状態にしてガイ
ド壁11をガイド溝10内に挿入させる。また、挿入後
も、突起部12がガイド溝10の底面に反力で押し付け
られた状態のまま保持され、この圧接力でフレーム2に
対するホルダー板3の左右方向におけるガタ付きを取り
去ることができるようにしている。
【0012】更に、ホルダー板3の前端には、押し込み
用の操作板14が一体に設けられ、また後端には図4に
示すように板ばね15が取り付けられている。この板ば
ね15は、係止手段となるところの後述する係止装置2
2が配置されているホルダー板3の後端面3aと、後端
面3aと対向しているフレーム2側の後端面3aとの間
のスペース内で、かつホルダー板3の後端面3aと面対
向された状態で配設されている。そして、一端はホルダ
ー板3の後端にビスなどで固定されると共に、他端は後
方に向いて自由に突出し、その先端のカール部15aが
フレーム2の後壁部7の内面と当接可能に設けてある。
また、板ばね15の高さ寸法は、ホルダー板3の後端面
3aの高さ寸法よりも小さく、この後端面3aの上下面
の寸法間に収容されるよう設定されている。
【0013】加えて、ホルダー板3の中央には、それぞ
れカップ16や缶などを挿入するためのカップ穴17が
設けられている。この各カップ穴17の一部17aは後
方に向かって切り込まれ、この切り込まれた部分17a
内に各々弾性部材18が取り付けられている。この弾性
部材18は、板ばね19と、当接部材20とで形成され
ている。このうち、板ばね19は、一枚の薄板ステンレ
ス鋼などをプレス成形してなり、柔らかな弾性力を得る
ために、連続した3つの板ばね部19a,19b,19
cで形成されている。また、板ばね19は図1や図6に
示される如く、ホルダー板3に対し板ばね19の一部を
ホルダー板3の肉厚内に埋め込んだ状態、つまりインサ
ート成形によって一体に固定されると共に、板ばね部1
9cの先端部に当接部材20を取り付けている。そし
て、弾性部材18はホルダー板3の厚さ内にあってホル
ダー板3と略平行に配置され、切り込まれた部分17a
からカップ穴17内に大きく突出し、このカップ穴17
の内面と当接部材20との間に挿入されたカップ16の
外径寸法がカップ穴17と当接部材20との間の寸法よ
りも大きい場合に、板ばね19を撓わませて下方へ傾い
て逃げることができるようになっている。
【0014】また、ホルダー板3の下面側にはカップ受
金具21が設けられている。このカップ受金具21は、
左右の両側腕部21a,21aと、この左右両側21
a,21aの一端間を連結している連結部21bとを一
体に有し、ばね性を有する鋼線材で略コ字状に形成され
ている。そして、左右両側腕部21a,21aの他端が
ホルダー板3の後端に固定され、かつ連結部21bが各
カップ穴17の下側を共通に横切った状態で配置され
る。なお、このカップ受金具21は、左右両側腕部21
aの他端近傍部分21c(図1および図4参照)で斜め
下側に向かって折り曲げられた状態にされており、後述
するようにしてホルダー板3がフレーム2より引き出さ
れると、図1および図5に示すように連結部21bが斜
め下側に向かって突出されてカップ穴17の下側に配置
される。これに対して、フレーム2内に格納する場合
は、連結部21bを上側に持ち上げると、図1中に2点
鎖線で示すようにホルダー板3と略密着した状態にする
ことができる。
【0015】一方、フレーム2とホルダー板3との間に
は、係止装置22が設けられている。この係止装置22
は、ホルダー板3を閉位置に係止するためのものであ
る。そして、この係止装置22は、フレーム2の後部
に、自由端を前側に向けると共に、後端部が軸23で旋
回可能に枢支されているカムレバー24を備えている。
なお、このカムレバー24は、自由端(前端)が斜面カ
ム25になった鎌形前部片26と、スリット27で隔て
られた後部片28とで構成されている。更に、上記スリ
ット27は、斜面カム25の後退端の後に一端が開放
し、他端は閉じて袋小路状になっている。加えて、鎌形
前部片26の後縁にはスリット27の奥まで達していな
い凹部29が設けられており、後部片28には上記凹部
29の途中に浅く突入する突起30が設けてある。ま
た、鎌形前部片26は、スリット27の奥ないし凹部2
9と隣接する位置から斜面カム25の途中に向かって底
が次第に浅くなり、斜面カム25のところには、底がカ
ムレバー24の上面と同レベルになる直線傾斜路31が
設けられている。
【0016】更に、カムレバー24を旋回および傾動可
能に枢着する軸23には、図10に示すように、カムレ
バー24の下側にコイルスプリング32が設けられ、こ
のコイルスプリング32により、カムレバー24の後端
における突起33がストッパー34に当接するまで、カ
ムレバー24を図9中で時計回り方向へ回動するように
付勢していると共に、このカムレバー24をフレーム2
と略平行な水平状態に保ち、この状態で直線傾斜路31
が前後方向に向くように設定している(図4および図9
参照)。なお、上記コイルスプリング32は、一端をカ
ムレバー24に掛け止めし、他端はフレーム2に突設し
たストッパー34に掛け止めしている。加えて、ホルダ
ー板3の後部には、カムレバー24の前後方向に向いた
直線傾斜路31を目指すピン35が下向きに設けてあ
る。
【0017】次に、図11乃至図13は、係止装置22
の動作説明図である。そこで、この図11乃至図13と
共に、図1乃至図10に示したカップホルダー1の動作
を次に説明する。まず、図1,図4乃至図6は、ホルダ
ー板3が「開位置」まで引き出されている状態を示して
いる。また、このときには、カップ受金具21の連結部
21bが斜め下方に突き出されている。そして、この状
態でカップ16をカップ穴17内に挿入する。このと
き、カップ16の外径寸法が図1中の2点鎖線で示す大
きさとすると、カップ穴17内で、カップ16の下面が
当接部材20に当接し、板ばね19が撓みながら当接部
材20が斜め下方に傾いてカップ16の外面に当接す
る。
【0018】一方、カップ16は、カップ受金具21の
連結部21b上で支えられる。同時に、カップ16の外
面に当接している当接部材20を介して、このカップ1
6が板ばね19の反力を受け、カップ16の全体が当接
部材20と対向しているカップ穴17の内面側に押され
て圧接され、当接部材20(弾性部材18)とカップ穴
17の内面とで挟持される。すなわち、これはカップ1
6の外径寸法が当接部材20の内面とカップ穴17の内
面との間の寸法W(図4参照)よりも大きく、かつカッ
プ穴17の内径寸法よりも小さければ、この弾性部材1
8による圧接でカップ穴17とカップ16との間におけ
る隙間がなくなる。これにより、車両走行中におけるカ
ップ穴17内でのカップ16の動きをなくし、安定して
カップ16を保持することができる。なお、このカップ
穴17内に挿入して置いたカップ16を取り出す場合
は、このカップ16を手で持って上に引くと、当接部材
20とカップ穴17の内面との間より簡単に取り出すこ
とができる。また、カップ16を取り出した後は、板ば
ね19の復帰力により、当接部材20がホルダー板3と
面一になる位置まで持ち上がる。つまり弾性部材18は
当初の位置であるホルダー板3の肉厚内におさまってい
る。
【0019】次に、カップホルダー1の使用を終えて、
ホルダー板3をフレーム2内に格納する場合は、カップ
16を取り外し、かつカップ受金具21の連結部21b
側を図1中の二点鎖線で示す位置まで持ち上げ、この状
態でフレーム2内に押す。すると、ガイド溝10とガイ
ド壁11の係合案内により、ホルダー板3がフレーム2
内に押し込まれて行く。そして、途中まで押し込まれる
と、板ばね15の先端に形成されているカール部15a
がフレーム2の後壁部7に当接する。また、更に押し込
んで行くと、カール部15aが後壁部7に沿って滑りな
がら、板ばね15が撓み、ホルダー板3の挿入が許容さ
れる。このホルダー板3の挿入が進んで終端に近づく
と、カムレバー24の傾斜カム25の直線傾斜路31の
端部が位置する部位に、係止装置22におけるピン35
が当接する(図9参照)。しかし、このときカムレバー
24は水平になっているため、ピン35は直線傾斜路3
1に入れず、更にホルダー板3が押し込まれると、カム
レバー24が押し退けられ、コイルスプリング32の付
勢力に抗して回動する(図11参照)。そして、ピン3
5が傾斜カム25の後退端を通り過ぎてスリット27の
開放部に達すると、カムレバー24はコイルスプリング
32の付勢力で元の方向に少し回動する。これにより、
ピン35がスリット27に浅く入り、カムレバー24の
突起30がピン35に当接する(図11参照)。また、
ピン35が傾斜カム25の後端退を通り過ぎると、ホル
ダー板3の後端がフレーム2上の規制壁36(図4参
照)に当接してそれ以上、ホルダー板3が押し込めなく
なる。そこで、ホルダー板3の押し込み力を解くと、撓
み圧縮されている板ばね15の反発力でホルダー板3が
少し開位置の方向に戻される。同時に、カムレバー24
の鎌形前部26の後縁にある凹部29の奥側でピン35
が係止される(図12参照)。これにより、ホルダー板
3が「閉位置」にロックされ、操作板14でフレーム2
の開口9を閉じた状態になる。
【0020】また、再びカップホルダー1を使用するた
めにホルダー板3を引き出すには、まず、操作板14を
押し、ホルダー板3を板ばね15の戻し力に抗して押し
込み、ピン35をカムレバー24の鎌形前部片26の後
縁にある凹部29から後に脱出させる。すると、カムレ
バー24はコイルスプリング32の付勢力で元の状態に
旋回して戻り、突起33がストッパ34に当接すると共
に、スリット27の奥がピン35に当接する(図13参
照)。すると、ホルダー板3は、板ばね15の撓み反力
で開位置に向かって付勢されているため、ピン35が前
後方向に向いた直線傾斜路31に底が深い端部から入
る。そして、カムレバー24をコイルスプリング32に
抗して前下がりに傾け、直線傾斜路31中を前へ移動し
て通り抜け、板ばね15の戻し力が無くなる「予備開放
位置」(図4中に符号Nで示す位置)に戻される。な
お、ピン35が直線傾斜路31中を移動する間、前下が
りに傾けられたカムレバー24は、ピン35が直線傾斜
路31を通過するとコイルスプリング20の付勢力で元
の水平位置に戻る。次いで、予備開放位置まで引き出さ
れたホルダー板3を、使用者が手で持って更に引くと、
開放位置まで引き出されて図1乃至図5の状態となり、
前述したように使用することができる。更に、使用後は
同様にしてフレーム2内にホルダー板3が収納される。
【0021】また、このカップホルダー1では、自動車
の急ブレーキ時、衝突などに生ずる慣性力で閉位置にあ
るホルダー板3が押し込まれ、手で操作板14を押して
操作したのと同様に予備開放位置まで引き出されるのを
防止するため、フレーム2にはカムレバー24の斜面カ
ム25の後退端の前方に慣性ストッパー37を前後方向
に移動可能に設けている。そして、常時は、この慣性ス
トッパー37をコイルスプリング38で前に押し、カム
レバー24に作用しないようにしている。その慣性スト
ッパー37は慣性力に敏感にキャッチするため、鉛など
で前後方向に細長く成形し、フレーム2には左右に対向
する倒L形のガイド39,39を立設して慣性ストッパ
ー37を前後方向に移動可能にガイドすると共に、この
ガイド39,39の前端間に斜め後向きに持ち上がる舌
片40(図1,図4参照)を設け、コイルスプリング3
8で前に押された慣性ストッパー37の前端を上記舌片
40で受け止めるようにする。なお、慣性ストッパー3
7のすぐ後方にはカムレバー24の動きを阻害しない位
置にフレーム2から対向壁41を立設し、この対向壁4
1に慣性ストッパー37に向かって突出する前向きの短
い突起42を突設している。そして、この突起42にコ
イルスプリング38の一端部を嵌め、コイルスプリング
38の他端部を慣性ストッパー37の後面に上記突起4
2と対向して開設した盲孔中に収容させている。
【0022】したがって、対向壁41の突起42にコイ
ルスプリング38の一端部を嵌めて取り付け、慣性スト
ッパー37は舌片40を押下し、コイルスプリング38
の他端部を盲孔中に収容しながら左右の相対向した倒L
形のガイド39,39の間に、前端が舌片40の上を通
り過ぎるまで差し込むだけで容易に慣性ストッパー37
とコイルスプリング38を組み込むことができる。そし
て、カムレバー24の鎌形前部片26の後縁にある凹部
29がピン35を係止し、ホルダー板3が閉位置にある
時に急ブレーキ、衝突などで慣性力が加わると、コイル
スプリング38に抗して慣性ストッパー37が後進し、
その一側部は図12に破線で示したようにカムレバー2
4の斜面カム25の後退端に摺接し、その慣性力でホル
ダー板3が押し込まれ、ピン35が凹部29から後に脱
出してもカムレバー24はコイルスプリング32の付勢
力で図13の元の状態に戻れない。よって、ホルダー板
3のピン35は直線傾斜路31に入り得ないのでホルダ
ー板3は開位置に移動しない。また、慣性力が作用しな
くなるとホルダー板3は板ばね15の付勢力で少し開位
置側に移動してピン35をカムレバー24の鎌形前部片
26の凹部29に係止された閉位置に戻り、慣性ストッ
パー37はコイルスプリング38で前に押されてレバー
カム24から離れる。したがって、手で閉位置のホルダ
ー板3を押し込み、支障なく開位置に移動させることが
できる。
【0023】上述したように、このように構成したカッ
プホルダーでは、カップ穴17に挿入されたカップ16
の側面に弾性部材18が当接されて、このカップ16を
カップ穴17と弾性部材18との間で弾性的に挟持する
ので、カップ16の周面寸法がカップ穴17の内径寸法
よりも多少小さくても、この間に存在する隙間は弾性部
材18による圧接によって吸収される。よって、実効的
にはカップ16とカップ穴17との間における隙間がな
くなり、車両走行中におけるカップ穴17中でのカップ
16の動きをなくし、安定してカップ16を保持するこ
とができる。
【0024】図14および図15は本発明の第2の形態
例を示し、ホルダー板3に設けられる弾性部材を変更し
たものであり、他の構成は上記した第1の形態と同様に
なっている。この弾性部材50は、カップ穴17内に挿
入されたカップ16の側面に当接するもので、弾性を有
した鋼線材で略コ字状に形成されている。そして、この
弾性部材50では、カップ16に当接される当接部50
aから各固定端部50b,50cまでの距離をそれぞれ
寸法S(図14参照)だけ異ならせている。なお、弾性
部材50は図14,15に示される如く、各固定端部5
0b,50cが略コ字状の両辺部に相当し、その各端部
分をL形に折り曲げ、その折り曲げ部を切り込まれた部
分17aの対応端面に固定されており、その取付状態で
寸法Sだけ取付位置がずれている。また、各固定端部5
0b,50cが切り込まれた部分17aからカップ穴1
7内に突出し、当接部50aがカップ穴17内に入れら
れたカップ16に対しそのカップ側面から当接する。し
たがって、この構造では、第1の形態と同様に弾性部材
50をホルダー板3の肉厚内におさまるよう設けること
が可能となると共に、カップ穴17内にカップ16が挿
入されて弾性部材50が撓まされたときに、弾性部材5
0に捩り力が作用し、より大きな保持力が得られるよう
になっている。
【0025】次に、図16および図17は本発明の第3
の形態例を示し、ホルダー板3に設けられる弾性部材を
更に変更したものであり、他の構成は上記した第1の形
態と同様になっている。この弾性部材55は、カップ穴
17内に挿入されたカップ16の側面に当接される隣接
し合う2つのカップ穴17に対して1つの弾性部材55
で形成したものである。すなわち、弾性部材55は、ば
ね性を有した金属板材をプレス成形してなり、その成形
時に中間部分に取付部55aを形成すると共に、この取
付部55aを挟んだ両側にカップ16の周面に押し付け
られる当接板部55b,55bを設けている。そして、
この弾性部材55は、それぞれ一方の当接板部55bが
異なる切り込まれた部分17aからカップ穴17内に突
き出すようにして、取付部55aを取付穴に挿入された
ビス(不図示)によってホルダー板3の下面に固定され
ている。なお、各当接板部55bの上端側には、カップ
16の挿入時に、このカップ16に押されて外側へ逃げ
易くするために外側に屈曲されたカール部56が設けら
れている。
【0026】したがって、この構造では、弾性部材55
をホルダー板3の肉厚内からはみ出す部分を少なくする
ことが可能となると共に、当接板部55bを外側に押し
て撓ませた状態、つまり取付部55aを支点として回動
しつつ、カップ穴17内にカップ16が挿入される。す
ると、弾性部材55は当接板部55の反力でそのカップ
16をカップ穴17の内面にカップ16の側面から押し
付けて保持することができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係るカッ
プホルダーによれば、カップ穴に挿入されたカップの側
面に弾性部材が当接されて、このカップをカップ穴の内
面と弾性部材との間で弾性的に挟持されるので、カップ
の周面寸法がカップ穴の内径寸法よりも多少小さくて
も、この間に存在する隙間は弾性部材による圧接によっ
て吸収される。したがって、実効的にはカップとカップ
穴との間における隙間がなくなり、これにより車両走行
中におけるカップ穴内でのカップの動きをなくし、安定
してカップを保持することができる。これを前提とし、
請求項1の場合は、弾性部材の組み付け性に優れ、また
弾性部材がホルダー板にその一部をホルダー板の肉厚内
に埋め込んだ状態で固定したことから、全体の厚さを薄
くすることが可能となる。請求項3の場合は、弾性部材
をホルダー板の板厚内におさまるように設けることが容
易となり、また弾性部材がカップに当接する当接部から
各固定端部までの距離を異なる長さに形成されているこ
とから、弾性部材に捻り力が期待できる。請求項4の場
合は、弾性部材をホルダー板の肉厚内からはみ出す部分
を少なくすることが容易となり、また弾性部材がカップ
穴に入れられるカップの側周面に対しカップの側部から
回動して圧接することから、弾性部材用のスペースも小
さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態を示す図4の|−|線に沿
う縦断側面図である。
【図2】前記第1の形態の正面図である。
【図3】前記第1の形態でホルダー板を収納した状態で
示す側面図である。
【図4】同じくホルダー板を引き出した状態で一部を破
断して示した上面図である。
【図5】同じくホルダー板を引き出した状態での正面図
である。
【図6】その使用状態を一部拡大して示す概略縦断側面
図である。
【図7】図4の‖−‖線に沿う縦断側面図である。
【図8】その要部拡大斜視図である。
【図9】その係止装置の側面図である。
【図10】同じく係止装置の動作説明図である。
【図11】同じく係止装置の動作説明図である。
【図12】同じく係止装置の動作説明図である。
【図13】同じく係止装置の動作説明図である。
【図14】本発明の第2の形態をホルダー板を引き出し
た状態で示す要部上面部である。
【図15】前記第2の形態を使用状態で示す概略縦断側
面図である。
【図16】本発明の第3の形態をホルダー板を引き出し
た状態で示す要部上面部である。
【図17】前記第3の形態での弾性部材単品を示す斜視
図である。
【図18】従来の車両用カップホルダーの基本形態例を
示す上面図である。
【図19】その従来例の使用状態を示す概略縦断側面図
である。
【符号の説明】
1 カップホルダー 2 フレーム 3 ホルダー板 15 板ばね 16 カップ 17 カップ穴 18,50,55 弾性部材 19 板ばね 20 当接部材 50a 当接部 50b 固定端部 55a 取付部 55b 当接部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に格納可能に設けられたホルダー
    板を有し、前記ホルダー板にカップを保持する略円状の
    カップ穴を形成してなる車両用カップホルダーにおい
    て、 前記カップ穴に入れられるカップの側面に圧接してカッ
    プを前記カップ穴の内面とで挟持する弾性部材を有し、
    かつ前記弾性部材を前記ホルダー板に対し弾性部材の一
    部をホルダー板の肉厚内に埋め込んだ状態で一体に固定
    した、ことを特徴とする車両用カップホルダー。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材が、前記ホルダー板に固定
    された板ばねと、前記板ばねに装着されて前記カップ穴
    の略円状内に突出配置される当接部材とからなる請求項
    1に記載の車両用カップホルダー。
  3. 【請求項3】 車体側に格納可能に設けられたホルダー
    板を有し、前記ホルダー板にカップを保持する略円状の
    カップ穴を形成してなる車両用カップホルダーにおい
    て、 前記ホルダー板にその両固定端部を介して取り付けられ
    て、前記カップ穴に入れられるカップの側面に圧接して
    前記カップを前記カップ穴の内面とで挟持可能な弾性部
    材を有していると共に、前記弾性部材を、前記カップ穴
    に入れられるカップに当接する当接部から前記各固定端
    部までの距離を異なる長さに形成した、ことを特徴とす
    る車両用カップホルダー。
  4. 【請求項4】 車体側に格納可能に設けられたホルダー
    板を有し、前記ホルダー板にカップを保持する略円状の
    カップ穴を形成してなる車両用カップホルダーにおい
    て、 前記ホルダー板に取り付けられて、前記カップ穴に入れ
    られるカップの側周面に対しその取付部を支点として回
    動圧接し、前記カップを前記カップ穴の内面とで挟持可
    能な弾性部材を有している、ことを特徴とする車両用カ
    ップホルダー。
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