JPH09162728A - 位相比較器 - Google Patents

位相比較器

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JPH09162728A
JPH09162728A JP8260815A JP26081596A JPH09162728A JP H09162728 A JPH09162728 A JP H09162728A JP 8260815 A JP8260815 A JP 8260815A JP 26081596 A JP26081596 A JP 26081596A JP H09162728 A JPH09162728 A JP H09162728A
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Masaya Sumida
昌哉 炭田
Hiroaki Yamamoto
裕明 山本
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相差の不感帯が小さく入出力特性が優れて
おり且つ低い電源電圧で安定動作可能な位相比較器を提
供する。 【解決手段】 基準クロック信号Fp 及び参照クロック
信号Fr の位相差を比較して、第1の位相差検出信号P
u 及び第2の位相差検出信号Pd を出力する。リセット
回路11を2入力NOR回路11a及び3入力NAND
回路11bによって構成することにより、リセット回路
11の遅延時間を適正化して位相比較器の入出力特性を
向上させることができる。しかも、位相比較器全体を3
入力以下の論理回路によって構成することができるの
で、従来よりも低い電源電圧で安定動作可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
内蔵されるPLL回路等に用いられる位相比較器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路において、一つの半導体
基板上にフェーズ・ロック・ループ回路(以下PLL回
路と称する)を組み込むことにより、半導体集積回路の
内部と外部とのクロックスキューの低減及び各回路に供
給するクロックの逓倍化を実現している。
【0003】図7はPLL回路内蔵の半導体集積回路の
構成例を示すブロック図である。図7において、50は
PLL回路であり、位相比較器51、ループフィルタ5
2、電圧制御発振器53、及びプログラマブル分周器5
4により構成されている。60はクロックバッファであ
り、電圧制御発振器53から出力されるクロック信号を
半導体集積回路内の機能ブロックA61及び機能ブロッ
クB62に伝達する。機能ブロックA61に伝達された
クロック信号はプログラマブル分周器54にフィードバ
ックされ、プログラマブル分周器54は位相比較対象の
参照クロック信号Fr を位相比較器51に入力する。ま
た、外部の水晶発振器が発生した方形波を分周器で分周
することにより作られた基準クロック信号Fp も、位相
比較器51に入力される。
【0004】図7に示すPLL回路内蔵の半導体集積回
路の動作について説明する。位相比較器51に入力され
る基準クロック信号Fp の周波数をf1 とし、機能ブロ
ックA61からプログラマブル分周器54にフィードバ
ックされるクロック信号の周波数をf2 とする。電圧制
御発振器53は、基準クロック信号Fp のN倍(Nは任
意の自然数)の周波数をもつクロック信号を出力する。
すなわち、電圧制御発振器53からクロックバッファ6
0に出力されるクロック信号の周波数はf1 ×Nとな
る。プログラマブル分周器54は、機能ブロックA61
から出力されるクロック信号の周波数f2 を1/Nに分
周し、参照クロック信号Fr として位相比較器51に出
力する。
【0005】基準クロック信号Fp (周波数f1 )と参
照クロック信号Fr (周波数f2 /N)とに位相差のな
い場合は、電圧制御発振器53はそのままの周波数(f
1 ×N)で発振を続ける。基準クロック信号Fp と参照
クロック信号Fr との位相が異なる場合は、位相比較器
51は2つの信号の位相差に応じた差信号電圧を出力す
る。この差信号電圧はループフィルタ52により高周波
成分が取り除かれた後電圧制御発振器53に入力され、
電圧制御発振器53の発振周波数を制御する。PLL回
路50が正常に動作している限り、電圧制御発振器53
から出力されるクロック信号の周波数はf1 ×Nで一定
に保たれる。これをPLL回路がロックした状態とい
う。
【0006】電圧制御発振器53から出力されるクロッ
ク信号はクロックバッファ60を介して各機能ブロック
に伝達される。すなわち、半導体集積回路は外部から供
給される基準クロック信号Fp のN倍の周波数を持つク
ロック信号によって動作することになる。また、外部か
ら入力される基準クロック信号Fp の遅延時間と参照ク
ロック信号Fr が位相比較器51に入力されるまでの遅
延時間とを等しくすることにより、クロックスキューの
低減が実現される。
【0007】従来の位相比較器は、入力される2つのパ
ルス信号の位相差を進み遅れ別に検出するディジタル位
相比較器とディジタル位相比較器の検出結果を基に出力
電圧を変化させるチャージポンプ回路とによって構成す
ることができる(例えば、平成6年7月10日総合電子
出版社発行の「PLL応用回路」第136〜139頁参
照)。
【0008】図8は従来の位相比較器の構成を示す回路
図である。図8において、30はディジタル位相比較
器、40はチャージポンプ回路である。
【0009】ディジタル位相比較器30は、リセット回
路31、第1のフリップ・フロップ32、第2のフリッ
プ・フロップ33、第1の3入力NAND回路34、第
2の3入力NAND回路35、第1のインバータ36、
第1のNAND回路37、第2のインバータ38、及び
第2のNAND回路39により構成される。
【0010】基準クロック信号Fp は第1のインバータ
36を介して第1のNAND回路37に入力される一
方、参照クロック信号Fr は第2のインバータ38を介
して第2のNAND回路39に入力される。第1のNA
ND回路37の出力信号は第1のフリップ・フロップ3
2及び第1の3入力NAND回路34に入力され、第2
のNAND回路39の出力信号は第2のフリップ・フロ
ップ33及び第2の3入力NAND回路35に入力され
る。第1のフリップ・フロップ32の出力信号は第1の
3入力NAND回路34に入力され、第2のフリップ・
フロップ33の出力信号は第2の3入力NAND回路3
5に入力される。
【0011】リセット回路31は、第1のフリップ・フ
ロップ32及び第2のフリップ・フロップ33の出力信
号と第1のNAND回路37及び第2のNAND回路3
9の出力信号とを入力とする4入力NAND回路31a
からなり、この出力信号は第1のフリップ・フロップ3
2及び第2のフリップ・フロップ33にリセット信号と
して入力されると共に第1の3入力NAND回路34及
び第2の3入力NAND回路35に入力される。
【0012】第1の3入力NAND回路34からは、通
常は“H”であり、基準クロック信号Fp の位相が参照
クロック信号Fr より進んでいる間“L”となる第1の
位相差検出信号Pu が出力される。第2の3入力NAN
D回路35からは、通常は“H”であり、基準クロック
信号Fp の位相が参照クロック信号Fr より遅れている
間“L”となる第2の位相差検出信号Pd が出力され
る。
【0013】チャージポンプ回路40は、P型MOSト
ランジスタ41、N型MOSトランジスタ42及びイン
バータ43により構成される。P型MOSトランジスタ
41のソースは電源に接続されており、ドレインはN型
MOSトランジスタ42のソースと接続されている。ま
た、N型MOSトランジスタ42のドレインは接地され
ている。P型MOSトランジスタ41のゲートには第1
の3入力NAND回路34から出力される第1の位相差
検出信号Pu が入力される一方、N型MOSトランジス
タ42のゲートには第2の3入力NAND回路35から
出力される第2の位相差検出信号Pd がインバータ43
により反転されて入力される。P型MOSトランジスタ
41のドレイン(N型MOSトランジスタ42のソー
ス)が、出力端子OUTに接続されている。
【0014】第1の位相差検出信号Pu が“L”のと
き、P型MOSトランジスタ41が導通状態となるので
P型MOSトランジスタ41のドレインの電位(出力端
子OUTの電位)は上昇する。また、第2の位相差検出
信号Pd が“L”のとき、インバータ43の出力信号が
“H”となりN型MOSトランジスタ42が導通状態と
なるのでN型MOSトランジスタ42のソースの電位
(出力端子OUTの電位)は低下する。すなわち、出力
端子OUTの電位は、基準クロック信号Fp の位相が参
照クロック信号Fr よりも進んでいるときは上昇し遅れ
ているときは低下することになる。したがって、この位
相比較器の出力電圧によって、図7における電圧制御発
振器53の発振周波数を制御することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
位相比較器には以下のような問題がある。
【0016】図9は位相比較器の入出力特性を示すグラ
フである。位相比較器では、図9(a)に示すように、
入力される2つの信号の位相差と出力される電圧との関
係には線形性があることが望ましい。ところが実際に
は、図9(b)に示すように微小な位相差を検出するこ
とができず位相差の不感帯が存在したり、図9(c)に
示すように感度が高すぎるために不連続点が存在する場
合がある。
【0017】位相比較器の入出力特性には、リセット回
路における遅延時間の長さが大きな影響を及ぼすことが
すでにわかっている。言い換えると、位相比較器の入出
力特性を改善するためには、リセット回路における遅延
時間の適正化が必要となる。ところが図8に示す従来の
位相比較器では、リセット回路31が1つの4入力NA
ND回路31aにより構成されているため遅延時間が適
正値よりも短くなり、図9(b)のような入出力特性を
示してしまう。
【0018】リセット回路の遅延時間を適正化するため
にすでに様々な改良がなされている。例えば、特開昭6
3−119318に開示された発明によると、4入力N
AND回路を構成するトランジスタのチャネル幅を狭く
することによりリセット信号の出力を遅延させている。
また、米国特許第3610954に開示された発明によ
ると、リセット信号の出力を遅延させる手段としてコン
デンサを複数個使用している。しかし、前者の場合、ト
ランジスタのゲート幅がμm以下になった昨今では、チ
ャネル幅のばらつき等による歩留まりの悪化は必至であ
る。また、後者の場合、位相比較器の回路規模が大きく
なってしまうという問題がある。
【0019】また、従来の位相比較器ではリセット信号
を生成するために4入力NAND回路を使用しているた
め、低い電源電圧によって安定動作させることが困難で
あるという問題があった。例えば、電流源となるNMO
Sのしきい値電圧を0.7Vとすると、4入力NAND
回路を安定動作させるためには電源電圧は(0.7+
Δ)×4=(2.8+4Δ)V以上必要となる(Δは微
小値)。これ以下の電源電圧ではNMOSは非飽和領域
にあり抵抗成分となるので、リセット回路の遅延時間が
非常に大きくなってしまう。このため、電源電圧が低い
とき、図9(c)のような入出力特性を示してしまう。
【0020】また、チャージポンプ回路にも入出力特性
を悪化させる要因がある。図10は基準クロック信号F
p の位相が参照クロック信号Fr よりもわずかに遅れた
ときの、インバータ43の入出力電圧を示すグラフであ
る。図10に示すように、インバータ43の入力電圧A
は、参照クロック信号Fr が立ち上がってから基準クロ
ック信号Fp が立ち上がるまでの間低下するが、2つの
信号の位相差がごくわずかであるためインバータ43の
しきい値電圧Vthに達する前に再び上昇する。このと
き、インバータ43の出力電圧Bは0Vのままであるの
で、入力される2つの信号に位相差があるにもかかわら
ず位相比較器の出力電圧は変化しない。すなわち、微小
な位相差を検出できないことになる。しかも、基準クロ
ック信号Fp の位相が参照クロック信号Fr よりも進ん
だときにはこのような問題は生じないので、位相の進み
遅れによって検出精度が異なることになり好ましくな
い。
【0021】前記の問題に鑑み、本発明は、位相差の不
感帯が小さく入出力特性が優れており且つ低い電源電圧
でも安定動作可能な位相比較器を提供することを目的と
する。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、複数の論理ゲートを接続してリセット回
路を構成することによりその遅延時間を適正化すると共
に、前記複数の論理ゲートの入力数がいずれも3以下で
あることにより従来より低い電源電圧で安定動作可能に
するものである。
【0023】また、本発明は、2つの制御端子に位相差
検出信号とその反転信号とがそれぞれ入力される相補型
の伝送ゲートをチャージポンプ回路に用いることによ
り、微小な位相差の検出を可能にすると共に位相の進み
及び遅れの検出精度を同等にするものである。
【0024】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、外部から入力される第1のパルス信号を入力とし第
1の状態信号を出力する第1の状態保持回路と、外部か
ら入力される第2のパルス信号を入力とし第2の状態信
号を出力する第2の状態保持回路と、前記第1及び第2
のパルス信号並びに前記第1及び第2の状態信号を基に
してリセット信号を生成し、生成したリセット信号を前
記第1及び第2の状態保持回路に出力するリセット回路
と、前記第1のパルス信号、第1の状態信号及びリセッ
ト信号を入力とし、前記第1のパルス信号の位相が前記
第2のパルス信号の位相よりも進んでいることを示す第
1の位相差検出信号を出力する第1の位相差検出回路
と、前記第2のパルス信号、第2の状態信号及びリセッ
ト信号を入力とし、前記第1のパルス信号の位相が前記
第2のパルス信号の位相よりも遅れていることを示す第
2の位相差検出信号を出力する第2の位相差検出回路と
を備えた位相比較器において、前記リセット回路は、入
力数が3以下である複数段の論理ゲートによって構成さ
れているものとする。
【0025】請求項1の発明によると、リセット信号を
生成し出力するリセット回路が複数の論理ゲートによっ
て実現されているので、位相比較器の入出力特性を決定
するリセット回路の遅延時間が適正化される。また、従
来は1つの4入力NAND回路によって実現されていた
リセット回路の論理を3入力以下の論理ゲートによって
実現しているので、安定動作するのに最低限必要な電源
電圧が従来よりも低くなる。
【0026】そして、請求項2の発明では、前記請求項
1の位相比較器におけるリセット回路は、前記第1及び
第2の状態保持回路の出力信号を入力とする第1の論理
ゲートと、前記第1の論理ゲートの出力信号並びに前記
第1及び第2のパルス信号を入力とし、前記リセット信
号を出力する第2の論理ゲートとを備えているものとす
る。
【0027】さらに、請求項3の発明では、前記請求項
1の位相比較器におけるリセット回路は、前記第1の状
態信号の反転信号及び前記第2の状態信号の反転信号を
入力とする2入力NOR回路と、前記2入力NOR回路
の出力信号と前記第1及び第2のパルス信号とを入力と
し、前記リセット信号を出力する3入力NAND回路と
を備えているものとする。
【0028】また、請求項4の発明では、前記請求項1
の位相比較器において、前記第1及び第2の位相差検出
信号を入力とし、前記第1及び第2のパルス信号の位相
の進み遅れを示す電圧を出力するチャージポンプ回路を
備えているものとする。
【0029】そして、請求項5の発明では、前記請求項
4の位相比較器におけるチャージポンプ回路は、一の端
子が電源に接続され、かつ一の制御端子に前記第1の位
相差検出信号が入力されると共に他の制御端子に前記第
1の位相差検出信号の反転信号が入力される相補型の第
1の伝送ゲートと、一の端子が前記第1の伝送ゲートの
他の端子に接続されていると共に他の端子が接地され、
かつ一の制御端子に前記第2の位相差検出信号が入力さ
れると共に他の制御端子に前記第2の位相差検出信号の
反転信号が入力される相補型の第2の伝送ゲートとを備
え、前記第1の伝送ゲートの他の端子と前記第2の伝送
ゲートの一の端子との接続点の電圧を出力とするものと
する。
【0030】請求項5の発明によると、第1のパルス信
号の位相が第2のパルス信号よりも進んでいるときは、
第1の位相差検出信号及びその反転信号によって相補型
の第1の伝送ゲートが導通状態となりチャージポンプ回
路の出力電圧は上昇する。また、第1のパルス信号の位
相が第2のパルス信号よりも遅れているときは、第2の
位相差検出信号及びその反転信号によって相補型の第2
の伝送ゲートが導通状態となりチャージポンプ回路の出
力電圧は低下する。各伝送ゲートは位相差検出信号及び
その反転信号により制御されるので、位相差がわずかで
あり第1及び第2の位相差検出信号の変化が少なくて
も、チャージポンプ回路の出力電圧は変化する。また、
入力される第1のパルス信号及び第2のパルス信号の位
相の進み遅れを同等に検出することができる。
【0031】さらに、請求項6の発明では、前記請求項
5の位相比較器におけるチャージポンプ回路は、前記第
1の位相差検出信号が前記第1の位相差検出回路から出
力されてから前記第1の伝送ゲートの一の制御端子に入
力されるまでに要する時間が、前記第1の位相差検出信
号が前記第1の位相差検出回路から出力されてから反転
されて前記第1の伝送ゲートの他の制御端子に入力され
るまでに要する時間と等しくなるよう、前記第1の位相
差検出回路と前記第1の伝送ゲートの一の制御端子との
間に設けられた第1の遅延時間調整手段と、前記第2の
位相差検出信号が前記第2の位相差検出回路から出力さ
れてから前記第2の伝送ゲートの一の制御端子に入力さ
れるまでに要する時間が、前記第2の位相差検出信号が
前記第2の位相差検出回路から出力されてから反転され
て前記第2の伝送ゲートの他の制御端子に入力されるま
でに要する時間と等しくなるよう、前記第2の位相差検
出回路と前記第2の伝送ゲートの一の制御端子との間に
設けられた第2の遅延時間調整手段とを備えているもの
とする。
【0032】請求項6の発明によると、伝送ゲートの一
の制御端子に入力される位相差検出信号が変化するタイ
ミングと伝送ゲートの他の制御端子に入力される位相差
検出信号の反転信号が変化するタイミングとが一致する
ので、チャージポンプ回路が駆動されるときに発生する
出力電圧のリップルを防止することができる。
【0033】また、請求項7の発明が講じた解決手段
は、位相比較器として、各々外部から入力される第1の
パルス信号と第2のパルス信号との位相を比較し、前記
第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相
よりも進んでいることを示す第1の位相差検出信号及び
前記第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の
位相よりも遅れていることを示す第2の位相差検出信号
を出力するディジタル位相比較器と、前記第1及び第2
の位相差検出信号を入力とし、前記第1及び第2のパル
ス信号の位相の進み遅れを示す電圧を出力するチャージ
ポンプ回路を備え、前記チャージポンプ回路は、一の端
子が電源に接続され、かつ一の制御端子に前記第1の位
相差検出信号が入力されると共に他の制御端子に前記第
1の位相差検出信号の反転信号が入力される相補型の第
1の伝送ゲートと、一の端子が前記第1の伝送ゲートの
他の端子に接続されていると共に他の端子が接地され、
かつ一の制御端子に前記第2の位相差検出信号が入力さ
れると共に他の制御端子に前記第2の位相差検出信号の
反転信号が入力される相補型の第2の伝送ゲートとを備
え、前記第1の伝送ゲートの他の端子と前記第2の伝送
ゲートの一の端子との接続点の電圧を出力とするもので
あるものとする。
【0034】請求項7の発明により、第1のパルス信号
の位相が第2のパルス信号よりも進んでいるときは第1
の位相差検出信号及びその反転信号によって相補型の第
1の伝送ゲートが導通状態となり、チャージポンプ回路
の出力電圧は上昇する。また、第1のパルス信号の位相
が記第2のパルス信号よりも遅れているときは第2の位
相差検出信号及びその反転信号によって相補型の第2の
伝送ゲートが導通状態となり、チャージポンプ回路の出
力電圧は低下する。各伝送ゲートは位相差検出信号及び
その反転信号により制御されるので、位相差がわずかで
あり位相差検出信号の変化が少なくてもチャージポンプ
回路の出力電圧は変化する。また、入力される第1のパ
ルス信号及び第2のパルス信号の位相の進み遅れを同等
に検出することができる。
【0035】そして、請求項8の発明では、前記請求項
7の位相比較器におけるチャージポンプ回路は、前記第
1の位相差検出信号が前記第1の位相差検出回路から出
力されてから前記第1の伝送ゲートの一の制御端子に入
力されるまでに要する時間が、前記第1の位相差検出信
号が前記第1の位相差検出回路から出力されてから反転
されて前記第1の伝送ゲートの他の制御端子に入力され
るまでに要する時間と等しくなるよう、前記第1の位相
差検出回路と前記第1の伝送ゲートの一の制御端子との
間に設けられた第1の遅延時間調整手段と、前記第2の
位相差検出信号が前記第2の位相差検出回路から出力さ
れてから前記第2の伝送ゲートの一の制御端子に入力さ
れるまでに要する時間が、前記第2の位相差検出信号が
前記第2の位相差検出回路から出力されてから反転され
て前記第2の伝送ゲートの他の制御端子に入力されるま
でに要する時間と等しくなるよう、前記第2の位相差検
出回路と前記第2の伝送ゲートの一の制御端子との間に
設けられた第2の遅延時間調整手段とを備えているもの
とする。
【0036】請求項8の発明によると、伝送ゲートの一
の制御端子に入力される位相差検出信号が変化するタイ
ミングと伝送ゲートの他の制御端子に入力される位相差
検出信号の反転信号が変化するタイミングとが一致する
ので、チャージポンプ回路が駆動されるときに発生する
出力電圧のリップルを防止することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態に係る位相比
較器について、図面を参照しながら説明する。
【0038】図1は、本実施形態に係る位相比較器を構
成するディジタル位相比較器を示す回路図である。図1
に示すように、ディジタル位相比較器は、リセット回路
11、第1の状態保持回路としての第1のフリップ・フ
ロップ12、第2の状態保持回路としての第2のフリッ
プ・フロップ13、第1の位相差検出回路としての第1
の3入力NAND回路14、第2の位相差検出回路とし
ての第2の3入力NAND回路15、第1のインバータ
16、第1のNAND回路17、第2のインバータ1
8、及び第2のNAND回路19により構成される。従
来のディジタル位相比較器と異なるのは、リセット回路
11が2入力NOR回路11a及び3入力NAND回路
11bにより構成されている点である。
【0039】第1のパルス信号としての基準クロック信
号Fp は第1のインバータ16を介して第1のNAND
回路17に入力される一方、第2のパルス信号としての
参照クロック信号Fr は第2のインバータ18を介して
第2のNAND回路19に入力される。第1のNAND
回路17の出力信号(基準クロック信号Fp と実質上同
一である)は第1のフリップ・フロップ12及び第1の
3入力NAND回路14に入力される一方、第2のNA
ND回路19の出力信号(参照クロック信号Fr と実質
上同一である)は第2のフリップ・フロップ13及び第
2の3入力NAND回路15に入力される。第1のフリ
ップ・フロップ12の出力信号S1 (第1の状態信号)
は第1の3入力NAND回路14に入力される一方、第
2のフリップ・フロップ13の出力信号S2 (第2の状
態信号)は第2の3入力NAND回路15に入力され
る。リセット回路11は、第1のフリップ・フロップ1
2及び第2のフリップ・フロップ13の反転出力信号/
1 ,/S2 を入力とする2入力NOR回路11aと、
2入力NOR回路11aの出力信号と第1のNAND回
路17及び第2のNAND回路19の出力信号とを入力
とする3入力NAND回路11bとからなり、この出力
信号Sr は第1のフリップ・フロップ12及び第2のフ
リップ・フロップ13にリセット信号として入力される
と共に第1の3入力NAND回路14及び第2の3入力
NAND回路15に入力される。
【0040】第1の3入力NAND回路14からは、通
常は“H”であり基準クロック信号Fp が参照クロック
信号Fr よりも位相が進んでいる間“L”となる第1の
位相差検出信号Pu が出力される。第2の3入力NAN
D回路15からは、通常は“H”であり基準クロック信
号Fp が参照クロック信号Fr よりも位相が遅れている
間“L”となる第2の位相差検出信号Pd が出力され
る。
【0041】図1に示すディジタル位相比較器は、入力
される2つの信号の立ち上がりエッジに応じて内部回路
が動作し、デューティサイクルや振幅には依存しない。
また、記憶回路を含む順序回路であるので、出力信号
は、入力信号と入力信号が与えられる前の内部回路の状
態によって決定される。
【0042】
【表1】
【0043】表1は、図1に示すディジタル位相比較器
の動作を示すフローテーブルである。表1におい
て、[]付きの数字は安定状態を示している。例えば、
p −Frが1−1のとき(すなわち基準クロック信号
p 及び参照クロック信号Fr が共に“H”であると
き)、ディジタル位相比較器は[1]、[5]又は
[9]のいずれかの状態で安定する。状態[1]のとき
(Pu ,Pd )=(0,1)となり、第1の位相差検出
信号Pu が“L”であり第2の位相差検出信号Pd
“H”となる。同様に、状態[5]のとき(Pu
d )=(1,1)となり、状態[9]のとき(Pu
d )=(1,0)となる。また、[]なしの数字は不
安定状態を示しており、このとき縦方向に移動して[]
付きの同じ数字の安定状態に移行する。
【0044】また同様に、Fp −Fr が1−0のとき
(すなわち基準クロック信号Fp が“H”であり参照ク
ロック信号Fr が“L”であるとき)、ディジタル位相
比較器は[2]、[6]又は[10]のいずれかの状態
で安定し、Fp −Fr が0−0のとき(すなわち基準ク
ロック信号Fp 及び参照クロック信号Fr が共に“L”
であるとき)、[3]、[7]又は[11]のいずれか
の状態で安定し、Fp −Fr が0−1のとき(すなわち
基準クロック信号Fp が“L”であり参照クロック信号
r が“H”であるとき)[4]、[8]又は[12]
のいずれかの状態で安定する。状態[2]〜[4]のと
き(Pu ,Pd )=(0,1)となり、状態[6]〜
[8]のとき(Pu ,Pd )=(1,1)となり、状態
[10]〜[12]のとき(Pu ,Pd )=(1,0)
となる。
【0045】図2はディジタル位相比較器の動作を示す
タイミングチャートである。図2(a)を例にとって、
ディジタル位相比較器の動作を説明する。
【0046】まず、入力Fp −Fr が0−0であり状態
[7]で安定しているとする。このとき出力(Pu ,P
d )=(1,1)となる。基準クロック信号Fp が立ち
上がると入力Fp −Fr が1−0に変化し、表1におい
て左に移動し状態2となるが、状態2は不安定なため縦
方向に移動して安定状態[2]に移行する。このため、
出力(Pu ,Pd )=(0,1)となり、第1の位相差
検出信号Pu のみが立ち下がる。続いて参照クロック信
号Fr が立ち上がると入力Fp −Fr が1−1に変化
し、表1において左に移動し状態5となるが、状態5は
不安定なため縦方向に移動して安定状態[5]に移行す
る。このため、出力(Pu ,Pd )=(1,1)とな
り、第1の位相差検出信号Pu が再び立ち上がる。
【0047】次に、基準クロック信号Fp が立ち下がる
と入力Fp −Fr が0−1に変化し、表1において右に
移動し状態8となるが、状態8は不安定なため縦方向に
移動して安定状態[8]に移行する。このため、出力
(Pu ,Pd )=(1,1)となり変化しない。続いて
参照クロック信号Fr が立ち下がると入力Fp −Fr
0−0に変化し、表1において左に移動し状態7となる
が、状態7は不安定なため縦方向に移動して安定状態
[7]に移行する。このため、出力(Pu ,Pd )=
(1,1)となり変化しない。
【0048】この結果、図2(a)に示すように、基準
クロック信号Fp の位相が参照クロック信号Fr より進
んでいる間のみ、第1の位相差検出信号Pu は“L”に
なる。第2の位相差検出信号Pd は常に“H”のままで
ある。したがって、第1の位相差検出信号Pu により、
基準クロック信号Fp の位相が参照クロック信号Fr
り進んでいるか否かを検出できることになる。
【0049】また、図2(b)に示すように、基準クロ
ック信号Fp の位相が参照クロック信号Fr より遅れて
いる間のみ第2の位相差検出信号Pd は“L”になるの
で、第2の位相差検出信号Pd により、基準クロック信
号Fp の位相が参照クロック信号Fr より遅れているか
否かを検出できる。さらに、図2(c)に示すように、
基準クロック信号Fp の周波数が参照クロック信号Fr
より高いときも、第1の位相差検出信号Pu により検出
することができる。
【0050】ここで、本実施形態では、リセット回路1
1が2入力NOR回路11a及び3入力NAND回路1
1bにより構成されている。課題の項で説明したよう
に、位相比較器の入出力特性にはリセット回路における
遅延時間が大きな影響を与えるのだが、ここでは2段の
論理回路によって従来例の4入力NAND回路と同じ論
理を実現することにより、遅延時間の適性化を実現して
いる。このため、位相差の不感帯が小さく入出力特性に
優れた位相比較器を実現することができる。しかも、従
来の改良のようにトランジスタのチャネル幅を狭める必
要がないのでチャネル幅のばらつき等による歩留まりの
悪化は生じないし、複数個のコンデンサを用いる必要が
ないので位相比較器の回路規模が大きくなることはな
い。
【0051】また、リセット回路に4入力NAND回路
を用いていないので、従来よりも低い電源電圧で位相比
較器を安定動作させることができる。例えば、従来の位
相比較器を安定動作させるための電源電圧は、電流源と
なるNMOSのしきい値電圧を0.7Vとすると(0.
7+Δ)×4=(2.8+4Δ)V以上必要であった
が、本実施形態では、3入力NAND回路を正常に駆動
するための電源電圧すなわち(0.7+Δ)×3=
(2.1+3Δ)V以上の電源電圧を供給すれば位相比
較器を安定動作させることができる。
【0052】なお、本発明に係る位相比較器におけるリ
セット回路11は、図1に示す構成に限られるものでな
く、回路の論理が等しく、かつ入力数が3以下である複
数段の論理ゲートによって構成されたものであればどの
ようなものでもかまわない。図3は本発明に係る位相比
較器におけるリセット回路11の構成の例を示す図であ
り、(a)は図1に示したものと同じ回路、(b)〜
(d)はその変形例の回路である。図3に示すように、
位相比較器の入出力特性が適正になるよう、遅延時間が
適当なリセット回路を構成すればよい。
【0053】図4は、本実施形態に係る位相比較器を構
成するチャージポンプ回路を示す回路図である。図4に
おいて、21は相補型の第1の伝送ゲート、22は相補
型の第2の伝送ゲートであり、第1の伝送ゲート21の
一の端子は電源に接続される一方、他の端子は第2の伝
送ゲート22の一の端子に接続されると共にチャージポ
ンプ回路の出力端子OUTに接続される。第2の伝送ゲ
ート22の他の端子は接地されている。
【0054】ディジタル位相比較器から出力される第1
の位相差検出信号Pu は、第1の遅延時間調整手段とし
ての第3の伝送ゲート23を介して第1の伝送ゲート2
1のPchゲートに入力される。第3の伝送ゲート23
は、Nchゲートが電源に接続されPchゲートが接地され
ているので常に導通状態である。また、第1の位相差検
出信号Pu は、インバータ25によって反転され第2の
伝送ゲート21のNchゲートに入力される。
【0055】ディジタル位相比較器から出力される第2
の位相差検出信号Pd は、インバータ26によって反転
され第2の伝送ゲート22のNchゲートに入力される。
また、第2の遅延時間調整手段としての第4の伝送ゲー
ト24を介して第2の伝送ゲート22のPchゲートにも
入力される。第4の伝送ゲート24は、Nchゲートが電
源に接続されPchゲートが接地されているので常に導通
状態である。
【0056】図4に示すチャージポンプ回路について、
その動作を説明する。
【0057】基準クロック信号Fp の位相が参照クロッ
ク信号Fr より進んだとき、第1の位相差検出信号Pu
は“L”となる。このとき、第1の伝送ゲート21のP
chゲートには“L”レベルの電圧が印加され、Nchゲー
トには“H”レベルの電圧が印加される。このため第1
の伝送ゲート21は導通状態となるので、出力端子OU
Tの電位は上昇する。
【0058】また、基準クロック信号Fp の位相が参照
クロック信号Fr より遅れたとき、第2の位相差検出信
号Pd は“L”となる。このとき、第1の伝送ゲート2
2のPchゲートには“L”レベルの電圧が印加され、N
chゲートには“H”レベルの電圧が印加される。このた
め第2の伝送ゲート22は導通状態となるので、出力端
子OUTの電位は低下する。
【0059】本実施形態によると、第1の位相差検出信
号Pu 及びその反転信号を制御信号とする第1の伝送ゲ
ート21と第2の位相差検出信号Pd 及びその反転信号
を制御信号とする第2の伝送ゲート22とによりチャー
ジポンプ回路を構成しているので、位相の進み遅れによ
って検出精度が異なることがない。
【0060】また、基準クロック信号Fp と参照クロッ
ク信号Fr との位相差が極めて小さいときでもその位相
差を検出することができる。例えば、基準クロック信号
pの位相が参照クロック信号Fr よりわずかに遅れた
とき、第2の位相差検出信号Pd の変化が小さくインバ
ータ26のしきい値電圧Vthに達しない場合がある。こ
の場合、インバータ26の出力電圧は変化しないが、第
2の伝送ゲート22のPchゲートには第2の位相差検出
信号Pd が第4の伝送ゲート24を介して伝達されるの
で、第2の伝送ゲート22は導通状態となり出力端子O
UTの電位は低下することになる。
【0061】図4に示す本実施形態に係るチャージポン
プ回路による効果を、シミュレーション結果を用いて具
体的に説明する。図5は、第2の位相差検出信号Pd
パルス幅が微小であるときの本実施形態及び従来のチャ
ージポンプ回路の出力電圧のシミュレーション結果を示
すグラフである。同図中、(a)はパルス幅が100p
s程度の第2の位相差検出信号Pd (すなわち基準クロ
ック信号Fp の位相が参照クロック信号Fr の位相より
も約100ps遅れている場合)を、(b)は(a)に
示す第2の位相差検出信号Pd が入力されたときの図4
に示す本実施形態に係るチャージポンプ回路の出力電圧
を、(c)は(a)に示す第2の位相差検出信号Pd
入力されたときの図8に示す従来のチャージポンプ回路
の出力電圧を示している。シミュレーションの条件は、
以下の通りである。 P型MOSトランジスタ … ドレイン電流Id =150μA (Pchゲートを含む) ゲート幅 W =8μm ゲート長 L =0.5μm N型MOSトランジスタ … ドレイン電流Id =300μA (Nchゲートを含む) ゲート幅 W =4μm ゲート長 L =0.5μm トランジスタのしきい値電圧 … 0.7V
【0062】図5から分かるように、本実施形態による
と、従来では検出されなかった100ps程度の微小な
位相差を検出することが可能になる。位相比較器の性能
はPLL回路の位相誤差に反映し、位相比較器の不感帯
をa(ps)、電圧制御発振器のジッタをb(ps)と
するとPLL回路の位相誤差は(a+b)となる。この
PLL回路の位相誤差に従ってチップ内部と外部デバイ
スとのセットアップマージンが設定されるが、クロック
周波数が数十〜数百MHz以上のときはクロック周期は
数ns程度の値となるので、本実施形態のように100
ps程度の位相差が検出可能になると、内部チップ及び
外部チップの動作マージンを相対的に大幅に低減するこ
とができる。
【0063】さらに、第3の伝送ゲート23によって、
第1の位相差検出信号Pu が第1の伝送ゲート21の一
の制御端子に入力されるまでに要する時間が第1の位相
差検出信号Pu が反転されて前記第1の伝送ゲート21
の他の制御端子に入力されるまでに要する時間と等しく
なるようにすると共に、第4の伝送ゲート24によっ
て、第2の位相差検出信号Pd が第1の伝送ゲート22
の一の制御端子に入力されるまでに要する時間が第2の
位相差検出信号Pd が反転されて前記第2の伝送ゲート
22の他の制御端子に入力されるまでに要する時間と等
しくなるようにしている。これによって、出力端子OU
Tの電位のリップルを防止することができる。
【0064】なお、図4は、第1の位相差検出信号Pu
及び第2の位相差検出信号Pd が通常は“H”であり位
相差を検出したとき“L”になるものである場合のチャ
ージポンプ回路を示したが、第1の位相差検出信号Pu
及び第2の位相差検出信号Pd が共に、あるいはいずれ
か一方が通常は“L”であり位相差を検出したとき
“H”になるものであっても、もちろん本発明は実現可
能である。図6は、第1の位相差検出信号Pu 及び第2
の位相差検出信号Pd が共に、通常は“L”であり位相
差を検出したとき“H”になる場合の本発明に係るチャ
ージポンプ回路の構成を示す回路図である。図6に示す
ように、この場合は、第1の位相差検出信号Pu が第3
の伝送ゲート23を介して第1の伝送ゲート21のNch
ゲートに入力される一方,第1の位相差検出信号Pu
反転信号が第1の伝送ゲート21のPchゲートに入力さ
れると共に、第2の位相差検出信号Pd が第4の伝送ゲ
ート24を介して第2の伝送ゲート22のNchゲートに
入力される一方,第2の位相差検出信号Pd の反転信号
が第2の伝送ゲート22のPchゲートに入力されるよう
に、チャージポンプ回路を構成すればよい。
【0065】以上説明したように、本実施形態に係る位
相比較器によると、ディジタル位相比較器のリセット回
路が2入力NOR回路及び3入力NAND回路により構
成されているので、遅延時間の適正化が実現され、従来
よりも位相差の不感帯が小さくなり入出力特性が改善さ
れる。さらに、ディジタル位相比較器全体が3入力以下
の論理回路によって構成されるので、従来よりも低い電
源電圧において安定動作させることが可能となる。
【0066】また、チャージポンプ回路が位相差検出信
号及びその反転信号を制御信号とする伝送ゲートにより
構成されるので、微小な位相差を検出できると共に位相
の進み及び遅れに対して同等の検出精度を得ることがで
きる。このような位相比較器を用いることにより、ジッ
タの小さなPLL回路を実現することができる。
【0067】なお、図1に示す本実施形態に係るディジ
タル位相比較器は、単独で位相比較器としても利用可能
である。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によると、位相比較
器の入出力特性を決定するリセット回路の遅延時間が適
正化されるので位相差の不感帯が小さくなり入出力特性
の線形性が改善される。また、リセット回路が3入力以
下の論理回路によって構成されるので、従来よりも低い
電源電圧でも安定して動作させることができる。
【0069】また、第1及び第2の位相差検出信号の変
化が少なくてもチャージポンプ回路の出力電圧は変化す
るので、微小な位相差でも検出することができ、しか
も、入力される第1及び第2のパルス信号の位相の進み
及び遅れを同等に検出することができる。
【0070】さらに、チャージポンプ回路が駆動される
ときに発生する出力電圧のリップルを防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るディジタル位相比較
器の回路図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るディジタル位相比較
器の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】リセット回路の構成の例を示す回路図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るチャージポンプ回路
の回路図である。
【図5】図4に示すチャージポンプ回路による効果を示
すグラフであり、(a)は第2の位相差検出信号Pd
変化を示すグラフ、(b)は(a)に示す第2の位相差
検出信号Pd が入力されたときの図4に示すチャージポ
ンプ回路の出力電圧の変化を示すグラフ、(c)は
(a)に示す第2の位相差検出信号Pd が入力されたと
きの従来のチャージポンプ回路の出力電圧の変化を示す
グラフである。
【図6】本発明の一実施形態に係るチャージポンプ回路
の他の構成例を示す回路図である。
【図7】一般的なPLL回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図8】従来の位相比較器の回路図である。
【図9】位相比較器の入出力特性を示すグラフである。
【図10】従来の位相比較器の問題を説明するためのタ
イミングチャートである。
【符号の説明】
11 リセット回路 11a 2入力NOR回路 11b 3入力NAND回路 12 第1のフリップ・フロップ(第1の状態保持回
路) 13 第2のフリップ・フロップ(第2の状態保持回
路) 14 第1の3入力NAND回路(第1の位相差検出回
路) 15 第2の3入力NAND回路(第2の位相差検出回
路) Fp 基準クロック信号(第1のパルス信号) Fr 参照クロック信号(第2のパルス信号) Pu 第1の位相差検出信号 Pd 第2の位相差検出信号 Sr リセット信号 S1 第1の状態信号 S2 第2の状態信号 21 第1の伝送ゲート 22 第2の伝送ゲート 23 第3の伝送ゲート(第1の遅延時間調整手段) 24 第4の伝送ゲート(第2の遅延時間調整手段) 25,26 インバータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から入力される第1のパルス信号を
    入力とし、第1の状態信号を出力する第1の状態保持回
    路と、 外部から入力される第2のパルス信号を入力とし、第2
    の状態信号を出力する第2の状態保持回路と、 前記第1及び第2のパルス信号並びに前記第1及び第2
    の状態信号を基にしてリセット信号を生成し、生成した
    リセット信号を前記第1及び第2の状態保持回路に出力
    するリセット回路と、 前記第1のパルス信号、第1の状態信号及びリセット信
    号を入力とし、前記第1のパルス信号の位相が前記第2
    のパルス信号の位相よりも進んでいることを示す第1の
    位相差検出信号を出力する第1の位相差検出回路と、 前記第2のパルス信号、第2の状態信号及びリセット信
    号を入力とし、前記第1のパルス信号の位相が前記第2
    のパルス信号の位相よりも遅れていることを示す第2の
    位相差検出信号を出力する第2の位相差検出回路とを備
    えた位相比較器において、 前記リセット回路は、 入力数が3以下である複数段の論理ゲートによって構成
    されていることを特徴とする位相比較器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の位相比較器において、 前記リセット回路は、 前記第1及び第2の状態保持回路の出力信号を入力とす
    る第1の論理ゲートと、 前記第1の論理ゲートの出力信号並びに前記第1及び第
    2のパルス信号を入力とし、前記リセット信号を出力す
    る第2の論理ゲートとを備えていることを特徴とする位
    相比較器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の位相比較器において、 前記リセット回路は、 前記第1の状態信号の反転信号及び前記第2の状態信号
    の反転信号を入力とする2入力NOR回路と、 前記2入力NOR回路の出力信号と前記第1及び第2の
    パルス信号とを入力とし、前記リセット信号を出力する
    3入力NAND回路とを備えていることを特徴とする位
    相比較器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の位相比較器において、 前記第1及び第2の位相差検出信号を入力とし、前記第
    1及び第2のパルス信号の位相の進み遅れを示す電圧を
    出力するチャージポンプ回路を備えていることを特徴と
    する位相比較器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の位相比較器において、 前記チャージポンプ回路は、 一の端子が電源に接続され、かつ一の制御端子に前記第
    1の位相差検出信号が入力されると共に他の制御端子に
    前記第1の位相差検出信号の反転信号が入力される相補
    型の第1の伝送ゲートと、 一の端子が前記第1の伝送ゲートの他の端子に接続され
    ていると共に他の端子が接地され、かつ一の制御端子に
    前記第2の位相差検出信号が入力されると共に他の制御
    端子に前記第2の位相差検出信号の反転信号が入力され
    る相補型の第2の伝送ゲートとを備え、 前記第1の伝送ゲートの他の端子と前記第2の伝送ゲー
    トの一の端子との接続点の電圧を出力とすることを特徴
    とする位相比較器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の位相比較器において、 前記チャージポンプ回路は、 前記第1の位相差検出信号が前記第1の位相差検出回路
    から出力されてから前記第1の伝送ゲートの一の制御端
    子に入力されるまでに要する時間が、前記第1の位相差
    検出信号が前記第1の位相差検出回路から出力されてか
    ら反転されて前記第1の伝送ゲートの他の制御端子に入
    力されるまでに要する時間と等しくなるよう、前記第1
    の位相差検出回路と前記第1の伝送ゲートの一の制御端
    子との間に設けられた第1の遅延時間調整手段と、 前記第2の位相差検出信号が前記第2の位相差検出回路
    から出力されてから前記第2の伝送ゲートの一の制御端
    子に入力されるまでに要する時間が、前記第2の位相差
    検出信号が前記第2の位相差検出回路から出力されてか
    ら反転されて前記第2の伝送ゲートの他の制御端子に入
    力されるまでに要する時間と等しくなるよう、前記第2
    の位相差検出回路と前記第2の伝送ゲートの一の制御端
    子との間に設けられた第2の遅延時間調整手段とを備え
    ていることを特徴とする位相比較器。
  7. 【請求項7】 各々外部から入力される第1のパルス信
    号と第2のパルス信号との位相を比較し、前記第1のパ
    ルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相よりも進
    んでいることを示す第1の位相差検出信号及び前記第1
    のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相より
    も遅れていることを示す第2の位相差検出信号を出力す
    るディジタル位相比較器と、 前記第1及び第2の位相差検出信号を入力とし、前記第
    1及び第2のパルス信号の位相の進み遅れを示す電圧を
    出力するチャージポンプ回路とを備え、 前記チャージポンプ回路は、 一の端子が電源に接続され、かつ一の制御端子に前記第
    1の位相差検出信号が入力されると共に他の制御端子に
    前記第1の位相差検出信号の反転信号が入力される相補
    型の第1の伝送ゲートと、 一の端子が前記第1の伝送ゲートの他の端子に接続され
    ていると共に他の端子が接地され、かつ一の制御端子に
    前記第2の位相差検出信号が入力されると共に他の制御
    端子に前記第2の位相差検出信号の反転信号が入力され
    る相補型の第2の伝送ゲートとを備え、 前記第1の伝送ゲートの他の端子と前記第2の伝送ゲー
    トの一の端子との接続点の電圧を出力とするものである
    ことを特徴とする位相比較器。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の位相比較器において、 前記チャージポンプ回路は、 前記第1の位相差検出信号が前記第1の位相差検出回路
    から出力されてから前記第1の伝送ゲートの一の制御端
    子に入力されるまでに要する時間が、前記第1の位相差
    検出信号が前記第1の位相差検出回路から出力されてか
    ら反転されて前記第1の伝送ゲートの他の制御端子に入
    力されるまでに要する時間と等しくなるよう、前記第1
    の位相差検出回路と前記第1の伝送ゲートの一の制御端
    子との間に設けられた第1の遅延時間調整手段と、 前記第2の位相差検出信号が前記第2の位相差検出回路
    から出力されてから前記第2の伝送ゲートの一の制御端
    子に入力されるまでに要する時間が、前記第2の位相差
    検出信号が前記第2の位相差検出回路から出力されてか
    ら反転されて前記第2の伝送ゲートの他の制御端子に入
    力されるまでに要する時間と等しくなるよう、前記第2
    の位相差検出回路と前記第2の伝送ゲートの一の制御端
    子との間に設けられた第2の遅延時間調整手段とを備え
    ていることを特徴とする位相比較器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100365486B1 (ko) * 2000-02-16 2002-12-18 가부시끼가이샤 도시바 위상비교회로, 피엘엘회로, 텔레비전방송 수신기 및,위상비교방법
CN110208603A (zh) * 2019-06-05 2019-09-06 江南大学 一种变压器电压相位差测量仪及测量方法

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