JPH09166715A - 薄膜光回路装置 - Google Patents

薄膜光回路装置

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JPH09166715A
JPH09166715A JP32929095A JP32929095A JPH09166715A JP H09166715 A JPH09166715 A JP H09166715A JP 32929095 A JP32929095 A JP 32929095A JP 32929095 A JP32929095 A JP 32929095A JP H09166715 A JPH09166715 A JP H09166715A
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JP
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waveguide
optical element
substrate
face
circuit device
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JP32929095A
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Tsugio Kumai
次男 熊井
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導波路と光素子とを光学的に結合させる新た
な構成の薄膜光回路装置を提供する。 【解決手段】 基板の一方の表面上に形成された導波路
であって、該導波路の一方の端面が、該導波路を伝搬し
て来た光を基板側へ反射するように斜めに形成されてい
る前記導波路と、前記基板の他方の表面側に取り付けら
れ、前記端面で光が反射することにより前記導波路と光
学的に結合する光素子とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路と光素子
とを光学的に接続した薄膜光回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光導波路と光素子を光学的に接続した薄
膜光回路装置の構成例が、エティンネ.E.L.フリー
ドリッヒ(Etienne E.L. Friedrich)らによってジャー
ナル・オブ・ライトウェーブ・テクノロジ第10巻3号
(JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL.10, NO.3 )
(1992年3月)の336〜339ページに開示され
ている。
【0003】この薄膜光回路においては、シリコン基板
の表面上に導波路を形成し、この導波路の一部を横切る
領域に凹部を形成し、凹部の側面に導波路の端面を露出
させる。この凹部内に光素子を配置し、導波路の露出し
た端面を介して導波路と光素子とを光学的に結合させ
る。
【0004】また、薄膜光回路の他の構成例が、山田ら
によってエレクトロニクス・レターズ第29巻5号(EL
ECTRONICS LETTERS, VOL.29, NO.5 )(1993年3月
4日)の444〜446ページに開示されている。
【0005】この薄膜光回路に使用されるシリコン基板
表面は、平坦なテラスが形成されたテラス領域とテラス
よりも低いグランド面が形成されたグランド領域を有す
る。グランド領域に、テラスとほぼ面一の表面を有する
下側クラッド層が形成され、その上に導波路が形成され
ている。テラス上に光素子を配置して導波路と光素子と
を光学的に結合させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】導波路と光素子とを光
学的に結合させる薄膜光回路の構成が種々提案されてい
るが、未だ実用化されていない。
【0007】本発明の目的は、導波路と光素子とを光学
的に結合させる新たな構成の薄膜光回路装置を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、基板の一方の表面上に形成された導波路であって、
該導波路の一方の端面が、該導波路を伝搬して来た光を
基板側へ反射するように斜めに形成されている前記導波
路と、前記基板の他方の表面側に取り付けられ、前記端
面で光が反射することにより前記導波路と光学的に結合
する光素子とを有する薄膜光回路装置が提供される。光
素子から放出された光が導波路の端面に照射され、端面
で反射して導波路内を伝搬する。
【0009】本発明の他の観点によると、前記基板が、
その前記他方の表面側に、前記他方の表面に対して垂直
な平面からなる第1の側面を含んで構成される凹部を有
し、さらに、前記基板の前記他方の表面上に密着する上
面を有する光素子固定部材であって、該上面上に、該上
面に対して垂直な平面からなり前記第1の側面上に密接
する第2の側面を含んで構成される凸状部を有し、該上
面側の面に前記光素子を固定する前記光素子固定部材を
有する薄膜光回路装置が提供される。
【0010】基板面に対して垂直な面同士を密接させる
ことにより、その面の法線方向の相対位置を固定するこ
とができる。
【0011】本発明の他の観点によると、前記基板が、
さらに、その前記他方の表面上に、前記他方の表面に対
して垂直であり、かつ前記第1の側面に対して平行では
ない第3の側面を含んで構成される他の凹部を有し、前
記光素子固定部材が、さらに、その前記上面上に、該上
面に対して垂直であり、かつ前記第3の側面に密接する
第4の側面を含んで構成される他の凸状部を有する薄膜
光回路装置が提供される。
【0012】相互に交わる2つの面同士を共に密接させ
ることにより、基板面内の相対位置を固定することがで
きる。
【0013】本発明の他の観点によると、前記基板が
{110}面の表出したシリコン基板であり、前記第1
の側面が〔112〕方向と平行な{111}面である薄
膜光回路装置が提供される。
【0014】〔112〕方向と平行な{111}面は、
{110}面と垂直に交わる。シリコン基板の結晶面同
士を密接させることにより、正確な位置決めが可能にな
る。本発明の他の観点によると、前記導波路の前記端面
が、前記光素子側に凹面を向けた曲面である薄膜光回路
装置が提供される。
【0015】光素子側に凹面を向けた曲面により反射さ
れた光は、導波路に向かって集束される。このため、光
素子から放出された光を効率的に導波路に導入すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1〜図4を参照して、本発明の
第1の実施例による薄膜光回路装置について説明する。
【0017】図1(A)に示すように、(110)面が
表出した厚さ約1mmのシリコン基板1の表面上に、下
側クラッド層2、コア3及び上側クラッド層4からなる
導波路層5を形成する。例えば、クラッド層2、4は、
SiO2 により形成され、コア3は、TiO2 がドープ
されたSiO2 により形成される。下側クラッド層2の
厚さは約15μm、コア3の厚さは約9μm、上側クラ
ッド層4の厚さは約20μmである。
【0018】シリコン基板1の導波路層5とは反対側の
面(以下、裏面と呼ぶ。)上に、原料ガスとしてN
3 、SiH4 及びN2 を用い、成長温度を800〜1
000℃とした化学気相成長(CVD)により、厚さ約
1μmのSiN膜6を形成する。SiN膜6の表面上に
電子ビーム蒸着等によりTi/Auの2層からなる導電
層を形成する。この導電層をパターニングして、図のほ
ぼ中央の非配線領域8から左右にそれぞれ延在する配線
7A及び7Bを形成する。SiN膜6及び配線7A、7
Bの表面を覆うように厚さ約5μmのSiO2 膜9をC
VDにより形成する。
【0019】図1(B)に示すように、SiN膜6及び
SiO2 膜9の非配線領域8内に、フォトリソグラフィ
技術を用いて四角形の開口を形成する。SiN膜6及び
SiO2 膜9のエッチングは、例えばエッチングガスと
してCF4 とO2 を用いたプラズマエッチングにより行
う。
【0020】図1(C)は、シリコン基板1の底面図を
示す。非配線領域8内に、500μm×600μm程度
の大きさの長方形の開口11が形成されている。図1
(C)の一点鎖線B1−B1における断面図が図1
(B)に相当する。開口11の短辺が〔1−12〕方向
と平行に、長辺が〔−111〕方向と平行に配置されて
いる。なお、結晶軸方向を表す数字に付された負の記号
は、ミラー指数の当該数字が負であることを表す。
【0021】図1(D)に示すように、SiO2 膜9を
エッチングマスクとし、異方性エッチング液を用いて開
口11からシリコン基板1をエッチングして、深さ約5
00〜600μm程度の凹部12を形成する。異方性エ
ッチング液としては、例えばKOH水溶液、またはエチ
レンジアミンとピロカテコールの水溶液等を使用する。
異方性エッチング液は、シリコンの{111}面をほと
んどエッチングしないため、凹部12の内面に{11
1}面が現れる。
【0022】図7は、(110)面のシリコン基板を異
方性エッチングしたときの凹部の形状を表す。シリコン
基板100の(110)面上にSiO2 膜101が形成
され、SiO2 膜101に長方形の開口102が設けら
れている。開口102の相互に平行な一組の辺は、〔1
−12〕方向と平行であり、他の辺は、〔−111〕方
向と平行である。
【0023】この開口102からシリコン基板100を
異方性エッチングすると、〔1−12〕方向と平行な辺
に対応する側面には、シリコン基板表面に対して垂直な
{111}面が現れる。〔−111〕方向と平行な辺に
対応する側面においては、サイドエッチングが進み、
〔−112〕方向と〔1−10〕方向に対してそれぞれ
平行な2つの{111}面が現れる。〔−112〕方向
と平行な{111}面はシリコン基板表面に対して垂直
であり、〔−110〕方向と平行な{111}面はシリ
コン基板表面に対して斜めになる。
【0024】図1(D)に戻って、凹部12の側面のう
ち〔1−12〕方向と平行な辺に対応する側面は、図7
で説明したようにシリコン基板表面に対して垂直にな
る。凹部12を形成した後、上側クラッド層4の表面を
レジスト層で覆い、バッファード弗酸(NH4 F:HF
=10:1)を用いて裏面のSiO2 膜9を除去する。
その後、表面のレジスト膜を除去する。
【0025】図2(A)に示すように、導波路層5に、
シリコン基板表面に対して斜めの側面を有する凹部20
を形成する。まず、上側クラッド層4の表面上にレジス
ト層21を塗布し、裏面に形成されている凹部12に対
応する領域に〔1−12〕方向と平行な直線状の開口2
2を形成する。バッファード弗酸を用いた等方性のウェ
ットエッチングにより、開口22を通して導波路層5を
エッチングし、凹部20を形成する。導波路層5のエッ
チング時裏面はレジスト、ワックス等で覆っておく。
【0026】導波路層5のエッチング時にサイドエッチ
ングも進むため、凹部22の側面は斜面になる。なお、
バッファード弗酸を用いたウェットエッチングの代わり
に、CF4 ガス等を用いたドライエッチング等を用いて
もよい。
【0027】図2(B)に示すように、レジスト層21
を除去し、凹部20の内面を含む導波路層5の表面上に
アルミニウム等の金属膜を蒸着し、パターニングして凹
部20の内面及びその近傍に金属パターン23を形成す
る。
【0028】次に、図3を参照して、光素子固定部材の
作製方法を説明する。図3(A)に示すように、(11
0)面の表出したシリコン基板30の表面上に相互に平
行な2つの{111}面を一組の側面とし、高さ200
〜500μm程度の凸状部31を形成する。まず、シリ
コン基板30の表面上にSiO2 膜を形成し、このSi
2 膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニング
して〔1−12〕方向と平行な辺を有する長方形のパタ
ーンを残す。このSiO2 パターンをエッチングマスク
とし、異方性エッチング液を用いてシリコン基板をエッ
チングする。
【0029】図7で説明したように、〔1−12〕方向
と平行な辺に対応する側面には、シリコン基板30の表
面に対して垂直な{111}面が現れる。他の一組の辺
に対応する側面においてはサイドエッチングが進み、側
面に複数の{111}面が現れる。エッチング後、凸状
部31の一組の平行な側面間の距離が約300μm、そ
れに直交する方向の側面間の最大距離が300μm以下
になるようにSiO2パターンを形成しておく。
【0030】異方性エッチング時のマスクとして使用し
たSiO2 パターンを除去し、シリコン基板30の表面
全面に熱酸化により厚さ約1μmのSiO2 膜32を形
成する。SiO2 膜32の表面上にTi/Pt/AuS
nの多層膜からなる導電層33を蒸着する。
【0031】図3(B)に示すように、凸状部31の近
傍に、ダイシングソーを使用して〔1−12〕方向と平
行な深さ約10μmの溝35を形成する。溝35によっ
て、導電層33が凸状部31を有する表面領域を覆う導
電層33Bと、溝35に関して凸状部31と反対側の表
面領域を覆う導電層33Aとに分離される。
【0032】レーザダイオード40を、凸状部31の溝
35側の側面に、レーザダイオード40の活性層に近い
方の電極が導電層33Bに接続される向きに熱ボンディ
ングする。凸状部31の高さ方向に関しては、例えばレ
ーザダイオード40の端部を凸状部31の上面または底
面に合わせることにより、位置決めする。紙面に対して
垂直な方向に関しては、例えばシリコン基板30の上面
に予め直線状パターンを形成しておき、このパターンと
レーザダイオード40の端部を合わせることにより位置
決めする。レーザダイオード40の他方の電極は、リー
ド線41により導電層33Aに接続する。
【0033】図4に示すように、凸状部31を凹部12
内に挿入し、凸状部31のレーザダイオード40が取り
付けられている側面と反対側の側面を凹部12の一方の
側面に密着させる。この状態で導電層33Aを配線7A
に、導電層33Bを配線7Bに熱ボンディングする。
【0034】このとき、レーザダイオード40から図の
上方に放出されたレーザ光が凹部20の斜めの側面によ
り画定されたコア3の端面に照射されるように、予め凹
部12と20の相対位置、凸状部31の大きさを設定し
ておく。このように、各部の相対位置と大きさを設定し
ておくことにより、コア3の端面と光素子40との図の
横方向の位置決めを容易に行うことができる。
【0035】また、紙面に対して垂直な方向に関して
は、例えばSiN膜6の表面上とSiO2 膜32の表面
上にアライメントマークを設けて位置決めを行う。レー
ザダイオード40から放射されたレーザ光は、コア3の
端面で反射し、コア3の中を図の左方へ向かって伝搬す
る。このようにして、薄膜導波路とレーザダイオードと
を光学的に結合させることができる。光素子固定部材
は、ヒートシンクの役割を果たす。
【0036】図4では、エッジ放射型のレーザダイオー
ドを用いた場合を説明したが、面発光型の発光ダイオー
ドを用いてもよい。この場合には、発光ダイオードを凸
状部31の上面に固着する。
【0037】次に、図5、図6を参照して、第2の実施
例について説明する。まず、第1の実施例の図1(A)
と同様の基板を作製する。図5(A)に示すように、基
板の裏面に形成されたSiN膜6及びSiO2 膜9(図
1(A))に開口11、45及び47を形成する。開口
11は、図1(C)に示す開口11と同様の形状及び配
置である。開口45は、開口11の図の右方に配置さ
れ、一組の辺が〔1−12〕方向と平行な長方形状を有
する。開口47は、開口11の図の下方に配置され、一
組の辺が〔−112〕方向と平行な長方形状を有する。
【0038】開口11の右方に開口45が配置されてい
るため、配線7Bが開口45の手前で図の上方に折れ曲
がった形状とされている。なお、図5(A)では、開口
45と47を、それぞれ開口11の図の右方と下方に配
置した場合を説明したが、必ずしも右方と下方に配置す
る必要はなく、開口11のその他の近傍領域に配置して
もよい。
【0039】次に、第1の実施例の図1(D)と同様
に、開口11、45及び47を通してシリコン基板を異
方性エッチングし、凹部12、46及び48を形成す
る。各開口11、45及び47の〔1−12〕及び〔−
112〕方向と平行な辺に対応する側面には、シリコン
基板表面に対して垂直な{111}面が現れる。その他
の辺に対応する側面においてはサイドエッチングが進
み、図の破線で示すような{111}面が現れる。
【0040】次に、第1の実施例の図2(A)、(B)
と同様に、導波路層5に凹部20を形成し、その上に金
属パターン23を形成する。図5(B)は、第1の実施
例の図3(A)に対応する光素子固定部材の平面図を示
す。光素子固定部材の表面上に、導波路層側基板の凹部
12、46及び48に対応して、それぞれ凸状部31、
49及び51が形成されている。
【0041】凸状部31、49及び51は、それぞれS
iO2 からなるエッチングマスク36、50及び52を
用いた異方性エッチングにより形成される。エッチング
マスク36及び50は、一組の辺が〔1−12〕方向と
平行な長方形状であり、エッチングマスク52は、一組
の辺が〔−112〕方向と平行な長方形状である。
【0042】凸状部31及び49は、共に、〔1−1
2〕方向と平行な{111}面で構成される一組の側面
を有し、凸状部51は、〔−112〕方向と平行な{1
11}面で構成される一組の側面を有する。これらの側
面に隣接する側面においてはサイドエッチングが進み、
複数の{111}面が現れる。
【0043】次に、第1の実施例の図3(A)及び
(B)と同様の方法で、シリコン基板30の表面上にS
iO2 膜32、金属膜33を堆積し、溝35を形成し、
光素子40を固着する。凸状部49及び51をそれぞれ
凹部46及び48内に挿入し、配線7Aと導電層33
A、配線7Bと導電層33Bとを熱ボンディングする。
このとき、凸状部31が凹部12内に挿入される。
【0044】図5(C)は、図5(A)の一点鎖線A5
−A5、図5(B)の一点鎖線B5−B5に対応する断
面図を示す。凹部46の内面と凸状部49の側面とが密
接しているため、コア3の端面と光素子40との図の横
方向の相対位置が固定される。また、図5(C)には現
れないが、図5(A)の凹部48の内面と図5(B)の
凸状部51の側面とが密接する。このように、相互に交
わる2組の面を密接させることにより、基板面内の相対
位置を固定することができる。
【0045】なお、図5(C)では、凸状部49の相互
に平行な一組の側面が、共に、凹部46の内面に密接す
る場合を示したが、凹部46の幅を広くして一方の側面
のみが密接するようにしてもよい。
【0046】上記第1及び第2の実施例では、導波路の
端面を等方性エッチング時のサイドエッチングを利用し
て斜めに形成する場合を説明したが、レーザダイオード
から放出されたレーザ光をより効率的に導波路内に導入
するためには、端面形状を放物面状の曲面にすることが
好ましい。
【0047】次に、図6を参照して、曲面状の端面を有
する導波路層の形成方法を説明する。図6(A)に示す
ように、シリコン基板1の表面上に、下側クラッド層
2、コア3及び上側クラッド層4を積層する。上側クラ
ッド層4の表面上にポジレジスト(例えば、ヘキスト社
製AZ−4620)を塗布し、露光、現像処理を行っ
て、例えば幅30μm、長さ数mmのレジストパターン
を残す。このレジストパターンを200℃でベーキング
すると、レジストパターンが融け、表面張力により円筒
状表面を有するレジストパターン60が形成される。レ
ジストパターン60の高さが導波路層5の厚さとほぼ等
しくなるように、ベーキング前のレジストパターンの厚
さ及び幅を選択しておく。
【0048】次に、シリコン基板表面上に、ネガレジス
トとポジレジストの多層膜61を、レジストパターン6
0の高さと同程度の厚さになるように塗布する。ネガレ
ジストとポジレジストとの多層膜を用いるのは、一方の
レジスト層のみでは所望の厚さの膜を形成することが困
難だからである。露光、現像処理を行って、レジストパ
ターン60の頂上に関して一方の側の表面及びその近傍
の上側クラッド層4の表面を露出させる。レジストパタ
ーンの曲率及びエッチング速度とSiO2 膜のエッチン
グ速度の関係から導波路のエッチング端面が目的の球状
になる条件で、レジストパターン60、レジストの多層
膜61及び導波路層5をエッチングする。例えば、入射
角を70°、加速電圧を500VとしたArイオンビー
ムにより、エッチングする。シリコン基板1の表面が露
出した時点でエッチングを停止する。
【0049】図6(B)は、エッチング後の導波路層5
の断面図を示す。レジストパターン60、61が形成さ
れていなかった領域に凹部62が形成される。レジスト
パターンとSiO2 膜とのエッチング速度がほぼ等しい
場合、凹部62の内面がレジストパターンの表面とほぼ
同形状になる。このようにして、導波路層5の端面63
を、目的の形状とすることができる。
【0050】図6(C)に示すように、第1の実施例の
図2(B)と同様に凹部62の内面に金属パターン23
を形成する。図6では、導波路層5の端面を円筒状にす
る場合を説明したが、図6(A)のレジストパターン6
0のベーキング前の平面形状を円形もしくは正方形とす
ることにより、球面状の端面を形成することも可能であ
る。また、楕円球面としてもよい。
【0051】導波路層5の端面を円筒状もしくは球面状
等の曲面とすることにより、光素子からの放射光を効率
的にコア3内に導入することが可能になる。上記実施例
では、導波路側の基板と光素子固定部材との相対位置を
固定するための凹部と凸状部とを、異方性エッチング液
を用いたシリコンのエッチングにより形成する場合を説
明したが、HBrやCCl4 を用いたプラズマエッチン
グ、またはYAGレーザ等を用いたレーザ加工により形
成してもよい。
【0052】また、上記実施例では、光素子から放出さ
れた光を導波路に導く場合を説明したが、その逆の構成
としてもよい。例えば、光素子として光センサを用いた
場合には、導波路を伝搬してきた光をその端面で反射し
て、光センサに導くことができる。
【0053】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板の裏面側に取り付けた光素子と、基板の表面側に形
成された薄膜導波路とを、簡易な方法で光学的に結合さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による薄膜光回路装置の
製造方法を説明するための薄膜光回路基板の断面図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施例による薄膜光回路装置の
製造方法を説明するための薄膜光回路基板の断面図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施例による薄膜光回路装置の
製造方法を説明するための光素子固定部材の断面図であ
る。
【図4】本発明の第1の実施例による薄膜光回路装置の
断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例による薄膜光回路装置の
薄膜光回路基板の底面図、光素子固定部材の平面図、及
び薄膜光回路装置の断面図である。
【図6】円筒状の端面を有する薄膜導波路の作製方法を
説明するための、導波路層の断面図である。
【図7】シリコン基板を異方性エッチングしたときの凹
部の形状を示す一部断面斜視図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 下側クラッド層 3 コア 4 上側クラッド層 5 導波路層 6 SiN膜 7A、7B 配線 8 非配線領域 9 SiO2 膜 11、45、47 開口 12、20 凹部 21、61 レジスト層 22 凹部 23 金属パターン 30 シリコン基板 31、49、51 凸状部 32 SiO2 膜 33 導電層 35 溝 36、50、52 異方性エッチングマスク 40 光素子 41 リード線 46、48、62 凹部 60 レジストパターン 63 曲面状端面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一方の表面上に形成された導波路
    であって、該導波路の一方の端面が、該導波路を伝搬し
    て来た光を基板側へ反射するように斜めに形成されてい
    る前記導波路と、 前記基板の他方の表面側に取り付けられ、前記端面で光
    が反射することにより前記導波路と光学的に結合する光
    素子とを有する薄膜光回路装置。
  2. 【請求項2】 前記基板が、その前記他方の表面側に、
    前記他方の表面に対して垂直な平面からなる第1の側面
    を含んで構成される凹部を有し、 さらに、前記基板の前記他方の表面上に密着する上面及
    び該上面上に形成された凸状部を有する光素子固定部材
    であって、該凸状部が、該上面に対して垂直な平面から
    なり前記第1の側面上に密接する第2の側面を含み、該
    上面もしくは該凸状部の表面上に前記光素子を固定する
    前記光素子固定部材を有する請求項1に記載の薄膜光回
    路装置。
  3. 【請求項3】 前記基板が、さらに、その前記他方の表
    面上に、前記他方の表面に対して垂直であり、かつ前記
    第1の側面に対して平行ではない第3の側面を含んで構
    成される他の凹部を有し、 前記光素子固定部材が、さらに、その前記上面上に、該
    上面に対して垂直であり、かつ前記第3の側面に密接す
    る第4の側面を含んで構成される他の凸状部を有する請
    求項2に記載の薄膜光回路装置。
  4. 【請求項4】 前記基板が{110}面の表出したシリ
    コン基板であり、前記第1の側面が〔112〕方向と平
    行な{111}面である請求項1または2に記載の薄膜
    光回路装置。
  5. 【請求項5】 前記導波路の前記端面が、前記光素子側
    に凹面を向けた曲面である請求項1〜4のいずれかに記
    載の薄膜光回路装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006284781A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 回路基板
JP2015106142A (ja) * 2013-12-03 2015-06-08 住友ベークライト株式会社 光導波路、光電気混載基板および電子機器

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