JPH09155421A - タンデム圧延機の板幅制御方法 - Google Patents

タンデム圧延機の板幅制御方法

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JPH09155421A
JPH09155421A JP7312823A JP31282395A JPH09155421A JP H09155421 A JPH09155421 A JP H09155421A JP 7312823 A JP7312823 A JP 7312823A JP 31282395 A JP31282395 A JP 31282395A JP H09155421 A JPH09155421 A JP H09155421A
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stands
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来は、タンデム圧延機の板幅制御をスタンド
間に配設したルーパによって行うので、板幅制御範囲が
狭く、板幅精度向上に限界があるという課題がある。 【解決手段】前段側スタンドF1,F2間に設定した板
幅張力制御領域のスタンド間張力をスタンドのロール回
転速度を制御することによりルーパを使用することなく
行う。このとき、後ろ側のスタンドF2の出側に中間ス
タンド板幅計3を設置し、この板幅計3の板幅検出値W
F を前段側板幅制御装置5に入力し、この前段側板幅制
御装置5で、板幅検出値WF と予め設定された中間スタ
ンド板幅目標値との偏差に基づいて比例積分制御量を算
出し、これに基づいて第1スタンドF1におけるワーク
ロールWRの回転速度を制御して、スタンド間張力を調
整し、板幅を中間スタンド目標値に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被圧延材を圧延す
る複数のスタンドを有する熱間又は冷間のタンデム圧延
機出側の板幅を制御するタンデム圧延機の板幅制御方法
に関し、特に前段側で板幅制御する際にルーパによるス
タンド間張力制御を用いることなく行うようにしたもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のタンデム圧延機の板幅制御方法と
しては、例えば特開昭63−80909号公報(以下、
第1従来例と称す)及び特開昭63−199010号公
報(以下、第2従来例と称す)に開示されているものが
ある。第1従来例は、熱間タンデム圧延機の所定の圧延
スタンドの前後に板幅計を配置し、これら板幅計の検出
値に基づいて圧延スタンドの前方及び後方の圧延材の張
力変化による圧延スタンドの入・出側の圧延材の板幅変
化を検出し、この前方及び後方の張力変化と板幅変化の
相関関係から圧延材に対する張力算出し、算出した張力
に基づいて圧延スタンド間に配置したルーパを制御して
板幅を制御するようにしている。
【0003】また、第2従来例は、複数の圧延スタンド
の中間のスタンド間に中間スタンド間板幅計を設置し、
この中間スタンド間板幅計の検出値に基づいてこれより
下流側の圧延スタンド出側における目標板幅に対して生
じる板幅偏差を予測演算し、この予測演算値に基づいて
中間スタンド間板幅計より下流側の圧延スタンド間に配
置したルーパを制御して圧延スタンド間張力を操作する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1従来例及び第2従来例のタンデム圧延機の板幅制御方
法にあっては、何れも板幅を制御するためのスタンド間
張力制御をルーパを使用して行うようにしているので、
ルーパモータの制約上大きな張力を付加することができ
ず、板幅の制御代が少なく、大幅な板幅変更を行うこと
ができないという未解決の課題がある。
【0005】この未解決の課題を解決するために、各ス
タンド間の体積速度(マスフロー)を制御したり、エッ
ジャによる幅圧下制御を行うことが考えられるが、マス
フローでは、メータ幅の材料で1mmオーダの板幅制御
を実現するには0.1%の精度でマスフロー制御を行う
必要があり、現状の技術では困難であり、エッジャにつ
いては新たに設備を設置する必要があり、既存の圧延設
備のままで板幅制御を行うことができないという新たな
課題がある。
【0006】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされてものであり、前段側でルーパを
用いることなくスタンド間張力を変更することにより板
幅を制御することができるタンデム圧延機の板幅制御方
法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のタンデム圧延機の板幅制御方法は、被圧
延材を圧延する複数のスタンドを有するタンデム圧延機
の板幅を制御するタンデム圧延機の板幅制御方法におい
て、前段側における板幅制御対象領域となる所定スタン
ド間の後段側の中間スタンド出側に設置した中間スタン
ド板幅計で前記被圧延材の板幅を検出し、該板幅計の板
幅検出値と目標板幅設定値との偏差に基づいて前記板幅
制御対象領域を挟む少なくとも一方のスタンドの圧延速
度を制御して当該板幅制御対象領域の張力制御を行うこ
とを特徴としている。
【0008】この請求項1の発明にあっては、前段側の
所定スタンド間を板幅制御対象領域とし、その後側のス
タンドの出側に設置した板幅計で被圧延材の板幅を検出
し、検出された板幅検出値と目標板幅設定値との偏差を
求める。そして、板幅検出値が目標板幅設定値より大き
すぎて余幅が多い場合には、例えば前側のスタンドの圧
延速度を低下させることにより、所定スタンド間の張力
を高くして板幅を減少させ余幅を減少させて、高精度で
板幅制御を行う。このとき、所定スタンド間の被圧延材
の張力制御をルーパ制御ではなく、圧延速度を制御する
ことにより行うので、板幅の制御範囲を広くすることが
でき、しかも所定スタンドの後側の中間スタンドの出側
で被圧延材の板幅を検出するので、無駄時間が少なく制
御の応答性を向上させることができる。
【0009】また、請求項2のタンデム圧延機の板幅制
御方法は、請求項1の発明において、前記板幅制御対象
領域の張力制御は、板幅検出値から目標板幅設定値を減
算した偏差に基づいて比例積分制御量を算出し、当該偏
差が正で且つ所定値以下であるときに前回制御量と所定
設定値とに基づいて制御量を算出することを特徴として
いる。
【0010】この請求項2の発明においては、通常時は
板幅制御対象領域のスタンド間張力制御を、板幅偏差に
基づく比例積分制御で行うので、スタンド間張力が急変
することなく板幅偏差に追従して制御されるので、板厚
変動等の影響を生じることがなく、良好な板幅制御を行
うことができ、板幅偏差が正で且つ所定値以下であると
きには比例積分制御に代えて前回制御量と所定設定値と
に基づいて制御量を算出することにより、製品幅側への
オーバーシュートを防止する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を熱間
仕上圧延機に適用した場合を示す概略構成図であって、
熱間仕上圧延機は、被圧延材としての熱間ストリップS
を圧延する例えば7列のスタンドF1〜F7を有する。
各スタンドF1〜F7は、熱間ストリップSが通板され
る一対のワークロールWRとこれらワークロールWRに
転接する一対のバックアップロールBRとで構成されて
いる。
【0012】各スタンドF1〜F7の夫々は、コントロ
ーラ1によって、予め設定された圧延条件から各スタン
ド出側厚を決定し、これに基づいて各スタンド単位に圧
延理論に基づく演算によって仕上入側・出側厚、圧延荷
重、板速度等を求め、且つ各スタンド間の体積速度(マ
スフロー)一定の条件が成立するように決定されたパス
スケジュールに従って、ワークロールWRのロール回転
数が制御されると共に、最終スタンドF7の出側に配置
された板厚計2の板厚検出信号に基づいて圧下量が制御
される。
【0013】また、中間スタンドとなる例えば第2スタ
ンドF2の出側に熱間ストリップSの板幅を検出する中
間スタンド板幅計3が配置されていると共に、最終スタ
ンドF7の出側にも仕上出側板幅計4が配置されてい
る。そして、前段側の第1スタンドF1及び第2スタン
ドF2間が板幅制御対象領域に設定され、この板幅制御
対象領域のスタンド間張力が、中間スタンド板幅計3か
ら出力される例えばアナログ電圧値でなる板幅検出値W
F が入力された前段側板幅制御装置5によってコントロ
ーラ1からの前側スタンドF1におけるワークロールW
Rの駆動モータMに対する制御電流値を補正することに
より、ルーパを用いることなく制御される。
【0014】前段側板幅制御装置5は、図2に示すよう
に、中間スタンド板幅計3の板幅検出値WF がリミッタ
6に供給されて所定のレベル範囲に制限され、このリミ
ッタ6の出力信号がアナログ電圧値でなる中間スタンド
板幅目標値WTFが入力された減算器7に供給されて、中
間スタンド板幅目標値WTFから板幅検出値WF を減算し
て中間スタンド偏差ΔWを算出する。
【0015】ここで、中間スタンド板幅目標値WTFは、
熱間ストリップSの製品幅に対して所謂余幅と称する余
裕代を加算した値を最終スタンドF7の出側板幅目標値
として設定し、これから後段側スタンドF3〜F7で調
整可能な板幅を減算した値に設定されている。そして、
減算器7から出力される偏差ΔWがゲイン調整器8で所
定のゲインを乗算して制御指令値VC として選択回路9
の一方の入力側に供給される。この選択回路9の他方の
入力側に“0”のアナログ電圧でなる制御停止指令値V
S が供給されている。そして、選択回路9には、熱間ス
トリップSへの水乗り異常を表す異常信号SA が入力さ
れており、熱間ストリップSへの水乗りがなく異常信号
A が論理値“0”である正常時には、前記ゲイン調整
器8から出力される制御指令値VS を選択して出力され
るが、熱間ストリップSへの水乗りが発生して異常信号
A が論理値“1”となった水乗り異常時には、制御指
令値VC に代えて制御停止指令値VS を選択して出力す
る。
【0016】この選択回路9の選択出力は、比例積分
(PI)制御回路10に入力されて、この比例積分制御
回路10で、制御指令値VC に対する比例積分制御量V
PIを演算し、この比例積分制御量VPIが選択回路11の
一方の入力側に供給される。この選択回路11の他方の
入力側には代替制御量演算回路12からの代替制御量V
PI′が供給されている。ここで、代替制御量演算回路1
2は、前回の比例積分制御量VPI(n-1) に定数(例えば
0.9)を乗算して代替制御量VPI′を算出する。
【0017】そして、選択回路11は制御条件判定回路
13からの選択信号SJ が論理値“0”であるときに
は、比例積分制御回路10の比例積分制御量VPIを選択
して出力し、論理値“1”であるときには、代替制御量
演算回路12の代替制御量VPI′を選択して出力する。
ここで、制御条件判定回路13は、比例積分制御回路1
0の比例積分制御量VPI及び減算器7の中間板幅偏差Δ
Wが入力され、中間板幅偏差ΔWが1mm以下で且つ比
例積分制御量VPIが正(VPI>0)であるときには、論
理値“1”の選択信号SJ を選択回路11に出力し、そ
れ以外のときには論理値“0”の選択信号SJ を選択回
路11に出力する。
【0018】この選択回路11の選択出力は、リミッタ
14に供給されて所定のレベル範囲内に制限されてから
板幅制御用張力補正信号としてコントローラ1から出力
される第1スタンドF1に対する回転数制御信号SR
入力された加算器15に供給され、この加算器15で加
算されたモータ速度制御信号SR がスタンド速度設定器
16、速度調節器17を介して駆動モータMに供給され
る。
【0019】一方、第4スタンド以降の後段側スタンド
間には、従来例と同様に第3及び第4スタンドF3,F
4間、第4及び第5スタンドF4,F5間、第5及び第
6スタンドF5,F6間、第6及び第7スタンドF6,
F7間に夫々ルーパ20が配設され、これらルーパ20
が最終スタンドF7の出側に配置された仕上出側板幅計
4の板幅検出値WR が入力された後段側板幅制御装置2
2によって制御される。この後段側板幅制御装置22
は、板幅検出値WR と目標板幅設定値WT との偏差ΔW
R を算出し、この偏差ΔWR に基づいて各スタンド間の
ルーパ20を駆動する駆動モータ21に対する駆動電流
を制御することにより、スタンド間張力制御を行って板
幅を目標値WT に一致させるように制御する。
【0020】このように、前段側スタンドF1,F2間
でルーパを使用することなく、スタンドのワークロール
の回転速度を制御する張力制御によって板幅制御を行
い、後段側でルーパを使用した張力制御によって板幅制
御を行う理由は、本発明者が実機について種々の実験を
行った結果、図3に示すように、後段側の例えばスタン
ドF4,F5間、スタンドF5,F6間及びスタンドF
6,F7間でルーパを使用してスタンド間張力を個別に
ステップ状に増加させたときには、仕上出側板幅計4の
板幅検出値WR と目標板幅設定値WTRとの板幅偏差ΔW
R の変化には殆ど影響を与えないが、前段側スタンドF
1,F2間でルーパレススタンド間張力制御を行ったと
きには、同一の張力を変化に対しても仕上出側板幅計4
の板幅検出値WR と目標板幅設定値WTRとの板幅偏差Δ
R は4mm以上の有為な幅変動を生じることが知見さ
れた。
【0021】この理由は、熱間仕上圧延機においては、
後段スタンドより前段スタンドの方が熱間ストリップS
の温度が高く且つスタンド間滞留時間が長いため、クリ
ープ変形を生じ易いことによるものである。したがっ
て、前段側及び後段側のスタンド間張力を同一に変化さ
せたときには、前段側が後段側に対して大きな板幅変化
を生じさせることができ、このときの張力変化をルーパ
を使用しないルーパレス制御で行うことにより、ルーパ
モータの制約がなく張力変更の自由度を大きく設定する
ことができる。
【0022】次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、各スタンドF1〜F7のワークロールWRに水乗り
を生じていない熱間ストリップSが通板されて仕上圧延
が行われているものとする。この状態では、第4スタン
ドF4以降の後段側スタンド間では、最終スタンドF7
の出側に配置された仕上出側板厚計4で検出された板幅
検出値WR に基づいて後段側板幅制御装置22によって
各スタンド間に配設されたルーパ20の駆動モータ21
に対する駆動電流が制御されて、最終スタンドF7の出
側における熱間ストリップSの板幅が目標板幅と一致す
るように板幅制御される。
【0023】これに対して、前段側の第1及び第2スタ
ンドF1,F2間の板幅制御対象領域では、ルーパが配
設されていないが、第3スタンドF3の出側に配置され
た中間スタンド板幅計3の板幅検出値WF が前段側板幅
制御装置5に供給ることにより、この前段側板幅制御装
置5によって第1スタンドF1におけるワークロールW
Rの駆動モータMに供給する駆動電流が制御される。
【0024】すなわち、今、中間スタンド板幅計3の板
幅検出値WF と中間スタンド目標板幅設定値WT とが等
しい状態を継続しているものとすると、減算器7から出
力される中間スタンド偏差ΔWF が“0”を継続してお
り、比例積分制御回路10の比例積分制御量VPI
“0”を継続している。このとき、制御条件判定回路1
3では、ΔWF <1mmを満足するが比例積分制御量V
PI がVPI≦0であるので、選択信号SJ が論理値
“0”となり、選択回路11で“0”の比例積分制御量
PIが選択され、これがリミッタ14を介して板幅制御
用張力補正信号として減算器15に出力される。
【0025】したがって、板幅制御用張力補正信号が
“0”であるので、コントローラ1による第1スタンド
F1におけるワークロールWRの速度制御が継続され
る。一方、後段側のスタンドF4〜F7では、後段側板
幅制御装置22によって仕上出側板幅計4の板幅検出値
R に基づいて各スタンドF4,F5間、F5,F6
間、F6,F7間に配設されたルーパ20の駆動モータ
21が制御されて最終スタンドF7の出側の板幅が余幅
を含めた目標値に制御される。
【0026】この状態から中間スタンド板幅計3の板幅
検出値WF が中間スタンド板幅目標値WTFより大きくな
って、減算器7から出力される中間スタンド板幅偏差Δ
Fが正の値となると、これにゲイン調整器8でゲイン
が乗算されて比例積分制御回路10で正の比例積分制御
量VPIが算出される。このとき、板幅偏差ΔWF が1m
mを越えるまでの間は、制御条件判定回路13で設定さ
れた板幅偏差ΔWF が1mm以下で且つ比例積分制御量
PIが正となる条件を満足するので、論理値“1”の選
択信号SJ が出力され、これによって選択回路11で代
替制御量演算回路12の代替制御量VPI′が選択され
る。このとき、代替制御量VPI′は、前回の比例積分制
御量VPIが“0”であることにより“0”となり、これ
が選択回路11を介し、リミッタ14を介して減算器1
5に供給される。
【0027】このため、板幅制御用張力補正信号として
は“0”の状態を継続するので、引き続きコントローラ
1による第1スタンドF1におけるワークロールWRの
速度制御が継続される。この状態から、板幅偏差ΔWF
が1mmを越える状態となると、制御条件判定回路13
の設定条件を満足しなくなるので、選択信号SJ が論理
値“0”に復帰し、これによって選択回路11で比較積
分制御回路10の比較積分制御量VPIが選択され、これ
がリミッタ14を介して板幅制御用張力補正信号として
減算器15に供給される。
【0028】このため、減算器15の出力即ちモータ速
度制御信号SR は、コントローラ1からの速度指令値か
ら板幅制御用張力補正信号が減算されることになり、前
回までの速度指令値に対して板幅制御用張力補正信号分
だけ小さい値となり、これがスタンド速度設定器16、
速度調節器17を介して駆動モータMに供給される。こ
のため、第1スタンドF1におけるワークロールWRの
駆動モータMの回転速度が低下し、これに応じて熱間ス
トリップSの通板速度が低下することにより、第1及び
第2スタンドF1,F2間の板幅制御領域の張力が強く
なり、熱間ストリップSの板幅が狭くなる方向に制御さ
れる。
【0029】これに応じて、中間スタンド板幅計3の板
幅検出値WF が減少することにより、減算器7から出力
される板幅偏差ΔWF も減少して、これが1mm以下と
なると、前述したように、制御条件判定回路13の制御
条件を満足するので、論理値“1”の選択信号SJ が出
力されて、選択回路11で代替制御量演算回路12の代
替制御量VPI′が選択される。このとき、代替制御量V
PI′は、前回の比例積分制御量VPIが正の値であること
により、これに0.9を乗算した値即ち制御量が1割低
下した値に設定され、これがリミッタ14を介して減算
器15に供給される。
【0030】このため、引き続き、第1スタンドF1に
おけるワークロールWRの回転速度が徐々に回復し始
め、これに応じて板幅制御領域の張力は徐々に弱くなる
が、熱間ストリップSの板幅は依然として狭くなる方向
に制御される。この制御を繰り返して、中間スタンド板
幅計3で検出された板幅検出値WF が中間スタンド目標
板幅設定値WTFに一致すると、減算器7から出力される
板幅偏差ΔWF が“0”となり、これによって比例積分
制御回路10から出力される比例積分制御量VPI
“0”となり、制御条件判定回路13で制御条件を満足
しなくなるので、選択回路11で比例積分制御回路10
の比例積分制御量VPI(=0)が選択され、これがリミ
ッタ14を介して減算器15に供給される。
【0031】このため、板幅速度補正量が“0”となっ
て、第1スタンドF1におけるワークロールWRの回転
速度がコントローラ1によって設定された値に復帰し、
第1及び第2スタンドF1,F2間の板幅制御領域の張
力も目標張力に復帰して、良好な仕上圧延状態に復帰す
る。一方、上記とは逆に中間スタンド板幅計3の板幅検
出値WF が目標板幅より製品幅側に減少した場合には、
減算器7から出力される中間スタンド板幅偏差ΔW F
負の値となり、これにゲイン調整器8で所定ゲインが乗
算された値が比例積分制御回路10に供給されることに
なり、この比例積分制御回路10から負の比例積分制御
量VPIが出力される。
【0032】このとき、制御条件判定回路13では、比
例積分制御量VPIが負であることにより、制御条件を満
足せず選択信号SJ が論理値“0”となるので、選択回
路11で比例積分制御回路10からの比例積分制御量V
PIが選択され、これがリミッタ14を介して減算器15
に板幅制御用張力補正信号として供給される。したがっ
て、減算器15から出力されるモータ速度制御信号SR
は、コントローラ1からの速度指令値から負の板幅制御
用張力補正信号が減算されることになり、前回までの速
度指令値に対して板幅制御用張力補正信号分だけ大きい
値となり、これがスタンド速度設定器16、速度調節器
17を介して駆動モータMに供給される。このため、第
1スタンドF1におけるワークロールWRの駆動モータ
Mの回転速度が増加し、これに応じて熱間ストリップS
の通板速度が上昇することにより、第1及び第2スタン
ドF1,F2間の板幅制御領域の張力が弱くなり、熱間
ストリップSの板幅が広くなる方向に制御される。
【0033】この熱間ストリップSの目標板幅から製品
板幅側への変化に対しては、その逆側への変化のよう
に、代替制御量VPI′を使用せず、目標板幅に素早く復
帰するように制御している。そして、中間スタンド板幅
計3の板幅検出値WF が中間スタンド目標板厚設定値W
TFに復帰すると、第1スタンドF1におけるワークロー
ルWRの回転速度がコントローラ1で設定された回転速
度に復帰し、第1及び第2スタンドF1,F2間の板幅
制御領域の張力が目標値に復帰する。
【0034】なお、板幅制御状態で、熱間ストリップS
に水乗り異常が発生すると、異常信号SA が論理値
“1”となり、これによって選択回路9が制御停止指令
値VS を選択して、板幅制御が停止される。このよう
に、上記実施形態によると、クリープ変形による広い板
幅制御範囲を有する前段側ではルーパを使用することな
くスタンドにおけるワークロールの回転速度を制御する
ことによってスタンド間張力を変化させて板幅を制御す
るようにしているので、ルーパ制御に比較して高いスタ
ンド間張力を得ることが可能となって板幅調整量を多く
とることができ、中間スタンドで大きな板幅変動を生じ
たときにこれに正確に対応することができ、後段側では
ルーパによる板幅制御を行って仕上出側板幅を目標板幅
に正確に制御することができ、狙い幅精度を大幅に向上
させることができる。
【0035】この結果、上記実施形態による場合には、
図4に示すように、従来のルーパを使用した板幅制御に
おける余幅設定値6.0mmに対して本実施形態では、
3.0mmに減少させることができ、大きな余幅削減効
果を発揮して、製品の歩止まりを向上させることができ
る。しかも、上記実施形態では、板幅制御対象領域とな
る第1及び第2スタンドF1,F2の後段側の第2スタ
ンドF2の出側に中間スタンド板幅計3を設置したの
で、応答遅れを最小限にすることができ、制御ゲインを
大きくしてルーパレス板幅制御を良好に行うことができ
る。
【0036】なお、上記実施形態においては、板幅制御
対象領域の出側スタンドF2の出側に中間スタンド板幅
計3を設置した場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、第3スタンドF3の出側に中間スタ
ンド板幅計3を設置するようにしてもよく、要はルーパ
レス張力制御を行うスタンド間の出側近傍に中間スタン
ド板幅計3を設置すればよい。
【0037】また、上記実施形態においては、前段側の
第1及び第2スタンドF1,F2間をルーパレスによる
板幅制御対象領域に設定した場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、第2及び第3スタンド
F2,F3間でもルーパレス張力制御を行うようにして
もよく、この場合には第3スタンドF3の出側に中間ス
タンド板幅計3を設置する必要がある。
【0038】さらに、上記実施形態においては、板幅制
御対象領域を設定した前側のスタンドのワークロール回
転速度を制御する場合について説明したが、これに限定
されるものではなく、後ろ側のスタンドのワークロール
回転速度を制御するようにしてもよく、この場合は板幅
検出値が目標板幅設定値より大きくなったときにワーク
ロール回転速度を上昇させるように制御すればよい。
【0039】さらにまた、上記実施形態においては、ス
タンド数が7である場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、任意数のスタンドを有する圧延
機に本発明を適用し得るものである。なおさらに、上記
実施形態においては、本発明を熱間圧延機に適用した場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、冷間圧延機に本発明を適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、前段側の所定スタンド間を板幅制御対象領域と
し、その後側のスタンドの出側に設置した板幅計で被圧
延材の板幅を検出し、検出された板幅検出値と目標板幅
設定値との偏差に基づいて所定スタンドの何れか一方の
圧延速度を制御すくことによりスタンド間張力を調整し
て板幅タンドの圧延速度を低下させることにより、所定
スタンド間の張力を高くして板幅を制御するようにして
いるので、ルーパを使用することなく張力調整を行うこ
とが可能となり、板幅の制御範囲を広くすることがで
き、しかも所定スタンドの後側の中間スタンドの出側で
被圧延材の板幅を検出するので、無駄時間が少なく制御
の応答性を向上させることができるという効果が得られ
る。
【0041】また、請求項2の発明によれば、通常時は
板幅制御対象領域のスタンド間張力制御を、板幅偏差に
基づく比例積分制御で行うので、スタンド間張力が急変
することなく板幅偏差に追従して制御されて、板厚変動
等の影響を生じることがなく、良好な板幅制御を行うこ
とができ、板幅偏差が正で且つ所定値以下であるときに
は比例積分制御に代えて前回制御量と所定設定値とに基
づいて制御量を算出することにより、製品幅側へのオー
バーシュートを防止することができ、余幅を削減して製
品歩止まりを向上させることができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の前段側板幅制御装置の具体例を示すブロ
ック図である。
【図3】各スタンド間張力変化と仕上出側板幅計の板幅
検出値及び目標板幅設定値の偏差との関係を示す説明図
である。
【図4】本実施形態と従来例との余幅削減実績を示す説
明図である。
【符号の説明】
F1,F2 前段側スタンド F3〜F7 後段側スタンド 1 コントローラ 3 中間スタンド板幅計 4 仕上出側板幅計 5 前段側板幅制御装置 7 減算器 10 比例積分制御回路 11 選択回路 12 代替制御量演算回路 13 制御条件判定回路 15 減算器 16 スタンド速度設定器 17 速度調節器 WR ワークロール M モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材を圧延する複数のスタンドを有
    するタンデム圧延機の板幅を制御するタンデム圧延機の
    板幅制御方法において、前段側における板幅制御対象領
    域となる所定スタンド間の後段側の中間スタンド出側に
    設置した中間スタンド板幅計で前記被圧延材の板幅を検
    出し、該板幅計の板幅検出値と目標板幅設定値との偏差
    に基づいて前記板幅制御対象領域を挟む少なくとも一方
    のスタンドの圧延速度を制御して当該板幅制御対象領域
    の張力制御を行うことを特徴とするタンデム圧延機の板
    幅制御方法。
  2. 【請求項2】 前記板幅制御対象領域の張力制御は、板
    幅検出値から目標板幅設定値を減算した偏差に基づいて
    比例積分制御量を算出し、当該偏差が正で且つ所定値以
    下であるときに前回制御量と所定設定値とに基づいて制
    御量を算出することを特徴とする請求項1記載のタンデ
    ム圧延機の板幅制御方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003001311A (ja) * 2001-06-21 2003-01-07 Nisshin Steel Co Ltd 冷間タンデム圧延における板幅制御方法
KR100417511B1 (ko) * 1999-12-28 2004-02-05 주식회사 포스코 슬래브 폭 제어방법
KR100543300B1 (ko) * 2001-11-09 2006-01-20 주식회사 포스코 압연소재의 폭조정방법 및 폭조정장치
KR100943803B1 (ko) * 2008-02-26 2010-02-24 현대제철 주식회사 열연압연의 폭압연 제어장치 및 그 방법

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