JPH09163963A - 軟カプセルの製造法及びカプセル食材の製造法 - Google Patents

軟カプセルの製造法及びカプセル食材の製造法

Info

Publication number
JPH09163963A
JPH09163963A JP7330215A JP33021595A JPH09163963A JP H09163963 A JPH09163963 A JP H09163963A JP 7330215 A JP7330215 A JP 7330215A JP 33021595 A JP33021595 A JP 33021595A JP H09163963 A JPH09163963 A JP H09163963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capsule
emulsifier
producing
hlb
soft capsule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7330215A
Other languages
English (en)
Inventor
Kesatoshi Suzuki
今朝利 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP7330215A priority Critical patent/JPH09163963A/ja
Publication of JPH09163963A publication Critical patent/JPH09163963A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Dairy Products (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)
  • Tea And Coffee (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温保存安定性と熱水溶解性に優れた軟カプ
セルを製造する方法を提供する。 【解決手段】 W/O型もしくはO/W/O型乳化物を
充填剤とし、カプセル基剤を用いた軟カプセルの製法に
おいて、HLBが5以下の乳化剤を用いてカプセル化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分を多量に含有
する軟カプセルの製造法および各種カプセル食材となる
軟カプセルの製造法に関し、詳しくは高温保存安定性と
熱水溶解性に優れた軟カプセルの製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
食品等に使用されているカプセルの種類としては用途に
応じて2つの形態、所謂、硬質カプセルと軟質カプセル
がある。この内軟質カプセルは一般にゼラチン等の水溶
性被膜物質をグリセリン等で可塑化して形成したカプセ
ルシートにより疎水性の物質を被覆成形して製造してい
る。カプセル基剤は、元来水溶液性であるために充填剤
が水性溶液あるいは外相が水である乳化物形態である場
合は、軟カプセルを形成することは困難であった。そこ
で、従来水性成分を油中水型のエマルションにしてゼラ
チン被膜と水性カプセル充填剤が直接接触しない方法で
軟カプセル化を行っている。しかしながら、従来法によ
り得られたW/O型乳化物は、水相含有量が35%以下と
低いことに加え、30〜50℃の保存温度における被膜剤の
安定性が悪く、変形及びカプセルの収縮等の現象が起
き、また、被膜剤の厚みを厚くすることにより、温水等
への溶解性が著しく悪い等の問題点がある。又、従来法
により得られるカプセルは、カプセル強度が弱いため、
2mm以下の小型カプセルや、より小さいマイクロカプセ
ルしか安定生産できないのが現状であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記現状に
鑑み、カプセル充填剤として、水相含有量が高くても、
高温保存安定性に優れ、かつ、熱水等で乳化物が速やか
にブレイクして内容物が溶出する軟カプセルを製造すべ
く鋭意研究した結果、水分及びO/W比が最外相の油脂
に対して35〜95重量%の範囲においてHLBが5以下の
乳化剤、特に特定のポリグリセリン脂肪酸エステル(グ
リセリン単位が1〜15のポリグリセリンとポリヒドロキ
シカルボン酸からなるエステル)を使用することによ
り、上記の課題が解決できるとの知見に至った。本発明
はかかる知見に基づき完成されたものである。また、も
う一つの本発明は、W/O型もしくはO/W/O型乳化
物を充填剤とし、カプセル基剤を用いた軟カプセルの製
法において、(この場合には一般的に、最外相油脂部に
対して5〜95重量%の内相部を有する範囲)HLBが5
以下の乳化剤を用いてカプセル化することを特徴とする
軟マクロカプセルの製造法にもある。本発明によれば、
従来のカプセル化技術に比べ、粒径の大きなマクロカプ
セル(球状の場合、直径20mm以上も可能)を提供するこ
とができ、従来なかったカプセルバター、カプセルマー
ガリン、カプセルホワイトナー等のカプセル食材の提供
が可能である。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。軟カプセル充填剤に使用する水性成分としては、生
クリーム・合成クリーム・バター・マーガリン・コーヒ
ーエキス等の濃縮物・果汁の濃縮物・水溶液性ビタミン
・アミノ酸またはビーフエキス・ポークエキス・魚介エ
キス等の動物質エキス・野菜エキス・キノコエキス等の
植物質エキス更に味噌醤油或いはスープの素等の調味料
等が挙げられるが、水性のものであれば特に種類を問わ
ず使用できる。また、これらの中から1種類又は2種類
以上を組み合わせて使用しても何ら問題はない。最外相
の油脂としては、大豆油・菜種油・コーン油・サフラワ
ー油・紅花油・ゴマ油・綿実油・ヤシ油・パーム油等の
植物油脂・牛脂・ラード・魚油等の動物油脂それらの液
体油及び水素添加した硬化油等であればよい。
【0005】乳化剤としては、HLBを5以下に調整し
てあるものを使用すればよい。具体的には蔗糖脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸
エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルの中か
ら使用できるが、中でも含水が10重量%未満であれば何
れも安定的に使用できる。とりわけ、乳化剤の中で特に
ポリグリセリン脂肪酸エステルを必須とするのが好まし
く、特にグリセリン単位が1〜15のポリグリセリンとポ
リヒドロキシカルボン酸からなるエステルを使用するこ
とにより、水分及びO/W比が最外相の油脂に対して35
重量%以上の範囲におけるカプセル充填剤を使用して
も、あるいはマクロカプセルにした場合でも、高温保存
安定性に優れ、且つ、熱水等で乳化物が速やかにブレー
クして内容物が溶出する軟カプセルの製造が可能にな
る。乳化剤の添加量としては油脂に対して0.01〜10重量
%の範囲であり、添加量が10重量%以上では風味の点で
問題が生じる場合があり、0.01重量%以下ではW/O型
の乳化が不安定になる場合がある。中でも、好ましくは
0.03〜3重量%の範囲がよい。
【0006】カプセル充填剤は、上記水性成分と油性成
分をW/O型の乳化物にして調製する。乳化方法は常法
に従えば問題はないが、好ましくはホモミキサー・ホモ
ゲナイザー等の乳化機を使用して乳化粒子径が2μ以下
に調製することにより、保存安定性・熱水溶解性の両性
能が向上する。
【0007】本発明における軟カプセルの内容物重量は
特に限定されない。本発明によれば、球状で例えると、
マイクロカプセル型のものからピンポン球状のものまで
製造可能であり、本発明の実用面から考えると、一般的
に5〜25gであり、マクロカプセルとして用いる場合に
は20g以上でも可能である。
【0008】軟カプセル基剤としては、ゼラチンにグリ
セリン・D−ソルビット等の可塑剤を混合したものを用
いるが、使用するゼラチンのゼリー強度や可塑剤の種類
・配合比等は目的とするカプセルの大きさ形状・強度に
応じて被膜の厚さ等を調整し、カプセルの硬さ・溶解性
等を考慮して設計すればよい。具体例としては、ゼラチ
ン(ゼリー強度 150〜270 ブルーム)に対して20〜100
%のグリセリン等の可塑剤を添加し、70〜80℃に加熱溶
解混合したものをカプセル被膜にすればよい。
【0009】カプセルの形成は常法に従って行えばよ
く、使用する製造装置等に応じ最適条件を設定すればよ
い。具体的には、ロータリー式ソフトカプセル成形機
((株)三協社製)を用いる場合、図1に示したよう
に、回転する1組のダイロール(D)の間に、2枚のゼ
ラチンシート(G)を送り込ませて、ロールの成形突起
により下端を圧着し、上部が開いたゼラチン球に原液を
ポンプユニット(P)から充填する。圧着はゼラチン自
体の粘性によるが、接着に最適な温度はセグメント
(S)からゼラチンシートに与えられる。カプセルが形
成された後、空気乾燥により被膜水分を20%以下、好ま
しくは10%以下まで乾燥する。カプセルの形状は、球型
・卵型・円柱型はもとより動物・乗り物・果物等をモチ
ーフにしたデザイン性のある所望の形状を選択すればよ
い。
【0010】本発明方法で得られた軟カプセルは高温保
存性、熱水溶解性に優れ、速やかにブレークしてエキス
が溶出する。用途としては食品・医薬等において広範囲
に使用できる。例えばインスタントラーメンにカプセル
化したバターやマーガリンを使用することにより、カプ
セル被膜が通気性が少ないため、常温においても酸化安
定性に優れ、風味の劣化も少ないバターラーメンが可能
になる。又、調理用としても冷蔵庫にストックしている
硬いバターやマーガリンを使用するよりも、カプセル化
されたバターやマーガリンを使用することにより、手軽
にトースト等にも塗りやすく、料理の時にも鍋に放り込
むだけで、便利である。更に凍結濃縮したコーヒーやコ
ーヒーホワイトナーを充填剤として使用すれば温水を注
ぐだけでかき混ぜる必要もなく美味しいコーヒーが飲
め、又、容器のゴミもでない利点がある。このように本
発明のカプセル食材は、各種用途として広範囲に使用で
きる。尚、本発明で言うバターとは、一般に水(約17重
量%)、油(約79重量%)、乳蛋白(約3重量%)、乳
化剤(約1重量%)からなるもの、マーガリンとは、一
般に水(約16重量%)、油(約83重量%)、乳化剤(約
1重量%)からなるもの、濃縮コーヒーホワイトナーと
は、一般に水(約22重量%)、油(約67重量%)、乳蛋
白(約10重量%)、乳化剤(約1重量%)からなるもの
を指すが、各成分の種類および組成比率はこれに制限さ
れることはない。
【0011】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらの実施例により制限されない。実施例中の部
は重量部を意味する。 実施例1 充填剤として合成クリーム(水分量65%)を使用した。
テトラ縮合リシノレイン酸エステルをポリグリセリン脂
肪酸エステル成分(PGE)とする。 実施例2 充填剤としてバター(水分量17%)を使用した。 実施例3 充填剤として凍結濃縮コーヒー(水分量94%)を使用し
た。 乳化条件としては、ホモミキサー(5000rpm)・乳化時間
5分・乳化温度45℃で実施した。上記配合から成るW/
O型乳化物をゼラチン及びグリセリンから成るゼラチン
膜により、図1に示すロータリー式ソフトカプセル成形
機((株)三協製)を使用して25mmφ(全重量11.7g・
内容量11.0g・被膜厚0.8mm )の卵型、楕円柱状あるい
は球型のカプセルに成形し、20℃乾燥空気で被膜水分を
9%まで乾燥しカプセルを調製した。得られたカプセル
について以下の方法で保存試験を実施した。その結果を
表1に示した。 〔保存安定性試験〕各サンプルを30℃・35℃・40℃に保
存しカプセルの変形・ブレイク状態により保存安定性を
測定した。
【0012】
【表1】
【0013】* 保存状態は、ガラス瓶にカプセルを10個
入れ密封状態で実施した。カプセルの変形・収縮・ブレ
イク等が起きなく安定なものを○、やや不安定なものを
△、不安定なものを×とした。本発明のサンプルは、保
存安定性及び溶解速度において充分満足できる品質を有
するものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の軟カプセルの製造工程の一例を示す
模式図である。
【符号の説明】
D ダイロール G ゼラチンシート P ポンプユニット S セグメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/035 A23L 1/035 1/19 1/19 B01J 13/00 B01J 13/00 A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 W/O型もしくはO/W/O型乳化物を
    充填剤とし、カプセル基剤を用いた軟カプセルの製法に
    おいて、最外相油脂部に対して35〜95重量%の内相部を
    有する範囲においてHLBが5以下の乳化剤を用いてカ
    プセル化することを特徴とする軟カプセルの製造法。
  2. 【請求項2】 HLB5以下の乳化剤がポリグリセリン
    脂肪酸エステルを必須成分とするものである請求項1記
    載の軟カプセルの製造法。
  3. 【請求項3】 ポリグリセリン脂肪酸エステルがグリセ
    リン単位が1〜15のポリグリセリンと炭素数が10〜24の
    飽和又は不飽和酸からなるエステルである請求項2記載
    の軟カプセルの製造法。
  4. 【請求項4】 ポリグリセリン脂肪酸エステルがグリセ
    リン単位が1〜15のポリグリセリンとポリヒドロキシカ
    ルボン酸からなるエステルである請求項2記載の軟カプ
    セルの製造法。
  5. 【請求項5】 バターを充填物とし、カプセル基材を用
    いて軟カプセルの製造するに際し、HLBが5以下の乳
    化剤を用いてカプセル化することを特徴とするカプセル
    バターの製造法。
  6. 【請求項6】 HLB5以下の乳化剤がポリグリセリン
    脂肪酸エステルを必須成分とするものである請求項5記
    載のカプセルバターの製造法。
  7. 【請求項7】 マーガリンを充填物とし、カプセル基材
    を用いて軟カプセルの製造するに際し、HLBが5以下
    の乳化剤を用いてカプセル化することを特徴とするカプ
    セルマーガリンの製造法。
  8. 【請求項8】 HLB5以下の乳化剤がポリグリセリン
    脂肪酸エステルを必須成分とするものである請求項7記
    載のカプセルマーガリンの製造法。
  9. 【請求項9】 ホワイトナーを充填物とし、カプセル基
    材を用いて軟カプセルの製造するに際し、HLBが5以
    下の乳化剤を用いてカプセル化することを特徴とするカ
    プセルホワイトナーの製造法。
  10. 【請求項10】 HLB5以下の乳化剤がポリグリセリ
    ン脂肪酸エステルを必須成分とするものである請求項9
    記載のカプセルホワイトナーの製造法。
JP7330215A 1995-12-19 1995-12-19 軟カプセルの製造法及びカプセル食材の製造法 Pending JPH09163963A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7330215A JPH09163963A (ja) 1995-12-19 1995-12-19 軟カプセルの製造法及びカプセル食材の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7330215A JPH09163963A (ja) 1995-12-19 1995-12-19 軟カプセルの製造法及びカプセル食材の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09163963A true JPH09163963A (ja) 1997-06-24

Family

ID=18230141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7330215A Pending JPH09163963A (ja) 1995-12-19 1995-12-19 軟カプセルの製造法及びカプセル食材の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09163963A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6391288B1 (en) 1999-07-27 2002-05-21 Shiseido Co., Ltd. Microcapsule and method of making the same
CN100456944C (zh) * 2001-03-27 2009-02-04 明治制果株式会社 膨化小食品的制造方法及其制造装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6391288B1 (en) 1999-07-27 2002-05-21 Shiseido Co., Ltd. Microcapsule and method of making the same
CN100456944C (zh) * 2001-03-27 2009-02-04 明治制果株式会社 膨化小食品的制造方法及其制造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5064669A (en) Method of making controlled release flavors
AU756989B2 (en) Water and oil containing emulsion
JP2011254834A (ja) デリバリーデバイスを有する食料品およびその調製方法
NO317592B1 (no) Fremgangsmate for fremstilling av en spiselig blanding
EP0045504B1 (en) Frying oil composition and process of production
JPH0424979B2 (ja)
FI69952C (fi) Foerfarande foer framstaellning av en naeringsprodukt med laogfetthalt i form av ett bredbart paolaegg
JPH0349649A (ja) 粉末調味油
JPH09163963A (ja) 軟カプセルの製造法及びカプセル食材の製造法
JPH07313055A (ja) Dha含有多相エマルジョン型油脂組成物
JPH05989B2 (ja)
JPH1072A (ja) 卵白組成物
JPH07101881A (ja) 水溶性ヘミセルロースを含有する製剤
Chen et al. Nutritional and functional properties of fat mimetics
JPS6115733A (ja) マイクロカプセルの製造方法
JPH0474991B2 (ja)
US2609300A (en) Stabilized emulsions and process of producing the same
JP4156234B2 (ja) 軟カプセル
JP2022537616A (ja) フレーバー付与した食品
JPS6091939A (ja) 調理用油脂製品の製造法
JPS6049097A (ja) 粉末油脂
JP2005261233A (ja) 複合エマルション型酸性水中油型乳化食品
JP3595730B2 (ja) スープ素材
JPS58126751A (ja) フレ−バラントカプセルの製造法
JPS63186653A (ja) 容器詰め流動食