JPH09167419A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH09167419A
JPH09167419A JP7327630A JP32763095A JPH09167419A JP H09167419 A JPH09167419 A JP H09167419A JP 7327630 A JP7327630 A JP 7327630A JP 32763095 A JP32763095 A JP 32763095A JP H09167419 A JPH09167419 A JP H09167419A
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JP
Japan
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cartridge
optical disk
control
carrier
medium
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Application number
JP7327630A
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English (en)
Inventor
Satoru Endo
哲 遠藤
Kiyoshi Ohata
清志 尾畑
Shigeru Arai
茂 荒井
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Priority to US08/719,549 priority patent/US6069858A/en
Priority to DE69617613T priority patent/DE69617613T2/de
Priority to EP96115501A priority patent/EP0779617B1/en
Priority to CN96122877.6A priority patent/CN1101041C/zh
Publication of JPH09167419A publication Critical patent/JPH09167419A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B17/00Guiding record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor
    • G11B17/02Details
    • G11B17/04Feeding or guiding single record carrier to or from transducer unit
    • G11B17/057Feeding or guiding single record carrier to or from transducer unit specially adapted for handling both discs contained within cartridges and discs not contained within cartridges

Landscapes

  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)
  • Feeding And Guiding Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機構構造に関する機能を共通化してCDとMO
カートリッジの両方を1台の装置で使用可能とする。 【解決手段】露出媒体としてのCD14がロードされた
ときはCDプレーヤとして動作し、カートリッジ収納媒
体としてのMOカートリッジ12がロードされたときは
光ディスクドライブとして動作することを光ディスクド
ライブ10を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1台の装置で異なる光
ディスク媒体の使用を可能とした光ディスク装置に関
し、特に、1台の装置でCD−ROM等のコンパクトデ
ィスクとモータハブ付きの光磁気ディスク等のカートリ
ッジ収納媒体との使用を可能とした光ディスク装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】当初、オーディオから出発したコンパク
トディスク(CD)は、10数年の歳月をかけ目覚まし
い発展を遂げ、現在ではマルチメディアの筆頭に掲げら
れるようになっている。特に近年においてはコンパクト
ディスク・リード・オンリ・メモリ(以下「CD−RO
M」という)を内蔵したパソナルコンピュータが急速に
普及し、CD−ROMを再生するCDプレーヤは、フロ
ッピディスクドライブ(FDD)やハードティスクドラ
イブ(HDD)に続く第3のファイルデバイスとしての
地位を確立したと言われている。
【0003】一方、カートリッジに収納した光磁気ディ
スクを使用する書替え可能型の光ディスク装置も、大容
量でリムーバブルといった利点を生かして、序々に普及
しており、ISOに準拠したモータハブ付きの5インチ
や3.5インチの磁気ディスクカートリッジ(MOカー
トリッジ)を使用したファイルデバイスとしての利用が
進められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の光ディスク媒体を使用したデバイスにあって
は、CD−ROMやMOカートリッジといった光ディス
ク媒体の種類毎に専用のドライブが存在しており、その
ためCD−ROMとMOカートリッジの両方を使用した
い場合には、CDプレーヤとMOドライブを別々に準備
しなければならない。特に、近年にあっては、パーソナ
ルコンピュータの周辺装置としてCDプレーヤやMOド
ライブを装置本体に内蔵することが多く、このような場
合、2台の装置を内蔵することはスペース的に無理であ
り、いずれか一方の装置しか内蔵することができないと
いう不便さがある。
【0005】また本格的なマルチメディア時代に向け、
CDプレーヤについては、単なるCD−ROMの再生装
置としての機能にととまらず、MOドライブで実現され
ている書替え機能の必要性が強く要望されている。一
方、MOドライブについても、単なるファイルデバイス
としての使用以外に、マルチメディアの一環として提供
されるCD−ROMやさらにビデオCD等に対応できる
ことが強く望まれている。
【0006】特に、MOドライブからみると、急速に普
及しているパーソナルコンピュータの分野に提供されて
いるCD資産の取込みを可能とすることは、必須条件と
なっている。このように、CDプレーヤは、従来の音楽
用のCD−DA、辞書データ、画像データプログラム等
を再生するCD−ROMに加え、これらのメディアを使
用した大容量データの編集や保管が同時に必要な条件と
なる。一方、大容量で読み書き可能で更にリムーバルで
あるISO準拠のMOカートリッジを使用したMOドラ
イブも、CD−ROM等で提供される大容量のデータ処
理に欠かせない存在になってきている。
【0007】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、CDプレーヤとMOドライブは光学系にレー
ザダイオードを使用する点をはじめピックアップおよび
サーボ制御系等に類似点が多いことに着目し、両者の機
能、特に機構構造に関する機能を共通化してCDとMO
カートリッジの両方を1台の装置で使用可能としたCD
/MO兼用型の光ディスク装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明によれば、カートリッジ収納媒体の処
理と、カートリッジに収納されていない露出媒体の処理
との両方を共通に行う共通処理部を備えた光ディスク装
置が提供される。ここで、カートリッジ収納媒体は望ま
しくはハブ着き媒体であり、露出媒体はハブなし媒体で
ある。露出媒体は、例えばコンパクトディスクであり、
またカートリッジ収納媒体は例えばハブ付きの光ディス
ク媒体を収納した光ディスクカートリッジである。これ
以外の適宜の媒体も使用できる。
【0009】図1(A)のように、コンパクトディスク
(以下「CD」という)14と、ハブ付きの光磁気ディ
スクを収納した光ディスクカートリッジ(以下「MOカ
ートシッジ」という)12を例にとると、CD14がロ
ードされたときはCDプレーヤとして動作し、MOカー
トシッジ12がロードされたときは光ディスクドライブ
として動作する。
【0010】基本的な装置構成は、CD14とMOカー
リッジ12の投入と排出を共通に行う投入排出口18を
備えた装置本体としての光ディスクドライブ10と、装
置本体に収納され、CD14の再生と光磁気ディスクの
記録再生を共通に行う記録再生機構と、CD14を搭載
して装置本体の記録再生機構に対するロードとイジェク
トを行うCDキャリア16と、CDキャリア16によっ
てCD14がロードされたときはCDプレーヤとして動
作し、MOカーリッジ12がロードされたときは光磁気
ディスクドライブとして動作する回路ユニットとを備え
る。
【0011】記録再生機構は、CD14の光学的な再生
と光磁気ディスクの光学的な記録再生を共通に行うピッ
クアップ機構を備える。ここでCD14とMOカートリ
ッジ12は寸法形状が全く異なるため、CD14を搭載
するCDキャリア16とMOカートリッジ12の間の寸
法関係の設定が、媒体を共用するめたに重要である。
【0012】この関係につき、本発明にあっては、図1
(B)のように、MOカーリッジ12の厚さD1に対し
CD14を搭載するCDキャリア16の厚さD2を薄
く、且つMOカーリッジ12の横幅W1に対しCD14
を搭載するCDキャリア16の横幅W2を大きい寸法関
係とする。そして、装置本体の投入排出口18の開口形
状を、この寸法関係に適合した形状として、MOカート
リッジ12及びCDキャリア16を投入排出口の所定の
位置に挿入可能としている。
【0013】即ち、投入排出口18は、図1(C)のよ
うに、光ディスクカートリッジの厚さD1で横幅W1の
MO開口部18−1と、CDキャリア16の厚さD2で
横幅W2のCD開口部18−2とを横幅方向の中心位置
を一致させて合成した段付き開口形状を有する。具体的
には、投入排出口18は、厚さ方向で1mm程度の段差
ΔDの段付き開口形状とすることが望ましい。
【0014】この投入排出口18の開口形状の実現は、
光ディスクカートリッジの厚さD1でCDキャリア16
の横幅W2の開口部に対するガイド部材の配置により、
光ディスクカートリッジの厚さD1で横幅W1のMO開
口部18−1と、CDキャリア16の厚さD2で横幅W
2のCD開口部18−2とを横幅方向の中心位置を一致
させて形成する。
【0015】ここで、MOカートリッジは、例えばIS
O準拠の3.5インチのMOカーリッジ12を使用す
る。CD14は、120mmCD−ROM又は1200
CD−DAを使用する。また80mmCD−DAを使用
することかできる。更にCD14としてはDVD(ディ
ジタル・バーサタイル・ディスク)を使用することもで
きる。
【0016】また本発明は、コントローラに接続され、
且つ、光ディスク媒体に格納された情報に対するアクセ
スを行う光ディスク装置を対象とする。このような光デ
ィスク装置として本発明は、カートリッジに収納された
第1の光ディスク媒体及びキャリアに搭載された第2の
光ディスク媒体を回転可能に支持する手段と、カートリ
ッジ及びキャリアを、光ディスク装置にローディングす
るためのローディング手段と、ローディングされた光デ
ィスク媒体に格納された情報を光学的に読出して、電気
的な信号に変換するための信号処理手段と、支持手段の
回転を制御するための回転制御手段と、コントローラと
の間のインタフェース制御を行うためのインタフェース
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】ここでカートリッジは、ISO10090
に準拠して作成されたカートリッジであり、具体的に
は、MOディスク媒体を収納する3.5インチ型のカー
トリッジである。このMOディスク媒体として、複数の
トラックを有し、各トラックが同一の数のセクタを有す
るMOディスク媒体が使用可能である。更に、このMO
ディスク媒体として、その半径方向にそって複数のゾー
ンに分割されており、各ゾーンが複数のトラックを有し
ており、各ゾーン内におけるトラック内のセクタ数が内
周よりも外周側のゾーンにおけるセクタ数が多くなって
いる定密度型のMOディスク媒体が同様に使用可能であ
る。
【0018】キャリアは、外径が120mmで、光学的
に情報を読取り可能に記憶しているリード・オンリ型の
光ディスク媒体を搭載可能なキャリアである。この光デ
ィスク媒体は、例えば、CD−ROMである。この光デ
ィスク媒体は、情報を記憶するための複数のセクタを有
する。この複数のセクタは、光ディスク媒体の内周から
外周にいたるまで、物理的に同一の長さで形成されてい
る。
【0019】ローディング手段は、カートリッジの側面
に作用して、カートリッジを投入・排出するための手段
であり、且つキャリアの側面に作用して、キャリアを投
入・排出するための手段を意味する。信号処理手段は、
トラッキングエラー信号を生成する手段である。このト
ラッキングエラー信号生成手段は、CD−ROMがロー
ディングされた際に、ヘテロダイン方式でトラッキング
エラー信号を検出し、前記MOディスク媒体がローディ
ングされた際に、プッシュプル方式でトラッキングエラ
ー信号を検出する、回転制御手段は、MOディスク媒体
の場合、角速度が一定となるように、つまり、CAV制
御で、支持手段の回転制御を行う。回転制御手段は、C
D−ROMがローディングされた場合は、線速度一定制
御(CLV制御)、及びCAV制御のいずれにおいて
も、支持手段の回転制御を行うことができる。
【0020】インタフェース制御手段は、MOディスク
媒体用のSCSIインタフェース制御と、CD−ROM
用のATPインタフェースとに切替え可能な制御手段で
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】
<目 次> 1.装置構成 2.CDキャリア 3.本体の機構構造 4.MOとCDのローディングとイジェクト 5.ハードウェア構成 6.ホストインタフェース 7.トラッキングエラー検出処理 8.セットアップとスピンドル制御 (1)CAV制御とCLV制御 (2)媒体検出による自動切替 (3)CDホストIFのキャッシュ・セットアップ (4)エラーリカバリ (5)CDのインナーCLV、アウターCAV切替え (6)CDのインナーCAV、アウターCLV切替え 1.装置構成 図2は本発明の光ディスク装置の説明図である。本発明
の光ディスク装置は、装置本体となる光ディスクドライ
ブ10を有し、光ディスクドライブ10によって光磁気
ディスクカートリッジ(以下「MOカートリッジ」とい
う)12とコンパクトディスク(以下「CD」という)
14のいずれかを媒体として使用することができる。光
ディスクドライブ10は、例えば高さ25.4mm、幅
146mm、奥行き190mmのサイズである。
【0022】MOカートリッジ12としては、例えばI
SO準拠の書替え可能なものが使用でき、その容量は1
28MB,230MB,540MB,640MB等が使
用できる。これ以外に3.5インチMSR(1GB)や
3.5MOオーバライト(ISO準拠予定)の230M
B,540MB,640MB等を使用することができ
る。
【0023】例えば、MOカートリッジ12は、ISO
/IEC 10090(Informationtechnology-90 mm o
ptical disk cartridges, rewritable and read only ,
for data interchange issued 1990)に従ったJIS
X 6272(1992年9月1日制定)の「90mm
書替形及び再生専用形光ディスクカートリッジ」に準拠
したものを使用する。
【0024】CD14としては、120mmのCD−R
OM(モデル1,2)、120mmCD−DA、及び1
20mmフォトCD(シングルセッション及びマルチセ
ッション)が使用できる。更に、80mmのCD−DA
も再生可能とする。将来的には、ディジタル同化の次世
代ビデオであるDVD(1995年12月8日統一規格
決定のディジタル・バーサタイル・ディスク)も使用可
能である。
【0025】例えば、ソニーとフィリップスの内部資料
として公表されたCOMPACT DISC READ ONLY MEMORY SYST
EM DESCRIPTION(1985 MAY SONY CORP. N.V. PHILIPS)
に準拠したものを使用する。光ディスクドライブ10の
前面には下部を中心に回動自在な扉20が設けられ、扉
20を開くことで投入排出口18が開口する。また光デ
ィスクドライブ10の前面パネル部にはイジェクトスイ
ッチノブ24とCD14の再生時の音量を調整するボリ
ュームダイヤル25、更には必要なインジケータが設け
られている。
【0026】MOカートリッジ12は、そのまま光ディ
スクドライブ10に投入して記録または再生を行うこと
ができる。これに対しCD14は、CDキャリア16に
搭載して光ディスクドライブ10に投入する。CDキャ
リア16は、上部に開口したホルダ部材であり、円形に
段下げしたCD収納部15の中央にCDターンテーブル
24を回転自在に備えており、CDターンテーブル24
にCD14の装着穴48を嵌め入れるように搭載する。
またCD収納部15の所定位置にはCD14のシーク領
域に対応した矩形の開口部30が開口し、CD14の下
側の媒体面を露出している。
【0027】図3は、図2のMOカートリッジ12とC
D14を搭載するCDキャリア16の光ディスクドライ
ブ10に対する挿入側の端面を対比して示している。M
Oカートリッジ12は、厚さD1=6.0±0.2m
m、横幅W1=90.0mm(公差0〜-0.4mm) のIS
Oに準拠した規格寸法をもっている。一方、CDキャリ
ア16は径120mmのCD14に対応して厚さD2,
横幅W2をもっている。ここでMOカートリッジ12の
厚さD1に対し、CDキャリア16の厚さD2を D1>D2 となる寸法関係としている。例えばMOカートリッジ1
2はISO準拠によりD1=6mmであり、これに対し
CDキャリア16に搭載するCD14の厚さはソニー・
フィリップスの統一規格上で1.2mmであり、これが
十分に収容できる厚さとしてD2=5mmとしている。
このため、MOカートリッジ12の厚さD1とCDキャ
リア16の厚さD2の間には1mm程度の厚さ方向の寸
法差が存在する。
【0028】図2のように、本発明の光ディスクドライ
ブ10に対しては、同じ投入排出口18を使用してサイ
ズの異なるMOカートリッジ12とCD14を搭載した
CDキャリア16を投入排出することから、投入排出口
18の開口部は図4のような形状、位置、寸法関係をも
っている。図4において、光ディスクドライブ10の投
入排出口18は、図3のCDキャリア16に対応した厚
さD2、横幅W2のCD用開口部18−2を有し、この
CD用開口部18−2の横幅方向の中心に中心位置を一
致させて、図3のMOカートリッジ12の厚さD1と横
幅W1をもったMO用開口部18−1を重ねて形成して
いる。
【0029】この結果、投入排出口18のMOカートリ
ッジ12及びCDキャリア16に対する実行的な開口部
は、上部が横幅W1、下部が横幅W2、厚さ方向が上側
からΔD(=D1−D2)だけ横幅W1で段下げした後
に、厚さD2で横幅W2に広がった段付きの開口形状を
もつ。実際の装置にあっては、MOカートリッジ12の
厚さD1の高さをもち、CDキャリア16の横幅W2を
もつ矩形の開口部を設け、この矩形の開口部について、
その中央に横幅W1でΔDだけ段下げしたMO用開口部
18−1を形成するためのガイド部材を設置することに
なる。
【0030】このようなMOカートリッジ12とCDキ
ャリア16の挿入方向における厚さと横幅に適合した図
14の投入排出口18の開口形状とすることで、投入排
出口18に対するMOカートリッジ12とCD14を搭
載したCDキャリア16の両方の投入排出を可能とする
と同時に、それぞれの投入排出口18における位置決め
が一義的にできる。 2.CDキャリア 図5は本発明で使用するCDキャリアであり、図6はそ
の裏面である。
【0031】図5において、CDキャリア16はプラス
チックの射出成形で作られた矩形のホルダ26を本体と
し、ホルダ26の上部にCD14を収納する円筒状に段
下げしたCD収納部15を形成している。CD収納部1
5の中央には、CDターンテーブル24が回転自在に収
納されている。CD収容部15の投入側の底面には開口
部30が形成され、CDターンテーブル24に装着した
CD14の記録面を下側に露出している。CDキャリア
16を図2の光ディスクドライブ10にローディングし
た状態で、開口部30に相対した下側の位置にはピック
アップ機構が位置する。
【0032】ホルダー26のCD収納部15を囲んでい
る上部四隅には、ガイドバネ部50,52,54,56
が飛び出している。ガイドバネ部50,52,54,5
6は、図2の光ディスクドライブ10にCDキャリア1
6を挿入した際のホルダ26のガタ付き、浮き、ソリ等
を防ぎ、光ディスクドライブ10内で、その姿勢と位置
を保ったままローディングあるいはイジェクトのための
移動を可能とする。
【0033】ホルダ26の投入側の右コーナ部にはテー
パガイド部32が設けられる。このテーパガイド部32
は、CDキャリア16を光ディスクドライブ10に投入
した際のローディング機構のローディングローラが最初
に当たって引き込むためのローラ引き込み面を形成して
いる。テーパガイド部32の左側にはアーム逃し溝34
が形成されている。アーム逃し溝34の機能は、後の説
明で明らかにするローディング機構の説明で明らかにさ
れる。またホルダ26の投入側と排出側のコーナ部の2
カ所には、逆差し防止ピン36,38が突出されてい
る。この逆差し防止ピン36,38によって、CDキャ
リア16の前後を入れ替えて光ディスクドライブに挿入
することを阻止する。
【0034】ホルダ26のCD収容部15には、位置決
め孔40,42とキャリア検出孔(媒体検出孔)44が
設けられる。位置決め孔40,42は、CDターンテー
ブル24で決まる回転中心に図2のMOカートリッジ1
2の回転中心を位置合わせしたときに、MOカートリッ
ジ12に同様に設けている位置決め孔と同一位置に同一
形状で形成されている。
【0035】キャリア検出孔44はCDキャリア16固
有の検出孔である。このためキャリア検出孔44の有無
によって光ディスクドライブ10側はMOカートリッジ
12かCD14を搭載したCDキャリア16かを識別す
ることができる。即ち、キャリア検出孔44が検出でき
ればCD14であり、キャリア検出孔44が検出できな
ければMOカートリッジ12であることが分かる。更
に、書替え可能なMOカートリッジにあっては、書替え
禁止と許可を選択するためのスライドノブをもっている
が、CD14は再生専用であることから、書込許可の有
無を決める開口部に相当する部分は書替え禁止のために
孔を形成していない。
【0036】ホルダ26のCD収納部15の中央に配置
されたCDターンテーブル24は、フランジ付円盤68
の上部にCD側ハブ70を一体に備え、CD側ハブ70
の周囲3カ所にはラッチボール76を備えている。CD
ターンテーブル24の裏面側は、図6のように、フラン
ジ付円盤68の中央にスピンドル側ハブ62を一体に設
けている。このスピンドル側ハブ62は、MOカートリ
ッジ12に収納している光磁気ディスクに使用している
ハブと同じものを使用している。
【0037】図7はCD14のCDキャリア16に対す
る装着の様子であり、併せて光ディスクドライブ10に
内蔵しているスピンドルモータ60に対するローディン
グ時の連結関係を表わしている。CDディスク14は、
中央に装着穴48を有し、装着穴48をCDキャリア1
6の中央に設けているCDターンテーブル24のCD側
ハブ70に嵌め入れている。
【0038】このようなCDキャリア16に対するCD
14の装着状態でCDキャリア16を光ディスクドライ
ブ10に投入すると、自動的にスピンドルモータ60に
対するローディングが行われる。CDキャリア16がス
ピンドルモータ60の回転中心に対応したローディング
位置に移動すると、スピンドルモータ60側が上方にリ
フトして、CDターンテーブル24の図6の裏面側にお
けるスピンドル側ハブ62とのマグネットの磁力による
連結が行われる。
【0039】図8(A)は、CDキャリア16のホルダ
26の中央に対するCDターンテーブル24の収納状態
を、CD14が装着された状態で表わしている。CDタ
ーンテーブル24は、外周の段下げによりフランジを形
成したフランジ付円盤68の上部にCD側ハブ70を備
えている。CD側ハブ70の側面の3カ所には、その1
つを代表して示すように収納穴74が開口される。収納
穴74の中には、スプリング78を介してラッチボール
76が収納され、収納穴74の開口部をカシメることで
ラッチボール76の先端側を露出させた状態で抜け止め
固定している。
【0040】このようなCD側ハブ70に対し、上部よ
りCD14の装着穴48を押し込むと、ラッチボール7
6がスプリング78に抗して収納穴74の中に後退し、
CD14は図示のフランジ付円盤68の上部のテーブル
面72に接触し、装着穴の開口部上側エッジをラッチボ
ール76で押された装着固定状態となる。ここでフラン
ジ付円盤68のCD14が搭載されるテーブル面72に
は、滑り止めのためにゴム等のコーティングが施されて
いる。このコーティング層の厚さはミクロンオーダと極
く薄く、テーブル面72の面精度を損うことなく、フラ
ンジ付円盤68に搭載したCD14を滑り止めし、CD
ターンテーブル24の回転によるCD14のずれを防止
する。
【0041】CDターンテーブル24に設けたフランジ
付円盤68の下部にはスピンドル側ハブ62が設けられ
る。スピンドル側ハブ62は、中央にスピンドルモータ
の回転軸を挿入する軸挿入穴66を形成しており、その
周囲に鉄板を使用した磁性プレート64を設けている。
このスピンドル側ハブ62の構造、形状、寸法は、図2
のMOカートリッジ12に収納した光磁気ディスクに装
着しているハブと同じものを使用する。
【0042】CDキャリア16の中央部には、下側に装
着した保持プレート46によってターンテーブル収納部
45が形成される。ターンテーブル収納部45の上下の
塞がった部分にはフランジ付円盤68の段付けされたフ
ランジ部が位置することで、CDキャリア16からCD
ターンテーブル24が脱落するのを防いでいる。図9
(B)は、CDキャリア16をスピンドルモータにロー
ディングした状態である。ローディング状態で、スピン
ドルモータのモータ回転軸84は、CDターンテーブル
24のスピンドル側ハブ62の軸挿入穴66に嵌合す
る。またモータ回転軸84にはモータハブ80が固定さ
れており、モータハブ80の内部上面にマグネット82
が装着され、マグネット82をスピンドル側ハブ62の
磁性プレート64に近接配置することで、CDターンテ
ーブル24とモータハブ80の磁気的な結合が行われ、
モータ回転軸84の回転に伴ってCDターンテーブル2
4に装着したCD14を回転することができる。
【0043】このローディング状態で、CDターンテー
ブル24のフランジ付円盤68は、ターンテーブル収納
部45の中に浮いた状態で位置し、CDキャリア16側
との接触を起こすことなく回転駆動することができる。
図9は、図8のCDターテーブル24に設けたスピンド
ル側ハブ62が準拠するISO/IEC10090(J
IS X 6272 -1992)のハブの寸法である。図9
(A)のハブ600は、中心穴604の周囲に磁性体6
02を配置し、ディスク610の片面に配置している。
【0044】ここで、ハブ600の中心穴604の直径
5 、外径D6 、ディスク面からの高さh1 、ディスク
面からの磁性面の位置h2 、基準面Pから中心穴604
の上部までの高さh3 及び中心穴604の高さh4 は、
図9(B)のようになる。中心穴604の内部の角に
は、45°で0.2±0.1mmの面取りc1 を付ける
か、又は半径R16=0.4±0.1mmの曲率とする。
ディスク610をクランプするための磁性体602の外
径D9 及びD10は、図9(C)のようになる。更に、ク
ランプゾーンの外径D7 及び内径D8 は、図9(D)の
ようになる。 3.本体の機構構造 図10は、図2の光ディスクドライブ10のケースの組
立分解図である。本体ケース86は前方及び上方に開口
した箱型の部材である。本体ケース86の前部にはパネ
ルユニット92が装着される。パネルユニット92は、
引き下ろし方向に開閉自在な扉20とイジェクトスイッ
チノブ22を備えている。パネルユニット92の装着位
置に対応した本体ケース86側には、ボリュームダイヤ
ル25とイジェクトスイッチ27が実装されている。
【0045】本体86ケースに対しては、図11の本体
ユニット100が装着される。この本体ユニット100
が本体ケース86に装着された状態で、上部にプリント
基板88が配置される。プリント基板88には、後の説
明で明らかにする光ディスクドライブ10のハードウェ
ア構成の回路が実装される。また後部にはコネクタ94
が設けられている。更にプリント基板88の中央には、
矩形状にバイアス磁石退避穴96が開口されている。プ
リント基板88に続いては、上部にカバー90が装着さ
れる。
【0046】図11は、図10の本体86ケースに収納
される本体ユニット100を上部から見ている。本体ユ
ニット100において、下側が媒体投入排出口18側と
なる。本体ユニット100に対しては、破線のように、
機構ユニット101が後部から装着されている。機構ユ
ニット101は後部を一部露出しており、図13に機構
ユニット101を取り出している。
【0047】本体ユニット100は、図15の組立分解
図のように、上部に配置される固定アッセンブリィ11
5、投入排出口側に設けられる固定アッセンブリィ16
4、固定アッセンブリィ115の右側に装着されるサイ
ドプレート166、固定アッセンブリィ115の左側下
部に中間プレート128を介して配置される媒体投入排
出方向に移動可能なロードプレート130で構成され
る。
【0048】図11の本体ユニット100の組立状態に
おいて、固定アッセンブリィ115の上部の面には投入
排出口18側から奥行方向にガイド溝102が形成され
ている。ガイド溝102の媒体ローディング前の初期位
置には、シャッターピン104が配置されている。シャ
ッターピン104は、MOカートリッジ12又はCDキ
ャリア16のローディングに伴ってガイド溝102を奥
行方向に移動する。このときのシャッターピン104の
横方向の動きによって、MOカートリッジ12の場合に
は、シャッターをローディング完了位置で開放する。
【0049】ガイド溝102の左側となる固定アッセン
ブリィ115の上面の中央奥行側には、軸108により
片持ちの扉となるバイアス磁石ホルダ106が支持され
ている。バイアス磁石ホルダ106は、コイルバネ11
0により扉を閉じる方向に付勢されている。バイアス磁
石ホルダ106の内側には、図11の固定ユニット10
0の裏側を示した図12に一部が見えるように、バイア
ス磁石107が装着されている。
【0050】バイアス磁石107は、ローディングされ
たMOカートリッジ12に収納している光磁気ディスク
をイレーズする際の外部磁界を発生する。このバイアス
磁石107は、CDキャリア16に搭載されたCD14
をローディングした際には不要である。またMOカート
リッジ12のイレーズのため、バイアス磁石107は固
定アッセンブリィ115の内側に飛び出して光磁気ディ
スクの媒体面に対し規定寸法以内に位置している。
【0051】そこでCD14を搭載したCDキャリア1
6をローディングした際には、CDキャリア16により
内側にバイアス磁石107を装着したバイアス磁石ホル
ダ106を押し上げて外側に退避させ、CDキャリア1
6によりローディングしたCD14の再生の邪魔になら
ないようにしている。このバイアス磁石ホルダ106に
対応して、図10のように、上部に位置するプリント基
板88にはバイアス磁石退避穴96が開口されることに
なる。
【0052】固定アッセンブリィ115の投入排出口1
8の右側には、ロードモータ112に装着されている。
ロードモータ112は、後の説明で明らかにするロード
機構におけるロードローラをローディングする媒体のサ
イズに応じて位置決めするためのロードローラガイド溝
114を形成している。図12で本体ユニット100を
裏側から見ると、ほぼ中央にモータアッセンブリィ12
4を配置している。モータアッセンブリィ124は、そ
の中央にモータ回転軸84が位置している。モータアッ
センブリィ124の上部には、ピックアップの可動部と
なるキャリッジ118のVCMコイル120,122
が、両側に配置したVCMのヨーク121,123に沿
って前後方向に移動自在に配置される。キャリッジ11
8に対向した奥行位置には、ピックアップの固定光学ユ
ニット116が配置されている。
【0053】キャリッジ118上には、対物レンズと対
物レンズを水平回りに回動してビームをトラッキングす
るためのレンズアクチュエータと、対物レンズを光軸方
向に移動して自動焦点制御を行うためのフォーカスコイ
ルが搭載されている。その他の光学系のユニットは、重
量を軽くするため固定光学ユニット116側に設けられ
ている。
【0054】図15のロードプレート130は、図12
で裏側から見ると、投入排出口18側に位置する横の部
材部分から右側に位置する縦方向の部材部分として固定
アッセンブリィ115に対しピン154,156をガイ
ド穴152,157に合わせることで、前後方向に移動
自在に組み付けられている。図示のロードプレート13
0の位置は、MOカートリッジ12もしくはCDキャリ
ア16のローディングが行われていない初期状態となる
第1位置である。ロードプレート130と投入排出口1
8側に位置する固定アッセンブリィ164との間にはコ
イルバネ158,160が設けられ、ロードプレート1
30を投入排出口18側に引張っている。更に、図15
の中間プレート128とロードプレート130との間に
も同様にコイルバネが設けられ、ロードプレート130
を投入排出口18側に引張っている。
【0055】このロードプレート130は、MOカート
リッジ12またはCDキャリア16のローディング完了
時に、後の説明で明らかにするアーム部材のストッパ2
44による係止が軸150を中心としたアームの回動に
より解除され、ストッパ244によるロードプレート1
30の端部131のロックが解除されることで、バネ1
58,160によりガイド穴148,152,157の
長さに応じた分だけロードプレート130を投入排出口
18側にスライドする動作が行われる。
【0056】このローディング完了によるロードプレー
ト130のスライドによる位置を第2位置とする。ロー
ドプレート130がローディング完了によりラッチが解
除されて第1位置(初期位置)から第2位置にスライド
すると、ロードプレート130に対しリンク136,1
38を介してガイドアッセンブリィ206が連結されて
いるため、ロードプレート130と共にガイドアッセン
ブリィ206もリンク136,138を介して投入排出
口18側にスライドする。
【0057】このガイドアッセンブリィ206のロード
プレート130に連動したスライドによって、後の説明
で明らかにするスピンドルモータの昇降機構のリフト動
作が行われる。そして、スピンドルモータのリフト動作
によりローディングが完了したMOカートリッジ12ま
たはCDキャリア16に搭載したCDの媒体に対するス
ピンドルの装着が行われる。
【0058】投入排出口18側に位置する固定アッセン
ブリィ164上には、イジェクトモータ126が搭載さ
れている。イジェクトモータ126の回転力は、ギアト
レイン134によりカムギア140に伝達される。カム
ギア140上にはカム146が設けられている。ロード
プレート130の投入排出口18側は、ローディングが
完了した第2位置へのスライド状態で、130´のよう
に、カムギア140の回転軸に近接した位置に停止して
いる。
【0059】この状態でイジェクトモータ126を駆動
して、カムギア140を反時計回りに回動すると、カム
146の回転によりロードプレート130が元の第1位
置に押し戻され、同時にリンク136,138を介して
モータアッセンブリィ124の部材も元の位置に戻され
る。このためモータ昇降機構のダウン動作でスピンドル
モータの連結が解除され、更にロードプレート130の
側端の先端部131を第1位置に戻すことで、媒体をイ
ジェクトしてストッパ244による係止状態に戻すこと
ができる。
【0060】図12のアーム部材の回転軸150には、
裏面側にキャリッジストッパ115を装着している。キ
ャリッジ118は初期状態で固定光学ユニット116側
の初期位置に停止している。キャリッジ118が初期位
置にあるとき、キャリッジストッパ115の先端の爪部
でキャッジ118の右端のVCMコイル122に位置す
る部分を係止している。媒体がローディングされるとア
ーム部材の回動によりキャリッジストッパ115は反時
計回りに回動し、キャリッジ118の係止が解除され
る。
【0061】これ以外の図12の本体ユニット100に
ついては、各部分の詳細な説明の際に必要に応じて参照
して説明することになる。図13は、図11,図12の
本体ユニット100の後部側に収納している機構ユニッ
ト101を取り出して上部から見た状態である。図14
は、図13の機構ユニット101を裏から見ている。
【0062】図13において、機構ユニット101はス
ピンドルモータ60の上部にモータ回転軸84とモータ
ハブ80を設けており、この上部にローディングされた
MOカートリッジ12内の光磁気ディスクのハブまたは
CDキャリア16に搭載したCD14を装着しているC
Dターンテーブル24のスピンドル側ハブが位置する。
【0063】スピンドルモータ60に続いては、VCM
コイル120,122によって奥行方向に移動自在にピ
ックアップのキャリッジ118が設けられている。キャ
リッジ118にはアクチュエータユニット164が搭載
され、上部に対物レンズ162が露出している。対物レ
ンズ162は、内蔵したレンズアクチュエータ(2次元
揺動機構)により水平回りに回動することで、ディスク
媒体面に対するビーム位置の制御を行い、また光軸方向
となる上下方向に移動することで焦点制御を行う。VC
Mコイル120,122によるキャリッジ118の移動
によるビーム位置の制御は、現在のトラック位置から目
標トラック位置までのシーク距離が長い場合にキャリッ
ジ118の駆動を行う。
【0064】これに対し、シーク距離が例えば現在のト
ラック位置に対し±50トラックというように短い場合
には、レンズアクチュエータによる対物レンズ162の
水平回りの回動で高速のトラックジャンプによるシーク
制御を行う。レンズアクチュエータによる対物レンズ1
62の移動でビームシークが終了すると、アクチュエー
タユニット164に内蔵しているレンズアクチュエータ
の中立位置を検出する位置検出器からのレンズ位置検出
信号(LPOS)がゼロ点位置を示す検出信号となるよ
うに、キャリッジ118のVCMコイル120,122
による位置制御が行われる。このようなレンズアクチュ
エータとVCMによる位置制御をダブルサーボと呼んで
いる。
【0065】図14の機構ユニット101の裏側から見
た図にあっては、モータアッセンブリィ124に対する
リンク136,138によるスピンドルモータの昇降機
構の底面側の構造が明らかである。図16は、図11の
本体ユニット100の投入排出口18の右側に設けられ
たロードモータアッセンブリィ170を取り出してい
る。ロードモータアッセンブリィ170は、固定プレー
ト171上にロードモータ112を装着している。また
固定プレート171に装着した固定軸180に対し、下
側に回動プレート182を回動自在に装着している。
【0066】回動プレート182の先端の回動側には、
軸185が装着される。回動プレート182の支点とな
る固定軸180にはベルトプーリ178が設けられ、ま
た回動側の軸185にもベルトプーリ184が設けら
れ、両者間にベルト188を掛け回している。回動プレ
ート181の先端側のベルトプーリ184には、一体に
ロードローラ186が設けられている。
【0067】ロードローラ186は、オペレータにより
挿入されたMOカートリッジ12またはCDキャリア1
6の側面と摩擦接触してローディングのための引込み動
作を行う。このためロードローラ186としては、十分
な摩擦力を得るためにゴムローラが使用される。固定軸
180にはコイルバネ190が装着され、コイルバネ1
90の一端は固定プレート171側に係止され、他端を
ベルトプーリ184側に係止している。このコイルバネ
190によって回動プレート182は反時計回りに付勢
され、ロードローラ186を常に内側に位置する媒体側
に押圧できるようにしている。
【0068】また内側に位置する媒体の横幅により、回
動プレート182は固定軸180を中心に回動し、媒体
側面の位置が変わっても、その位置に応じて媒体側面に
ロードローラ186を押圧できるようにしている。ロー
ドモータ112から固定軸180のベルトプーリ178
に対しては、図示のギアトレイン176による回転力の
伝達が行われる。
【0069】固定プレート171に対しては、更に内側
に可動プレート190をピン196,199のガイド溝
194,198に対する嵌め込みで前後方向に移動自在
に支持している。この固定プレート171上にはロード
スイッチ172が搭載されている。ロードスイッチ17
2は、上部にスイッチノブ174を設けている。ロード
スイッチ172は、スイッチノブ174の位置によりス
イッチ接点が切り替わる切替スイッチである。
【0070】スイッチノブ174は、媒体ローディング
前にあっては、図示の位置になっている。この状態でオ
ペレータが媒体を投入すると、媒体の先端がスイッチノ
ブ174に当たって下方に倒れ、この切替位置でロード
モータ112を起動し、ロードローラ186の時計回り
の回転により媒体をローディングさせるための引込みを
行う。
【0071】媒体がローディング完了位置に達すると、
図12について説明したロードプレート130がローデ
ィング前の第1位置からローディング完了による第2位
置にスライドする。この状態で、図12のイジェクトモ
ータ126の回転によるイジェクト動作が行われると、
ロードプレート130は第1位置に押し戻され、スピン
ドルモータとの連結が解除されると共に、ピンスイッチ
222,224,226も媒体から放れる。
【0072】このピンスイッチ222,224,226
が全て離れたことにより、ロードモータ112が逆回転
するように起動し、ロードローラ186を反時計回りに
回動し、イジェクトされた媒体をロードローラ186に
より投入排出口18に送り出すフィード動作を行うこと
ができる。つまり、ロードモータアッセンブリィ170
のロードモータ112は、媒体投入時のローディングと
媒体排出時のイジェクト後の排出動作の両方を行うこと
になる。
【0073】図17は、図12,図13に示したモータ
アッセンブリィの組立分解図である。モータアッセンブ
リィ124は、リフタ200上にスピンドルモータ60
を搭載している。スピンドルモータ60は、上部にモー
タ回転軸84及びマグネットを備えたモータハブ80を
回転自在に備えている。スピンドルモータ60の両側の
リフタ200の位置には4カ所の切り起こし部が設けら
れ、この切り起こし部に、例えば手前側の2カ所に示す
ようにピン202,204を設けている。
【0074】リフタ200に対してはガイドアッセンブ
リィ206が設けられる。ガイドアッセンブリィ206
は一端が開いた枠状の部材であり、側面の2カ所に、下
側に開口し斜め上方に傾いたテーパ状のリフト溝21
2,214,216,218を形成している。リフタ2
00に設けているピン202,204は、リフト溝21
2,214に嵌め入れられる。同様に、リフト溝21
6,218にはリフタ200の反対側の2カ所のピンが
嵌め入れられる。
【0075】図18は、図17のガイドアッセンブリィ
206に対するスピンドルモータ60を装着したリフタ
200の組立状態の側面図である。図示の状態で、スピ
ンドルモータ60はリフトダウンしている。この状態で
媒体のローディングが完了すると、ロードプレート13
0の第1位置から第2位置への移動に伴い、リンク部材
308を介してガイドアッセンブリィ206が矢印20
8方向にスライドされる。
【0076】このため、ピン202,204がリフト溝
212,214に沿って上方に移動し、これによってス
ピンドルモータ60をリフトアップして、上部にローデ
ィングした媒体のハブに連結させることができる。イジ
ェクト時には、リンク308を介して矢印208と反対
方向にガイドアッセンブリィ206がスライドし、リフ
ト溝212,214に沿ってピン202,204が図示
の位置に戻ることで、スピンドルモータ60のリフトダ
ウンによる媒体との連結が解除される。
【0077】図19は、図15の投入排出口18側に設
けられた固定アッセンブリィ164の組立構造を一部破
断して示している。固定アッセンブリィ164に対して
は、イジェクトモータ126、ギアトレイン134、イ
ジェクト用のカム146を備えたカムギア140が搭載
されている。更にイジェクトモータ126の位置に近接
して、板バネ218により片持ち支持されたセンサホル
ダ220を装着している。板バネ218はU字型を形成
しており、右側を固定アッセンブリィ164に固定し、
左側を浮動状態として、この部分にセンサホルダ220
を上下方向で弾力的に支持している。センサホルダ22
0上には3つのピンスイッチ222,224,226が
配置されている。ピンスイッチ222,224,226
は、ピンの押圧でオンするスイッチであり、例えば一対
のスイッチ電極の上に導電ゴムシートを配置し、導電ゴ
ムシートをピンで押圧して電極間を導通させる。
【0078】ピンスイッチ222,224,226は図
5に示したCDキャリア16のキャリア検出穴44に対
応し、同様にMOカートリッジ12にISOの起伏に従
って設けている媒体情報の検出穴に対応している。即
ち、ピンスイッチ222,224,226に対応する媒
体側に検出穴が開いていれば、スイッチはピンの押圧が
できないことからオフとなっている。これに対し、スイ
ッチピンに対応する位置に検出穴がなければ、板バネ2
18によるピンの押圧でスイッチがオンとなる。
【0079】図20は、ピンスイッチ222,224,
226の3つのスイッチオンによるビットを1、スイッ
チオフによるビットを0としたときのスイッチ検出出力
に対する媒体識別内容を示している。このうち図5に示
したCDキャリア16にあっては、ピンスイッチ12
2,126に対応した位置にキャリア検出穴42,44
を設けていることで、ピンスイッチ122,124,1
26のオンオフ状態はオフ,オン,オフとなり、図20
のように3つのピンスイッチによる検出ビットは「01
1」で、CDであることを示す媒体識別情報を得ること
ができる。 4.MOとCDのローディングとイジェクト 図21,図22及び図23は、固定アッセンブリィ11
4に対しMOカートリッジ12の投入からローディング
完了までの状態を裏面側(下面側)から見て表わしてい
る。
【0080】まず図21は、固定アッセンブリィ115
の投入排出口18に対し矢印230のように、オペレー
タがMOカートリッジ12を挿入した状態である。MO
カートリッジ12はシャッター260を有し、シャッタ
ー260は先端左側のシャッター作動部材261を右側
に移動することで開くことができる。またMOカートリ
ッジ12には、位置検出穴264,265と媒体検出穴
262が設けられている。このうち媒体検出穴262
は、スライドノブにより開口位置を262´との間で切
り替えることができ、実線の媒体検出穴262の位置で
書替え禁止となり、262´の破線の位置で書込み可能
となる。
【0081】MOカートリッジ12を図示のように押し
込むと、図16のロードモータアッセンブリィ170に
設けているロードスイッチ172のスイッチノブ174
を図示より奥行側に切り替わり、ロードモータ112が
起動する。これによってロードローラガイド溝114に
沿ってMOカートリッジ12の左側の端面に押圧されて
いるロードローラ186が反時計回りに回動し、MOカ
ートリッジ12を内部に引き込む。
【0082】MOカートリッジ12のスライド位置を決
めるため、テフロン等の樹脂で作成されたガイド23
2,234,236,238が、図4に示したMOカー
トリッジ12の横幅W1の間隔で配置されている。更
に、右側のガイド部材232と236の間にはバネ25
8により押圧された位置決めノブ256が配置され、同
様に左側のガイド238の奥にバネ254で付勢された
位置決めノブ252が設けられている。
【0083】このようなガイド232,234,23
6,238、更に位置決めノブ256,252により、
ロードローラ186の反時計回りの回転による引込み
で、MOカートリッジ12はその位置を保ったまま滑ら
かに固定アッセンブリィ115の中に引き込まれる。図
22は、ロードローラ186の回転によるMOカートリ
ッジ12のロード中の状態である。図21のロード開始
時にガイド溝102の初期位置に配置されていたシャッ
ターピン104は、シャッター作動部材261に当接
し、MOカートリッジ12の引込みに伴ったシャッター
ピン104のガイド溝に沿った横方向の動きにより、図
22の状態にあっては、シャッター260が途中まで開
放されている。シャッター260が開放されると、MO
カートリッジ12の開口部265の中に光磁気ディスク
266とそのハブ268が露出される。
【0084】一方、図21の初期状態で固定アッセンブ
リィ115の奥には、右上コーナ部の軸150を支点と
してアーム240が回動自在に設けられている。アーム
240は、先端側を媒体の収納部分に対し斜めに配置し
ている。アーム240は、先端に第1当接部としてハン
マー形状のMO当接部246を設けている。MO当接部
246に対しては、ロードローラ186で引き込まれた
MOカートリッジ12が図22の位置に至ると当接し、
MOカートリッジ12の引込みに伴ってアーム240を
時計回りに回動して後退させる。
【0085】またアーム240の途中には第2当接部と
してのCD当接部248が設けられる。CD当接部24
8は、後の説明で明らかにするCD14を搭載したCD
キャリア16の先端に当接し、同じくアーム24を反時
計回りに回動して後退させる。ここで、アーム240の
先端側のMO当接部246は、中央側のCD当接部24
8に対し下側から見て上側に段下げされた薄い部分とな
っている。この先端のMO当接部246の段下げによる
薄肉構造は、図5のCDキャリア16のアーム逃し溝3
4に対応している。
【0086】即ち、CDキャリア16をローディングす
る際には、MO当接部246は段下げによる薄肉化によ
り図5のCDキャリア16に形成したアーム逃し溝34
に入り込み、これによって中央部側に設けているCD当
接部248がCDキャリア16の先端面に当接すること
になる。アーム240の回転軸150の反対側には、ス
トッパ244が一体に形成されている。ストッパ244
は、図示の初期位置で図12に示したように、ロードプ
レート130の側面部の後端131を保持し、ロードプ
レート130を第1位置に止めている。アーム240が
MOカートリッジ12のローディングを受けて水平とな
る位置に回動すると、ストッパ244によるロードプレ
ート130の係止が解除され、これによってロードプレ
ート130は第1位置から第2位置にスライドし、スピ
ンドルモータのチャッキングを行うことになる。
【0087】更にアーム240に対しては、コイルバネ
250を介して、ガイド溝102に沿って移動するシャ
ッターピン104が支持されている。また固定アッセン
ブリィ115の下側から見た内側となる位置には、バイ
アス磁石107が図11のバイアス磁石ホルダ106の
扉構造により外側に回動自在に支持されている。図22
に示すMOカートリッジ12のローディング途中の状態
から更に、ロードローラ186によってMOカートリッ
ジ12を引き込むと、最終的に図23の位置となる。こ
の位置でアーム240は水平となる位置に回動し、スト
ッパ244によるロードプレート130の係止が解除さ
れ、ロードプレート130は第1位置から第2位置にス
プリングの力により瞬時的にスライドし、これに伴って
スピンドルモータのリフトアップによるMOカートリッ
ジ12のハブ268に対するチャッキングが行われる。
図24,図25及び図26は、CD14を搭載したCD
キャリア16の固定アッセンブリィ115に対するロー
ディングの状態を順番に表わしている。
【0088】まず図24は、CD14を装着したCDキ
ャリア16をオペレータが投入排出口18から固定アッ
センブリィ115に投入した状態である。CDキャリア
16の先端コーナ部のテーパガイド32に対してはガイ
ドローラ186が当接し、この状態でロードスイッチの
オンによりロードモータが起動してロードローラ186
が時計回りに回動する。
【0089】ロードローラ186は、、ロードローラガ
イド溝114に沿って後退しながら時計回りに回動し
て、CDキャリア16をオペレータの押込み操作と連携
をとりながら引き込む。またシャッターピン104はC
Dキャリア16の先端側に形成したシャッターピン逃し
溝33のテーパ部に当接し、CDキャリア16の引き込
みに伴ってガイド溝102を移動する。
【0090】図25の位置にCDキャリア16が引き込
まれると、ロードローラ186はロードローラガイド溝
114の最も外側の位置に後退した状態で時計回りに回
動してCDキャリア引き込む。この位置でCDキャリア
16の先端のシャッターピン逃し溝33の端面位置にア
ーム240の先端のMO当接部246が位置する。ここ
で、MO当接部246は上側に段下げされて薄肉となっ
ており、且つ対応するCDキャリア16には図5のよう
にアーム逃し溝34が形成されている。このため、MO
当接部264はCDキャリア16のアーム逃し溝34の
中に入り込み、CDキャリア16の先端により、この位
置で押されることはない。
【0091】更にCDキャリア16が引き込まれると、
アーム240の中央側のCD当接部248にCDキャリ
ア16の先端が当接し、これによりCDキャリア16の
引込みに伴ってアーム240が軸150を中心に時計回
りに回動して後退する。最終的に、図26のようにCD
キャリア16がローディング完了位置に移動すると、C
D当接部248に対するCDキャリア16の当接による
押込みでアーム240は水平となる位置に回動する。こ
の状態でストッパ244によるロードプレート130の
ラッチが解除され、ロードプレート130は第2位置に
スプリングの力で瞬時的にスライドし、CDキャリア1
6に搭載しているCD14を装着したCDターンテーブ
ル24の下側の軸挿入穴66及びスピンドル側ハブ62
に対するスピンドルモータの回転軸とモータハブのリフ
トアップによるカップリングが行われる。
【0092】尚、図26は、想像線によってMOカート
リッジ12のローディング状態を対比して表わしてい
る。 5.ハードウェア構成 図27は、本発明の光ディスク装置のハードウェア構成
のブロック図である。図2の光ディスクドライブ10に
内蔵された図10のプリント基板88上には、図27の
コントロールユニット300が実装される。コントロー
ルユニット300に対しては、光学ユニット302と駆
動系ユニット304が設けられる。コントロールユニッ
ト300にはMPU306が設けられる。
【0093】MPU306のバス308に対しては、R
OM310及びRAM312が設けられる。ROM31
0には、本発明の光ディスク装置がMOドライブ及びC
Dプレーヤとして動作するに必要な制御プログラム及
び、この制御に必要な各種の制御パラメータが予め格納
されている。RAM310はMPU306の制御動作の
ワークメモリとして使用される。
【0094】MPU360のバス308に対しては、ま
ずMOカートリッジの信号処理系としてMOホストイン
タフェース回路314、MO用信号処理回路324が設
けられる。MOホストインタフェース回路314に対し
ては、キャッシュとして動作するバッファRAM322
が設けられている。MO用信号処理回路324は、ロー
ディングされたMOカートリッジ12に対するライト動
作またはリード動作を上位のホストコンピュータからの
コマンドに基づいて実行する。
【0095】このため、MO用信号処理回路324から
の書込信号は光学ユニット302のライトアンプ344
に与えられ、ライトアンプ344の書込信号によりレー
ザユニット346の書込制御を行うようにしている。ま
た光学ユニット302に設けた受光部348からの再生
用の受光信号は、リードアンプ350で増幅された後、
ID信号及びMO信号として、MO用信号処理回路32
4に入力されている。
【0096】このためMO用信号処理回路324は、ラ
イト動作の際にはMOホストインタフェース回路314
より転送されたライトデータを所定の信号変換形式に従
って光学ユニット302に対する書込信号に変換するエ
ンコーダとして動作し、一方、リード動作の際には光学
ユニット302から得られたID信号及びMO信号から
リードデータを復調するデコーダとして動作する。
【0097】即ち、MO用信号処理回路324は、パル
ス位相変調方式(PPM)とパルス幅変調方式(PW
M)の両形式の変復調機能セクタマーク検出機能、更に
誤り訂正機能をもって、リード制御またはライト制御を
行う。この内、リード信号処理については、パルス位相
変調方式(PPM)とパルス幅変調方式(PWM)の両
形式に対応可能なAGCアンプと、ゾーン分割による角
速度一定制御方式(ZCAV)に対応可能なPLLを内
蔵し、リードアンプ350からのID信号とMO信号か
らデータクロック信号、セクタマーク信号を復調する。
【0098】光学ユニット302に設けられたレーザユ
ニット346は、単一のレーザダイオードを備え、書
込、イレーズ及びリードに応じて発光パワー量を制御し
ている。またレーザビームの波長としては、例えば68
0nmの短波長が使用されている。またMPU306の
バス308に対しては、CD14の信号処理系としてC
Dホストインタフェース回路326、CD用信号処理回
路330が設けられている。CDホストインタフェース
回路326に対しては、キャッシュとして動作するバッ
ファRAM328が設けられる。またCD用信号処理回
路330の出力側には、オーディオ端子309に対しD
A変換されたオーディオ信号を出力するオーディオアン
プ332が設けられている。
【0099】CD用信号処理回路330に対しては、光
学ユニット302に設けた受光部348の受光信号に基
づく読出信号がリードアンプ350より再生信号HFと
して入力している。このためCD用信号処理回路330
は、光学ユニット302から得られた再生信号HFをリ
ードデータに復調するデコーダとして動作する。即ち、
CD用信号処理回路330は、リードアンプ350から
得られた再生信号HFからEFMデータを復調する機能
を有する。また、スピンドルモータ60のCAV制御と
CLV制御に対応可能なビットクロック発生機能と、更
にオーディオ再生機能をもっている。更に、EFMデー
タとして復調されたサブコード及びデータのそれぞれに
ついて誤り訂正機能をもっている。
【0100】CD用信号処理回路330はリード動作の
みであることから、リード動作の際にレーザユニット3
46に対しリード制御信号を出力して、リード用のレー
ザダイオードの発光制御によりリードビームを出射させ
る。更にMPU306に対しては、MOカートリッジ1
2とCD14の共通回路部としてサーボ制御回路33
4、スピンドル制御回路336、モータ制御回路338
が設けられている。
【0101】サーボ制御回路334は、光学ユニット3
02に設けたポジショナのVCM358、レンズアクチ
ュエータ360を駆動して、シーク制御及びトラッキン
グ制御を行う。このシーク制御及びトラッキング制御の
ため、サーボ制御回路334に対しては、光学ユニット
302に設けた受光部348の受光信号に基づいてトラ
ッキングエラー検出回路(TES回路)352で検出さ
れたトラッキングエラー信号TESが入力されている。
また光学ユニット302には、ポジショナの位置を検出
する位置センサ(LPOSセンサ)356が設けられ、
ポジショナ位置検出信号LPOSを入力している。
【0102】更にサーボ制御回路334は、光学ユニッ
ト302に設けたフォーカスアクチュエータ362を駆
動して対物レンズの自動焦点制御を行う。この自動焦点
制御を行うため、光学ユニット302の受光部348か
ら得られた受光信号に基づいてフォーカスエラー検出回
路(FES回路)354により検出したフォーカスエラ
ー信号FESを入力している。
【0103】光学ユニット302に設けたトラッキング
エラー検出回路352は、MOカートリッジ12のロー
ディングによる記録再生時にあっては、プッシュプル法
に従ったトラッキングエラー信号の検出を行う。これに
対しCD14のローディングによる再生時には、ヘテロ
ダイン法に従ったトラッキングエラー信号の検出を行
う。
【0104】通常、CD14のトラッキングエラー信号
の検出には3ビーム方式が使用されているが、本発明に
あっては、MOカートリッジ12とCD14について同
じ光学ユニット302を使用していることから、CD1
4のトラッキングエラー信号の検出に1ビームしか使用
できず、またCDのピット深さと使用しているレーザダ
イオードの波長680nmとの関係でMOカートリッジ
12と同じプッシュプル法が使用できず、この関係でC
D14のトラッキングエラー信号の検出にはヘテロダイ
ン法を使用している。このトラッキングエラー検出回路
352の詳細は、後の説明で明らかにされる。
【0105】スピンドル制御回路336は、スピンドル
モータ60を制御する。スピンドル制御回路336は、
MOカートリッジ12の記録再生時にあっては、スピン
ドルモータ60を角速度一定制御(以下「CAV制御」
という)を行う。これに対し、CD14の再生時には線
速度一定制御(以下「CLV制御」という)を原則と
し、必要に応じてCAV制御に切り替えることができ
る。
【0106】またCDのCLV制御については、規格上
定められた標準速度に対し転送速度を向上するため、例
えば2倍速、3倍速、4倍速、6倍速等の倍速制御を行
うことができる。またMOカートリッジのCAV制御に
あっては、媒体記録密度の向上に対し、標準回転数に対
し回転数を下げる速度切替えを行う。このスピンドル制
御回路336の詳細も後の説明で明らかにされる。
【0107】モータ制御回路338は、駆動系ユニット
304に設けているロードモータ112、イジェクトモ
ータ124、更にはMOカートリッジ12のライトとイ
レーズ時に外部磁界を加えるバイアス磁石107を駆動
する。ロードモータ112は、駆動系ユニット304に
設けたロードスイッチ172の検出信号に基づいて行わ
れる。
【0108】ロードスイッチ172の検出信号は、セン
サアダプタ342を経由してモータ制御回路338に与
えられる。即ち、CDキャリア16に搭載したCD14
もしくはMOカートリッジ12を投入排出口から挿入す
ると、所定の挿入位置でロードスイッチ172がロード
検出位置に切り替わって検出信号を出力し、これに応じ
てモータ制御回路338がロードモータ112を駆動し
て媒体のローディングを行う。
【0109】イジェクトモータ126は、図2の装置パ
ネルに設けているイジェクトスイッチノブ22を押した
ときのイジェクトスイッチの検出信号を受けて起動し、
図12に示したように、ロードプレート130を初期位
置に押し戻すことにより媒体のイジェクト動作を行わせ
る。このイジェクトにより排出された媒体はロードスイ
ッチ172を逆方向に切り替えることになり、これによ
りモータ制御回路338はロードモータ112をアンロ
ード方向に回転し、イジェクトされた媒体の投入排出口
へのフィードを行わせる。
【0110】更に駆動系ユニット304には媒体センサ
364が設けられている。この媒体センサ364は、図
19に示したセンサホルダ220上に配置された3つの
ピンスイッチ222,224,226が使用される。こ
の媒体センサ364からは例えば図20に示す3つの媒
体検出信号が出力され、このセンサ出力をセンサアダプ
タ342を介してMPU306で取り込むことにより図
20のような媒体識別内容を認識することができる。
【0111】更にMPU306のバス308に対しては
モード切替スイッチ340が設けられている。モード切
替スイッチ340は、スピンドル制御回路336におけ
るMOカートリッジ12の速度制御方式とCD14の速
度制御方式のそれぞれのモードを設定する。このモード
設定には、データ転送速度に対応した回転速度の選択情
報も含まれる。更にCD14については、CLV制御を
選択するかCAV制御を選択するかの選択情報も含まれ
る。
【0112】モード切替スイッチ340は例えばディッ
プスイッチ等が使用され、MPU306は電源投入時の
セットアップ時にモードスイッチ340のモード設定情
報を取り込んで、必要なスピンドル制御回路336に対
する速度制御方式の選択設定を行う。このモード切替ス
イッチ340によるモード設定は、上位のホストコンピ
ュータからのコマンドによるソフトウェア設定も可能で
ある。
【0113】図28は、図27のハードウェア構成にお
ける基本的なドライブ処理動作のフローチャートであ
る。まずステップS1で、MOカートリッジ12もしく
はCDキャリア16に搭載したCD14の投入を待って
媒体ロード処理が行われる。この媒体ロード処理によ
り、MOカートリッジ12及びCDキャリア16に搭載
されたCD14のスピンドルモータに対するローディン
グが完了すると、ステップS2でセットアップ処理が行
われる。
【0114】セットアップ処理は、ローディングされた
媒体検出情報に基づくスピンドル制御回路336、光学
ユニット302に設けたトラッキングエラー検出回路3
52、更にコントロールユニット302に設けているM
O系またはCD系の信号処理系のそれぞれのセットアッ
プを行う。セットアップとしては、初期化処理、初期化
診断処理、媒体検出結果に応じた切替処理、媒体検出結
果に対応した各種の正誤パラメータの設定処理等であ
る。
【0115】ステップS2のセットアップ処理が済む
と、ステップS3のリード/ライト処理に移行する。即
ち、上位のホストコンピュータからのアクセスコマンド
を受信すると、コマンド解読結果に従ったリード動作ま
たはライト動作を実行する。ステップS3のリード/ラ
イト処理中にあっては、ステップS4でイジェクト操作
の有無をチェックしている。イジェクト操作を判別する
とステップS5に進み、媒体のイジェクト処理を行う。 6.ホストインタフェース 図29は、図27のコントロールユニット300に対す
る上位のホストコンピュータとの間のホストインタフェ
ースのブロック図である。本発明の光ディスクドライブ
10にあっては、MO用ホストインタフェース回路31
4とCD用ホストインタフェース回路326を個別に設
けており、それぞれで受信したホストコンピュータ37
0からのコマンドに基づく割込要求信号E1,E3をM
PU306に出力し、MPUの制御のもとに図27に示
したMOあるいはCD用の信号処理系及び各種制御を行
い、その結果を応答信号E2,E4としてそれぞれのホ
ストインタフェース回路314,326に返し、ホスト
コンピュータ370に対し必要な応答を行う。
【0116】本発明の光ディスクドライブ10にあって
は、MO用ホストインタフェース回路314とCD用ホ
ストインタフェース回路326を個別に設けることで、
ケーブル373によりホストコンピュータ370と接続
するホストインタフェースによって、ホストコンピュー
タ370に対し2台のデバイスが存在することを認識さ
せている。
【0117】このため、MO用ホストインタフェース回
路314及びCD用ホストインタフェース回路326に
対しては、ホストインタフェースで使用する異なったI
D番号を予め設定している。例えば、ホストインタフェ
ースとして周辺装置インタフェースの標準規格の1つで
あるATAPI(ATアタッチメント・パケット・イン
タフェース)を使用した場合には、ID番号としてMO
用ホストインタフェース回路314にマスタが設定さ
れ、CD用ホストインタフェース回路326にスレーブ
の設定が行われる。
【0118】また、ホストインタフェースとしてファー
ストSCSI−2を使用した場合には、デバイス機番#
0〜#7の内の2つのデバイス機番をそれぞれMO用ホ
ストインタフェース回路314とCD用ホストインタフ
ェース回路326に設定すればよい。このような個別の
ID番号をもった本発明の光ディスクドライブ10の2
つのホストインタフェース回路314,326に対し、
ホストコンピュータ370側にあっては、通常、OS3
71の配下にデバイス制御ソフトウェア(DIOS)に
よってMO用デバイスドライバ366とCD用デバイス
ドライバ368の2つが存在している。
【0119】このホストコンピュータ370の2つのデ
バイスドライバ366,368に対し、本発明の光ディ
スクドライブ10は物理的には1つのデバイスである
が、ホストインタフェースにあっては独立した2つのデ
バイスとして割り当てることができる。このため本発明
の光ディスクドライブ10は、同一の機構を使用してM
Oカートリッジ12とCD14のアクセスが可能である
が、ホストコンピュータ370にあっては、この光ディ
スクドライブ10の物理的な単一構成を意識せず、MO
用ディスクドライバとCDプレーヤの両方が有効に存在
するものとして入出力を要求することができる。
【0120】図30のフローチャートは図29のホスト
インタフェースにATAPIを使用した場合のMPU3
06のホストコマンド割込み対する処理であり、MO用
ホストインタフェース回路314をマスタ、CD用ホス
トインタフェース回路326をスレーブに設定した場合
である。ATAPIの場合、マスタとスレーブの設定は
インタフェース回路に設けた外部スイッチによりでき
る。
【0121】いまホストコンピュータ370がMOドラ
イブに対する入出力要求のためID=マスタを指定して
ホストコマンドを発行したとする。このホストコマンド
はMO用ホストインタフェース回路314及びCD用ホ
ストインタフェース回路326の各々で受信されるが、
ID=マスタの設定を受けたMO用ホストインタフェー
ス回路314が自分に対するホストコマンドであること
をコマンド中のIDパラメータから認識し、MPU30
6に割込信号E1を出力する。
【0122】MPU306はステップS1で割込みをチ
ェックしており、MO側からの割込みを受けるとステッ
プS2に進み、MOホストインタフェース回路314の
ID番号がマスタか否かチェックする。このときMOホ
ストインタフェース回路314はマスタに設定されてい
るため、ステップS3に進み、ホストコマンドに対する
応答をMOホストインタフェース回路314から行うた
めのマスタ応答フラグのセットを行う。
【0123】続いてMPU306はステップS5に進ん
でMOカートリッジが挿入されているか否かチェック
し、挿入されていればステップS6でMOレディをセッ
トし、ステップS8でMOコントローラを起動して記録
又は再生の応答処理を行う。一方、MOカートリッジが
挿入されていなければ、ステップS7でMOノットレデ
ィをセットし、ステップS8でMOコントローラ応答と
してMOノットレディを返す。
【0124】またホストコンピュータ370がCDプレ
ーヤに対する入出力要求のためID=スレーブを指定し
たホストコマンドが発行された場合は、CD用ホストイ
ンタフェース回路326が自分に対するホストコマンド
であることを認識してMPU306に割込信号E2を出
力する。このためMPU306はステップS1でCD側
からの割込みを受けるとステップS9に進み、CDホス
トインタフェース回路326のID番号がスレーブか否
かチェックし、ステップS11に進んでホストコマンド
に対する応答をCDホストインタフェース回路326か
ら行うためのスレーブ応答フラグのセットを行う。
【0125】そして、ステップS12でCDキャリアが
挿入されていればステップS13でCDレディをセット
し、ステップS15でCDコントローラを起動して再生
の応答処理を行う。MOカートリッジが挿入されていな
ければ、ステップS14でMOノットレディをセット
し、ステップS15でCDコントローラ応答としてCD
ノットレディを返す。 7.トラッキングエラー検出処理 図31は図27のトラッキングエラー検出回路352の
ブロック図である。図31において、MOカートリッジ
12の光ディスクまたはCDキャリア16に搭載したC
Dディスク14に対するレーザビームの反射光は、4分
割受光器372に結像される。4分割受光器372は、
各分割位置に対応して受光信号Ea,Eb,Ec,Ed
を出力する。
【0126】4分割受光器372に対しては、MO用ト
ラッキングエラー検出回路374とCD用トラッキング
エラー検出回路376が個別に設けられる。MO用トラ
ッキングエラー検出回路374は、プッシュプル法によ
りトラッキングエラー検出信号TES1を検出する。C
D用トラッキングエラー検出回路376は、ヘテロダイ
ン法によりトラッキングエラー信号TES2を検出す
る。
【0127】各トラッキングエラー検出回路374,3
76の検出信号TES1またはTES2はマルチプレク
サ378で選択され、トラッキングエラー信号TESと
して出力される。マルチプレクサ378は、MPU30
6からの切替信号によりMOカートリッジ12の再生時
にはMO用トラッキングエラー検出回路374の出力を
選択し、CD14の記録再生時にはトラッキングエラー
検出回路376の出力を選択する。
【0128】更にMPU306からの切替信号はCD用
トラッキングエラー検出回路376に与えられており、
CD用トラッキングエラー検出回路376に設けている
ハイパスフィルタの低域カットオフ周波数をシーク速度
に応じて切り替えるようにしている。ここで、CD用ト
ラッキングエラー検出回路376にヘテロダイン法を採
用する理由を説明する。通常、CD用のトラッキングエ
ラー検出回路は3ビーム方式を採用している。しかしな
がら本発明の光ディスクドライブにあっては、共通の光
学系を使用してMOカートリッジ12の光磁気ディスク
とCD14の記録再生を行わなければならず、MOカー
トリッジ12のトラッキングエラーの検出はプッシュプ
ル法による1ビームであり、通常のCDにおける3ビー
ム方式を採用することができない。
【0129】そこで、CD用のトラッキングエラー検出
にもMOカートリッジと同じ1ビームのプッシュプル法
を採用すればよい。この場合、記録密度の低い従来の波
長780nmのレーザビームについては、CDのピット
深さがλ/4以下であることから、プッシュプル法によ
るトラッキングエラーの検出が可能である。しかしなが
ら本発明の実施形態にあっては、記録密度を高めるため
に波長680nmの短波長のレーザビームを使用してい
る。波長680nmのレーザビームにあっては、CDの
ビット深さがλ/4以上となり、2分割受光器から得ら
れた2つの受光信号の差からトラッキングエラー信号を
検出しているプッシュプル法では、トラッキングエラー
信号が喪失して検出することができない。そこで本発明
にあっては、波長680nmでもピット深さに依存せず
にトラッキングエラー信号を検出することのできるヘテ
ロダイン法を採用している。
【0130】図32は、図31のヘテロダイン法を採用
したCD用トラッキングエラー検出回路376のブロッ
ク図である。このブロック図にあっては、4分割受光器
372からの4つの受光信号Ea,Ec,Eb,Edに
ついて、加算器380,382で加算信号(Ea+E
c)と(Eb+Ed)を求める。次に加算器384,3
86で(Eb+Ed)−(Ea+Ec)と(Ea+E
c)−(Eb+Ed)として2つのヘテロダイン信号を
求める。更に、加算器388で4つの加算信号(Ea+
Eb+Ec+Ed)を求める。
【0131】ここで、加算器388の加算信号HFは、
CDのピット列をビームスポットが横切る際に正弦波状
に変化する信号であり、ピットエッジで振幅が小さく、
ピットセンタで最大となり、またピットエッジで減少す
るエンベローブ変化となる。これに対し、加算器384
で得られるヘテロダイン信号HTD1は、加算信号HF
に対し90度位相がシフトした信号であり、その振幅変
化はピットセンタで0、ピット間で最大となるように変
化する。加算器386のヘテロダイン信号HTD2は、
加算器384のヘテロダイン信号HTD1を位相反転し
た信号となる。
【0132】加算器388からの加算信号HFは、ハイ
パスフィルタ390で所定の低域カットオフ周波数以下
の低域成分が除去された後、コンパレータ392及びピ
ークホールド回路397に入力される。コンパレータ3
92はゼロクロスコンパレータとして動作し、加算器3
88からの加算信号HFのゼロクロスタイミングを検出
してサンプリングパルスをホールド回路394に出力す
る。
【0133】ホールド回路394は、コンパレータ39
2のゼロクロス検出でサンプリングパルスが得られるご
とに、加算器384,396のそれぞれに出力されてい
る2つのヘテロダイン信号HTD1,HTD2を正弦波
のピークタイミングでサンプルホールドして個別に出力
する。ここで、ヘテロダイン信号HTD1に対しヘテロ
ダイン信号HTD2は180度位相が反転した信号であ
り、サンプルタイミングにおけるヘテロダイン信号HT
D1のホールドレベルが+の場合、ヘテロダイン信号H
TD2のホールドレベルは−となる。そこで、ホールド
回路394はヘテロダイン信号HTD2のホールド信号
については極性を反転してセレクタ回路396に出力す
る。
【0134】セレクタ回路396は、コンパレータ39
2による加算信号HFのゼロクロス検出に伴うサンプル
タイミングでホールド回路394からの2つのホールド
信号を交互に切り替えることでトラッキングエラー信号
を生成する。セレクタ回路396からのトラッキングエ
ラー信号はAGC回路398に与えられ、そのときピー
クホールド回路397から得られている加算信号HFの
ピットセンタにおけるピークレベルを予め定めた規格化
レベルとするゲイン設定による補正を受け、ヘテロダイ
ン法により検出されたCD用のトラッキングエラー信号
TES2として出力される。
【0135】ハイパスフィルタ390は、MPUからの
切替信号により低域カットオフ周波数が切り替えられ
る。切替信号は、ピックアップのシーク速度に応じて低
域カットオフ周波数を切り替える。即ち、図27のVC
M358による図13の機構ユニット101におけるポ
ジショナ118の移動による低速シーク時にあっては、
この低速シークで得られるCD用のトラッキングエラー
信号TES2の周波数に応じた低めの低域カットオフ周
波数を設定している。
【0136】これに対し、高速シーク時には、切替信号
によりハイパスフィルタ390を高速シーク速度に依存
した高い低域カットオフ周波数に切り替える。図33
(A)は、低速シークで図32のヘテロダイン法により
得られるトラッキングエラー信号412を示している。
これに対し、例えばシーク速度が2倍の高速になると、
図33(B)のトラッキングエラー信号414となる。
このようにシーク速度が高速になると、トラッキングエ
ラー信号の生成に使用する図32の加算器388からの
加算信号HFの周波数が増加し、低速シーク時の低域カ
ットオフ周波数を使用していると低域成分が十分にカッ
トされず、ゼロクロスタイミングを正確に検知できなく
なる。
【0137】そこで、高速シーク時にはハイパスフィル
タ390の低域カットオフ周波数を高め、高速シークに
見合った正弦波周波数を正確に再現できる用に十分に低
域成分を除去し、確実にゼロクロスタイミングを検出し
て正確にトラッキングエラー信号を生成できるようにす
る。図34は、図31のMO用トラッキングエラー検出
回路374のブロック図である。このプッシュプル法を
使用したMO用トラッキングエラー検出回路374にあ
っては、加算器400,402によって4分割受光器3
72からの4つの受光信号を2分割受光器の受光相当信
号(Ea+Ed)と(Eb+Ec)に変換し、加算器4
04で両者の差(Ea+Ed)−(Ed+Ec)として
トラッキングエラー信号を作り出している。
【0138】また、加算器406で加算信号(Ea+E
b+Ed+Ec)を求め、そのピークレベルをピークホ
ールド回路408で検出してAGC回路410に与え、
予め設定した規格化レベルにピークホールド値を調整す
るためのゲインを求め、このゲインにより加算器404
から得られたトラッキングエラー信号を補正し、MO用
のトラッキングエラー信号TES1として出力してい
る。
【0139】尚、本発明の実施形態にあっては、レーザ
ダイオードの使用波長が680nmであるため、CD用
のトラッキングエラー信号の検出にヘテロダイン法を使
用しているが、例えばレーザビームの使用波長が780
nmの場合にはCDのピット深さはλ/4以下となり、
プッシュプル法によるトラッキングエラー検出信号の検
出ができるので、この場合にはCD用トラッキングエラ
ー検出回路についてもプッシュプル法によるトラッキン
グエラーの検出を行うよう構成すればよい。 8.セットアップとスピンドル制御 (1)CAV制御とCLV制御 図35は図27のスピンドル制御回路336のブロック
図である。このスピンドル制御回路は、MOカートリッ
ジ12の記録再生に使用するCAV制御とCD14の再
生時に使用するCLV制御を実現し、更にCD14の再
生時にあっては、CLV制御とCAV制御の切替えを可
能とする。
【0140】図35において、まずCAV制御を行うた
め、クロック発生器416、プログラマブル分周器41
8、プログラマブル分周器418の分周比を設定するレ
ジスタ420、CAV誤差検出回路422が設けられ
る。クロック発生器416は、所定の基準周波数のクロ
ックパルスを出力する。プログラマブル分周器418
は、レジスタ420による分周比の設定を受けて、クロ
ック周波数を分周比に従って分周した周波数の目標回転
速度を与える目標クロックパルスをCAV誤差検出回路
422に出力する。プログラマブル分周器418による
目標速度を与える目標周波数クロックは、媒体の記録密
度で決まるCAV制御のスピンドル回転数に応じて、M
PU306からの指示で分周比が設定変更される。
【0141】CAV誤差検出回路422に対しては、ス
ピンドルモータ60に設けたパルスジェネレータ430
からの回転検出パルスが入力している。パルスジェネレ
ータ430の代わりにホール素子や、モータ逆起電力か
ら回転数を検出してもよい。CAV誤差検出回路422
は、プログラマブル分周器418からの目標周波数クロ
ック(基準速度クロック)とパルスジェネレータ430
からの回転検出パルスとの位相差を誤差として検出し、
マルチプレクサ434を介してフィルタ回路436に出
力し、ゲイン制御回路438で所定のゲイン制御を受け
た後、ドライバ440により誤差に応じた電流をスピン
ドルモータ60に流し、CAV制御を行う。
【0142】一方、CLV制御のため、CD用スピンド
ル制御回路424、倍速指定を行うレジスタ426が設
けられる。CD用スピンドル制御回路424は、光学ユ
ニット302及びCD用信号処理回路(CDデコーダ)
330にて復調されたCDのフレーム同期信号を、レジ
ス426の倍速指定に従って基本クロックを分周して得
た基準フレーム同期信号と比較して位相差を検出し、マ
ルチプレクサ434、フィルタ回路436、ゲイン制御
回路438、ドライバ440により誤差に応じた電流を
スピンドルモータ60に流し、CLV制御を行う。標準
速指定の場合、CDから復調されるフレーム同期信号の
周波数は7.35KHzとなる。またCD用スピンドル
制御回路424にあっては、トラック位置に応じてスピ
ンドルモータ60を加減速する。
【0143】図36(A)は、CLV制御におけるトラ
ック位置に対するスピンドルモータ60の目標速度の特
性である。トラック位置の如何に拘らず、媒体上の線速
度を一定とするためには、インナ側で最高速度VH 、ア
ウタ側で最低速度VL とる直線特性を設定し、トラック
位置に応じ、この直線特性に従った回転速度となるよう
にスピンドルモータを制御する。
【0144】例えば標準速指定の場合、最インナートラ
ックで500rpm、最アウタートラックで200rp
mというように直線的に変化させる。このためレジスタ
426による2倍速指定では、最インナートラックで1
000rpm、最アウタートラックで400rpmとな
り、4倍速指定では、最インナートラックで2000r
pm、最アウタートラックで800rpmとなり、更に
6倍速指定では、最インナートラックで3000rp
m、最アウタートラックで1200rpmとなる。
【0145】本発明は、このようなCLV制御を前提と
してピット記録が行われたCD14について、高速デー
タ転送のためにCAV制御を適用している。CLV制御
を前提にピット記録が行われたCD14についてCAV
制御を行った場合には、トラック位置によって再生記録
周波数が異なることになる。即ち、CD14はトラック
位置にかかわらず一定の線密度でピット記録を行ってお
り、これをCAV制御即ち一定角速度回転で再生した場
合には、再生周波数はトラック位置の周速度に依存する
ため、インナ側で再生周波数が低く、アウタ側で再生周
波数が高くなる。
【0146】このため、CD14をCAV制御によるス
ピンドル制御で再生した場合には、図36(B)のよう
に、トラック位置のインナ側からアウタ側の変化に対し
リードクロック周波数を最低クロック周波数fL から最
高クロック周波数fH に直線的に増加させるクロック発
生を行わなければならない。このCLV制御に対応可能
なトラック位置に応じてクロック周波数を可変させる機
能は、図27のコントロールユニット300に設けたC
D用信号処理回路330のCLV制御と、CLV制御に
対応可能なビットクロック発生機能により実現されてい
る。
【0147】図37は、2種の媒体MOとCDについ
て、スピンドル速度制御としてのCAV制御とCLV制
御、更にそれぞれにおける速度ついて、図27のモード
切替スイッチ340により設定可能なモード1〜8を表
わしている。モード1〜3はMOカートリッジ12を対
象としており、コードは111〜101が使用され、ス
ピンドル速度制御はCAV制御である。またモード1〜
3の90mm−MOとなる媒体は記録密度が異なり、モ
ード1,2,3の順に記録密度が高くなっている。
【0148】ここでモード1のMO媒体は記録容量12
8MB、230MB、540MB又は640MBの現行
の媒体であり、その回転速度N1は、例えば標準回転N
1=3800rpmに設定される。モード2は、例えば
記録容量1GBのMO媒体であり、記録密度が高くなっ
たことで、標準回転N=1=3600rpmでは、アウ
ター側での記録再生の信号周波数が高くなりすぎ、エン
コードとデコードの能力を越えることから、回転速度を
N2=2400rpmに落している。
【0149】モード3は、例えば記録容量4.3GBの
MO媒体であり、回転速度をN3=1800rpmに落
している。モード4〜7は、CDキャリア16に搭載さ
れてローディングされるCD14のうち120mm−C
Dを対象としており、モード4はコード100でスピン
ドル制御はCAV制御となっている。この場合の回転速
度N4は、CLV制御の4倍速の平均換算値を使用す
る。例えばCDのCLV制御の4倍速は、最インナーで
2000rpm、最アウターで800rpmであること
から、その平均換算値としてN4=1400rpmを使
用する。
【0150】モード5〜7は120mm−CDについて
のCLV制御であり、回転速度は6倍速、4倍速、標準
を適用している。最後のモード8は80mm−CDを対
象としており、スピンドル制御はCLV制御であり、回
転速度は標準となっている。図27のMPU306は、
媒体のローディングが済んだときに媒体センサ364よ
りセンサアダプタ342を介して得られる3ビットのセ
ンサ信号から図20に従って媒体を識別する。そしてモ
ード切替スイッチ340により設定されている規定モー
ドに基づき、図37の内容を参照し、スピンドル制御回
路336に対しCAV制御またはCLV制御の切替え及
び回転速度の標準または任意の倍速の設定を行う。モー
ド切替スイッチ340による設定は、モード1〜3のM
Oカートリッジ12とモード4〜8のCD14の各々に
ついて1つずつのモード設定が行われている。
【0151】再び図35のスピンドル制御回路を参照す
るに、レジスタ442に対しては図36の指定モードに
従って、そのときローディングされている媒体に対応し
たCAV制御かCLV制御かの切替情報がセットされて
いる。したがってマルチプレクサ434は、レジスタ4
42のCAVまたはCLVの選択情報に従ってCAV誤
差検出回路422またはCLV誤差検出回路428の出
力のいずれかを選択して、選択した速度制御系の制御ル
ープを確立する。
【0152】更に、フィルタ回路436、ゲイン制御回
路438は、外部よりフィルタ定数及びゲインの設定を
行うことができ、同様にレジスタ442に対するMPU
の最適フィルタ定数と最適ゲインの設定を受けて制御さ
れる。例えば図38のように、CAV制御についてはモ
ード1〜4につきフィルタ定数及びゲインが予め準備さ
れており、媒体識別でMOカートリッジ12を認識した
場合には、そのとき設定されているモード番号に対応す
るフィルタ定数及びゲインをレジスタ442にセット
し、最適フィルタ定数にフィルタ回路436を制御し、
また最適ゲインにゲイン制御回路438を制御する。
【0153】更に図38にあっては、CAV制御の目標
周波数クロックをプログラマブル分周器418で発生さ
せるための分周比について、図37の回転速度N1,N
2,N3,N4の各々に対応する値DV1,DV2,D
V3,DV4を格納している。図39は、CLV制御を
対象としたモード5〜8についてのフィルタ定数及びゲ
インであり、併せてCLV制御における倍速指定を格納
している。 (2)媒体検出による自動切替 次に、本発明の光ディスクドライブ10において、媒体
ロードが完了してからホストコンピュータ側からのアク
セスが可能となるまでのセットアップ処理を説明する。
【0154】図40は本発明の光ディスクドライブにお
けるセットアップ処理の基本的なフローチャートであ
る。ステップS1でMOカートリッジ12もしくはCD
キャリア16に搭載したCD14のロードが完了する
と、ステップS2で媒体センサ364の検出情報を読み
込む。この媒体センサ情報の読込みにより、図20の制
御情報を参照し、基本的にはMOカートリッジ12かC
D14かを判別する。MOカートリッジであった場合に
はステップS4に進み、スピンドル制御のセットアップ
を行う。このスピンドル制御のセットアップにおいて、
CAV制御と標準または任意の倍速が設定される。
【0155】次にステップS5で光学系のセットアップ
が行われる。この光学系のセットアップにあっては、媒
体がMOであることからMO用のトラッキングエラー検
出回路の切替えが行われる。続いてステップS6で、M
O信号処理系のセットアップが行われる。一方、ステッ
プS3で媒体がCDであることを判別した場合には、ス
テップS7に進み、CDを対象としたスピンドル制御の
セットアップを行う。このセットアップは、そのときの
指定モードに従ってCAV制御またはCLV制御が選択
される。またCLV制御については、複数の目標速度即
ち標準や任意の倍速の選択が行われる。次にステップS
8で光学系のセットアップを行う。光学系のセットアッ
プは、トラッキングエラー検出回路をヘテロダイン法を
使用したCD用のトラッキングエラー検出回路に切り替
える。次にステップS9で、CD信号処理系のセットア
ップを行う。
【0156】図41は、図40のステップS4に示した
MOカートリッジ12を対象としたスピンドル制御のセ
ットアップである。まずステップS1で、現在の設定モ
ードを認識する。MOを対象とした設定モードは、図3
7のモード1〜3のいずれかである。この場合には全て
CAV制御であることから、ステップS2でCAV制御
への切替えを行う。
【0157】具体的には、図37のマルチプレクサ43
4をCAV誤差検出回路442側に切り替える。次にス
テップS3で、その時のモードで決まる回転速度を得る
ための分周比をプログラマブル分周器418にセット
し、CAV誤差検出回路422に対する目標周波数クロ
ックの周波数をセットする。続いてステップS4で、そ
のときの指定モードに対応した最適フィルタ定数をフィ
ルタ回路436にセットし、またステップS5で最適ゲ
インをゲイン制御回路438にセットし、これらの制御
パラメータ及び切替えが済むと、ステップS6でスピン
ドルモータ60を起動し、ステップS7で目標回転に達
したら、図40のメインルーチンにリターンする。
【0158】図42は、図40のステップS7のCDに
ついてのスピンドル制御のセットアップ処理である。ス
テップS1で現在のモードを認識する。CDについて
は、図36のモード4〜8のいずれかが設定されてい
る。続いてステップS2で、CLV制御か否かチェック
する。モード5〜8のいずれかであった場合にはCLV
制御であることからステップS3に進み、図35のマル
チプレクサ434をCLV誤差検出回路428側に切り
替え、レジスタ426を経由して目標速度設定器424
に、現在ポジショナが位置している最アウタにおける目
標速度初期値をセットする。
【0159】そしてステップS7で最適フィルタ定数の
セット、ステップS8で最適ゲインのセットを行った
後、ステップS9でスピンドルモータを起動し、ステッ
プS10で目標速度への到達を判別すると、図40のメ
インルーチンにリターンする。一方、ステップS2で現
在の設定モードが図37のモード4でありCAV制御が
設定されていたとすると、ステップS5に進み、マルチ
プレクサ434をCAV誤差検出回路422側に切り替
え、ステップS6で、ポジショナが現在位置する最アウ
タ位置における目標周波数クロックを得るための分周比
をプログラマブル分周器418に対しレジスタ420を
経由してセットする。
【0160】以下同様に、ステップS7でCLV制御に
おける最適フィルタ定数のセット、ステップS8でCL
V制御による最適ゲインのセットを行った後、ステップ
S9でスピンドルモータを起動し、ステップS10で目
標速度に達したら、図39のメインルーチンにリターン
する。 (3)CDホストIFのキャッシュ・セットアップ 図43は、図40のステップS9におけるCD信号処理
系のセットアップにおける固有の処理である。
【0161】図27のコントロールユニット300のC
D処理系にあっては、CD用ホストインタフェース回路
326にキャッシュとして動作するバッファRAM32
8を設けている。通常のキャッシングは、セットアップ
終了後にホストコンピュータからのコマンドで提供され
たデータを解読し、要求されたデータを応答することに
なる。
【0162】この場合、キャッシュは利用できず、CD
14のローディングが行われてから最初にデータが要求
されるまでの時間が無駄になり、またスピンドルモータ
を停止している状態からモータを起動してアクセス可能
とするため、データアクセスに余計時間が掛かってい
る。そこで本発明にあっては、CD14をローディング
した後の初期化処理の待ち時間を有効に使用し、またC
D14を挿入後に最初に要求されるデータのアクセスを
迅速に行うため、ドライブ初期化のためのセットアップ
処理の際にホストコンピュータから最初に要求されるデ
ータがCD14については予め分かっていることから、
この要求されるデータをセットアップ処理の際にバッフ
ァRAM328にステージングしておくことで、CD1
4を挿入した後の最初のデータアクセスのヒット率を高
める。
【0163】通常、ホストコンピュータからCD信号処
理系に対するファイルアクセスは次の手順で行われてい
る。 絶対アドレス00;02;16に規定されているディ
スクラベルを読み出す。 ディスクラベルからバステーブルのアドレスを求め
る。
【0164】バステーブルからファイルのアドレスを
調べ、そのアドレスにシークする。 つまり、ローディングされたCD14の情報を得るため
には、まずディスクラベルの読出しとバステーブルのア
ドレスの検出が必ず要求される。そこで、光ディスクド
ライブのセットアップ時にこれらのデータをバッファR
AM328にステージングさせておく。
【0165】即ち、図43のフローチャートのように、
CD信号処理系のセットアップのルーチンとして、ステ
ップS1でCD用信号処理回路330、即ちデコーダ及
びCD用ホストインタフェース回路326の初期化診断
処理が終了したならば、ステップS2でCD14の絶対
アドレス00;02;16にシークしてディスクラベル
をリードし、これをキャッシュ用のバッファRAMにス
テージングする。更にステップS3で、ステージングし
たディスクラベル情報からディスクのバステーブルのア
ドレスを求め、バステーブルの情報もバッファRAM3
28にステージングしておく。このため、セットアップ
処理が終了した後の最初にホストコンピュータから行わ
れるディスクラベルの読出し及びバステーブルのアドレ
スの各要求について、各々バッファRAM328につい
てCDホストインタフェース回路326はキャッシュヒ
ットとなって、CDアクセスを必要とすることなく直ち
にホストコンピュータに応答でき、CD14を挿入して
からファイルアクセスが開始されるまでの処理時間を大
幅に短縮できる。 (4)エラーリカバリ 図44は、CD14を挿入した際のリードエラーに対す
るリカバリ処理のフローチャートである。本発明の光デ
ィスクドライブにあっては、CD14についてもデータ
転送速度を高めるため、例えば図37のモード5にあっ
ては、標準に対し6倍速の高速スピンドル制御を行って
いる。しかし、転送速度を上げるためにCD14の回転
速度を6倍速というように上げることは、本来、音楽再
生用に低速で回転することを前提として規格化されたC
D14に対し厳しい条件となり、データの読取りエラー
発生時に適切な対策が必要となる。
【0166】即ち、CD14を高速回転としてデータ転
送速度を上げるためには読取りクロックを回転速度の増
加に対応して上げているが、それだけではディスク偏心
などによるリードエラーには対応できない。また、標準
に対しCDを数倍速で回転させると、ピックアップから
の信号にノイズが乗る場合も多い。そこで本発明にあっ
ては、CD14を例えば4倍速と高速回転させて再生中
にリードエラーが起きたならば、スピンドルモータの回
転速度を低速に切り替えてリトライし、これによってエ
ラー回復を図る。高速回転中のリードエラーに対し、回
転速度を低速に切り替えると、CDの偏心に対するピッ
クアップの追従性が向上し、またノイズの混入も少なく
なって読取り信号も安定になるため、リードエラー発生
箇所でのデータの読出しが可能となり、リトライにより
リードエラーを回復することが可能となる。
【0167】更に図44のフローチャートにあっては、
本発明のCD14について、モード4の指定ではCAV
制御による4倍速としており、本来CD14は音楽再生
用にCLV制御でアクセスすることを前提として規格化
されており、4倍速によるCAV制御では厳しい条件と
なり、同様にリードエラーが発生する。このようなCA
V制御の4倍速でリードエラーが発生した場合には、C
D14の本来の制御であるCLV制御に切り替えてリト
ライすることによりエラー回復を図る。
【0168】図44のCDリード処理にあっては、まず
ステップS1で、ホストコンピュータからのコマンドで
指定されたトラックアドレスに対するシーク制御を行
い、ステップS2でシーク制御完了を判別すると、ステ
ップS3でオントラック制御に移行する。続いてステッ
プS4でリード動作を開始し、もしリード中にステップ
S5でエラーが判定されたならば、ステップS6で規定
回数リトライしたか否かチェックする。
【0169】リトライが規定回数に達していなければ、
ステップS7でリトライカウンタNを1つアップした
後、ステップS4でリード動作を繰り返す。規定回数の
リトライを行ってもエラーが回復できなかった場合に
は、ステップS8に進み、現在CAV制御か否かチェッ
クする。もしCAV制御であった場合にはステップS9
に進み、CLV制御に切り替え、ステップS4で再度、
リード動作を行う。CAV制御からCLV制御に切り替
えれば、CD本来の制御方式であることから、発生して
いたリードエラーが回復され、正常終了となる。
【0170】ステップS8で、現在、CAV制御でなく
CLV制御であった場合には、ステップS10で最低速
度、即ち標準速度か否かチェックする。標準速度でなけ
れば、ステップS11で回転速度を低速に切り替えた
後、ステップS4で再度、リード動作を行う。回転速度
を低速に切り替えればピックアップのディスク偏心に対
する追従性が向上し、読取り信号も安定するのでリード
エラーが回復し、正常終了となる。
【0171】一方、ステップS9でCAV制御からCL
V制御に切り替えてもリードエラーが回復できなかった
場合には、ステップS10,S11でCLV制御につい
て回転速度を低速に切り替えたリトライ処理を行うこと
で、確実にリードエラーを回復させることができる。
尚、図44はCD14のリード処理を例にとっている
が、MOカートリッジ12についても、図36のよう
に、標準、2倍速、3倍速の速度設定があることから、
例えばモード2,3の2倍速,3倍速についてリードエ
ラーが生じた場合には、低速側に切り替えて再度リード
するリトライ処理を行ってエラー回復を図るようにして
もよい。 (5)CDのトラック位置によるCLV/CAV切替え 図45は、CDをローディングした際のスピンドルモー
タの速度制御について、CDの内周側ではCLV制御を
行い、外周側ではCAV制御を行うための速度制御切替
えの特性図である。
【0172】本発明の光ディスクドライバは、図37の
ように、CDについてはモード5〜7のように6倍速、
4倍速、標準に対応した回転数の制御が可能であり、デ
ータ読出速度の向上に対応できる。またモード4にあっ
ては4倍速でのCAV制御を可能としている。ここで、
CDをCAV制御で動作させる場合、回転数をどのよう
に決めるかが重要である。
【0173】図45において、まず特性500はCDを
CLV制御としたときのトラック位置に対する標準回転
数である。CDはトラック位置の如何に係わらずトラッ
ク方向の線密度が一定であることから、スピンドルモー
タの回転数はインナー側で高くアウター側で低くなって
いる。ここで最アウタートラックT0の標準回転数を2
00rpmとすると、最インナートラックT2の標準回
転数は500rpmとなる。
【0174】いま図27のコントロールユニット300
で使用しているCD用信号処理回路(デコーダ)330
が標準回転数の特性500の4倍速まで対応できるとす
ると、最アウターのトラックT0の4倍速の回転数は8
00rpmとなる。したがってCDの4倍速のCAV制
御にあっては、その回転数を800rpmに設定すれば
よい。
【0175】しかしながら、CLV制御を前提に記録さ
れたCDは、特性500に従った最インナーのトラック
T2の標準回転数がもともと500rpmであり、80
0rpmのCAV制御とした場合、最インナーのトラッ
クT2では800rpm/500rpm=1.6倍の読
出速度しか得ることができず、この程度の倍速では高速
なドライブとは言うことができない。
【0176】そこで本発明にあっては、図45のよう
に、CAV制御では読出速度が比較的遅くなる内周側の
領域についてはCLV制御で動作させることを特徴とす
る。図45にあっては、最アウタートラックT0と最イ
ンナートラックT2の中間のトラックT1を切替点とし
ている。この切替点のトラックT1の特性500におけ
る回転数は350rpmである。切替トラックT1より
アウター側では、特性502のようにCAV制御の回転
数800rpmを設定する。切替トラックT1よりイン
ナー側では、標準特性500の4倍速となる特性504
に従ったCLV制御を行う。
【0177】この結果、切替トラックT1よりインナー
側では特性504に従った4倍速のCLV制御となり、
切替トラックT1よりアウター側では特性502の80
0rpmのCAV制御となる。切替トラックT1での標
準回転数は350rpmであることから、これよりアウ
ター側の領域では800rpm/350rpm=2.3
倍以上の読出速度を確保することができる。
【0178】尚、切替トラックT1は、必要に応じて最
アウターと最アウターの間の任意のトラックを決めるこ
とができる。例えば特性500の標準回転数300rp
mのトラックを切替えトラックとすると、この場合、切
替トラックによりアウター側の領域では800rpm/
300rpm=2.6倍以上の読出速度を確保すること
ができる。
【0179】図46は、図45に従ったトラック位置に
応じたCLV制御とCAV制御の切替処理のフローチャ
ートである。まずホストコンピュータからのリードまた
はライト要求のコマンド実施でコマンド割込みが行われ
ると、CAV/CLV切替制御が起動し、ステップS1
で、コマンドで与えられたトラックアドレスを読み込
む。
【0180】続いてステップS2で、指定されたトラッ
クアドレスが図45の切替トラックT1のアドレスより
インナーか否かチェックする。インナーであればステッ
プS3に進み、4倍速のCLV制御を行う。アウター側
であればステップS4に進み、例えば800rpmのC
AV制御を行う。このようなCDのインナー側でのCL
V制御、アウター側でのCAV制御の切替えにより、全
領域をCAV制御とした場合に比べ線速度が遅くなるイ
ンナー側の領域での読出速度の低下を防止することがで
きる。またCAV制御で線速度が速くなるアウター側に
ついては、CAV制御とすることにより、トラック位置
に応じたスピンドルモータの加減速が不要となり、消費
電力を低減できるというメリットを生かすことができ
る。 (6)CDの内周側CAV、外周側CLV切替え 図47は、CDをローディングしてスピンドルモータを
CAV制御する際の回転数を決めるための手順を示して
いる。まずCDの標準速度指定にあっては、標準CLV
特性510に示すように、インナー及びアウターのいず
れのトラック位置においても常に一定の線速度を得るた
め、インナー側でスピンドル回転数が高くアウター側に
向かうにつれて直線的にスピンドル回転数を減少させて
おり、標準CLV特性510の場合、最インナーのトラ
ックT2の位置でスピンドル回転数は500rpm、最
アウターのトラック位置T0で200rpmとなってい
る。
【0181】このような標準CLV特性510に対し例
えば4倍速を指定した場合には、4倍速CLV特性51
2となる。4倍速CLV特性512にあっては、最イン
ナーのトラックT2の回転数は標準の500rpmから
4倍の2000rpmに増加し、同様にして最アウター
のトラックT0は標準の200rpmから4倍の800
rpmに増加している。
【0182】このような4倍速CLV特性512を満足
するようにCDデコーダ即ち図27のCD用信号処理回
路330は、4倍速CLV特性512によるスピンドル
回転数に応じてリードされる信号周波数に対応可能な能
力をもっている。ここで4倍速CLV特性512につい
て、これをCAV制御とするため、最インナーのトラッ
クT2の4倍速CLV特性512の回転数2000rp
mを、CAV制御の一定回転数2000rpmに設定し
たとする。即ち、想像線で示す2000rpmCAV特
性518が設定されたとする。
【0183】この2000rpmCAV特性518は、
最インナーのトラックT2の位置にあっては、4倍速C
LV特性512の2000rpmに一致することから、
CDデコーダは2000rpmによるスピンドル回転で
得られたリード信号の読取周波数に対し正常に動作でき
る。しかしながら、2000rpmCAV特性518
は、インナーからアウターまで常に一定のスピンドル回
転数2000rpmを維持するため、CLV制御を前提
に記録されたCDの読取周波数は最アウタートラックT
0の位置も2000rpmとなり、これは標準CLV特
性510の回転数200rpmに対し10倍速となって
しまう。このため、4倍速対応のCDデコーダではリー
ド信号を処理することができない。
【0184】そこで本発明にあっては、図48のよう
に、インナー側をCAV制御、アウター側をCLV制御
に切り替えるようにする。図48は、図47の4倍速C
LV特性512に対応するインナー側をCAV制御とし
た特性である。ここでCAV制御とCLV制御の切替点
をCDの中間位置のトラックT1とする。中間トラック
T1にあっては、図47から明らかなように、標準CL
V特性510の点514で与えられるスピンドル回転数
350rpmとなる。
【0185】この中間トラックT1の標準回転数350
rpmは、4倍速CLV特性512にあっては、点51
6で与えられる1200rpmとなる。そこで図48に
あっては、中間トラックT1よりインナー側のCAV制
御における回転数を4倍速CLV特性512における中
間トラックT1の回転数1200rpmに設定する。こ
れによって最インナートラックT2から中間トラックT
1のスピンドル回転数は、1200rpmCAV特性5
20のように一定回転数1200rpmに制御される。
また中間トラックT1から最アウタートラックT0につ
いては、4倍速CLV特性524をそのまま使用する。
【0186】これによってインナー側の1200rpm
CAV特性520によるスピンドルモータのCAV制御
にあっては、図47に示した最インナートラックT2と
中間トラックT1の間の4倍速CLV特性512を下回
る速度範囲にあるため、1200rpmCAV特性52
0によるスピンドルモータの回転で得られたリード信号
の周波数は、4倍速CLVに対応したCDデコーダの動
作周波数以内に収まっており、適切に対応できる。
【0187】図49は、図48に従ったトラック位置に
応じたCAV制御とCLV制御の切替処理のフローチャ
ートである。まずホストコンピュータからのCDのリー
ド要求に基づくコマンド割込みが行われると、CAV/
CLV切替制御が起動し、ステップS1で、コマンドで
与えられたトラックアドレスを読み込む。次にステップ
S2で、指定されたトラックアドレスが図48の切替ト
ラックT1よりインナーか否かチェックする。インナー
であればステップS3に進み、切替位置のCAV制御の
スピンドル回転数で決まる例えば2000rpmのCA
V制御を行う。アウター側であればステップS4に進
み、例えば4倍速のCLV制御を行う。
【0188】このようにCDの再生時にインナー側でC
AV制御としアウター側でCLV制御とすることで、外
周側までをCAV制御としたときに外周側でのリード信
号の周波数が増加してCDデコーダの処理能力を越えて
しまうことを確実に防止できる。また内周側のCAV制
御によってトラック位置即ちピックアップ位置に応じた
スピンドルモータの加減速が不要となり、消費電流を低
減できるメリットを生かすことができる。
【0189】特に、現在市販されているCD−ROMに
あっては、実際のところ中間位置を越えてデータが書き
込まれているものは多くなく、そのため殆どのCD−R
OMの再生動作はインナー側のCAV制御で動作するこ
とになる。尚、上述のCDのCAV制御とCLV制御の
切替えについては、CLVの4倍速対応のCAV制御を
例にとっているが、必要に応じて任意のCDの倍速につ
いて同様に切替制御を行うことができる。また切替位置
を中間トラックとした場合を例にとっているが、この切
替トラック位置も必要に応じて適宜に定めることができ
る。
【0190】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、CD及びMカートリッジといった2種類の媒体につ
き、CDがロードされたきはCDプレーヤとして動作
し、MOカートリッジがロードされたときはMOドライ
ブとして動作でき、パーソナルコンピュータなどのホス
トに対し単一の装置を設けるだけで、CD及びMOカー
トリッジという2種の異なった媒体を必要に応じて選択
的に使用でき、2台別々に設けた場合に比べ、設置スペ
ースの節減、コストの低減、使いやすさの向上などを達
成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の装置構成の説明図
【図3】MOカートリッジとCDキャリアの寸法関係の
説明図
【図4】本発明の投入排出口における開口形状の説明図
【図5】本発明のCDキャリアの表側の説明図
【図6】本発明のCDキャリアの裏側の説明図
【図7】CD、CDキャリア及びスピンドルモータの対
応説明図
【図8】CDキャリアに収納したCDターンテーブルの
説明図
【図9】CDターンテーブルのハブが準拠するISOの
ハブ寸法の説明図
【図10】装置ケースの組立分解図
【図11】内部に収納する本体ユニットの説明図
【図12】図11の本体ユニットの裏側の説明図
【図13】図10の本体ユニットから取り出した機構ユ
ニットの説明図
【図14】図13の機構ユニットの裏面の説明図
【図15】図11の本体ユニットの筐体の組立分解図
【図16】図11の本体ユニットに設けたロードモータ
アッセンブリィの説明図
【図17】図13の機構ユニットに設けたスピンドルア
ッセンブリィの組立分解図
【図18】図13のスピンドルアッセンブリィの側面図
【図19】図11の本体ユニットの投入排出口に設けた
媒体情報検出用のピンスイッチの説明図
【図20】図11のピンスイッチの検出信号と識別媒体
の対応図
【図21】MOカートリッジを投入したローディング開
始時の説明図
【図22】MOカートリッジのローディング途中の説明
【図23】MOカートリッジのローディング終了時の説
明図
【図24】CDキャリアを投入したローディング開始時
の説明図
【図25】CDキャリアローディング途中の説明図
【図26】CDキャリアのローディング終了時の説明図
【図27】本発明のハードウェア構成のブロック図
【図28】本発明の基本動作のフローチャート
【図29】本発明のホストインタフェースのブロック図
【図30】図29のホストコマンドの割込み対するMP
Uの処理のフローチャート
【図31】本発明のトラッキングエラー検出回路のブロ
ック図
【図32】図31のCD用トラッキングエラー検出回路
のブロック図
【図33】図28における高低速ーク時と高速シーク時
のトラッキングエラー信号のタイムチャート
【図34】図31のMO用トラッキングエラー検出回路
のブロック図
【図35】CAV制御とCLV制御の切替を可能とする
スピンドル制御回路のブロック図
【図36】CLV制御とトラック位置と回転速度の関係
およびCAV制御のトラック位置とリードクロック周波
数の関係の説明図
【図37】本発明のCAV/CLV切替、速度切替を媒
体種別に応じて指定するモード情報の説明図
【図38】CAV制御で使用する分周比、フィルタ定
数、ゲインの説明図
【図39】CLV制御で使用する倍速指定、フィルタ定
数、ゲインの説明図
【図40】媒体ローディングに伴なうセットアップ処理
のフローチャート
【図41】MOスピントル制御のセットアップ処理のフ
ローチャート
【図42】CDスピンドル制御のセットアップ処理のフ
ローチャート
【図43】セットアップ処理における媒体データのキャ
ッシュに対するステージングのフローチャート
【図44】CDのリードエラー発生時に、スピンドル回
転を低速に切替えるかCAVからCLVに切替えて対処
するエラーリトライ処理のフローチャート
【図45】CDのトラック位置に応じたインナーCLV
制御とアウターCAV制御の切替特性の説明図
【図46】図45のCAVとCLV切替制御のフローチ
ャート
【図47】CDのCLV制御の標準と4倍速のトラック
位置に応じた速度特性図
【図48】CDのトラック位置に応じたインナーCAV
制御とアウターCLV制御の切替特性の説明図
【図49】図48のCAVとCLV切替制御のフローチ
ャート
【符号の説明】
10:光ディスクドライブ 12:MOカートリッジ(光磁気ディスクカートリッ
ジ) 14:CD(コンパクトディスク) 15:CD収納部 16:CDキャリア 18:投入排出靴 18−1:CD開口部 18−2:MO開口部 20:扉 22:イジェクトスイッチノブ 24:CDターンテーブル 25:ボリュームダイヤル 26:ホルダ 27:イジェクトスイッチ 30:開口部 32:テーパガイド部 33:シャッターピン逃し溝 34:アーム逃し溝 36,38:逆差し防止ピン 40:位置決め孔 42,44:キャリア検出孔 45:ターンテーブル収納部 46:保持プレート 48:装着穴 50,52,54,56:ガイドバネ部 60:スピンドルモータ 62:スピンドル側ハブ 64:磁性プレート 66:軸挿入穴 68:フランジ付円盤 70:CD側ハブ 72:テーブル面 74:収納穴 76:ラッチボール 78:バネ 80:モータハブ 82:マクネット 84:モータ回転軸 86:本体ケース 88:プリント基板 90:カバー 92:パネルユニット 94:コネクタ 96:バイアス磁石退避窓 100:本体ユニット 101:機構ユニット 102:ガイド溝 104:シャッターピン 106:ガイド溝 112:ロードモータ 114:ロードローラガイド溝 115:固定アッセンブリィ 116:固定光学ユニット 118:キャリッジ 120,122:VCMコイル 124:モータアッセンブリィ 128:中間プレート 130:ロードプレート 131:ストッパ受け 132:キャリッジストッパ 134:ギアトレイン 136,138:リンク 140:カムギア 146:カム 148,152,157:ガイド穴 150:軸 158,160:コイルバネ 164:固定アッセンブリィ 166:サイドプレート 171:固定プレート 172:ロードスイッチ 176:ギアトレイン 178,184:ベルトプーリ 180:固定軸 182:回動プレート 186:ロードローラ 188:ベルト 190:可動プレート 192:バネ 194,198:ガイド穴 196,199:ピン 200:リフタ 202,204:ピン 206:ガイドアッセンブリィ 212,214,216,218:リフト溝 219:板バネ 220:センサホルダ 222,224,226:ピンスイッチ 232,234,236,238:ガイド 240:アーム 242:ストッパ 246:MO当接部(第1当接部) 248:CD当接部(第2当接部) 250:巻きバネ 252,256:位置決めノブ 254,258:巻きバネ 260:シャッター 261:シャッター作動部材 262,264:媒体検出孔 265:位置決め孔 266:光磁気ディスク(MO) 267:開口部 300:コントロールユニット 302:光学ユニット 304:駆動系ユニット 306:MPU(プロセッサ) 308:バス 310:ROM 312:RAM 314:MO用ホストインタフェース回路 316:インタフェースコネクタ 318,320:インタフェースバス 322:バッファRAM(キャッシュ用) 324:MO用信号処理回路 326:CDホストインタフェース回路 330:CD用信号処理回路 332:オーディオアンプ 334:サーボ制御回路 336:スピンドル制御回路 338:モータ制御回路 340:モード切替スイッチ 342:センサアダプタ 344:ライトアンプ 346:レーザユニット 348:受光部 350:リードアンプ 352:トラッキングエラー検出回路 354:フォーカスエラー検出回路 356:位置検出器 358:VCM 360:レンズアクチュエータ 362:フォーカスアクチュエータ 364:媒体センサ 366:MO用デバイスドライバ 368:CD用デバイスドライバ 370:ホストコンピュータ 371:OS 372:4分割受光器 374:MO用トラッキングエラー検出回路 376:CD用トラッキングエラー検出回路 378:マルチプレマクサ 380,382,384,386,400,402,4
04,406:加算器 390:ハイパスフィルタ 392:コンパレータ 394:ホールド回路 396:セレクタ回路 397,408:ピークホールド回路 398,410:AGC回路 416:クロック発生器 418:プログラマブル分周器 420,426,442:レジスタ 422:CAV誤差検出回路 424:目標速度設定器 428:CLN誤差検出回路 430:パルスジェネレータ 432:速度検出回路 434:マルチプレクサ 436:フィルタ回路 438:ゲイン制御回路 440:ドライバ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 光ディスク装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1台の装置で異なる光
ディスク媒体の使用を可能とした光ディスク装置に関
し、特に、1台の装置でCD−ROM等のコンパクトデ
ィスクとモータハブ付きの光磁気ディスク等のカートリ
ッジ収納媒体との使用を可能とした光ディスク装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】当初、オーディオから出発したコンパク
トディスク(CD)は、10数年の歳月をかけ目覚まし
い発展を遂げ、現在ではマルチメディアの筆頭に掲げら
れるようになっている。特に近年においてはコンパクト
ディスク・リード・オンリ・メモリ(以下「CD−RO
M」という)を内蔵したパソナルコンピュータが急速に
普及し、CD−ROMを再生するCDプレーヤは、フロ
ッピディスクドライブ(FDD)やハードティスクドラ
イブ(HDD)に続く第3のファイルデバイスとしての
地位を確立したと言われている。
【0003】一方、カートリッジに収納した光磁気ディ
スクを使用する書替え可能型の光ディスク装置も、大容
量でリムーバブルといった利点を生かして、序々に普及
しており、ISOに準拠したモータハブ付きの5インチ
や3.5インチの磁気ディスクカートリッジ(MOカー
トリッジ)を使用したファイルデバイスとしての利用が
進められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の光ディスク媒体を使用したデバイスにあって
は、CD−ROMやMOカートリッジといった光ディス
ク媒体の種類毎に専用のドライブが存在しており、その
ためCD−ROMとMOカートリッジの両方を使用した
い場合には、CDプレーヤとMOドライブを別々に準備
しなければならない。特に、近年にあっては、パーソナ
ルコンピュータの周辺装置としてCDプレーヤやMOド
ライブを装置本体に内蔵することが多く、このような場
合、2台の装置を内蔵することはスペース的に無理であ
り、いずれか一方の装置しか内蔵することができないと
いう不便さがある。
【0005】また本格的なマルチメディア時代に向け、
CDプレーヤについては、単なるCD−ROMの再生装
置としての機能にとどまらず、MOドライブで実現され
ている書替え機能の必要性が強く要望されている。一
方、MOドライブについても、単なるファイルデバイス
としての使用以外に、マルチメディアの一環として提供
されるCD−ROMやさらにビデオCD等に対応できる
ことが強く望まれている。
【0006】特に、MOドライブからみると、急速に普
及しているパーソナルコンピュータの分野に提供されて
いるCD資産の取込みを可能とすることは、必須条件と
なっている。このように、CDプレーヤは、従来の音楽
用のCD−DA、辞書データ、画像データプログラム等
を再生するCD−ROMに加え、これらのメディアを使
用した大容量データの編集や保管が同時に必要な条件と
なる。一方、大容量で読み書き可能で更にリムーバルで
あるISO準拠のMOカートリッジを使用したMOドラ
イブも、CD−ROM等で提供される大容量のデータ処
理に欠かせない存在になってきている。
【0007】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、CDプレーヤとMOドライブは光学系にレー
ザダイオードを使用する点をはじめピックアップおよび
サーボ制御系等に類似点が多いことに着目し、両者の機
能、特に機構構造に関する機能を共通化してCDとMO
カートリッジの両方を1台の装置で使用可能としたCD
/MO兼用型の光ディスク装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明によれば、カートリッジ収納媒体の処
理と、カートリッジに収納されていない露出媒体の処理
との両方を共通に行う共通処理部を備えた光ディスク装
置が提供される。ここで、カートリッジ収納媒体は望ま
しくはハブ着き媒体であり、露出媒体はハブなし媒体で
ある。露出媒体は、例えばコンパクトディスクであり、
またカートリッジ収納媒体は例えばハブ付きの光ディス
ク媒体を収納した光ディスクカートリッジである。これ
以外の適宜の媒体も使用できる。
【0009】図1(A)のように、コンパクトディスク
(以下「CD」という)14と、ハブ付きの光磁気ディ
スクを収納した光ディスクカートリッジ(以下「MOカ
ートシッジ」という)12を例にとると、CD14がロ
ードされたときはCDプレーヤとして動作し、MOカー
トシッジ12がロードされたときは光ディスクドライブ
として動作する。
【0010】基本的な装置構成は、CD14とMOカー
リッジ12の投入と排出を共通に行う投入排出口18を
備えた装置本体としての光ディスクドライブ10と、装
置本体に収納され、CD14の再生と光磁気ディスクの
記録再生を共通に行う記録再生機構と、CD14を搭載
して装置本体の記録再生機構に対するロードとイジェク
トを行うCDキャリア16と、CDキャリア16によっ
てCD14がロードされたときはCDプレーヤとして動
作し、MOカーリッジ12がロードされたときは光磁気
ディスクドライブとして動作する回路ユニットとを備え
る。
【0011】記録再生機構は、CD14の光学的な再生
と光磁気ディスクの光学的な記録再生を共通に行うピッ
クアップ機構を備える。ここでCD14とMOカートリ
ッジ12は寸法形状が全く異なるため、CD14を搭載
するCDキャリア16とMOカートリッジ12の間の寸
法関係の設定が、媒体を共用するめたに重要である。
【0012】この関係につき、本発明にあっては、図1
(B)のように、MOカーリッジ12の厚さD1に対し
CD14を搭載するCDキャリア16の厚さD2を薄
く、且つMOカーリッジ12の横幅W1に対しCD14
を搭載するCDキャリア16の横幅W2を大きい寸法関
係とする。そして、装置本体の投入排出口18の開口形
状を、この寸法関係に適合した形状として、MOカート
リッジ12及びCDキャリア16を投入排出口の所定の
位置に挿入可能としている。
【0013】即ち、投入排出口18は、図1(C)のよ
うに、光ディスクカートリッジの厚さD1で横幅W1の
MO開口部18−1と、CDキャリア16の厚さD2で
横幅W2のCD開口部18−2とを横幅方向の中心位置
を一致させて合成した段付き開口形状を有する。具体的
には、投入排出口18は、厚さ方向で1mm程度の段差
ΔDの段付き開口形状とすることが望ましい。
【0014】この投入排出口18の開口形状の実現は、
光ディスクカートリッジの厚さD1でCDキャリア16
の横幅W2の開口部に対するガイド部材の配置により、
光ディスクカートリッジの厚さD1で横幅W1のMO開
口部18−1と、CDキャリア16の厚さD2で横幅W
2のCD開口部18−2とを横幅方向の中心位置を一致
させて形成する。
【0015】ここで、MOカートリッジは、例えばIS
O準拠の3.5インチのMOカーリッジ12を使用す
る。CD14は、120mmCD−ROM又は1200
CD−DAを使用する。また80mmCD−DAを使用
することかできる。更にCD14としてはDVD(ディ
ジタル・バーサタイル・ディスク)を使用することもで
きる。
【0016】また本発明は、コントローラに接続され、
且つ、光ディスク媒体に格納された情報に対するアクセ
スを行う光ディスク装置を対象とする。このような光デ
ィスク装置として本発明は、カートリッジに収納された
第1の光ディスク媒体及びキャリアに搭載された第2の
光ディスク媒体を回転可能に支持する手段と、カートリ
ッジ及びキャリアを、光ディスク装置にローディングす
るためのローディング手段と、ローディングされた光デ
ィスク媒体に格納された情報を光学的に読出して、電気
的な信号に変換するための信号処理手段と、支持手段の
回転を制御するための回転制御手段と、コントローラと
の間のインタフェース制御を行うためのインタフェース
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】ここでカートリッジは、ISO10090
に準拠して作成されたカートリッジであり、具体的に
は、MOディスク媒体を収納する3.5インチ型のカー
トリッジである。このMOディスク媒体として、複数の
トラックを有し、各トラックが同一の数のセクタを有す
るMOディスク媒体が使用可能である。更に、このMO
ディスク媒体として、その半径方向にそって複数のゾー
ンに分割されており、各ゾーンが複数のトラックを有し
ており、各ゾーン内におけるトラック内のセクタ数が内
周よりも外周側のゾーンにおけるセクタ数が多くなって
いる定密度型のMOディスク媒体が同様に使用可能であ
る。
【0018】キャリアは、外径が120mmで、光学的
に情報を読取り可能に記憶しているリード・オンリ型の
光ディスク媒体を搭載可能なキャリアである。この光デ
ィスク媒体は、例えば、CD−ROMである。この光デ
ィスク媒体は、情報を記憶するための複数のセクタを有
する。この複数のセクタは、光ディスク媒体の内周から
外周にいたるまで、物理的に同一の長さで形成されてい
る。
【0019】ローディング手段は、カートリッジの側面
に作用して、カートリッジを投入・排出するための手段
であり、且つキャリアの側面に作用して、キャリアを投
入・排出するための手段を意味する。信号処理手段は、
トラッキングエラー信号を生成する手段である。このト
ラッキングエラー信号生成手段は、CD−ROMがロー
ディングされた際に、ヘテロダイン方式でトラッキング
エラー信号を検出し、前記MOディスク媒体がローディ
ングされた際に、プッシュプル方式でトラッキングエラ
ー信号を検出する、回転制御手段は、MOディスク媒体
の場合、角速度が一定となるように、つまり、CAV制
御で、支持手段の回転制御を行う。回転制御手段は、C
D−ROMがローディングされた場合は、線速度一定制
御(CLV制御)、及びCAV制御のいずれにおいて
も、支持手段の回転制御を行うことができる。
【0020】インタフェース制御手段は、MOディスク
媒体用のSCSIインタフェース制御と、CD−ROM
用のATPインタフェースとに切替え可能な制御手段で
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】 <目 次> 1.装置構成 2.CDキャリア 3.本体の機構構造 4.MOとCDのローディングとイジェクト 5.ハードウェア構成 6.ホストインタフェース 7.トラッキングエラー検出処理 8.セットアップとスピンドル制御 (1)CAV制御とCLV制御 (2)媒体検出による自動切替 (3)CDホストIFのキャッシュ・セットアップ (4)エラーリカバリ (5)CDのインナーCLV、アウターCAV切替え (6)CDのインナーCAV、アウターCLV切替え 1.装置構成 図2は本発明の光ディスク装置の説明図である。本発明
の光ディスク装置は、装置本体となる光ディスクドライ
ブ10を有し、光ディスクドライブ10によって光磁気
ディスクカートリッジ(以下「MOカートリッジ」とい
う)12とコンパクトディスク(以下「CD」という)
14のいずれかを媒体として使用することができる。光
ディスクドライブ10は、例えば高さ25.4mm、幅
146mm、奥行き190mmのサイズである。
【0022】MOカートリッジ12としては、例えばI
SO準拠の書替え可能なものが使用でき、その容量は1
28MB,230MB,540MB,640MB等が使
用できる。これ以外に3.5インチMSR(1GB)や
3.5インチMOオーバライト(ISO準拠予定)の2
30MB,540MB,640MB等を使用することが
できる。
【0023】例えば、MOカートリッジ12は、ISO
/IEC 10090(Informationtechnology-90 mm o
ptical disk cartridges, rewritable and read only ,
for data interchange issued 1990)に従ったJIS
X 6272(1992年9月1日制定)の「90mm
書替形及び再生専用形光ディスクカートリッジ」に準拠
したものを使用する。
【0024】CD14としては、120mmのCD−R
OM(モデル1,2)、120mmCD−DA、及び1
20mmフォトCD(シングルセッション及びマルチセ
ッション)が使用できる。更に、80mmのCD−DA
も再生可能とする。将来的には、ディジタル動画の次世
代ビデオであるDVD(1995年12月8日統一規格
決定のディジタル・バーサタイル・ディスク)も使用可
能である。
【0025】例えば、ソニーとフィリップスの内部資料
として公表されたCOMPACT DISC READ ONLY MEMORY SYST
EM DESCRIPTION(1985 MAY SONY CORP. N.V. PHILIPS)
に準拠したものを使用する。光ディスクドライブ10の
前面には下部を中心に回動自在な扉20が設けられ、扉
20を開くことで投入排出口18が開口する。また光デ
ィスクドライブ10の前面パネル部にはイジェクトスイ
ッチノブ22とCD14の再生時の音量を調整するボリ
ュームダイヤル25、更には必要なインジケータが設け
られている。
【0026】MOカートリッジ12は、そのまま光ディ
スクドライブ10に投入して記録または再生を行うこと
ができる。これに対しCD14は、CDキャリア16に
搭載して光ディスクドライブ10に投入する。CDキャ
リア16は、上部に開口したホルダ部材であり、円形に
段下げしたCD収納部15の中央にCDターンテーブル
24を回転自在に備えており、CDターンテーブル24
にCD14の装着穴48を嵌め入れるように搭載する。
またCD収納部15の所定位置にはCD14のシーク領
域に対応した矩形の開口部30が開口し、CD14の下
側の媒体面を露出している。
【0027】図3は、図2のMOカートリッジ12とC
D14を搭載するCDキャリア16の光ディスクドライ
ブ10に対する挿入側の端面を対比して示している。M
Oカートリッジ12は、厚さD1=6.0±0.2m
m、横幅W1=90.0mm(公差0〜-0.4mm) のIS
Oに準拠した規格寸法をもっている。一方、CDキャリ
ア16は径120mmのCD14に対応して厚さD2,
横幅W2をもっている。ここでMOカートリッジ12の
厚さD1に対し、CDキャリア16の厚さD2を D1>D2 となる寸法関係としている。例えばMOカートリッジ1
2はISO準拠によりD1=6mmであり、これに対し
CDキャリア16に搭載するCD14の厚さはソニー・
フィリップスの統一規格上で1.2mmであり、これが
十分に収容できる厚さとしてD2=4.5mmとしてい
る。このため、MOカートリッジ12の厚さD1とCD
キャリア16の厚さD2の間には1mm程度の厚さ方向
の寸法差が存在する。
【0028】図2のように、本発明の光ディスクドライ
ブ10に対しては、同じ投入排出口18を使用してサイ
ズの異なるMOカートリッジ12とCD14を搭載した
CDキャリア16を投入排出することから、投入排出口
18の開口部は図4のような形状、位置、寸法関係をも
っている。図4において、光ディスクドライブ10の投
入排出口18は、図3のCDキャリア16に対応した厚
さD2、横幅W2のCD用開口部18−2を有し、この
CD用開口部18−2の横幅方向の中心に中心位置を一
致させて、図3のMOカートリッジ12の厚さD1と横
幅W1をもったMO用開口部18−1を重ねて形成して
いる。
【0029】この結果、投入排出口18のMOカートリ
ッジ12及びCDキャリア16に対する実効的な開口部
は、上部が横幅W1、下部が横幅W2、厚さ方向が上側
からΔD(=D1−D2)だけ横幅W1で段下げした後
に、厚さD2で横幅W2に広がった段付きの開口形状を
もつ。実際の装置にあっては、MOカートリッジ12の
厚さD1の高さをもち、CDキャリア16の横幅W2を
もつ矩形の開口部を設け、この矩形の開口部について、
その中央に横幅W1でΔDだけ段下げしたMO用開口部
18−1を形成するためのガイド部材を設置することに
なる。
【0030】このようなMOカートリッジ12とCDキ
ャリア16の挿入方向における厚さと横幅に適合した図
14の投入排出口18の開口形状とすることで、投入排
出口18に対するMOカートリッジ12とCD14を搭
載したCDキャリア16の両方の投入排出を可能とする
と同時に、それぞれの投入排出口18における位置決め
が一義的にできる。 2.CDキャリア 図5は本発明で使用するCDキャリアであり、図6はそ
の裏面である。
【0031】図5において、CDキャリア16はプラス
チックの射出成形で作られた矩形のホルダ26を本体と
し、ホルダ26の上部にCD14を収納する円筒状に段
下げしたCD収納部15を形成している。CD収納部1
5の中央には、CDターンテーブル24が回転自在に収
納されている。CD収容部15の投入側の底面には開口
部30が形成され、CDターンテーブル24に装着した
CD14の記録面を下側に露出している。CDキャリア
16を図2の光ディスクドライブ10にローディングし
た状態で、開口部30に相対した下側の位置にはピック
アップ機構が位置する。
【0032】ホルダー26のCD収納部15を囲んでい
る上部四隅には、ガイドバネ部50,52,54,56
が飛び出している。ガイドバネ部50,52,54,5
6は、図2の光ディスクドライブ10にCDキャリア1
6を挿入した際のホルダ26のガタ付き、浮き、ソリ等
を防ぎ、光ディスクドライブ10内で、その姿勢と位置
を保ったままローディングあるいはイジェクトのための
移動を可能とする。
【0033】ホルダ26の投入側の右コーナ部にはテー
パガイド部32が設けられる。このテーパガイド部32
は、CDキャリア16を光ディスクドライブ10に投入
した際のローディング機構のローディングローラが最初
に当たって引き込むためのローラ引き込み面を形成して
いる。テーパガイド部32の左側にはアーム逃し溝34
が形成されている。アーム逃し溝34の機能は、後の説
明で明らかにするローディング機構の説明で明らかにさ
れる。またホルダ26の投入側と排出側のコーナ部の
カ所には、逆差し防止ピン38が突出されている。この
逆差し防止ピン38によって、CDキャリア16の前後
を入れ替えて光ディスクドライブに挿入することを阻止
する。
【0034】また、正規の挿入時には、テーパカイド部
32の斜面により、ローディングローラを押しのけて外
側へ移動させることによりローディングされるが、逆差
し時には、テーパカイド部32の左反対面の角部によ
り、ローディングローラにCDキャリア3が突き当るこ
とにより、ローディングを不可能にしていることで、逆
差し防止を行っている。
【0035】ホルダ26のCD収容部15には、位置決
め孔40,42とキャリア検出孔(媒体検出孔)44が
設けられる。位置決め孔40,42は、CDターンテー
ブル24で決まる回転中心に図2のMOカートリッジ1
2の回転中心を位置合わせしたときに、MOカートリッ
ジ12に同様に設けている位置決め孔と同一位置に同一
形状で形成されている。
【0036】キャリア検出孔44はCDキャリア16固
有の検出孔である。このためキャリア検出孔44の有無
によって光ディスクドライブ10側はMOカートリッジ
12かCD14を搭載したCDキャリア16かを識別す
ることができる。即ち、キャリア検出孔44が検出でき
ればCD14であり、キャリア検出孔44が検出できな
ければMOカートリッジ12であることが分かる。更
に、書替え可能なMOカートリッジにあっては、書替え
禁止と許可を選択するためのスライドノブをもっている
が、CD14は再生専用であることから、書込許可の有
無を決める開口部に相当する部分は書替え禁止のために
孔を形成していない。
【0037】ホルダ26のCD収納部15の中央に配置
されたCDターンテーブル24は、フランジ付円盤68
の上部にCD側ハブ70を一体に備え、CD側ハブ70
の周囲3カ所にはラッチボール76を備えている。CD
ターンテーブル24の裏面側は、図6のように、フラン
ジ付円盤68の中央にスピンドル側ハブ62を一体に設
けている。このスピンドル側ハブ62は、MOカートリ
ッジ12に収納している光磁気ディスクに使用している
ハブと同じものを使用している。
【0038】図7はCD14のCDキャリア16に対す
る装着の様子であり、併せて光ディスクドライブ10に
内蔵しているスピンドルモータ60に対するローディン
グ時の連結関係を表わしている。CD14は、中央に装
着穴48を有し、装着穴48をCDキャリア16の中央
に設けているCDターンテーブル24のCD側ハブ70
に嵌め入れている。
【0039】このようなCDキャリア16に対するCD
14の装着状態でCDキャリア16を光ディスクドライ
ブ10に投入すると、自動的にスピンドルモータ60に
対するローディングが行われる。CDキャリア16がス
ピンドルモータ60の回転中心に対応したローディング
位置に移動すると、スピンドルモータ60側が上方にリ
フトして、CDターンテーブル24の図6の裏面側にお
けるスピンドル側ハブ62とのマグネットの磁力による
連結が行われる。
【0040】図8(A)は、CDキャリア16のホルダ
26の中央に対するCDターンテーブル24の収納状態
を、CD14が装着された状態で表わしている。CDタ
ーンテーブル24は、外周の段下げによりフランジを形
成したフランジ付円盤68の上部にCD側ハブ70を備
えている。CD側ハブ70の側面の3カ所には、その1
つを代表して示すように収納穴74が開口される。収納
穴74の中には、スプリング78を介してラッチボール
76が収納され、収納穴74の開口部は、ラッチボール
76の直径より小さく形成され、ラッチボール76が先
端を除かれた状態で保持できるようにしている。
【0041】このようなCD側ハブ70に対し、上部よ
りCD14の装着穴48を押し込むと、ラッチボール7
6がスプリング78に抗して収納穴74の中に後退し、
CD14は図示のフランジ付円盤68の上部のテーブル
面72に接触し、装着穴の開口部上側エッジをラッチボ
ール76で押された装着固定状態となる。ここでフラン
ジ付円盤68のCD14が搭載されるテーブル面72に
は、滑り止めのためにゴム等のコーティングが施されて
いる。このコーティング層の厚さはミクロンオーダと極
く薄く、テーブル面72の面精度を損うことなく、フラ
ンジ付円盤68に搭載したCD14を滑り止めし、CD
ターンテーブル24の回転によるCD14のずれを防止
する。
【0042】CDターンテーブル24に設けたフランジ
付円盤68の下部にはスピンドル側ハブ62が設けられ
る。スピンドル側ハブ62は、中央にスピンドルモータ
の回転軸を挿入する軸挿入穴66を形成しており、その
周囲に鉄板を使用した磁性プレート64を設けている。
このスピンドル側ハブ62の構造、形状、寸法は、図2
のMOカートリッジ12に収納した光磁気ディスクに装
着しているハブと同じものを使用する。
【0043】CDキャリア16の中央部には、下側に装
着した保持プレート46によってターンテーブル収納部
45が形成される。ターンテーブル収納部45の上下の
塞がった部分にはフランジ付円盤68の段付けされたフ
ランジ部が位置することで、CDキャリア16からCD
ターンテーブル24が脱落するのを防いでいる。図9
(B)は、CDキャリア16をスピンドルモータにロー
ディングした状態である。ローディング状態で、スピン
ドルモータのモータ回転軸84は、CDターンテーブル
24のスピンドル側ハブ62の軸挿入穴66に嵌合す
る。またモータ回転軸84にはモータハブ80が固定さ
れており、モータハブ80の内部上面にマグネット82
が装着され、マグネット82をスピンドル側ハブ62の
磁性プレート64に近接配置することで、CDターンテ
ーブル24とモータハブ80の磁気的な結合が行われ、
モータ回転軸84の回転に伴ってCDターンテーブル2
4に装着したCD14を回転することができる。
【0044】このローディング状態で、CDターンテー
ブル24のフランジ付円盤68は、ターンテーブル収納
部45の中に浮いた状態で位置し、CDキャリア16側
との接触を起こすことなく回転駆動することができる。
図9は、図8のCDターテーブル24に設けたスピンド
ル側ハブ62が準拠するISO/IEC10090(J
IS X 6272 -1992)のハブの寸法である。図9
(A)のハブ600は、中心穴604の周囲に磁性体6
02を配置し、ディスク610の片面に配置している。
【0045】ここで、ハブ600の中心穴604の直径
5 、外径D6 、ディスク面からの高さh1 、ディスク
面からの磁性面の位置h2 、基準面Pから中心穴604
の上部までの高さh3 及び中心穴604の高さh4 は、
図9(B)のようになる。中心穴604の内部の角に
は、45°で0.2±0.1mmの面取りc1 を付ける
か、又は半径R16=0.4±0.1mmの曲率とする。
ディスク610をクランプするための磁性体602の外
径D9 及びD10は、図9(C)のようになる。更に、ク
ランプゾーンの外径D7 及び内径D8 は、図9(D)の
ようになる。 3.本体の機構構造 図10は、図2の光ディスクドライブ10のケースの組
立分解図である。本体ケース86は前方及び上方に開口
した箱型の部材である。本体ケース86の前部にはパネ
ルユニット92が装着される。パネルユニット92は、
引き下ろし方向に開閉自在な扉20とイジェクトスイッ
チノブ22を備えている。パネルユニット92の装着位
置に対応した本体ケース86側には、ボリュームダイヤ
ル25とイジェクトスイッチ27が実装されている。
【0046】本体ケース86に対しては、図11の本体
ユニット100が装着される。この本体ユニット100
が本体ケース86に装着された状態で、上部にプリント
基板88が配置される。プリント基板88には、後の説
明で明らかにする光ディスクドライブ10のハードウェ
ア構成の回路が実装される。また後部にはコネクタ94
が設けられている。更にプリント基板88の中央には、
矩形状にバイアス磁石退避穴96が開口されている。プ
リント基板88に続いては、上部にカバー90が装着さ
れる。
【0047】図11は、図10の本体86ケースに収納
される本体ユニット100を上部から見ている。本体ユ
ニット100において、下側が媒体投入排出口18側と
なる。本体ユニット100に対しては、破線のように、
機構ユニット101が後部から装着されている。機構ユ
ニット101は後部を一部露出しており、図13に機構
ユニット101を取り出している。
【0048】本体ユニット100は、図15の組立分解
図のように、上部に配置される固定アッセンブリィ11
5、投入排出口側に設けられる固定アッセンブリィ16
4、固定アッセンブリィ115の右側に装着されるサイ
ドプレート166、固定アッセンブリィ115の左側下
部に中間プレート128を介して配置される媒体投入排
出方向に移動可能なロードプレート130で構成され
る。
【0049】図11の本体ユニット100の組立状態に
おいて、固定アッセンブリィ115の上部の面には投入
排出口18側から奥行方向にガイド溝102が形成され
ている。ガイド溝102の媒体ローディング前の初期位
置には、シャッターピン104が配置されている。シャ
ッターピン104は、MOカートリッジ12又はCDキ
ャリア16のローディングに伴ってガイド溝102を奥
行方向に移動する。このときのシャッターピン104の
横方向の動きによって、MOカートリッジ12の場合に
は、シャッターをローディング完了位置で開放する。
【0050】ガイド溝102の左側となる固定アッセン
ブリィ115の上面の中央奥行側には、軸108により
片持ちの扉となるバイアス磁石ホルダ106が支持され
ている。バイアス磁石ホルダ106は、コイルバネ11
0により扉を閉じる方向に付勢されている。バイアス磁
石ホルダ106の内側には、図11の固定ユニット10
0の裏側を示した図12に一部が見えるように、バイア
ス磁石107が装着されている。
【0051】バイアス磁石107は、ローディングされ
たMOカートリッジ12に収納している光磁気ディスク
をイレーズする際の外部磁界を発生する。このバイアス
磁石107は、CDキャリア16に搭載されたCD14
をローディングした際には不要である。またMOカート
リッジ12のイレーズのため、バイアス磁石107は固
定アッセンブリィ115の内側に飛び出して光磁気ディ
スクの媒体面に対し規定寸法以内に位置している。
【0052】そこでCD14を搭載したCDキャリア1
6をローディングした際には、CDキャリア16により
内側にバイアス磁石107を装着したバイアス磁石ホル
ダ106を押し上げて外側に退避させ、CDキャリア1
6によりローディングしたCD14の再生の邪魔になら
ないようにしている。このバイアス磁石ホルダ106に
対応して、図10のように、上部に位置するプリント基
板88にはバイアス磁石退避穴96が開口されることに
なる。
【0053】固定アッセンブリィ115の投入排出口1
8の右側には、ロードモータ112に装着されている。
ロードモータ112は、後の説明で明らかにするロード
機構におけるロードローラをローディングする媒体のサ
イズに応じて位置決めするためのロードローラガイド溝
114を形成している。図12で本体ユニット100を
裏側から見ると、ほぼ中央にモータアッセンブリィ12
4を配置している。モータアッセンブリィ124は、そ
の中央にモータ回転軸84が位置している。モータアッ
センブリィ124の上部には、ピックアップの可動部と
なるキャリッジ118のVCMコイル120,122
が、両側に配置したVCMのヨーク121,123に沿
って前後方向に移動自在に配置される。キャリッジ11
8に対向した奥行位置には、ピックアップの固定光学ユ
ニット116が配置されている。
【0054】キャリッジ118上には、対物レンズと対
物レンズを水平回りに回動してビームをトラッキングす
るためのレンズアクチュエータと、対物レンズを光軸方
向に移動して自動焦点制御を行うためのフォーカスコイ
ルが搭載されている。その他の光学系のユニットは、重
量を軽くするため固定光学ユニット116側に設けられ
ている。
【0055】図15のロードプレート130は、図12
で裏側から見ると、投入排出口18側に位置する横の部
材部分から右側に位置する縦方向の部材部分として固定
アッセンブリィ115に対しピン154,156をガイ
ド穴152,157に合わせることで、前後方向に移動
自在に組み付けられている。図示のロードプレート13
0の位置は、MOカートリッジ12もしくはCDキャリ
ア16のローディングが行われていない初期状態となる
第1位置である。ロードプレート130と投入排出口1
8側に位置する固定アッセンブリィ164との間にはコ
イルバネ158,160が設けられ、ロードプレート1
30を投入排出口18側に引張っている。更に、図15
の中間プレート128とロードプレート130との間に
も同様にコイルバネが設けられ、ロードプレート130
を投入排出口18側に引張っている。
【0056】このロードプレート130は、MOカート
リッジ12またはCDキャリア16のローディング完了
時に、後の説明で明らかにするアーム部材のストッパ2
44による係止が軸150を中心としたアームの回動に
より解除され、ストッパ244によるロードプレート1
30の端部131のロックが解除されることで、バネ1
58,160によりガイド穴148,152,157の
長さに応じた分だけロードプレート130を投入排出口
18側にスライドする動作が行われる。
【0057】このローディング完了によるロードプレー
ト130のスライドによる位置を第2位置とする。ロー
ドプレート130がローディング完了によりラッチが解
除されて第1位置(初期位置)から第2位置にスライド
すると、ロードプレート130に対しリンク136,1
38を介してガイドアッセンブリィ206が連結されて
いるため、ロードプレート130と共にガイドアッセン
ブリィ206もリンク136,138を介して投入排出
口18側にスライドする。
【0058】このガイドアッセンブリィ206のロード
プレート130に連動したスライドによって、後の説明
で明らかにするスピンドルモータの昇降機構のリフト動
作が行われる。そして、スピンドルモータのリフト動作
によりローディングが完了したMOカートリッジ12ま
たはCDキャリア16に搭載したCDの媒体に対するス
ピンドルの装着が行われる。
【0059】投入排出口18側に位置する固定アッセン
ブリィ164上には、イジェクトモータ126が搭載さ
れている。イジェクトモータ126の回転力は、ギアト
レイン134によりカムギア140に伝達される。カム
ギア140上にはカム146が設けられている。ロード
プレート130の投入排出口18側は、ローディングが
完了した第2位置へのスライド状態で、130´のよう
に、カムギア140の回転軸に近接した位置に停止して
いる。
【0060】この状態でイジェクトモータ126を駆動
して、カムギア140を反時計回りに回動すると、カム
146の回転によりロードプレート130が元の第1位
置に押し戻され、同時にリンク136,138を介して
モータアッセンブリィ124の部材も元の位置に戻され
る。このためモータ昇降機構のダウン動作でスピンドル
モータの連結が解除され、更にロードプレート130の
側端の先端部131を第1位置に戻すことで、媒体をイ
ジェクトしてストッパ244による係止状態に戻すこと
ができる。
【0061】図12のアーム部材の回転軸150には、
裏面側にキャリッジストッパ117を装着している。キ
ャリッジ118は初期状態で固定光学ユニット116側
の初期位置に停止している。キャリッジ118が初期位
置にあるとき、キャリッジストッパ117の先端の爪部
でキャッジ118の右端のVCMコイル122に位置す
る部分を係止している。媒体がローディングされるとア
ーム部材の回動によりキャリッジストッパ117は反時
計回りに回動し、キャリッジ118の係止が解除され
る。
【0062】これ以外の図12の本体ユニット100に
ついては、各部分の詳細な説明の際に必要に応じて参照
して説明することになる。図13は、図11,図12の
本体ユニット100の後部側に収納している機構ユニッ
ト101を取り出して上部から見た状態である。図14
は、図13の機構ユニット101を裏から見ている。
【0063】図13において、機構ユニット101はス
ピンドルモータ60の上部にモータ回転軸84とモータ
ハブ80を設けており、この上部にローディングされた
MOカートリッジ12内の光磁気ディスクのハブまたは
CDキャリア16に搭載したCD14を装着しているC
Dターンテーブル24のスピンドル側ハブが位置する。
【0064】スピンドルモータ60に続いては、VCM
コイル120,122によって奥行方向に移動自在にピ
ックアップのキャリッジ118が設けられている。キャ
リッジ118にはアクチュエータユニット165が搭載
され、上部に対物レンズ162が露出している。対物レ
ンズ162は、内蔵したレンズアクチュエータ(4本バ
ネ支持方式)により水平回に移動することで、ディスク
媒体面に対するビーム位置の制御を行い、また光軸方向
となる上下方向に移動することで焦点制御を行う。VC
Mコイル120,122によるキャリッジ118の移動
によるビーム位置の制御は、現在のトラック位置から目
標トラック位置までのシーク距離が長い場合にキャリッ
ジ118の駆動を行う。
【0065】これに対し、シーク距離が例えば現在のト
ラック位置に対し±50トラックというように短い場合
には、レンズアクチュエータによる対物レンズ162の
水平移動で高速のトラックジャンプによるシーク制御を
行う。レンズアクチュエータによる対物レンズ162の
移動でビームシークが終了すると、アクチュエータユニ
ット165に内蔵しているレンズアクチュエータの中立
位置を検出する位置検出器からのレンズ位置検出信号
(LPOS)がゼロ点位置を示す検出信号となるよう
に、キャリッジ118のVCMコイル120,122に
よる位置制御が行われる。このようなレンズアクチュエ
ータとVCMによる位置制御をダブルサーボと呼んでい
る。
【0066】図14の機構ユニット101の裏側から見
た図にあっては、モータアッセンブリィ124に対する
リンク136,138によるスピンドルモータの昇降機
構の底面側の構造が明らかである。図16は、図11の
本体ユニット100の投入排出口18の右側に設けられ
たロードモータアッセンブリィ170を取り出してい
る。ロードモータアッセンブリィ170は、固定プレー
ト171上にロードモータ112を装着している。また
固定プレート171に装着した固定軸180に対し、下
側に回動プレート182を回動自在に装着している。
【0067】回動プレート182の先端の回動側には、
軸185が装着される。回動プレート182の支点とな
る固定軸180にはベルトプーリ178が設けられ、ま
た回動側の軸185にもベルトプーリ184が設けら
れ、両者間にベルト188を掛け回している。回動プレ
ート181の先端側のベルトプーリ184には、一体に
ロードローラ186が設けられている。
【0068】ロードローラ186は、オペレータにより
挿入されたMOカートリッジ12またはCDキャリア1
6の側面と摩擦接触してローディングのための引込み動
作を行う。このためロードローラ186としては、十分
な摩擦力を得るためにゴムローラが使用される。固定軸
180にはコイルバネ190が装着され、コイルバネ1
90の一端は固定プレート171側に係止され、他端を
ベルトプーリ184側に係止している。このコイルバネ
190によって回動プレート182は反時計回りに付勢
され、ロードローラ186を常に内側に位置する媒体側
に押圧できるようにしている。
【0069】また内側に位置する媒体の横幅により、回
動プレート182は固定軸180を中心に回動し、媒体
側面の位置が変わっても、その位置に応じて媒体側面に
ロードローラ186を押圧できるようにしている。ロー
ドモータ112から固定軸180のベルトプーリ178
に対しては、図示のギアトレイン176による回転力の
伝達が行われる。
【0070】固定プレート171に対しては、更に内側
に可動プレート195をピン196,199のガイド溝
194,198に対する嵌め込みで前後方向に移動自在
に支持している。この固定プレート171上にはロード
スイッチ172が搭載されている。ロードスイッチ17
2は、上部にスイッチノブ174を設けている。ロード
スイッチ172は、スイッチノブ174の位置によりス
イッチ接点が切り替わる切替スイッチである。
【0071】スイッチノブ174は、媒体ローディング
前にあっては、図示の位置になっている。この状態でオ
ペレータが媒体を投入すると、媒体の先端がスイッチノ
ブ174に当たって下方に倒れ、この切替位置でロード
モータ112を起動し、ロードローラ186の時計回り
の回転により媒体をローディングさせるための引込みを
行う。
【0072】媒体がローディング完了位置に達すると、
図12について説明したロードプレート130がローデ
ィング前の第1位置からローディング完了による第2位
置にスライドする。この状態で、図12のイジェクトモ
ータ126の回転によるイジェクト動作が行われると、
ロードプレート130は第1位置に押し戻され、スピン
ドルモータとの連結が解除されると共に、ピンスイッチ
222,224,226も媒体から放れる。
【0073】このピンスイッチ222,224,226
が全て離れたことにより、ロードモータ112が逆回転
するように起動し、ロードローラ186を反時計回りに
回動し、イジェクトされた媒体をロードローラ186に
より投入排出口18に送り出すフィード動作を行うこと
ができる。つまり、ロードモータアッセンブリィ170
のロードモータ112は、媒体投入時のローディングと
媒体排出時のイジェクト後の排出動作の両方を行うこと
になる。
【0074】図17は、図12,図13に示したモータ
アッセンブリィの組立分解図である。モータアッセンブ
リィ124は、リフタ200上にスピンドルモータ60
を搭載している。スピンドルモータ60は、上部にモー
タ回転軸84及びマグネットを備えたモータハブ80を
回転自在に備えている。スピンドルモータ60の両側の
リフタ200の位置には4カ所の切り起こし部が設けら
れ、この切り起こし部に、例えば手前側の2カ所に示す
ようにピン202,204を設けている。
【0075】リフタ200に対してはガイドアッセンブ
リィ206が設けられる。ガイドアッセンブリィ206
は一端が開いた枠状の部材であり、側面の2カ所に、下
側に開口し斜め上方に傾いたテーパ状のリフト溝21
2,214,216,218を形成している。リフタ2
00に設けているピン202,204は、リフト溝21
2,214に嵌め入れられる。同様に、リフト溝21
6,218にはリフタ200の反対側の2カ所のピンが
嵌め入れられる。
【0076】図18は、図17のガイドアッセンブリィ
206に対するスピンドルモータ60を装着したリフタ
200の組立状態の側面図である。図示の状態で、スピ
ンドルモータ60はリフトダウンしている。この状態で
媒体のローディングが完了すると、ロードプレート13
0の第1位置から第2位置への移動に伴い、リンク部材
205を介してガイドアッセンブリィ206が矢印20
方向にスライドされる。
【0077】このため、ピン202,204がリフト溝
212,214に沿って矢印210のように上方に移動
し、これによってスピンドルモータ60をリフトアップ
して、上部にローディングした媒体のハブに連結させる
ことができる。イジェクト時には、リンク308を介し
て矢印208と反対方向にガイドアッセンブリィ206
がスライドし、リフト溝212,214に沿ってピン2
02,204が図示の位置に戻ることで、スピンドルモ
ータ60のリフトダウンによる媒体との連結が解除され
る。
【0078】図19は、図15の投入排出口18側に設
けられた固定アッセンブリィ164の組立構造を一部破
断して示している。固定アッセンブリィ164に対して
は、イジェクトモータ126、ギアトレイン134、イ
ジェクト用のカム146を備えたカムギア140が搭載
されている。更にイジェクトモータ126の位置に近接
して、板バネ221により片持ち支持されたセンサホル
ダ220を装着している。板バネ221はU字型を形成
しており、右側を固定アッセンブリィ164に固定し、
左側を浮動状態として、この部分にセンサホルダ220
を上下方向で弾力的に支持している。センサホルダ22
0上には3つのピンスイッチ222,224,226が
配置されている。ピンスイッチ222,224,226
は、ピンの押圧でオンするスイッチであり、例えば一対
のスイッチ電極の上に導電ゴムシートを配置し、導電ゴ
ムシートをピンで押圧して電極間を導通させる。
【0079】ピンスイッチ222,224,226は図
5に示したCDキャリア16のキャリア検出穴44に対
応し、同様にMOカートリッジ12にISOの起伏に従
って設けている媒体情報の検出穴に対応している。即
ち、ピンスイッチ222,224,226に対応する媒
体側に検出穴が開いていれば、スイッチはピンの押圧が
できないことからオフとなっている。これに対し、スイ
ッチピンに対応する位置に検出穴がなければ、板バネ
21によるピンの押圧でスイッチがオンとなる。
【0080】図20は、ピンスイッチ222,224,
226の3つのスイッチオンによるビットを1、スイッ
チオフによるビットを0としたときのスイッチ検出出力
に対する媒体識別内容を示している。このうち図5に示
したCDキャリア16にあっては、ピンスイッチ12
2,126に対応した位置にキャリア検出穴42,44
を設けていることで、ピンスイッチ122,124,1
26のオンオフ状態はオフ,オン,オフとなり、図20
のように3つのピンスイッチによる検出ビットは「01
1」で、CDであることを示す媒体識別情報を得ること
ができる。 4.MOとCDのローディングとイジェクト 図21,図22及び図23は、固定アッセンブリィ11
に対しMOカートリッジ12の投入からローディング
完了までの状態を裏面側(下面側)から見て表わしてい
る。
【0081】まず図21は、固定アッセンブリィ115
の投入排出口18に対し矢印230のように、オペレー
タがMOカートリッジ12を挿入した状態である。MO
カートリッジ12はシャッター260を有し、シャッタ
ー260は先端左側のシャッター作動部材261を右側
に移動することで開くことができる。またMOカートリ
ッジ12には、位置検出穴264,265と媒体検出穴
262が設けられている。このうち媒体検出穴262
は、スライドノブにより開口位置を262´との間で切
り替えることができ、実線の媒体検出穴262の位置で
書替え禁止となり、262´の破線の位置で書込み可能
となる。
【0082】MOカートリッジ12を図示のように押し
込むと、図16のロードモータアッセンブリィ170に
設けているロードスイッチ172のスイッチノブ174
を図示より奥行側に切り替わり、ロードモータ112が
起動する。これによってロードローラガイド溝114に
沿ってMOカートリッジ12の左側の端面に押圧されて
いるロードローラ186が反時計回りに回動し、MOカ
ートリッジ12を内部に引き込む。
【0083】MOカートリッジ12のスライド位置を決
めるため、テフロン等の樹脂で作成されたガイド23
2,234,236,238が、図4に示したMOカー
トリッジ12の横幅W1の間隔で配置されている。更
に、右側のガイド部材232と236の間にはバネ25
8により押圧された位置決めノブ256が配置され、同
様に左側のガイド238の奥にバネ254で付勢された
位置決めノブ252が設けられている。
【0084】このようなガイド232,234,23
6,238、更に位置決めノブ256,252により、
ロードローラ186の反時計回りの回転による引込み
で、MOカートリッジ12はその位置を保ったまま滑ら
かに固定アッセンブリィ115の中に引き込まれる。図
22は、ロードローラ186の回転によるMOカートリ
ッジ12のロード中の状態である。図21のロード開始
時にガイド溝102の初期位置に配置されていたシャッ
ターピン104は、シャッター作動部材261に当接
し、MOカートリッジ12の引込みに伴ったシャッター
ピン104のガイド溝に沿った横方向の動きにより、図
22の状態にあっては、シャッター260が途中まで開
放されている。シャッター260が開放されると、MO
カートリッジ12の開口部265の中に光磁気ディスク
266とそのハブ268が露出される。
【0085】一方、図21の初期状態で固定アッセンブ
リィ115の奥には、右上コーナ部の軸150を支点と
してアーム240が回動自在に設けられている。アーム
240は、先端側を媒体の収納部分に対し斜めに配置し
ている。アーム240は、先端に第1当接部としてハン
マー形状のMO当接部246を設けている。MO当接部
246に対しては、ロードローラ186で引き込まれた
MOカートリッジ12が図22の位置に至ると当接し、
MOカートリッジ12の引込みに伴ってアーム240を
時計回りに回動して後退させる。
【0086】またアーム240の途中には第2当接部と
してのCD当接部248が設けられる。CD当接部24
8は、後の説明で明らかにするCD14を搭載したCD
キャリア16の先端に当接し、同じくアーム24を反時
計回りに回動して後退させる。ここで、アーム240の
先端側のMO当接部246は、中央側のCD当接部24
8に対し下側から見て上側に段下げされた薄い部分とな
っている。この先端のMO当接部246の段下げによる
薄肉構造は、図5のCDキャリア16のアーム逃し溝3
4に対応している。
【0087】即ち、CDキャリア16をローディングす
る際には、MO当接部246は段下げによる薄肉化によ
り図5のCDキャリア16に形成したアーム逃し溝34
に入り込み、これによって中央部側に設けているCD当
接部248がCDキャリア16の先端面に当接すること
になる。アーム240の回転軸150の反対側には、ス
トッパ244が一体に形成されている。ストッパ244
は、図示の初期位置で図12に示したように、ロードプ
レート130の側面部の後端131を保持し、ロードプ
レート130を第1位置に止めている。アーム240が
MOカートリッジ12のローディングを受けて水平とな
る位置に回動すると、ストッパ244によるロードプレ
ート130の係止が解除され、これによってロードプレ
ート130は第1位置から第2位置にスライドし、スピ
ンドルモータのチャッキングを行うことになる。
【0088】更にアーム240に対しては、コイルバネ
250を介して、ガイド溝102に沿って移動するシャ
ッターピン104が支持されている。また固定アッセン
ブリィ115の下側から見た内側となる位置には、バイ
アス磁石107が図11のバイアス磁石ホルダ106の
扉構造により外側に回動自在に支持されている。図22
に示すMOカートリッジ12のローディング途中の状態
から更に、ロードローラ186によってMOカートリッ
ジ12を引き込むと、最終的に図23の位置となる。こ
の位置でアーム240は水平となる位置に回動し、スト
ッパ244によるロードプレート130の係止が解除さ
れ、ロードプレート130は第1位置から第2位置にス
プリングの力により瞬時的にスライドし、これに伴って
スピンドルモータのリフトアップによるMOカートリッ
ジ12のハブ268に対するチャッキングが行われる。
【0089】図24,図25及び図26は、CD14を
搭載したCDキャリア16の固定アッセンブリィ115
に対するローディングの状態を順番に表わしている。ま
ず図24は、CD14を装着したCDキャリア16をオ
ペレータが投入排出口18から固定アッセンブリィ11
5に投入した状態である。CDキャリア16の先端コー
ナ部のテーパガイド32に対してはロードローラ186
が当接し、この状態でロードスイッチのオンによりロー
ドモータが起動してロードローラ186が時計回りに回
動する。
【0090】ロードローラ186は、、ロードローラガ
イド溝114に沿って後退しながら時計回りに回動し
て、CDキャリア16をオペレータの押込み操作と連携
をとりながら引き込む。またシャッターピン104はC
Dキャリア16の先端側に形成したシャッターピン逃し
溝33のテーパ部に当接し、CDキャリア16の引き込
みに伴ってガイド溝102を移動する。
【0091】図25の位置にCDキャリア16が引き込
まれると、ロードローラ186はロードローラガイド溝
114の最も外側の位置に後退した状態で時計回りに回
動してCDキャリア引き込む。この位置でCDキャリア
16の先端のシャッターピン逃し溝33の端面位置にア
ーム240の先端のMO当接部246が位置する。ここ
で、MO当接部246は上側に段下げされて薄肉となっ
ており、且つ対応するCDキャリア16には図5のよう
にアーム逃し溝34が形成されている。このため、MO
当接部264はCDキャリア16のアーム逃し溝34の
中に入り込み、CDキャリア16の先端により、この位
置で押されることはない。
【0092】更にCDキャリア16が引き込まれると、
アーム240の中央側のCD当接部248にCDキャリ
ア16の先端が当接し、これによりCDキャリア16の
引込みに伴ってアーム240が軸150を中心に時計回
りに回動して後退する。最終的に、図26のようにCD
キャリア16がローディング完了位置に移動すると、C
D当接部248に対するCDキャリア16の当接による
押込みでアーム240は水平となる位置に回動する。こ
の状態でストッパ244によるロードプレート130の
ラッチが解除され、ロードプレート130は第2位置に
スプリングの力で瞬時的にスライドし、CDキャリア1
6に搭載しているCD14を装着したCDターンテーブ
ル24の下側の軸挿入穴66及びスピンドル側ハブ62
に対するスピンドルモータの回転軸とモータハブのリフ
トアップによるカップリングが行われる。
【0093】尚、図26は、想像線によってMOカート
リッジ12のローディング状態を対比して表わしてい
る。 5.ハードウェア構成 図27は、本発明の光ディスク装置のハードウェア構成
のブロック図である。図2の光ディスクドライブ10に
内蔵された図10のプリント基板88上には、図27の
コントロールユニット300が実装される。コントロー
ルユニット300に対しては、光学ユニット302と駆
動系ユニット304が設けられる。コントロールユニッ
ト300にはMPU306が設けられる。
【0094】MPU306のバス308に対しては、R
OM310及びRAM312が設けられる。ROM31
0には、本発明の光ディスク装置がMOドライブ及びC
Dプレーヤとして動作するに必要な制御プログラム及
び、この制御に必要な各種の制御パラメータが予め格納
されている。RAM312はMPU306の制御動作の
ワークメモリとして使用される。
【0095】MPU360のバス308に対しては、ま
ずMOカートリッジの信号処理系としてMOホストイン
タフェース回路314、MO用信号処理回路324が設
けられる。MOホストインタフェース回路314に対し
ては、キャッシュとして動作するバッファRAM322
が設けられている。MO用信号処理回路324は、ロー
ディングされたMOカートリッジ12に対するライト動
作またはリード動作を上位のホストコンピュータからの
コマンドに基づいて実行する。
【0096】このため、MO用信号処理回路324から
の書込信号は光学ユニット302のライトアンプ344
に与えられ、ライトアンプ344の書込信号によりレー
ザユニット346の書込制御を行うようにしている。ま
た光学ユニット302に設けた受光部348からの再生
用の受光信号は、リードアンプ350で増幅された後、
ID信号及びMO信号として、MO用信号処理回路32
4に入力されている。
【0097】このためMO用信号処理回路324は、ラ
イト動作の際にはMOホストインタフェース回路314
より転送されたライトデータを所定の信号変換形式に従
って光学ユニット302に対する書込信号に変換するエ
ンコーダとして動作し、一方、リード動作の際には光学
ユニット302から得られたID信号及びMO信号から
リードデータを復調するデコーダとして動作する。
【0098】即ち、MO用信号処理回路324は、ピッ
トポジション記録方式(PPM)とパルス幅記録方式
(PWM)の両形式の変復調機能セクタマーク検出機
能、更に誤り訂正機能をもって、リード制御またはライ
ト制御を行う。この内、リード信号処理については、
ットポジション記録方式(PPM)とパルス幅記録方式
(PWM)の両形式に対応可能なAGCアンプと、ゾー
ン分割による角速度一定制御方式(ZCAV)に対応可
能なPLLを内蔵し、リードアンプ350からのID信
号とMO信号からデータクロック信号、セクタマーク信
号を復調する。
【0099】光学ユニット302に設けられたレーザユ
ニット346は、単一のレーザダイオードを備え、書
込、イレーズ及びリードに応じて発光パワー量を制御し
ている。またレーザビームの波長としては、例えば68
0nmの短波長が使用されている。またMPU306の
バス308に対しては、CD14の信号処理系としてC
Dホストインタフェース回路326、CD用信号処理回
路330が設けられている。CDホストインタフェース
回路326に対しては、キャッシュとして動作するバッ
ファRAM328が設けられる。またCD用信号処理回
路330の出力側には、オーディオ端子309に対しD
A変換されたオーディオ信号を出力するオーディオアン
プ332が設けられている。
【0100】CD用信号処理回路330に対しては、光
学ユニット302に設けた受光部348の受光信号に基
づく読出信号がリードアンプ350より再生信号HFと
して入力している。このためCD用信号処理回路330
は、光学ユニット302から得られた再生信号HFをリ
ードデータに復調するデコーダとして動作する。即ち、
CD用信号処理回路330は、リードアンプ350から
得られた再生信号HFからEFMデータを復調する機能
を有する。また、スピンドルモータ60のCAV制御と
CLV制御に対応可能なビットクロック発生機能と、更
にオーディオ再生機能をもっている。更に、EFMデー
タとして復調されたサブコード及びデータのそれぞれに
ついて誤り訂正機能をもっている。
【0101】CD用信号処理回路330はリード動作の
みであることから、リード動作の際にレーザユニット3
46に対しリード制御信号を出力して、リード用のレー
ザダイオードの発光制御によりリードビームを出射させ
る。更にMPU306に対しては、MOカートリッジ1
2とCD14の共通回路部としてサーボ制御回路33
4、スピンドル制御回路336、モータ制御回路338
が設けられている。
【0102】サーボ制御回路334は、光学ユニット3
02に設けたポジショナのVCM358、レンズアクチ
ュエータ360を駆動して、シーク制御及びトラッキン
グ制御を行う。このシーク制御及びトラッキング制御の
ため、サーボ制御回路334に対しては、光学ユニット
302に設けた受光部348の受光信号に基づいてトラ
ッキングエラー検出回路(TES回路)352で検出さ
れたトラッキングエラー信号TESが入力されている。
また光学ユニット302には、レンズの位置を検出する
位置センサ(LPOSセンサ)356が設けられ、レン
位置検出信号LPOSを入力している。
【0103】更にサーボ制御回路334は、光学ユニッ
ト302に設けたフォーカスアクチュエータ362を駆
動して対物レンズの自動焦点制御を行う。この自動焦点
制御を行うため、光学ユニット302の受光部348か
ら得られた受光信号に基づいてフォーカスエラー検出回
路(FES回路)354により検出したフォーカスエラ
ー信号FESを入力している。
【0104】光学ユニット302に設けたトラッキング
エラー検出回路352は、MOカートリッジ12のロー
ディングによる記録再生時にあっては、プッシュプル法
に従ったトラッキングエラー信号の検出を行う。これに
対しCD14のローディングによる再生時には、ヘテロ
ダイン法に従ったトラッキングエラー信号の検出を行
う。
【0105】通常、CD14のトラッキングエラー信号
の検出には3ビーム方式が使用されているが、本発明に
あっては、MOカートリッジ12とCD14について同
じ光学ユニット302を使用していることから、CD1
4のトラッキングエラー信号の検出に1ビームしか使用
できず、またCDのピット深さと使用しているレーザダ
イオードの波長680nmとの関係でMOカートリッジ
12と同じプッシュプル法が使用できず、この関係でC
D14のトラッキングエラー信号の検出にはヘテロダイ
ン法を使用している。このトラッキングエラー検出回路
352の詳細は、後の説明で明らかにされる。
【0106】スピンドル制御回路336は、スピンドル
モータ60を制御する。スピンドル制御回路336は、
MOカートリッジ12の記録再生時にあっては、スピン
ドルモータ60を角速度一定制御(以下「CAV制御」
という)を行う。これに対し、CD14の再生時には線
速度一定制御(以下「CLV制御」という)を原則と
し、必要に応じてCAV制御に切り替えることができ
る。
【0107】またCDのCLV制御については、規格上
定められた標準速度に対し転送速度を向上するため、例
えば2倍速、3倍速、4倍速、6倍速等の倍速制御を行
うことができる。またMOカートリッジのCAV制御に
あっては、媒体記録密度の向上に対し、標準回転数に対
し回転数を下げる速度切替えを行う。このスピンドル制
御回路336の詳細も後の説明で明らかにされる。
【0108】モータ制御回路338は、駆動系ユニット
304に設けているロードモータ112、イジェクトモ
ータ124、更にはMOカートリッジ12のライトとイ
レーズ時に外部磁界を加えるバイアス磁石107を駆動
する。ロードモータ112は、駆動系ユニット304に
設けたロードスイッチ172の検出信号に基づいて行わ
れる。
【0109】ロードスイッチ172の検出信号は、セン
サアダプタ342を経由してモータ制御回路338に与
えられる。即ち、CDキャリア16に搭載したCD14
もしくはMOカートリッジ12を投入排出口から挿入す
ると、所定の挿入位置でロードスイッチ172がロード
検出位置に切り替わって検出信号を出力し、これに応じ
てモータ制御回路338がロードモータ112を駆動し
て媒体のローディングを行う。
【0110】イジェクトモータ126は、図2の装置パ
ネルに設けているイジェクトスイッチノブ22を押した
ときのイジェクトスイッチの検出信号を受けて起動し、
図12に示したように、ロードプレート130を初期位
置に押し戻すことにより媒体のイジェクト動作を行わせ
る。このイジェクトにより排出された媒体はロードスイ
ッチ172を逆方向に切り替えることになり、これによ
りモータ制御回路338はロードモータ112をアンロ
ード方向に回転し、イジェクトされた媒体の投入排出口
へのフィードを行わせる。
【0111】更に駆動系ユニット304には媒体センサ
364が設けられている。この媒体センサ364は、図
19に示したセンサホルダ220上に配置された3つの
ピンスイッチ222,224,226が使用される。こ
の媒体センサ364からは例えば図20に示す3つの媒
体検出信号が出力され、このセンサ出力をセンサアダプ
タ342を介してMPU306で取り込むことにより図
20のような媒体識別内容を認識することができる。
【0112】更にMPU306のバス308に対しては
モード切替スイッチ340が設けられている。モード切
替スイッチ340は、スピンドル制御回路336におけ
るMOカートリッジ12の速度制御方式とCD14の速
度制御方式のそれぞれのモードを設定する。このモード
設定には、データ転送速度に対応した回転速度の選択情
報も含まれる。更にCD14については、CLV制御を
選択するかCAV制御を選択するかの選択情報も含まれ
る。
【0113】モード切替スイッチ340は例えばディッ
プスイッチ等が使用され、MPU306は電源投入時の
セットアップ時にモードスイッチ340のモード設定情
報を取り込んで、必要なスピンドル制御回路336に対
する速度制御方式の選択設定を行う。このモード切替ス
イッチ340によるモード設定は、上位のホストコンピ
ュータからのコマンドによるソフトウェア設定も可能で
ある。
【0114】図28は、図27のハードウェア構成にお
ける基本的なドライブ処理動作のフローチャートであ
る。まずステップS1で、MOカートリッジ12もしく
はCDキャリア16に搭載したCD14の投入を待って
媒体ロード処理が行われる。この媒体ロード処理によ
り、MOカートリッジ12及びCDキャリア16に搭載
されたCD14のスピンドルモータに対するローディン
グが完了すると、ステップS2でセットアップ処理が行
われる。
【0115】セットアップ処理は、ローディングされた
媒体検出情報に基づくスピンドル制御回路336、光学
ユニット302に設けたトラッキングエラー検出回路3
52、更にコントロールユニット300に設けているM
O系またはCD系の信号処理系のそれぞれのセットアッ
プを行う。セットアップとしては、初期化処理、初期化
診断処理、媒体検出結果に応じた切替処理、媒体検出結
果に対応した各種の正誤パラメータの設定処理等であ
る。
【0116】ステップS2のセットアップ処理が済む
と、ステップS3のリード/ライト処理に移行する。即
ち、上位のホストコンピュータからのアクセスコマンド
を受信すると、コマンド解読結果に従ったリード動作ま
たはライト動作を実行する。ステップS3のリード/ラ
イト処理中にあっては、ステップS4でイジェクト操作
の有無をチェックしている。イジェクト操作を判別する
とステップS5に進み、媒体のイジェクト処理を行う。 6.ホストインタフェース 図29は、図27のコントロールユニット300に対す
る上位のホストコンピュータとの間のホストインタフェ
ースのブロック図である。本発明の光ディスクドライブ
10にあっては、MO用ホストインタフェース回路31
4とCD用ホストインタフェース回路326を個別に設
けており、それぞれで受信したホストコンピュータ37
0からのコマンドに基づく割込要求信号E1,E3をM
PU306に出力し、MPUの制御のもとに図27に示
したMOあるいはCD用の信号処理系及び各種制御を行
い、その結果を応答信号E2,E4としてそれぞれのホ
ストインタフェース回路314,326に返し、ホスト
コンピュータ370に対し必要な応答を行う。
【0117】本発明の光ディスクドライブ10にあって
は、MO用ホストインタフェース回路314とCD用ホ
ストインタフェース回路326を個別に設けることで、
ケーブル373によりホストコンピュータ370と接続
するホストインタフェースによって、ホストコンピュー
タ370に対し2台のデバイスが存在することを認識さ
せている。
【0118】このため、MO用ホストインタフェース回
路314及びCD用ホストインタフェース回路326に
対しては、ホストインタフェースで使用する異なったI
D番号を予め設定している。例えば、ホストインタフェ
ースとして周辺装置インタフェースの標準規格の1つで
あるATAPI(ATアタッチメント・パケット・イン
タフェース)を使用した場合には、ID番号としてMO
用ホストインタフェース回路314にマスタが設定さ
れ、CD用ホストインタフェース回路326にスレーブ
の設定が行われる。
【0119】また、ホストインタフェースとしてファー
ストSCSI−2を使用した場合には、デバイス機番#
0〜#7の内の2つのデバイス機番をそれぞれMO用ホ
ストインタフェース回路314とCD用ホストインタフ
ェース回路326に設定すればよい。このような個別の
ID番号をもった本発明の光ディスクドライブ10の2
つのホストインタフェース回路314,326に対し、
ホストコンピュータ370側にあっては、通常、OS3
71の配下にデバイス制御ソフトウェア(DIOS)に
よってMO用デバイスドライバ366とCD用デバイス
ドライバ368の2つが存在している。
【0120】このホストコンピュータ370の2つのデ
バイスドライバ366,368に対し、本発明の光ディ
スクドライブ10は物理的には1つのデバイスである
が、ホストインタフェースにあっては独立した2つのデ
バイスとして割り当てることができる。このため本発明
の光ディスクドライブ10は、同一の機構を使用してM
Oカートリッジ12とCD14のアクセスが可能である
が、ホストコンピュータ370にあっては、この光ディ
スクドライブ10の物理的な単一構成を意識せず、MO
用ディスクドライバとCDプレーヤの両方が有効に存在
するものとして入出力を要求することができる。
【0121】図30のフローチャートは図29のホスト
インタフェースにATAPIを使用した場合のMPU3
06のホストコマンド割込み対する処理であり、MO用
ホストインタフェース回路314をマスタ、CD用ホス
トインタフェース回路326をスレーブに設定した場合
である。ATAPIの場合、マスタとスレーブの設定は
インタフェース回路に設けた外部スイッチによりでき
る。
【0122】いまホストコンピュータ370がMOドラ
イブに対する入出力要求のためID=マスタを指定して
ホストコマンドを発行したとする。このホストコマンド
はMO用ホストインタフェース回路314及びCD用ホ
ストインタフェース回路326の各々で受信されるが、
ID=マスタの設定を受けたMO用ホストインタフェー
ス回路314が自分に対するホストコマンドであること
をコマンド中のIDパラメータから認識し、MPU30
6に割込信号E1を出力する。
【0123】MPU306はステップS1で割込みをチ
ェックしており、MO側からの割込みを受けるとステッ
プS2に進み、MOホストインタフェース回路314
のID番号がマスタか否かチェックする。このときMO
ホストインタフェース回路314はマスタに設定され
ているため、ステップS3に進み、ホストコマンドに対
する応答をMOホストインタフェース回路314から行
うためのマスタ応答フラグのセットを行う。
【0124】続いてMPU306はステップS5に進ん
でMOカートリッジが挿入されているか否かチェック
し、挿入されていればステップS6でMOレディをセッ
トし、ステップS8でMOコントローラを起動して記録
又は再生の応答処理を行う。一方、MOカートリッジが
挿入されていなければ、ステップS7でMOノットレデ
ィをセットし、ステップS8でMOコントローラ応答と
してMOノットレディを返す。
【0125】またホストコンピュータ370がCDプレ
ーヤに対する入出力要求のためID=スレーブを指定し
たホストコマンド発行した場合は、CD用ホストイン
タフェース回路326が自分に対するホストコマンドで
あることを認識してMPU306に割込信号E2を出力
する。このためMPU306はステップS1でCD側か
らの割込みを受けるとステップS9に進み、CDホスト
インタフェース回路326のID番号がスレーブか否か
チェックし、ステップS11に進んでホストコマンドに
対する応答をCDホストインタフェース回路326か
ら行うためのスレーブ応答フラグのセットを行う。
【0126】そして、ステップS12でCDキャリアが
挿入されていればステップS13でCDレディをセット
し、ステップS15でCDコントローラを起動して再生
の応答処理を行う。CDキャリアが挿入されていなけれ
ば、ステップS14でCDノットレディをセットし、ス
テップS15でCDコントローラ応答としてCDノット
レディを返す。 7.トラッキングエラー検出処理 図31は図27のトラッキングエラー検出回路352の
ブロック図である。図31において、MOカートリッジ
12の光ディスクまたはCDキャリア16に搭載したC
D14に対するレーザビームの反射光は、4分割受光器
372に結像される。4分割受光器372は、各分割位
置に対応して受光信号Ea,Eb,Ec,Edを出力す
る。
【0127】4分割受光器372に対しては、MO用ト
ラッキングエラー検出回路374とCD用トラッキング
エラー検出回路376が個別に設けられる。MO用トラ
ッキングエラー検出回路374は、プッシュプル法によ
りトラッキングエラー検出信号TES1を検出する。C
D用トラッキングエラー検出回路376は、ヘテロダイ
ン法によりトラッキングエラー信号TES2を検出す
る。
【0128】各トラッキングエラー検出回路374,3
76の検出信号TES1またはTES2はマルチプレク
サ378で選択され、トラッキングエラー信号TESと
して出力される。マルチプレクサ378は、MPU30
6からの切替信号によりMOカートリッジ12の記録
生時にはMO用トラッキングエラー検出回路374の出
力を選択し、CD14の再生時にはCD用トラッキング
エラー検出回路376の出力を選択する。
【0129】更にMPU306からの切替信号はCD用
トラッキングエラー検出回路376に与えられており、
CD用トラッキングエラー検出回路376に設けている
ハイパスフィルタの低域カットオフ周波数をシーク速度
に応じて切り替えるようにしている。ここで、CD用ト
ラッキングエラー検出回路376にヘテロダイン法を採
用する理由を説明する。通常、CD用のトラッキングエ
ラー検出回路は3ビーム方式を採用している。しかしな
がら本発明の光ディスクドライブにあっては、共通の光
学系を使用してMOカートリッジ12の光磁気ディスク
とCD14の記録再生を行わなければならず、MOカー
トリッジ12のトラッキングエラーの検出はプッシュプ
ル法による1ビームであり、通常のCDにおける3ビー
ム方式を採用することができない。
【0130】そこで、CD用のトラッキングエラー検出
にもMOカートリッジと同じ1ビームのプッシュプル法
を採用すればよい。この場合、記録密度の低い従来の波
長780nmのレーザビームについては、CDのピット
深さがλ/4以下であることから、プッシュプル法によ
るトラッキングエラーの検出が可能である。しかしなが
ら本発明の実施形態にあっては、記録密度を高めるため
に波長680nmの短波長のレーザビームを使用してい
る。波長680nmのレーザビームにあっては、CDの
ビット深さがλ/4以上となり、2分割受光器から得ら
れた2つの受光信号の差からトラッキングエラー信号を
検出しているプッシュプル法では、トラッキングエラー
信号が喪失して検出することができない。そこで本発明
にあっては、波長680nmでもピット深さに依存せず
にトラッキングエラー信号を検出することのできるヘテ
ロダイン法を採用している。
【0131】図32は、図31のヘテロダイン法を採用
したCD用トラッキングエラー検出回路376のブロッ
ク図である。このブロック図にあっては、4分割受光器
372からの4つの受光信号Ea,Ec,Eb,Edに
ついて、加算器380,382で加算信号(Ea+E
c)と(Eb+Ed)を求める。次に加算器384,3
86で(Eb+Ed)−(Ea+Ec)と(Ea+E
c)−(Eb+Ed)として2つのヘテロダイン信号を
求める。更に、加算器388で4つの加算信号(Ea+
Eb+Ec+Ed)を求める。
【0132】ここで、加算器388の加算信号HFは、
CDのピット列をビームスポットが横切る際に正弦波状
に変化する信号であり、ピットエッジで振幅が小さく、
ピットセンタで最大となり、またピットエッジで減少す
るエンベローブ変化となる。これに対し、加算器384
で得られるヘテロダイン信号HTD1は、加算信号HF
に対し90度位相がシフトした信号であり、その振幅変
化はピットセンタで0、ピット間で最大となるように変
化する。加算器386のヘテロダイン信号HTD2は、
加算器384のヘテロダイン信号HTD1を位相反転し
た信号となる。
【0133】加算器388からの加算信号HFは、ハイ
パスフィルタ390で所定の低域カットオフ周波数以下
の低域成分が除去された後、コンパレータ392及びピ
ークホールド回路397に入力される。コンパレータ3
92はゼロクロスコンパレータとして動作し、加算器3
88からの加算信号HFのゼロクロスタイミングを検出
してサンプリングパルスをホールド回路394に出力す
る。
【0134】ホールド回路394は、コンパレータ39
2のゼロクロス検出でサンプリングパルスが得られるご
とに、加算器384,396のそれぞれに出力されてい
る2つのヘテロダイン信号HTD1,HTD2を正弦波
のピークタイミングでサンプルホールドして個別に出力
する。ここで、ヘテロダイン信号HTD1に対しヘテロ
ダイン信号HTD2は180度位相が反転した信号であ
り、サンプルタイミングにおけるヘテロダイン信号HT
D1のホールドレベルが+の場合、ヘテロダイン信号H
TD2のホールドレベルは−となる。そこで、ホールド
回路394はヘテロダイン信号HTD2のホールド信号
については極性を反転してセレクタ回路396に出力す
る。
【0135】セレクタ回路396は、コンパレータ39
2による加算信号HFのゼロクロス検出に伴うサンプル
タイミングでホールド回路394からの2つのホールド
信号を交互に切り替えることでトラッキングエラー信号
を生成する。セレクタ回路396からのトラッキングエ
ラー信号はAGC回路398に与えられ、そのときピー
クホールド回路397から得られている加算信号HFの
ピットセンタにおけるピークレベルを予め定めた規格化
レベルとするゲイン設定による補正を受け、ヘテロダイ
ン法により検出されたCD用のトラッキングエラー信号
TES2として出力される。
【0136】ハイパスフィルタ390は、MPUからの
切替信号により低域カットオフ周波数が切り替えられ
る。切替信号は、ピックアップのシーク速度に応じて低
域カットオフ周波数を切り替える。即ち、図27のVC
M358による図13の機構ユニット101における
ャリッジ118の移動による低速シーク時にあっては、
この低速シークで得られるCD用のトラッキングエラー
信号TES2の周波数に応じた低めの低域カットオフ周
波数を設定している。
【0137】これに対し、高速シーク時には、切替信号
によりハイパスフィルタ390を高速シーク速度に依存
した高い低域カットオフ周波数に切り替える。図33
(A)は、低速シークで図32のヘテロダイン法により
得られるトラッキングエラー信号412を示している。
これに対し、例えばシーク速度が2倍の高速になると、
図33(B)のトラッキングエラー信号414となる。
このようにシーク速度が高速になると、トラッキングエ
ラー信号の生成に使用する図32の加算器388からの
加算信号HFの周波数が増加し、低速シーク時の低域カ
ットオフ周波数を使用していると低域成分が十分にカッ
トされず、ゼロクロスタイミングを正確に検知できなく
なる。
【0138】そこで、高速シーク時にはハイパスフィル
タ390の低域カットオフ周波数を高め、高速シークに
見合った正弦波周波数を正確に再現できる用に十分に低
域成分を除去し、確実にゼロクロスタイミングを検出し
て正確にトラッキングエラー信号を生成できるようにす
る。図34は、図31のMO用トラッキングエラー検出
回路374のブロック図である。このプッシュプル法を
使用したMO用トラッキングエラー検出回路374にあ
っては、加算器400,402によって4分割受光器3
72からの4つの受光信号を2分割受光器の受光相当信
号(Ea+Ed)と(Eb+Ec)に変換し、加算器4
04で両者の差(Ea+Ed)−(Ed+Ec)として
トラッキングエラー信号を作り出している。
【0139】また、加算器406で加算信号(Ea+E
b+Ed+Ec)を求め、そのピークレベルをピークホ
ールド回路408で検出してAGC回路410に与え、
予め設定した規格化レベルにピークホールド値を調整す
るためのゲインを求め、このゲインにより加算器404
から得られたトラッキングエラー信号を補正し、MO用
のトラッキングエラー信号TES1として出力してい
る。
【0140】尚、本発明の実施形態にあっては、レーザ
ダイオードの使用波長が680nmであるため、CD用
のトラッキングエラー信号の検出にヘテロダイン法を使
用しているが、例えばレーザビームの使用波長が780
nmの場合にはCDのピット深さはλ/4以下となり、
プッシュプル法によるトラッキングエラー検出信号の検
出ができるので、この場合にはCD用トラッキングエラ
ー検出回路についてもプッシュプル法によるトラッキン
グエラーの検出を行うよう構成すればよい。 8.セットアップとスピンドル制御 (1)CAV制御とCLV制御 図35は図27のスピンドル制御回路336のブロック
図である。このスピンドル制御回路は、MOカートリッ
ジ12の記録再生に使用するCAV制御とCD14の再
生時に使用するCLV制御を実現し、更にCD14の再
生時にあっては、CLV制御とCAV制御の切替えを可
能とする。
【0141】図35において、まずCAV制御を行うた
め、クロック発生器416、プログラマブル分周器41
8、プログラマブル分周器418の分周比を設定するレ
ジスタ420、CAV誤差検出回路422が設けられ
る。クロック発生器416は、所定の基準周波数のクロ
ックパルスを出力する。プログラマブル分周器418
は、レジスタ420による分周比の設定を受けて、クロ
ック周波数を分周比に従って分周した周波数の目標回転
速度を与える目標クロックパルスをCAV誤差検出回路
422に出力する。プログラマブル分周器418による
目標速度を与える目標周波数クロックは、媒体の記録密
度で決まるCAV制御のスピンドル回転数に応じて、M
PU306からの指示で分周比が設定変更される。
【0142】CAV誤差検出回路422に対しては、ス
ピンドルモータ60に設けたパルスジェネレータ430
からの回転検出パルスが入力している。パルスジェネレ
ータ430の代わりにホール素子や、モータ逆起電力か
ら回転数を検出してもよい。CAV誤差検出回路422
は、プログラマブル分周器418からの目標周波数クロ
ック(基準速度クロック)とパルスジェネレータ430
からの回転検出パルスとの位相差を誤差として検出し、
マルチプレクサ434を介してフィルタ回路436に出
力し、ゲイン制御回路438で所定のゲイン制御を受け
た後、ドライバ440により誤差に応じた電流をスピン
ドルモータ60に流し、CAV制御を行う。
【0143】一方、CLV制御のため、CD用スピンド
ル制御回路424、倍速指定を行うレジスタ426が設
けられる。CD用スピンドル制御回路424は、光学ユ
ニット302及びCD用信号処理回路(CDデコーダ)
330にて復調されたCDのフレーム同期信号を、レジ
ス426の倍速指定に従って基本クロックを分周して得
た基準フレーム同期信号と比較して位相差を検出し、マ
ルチプレクサ434、フィルタ回路436、ゲイン制御
回路438、ドライバ440により誤差に応じた電流を
スピンドルモータ60に流し、CLV制御を行う。標準
速指定の場合、CDから復調されるフレーム同期信号の
周波数は7.35KHzとなる。またCD用スピンドル
制御回路424にあっては、トラック位置に応じてスピ
ンドルモータ60を加減速する。
【0144】図36(A)は、CLV制御におけるトラ
ック位置に対するスピンドルモータ60の目標速度の特
性である。トラック位置の如何に拘らず、媒体上の線速
度を一定とするためには、インナ側で最高速度VH 、ア
ウタ側で最低速度VL とる直線特性を設定し、トラック
位置に応じ、この直線特性に従った回転速度となるよう
にスピンドルモータを制御する。
【0145】例えば標準速指定の場合、最インナートラ
ックで500rpm、最アウタートラックで200rp
mというように直線的に変化させる。このためレジスタ
426による2倍速指定では、最インナートラックで1
000rpm、最アウタートラックで400rpmとな
り、4倍速指定では、最インナートラックで2000r
pm、最アウタートラックで800rpmとなり、更に
6倍速指定では、最インナートラックで3000rp
m、最アウタートラックで1200rpmとなる。
【0146】本発明は、このようなCLV制御を前提と
してピット記録が行われたCD14について、高速デー
タ転送のためにCAV制御を適用している。CLV制御
を前提にピット記録が行われたCD14についてCAV
制御を行った場合には、トラック位置によって再生記録
周波数が異なることになる。即ち、CD14はトラック
位置にかかわらず一定の線密度でピット記録を行ってお
り、これをCAV制御即ち一定角速度回転で再生した場
合には、再生周波数はトラック位置の周速度に依存する
ため、インナ側で再生周波数が低く、アウタ側で再生周
波数が高くなる。
【0147】このため、CD14をCAV制御によるス
ピンドル制御で再生した場合には、図36(B)のよう
に、トラック位置のインナ側からアウタ側の変化に対し
リードクロック周波数を最低クロック周波数fL から最
高クロック周波数fH に直線的に増加させるクロック発
生を行わなければならない。このCLV制御に対応可能
なトラック位置に応じてクロック周波数を可変させる機
能は、図27のコントロールユニット300に設けたC
D用信号処理回路330のCLV制御と、CLV制御に
対応可能なビットクロック発生機能により実現されてい
る。
【0148】図37は、2種の媒体MOとCDについ
て、スピンドル速度制御としてのCAV制御とCLV制
御、更にそれぞれにおける速度ついて、図27のモード
切替スイッチ340により設定可能なモード1〜8を表
わしている。モード1〜3はMOカートリッジ12を対
象としており、コードは111〜101が使用され、ス
ピンドル速度制御はCAV制御である。またモード1〜
3の90mm−MOとなる媒体は記録密度が異なり、モ
ード1,2,3の順に記録密度が高くなっている。
【0149】ここでモード1のMO媒体は記録容量12
8MB、230MB、540MB又は640MBの現行
の媒体であり、その回転速度N1は、例えば標準回転N
1=3600rpmに設定される。モード2は、例えば
記録容量1GBのMO媒体であり、記録密度が高くなっ
たことで、標準回転N=3600rpmでは、アウター
側での記録再生の信号周波数が高くなりすぎ、エンコー
ドとデコードの能力を越えることから、回転速度をN2
=2400rpmに落している。
【0150】モード3は、例えば記録容量4.3GBの
MO媒体であり、回転速度をN3=1800rpmに落
している。モード4〜7は、CDキャリア16に搭載さ
れてローディングされるCD14のうち120mm−C
Dを対象としており、モード4はコード100でスピン
ドル制御はCAV制御となっている。この場合の回転速
度N4は、CLV制御の4倍速の平均換算値を使用す
る。例えばCDのCLV制御の4倍速は、最インナーで
2000rpm、最アウターで800rpmであること
から、その平均換算値としてN4=1400rpmを使
用する。
【0151】モード5〜7は120mm−CDについて
のCLV制御であり、回転速度は6倍速、4倍速、標準
を適用している。最後のモード8は80mm−CDを対
象としており、スピンドル制御はCLV制御であり、回
転速度は標準となっている。図27のMPU306は、
媒体のローディングが済んだときに媒体センサ364よ
りセンサアダプタ342を介して得られる3ビットのセ
ンサ信号から図20に従って媒体を識別する。そしてモ
ード切替スイッチ340により設定されている規定モー
ドに基づき、図37の内容を参照し、スピンドル制御回
路336に対しCAV制御またはCLV制御の切替え及
び回転速度の標準または任意の倍速の設定を行う。モー
ド切替スイッチ340による設定は、モード1〜3のM
Oカートリッジ12とモード4〜8のCD14の各々に
ついて1つずつのモード設定が行われている。
【0152】再び図35のスピンドル制御回路を参照す
るに、レジスタ442に対しては図36の指定モードに
従って、そのときローディングされている媒体に対応し
たCAV制御かCLV制御かの切替情報がセットされて
いる。したがってマルチプレクサ434は、レジスタ4
42のCAVまたはCLVの選択情報に従ってCAV誤
差検出回路422またはCD用スピンドル制御回路42
の出力のいずれかを選択して、選択した速度制御系の
制御ループを確立する。
【0153】更に、フィルタ回路436、ゲイン制御回
路438は、外部よりフィルタ定数及びゲインの設定を
行うことができ、同様にレジスタ442に対するMPU
の最適フィルタ定数と最適ゲインの設定を受けて制御さ
れる。例えば図38のように、CAV制御についてはモ
ード1〜4につきフィルタ定数及びゲインが予め準備さ
れており、媒体識別でMOカートリッジ12を認識した
場合には、そのとき設定されているモード番号に対応す
るフィルタ定数及びゲインをレジスタ442にセット
し、最適フィルタ定数にフィルタ回路436を制御し、
また最適ゲインにゲイン制御回路438を制御する。
【0154】更に図38にあっては、CAV制御の目標
周波数クロックをプログラマブル分周器418で発生さ
せるための分周比について、図37の回転速度N1,N
2,N3,N4の各々に対応する値DV1,DV2,D
V3,DV4を格納している。図39は、CLV制御を
対象としたモード5〜8についてのフィルタ定数及びゲ
インであり、併せてCLV制御における倍速指定を格納
している。 (2)媒体検出による自動切替 次に、本発明の光ディスクドライブ10において、媒体
ロードが完了してからホストコンピュータ側からのアク
セスが可能となるまでのセットアップ処理を説明する。
【0155】図40は本発明の光ディスクドライブにお
けるセットアップ処理の基本的なフローチャートであ
る。ステップS1でMOカートリッジ12もしくはCD
キャリア16に搭載したCD14のロードが完了する
と、ステップS2で媒体センサ364の検出情報を読み
込む。この媒体センサ情報の読込みにより、図20の制
御情報を参照し、基本的にはMOカートリッジ12かC
D14かを判別する。MOカートリッジであった場合に
はステップS4に進み、スピンドル制御のセットアップ
を行う。このスピンドル制御のセットアップにおいて、
CAV制御と標準または任意の倍速が設定される。
【0156】次にステップS5で光学系のセットアップ
が行われる。この光学系のセットアップにあっては、媒
体がMOであることからMO用のトラッキングエラー検
出回路の切替えが行われる。続いてステップS6で、M
O信号処理系のセットアップが行われる。一方、ステッ
プS3で媒体がCDであることを判別した場合には、ス
テップS7に進み、CDを対象としたスピンドル制御の
セットアップを行う。このセットアップは、そのときの
指定モードに従ってCAV制御またはCLV制御が選択
される。
【0157】またCLV制御については、複数の目標速
度即ち標準や任意の倍速の選択が行われる。次にステッ
プS8で光学系のセットアップを行う。光学系のセット
アップは、トラッキングエラー検出回路をヘテロダイン
法を使用したCD用のトラッキングエラー検出回路に切
り替える。次にステップS9で、CD信号処理系のセッ
トアップを行う。
【0158】図41は、図40のステップS4に示した
MOカートリッジ12を対象としたスピンドル制御のセ
ットアップである。まずステップS1で、現在の設定モ
ードを認識する。MOを対象とした設定モードは、図3
7のモード1〜3のいずれかである。この場合には全て
CAV制御であることから、ステップS2でCAV制御
への切替えを行う。
【0159】具体的には、図37のマルチプレクサ43
4をCAV誤差検出回路442側に切り替える。次にス
テップS3で、その時のモードで決まる回転速度を得る
ための分周比をプログラマブル分周器418にセット
し、CAV誤差検出回路422に対する目標周波数クロ
ックの周波数をセットする。続いてステップS4で、そ
のときの指定モードに対応した最適フィルタ定数をフィ
ルタ回路436にセットし、またステップS5で最適ゲ
インをゲイン制御回路438にセットし、これらの制御
パラメータ及び切替えが済むと、ステップS6でスピン
ドルモータ60を起動し、ステップS7で目標回転に達
したら、図40のメインルーチンにリターンする。
【0160】図42は、図40のステップS7のCDに
ついてのスピンドル制御のセットアップ処理である。ス
テップS1で現在のモードを認識する。CDについて
は、図36のモード4〜8のいずれかが設定されてい
る。続いてステップS2で、CLV制御か否かチェック
する。モード5〜8のいずれかであった場合にはCLV
制御であることからステップS3に進み、図35のマル
チプレクサ434をCD用スピンドル制御回路424
に切り替え、レジスタ426を経由して目標速度設定器
424に、現在ポジショナが位置している最アウタにお
ける目標速度初期値をセットする。
【0161】そしてステップS7で最適フィルタ定数の
セット、ステップS8で最適ゲインのセットを行った
後、ステップS9でスピンドルモータを起動し、ステッ
プS10で目標速度への到達を判別すると、図40のメ
インルーチンにリターンする。一方、ステップS2で現
在の設定モードが図37のモード4でありCAV制御が
設定されていたとすると、ステップS5に進み、マルチ
プレクサ434をCAV誤差検出回路422側に切り替
え、ステップS6で、ポジショナが現在位置する最アウ
タ位置における目標周波数クロックを得るための分周比
をプログラマブル分周器418に対しレジスタ420を
経由してセットする。
【0162】以下同様に、ステップS7でCLV制御に
おける最適フィルタ定数のセット、ステップS8でCL
V制御による最適ゲインのセットを行った後、ステップ
S9でスピンドルモータを起動し、ステップS10で目
標速度に達したら、図39のメインルーチンにリターン
する。 (3)CDホストIFのキャッシュ・セットアップ 図43は、図40のステップS9におけるCD信号処理
系のセットアップにおける固有の処理である。
【0163】図27のコントロールユニット300のC
D処理系にあっては、CD用ホストインタフェース回路
326にキャッシュとして動作するバッファRAM32
8を設けている。通常のキャッシングは、セットアップ
終了後にホストコンピュータからのコマンドで提供され
たデータを解読し、要求されたデータを応答することに
なる。
【0164】この場合、キャッシュは利用できず、CD
14のローディングが行われてから最初にデータが要求
されるまでの時間が無駄になり、またスピンドルモータ
を停止している状態からモータを起動してアクセス可能
とするため、データアクセスに余計時間が掛かってい
る。そこで本発明にあっては、CD14をローディング
した後の初期化処理の待ち時間を有効に使用し、またC
D14を挿入後に最初に要求されるデータのアクセスを
迅速に行うため、ドライブ初期化のためのセットアップ
処理の際にホストコンピュータから最初に要求されるデ
ータがCD14については予め分かっていることから、
この要求されるデータをセットアップ処理の際にバッフ
ァRAM328にステージングしておくことで、CD1
4を挿入した後の最初のデータアクセスのヒット率を高
める。
【0165】通常、ホストコンピュータからCD信号処
理系に対するファイルアクセスは次の手順で行われてい
る。 絶対アドレス00;02;16に規定されているディ
スクラベルを読み出す。 ディスクラベルからバステーブルのアドレスを求め
る。
【0166】バステーブルからファイルのアドレスを
調べ、そのアドレスにシークする。 つまり、ローディングされたCD14の情報を得るため
には、まずディスクラベルの読出しとバステーブルのア
ドレスの検出が必ず要求される。そこで、光ディスクド
ライブのセットアップ時にこれらのデータをバッファR
AM328にステージングさせておく。
【0167】即ち、図43のフローチャートのように、
CD信号処理系のセットアップのルーチンとして、ステ
ップS1でCD用信号処理回路330、即ちデコーダ及
びCD用ホストインタフェース回路326の初期化診断
処理が終了したならば、ステップS2でCD14の絶対
アドレス00;02;16にシークしてディスクラベル
をリードし、これをキャッシュ用のバッファRAMにス
テージングする。更にステップS3で、ステージングし
たディスクラベル情報からディスクのバステーブルのア
ドレスを求め、バステーブルの情報もバッファRAM3
28にステージングしておく。このため、セットアップ
処理が終了した後の最初にホストコンピュータから行わ
れるディスクラベルの読出し及びバステーブルのアドレ
スの各要求について、各々バッファRAM328につい
てCDホストインタフェース回路326はキャッシュヒ
ットとなって、CDアクセスを必要とすることなく直ち
にホストコンピュータに応答でき、CD14を挿入して
からファイルアクセスが開始されるまでの処理時間を大
幅に短縮できる。 (4)エラーリカバリ 図44は、CD14を挿入した際のリードエラーに対す
るリカバリ処理のフローチャートである。本発明の光デ
ィスクドライブにあっては、CD14についてもデータ
転送速度を高めるため、例えば図37のモード5にあっ
ては、標準に対し6倍速の高速スピンドル制御を行って
いる。しかし、転送速度を上げるためにCD14の回転
速度を6倍速というように上げることは、本来、音楽再
生用に低速で回転することを前提として規格化されたC
D14に対し厳しい条件となり、データの読取りエラー
発生時に適切な対策が必要となる。
【0168】即ち、CD14を高速回転としてデータ転
送速度を上げるためには読取りクロックを回転速度の増
加に対応して上げているが、それだけではディスク偏心
などによるリードエラーには対応できない。また、標準
に対しCDを数倍速で回転させると、ピックアップから
の信号にノイズが乗る場合も多い。そこで本発明にあっ
ては、CD14を例えば4倍速と高速回転させて再生中
にリードエラーが起きたならば、スピンドルモータの回
転速度を低速に切り替えてリトライし、これによってエ
ラー回復を図る。高速回転中のリードエラーに対し、回
転速度を低速に切り替えると、CDの偏心に対するピッ
クアップの追従性が向上し、またノイズの混入も少なく
なって読取り信号も安定になるため、リードエラー発生
箇所でのデータの読出しが可能となり、リトライにより
リードエラーを回復することが可能となる。
【0169】更に図44のフローチャートにあっては、
本発明のCD14について、モード4の指定ではCAV
制御による4倍速としており、本来CD14は音楽再生
用にCLV制御でアクセスすることを前提として規格化
されており、4倍速によるCAV制御では厳しい条件と
なり、同様にリードエラーが発生する。このようなCA
V制御の4倍速でリードエラーが発生した場合には、C
D14の本来の制御であるCLV制御に切り替えてリト
ライすることによりエラー回復を図る。
【0170】図44のCDリード処理にあっては、まず
ステップS1で、ホストコンピュータからのコマンドで
指定されたトラックアドレスに対するシーク制御を行
い、ステップS2でシーク制御完了を判別すると、ステ
ップS3でオントラック制御に移行する。続いてステッ
プS4でリード動作を開始し、もしリード中にステップ
S5でエラーが判定されたならば、ステップS6で規定
回数リトライしたか否かチェックする。
【0171】リトライが規定回数に達していなければ、
ステップS7でリトライカウンタNを1つアップした
後、ステップS4でリード動作を繰り返す。規定回数の
リトライを行ってもエラーが回復できなかった場合に
は、ステップS8に進み、現在CAV制御か否かチェッ
クする。もしCAV制御であった場合にはステップS9
に進み、CLV制御に切り替え、ステップS4で再度、
リード動作を行う。CAV制御からCLV制御に切り替
えれば、CD本来の制御方式であることから、発生して
いたリードエラーが回復され、正常終了となる。
【0172】ステップS8で、現在、CAV制御でなく
CLV制御であった場合には、ステップS10で最低速
度、即ち標準速度か否かチェックする。標準速度でなけ
れば、ステップS11で回転速度を低速に切り替えた
後、ステップS4で再度、リード動作を行う。回転速度
を低速に切り替えればピックアップのディスク偏心に対
する追従性が向上し、読取り信号も安定するのでリード
エラーが回復し、正常終了となる。
【0173】一方、ステップS9でCAV制御からCL
V制御に切り替えてもリードエラーが回復できなかった
場合には、ステップS10,S11でCLV制御につい
て回転速度を低速に切り替えたリトライ処理を行うこと
で、確実にリードエラーを回復させることができる。
尚、図44はCD14のリード処理を例にとっている
が、MOカートリッジ12についても、図36のよう
に、標準、2倍速、3倍速の速度設定があることから、
例えばモード2,3の2倍速,3倍速についてリードエ
ラーが生じた場合には、低速側に切り替えて再度リード
するリトライ処理を行ってエラー回復を図るようにして
もよい。 (5)CDのトラック位置によるCLV/CAV切替え 図45は、CDをローディングした際のスピンドルモー
タの速度制御について、CDの内周側ではCLV制御を
行い、外周側ではCAV制御を行うための速度制御切替
えの特性図である。
【0174】本発明の光ディスクドライバは、図37の
ように、CDについてはモード5〜7のように6倍速、
4倍速、標準に対応した回転数の制御が可能であり、デ
ータ読出速度の向上に対応できる。またモード4にあっ
ては4倍速でのCAV制御を可能としている。ここで、
CDをCAV制御で動作させる場合、回転数をどのよう
に決めるかが重要である。
【0175】図45において、まず特性500はCDを
CLV制御としたときのトラック位置に対する標準回転
数である。CDはトラック位置の如何に係わらずトラッ
ク方向の線密度が一定であることから、スピンドルモー
タの回転数はインナー側で高くアウター側で低くなって
いる。ここで最アウタートラックT0の標準回転数を2
00rpmとすると、最インナートラックT2の標準回
転数は500rpmとなる。
【0176】いま図27のコントロールユニット300
で使用しているCD用信号処理回路(デコーダ)330
が標準回転数の特性500の4倍速まで対応できるとす
ると、最アウターのトラックT0の4倍速の回転数は8
00rpmとなる。したがってCDの4倍速のCAV制
御にあっては、その回転数を800rpmに設定すれば
よい。
【0177】しかしながら、CLV制御を前提に記録さ
れたCDは、特性500に従った最インナーのトラック
T2の標準回転数がもともと500rpmであり、80
0rpmのCAV制御とした場合、最インナーのトラッ
クT2では800rpm/500rpm=1.6倍の読
出速度しか得ることができず、この程度の倍速では高速
なドライブとは言うことができない。
【0178】そこで本発明にあっては、図45のよう
に、CAV制御では読出速度が比較的遅くなる内周側の
領域についてはCLV制御で動作させることを特徴とす
る。図45にあっては、最アウタートラックT0と最イ
ンナートラックT2の中間のトラックT1を切替点とし
ている。この切替点のトラックT1の特性500におけ
る回転数は350rpmである。切替トラックT1より
アウター側では、特性502のようにCAV制御の回転
数800rpmを設定する。切替トラックT1よりイン
ナー側では、標準特性500の4倍速となる特性504
に従ったCLV制御を行う。
【0179】この結果、切替トラックT1よりインナー
側では特性504に従った4倍速のCLV制御となり、
切替トラックT1よりアウター側では特性502の80
0rpmのCAV制御となる。切替トラックT1での標
準回転数は350rpmであることから、これよりアウ
ター側の領域では800rpm/350rpm=2.3
倍以上の読出速度を確保することができる。
【0180】尚、切替トラックT1は、必要に応じて最
アウターと最インナーの間の任意のトラックを決めるこ
とができる。例えば特性500の標準回転数300rp
mのトラックを切替えトラックとすると、この場合、切
替トラックよりアウター側の領域では800rpm/3
00rpm=2.6倍以上の読出速度を確保することが
できる。
【0181】図46は、図45に従ったトラック位置に
応じたCLV制御とCAV制御の切替処理のフローチャ
ートである。まずホストコンピュータからのリードまた
はライト要求のコマンド実施でコマンド割込みが行われ
ると、CAV/CLV切替制御が起動し、ステップS1
で、コマンドで与えられたトラックアドレスを読み込
む。
【0182】続いてステップS2で、指定されたトラッ
クアドレスが図45の切替トラックT1のアドレスより
インナーか否かチェックする。インナーであればステッ
プS3に進み、4倍速のCLV制御を行う。アウター側
であればステップS4に進み、例えば800rpmのC
AV制御を行う。このようなCDのインナー側でのCL
V制御、アウター側でのCAV制御の切替えにより、全
領域をCAV制御とした場合に比べ線速度が遅くなるイ
ンナー側の領域での読出速度の低下を防止することがで
きる。またCAV制御で線速度が速くなるアウター側に
ついては、CAV制御とすることにより、トラック位置
に応じたスピンドルモータの加減速が不要となり、消費
電力を低減できるというメリットを生かすことができ
る。 (6)CDの内周側CAV、外周側CLV切替え 図47は、CDをローディングしてスピンドルモータを
CAV制御する際の回転数を決めるための手順を示して
いる。まずCDの標準速度指定にあっては、標準CLV
特性510に示すように、インナー及びアウターのいず
れのトラック位置においても常に一定の線速度を得るた
め、インナー側でスピンドル回転数が高くアウター側に
向かうにつれて直線的にスピンドル回転数を減少させて
おり、標準CLV特性510の場合、最インナーのトラ
ックT2の位置でスピンドル回転数は500rpm、最
アウターのトラック位置T0で200rpmとなってい
る。
【0183】このような標準CLV特性510に対し例
えば4倍速を指定した場合には、4倍速CLV特性51
2となる。4倍速CLV特性512にあっては、最イン
ナーのトラックT2の回転数は標準の500rpmから
4倍の2000rpmに増加し、同様にして最アウター
のトラックT0は標準の200rpmから4倍の800
rpmに増加している。
【0184】このような4倍速CLV特性512を満足
するようにCDデコーダ即ち図27のCD用信号処理回
路330は、4倍速CLV特性512によるスピンドル
回転数に応じてリードされる信号周波数に対応可能な能
力をもっている。ここで4倍速CLV特性512につい
て、これをCAV制御とするため、最インナーのトラッ
クT2の4倍速CLV特性512の回転数2000rp
mを、CAV制御の一定回転数2000rpmに設定し
たとする。即ち、想像線で示す2000rpmCAV特
性518が設定されたとする。
【0185】この2000rpmCAV特性518は、
最インナーのトラックT2の位置にあっては、4倍速C
LV特性512の2000rpmに一致することから、
CDデコーダは2000rpmによるスピンドル回転で
得られたリード信号の読取周波数に対し正常に動作でき
る。しかしながら、2000rpmCAV特性518
は、インナーからアウターまで常に一定のスピンドル回
転数2000rpmを維持するため、CLV制御を前提
に記録されたCDの読取周波数は最アウタートラックT
0の位置も2000rpmとなり、これは標準CLV特
性510の回転数200rpmに対し10倍速となって
しまう。このため、4倍速対応のCDデコーダではリー
ド信号を処理することができない。
【0186】そこで本発明にあっては、図48のよう
に、インナー側をCAV制御、アウター側をCLV制御
に切り替えるようにする。図48は、図47の4倍速C
LV特性512に対応するインナー側をCAV制御とし
た特性である。ここでCAV制御とCLV制御の切替点
をCDの中間位置のトラックT1とする。中間トラック
T1にあっては、図47から明らかなように、標準CL
V特性510の点514で与えられるスピンドル回転数
350rpmとなる。
【0187】この中間トラックT1の標準回転数350
rpmは、4倍速CLV特性512にあっては、点51
6で与えられる1200rpmとなる。そこで図48に
あっては、中間トラックT1よりインナー側のCAV制
御における回転数を4倍速CLV特性512における中
間トラックT1の回転数1200rpmに設定する。こ
れによって最インナートラックT2から中間トラックT
1のスピンドル回転数は、1200rpmCAV特性5
20のように一定回転数1200rpmに制御される。
また中間トラックT1から最アウタートラックT0につ
いては、4倍速CLV特性524をそのまま使用する。
【0188】これによってインナー側の1200rpm
CAV特性520によるスピンドルモータのCAV制御
にあっては、図47に示した最インナートラックT2と
中間トラックT1の間の4倍速CLV特性512を下回
る速度範囲にあるため、1200rpmCAV特性52
0によるスピンドルモータの回転で得られたリード信号
の周波数は、4倍速CLVに対応したCDデコーダの動
作周波数以内に収まっており、適切に対応できる。
【0189】図49は、図48に従ったトラック位置に
応じたCAV制御とCLV制御の切替処理のフローチャ
ートである。まずホストコンピュータからのCDのリー
ド要求に基づくコマンド割込みが行われると、CAV/
CLV切替制御が起動し、ステップS1で、コマンドで
与えられたトラックアドレスを読み込む。次にステップ
S2で、指定されたトラックアドレスが図48の切替ト
ラックT1よりインナーか否かチェックする。インナー
であればステップS3に進み、切替位置のCAV制御の
スピンドル回転数で決まる例えば2000rpmのCA
V制御を行う。アウター側であればステップS4に進
み、例えば4倍速のCLV制御を行う。
【0190】このようにCDの再生時にインナー側でC
AV制御としアウター側でCLV制御とすることで、外
周側までをCAV制御としたときに外周側でのリード信
号の周波数が増加してCDデコーダの処理能力を越えて
しまうことを確実に防止できる。また内周側のCAV制
御によってトラック位置即ちピックアップ位置に応じた
スピンドルモータの加減速が不要となり、消費電流を低
減できるメリットを生かすことができる。
【0191】特に、現在市販されているCD−ROMに
あっては、実際のところ中間位置を越えてデータが書き
込まれているものは多くなく、そのため殆どのCD−R
OMの再生動作はインナー側のCAV制御で動作するこ
とになる。尚、上述のCDのCAV制御とCLV制御の
切替えについては、CLVの4倍速対応のCAV制御を
例にとっているが、必要に応じて任意のCDの倍速につ
いて同様に切替制御を行うことができる。また切替位置
を中間トラックとした場合を例にとっているが、この切
替トラック位置も必要に応じて適宜に定めることができ
る。
【0192】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、CD及びMOカートリッジといった2種類の媒体に
つき、CDがロードされたときはCDプレーヤとして動
作し、MOカートリッジがロードされたときはMOドラ
イブとして動作でき、パーソナルコンピュータなどのホ
ストに対し単一の装置を設けるだけで、CD及びMOカ
ートリッジという2種類の異なった媒体を必要に応じて
選択的に使用でき、2台別々に設けた場合に比べ、設置
スペースの節減、コストの低減、使いやすさの向上など
を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の装置構成の説明図
【図3】MOカートリッジとCDキャリアの寸法関係の
説明図
【図4】本発明の投入排出口における開口形状の説明図
【図5】本発明のCDキャリアの表側の説明図
【図6】本発明のCDキャリアの裏側の説明図
【図7】CD、CDキャリア及びスピンドルモータの対
応説明図
【図8】CDキャリアに収納したCDターンテーブルの
説明図
【図9】CDターンテーブルのハブが準拠するISOの
ハブ寸法の説明図
【図10】装置ケースの組立分解図
【図11】内部に収納する本体ユニットの説明図
【図12】図11の本体ユニットの裏側の説明図
【図13】図10の本体ユニットから取り出した機構ユ
ニットの説明図
【図14】図13の機構ユニットの裏面の説明図
【図15】図11の本体ユニットの筐体の組立分解図
【図16】図11の本体ユニットに設けたロードモータ
アッセンブリィの説明図
【図17】図13の機構ユニットに設けたスピンドルア
ッセンブリィの組立分解図
【図18】図13のスピンドルアッセンブリィの側面図
【図19】図11の本体ユニットの投入排出口に設けた
媒体情報検出用のピンスイッチの説明図
【図20】図11のピンスイッチの検出信号と識別媒体
の対応図
【図21】MOカートリッジを投入したローディング開
始時の説明図
【図22】MOカートリッジのローディング途中の説明
【図23】MOカートリッジのローディング終了時の説
明図
【図24】CDキャリアを投入したローディング開始時
の説明図
【図25】CDキャリアのローディング途中の説明図
【図26】CDキャリアのローディング終了時の説明図
【図27】本発明のハードウェア構成のブロック図
【図28】本発明の基本動作のフローチャート
【図29】本発明のホストインタフェースのブロック図
【図30】図29のホストコマンドの割込み対するMP
Uの処理のフローチャート
【図31】本発明のトラッキングエラー検出回路のブロ
ック図
【図32】図31のCD用トラッキングエラー検出回路
のブロック図
【図33】図28における低速ーク時と高速シーク時の
トラッキングエラー信号のタイムチャート
【図34】図31のMO用トラッキングエラー検出回路
のブロック図
【図35】CAV制御とCLV制御の切替を可能とする
スピンドル制御回路のブロック図
【図36】CLV制御のトラック位置と回転速度の関係
およびCAV制御のトラック位置とリードクロック周波
数の関係の説明図
【図37】本発明のCAV/CLV切替、速度切替を媒
体種別に応じて指定するモード情報の説明図
【図38】CAV制御で使用する分周比、フィルタ定
数、ゲインの説明図
【図39】CLV制御で使用する倍速指定、フィルタ定
数、ゲインの説明図
【図40】媒体ローディングに伴なうセットアップ処理
のフローチャート
【図41】MOスピントル制御のセットアップ処理のフ
ローチャート
【図42】CDスピンドル制御のセットアップ処理のフ
ローチャート
【図43】セットアップ処理における媒体データのキャ
ッシュに対するステージングのフローチャート
【図44】CDのリードエラー発生時に、スピンドル回
転を低速に切替えるかCAVからCLVに切替えて対処
するエラーリトライ処理のフローチャート
【図45】CDのトラック位置に応じたインナーCLV
制御とアウターCAV制御の切替特性の説明図
【図46】図45のCAVとCLV切替制御のフローチ
ャート
【図47】CDのCLV制御の標準と4倍速のトラック
位置に応じた速度特性図
【図48】CDのトラック位置に応じたインナーCAV
制御とアウターCLV制御の切替特性の説明図
【図49】図48のCAVとCLV切替制御のフローチ
ャート
【符号の説明】 10:光ディスクドライブ 12:MOカートリッジ(光磁気ディスクカートリッ
ジ) 14:CD(コンパクトディスク) 15:CD収納部 16:CDキャリア 18:投入排出靴 18−1:CD開口部 18−2:MO開口部 20:扉 22:イジェクトスイッチノブ 24:CDターンテーブル 25:ボリュームダイヤル 26:ホルダ 27:イジェクトスイッチ 30:開口部 32:テーパガイド部 33:シャッターピン逃し溝 34:アーム逃し溝 36,38:逆差し防止ピン 40:位置決め孔 42,44:キャリア検出孔 45:ターンテーブル収納部 46:保持プレート 48:装着穴 50,52,54,56:ガイドバネ部 60:スピンドルモータ 62:スピンドル側ハブ 64:磁性プレート 66:軸挿入穴 68:フランジ付円盤 70:CD側ハブ 72:テーブル面 74:収納穴 76:ラッチボール 78:バネ 80:モータハブ 82:マグネット 84:モータ回転軸 86:本体ケース 88:プリント基板 90:カバー 92:パネルユニット 94:コネクタ 96:バイアス磁石退避窓 100:本体ユニット 101:機構ユニット 102:ガイド溝 104:シャッターピン 106:ガイド溝 112:ロードモータ 114:ロードローラガイド溝 115:固定アッセンブリィ 116:固定光学ユニット 118:キャリッジ 120,122:VCMコイル 124:モータアッセンブリィ 128:中間プレート 130:ロードプレート 131:ストッパ受け 132:キャリッジストッパ 134:ギアトレイン 136,138:リンク 140:カムギア 146:カム 148,152,157:ガイド穴 150:軸 158,160:コイルバネ 164:固定アッセンブリィ 166:サイドプレート 171:固定プレート 172:ロードスイッチ 176:ギアトレイン 178,184:ベルトプーリ 180:固定軸 182:回動プレート 186:ロードローラ 188:ベルト 190:可動プレート 192:バネ 194,198:ガイド穴 196,199:ピン 200:リフタ 202,204:ピン 206:ガイドアッセンブリィ 212,214,216,218:リフト溝 219:板バネ 220:センサホルダ 222,224,226:ピンスイッチ 232,234,236,238:ガイド 240:アーム 242:ストッパ 246:MO当接部(第1当接部) 248:CD当接部(第2当接部) 250:巻きバネ 252,256:位置決めノブ 254,258:巻きバネ 260:シャッター 261:シャッター作動部材 262,264:媒体検出孔 265:位置決め孔 266:光磁気ディスク(MO) 267:開口部 300:コントロールユニット 302:光学ユニット 304:駆動系ユニット 306:MPU(プロセッサ) 308:バス 310:ROM 312:RAM 314:MO用ホストインタフェース回路 316:インタフェースコネクタ 318,320:インタフェースバス 322:バッファRAM(キャッシュ用) 324:MO用信号処理回路 326:CDホストインタフェース回路 330:CD用信号処理回路 332:オーディオアンプ 334:サーボ制御回路 336:スピンドル制御回路 338:モータ制御回路 340:モード切替スイッチ 342:センサアダプタ 344:ライトアンプ 346:レーザユニット 348:受光部 350:リードアンプ 352:トラッキングエラー検出回路 354:フォーカスエラー検出回路 356:位置検出器 358:VCM 360:レンズアクチュエータ 362:フォーカスアクチュエータ 364:媒体センサ 366:MO用デバイスドライバ 368:CD用デバイスドライバ 370:ホストコンピュータ 371:OS 372:4分割受光器 374:MO用トラッキングエラー検出回路 376:CD用トラッキングエラー検出回路 378:マルチプレマクサ 380,382,384,386,400,402,4
04,406:加算器 390:ハイパスフィルタ 392:コンパレータ 394:ホールド回路 396:セレクタ回路 397,408:ピークホールド回路 398,410:AGC回路 416:クロック発生器 418:プログラマブル分周器 420,426,442:レジスタ 422:CAV誤差検出回路 424:目標速度設定器 428:CLN誤差検出回路 430:パルスジェネレータ 432:速度検出回路 434:マルチプレクサ 436:フィルタ回路 438:ゲイン制御回路 440:ドライバ ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 19/12 501 G11B 19/12 501N

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カートリッジ収納媒体の処理と、カートリ
    ッジに収納されていない露出媒体の処理との両方を共通
    に行う共通処理部を備えた光ディスク装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ディスク装置に於いて、
    前記カートリッジ収納媒体はハブ付き媒体であり、前記
    露出媒体はハブなし媒体であることを特徴とする光ディ
    スク装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の光ディスク装置に於いて、 前記露出媒体はコンパクトディスクであり、該コンパク
    トディスクがロードされたとき前記共通処理部はCDプ
    レーヤとして動作し、 前記カートリッジ収納媒体はハブ付きの光ディスク媒体
    を収納した光ディスクカートリッジであり、該光ディス
    クカートリッジがロードされたとき前記共通処理部は光
    ディスクドライブとして動作することを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の光ディスク装置に於いて、
    前記共通処理部は、 前記コンパクトディスクと光ディスクカートリッジの投
    入と排出を共通に行う投入排出口を備えた装置本体と、 前記装置本体に収納され、前記コンパクトディスクの再
    生と前記光ディスクカートリッジの記録再生を共通に行
    う記録再生機構と、 前記コンパクトディスクを搭載して前記装置本体の記録
    再生機構に対するロードとイジェクトを行うキャリア
    と、 前記キャリアによってコンパクトディスクがロードされ
    たときはCDプレーヤとして動作し、光ディスクカート
    リッジがロードされたときは光ディスクドライブとして
    動作する回路ユニットと、を備えたことを特徴とする光
    ディスク装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の光ディスク装置に於いて、
    前記記録再生機構は、前記コンパクトディスクの光学的
    な再生と光ディスクの光学的な記録及び又は再生を共通
    に行うピックアップ機構を備えたことを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の光ディスク装置に於いて、
    前記光ディスクカートリッジの厚さD1に対し前記コン
    パクトディスクを搭載するキャリアの厚さD2を薄く、
    且つ前記光ディスクカートリッジの横幅W1に対し前記
    コンパクトディスクを搭載するキャリアの横幅W2を大
    きい寸法関係とし、前記投入排出口の開口形状を前記寸
    法関係に適合した形状として前記光ディスクカートリッ
    ジ及び前記キャリアを前記投入排出口の所定の位置に挿
    入可能としたことを特徴とする光ディスク装置。
  7. 【請求項7】請求項4記載の光ディスク装置に於いて、
    前記投入排出口は、前記光ディスクカートリッジの厚さ
    D1で横幅W1のカートリッジ開口部と、前記キャリア
    の厚さD2で横幅W2のキャリア開口部とを横幅方向の
    中心位置を一致させて合成した段付き開口形状を有する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  8. 【請求項8】請求項6記載の光ディスク装置に於いて、
    前記投入排出口は、厚さ方向で1mm程度の段差をもつ
    段付き開口形状であることを特徴とする光ディスク装
    置。
  9. 【請求項9】請求項7記載の光ディスク装置に於いて、
    前記投入排出口は、前記光ディスクカートリッジの厚さ
    D1で前記キャリアの横幅W2の開口部に対するガイド
    部材の配置により、前記光ディスクカートリッジの厚さ
    D1で横幅W1のカートリッジ開口部と、前記キャリア
    の厚さD2で横幅W2のキャリア開口部とを横幅方向の
    中心位置を一致させて形成したことを特徴とする光ディ
    スク装置。
  10. 【請求項10】請求項3記載の光ディスク装置に於い
    て、前記光ディスクカートリッジは、ISO準拠の3.
    5インチの光磁気ディスクカートリッジであることを特
    徴とする光ディスク装置。
  11. 【請求項11】請求項3記載の光ディスク装置に於い
    て、前記コンパクトディスクは、120mmコンパクト
    ・ディスク・リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)
    又は120mmコンパクトディスク・ディジタル・オー
    ディオ(CD−DA)であることを特徴とする光ディス
    ク装置。
  12. 【請求項12】請求項3記載の光ディスク装置に於い
    て、前記コンパクトディスクは、80mmコンパクトデ
    ィスク・ディジタル・オーディオ(CD−DA)である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  13. 【請求項13】請求項3記載の光ディスク装置に於い
    て、前記コンパクトディスクは、ディジタル・バーサタ
    イル・ディスク(DVD)であることを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  14. 【請求項14】コントローラに接続され、且つ、光ディ
    スク媒体に格納された情報に対するアクセスを行う光デ
    ィスク装置に於いて、 カートリッジに収納された第1の光ディスク媒体及びキ
    ャリアに搭載された第2の光ディスク媒体を回転可能に
    支持するための支持手段と、 前記カートリッジ及び前記キャリアを、当該光ディスク
    装置にローディングするためのローディング手段と、 前記ローディングされた光ディスク媒体に格納された情
    報を光学的に読出して、電気的な信号に変換するための
    信号処理手段と、 前記支持手段の回転を制御するための回転制御手段と、 前記コントローラとの間のインタフェース制御を行うた
    めのインタフェース制御手段と、 を備えてなる光ディスク装置。
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