JPH09158471A - 積層材料製の樹脂型枠 - Google Patents
積層材料製の樹脂型枠Info
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- JPH09158471A JPH09158471A JP32414295A JP32414295A JPH09158471A JP H09158471 A JPH09158471 A JP H09158471A JP 32414295 A JP32414295 A JP 32414295A JP 32414295 A JP32414295 A JP 32414295A JP H09158471 A JPH09158471 A JP H09158471A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 打設面の表面性がよく、しかも剛性の高い樹
脂型枠を得る。 【解決手段】 コンクリート打設用の積層材料製の樹脂
型枠であって、打設面は平滑な平面で形成され、該打設
面の背後のバックアップ面は凸部と凹部が交互に型枠長
手方向に延在し断面が該打設面に対して直交して突出す
る平板状に形成されるか、もしくは略波形形状に屈曲し
て内部に中空部を有するように形成されるとともに、少
なくとも打設面の表層は表面性に優れた樹脂材料とし、
かつ、少なくともバックアップ面の内部は剛性に優れた
強化材充填材料としたものである。
脂型枠を得る。 【解決手段】 コンクリート打設用の積層材料製の樹脂
型枠であって、打設面は平滑な平面で形成され、該打設
面の背後のバックアップ面は凸部と凹部が交互に型枠長
手方向に延在し断面が該打設面に対して直交して突出す
る平板状に形成されるか、もしくは略波形形状に屈曲し
て内部に中空部を有するように形成されるとともに、少
なくとも打設面の表層は表面性に優れた樹脂材料とし、
かつ、少なくともバックアップ面の内部は剛性に優れた
強化材充填材料としたものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブロー成形加工や
射出成形加工によって成形されるコンクリート打設用の
積層製の樹脂型枠に係り、特に樹脂型枠の剛性を強化し
て、使用期間の経過に伴う変形を少なくして長寿命化を
図った積層製の樹脂型枠に関する。
射出成形加工によって成形されるコンクリート打設用の
積層製の樹脂型枠に係り、特に樹脂型枠の剛性を強化し
て、使用期間の経過に伴う変形を少なくして長寿命化を
図った積層製の樹脂型枠に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、コンクリート打設用型枠は、安価
であることから木材を加工成形したものが使用されてい
たが、１〜２回か多くても３〜４回の使用により表面に
傷のついた型枠（パネル）は、ほとんど使い捨て状態
で、焼却などによって廃棄処理されていた。このような
使用例は、木材資源の枯渇が目前の今日、資源保護や環
境問題の面で大きな問題となっている。一方、このよう
な木材資源の保護の観点から、代替物として射出成形機
によって生産する樹脂型枠が使用され始め、軽量で取り
扱いも容易であり、４〜５回の繰り返し使用にも耐えら
れるという利点もあった。しかしながら、射出成形機で
生産する樹脂型枠は４〜５回以上の繰り返し使用に耐え
られ、軽量で取り扱い容易であるという反面、一度大き
く破損すると修復が困難でパネル１枚毎の交換が必要で
あるとともに、木材パネルに比べてその製作費が極めて
高いという難点がある。そこで、最近ではブロー成形機
によって樹脂型枠が簡便安価に製造され、使用され始め
た。ブロー成形加工された樹脂型枠は、例えば、図１０
に示すように、コンクリートを打設するための平滑な打
設面２０Ａの背後のバックアップ面２０Ｂは格子状に凸
部と凹部が配列され、その断面は、図１１に示すよう
に、略波形形状にバックアップ面２０Ｂが屈曲し、内部
に中空部を形成して軽量であるとともに曲げや圧縮に対
する剛性を保有する構造となっている。
であることから木材を加工成形したものが使用されてい
たが、１〜２回か多くても３〜４回の使用により表面に
傷のついた型枠（パネル）は、ほとんど使い捨て状態
で、焼却などによって廃棄処理されていた。このような
使用例は、木材資源の枯渇が目前の今日、資源保護や環
境問題の面で大きな問題となっている。一方、このよう
な木材資源の保護の観点から、代替物として射出成形機
によって生産する樹脂型枠が使用され始め、軽量で取り
扱いも容易であり、４〜５回の繰り返し使用にも耐えら
れるという利点もあった。しかしながら、射出成形機で
生産する樹脂型枠は４〜５回以上の繰り返し使用に耐え
られ、軽量で取り扱い容易であるという反面、一度大き
く破損すると修復が困難でパネル１枚毎の交換が必要で
あるとともに、木材パネルに比べてその製作費が極めて
高いという難点がある。そこで、最近ではブロー成形機
によって樹脂型枠が簡便安価に製造され、使用され始め
た。ブロー成形加工された樹脂型枠は、例えば、図１０
に示すように、コンクリートを打設するための平滑な打
設面２０Ａの背後のバックアップ面２０Ｂは格子状に凸
部と凹部が配列され、その断面は、図１１に示すよう
に、略波形形状にバックアップ面２０Ｂが屈曲し、内部
に中空部を形成して軽量であるとともに曲げや圧縮に対
する剛性を保有する構造となっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の樹脂型枠は、たとえばポリプロプレン樹脂等の非強化
樹脂のみで成形加工され、表面性に優れコンクリートと
の離型性も良好であるものの、曲げ等の変形に対する剛
性が不足しコンクリートの打ち込み側圧による変形が大
きく、使用頻度が進むにつれて永久変形が残り平面度を
要求される箇所には使えなくなるという問題があった。
一方、樹脂型枠を強化材入り樹脂のみで成形加工した場
合には、剛性には優れているものの、表面に強化材の素
材である繊維質が露出してコンクリートが付着しやす
く、釘打ち等の作用で一方向に裂け易い欠点もあり、表
面の手触りも必ずしもよくないという問題の生じてい
た。本発明では、このような課題を解決して表面性がよ
く、しかも剛性を十分備えた樹脂型枠を提供することを
目的としている。
の樹脂型枠は、たとえばポリプロプレン樹脂等の非強化
樹脂のみで成形加工され、表面性に優れコンクリートと
の離型性も良好であるものの、曲げ等の変形に対する剛
性が不足しコンクリートの打ち込み側圧による変形が大
きく、使用頻度が進むにつれて永久変形が残り平面度を
要求される箇所には使えなくなるという問題があった。
一方、樹脂型枠を強化材入り樹脂のみで成形加工した場
合には、剛性には優れているものの、表面に強化材の素
材である繊維質が露出してコンクリートが付着しやす
く、釘打ち等の作用で一方向に裂け易い欠点もあり、表
面の手触りも必ずしもよくないという問題の生じてい
た。本発明では、このような課題を解決して表面性がよ
く、しかも剛性を十分備えた樹脂型枠を提供することを
目的としている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明においては、第１の発明では、コンクリー
ト打設用の積層材料製の樹脂型枠であって、打設面は平
滑な平面で形成され、該打設面の背後のバックアップ面
は凸部と凹部が交互に型枠長手方向に延在し断面が該打
設面に対して直交して突出する平板状に形成されるか、
もしくは略波形形状に屈曲して内部に中空部を有するよ
うに形成されるとともに、少なくとも打設面側の表層は
表面性に優れた樹脂材料とし、かつ、少なくとも前記バ
ックアップ面の内部は剛性に優れた強化材充填材料とし
た。また、第２の発明では、第１の発明における表層の
樹脂材料をポリプロピレン樹脂とし、内部の樹脂材料は
強化ポリプロピレン樹脂材料とした。さらに、第３の発
明では、これらの積層材料製の樹脂型枠を、コ・インジ
ェクション射出成形により成形加工されたものとした。
そして、第４の発明では、これらの積層材料製の樹脂型
枠を、多層ブロー成形により成形加工されたものとし
た。また、第５の発明では、これらの積層材料製の樹脂
型枠の表層の樹脂材料は樹脂シートとし、該樹脂シート
を金型に貼り合わせて貼り合わせブロー成形するかある
いは射出成形して成形加工されたものとした。
めに、本発明においては、第１の発明では、コンクリー
ト打設用の積層材料製の樹脂型枠であって、打設面は平
滑な平面で形成され、該打設面の背後のバックアップ面
は凸部と凹部が交互に型枠長手方向に延在し断面が該打
設面に対して直交して突出する平板状に形成されるか、
もしくは略波形形状に屈曲して内部に中空部を有するよ
うに形成されるとともに、少なくとも打設面側の表層は
表面性に優れた樹脂材料とし、かつ、少なくとも前記バ
ックアップ面の内部は剛性に優れた強化材充填材料とし
た。また、第２の発明では、第１の発明における表層の
樹脂材料をポリプロピレン樹脂とし、内部の樹脂材料は
強化ポリプロピレン樹脂材料とした。さらに、第３の発
明では、これらの積層材料製の樹脂型枠を、コ・インジ
ェクション射出成形により成形加工されたものとした。
そして、第４の発明では、これらの積層材料製の樹脂型
枠を、多層ブロー成形により成形加工されたものとし
た。また、第５の発明では、これらの積層材料製の樹脂
型枠の表層の樹脂材料は樹脂シートとし、該樹脂シート
を金型に貼り合わせて貼り合わせブロー成形するかある
いは射出成形して成形加工されたものとした。
【０００５】
【発明の実施の態様】本発明においては、打設面は平滑
な平面で形成され、該打設面の背後のバックアップ面は
凸部と凹部が交互に型枠長手方向に延在し断面が該打設
面に対して直交して突出する平板状に形成されるか、も
しくは略波形形状に屈曲して内部に中空部を有するよう
に形成されるとともに、少なくとも打設面の表層は表面
性に優れた樹脂材料とし、かつ、少なくともバックアッ
プ面の内部は剛性に優れた強化材充填材料として成形加
工したもので、単なる平板パネル状のものに比べて、凹
凸の有るバックアップ面が強度上補強をなしているばか
りでなく、各部材の内部に芯材として強化材充填材料が
入れられており、剛性が格段に増強されるとともに、表
面に表面性のよい樹脂材料を使用するので、表面性や外
観や手触りがよく、平面度の高い優れたコンクリート打
設用の樹脂型枠が得られる。また、第２の発明では、表
層の樹脂材料を表面性のよいポリプロピレン樹脂とし、
内部の樹脂材料は強度の高い強化ポリプロピレン樹脂材
料（たとえば、繊維強化ポリプロピレン樹脂材料）とし
たので、表面性や外観や手触りがよく、平面度の高い優
れたコンクリート打設用の樹脂型枠が得られる。第３の
発明や第４の発明では、これらの樹脂型枠を、それぞれ
コ・インジェクション射出成形や多層ブロー成形により
成形加工するので、簡便容易に安価な製造コストで大量
生産できる。また、第５の発明では、樹脂シートをこれ
らの積層材料製の樹脂型枠の表層の樹脂材料に採用し
て、該樹脂シートを金型に貼り合わせブロー成形するか
あるいは射出成形して成形加工することとし、簡便容易
に安価な製造コストで大量生産できる。
な平面で形成され、該打設面の背後のバックアップ面は
凸部と凹部が交互に型枠長手方向に延在し断面が該打設
面に対して直交して突出する平板状に形成されるか、も
しくは略波形形状に屈曲して内部に中空部を有するよう
に形成されるとともに、少なくとも打設面の表層は表面
性に優れた樹脂材料とし、かつ、少なくともバックアッ
プ面の内部は剛性に優れた強化材充填材料として成形加
工したもので、単なる平板パネル状のものに比べて、凹
凸の有るバックアップ面が強度上補強をなしているばか
りでなく、各部材の内部に芯材として強化材充填材料が
入れられており、剛性が格段に増強されるとともに、表
面に表面性のよい樹脂材料を使用するので、表面性や外
観や手触りがよく、平面度の高い優れたコンクリート打
設用の樹脂型枠が得られる。また、第２の発明では、表
層の樹脂材料を表面性のよいポリプロピレン樹脂とし、
内部の樹脂材料は強度の高い強化ポリプロピレン樹脂材
料（たとえば、繊維強化ポリプロピレン樹脂材料）とし
たので、表面性や外観や手触りがよく、平面度の高い優
れたコンクリート打設用の樹脂型枠が得られる。第３の
発明や第４の発明では、これらの樹脂型枠を、それぞれ
コ・インジェクション射出成形や多層ブロー成形により
成形加工するので、簡便容易に安価な製造コストで大量
生産できる。また、第５の発明では、樹脂シートをこれ
らの積層材料製の樹脂型枠の表層の樹脂材料に採用し
て、該樹脂シートを金型に貼り合わせブロー成形するか
あるいは射出成形して成形加工することとし、簡便容易
に安価な製造コストで大量生産できる。
【０００６】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例について
詳細に説明する。図１〜図８は本発明の実施例に係り、
図１は樹脂型枠の斜視図、図２は突出型樹脂型枠の断面
斜視図、図３は他の実施例を示す内部中空型樹脂型枠の
断面斜視図、図４は他の実施例を示す屈曲型樹脂型枠の
断面図、図５は樹脂シート貼り合わせ型樹脂型枠の断面
図、図６はコ・インジェクション射出成形機の要部縦断
面図、図７は多層ブロー成形機の縦断面図、図８は多層
ブロー成形機の要部縦断面図、図９は貼り合わせブロー
成形機の縦断面図である。
詳細に説明する。図１〜図８は本発明の実施例に係り、
図１は樹脂型枠の斜視図、図２は突出型樹脂型枠の断面
斜視図、図３は他の実施例を示す内部中空型樹脂型枠の
断面斜視図、図４は他の実施例を示す屈曲型樹脂型枠の
断面図、図５は樹脂シート貼り合わせ型樹脂型枠の断面
図、図６はコ・インジェクション射出成形機の要部縦断
面図、図７は多層ブロー成形機の縦断面図、図８は多層
ブロー成形機の要部縦断面図、図９は貼り合わせブロー
成形機の縦断面図である。
【０００７】図１は本発明の積層製の樹脂型枠３０を示
したもので、樹脂型枠３０の打設面３０Ａは平滑な平面
に形成され、打設面３０Ａの背後のバックアップ面３０
Ｂは長手方向に延在する凸部３２が等間隔に並列して設
けられており、凸部３２と隣接する凸部３２との間は凹
部３４が形成される。その横断面は、図２に示すよう
に、打設面３０Ａに直交して突出する平板で形成される
突出型樹脂型枠３０Ｐと、図３に示すように、内部が中
空部で形成された略波形形状の内部中空型樹脂型枠３０
Ｑと、図４に示すように、多層（図４の場合は３層）の
樹脂材料を重ねて略波形形状に屈曲したバックアップ面
を形成する屈曲型樹脂型枠３０Ｒと、樹脂シートを打設
面側に貼り合わせた樹脂シート貼り合わせ型樹脂型枠３
０Ｓに分けられる。
したもので、樹脂型枠３０の打設面３０Ａは平滑な平面
に形成され、打設面３０Ａの背後のバックアップ面３０
Ｂは長手方向に延在する凸部３２が等間隔に並列して設
けられており、凸部３２と隣接する凸部３２との間は凹
部３４が形成される。その横断面は、図２に示すよう
に、打設面３０Ａに直交して突出する平板で形成される
突出型樹脂型枠３０Ｐと、図３に示すように、内部が中
空部で形成された略波形形状の内部中空型樹脂型枠３０
Ｑと、図４に示すように、多層（図４の場合は３層）の
樹脂材料を重ねて略波形形状に屈曲したバックアップ面
を形成する屈曲型樹脂型枠３０Ｒと、樹脂シートを打設
面側に貼り合わせた樹脂シート貼り合わせ型樹脂型枠３
０Ｓに分けられる。
【０００８】バックアップ面３０Ｂは、いずれのタイプ
においても、図２のように平板状に突出するか、もしく
は図３〜図５に示すように略波形形状に凸部３２と凹部
３４とが交互に屈曲している。凸部３２や凹部３４の断
面形状は、図３に示すように、通常台形形状に構成され
るが、正弦波のように滑らかな曲線形状としてもよい。
また、図３や図４、図５に示すように、バックアップ面
３０Ｂの裏面は打設面３０Ａの裏面と当接し融着一体化
することによって、凸部３２の内部に密閉された中空部
３０Ｃを形成するようにする。
においても、図２のように平板状に突出するか、もしく
は図３〜図５に示すように略波形形状に凸部３２と凹部
３４とが交互に屈曲している。凸部３２や凹部３４の断
面形状は、図３に示すように、通常台形形状に構成され
るが、正弦波のように滑らかな曲線形状としてもよい。
また、図３や図４、図５に示すように、バックアップ面
３０Ｂの裏面は打設面３０Ａの裏面と当接し融着一体化
することによって、凸部３２の内部に密閉された中空部
３０Ｃを形成するようにする。
【０００９】そして、本発明においては、いずれのタイ
プにおいても、単一の樹脂材料で成形加工するのではな
く、打設面３０Ａ等の表面性を重視される表層と内部を
形成する部分とに異種の樹脂材料を使用するようにし
た。すなわち、表層は、たとえばポリプロピレン樹脂等
の表面性の優れた樹脂材料を使用し、内部には芯材とし
て、たとえばガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂材料の
ような比較的強度の高い材質の樹脂材料を使用した。具
体的には、図６のコ・インジェクション射出成形機５０
や図７の多層ブロー成形機６０を使用して、図２や図３
のように表層材４０の内部に芯材４２を抱き込んだ２層
構造の成形品を生産する。前述したように、表層材４０
は、たとえばポリプロピレン樹脂等の表面性の優れた樹
脂材料を使用し、芯材４２はたとえばガラス繊維強化ポ
リプロピレン樹脂材料のような比較的強度の高い材質の
樹脂材料を使用する。
プにおいても、単一の樹脂材料で成形加工するのではな
く、打設面３０Ａ等の表面性を重視される表層と内部を
形成する部分とに異種の樹脂材料を使用するようにし
た。すなわち、表層は、たとえばポリプロピレン樹脂等
の表面性の優れた樹脂材料を使用し、内部には芯材とし
て、たとえばガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂材料の
ような比較的強度の高い材質の樹脂材料を使用した。具
体的には、図６のコ・インジェクション射出成形機５０
や図７の多層ブロー成形機６０を使用して、図２や図３
のように表層材４０の内部に芯材４２を抱き込んだ２層
構造の成形品を生産する。前述したように、表層材４０
は、たとえばポリプロピレン樹脂等の表面性の優れた樹
脂材料を使用し、芯材４２はたとえばガラス繊維強化ポ
リプロピレン樹脂材料のような比較的強度の高い材質の
樹脂材料を使用する。
【００１０】図４は、屈曲型樹脂型枠３０Ｒを示し、バ
ックアップ面３０Ｂは表層材４０と芯材４２と裏面材４
４とからなる３層の樹脂材料を屈曲して、平板状の表層
材４０からなる打設面３０Ａや、図４に示す表層材４０
と芯材４２と裏面材４４とからなる３層を積層した平板
状の打設面３０Ａに接触する部分を融着一体化したもの
で、表層材４０を表面性の優れた樹脂材料を使用し、裏
面材４４は、たとえば使用済のリサイクル材や工程内リ
サイクル材を有効利用して経済性を高めた。一方、図５
に示すものは、バックアップ面３０Ｂは、芯材４２のみ
で形成し、平滑度の要求される打設面３０Ａのみ表層材
４０として樹脂シートＳを使用したものである。このよ
うに、構成することによって、平滑度を要求される打設
面３０Ａは、表面性の優れた樹脂材料とし、バックアッ
プ面３０Ｂは強度の高い樹脂材料として、樹脂シート貼
り合わせ型樹脂型枠３０Ｓの剛性を高めている。樹脂シ
ートＳは、通常押出成形によって製作される。使用され
る樹脂シートＳは、１層でも多層でもよい。
ックアップ面３０Ｂは表層材４０と芯材４２と裏面材４
４とからなる３層の樹脂材料を屈曲して、平板状の表層
材４０からなる打設面３０Ａや、図４に示す表層材４０
と芯材４２と裏面材４４とからなる３層を積層した平板
状の打設面３０Ａに接触する部分を融着一体化したもの
で、表層材４０を表面性の優れた樹脂材料を使用し、裏
面材４４は、たとえば使用済のリサイクル材や工程内リ
サイクル材を有効利用して経済性を高めた。一方、図５
に示すものは、バックアップ面３０Ｂは、芯材４２のみ
で形成し、平滑度の要求される打設面３０Ａのみ表層材
４０として樹脂シートＳを使用したものである。このよ
うに、構成することによって、平滑度を要求される打設
面３０Ａは、表面性の優れた樹脂材料とし、バックアッ
プ面３０Ｂは強度の高い樹脂材料として、樹脂シート貼
り合わせ型樹脂型枠３０Ｓの剛性を高めている。樹脂シ
ートＳは、通常押出成形によって製作される。使用され
る樹脂シートＳは、１層でも多層でもよい。
【００１１】図６はコ・インジェクション射出成形機５
０を示したもので、固定金型５０Ｄと可動金型５０Ｅと
で形成されるキャビティ５５へ、第１の射出ユニット５
０Ａと第２の射出ユニット５０Ｂでそれぞれ異種の溶融
樹脂材料を射出し、積層樹脂製の樹脂成形品を得る。す
なわち、第２の射出ユニット５０Ｂよりノズル５３の樹
脂通路５４および金型内樹脂通路５６を経由して第２の
溶融樹脂をキャビティ５５へ射出充填するとともに、第
１の射出ユニット５０Ａよりノズル５１の樹脂通路５２
および金型内樹脂通路５６を経由して第１の溶融樹脂を
キャビティ５５へ射出充填することによって、第２の樹
脂の外側に第１の樹脂を積層した多層（図６の場合は２
層）の積層樹脂成形品ができる。
０を示したもので、固定金型５０Ｄと可動金型５０Ｅと
で形成されるキャビティ５５へ、第１の射出ユニット５
０Ａと第２の射出ユニット５０Ｂでそれぞれ異種の溶融
樹脂材料を射出し、積層樹脂製の樹脂成形品を得る。す
なわち、第２の射出ユニット５０Ｂよりノズル５３の樹
脂通路５４および金型内樹脂通路５６を経由して第２の
溶融樹脂をキャビティ５５へ射出充填するとともに、第
１の射出ユニット５０Ａよりノズル５１の樹脂通路５２
および金型内樹脂通路５６を経由して第１の溶融樹脂を
キャビティ５５へ射出充填することによって、第２の樹
脂の外側に第１の樹脂を積層した多層（図６の場合は２
層）の積層樹脂成形品ができる。
【００１２】図７は多層ブロー成形機（３層ブロー成形
機）６０を示したもので、ダイス６１の内部に多種（図
７の場合は３種）の樹脂材料の樹脂通路を設け、第１押
出機６２Ａと第２押出機６２Ｂと第３押出機６２Ｃによ
り、それぞれ異なる溶融樹脂材料をダイス６１内に供給
し、図８に示すように、多層（３層）の積層樹脂製の成
形品をブロー成形する。
機）６０を示したもので、ダイス６１の内部に多種（図
７の場合は３種）の樹脂材料の樹脂通路を設け、第１押
出機６２Ａと第２押出機６２Ｂと第３押出機６２Ｃによ
り、それぞれ異なる溶融樹脂材料をダイス６１内に供給
し、図８に示すように、多層（３層）の積層樹脂製の成
形品をブロー成形する。
【００１３】一方、図９に示すものは、貼り合わせブロ
ー成形機７０であり、ダイスヘッド７２の下方には、左
右一対の金型７８、７８が接離自在に配設されるととも
に、金型７８の上部にはダイスヘッド７２から吐出され
垂下されるパリソンＰの表面に沿って下方へ垂下される
位置に平面板で形成された樹脂シートＳを巻取りしたロ
ール８０がロール台８２を介して配設される。ロール８
０の下端部にはロール台８２に付設され、エアシリンダ
９０ａの操作により水平にパリソン方向に進退動する先
端が鋭利な刃物で形成されたカッタ９０が配設され、そ
の前方にあり中央にカッタ９０の刃先が嵌装される溝部
を有するカッタ受座９０ｂが設けられ、垂下された樹脂
シートＳを、パリソンＰ表面を損傷することなく任意の
時点で切断できるように構成される。また、樹脂シート
Ｓの下端を把持し、操業中樹脂シートＳを垂直に下方へ
伸張した状態に保持するためのシートクリップ８４が金
型７８の下端部に設けられる。このように構成された貼
り合わせブロー成形機７０により、樹脂シートＳを貼り
合わせた、たとえば図５のような樹脂シート貼り合わせ
型樹脂型枠３０Ｓを成形することができる。
ー成形機７０であり、ダイスヘッド７２の下方には、左
右一対の金型７８、７８が接離自在に配設されるととも
に、金型７８の上部にはダイスヘッド７２から吐出され
垂下されるパリソンＰの表面に沿って下方へ垂下される
位置に平面板で形成された樹脂シートＳを巻取りしたロ
ール８０がロール台８２を介して配設される。ロール８
０の下端部にはロール台８２に付設され、エアシリンダ
９０ａの操作により水平にパリソン方向に進退動する先
端が鋭利な刃物で形成されたカッタ９０が配設され、そ
の前方にあり中央にカッタ９０の刃先が嵌装される溝部
を有するカッタ受座９０ｂが設けられ、垂下された樹脂
シートＳを、パリソンＰ表面を損傷することなく任意の
時点で切断できるように構成される。また、樹脂シート
Ｓの下端を把持し、操業中樹脂シートＳを垂直に下方へ
伸張した状態に保持するためのシートクリップ８４が金
型７８の下端部に設けられる。このように構成された貼
り合わせブロー成形機７０により、樹脂シートＳを貼り
合わせた、たとえば図５のような樹脂シート貼り合わせ
型樹脂型枠３０Ｓを成形することができる。
【００１４】これらの方法以外にも、多層積層樹脂型枠
を成形する方法はあり、たとえば、ブロー成形機で製品
表層側を表面性に優れた樹脂とし、バックアップ面側を
強化樹脂の２色にパリソンを押出して成形する方法や、
真空圧空成形で表面製に優れた樹脂シートを表層に強度
の高い樹脂シートを内層にした積層シートを成形する方
法や、真空圧空成形で上記の多層シートを成形する方法
等が考えられる。
を成形する方法はあり、たとえば、ブロー成形機で製品
表層側を表面性に優れた樹脂とし、バックアップ面側を
強化樹脂の２色にパリソンを押出して成形する方法や、
真空圧空成形で表面製に優れた樹脂シートを表層に強度
の高い樹脂シートを内層にした積層シートを成形する方
法や、真空圧空成形で上記の多層シートを成形する方法
等が考えられる。
【００１５】以上説明したように、本発明の積層製の樹
脂型枠３０は、表層材４０を、表面性や手触りのよいナ
チュラル（ＰＰ）樹脂とし、内部やバックアップ面３０
Ｂに剛性強化のための芯材４２としてガラス無機強化
（ＰＰ）樹脂を使用するため、表面性のよい打設面３０
Ａをもち、しかも剛性が従来のものに比べて格段に向上
する。また、多層ブロー成形や樹脂シートを貼り合わせ
て得られる樹脂型枠３０では、内層をリサイクル材とす
ることができ、資源の有効活用による材料コストの低減
を図ることができる。芯材４２に使用される強化材は、
ガラス繊維や無機鉱物（タルク、マイカ、ワラストナイ
ト、炭酸カルシウム等）を利用でき、また、製造中、適
宜、離型剤、耐熱剤、耐候剤、着色剤等や一般に使用さ
れている各種の添加剤を使用できる。
脂型枠３０は、表層材４０を、表面性や手触りのよいナ
チュラル（ＰＰ）樹脂とし、内部やバックアップ面３０
Ｂに剛性強化のための芯材４２としてガラス無機強化
（ＰＰ）樹脂を使用するため、表面性のよい打設面３０
Ａをもち、しかも剛性が従来のものに比べて格段に向上
する。また、多層ブロー成形や樹脂シートを貼り合わせ
て得られる樹脂型枠３０では、内層をリサイクル材とす
ることができ、資源の有効活用による材料コストの低減
を図ることができる。芯材４２に使用される強化材は、
ガラス繊維や無機鉱物（タルク、マイカ、ワラストナイ
ト、炭酸カルシウム等）を利用でき、また、製造中、適
宜、離型剤、耐熱剤、耐候剤、着色剤等や一般に使用さ
れている各種の添加剤を使用できる。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、樹脂型枠を異種樹脂材料による積層製とすることに
よって、表面性を良好に保持しながら、剛性の高い樹脂
型枠を簡便容易に得ることができる。
は、樹脂型枠を異種樹脂材料による積層製とすることに
よって、表面性を良好に保持しながら、剛性の高い樹脂
型枠を簡便容易に得ることができる。
【図１】本発明の実施例に係る樹脂型枠の斜視図であ
る。
る。
【図２】本発明の実施例に係る突出型樹脂型枠の断面斜
視図である。
視図である。
【図３】本発明の他の実施例に係る内部中空型樹脂型枠
の断面斜視図である。
の断面斜視図である。
【図４】本発明の他の実施例に係る多層屈曲型樹脂型枠
の断面図である。
の断面図である。
【図５】本発明の他の実施例に係る樹脂シート貼り合わ
せ樹脂型枠の断面図である。
せ樹脂型枠の断面図である。
【図６】本発明の実施例に係るコ・インジェクション射
出成形機の要部縦断面図である。
出成形機の要部縦断面図である。
【図７】本発明の実施例に係る多層ブロー成形機の縦断
面図である。
面図である。
【図８】本発明の実施例に係る多層ブロー成形機の要部
縦断面図である。
縦断面図である。
【図９】本発明の実施例に係る貼り合わせブロー成形機
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図１０】従来の樹脂型枠の斜視図である。
【図１１】従来の樹脂型枠の断面側面図である。
２０ 樹脂型枠 ２０Ａ 打設面 ２０Ｂ バックアップ面 ２０Ｃ 側面 ２０ａ 透孔 ３０ 樹脂型枠 ３０Ａ 打設面 ３０Ｂ バックアップ面 ３０Ｃ 中空部 ３０Ｐ 突出型樹脂型枠 ３０Ｑ 内部中空型樹脂型枠 ３０Ｒ 多層屈曲型樹脂型枠 ３０Ｓ 樹脂シート貼り合わせ型樹脂型枠 ３２ 凸部 ３４ 凹部 ３６ 側枠 ４０ 表層材 ４２ 芯材 ４４ 裏面材 ５０ コ・インジェクション射出成形機 ５０Ａ 第１の射出ユニット ５０Ｂ 第２の射出ユニット ５０Ｃ 第３の射出ユニット ５０Ｄ 固定金型 ５０Ｅ 可動金型 ５１ ノズル ５２ 樹脂通路 ５３ ノズル ５４ 樹脂通路 ５５ キャビティ ５６ 金型内樹脂通路 ６０ 多層ブロー成形機 ６１ ダイス ６２Ａ 第１押出機 ６２Ｂ 第２押出機 ６２Ｃ 第３押出機 ７０ 貼り合わせブロー成形機 ７２ ダイスヘッド ７８ 金型 ８０ ロール ８２ ロール台 ９０ カッタ ９０ａ エアシリンダ ９０ｂ カッタ受座 Ｐ パリソン Ｓ 樹脂シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 31:00
Claims (5)
- 【請求項１】 コンクリート打設用の積層材料製の樹脂
型枠であって、打設面は平滑な平面で形成され、該打設
面の背後のバックアップ面は凸部と凹部が交互に型枠長
手方向に延在し断面が該打設面に対して直交して突出す
る平板状に形成されるか、もしくは略波形形状に屈曲し
て内部に中空部を有するように形成されるとともに、少
なくとも打設面側の表層は表面性に優れた樹脂材料と
し、かつ、少なくとも前記バックアップ面の内部は剛性
に優れた強化材充填材料とした積層材料製の樹脂型枠。 - 【請求項２】 表層の樹脂材料をポリプロピレン樹脂と
し、内部の樹脂材料は強化ポリプロピレン樹脂材料とす
る請求項１記載の積層材料製の樹脂型枠。 - 【請求項３】 コ・インジェクション射出成形により成
形加工された請求項１記載または請求項２記載の積層材
料製の樹脂型枠。 - 【請求項４】 多層ブロー成形により成形加工された請
求項１記載または請求項２記載の積層材料製の樹脂型
枠。 - 【請求項５】 表層の樹脂材料は樹脂シートとし、該樹
脂シートを金型に貼り合わせて貼り合わせブロー成形す
るかあるいは射出成形して成形加工された請求項１記載
または請求項２記載の積層材料製の樹脂型枠。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32414295A JPH09158471A (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | 積層材料製の樹脂型枠 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32414295A JPH09158471A (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | 積層材料製の樹脂型枠 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09158471A true JPH09158471A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18162607
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32414295A Pending JPH09158471A (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | 積層材料製の樹脂型枠 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09158471A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101787794A (zh) * | 2010-03-04 | 2010-07-28 | 焦作市柏林建筑模板有限公司 | 适于快速组装的建筑模板和建筑组合模板 |
| JP2020002768A (ja) * | 2013-07-10 | 2020-01-09 | ポリテック ゲーエムベーハーＰｏｌｙｔｅｃｈ Ｇｍｂｈ | コンクリート作業用堰板のための型枠パネル |
-
1995
- 1995-12-13 JP JP32414295A patent/JPH09158471A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101787794A (zh) * | 2010-03-04 | 2010-07-28 | 焦作市柏林建筑模板有限公司 | 适于快速组装的建筑模板和建筑组合模板 |
| JP2020002768A (ja) * | 2013-07-10 | 2020-01-09 | ポリテック ゲーエムベーハーＰｏｌｙｔｅｃｈ Ｇｍｂｈ | コンクリート作業用堰板のための型枠パネル |
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